JP4890093B2 - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関し、例えば、原稿を読取位置に向かって搬送する自動原稿搬送装置を備えた複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、複合機等の画像読取装置および画像形成装置に関する。
事務機器の省スペース化という市場の要求に伴い、複写機等の画像形成装置に搭載される自動原稿搬送装置(以下、単にADFと言う)の小型化が要求されており、その要求に応えるために、より小さいスペースで原稿を読取ることができるものが望まれている。
また、生産性の向上も強く望まれていることから、近年は露光装置を静止させ、原稿を所定の速度で搬送することによって画像を読取る、所謂シートスルー方式によるADFの需要が広まっている。
一方、コピーの高画質に対しても要求が高まっており、カラー画像形成装置に対するニーズが高まりつつある。フルカラーの画像は、主にビジネス文書に使われるモノクロ画像に比べ、高い解像度が要求されることが多いが、その反面、少しでも原稿が露光のためのコンタクトガラスから浮くと、画像の濃度が変化して影と判断し、結果的に地汚れとなる可能性が高くなる。
したがって、原稿をコンタクトガラスにセットして露光する場合に、専用の圧板あるいはADFの原稿押圧部分においては、セットされた原稿をできるだけコンタクトガラスに密着させる必要がある。
従来のこの主の密着構造としては、シート状の圧板の原稿押さえ部の少なくとも一部分を、流動性のある充填材が封入された密封性のある軟質の中空部材で構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところが、この密着構造であると、シート状の圧板の押さえ部の一部に流動性のある充填材を充填しているため、特定の部分を加圧しても、加圧していない部分に圧の「抜け」が生じるため、圧板全体を加圧する必要がある。
このような不具合を解消するために圧板全体を加圧するものとしては、コンタクトガラス面上に載置された原稿を押圧する原稿圧板と、原稿をコンタクトガラス面上に圧接させるための圧接シート部材と、原稿圧板と圧接シート部材との間にあって両者を固着するための弾性部材とを有し、圧接シート部材として、厚さが0.5mm〜2mm、平面度が全域で1mm以下、曲げ剛性が200kgf・mm以上であってコンタクトガラスに倣う可撓性を有する樹脂シートで構成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−84551号公報 特開2001−24843号公報
しかしながら、特許文献2に示す密着構造にあっては、弾性部材の押圧力により、シートスルー読取部に対して、ADFが浮いてしまい、シートスルー読取り時に原稿浮きによる、画像不良、搬送不良等を引き起こしてしまうというおそれがあった。
具体的には、弾性部材による押圧力を高めるには、弾性部材を高密度にし、下方向(コンタクトガラス側)への力を高める必要があり、この力が大きすぎると、弾性部材が取付けられているADF本体に上向きの力が生じてしまう。
この上向き力はADFユニット全体を上に持ち上げる力となってしまい、ADF全体が上に持ち上がると、ADFの読取位置前後のガイド板や、搬送ローラの位置関係が、正規の状態からずれてしまうため、シートスルー読取り時に、原稿の挙動に乱れが生じ、搬送不良、読取不良を発生させるおそれがある。
また、逆に圧板の押圧力が小さいと、圧板セット時の原稿浮きによる読取不良が生じる可能性があるため、固定原稿とシートスルー原稿の読取部の位置関係を正確に保つには、圧板の押圧力を非常に敏感なバランスで保つ必要があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、読取位置と自動原稿搬送装置の位置関係を保った状態で原稿を原稿載置台上に良好に押圧することができるようにして、原稿の読取性能および搬送性能を向上させることができる画像読取装置および画像形成装置を提供するものである。
本発明の画像読取装置は、原稿を読取位置に搬送する自動原稿搬送装置と、前記読取位置で停止して原稿を読取る第1読取モードおよび原稿載置台上に載置された原稿の読取り時には原稿面に沿って移動する第2読取モードで読取る読取手段とを備え、前記自動原稿搬送装置の本体を、前記読取位置と原稿載置台とを露出または閉塞するように開閉自在にした画像読取装置において、前記自動原稿搬送装置の本体に設けられ、前記原稿載置台に載置された原稿を前記原稿載置台に押圧する押圧部材を有し、前記押圧部材を前記本体に浮動した状態で取付けるものから構成されている。
この構成により、押圧部材を自動原稿搬送装置の本体に浮動した状態で取付けたので、原稿載置台に対する押圧部材の押圧力の反力の影響を受けるのを防止して、読取位置と自動原稿搬送装置の本体の位置関係を一定に保つことができ、シートスルー原稿の読取り時の読取性能および搬送性能を向上させることができる。
また、原稿載置台に載置された原稿の読取り時には、押圧部材が自重によって原稿を原稿載置台上に均一に押圧することができるので、固定原稿の読取り時の読取性能が悪化するのを防止することができる。
また、本発明の画像読取装置の前記押圧部材は、前記本体に浮動手段を介して取付けられ、前記本体に近接離隔自在であるものから構成されている。
この構成により、押圧部材を本体に浮動手段を介して取付け、本体に近接離隔自在にしたので、押圧部材を浮動した状態で本体に取付けることができ、押圧部材の取付け構造を簡素化して画像読取装置の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記押圧部材を剛体から構成されている。
この構成により、押圧部材を剛体から構成したので、原稿を原稿載置台に押圧するときに押圧部材自身の重量によって押圧力を均一にすることができ、原稿と原稿載置台の間に隙間が発生するのを防止して、固定原稿の読取性能を向上させることができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記本体と前記押圧部材の間に加圧部材を介装し、前記加圧部材によって前記押圧部材を前記原稿載置台に加圧するものから構成されている。
