以下、本発明の実施の一形態について、図面を用いて説明する。
[第1の実施の形態]
図1〜図20は本発明の第1の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。
なお、画像形成装置としては複写機以外にファクシミリ装置、プリンタ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。また、画像読取装置としては、スキャナ装置、ファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。
まず、構成を説明する。図1において、複写機21の本体21aの上面には透光性部材からなるコンタクトガラス22a(図2参照)が設けられており、このコンタクトガラス22aに隣接する本体の上面にはコンタクトガラス22aよりも小面積の透光性部材からなるスリットガラス22bが設けられている(図2参照)。
また、本体21aの上部には自動原稿搬送装置としてのADF23が設けられており、このADF23は図示しないヒンジ機構を介してコンタクトガラス22aを開放および閉塞するように開閉自在になっている。
図2から図8に基づいてADF23の構成を説明する。図2はADF23の概略構成図である。図3、図4は電子媒体検出部802の概略を示す斜視図およびブロック図である。図5、図6は電子ペーパー900の概略を示すブロック図である。図7は頁切替え部801の概略を示すブロック図である。図8はADF23の制御系の概略を示すブロック図である。
図2において、ADF23は原稿載置台としての原稿テーブル24を備えており、この原稿ケーブル24には原稿面が上向きになるように原稿束Pが載置されるようになっている。この原稿束Pは、紙媒体又は電子ペーパーのいずれか一方又は双方が積載されたものである。
原稿テーブル24のテーブル面には原稿の長さを検出する原稿長さ検出手段としての原稿長さ検出センサ25〜27が設けられており、この原稿長さ検出センサ25〜27はそれぞれ隣接する一対の受光素子および発光素子を備えている。
したがって、原稿長さ検出センサ25〜27は少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判別可能なように原稿テーブル24のテーブル面に配置されている。コントローラ100は受光素子から入力した情報に基づいて原稿テーブル24に載置された原稿束Pの搬送方向長さを判別する。
また、原稿テーブル24に対して原稿の搬送方向下流側にはストッパ部材としてのストッパ爪28が設けられており、このストッパ爪28は呼出しモータ101によって原稿束Pの先端が突当てられる突当て位置(破線で示す位置)と原稿束Pの先端から退避する退避位置(実線で示す位置)の間で移動されるようになっている。
したがって、ストッパ爪28が突当て位置にあるときに原稿束Pの先端が突当てられることにより、原稿束Pの先端を揃えるようになっている。また、原稿束Pの幅方向は原稿テーブル24上に設けられた図示しないサイドフェンスに突当てられることにより、搬送方向と直行する方向の位置決めが行われるようになっている。
また、ストッパ爪28が下方に移動すると、このストッパ爪28はホームポジョンセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34は検出情報をコントローラ100に出力する。
また、原稿束Pの先端側の原稿ケーブル24上にはセットフィラー29および原稿セットセンサ30が設けられており、セットフィラー29は原稿テーブル24に原稿束Pが載置されたときに原稿束Pの先端に押圧されて破線で示す位置から実線で示す位置に移動し、原稿セットセンサ30がこのセットフィラー29を未検出の状態から検出した状態に変化すると、コントローラ100に信号を出力する。
コントローラ100はI/F107を介して複写機21の本体21aに設けられた本体制御部111に接続されており、このI/F107に信号を出力する。本体制御部111はこの入力信号に基づいて本体21a側で、画像読取装置81による原稿の読取りを行うための待機状態に移行する。
ストッパ爪28の上方には呼出し手段としての呼出しコロ31が設けられており、この呼出しコロ31は呼出しモータ101からの駆動力が後述する呼出しカム126を介して伝達されるようになっており、呼出しモータ101およびカム機構により実線で示す原稿束Pから退避する位置と二点鎖線で示す原稿束Pの上面に当接する位置との間で昇降するようになっている。
呼出しコロ31の搬送方向上流の搬送路近傍には、電子媒体検出部802が設けられている。図3に示すように、電子媒体検出部802は、呼出しコロ31によって呼出される原稿に接触するための端子802a、802bと、この端子に電流を流すための電池と、端子間に電流が流れたことを検知するための電流検出回路802cと、を有する構成である。そして図4に示すように、原稿テーブル24に載置された原稿束Pの最上面にその端子802a、802bが接触するように、不図示の支持部材によって支持されている。電流検出回路802cの検出結果はコントローラ100に送られるようになっている。この検出結果に基づいて、コントローラ100は原稿が電子ペーパー900であるか、紙媒体であるかを判別することができる。すなわち、後述する電子ペーパー900の周縁に設けられた金属製部材(後述する接触部907に相当する)と端子802a、802bが接触して通電が検出された場合は原稿Pが電子ペーパーであると判別し、接触して通電しなかった場合は原稿Pが紙媒体であると判別することができる。
一方、図5に示すように、電子ペーパー900の片面には、電子ペーパー表示器904の表示面が形成され、この表示面の表示領域908には頁情報(例えば、当該頁番号/最終頁番号(総頁数に相当する))が表示されるようになっている。なお、電子ペーパー表示器904は、例えば、ポリマー・フィルムを用いた液晶ディスプレイ(PFLCD)であって、任意の形状に変形することができるので、電子ペーパー900は紙媒体と同様にADF23で搬送することができる。また、前記表示面の周縁には、接触部(例えば、金属箔からなるもの)907が形成されている。なお、電子ペーパー900には、頁切替え(表示頁の更新)を指示するための頁ボタン(不図示)が設けられ、この操作に応じて頁ごとに画像表示が更新されるようになっている。
より具体的には、図6に示すように、電子ペーパー900は、ICチップ902に接続された接触部907と、入出力端子付きのICチップ902と、書替可能な不揮発性の記憶素子(例えば、EEPROM)からなる電子ペーパー記憶素子903と、例えば、マイクロカプセル電気泳動方式の電子ペーパー表示器904と、ICチップ902に記憶された情報(電子データ)を表示用に変換する電子ペーパードライバ905と、太陽電池やボタン電池等の電源906と、を有する。さらに、ICチップ902には、例えば、各種情報(例えば、頁ごとに区切られた画像情報としての電子データ、頁ごとの画像の頁数を含む頁情報としての頁データ)を記憶するICチップ記憶素子(不図示)と、このICチップ記憶素子等に接続され、接触部907を介して信号を送受信するための通信制御回路(不図示)と、を有する。ここで、接触部907を電子ペーパーの周縁(例えば、3辺)に設けたのは、電子ペーパーのセット向きに関らず、搬送方向の先端側となるようにするためである。なお、電子ペーパー表示器904は、頁ごとの画像を切替え表示し、前記画像には、文字(テキスト)、図形、写真等が含まれる。
また、ICチップ902の通信制御回路は、後述する頁切替え部801からの信号に応じ、ICチップ記憶素子に記憶された頁情報に基づいて電子ペーパードライバ905に頁切替えを指令し、頁切替え後の表示頁が第1頁である場合、および頁切替え後の表示頁が最終頁である場合には、接触部907を通して頁切替え部801に対し、所定の信号(例えば、第1頁であることを示す信号、最終頁であることを示す信号)を送信するように制御する。
また、図2において、本体21a側には操作部108が設けられており、この操作部のプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されると、コントローラ100は呼出しモータ101を正転駆動してストッパ爪28を原稿束Pから下方向に退避するように駆動する。
そして、このストッパ爪28が退避位置に移動すると、ストッパ爪28はホームポジションセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34はストッパ爪28を検出すると、コントローラ100は呼出しモータ101を逆転駆動して呼出しコロ31を原稿束Pに当接する位置に下降させる。
このとき、呼出しコロ31は給紙モータ102の正転駆動によって原稿テーブル24上の数枚(理想的には1枚)の原稿の給紙を開始する。この給紙された原稿は呼出しコロ31の下流側に設けられた給紙ベルト32およびリバースローラ33からなる分離搬送手段に給紙される。また、前述の電子媒体検出部802は、前述のように原稿束Pに対して電流を流し、通電の有無によって原稿が電子ペーパーであるか否かを検出する。検出結果は媒体種別情報としてコントローラ100に送られる。
給紙ベルト32は駆動ローラ32aおよび従動ローラ32bに橋架されており、給紙モータ102から駆動ローラ32aに駆動力が伝達されると、周回移動するようになっている。
給紙ベルト32は給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向(時計回転方向)に周回移動するようになっており、リバースローラ33には図示しないトルクリミッタが内蔵され、給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向と逆方向(時計回転方向)に回転駆動されるようになっている。このため、最上位の原稿とその下の原稿が分離されて最上位の原稿のみが給紙される。
具体的には、リバースローラ33は給紙ベルト32と所定圧で接しており、給紙ベルト32と直に接触しているとき、または、原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト32の回転につられて反時計回転方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト32とリバースローラ33の間に進入したときには連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されている。このため、リバースローラ33は本来の駆動方向である時計回転方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをして重送を防止することができる。
この分離原稿は給紙ベルト32の下流側に設けられた分離用紙検出手段としての分離センサ51によって検出されるようになっており、分離センサ51によって検出された原稿は給紙ベルト32によってさらに搬送され、給紙ベルト32の下流側に設けられた突当てセンサ35によって原稿の先端が検出された時点から所定量Xmm搬送されると、コントローラ100によって給紙モータ102の正転駆動を停止される。
この所定量Xmmは、突当てセンサ35からプルアウトローラ対(回転部材)36のニップ部までの距離よりも大きく設定されており、互いに摺接するプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に一定の撓みを形成した状態で停止されるようになっている。
このとき、呼出しモータ101はコントローラ100からの指令により正転駆動されることにより、呼出しコロ31を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト32の搬送力のみで搬送することにより、原稿の先端はプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に突当てられ、分離搬送時に発生した原稿の曲がり(スキュー)を補正することができる。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bは、原稿の分離後に給紙モータ102の逆転駆動によりスキュー補正された原稿を反転通路53を介して下流側に設けられた読取入口ローラ対37に向かって搬送する。この読取入口ローラ対37は読取入口駆動ローラ37aと読取入口従動ローラ37bによって構成されている。
また、給紙モータ102の逆転駆動時には、プルアウト駆動ローラ36aは駆動されるが、後述するワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されない。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bの下流側には原稿幅センサ38が設けられており、この原稿幅センサ38は図2中、奥行き方向に複数個並べられ、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で移動するようになっている。
この原稿幅センサ38は原稿を検出すると二点鎖線で示す位置に移動するようになっており、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bにより搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向の情報を取得してコントローラ100にこの検出情報を送信する。
コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの原稿長さ検出情報と原稿幅センサ38からの幅検出情報との組合せに基づいて本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する。
また、コントローラ100は原稿の先端後端を突当てセンサ35で検出する間に搬送した距離に相当するモータ駆動パルス数をカウントすることにより、原稿のより正確な長さを算出する。
また、プルアウト駆動ローラ36aの駆動により読取入口ローラ対37に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定して原稿をスリットガラス22b上の読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図るようになっており、特に2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。そして、原稿の先端が読取入口センサ39によって検出されると、読取入口ローラ対37に原稿先端が進入する前に減速が開始される。
