JP2021011884A - パワーエレメント及びこれを用いた膨張弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、腐食などの不具合を抑制できるパワーエレメント及びこれを用いた膨張弁を提供する。【解決手段】上蓋部材82と、ダイアフラム83と、前記ダイアフラム83を挟んで前記上蓋部材82と対向する側に配置される受け部材86と、前記受け部材86側で前記ダイアフラム83と連結されるストッパ部材84と、を備えたパワーエレメント8において、前記ストッパ部材84は、第1開口と第2開口とを備えた内部空間84cを有し、前記ダイアフラム83には、前記第1開口に連通する穴が形成され、前記穴の周囲で前記ダイアフラム83と前記ストッパ部材84とが溶接されており、前記第2開口から、前記ストッパ部材84の内部空間84cと、前記上蓋部材82とダイアフラム83とで囲われた密閉空間とに、作動ガスを注入可能となっており、前記第2開口は、プラグ81によって封止される。【選択図】図2

Description

本発明は、パワーエレメント及びこれを用いた膨張弁に関する。
従来、自動車に搭載される空調装置等に用いる冷凍サイクルにおいては、冷媒の通過量を温度に応じて調整する感温式の温度膨張弁が使用されている。このような温度膨張弁の一タイプにおいて、封入した作動ガスの圧力で弁体を駆動するパワーエレメントが採用されている。
特許文献1は、ダイアフラムと、前記ダイアフラムとの間で作動ガスが封入される圧力作動室を形成する上蓋部材と、中央部に貫通孔を備えるとともに前記ダイアフラムに関して前記上蓋部材と反対側に配置される受け部材と、前記ダイアフラムと前記受け部材との間に形成される下部空間に配置されるストッパ部材と、を備え、前記上蓋部材と前記ダイアフラムと前記受け部材とを重ねて周溶接により一体化したカシメ固定型パワーエレメント及び膨張弁を開示している。
特開2016−196982号公報
特許文献1に開示されたパワーエレメントにおいては、蓋部材の中央に封入孔を設けている。パワーエレメントの製造時に、この封入孔からパワーエレメントの圧力作動室内に作動ガスを封入した後、当該封入孔に対して封止栓を、例えばプロジェクション溶接により固定して封止している。
封入孔が比較的複雑な形状を有していることも相まって、溶接部周辺に窪みが残存することがある。このような窪みが残るパワーエレメントを用いた膨張弁を長期間使用する間に、窪みに水分が溜まりやすく、それにより封入孔の周囲が腐食する虞れがある。かかる腐食を回避すべく、例えば封入孔に対して封止栓を溶接した後、蓋部材の上面全体を樹脂コーティングして水分の進入を防止することも可能ではあるが、それにより製造工程や設備コストの増大を招き好ましくない。
そこで本発明は、コストを抑えつつ、腐食などの不具合を抑制できるパワーエレメント及びこれを用いた膨張弁を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるパワーエレメントは、上蓋部材と、ダイアフラムと、前記ダイアフラムを挟んで前記上蓋部材と対向する側に配置される受け部材と、前記受け部材側で前記ダイアフラムと連結されるストッパ部材と、を備えたパワーエレメントであって、
前記ストッパ部材は、第1開口と第2開口とを備えた内部空間を有し、
前記ダイアフラムは、前記第1開口に連通する穴を有し、
前記ダイアフラムと前記ストッパ部材とは、前記穴の周囲で相互に接合されており、
前記ストッパ部材の内部空間と、前記上蓋部材と前記ダイアフラムとで囲われた密閉空間には、前記第2開口から作動ガスを注入可能となっており、
前記第2開口は、封止部材によって封止される、ことを特徴とする。
本発明により、コストを抑えつつ、腐食などの不具合を抑制できるパワーエレメント及びこれを用いた膨張弁を提供することができる。
図1は、第1の実施形態における膨張弁を、冷媒循環システムに適用した例を模式的に示す概略断面図である。 図2は、膨張弁のパワーエレメント周辺を拡大して示す図である。 図3は、図2の矢印Aで示す部位を拡大して示す図である。 図4は、第1の実施形態の変形例にかかる図2と同様な断面図である。 図5は、第2の実施形態における膨張弁を示す断面図である。 図6は、第2の実施形態の膨張弁のパワーエレメント周辺を拡大して示す図である。 図7は、第2の実施形態の第1変形例にかかる図6と同様な断面図である。 図8は、第2の実施形態の第2変形例にかかる図6と同様な断面図である。 図9は、第2の実施形態の第3変形例にかかる図6と同様な断面図である。
