以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1〜図29は本発明に係る自動原稿搬送装置、自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置、自動原稿搬送装置と画像読取装置とを備えた画像形成装置の第1の実施の形態を示す図であり、本実施の形態では、画像形成装置を複写機に適用した例を示している。
なお、画像形成装置としては複写機以外にファクシミリ装置、プリンタ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。また、画像読取装置としては、スキャナ装置、ファクシミリ装置、複写機能とファクシミリ機能等を備えた複合機等に適用することができる。
まず、構成を説明する。図1において、複写機21の本体21aの上面には透光性部材からなるコンタクトガラス22a(図2参照)が設けられており、このコンタクトガラス22aに隣接する本体の上面にはコンタクトガラス22aよりも小面積の透光性部材からなるスリットガラス22bが設けられている(図2参照)。
また、本体21aの上部にはADF23が設けられており、このADF23は図4に示すように一対のヒンジ機構20a、20bを介してコンタクトガラス22aを開放および閉塞するように開閉自在になっている。
具体的には、ヒンジ機構20a、20bは、複写機21の本体21aに取付けられた第1ブラケット204aと、ADF23の本体23aに取付けられた第2ブラケット204bを備えており、第1ブラケット204aおよび第2ブラケット204bは回動軸204cを介して回動自在に連結されている。
また、第2ブラケット204b内には図示しない圧縮スプリングが設けられており、圧縮スプリングがADF23の本体23aが開放するのに伴って縮設されることにより、ADF23を開放位置に停止させるようになっている。
また、図5に示すようにADF23の本体23aは、下カバー205aと上カバー205bを備えており、図6、図7に示すように、下カバー205aにはヒンジ機構取付けフレーム206が取付けられるようになっている。なお、図5はADF23の本体23aの奥側のみを示している。
図8に示すように、ヒンジ機構取付けフレーム206には一方のヒンジ機構20aの第1ブラケット204aが嵌合されるコの字型のヒンジ機構取付けブラケット206aが取付けられており、このヒンジ機構取付けブラケット206aに第1ブラケット204aが取付けられる。本実施の形態では、ヒンジ機構取付けブラケット206aがヒンジ機構取付け部材を構成している。
また、下カバー205aにはヒンジ機構取付け部材としてのヒンジ機構取付けブラケット207が取付けられるようになっており、ヒンジ機構取付けブラケット207には他方のヒンジ機構20bの第1ブラケット204aが嵌合されるようになっている。
なお、図6は下カバー205aとヒンジ機構取付けフレーム206の分解図、図7は下カバー205aにヒンジ機構取付けフレーム206を取付けた状態を示す下カバー205aの上面図、図8(a)はヒンジ機構取付けフレーム206とヒンジ機構取付けブラケット206aの分解図、図8(b)はヒンジ機構取付けフレーム206にヒンジ機構取付けブラケット206aを取付けた状態を示すヒンジ機構取付けフレーム206の上面図である。
また、図5はヒンジ機構取付けブラケット206aに第1ブラケット204aを取付けていない状態を示しており、ヒンジ機構取付けブラケット206aと上カバー205bの間には冷却媒体の排出口218が開口している。
また、ヒンジ機構取付けブラケット207と上カバー205bの間には、図4に示すように冷却媒体の吸入口219が開口しており、この吸入口219は排出口218と同様の開口となっている。
次に、図2、図3に基づいてADF23の構成を説明する。図2はADF23の概略構成図であり、図3はADF23の制御系のブロック図である。図2において、ADF23は原稿載置台としての原稿テーブル24を備えており、この原稿テーブル24には原稿面が上向きになるように原稿束Pが載置されるようになっている。
原稿テーブル24のテーブル面には原稿の長さを検出する原稿長さ検出センサ25〜27が設けられており、この原稿長さ検出センサ25〜27はそれぞれ隣接する一対の受光素子および発光素子を備えている。
したがって、原稿長さ検出センサ25〜27は少なくとも同一原稿サイズの縦か横かを判断可能なように原稿テーブル24のテーブル面に配置されている。コントローラ100は受光素子から入力した情報に基づいて原稿テーブル24に載置された原稿束Pの搬送方向長さを判断する。
また、原稿テーブル24に対して原稿の搬送方向下流側にはストッパ爪28が設けられており、このストッパ爪28は呼出しモータ101によって原稿束Pの先端が突当てられる突当て位置(破線で示す位置)と原稿束Pの先端から退避する退避位置(実線で示す位置)の間で移動されるようになっている。
したがって、ストッパ爪28が突当て位置にあるときに原稿束Pの先端が突当てられることにより、原稿束Pの先端を揃えるようになっている。また、原稿束Pの幅方向は原稿テーブル24上に設けられた図示しないサイドフェンスに突当てられることにより、搬送方向と直行する方向の位置決めが行われるようになっている。
また、ストッパ爪28が下方に移動すると、このストッパ爪28はホームポジションセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34は検出情報をコントローラ100に出力する。
また、原稿束Pの先端側の原稿テーブル24上にはセットフィラー29および透過型フォトセンサからなる原稿セットセンサ30が設けられており、セットフィラー29は原稿テーブル24に原稿束Pが載置されたときに原稿束Pの先端に押圧されて破線で示す位置(原稿未検出位置)から実線で示す位置(原稿検出位置)に移動し、原稿セットセンサ30がこのセットフィラー29を未検出の状態から検出した状態に変化すると、制御手段としてのコントローラ100に信号を出力する。
コントローラ100はI/F107を介して複写機21の本体21aに設けられた本体制御部111に接続されており、このI/F107に信号を出力する。本体制御部111はこの入力信号に基づいて本体21a側で原稿の読取りを行うための待機状態に移行する。
一方、ストッパ爪28の上方には呼出しコロ31が設けられており、この呼出しコロ31は呼出しモータ101からの駆動力が後述する呼出しカム126を介して伝達されるようになっており、呼出しモータ101およびカム機構により実線で示す原稿束Pから退避する位置と二点鎖線で示す原稿束Pの上面に当接する位置との間で昇降するようになっている。
また、本体21a側には操作部108が設けられており、この操作部のプリントキーが押下され、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されると、コントローラ100は呼出しモータ101を正転駆動してストッパ爪28を原稿束Pから下方向に退避するように駆動する。また、操作部108が操作されると、通知音が発生するようになっており、コントローラ100はこの通知音を検出することにより、操作部108の入力操作を検出するようになっている。
そして、このストッパ爪28が退避位置に移動すると、ストッパ爪28はホームポジションセンサ34によって検出されるようになっており、ホームポジションセンサ34はストッパ爪28を検出すると、コントローラ100は呼出しモータ101を逆転駆動して呼出しコロ31を原稿束Pに当接する位置に下降させる。
このとき、呼出しコロ31は給紙モータ102の正転駆動によって原稿テーブル24上の数枚(理想的には1枚)の原稿の給紙を開始する。この給紙された原稿は呼出しコロ31の下流側に設けられた給紙ベルト32およびリバースローラ33からなる分離・給紙手段に給紙される。
給紙ベルト32は駆動ローラ32aおよび従動ローラ32bに橋架されており、給紙モータ102から駆動ローラ32aに駆動力が伝達されると、周回移動するようになっている。
給紙ベルト32は給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向(時計回転方向)に周回移動するようになっており、リバースローラ33には図示しないトルクリミッタが内蔵され、給紙モータ102が正転駆動されると給紙方向と逆方向(時計回転方向)に回転駆動されるようになっている。このため、最上位の原稿とその下の原稿が分離されて最上位の原稿のみが給紙される。
