JP2007233359A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007233359A
JP2007233359A JP2007016221A JP2007016221A JP2007233359A JP 2007233359 A JP2007233359 A JP 2007233359A JP 2007016221 A JP2007016221 A JP 2007016221A JP 2007016221 A JP2007016221 A JP 2007016221A JP 2007233359 A JP2007233359 A JP 2007233359A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive member
electrophotographic photosensitive
concave
electrophotographic
shape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007016221A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007233359A5 (ja
JP4101279B2 (ja
Inventor
Takashi Anezaki
隆志 姉崎
Harunobu Ogaki
晴信 大垣
Hironori Uematsu
弘規 植松
Masataka Kawahara
正隆 川原
Atsushi Ochi
敦 大地
Kyoichi Teramoto
杏一 寺本
Akira Shimada
明 島田
Akio Maruyama
晶夫 丸山
Norihiro Kikuchi
憲裕 菊地
Akio Koganei
昭雄 小金井
Takayuki Tsunoda
隆行 角田
Hirotoshi Uesugi
浩敏 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2007016221A priority Critical patent/JP4101279B2/ja
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to CN2007800040859A priority patent/CN101379439B/zh
Priority to KR1020087021270A priority patent/KR101027894B1/ko
Priority to EP07707990.3A priority patent/EP1983375B1/en
Priority to PCT/JP2007/051860 priority patent/WO2007088995A1/ja
Priority to US11/770,270 priority patent/US7556901B2/en
Publication of JP2007233359A publication Critical patent/JP2007233359A/ja
Publication of JP2007233359A5 publication Critical patent/JP2007233359A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4101279B2 publication Critical patent/JP4101279B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/043Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/10Bases for charge-receiving or other layers
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/147Cover layers

Abstract

【課題】機械的強度を高める方法によらず電子写真感光体表面に生じる画像不良の原因となる大きさの傷の発生を抑制し、長期にわたり良好な画像の形成が可能な電子写真感光体、該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。
【解決手段】支持体および感光層を有する電子写真感光体において、該感光体表面に、長軸径0.1μm以上10μm以下かつ短軸径0.1μm以上10μm以下かつ最深部と開孔面との距離0.1μm以上10μm以下の独立した凹形状部が複数存在し、該表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aの中に、一辺が該感光体回転方向に対し平行な一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bを該感光体回転方向に対し平行な直線で500等分したとき、各領域Bにおいて該直線のうち400本以上499本以下が該凹形状部を通ることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真感光体(以下において、単に「感光体」ということもある)としては、低価格及び高生産性の利点から、光導電性物質(電荷発生物質や電荷輸送物質)として有機材料を用いた感光層(有機感光層)を支持体上に設けてなる電子写真感光体、いわゆる有機電子写真感光体が普及している。有機電子写真感光体としては、光導電性染料や光導電性顔料のような電荷発生物質を含有する電荷発生層と光導電性ポリマーや光導電性低分子化合物のような電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層してなる感光層、いわゆる積層型感光層を有するものが主流である。これは、高感度及び材料設計の多様性の利点を考慮したものである。
一般に電子写真感光体は、現像材とともに、電子写真画像形成プロセスにおいて用いられる。電子写真感光体の表面には、電気的外力や機械的外力が直接加えられるため、多くの課題が発生する。
電子写真感光体の課題として、上記の外力によって生じる電子写真感光体表面の傷により引き起こされる画質劣化が挙げられる。上記課題に対して、電子写真感光体表面層の改良が積極的に検討されている。具体的には、上記の外力によって生じる感光体表面の傷の発生や摩耗に対する耐久性を向上させるために、表面層の機械的強度の向上が試みられている。
電子写真感光体の表面層用結着樹脂としては、従来、ポリカーボネート樹脂がよく使用されてきた。近年、ポリカーボネート樹脂よりも機械的強度が高いポリアリレート樹脂を使用することで、表面層の機械的強度を向上させる提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。ポリアリレート樹脂は、芳香族ジカルボン酸ポリエステル樹脂の1種である。
また、結着樹脂として硬化性樹脂を用いた硬化層を表面層とした電子写真感光体が開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、炭素−炭素二重結合を有する結着樹脂のモノマーと炭素−炭素二重結合を有する電荷輸送性機能を有するモノマーとを、熱又は光のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を表面層とした電子写真感光体が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。さらに、同一分子内に連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を、電子線のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層を表面層とした電子写真感光体が開示されている(例えば、特許文献5、特許文献6参照)。
