JPH11254539A - 電気融着接合方法および装置 - Google Patents

電気融着接合方法および装置

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JPH11254539A
JPH11254539A JP5728598A JP5728598A JPH11254539A JP H11254539 A JPH11254539 A JP H11254539A JP 5728598 A JP5728598 A JP 5728598A JP 5728598 A JP5728598 A JP 5728598A JP H11254539 A JPH11254539 A JP H11254539A
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JP
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fusion
work coil
current
heater
impedance
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JP5728598A
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English (en)
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Hirotsugu Watabe
裕嗣 渡部
Masato Hioki
真人 日置
Hideki Bai
秀樹 倍
Hidekazu Enomoto
秀和 榎本
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Branch Pipes, Bends, And The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、自由形状の補修部材であっても、
最適な融着に必要な出力条件を自動設定でき、融着性能
のバラツキを回避できる電気融着接合方法および装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 補修部材2に対向して配置したワークコ
イル5に所定電圧を印加してワークコイル5に流れる出
力電流を計測し、前記所定電圧を、計測出力電流で除算
してワークコイル5側から見たインピーダンスを演算
し、このインピーダンスからワークコイル5の抵抗を減
算して補修部材2とのカップリングを求め、ワークコイ
ル5に印加可能な電圧を前記インピーダンスで除算して
ワークコイルに流す融着電流を求め、補修部材2のヒー
タ3の面積より融着に必要な融着電力量を演算し、前記
融着電流を自乗し前記カップリングを乗算して瞬時電力
を演算し、前記融着に必要な融着電力量をこの瞬時電力
で除算して融着時間を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒータを高周波誘
導加熱によって発熱させることにより、被接合部材を、
樹脂管に接合する電気融着接合方法および装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、磁性合金ヒータを有する被接合
部材、たとえば継手、あるいは補修部材を用いて、樹脂
管を接合、あるいは補修する際には、継手の継手部分に
樹脂管の端部を挿入し、あるいは樹脂管の補修部(傷
部)に補修部材を固定し、継手あるいは補修部材の周囲
に対向して電気融着接合装置のワークコイルを配置し、
この電気融着接合装置のワークコイルに高周波電流を流
して前記磁性合金ヒータに誘導電流を発生させることに
よって、この継手部分と樹脂管の端部、あるいは補修部
材と樹脂管の補修部とを溶融させ、これによって樹脂継
手の継手部分と樹脂管の端部、あるいは補修部材と樹脂
管の補修部とを融着させている。
【0003】この際、たとえば特開平6−285995
号公報に開示されているように、電気融着接合装置は、
ワークコイルのIDピンコードなどからメモリ内のテー
ブルデータを読み出して、融着に必要な出力条件(出力
電流値や融着時間など)を自動設定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気融着接合
装置により、補修部材を誘導融着する場合、通常の継手
と異なり自由形状なため、すなわち磁性合金ヒータの大
きさが定まっていないため、融着に必要な出力条件が定
まっておらず、上記自動設定は困難であった。
【0005】また、ワークコイルを補修部材に対向して
配置するとき(補修部材とワークコイルのセット時)
に、その位置関係が常に一定にならないため、ヒータと
