以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図30は本発明に係る自動原稿搬送装置、自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置および自動原稿搬送装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用し、自動原稿搬送装置をADFに適用した例を示している。
なお、画像形成装置としては複写機以外にファクシミリ装置、プリンタ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。また、画像読取装置としては、スキャナ装置、ファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。
まず、構成を説明する。図1において、複写機21の本体21aの上面には透光性部材からなるコンタクトガラス22a(図2参照)が設けられており、このコンタクトガラス22aに隣接する本体の上面にはコンタクトガラス22aよりも小面積の透光性部材からなるスリットガラス22bが設けられている(図2参照)。
また、本体21aの上部には自動原稿搬送装置としてのADF23が設けられており、このADF23は図示しないヒンジ機構を介してコンタクトガラス22aを開放および閉塞するように開閉自在になっている。
図2、図3に基づいてADF23の構成を説明する。図2はADF23の概略構成図であり、図3はADF23の制御系のブロック図である。図2において、ADF23は用紙載置台としての原稿テーブル24を備えており、この原稿ケーブル24には原稿面が上向きになるように用紙束としての原稿束Pが載置されるようになっている。
原稿テーブル24のテーブル面には原稿の長さを検出する原稿長さ検出手段としての原稿長さ検出センサ25〜27が設けられており、この原稿長さ検出センサ25〜27はそれぞれ隣接する一対の受光素子および発光素子を備えている。
したがって、原稿長さ検出センサ25〜27は少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なように原稿テーブル24のテーブル面に配置されている。コントローラ100は受光素子から入力した情報に基づいて原稿テーブル24に載置された原稿束Pの搬送方向長さを判断する。
また、原稿テーブル24に対して原稿の搬送方向下流側にはストッパ部材としてのストッパ爪28が設けられており、このストッパ爪28は呼出しモータ101によって原稿束Pの先端が突当てられる突当て位置(破線で示す位置)と原稿束Pの先端から退避する退避位置(実線で示す位置)の間で移動されるようになっている。
したがって、ストッパ爪28が突当て位置にあるときに原稿束Pの先端が突当てられることにより、原稿束Pの先端を揃えるようになっている。また、原稿束Pの幅方向は原稿テーブル24上に設けられた図示しないサイドフェンスに突当てられることにより、搬送方向と直行する方向の位置決めが行われるようになっている。
また、ストッパ爪28が下方に移動すると、このストッパ爪28はホームポジョンセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34は検出情報をコントローラ100に出力する。
また、原稿束Pの先端側の原稿ケーブル24上にはセットフィラー29および原稿セットセンサ30が設けられており、セットフィラー29は原稿テーブル24に原稿束Pが載置されたときに原稿束Pの先端に押圧されて破線で示す位置から実線で示す位置に移動し、原稿セットセンサ30がこのセットフィラー29を未検出の状態から検出した状態に変化すると、コントローラ100に信号を出力する。
コントローラ100はI/F107を介して複写機21の本体21aに設けられた本体制御部111に接続されており、このI/F107に信号を出力する。本体制御部111はこの入力信号に基づいて本体21a側で原稿の読取りを行うための待機状態に移行する。
ストッパ爪28の上方には呼出し手段としての呼出しコロ31が設けられており、この呼出しコロ31は呼出しモータ101からの駆動力が後述する呼出しカム126を介して伝達されるようになっており、呼出しモータ101およびカム機構により実線で示す原稿束Pから退避する位置と二点鎖線で示す原稿束Pの上面に当接する位置との間で昇降するようになっている。
また、本体21a側には操作部108が設けられており、この操作部のプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されると、コントローラ100は呼出しモータ101を正転駆動してストッパ爪28を原稿束Pから下方向に退避するように駆動する。
そして、このストッパ爪28が退避位置に移動すると、ストッパ爪28はホームポジションセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34はストッパ爪28を検出すると、コントローラ100は呼出しモータ101を逆転駆動して呼出しコロ31を原稿束Pに当接する位置に下降させる。
このとき、呼出しコロ31は給紙モータ102の正転駆動によって原稿テーブル24上の数枚(理想的には1枚)の原稿の給紙を開始する。この給紙された原稿は呼出しコロ31の下流側に設けられた給紙ベルト32およびリバースローラ33に分離搬送手段に給紙される。
給紙ベルト32は駆動ローラ32aおよび従動ローラ32bに橋架されており、給紙モータ102から駆動ローラ32aに駆動力が伝達されると、周回移動するようになっている。
給紙ベルト32は給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向(時計回転方向)に周回移動するようになっており、リバースローラ33には図示しないトルクリミッタが内蔵され、給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向と逆方向(時計回転方向)に回転駆動されるようになっている。このため、最上位の原稿とその下の原稿が分離されて最上位の原稿のみが給紙される。
具体的には、リバースローラ33は給紙ベルト32と所定圧で接しており、給紙ベルト32と直に接触しているとき、または、原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト32の回転につられて反時計回転方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト32とリバースローラ33の間に進入したときには連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されている。このため、リバースローラ33は本来の駆動方向である時計回転方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをして重送を防止することができる。
この分離原稿は給紙ベルト32の下流側に設けられた分離用紙検出手段としての分離センサ51によって検出されるようになっており、分離センサ51によって検出された原稿は給紙ベルト32によってさらに搬送され、給紙ベルト32の下流側に設けられた突当てセンサ35によって原稿の先端が検出された時点から所定量Xmm搬送されると、コントローラ100によって給紙モータ102の正転駆動を停止される。
この所定量Xmmは、突当てセンサ35からプルアウトローラ対36のニップ部までの距離よりも大きく設定されており、互いに摺接するプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に一定の撓みを形成した状態で停止されるようになっている。
このとき、呼出しモータ101はコントローラ100からの指令により正転駆動されることにより、呼出しコロ31を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト32の搬送力のみで搬送することにより、原稿の先端はプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に突当てられ、分離搬送時に発生した原稿の曲がり(スキュー)を補正することができる。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bは、原稿の分離後に給紙モータ102の逆転駆動によりスキュー補正された原稿を反転通路53を介して下流側に設けられた読取入口ローラ対(ローラ対)37に向かって搬送する。この読取入口ローラ対37は読取入口駆動ローラ37aと読取入口従動ローラ37bによって構成されている。
また、給紙モータ102の逆転駆動時には、プルアウト駆動ローラ36aは駆動されるが、後述するワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されない。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bの下流側には原稿幅センサ38が設けられており、この原稿幅センサ38は図2中、奥行き方向に複数個並べられ、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で移動するようになっている。
この原稿幅センサ38は原稿を検出すると二点鎖線で示す位置に移動するようになっており、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bにより搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向の情報を取得してコントローラ100にこの検出情報を送信する。
コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの原稿長さ検出情報と原稿幅センサ38からの幅検出情報との組合せに基づいて本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する。
また、コントローラ100は原稿の先端後端を突当てセンサ35で検出する間に搬送した距離に相当するモータ駆動パルス数をカウントすることにより、原稿のより正確な長さを算出する。
また、プルアウト駆動ローラ36aの駆動により読取入口ローラ対37に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定して原稿をスリットガラス22b上の読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図るようになっており、特に2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。そして、原稿の先端が読取入口センサ39によって検出されると、読取入口ローラ対37に原稿先端が進入する前に減速が開始される。