この構成により、押圧部材を加圧部材によって原稿載置台に加圧するようにしたので、押圧部材の押圧力が不足する場合に、適正な加圧力を原稿載置台上の原稿に加えることができ、原稿を原稿載置台に押圧するときの押圧力を確実に均一にすることができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記加圧部材の少なくとも一部を可撓性部材から構成されている。
この構成により、加圧部材の少なくとも一部を可撓性部材から構成したので、安価な部材によって適正な押圧力を原稿載置台上の原稿に加えることができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記可撓性部材がスプリングから構成されている。
この構成により、スプリングのバネ定数を適当に選択することにより、押圧部材の押圧力を調整することができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記可撓性部材がスポンジから構成されている。
この構成により、簡単な構成で押圧部材を加圧することができ、画像読取装置の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記可撓性部材をスプリングおよびスポンジを組み合わせたものから構成している。
この構成により、スプリングおよびスポンジによって押圧部材の押圧力を調整することができるので、押圧部材の押圧力の調整の幅を広げることができ、押圧部材の押圧力の調整を容易に行うことができる。
また、本発明の画像読取装置は、前記押圧部材の重心を、中央に対して前記読取手段の待機位置の反対側に設定したものから構成されている。
このようにした理由を説明する。
読取手段の待機位置が自動原稿搬送装置に対して、副走査方向の一方側に偏っている場合、例えば、左側にある場合には、自動原稿搬送装置の左側に重心が偏る場合が多い。
この場合には、押圧部材は右端が浮き易くなるため、押圧部材の重心を、中央に対して読取手段の待機位置の反対側(右側)に設定することにより、押圧部材の押圧力が自動原稿搬送装置の重量バランスの影響を受けるのを防止することができ、原稿を原稿載置台に押圧するときの押圧力を均一にすることができる。
また、本発明の画像読取装置の前記押圧部材の板厚は、前記読取手段の待機位置側に対して前記待機位置と反対側が厚肉に形成されるものから構成されている。
この構成により、押圧部材の押圧力が自動原稿搬送装置の重量バランスの影響を受けるのを防止することができ、原稿を原稿載置台に押圧するときの押圧力を均一にすることができる。
また、本発明の画像読取装置の前記加圧部材の加圧力は、前記読取手段の待機位置側に対して前記待機位置と反対側が強く分布しているものから構成されている。
この構成により、押圧部材の押圧力が自動原稿搬送装置の重量バランスの影響を受けるのを防止することができ、原稿を原稿載置台に押圧するときの押圧力を均一にすることができる。
また、本発明の画像読取装置の前記押圧部材は、前記本体に浮動手段を介して取付けられ、前記本体に近接離隔自在であるものから構成されている。
この構成により、押圧部材の清掃を容易に行うことができるとともに、押圧部材を本体に取付けるときに微調整を容易に行うことができる。
また、本発明の画像形成装置は、記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えるとともに、上述した画像読取装置を備えたものから構成されている。
この構成により、原稿載置台に対する押圧部材の押圧力の反力の影響を受けるのを防止して、読取位置と自動原稿搬送装置の本体の位置関係を一定に保つことができ、シートスルー原稿の読取り時の読取性能および搬送性能を向上させることができる。画像形成装置を提供することができる。
また、原稿載置台に載置された原稿の読取り時には、押圧部材が自重によって原稿を原稿載置台上に均一に押圧することができるので、固定原稿の読取り時の読取性能が悪化するのを防止することができる画像形成装置を提供することができる。
以上説明したように、読取位置と自動原稿搬送装置の位置関係を保った状態で原稿を原稿載置台上に良好に押圧することができるようにして、原稿の読取性能を向上させることができる画像読取装置および画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図8は本発明に係る画像読取装置および画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。
なお、画像形成装置としては複写機以外にファクシミリ装置、プリンタ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。また、画像読取装置としては、スキャナ装置、ファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。
まず、構成を説明する。図1において、複写機21の本体21aの上面には透光性部材からなる原稿載置台としてのコンタクトガラス22a(図2参照)が設けられており、このコンタクトガラス22aに隣接する本体の上面にはコンタクトガラス22aよりも小面積の透光性部材からなるスリットガラス22bが設けられている(図2参照)。
また、本体21aの上部にはADF23が設けられており、このADF23は図示しないヒンジ機構を介してコンタクトガラス22aとスリットガラス22bとを露出および閉塞するように開閉自在になっている。
図2、図3に基づいてADF23の構成を説明する。図2はADF23の概略構成図であり、図3はADF23の制御系のブロック図である。図2において、ADF23は原稿テーブル24を備えており、この原稿ケーブル24には原稿面が上向きになるように原稿束Pが載置されるようになっている。
原稿テーブル24のテーブル面には原稿の長さを検出する原稿長さ検出センサ25〜27が設けられており、この原稿長さ検出センサ25〜27はそれぞれ隣接する一対の受光素子および発光素子を備えている。
したがって、原稿長さ検出センサ25〜27は少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なように原稿テーブル24のテーブル面に配置されている。コントローラ100は受光素子から入力した情報に基づいて原稿テーブル24に載置された原稿束Pの搬送方向長さを判断する。