以下、図面を参照して、本発明にかかる実施形態について説明する。
(方向の定義)
本明細書において、弁体3から作動棒5に向かう方向を「上方向」と定義し、作動棒5から弁体3に向かう方向を「下方向」と定義する。よって、本明細書では、膨張弁1の姿勢に関わらず、弁体3から作動棒5に向かう方向を「上方向」と呼ぶ。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本実施形態におけるパワーエレメントを含む膨張弁1の概要について説明する。図1は、本実施形態における膨張弁1を、冷媒循環システム100に適用した例を模式的に示す概略断面図である。本実施例では、膨張弁1は、コンプレッサ101と、コンデンサ102と、エバポレータ104とに流体接続されている。膨張弁1の軸線をLとする。
図1において、膨張弁1は、弁室VSを備える弁本体2と、弁体3と、付勢装置4と、作動棒5と、パワーエレメント8を具備する。
弁本体2は、弁室VSに加え、第1流路21と、第2流路22と、中間室221と、戻り流路23とを備える。第1流路21は供給側流路であり、弁室VSには、供給側流路を介して冷媒(流体ともいう)が供給される。第2流路22は排出側流路(出口側流路ともいう)であり、弁室VS内の流体は、弁通孔27、中間室221及び排出側流路を介して膨張弁外に排出される。
第1流路21と弁室VSとの間は、第1流路21より小径の接続路21aにより連通している。弁室VSと中間室221との間は、弁座20及び弁通孔27を介して連通している。
中間室221の上方に形成された作動棒挿通孔28は、作動棒5をガイドする機能を有し、作動棒挿通孔28の上方に形成された環状凹部29は、リングばね6を収容する機能を有する。リングばね6は、作動棒5の外周に複数のばね片を当接させて、所定の付勢力を付与するものである。
弁体3は弁室VS内に配置される。弁体3が弁本体2の弁座20に着座しているとき、弁通孔27の冷媒の流れが制限される。この状態を非連通状態という。ただし、弁体3が弁座20に着座した場合でも、制限された量の冷媒を流すこともある。一方、弁体3が弁座20から離間しているとき、弁通孔27を通過する冷媒の流れが増大する。この状態を連通状態という。
作動棒5は、弁通孔27に所定の隙間を持って挿通されている。作動棒5の下端は、弁体3の上面に接触している。
作動棒5は、付勢装置4による付勢力に抗して弁体3を開弁方向に押圧することができる。作動棒5が下方向に移動するとき、弁体3は、弁座20から離間し、膨張弁1が開状態となる。
図1において、付勢装置4は、断面円形の線材を螺旋状に巻いたコイルばね41と、弁体サポート42と、ばね受け部材43とを有する。
弁体サポート42は、コイルばね41の上端に取り付けられており、その上面には球状の弁体3が溶接され、両者は一体となっている。
コイルばね41の下端を支持するばね受け部材43は、弁本体2に対して螺合可能となっていて、弁室VSを密封する機能と、コイルばね41の付勢力を調整する機能とを有する。
次に、パワーエレメント8について説明する。図2は、膨張弁のパワーエレメント周辺を拡大して示す図である。図3は、図2の矢印Aで示す部位を拡大して示す図である。
弁本体2の上端に設けられたパワーエレメント8は、上蓋部材82と、ダイアフラム83と、ストッパ部材84と、受け部材86とを有する。
上蓋部材82は、ドーム状に盛り上がった中央の隆起部82aと、隆起部82aから径方向外方に広がるフランジ部82bとを連設してなる。上蓋部材82は開口を有しない。
ダイアフラム83は、同心円の凹凸形状を複数個形成した薄い板材からなり、上蓋部材82及び受け部材86の外径とほぼ同じ外径を有する。ダイアフラム83の中心に円形開口(穴)83aが形成されている(図3参照)。