また、コントローラ100は読取入口センサ39から読取入口ローラ対37までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータ102を駆動して停止させることにより、停止している読取入口ローラ対37のニップ部に原稿の先端を突当てて一定の撓みを形成した状態で原稿を停止させるようになっている。この結果、プルアウトローラ対36による原稿の搬送時に発生したスキューを補正することができる。本実施の形態では、読取入口ローラ対37がスキュー補正用のローラ対を構成している。
また、コントローラ100は、原稿が読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止(レジスト停止)したときに、I/F107を介して本体制御部111にレジスト停止信号を送信するようになっている。
レジスト停止信号が送信されると、コントローラ100は本体制御部111から読取開始信号を受信するようになっており、レジスト停止していた原稿が読取倍率に応じた搬送速度で搬送されるように読取モータ103を駆動し、読取出口ローラ対40により原稿を搬送する。また、この読取出口ローラ対40は読取出口駆動ローラ40aと読取出口従動ローラ40bによって構成されている。
ここで、原稿の先端がスリットガラス22bの上流側に設けられたレジストセンサ41に到達するよりも前に読取開始信号を受信した場合はレジスト非停止読取動作となる。レジスト非停止読取動作の場合はレジスト停止を行わずに、読取搬送速度を維持したまま読取りを行う。
レジストセンサ41は原稿の先端を検出するようになっており、レジストセンサ41によって原稿の先端が検出されると、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウントを開始し、原稿先端がスリットガラス22b上の読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する。このゲート信号は、通常は原稿の後端が読取位置80を抜けるまで送信される。
反転通路53を介して読取位置80を通過した原稿は上下面が反転されて読取出口ローラ対40および排紙ローラ42によって搬送されるようになっており、両面原稿の読取り終了後、または、片面原稿の片面読取り終了後には原稿排紙台としての排紙トレイ43に排紙される。
また、排紙ローラ42は排紙駆動ローラ42a、排紙従動上ローラ42bおよび排紙従動下ローラ42cを備えており、この排紙ローラ42の下流側には切換手段としての切換爪44が設けられている。
両面原稿の搬送を行う場合には、この原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿先端が排紙ローラ42に到達する前に、切換爪44が反転ソレノイド105に駆動されて2点鎖線で示す位置に切り換わるようになっている。
このとき、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cと、反転モータ104により駆動されるスイッチバックローラ対としての反転ローラ対45により原稿がスイッチバック通路46aに搬送される。
コントローラ100は読取出口ローラ対40の下流側に設けられた読取出口センサ47によって原稿の後端が検出されてから読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達すると、原稿の後端が排紙ローラ42を抜け出たものと判断して、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に移動させるようになっている。
また、コントローラ100は上述したように読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達した後に、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向で、反転モータ104の駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ104および読取モータ103を高速駆動する。
また、コントローラ100は原稿がスイッチバックを始めると反転モータ104の駆動パルスが所定パルスになった後に、給紙モータ102を高速に逆転駆動して原稿をプルアウトローラ対36に向かって高速搬送する。
また、再給紙通路46bを搬送される原稿の後端が反転センサ49によって検出されると、コントローラ100は反転センサ49からの検出情報に基づいて反転ローラ対45の逆転駆動を停止するようになっている。
この後、プルアウトローラ対36によって原稿のスキュー補正をして上述したようにして原稿の片面を読取り、再度スイッチバック通路46aでスイッチバックした後、再給紙通路46bを通して読取位置80に向かって搬送し、原稿の読取りを行わずに原稿面を備えるための反転動作を行って原稿を排紙トレイ43に排紙する。
また、排紙ローラ42の上流側には排紙センサ50が設けられており、この排紙センサ50は原稿の後端を検出してコントローラ100に信号を出力するようになっており、コントローラ100はこの検出情報に基づいて原稿が排紙されたものと判断する。
また、本体21aには表示部48が設けられており、コントローラ100は突当てセンサ35、読取入口センサ39、レジストセンサ41、読取出口センサ47、反転センサ49、排紙センサ50等からの検出情報および原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいてジャム判定を行い、ジャムが発生した場合に、表示部48によってジャム表示を行うようになっている。
図4〜図7は動力伝達機構を示す図であり、図4は呼出しモータ101からの動力伝達機構200、図5は給紙モータ102からの動力伝達機構201、図6は読取モータ103から動力伝達機構202、図7は反転モータ104からの動力伝達機構203を示している。
図4に示す動力伝達機構200において、呼出しモータ101に接続されたプーリ121はタイミングベルト122を介してプーリ123に接続されており、給紙モータ102によってプーリ123が回転すると、この回転はプーリ123からプーリ124に伝達される。
プーリ124はプーリ125を介して呼出しカム126に接続されており、呼出しモータ101が正転駆動されると、呼出しカム126を反時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を退避位置に移動させ、呼出しモータ101が逆転駆動されると、呼出しカム126を時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を当接位置に移動させる。
プーリ124はプーリ127、128を介してストッパ爪カム129に接続されており、ストッパ爪28はストッパ爪カム129の回動によって突当て位置と退避位置の間で移動されるようになっている。
図5に示す動力伝達機構201において、給紙モータ102に接続されたプーリ131はタイミングベルト132を介してプーリ133に接続されており、このプーリ133はプーリ134に接続されている。
プーリ134はプーリ135、136、144、145、146を介してプーリ147に接続されており、このプーリ147はプーリ149を介してプーリ150に接続されている。プーリ150はタイミングベルト151を介してプーリ152に接続されており、プーリ152は呼出しコロ31に接続された呼出しプーリ153に接続されている。
このため、給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、プーリ131、タイミングベルト132、プーリ133、134、135、136、144、145、146、147、149、150、タイミングベルト152および呼出しプーリ153を介して呼出しコロ31を時計回転方向に回転して原稿束Pから上位の原稿を分離する。
また、プーリ147は給紙ベルト32の駆動ローラ32aを駆動する給紙ベルト駆動プーリ148に接続されており、プーリ148は給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、反時計回転方向に回転して原稿束Pを給紙する方向に給紙ベルト32を周回移動させる。
なお、プーリ134、136、144にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ134、136、144は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを呼出しプーリ153および給紙ベルト駆動ローラプーリ148に伝達する。
また、プーリ135はプーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を回転するリバースローラプーリ158に接続されており、給紙モータ102が時計回転方向に回転すると、プーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を時計回転方向に回転させることにより、原稿束Pの分離方向に回転する。
なお、プーリ137にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ137は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを伝達してリバースローラ33を回転駆動する。
また、プーリ133にはプーリ139が接続されており、プーリ139はプーリ137および154と同軸上に接続されたプーリ139に接続されるとともに、プーリ140に接続されている。
このプーリ140はプーリ141、142を介してプルアウト駆動ローラプーリ143に接続されており、このプルアウト駆動ローラプーリ143はプルアウト駆動ローラ36aに接続されている。
このため、給紙モータ102が反時計回転方向に逆転駆動されると、プーリ140が反時計回転方向に回転することにより、プーリ142、141を介してプルアウト駆動ローラプーリ143を反時計回転に回転させ、プルアウトローラ対36aにより原稿を読取位置80に向かって搬送する。
図6に示す動力伝達機構202において、読取モータ103に接続されるプーリ161はタイミングベルト162を介してプーリ163に接続されており、このプーリ163はプーリ164に接続されている。
プーリ164はタイミングベルト165を介してプーリ166、167に接続されており、プーリ167は読取入口駆動ローラ37aを回転するための読取入口ローラプーリ168に接続されている。このため、読取モータ103が時計回転方向に正転駆動すると、プーリ161、タイミングベルト162、プーリ163、164、タイミングベルト165、プーリ166、167および読取入口ローラプーリ168を介して読取入口従動ローラ37aが搬送方向である時計回転方向に回転する。