また、原稿テーブル24に対して原稿の搬送方向下流側にはストッパ爪28が設けられており、このストッパ爪28は呼出しモータ101によって原稿束Pの先端が突当てられる突当て位置(破線で示す位置)と原稿束Pの先端から退避する退避位置(実線で示す位置)の間で移動されるようになっている。
したがって、ストッパ爪28が突当て位置にあるときに原稿束Pの先端が突当てられることにより、原稿束Pの先端を揃えるようになっている。また、原稿束Pの幅方向は原稿テーブル24上に設けられた図示しないサイドフェンスに突当てられることにより、搬送方向と直行する方向の位置決めが行われるようになっている。
また、ストッパ爪28が下方に移動すると、このストッパ爪28はホームポジョンセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34は検出情報をコントローラ100に出力する。
また、原稿束Pの先端側の原稿ケーブル24上にはセットフィラー29および原稿セットセンサ30が設けられており、セットフィラー29は原稿テーブル24に原稿束Pが載置されたときに原稿束Pの先端に押圧されて破線で示す位置から実線で示す位置に移動し、原稿セットセンサ30がこのセットフィラー29を未検出の状態から検出した状態に変化すると、コントローラ100に信号を出力する。
コントローラ100はI/F107を介して複写機21の本体21aに設けられた本体制御部111に接続されており、このI/F107に信号を出力する。本体制御部111はこの入力信号に基づいて本体21a側で原稿の読取りを行うための待機状態に移行する。
ストッパ爪28の上方には呼出しコロ31が設けられており、この呼出しコロ31は呼出しモータ101からの駆動力が後述する呼出しカム126を介して伝達されるようになっており、呼出しモータ101およびカム機構により実線で示す原稿束Pから退避する位置と二点鎖線で示す原稿束Pの上面に当接する位置との間で昇降するようになっている。
また、本体21a側には操作部108が設けられており、この操作部のプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されると、コントローラ100は呼出しモータ101を正転駆動してストッパ爪28を原稿束Pから下方向に退避するように駆動する。
そして、このストッパ爪28が退避位置に移動すると、ストッパ爪28はホームポジションセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34はストッパ爪28を検出すると、コントローラ100は呼出しモータ101を逆転駆動して呼出しコロ31を原稿束Pに当接する位置に下降させる。
このとき、呼出しコロ31は給紙モータ102の正転駆動によって原稿テーブル24上の数枚(理想的には1枚)の原稿の給紙を開始する。この給紙された原稿は呼出しコロ31の下流側に設けられた給紙ベルト32およびリバースローラ33に分離搬送手段に給紙される。
給紙ベルト32は駆動ローラ32aおよび従動ローラ32bに橋架されており、給紙モータ102から駆動ローラ32aに駆動力が伝達されると、周回移動するようになっている。
給紙ベルト32は給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向(時計回転方向)に周回移動するようになっており、リバースローラ33には図示しないトルクリミッタが内蔵され、給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向と逆方向(時計回転方向)に回転駆動されるようになっている。このため、最上位の原稿とその下の原稿が分離されて最上位の原稿のみが給紙される。
具体的には、リバースローラ33は給紙ベルト32と所定圧で接しており、給紙ベルト32と直に接触しているとき、または、原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト32の回転につられて反時計回転方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト32とリバースローラ33の間に進入したときには連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されている。このため、リバースローラ33は本来の駆動方向である時計回転方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをして重送を防止することができる。
この分離原稿は給紙ベルト32の下流側に設けられた分離センサ51によって検出されるようになっており、分離センサ51によって検出された原稿は給紙ベルト32によってさらに搬送され、給紙ベルト32の下流側に設けられた突当てセンサ35によって原稿の先端が検出された時点から所定量Xmm搬送されると、コントローラ100によって給紙モータ102の正転駆動を停止される。
この所定量Xmmは、突当てセンサ35からプルアウトローラ対(回転部材)36のニップ部までの距離よりも大きく設定されており、互いに摺接するプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に一定の撓みを形成した状態で停止されるようになっている。
このとき、呼出しモータ101はコントローラ100からの指令により正転駆動されることにより、呼出しコロ31を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト32の搬送力のみで搬送することにより、原稿の先端はプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に突当てられ、分離搬送時に発生した原稿の曲がり(スキュー)を補正することができる。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bは、原稿の分離後に給紙モータ102の逆転駆動によりスキュー補正された原稿を反転通路53を介して下流側に設けられた読取入口ローラ対37に向かって搬送する。この読取入口ローラ対37は読取入口駆動ローラ37aと読取入口従動ローラ37bによって構成されている。