具体的には、リバースローラ33は給紙ベルト32と所定圧で接しており、給紙ベルト32と直に接触しているとき、または、原稿1枚を介して接している状態では給紙ベルト32の回転につられて反時計回転方向に連れ回りし、原稿が2枚以上給紙ベルト32とリバースローラ33の間に進入したときには連れ回り力がトルクリミッタのトルクよりも低くなるように設定されている。このため、リバースローラ33は本来の駆動方向である時計回転方向に回転し、余分な原稿を押し戻す働きをして重送を防止することができる。
この分離原稿は給紙ベルト32の下流側に設けられた分離センサ51によって検出されるようになっており、分離センサ51によって検出された原稿は給紙ベルト32によってさらに搬送され、給紙ベルト32の下流側に設けられた突当てセンサ35によって原稿の先端が検出された時点から所定量Xmm搬送されると、コントローラ100によって給紙モータ102の正転駆動を停止される。
この所定量Xmmは、突当てセンサ35からプルアウトローラ対(分離・給紙手段)36のニップ部までの距離よりも大きく設定されており、互いに摺接するプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に一定の撓みを形成した状態で停止されるようになっている。
このとき、呼出しモータ101はコントローラ100からの指令により正転駆動されることにより、呼出しコロ31を原稿上面から退避させ原稿を給紙ベルト32の搬送力のみで搬送することにより、原稿の先端はプルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bのニップ部に突当てられ、分離搬送時に発生した原稿の曲がり(スキュー)を補正することができる。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bは、原稿の分離後に給紙モータ102の逆転駆動によりスキュー補正された原稿を反転通路53を介して下流側に設けられた読取入口ローラ対(搬送手段)37に向かって搬送する。この読取入口ローラ対37は読取入口駆動ローラ37aと読取入口従動ローラ37bによって構成されている。
また、給紙モータ102の逆転駆動時には、プルアウト駆動ローラ36aは駆動されるが、後述するワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されない。
また、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bの下流側には原稿幅センサ38が設けられており、この原稿幅センサ38は図2中、奥行き方向に複数個並べられ、実線で示す位置と二点鎖線で示す位置との間で移動するようになっている。
この原稿幅センサ38は原稿を検出すると二点鎖線で示す位置に移動するようになっており、プルアウト駆動ローラ36aおよびプルアウト従動ローラ36bにより搬送された原稿の搬送方向に直行する幅方向の情報を取得してコントローラ100にこの検出情報を送信する。
コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの原稿長さ検出情報と原稿幅センサ38からの幅検出情報との組合せに基づいて本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する。
また、コントローラ100は原稿の先端後端を突当てセンサ35で検出する間に搬送した距離に相当するモータ駆動パルス数をカウントすることにより、原稿のより正確な長さを算出する。
また、プルアウト駆動ローラ36aの駆動により読取入口ローラ対37に原稿が搬送される際には、原稿搬送速度を高速に設定して原稿をスリットガラス22b上の読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図るようになっており、特に2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。そして、原稿の先端が読取入口センサ39によって検出されると、読取入口ローラ対37に原稿先端が進入する前に減速が開始される。
また、コントローラ100は読取入口センサ39から読取入口ローラ対37までの距離よりもYmmだけ搬送距離が長くなるように給紙モータ102を駆動して停止させることにより、停止している読取入口ローラ対37のニップ部に原稿の先端を突当てて一定の撓みを形成した状態で原稿を停止させるようになっている。この結果、プルアウトローラ対36による原稿の搬送時に発生したスキューを補正することができる。本実施の形態では、読取入口ローラ対37がスキュー補正用のローラ対を構成している。
また、コントローラ100は、原稿が読取入口ローラ対37のニップ部で一時停止(レジスト停止)したときに、I/F107を介して本体制御部111にレジスト停止信号を送信するようになっている。
レジスト停止信号が送信されると、コントローラ100は本体制御部111から読取開始信号を受信するようになっており、レジスト停止していた原稿が読取倍率に応じた搬送速度で搬送されるように読取モータ103を駆動し、読取出口ローラ対(搬送手段)40により原稿を搬送する。また、この読取出口ローラ対40は読取出口駆動ローラ40aと読取出口従動ローラ40bによって構成されている。
ここで、原稿の先端がスリットガラス22bの上流側に設けられたレジストセンサ41に到達するよりも前に読取開始信号を受信した場合はレジスト非停止読取動作となる。レジスト非停止読取動作の場合はレジスト停止を行わずに、読取搬送速度を維持したまま読取りを行う。
レジストセンサ41は原稿の先端を検出するようになっており、レジストセンサ41によって原稿の先端が検出されると、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウントを開始し、原稿先端がスリットガラス22b上の読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する。このゲート信号は、通常は原稿の後端が読取位置80を抜けるまで送信される。
反転通路53を介して読取位置80を通過した原稿は上下面が反転されて読取出口ローラ対40および排紙ローラ(搬送手段)42によって搬送されるようになっており、両面原稿の読取り終了後、または、片面原稿の片面読取り終了後には排紙部としての排紙トレイ43に排紙される。
また、排紙ローラ42は排紙駆動ローラ42a、排紙上従動ローラ42bおよび排紙下従動ローラ42cを備えており、この排紙ローラ42の下流側には切換爪44が設けられている。
両面原稿の搬送を行う場合には、この原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿先端が排紙ローラ42に到達する前に、切換爪44が反転ソレノイド105に駆動されて2点鎖線で示す位置に切り換わるようになっている。
このとき、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙下従動ローラ42cと、反転モータ104により駆動される反転ローラ対(排紙手段)45により原稿がスイッチバック通路46aに搬送される。
コントローラ100は読取出口ローラ対40の下流側に設けられた読取出口センサ47によって原稿の後端が検出されてから読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達すると、原稿の後端が排紙ローラ42を抜け出たものと判断して、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線で示す位置に移動させるようになっている。
また、コントローラ100は上述したように読取モータ103の駆動パルスが所定パルスに達した後に、反転モータ104を逆転駆動して反転ローラ対45を逆転駆動することにより、原稿をプルアウトローラ対36に向かってスイッチバックする。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向で、反転モータ104の駆動方向は逆方向となり、処理時間短縮のために反転モータ104および読取モータ103を高速駆動する。
また、コントローラ100は原稿がスイッチバックを始めると反転モータ104の駆動パルスが所定パルスになった後に、給紙モータ102を高速に逆転駆動して原稿をプルアウトローラ対36に向かって高速搬送する。
また、再給紙通路46bを搬送される原稿の後端が反転センサ49によって検出されると、コントローラ100は反転センサ49からの検出情報に基づいて反転ローラ対45の逆転駆動を停止するようになっている。
この後、プルアウトローラ対36によって原稿のスキュー補正をして上述したようにして原稿の片面を読取り、再度スイッチバック通路46aでスイッチバックした後、再給紙通路46bを通して読取位置80に向かって搬送し、原稿の読取りを行わずに原稿面を備えるための反転動作を行って原稿を排紙トレイ43に排紙する。