なお、プーリ167にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ167は読取モータ103の時計回転方向の駆動力のみを読取入口ローラプーリ168に伝達する。
また、読取入口ローラプーリ168にはプーリ169が接続されており、このプーリ169はタイミングベルト174を介して読取出口ローラプーリ175に接続されている。
読取出口ローラプーリ175には読取出口ローラ対40の読取出口駆動ローラ40aが接続されており、読取出口駆動ローラ40aは読取出口ローラプーリ175の反時計回転方向の回転に伴って搬送方向である反時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174には排紙ローラプーリ179が接続されており、排紙ローラプーリ179は排紙ローラ42の排紙駆動ローラ42aに接続され、排紙駆動ローラ42aは排紙ローラプーリ179の反時計回転方向に回転に伴って搬送方向である時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174にはタイミングベルト174に一定の張力を付与してタイミングベルト174を周回移動させるためのプーリ177、178が接続されている。
また、プーリ169はテンションベルト170を介してジャム処理ダイヤル172のプーリ171に接続されている。このジャム処理ダイヤル172は作業者が搬送経路上からジャム紙を除去するために操作されるものであり、ジャム処理ダイヤル172が回転されると、テンションベルト170を介してプーリ169に駆動力が伝達され、プーリ169がタイミングベルト174を周回移動することにより、搬送経路上のジャム紙が除去される。
図7に示す動力伝達機構203において、反転モータ104に接続されたプーリ191はタイミングベルト192を介してプーリ193に接続されており、このプーリ191は反転モータ104の正逆駆動によって反転ローラ対45の反転ローラ駆動ローラ45aを正逆回転するようになっている。
一方、コントローラ100は、両面原稿の搬送時に、原稿長さ検出センサ25〜27の検出情報に基づいて原稿の長さが所定値以下の場合に、頁順揃えのために3回目の読取位置80の通過に先立ち原稿の原稿テーブル24に載置された原稿束Pから原稿を分離し、この分離した原稿を読取位置80上で通過させるためのプレフィード動作を行うようになっている。
具体的には、コントローラ100は、先行原稿の裏面読取り中にこの原稿の後端が突当てセンサ35を抜けてプルアウトローラ対36を通過するまで給紙モータ102を所定パルス駆動する。
このとき、給紙モータ102の逆転駆動を停止し、原稿長さ検出センサ25〜27の検出情報に基づいて、次原稿がある場合には呼出しモータ101および給紙モータ102を駆動して次原稿のプレフィードを行う。
ここで、次原稿の先端がプルアウトローラ対36の位置から読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止するレジスト停止位置(読取待機位置)まで到達する所要時間(Tpo)に対して、先行原稿の後端が読取位置80を通過してから排紙ローラ42を通過するまでの所要時間(Tyo)がTyo < (Tpo+Tdl)となる時間Tdlを設けることにより、次原稿のプルアウトローラ対36の位置からの搬送を行う。
このため、先行原稿の後端が排紙ローラ42を通過して読取モータ103の駆動を停止させた後に、次原稿の先端が読取入口ローラ対37のニップに突当りスキュー補正を行うことができる。
また、コントローラ100は、両面原稿の搬送時に、先行原稿が3回目の読取位置80の通過後に排紙トレイ43に排紙されるときに、反転モータ104を所定時間停止して次原稿をスイッチバック通路46a上のスイッチバック停止位置で待機させるようにしている。
なお、このスイッチバック停止位置STは、反転ローラ対45に挟持される原稿部分から図2中、右側に所定量(図23(a)で示すL2)だけ飛び出している状態(図23(a)参照)のことであり、このとき、原稿の先端は排紙ローラ42側に位置している。
本実施の形態では、スイッチバック停止位置STで原稿を待機させるときの待機条件を以下のように設定している。
読取入口ローラ対37から反転ローラ対45までの距離をL1、反転ローラ対45に挟持された部分から図2中、右側への原稿の飛び出し距離(飛び出し量)をL2、反転モータ104を起動(スルーアップ)するのに必要な搬送距離をL3、反転モータ104を停止(スルーダウン)するのに必要な搬送距離をL4としたときに、
L1> (L2+L3+L4)......(1)
に設定される。
このように設定したのは、読取りが終了した次原稿がスイッチバック通路46aに搬送されるときに、スイッチバック通路46aに待機していた先行原稿が読取位置80に向かって搬送されたときに、スイッチバック通路46a内の先行原稿をスイッチバック通路46aから完全に搬出して、次原稿をスイッチバック通路46aに確実に搬送するためである。
また、コントローラ100は次原稿が読取位置80を通過したときに、次原稿およびスイッチバック停止位置STで待機している先行原稿を読取倍率よりも高速で搬送するように、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を高速で駆動する。
また、コントローラ100は先行原稿の排紙が完了したときに、スイッチバック停止位置STで待機している次原稿を読取倍率よりも高速で搬送するように、反転モータ104を逆転駆動する。
また、コントローラ100は表面の読取り終了後と裏面の読取り終了後のそれぞれにおいて、スイッチバック停止位置STを変更するよう反転モータ104を正転駆動するようになっており、表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、裏面の読取り終了後の原稿の前記スイッチバック停止位置STに対して再給紙通路46b側、すなわち、排紙ローラ42側に設定している。
また、コントローラ100はスイッチバック停止位置STで待機状態にある原稿の搬送速度を、次原稿の表面の読取り開始時には読取速度と同一の速度となるように給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を駆動するようになっている。
本実施の形態では、給紙ベルト32、リバースローラ33、プルアウトローラ対36、給紙モータ102および動力伝達機構200が分離搬送手段を構成し、読取入口ローラ対37、読取出口ローラ対40、排紙ローラ42、読取モータ103および動力伝達機構201が読取搬送手段を構成している。また、反転ローラ対45、反転モータ104および動力伝達機構202がスイッチバック手段を構成している。また、コントローラ100が搬送制御手段を構成している。
一方、複写機21の本体21a内には、図1に示すように画像読取装置81が設けられており、この画像読取装置81によって読取られた画像情報は書込部82によって感光体ドラム83に照射されるようになっている。
画像読取装置81は、コンタクトガラス22aまたはスリットガラス22b上の原稿を照明する光源81aと、原稿から反射された光をそれぞれ反射する第1ミラー81b、第2ミラー81c、第3ミラー81dと、第3ミラー81dから反射された光をCCDイメージセンサ81fに結像するレンズ81eと、レンズ81eによって結像された光を電気信号に変換するCCDイメージセンサ81fとを備えている。
光源81aおよび第1ミラー81bは図示しない第1走行体に取付けられているとともに、第2ミラー81cとおよび第3ミラー81dは第2走行体に取付けられており、第1走行体および第2走行体はコンタクトガラス22aおよびスリットガラス22bに沿って図1中、移動するようになっている。
そして、第1走行体および第2走行体は、コンタクトガラス22aに載置された原稿を読取るときには、コンタクトガラス22aの下方で図1中、左右方向に移動され、スリットガラス22bを通過する原稿を読取るときには、スリットガラス22bの下方で停止される。
書込部82は、画像読取装置81によって読取った画像情報に応じて光変調したレーザ光を照射し、帯電させた感光体ドラム83の表面をこのレーザ光で露光するようになっている。
感光体ドラム83の周囲には、感光体ドラム83と共に画像形成手段を構成する現像装置86、転写ベルト87、クリーニング装置88、図示しない帯電装置および除電装置が設けられている。帯電装置は暗中にプラス電荷のコロナ放電をグリッドにより制御して感光体ドラムの表面を一定電位に帯電させるようになっている。
書込部82はこの一定電位に帯電された感光体ドラム83上に画像情報を含んだレーザダイオードを照射して感光体ドラム83上のマイナス電荷を除去して静電潜像を形成する。
現像装置は感光体ドラム83上の電気除去された部分にマイナスに帯電されたトナーを付着させて可視像を形成する。転写ベルト87にはプラスのバイアスが印加されており、この転写ベルト87はマイナスに帯電された可視像を記録媒体としての転写紙(用紙)に転写して搬送するようになっている。
クリーニング装置88はクリーニングブレードを備えており、感光体ドラム83に残ったトナーを掻き落とすようになっている。除電装置はLEDを点灯させることにより感光体ドラム83の残留電荷を除去して次の転写紙に新たな画像を形成するための準備を行う。
このようにした画像が形成された転写紙は定着装置90に搬送され、定着装置90によりトナー画像が転写紙に定着される。
また、本体21a内にはそれぞれ異なるサイズの転写紙S1〜S5が収納された収納カセット91〜95が設けられており、この収納カセット91〜95に収納された転写紙は呼出しコロ91a〜95aによって給紙された後、搬送方向に回転する給紙ローラ91b〜95bおよび給紙ローラ91b〜95bに摺接し、分離方向に回転するリバースローラ91c〜95cによって分離された後、中継ローラ対96、97を介してレジストローラ対98に搬送され、レジストローラ対98によってタイミングを取られて感光体ドラム83と転写ベルト87の間の搬送路に搬送される。
次に、図8〜図22のフローチャートおよび図23〜図30に示す原稿の搬送順序に基づいて原稿の搬送動作を説明する。なお、図8〜図22のフローチャートはコントローラ100によって制御される搬送制御プログラムである。
まず、図8において、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿テーブル24に原稿束Pがセットされたか否かを判別する(ステップS1)。
次いで、操作部108のプリントキーが押下されると、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されるため、コントローラ100は給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS2)。このとき、ストッパ爪28が原稿束Pの先端から退避する。