また、コントローラ100は、原稿の先端が読取入口センサ39によって検出されたこと、および電子媒体検出部802の検出に基づいて、原稿が電子ペーパー900であると判別した場合に、読取入口センサ39近傍に設けられた頁切替え部801に、電子ペーパー900の頁切替えを指令する。
ここで、図7に示すように、頁切替え部801は、接触部801aと、通信制御部801bと、頁情報記憶部801cと、を有する構成である。接触部801aは、電子ペーパーの接触部907と接触して通電し、所定の信号を授受するためのものである。また、通信制御部801bは、前述した通信制御回路等を備え、電子ペーパー900に対して所定の信号(例えば、電子ペーパーに対して頁切替えを指令する信号)を送信すると共に、電子ペーパー900からの頁情報の信号(例えば、頁切替え後の頁が第1頁であることを示す信号、同じく最終頁であることを示す信号)を受信する。頁情報記憶部801cは、電子ペーパー900から送信された頁情報の信号を復調して得た頁データを記憶する。この頁データは、コントローラ100に送られる。コントローラ100は、この頁データに基づいて搬送経路、搬送圧、搬送速度を含む搬送動作の設定を行う。また、本体制御部111は、コントローラ100を介して前記頁データを取得し、画像読取装置81の画像読取り動作を設定する。前述の通信制御部801bおよび頁情報記憶部801cはICチップで構成しても良い。
また、図2において、コントローラ100は読取入口センサ39から読取入口ローラ対37までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータ102を駆動して停止させることにより、停止している読取入口ローラ対37のニップ部に原稿の先端を突当てて一定の撓みを形成した状態で原稿を停止させるようになっている。この結果、プルアウトローラ対36による原稿の搬送時に発生したスキューを補正することができる。本実施の形態では、読取入口ローラ対37がスキュー補正用のローラ対を構成している。
また、コントローラ100は、原稿が読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止(レジスト停止)したときに、インターフェース手段107を介して本体制御部111にレジスト停止信号を送信するようになっている。
レジスト停止信号が送信されると、コントローラ100は本体制御部111から読取開始信号を受信するようになっており、レジスト停止していた原稿が読取倍率(原稿が紙媒体の場合)又は所要通信時間(原稿が電子ペーパーの場合)に応じた搬送速度で搬送されるように読取モータ103を駆動し、読取出口ローラ対40により原稿を搬送する。また、この読取出口ローラ対40は読取出口駆動ローラ40aと読取出口従動ローラ40bによって構成されている。
ここで、原稿の先端がスリットガラス22bの上流側に設けられたレジストセンサ41に到達するよりも前に読取開始信号を受信した場合はレジスト非停止読取動作となる。レジスト非停止読取動作の場合はレジスト停止を行わずに、読取搬送速度を維持したまま読取りを行う。
レジストセンサ41は原稿の先端を検出するようになっており、レジストセンサ41によって紙媒体又は電子ペーパーの原稿の先端が検出されると、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウントを開始し、原稿先端がスリットガラス22b上の読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する。このゲート信号は、通常は原稿の後端が読取位置80を抜けるまで送信される。
反転通路53を介して読取位置80を通過した原稿は上下面が反転されて読取出口ローラ対40および排紙ローラ42によって搬送されるようになっており、両面原稿の読取り終了後、または、片面原稿の片面読取り終了後には原稿排紙台としての排紙トレイ43に排紙される。
また、排紙ローラ42は排紙駆動ローラ42a、排紙従動上ローラ42bおよび排紙従動下ローラ42cを備えており、この排紙ローラ42の下流側には切替手段としての切替爪44が設けられている。
両面原稿の搬送を行う場合には、この原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿先端が排紙ローラ42に到達する前に、切替爪44が反転ソレノイド105に駆動されて2点鎖線で示す位置に切替わるようになっている。
このとき、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cと、反転モータ104により駆動されるスイッチバックローラ対としての反転ローラ対45により原稿がスイッチバック通路46aに搬送される。
コントローラ100は読取出口ローラ対40の下流側に設けられた読取出口センサ47によって原稿の後端が検出されてから読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達すると、原稿の後端が排紙ローラ42を抜け出たものと判別して、反転ソレノイド105をオフにして切替爪44を実線で示す位置に移動させるようになっている。
また、コントローラ100は前述したように読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達した後に、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向で、反転モータ104の駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ104および読取モータ103を高速駆動する。
また、コントローラ100は原稿がスイッチバックを始めると反転モータ104の駆動パルスが所定パルスになった後に、給紙モータ102を高速に逆転駆動して原稿をプルアウトローラ対36に向かって高速搬送する。
また、再給紙通路46bを搬送される原稿の後端が反転センサ49によって検出されると、コントローラ100は反転センサ49からの検出情報に基づいて反転ローラ対45の逆転駆動を停止するようになっている。
この後、プルアウトローラ対36によって原稿のスキュー補正をして前述したようにして原稿の片面を読取り、再度、給紙通路46aでスイッチバックした後、再給紙通路46bを通して読取位置80に向かって搬送し、原稿の読取りを行わずに原稿面を備えるための反転動作を行って原稿を排紙トレイ43に排紙する。
また、排紙ローラ42の上流側には排紙センサ50が設けられており、この排紙センサ50は原稿の後端を検出してコントローラ100に信号を出力するようになっており、コントローラ100はこの検出情報に基づいて原稿が排紙されたものと判別する。
また、本体21aには表示部48が設けられており、コントローラ100は突当てセンサ35、読取入口センサ39、レジストセンサ41、読取出口センサ47、反転センサ49、排紙センサ50等からの検出情報および原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいてジャム判定を行い、ジャムが発生した場合に、表示部48によってジャム表示を行うようになっている。
一方、複写機21の本体21a内には、図1に示すように画像読取装置81が設けられており、この画像読取装置81によって読取られた画像情報は書込部82によって感光体 ドラム83に照射されるようになっている。
画像読取装置81は、コンタクトガラス22aまたはスリットガラス22b上の原稿を照明する光源81aと、原稿から反射された光をそれぞれ反射する第1ミラー81b、第2ミラー81c、第3ミラー81dと、第3ミラー81dから反射された光をCCDイメージセンサ81fに結像するレンズ81eと、レンズ81eによって結像された光を電気信号に変換するCCDイメージセンサ81fとを備えている。
光源81aおよび第1ミラー81bは図示しない第1走行体に取付けられているとともに、第2ミラー81cとおよび第3ミラー81dは第2走行体に取付けられており、第1走行体および第2走行体(移動手段に相当する)はコンタクトガラス22aおよびスリットガラス22bに沿って図1中、移動するようになっている。
そして、第1走行体および第2走行体は、コンタクトガラス22aに載置された原稿を読取るときには、コンタクトガラス22aの下方で図1中、左右方向に移動され、スリットガラス22bを通過する原稿を読取るときには、スリットガラス22bの下方で停止される。画像読取装置81は、紙媒体および電子ペーパー900に表示された画像(文字(テキスト)、図形、写真等を含む)を読取ることができる。なお、その画像の電子データを、本体制御部111に送って所定の記憶手段(不図示)に記憶させ、通信手段(不図示)を介してネットワーク上に送信するようにしてもよい。
書込部82は、画像読取装置81によって読取った画像情報に応じて光変調したレーザ光を照射し、帯電させた感光体ドラム83の表面をこのレーザ光で露光するようになっている。
感光体ドラム83の周囲には、感光体ドラム83と共に画像形成手段を構成する現像装置86、転写ベルト87、クリーニング装置88、図示しない帯電装置および除電装置が設けられている。帯電装置は暗中にプラス電荷のコロナ放電をグリッドにより制御して感光体ドラムの表面を一定電位に帯電させるようになっている。
書込部82はこの一定電位に帯電された感光体ドラム83上に画像情報を含んだレーザダイオードを照射して感光体ドラム83上のマイナス電荷を除去して静電潜像を形成する。
現像装置は感光体ドラム83上の電気除去された部分にマイナスに帯電されたトナーを付着させて可視像を形成する。転写ベルト87にはプラスのバイアスが印加されており、この転写ベルト87はマイナスに帯電された可視像を記録媒体としての転写紙(用紙)に転写して搬送するようになっている。
クリーニング装置88はクリーニングブレードを備えており、感光体ドラム83に残ったトナーを掻き落とすようになっている。除電装置はLEDを点灯させることにより感光体ドラム83の残留電荷を除去して次の転写紙に新たな画像を形成するための準備を行う。
このようにした画像が形成された転写紙は定着装置90に搬送され、定着装置90によりトナー画像が転写紙に定着される。
また、本体21a内にはそれぞれ異なるサイズの転写紙S1〜S5が収納された収納カセット91〜95が設けられており、この収納カセット91〜95に収納された転写紙は呼出しコロ91a〜95aによって給紙された後、搬送方向に回転する給紙ローラ91b〜95bおよび給紙ローラ91b〜95bに摺接し、分離方向に回転するリバースローラ91c〜95cによって分離された後、中継ローラ対96、97を介してレジストローラ対98に搬送され、レジストローラ対98によってタイミングを取られて感光体ドラム83と転写ベルト87の間の搬送路に搬送される。
次に、図9〜図20フローチャートに基づいて原稿の搬送動作を説明する。なお、図9〜図20フローチャートはコントローラ100によって制御される搬送制御プログラムである。ここでは、原稿(紙媒体又は電子ペーパー)の片面を読取搬送する片面モードの搬送動作を示す。
まず、図9において、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿テーブル24に原稿束Pがセットされたか否かを判別する(ステップS1)。ここで、原稿束Pがセットされた場合、電子媒体検出部802の端子802a、802bが原稿束Pの最上面に接触するので、電子媒体検出部802は通電の有無を検出する。そして検出結果はコントローラ100へ送られる。なお、電子媒体検出部802が呼出しコロ31と同軸で支持され、呼出しコロ31の移動に伴って原稿束Pの最上面に接触するようになっている場合は、後述のステップS5で原稿束Pの最上面に接触し、通電の有無を検出することになる。
次いで、操作部108のプリントキーが押下されると、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されるため、コントローラ100は給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS2)。このとき、ストッパ爪28が原稿束Pの先端から退避する。
次いで、コントローラ100はホームポジションセンサ34からの検出情報に基づいてストッパ爪28が退避対置に移動したか否かを判別し(ステップS3)、ストッパ爪28が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を逆転駆動する(ステップS4)。
次いで、コントローラ100は呼出しコロ31が当接位置に移動したか否かを判別し(ステップS5)、呼出しコロ31が当接位置に移動したものと判別した場合には、原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿の長さを取得し(ステップS7)、給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS8)。このため、呼出しコロ31によって原稿束Pから最上位に位置する原稿が分離された後、給紙ベルト32およびリバースローラ33によって最上位に位置する原稿が分離される。
次いで、コントローラ100は突当てセンサ35がオンしたか否かを判別し(ステップS9)、突当てセンサ35がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS10)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、突当て未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS11)。
一方、ステップS10で突当てセンサ35がオンになったものと判別した場合には、突当て量をカウントする(ステップS12)。すなわち、コントローラ100は突当てセンサ35とプルアウトローラ対36の距離よりも大きく設定された所定量Xmmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、図10に示すように、コントローラ100は呼出しモータ101を反時計回転方向に逆転駆動した後(ステップS13)、呼出しコロ31が退避位置に移動したか否かを判別し(ステップS14)、呼出しコロ31が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を停止する(ステップS15)。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Xmm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS16)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、図11のステップS18に進み、遅延時間がTdlであるか否かを判別し、遅延時間がTdl以上であるものと判別した場合には、ステップS19に進む。なお、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持ってプルアウトローラ対36に押し当てられた状態になり原稿のスキューが矯正される。