ワークコイルとのカップリングが変動し、融着性能にバ
ラツキが生じるという問題があった。また通常の継手で
あっても、製造時のワークコイルや継手の個体差や、上
記セット時のヒータとワークコイルの位置のバラツキに
柔軟に対応できず、融着性能に多少のバラツキが生じる
という問題があった。このような融着性能のバラツキを
吸収するために、融着時間に十分なマージンを持たせて
おり、そのために必要以上に融着時間が長くなってい
た。
【0006】そこで、本発明は、自由形状の補修部材で
あっても、融着に必要な出力条件を最適に自動設定で
き、融着性能のバラツキを回避できる電気融着接合方法
および装置を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうち請求項1記載の発明は、ヒータを
誘導加熱によって発熱させることにより、被接合部材
を、樹脂管に接合する電気融着接合方法であって、前記
被接合部材を前記樹脂管に固定し、被接合部材に対向し
てワークコイルを配置し、前記ワークコイルに所定電圧
を印加してワークコイルに流れる出力電流を計測し、前
記所定電圧を、前記計測した出力電流で除算してワーク
コイル側から見たインピーダンスを演算し、このインピ
ーダンスから前記ワークコイルの抵抗を減算して前記被
接合部材とのカップリングを求め、前記ワークコイルに
印加可能な電圧を、前記演算したインピーダンスで除算
してワークコイルに流す融着電流を求め、前記ヒータの
面積にヒータ単位面積当りに必要な電力量を乗算して融
着に必要な融着電力量を演算し、前記求めた融着電流を
自乗し、さらに前記カップリングを乗算して瞬時電力を
演算し、前記融着に必要な融着電力量をこの瞬時電力で
除算して融着時間を求めることを特徴とするものであ
る。
【0008】上記方法により、ワークコイル側から見た
インピーダンスが求められ、このインピーダンスにより
融着電流が求められ、またヒータの面積と前記融着電流
から融着時間が求められ、融着に必要な出力条件が自動
設定される。この自動設定された出力条件に基づいて電
気融着接合が実行される。
【0009】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明であって、前記求めた融着電流が、出力可能な電
流値より大きいと判断したとき、警報を発することを特
徴とするものである。
【0010】上記方法により、求められた融着電流が、
出力可能な出力電流を超えているとき、警報が発生され
る。このとき、融着不能である。さらに請求項3記載の
発明は、ヒータを誘導加熱によって発熱させることによ
り、被接合部材を、樹脂管に接合する装置であって、前
記樹脂管に固定された被接合部材に対向して配置され、
前記ヒータの高周波誘導加熱を行うワークコイルと、前
記ワークコイルに流れる出力電流を計測する電流検出手
段と、前記ヒータの面積を入力する入力手段と、前記ワ
ークコイルに所定電圧を印加し、この所定電圧を、前記
電流検出手段により計測された出力電流で除算して、ワ
ークコイル側から見たインピーダンスを演算し、このイ
ンピーダンスから前記ワークコイルの抵抗を減算して前
記被接合部材とのカップリングを求め、前記ワークコイ
ルに印加可能な電圧を、前記インピーダンスで除算して
ワークコイルに流す融着電流を求め、前記入力手段より
入力されたヒータの面積にヒータ単位面積当りに必要な
電力量を乗算して融着に必要な融着電力量を演算し、前
記求めた融着電流を自乗し、さらに前記カップリングを
乗算して瞬時電力を演算し、前記融着に必要な融着電力
量をこの瞬時電力で除算して融着時間を求める設定手段
とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】上記構成により、請求項1の電気融着接合
方法が実現される。また請求項4記載の発明は、請求項
3記載の発明であって、設定手段に接続された警報手段
を備え、設定手段に、求めた融着電流が、出力可能な電
流値より大きいと判断したとき、前記警報手段を駆動し
て警報を発する機能を付加したことを特徴とするもので
ある。
【0012】上記構成により、請求項2の電気融着接合
方法が実現される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態におけ
る、融着に必要な出力条件(以下、融着設定条件と称
す)の自動設定機能を備えた電気融着接合装置の構成図
である。
【0014】図1において、1はポリオレフィン系樹脂
からなるプラスチック管、2は内面略中央部に磁性合金
ヒータ3が設けられたポリオレフィン系樹脂からなる略
板状の補修部材であり、プラスチック管1の補修時、補
修部材2は管1の傷が生じた部分に載置され、プラスチ
