JP2004026324A - シート処理装置及び該装置を備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】無駄な電力を消費しないようにする。
【解決手段】シート処理装置50は、送られてきたシートに処理を施す後処理部61と、この後処理部によって処理を施さないシートが積載されるシート排出トレイ51と、送られてきたシートを後処理部に案内するシート案内路54及びシート排出トレイを有して送られてきたシートをシート案内路とシート排出トレイとで選択的に受け取る切替入口部60とを備えて、処理を施す必要のないシートが送られてきたとき、切替入口部60によって、そのシートを後処理部の機構を利用して搬送しなくても済むようにシート排出トレイに排出する。
【選択図】 図1
【解決手段】シート処理装置50は、送られてきたシートに処理を施す後処理部61と、この後処理部によって処理を施さないシートが積載されるシート排出トレイ51と、送られてきたシートを後処理部に案内するシート案内路54及びシート排出トレイを有して送られてきたシートをシート案内路とシート排出トレイとで選択的に受け取る切替入口部60とを備えて、処理を施す必要のないシートが送られてきたとき、切替入口部60によって、そのシートを後処理部の機構を利用して搬送しなくても済むようにシート排出トレイに排出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートに処理を施すシート処理装置、特に、処理を施す必要のないシートを受け取ったとき、そのシートを、処理を施すときの案内路を通過させないで排出するシート処理装置と、このシート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シート処理装置は、シートの取り扱い性が非常に向上する利点が認められて、広く使用されるようになってきている。シート処理装置は、シート整合処理、シート孔あけ処理、シート綴じ処理、シート折り曲げ処理等の内、少なくとも1つの処理をシートに施すようになっている。
【0003】
従来のシート処理装置は、いわゆる「フィニッシャ」といわれて、例えば、画像形成装置の装置本体に備えられて、画像を形成したシートに上記の処理を施すようになっている。画像形成装置は、シートに画像を形成する装置であって、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シート処理装置は、例えば、画像形成装置の装置本体に備えられて使用される場合、画像形成装置で画像を形成した全部のシートに処理を施す必要があるとは限らない。
【0005】
しかし、従来のシート処理装置は、画像形成されたすべてのシートが、シートに処理を施すシート処理部を通過するようになっていた。このため、シートに処理を施すときと同様に、シート処理部に初期化動作を行ったり、各搬送ローラを回転させたりしていた。このため、従来のシート処理装置は、無駄な電力を消費していた。さらに、処理を施す必要のないシートを、シート処理部を通過させると、シートが汚れる原因になっていた。
【0006】
また、従来のシート処理装置は、処理を施す必要のないシートまでが、シート処理部を通過するようになっているので、処理を施す必要のないシートを通過させる分だけ、シート処理部の各部品が余計に作動して、その分、耐用年数が短くなっていた。また、余計な作動をすることによって、故障する原因が増えていた。
【0007】
本発明は、処理を施す必要のないシートは、シートに処理を施す機構を通過させないで、そのまま排出することによって、無駄な電力を消費しないようにしたシート処理装置と、このシート処理装置を備えた画像形成装置とを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシート処理装置は、送られてきたシートに処理を施すシート処理手段と、前記シート処理手段によって処理を施さない前記送られてきたシートが積載されるシート積載手段と、前記送られてきたシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記送られてきたシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、を備えている。
【0009】
本発明のシート処理装置における、前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置している。
【0010】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0011】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0012】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位するようになっている。
【0013】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0014】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れるようになっている。
【0015】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0016】
本発明のシート処理装置における、前記シート積載手段は、前記シートの搬送方向の上流側に前記シートの上流端を受け止めるシート受け止め片を有している。
【0017】
本発明のシート処理装置における、前記シート案内路の前記送られてきたシートを受け入れる入口の一部を、該入口を該シートの厚み方向に広げる拡口体で形成してある。
【0018】
本発明のシート処理装置における、前記シート処理手段の下流側に、処理済みのシートを積載される処理済みシート積載手段を備えている。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成された画像形成済みシートに処理を施すシート処理手段と、前記シート処理手段によって処理を施さない前記画像形成済みシートが積載されるシート積載手段と、前記画像形成済みシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記画像形成済みシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、を備えている。
【0020】
本発明の画像形成装置における、前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置している。
【0021】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0022】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0023】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位するようになっている。
【0024】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0025】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れるようになっている。
【0026】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート処理装置と、画像形成装置とを図に基づいて説明する。
【0028】
画像形成装置には、シートに画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。本実施形態のシート処理装置は、例えば、複写機の構成要素の1つとして使用しているが、プリンタ、ファクシミリ等の構成要素の1つとして使用することができるようになっており、複写機の構成要素のみに使用されるものではない。
【0029】