また、本実施の形態では、後述の次原稿のプレフィードにおいて、次原稿の先端がプルアウトローラ対36の位置から読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止するレジスト停止位置(読取待機位置)まで到達する所要時間(Tpo)に対して、先行原稿の後端が読取位置80を通過してから排紙ローラ42を通過するまでの所要時間(Tyo)がTyo<(Tpo+Tdl)となる遅延時間Tdlを設けることにより、次原稿のプルアウトローラ対36の位置からの搬送を行う。
ステップS19では、コントローラ100は給紙モータ102の電流の切替えをオンにして給紙モータ102を高速で駆動する。給紙モータ102が逆転駆動されると、プルアウトローラ対36は駆動されるが、プーリ140のワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されないので、原稿はプルアウトローラ対36によって搬送される。
次いで、コントローラ100は原稿幅センサ38がオンしたか否かを判別し(ステップS20)、原稿幅センサ38がオンした場合には、コントローラ100は原稿幅センサ38からの検出情報に基づいて原稿の幅情報を取得する(ステップS21)。この結果、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27の原稿長さ情報と原稿幅センサ38からの幅情報との組合せにより原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を把握することができる。
このとき、原稿はプルアウトローラ対36および読取入口ローラ対37に挟持されて読取位置80に向かって搬送される。この際には原稿搬送速度を高速に設定されるので、原稿を読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図ることができる。特に、2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。
次いで、コントローラ100は混載モードがオフになっているか否かを判別し(ステップS22)、混載モードがオフになっている場合には、本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する(ステップS23)。
次いで、コントローラ100は読取入口センサ39によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS24)、読取入口センサ39がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS25)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、先端検出未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS26)。
一方、ステップS25で読取入口センサ39がオンになったものと判別した場合には、電子媒体検出部802の検出に基づいて、コントローラ100は原稿が電子ペーパーであるか否かを判別する(ステップS27)。この判別に基づいて、読取り時の搬送制御の分岐が行われる(図12のステップS35で後述する)。
この後、突当て量の補正カウントをスタートする(ステップS28)。すなわち、コントローラ100は読取入口センサ39と読取入口ローラ対37の距離よりも大きく設定された所定量Ymmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Ymm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS29)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を停止して(ステップS30)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信した後(ステップS31)、読取位置80までの搬送制御を終了する。また、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持って読取入口ローラ対37に押し当てられた状態になり原稿のスキューが補正される。
図12は読取り時の原稿の搬送制御プログラムのフローチャートである。図12において、コントローラ100は、原稿が電子ペーパーであるか否かを判別し(ステップS35)、電子ペーパーではなく、紙媒体であるものと判別した場合には、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS36)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。なお、電子ペーパーは、片面(表示面)のみに画像を表示するので、片面モードには、紙媒体および電子ペーパーの一方又は双方(混載に相当する)を読取搬送する場合が含まれる。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS37)。次いで、コントローラ100は原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されたか否かを判別し(ステップS38)、原稿の先端が検出されると、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS39)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS40)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS41)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS42)、表面ゲートカウントを開始する(ステップS43)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS44)、排紙センサ50によって原稿の先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS45)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS46)。
一方、ステップS44で排紙センサ50がオンになったものと判別した場合には、図13に示すようにコントローラ100はレジストセンサ41がオフであるか否かを判別し(ステップS47)、レジストセンサ41がオフでないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS48)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、レジスト滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS49)。
また、コントローラ100はレジストセンサ41がオフであるものと判別した場合には、読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS50)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS51)、表面所定パルスに達したものと判別した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS52)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判別した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS53)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったか否かを判別し(ステップS54)、排紙センサ50がオフになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS55)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS56)。また、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったものと判別した場合には、排紙完了を示す信号を本体制御部111に送信して(ステップS57)、処理を終了する。
一方、ステップS35で原稿が電子ペーパーであるものと判別した場合には、図14に示すように、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS311)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS312)。なお、ステップS311では読取り時の搬送に係るローラ間の搬送圧の設定も行う。
次いで、コントローラ100は原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されたか否かを判別し(ステップS313)、原稿の先端が検出されると、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS314)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS315)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS316)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信し(ステップS317)、表面ゲートカウントを開始する(ステップS318)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS319)、読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS320)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、読取出口未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS321)。
一方、ステップS319で読取出口センサ47がオンになったものと判別した場合には、反転ソレノイド105をオンとして切替爪44を図2中、点線で示す位置に移動させ、反転モータ104の正転によりスイッチバックローラ対としての反転ローラ対45を駆動して原稿をスイッチバック通路46aに搬送する(ステップS322)。
次いで、図15に示すように、コントローラ100は排紙センサ50によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS323)、排紙センサ50によって原稿の先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS324)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS325)。
一方、ステップS323で排紙センサ50がオンになったものと判別した場合には、コントローラ100は反転センサ49によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS326)、反転センサ49によって原稿の先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS327)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、反転未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS328)。
一方、ステップS326で反転センサ49がオンになったものと判別した場合には、コントローラ100はレジストセンサ41がオフであるか否かを判別し(ステップS329)、レジストセンサ41がオフでないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS330)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、レジスト滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS331)。
また、コントローラ100はレジストセンサ41がオフであるものと判別した場合には、読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS332)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS333)、表面所定パルスに達したものと判別した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS334)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判別した場合には、本体制御部111に対する副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS335)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS336)、読取出口センサ47がオフになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS337)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、読取出口滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS338)。また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判別した場合には、図16に示すように読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達した後(ステップS339)、反転ソレノイド105をオフとして切替爪44を図2中、実線で示す位置に移動させ、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする(ステップS340)。