受け部材86は、上蓋部材82のフランジ部82bの外径とほぼ同じ外径を持つフランジ部86aと、軸線Lと略直交する環状の支持面86bを持つ段差部86cと、中空円筒部86dとを有している。中空円筒部86dの外周には雄ねじ86eが形成されている。
ストッパ部材84は、円盤部84aと、円盤部84aの下面に同軸に接合された円筒部84bとを連設してなり、軸線Lを軸心とする連通孔84cが貫通してなる。後述するようにして金属製のプラグ81により閉止される連通孔84cは、上下方向中央にテーパ状の段差面84dを有し、段差面84dを境に上下で内径が異なっている。封止部材であるプラグ81の平面である下面81aは、作動棒5の上端に当接している。連通孔84cの段差面84dより上方の空間が、ストッパ部材84の内部空間を構成し、連通孔84cの上端が第1開口を構成し、段差面84dの内周が第2開口を構成する。ストッパ部材84は、受け部材86内に収容されている。
パワーエレメント8の組み立て手順を説明する。まず、図3に示すように、連通孔84cと円形開口83aとが同軸になるように、ストッパ部材84の上面にダイアフラム83を載置する。
次に、ダイアフラム83の上方から円形開口83aの周囲に、レーザ光または電子ビーム(不図示)を照射しつつ相対回転させることで、ダイアフラム83とストッパ部材84とが周方向に連続して溶接される。レーザ光または電子ビームの照射部には、環状の溶接部Wが形成される。溶接部Wの形成により円形開口83aと連通孔84cとが連通した状態を維持しつつ、ダイアフラム83とストッパ部材84とは密封的に接合される。なお、ダイアフラム83の上面に補強板を設置して、この補強板とダイアフラム83とストッパ部材84とを同時に溶接してもよい。
さらに、ストッパ部材84を取り付けたダイアフラム83を、図2に示すように上蓋部材82と受け部材86の間に挟み込み、それぞれ外周部を重ね合わせた状態で、当該外周部を例えばTIG溶接やレーザ溶接、プラズマ溶接等により周溶接して一体化する。
続いて、ストッパ部材84の連通孔84cの下端から、上蓋部材82とダイアフラム83とで囲われる空間(圧力作動室POという)内に作動ガスを注入した後、連通孔84cにプラグ81を挿入する。プラグ81を段差面84dに当接させた状態で、プロジェクション溶接などを用いてストッパ部材84に固定する。
このようにアッセンブリ化したパワーエレメント8を、弁本体2に組み付けるときは、受け部材86の下端外周の雄ねじ86eを、弁本体2の戻り流路23に連通する凹部2aの内周に形成した雌ねじ2bに螺合させる。雄ねじ86eを雌ねじ2bに対して螺進させてゆくと、受け部材86の下端が弁本体2の上端面に当接する。これによりパワーエレメント8を弁本体2に固定できる。
このとき、パワーエレメント8と弁本体2との間には、環状のパッキンPKが介装され、弁本体2にパワーエレメント8を取り付けた際の凹部2aからの冷媒のリークを防止する。かかる状態で、パワーエレメント8の下部空間LSは戻り流路23と連通し、すなわち同じ内圧となる。
(膨張弁の動作)
図1を参照して、膨張弁1の動作例について説明する。コンプレッサ101で加圧された冷媒は、コンデンサ102で液化され、膨張弁1に送られる。また、膨張弁1で断熱膨張された冷媒はエバポレータ104に送り出され、エバポレータ104で、エバポレータの周囲を流れる空気と熱交換される。エバポレータ104から戻る冷媒は、膨張弁1(より具体的には、戻り流路23)を通ってコンプレッサ101側へ戻される。このとき、エバポレータ104を通過することで、第2流路22内の流体圧は、戻り流路23の流体圧より大きくなる。
膨張弁1には、コンデンサ102から高圧冷媒が供給される。より具体的には、コンデンサ102からの高圧冷媒は、第1流路21を介して弁室VSに供給される。
弁体3が、弁座20に着座しているとき(非連通状態のとき)には、弁室VSから弁通孔27、中間室221及び第2流路22を通ってエバポレータ104へ送り出される冷媒の流量が制限される。他方、弁体3が、弁座20から離間しているとき(連通状態のとき)には、弁室VSから弁通孔27、中間室221及び第2流路22を通って、エバポレータ104へ送り出される冷媒の流量が増大する。膨張弁1の閉状態と開状態との間の切り換えは、パワーエレメント8に接続された作動棒5によって行われる。