シート処理装置は、シート整合処理、シート孔あけ処理、シート綴じ処理、シー折り曲げ処理等の内、少なくとも1つの処理をシートに施すようになっている。本実施形態のシート処理処置は、例えば、シートに綴じ処理を施すようになっているが、他の処理を施すようになっていてもよい。
【0030】
(複写機の概略構成)
図1は、本発明の実施形態のシート処理装置を有する装置の一例である画像形成装置のさらに一例である複写機の概略断面図である。本実施形態では、シート処理装置50の装置本体67と、画像形成部2等の装置本体23とが別々になっている。そして、シート処理装置50を制御するシート処理制御部69はシート処理装置50の装置本体67内に設けてある。帯電ドラム15と感光体ドラム14等を制御する画像形成制御部24は画像形成部2等の装置本体23内に設けてある。
【0031】
なお、図6に示すように、シート処理制御部69は画像形成制御部24と一体にしてもよい。あるいは、図示しないが、シート処理制御部69に画像形成制御部24を一体にしてもよい。さらに、図7に示すように、シート処理装置50の装置本体と画像形成部2等の装置本体とを共通の装置本体25にし、かつシート処理制御部69を画像形成制御部24と一体にしてもよい。図1、図6において、電源スイッチ76は装置本体23に設けてあるが、シート処理装置50の装置本体67に設けてあってもよい。
【0032】
複写機101は、原稿の画像を読み取る画像読み取り部1、シートに画像を形成する画像形成部2、画像形成部2にシートを供給するシート供給部10、シート処理装置50、画像形成部2等を制御する画像形成制御部24等を備えている。
【0033】
画像読み取り部1、画像形成部2、シート供給部10、及び画像形成制御部24は、装置本体23内に設けてある。画像形成部2の上部には、画像読み取り部1を配設してある。画像形成部2の図1において左側には、画像形成部2で画像形成したシートを、例えば、綴じるシート処理装置50を配設してある。
【0034】
(画像読み取り部)
画像読み取り部1は、原稿を光学的に読み取る走査光学系4aの上に装備した原稿搬送装置(ADF)4bを有している。画像読み取り部1は、原稿搬送装置4bからプラテンガラス5上に送り込まれた原稿を、または原稿搬送装置4bを解放して直接プラテンガラス5上にセットされた原稿を、走査光学系4aで露光走査することによって読み取るようになっている。
【0035】
すなわち、画像読み取り部1は、プラテンガラス5上の原稿に対して光源6を走査しながら光を照射し、その反射光をミラー7およびレンズ8を介して光電変換素子9に集光して、電気的なデジタル信号に変換して画像形成部2、または他の画像形成装置あるいはファクシミリ装置の画像形成部に伝送するようになっている。複写機101は、このデジタル信号を自己の画像形成部2に伝送すればコピー機として機能し、他の複写機の画像形成部へ、あるいはファクシミリ装置の画像形成部へ伝送すればファクシミリ装置として機能する。
【0036】
なお、画像読み取り部1には必ずしも原稿搬送装置4bを装備する必要はない。すなわち、走査光学系4aのプラテンガラス5上にセットした原稿を押さえる原稿押さえ部材を設けたものであってもよい。
【0037】
(画像形成部)
画像形成部2は、画像形成部2の下方に配置されたシート給送部10に装填したシートカセット11から、給送ローラ12、搬送ローラ対13によって搬送されたシートPに対して電子写真方式によってトナー像を形成するようになっている。すなわち、図1の矢印方向へ回転する感光体ドラム14の表面は、帯電ローラ15によって一様に帯電され、この表面に前述した画像読取部1あるいはパソコン等から伝送された画像情報に基づいて光照射するレーザースキャナ16で選択的な露光をされることによって、潜像を形成されるようになっている。
【0038】
この潜像は、現像器17でトナー現像されて、可視像化される。そして、トナー像は、搬送されてくるシートPに、転写ローラ18へのバイアス印加によって転写される。トナー像が転写されたシートは、搬送ベルト20により定着器19へ搬送されて、定着器19で加熱、加圧され、トナー像を定着される。最後にシートは、搬送ローラ対21によって搬送され、排出ローラ対22によってシート処理装置50に排出される。
【0039】
複写機101の装置本体23に設けた、画像形成手段である、例えば、画像形成処理部28の制御は、画像形成制御部24によって行われるようになっている。
【0040】
画像形成処理部28は、帯電ローラ15、現像器17、感光体ドラム14等を備えている。画像形成制御部24は、画像読み取り部1、画像形成部2、シート供給部10等も制御するようになっている。
【0041】
(シート処理装置)
図1乃至図5、図8、図9に基づいて、本実施形態におけるシート処理装置50を説明する。図3は、シート処理装置の外観斜視図である。図4は、シート処理装置50の背面図である。シート処理装置50は、装置本体67、変位体である、例えば、切替入口部60、およびシート処理手段である、例えば、後処理部61等で構成されている。切替入口部60の上部には、シート積載手段である、例えば、シート排出トレイ51を一体に形成してある。切替入口部60には、2本のガイド軸55を下向きに、かつシート搬送方向に対して交差する方向に配列してある。ガイド軸55は、図4に示す、ガイド体56,56を案内にして、切替入口部60とともに、後処理部61に対して昇降するようになっている。切替入口部60の下流側面には、ラック58を形成してある。ラック58は、シート処理装置50の装置本体67に備えた駆動ギヤ57に噛合している。したがって、切替入口部60は、切替入口部用モータ62によって駆動ギヤ57が回転すると、ガイド軸55に案内されて、昇降するようになっている。
【0042】
切替入口部60の内部には、シート案内路54を形成してある。シート案内路54は、画像形成部2等の装置本体23の排出ローラ対22から排出されたシートを受け取り、後処理部61に案内するように形成してある。
【0043】
なお、切替入口部60の昇降には、ラック58と駆動ギヤ57とによって行う機構の他に、例えば、ワイヤの巻き取り送り出しによって、あるいは、カム・リンク機構によって行ってもよい。さらには、切替入口部用モータ62の代わりに、画像形成部2等の装置本体23内に設けてある駆動源を使用してもよい。例えば、排出ローラ対22を回転させる排出ローラ対用のモータ59を使用してもよい。この場合、モータ59は、シート排出のため、排出ローラ対22を回転させるので、切替入口部60を上昇させた後、排出ローラ対22を回転させても駆動ギヤ57に、モータ59の回転が伝わらないように、モータ59と駆動ギヤ57との間に不図示のクラッチを設けておく必要がある。さらに、この場合、切替入口部60を上昇位置に保持しておくには、クラッチ、駆動ギヤ57いずれかに不図示のブレーキを設けて、切替入口部60の下降を阻止する必要がある。切替入口部60の下降は、ブレーキを解放して、切替入口部60の自重を利用して行う。
【0044】
排出ローラ対22のモータ59を使用する場合、図8に示すように、画像形成部等の装置本体23にピニオン64を設けて、切替入口部60にピニオン64に噛合するラック65を設け、ピニオン64をモータ59によって回転させることによって、切替入口部60を昇降、あるいは、上昇のみさせて、下降は切替入口部60の自重を利用してもよい。
【0045】
したがって、切替入口部60を移動させる駆動部は、例えば、切替入口部用モータ62、駆動ギヤ57、ラック58等を備えている場合、切替入口部用モータ62の代わりに装置本体23内のモータ59を備えている場合、駆動ギヤ57、ラック58の代わりに、ワイヤ、又は、カム、又は、リンク機構等で構成されている場合、及びモータ59、ピニオン64、ラック65を備えている場合等がある。
【0046】
受取選択手段は、例えば、上記いずれかの駆動部、切替入口部用モータ62等を備えている。
【0047】