また、排紙ローラ42の上流側には排紙センサ50が設けられており、この排紙センサ50は原稿の後端を検出してコントローラ100に信号を出力するようになっており、コントローラ100はこの検出情報に基づいて原稿が排紙されたものと判断する。
また、本体21aには表示部48が設けられており、コントローラ100は突当てセンサ35、読取入口センサ39、レジストセンサ41、読取出口センサ47、反転センサ49、排紙センサ50等からの検出情報および原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいてジャム判定を行い、ジャムが発生した場合に、表示部48によってジャム表示を行うようになっている。
また、ADF23には本体23aが複写機21の本体21aにリフトダウン(閉塞)およびリフトアップ(開放)したことを検出する本体開閉検出センサ64が設けられている。
この本体開閉検出センサ64は、ADF23の本体23aに設けられたフィラーと、複写機21の本体21aに設けられ、フィラーを検出する透過型フォトセンサとから構成されており、透過型フォトセンサからの出力信号がコントローラ100に出力されるようになっている。
図9〜図12は動力伝達機構を示す図であり、図9は呼出しモータ101からの動力伝達機構200、図10は第1の発熱体である給紙モータ102からの動力伝達機構(第1駆動手段)201、図11は第2の発熱体である読取モータ103から動力伝達機構(第2駆動手段)202、図12は第3の発熱体である反転モータ104からの動力伝達機構(第3の駆動手段)203を示している。
図9に示す動力伝達機構200において、呼出しモータ101に接続されたプーリ121はタイミングベルト122を介してプーリ123に接続されており、給紙モータ102によってプーリ123が回転すると、この回転はプーリ123からプーリ124に伝達される。
プーリ124はプーリ125を介して呼出しカム126に接続されており、呼出しモータ101が正転駆動されると、呼出しカム126を反時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を退避位置に移動させ、呼出しモータ101が逆転駆動されると、呼出しカム126を時計回転方向に回動させて呼出しコロ31を当接位置に移動させる。
プーリ124はプーリ127、128を介してストッパ爪カム129に接続されており、ストッパ爪28はストッパ爪カム129の回動によって突当て位置と退避位置の間で移動されるようになっている。
図10に示す動力伝達機構201において、給紙モータ102に接続されたプーリ131はタイミングベルト132を介してプーリ133に接続されており、このプーリ133はプーリ134に接続されている。
プーリ134はプーリ135、136、144、145、146を介してプーリ147に接続されており、このプーリ147はプーリ149を介してプーリ150に接続されている。プーリ150はタイミングベルト151を介してプーリ152に接続されており、プーリ152は呼出しコロ31に接続された呼出しプーリ153に接続されている。
このため、給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、プーリ131、タイミングベルト132、プーリ133、134、135、136、144、145、146、147、149、150、タイミングベルト151および呼出しプーリ153を介して呼出しコロ31を時計回転方向に回転して原稿束Pから上位の原稿を分離する。
また、プーリ147は給紙ベルト32の駆動ローラ32aを駆動する給紙ベルト駆動ローラプーリ148に接続されており、プーリ148は給紙モータ102が時計回転方向に正転駆動されると、反時計回転方向に回転して原稿束Pを給紙する方向に給紙ベルト32を周回移動させる。
なお、プーリ134、136、144にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ134、136、144は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを呼出しプーリ153および給紙ベルト駆動ローラプーリ148に伝達する。
また、プーリ135はプーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を回転するリバースローラプーリ158に接続されており、給紙モータ102が時計回転方向に回転すると、プーリ137、154、155、156、157を介してリバースローラ33を時計回転方向に回転させることにより、原稿束Pの分離方向に回転する。
なお、プーリ137にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ137は給紙モータ102の時計回転方向の駆動力のみを伝達してリバースローラ33を回転駆動する。
また、プーリ133にはプーリ139が接続されており、プーリ139はプーリ137および154と同軸上に接続されたプーリ139に接続されるとともに、プーリ140に接続されている。
このプーリ140はプーリ141、142を介してプルアウト駆動ローラプーリ143に接続されており、このプルアウト駆動ローラプーリ143はプルアウト駆動ローラ36aに接続されている。
このため、給紙モータ102が反時計回転方向に逆転駆動されると、プーリ140が反時計回転方向に回転することにより、プーリ142、141を介してプルアウト駆動ローラプーリ143を反時計回転に回転させ、プルアウトローラ対36により原稿を読取位置80に向かって搬送する。
図11に示す動力伝達機構202において、読取モータ103に接続されるプーリ161はタイミングベルト162を介してプーリ163に接続されており、このプーリ163はプーリ164に接続されている。
プーリ164はタイミングベルト165を介してプーリ166、167に接続されており、プーリ167は読取入口駆動ローラ37aを回転するための読取入口ローラプーリ168に接続されている。このため、読取モータ103が時計回転方向に正転駆動すると、プーリ161、タイミングベルト162、プーリ163、164、タイミングベルト165、プーリ166、167および読取入口ローラプーリ168を介して読取入口従動ローラ37bが搬送方向である時計回転方向に回転する。
なお、プーリ167にはワンウェイクラッチが内蔵されており、プーリ167は読取モータ103の時計回転方向の駆動力のみを読取入口ローラプーリ168に伝達する。
また、読取入口ローラプーリ168にはプーリ169が接続されており、このプーリ169はタイミングベルト174を介して読取出口ローラプーリ175に接続されている。
読取出口ローラプーリ175には読取出口ローラ対40の読取出口駆動ローラ40aが接続されており、読取出口駆動ローラ40aは読取出口ローラプーリ175の反時計回転方向の回転に伴って搬送方向である反時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174には排紙ローラプーリ179が接続されており、排紙ローラプーリ179は排紙ローラ42の排紙駆動ローラ42aに接続され、排紙駆動ローラ42aは排紙ローラプーリ179の反時計回転方向に回転に伴って搬送方向である時計回転方向に回転する。
また、タイミングベルト174にはタイミングベルト174に一定の張力を付与してタイミングベルト174を周回移動させるためのプーリ177、178が接続されている。
また、プーリ169はテンションベルト170を介してジャム処理ダイヤル172のプーリ171に接続されている。このジャム処理ダイヤル172は作業者が搬送経路上からジャム紙を除去するために操作されるものであり、ジャム処理ダイヤル172が回転されると、テンションベルト170を介してプーリ169に駆動力が伝達され、プーリ169がタイミングベルト174を周回移動することにより、搬送経路上のジャム紙が除去される。
図12に示す動力伝達機構203において、反転モータ104に接続されたプーリ191はタイミングベルト192を介してプーリ193に接続されており、このプーリ191は反転モータ104の正逆駆動によって反転ローラ対45の反転ローラ駆動ローラ45aを正逆回転するようになっている。また、この反転ローラ駆動ローラ45aには反転ローラ従動ローラ45bが回転自在に摺接している。
一方、複写機21の本体21a内には、図1に示すように画像読取装置81が設けられており、この画像読取装置81によって読取られた画像情報は書込部82によって感光体ドラム83に照射されるようになっている。