次いで、コントローラ100はホームポジションセンサ34からの検出情報に基づいてストッパ爪28が退避対置に移動したか否かを判別し(ステップS3)、ストッパ爪28が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を逆転駆動する(ステップS4)。
次いで、コントローラ100は呼出しコロ31が当接位置に移動したか否かを判別し(ステップS5)、呼出しコロ31が当接位置に移動したものと判断した場合には、原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿の長さを取得した後(ステップS7)、給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS8)。このため、呼出しコロ31によって原稿束Pから最上位に位置する原稿が分離された後、給紙ベルト32およびリバースローラ33によって最上位に位置する原稿が分離される。
次いで、コントローラ100は突当てセンサ35がオンしたか否かを判別し(ステップS9)、突当てセンサ35がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS10)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、突当て未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS11)。
一方、ステップS23で突当てセンサ35がオンになったものと判断した場合には、突当て量をカウントする(ステップS12)。すなわち、コントローラ100は突当てセンサ35とプルアウトローラ対36の距離よりも大きく設定された所定量Xmmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、図9に示すように、コントローラ100は呼出しモータ101を反時計回転方向に逆転駆動した後(ステップS13)、呼出しコロ31が退避位置に移動したか否かを判別し(ステップS14)、呼出しコロ31が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を停止する(ステップS15)。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Xmm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS16)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、両面モード、原稿の搬送長が所定長以下および搬送原稿が2枚目以降であるか否かを判別する(ステップS17)。なお、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持ってプルアウトローラ対36に押し当てられた状態になり原稿のスキューが矯正される。
コントローラ100はステップS17で片面モード、原稿の搬送長が所定長以上および搬送原稿が2枚目以降でないものと判断した場合には、図10のステップS18に進み、両面モード、原稿の搬送長が所定長以下および搬送原稿が2枚目以降であるものと判断した場合には図10のステップS19に進む。
コントローラ100はステップS18では遅延時間が上述したTdlであるか否かを判別し、遅延時間がTdl以上であるものと判断した場合には、ステップS19に進む。なお、ステップS18の詳細な処理は後述する。
ステップS19では、コントローラ100は給紙モータ102の電流の切換えをオンにして給紙モータ102を高速で駆動する(ステップS19)。給紙モータ102が逆転駆動されると、プルアウトローラ対36は駆動されるが、プーリ140のワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されないので、原稿はプルアウトローラ対36によって搬送される。
次いで、コントローラ100は原稿幅センサ38がオンしたか否かを判別し(ステップS20)、原稿幅センサ38がオンした場合には、コントローラ100は原稿幅センサ38からの検出情報に基づいて原稿の幅情報を取得する(ステップS21)。この結果、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27の原稿長さ情報と原稿幅センサ38からの幅情報との組合せにより原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を把握することができる。
このとき、原稿はプルアウトローラ対36および読取入口ローラ対37に挟持されて読取位置80に向かって搬送される。この際には原稿搬送速度を高速に設定されるので、原稿を読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図ることができる。特に、2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。
次いで、コントローラ100は混載モードがオフになっているか否かを判別し(ステップS22)、混載モードがオフになっている場合には、本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する(ステップS23)。
次いで、コントローラ100は読取入口センサ39によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS24)、読取入口センサ39がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS25)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、先端検出未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS26)。
一方、ステップS36で読取入口センサ39がオンになったものと判断した場合には、突当て量の補正カウントをスタートする(ステップS27)。すなわち、コントローラ100は読取入口センサ39と読取入口ローラ対37の距離よりも大きく設定された所定量Ymmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Ymm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS28)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を停止して(ステップS29)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信した後(ステップS30)、読取位置80までの搬送制御を終了する。また、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持って読取入口ローラ対37に押し当てられた状態になり原稿のスキューが補正される。
図11は読取り時の原稿の搬送制御プログラムのフローチャートである。図11において、コントローラ100は片面モードであるか否かを判別し(ステップS31)、片面モードであるものと判断した場合には、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS32)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS33)。次いで、コントローラ100は原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されたか否かを判別し(ステップS34)、原稿の先端が検出されると、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS35)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS36)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS37)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS38)、表面ゲートカウントのカウントを開始する(ステップS39)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS40)、排紙センサ50によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS41)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS42)。
一方、ステップS40で排紙センサ50がオンになったものと判断した場合には、図12に示すようにコントローラ100はレジストセンサ41がオフであるか否かを判別し(ステップS43)、レジストセンサ41がオフでないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS44)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS45)。
また、コントローラ100はレジストセンサ41がオフであるものと判断した場合には、読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS46)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS47)、表面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS48)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS49)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったか否かを判別し(ステップS50)、排紙センサ50がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS51)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS52)。また、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったものと判断した場合には、排紙完了を示す信号を本体制御部111に送信して(ステップS53)、処理を終了する。