図1において、パワーエレメント8の内部には、ダイアフラム83により仕切られた圧力作動室POと下部空間LSとが設けられている。このため、圧力作動室PO内の作動ガスが液化されると、ダイアフラム83とストッパ部材84とプラグ81が上昇するため、コイルばね41の付勢力に応じて作動棒5は上方向に移動する。一方、液化された作動ガスが気化されると、ダイアフラム83とストッパ部材84とプラグ81が下方に押圧されるため、作動棒5は下方向に移動する。こうして、膨張弁1の開状態と閉状態との間の切り換えが行われる。
更に、パワーエレメント8の下部空間LSは、戻り流路23と連通している。このため、戻り流路23を流れる冷媒の圧力に応じて、圧力作動室PO内の作動ガスの体積が変化し、作動棒5が駆動される。換言すれば、図1に記載の膨張弁1では、エバポレータ104から膨張弁1に戻る冷媒の圧力に応じて、膨張弁1からエバポレータ104に向けて供給される冷媒の量が自動的に調整される。
本実施の形態によれば、作動ガスの注入口となる連通孔84は、外気に触れない膨張弁1の内部に設けられているため、パワーエレメント8の上蓋部材82に作動ガスの注入口を設ける必要はない。したがって、上蓋部材82に水分が溜まることによる腐食を回避することができる。
(第1の実施形態の変形例)
図4は、第1の実施形態の変形例にかかる図2と同様な断面図である。本変形例にかかる膨張弁1Aは、上述した実施形態に対し、パワーエレメント8Aのストッパ部材と封止部材の構成が異なる。より具体的には、ストッパ部材84Aは、円盤部84Aaと、円筒部84Abとを同軸に連設してなる。図4に示すように、ストッパ部材84Aの連通孔84Acの下部がテーパ状となっていて、連通孔84Acの上部と下部の境界面が軸線Lに直交する段差面84Adを構成している。この段差面84Adの内周に対して、封止部材である金属製のボール81Aが、プロジェクション溶接によって接合されている。それ以外の構成は、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
一般的にボール81Aのような球体は、複雑な形状を持つプラグなどに比べると、ばらつきを抑えて精度よく形成できる。したがって本変形例によれば、ストッパ部材84Aの段差面84Adの位置に対してボール81Aを介在させることで、作動棒5の上下方向の位置を精度よく設定することができる。後述する実施形態又は変形例においてはプラグを用いているが、いずれも本変形例のボールに置換することができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態における膨張弁1Bを示す断面図である。図6は、本実施形態の膨張弁1Bのパワーエレメント周辺を拡大して示す図である。本実施形態は、上述した第1の実施形態に対し、パワーエレメント8Bのストッパ部材84B及び作動棒5Bの構成、並びに付勢装置4に防振ばね7を取り付けた点が異なる。
より具体的に、ストッパ部材84Bは、円盤部84Baと、細長い中空円筒部84Bbとを同軸に連設してなる。中空円筒部84Bbは、受け部材86から下方に突出している。ストッパ部材84Bを軸線L方向に貫通する連通孔84Bcは、上部大径部84Beと、小径部84Bfと、テーパ状の段差面84Bdと、下部大径部84Bgとを有する。
連通孔84Bcの上部大径部84Beと小径部84Bfの内側が、ストッパ部材84Bの内部空間を構成し、上部大径部84Beの上端が第1開口を構成し、下部大径部84Bgの下端が第2開口を構成する。
第1の実施形態と同様に、ストッパ部材84Bの円盤部84Baとダイアフラム83とが、連通孔84Bcの周囲で溶接される。
本実施形態においても、ダイアフラム83を、上蓋部材82と受け部材86の間に挟み込み、それぞれ外周部を溶接した後、ストッパ部材84Bの下部大径部84Bgの下端から、連通孔84Bc及び上蓋部材82とダイアフラム83とで囲われる空間(圧力作動室POという)内に作動ガスを注入する。その後、連通孔84Bcにプラグ81を挿入し、段差面84Bdに当接させた状態で、プロジェクション溶接などを用いて、プラグ81をストッパ部材84Bに固定する。