画像読取装置81は、コンタクトガラス22aまたはスリットガラス22b上の原稿を照明する光源81aと、原稿から反射された光をそれぞれ反射する第1ミラー81b、第2ミラー81c、第3ミラー81dと、第3ミラー81dから反射された光をCCDイメージセンサ81fに結像するレンズ81eと、レンズ81eによって結像された光を電気信号に変換するCCDイメージセンサ81fとを備えている。
光源81aおよび第1ミラー81bは図示しない第1走行体に取付けられているとともに、第2ミラー81cとおよび第3ミラー81dは第2走行体に取付けられており、第1走行体および第2走行体はコンタクトガラス22aおよびスリットガラス22bに沿って図1中、左右方向に移動するようになっている。
そして、第1走行体および第2走行体は、コンタクトガラス22aに載置された原稿を読取るときには、コンタクトガラス22aの下方で図1中、左右方向に移動され、スリットガラス22bを通過する原稿を読取るときには、スリットガラス22bの下方で停止される。
書込部82は、画像読取装置81によって読取った画像情報に応じて光変調したレーザ光を照射し、帯電させた感光体ドラム83の表面をこのレーザ光で露光するようになっている。
感光体ドラム83の周囲には、感光体ドラム83と共に画像形成手段を構成する現像装置86、転写ベルト87、クリーニング装置88、図示しない帯電装置および除電装置が設けられている。帯電装置は暗中にプラス電荷のコロナ放電をグリッドにより制御して感光体ドラムの表面を一定電位に帯電させるようになっている。
書込部82はこの一定電位に帯電された感光体ドラム83上に画像情報を含んだレーザダイオードを照射して感光体ドラム83上のマイナス電荷を除去して静電潜像を形成する。
現像装置86は感光体ドラム83上の電気除去された部分にマイナスに帯電されたトナーを付着させて可視像を形成する。転写ベルト87にはプラスのバイアスが印加されており、この転写ベルト87はマイナスに帯電された可視像を記録媒体としての転写紙に転写して搬送するようになっている。
クリーニング装置88はクリーニングブレードを備えており、感光体ドラム83に残ったトナーを掻き落とすようになっている。除電装置はLEDを点灯させることにより感光体ドラム83の残留電荷を除去して次の転写紙に新たな画像を形成するための準備を行う。
このようにした画像が形成された転写紙は定着装置90に搬送され、定着装置90によりトナー画像が転写紙に定着される。
また、本体21a内にはそれぞれ異なるサイズの転写紙S1〜S5が収納された収納カセット91〜95が設けられており、この収納カセット91〜95に収納された転写紙は呼出しコロ91a〜95aによって給紙された後、搬送方向に回転する給紙ローラ91b〜95bおよび給紙ローラ91b〜95bに摺接し、分離方向に回転するリバースローラ91c〜95cによって分離された後、中継ローラ対96、97を介してレジストローラ対98に搬送され、レジストローラ対98によってタイミングを取られて感光体ドラム83と転写ベルト87の間の搬送経路に搬送される。
次に、図13〜図16を用いて給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の冷却構造を説明する。なお、図13はADF23の上面から見た模式図であり、下方側がADF23の手前側、上方が奥側を示している。また、図14は奥側から見たADF23の要部斜視図である。また、図15は図13のADFを時計方向に180°回転させた状態のADFの概略上面図である。また、図16は奥側から見たADFの背面図である。
図13〜図16において、給紙モータ102は金属製のモータブラケット210に支持されており、このモータブラケット210はADF23の本体23aに固定されている。
また、読取モータ103は金属製のモータブラケット211に支持されており、このモータブラケット211はADF23の本体23aに固定されている。また、反転モータ104は金属製のモータブラケット212に支持されており、このモータブラケット212はADF23の本体23aに固定されている。
なお、図13においては、概略図であるため、動力伝達機構201〜203は図示省略している。
図13に示すように、給紙モータ102の右側には冷却手段としてのファンモータ214が設けられており、給紙モータ102、反転モータ104、読取モータ103は略直列方向に設置されている。
また、ファンモータ214はコントローラ100によって制御される図示しないモータドライバによって駆動されるようになっており、給紙モータ102、反転モータ104、読取モータ103の配列方向に沿って冷却媒体として空気を供給するようになっている。
ファンモータ214からの空気は、矢印A、矢印Bで示すようにADF23の中央から左側に向かって供給され、給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103の順に冷却されるようになっている。
また、ファンモータ214に対して右側にはコントローラ100が設けられており、コントローラ100は熱源となる装置を有していないため、低温となっている。
また、図14、図15において矢印Aで示す方向がファンモータ214から供給される空気の流れ方向である。なお、本実施の形態では、コントローラ100が駆動制御手段を構成している。
ここで、給紙モータ102はファンモータ214に極めて近い位置に設置されているため、読取モータ103および反転モータ104に比較して冷却効果が最も高くなっている。これに対して、読取モータ103はファンモータ214から最も離れているため、給紙モータ102および反転モータ104に対して冷却効果が低くなっている。
そこで、本実施の形態では、読取モータ103にファンモータ214から空気を効率良く供給して読取モータ103を効率良く冷却するような構成を採用している。
具体的には、モータブラケット210およびモータブラケット211は、金属製のブラケットリンク215によって連結されており、モータブラケット210、モータブラケット211およびブラケットリンク215と、本体23aの上カバー205bの後壁(壁部材)216とによって画成される空間にはファンモータ214から供給される空気を矢印Aで示すように誘導するための通路217を構成している。
また、モータブラケット210、モータブラケット211およびブラケットリンク215と、本体23aの上カバー205bの中壁(壁部材)221によって画成される空間にはファンモータ214から供給される空気を矢印Bで示すように誘導するための通路222を構成している。
ファンモータ214から通路217および通路222に流通する空気はファンモータ214から最も離れた位置に設置された読取モータ103に誘導されるようになっており、ファンモータ214から読取モータ103に空気を効率良く誘導することができる。
特に、通路217には給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103が設けられていないため、ファンモータ214から通路217に供給される空気は抵抗を受けずにモータブラケット210およびモータブラケット211を介して給紙モータ102および反転モータ104を冷却しながら読取モータ103に供給され、読取モータ103を冷却する。
本実施の形態では、モータブラケット210、モータブラケット211およびブラケットリンク215が支持部材を構成し、モータブラケット210、モータブラケット211、ブラケットリンク215および本体23aの上カバー205bの後壁216および中壁221が誘導手段を構成している。
一方、図17に示すように、排出口218は矢印Aで示す空気の供給方向に対して最下流にある読取モータ103よりも上流側に設けられており、取付けブラケット207と上カバー205bの隙間に形成された吸入口219はファンモータ214の上流側に設けられている(図13参照)。
このため、吸入口219から取り入れられた外気はファンモータ214から給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103の順に供給され、上カバー205bの側壁220に衝突して排出口218から排出される。
一方、コントローラ100は、原稿テーブル24に載置された原稿の搬送を開始してから給紙ベルト32およびリバースローラ33によって所定枚数(例えば、20枚)の原稿が分離・給紙されたときに、ファンモータ214の駆動を開始し、原稿搬送が終了してから所定の時間(例えば、20秒)が経過したときにファンモータ214の駆動を停止するようになっている。
次に、図19〜図27のフローチャートに基づいて原稿の搬送手順を説明する。なお、図19〜図27の処理はコントローラ100によって制御される制御プログラムである。
まず、図19において、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿テーブル24に原稿束Pがセットされたか否かを判別する(ステップS1)。