後処理部61は、シート案内路54を送られてきたシートを受取って搬送する搬送ローラ対73と、この搬送ローラ対73を搬送されたシートを複数枚溜めて束状にして綴じるステープラ74と、綴じられたシート束を排出する後処理排出ローラ対75と、後処理排出ローラ対75で排出されたシートを積載される、処理済みシート積載手段である、例えば、昇降トレイ53等で構成されている。昇降トレイ53は、装置本体67に設けた不図示のレールを案内にして、装置本体67を昇降するようになっている。昇降トレイ53は、排出シートの枚数に応じて図1に示す矢印方向に移動(下降)しながらシートを積載することのできる、大容量積載可能なトレイである。昇降トレイ53の昇降は、切替入口部60と同様にラック、駆動歯車、モータ等によって行われる。
【0048】
シート処理装置50に排出された画像形成済みシートは、後処理を施さないで排出する場合には、切替入口部60のシート排出トレイ51へと、後処理後に排出する場合には、切替入口部60のシート案内路54を案内されて昇降トレイ53へと、選択的に排出されるようになっている。また、後処理を施さない場合でも、排出ローラ対22から多数枚のシートが排出される場合には、昇降トレイ53に排出するようにしてもよい。
【0049】
後処理をしないシートにおけるトレイの選択は、あらかじめ操作者により選択されるものである。すなわち、トレイの選択は、ジョブ毎に複写機101の操作部、またはパソコン等から行っても良いし、あるいはジョブの種類や排出ローラ対22からのシート出力枚数等によりあらかじめ設定しても良い。
【0050】
その設定例として、後処理設定をしていない複写ジョブにおいて、1つのジョブで設定した出力枚数に応じて排出するトレイを自動的に選択するようにする設定がある。つまり、少数枚ジョブの場合は、シート排出トレイ51に、多数枚ジョブの場合は昇降トレイ53に排出するようにする設定がある。また、ジョブ毎の出力枚数に限らず、シート排出トレイ51に積載されているシートの枚数をカウントし、その枚数が一定枚数に達した時点で排出シートの排出先を昇降トレイ53に切り替えるという設定もある。
【0051】
(シート処理装置の動作)
通常、切替入口部60は、図1に示すように、最も下降した位置で待機している(S101)。複写機101に電源を入れる(S101)。シートに処理を施すか、又は、処理を施さないで昇降トレイ53にシートを排出する場合、シート処理装置50の電源が入る(S105)。シートに後処理を施す必要がなく、かつ昇降トレイ53に排出しないで、シート排出トレイ51に排出するジョブが行われる場合、シート処理装置50は、画像形成部2等の装置本体23の排出ローラ対22からシートが排出されても、作動しないで、待機したままになっている。このため、排出ローラ対22から排出されたシートは、そのままシート排出トレイ51上に積載される(S104)。シート排出トレイ51にシートを排出するジョブ動作の間中、シート処理装置50には、電力は一切供給されない。
【0052】
このように、本実施形態のシート処理装置50は、後処理を必要としないシートが画像形成部2等の装置本体23から送られてくると、作動しないでそのままシート排出トレイ51でシートを受け取るようになっているので、省エネルギ化を実現することができる。また、シート処理装置50が故障した場合でも、後処理をしないジョブに限り、その復旧を待たずに、シート排出トレイ51でシートを受け取ることができるので、シート処理装置50のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに、後処理部61を不必要に作動させる必要がなくなって、その分、摩耗や故障が少なくなり、シート処理装置50を長期間使用することができる。また、シート処理装置50は、処理を施さないシートを、後処理部61を通過させないようになっているので、シートを汚したり、シートに損傷を与えたりするおそれが少なくなり、シートの品質や、シートに形成してある画像の品質を低下させるようなことがなくなる。
【0053】
次に、大量枚数のジョブで、昇降トレイ53にシートに処理を施さないで排出するジョブを行う場合(S105)、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を制御して、駆動ギヤ57を回転させる。すると、切替入口部60は、図2に示すシート案内路54が画像形成部2等の装置本体23に設けた排出ローラ対22に対向する位置まで上昇する(S106,S107)。画像形成部2等の装置本体23から排出されたシートは、シート案内路54(S109)と、搬送ローラ対73とを通過して、昇降トレイ53上に排出されて積載される(S109)。昇降トレイ53は、シートの排出枚数の増加にともなって下降する。
【0054】
ステープル綴じなどの処理が必要なジョブを行う場合も(S103)、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を制御して、切替入口部60を上昇させる(S105,S106)。切替入口部60が上昇した後、装置本体23から排出されたシートは、シート案内路54、搬送ローラ対73、シート通過路72を通過して、ステープラ74で束状にされて綴じられた後に(S108)、昇降トレイ53上に排出されて積載される(S109)。昇降トレイ53は、シートの排出枚数の増加にともなって下降する。
【0055】
上記のように、昇降トレイ53にシートを排出して積載する場合、切替入口部60を図2に示す位置に保持しておく必要がある。このため、切替入口部60が所定の位置に上昇した後、切替入口部用モータ62の逆転を阻止するロック電流が切替入口部用モータ62に流れ始める。ロック電流を流す代わりに、切替入口部用モータ62にブレーキを設けて、そのブレーキによって、切替入口部60の下降を規制してもよい。
【0056】
なお、モータ62のロック電流、ブレーキの保持電流等による消費電力は、従来のシート処理装置において消費されることのない消費電力であるが、従来のシート処理装置における搬送ローラの回転に消費される電力、初期化動作に消費される電力等の合計の消費電力よりも少ないので、本実施形態のシート処理装置の省エネルギ化を阻害することはない。
【0057】
切替入口部60が上昇位置で停止していて、ジョブが終了したことが画像形成制御部24からシート処理制御部69に信号によって知らされて(S110)、一定時間経過しても画像形成部24が動作しない場合、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を回転させて切替入口部60を下降させ、待機位置に戻す(S112)。この場合、切替入口部用モータ62に流れているロック電流を解除するだけにして、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。あるいは、ブレーキを設けてある場合には、ブレーキを解除して、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。
【0058】
シート処理制御部69は、切替入口部60の上昇位置で、ジョブが終了していなくても、シートの排出を検知する排出センサ77からのシート検知信号が所定時間送られてこないときには、シート処理装置50内で何らかの異常が発生したものとして、切替入口部60を下降させて、待機位置に戻す。そして、再度、画像形成部2の動作が再開されるまで、シート処理装置への電力の供給は、停止される(S113)。一定時間内に画像形成部2が作動したとき(S111)、次のジョブへ移行する(S114)。
【0059】
このように、切替入口部60を下降した待機位置に戻すことによって、シート処理装置50に不具合が発生して、シート処理装置50が作動しなくなるようなことがあっても、少なくてもシート排出トレイ51でシートを受け取ることができるので、シート処理装置50のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0060】