一方、コントローラ100はステップS51で片面モードでないものと判断した場合には、図13に示すように原稿の搬送長さが所定長以上であるか否かを判別する(ステップS61)。
コントローラ100はステップS61で原稿の搬送長さが所定長以上でないものと判断した場合には、読取入口センサ39からの検出情報に基づいて1枚目の表面読取り時の原稿がレジスト停止状態にあるか否かを判別し(ステップS62)、レジスト停止位置にないものと判断した場合には、図16に進む。
また、コントローラ100はステップS62で1枚目の表面読取り時の原稿がレジスト停止状態にあるものと判断した場合には、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS63)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS64)。次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する所定パルスである表面所定パルスになったか否かを判別し(ステップS65)、コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが所定パルスである表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS66)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する(ステップS67)。
次いで、コントローラ100は表面ゲートカウントをスタートした後(ステップS68)、読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されたか否かを判別する(ステップS69)。
コントローラ100は読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS70)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS71)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオンになっているものと判断した場合には、原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿の先端が排紙ローラ42に到達する前に反転ソレノイド105をオンにして切換爪44を二点鎖線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104を正転駆動する(ステップS72)。
このため、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bと、反転モータ104の正転駆動によって回転される反転ローラ対45とにより、図2中、矢印Bで示すようにスイッチバック通路46a上に原稿が搬送される。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオンになったか否かを判別し(ステップS73)、反転センサ49がオンになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS74)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、反転未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS75)。
また、コントローラ100はステップS73で反転センサ49がオンになっているものと判断した場合には、図14に示すようにレジストセンサ41がオフになったか否かを判別し(ステップS76)、レジストセンサ41がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS77)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS78)。
一方、コントローラ100はステップS76でレジストセンサ41がオフになったものと判断した場合には、レジストセンサ41によって原稿の後端が未検出となった状態からの読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS79)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が所定パルスである表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS80)、表面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS81)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS82)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS83)、読取出口センサ47がオンであるものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS84)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS85)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判断した場合には、原稿の後端が読取出口センサ47によって検出されてから読取モータ103を所定パルスだけ駆動されたか否かを判別する(ステップS86)。
コントローラ100は読取モータ103が所定パルス駆動されたものと判断した場合には、原稿の後端が排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bから抜け出たものと判断し、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線の位置に戻す。また、所定パルス後に反転モータ104を高速で逆転駆動して反転ローラ対45を逆転させるとともに、読取モータ103を加速して(ステップS87)、レジスト停止位置で停止した原稿の裏面の読取りを行うために、図2中、矢印Cで示すように原稿を再給紙通路46b上でプルアウトローラ対36に向かって搬送する。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向、反転モータ104の駆動方向は逆方向であり、反転モータ104および読取モータ103が高速駆動されるので、処理時間を短縮することができる。
次いで、コントローラ100は原稿の先端が反転センサ49によって検出されてから反転モータ104が所定パルス駆動されたか否かを判別し(ステップS88)、所定パルス駆動されたものと判断した場合には、給紙モータ102を、プルアウトローラ対36を駆動する方向である反時計回転方向に高速駆動する(ステップS89)。
次いで、図15に示すように、コントローラ100は反転センサ49がオフになったか否かを判別し(ステップS90)、反転センサ49がオフになったものと判断した場合には、反転モータ104を停止する(ステップS91)。
次いで、コントローラ100は裏面の読取り完了したか否かを判別し(ステップS92)、裏面の読取りが完了していない場合には、図2中、矢印Cで示すように再給紙通路46bを通して裏面の読取りを行うためにプルアウトローラ対36に向かって原稿を搬送し、プルアウトローラ対36で原稿のスキューを補正した後、原稿を読取入口ローラ対37に向かって搬送する。
コントローラ100は読取入口センサ39がオンになったか否かを判別し(ステップS100)、読取入口センサ39がオフの場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS101)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、先端未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS102)。
また、コントローラ100はステップS100で読取入口センサ39がオンになったものと判断した場合には、裏面の読取り時に読取入口ローラ対37によって原稿のスキューを補正するために、読取モータ103を停止した後(ステップS103)、スキューを補正するための給紙モータ102の駆動パルスのカウントをスタートする(ステップS104)。
次いで、コントローラ100はカウント値が所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS105)、所定パルスに到達した場合には給紙モータ102を停止し、本体制御部111にレジスト停止信号を送信し、図11に戻る。
コントローラ100は、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、裏面の読取りのためにレジスト停止位置で停止した原稿の原稿読取り動作を開始するためにステップS63以降の処理を実行する。
コントローラ100は表面の読取りと同様にステップS63〜ステップS91の処理を実行する。なお、裏面の読取り時には、ステップS65、ステップS66、ステップS80の所定パルスは裏面所定パルスである。
コントローラ100はステップS61〜ステップS91の処理を実行した後、ステップS92で裏面の読取りが完了したか否かを判別し、裏面の読取りが完了した場合には、頁順揃えのための3回目の非読取りの反転搬送を行った後、読取出口センサ47がオフであるか否かを判別する(ステップS93)。
コントローラ100は読取出口センサ47がオンになっていないものと判断した場合にはジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS94)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS95)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判断した場合には、3回目の反転搬送動作が行われた原稿が読取位置80を通過したものと判断して給紙モータ102の駆動を停止するとともに、読取モータ103の減速を行う(ステップS96)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103の減速後の読取モータ103のパルス数が所定パルスよりも大きいか否かを判別し(ステップS97)、所定パルスよりも大きい場合には読取モータ103の駆動を停止した後(ステップS98)、本体制御部111に排紙完了信号を送信する(ステップS99)。
一方、コントローラ100は、ステップS62で両面原稿の搬送で、表面読取り後の原稿がレジスト停止状態でないものと判断した場合には、図16のステップS111に進む。なお、ステップS111以降は裏面の読取りを開始するフローであり、表面の読取りの処理は原稿の搬送長さが所定長以上のものと同様であるため、省略する。