また、給紙モータ102の逆転駆動時には、プルアウト駆動ローラ36aは駆動されるが、後述するワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されない。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bの下流側には原稿幅センサ38が設けられており、この原稿幅センサ38は図2中、奥行き方向に複数個並べられ、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で移動するようになっている。
この原稿幅センサ38は原稿を検出すると二点鎖線で示す位置に移動するようになっており、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bにより搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向の情報を取得してコントローラ100にこの検出情報を送信する。
コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの原稿長さ検出情報と原稿幅センサ38からの幅検出情報との組合せに基づいて本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する。
また、コントローラ100は原稿の先端後端を突当てセンサ35で検出する間に搬送した距離に相当するモータ駆動パルス数をカウントすることにより、原稿のより正確な長さを算出する。
また、プルアウト駆動ローラ36aの駆動により読取入口ローラ対37に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定して原稿をスリットガラス22b上の読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図るようになっており、特に2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。そして、原稿の先端が読取入口センサ39によって検出されると、読取入口ローラ対37に原稿先端が進入する前に減速が開始される。
また、コントローラ100は読取入口センサ39から読取入口ローラ対37までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータ102を駆動して停止させることにより、停止している読取入口ローラ対37のニップ部に原稿の先端を突当てて一定の撓みを形成した状態で原稿を停止させるようになっている。この結果、プルアウトローラ対36による原稿の搬送時に発生したスキューを補正することができる。
また、コントローラ100は、原稿が読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止(レジスト停止)したときに、インターフェース手段107を介して本体制御部111にレジスト停止信号を送信するようになっている。
レジスト停止信号が送信されると、コントローラ100は本体制御部111から読取開始信号を受信するようになっており、レジスト停止していた原稿が読取倍率に応じた搬送速度で搬送されるように読取モータ103を駆動し、読取出口ローラ対40により原稿を搬送する。また、この読取出口ローラ対40は読取出口駆動ローラ40aと読取出口従動ローラ40bによって構成されている。
ここで、原稿の先端がスリットガラス22bの上流側に設けられたレジストセンサ41に到達するよりも前に読取開始信号を受信した場合はレジスト非停止読取動作となる。レジスト非停止読取動作の場合はレジスト停止を行わずに、読取搬送速度を維持したまま読取りを行う。
レジストセンサ41は原稿の先端を検出するようになっており、レジストセンサ41によって原稿の先端が検出されると、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウントを開始し、原稿先端がスリットガラス22b上の読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する。このゲート信号は、通常は原稿の後端が読取位置80を抜けるまで送信される。
反転通路53を介して読取位置80を通過した原稿は上下面が反転されて読取出口ローラ対40および排紙ローラ42によって搬送されるようになっており、両面原稿の読取り終了後、または、片面原稿の片面読取り終了後には排紙トレイ43に排紙される。
また、排紙ローラ42は排紙駆動ローラ42a、排紙従動上ローラ42bおよび排紙従動下ローラ42cを備えており、この排紙ローラ42の下流側には切換爪44が設けられている。
両面原稿の搬送を行う場合には、この原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿先端が排紙ローラ42に到達する前に、切換爪44が反転ソレノイド105に駆動されて2点鎖線で示す位置に切り換わるようになっている。
このとき、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cと、反転モータ104により駆動される反転ローラ対45により原稿がスイッチバック通路46aに搬送される。
コントローラ100は読取出口ローラ対40の下流側に設けられた読取出口センサ47によって原稿の後端が検出されてから読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達すると、原稿の後端が排紙ローラ42を抜け出たものと判断して、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に移動させるようになっている。
また、コントローラ100は上述したように読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達した後に、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向で、反転モータ104の駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ104および読取モータ103を高速駆動する。
また、コントローラ100は原稿がスイッチバックを始めると反転モータ104の駆動パルスが所定パルスになった後に、給紙モータ102を高速に逆転駆動して原稿をプルアウトローラ対36に向かって高速搬送する。