切替入口部60が上昇位置にあるとき、電源を切ると、切替入口部用モータ62によって、切替入口部60が下降してから電源が切れるようになっている。すなわち、電源スイッチ76に所定時間経過してから電源を切ることのできる遅延スイッチを使用している。遅延スイッチが作動すると、画像形成制御部24を通じて、シート処理制御部69に停止信号が送られ、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を作動させる。切替入口部60は、図1に示す位置に下降する。このとき、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62のロック電流を切って、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。なお、電源スイッチ76が、シート処理装置50の装置本体67に設けてある場合、上記停止信号は、電源スイッチ76からシート処理制御部69に直接送られる。
【0061】
このように図1に示す切替入口部60が下降した位置を初期状態とすることにより、何らかの不具合が発生してシート処理装置そのものを動作させることができなくなった場合においても、シート排出トレイ51上にはシートを排出することができる。
【0062】
また、シート排出トレイ51は、シート排出方向の上流側端部が下流側端部よりも低くなっている。そして、シート排出トレイ51の上流端部にはシート受け止め片である、例えば、排出シート後端壁52を突設してある。このため、切替入口部60が上昇して、シートが後処理部61内に搬送される場合において、既に、シート排出トレイ51上にシートが積載されていても、シート排出トレイ51の上流端部には排出シート後端壁52を突設してあるので、シート排出トレイ51上のシートがシート排出トレイ51から落下するようなことがない。
【0063】
なお、排出シート後端壁52は、シート排出トレイ51が、シートを積載したまま、図2に示す位置から、図1に示す位置に上昇したとき、シートの上流端を受け止めて、シートがシート排出トレイ51から落下するのを防止している。また、排出シート後端壁52は、切替入口部60の上昇にともなって、シートの上流端が排出ローラ対22や、複写機の装置本体23に擦れるのを防止して、シートが損傷を受けないようにしている。さらに、シート排出トレイ51のシート積載面51aがシート排出方向の上流側端を下流側端より低くした傾斜面になっているので、排出シート後端壁52は、シート積載面51aを滑り降りるシートを受け止めてシートの整合を行うようになっている。
【0064】
切替入口部60が上昇した位置において、シートが後処理部61に搬送されている最中に、何らかの不具合が生じて、切替入口部60内でシート詰まりが発生した場合、図5に示すように、切替入口部60のシート案内路54の入口54aの下部を、シートの厚み方向に広げる拡口体である、例えば、パス解放部63で下側に開き、シート案内路54内のシートを除去できるようになっている。このようにシート案内路54の下側を開くことによって、ジャムシートを除去できるようになっていると、すでに、シート排出トレイ51上にシートが積載されている場合でも、シート排出トレイ51上のシートを取り除くことなく、ジャムシートの除去作業を円滑、かつ速やかに行うことができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明のシート処理装置は、後処理が不必要なシートが送られてきたとき、シート処理手段を通さないでシートを受け取るようになっているので、シート処理手段を一切動作させる必要がなく、耐用年数を延ばすこと、故障原因を回避すること、省エネルギ化を実現すること等ができる。さらに、シートに損傷を与えたり、シートを汚したりして、シートの品質を低下させるのを防止することができる。
【0066】
また、本発明のシート処理装置は、選択案内手段が待機位置において、シート積載手段を選択するようになっているので、シート処理手段が故障した場合において、後処理をしないシートに限り、そのシート処理手段の復旧を待たないでシートを受け取ることができて、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシート処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
【図2】図1に示すシート処理装置がシートに処理を施すことができる状態の図である。
【図3】シート処理装置の外観斜視図である。
【図4】シート処理装置の背面図である。
【図5】切替入口部に詰まったシートを除去するときのシート処理装置の外観斜視図である。
【図6】図1に示す複写機において、画像形成制御部とシート処理制御部とを一体にした図である。
【図7】図1に示す複写機において、画像形成制御部とシート処理制御部とを一体にし、かつシート処理装置の装置本体と、画像形成部等の装置本体とを一体にした図である。
【図8】昇降体を上昇させる他の形態の機構を示した図である。
【図9】シート処理装置の動作説明用の概略フローチャートである。
【符号の説明】
P シート
1 画像読み取り部
2 画像形成部
4b 原稿搬送装置(ADF)
14 感光体ドラム
19 定着器
22 排出ローラ対
23 画像形成部等の装置本体
24 画像形成制御部
25 画像形成部等装置本体
28 画像形成処理部(画像形成手段)
50 シート処理装置
51 シート排出トレイ(シート積載手段)
52 排出シート後端壁(シート受け止め片)
53 昇降トレイ(処理済みシート積載手段)
54 シート案内路
57 駆動ギヤ(駆動部、受取選択手段)
58 ラック(駆動部、受取選択手段)
59 排出ローラ対用モータ
60 切替入口部(変位体、受取選択手段)
61 後処理部(シート処理手段)
62 切替入口部用モータ(駆動部、受取選択手段)
63 パス解放部(拡口体)
67 シート処理装置の装置本体
69 シート処理制御部
72 シート通過路
73 搬送ローラ対
74 ステープラ
75 後処理排出ローラ対
76 電源スイッチ・遅延スイッチ
101 複写機(画像形成装置)
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートに処理を施すシート処理装置、特に、処理を施す必要のないシートを受け取ったとき、そのシートを、処理を施すときの案内路を通過させないで排出するシート処理装置と、このシート処理装置を装置本体に備えた画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シート処理装置は、シートの取り扱い性が非常に向上する利点が認められて、広く使用されるようになってきている。シート処理装置は、シート整合処理、シート孔あけ処理、シート綴じ処理、シート折り曲げ処理等の内、少なくとも1つの処理をシートに施すようになっている。
【0003】
従来のシート処理装置は、いわゆる「フィニッシャ」といわれて、例えば、画像形成装置の装置本体に備えられて、画像を形成したシートに上記の処理を施すようになっている。画像形成装置は、シートに画像を形成する装置であって、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、シート処理装置は、例えば、画像形成装置の装置本体に備えられて使用される場合、画像形成装置で画像を形成した全部のシートに処理を施す必要があるとは限らない。
【0005】
しかし、従来のシート処理装置は、画像形成されたすべてのシートが、シートに処理を施すシート処理部を通過するようになっていた。このため、シートに処理を施すときと同様に、シート処理部に初期化動作を行ったり、各搬送ローラを回転させたりしていた。このため、従来のシート処理装置は、無駄な電力を消費していた。さらに、処理を施す必要のないシートを、シート処理部を通過させると、シートが汚れる原因になっていた。
【0006】
また、従来のシート処理装置は、処理を施す必要のないシートまでが、シート処理部を通過するようになっているので、処理を施す必要のないシートを通過させる分だけ、シート処理部の各部品が余計に作動して、その分、耐用年数が短くなっていた。また、余計な作動をすることによって、故障する原因が増えていた。
【0007】