図16のステップS111では、コントローラ100は、レジスト停止している原稿の裏面の読取りであるか否かを判別し、表面の読取りが終了して裏面の読取りであるものと判断した場合には、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS112)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する(図23(b)参照)。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動し、原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されると読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS113)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する裏面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS114)。
コントローラ100はカウント値が裏面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが裏面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS115)。
コントローラ100は補正パルスが裏面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS116)、裏面ゲートカウントのカウントを開始する(ステップS117)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS118、図24(a)参照)、読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS119)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS120)。
一方、ステップS118で読取出口センサ47がオンになったものと判断した場合には、原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿の先端が排紙ローラ42に到達する前に反転ソレノイド45をオンにして切換爪44を図2中、二点鎖線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104を正転駆動する(ステップS121、図24(b)参照)。
このため、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bと、反転モータ104の正転駆動によって回転される反転ローラ対45とにより、図2中、矢印Bで示すようにスイッチバック通路46a上を搬送される(図25(a)参照)。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオンになったか否かを判別し(ステップS122)、反転センサ49がオンになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS123)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、反転未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS124)。
また、コントローラ100はステップS122で反転センサ49がオンになってたものと判断した場合には、図17に示すようにレジストセンサ41がオフになったか否かを判別し(ステップS125)、レジストセンサ41がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS126)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS127)。
一方、コントローラ100はステップS125でレジストセンサ41がオフになったものと判断した場合には、レジストセンサ41によって原稿の後端が未検出となった状態からの読取モータ103の駆動パルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS128)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が裏面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS129)、裏面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS130)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止した後(ステップS131)、読取モータ103および反転モータ104を加速する(ステップS132)。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオンになったか否かを判別し(ステップS133)、反転センサ49がオンになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS134)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS135)。
また、コントローラ100はステップS133で反転センサ49がオンになったものと判断した場合には、スイッチバック通路46aに搬送された原稿の搬送方向先端が反転センサ49に検知されてからの反転モータ104の駆動パルスをカウントするための先端カウントを開始する(ステップS136、図25(b)参照)。
次いで、コントローラ100は原稿の搬送距離(反転モータ104の駆動パルス)が上記式(1)のL2以上であるか否かを判別する。すなわち、ステップS137では反転ローラ対45に挟持された原稿の反転ローラ対45からの飛び出し量が読取入口ローラ対37から反転ローラ対45までの距離をL1よりも小さく設定されたL2よりも大きいか否かを判別する。
コントローラ100は搬送距離がL2よりも多いものと判断した場合には、原稿がスイッチバック停止位置STに位置したものと判断して反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104の駆動を停止する(ステップS138、図26(a)参照)。
次いで、コントローラ100は次原稿の読取りが開始されたか否かを判別する(ステップS139)。ステップS139では裏面の読取りが終了後にスイッチバック停止位置STで原稿が待機しているときに次原稿のプレフィード動作が行われたか否かを判別する処理である。
ここで、プレフィード動作を図22のフローチャートに基づいて説明する。
図22において、コントローラ100は片面モードであるか否かを判別し(ステップS221)、片面モードであるものと判断した場合には、本体制御部111から開始読取開始信号を受信して読取りが開始されたか否かを判別する(ステップS222)。
次いで、コントローラ100は突当てセンサ35がオフであるか否かを判別し(ステップS226)、突当てセンサ35によって先行原稿の後端を検知してからの給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する後端カウントをスタートする(ステップS227)。
次いで、コントローラ100は後端カウントが所定パルスになったか否かを判別する(ステップS228)。この所定パルスは突当てセンサ35によって原稿の後端が検知されてからプルアウトローラ対36を通過するまでの給紙モータ102の駆動パルスに設定されている。
コントローラ100はステップS228で後端カウントが所定パルス以上になったものと判断した場合には、給紙モータ102の逆転駆動を停止し(ステップS229)、次原稿テーブル24上に次原稿があるか否かを判別する(ステップS230)。
原稿テーブル24上に次原稿がある場合には、図8〜図10のフローチャートに示す処理を実行して次原稿の給紙を行う(ステップS234、図24(b)〜図26(b)参照)。
また、ステップS230で次原稿がない場合には、呼出しモータ101を時計回転方向に正転駆動して(ステップS231)、ストッパ爪28を図2中、二点鎖線で示す位置に復帰させた後(ステップS232)、呼出しモータ101の駆動を停止する(ステップS233)。
また、コントローラ100は、ステップS221で片面モードでないものと判断した場合には、原稿搬送長さが所定長以上であるか否かを判別し(ステップS223)、原稿の所定長以上であるものと判断した場合には、先行原稿の頁順揃え排出であるか否かを判別する(ステップS224)。
コントローラ100はステップS224で先行原稿の頁順揃え排出であるものと判断した場合には、ステップS226に進む。また、コントローラ100はステップS223で原稿搬送長が所定長以下であるものと判断した場合には、先行原稿の裏面が読取り中であるか否かを判別し(ステップS225)、先行原稿の裏面が読取り中であるものと判断した場合には、ステップS226に進む。
すなわち、図17のステップS139では、図22に示すように所定長以下の先行原稿の裏面の読取り中に、突当てセンサ35によって原稿の後端が検知された後、プルアウトローラ対36を通過したときに次原稿の給紙を開始するのである。
次いで、コントローラ100はステップS139で次原稿の読取りが開始されたものと判断した場合には、読取モータ103の駆動速度と同速で反転モータ104を駆動することにより、スイッチバック停止位置STで停止している先行原稿を読取りが開始される原稿の読取り速度と同じ速度で搬送する(ステップS140、図27(a)(b)参照)。
次いで、原稿の先端が反転センサ49によって検知されてから反転モータ104からの駆動パルスをカウントし、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに到達して先行原稿が所定パルス搬送されたか否かを判別する(ステップS141、図28(a)(b)参照)。
コントローラ100は先行原稿が所定パルスだけ搬送されたものと判断した場合には、先行原稿が再給紙通路46bを介して反転通路53側に搬送されたものと判断して、反転モータ49の駆動を停止した後(ステップS142)、次原稿の読取りが完了したか否かを判別する(ステップS143)。