このように、近年、電子写真感光体表面層の機械的強度を向上させる技術として、電子写真感光体の表面層に機械的強度が高い結着樹脂を用いる技術や、表面層を硬化層とする技術が提案されてきている。
また、近年、クリーニング部材による感光体表面のクリーニングにおける性能向上を目的として、電子写真感光体の表面を適度に粗面化する方法が提案されている。
電子写真感光体の表面を粗面化する技術としては、電子写真感光体の表面からの転写材の分離を容易にするために、電子写真感光体の表面粗さ(周面の粗さ)を規定の範囲内に収める技術が開示されている(例えば、特許文献7参照)。また、特許文献7には、表面層を形成する際の乾燥条件を制御することにより、電子写真感光体の表面をユズ肌状に粗面化する方法が開示されている。表面層に粒子を含有させることで、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている(例えば、特許文献8参照)。金属製のワイヤーブラシを用いて表面層の表面を研磨することによって、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている(例えば、特許文献9参照)。特定のクリーニング手段及びトナーを用い、有機電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている(例えば、特許文献10参照)。特許文献10によると、特定のプロセススピード以上の電子写真装置で使用した場合に課題となるクリーニングブレードの捲れやエッジ部の欠けが解決されると記載されている。フィルム状研磨材を用いて表面層の表面を研磨することによって、電子写真感光体の表面を粗面化する技術が開示されている(例えば、特許文献11参照)。ブラスト処理により電子写真感光体の周面を粗面化する技術が開示されている(例えば、特許文献12参照)。ただし、上記のような方法で粗面化された電子写真感光体の表面形状の詳細は不明である。上記ブラスト処理により電子写真感光体の周面を粗面化する技術が開示され、所定のディンプル形状を有する電子写真感光体が開示され、高温高湿下で発生しやすい画像流れやトナーの転写性に関しての改善が図られていることが記載されている(例えば、特許文献13参照)。また、井戸型の凹凸のついたスタンパを用いて電子写真感光体の表面を圧縮成型加工する技術が開示されている(例えば、特許文献14参照)。
特開平10−39521号公報 特開平2−127652号公報 特開平5−216249号公報 特開平7−72640号公報 特開2000−66424号公報 特開2000−66425号公報 特開昭53−92133号公報 特開昭52−26226号公報 特開昭57−94772号公報 特開平1−99060号公報 特開平2−139566号公報 特開平02−150850号公報 国際公開第2005/93518号パンフレット 特開2001−066814号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献6で開示されている電子写真感光体表面層の機械的強度を高める方法では、樹脂の強度を高めることにより表面の傷の発生を抑えることは達成しているが、長期にわたる高画質な画像の提供する点において、傷の成長を抑制するには十分とはいえない。
特許文献7乃至特許文献13で示されている提案では、電子写真感光体表面の加工によりクリーニング性の向上を達成しているが、電子写真感光体表面の表面に生じる傷の成長を抑制することに関しては十分とはいえない。
また、特許文献14で開示されている電子写真感光体では、感光体表面に微細な凹凸を設けることによりトナーの転写性向上は図られているが、電子写真感光体表面に生じる傷の成長を抑制する点では十分とはいえない。
本発明の課題は、電子写真感光体表面に画像不良の原因となる大きさの傷の発生および傷の成長を抑制することにより、長期にわたり良好な画像の形成が可能な電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することである。
本発明者らは、感光体表面に生じる画像不良の原因となる大きさの傷の発生および傷の成長に関して鋭意検討した結果、電子写真感光体表面に微細な凹形状部を一定の条件を満たすよう配置することにより、感光体表面に生じる画像不良の原因となる大きさの傷の発生および傷の成長を効果的に抑制できることを見いだし、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面に、複数の各々独立した凹形状部を有し、各凹形状部の表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ各凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下であり、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通ることを特徴とする電子写真感光体に関する。
さらに本発明は、上記の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
さらに本発明は、上記の電子写真感光体と、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置に関する。
本発明によれば、機械的強度を高める方法によらず電子写真感光体表面に生じる画像不良の原因となる大きさの傷の発生、および傷の成長を抑制することにより、長期にわたり良好な画像の形成が可能な電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することが出来る。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体は、上記のとおり、支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面に、複数の各々独立した凹形状部を有し、各凹形状部の表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ各凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下であり、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通ることを特徴とする電子写真感光体である。
本発明における独立した凹形状部とは、個々の凹形状部が、他の凹形状部と明確に区分されている状態を示す。本発明における電子写真感光体の表面に形成されている凹形状部は、感光体表面の観察では、例えば、直線により構成される形状、曲線により構成される形状あるいは直線および曲線により構成される形状が挙げられる。直線により構成される形状としては、例えば、三角形、四角形、五角形あるいは六角形が挙げられる。曲線により構成される形状としては、例えば、円形状あるいは楕円形状が挙げられる。直線および曲線により構成される形状としては、例えば、角の円い四角形、角の円い六角形あるいは扇形が挙げられる。また、本発明における電子写真感光体の表面の凹形状部は、感光体断面の観察では、例えば、直線により構成される形状、曲線により構成される形状あるいは直線および曲線により構成される形状が挙げられる。直線により構成される形状としては、例えば、三角形、四角形あるいは五角形が挙げられる。曲線により構成される形状としては、例えば、部分円形状あるいは部分楕円形状が挙げられる。直線および曲線により構成される形状としては、例えば、角の円い四角形あるいは扇形が挙げられる。本発明における電子写真感光体表面の凹形状部の具体例としては、図1A乃至1H、図2A乃至2Hおよび図3A乃至3Gで示される凹形状部が挙げられる。本発明における電子写真感光体表面の凹形状部は、個々に異なる形状、大きさあるいは深さを有してもよく、また、すべての凹形状部が同一の形状、大きさあるいは深さであってもよい。さらに、電子写真感光体の表面は、個々に異なる形状、大きさあるいは深さを有する凹形状部と、同一の形状、大きさあるいは深さを有する凹形状部が組み合わされた表面であってもよい。