本発明は、処理を施す必要のないシートは、シートに処理を施す機構を通過させないで、そのまま排出することによって、無駄な電力を消費しないようにしたシート処理装置と、このシート処理装置を備えた画像形成装置とを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のシート処理装置は、送られてきたシートに処理を施すシート処理手段と、前記シート処理手段によって処理を施さない前記送られてきたシートが積載されるシート積載手段と、前記送られてきたシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記送られてきたシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、を備えている。
【0009】
本発明のシート処理装置における、前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置している。
【0010】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0011】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0012】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位するようになっている。
【0013】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0014】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れるようになっている。
【0015】
本発明のシート処理装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0016】
本発明のシート処理装置における、前記シート積載手段は、前記シートの搬送方向の上流側に前記シートの上流端を受け止めるシート受け止め片を有している。
【0017】
本発明のシート処理装置における、前記シート案内路の前記送られてきたシートを受け入れる入口の一部を、該入口を該シートの厚み方向に広げる拡口体で形成してある。
【0018】
本発明のシート処理装置における、前記シート処理手段の下流側に、処理済みのシートを積載される処理済みシート積載手段を備えている。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって画像を形成された画像形成済みシートに処理を施すシート処理手段と、前記シート処理手段によって処理を施さない前記画像形成済みシートが積載されるシート積載手段と、前記画像形成済みシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記画像形成済みシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、を備えている。
【0020】
本発明の画像形成装置における、前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置している。
【0021】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0022】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わるようになっている。
【0023】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位するようになっている。
【0024】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0025】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れるようになっている。
【0026】
本発明の画像形成装置における、前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位するようになっている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態のシート処理装置と、画像形成装置とを図に基づいて説明する。
【0028】
画像形成装置には、シートに画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。本実施形態のシート処理装置は、例えば、複写機の構成要素の1つとして使用しているが、プリンタ、ファクシミリ等の構成要素の1つとして使用することができるようになっており、複写機の構成要素のみに使用されるものではない。
【0029】
シート処理装置は、シート整合処理、シート孔あけ処理、シート綴じ処理、シー折り曲げ処理等の内、少なくとも1つの処理をシートに施すようになっている。本実施形態のシート処理処置は、例えば、シートに綴じ処理を施すようになっているが、他の処理を施すようになっていてもよい。
【0030】
(複写機の概略構成)
図1は、本発明の実施形態のシート処理装置を有する装置の一例である画像形成装置のさらに一例である複写機の概略断面図である。本実施形態では、シート処理装置50の装置本体67と、画像形成部2等の装置本体23とが別々になっている。そして、シート処理装置50を制御するシート処理制御部69はシート処理装置50の装置本体67内に設けてある。帯電ドラム15と感光体ドラム14等を制御する画像形成制御部24は画像形成部2等の装置本体23内に設けてある。
【0031】
なお、図6に示すように、シート処理制御部69は画像形成制御部24と一体にしてもよい。あるいは、図示しないが、シート処理制御部69に画像形成制御部24を一体にしてもよい。さらに、図7に示すように、シート処理装置50の装置本体と画像形成部2等の装置本体とを共通の装置本体25にし、かつシート処理制御部69を画像形成制御部24と一体にしてもよい。図1、図6において、電源スイッチ76は装置本体23に設けてあるが、シート処理装置50の装置本体67に設けてあってもよい。
【0032】
複写機101は、原稿の画像を読み取る画像読み取り部1、シートに画像を形成する画像形成部2、画像形成部2にシートを供給するシート供給部10、シート処理装置50、画像形成部2等を制御する画像形成制御部24等を備えている。
【0033】
画像読み取り部1、画像形成部2、シート供給部10、及び画像形成制御部24は、装置本体23内に設けてある。画像形成部2の上部には、画像読み取り部1を配設してある。画像形成部2の図1において左側には、画像形成部2で画像形成したシートを、例えば、綴じるシート処理装置50を配設してある。
【0034】
(画像読み取り部)
画像読み取り部1は、原稿を光学的に読み取る走査光学系4aの上に装備した原稿搬送装置(ADF)4bを有している。画像読み取り部1は、原稿搬送装置4bからプラテンガラス5上に送り込まれた原稿を、または原稿搬送装置4bを解放して直接プラテンガラス5上にセットされた原稿を、走査光学系4aで露光走査することによって読み取るようになっている。
【0035】
すなわち、画像読み取り部1は、プラテンガラス5上の原稿に対して光源6を走査しながら光を照射し、その反射光をミラー7およびレンズ8を介して光電変換素子9に集光して、電気的なデジタル信号に変換して画像形成部2、または他の画像形成装置あるいはファクシミリ装置の画像形成部に伝送するようになっている。複写機101は、このデジタル信号を自己の画像形成部2に伝送すればコピー機として機能し、他の複写機の画像形成部へ、あるいはファクシミリ装置の画像形成部へ伝送すればファクシミリ装置として機能する。
【0036】
なお、画像読み取り部1には必ずしも原稿搬送装置4bを装備する必要はない。すなわち、走査光学系4aのプラテンガラス5上にセットした原稿を押さえる原稿押さえ部材を設けたものであってもよい。
【0037】
(画像形成部)
画像形成部2は、画像形成部2の下方に配置されたシート給送部10に装填したシートカセット11から、給送ローラ12、搬送ローラ対13によって搬送されたシートPに対して電子写真方式によってトナー像を形成するようになっている。すなわち、図1の矢印方向へ回転する感光体ドラム14の表面は、帯電ローラ15によって一様に帯電され、この表面に前述した画像読取部1あるいはパソコン等から伝送された画像情報に基づいて光照射するレーザースキャナ16で選択的な露光をされることによって、潜像を形成されるようになっている。