コントローラ100は次原稿の読取りが完了していないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS144)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS145)。また、ステップS144でジャム検出時間オーバーでないものと判断した場合にはステップS143に戻る。
また、コントローラ100は次原稿の読取りが完了したものと判断した場合には、読取モータ103の駆動を停止して先行原稿を読取位置80上で一旦停止させる。この先行原稿がレジスト停止位置で停止しているときに次原稿はスイッチバック停止位置STに待機状態となる。
次いで、コントローラ100は読取モータ103が停止中であるか否かを判別し(ステップS146)、読取モータ103が停止中であるものと判断した場合に、読取モータ103を高速で駆動することにより、読取入口ローラ対37および読取出口ローラ40によって読取位置80上で停止している原稿を高速で搬送する(ステップS147)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになっているか否かを判別し(ステップS148)、読取出口センサ47がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS149)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS150)。
また、コントローラ100はステップS148で読取出口センサ47がオフになっているものと判断した場合には、読取出口センサ47によって先行原稿の後端が検出されてから読取モータ103の駆動パルスをカウントする。
コントローラ100は読取モータ103の駆動パルスのカウント数が読取出口センサ47によって原稿の後端が検出されてから原稿が所定パルス搬送されたものであるか否かを判別し(ステップS151)、先行原稿を所定パルス搬送したものと判断した場合には、読取モータ103の減速を開始した後(ステップS152)、排紙完了信号を本体制御部111に送信する(ステップS153)。
一方、コントローラ100はステップS111で裏面の読取りでないものと判断した場合には、図19のステップS171に進む。ステップS171以降の処理は次原稿の表面の読取りを開始するフローである。
ステップS171において、コントローラ100は読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動し、原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されると読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS172)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS173)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS174)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS175)、表面ゲートカウントのカウントを開始する(ステップS176)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS177)、読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS178)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS179)。
一方、ステップS177で読取出口センサ47がオンになったものと判断した場合には、原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿の先端が排紙ローラ42に到達する前に反転ソレノイド105をオンにして切換爪44を二点鎖線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104を正転駆動する(ステップS180)。
このため、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bと、反転モータ104の正転駆動によって回転される反転ローラ対45とにより、図2中、矢印Bで示すようにスイッチバック通路46a上を搬送される。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオンになったか否かを判別し(ステップS181)、反転センサ49がオンになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS182)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、反転未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS183)。
また、コントローラ100はステップS181で反転センサ49がオンになっているものと判断した場合には、図20に示すようにレジストセンサ41がオフになったか否かを判別し(ステップS184)、レジストセンサ41がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS185)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS186)。
一方、コントローラ100はステップS184でレジストセンサ41がオフになったものと判断した場合には、レジストセンサ41によって原稿の後端が未検出となった状態からの読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS188)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS188)、裏面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS189)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止した後(ステップS190)、読取モータ103および反転モータ104を加速する(ステップS191)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS192)、読取出口センサ47がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS193)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS194)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになっているものと判断した場合には、読取出口センサ47によって原稿の後端が未検出となった状態からの読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS195)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103の後端カウントパルス数が所定パルス数以上になったか否かを判別し(ステップS196)、後端カウントパルス数が所定パルス数以上になったものと判断した場合には、原稿の後端がスイッチバック通路46aに搬送される。
また、ステップS191、ステップS192、ステップS195、ステップS196の処理では、読取モータ103および反転モータ104を加速することにより、先行原稿および次原稿を高速で搬送するので、次原稿の後端に先行原稿の先端が一定の間隔を保った状態で読取位置80を通過する。
次いで、コントローラ100は反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104の駆動を停止し、さらに、読取モータ103の駆動を停止する(ステップS197)。
なお、表面の読取りが終了した原稿をスイッチバック停止位置STに停止させた場合には、裏面の読取りが終了した原稿をスイッチバック停止位置STに停止させるときよりも排紙ローラ42に近い位置(反転モータ104の再起動時のスルーアップに必要な距離を確保した位置)にすることにより、スイッチバック停止位置STで待機中の次原稿が再給紙通路46bに搬送される際の時間的なロスを軽減して生産性を向上させることができる。
また、裏面の読取りが終了した原稿をスイッチバック停止位置STに停止させる場合には、表面の読取りが終了した原稿をスイッチバック停止位置STに停止させるときよりも排紙ローラ42から離隔した位置に停止させる。
また、ステップS197の処理により、表面の読取りが終了した次原稿がスイッチバック停止位置STに待機するとともに、先行原稿が読取位置80上に停止する(図29(a)参照)。
コントローラ100はステップS197で読取モータ103の駆動を停止すると、図18のステップS147の処理を実行して読取モータ103を高速で駆動することにより、頁順揃えのために読取位置80を3回通過した先行原稿を、図2中、矢印Aに示すように読取倍率に左右されない搬送速度で排紙トレイ43上に排紙する(図29(b)参照)。
次いで、コントローラ100は先行原稿の頁順揃えのための排紙が完了したか否かを判別する(ステップS198)。この完了を判断する信号は図18のステップS153の排紙完了信号である。
コントローラ100はこの排紙完了信号が入力するまでは、反転ローラ104を停止して次原稿をスイッチバック停止位置STに待機させた状態にして先行原稿の排紙を行う。
そして、ステップS198で排紙完了信号に基づいて先行原稿の頁順揃えの排紙が完了したものと判断した場合には、図21に示すように、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104を高速で逆転駆動し、さらに、読取モータ103を加速する(ステップS199)。
このため、スイッチバック停止位置STに待機していた原稿は先行原稿が排紙された直後に再給紙通路46bを通して反転通路53に向かって高速で搬送される(図30(a)参照)。
次いで、コントローラ100は原稿の先端が反転センサ49によって検知されてから反転モータ104からの駆動パルスをカウントし、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに到達して次原稿が所定パルス搬送されたか否かを判別する(ステップS200)。
コントローラ100は次原稿が所定パルスだけ搬送されたものと判断した場合には、給紙モータ102を高速で逆転駆動し(ステップS201)、裏面の読取りを開始するために、図2中、矢印Cで示すように次原稿が再給紙通路46bを介して反転通路53側に搬送する。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオフになったか否かを判別し(ステップS202)、反転センサ49がオフになったものと判断した場合には、反転モータ104の駆動を停止する(ステップS203)。