次いで、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに達した後(ステップS341)、コントローラ100は給紙モータ102を高速で逆転駆動する(ステップS342)。給紙モータ102が逆転駆動されると、プルアウトローラ対36は駆動されるが、プーリ140のワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されないので、原稿はプルアウトローラ対36によって搬送される。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオフになったか否かを判別し(ステップS343)、オフになったものと判別した場合には反転モータ104を停止する(ステップS344)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103を高速起動する(ステップS345)。ここでは、読取位置80で読取りを行わず、電子ペーパーを反転して表示面をコンタクトガラス上面に対向させる。
この後、コントローラ100は読取出口センサ47がオンになったか否かを判別し(ステップS346)、読取出口センサ47がオンになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS347)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、読取出口未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS348)。また、コントローラ100は読取出口センサ47がオンになったものと判別した場合には、反転ソレノイド105をオンとして切替爪44を図2中、二点鎖線で示す位置に移動させ、反転モータ104を駆動して反転ローラ対45を正転駆動することにより、原稿を再給紙通路46aに向かって搬送する(ステップS349)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS350)、読取出口センサ47がオフになったものと判別した場合には、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに達した後(ステップS351)、図17に示すように反転ソレノイド105をオフとして切替爪44を図2中、実線で示す位置に移動させ、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする(ステップS352)。
次いで、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに達した後(ステップS353)、コントローラ100は給紙モータ102の逆転駆動の速度を読取速度とする(ステップS354)。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオフになったか否かを判別し(ステップS355)、反転センサ49がオフになったものと判別した場合には、反転モータ104の駆動を停止する(ステップS356)。
次いで、コントローラ100は読取入口センサ39がオンになったか否かを判別し(ステップS357)、読取入口センサ39がオンになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS358)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、先端検知未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS359)。また、コントローラ100は読取入口センサ39がオンになったものと判別した場合には、頁切替え部801に対して電子ペーパー900の頁切替えを指令する(ステップS360)。この指令に基づいて、頁切替え部801は電子ペーパー900に対して所定の信号を送信し、電子ペーパー900は電子ペーパー表示器904の表示頁を更新することになる。
この後、コントローラ100は前述したように突当て量の補正カウント(給紙モータ102の駆動パルスのカウント)をスタートし(ステップS361)、突当て量に相当する所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を停止して(ステップS362)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信した後(ステップS364)、読取位置80までの搬送制御を終了する。
次いで、コントローラ100はステップS361で頁切替え部801が取得した頁情報に基づいて、今回の切替え表示後の頁が最終頁であるか否かを判別する(ステップS365)。すなわち、頁切替え部801から電子ペーパー900への頁切替えの指令に対して、最終頁であることを示す信号が応答されたか否かを判別する。
コントローラ100は今回の切替え表示後の頁が最終頁であると判別した場合には、図18、図19に示すように読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後、本体制御部111から読取開始信号を受信すると、読取モータ103を正転駆動してステップS360で切替えが行われた後の電子ペーパーの画像を読取る。ここで、図18のステップS366〜S376、図19のステップS377〜S387は、図12のステップS36〜S46、図13のステップS47〜S57に相当するために、説明を省略する。
なお、両面モードの場合には、片面の読取りが終了した後、読取位置80を抜けた原稿の先端が排紙ローラ42に到達する前に反転ソレノイド105をオンにして切替爪44を図2中、二点鎖線で示す位置に切替えて反転モータ104を正転駆動する。この正転駆動により、原稿を図2中、矢印Bで示すようにスイッチバック経路46a上に搬送する。この後、切替爪44を図2中、実線で示す位置に切替えて反転モータ104を逆転駆動し、原稿を図2中、矢印Cで示すように再給紙通路46bに搬送する。こうして、一旦スイッチバック搬送した片面読取り後の原稿を読取位置80へ再搬送して他の一面を読取らせる。さらに頁順を揃えるため、両面読取り後の原稿を再度スイッチバック経路46a上に搬送し、再給紙通路46bを通して反転させ、読取位置80では読取りを行わずに排紙トレイ43に排紙する。すなわち、両面モードの場合には、読取位置80を3回通って排紙されることになる。
最後に、プレフィード動作(片面読取り時)を図16のフローチャートに基づいて説明する。
図16において、コントローラ100は、本体制御部111から開始読取開始信号を受信して読取りが開始されたか否かを判別する(ステップS222)。なお、前述のように、片面モードには、紙媒体および電子ペーパーの一方又は双方を搬送する場合が含まれる。
次いで、コントローラ100は突当てセンサ35がオフであるか否かを判別し(ステップS226)、突当てセンサ35によって先行原稿の後端を検知してからの給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する後端カウントをスタートする(ステップS227)。
次いで、コントローラ100は後端カウントが所定パルスになったか否かを判別する(ステップS228)。この所定パルスは突当てセンサ35によって原稿の後端が検知されてからプルアウトローラ対36を通過するまでの給紙モータ102の駆動パルスに設定されている。
コントローラ100はステップS228で後端カウントが所定パルス以上になったものと判別した場合には、給紙モータ102の逆転駆動を停止し(ステップS229)、次原稿テーブル24上に次原稿があるか否かを判別する(ステップS230)。
原稿テーブル24上に次原稿がある場合には、図9〜図11のフローチャートに示す処理を実行して次原稿の給紙を行う(ステップS234)。
また、ステップS230で次原稿がない場合には、呼出しモータ101を時計回転方向に正転駆動して(ステップS231)、ストッパ爪28を図2中、二点鎖線で示す位置に復帰させた後(ステップS232)、呼出しモータ101の駆動を停止する(ステップS233)。
このような本発明の第1の実施の形態としての複写機21は、ICチップ902、電子ペーパー表示器904、電子ペーパードライバ905、接触部907等を有する電子ペーパー900と紙媒体のいずれか又は双方を原稿として読取位置80へ搬送するADF23と、原稿に端子802a、802bを接触させて電流を流し、通電するか否かに基づいて媒体種別を判別する電子媒体検出部802と、読取位置80で紙媒体に形成された画像又は電子ペーパー900に切替え表示された画像を光学的に読取る画像読取装置81と、を備え、コントローラ100を、電子媒体検出部802の判別に基づいてADF23の搬送を制御する搬送制御手段、および画像読取装置81の読取りを制御する読取制御手段として機能させる構成を有している。この構成は、請求項1、2の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、複写機21において紙媒体と電子ペーパーの双方を読取ることができる。
また、本実施の形態の複写機21は、電子ペーパー表示器904に表示されている画像を頁単位で切替えるための頁切替え部801を備え、ICチップ902又は電子ペーパー記憶素子903に複数頁分の電子データが記憶されている場合に、コントローラ100は頁切替え部801に対して電子ペーパーの頁切替えを指令し、この指令で切替えられた画像を画像読取装置81に読取らせる構成を有している。この構成は、請求項1、2の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、複写機21において電子ペーパーに記憶された複数頁分の電子データを画像に変換して光学的に読取ることができる。
また、本実施の形態の複写機21は、原稿テーブル24から読取位置80へ通じる反転通路53と、読取位置80から反転ローラ対45へ通じる排紙通路57および再給紙通路46aと、反転ローラ対45から読取位置80へ通じる再給紙通路46a、46bおよび反転通路53と、を有し、電子ペーパーを読取る場合に、コントローラ100は、原稿テーブル24に載置された電子ペーパーを反転通路53を通して読取位置80へ反転搬送し(第1回の反転搬送)、第1頁読取り後の電子ペーパーを排紙通路57および再給紙通路46a、46bを通して読取位置80へ反転搬送し(第2回の反転搬送)、再び、排紙通路57および再給紙通路46a、46bを通して読取位置80へ反転搬送するよう(第3回の反転搬送)、ADF23を制御し、頁切替え部801は、読取位置80の搬送方向上流で、第3回の反転搬送時に電子ペーパーの頁ごとの画像を切替え、また、コントローラ100は、電子ペーパーの第1回および第3回の反転搬送時に読取位置80で画像を読取るよう、画像読取装置81前を制御する構成を有している。
この構成により、媒体種別(電子ペーパーか紙媒体か)に応じて異なる搬送制御を行うことにより、既存のADF23において紙媒体と電子ペーパーの双方を読取ることができる。
また、本実施の形態の複写機21は、呼出しコロ31に対して搬送方向上流近傍に電子媒体検出部802を配置した構成を有している。この構成は、請求項4の発明の実施の一形態に相当する。
このように電子媒体検出部802を読取位置80に対して搬送方向上流の搬送路近傍に配置することにより、媒体種別に基づいて異なる搬送制御を選択し、必要な演算処理を行うための時間を確保することができる。特に、呼出しコロ31近傍に配置した場合には、原稿テーブル24に載置された電子ペーパーが略停止した状態で媒体種別を検出できるので、誤検出が少なくなることが期待される。
また、本実施の形態では、電子ペーパー900に接触部907およびICチップ902を設け、頁切替え部801に接触部801aおよび通信制御部801bを設けて、電子ペーパー900から接触部907を介して頁切替え部801に対し、頁切替え時に頁情報の信号(例えば、第1頁又は最終頁を通知するもの)を送信し、コントローラ100は、頁切替え部801が接触部801aを介して受信した頁情報の信号に基づいて、ICチップ902又は電子ペーパー記憶素子903に複数頁分の画像が記憶されているか否かおよび最終頁であるか否かを判別する構成を有している。この構成は、請求項6の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、例えば、コントローラ100は、第1頁読取り後の頁切替え後の頁が第1頁である場合には電子ペーパーに複数頁分の画像が記憶されていると判別して読取りを行わずに排紙し、頁切替え後の頁が最終頁である場合には読取りを行うように搬送制御を変更することができる。よって、既存のADF23の構成で効率的に紙媒体と電子ペーパーの双方を読取ることができる。
また、本実施の形態の複写機21では、例えば、図11のステップS27、図12のステップS35が判別制御機能に相当し、例えば、図12、図13のステップS36〜S57、図14〜図19のステップS311〜S387が搬送制御機能に相当し、例えば、図12、図13のステップS36〜S57、図14〜図19のステップS311〜S387に対応する本体制御部111の画像読取装置81に対する制御が読取制御機能に相当する。
この機能構成により、複写機21において電子ペーパーに記憶された複数頁分の電子データを画像に変換して光学的に読取ることができる。
また、本実施の形態の複写機21では、例えば、図17のステップS360が頁切替え制御機能に相当し、図18、図19のステップS366〜S387が読取制御機能に相当する。
この構成により、原稿が電子ペーパーであって、複数頁分の電子データを記憶している場合には、頁切替えを行いながら紙媒体と異なる搬送制御を行うことにより、既存のADF23において紙媒体と電子ペーパーの双方を読取ることができる。
また、本実施の形態の電子ペーパー900は、頁ごとに区切られた電子データを記憶するICチップ902のICチップ記憶素子と、前記電子データを頁ごとの画像に変換して切替え表示する電子ペーパー表示器904および電子ペーパードライバ905と、接触部907を介して外部と通信するICチップ902の通信制御回路と、を備え、頁切替え部801からの頁切替えを指令する信号に応じて頁数を含む画像を頁ごとに切替え表示する構成を有している。