【0038】
この潜像は、現像器17でトナー現像されて、可視像化される。そして、トナー像は、搬送されてくるシートPに、転写ローラ18へのバイアス印加によって転写される。トナー像が転写されたシートは、搬送ベルト20により定着器19へ搬送されて、定着器19で加熱、加圧され、トナー像を定着される。最後にシートは、搬送ローラ対21によって搬送され、排出ローラ対22によってシート処理装置50に排出される。
【0039】
複写機101の装置本体23に設けた、画像形成手段である、例えば、画像形成処理部28の制御は、画像形成制御部24によって行われるようになっている。
【0040】
画像形成処理部28は、帯電ローラ15、現像器17、感光体ドラム14等を備えている。画像形成制御部24は、画像読み取り部1、画像形成部2、シート供給部10等も制御するようになっている。
【0041】
(シート処理装置)
図1乃至図5、図8、図9に基づいて、本実施形態におけるシート処理装置50を説明する。図3は、シート処理装置の外観斜視図である。図4は、シート処理装置50の背面図である。シート処理装置50は、装置本体67、変位体である、例えば、切替入口部60、およびシート処理手段である、例えば、後処理部61等で構成されている。切替入口部60の上部には、シート積載手段である、例えば、シート排出トレイ51を一体に形成してある。切替入口部60には、2本のガイド軸55を下向きに、かつシート搬送方向に対して交差する方向に配列してある。ガイド軸55は、図4に示す、ガイド体56,56を案内にして、切替入口部60とともに、後処理部61に対して昇降するようになっている。切替入口部60の下流側面には、ラック58を形成してある。ラック58は、シート処理装置50の装置本体67に備えた駆動ギヤ57に噛合している。したがって、切替入口部60は、切替入口部用モータ62によって駆動ギヤ57が回転すると、ガイド軸55に案内されて、昇降するようになっている。
【0042】
切替入口部60の内部には、シート案内路54を形成してある。シート案内路54は、画像形成部2等の装置本体23の排出ローラ対22から排出されたシートを受け取り、後処理部61に案内するように形成してある。
【0043】
なお、切替入口部60の昇降には、ラック58と駆動ギヤ57とによって行う機構の他に、例えば、ワイヤの巻き取り送り出しによって、あるいは、カム・リンク機構によって行ってもよい。さらには、切替入口部用モータ62の代わりに、画像形成部2等の装置本体23内に設けてある駆動源を使用してもよい。例えば、排出ローラ対22を回転させる排出ローラ対用のモータ59を使用してもよい。この場合、モータ59は、シート排出のため、排出ローラ対22を回転させるので、切替入口部60を上昇させた後、排出ローラ対22を回転させても駆動ギヤ57に、モータ59の回転が伝わらないように、モータ59と駆動ギヤ57との間に不図示のクラッチを設けておく必要がある。さらに、この場合、切替入口部60を上昇位置に保持しておくには、クラッチ、駆動ギヤ57いずれかに不図示のブレーキを設けて、切替入口部60の下降を阻止する必要がある。切替入口部60の下降は、ブレーキを解放して、切替入口部60の自重を利用して行う。
【0044】
排出ローラ対22のモータ59を使用する場合、図8に示すように、画像形成部等の装置本体23にピニオン64を設けて、切替入口部60にピニオン64に噛合するラック65を設け、ピニオン64をモータ59によって回転させることによって、切替入口部60を昇降、あるいは、上昇のみさせて、下降は切替入口部60の自重を利用してもよい。
【0045】
したがって、切替入口部60を移動させる駆動部は、例えば、切替入口部用モータ62、駆動ギヤ57、ラック58等を備えている場合、切替入口部用モータ62の代わりに装置本体23内のモータ59を備えている場合、駆動ギヤ57、ラック58の代わりに、ワイヤ、又は、カム、又は、リンク機構等で構成されている場合、及びモータ59、ピニオン64、ラック65を備えている場合等がある。
【0046】
受取選択手段は、例えば、上記いずれかの駆動部、切替入口部用モータ62等を備えている。
【0047】
後処理部61は、シート案内路54を送られてきたシートを受取って搬送する搬送ローラ対73と、この搬送ローラ対73を搬送されたシートを複数枚溜めて束状にして綴じるステープラ74と、綴じられたシート束を排出する後処理排出ローラ対75と、後処理排出ローラ対75で排出されたシートを積載される、処理済みシート積載手段である、例えば、昇降トレイ53等で構成されている。昇降トレイ53は、装置本体67に設けた不図示のレールを案内にして、装置本体67を昇降するようになっている。昇降トレイ53は、排出シートの枚数に応じて図1に示す矢印方向に移動(下降)しながらシートを積載することのできる、大容量積載可能なトレイである。昇降トレイ53の昇降は、切替入口部60と同様にラック、駆動歯車、モータ等によって行われる。
【0048】
シート処理装置50に排出された画像形成済みシートは、後処理を施さないで排出する場合には、切替入口部60のシート排出トレイ51へと、後処理後に排出する場合には、切替入口部60のシート案内路54を案内されて昇降トレイ53へと、選択的に排出されるようになっている。また、後処理を施さない場合でも、排出ローラ対22から多数枚のシートが排出される場合には、昇降トレイ53に排出するようにしてもよい。
【0049】
後処理をしないシートにおけるトレイの選択は、あらかじめ操作者により選択されるものである。すなわち、トレイの選択は、ジョブ毎に複写機101の操作部、またはパソコン等から行っても良いし、あるいはジョブの種類や排出ローラ対22からのシート出力枚数等によりあらかじめ設定しても良い。
【0050】
その設定例として、後処理設定をしていない複写ジョブにおいて、1つのジョブで設定した出力枚数に応じて排出するトレイを自動的に選択するようにする設定がある。つまり、少数枚ジョブの場合は、シート排出トレイ51に、多数枚ジョブの場合は昇降トレイ53に排出するようにする設定がある。また、ジョブ毎の出力枚数に限らず、シート排出トレイ51に積載されているシートの枚数をカウントし、その枚数が一定枚数に達した時点で排出シートの排出先を昇降トレイ53に切り替えるという設定もある。
【0051】
(シート処理装置の動作)
通常、切替入口部60は、図1に示すように、最も下降した位置で待機している(S101)。複写機101に電源を入れる(S101)。シートに処理を施すか、又は、処理を施さないで昇降トレイ53にシートを排出する場合、シート処理装置50の電源が入る(S105)。シートに後処理を施す必要がなく、かつ昇降トレイ53に排出しないで、シート排出トレイ51に排出するジョブが行われる場合、シート処理装置50は、画像形成部2等の装置本体23の排出ローラ対22からシートが排出されても、作動しないで、待機したままになっている。このため、排出ローラ対22から排出されたシートは、そのままシート排出トレイ51上に積載される(S104)。シート排出トレイ51にシートを排出するジョブ動作の間中、シート処理装置50には、電力は一切供給されない。
【0052】
このように、本実施形態のシート処理装置50は、後処理を必要としないシートが画像形成部2等の装置本体23から送られてくると、作動しないでそのままシート排出トレイ51でシートを受け取るようになっているので、省エネルギ化を実現することができる。また、シート処理装置50が故障した場合でも、後処理をしないジョブに限り、その復旧を待たずに、シート排出トレイ51でシートを受け取ることができるので、シート処理装置50のダウンタイムを最小限に抑えることができる。さらに、後処理部61を不必要に作動させる必要がなくなって、その分、摩耗や故障が少なくなり、シート処理装置50を長期間使用することができる。また、シート処理装置50は、処理を施さないシートを、後処理部61を通過させないようになっているので、シートを汚したり、シートに損傷を与えたりするおそれが少なくなり、シートの品質や、シートに形成してある画像の品質を低下させるようなことがなくなる。