また、再給紙通路46bを搬送される原稿の後端が反転センサ49によって検出されると、コントローラ100は反転センサ49からの検出情報に基づいて反転ローラ対45の逆転駆動を停止するようになっている。
この後、プルアウトローラ対36によって原稿のスキュー補正をして上述したようにして原稿の片面を読取り、再度スイッチバック通路46aでスイッチバックした後、再給紙通路46bを通して読取位置80に向かって搬送し、原稿の読取りを行わずに原稿面を備えるための反転動作を行って原稿を排紙トレイ43に排紙する。
また、排紙ローラ42の上流側には排紙センサ50が設けられており、この排紙センサ50は原稿の後端を検出してコントローラ100に信号を出力するようになっており、コントローラ100はこの検出情報に基づいて原稿が排紙されたものと判断する。
また、本体21aには表示部48が設けられており、コントローラ100は突当てセンサ35、読取入口センサ39、レジストセンサ41、読取出口センサ47、反転センサ49、排紙センサ50等からの検出情報および原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいてジャム判定を行い、ジャムが発生した場合に、表示部48によってジャム表示を行うようになっている。
図4〜図7は動力伝達機構を示す図であり、図4は呼出しモータ101からの動力伝達機構200、図5は給紙モータ102からの動力伝達機構201、図6は読取モータ103から動力伝達機構202、図7は反転モータ104からの動力伝達機構203を示している。
図4に示す動力伝達機構200において、呼出しモータ101に接続されたプーリ121はタイミングベルト122を介してプーリ123に接続されており、給紙モータ102によってプーリ123が回転すると、この回転はプーリ123からプーリ124に伝達される。
プーリ124はプーリ125を介して呼出しカム126に接続されており、呼出しモータ101が正転駆動されると、呼出しカム126を反時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を退避位置に移動させ、呼出しモータ101が逆転駆動されると、呼出しカム126を時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を当接位置に移動させる。
プーリ124はプーリ127、128を介してストッパ爪カム129に接続されており、ストッパ爪28はストッパ爪カム129の回動によって突当て位置と退避位置の間で移動されるようになっている。
図5に示す動力伝達機構201において、給紙モータ102に接続されたプーリ131はタイミングベルト132を介してプーリ133に接続されており、このプーリ133はプーリ134に接続されている。
プーリ134はプーリ135、136、144、145、146を介してプーリ147に接続されており、このプーリ147はプーリ149を介してプーリ150に接続されている。プーリ150はタイミングベルト151を介してプーリ152に接続されており、プーリ152は呼出しコロ31に接続された呼出しプーリ153に接続されている。
このため、給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、プーリ131、タイミングベルト132、プーリ133、134、135、136、144、145、146、147、149、150、タイミングベルト152および呼出しプーリ153を介して呼出しコロ31を時計回転方向に回転して原稿束Pから上位の原稿を分離する。
また、プーリ147は給紙ベルト32の駆動ローラ32aを駆動する給紙ベルト駆動プーリ148に接続されており、プーリ148は給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、反時計回転方向に回転して原稿束Pを給紙する方向に給紙ベルト32を周回移動させる。
なお、プーリ134、136、144にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ134、136、144は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを呼出しプーリ153および給紙ベルト駆動ローラプーリ148に伝達する。
また、プーリ135はプーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を回転するリバースローラプーリ158に接続されており、給紙モータ102が時計回転方向に回転すると、プーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を時計回転方向に回転させることにより、原稿束Pの分離方向に回転する。
なお、プーリ137にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ137は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを伝達してリバースローラ33を回転駆動する。
また、プーリ133にはプーリ139が接続されており、プーリ139はプーリ137および154と同軸上に接続されたプーリ139に接続されるとともに、プーリ140に接続されている。
このプーリ140はプーリ141、142を介してプルアウト駆動ローラプーリ143に接続されており、このプルアウト駆動ローラプーリ143はプルアウト駆動ローラ36aに接続されている。
このため、給紙モータ102が反時計回転方向に逆転駆動されると、プーリ140が反時計回転方向に回転することにより、プーリ142、141を介してプルアウト駆動ローラプーリ143を反時計回転に回転させ、プルアウトローラ対36aにより原稿を読取位置80に向かって搬送する。
図6に示す動力伝達機構202において、読取モータ103に接続されるプーリ161はタイミングベルト162を介してプーリ163に接続されており、このプーリ163はプーリ164に接続されている。
プーリ164はタイミングベルト165を介してプーリ166、167に接続されており、プーリ167は読取入口駆動ローラ37aを回転するための読取入口ローラプーリ168に接続されている。このため、読取モータ103が時計回転方向に正転駆動すると、プーリ161、タイミングベルト162、プーリ163、164、タイミングベルト165、プーリ166、167および読取入口ローラプーリ168を介して読取入口従動ローラ37aが搬送方向である時計回転方向に回転する。