本発明における長軸径とは、各凹形状部の開孔部を横切る直線のうち、最大となる直線の長さを示す。具体的には、図1A乃至1H中の長軸径(Rpc)および図3A乃至3G中の長軸径(Rpc)で示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面を基準とし、開孔部の端部に接する平行な2本の直線で凹形状部をはさんだ際、上記2本の直線間距離が最大となるときの長さを示す。例えば、凹形状部の表面形状が円状の場合は直径を示し、表面形状が楕円状の場合は長径を示し、表面形状が四角形の場合は対角線のうち長い対角線を示す。
本発明における短軸径とは、各凹形状部の開孔部を横切る直線のうち、最小となる直線の長さを示す。具体的には、図2A乃至2H中の短軸径(Lpc)で示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面を基準とし、開孔部の端部に接する平行な2本の直線で凹形状部をはさんだ際、上記2本の直線間距離が最小となるときの長さを示す。例えば、凹形状部の表面形状が円状の場合は直径を示し、表面形状が楕円状の場合は短径を示す。
本発明における凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)は、図3中に示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面を基準とし、凹形状部の最深部と開孔面との距離、すなわち深さを示す。
電子写真感光体の感光層表面における、画像不良の原因となる大きさの傷の発生および傷の成長を抑制するためには、上記凹形状部は少なくとも電子写真感光体の感光層表面に形成されている。
上記凹形状部は、電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、該499本の直線うちの400本以上499本以下が通るように凹形状部が存在する。
上記領域Aの取り方を図4および図5を用いて説明する。図4に示す電子写真感光体における感光層表面2を、感光層表面において感光体回転方向と直交する方向に伸びる直線OPによって切り取り、展開したものを図5に示す。図5における点O’および点P’は、展開前に図4においてそれぞれ点Oおよび点Pと重なっていた点である。図5における四角形OPP’O ’を、感光体回転方向に4等分、感光体回転方向と直交する方向に25等分することによって、合計100箇所の領域Aを図5に示すようにとることができる(図5においては、領域Aの一部を省略して示してある)。
このようにして得られた領域A中に設ける上記領域Bを、感光体回転方向に対して平行な直線LからL499の計499本の直線で500等分したものを図6に示す。図6中の矢印で示すように、各直線間の間隔は、0.1μmとなる。
上記凹形状部を領域B中の直線が通る状態に関して、図7を用いて説明する。本発明における上記領域B中の直線が凹形状部3を通るとは、具体的には図7中の(7−a)、(7−b)および(7−c)で示される状態を示す。反対に上記領域B中の直線が凹形状部を通らないとは、具体的には図7中の(7−d)で示される状態を示す。本発明においては、上記領域B中の直線が1つ以上の凹形状部の少なくとも一部でも通っている場合、上記直線は上記凹形状部を通る直線として数える。
以上の条件を満たす電子写真感光体においては、感光層表面全体において、画像不良の原因となる大きさの傷の発生および傷の成長を効果的に抑制することができる。
近年、一般的に用いられる電子写真感光体としては、円筒形やベルト状の電子写真感光体が挙げられる。上記電子写真感光体は、感光体が回転することにより帯電、現像、転写、クリーニングといった一連の画像形成プロセスの一部もしくは全てを連続的に行なうことが可能である。感光体は、上記画像形成プロセス時に帯電部材、現像部材、転写部材およびクリーニング部材と接触して用いられることがある。感光体と上記感光体以外の部材とが接触する場合、回転という動作の特性上、感光体表面に対して、感光体回転方向と感光体回転方向と直交する方向では異なる影響が及ぼされると考えられる。感光体と感光体以外の部材が従動する場合、感光体と感光体以外の部材がそれぞれ独立に回転する場合、感光体と感光体以外の部材の一方のみが回転する場合のいずれにおいても、感光体表面に対しては、感光体回転方向と直交する方向よりも感光体回転方向に大きな力が加わると考えられる。それは、感光体回転時には、回転方向に大きく摩擦力が働くためである。感光体回転方向に大きな摩擦力が繰り返し働くために、感光体表面に微小な傷が発生した場合、その後の繰り返しの摩擦によって上記微小な傷が感光体回転方向に徐々に成長し、周傷と呼ばれる感光体回転方向に伸びる大きな傷となる。この傷は、大きいものでは感光体表面の目視確認により発見することが可能である。感光体表面に微小な傷が生じ、繰り返しの摩擦等の力によってその傷が大きくなると、感光体上の傷周辺で帯電、現像、転写、クリーニングといったプロセスが不均一に行なわれるようになり、その結果として画質が低下する。
本発明では、電子写真感光体の表面に特定の凹形状部を有することにより、感光体上の微小傷の発生だけでなく、発生した微小傷が感光体回転方向と平行な方向に画像不良の要因となる大きさ以上に成長することを低減し、感光体回転方向に成長する傷による画質の低下を防ぐ方法を示している。即ち、本発明の電子写真感光体においては、感光体表面に他の部材との接触により微小な傷が生じ、他の部材と接触が繰り返されることにより生じた微小な傷が感光体回転方向に成長したとしても、その傷の成長が感光体表面上の凹形状部に達した段階でそれ以上成長することが阻止され、画質の低下の要因となる大きさまで傷が成長することを抑制する。
本発明の電子写真感光体は、電子写真感光体表面に、表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下である独立した凹形状部を複数有している。上記凹形状部を有することにより、電子写真感光体表面に生じた微小な傷が感光体回転方向に成長した場合においても、傷が凹形状部に達した時点で感光体回転方向への傷の成長が止まるので、上記凹形状部において傷の成長を止めることが可能である。
さらに、本発明の電子写真感光体は、電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、上記感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が上記感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを上記感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、上記499本の直線のうちの400本以上499本以下が上記凹形状部を通る電子写真感光体である。この条件を満たす感光体は、感光体表面の全面において、上記凹形状部が上記感光体回転方向に対し、画質の低下の要因となる大きさまで傷を成長させない範囲内に存在している電子写真感光体である。よって、感光体表面に微小な傷が発生し、その傷が感光体回転方向に伸びたとしても、その傷における感光体回転方向の両端には上記凹形状部が存在し、更にその間隔は画質の低下の要因となる大きさまで傷を成長させない範囲内であるので、傷の成長による画質劣化が低減される。