【0053】
次に、大量枚数のジョブで、昇降トレイ53にシートに処理を施さないで排出するジョブを行う場合(S105)、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を制御して、駆動ギヤ57を回転させる。すると、切替入口部60は、図2に示すシート案内路54が画像形成部2等の装置本体23に設けた排出ローラ対22に対向する位置まで上昇する(S106,S107)。画像形成部2等の装置本体23から排出されたシートは、シート案内路54(S109)と、搬送ローラ対73とを通過して、昇降トレイ53上に排出されて積載される(S109)。昇降トレイ53は、シートの排出枚数の増加にともなって下降する。
【0054】
ステープル綴じなどの処理が必要なジョブを行う場合も(S103)、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を制御して、切替入口部60を上昇させる(S105,S106)。切替入口部60が上昇した後、装置本体23から排出されたシートは、シート案内路54、搬送ローラ対73、シート通過路72を通過して、ステープラ74で束状にされて綴じられた後に(S108)、昇降トレイ53上に排出されて積載される(S109)。昇降トレイ53は、シートの排出枚数の増加にともなって下降する。
【0055】
上記のように、昇降トレイ53にシートを排出して積載する場合、切替入口部60を図2に示す位置に保持しておく必要がある。このため、切替入口部60が所定の位置に上昇した後、切替入口部用モータ62の逆転を阻止するロック電流が切替入口部用モータ62に流れ始める。ロック電流を流す代わりに、切替入口部用モータ62にブレーキを設けて、そのブレーキによって、切替入口部60の下降を規制してもよい。
【0056】
なお、モータ62のロック電流、ブレーキの保持電流等による消費電力は、従来のシート処理装置において消費されることのない消費電力であるが、従来のシート処理装置における搬送ローラの回転に消費される電力、初期化動作に消費される電力等の合計の消費電力よりも少ないので、本実施形態のシート処理装置の省エネルギ化を阻害することはない。
【0057】
切替入口部60が上昇位置で停止していて、ジョブが終了したことが画像形成制御部24からシート処理制御部69に信号によって知らされて(S110)、一定時間経過しても画像形成部24が動作しない場合、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を回転させて切替入口部60を下降させ、待機位置に戻す(S112)。この場合、切替入口部用モータ62に流れているロック電流を解除するだけにして、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。あるいは、ブレーキを設けてある場合には、ブレーキを解除して、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。
【0058】
シート処理制御部69は、切替入口部60の上昇位置で、ジョブが終了していなくても、シートの排出を検知する排出センサ77からのシート検知信号が所定時間送られてこないときには、シート処理装置50内で何らかの異常が発生したものとして、切替入口部60を下降させて、待機位置に戻す。そして、再度、画像形成部2の動作が再開されるまで、シート処理装置への電力の供給は、停止される(S113)。一定時間内に画像形成部2が作動したとき(S111)、次のジョブへ移行する(S114)。
【0059】
このように、切替入口部60を下降した待機位置に戻すことによって、シート処理装置50に不具合が発生して、シート処理装置50が作動しなくなるようなことがあっても、少なくてもシート排出トレイ51でシートを受け取ることができるので、シート処理装置50のダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【0060】
切替入口部60が上昇位置にあるとき、電源を切ると、切替入口部用モータ62によって、切替入口部60が下降してから電源が切れるようになっている。すなわち、電源スイッチ76に所定時間経過してから電源を切ることのできる遅延スイッチを使用している。遅延スイッチが作動すると、画像形成制御部24を通じて、シート処理制御部69に停止信号が送られ、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62を作動させる。切替入口部60は、図1に示す位置に下降する。このとき、シート処理制御部69は、切替入口部用モータ62のロック電流を切って、切替入口部60を自重によって下降させてもよい。なお、電源スイッチ76が、シート処理装置50の装置本体67に設けてある場合、上記停止信号は、電源スイッチ76からシート処理制御部69に直接送られる。
【0061】
このように図1に示す切替入口部60が下降した位置を初期状態とすることにより、何らかの不具合が発生してシート処理装置そのものを動作させることができなくなった場合においても、シート排出トレイ51上にはシートを排出することができる。
【0062】
また、シート排出トレイ51は、シート排出方向の上流側端部が下流側端部よりも低くなっている。そして、シート排出トレイ51の上流端部にはシート受け止め片である、例えば、排出シート後端壁52を突設してある。このため、切替入口部60が上昇して、シートが後処理部61内に搬送される場合において、既に、シート排出トレイ51上にシートが積載されていても、シート排出トレイ51の上流端部には排出シート後端壁52を突設してあるので、シート排出トレイ51上のシートがシート排出トレイ51から落下するようなことがない。
【0063】
なお、排出シート後端壁52は、シート排出トレイ51が、シートを積載したまま、図2に示す位置から、図1に示す位置に上昇したとき、シートの上流端を受け止めて、シートがシート排出トレイ51から落下するのを防止している。また、排出シート後端壁52は、切替入口部60の上昇にともなって、シートの上流端が排出ローラ対22や、複写機の装置本体23に擦れるのを防止して、シートが損傷を受けないようにしている。さらに、シート排出トレイ51のシート積載面51aがシート排出方向の上流側端を下流側端より低くした傾斜面になっているので、排出シート後端壁52は、シート積載面51aを滑り降りるシートを受け止めてシートの整合を行うようになっている。
【0064】
切替入口部60が上昇した位置において、シートが後処理部61に搬送されている最中に、何らかの不具合が生じて、切替入口部60内でシート詰まりが発生した場合、図5に示すように、切替入口部60のシート案内路54の入口54aの下部を、シートの厚み方向に広げる拡口体である、例えば、パス解放部63で下側に開き、シート案内路54内のシートを除去できるようになっている。このようにシート案内路54の下側を開くことによって、ジャムシートを除去できるようになっていると、すでに、シート排出トレイ51上にシートが積載されている場合でも、シート排出トレイ51上のシートを取り除くことなく、ジャムシートの除去作業を円滑、かつ速やかに行うことができる。
【0065】
【発明の効果】
本発明のシート処理装置は、後処理が不必要なシートが送られてきたとき、シート処理手段を通さないでシートを受け取るようになっているので、シート処理手段を一切動作させる必要がなく、耐用年数を延ばすこと、故障原因を回避すること、省エネルギ化を実現すること等ができる。さらに、シートに損傷を与えたり、シートを汚したりして、シートの品質を低下させるのを防止することができる。
【0066】
また、本発明のシート処理装置は、選択案内手段が待機位置において、シート積載手段を選択するようになっているので、シート処理手段が故障した場合において、後処理をしないシートに限り、そのシート処理手段の復旧を待たないでシートを受け取ることができて、ダウンタイムを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のシート処理装置を備えた画像形成装置の一例である複写機のシート搬送方向に沿った断面図である。