次いで、操作部108のプリントキーが押下されると、本体制御部111からI/F107を介してコントローラ100に原稿給紙信号が送信されるため、コントローラ100は給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS2)。このとき、ストッパ爪28が原稿束Pの先端から退避する。
次いで、コントローラ100はホームポジションセンサ34からの検出情報に基づいてストッパ爪28が退避対置に移動したか否かを判別し(ステップS3)、ストッパ爪28が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を逆転駆動する(ステップS4)。
次いで、コントローラ100は呼出しコロ31が当接位置に移動したか否かを判別し(ステップS5)、呼出しコロ31が当接位置に移動したものと判断した場合には、原稿長さ検出センサ25〜27からの検出情報に基づいて原稿の長さを取得した後(ステップS7)、給紙モータ102を時計回転方向に正転駆動する(ステップS8)。このため、呼出しコロ31によって原稿束Pから最上位に位置する原稿が分離された後、給紙ベルト32およびリバースローラ33によって最上位に位置する原稿が分離される。
次いで、コントローラ100は突当てセンサ35がオンしたか否かを判別し(ステップS9)、突当てセンサ35がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS10)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、突当て未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS11)。
一方、ステップS23で突当てセンサ35がオンになったものと判断した場合には、突当て量をカウントする(ステップS12)。すなわち、コントローラ100は突当てセンサ35とプルアウトローラ対36の距離よりも大きく設定された所定量Xmmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、図20に示すように、コントローラ100は呼出しモータ101を反時計回転方向に逆転駆動した後(ステップS13)、呼出しコロ31が退避位置に移動したか否かを判別し(ステップS14)、呼出しコロ31が退避位置に移動した場合には、呼出しモータ101を停止する(ステップS15)。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Xmmに相当する所定パルス)に到達したか否かを判別し(ステップS16)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を高速で逆転駆動する(ステップS17)。給紙モータ102が逆転駆動されると、プルアウトローラ対36は駆動されるが、プーリ140のワンウェイクラッチの作用により呼出しコロ31と給紙ベルト32に駆動力は伝達されないので、原稿はプルアウトローラ対36によって搬送される。
次いで、コントローラ100は原稿幅センサ38がオンしたか否かを判別し(ステップS18)、原稿幅センサ38がオンした場合には、コントローラ100は原稿幅センサ38からの検出情報に基づいて原稿の幅情報を取得する(ステップS19)。この結果、コントローラ100は原稿長さ検出センサ25〜27の原稿長さ情報と原稿幅センサ38からの幅情報との組合せにより原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を把握することができる。
このとき、原稿はプルアウトローラ対36および読取入口ローラ対37に挟持されて読取位置80に向かって搬送される。この際には原稿搬送速度を高速に設定されるので、原稿を読取位置80に送り込む処理時間の短縮を図ることができる。特に、2枚目以降の原稿ではこの高速搬送により前原稿との紙間を短縮することで生産性を向上させることができる。
次いで、コントローラ100は混載モードがオフになっているか否かを判別し(ステップS20)、混載モードがオフになっている場合には、本体制御部111に原稿テーブル24上に積載された原稿束Pのサイズ情報を送信する(ステップS21)。
次いで、図21に示すように、コントローラ100は読取入口センサ39によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS22)、読取入口センサ39がオンしない場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS23)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、先端検出未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS24)。
一方、ステップS36で読取入口センサ39がオンになったものと判断した場合には、突当て量の補正カウントをスタートする(ステップS25)。すなわち、コントローラ100は読取入口センサ39と読取入口ローラ対37の距離よりも大きく設定された所定量Ymmに相当する給紙モータ102の駆動パルスのカウントを開始する。
次いで、コントローラ100は給紙モータ102のパルスカウントが突当て量(Ymm)に相当する所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS26)、パルスカウントが所定パルスに到達した場合には、給紙モータ102を停止して(ステップS27)、本体制御部111にレジスト停止信号を送信した後(ステップS28)、読取位置80までの搬送制御を終了する。また、給紙モータ102が所定パルスに到達した時点では、原稿が所定量の撓みを持って読取入口ローラ対37に押し当てられた状態になり原稿のスキューが補正される。
図22は読取り時の原稿の搬送制御プログラムのフローチャートである。図22において、コントローラ100は片面モードであるか否かを判別し(ステップS31)、片面モードであるものと判断した場合には、読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS32)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS33)。
次いで、コントローラ100は原稿の先端がレジストセンサ41によって検出されたか否かを判別し(ステップS34)、原稿の先端が検出されると、読取モータ103のパルスカウントを開始する(ステップS35)。
次いで、コントローラ100は、読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS36)。
コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS37)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信した後(ステップS38)、表面ゲートカウントのカウントを開始する(ステップS39)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50によって原稿の先端が検出されたか否かを判別し(ステップS40)、排紙センサ50によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS41)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS42)。
一方、ステップS40で排紙センサ50がオンになったものと判断した場合には、図23に示すようにコントローラ100はレジストセンサ41がオフであるか否かを判別し(ステップS43)、レジストセンサ41がオフでないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS44)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS45)。
また、コントローラ100はレジストセンサ41がオフであるものと判断した場合には、読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS46)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS47)、表面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS48)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS49)。