本発明の凹形状部の長軸径(Rpc)は0.1μm以上10μm以下であるが、0.5μm以上9.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明の短軸径(Lpc)は0.1μm以上10μm以下であるが、0.4μm以上9.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明の凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)は、0.1μm以上10μm以下であるが、0.5μm以上5.0μm以下であることが好ましい。
また、本発明の凹形状部の長軸径(Rpc)に対する上記最深部と開孔面との距離(Rdv)の比の値(Rdv/Rpc)が0.1以上10以下であることが好ましい。
また、本発明の凹形状部は、上記領域Bのそれぞれにおいて、上記直線のうち450本以上499本以下が上記凹形状部を通ることが、感光体表面に生じた微小な傷の成長を抑える効果を高めるためにはより好ましい。
本発明において、電子写真感光体の表面の凹形状部は、例えば、市販のレーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡あるいは原子力間顕微鏡を用いて測定可能である。
レーザー顕微鏡としては、例えば、以下の機器が利用可能である。超深度形状測定顕微鏡VK−8550、超深度形状測定顕微鏡VK−9000および超深度形状測定顕微鏡VK−9500(いずれも(株)キーエンス社製):表面形状測定システムSurface Explorer SX−520DR型機((株)菱化システム社製):走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000(オリンパス(株)社製):リアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスC130(レーザーテック(株)社製)。
光学顕微鏡としては、例えば、以下の機器が利用可能である。デジタルマイクロスコープVHX−500およびデジタルマイクロスコープVHX−200(いずれも(株)キーエンス社製):3DデジタルマイクロスコープVC−7700(オムロン(株)社製)。
電子顕微鏡としては、例えば、以下の機器が利用可能である。3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−9800および3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−8800(いずれも(株)キーエンス社製):走査型電子顕微鏡コンベンショナル/Variable Pressure SEM(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製):走査型電子顕微鏡SUPERSCAN SS−550((株)島津製作所社製)。
原子力間顕微鏡としては、例えば、以下の機器が利用可能である。ナノスケールハイブリッド顕微鏡VN−8000((株)キーエンス社製):走査型プローブ顕微鏡NanoNaviステーション(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製):走査型プローブ顕微鏡SPM−9600((株)島津製作所社製)。
上記顕微鏡を用いて、所定の倍率により、測定視野内の凹形状部の長軸径(Rpc)、短軸径(Lpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を計測することが出来る。
なお、凹形状部の長軸径が1μm程度以下の凹形状部についても、レーザー顕微鏡および光学顕微鏡による観察が可能であるが、より測定精度を高める場合には、電子顕微鏡による観察及び測定を併用することが望ましい。
次に、本発明による電子写真感光体の表面の形成方法について説明する。表面形状の形成方法としては、上記の凹形状部に係る要件を満たし得る方法であれば、特に制限はない。電子写真感光体表面の形成方法の例を挙げれば、パルス幅が100ns(ナノ秒)以下である出力特性を有するレーザー照射による電子写真感光体の表面の形成方法、所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行なう表面の形成方法、電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法が挙げられる。
パルス幅が100ns(ナノ秒)以下である出力特性を有するレーザー照射による電子写真感光体の表面の形成方法について説明する。この方法で用いるレーザーの具体的な例としては、ArF、KrF、XeFまたはXeClのようなガスをレーザー媒質とするエキシマレーザーや、チタンサファイアを媒質とするフェムト秒レーザーが挙げられる。さらに、上記、レーザー照射における、レーザー光の波長は、1,000nm以下であることが好ましい。
上記エキシマレーザーは、以下の工程で放出されるレーザー光である。まず、Ar、KrまたはXeのような希ガスと、FあるいはClのようなハロゲンガスとの混合気体に、例えば、放電、電子ビームおよびX線でエネルギーを与えて、上述の元素を励起して結合させる。その後、基底状態に落ちることで解離する際、エキシマレーザー光が放出される。上記エキシマレーザーにおいて用いるガスとしては、ArF、KrF、XeClまたはXeFが挙げられるが、いずれを用いてもよい。特には、KrFあるいはArFが好ましい。
凹形状部の形成方法としては、図8に示されているレーザー光遮蔽部4とレーザー光透過部5とを適宣配列したマスクを使用する。マスクを透過したレーザー光のみがレンズで集光され、電子写真感光体の表面に照射されることにより、所望の形状と配列を有した凹形状部の形成が可能となる。レーザー照射による電子写真感光体の表面の形成方法では、一定面積内の多数の凹形状部を、凹形状部の形状あるいは面積に関わらず瞬時に、かつ同時に加工できるため、表面形成工程は短時間ですむ。マスクを用いたレーザー照射により、1回照射当たり電子写真感光体の表面の数mmから数cmの領域が加工される。レーザー加工においては、図9に示すように、まず、ワーク回転用モーター7により電子写真感光体9を自転させる。自転させながら、ワーク移動装置8により、エキシマレーザー光照射器6のレーザー照射位置を電子写真感光体9の軸方向上にずらしていくことにより、電子写真感光体の表面全域に効率良く凹形状部を形成することができる。
上記、レーザー照射による電子写真感光体の表面の形成方法により、長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下である独立した凹形状部を複数有し、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、該499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通る電子写真感光体を作製することができる。
最深部と開孔面との距離は、レーザー照射によって電子写真感光体の表面を形成する場合は、レーザー照射時間、回数のような製造条件の調整で制御することが可能である。製造上の精度あるいは生産性の観点から、レーザー照射により電子写真感光体の表面を形成する場合は、一回のレーザー照射による凹形状部の最深部と開孔面との距離は0.1μm以上2.0μm以下とすることが望ましく、さらには0.3μm以上1.2μm以下であることが好ましい。図10に、上記方法にて電子写真感光体表面に作製可能な凹形状部の例を示す。図中、符号11は凹形状部形成領域、10は凹形状部非形成領域を示し、矢印は電子写真感光体の周方向を示す。レーザー照射による電子写真感光体の表面の形成方法を用いることにより、凹形状部の大きさ、形状および配列の制御性が高く、高精度且つ自由度の高い電子写真感光体の表面加工が実現できる。