次いで、コントローラ100は読取入口センサ39がオンになった否かを判別し(ステップS204)、読取入口センサ39がオンにならない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS205)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、先端検出未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS206)。
一方、ステップS204で読取入口センサ39がオンになったものと判断した場合には、読取モータ103の駆動を停止し(ステップS207)、突当て量の補正カウントをスタートする(ステップS208)。すなわち、コントローラ100は読取入口センサ39と読取入口ローラ対37の距離よりも大きく設定された所定量Ymmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Ymm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS209)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を停止して(ステップS210)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信した後(ステップS211)、読取位置80までの搬送制御を終了する(図30(b)参照)。また、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持って読取入口ローラ対37に押し当てられた状態になり原稿のスキューが矯正される。
このようにして、先行原稿の3回目の読取位置通過に先立ち、次原稿が1回目の読取位置通過を行うような搬送制御を、原稿テーブル24の原稿束Pが全て処理されるまで繰り返して行われる。
このように本実施の形態では、先行原稿の3回目の読取位置80の通過に先立ち、次原稿が1回目の読取位置80の通過を行うように両面原稿の搬送制御を行う際に、先行原稿が3回目の読取位置80の通過後に原稿排紙台に排紙されるときに、反転ローラ対45を所定時間停止して次原稿をスイッチバック通路46a上のスイッチバック停止位置STで待機させるようにしたので、原稿の読取りが行われない頁順揃えのための先行原稿が読取位置80を通過して排紙されるときに、読取倍率に応じた搬送速度で先行原稿を排紙するのを不要にできる。
このため、先行原稿が勢い良く原稿排紙台に排紙されるのを防止して原稿のスタック性を良好にすることができる。具体的には、読取倍率が低く設定された場合には、先行原稿の排紙時の搬送速度を読取倍率に応じた読取速度よりも遅くし、逆に読取倍率が高く設定された場合には、先行原稿の排紙時の搬送速度を読取倍率に応じた読取速度よりも速くする等の制御を行うことができるのである。
また、搬送経路内で複数の原稿を搬送することができるので、単位時間当りの原稿の搬送処理を向上させることができ、原稿の生産性(単位時間当りの原稿の搬送枚数)を向上させることができる。
また、本実施の形態では、次原稿が読取位置80を通過したときに、次原稿およびスイッチバック停止位置STで待機している先行原稿を読取倍率よりも高速で搬送するようにしたので、次原稿をスイッチバック通路に搬送するときと先行原稿の頁順揃えを行うためにスイッチバック通路46aから読取位置80に搬送するときに複数の原稿を高速で搬送することができるので、単位時間当りの原稿の搬送処理をより一層向上させることができ、原稿の生産性をより一層向上させることができる。
また、本実施の形態では、先行原稿の排紙が完了したときに、スイッチバック停止位置STで待機している次原稿を読取倍率よりも高速で搬送するようにしたので、表面の読取りが終了してスイッチバック通路46aに待機している次原稿を読取位置80に高速で搬送することができる。このため、単位時間当りの原稿の搬送処理をより一層向上させることができ、原稿の生産性をより一層向上させることができる。
また、本実施の形態では、表面の読取り終了後と裏面の読取り終了後のそれぞれにおいて、スイッチバック停止位置STを変更するように反転ローラ対45を駆動し、表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STに対して排紙ローラ42側に設定したので以下のような効果を得ることができる。
表面の読取り後に裏面の読取り行うために読取位置80に原稿を搬送するときには、先行原稿は排紙後であるため、先行原稿は搬送経路内にはない。このため、表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STに対して排紙ローラ42側に設定すれば、原稿を読取位置80に短い距離で搬送することができ、単位時間当りの原稿の搬送処理をより一層向上させることができる。
これに対して、裏面読取り後に先行原稿を読取位置80に搬送するときには、次原稿が搬送経路にあるため、頁順揃えを行うために先行原稿を読取位置80に搬送すると、先行原稿と次原稿が一定の間隔で読取位置80に搬送される。
そして、次原稿が読取位置80を通過すると、切換爪44がスイッチバック通路46aに連通する位置に切換えられ、先行する次原稿がスイッチバック通路46aに搬送された後、切換爪44が排紙トレイ43に連通する位置に切換えられて先行原稿が読取位置80を通過し、排紙トレイ43に排紙される。
このとき、原稿の間隔が狭いと、切換爪44が排紙トレイ43に連通する位置に切換えられたときに、先行原稿が切換爪44に衝突してジャムが発生するおそれがある。このため、裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STに対して再給紙通路46bから離れた位置に設定すれば、次原稿と先行原稿の間隔を切換爪44の切換えの影響を受けない間隔にすることができ、原稿のジャム等が発生するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、スイッチバック停止位置STで待機状態にある原稿の搬送速度を、次原稿の表面の読取り開始時には読取速度と同一の速度となるようにしたので、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の駆動速度を一定にして先行原稿と次原稿を搬送することができ、原稿の間隔を一定にして搬送することができる。
また、本実施の形態では、原稿をスイッチバック停止位置STで停止させたときに、反転ローラ対45に挟持された原稿部分からの原稿の飛び出し量を、読取位置80の上流側でレジスト停止位置に待機している原稿の先端から反転ローラ対45までの距離よりも小さくなるようにしたので、読取りが終了した次原稿がスイッチバック通路46aに搬送されるときに、スイッチバック通路46aに待機していた先行原稿が読取位置80に向かって搬送されたときには、スイッチバック通路46aから完全に排出することができる。このため、次原稿の先端と先行原稿の後端がスイッチバック通路46aで重なる等の不具合が発生することを防止して、次原稿をスイッチバック通路46aに確実に搬送させることができる。
また、本実施の形態では、原稿テーブル24に載置された次原稿を分離して読取位置80に搬送する手前で原稿の先端を読取入口ローラ対37に搬送して原稿のスキューを補正する場合に、先行原稿の裏面の読取りが終了してからスイッチバック停止位置STまで搬送するまでの所要時間に対して、次原稿を読取入口ローラ対37に搬送するまでの所要時間が長くなるように、給紙モータ102の停止時期を読取モータ103の停止時期よりも遅延させたので、停止状態の読取入口ローラ対37に次原稿の先端を突当ててスキューを補正することができる。
また、本実施の形態では、両面原稿の搬送方向長さが所定値より短い場合に、先行原稿の3回目の読取位置80の通過に先立ち、次原稿が1回目の読取位置80の通過を行うようにしたので、両面原稿の搬送方向長さが所定値より長い場合には、先行原稿の搬送中に次原稿の搬送を行わないので、搬送経路上で複数の原稿が重なる等してジャムが発生するのを防止することができる。
なお、本実施の形態では、裏面の読取り終了時と表面の読取り終了時でスイッチバック停止位置STを異ならせるようにしているが、読取倍率に応じてスイッチバック停止位置STを異ならせるようにしても良い。
具体的には、表面の読取り終了後に読取倍率に応じてスイッチバック停止位置STを変更するように反転ローラ対45を駆動制御し、読取倍率が高倍率のときの表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、読取倍率が低倍率のときの表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STより排紙ローラ42側に設定するようにしても良い。
このようにすれば、読取倍率が低倍率に設定されて縮小率が大きくなる程、搬送速度も速くなるので、読取倍率が高倍率のときの表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、読取倍率が低倍率のときの表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STより排紙ローラ42側に設定すれば、原稿を高速で搬送するための反転モータ104のスルーアップ距離(起動量)を小さくすることができ、原稿を高速で効率良く読取位置80に搬送することができる。
また、裏面の読取り終了後に読取倍率に応じてスイッチバック停止位置STを変更するように反転ローラ対45を駆動制御し、読取倍率が高倍率のときの裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、読取倍率が低倍率のときの裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STより排紙ローラ42側に設定しても良い。
このようにすれば、読取倍率が低倍率に設定されて縮小率が大きくなる程、搬送速度も速くなるので、反転モータ104の起動時のスルーアップに必要な距離も大きくなる。
このため、読取倍率が高倍率のときの裏面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STを、読取倍率が低倍率のときの表面の読取り終了後の原稿のスイッチバック停止位置STより再給紙通路46b側に設定すれば、反転モータ104のスルーアップ完了後にスイッチバック原稿の先端を排紙駆動ローラ42a、排紙上従動ローラ42b間に搬送することができるため、原稿を高速で効率良く読取位置80に向かって搬送することができる。