なお、プーリ167にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ167は読取モータ103の時計回転方向の駆動力のみを読取入口ローラプーリ168に伝達する。
また、読取入口ローラプーリ168にはプーリ169が接続されており、このプーリ169はタイミングベルト174を介して読取出口ローラプーリ175に接続されている。
読取出口ローラプーリ175には読取出口ローラ対40の読取出口駆動ローラ40aが接続されており、読取出口駆動ローラ40aは読取出口ローラプーリ175の反時計回転方向の回転に伴って搬送方向である反時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174には排紙ローラプーリ179が接続されており、排紙ローラプーリ179は排紙ローラ42の排紙駆動ローラ42aに接続され、排紙駆動ローラ42aは排紙ローラプーリ179の反時計回転方向に回転に伴って搬送方向である時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174にはタイミングベルト174に一定の張力を付与してタイミングベルト174を周回移動させるためのプーリ177、178が接続されている。
また、プーリ169はテンションベルト170を介してジャム処理ダイヤル172のプーリ171に接続されている。このジャム処理ダイヤル172は作業者が搬送経路上からジャム紙を除去するために操作されるものであり、ジャム処理ダイヤル172が回転されると、テンションベルト170を介してプーリ169に駆動力が伝達され、プーリ169がタイミングベルト174を周回移動することにより、搬送経路上のジャム紙が除去される。
図7に示す動力伝達機構203において、反転モータ104に接続されたプーリ191はタイミングベルト192を介してプーリ193に接続されており、このプーリ191は反転モータ104の正逆駆動によって反転ローラ対45の反転ローラ駆動ローラ45aを正逆回転するようになっている。
一方、複写機21の本体21a内には、図1に示すように画像読取装置81が設けられており、この画像読取装置81によって読取られた画像情報は書込部82によって感光体ドラム83に照射されるようになっている。
画像読取装置81は、コンタクトガラス22aまたはスリットガラス22b上の原稿を照明する光源81aと、原稿から反射された光をそれぞれ反射する第1ミラー81b、第2ミラー81c、第3ミラー81dと、第3ミラー81dから反射された光をCCDイメージセンサ81fに結像するレンズ81eと、レンズ81eによって結像された光を電気信号に変換するCCDイメージセンサ81fとを備えている。
光源81aおよび第1ミラー81bは図示しない第1走行体に取付けられているとともに、第2ミラー81cとおよび第3ミラー81dは第2走行体に取付けられており、第1走行体および第2走行体はコンタクトガラス22aおよびスリットガラス22bに沿って図1中、移動するようになっている。
そして、第1走行体および第2走行体は、コンタクトガラス22aに載置された原稿を読取るときには、コンタクトガラス22aの下方で図1中、左右方向に移動され、スリットガラス22bを通過する原稿を読取るときには、スリットガラス22bの下方で停止される。
本実施の形態では、第1走行体および第2走行体を読取位置80の下方で停止して原稿を読取る第1読取モードおよびコンタクトガラス22aに載置された原稿の読取り時には第1走行体および第2走行体を原稿面に沿って移動する第2読取モードで原稿を読取るようになっており、光源81a、第1ミラー81b、第2ミラー81cおよび第3ミラー81dが読取手段を構成している。
書込部82は、画像読取装置81によって読取った画像情報に応じて光変調したレーザ光を照射し、帯電させた感光体ドラム83の表面をこのレーザ光で露光するようになっている。
感光体ドラム83の周囲には、感光体ドラム83と共に画像形成手段を構成する現像装置86、転写ベルト87、クリーニング装置88、図示しない帯電装置および除電装置が設けられている。帯電装置は暗中にプラス電荷のコロナ放電をグリッドにより制御して感光体ドラムの表面を一定電位に帯電させるようになっている。
書込部82はこの一定電位に帯電された感光体ドラム83上に画像情報を含んだレーザダイオードを照射して感光体ドラム83上のマイナス電荷を除去して静電潜像を形成する。
現像装置86は感光体ドラム83上の電気除去された部分にマイナスに帯電されたトナーを付着させて可視像を形成する。転写ベルト87にはプラスのバイアスが印加されており、この転写ベルト87はマイナスに帯電された可視像を記録媒体としての転写紙に転写して搬送するようになっている。
クリーニング装置88はクリーニングブレードを備えており、感光体ドラム83に残ったトナーを掻き落とすようになっている。除電装置はLEDを点灯させることにより感光体ドラム83の残留電荷を除去して次の転写紙に新たな画像を形成するための準備を行う。
このようにした画像が形成された転写紙は定着装置90に搬送され、定着装置90によりトナー画像が転写紙に定着される。
また、本体21a内にはそれぞれ異なるサイズの転写紙S1〜S5が収納された収納カセット91〜95が設けられており、この収納カセット91〜95に収納された転写紙は呼出しコロ91a〜95aによって給紙された後、搬送方向に回転する給紙ローラ91b〜95bおよび給紙ローラ91b〜95bに摺接し、分離方向に回転するリバースローラ91c〜95cによって分離された後、中継ローラ対96、97を介してレジストローラ対98に搬送され、レジストローラ対98によってタイミングを取られて感光体ドラム83と転写ベルト87の間の搬送路に搬送される。
一方、図2、図8に示すように、ADF23の本体62の下部には圧板(押圧部材)61が浮動状態で取付けられている。具体的には、本体62の下部には上下方向に延在する長溝63aが形成されたガイド部材63が設けられており、圧板61の上部には長溝63aに摺動自在に嵌合するピン61bを有するガイド部材61aが設けられている。