次に、所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行なう電子写真感光体表面の形成方法について説明する。
図11は、本発明に用いることができるモールドによる圧接形状転写加工装置の概略図の例を示す図である。加圧及び解除が繰り返し行なえる加圧装置12に所定のモールド13を取り付けた後、感光体14に対して所定の圧力(矢印で示す)でモールドを当接させ形状転写を行なう。その後、加圧を一旦解除し、感光体14を矢印方向に回転させながら移動させた後に、再度加圧そして形状転写工程を行なう。この工程を繰り返すことにより、感光体全周にわたって所定の凹形状部を形成することが可能である。
また、例えば図12に示されているように、加圧装置12に感光体14の全周長程度の所定形状を有するモールド13を取り付けた後、感光体14に対して所定の圧力をかけながら、感光体を回転、移動させることにより、感光体全周にわたって所定の凹形状部を形成してもよい。
また、シート状のモールドをロール状の加圧装置と感光体との間に挟み、モールドシートを送りながら感光体表面を加工することも可能である。
また、形状転写を効率的に行なう目的で、モールドや感光体を加熱してもよい。モールドおよび感光体の加熱温度は、本発明の所定の凹形状部が形成できる範囲で任意であるが、形状転写時のモールドの温度(℃)を支持体上の感光層のガラス転移温度(℃)より高くするように加熱することが好ましい。さらには、モールドの加熱に加えて、形状転写時の支持体の温度(℃)を感光層のガラス転移温度(℃)より低く制御することが、感光体表面に転写された凹形状部を安定的に形成するうえで好ましい。
また、本発明の感光体が電荷輸送層を有する感光体である場合は、形状転写時のモールドの温度(℃)を支持体上の電荷輸送層のガラス転移温度(℃)より高くするように加熱することが好ましい。さらには、モールドの加熱に加えて、形状転写時の支持体の温度(℃)を電荷輸送層のガラス転移温度(℃)より低く制御することが、感光体表面に転写された凹形状部を安定的に形成するうえで好ましい。
モールド自体の材質、大きさおよび形状は適宜選択することが出来る。材質としては、微細表面加工された金属およびシリコンウエハーの表面にレジストによりパターニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルムおよび所定の微細表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングされたものが挙げられる。モールドの形状の一例を図13(感光体当接面の部分拡大図)および図14(感光体当接面断面の部分拡大図)に示す。これらの図において、符号26はモールド基板を示し、27はモールド円柱を示す。
また、感光体に対して圧力の均一性を付与する目的で、モールドと加圧装置との間に弾性体を設けてもよい。
上記、所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行なう表面の形成方法により、表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下である独立した凹形状部を複数有し、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、該499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通る電子写真感光体を作製することができる。
所定の形状を有するモールドを電子写真感光体の表面に圧接し形状転写を行なう表面の形成方法を用いることにより、凹形状部の大きさ、形状および配列の制御性が高く、高精度且つ自由度の高い電子写真感光体の表面加工が実現できる。
次に、電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法を説明する。電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法とは、結着樹脂および特定の芳香族有機溶剤を含有し、芳香族有機溶剤の含有量が表面層用塗布液中の全溶剤質量に対し50質量%以上80質量%以下で含有する表面層用塗布液を作製し、該塗布液を塗布する塗布工程、次いで、該塗布液を塗布された支持体を保持し、該塗布液を塗布された支持体の表面を結露させた支持体保持工程、その後、支持体を加熱乾燥する乾燥工程により表面に各々独立した凹形状部が形成された表面層を作製することからなる電子写真感光体の製造方法である。
上記、結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂および不飽和樹脂が挙げられる。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂あるいはジアリルフタレート樹脂が好ましい。さらには、ポリカーボネート樹脂あるいはポリアリレート樹脂であることが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
上記、特定の芳香族有機溶剤は、水に対して親和性の低い溶剤である。具体的には、1,2−ジメチルベンゼン、1,3−ジメチルベンゼン、1,4−ジメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼンあるいはクロロベンゼンが挙げられる。
上記、表面層塗布液中に、芳香族有機溶剤を含有していることが重要であるが、凹形状部を安定的に作製する目的で、表面層塗布液中に、さらに水との親和性の高い有機溶剤あるいは水を表面層用塗布液中に含有してもよい。水との親和性の高い有機溶剤としては、(メチルスルフィニル)メタン(慣用名:ジメチルスルホキシド)、チオラン−1,1−ジオン(慣用名:スルホラン)、N,N−ジメチルカルボキシアミド、N,N−ジエチルカルボキシアミド、ジメチルアセトアミドあるいは1−メチルピロリジン−2−オンであることが好ましい。これらの有機溶剤は単独で含有することも、2種以上混合して含有することができる。
上記、支持体の表面を結露させた支持体保持工程とは、表面層塗布液を塗布された支持体を、支持体の表面が結露する雰囲気下に一定時間保持する工程を示す。この表面形成方法における結露とは、水の作用により表面層塗布液を塗布された支持体に液滴が形成されたことを指す。支持体の表面を結露させる条件は、支持体を保持する雰囲気の相対湿度および塗布液溶剤の揮発条件(例えば気化熱)によって影響されるが、表面層塗布液中に、芳香族有機溶剤を全溶剤質量に対し50質量%以上含有しているため、塗布液溶剤の揮発条件の影響は少なく、支持体を保持する雰囲気の相対湿度に主に依存する。支持体の表面を結露させる相対湿度は、40%〜100%である。さらに相対湿度70%以上であることが好ましい。支持体保持工程には、結露による液滴形成が行われるのに必要な時間があればよい。生産性の観点から好ましくは1秒〜300秒であり、さらには10秒から180秒程度であることが好ましい。支持体保持工程には、相対湿度が重要であるが、雰囲気温度としては20℃以上80℃以下であることが好ましい。
上記、加熱乾燥する乾燥工程により、支持体保持工程によって表面に生じた液滴を、感光体表面の凹形状部として形成できる。均一性の高い凹形状部を形成するためには、速やかな乾燥であることが重要であるため、加熱乾燥が行われる。乾燥工程における乾燥温度は、100℃〜150℃であることが好ましい。加熱乾燥する乾燥工程時間は、支持体上に塗布された塗布液中の溶剤および結露工程によって形成した水滴が除去される時間があればよい。乾燥工程時間は、20分〜120分であることが好ましく、さらには40分〜100分であることが好ましい。