本実施形態では、中空円筒部84Bbが戻り流路23内に突き出すように延在し、弁本体2の環状凹部29が中空円筒部84Bbの下端に嵌合して、ガイド機能を発揮する。このように、ストッパ部材84Bの軸線L方向の長さが長いため、その分だけ作動棒5Bの長さが短くなっている。プラグ81の平面である下面81aは、作動棒5Bの上端に当接しており、ストッパ部材84Bはプラグ81を介して作動棒5Bを押圧する。作動棒5Bの外周は、弁本体2の環状凹部29内に配置されたO−リングORの内周に接している。
本実施形態では、図5に示すように、付勢装置4に防振ばね7を取り付けている。防振ばね7は、例えば金属製の板材をプレスにより成形することにより形成され、環状の基部と、基部の外周から放射状に延在する複数の爪部とを連設してなる。複数の爪部は、軸線Lに沿うようにして、基部に対して折り曲げられている。
防振ばね7の基部は、コイルばね41と弁体サポート42のフランジ部との間に挟持され、基部から延在する爪部が弁室VSの内壁に当接している。
弁体3が開閉方向(上下方向)へ動く場合、防振ばね7は、弁体3及び弁体サポート42と共に変位する。このとき、防振ばね7は所定の力で弁室VSの内壁を押圧しているため、防振ばね7が摺動する際、爪部と内壁の間で摩擦力が発生する。これにより、第1流路21からの冷媒の圧力変動に対して弁体3及び弁体サポート42が上下方向に敏感に反応することがなくなり、上下方向の防振効果を発揮する。それ以外の構成は、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
本実施形態によれば、ストッパ部材84Bの中空円筒部84Bbが戻り流路23の径方向にわたって突き出しているため、中空円筒部84Bbの内部空間に存在する作動ガスが、戻り流路23を通過する冷媒の温度の影響を受けやすく、それにより圧力作動室PO内のガスの体積が変化しやすくなり、冷媒の温度変化に対し感度が高い膨張弁を提供できる。
(第2の実施形態の第1変形例)
図7は、第2の実施形態の第1変形例にかかる図6と同様な断面図である。本変形例の膨張弁1Cは、第2の実施形態に対し、パワーエレメント8Cの上蓋部材の構成が異なる。
より具体的には、パワーエレメント8Cの上蓋部材82Cが隆起部を有しておらず、略フラットな形状を有する。これにより膨張弁1Cの全高を抑えることができ、膨張弁1Cの小型化を図れる。それ以外の構成は、製造工程も含め、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
(第2の実施形態の第2変形例)
図8は、第2の実施形態の第2変形例にかかる図6と同様な断面図である。本変形例の膨張弁1Dは、第2の実施形態に対し、パワーエレメント8Dのストッパ部材と封止部材の構成が主として異なる。
より具体的に、ストッパ部材84Dは、円盤部84Daと、細長い中空円筒部84Dbとを同軸に連設してなる。ストッパ部材84Dは、軸線L方向に延在する袋孔84Dcを有する。袋孔84Dcは、上部大径部84Deと、有底の下部小径部84Dfとを有する。下部小径部84Dfの下端近傍に接続するようにして、ストッパ部材84Dの外周から延在する横穴84Dgが形成されている。横穴84Dgは、その内部にテーパ状の段差面84Dhを有する。
袋孔84Dcの上部大径部84Deと下部小径部84Dfの内側が、ストッパ部材84Dの内部空間を構成し、上部大径部84Deの上端が第1開口を構成し、横穴84Dgの内周が第2開口を構成する。
本実施形態においても、ダイアフラム83を、上蓋部材82と受け部材86の間に挟み込み、それぞれ外周部を溶接した後、ストッパ部材84Dの横穴84Dgから、袋孔84Dc及び上蓋部材82とダイアフラム83とで囲われる空間(圧力作動室POという)内に作動ガスを注入する。その後、横穴84Dgにプラグ81を挿入し、段差面84Dhに当接させた状態で、プロジェクション溶接などを用いて、プラグ81をストッパ部材84Dに固定する。それ以外の構成は、第2の実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
本変形例によれば、ストッパ部材84Dの細長い中空円筒部84Dbの下端が、直接作動棒5Dの上端に当接しており、ストッパ部材84Dが作動棒5Dを直接押圧する。したがって、作動棒5Dの上下方向の位置が、溶接されたプラグ81に作用されることがなく、精度よく位置決めを行うことが可能である。