ックバンドのような固定治具4を用いて管1上に固定さ
れる。
【0015】そして、磁性合金ヒータ3および補修部材
2の周囲に対向してワークコイル5を配置し、高周波電
源装置6からワークコイル5へ一定電圧で高周波電流を
供給する。すると、管1と補修部材2に挟まれた磁性合
金ヒータ3に電磁誘導によって高周波電流が流れ、表皮
効果により磁性合金ヒータ3が急激に発熱し、管1の外
面と補修部材2の内面が融着する。
【0016】上記高周波電源装置6には、操作手段とし
て押しボタンスイッチからなる操作スイッチ11が設けら
れ、警報手段としてブザー12が設けられ、さらに電源ス
イッチ13が設けられており、また入力手段として設定器
14が接続される。また高周波電源装置6には、図2に示
すように、発電機15より交流電源が供給される。
【0017】上記ワークコイル5としては、たとえば特
開平6−281079号公報に開示されたものを使用す
る。また、ワークコイル5と高周波電源装置6間はケー
ブル16により接続されている。
【0018】高周波電源装置6の構成を図2にしたがっ
て説明する。発電機15に、電源スイッチ13を介して制御
電源回路21とインバータ22が接続されている。制御電源
回路21は、交流を直流に変換するとともに電圧を下げて
制御電源を形成し、後述するコントローラやインバータ
駆動回路へ給電する。
【0019】インバータ22には、トランス24を介して共
振回路25が接続される。この共振回路25は、共振コンデ
ンサ26とワークコイル(コイル部)5から形成され、ま
た共振回路25にはこの共振回路25に流れる出力電流を検
出するためにCT27が設けられている。このCT27は電
流変換器28に接続され、電流変換器28により出力電流
(実効値)が計測され、その検出信号は、マイクロコン
ピュータからなるコントローラ29に入力される。
【0020】コントローラ29は、操作スイッチ11の操作
データと、設定器14の設定データと、電流変換器28によ
り計測された出力電流値にしたがって、インバータ22の
駆動回路30とブザー12を駆動する。操作データとして、
融着開始指令、融着停止指令が入力され、設定データと
して、“補修部材2の磁性合金ヒータ3の面積S”と
“このヒータ3の単位面積あたりに必要な電力量pu
が入力される。
【0021】コントローラ29は、アナログ/ディジタル
(A/D)変換部31と、設定手段である融着条件設定部
32と、融着制御部33から構成されており、上記電流変換
器28の(直流)検出信号は、コントローラ29のA/D変
換部31へ入力され、A/D変換部31によりディジタル・
データへ変換され、コントローラ29の融着条件設定部32
と融着制御部33へ入力される。操作スイッチ11の操作デ
ータは融着制御部33へ入力され、設定器14の設定データ
は融着条件設定部32へ入力される。
【0022】融着制御部33の動作を図3のフローチャー
トにしたがって説明する。まず操作スイッチ11より融着
開始指令信号を入力すると(ステップ−1)、融着条件
設定部32へ融着設定条件の(自動)設定指令信号を出力
する(ステップ−2)。
【0023】そして、融着条件設定部32より、自動設定
された融着電圧値V、融着電流値I、周波数F、および
融着時間T(詳細は後述する)からなる融着設定条件を
入力すると(ステップ−3)、これら融着設定条件にし
たがって、指令データをインバータ駆動回路20へ出力
し、融着制御を実行する(ステップ−4)。
【0024】融着制御は、時間をカウント(計時)しな
がら、融着電圧値V、融着電流値I、周波数Fからなる
指令データをインバータ駆動回路20へ出力することによ
り行われる。
【0025】この融着制御中に、操作スイッチ11より融
着停止指令信号を入力すると(ステップ−5)、制御を
中止して指令データを零として(ステップ−6)、終了
する。
【0026】またステップ−3において、融着設定条件
を入力せず、融着条件設定部32より融着不可能信号を入
力すると(ステップ−7)、終了する。そして、カウン
ト値が融着時間Tに相当するカウントとなると(ステッ
プ−8)、指令データを零として、終了する。
【0027】融着条件設定部32の動作について詳細に説
明する前に、図4に示す上記ワークコイル5と補修部材
2の磁性合金ヒータ3の等価回路について説明する。図
4において、V1 はワークコイル5へ印加される電圧、
1 はワークコイル5へ供給される電流、L1 はワーク
コイル5のインダクタンス、R1 はワークコイル5の抵
抗分、I2 は磁性合金ヒータ3に誘起される電流、L2
は磁性合金ヒータ3のインダクタンス、R2 は磁性合金
ヒータ3の抵抗分、Mはワークコイル5と磁性合金ヒー
タ3の相互インダクタンス、eは高周波電源である。