上記、電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法により、感光体の表面には、各々独立した凹形状部が形成される。電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法は、水の作用により形成される液滴を、水との親和性の低い溶剤および結着樹脂を用いて凹形状部を形成する方法である。この製造方法により作製された電子写真感光体表面に形成された凹形状部の個々の形は、水の凝集力により形成されるため、均一性の高い凹形状部となっている。この製造方法は、液滴あるいは液滴が十分に成長した状態から液滴を除去する工程を経る製造方法であるため、電子写真感光体の表面の凹形状部は、例えば、液滴形状あるいはハニカム形状(六角形状)の凹形状部が形成される。液滴形状の凹形状部とは、感光体表面の観察では、例えば、円形状あるいは楕円形状に観察される凹形状部であり、感光体断面の観察では、例えば、部分円状あるいは部分楕円状に観察される凹形状部を示す。また、ハニカム形状(六角形状)の凹形状部とは、例えば、電子写真感光体の表面に液滴が最密充填されたことにより形成された凹形状部である。具体的には、感光体表面の観察では、例えば、凹形状部が円状、六角形状あるいは角の円い六角形状であり、感光体断面の観察では、例えば、部分円状あるいは角柱のような凹形状部を示す。
このように、電子写真感光体の表面層形成時に表面を結露させた表面の形成方法により、表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下である独立した凹形状部を複数有し、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、該499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通る電子写真感光体を作製することができる。
上記凹形状部は、製造方法で示した範囲内で製造条件の調整を行うことにより制御可能である。凹形状部は、例えば、明細書に記載した表面層塗布液中の溶剤種、溶剤含有量、支持体保持工程における相対湿度、保持工程における保持時間、加熱乾燥温度により制御可能である。
次に、本発明による電子写真感光体の構成について説明する。上記のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に設けられた有機感光層(以下、単に「感光層」ともいう。)とを有する。本発明による電子写真感光体は、一般的には、円筒状支持体上に感光層を形成した円筒状有機電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状或いはシート状の形状も可能である。
電子写真感光体の感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体は、電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。本発明による電子写真感光体において、積層型感光層を採用する場合、電子写真特性の観点から、順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。さらに、耐久性能向上等を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。
電子写真感光体の支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレスのような金属製の支持体を用いることができる。アルミニウムまたはアルミニウム合金の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金または酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン又はポリスチレン樹脂)を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子または銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の防止を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理を施してもよい。
支持体の体積抵抗率は、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合、その層の体積抵抗率は、1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、特には1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
支持体と、後述の中間層又は感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。これは導電性粉体を適当な結着樹脂に分散させた塗布液を塗工することにより形成される層である。このような導電性粉体としては、以下のようなものが挙げられる。カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛又は銀のような金属粉;導電性酸化スズ又はITOのような金属酸化物粉体。
また、同時に用いられる結着樹脂としては、以下の熱可塑樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂又はアルキッド樹脂。
導電層は、上記導電性粉体と結着樹脂を、テトラヒドロフラン又はエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル系溶剤;メタノールのようなアルコール系溶剤;メチルエチルケトンのようなケトン系溶剤;トルエンのような芳香族炭化水素溶剤に分散し、または溶解し、これを塗布することにより形成することができる。導電層の平均膜厚は0.2μm以上40μm以上であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより一層好ましい。
導電性顔料や抵抗調節顔料を分散させた導電層は、その表面が粗面化される傾向にある。
支持体又は導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、例えば、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
中間層は、硬化性樹脂を塗布後硬化させて樹脂層を形成する、あるいは、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸又はカゼインのような水溶性樹脂;ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリグルタミン酸エステル樹脂。電気的バリア性を効果的に発現させるためには、また、塗工性、密着性、耐溶剤性および抵抗のような観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性または非結晶性の共重合ナイロンが好ましい。中間層の平均膜厚は、0.05μm以上7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層中に、半導電性粒子を分散させる、あるいは、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に本発明における感光層について説明する。本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、以下のものが挙げられる。モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料;金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料;インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料;ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料;アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料;スクワリリウム色素、ピリリウム塩又はチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素;セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質;キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素又はスチリル色素。これら電荷発生材料は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため、好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂。特には、ブチラール樹脂が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤および/または可塑剤を必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物又はトリアリルメタン化合物が挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂又は不飽和樹脂。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂又はジアリルフタレート樹脂が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、以下のものが挙げられる。アセトン又はメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤;酢酸メチル又は酢酸エチルのようなエステル系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタン又はジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤;トルエン、キシレン又はクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤。これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
電荷輸送層の平均膜厚は5μm以上50μm以下であることが好ましく、特には10μm以上35μm以下であることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤および/または可塑剤を必要に応じて添加することもできる。
本発明において電子写真感光体に要求される特性の一つである耐久性能の向上にあたっては、上記の機能分離型感光体の場合、表面層となる電荷輸送層の材料設計は重要である。例えば、高強度の結着樹脂を用いる方法、可塑性を示す電荷輸送物質と結着樹脂との比率を適正化する方法、高分子電荷輸送物質を使用する方法が挙げられるが、より耐久性能を発現させるためには表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
表面層を硬化系樹脂で構成する方法としては、例えば、電荷輸送層を硬化系樹脂で構成することが挙げられ、また、上記の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層或いは保護層として硬化系樹脂層を形成することが挙げられる。硬化系樹脂層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力との両立であり、電荷輸送材料及び重合或いは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
これら表面層を硬化系樹脂で構成する方法には、電荷輸送材料としては、公知の正孔輸送性化合物及び電子輸送性化合物を用いることができる。これらの化合物を合成する材料としては、アクリロイルオキシ基又はスチレン基を有する連鎖重合系の材料が挙げられる。また、水酸基、アルコキシシリル基又はイソシアネート基を有する逐次重合系のような材料が挙げられる。特に、表面層を硬化系樹脂で構成された電子写真感光体の電子写真特性、汎用性や材料設計および製造安定性の観点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料の組み合わせが好ましい。さらには、正孔輸送性基及びアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させた表面層で構成された電子写真感光体であることが特に好ましい。
硬化手段としては、熱、光又は放射線のような公知の手段が利用できる。
硬化層の平均膜厚は、電荷輸送層の場合は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上35μm以下であることが好ましい。第二の電荷輸送層或いは保護層の場合は、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上10μm以下であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤の劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子の潤滑剤が挙げられる。
本発明の電子写真感光体は、上記の通り、特定の凹形状部を少なくとも電子写真感光体の感光層表面に有する。本発明の凹形状部は、表面の硬度が高い感光体、表面の硬度が低い感光体のいずれに適用する場合においても、効果的に作用する。
次に、本発明によるプロセスカートリッジ及び電子写真装置について説明する。図15は、本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
図15において、15は円筒状の電子写真感光体であり、軸16を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体15の表面は、帯電手段(一次帯電手段:例えば帯電ローラー)17により、正又は負の所定電位に均一に帯電される。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光のような露光手段(図示せず)から出力される露光光(画像露光光)18を受ける。こうして電子写真感光体15の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体15の表面に形成された静電潜像は、現像手段19の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体15の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(例えば転写ローラー)20からの転写バイアスによって、転写材供給手段(図示せず)から電子写真感光体15と転写手段20との間(当接部)に電子写真感光体15の回転と同期して給送された転写材(例えば紙)25に順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材25は、電子写真感光体15の表面から分離されて定着手段22へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体15の表面は、クリーニング手段(例えばクリーニングブレード)21によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化される。さらに、電子写真感光体15の表面は、前露光手段(図示せず)からの前露光光(図示せず)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図15に示すように、帯電手段17が、例えば帯電ローラーを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上記の電子写真感光体15、帯電手段17、現像手段19及びクリーニング手段21の構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターのような電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図15では、電子写真感光体15と、帯電手段17、現像手段19及びクリーニング手段21とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールのような案内手段24を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ23としている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