(第2の実施形態の第3変形例)
図9は、第2の実施形態の第3変形例にかかる図6と同様な断面図である。本変形例の膨張弁1Eは、第2の実施形態の第2変形例に対し、パワーエレメント8Eの上蓋部材の構成が異なる。
より具体的には、パワーエレメント8Eの上蓋部材82Eが隆起部を有しておらず、略フラットな形状を有する。これにより膨張弁1Eの全高を抑えることができ、膨張弁1Eの小型化を図れる。それ以外の構成は、製造工程も含め、第2の実施形態の第2変形例と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されない。本発明の範囲内において、上述の実施形態の任意の構成要素の変形が可能である。また、上述の実施形態において任意の構成要素の追加または省略が可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E:膨張弁
2 :弁本体
3 :弁体
4 :付勢装置
5,5B,5D:作動棒
6 :リングばね
7 :防振ばね
8,8A,8B,8C,8D,8E:パワーエレメント
20 :弁座
21 :第1流路
22 :第2流路
221 :中間室
23 :戻り流路
27 :弁通孔
28 :作動棒挿通孔
29 :環状凹部
41 :コイルばね
42 :弁体サポート
43 :ばね受け部材
81 :プラグ
81A :ボール
82、82C,82E:上蓋部材
83 :ダイアフラム
84、84A,84B,84D:ストッパ部材
86 :受け部材
100 :冷媒循環システム
101 :コンプレッサ
102 :コンデンサ
104 :エバポレータ
VS :弁室

Claims (6)

  1. 上蓋部材と、ダイアフラムと、前記ダイアフラムを挟んで前記上蓋部材と対向する側に配置される受け部材と、前記受け部材側で前記ダイアフラムと連結されるストッパ部材と、を備えたパワーエレメントであって、
    前記ストッパ部材は、第1開口と第2開口とを備えた内部空間を有し、
    前記ダイアフラムは、前記第1開口に連通する穴を有し、
    前記ダイアフラムと前記ストッパ部材とは、前記穴の周囲で相互に接合されており、
    前記ストッパ部材の内部空間と、前記上蓋部材と前記ダイアフラムとで囲われた密閉空間には、前記第2開口から作動ガスを注入可能となっており、
    前記第2開口は、封止部材によって封止される、
    ことを特徴とするパワーエレメント。
  2. 前記ストッパ部材は、前記受け部材の内部に収容されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーエレメント。
  3. 前記ストッパ部材の一部は、前記受け部材から外部へと延在する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパワーエレメント。
  4. 請求項2又は3に記載のパワーエレメントと、
    弁座を備えた弁本体と、
    弁体と、
    前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
    前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有する膨張弁であって、
    前記ストッパ部材が前記封止部材を介して前記作動棒を押圧する、
    ことを特徴とする膨張弁。
  5. 請求項3に記載のパワーエレメントと、
    弁座を備えた弁本体と、
    弁体と、
    前記弁体を前記弁座に向かって付勢するコイルばねと、
    前記弁体に一端を当接させた作動棒と、を有する膨張弁であって、
    前記ストッパ部材が前記封止部材を介さず、直接前記作動棒を押圧する、
    ことを特徴とする膨張弁。
  6. 前記ストッパ部材の一部は、前記弁本体における流体が通過する流路内に配置されている、
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の膨張弁。

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