【0028】図4から式1と式2が導出される。 V1 =(R1 +jωL1 )・I1 −jωM・I2 …(1) 0=−jωM・I1 +(R2 +jωL2 )・I2 …(2) 式(2)より式(3)が導かれる。
【0029】 I2 =jωM・I1 /(R2 +jωL2 ) …(3) 式(3)を式(1)へ代入し、整理し、共振状態の条件
を入力すると、式(4)が導出される。
【0030】 V1 /I1 =R1 +(ωM)2 ・R2 /{R2 2+(ωL2 2 }…(4) ここで、R2 2≪(ωL2 2 であるので、 V1 /I1 =R1 +(M/L2 2 ・R2 =Rimp …(5) よって、共振時の電源の出力電圧V1 に対する出力電流
1 を検出すれば1次側から見たインピーダンスRimp
が導出される。また式(5)より式(6)が導出され
る。
【0031】 (M/L2 2 ・R2 =Rimp−R1 =Rcup …(6) R1 はワークコイル5の抵抗分であり、既知であるの
で、Rimpを求めることができれはカップリングRcup
求まる。
【0032】またヒータ3を加熱するために供給する瞬
時電力をpとすると、 p=I2 2・R2 となるから、式(3)より、 p=(ωM)2 /{R2 2+(ωL2 2 }・I1 2・R2 ここで、R2 2≪(ωL2 2 であるので、 p=(M/L2 2 ・R2 ・I1 2 式(6)を代入すると、式(7)が導かれる。
【0033】p=Rcup・I1 2 …(7) 式(7)により、式(6)で求めることができるカップ
リングRcupと計測できる融着電流I1により瞬時電力p
を求めることができる。
【0034】上記融着条件設定部32の動作を図5のフロ
ーチャートにしたがって説明する。なお、予めインバー
タ22より出力可能な融着電圧の最大値VMAXと最小値V
MINが設定され、さらに出力可能な融着電流の最大値I
MAX、ワークコイル5の抵抗分R1 が設定されているも
のとする。
【0035】まず設定器14より、“補修部材2のヒータ
3の面積S”と“ヒータ3の単位面積あたりに必要な電
力量pu ”からなる設定データ(補修部材情報)を入力
すると(ステップ−1)、この補修部材情報を記憶する
(ステップ−2)。
【0036】そして、融着制御部33より融着設定条件の
自動設定指令信号を入力すると(ステップ−3)、イン
バータ22の出力周波数fに周波数f0 を設定し(ステッ
プ−4)、インバータ駆動回路20へこの出力周波数fお
よびインピーダンス検出用の微小電圧V1 からなる出力
データを出力し(ステップ−5)、このとき電流変換器
28より計測された出力電流I1 と出力周波数fを記憶す
る(ステップ−6)。次に出力周波数fに所定値βを加
算し(f=f+β)(ステップ−7)、この加算後の出
力周波数fが周波数fe (>f0)以下かを確認し(ス
テップ−8)、確認するとステップ−5へ戻り、次の出
力周波数fによる出力電流I1 の計測を行う。上記出力
周波数f0 〜fe は経験的に共振周波数が含まれると判
断される周波数の範囲として設定される。
【0037】ステップ−8において、出力周波数fが周
波数feを超えると、記憶している出力電流I1 の最大
値I1MAXを検索し(ステップ−9)、この電流値が最大
のときの出力周波数fを共振周波数と判断し、共振周波
数Fに設定する(ステップ−10)。
【0038】次に、式(5)により上記電圧V1 と計測
した出力電流の最大値I1MAXから、1次側から見たイン
ピーダンスRimpを演算する(ステップ−11)。次に、
式(6)によりこのインピーダンスRimpと予め設定さ
れたワークコイル5の抵抗分R1 からカップリングR
cupを演算する(ステップ−12)。
【0039】続いて前記記憶したヒータの面積Sとヒー
タ3の単位面積あたりに必要な電力量pu を乗算して融
着に必要な融着電力量Pを演算する(ステップ−13)。
次に予め設定された融着電圧の最大値VMAXを、設定融
着電圧Vに設定し(V=VMAX)(ステップ−14)、こ
の設定融着電圧Vを、ステップ−11で求めたインピーダ
ンスRimpで除算して融着電流値Iを求める(ステップ
−15)。
【0040】次に、この求めた融着電流値Iが、予め設
定された融着電流の最大値IMAX以下であるかを判断す
る(ステップ−16)。融着電流値Iが融着電流の最大値
MA Xを超えるとき、すなわち融着電流値Iが出力不可
能のとき、設定融着電圧Vから所定電圧αを減算し(V
=V−α)(ステップ−17)、次に設定融着電圧Vが予
め設定された融着電圧の最小値VMIN以上かを判断し
(ステップ−18)、以上のときステップ−15へ戻り、融
着電流値Iを再演算する。ステップ−18において、設定
融着電圧Vが予め設定された融着電圧の最小値VMIN