この構成により、原稿として紙媒体を用いていたADF23においても、頁切替え部801を設けることにより、紙媒体と電子ペーパーの双方を読取ることができる。
また、本実施の形態の電子ペーパー900は、頁切替え部801からの頁切替えを指令する信号に応じて、頁切替え後の頁が第1頁又は最終頁である場合に、その旨を示す信号を返す構成を有している。
この構成により、コントローラ100は頁切替え部801を介して取得した頁情報に基づいて、電子ペーパーが1頁分の電子データを記憶している場合だけでなく、複数頁分の電子データを記憶している場合にも、頁切替えを行いながら効率的な搬送制御を実現することができる。
[第2の実施の形態]
図21〜図30は本発明の第2の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。これは、退避テーブル810、切替爪124、ソレノイド(不図示)および頁切替え部801′を追加した点、この追加に伴い、電子ペーパーの読取り時の搬送制御を変更した点が第1の実施の形態と異なるものであるため、これらの点を除き、同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
まず、図21、図22に基づいてADF23の構成を説明する。図21はADF23の概略構成図である。図22はADF23の制御系の概略を示すブロック図である。
図21、図22において、頁切替え部801′は、排紙ローラ42より搬送方向上流の搬送通路近傍に設けられ、頁切替え部801と同様の構成および機能を有してコントローラ100に接続されている。
切替爪124は、読取入口ローラ対37の搬送方向上流側(給紙時)に設けられている。そして、切替爪124は、電子ペーパーの頁切替えを行いながら読取るとき、排紙ローラ42を通して読取位置80へスイッチバック搬送された電子ペーパーがプルアウトローラ対36に到達する前に、不図示のソレノイドに駆動されて2点鎖線で示す位置に切替わるようになっている。この切替えにより、退避台通路55を通して矢印Dが示す方向に電子ペーパーを搬送し、退避テーブル810に退避させる。
コントローラ100は退避していた電子ペーパーが再び読取位置80へ搬送され、読取入口センサ39がオフになると、電子ペーパーの後端が切替爪124を抜け出たものと判別して、不図示のソレノイドをオフにして切替爪124を実線で示す位置に移動させるようになっている。
次に、図23〜図30のフローチャートに基づいて原稿の搬送動作を説明する。なお、図23〜図30のフローチャートはコントローラ100によって制御される搬送制御プログラムである。ここでは、原稿(紙媒体又は電子ペーパー)の片面を読取搬送する片面モードの搬送動作のうち、電子ペーパーの搬送動作を示す。
第1の実施の形態(図9〜図11に相当する)を適用して給紙が行われた後、原稿が電子ペーパーであるか否かを判別し(図12のステップS35に相当する)、電子ペーパーであると判別した場合に、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS311)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動して第1頁(当該電子ペーパーのセット時に表示されている頁)の読取りを行い(図23のステップS312〜S322、図24のS323〜S334)、読取りが終了すると本体制御部111に対する副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS335)。ここで、図23のステップS312〜S322、図24のS323〜S334は、前述した図14のステップS312〜S322、図15のS323〜S334に相当するために、説明を省略する。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS336)、読取出口センサ47がオフになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS337)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、読取出口滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS338)。また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判別した場合には、図25に示すように頁切替え部801′に対して電子ペーパーの頁切替えを指令する(ステップS401)。この指令に基づいて、頁切替え部801′は電子ペーパーに対して頁切替えを指令する信号を送信し、電子ペーパーは頁切替えを行うと共に、頁切替え後の頁が第1頁又は最終頁である場合には、頁切替え部801′に対して第1頁又は最終頁であることを示す信号を送信する。頁切替え部801′は、第1頁又は最終頁であることを示す信号を受信すると、その頁情報の信号をコントローラ100に送る。
次いで、コントローラ100は今回電子ペーパーに切替え表示された頁が第1頁であるか否かを判別する(ステップS402)。ここでは、頁切替え部801′が第1頁であることを示す信号を受信したか否かに基づいて判別する。
ここで、切替え表示された頁が第1頁であると判別した場合に、コントローラ100は図30のステップS462の処理に分岐する。また、切替え表示された頁が第1頁ではないと判別した場合に、反転モータ104の駆動パルスが所定パルスに達した後(ステップS403)、コントローラ100は反転モータ104および読取モータ103を逆転駆動し、読取位置80へと電子ペーパーをスイッチバック搬送する(ステップS404)。
次いで、コントローラ100は電子ペーパーの先端が読取出口センサ47に検出されたか否かを判別し(ステップS405)、読取出口センサ47がオンになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS406)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS407)。また、コントローラ100は読取出口センサ47がオンになったものと判別した場合には、読取出口ローラ対40の突当て量の補正カウントをスタートする(ステップS408)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウントが突当て量に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS409)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、読取モータ103を停止して(ステップS410)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信する(ステップS411)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS412)、本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を逆転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS413)。次いで、コントローラ100は所定パルス搬送されたか否かを判別し(ステップS414)、所定パルス搬送されたと判別した場合には、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS415)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値が前記所定パルス搬送された位置とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS416)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS417)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS418)、表面ゲートカウントを開始する(ステップS419)。
次いで、コントローラ100は読取入口センサ39によって電子ペーパーの先端が検出されたか否かを判別し(ステップS420)、読取入口センサ39によって電子ペーパーの先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS421)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS422)。
一方、ステップS420で読取入口センサ39がオンになったものと判別した場合には、コントローラ100は不図示のソレノイドをオンにして切替爪124を図21中、二点鎖線で示す位置に切替える。この切替えにより、電子ペーパーは退避台通路55を通って退避テーブル810に退避することになる。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50によって電子ペーパーの後端が検出されたか否かを判別し(ステップS424)、排紙センサ50によって電子ペーパーの後端が検出されたものと判別した場合には、反転ソレノイド105をオフとして切替爪44を図21中、実線で示す位置に切替える(ステップS425)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47を電子ペーパーの後端が通過してオフが検出されたか否かを判別し(ステップS426)、読取出口センサ47のオフであるものと判別した場合には、読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS427)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS428)、表面所定パルスに達したものと判別した場合には、図27に示すようにゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS429)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判別した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS430)。
次いで、コントローラ100はレジストセンサ41がオフになったか否かを判別し(ステップS431)、レジストセンサ41がオフになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS432)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、レジスト滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS433)。また、コントローラ100はレジストセンサ41がオフになったものと判別した場合には、頁切替え部801に対して電子ペーパーの頁切替えを指令する(ステップS434)。
この指令に基づいて、頁切替え部801は電子ペーパーに対して頁切替えを指令する信号を送信し、電子ペーパーは頁切替えを行うと共に、頁切替え後の頁が第1頁又は最終頁である場合には、頁切替え部801に対して第1頁又は最終頁であることを示す信号を送信する。頁切替え部801は、第1頁又は最終頁であることを示す信号を受信すると、その頁情報の信号をコントローラ100に送る。
次いで、コントローラ100は反転モータ104および読取モータ103を停止し(ステップS435)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信する(ステップS436)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS437)、本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS438)。次いで、コントローラ100は所定パルス搬送されたか否かを判別し、所定パルス搬送されたと判別した場合には、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS439)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値が前記所定パルス搬送された位置とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS440)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、電子ペーパーのスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS441)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判別した場合には、電子ペーパーの先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS442)、表面ゲートカウントを開始する(ステップS443)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50によって電子ペーパーの先端が検出されたか否かを判別し(ステップS444)、排紙センサ50によって電子ペーパーの先端が検出されていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS445)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙未達ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS446)。
一方、ステップS444で排紙センサ50がオンになったものと判別した場合には、コントローラ100はステップS434で頁切替え後の頁が最終頁であるか否かを判別する(ステップS447)。ここでは、頁切替え部801が最終頁であることを示す信号を受信したか否かに基づいて判別する。
ステップS447で最終頁であるものと判別した場合、コントローラ100は反転ソレノイド105をオンにして切替爪44を図21中、二点鎖線で示す位置に切替える(ステップS448)。この切替えにより、電子ペーパーは再給紙通路46aに搬送されることになる。