次いで、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったか否かを判別し(ステップS50)、排紙センサ50がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS51)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS52)。また、コントローラ100は排紙センサ50がオフになったものと判断した場合には、排紙完了を示す信号を本体制御部111に送信して(ステップS53)、処理を終了する。
一方、コントローラ100は図22のステップS31で片面モードでないものと判断した場合には、図24に示すように読取モータ103の速度を読取倍率から設定した後(ステップS61)、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、原稿読取り動作を開始する。
コントローラ100は読取モータ103を正転駆動して読取入口ローラ対37および読取出口ローラ対40を読取倍率に応じた搬送速度で駆動する(ステップS62)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスカウント値がレジストセンサ41とスリットガラス22b上の読取位置80の距離に相当する所定パルスである表面所定パルスになったか否かを判別し(ステップS63)、コントローラ100はカウント値が表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿のスリップ率等を考慮した補正パルスが所定パルスである表面所定パルスになったか否かを判別する(ステップS64)。
コントローラ100は補正パルスが表面所定パルスに到達したものと判断した場合には、原稿先端が読取位置80に到達するタイミングで、本体制御部111に対して副走査方向有効画像領域を示すゲート信号を送信する(ステップS65)。
次いで、コントローラ100は表面ゲートカウントをスタートした後(ステップS66)、読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されたか否かを判別する(ステップS67)。
コントローラ100は読取出口センサ47によって原稿の先端が検出されていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS68)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS69)。
また、コントローラ100はステップS67で読取出口センサ47がオンになっているものと判断した場合には、原稿の表面の読取り時に読取位置80を抜けた原稿の先端が排紙ローラ42に到達する前に反転ソレノイド105をオンにして切換爪44を二点鎖線で示す位置に切換えるとともに反転モータ104を正転駆動する(ステップS70)。
このため、読取モータ103によって駆動される排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bと、反転モータ104の正転駆動によって回転される反転ローラ対45とにより、図2中、矢印Bで示すようにスイッチバック通路46a上に原稿が搬送される。
次いで、コントローラ100は反転センサ49がオンになったか否かを判別し(ステップS71)、反転センサ49がオンになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS72)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、反転未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS73)。
また、コントローラ100はステップS71で反転センサ49がオンになっているものと判断した場合には、図25に示すようにレジストセンサ41がオフになったか否かを判別し(ステップS74)、レジストセンサ41がオフになっていないものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS75)。
コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、レジスト滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS76)。
一方、コントローラ100はステップS76でレジストセンサ41がオフになったものと判断した場合には、レジストセンサ41によって原稿の後端が未検出となった状態からの読取モータ103のパルスをカウントする後端カウントをスタートする(ステップS77)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103のパルスのカウント値が所定パルスである表面所定パルスに達したか否かを判別し(ステップS78)、表面所定パルスに達したものと判断した場合には、ゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったか否かを判別する(ステップS79)。
コントローラ100はゲートカウント値が原稿長よりも大きくなったものと判断した場合には、副走査方向有効画像領域を示すゲート信号の送信を停止する(ステップS80)。
次いで、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったか否かを判別し(ステップS81)、読取出口センサ47がオンであるものと判断した場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS82)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙滞留ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS83)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判断した場合には、原稿の後端が読取出口センサ47によって検出されてから読取モータ103を所定パルスだけ駆動されたか否かを判別する(ステップS84)。
コントローラ100は読取モータ103が所定パルス駆動されたものと判断した場合には、原稿の後端が排紙駆動ローラ42aおよび排紙上従動ローラ42bから抜け出たものと判断し、反転ソレノイド105をオフにして切換爪44を実線の位置に戻す。また、所定パルス後に反転モータ104を高速で逆転駆動して反転ローラ対45を逆転させるとともに、読取モータ103を加速して(ステップS85)、レジスト停止位置で停止した原稿の裏面の読取りを行うために、図2中、矢印Cで示すように原稿を再給紙通路46b上でプルアウトローラ対36に向かって搬送する。
このとき、読取モータ103の駆動方向は同一方向、反転モータ104の駆動方向は逆方向であり、反転モータ104および読取モータ103が高速駆動されるので、処理時間を短縮することができる。
次いで、コントローラ100は原稿の先端が反転センサ49によって検出されてから反転モータ104が所定パルス駆動されたか否かを判別し(ステップS86)、所定パルス駆動されたものと判断した場合には、給紙モータ102を、プルアウトローラ対36を駆動する方向である反時計回転方向に高速駆動する(ステップS87)。
次いで、図26に示すように、コントローラ100は反転センサ49がオフになったか否かを判別し(ステップS90)、反転センサ49がオフになったものと判断した場合には、反転モータ104を停止する(ステップS91)。
次いで、コントローラ100は裏面の読取り完了したか否かを判別し(ステップS92)、裏面の読取りが完了していない場合には、図2中、矢印Cで示すように再給紙通路46bを通して裏面の読取りを行うためにプルアウトローラ対36に向かって原稿を搬送し、プルアウトローラ対36で原稿のスキューを補正した後、原稿を読取入口ローラ対37に向かって搬送する。
コントローラ100は読取入口センサ39がオンになったか否かを判別し(ステップS100)、読取入口センサ39がオフの場合には、ジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS101)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、先端未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS102)。