したがって、圧板61はガイド部材61aおよびガイド部材63によって本体63に近接離隔自在となっている。本実施の形態では、ガイド部材61a、63が浮動手段を構成している。
この圧板61は白色の樹脂材料等の剛体から構成されており、ADF23の本体62を閉じたときに、原稿をコンタクトガラス22aに押圧するようになっている。
本実施の形態では、圧板61を、ガイド部材61a、63を介して本体62に浮動した状態で取付けたので、コンタクトガラス22aに対する圧板61の押圧力の反力の影響を受けるのを防止して、読取位置80とADF23の本体62の位置関係を一定に保つことができ、シートスルー原稿の読取り時の読取性能や搬送性能を向上させることができる。
また、コンタクトガラス22aに載置された原稿の読取り時には、圧板61が自重によって原稿をコンタクトガラス22aに均一に押圧することができるので、固定原稿の読取り時の読取性能が悪化するのを防止することができる。
また、圧板61を浮動した状態で本体62に取付けることができ、圧板61の取付け構造を簡素化して複写機21の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、圧板61を自身の形状を維持することができる剛体から構成したので、原稿をコンタクトガラス22aに押圧するときに、圧板61自身の重量によって押圧力を均一にすることができ、原稿とコンタクトガラス22aの間に隙間(すなわち、原稿の抜け)が発生するのを防止して、固定原稿の読取性能を向上させることができる。
図9〜11は本発明に係る画像読取装置および画像形成装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図9において、本体63と圧板61間には、加圧部材としてのスポンジ(可撓性部材)64が介装されており、このスポンジ64は圧板61をコンタクトガラス22aに加圧するようになっている。
また、スポンジ64は読取位置80から離隔した位置に設けられており、本実施の形態では、本体61の右側に設けられている。すなわち、圧板61に対するスポンジ64の加圧力は、光源81a、第1ミラー81b、第2ミラー81cおよび第3ミラー81dの待機位置である左側に対して反対側である右側が強く分布するように設置されている。
本実施の形態では、圧板61をスポンジ64によってコンタクトガラス22aに加圧することができるので、圧板61の押圧力が不足する場合に、適正な押圧力をコンタクトガラス22a上の原稿に加えることができ、原稿をコンタクトガラス22aに押圧するときの押圧力を確実に均一にすることができる。
また、スポンジ64を読取位置80から離隔した位置に設けたので、コンタクトガラス22aに対する圧板61の押圧力の反力の影響を受けるのを防止して、読取位置80とADF23の本体62の位置関係を一定に保つことができ、シートスルー原稿の読取り時に搬送不良や読取性能が悪化するのを防止することができる。
具体的には、本実施の形態のように光源81a、第1ミラー81b、第2ミラー81cおよび第3ミラー81dの待機位置がADF34に対して、副走査方向の左側に偏っている場合には、ADF23の左側に重心が偏る場合が多い。
この場合には、圧板61は右端が浮き易くなるため、スポンジ64を読取位置80から離隔した位置に設けることにより、圧板61の押圧力がADF23の重量バランスの影響を受けるのを防止することができ、原稿をコンタクトガラス22aに押圧するときの押圧力を均一にすることができるのである。
また、本実施の形態では、加圧部材をスポンジ64から構成したので、簡単な構成で圧板61を加圧することができ、複写機21の製造コストが増大するのを防止することができる。
なお、加圧部材としては、スポンジ64に代えて、図10に示すように、コイルスプリング65を設けたり、図11に示すように、板バネ66を設けても良い。この場合には、コイルスプリング65や板ばね66のバネ定数を適当に選択することにより、圧板61の押圧力を調整することができる。
また、スポンジ64とコイルバネ65を組み合わせたり、スポンジ64と板バネ66を組み合わせたり、あるいはスプリング65と板バネ66を組み合わせて加圧部材を構成しても良い。このようにすれは、圧板61の押圧力の調整の幅を広げることができ、圧板61の押圧力の調整を容易に行うことができる。
なお、コイルバネ65や板バネ66の設置場所も読取位置80から離隔した位置にすることが好ましい。
図12、図13は本発明に係る画像読取装置および画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図12において、押圧部材としての圧板71は段差71Dを挟んで右側が厚肉に形成されており、圧板71の重心が中央に対して光源81a、第1ミラー81b、第2ミラー81cおよび第3ミラー81dの待機位置の待機位置の反対側に設定されている。また、圧板71の上部には長溝63aに摺動自在に嵌合するピン71bを有するガイド部材71aが設けられている。
このようにしても、圧板71の押圧力がADF23の重量バランスの影響を受けるのを防止することができ、原稿をコンタクトガラス22aに押圧するときの押圧力を均一にすることができる。
また、圧板の押圧力がADF23の重量バランスの影響を受けるのを防止する構成としては、図13に示すように、押圧部材としての圧板72を、テーパ72Tを挟んで右側が厚肉になるように形成しても良い。また、圧板71の上部には長溝63aに摺動自在に嵌合するピン72bを有するガイド部材72aが設けられている。
図14は本発明に係る画像読取装置および画像形成装置の第4の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図14において、浮動板75の上部には長溝63aに摺動自在に嵌合するピン75bが形成されたガイド部材75aが設けられており、この浮動板75には両面テープ74によって押圧部材としての圧板73が着脱自在になっている。
このように圧板73を着脱自在にすれば、以下のような効果を得ることが出る。
圧板73は、原稿の全面をコンタクトガラス22aに均一に押圧するために、一定以上の平面度や、一定範囲内の白色度が必要であり、形状が複雑になると、加工上等の問題により本来の機能を達成できない場合がある。また、清掃時や本体63に装着するときの微調整のためにも、圧板73を浮動板75に対して着脱自在にすることが好ましい。