満のとき、融着制御部33へ融着不可能信号を出力し(ス
テップ−19)、ブザー12へ一定時間、駆動信号を出力し
て鳴動させ(ステップ−20)、終了する。
【0041】ステップ−16において、ステップ−15で求
めた融着電流値Iが、予め設定された融着電流の最大値
MAX以下のとき、続いて、式(7)により、求めた融
着電流値Iの自乗にカップリングRcupを乗算して瞬時
電力pを演算し(ステップ−21)、続いて融着に必要な
融着電力量Pをこの瞬時電力pで除算して融着時間Tを
求める(ステップ−22)。そして、上記設定融着電圧
V、融着電流値I、(共振)周波数Fおよび融着時間T
からなる融着設定条件を融着制御部33へ出力し(ステッ
プ−23)、終了する。
【0042】以下、上記構成における作用を説明する。
融着条件設定部32へ設定器14より設定データとして補修
部材情報が入力され、融着制御部33へ操作スイッチ11よ
り融着開始指令が入力されると、融着条件設定部32によ
り共振周波数Fと1次側から見たインピーダンスRimp
が求められ、さらにカップリングRcupが求められ、前
記補修部材情報とインピーダンスRimpとカップリング
cupから自動的に融着電圧V、融着電流値I、および
融着時間Tが設定され、(共振)周波数Fを含めた融着
設定条件が融着制御部33へ出力され、融着制御部33にお
いて入力した融着設定条件にしたがって最適な融着が実
行される。
【0043】また融着条件設定部32において、融着に必
要に融着電流値Iが出力可能かどうかが判断され、出力
不可能のときブザー12が鳴動される。このように、補修
部材2の情報、および実際に計測した(共振)周波数と
インピーダンスにより融着電圧V、融着電流値I、(共
振)周波数Fおよび融着時間Tが自動設定されることに
より、自由形状の補修部材2であっても、すなわちヒー
タ3の大きさが定まっていない部材であっても、最適な
融着設定条件の自動設定を行うことができ、さらに補修
部材2とワークコイル5のセット時に、その位置関係が
常に一定にならないため、融着性能にバラツキが生じる
という課題を解決することができる。さらに融着時間T
にマージンをとる必要がなくなることから、融着時間を
短縮することができる。
【0044】またインピーダンスを実際に計測すること
により、環境温度により変動するワークコイル5とヒー
タ3のインピーダンスの影響を排除することができる。
さらに、融着に必要に融着電流値Iが出力可能かどうか
が判断されることにより、人為的な補修部材2の取付不
良や出力条件の入力ミスによる融着不良を未然に防止す
ることができる。
【0045】なお、本実施の形態では、被接合部材とし
て補修部材2を挙げているが、通常の継手あるいはサド
ルであってもよい。このとき、通常の継手あるいはサド
ルであっても生じる、製造時のワークコイル5や継手あ
るいはサドルの個体差や、セット時のヒータ3とワーク
コイル5の位置のバラツキに柔軟に対応でき、融着性能
のバラツキを解消できる。
【0046】また、本実施の形態では、ヒータ3は補修
部材2と一体になっているが、ヒータ3と補修部材2が
一体でなく、ヒータ3と補修部材2が管1上で重ねて一
体に的に固定される場合にも同様に、本発明を適用する
ことができる。
【0047】また、本実施の形態では、設定データとし
て、“ヒータ3の単位面積あたりに必要な電力量pu
を設定器14より入力しているが、使用するヒータ3が常
に同じな場合には、“ヒータ3の単位面積あたりに必要
な電力量pu ”を融着条件設定部32に予め設定しておい
てもよい。またヒータ3の種類毎に、予め“ヒータ3の
単位面積あたりに必要な電力量pu ”を融着条件部32に
設定し、設定データとしてヒータ3の種類を入力するこ
とにより、“ヒータ3の単位面積あたりに必要な電力量
u ”を検索するようにしてもよい。
【0048】また設定データ(補修部材情報)を設定器
14により入力しているが、バーコードなどを使用して入
力することも可能である。このとき、バーコードリーダ
を使用する。またキーボードを使用して設定データを入
力することもできる。さらに上位コンピュータに接続し
て上位コンピュータから入力(伝送)されるようにして
もよい。
【0049】また、本実施の形態では、自動設定した融
着設定条件を表示させていないが、ディジタル表示器や
CRTなどを付設して、表示させるようにすることもで
きる。また警報手段としてブザー12を設けているが、こ
のブザーに代えてチャイムや警報ランプなどを設けても
よい。
【0050】また発電機15により高周波電源装置6に給
電しているが、一般電源(商用電源)より給電するよう
にしてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、被接