【図2】図1に示すシート処理装置がシートに処理を施すことができる状態の図である。
【図3】シート処理装置の外観斜視図である。
【図4】シート処理装置の背面図である。
【図5】切替入口部に詰まったシートを除去するときのシート処理装置の外観斜視図である。
【図6】図1に示す複写機において、画像形成制御部とシート処理制御部とを一体にした図である。
【図7】図1に示す複写機において、画像形成制御部とシート処理制御部とを一体にし、かつシート処理装置の装置本体と、画像形成部等の装置本体とを一体にした図である。
【図8】昇降体を上昇させる他の形態の機構を示した図である。
【図9】シート処理装置の動作説明用の概略フローチャートである。
【符号の説明】
P シート
1 画像読み取り部
2 画像形成部
4b 原稿搬送装置(ADF)
14 感光体ドラム
19 定着器
22 排出ローラ対
23 画像形成部等の装置本体
24 画像形成制御部
25 画像形成部等装置本体
28 画像形成処理部(画像形成手段)
50 シート処理装置
51 シート排出トレイ(シート積載手段)
52 排出シート後端壁(シート受け止め片)
53 昇降トレイ(処理済みシート積載手段)
54 シート案内路
57 駆動ギヤ(駆動部、受取選択手段)
58 ラック(駆動部、受取選択手段)
59 排出ローラ対用モータ
60 切替入口部(変位体、受取選択手段)
61 後処理部(シート処理手段)
62 切替入口部用モータ(駆動部、受取選択手段)
63 パス解放部(拡口体)
67 シート処理装置の装置本体
69 シート処理制御部
72 シート通過路
73 搬送ローラ対
74 ステープラ
75 後処理排出ローラ対
76 電源スイッチ・遅延スイッチ
101 複写機(画像形成装置)
Claims (19)
- 送られてきたシートに処理を施すシート処理手段と、
前記シート処理手段によって処理を施さない前記送られてきたシートが積載されるシート積載手段と、
前記送られてきたシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記送られてきたシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、
を備えたことを特徴とするシート処理装置。 - 前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位することを特徴とする請求項1,2,3のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記シートが所定時間送られてこないとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位することを特徴とする請求項2又は3に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れることを特徴とする請求項1,2,4のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記送られてきたシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記シートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記シートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位することを特徴とする請求項2又は4に記載のシート処理装置。
- 前記シート積載手段は、前記シートの搬送方向の上流側に前記シートの上流端を受け止めるシート受け止め片を有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- 前記シート案内路の前記送られてきたシートを受け入れる入口の一部を、該入口を該シートの厚み方向に広げる拡口体で形成したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- 前記シート処理手段の下流側に、処理済みのシートを積載される処理済みシート積載手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート処理装置。
- シートに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって画像を形成された画像形成済みシートに処理を施すシート処理手段と、
前記シート処理手段によって処理を施さない前記画像形成済みシートが積載されるシート積載手段と、
前記画像形成済みシートを前記シート処理手段に案内するシート案内路及び前記シート積載手段を有して前記画像形成済みシートを前記シート案内路と前記シート積載手段とで選択的に受け取る受取選択手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記シート積載手段は、前記シート処理手段の上方に位置していることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る状態において、電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る状態に切り換わることを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位することを特徴とする請求項12又は13に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記画像形成済みシートが所定時間送られてこないとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位することを特徴とする請求項13又は14に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置と前記シート積載手段で受け取る位置とに前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいる状態で、前記電源を切られるときに、前記変位体が前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に前記駆動部によって変位してから前記電源が切れることを特徴とする請求項12,13,15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記受取選択手段は、前記シート案内路と前記シート積載手段とを有して変位可能な変位体と、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置から前記シート積載手段で受け取る位置に前記変位体を変位させる駆動部とを有し、前記変位体は、前記画像形成済みシートを前記シート案内路で受け取る位置にいて、前記電源を切られたとき、前記画像形成済みシートを前記シート積載手段で受け取る位置に自重によって変位することを特徴とする請求項13又は15に記載の画像形成装置。
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JP2005306566A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Kyocera Mita Corp | 画像形成システム,後処理装置及び画像形成装置 |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002180673A patent/JP2004026324A/ja active Pending
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JP4568014B2 (ja) * | 2004-04-22 | 2010-10-27 | 京セラミタ株式会社 | 画像形成システム,後処理装置及び画像形成装置 |
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