また、コントローラ100はステップS100で読取入口センサ39がオンになったものと判断した場合には、裏面の読取り時に読取入口ローラ対37によって原稿のスキューを補正するために、読取モータ103を停止した後(ステップS103)、スキューを補正するための給紙モータ102の駆動パルスのカウントをスタートする(ステップS104)。
次いで、コントローラ100はカウント値が所定パルスに到達したか否かを判別し(ステップS105)、所定パルスに到達した場合には給紙モータ102を停止し、本体制御部111にレジスト停止信号を送信し、図22に戻る。
コントローラ100は、続いて本体制御部111から読取開始信号を受信すると、裏面の読取りのためにレジスト停止位置で停止した原稿の原稿読取り動作を開始するためにステップS61以降の処理を実行する。
コントローラ100は表面の読取りと同様にステップS61〜ステップS91の処理を実行する。なお、裏面の読取り時には、ステップS63、ステップS64、ステップS78の所定パルスは裏面所定パルスである。
コントローラ100はステップS61〜ステップS91の処理を実行した後、ステップS92で裏面の読取りが完了したか否かを判別し、裏面の読取りが完了した場合には、頁順揃えのための3回目の非読取りの反転搬送を行った後、読取出口センサ47がオフであるか否かを判別する(ステップS93)。
コントローラ100は読取出口センサ47がオンになっていないものと判断した場合にはジャム検出時間オーバーか否かを判別する(ステップS94)。コントローラ100はジャム検出時間オーバーであるものと判断した場合には、排紙未達ジャムと判断して表示部48にジャム表示を行う(ステップS95)。
また、コントローラ100は読取出口センサ47がオフになったものと判断した場合には、3回目の反転搬送動作が行われた原稿が読取位置80を通過したものと判断して給紙モータ102の駆動を停止するとともに、読取モータ103の減速を行う(ステップS96)。
次いで、コントローラ100は読取モータ103の減速後の読取モータ103のパルス数が所定パルスよりも大きいか否かを判別し(ステップS97)、所定パルスよりも大きい場合には読取モータ103の駆動を停止した後(ステップS98)、本体制御部111に排紙完了信号を送信する(ステップS99)。
図27はファンモータ駆動処理を示すフローチャートである。
図27において、コントローラ100は、操作部108のプリントキーが押下されたか否かを判別し(ステップS111)、プリントキーが押下されたものと判断した場合には、原稿の搬送枚数が20枚に到達したか否かを判別する(ステップS112)。なお、コントローラ100は分離センサ51によって原稿の後端が検出されたときの分離センサ51の検出信号をカウントすることにより、原稿の搬送枚数を検出する。
コントローラ100は、原稿の搬送枚数が20枚であるものと判断したとき、21枚目の原稿の搬送が開始されたときに、ファンモータ214を駆動する(ステップS113)。
次いで、コントローラ100は、排紙完了信号が送信されたか否かを判別し(ステップS114)、排紙完了信号が送信されたものと判断した場合には、20秒経過したか否かを判別する(ステップS115)。
コントローラ100は、排紙完了信号が送信されてから20秒が経過したものと判断した場合には、ファンモータ214の駆動を停止して(ステップS116)、ファンモータ駆動処理を終了する。
本実施の形態では、ファンモータ214が駆動されると、吸入口219から取り入れられた空気の一部が通路217に供給され、モータブラケット210およびモータブラケット211が冷却されることにより、モータブラケット210およびモータブラケット211を介して給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103が冷却される。
また、残りの空気が通路222に供給され、給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103に直接空気が衝突することにより、給紙モータ102、反転モータ104および読取モータ103の順に冷却される。
また、このときに、通路217、222によってファンモータ214から最も離隔して設置された読取モータ103に空気が誘導されることにより、読取モータ103が冷却される。
また、ファンモータ214から読取モータ103に到達した空気は、図17に示すように側壁220に衝突して跳ね返ってファンモータ214から供給される空気に対流することにより、冷却用の空気が読取モータ103およびモータブラケット211に長期に亘って衝突することになり、読取モータ103が確実、かつ効率良く冷却される。また、衝突して跳ね返ってきた空気は排出口218から排出される。
ここで、図18に示すように、側壁220にルーバ223を形成し、このルーバ223から空気を排出するようにしても良いが、本実施の形態では、側壁220にルーバ223を設けずに、冷却用の空気の多くを側壁220から跳ね返らせて読取モータ103およびモータブラケット211に衝突させることにより、ファンモータ214から最も離れて位置する読取モータ103を効率良く冷却することができる。
また、側壁220にルーバ223を形成しないようにすることにより、側壁220の強度の向上させることができるとともに、ルーバ223による開口部から異物が本体23a内部に入り込むのを防止することができる。
このように本実施の形態では、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を略直列方向に設置し、これら給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の配列方向に沿ってファンモータ214によって空気を供給するようにしたので、単一のファンモータ214によって複数の給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を同時に冷却することができる。
このため、ファンモータ214の設置スペースを少なくすることができ、ADF23を小型化することができるとともに製造コストを低減することができる。また、小型で低コストなADF23を複写機21に搭載することができるため、複写機21を小型化することができるとともに製造コストを低減することができる。
特に、本実施の形態では、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を略直列方向に設置したので、ADF23の高さを低くすることができ、結果的に複写機21の高さを低くすることができる。
また、ファンモータ214を1つにすることができるため、ファンモータ214を駆動するための消費電力を少なくすることができるとともに、ファンモータ214を駆動することにより発生する騒音を低減することができる。
また、本実施の形態では、冷却媒体としてファンモータ214から空気を供給しているので、冷却媒体を簡単に入手して、大きな放熱効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、ADF23の本体23aに空気の排出口218を設け、この排出口218を空気の供給方向に対して最下流に位置する読取モータ103よりも上流側に設けたので、ファンモータ214から最下流にある読取モータ103に空気を供給したときに、読取モータ103の近傍にある本体23aの側壁220に空気を衝突させて排出口218から排出させることができる。このため、空気の対流を利用して効率良く給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を冷却することができる。
また、新たな部品を追加することなく、誘導手段を得ることができるため、ADF23の製造コストが増大するのを防止することができ、結果的に複写機21の製造コストが増大するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、ADF23の本体23aを複写機21の本体21aに一対のヒンジ機構20a、20bを介して開閉自在に設け、ヒンジ機構20a、20bを、ヒンジ機構取付けブラケット206a、207を介して本体23aの下カバー205aに取付け、空気の排出口218を、ヒンジ機構20aが取付けられるヒンジ機構取付けブラケット206aと本体23aの上カバー205bの間に形成される隙間から構成し、空気の吸入口を、ヒンジ機構20bが取付けられるヒンジ機構取付けブラケット207と本体23aの上カバー205bの間に形成される隙間から構成した。
このため、ADF23の本体23aAに空気の排出口および吸入口となる開口部等を新たに開けるのを不要にして、ADF23の本体23aの強度が低下するのを防止することができる。