次いで、コントローラ100は、電子ペーパーが再給紙通路46aに所定パルス搬送されたか否かを判別し(ステップS449)、所定パルス搬送されたと判別した場合には、読取出口センサ47がオフになったか否かを判別する(ステップS450)。ここで、読取出口センサ47がオフになったと判別した場合に、コントローラ100は不図示のソレノイドをオフとして切替爪124を図21中、実線で示す位置に切替える(ステップS451)。この切替えにより、次に搬送されるれ原稿は反転通路53を通って読取位置80へ搬送されることになる。
次いで、コントローラ100は電子ペーパーの後端の通過でレジストセンサ41がオフとなったか否かを判別した後(ステップS452)、排紙搬送制御を行う。なお、図29のステップS452〜S462の搬送制御は、前述した図13のステップS47〜S57に相当するため、説明を省略する。
一方、頁切替え部801′の頁切替え(図25のステップS401)によって切替え表示された頁が第1頁であるものと判別した場合に、コントローラ100は反転モータ104および読取モータ103を逆転駆動する(ステップS463)。この逆転駆動により、電子ペーパーは、排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cと反転ローラ対45とによって再給紙通路46aから読取位置80へと搬送される。
次いで、コントローラ100は電子ペーパーの後端の通過で排紙センサ50がオフとなったか否かを判別し(ステップS464)、排紙センサ50がオフとなったと判別した場合には、電子ペーパーが排紙ローラ42を抜けたものとして反転ソレノイド105をオフにし、切替爪44を図21中、実線で示す位置に切替える(ステップS465)。
次いで、コントローラ100は反転モータ104を停止し、読取モータ103を正転駆動する(ステップS466)。ここで排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cが駆動することにより、電子ペーパーは再び排紙ローラ42へと搬送される。
次いで、コントローラ100は電子ペーパーの先端を排紙センサ50が検出してオンになったか否かを判別し(ステップS467)、オンになったと判別した場合には、この後、電子ペーパーの後端の通過で排紙センサ50がオフになったか否かを判別する(ステップS468)。ここで、排紙センサ50がオフになっていないものと判別した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS469)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判別した場合には、排紙滞留ジャムと判別して表示部48にジャム表示を行う(ステップS470)。また、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったものと判別した場合には、排紙完了を示す信号を本体制御部111に送信して(ステップS471)、処理を終了する。
このような本発明の第2の実施の形態としての複写機21は、原稿テーブル24から読取位置80へ通じる反転通路53と、読取位置80から反転ローラ対45へ通じる排紙通路57および再給紙通路46aと、読取位置80から退避テーブル810へ通じる退避台通路55と、を有し、コントローラ100は、原稿テーブル24に載置された電子ペーパーを反転通路53を通して読取位置80へ反転搬送し、第1頁読取り後に排紙通路57および再給紙通路46aを通して反転ローラ対45へ搬送し、反転ローラ対45から再給紙通路46aおよび排紙通路57を通して読取位置80へスイッチバック搬送し、第2頁読取り後に退避テーブル810へ退避台通路55を通してスイッチバック搬送し、退避テーブル810から退避台通路55を通して読取位置80へ搬送するよう、ADF23を制御し、また、コントローラ100は第1頁の読取り後、頁切替え部801′に排紙トレイ43と反転ローラ対45の間で頁切替えを行わせ、次いで頁切替え部801に読取入口ローラ対37の搬送方向上流で頁切替えを行わせ、また、コントローラ100は読取位置80で電子ペーパーの頁切替えに応じて最終頁までの画像を読取るよう、画像読取装置81を制御する構成を有している。
この構成により、退避テーブル810と反転ローラ対45の間で電子ペーパーを往復搬送しながら、2箇所の頁切替え部801、801′で頁切替えを行うので、複数頁分の電子データを記憶した電子ペーパーを効率的に読取ることができる。
[第3の実施の形態]
図31、図32は本発明の第3の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。これは、切替爪121、ソレノイド(不図示)、ベルトセンサ125、搬送ベルト122およびベルトローラ123(123a〜123g)を追加した点、頁切替え部801に替えて頁切替え部801″を設けた点、この追加、代替に伴い、電子ペーパーの読取り時の搬送制御を変更した点が第1の実施の形態と異なるものであるため、これらの点を除き、同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
図31、図32に基づいてADF23の構成を説明する。図31はADF23の概略構成図である。図32はADF23の制御系の概略を示すブロック図である。
図31、図32において、頁切替え部801″は、コンタクトガラス22aと接する原稿スケールの端面に接触部(図7の801aに相当する)が設けられ、頁切替え部801と同様の構成および機能を有して本体制御部111に接続されている。本実施の形態では、電子ペーパー900の接触部907を周縁および端面に形成し、原稿テーブル24からコンタクトガラス22aに搬送された電子ペーパー900に対して、頁切替え部801″が頁切替えを指令するようにしている。
切替爪121は、読取位置80近傍の前記原稿スケールと読取出口ローラ対40の間に設けられている。搬送ベルト122は、読取モータ103の駆動でベルトローラ123(123a〜123g)が回転することにより、コンタクトガラス22a上の電子ペーパーを搬送するものである。
コントローラ100は、コンタクトガラス22a上で電子ペーパーの頁切替えを行いながら、画像読取装置81を図31中、左右方向に往復させて画像を読取るとき、反転通路53を通って読取位置80を通過した電子ペーパーが読取出口ローラ対40に到達する前に(例えば、レジストセンサ41が電子ペーパーの先端を検出してから所定パルス搬送されたとき)、不図示のソレノイドを駆動して、切替爪121を2点鎖線で示す位置に切替えるようになっている。この切替えにより、電子ペーパーは搬送ベルト122に導かれ、搬送ベルト122によってコンタクトガラス22a上を搬送される。
また、コントローラ100は電子ペーパーがコンタクトガラス22a上に搬送され、ベルトセンサ125が電子ペーパーの先端を検出してオンになると、電子ペーパーが搬送ベルト122に達したものと判別して、不図示のソレノイドをオフにして切替爪121を実線で示す位置に切替えるようになっている。
また、コントローラ100は、コンタクトガラス22a上の電子ペーパーが搬送ベルト122によって矢印Eで示す方向に搬送され、その後端をベルトセンサ125が検出すると、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動し、電子ペーパーの接触部と頁切替え部801″の接触部(原稿スケールの端面に露出した部分)を接触させるようになっている。
本体制御部111は電子ペーパーの表示頁の読取りが終了すると、画像読取装置81を原稿スケール側に移動させ、頁切替え部801″に電子ペーパーの頁切替えを指令し、最終頁の読取りが終了すると、コントローラ100に読取終了の信号を送信するようになっている。この信号に基づいて、コントローラ100は、読取モータ103を駆動して搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させるようになっている。電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙トレイ43に搬送される。
以上のように構成された複写機21について、電子ペーパー読取り時の搬送制御を説明する。
前述したように電子媒体検出部802の検出に基づいて原稿が電子ペーパーであるものと判別した場合、コントローラ100は、呼出しモータ101、給紙モータ102および読取モータ103を順次駆動し、呼出しコロ31、プルアウトローラ対36、読取入口ローラ対37、読取出口ローラ対40等を回転させて、電子ペーパーを読取位置80へ搬送する。ここでは、電子ペーパーをコンタクトガラス22a上で読取るために、読取位置80まで高速に搬送するようモータの速度を設定する。
次いで、コントローラ100は、レジストセンサ41が電子ペーパーの先端を検出してから所定パルス搬送されたか否かを判別し、所定パルス搬送されたと判別すると、不図示のソレノイドを駆動する。この駆動で、切替爪121は2点鎖線で示す位置に切替わるため、電子ペーパーは切替爪121によって搬送ベルト122に導かれる。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの先端を検出してオンとなったか否かを判別し、オンとなったものと判別した場合には、不図示のソレノイドをオフにして切替爪121を実線で示す位置に切替える。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの後端の通過でオフとなったか否かを判別し、オフとなったものと判別した場合には、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動して搬送ベルト122を矢印Fで示す方向に回転させる。この所定パルス分の逆転駆動により、電子ペーパーの接触部と頁切替え部801″の接触部とが接触する。この後、読取モータ103の駆動を停止させる。
次いで、コントローラ100は本体制御部111に対し、電子ペーパーがコンタクトガラス22a上の所定位置に達したことを示す信号を送信する。この信号に基づいて、本体制御部111は画像読取装置81を図31中、右方向の所定位置まで移動させながら電子ペーパーに表示されている頁の画像を読取らせる。その頁の読取りが終了すると、本体制御部111は画像読取装置81を図31中、左方向の所定位置まで移動させ、頁切替え部801″に対して電子ペーパーの頁切替えを指令する。
この指令に基づいて、頁切替え部801″は電子ペーパー900に対して所定の信号を送信し、電子ペーパー900は電子ペーパー表示器904の表示頁を更新することになる。前述したように更新後の頁が最終頁である場合には、電子ペーパー900から頁切替え部801″に対して所定の頁情報の信号が送信されるため、本体制御部111は、頁切替え部801″から取得した頁情報に基づいて、最終頁の読取りが終了したか否かを判別することができる。
本体制御部111は、最終頁の読取りが終了するまで画像読取装置81を図31中、左右方向に移動させて電子ペーパーの表示頁を読取らせ、最終頁の読取りが終了すると、コントローラ100に対して読取終了の信号を送信する。
コントローラ100は、前記読取終了の信号に基づいて読取モータ103を駆動させ、搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させる。この駆動により、電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙ローラ42へ反転搬送され、排紙トレイ43へ排紙される。
このような本発明の第3の実施の形態としての複写機21では、コントローラ100は、ADF23にコンタクトガラス22a上の原稿スケールに電子ペーパーが接するよう搬送して保持させ、コンタクトガラス22aの下方で画像読取装置81を往復移動させて電子ペーパーの画像を読取らせ、頁ごとの読取りが終了して画像読取装置81が往復移動する度に、原稿スケールに露出した頁切替え部801の接触部を介し、電子ペーパーに対して頁切替えを指令し、電子ペーパーの最終頁までの頁切替えを行いながら画像を読取るよう、制御する構成を有している。
この構成により、紙媒体の搬送通路を通さずに電子ペーパーを読取るので、読取搬送時間を短縮し、かつ搬送ジャム等の発生を抑えることができる。また、次原稿として紙媒体が混載されている場合に、次原稿のプレフィードを妨げることなく、効率的な読取搬送を実現することができる。さらに、搬送ベルト122を設けることにより、複数枚の原稿を搬送する際、原稿間隔を詰めて安定した搬送を実現することができる。
[第4の実施の形態]
図33、図34は本発明の第4の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。これは、電子ペーパー900の裏面の周縁に接触部(図5、図6の907に相当する)を追加した点、頁切替え部801″に替えて板バネ状の接触部804a〜804eを有する頁切替え部804を用いた点が第3の実施の形態と異なるものであるため、これらの点を除き、同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。
図33、図34、図35に基づいてADF23の構成を説明する。図33はADF23の概略構成図である。図34は頁切替え部804の接触部804a〜804eの構成を示す平面図および断面図である。図35はADF23の制御系の概略を示すブロック図である。
図33、図34において、頁切替え部804はADF23側に設けられ、搬送方向(副走査方向)の長さが異なる複数の板バネ状の接触部804a〜804eを有している。これらの接触部804a〜804eは筐体フレーム230に取付けられており、原稿スケール231近傍のコンタクトガラス22aの上面に所定の圧力で接触している。なお、所定の圧力とは、電子ペーパー900が原稿スケール231の搬送方向上流からコンタクトガラス22a上に搬送されるとき、接触部804a〜804eが通過を妨げない程度のバネ圧である。例えば、電子ペーパー900に対して頁切替えを指令するときに、接触部804a〜804eは図34(b)中、実線で示す初期位置にあり、電子ペーパー900が原稿スケール231を超えてコンタクトガラス22a上に進入するときには、電子ペーパー900に突き当たって図34(b)中、点線で示す位置に移動する。
また、頁切替え部804は頁切替え部801″と同様の構成および機能を有し、図35に示すように、ADF23に接続されている。本実施の形態では、電子ペーパー900の接触部907を表面および裏面の周縁に形成し、電子ペーパー表示器904の表示面を下向きにしてコンタクトガラス22aに載置された電子ペーパー900又は原稿テーブル24からコンタクトガラス22aに搬送された電子ペーパー900の裏面の接触部と、頁切替え部804の接触部804a〜804eと、が接触するタイミングで、頁切替え部804が電子ペーパー900に対して頁切替えを指令するようにしている。