合部材の情報、および実際に計測したインピーダンスに
より融着電圧、融着電流値、および融着時間が自動設定
されることにより、自由形状の補修部材であっても、最
適な融着設定条件の自動設定を行うことができ、さらに
被接合部材とワークコイルのセット時に、その位置関係
が常に一定にならないため、融着性能にバラツキが生じ
るという課題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電気融着接合方法
を実行する電気融着接合装置の全体構成図である。
【図2】同電気融着接合装置のブロック図である。
【図3】同電気融着接合装置の融着制御部の動作を説明
するフローチャートである。
【図4】同電気融着接合装置のワークコイルと磁性合金
ヒータの等価回路図である。
【図5】同電気融着接合装置の融着条件設定部の動作を
説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 プラスチック管 2 補修部材(被接合部材) 3 磁性合金ヒータ 4 固定部材 5 ワークコイル 6 高周波電源装置 11 操作スイッチ 12 ブザー(警報手段) 14 設定器(入力手段) 15 発電機 16 ケーブル 13 インバータ 25 共振回路 29 コントローラ 30 インバータ駆動回路 32 融着条件設定部(設定手段) 33 融着制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榎本 秀和 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タビニルパイプ工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータを誘導加熱によって発熱させるこ
    とにより、被接合部材を、樹脂管に接合する電気融着接
    合方法であって、 前記被接合部材を前記樹脂管に固定し、被接合部材に対
    向してワークコイルを配置し、 前記ワークコイルに所定電圧を印加してワークコイルに
    流れる出力電流を計測し、 前記所定電圧を、前記計測した出力電流で除算してワー
    クコイル側から見たインピーダンスを演算し、 このインピーダンスから前記ワークコイルの抵抗を減算
    して前記被接合部材とのカップリングを求め、 前記ワークコイルに印加可能な電圧を、前記演算したイ
    ンピーダンスで除算してワークコイルに流す融着電流を
    求め、 前記ヒータの面積にヒータ単位面積当りに必要な電力量
    を乗算して融着に必要な融着電力量を演算し、 前記求めた融着電流を自乗し、さらに前記カップリング
    を乗算して瞬時電力を演算し、 前記融着に必要な融着電力量をこの瞬時電力で除算して
    融着時間を求めることを特徴とする電気融着接合方法。
  2. 【請求項2】 前記求めた融着電流が、出力可能な電流
    値より大きいと判断したとき、警報を発することを特徴
    とする請求項1記載の電気融着接合方法。
  3. 【請求項3】 ヒータを誘導加熱によって発熱させるこ
    とにより、被接合部材を、樹脂管に接合する装置であっ
    て、 前記樹脂管に固定された被接合部材に対向して配置さ
    れ、前記ヒータの高周波誘導加熱を行うワークコイル
    と、 前記ワークコイルに流れる出力電流を計測する電流検出
    手段と、 前記ヒータの面積を入力する入力手段と、 前記ワークコイルに所定電圧を印加し、この所定電圧
    を、前記電流検出手段により計測された出力電流で除算
    して、ワークコイル側から見たインピーダンスを演算
    し、このインピーダンスから前記ワークコイルの抵抗を
    減算して前記被接合部材とのカップリングを求め、前記
    ワークコイルに印加可能な電圧を、前記インピーダンス
    で除算してワークコイルに流す融着電流を求め、 前記入力手段より入力されたヒータの面積にヒータ単位
    面積当りに必要な電力量を乗算して融着に必要な融着電
    力量を演算し、前記求めた融着電流を自乗し、さらに前
    記カップリングを乗算して瞬時電力を演算し、前記融着
    に必要な融着電力量をこの瞬時電力で除算して融着時間
    を求める設定手段とを備えたことを特徴とする電気融着
    接合装置。
  4. 【請求項4】 設定手段に接続された警報手段を備え、 設定手段に、求めた融着電流が、出力可能な電流値より
    大きいと判断したとき、前記警報手段を駆動して警報を
    発する機能を付加したことを特徴とする請求項3記載の
    電気融着接合装置。
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