また、本実施の形態では、ファンモータ214から最も離れた位置に設置された読取モータ103に、ファンモータ214から供給される空気を誘導する誘導手段を設け、この誘導手段を、モータブラケット210、モータブラケット211、ブラケットリンク215および本体23aの後壁216および中壁221から構成したので、遠方にある読取モータ103を効率良く冷却することができる。
また、本実施の形態では、ファンモータ214を駆動制御するコントローラ100を設け、コントローラ100が、原稿テーブル24に載置された原稿の搬送を開始してから所定枚数の原稿が分離・給紙されたときに、ファンモータ214の駆動を開始するようにしたので、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の温度が上昇していない状態でファンモータ214を駆動させないようにすることができ、原稿の搬送開始時、すなわち、原稿搬送ジョブの開始時にファンモータ214から騒音が発生するのを防止することができる。
また、原稿の分離・給紙枚数をコントローラ100がカウントすれば良いので、プログラム上シンプルな構造にできる。なお、片面原稿読取りと両面原稿読取りにおいてはファンモータ214の駆動モードが異なるため、片面原稿読取モードと両面原稿読取モードとでファンモータ214の駆動開始までの設定枚数を変えるようにすれば、ファンモータ214の駆動制御をきめ細かにすることができる。
また、本実施の形態では、コントローラ100が、原稿搬送が終了してから所定の時間経過したときにファンモータ214の駆動を停止するようにしたので、原稿の搬送終了後も暫くの間だけファンモータ214を駆動させることができ、給紙モータ102、読取モータ103、反転モータ104を十分に冷却することができる。また、次の原稿搬送ジョブの開始時に給紙モータ102、読取モータ103、反転モータ104を十分に冷却した状態にしておくことができる。
なお、本実施の形態では、全ての給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104を直列方向に設置しているが、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104のうちの2つを直列方向に設置しても良い。この場合、直列方向に設置されていないモータをファンモータ214と別体のファンモータで冷却するようにしても良い。
また、本実施の形態では、モータブラケット210、モータブラケット211およびブラケットリンク215と、ADF23の本体23aの後壁216とによって画成される空間に、ファンモータ214から供給される空気を矢印Aで示すように誘導するための通路217を構成しているが、これに限らず、図28に示すように、ファンモータ214と読取モータ103の間に誘導手段としての筒状のダクト231を設け、ファンモータ214から最も離れた位置に設置された読取モータ103に、ファンモータ214によって発生する空気を誘導するようにしても良い。このようにしても遠方にある読取モータ103を効率良く冷却することができる。
また、本実施の形態では、原稿テーブル24に載置された原稿の搬送を開始してから所定枚数だけ原稿搬送されたときに、ファンモータ214の駆動を開始するようにしているが、コントローラ100によって原稿テーブル24に載置された原稿の搬送を開始してから所定時間(例えば、20秒〜30秒の間の任意の時間)経過したときに、ファンモータ214の駆動を開始するようにしても良い。
このようにすれば、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、原稿の分離・給紙枚数が所定枚数に達したときにファンモータ214の駆動を開始する場合には、原稿のサイズや搬送速度等の違いに依存してファンモータ214の駆動が開始されてしまうが、原稿テーブル24に載置された原稿の搬送を開始してから所定時間経過したときにファンモータ214の駆動を開始するようにすれば、原稿のサイズや搬送速度等の違いに依存せずにファンモータ214の駆動を開始することができる。
このため、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の温度が上昇した状態になったときに、ファンモータ214を駆動させることができるようになり、給紙モータ102、読取モータ103および反転モータ104の冷却を効率良く行うことができる。
図29は、このときにコントローラ100によって制御されるファンモータ駆動処理を示すフローチャートである。図29において、コントローラ100は、操作部108のプリントキーが押下されたか否かを判別し(ステップS121)、プリントキーが押下されたものと判断した場合には、プリントキーが押下されてから20秒経過したか否かを判別する(ステップS122)。なお、コントローラ100は図示しないタイマによって時間をカウントする。
コントローラ100は、プリントキーが押下されてから所定時間経過したものと判断したとき、ファンモータ214を駆動する(ステップS123)。
次いで、コントローラ100は、排紙完了信号が送信されたか否かを判別し(ステップS124)、排紙完了信号が送信されたものと判断した場合には、20秒経過したか否かを判別する(ステップS125)。
コントローラ100は、排紙完了信号が送信されてから20秒が経過したものと判断した場合には、ファンモータ214の駆動を停止して(ステップS126)、ファンモータ駆動処理を終了する。
図30、図31は本発明に係る自動原稿搬送装置、自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置、自動原稿搬送装置と画像読取装置とを備えた画像形成装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同様の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図30において、ファンモータ214から最も離れた位置に設置された読取モータ103には、この読取モータ103の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ241が設けられており、コントローラ100は、温度センサ241が検出した読取モータ103の温度が設定温度以上になったときに、ファンモータ214の駆動を開始し、読取モータ103の温度が設定温度未満になった場合にファンモータ214の駆動を停止するように制御を行う。
本実施の形態においては、全てのモータに温度センサを設けても良いが、ファンモータ214から最も離れた位置にある読取モータ103が給紙モータ102および反転モータ104に比べて冷却効果が低いので、読取モータ103のみに温度センサ241を設けて制御することがコスト上有利となる。
何故なら、読取モータ103の温度制御が行われていれば、給紙モータ102および反転モータ104はより低い温度で制御されることが明白であるからである。
なお、必ずしも最も遠いモータでなくても、実験等で冷却効果が最も低いモータであれば、それに温度センサを設けて制御すれば良い。なお、設定温度としては、一般には読取モータ103の規格上限の温度よりもマージンをとり、5K〜10K低めの値をとる。これは、ファンモータ214が動作を始めてから読取モータ103が冷却され始めるまでにタイムラグを生じる場合があるためである。
図31は、コントローラ100によって制御される温度制御処理を示すフローチャートである。図31において、コントローラ100は、温度センサ241からの検出情報に基づいて読取モータ103の温度が設定温度以上であるか否かを判別し(ステップS131)、読取モータ103の温度が設定温度以上であるものと判断した場合には、ファンモータ214を駆動する(ステップS132)。
また、コントローラ100は、読取モータ103の温度が設定温度未満であるものと判断した場合には、ファンモータ214の駆動を停止する。
このように本実施の形態では、ファンモータ214から最も離れた位置に設置された読取モータ103の温度を検出し、読取モータ103の温度が設定温度以上になったときに、ファンモータ214の駆動を開始するようにしたので、フィードバック制御により冷却効果の低い読取モータ103を確実に冷却することができる。
また、読取モータ103の温度が設定温度未満になったときに、ファンモータ214の駆動を停止するようにしたので、フィードバック制御により冷却効果の低い読取モータ103の冷却後にファンモータ214を停止することができ、ファンモータ214の電力消費を抑制することができる。
なお、上記各実施の形態では、冷却対象を給紙モータ102、読取モータ103、反転モータ104としているが、これに限らず、反転ソレノイド105や、給紙モータ102、読取モータ103、反転モータ104を駆動するためのモータドライバ等としても良い。