コントローラ100は、コンタクトガラス22a上の電子ペーパーを搬送ベルト122によって矢印Eで示す方向に搬送させ、その後端をベルトセンサ125が検出すると、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動し、電子ペーパーの裏面の接触部と頁切替え部804の板バネ状の接触部804a〜804eを接触させるようになっている。
本体制御部111は、電子ペーパーの表示頁の読取りが終了すると、送信画像読取装置81を原稿スケール側に移動させ、コントローラ100は、頁切替え部804に電子ペーパーの頁切替えを指令するようになっている。この後、コントローラ100は、本体制御部111を介して送信画像読取装置81に電子ペーパーの頁切替え後の読取りを行わせ、最終頁の読取り搬送が終了すると、読取モータ103を駆動して搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させるようになっている。電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙トレイ43に搬送される。
以上のように構成された複写機21について、電子ペーパー読取り時の搬送制御を説明する。
前述したように電子媒体検出部802の検出に基づいて原稿が電子ペーパーであるものと判別した場合、コントローラ100は、呼出しモータ101、給紙モータ102および読取モータ103を順次駆動し、呼出しコロ31、プルアウトローラ対36、読取入口ローラ対37、読取出口ローラ対40等を回転させて、電子ペーパーを読取位置80へ搬送する。ここでは、電子ペーパーをコンタクトガラス22a上で読取るために、読取位置80まで高速に搬送するようモータの速度を設定する。
次いで、コントローラ100は、レジストセンサ41が電子ペーパーの先端を検出してから所定パルス搬送されたか否かを判別し、所定パルス搬送されたと判別すると、不図示のソレノイドを駆動する。この駆動で、切替爪121は2点鎖線で示す位置に切替わるため、電子ペーパーは切替爪121によって搬送ベルト122に導かれる。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの先端を検出してオンとなったか否かを判別し、オンとなったものと判別した場合には、不図示のソレノイドをオフにして切替爪121を実線で示す位置に切替える。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの後端の通過でオフとなったか否かを判別し、オフとなったものと判別した場合には、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動して搬送ベルト122を矢印Fで示す方向に回転させる。この所定パルス分の逆転駆動により、電子ペーパーの裏面の接触部と頁切替え部804の接触部804a〜804eとが接触する。この後、読取モータ103の駆動を停止させる。
次いで、コントローラ100は本体制御部111に対し、電子ペーパーがコンタクトガラス22a上の所定位置に達したことを示す信号を送信する。この信号に基づいて、本体制御部111は画像読取装置81を図33中、右方向の所定位置まで移動させながら電子ペーパーに表示されている頁の画像を読取らせる。その頁の読取りが終了すると、本体制御部111は画像読取装置81を図33中、左方向の所定位置まで移動させ、コントローラ100に対して電子ペーパーの頁切替えを指令する。
この指令に基づいて、コントローラ100は頁切替え部804に電子ペーパー900に対して所定の信号を送信させ、電子ペーパー900は電子ペーパー表示器904の表示頁を更新することになる。前述したように更新後の頁が最終頁である場合には、電子ペーパー900から頁切替え部804に対して所定の頁情報の信号が送信されるため、コントローラ100は頁切替え部804から取得した頁情報に基づいて、最終頁の読取りが終了したか否かを判別することができる。また、本体制御部111は、コントローラ100を介して頁切替え部804から取得した頁情報に基づいて、最終頁の読取りが終了したか否かを判別することができる。
コントローラ100からの所定の頁情報の信号に基づいて、本体制御部111は、最終頁の読取りが終了するまで画像読取装置81を図33中、左右方向に移動させて電子ペーパーの表示頁を読取らせ、最終頁の読取りが終了すると、コントローラ100に対して読取終了の信号を送信する。
コントローラ100は、前記読取終了の信号に基づいて読取モータ103を駆動させ、搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させる。この駆動により、電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙ローラ42へ反転搬送され、排紙トレイ43へ排紙される。
このような本発明の第4の実施の形態としての複写機21では、ADF23側の頁切替え部804に、コンタクトガラス22aの上面に接する板バネ状の接触部804a〜804eを設け、複写対象の電子ペーパーの裏面に接触部804a〜804eと接触するための接触部(図6の907に相当する)を追加し、コントローラ100は、コンタクトガラス22aの上面に圧接している接触部804a〜804eと、電子ペーパーの裏面の接触部とが接触するよう、ADF23によって電子ペーパーをコンタクトガラス22a上で搬送させると共に保持させ、本体制御部111は、コンタクトガラス22aの下方で画像読取装置81を往復移動させて電子ペーパーの画像を読取らせ、頁ごとの読取りが終了して画像読取装置81が往復移動する度に、コントローラ100に対して頁切替えを指令し、この指令に基づいて、コントローラ100は、頁切替え部804の接触部804a〜804eを介し、電子ペーパーに対して頁切替えを指令することにより、電子ペーパーの最終頁が終了するまで頁切替えを行いながら画像を読取る構成を有している。この構成は、請求項2の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、紙媒体の搬送通路を通さずに電子ペーパーを読取るので、読取搬送時間を短縮し、かつ搬送ジャム等の発生を抑えることができる。また、次原稿として紙媒体が混載されている場合に、次原稿のプレフィードを妨げることなく、効率的な読取搬送を実現することができる。また、搬送ベルト122を設けることにより、複数枚の原稿を搬送する際、原稿間隔を詰めて安定した搬送を実現することができる。さらに、頁切替え部804において、搬送方向に延在する一部の接触部804b、804dを長くし、他の接触部804a、804c、804eを短くしているので、斜行して搬送されてきた電子ペーパーの裏面の接触部と接触部804a〜804eのいずれかが確実に接触することが期待される。なお、接触部804a〜804eの形状は、前述した第4の実施形態に限定されるものではない。例えば、複数の接触部804a〜804eを1枚の板バネで形成してもよい。
[第5の実施形態]
図36、図37、図38は本発明の第5の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。これは、コンタクトガラス22a下方の後端側(図36中、右側)にベルト後端センサ126を追加した点、頁切替え部801″に替えて板バネ状の接触部805a、805bを有する頁切替え部805をコンタクトガラス22a下方の後端側に設けた点、この追加、代替に伴い、電子ペーパーの読取り時の搬送制御を変更した点が第3の実施の形態と異なるものであるため、これらの点を除き、同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。なお、電子ペーパーの接触部は第1および第2の実施の形態と同様である。
図36、図37、図38に基づいてADF23の構成を説明する。図36はADF23の概略構成図である。図37は頁切替え部805の接触部805a、805bの構成を示す平面図および断面図である。図38はADF23の制御系の概略を示すブロック図である。
図36、図37、図38において、頁切替え部805は、有効画像領域外でコンタクトガラス22a下方の後端側に配置され、板バネ状の接触部805a、805bを有している。接触部805a、805bは、前記板バネの一端側がコンタクトガラス22aの下面に接着され、その断面形状が略U字の部分(凸部)が、コンタクトガラス22aに穿たれた孔からコンタクトガラス22a上面に突出している。また、頁切替え部805は、頁切替え部801″と同様の機能を有して本体制御部111に接続されている。本実施の形態では、電子ペーパー900の接触部907を周縁に形成し、原稿テーブル24からコンタクトガラス22aに搬送された電子ペーパー900に対して、頁切替え部805が頁切替えを指令するようにしている。
コントローラ100は、コンタクトガラス22a上の電子ペーパーを搬送ベルト122によって矢印Eで示す方向に搬送させ、その後端をベルトセンサ125が検出すると、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動させ、電子ペーパーを原稿スケール下流の読取位置へ搬送してセットするようになっている。
また、コントローラ100は、電子ペーパーの表示頁の読取りが終了すると、読取モータ103を所定パルス分、正転駆動し、電子ペーパーの先端をベルト後端センサ126が検出したこと示す情報を本体制御部111から取得すると、さらに読取モータ103を所定パルス分、正転駆動し、電子ペーパーの接触部(図6の907に相当する)と頁切替え部805の接触部805a、805b(コンタクトガラス22a上に突出した部分)を接触させるようになっている。
本体制御部111は、電子ペーパーの表示頁の読取りが終了すると、画像読取装置81を原稿スケール側に移動させ、コントローラ100から電子ペーパーの接触部と頁切替え部805の接触部805a、805bが接触する位置に電子ペーパーを搬送したことを示す情報を取得すると、頁切替え部805に電子ペーパーの頁切替えを指令し、さらに画像読取装置81に頁切替え後の電子ペーパーを読取らせ、最終頁の読取りが終了すると、コントローラ100に読取終了の信号を送信するようになっている。この信号に基づいて、コントローラ100は、読取モータ103を駆動して搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させるようになっている。電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙トレイ43に搬送される。
以上のように構成された複写機21について、電子ペーパー読取り時の搬送制御を説明する。
前述したように電子媒体検出部802の検出に基づいて原稿が電子ペーパーであるものと判別した場合、コントローラ100は、呼出しモータ101、給紙モータ102および読取モータ103を順次駆動し、呼出しコロ31、プルアウトローラ対36、読取入口ローラ対37、読取出口ローラ対40等を回転させて、電子ペーパーを読取位置80へ搬送する。ここでは、電子ペーパーをコンタクトガラス22a上で読取るために、読取位置80まで高速に搬送するようモータの速度を設定する。
次いで、コントローラ100は、レジストセンサ41が電子ペーパーの先端を検出してから所定パルス搬送されたか否かを判別し、所定パルス搬送されたと判別すると、不図示のソレノイドを駆動する。この駆動で、切替爪121は2点鎖線で示す位置に切替わるため、電子ペーパーは切替爪121によって搬送ベルト122に導かれる。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの先端を検出してオンとなったか否かを判別し、オンとなったものと判別した場合には、不図示のソレノイドをオフにして切替爪121を実線で示す位置に切替える。
次いで、コントローラ100は、ベルトセンサ125が電子ペーパーの後端の通過でオフとなったか否かを判別し、オフとなったものと判別した場合には、読取モータ103を所定パルス分、逆転駆動して搬送ベルト122を矢印Fで示す方向に回転させる。この所定パルス分の逆転駆動により、電子ペーパーは原稿スケール下流の所定の読取位置に搬送される。ここで、コントローラ100は読取モータ103の駆動を停止させる。
次いで、コントローラ100は本体制御部111に対し、電子ペーパーがコンタクトガラス22a上の所定の読取位置に達したことを示す信号を送信する。この信号に基づいて、本体制御部111は画像読取装置81を図36中、右方向の所定位置まで移動させながら電子ペーパーに表示されている頁の画像を読取らせる。その頁の読取りが終了すると、本体制御部111は画像読取装置81を図36中、左方向の所定位置まで移動させ、コントローラ100に対して頁切替えのための搬送を指令する。
この指令に基づいて、コントローラ100は、読取モータ103を正転駆動して搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させる。この正転駆動により、電子ペーパーはコンタクトガラス22a下流に向けて搬送される。本体制御部111は、コンタクトガラス22a下流に向けて搬送された電子ペーパーの先端をベルト後端センサ126が検出すると、コントローラ100に対してベルト後端センサ126の検出情報を示す信号を送信する。この信号に基づいて、コントローラ100は、さらに所定パルス分、読取モータ103を正転駆動し、電子ペーパーの接触部と頁切替え部805の接触部805a、805bが接触する位置まで搬送ベルト122によって電子ペーパーを搬送させる。ここで、コントローラ100は本体制御部111に対して、電子ペーパーの接触部と頁切替え部805の接触部805a、805bが接触する位置に電子ペーパーを搬送したことを示す信号を送信する。
この信号に基づいて、本体制御部111は、頁切替え部805に対して電子ペーパーの頁切替えを指令し、頁切替え部805は電子ペーパー900に対して所定の信号を送信し、電子ペーパー900は電子ペーパー表示器904の表示頁を更新することになる。前述したように更新後の頁が最終頁である場合には、電子ペーパー900から頁切替え部805に対して所定の頁情報の信号が送信されるため、本体制御部111は、頁切替え部805から取得した頁情報に基づいて、最終頁の読取りが終了したか否かを判別することがでる。