したがって、本実施の形態のように、圧板73を浮動板75に対して着脱自在にすることにより、圧板73の清掃を容易に行うことができるとともに、圧板73を本体63に取付けるときに微調整を容易に行うことができる。
なお、本実施の形態では、ガイド部材63、75aおよび浮動板75が浮動手段を構成している。
本実施の形態にあっても、圧板73は剛体であった方が加圧力を均一にできるため、都合が良い。また、加圧手段や、その構成、バランスについても圧板73自体がADF23に対し、浮動状態で取付けられている構成と同等である。
以上のように、本発明に係る画像読取装置および画像形成装置は、読取位置と自動原稿搬送装置の位置関係を保った状態で原稿を原稿載置台上に良好に押圧することができるようにして、原稿の読取性能および搬送性能を向上させることができるという効果を有し、原稿を読取位置に向かって搬送する自動原稿搬送装置を備えた複写機、ファクシミリ装置、スキャナ装置、複合機等の画像読取装置および画像形成装置等として有用である。
本発明に係る自動原稿搬送装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、画像形成装置としての複写機の概略構成図 第1の実施の形態の自動原稿搬送装置の概略構成図 第1の実施の形態の自動原稿搬送装置の制御系のブロック図 第1の実施の形態の呼出しモータからの動力伝達機構を示す図 第1の実施の形態の給紙モータからの動力伝達機構を示す図 第1の実施の形態の読取モータから動力伝達機構を示す図 第1の実施の形態の反転モータからの動力伝達機構を示す図 (a)は第1の実施の形態の圧板と本体部分の正面図、(b)は第1の実施の形態の圧板と本体部分の側面図 本発明に係る自動原稿搬送装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の第2の実施の形態を示す図であり、(a)は圧板と本体部分の正面図、(b)は圧板と本体部分の側面図 第2の実施の形態の他の構成の圧板と本体部分の正面図 第2の実施の形態の他の構成の圧板と本体部分の正面図 本発明に係る自動原稿搬送装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、圧板と本体部分の正面図 第3の実施の形態の他の構成の圧板と本体部分の正面図 本発明に係る自動原稿搬送装置および画像読取装置を備えた画像形成装置の第3の実施の形態を示す図であり、圧板と本体部分の正面図
符号の説明
21 複写機(画像形成装置)
22a コンタクトガラス(原稿載置台)
23 ADF(自動原稿搬送装置)
61、71、72、73 圧板(押圧部材)
61a、63、71a、72a、75a ガイド部材(浮動手段)
64 スポンジ(加圧部材、可撓性部材)
65 コイルスプリング(加圧部材、可撓性部材)
66 板バネ(加圧部材、可撓性部材)
75 浮動板(浮動手段)
81 画像読取装置
81a 光源(読取手段)
81b 第1ミラー(読取手段)
81c 第2ミラー(読取手段)
81d 第3ミラー(読取手段)
83 感光体ドラム(画像形成手段)
86 現像装置(画像形成手段)
87 転写ベルト(画像形成手段)
88 クリーニング装置(画像形成手段)
S1〜S5 転写紙(記録媒体)

Claims (12)

  1. 原稿を読取位置に搬送する自動原稿搬送装置と、前記読取位置で停止して原稿を読取る第1読取モードおよび原稿載置台上に載置された原稿の読取り時には原稿面に沿って移動する第2読取モードで読取る読取手段とを備え、前記自動原稿搬送装置の本体を、前記読取位置と原稿載置台とを露出または閉塞するように開閉自在にした画像読取装置において、
    前記自動原稿搬送装置の本体に設けられ、前記原稿載置台に載置された原稿を前記原稿載置台に押圧する押圧部材を有し、
    前記押圧部材の重心を、中央に対して前記読取手段の待機位置の反対側に設定し、
    前記押圧部材を前記本体に浮動した状態で取付けることを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記押圧部材は、前記本体に浮動手段を介して取付けられ、前記本体に近接離隔自在であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記押圧部材を剛体から構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 前記本体と前記押圧部材の間に加圧部材を介装し、前記加圧部材によって前記押圧部材を前記原稿載置台に加圧することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記加圧部材の少なくとも一部を可撓性部材から構成したことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記可撓性部材がスプリングであることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  7. 前記可撓性部材がスポンジであることを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  8. 前記可撓性部材をスプリングおよびスポンジを組み合わせたものから構成したことを特徴とする請求項5に記載の画像読取装置。
  9. 前記押圧部材の板厚は、前記読取手段の待機位置側に対して前記待機位置と反対側が厚肉に形成されることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の画像読取装置。
  10. 前記加圧部材の加圧力は、前記読取手段の待機位置側に対して前記待機位置と反対側が強く分布していることを特徴とする請求項1〜請求項の何れか1項に記載の画像読取装置。
  11. 前記押圧部材は、前記浮動手段に対して着脱自在であることを特徴とする請求項2〜請求項10の何れか1項に記載の画像読取装置。
  12. 記録媒体に画像を形成する画像形成手段を備えるとともに、請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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