ここで、最終頁の読取りが終了しなかったと判別した場合に、本体制御部111は、コントローラ100に対して電子ペーパーの読取りのための搬送を指令する。この指令に基づいて、コントローラ100は、読取モータ103を逆転駆動して搬送ベルト122を矢印Fで示す方向に回転させる。この逆転駆動により、電子ペーパーはコンタクトガラス22a上流に向けて搬送される。コントローラ100は、コンタクトガラス22a上流に向けて搬送された電子ペーパーの先端をベルトセンサ125が検出すると、さらに所定パルス分、読取モータ103を逆転駆動し、電子ペーパーは原稿スケール下流の所定の読取位置に搬送される。ここで、コントローラ100は読取モータ103の駆動を停止させ、本体制御部111に対して、電子ペーパーがコンタクトガラス22a上の所定の読取位置に達したことを示す信号を送信する。
この信号に基づいて、本体制御部111は、最終頁の読取りが終了するまで画像読取装置81を図36中、左右方向に移動させて電子ペーパーの表示頁を読取らせる。そして、本体制御部111は、頁切替え部805から取得した頁情報に基づいて、最終頁の読取りが終了したと判別すると、コントローラ100に対して読取終了の信号を送信する。
コントローラ100は、前記読取終了の信号に基づいて読取モータ103を駆動させ、搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させる。この駆動により、電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙ローラ42へ反転搬送され、排紙トレイ43へ排紙される。
このような本発明の第5の実施の形態としての複写機21では、コントローラ100は、ADF23にコンタクトガラス22a上の原稿スケール近傍の所定の読取位置に電子ペーパーを搬送させて保持させ、本体制御部111は、コンタクトガラス22aの下方で画像読取装置81を往復移動させて電子ペーパーの画像を読取らせ、コントローラ100は、頁ごとの読取りが終了して画像読取装置81が往復移動する度に、ADF23に前記所定の読取位置からコンタクトガラス22a上の頁切替え部805まで電子ペーパーを搬送させ、本体制御部111は、コンタクトガラス22aの下方の頁切替え部805に頁切替えを指令し、頁切替え部805は電子ペーパーに対して頁切替えを指令することにより、電子ペーパーの最終頁までの頁切替えを行いながら画像を読取る構成を有している。この構成は、請求項2の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、紙媒体の搬送通路を通さずに電子ペーパーを読取るので、読取搬送時間を短縮し、かつ搬送ジャム等の発生を抑えることができる。また、次原稿として紙媒体が混載されている場合に、次原稿のプレフィードを妨げることなく、効率的な読取搬送を実現することができる。また、搬送ベルト122を設けることにより、複数枚の原稿を搬送する際、原稿間隔を詰めて安定した搬送を実現することができる。さらに、コンタクトガラス22aの有効画像領域外に頁切替え部805の接触部805a、805bを設けているので、紙媒体の搬送や画像読取りの障害とならず、かつ電子ペーパーの接触部と確実に接触することが期待される。また、接触部805a、805bは、電子ペーパーの表面の接触部と接触するので、電子ペーパーの裏面や端面に接触部を設ける必要はなくなる。
[第6の実施の形態]
図39は本発明の第6の実施の形態の画像読取装置、この画像読取装置を備えた画像形成装置、電子ペーパーおよびプログラムの一実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。これは、コントローラ100又は本体制御部111は、頁切替え部801″(第3の実施の形態に示す)、頁切替え部804(第4の実施の形態に示す)、頁切替え部805(第5の実施の形態に示す)のいずれかと電子ペーパー900の接触部と接触させて、コンタクトガラス22a上に載置された原稿が電子ペーパーであるか否かを判別することにより、コンタクトガラス22a上に載置された電子ペーパー900の頁切替えを行いながら、画像読取装置81を左右方向に移動させて画像を読取るようにした点、ADF23の開放時の操作を操作部108の画面で案内する点が第3から第5の実施の形態と異なるものであるため、これらの点を除き、同一構成には同一符号を付与して説明を一部省略する。なお、電子ペーパーの接触部は第3から第5の実施の形態のいずれかと同様である。ここでは、第3の実施形態に適用した場合を示す。
本実施の形態では、本体制御部111は、頁切替え部801″の接触部と電子ペーパー900の端面の接触部とを接触させて、コンタクトガラス22a上に載置された原稿が電子ペーパーであるか否かを判別する。具体的には、頁切替え部801″から原稿に対して所定の信号(例えば、媒体種別を要求する信号)を送信し、原稿から所定の信号(例えば、媒体種別が電子ペーパーであることを示す信号)が応答された場合に原稿が電子ペーパーであると判別し、応答がない場合には紙媒体であると判別してもよい。あるいは、頁切替え部801″に電子媒体検出部802と同様の機能を設け、原稿に電流を流して通電した場合に原稿が電子ペーパーであると判別し、通電しない場合には紙媒体であると判別してもよい。
ここで、電子ペーパーであると判別した場合には、本体制御部111は頁切替え部801″にコンタクトガラス22a上に載置された電子ペーパー900の頁切替えを行わせながら、画像読取装置81を左右方向に移動させて画像を読取らせる。そして、最終頁の読取りが終了すると、コントローラ100は、読取モータ103を駆動させて、搬送ベルト122を矢印Eで示す方向に回転させる。これにより、電子ペーパーはベルト反転通路56を通して排紙ローラ42へ反転搬送され、排紙トレイ43へ排紙される。
また、本実施の形態では、操作者がADF23を開放し、コンタクトガラス22a上で頁切替え部801″の接触部と電子ペーパー900の端面の接触部とが接触しない位置に、電子ペーパーを載置してADF23を閉塞しないまま、読取りの開始を指示する場合が想定される。
この場合、本体制御部111は、操作部108の液晶表示器(不図示)に、図39に示す案内画面を表示させる。
図39(1)は、開放センサ(不図示)によってADF23の開放が検出された後、所定時間経過しても原稿長さ検出センサ25、26、27が原稿を検知せず、頁切替え部801″が電子ペーパーであることを検知しない場合に表示される案内画面である。ここでは、紙媒体であるか電子ペーパーであるかを判別していないため、「原稿サイズがわかりません。」という表示がなされる。
図39(2)は、図39(1)でサイズ指定がなされた場合に、電子ペーパーであるか否かを判別するため、「原稿は電子ペーパーですか?」という表示がなされる。ここで、「はい」、「いいえ」の選択がなされることにより、本体制御部111およびコントローラ100は、原稿が電子ペーパーであるか紙媒体であるかを判別することができる。この判別に基づいて搬送制御および読取り制御が行われる。
図39(3)は、原稿が電子ペーパーであるか紙媒体であるかを判別した後、原稿をコンタクトガラス22a上の有効画像領域内にセットするために表示される案内画面である。また、原稿が電子ペーパーである場合には、頁切替え部801″の接触部と電子ペーパーの接触部とが接触する位置にセットすることになり、本体制御部111から頁切替え部801″に対する頁切替えの指令が可能となる。
図39(4)は、原稿が電子ペーパーであるか紙媒体であるかを判別し、原稿の位置合せがなされた後に表示される案内画面である。ADF23を閉塞することにより、原稿を固定して画像の読取りを精度良く行うことになる。また、電子ペーパーの場合には、搬送ベルト122による搬送によって頁切替えおよび読取り後の排紙が可能となる。
なお、前述した実施形態では、電子媒体検出部802が電子ペーパー900に電流を流して通電するか否かに基づいて電子ペーパーであるか否かを判別するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、例えば、電子ペーパー900を構成するポリマー・フィルムと紙媒体の反射率の差に基づいて既存の光学センサ(例えば、分離センサ51)により、電子ペーパーと紙媒体を判別するように構成してもよい。この構成によれば、新たな部品を加えることなく、媒体種別を検出することができる。
また、前述した実施形態では、頁切替えにより電子ペーパーの最終頁が表示されると、この最終頁の読取り終了後に頁切替えを行うことなく、最終頁が表示された状態で電子ペーパーを排紙するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、前記最終頁が表示された状態からさらに頁切替えを行い、第1頁が表示された状態で電子ペーパーを排紙するようにしてもよい。
なお、前述した第2の実施の形態では、退避テーブル810と反転ローラ対45の間で電子ペーパーを往復搬送した場合について説明したが、本発明はこのほかに、退避テーブル810と排紙トレイ43の間で電子ペーパーを往復搬送してもよい。この場合、好ましくは、頁切替え部801を読取入口ローラ対37に対して搬送方向下流近傍に配置し、頁切替え部801′を排紙ローラ42に対して搬送方向上流近傍に配置し、原稿テーブル24から読取位置80へ通じる反転通路53と、読取位置80から排紙トレイ43へ通じる排紙通路57と、読取位置80から退避テーブル810へ通じる退避台通路55と、を有し、コントローラ100は、原稿テーブル24に載置された電子ペーパーを反転通路53を通して読取位置80へ反転搬送し、第1頁読取り後に排紙通路57を通して排紙トレイ43近傍へ搬送し、排紙トレイ43近傍から排紙通路57を通して読取位置80へスイッチバック搬送し、第2頁読取り後に退避テーブル810へ退避台通路55を通してスイッチバック搬送し、退避テーブル810から退避台通路55を通して読取位置80へ搬送するよう、ADF23を制御し、また、コントローラ100は第1頁の読取り後、頁切替え部801′に排紙トレイ43近傍で頁切替えを行わせ、次いで頁切替え部801に読取入口ローラ対37の搬送方向上流で頁切替えを行わせ、また、コントローラ100は読取位置80で電子ペーパーの頁切替えに応じて所定頁(最終頁)までの画像を読取るよう、画像読取装置81を制御する構成を有する。この構成は、請求項1の発明の実施の一形態に相当する。
この構成により、退避テーブル810と排紙トレイ43の間で電子ペーパーを往復搬送しながら、2箇所の頁切替え部801、801′で頁切替えを行うので、複数頁分の電子データを記憶した電子ペーパーを効率的に読取ることができる。
また、退避テーブル810と排紙トレイ43の間で電子ペーパーを往復搬送する際、挟時動作およびスイッチバック動作を行う読取入口ローラ対37および排紙ローラ42と、2箇所の頁切替え部801、801′と、の位置関係は、電子ペーパーにおける接触部の配置およびサイズと紙媒体の搬送手段(例えば、読取入口ローラ対37、排紙ローラ42)の配置とに応じて設定することができる。例えば、前述した「読取入口ローラ対37の搬送方向下流近傍」と「排紙ローラ42の搬送方向上流近傍」の組合せのほかに、「読取入口ローラ対37の搬送方向上流近傍」と「排紙ローラ42の搬送方向下流近傍」の組合せ、「読取入口ローラ対37の搬送方向下流近傍」と「排紙ローラ42の搬送方向下流近傍」の組合せ、「読取入口ローラ対37の搬送方向上流近傍」と「排紙ローラ42の搬送方向上流近傍」の組合せ等が可能である。いずれの組合せを選択するにしても、挟時動作時に電子ペーパーの接触部と頁切替え部の接触部とが確実に接触することが必要である。
また、前述した各実施の形態では、電子ペーパーから送信された頁情報の信号に基づいて、電子ペーパーに複数頁分の電子データが記憶されているか否かを判別するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、電子ペーパーの表示領域908に表示された頁数を読取り、この頁数に基づいて複数頁分の電子データが記憶されているか否かを判別するようにしても同様の効果が得られるものである。この場合、電子ペーパー表示器904の表示領域908には、頁情報としての頁数を表示し、コントローラ100は、本体制御部111を介して画像読取装置81から取得した頁数の情報に基づいてICチップ902又は電子ペーパー記憶素子903に複数頁分の電子データが記憶されているか否かを判別する構成を有する。この構成は、請求項3の発明の実施の一形態に相当する。
また、前述した各実施の形態では、電子ペーパーから送信された頁情報の信号に基づいて、電子ペーパーの読取り終了を判別するようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、例えば、電子ペーパーに表示された所定の画像に基づいて読取り終了を判別するようにしても同様の効果が得られるものである。この場合、電子ペーパー900は頁切替え部801等からの頁切替えを指令する信号に応じ、最終頁が表示済みであることを示す所定の画像(例えば、無地の画像、読取り終了を明示するか示唆する特定の画像)を頁切替え時に表示する構成を有する。また、コントローラ100は、本体制御部111を介して画像読取装置81から取得した所定の画像の情報に基づいて電子ペーパーの読取りが終了したか否かを判別する構成を有する。この構成は、請求項5の発明の実施の一形態に相当する。
さらに、前述した読取り終了を示す所定の画像の表示のほかに、例えば既に読取り済みの画像(例えば、第1頁の画像)と今回読取った画像との一致、不一致に基づいて、読取りが終了したか否かを判別するようにしてもよい。あるいは、最終頁表示後は電子ペーパーが切替え表示を行わないようにしてもよい。この場合、所定の条件で切替え表示の停止が解除されるようにする。
また、前述した各実施の形態では、頁切替え部801等と電子ペーパー900との通信は接触部801a、907を介して行うようにした場合について説明したが、本発明はこのほかに、例えば、無線通信を用いても同様の効果が得られるものである。この場合、頁切替え部801等と電子ペーパー900の双方に例えばアンテナコイルを設け、電子ペーパー900と切替え部801等が接近すると、双方のアンテナ部が電磁結合して、電子ペーパー900のアンテナコイルに誘導起電力が発生し、これを整流して得た電力をICチップ902に供給して起動、情報の更新等に使用するようにしてもよい。前述の無線通信を用いることにより、頁切替え部801等は、頁切替え指令、頁情報(例えば、頁切替えで第1頁、最終頁が表示されることを示す情報)等を短時間で取得することができる。
また、前述した第3から第5の実施の形態では、コンタクトガラス22aに対して開閉自在のADF23を用いた場合について説明したが、本発明はこのほかに、圧板を備えた複写機等に前述の電子媒体検出部802、頁切替え部801″、804、805等を適用しても同様の効果が得られるものである。