<電子写真感光体の作製>
直径30mm、長さ357.5mmの表面切削加工されたアルミニウムシリンダーを支持体(円筒状支持体)とした。
次に、以下の成分からなる溶液を約20時間、ボールミルで分散し導電層用塗料を調製した。
酸化スズの被覆層を有する硫酸バリウム粒子からなる粉体 60部
(商品名:パストランPC1、三井金属鉱業(株)製)
酸化チタン(商品名:TITANIX JR、テイカ(株)製) 15部
フェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、 43部
大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)
シリコーンオイル 0.015部
(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)
シリコーン樹脂粒子 3.6部
(商品名:トスパール120、GE東芝シリコーン(株)製)
1−メトキシ−2−プロパノール 50部
メタノール 50部
上記方法にて調製した導電層用塗料を、上記支持体上に浸漬法によって塗布し、140℃に加熱されたオーブン内で1時間、加熱硬化することにより、支持体上端から170mmの位置の平均膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、以下の成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した中間層用塗料を、上記導電層上に浸漬塗布し、100℃に加熱されたのオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が0.45μmの中間層を形成した。
共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製) 10部
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学産業(株)製)
次に、以下の成分を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、酢酸エチル700部を加えて電荷発生層用塗料を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン 20部
(CuKα特性X線回折において、7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°(ブラッグ角度(2θ±0.2°))に強い回折ピーク有するもの)
下記構造式(1)で示されるカリックスアレーン化合物 0.2部
Figure 2007233359
ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、 10部
積水化学工業(株)製)
シクロヘキサノン 600部
上記電荷発生層用塗料を中間層上に浸漬コーティング法で塗布し、80℃に加熱されたオーブン内で15分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次いで、以下の成分をクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。これを用いて、上記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、100℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
下記構造式(2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質) 70部
Figure 2007233359
下記構造式(3)で示される繰り返し単位から構成されるポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)40,000] 100部
Figure 2007233359
次いで、フッ素原子含有樹脂(商品名:GF−300、東亞合成(株)社製)0.5部を1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(商品名:ゼオローラH、日本ゼオン(株)社製)20部及び1−プロパノール20部の混合溶剤に溶解した。
上記フッ素原子含有樹脂が溶解された溶液に、4フッ化エチレン樹脂粉体(商品名:ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)10部を加えた。その後、4フッ化エチレン樹脂粉体を加えた溶液を、高圧分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110EH、米Microfluidics社製)で600kgf/cmの圧力で4回の処理を施し、均一に分散させた。さらに、上記分散処理を行った溶液をポリフロンフィルター(商品名PF−040、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い、分散液を調製した。その後、下記構造式(4)
Figure 2007233359
で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質)90部、1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン70部及び1−プロパノール70部を上記分散液に加えた。これを、ポリフロンフィルター(商品名:PF−020、アドバンテック東洋(株)社製)で濾過を行い、第二電荷輸送層用塗料を調製した。
上記第二電荷輸送層用塗料を上記電荷輸送層上に塗布した後、大気中、50℃のオーブンで10分間乾燥した。その後、窒素雰囲気下において加速電圧150KVおよびビーム電流3.0mAの条件で支持体を200rpmで回転させながら1.6秒間電子線照射を行った。引き続いて、窒素雰囲気下において、支持体周囲の温度を25℃から125℃まで30秒かけて昇温させ、第二電荷輸送層に含有される物質の硬化反応を行なった。なお、このときの電子線の吸収線量を測定したところ、15KGyであった。また、電子線照射及び加熱硬化反応雰囲気の酸素濃度は15ppm以下であった。上記処理を行った支持体を、大気中において25℃まで自然冷却し、その後、100℃に加熱されたオーブン内で30分間、大気中で、加熱処理を行なって、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が5μmの保護層を形成し、電子写真感光体を得た。
<エキシマレーザーによる凹形状部の形成>
得た電子写真感光体の最表面層にKrFエキシマレーザー(波長λ=248nm)を用いて凹形状部を形成した。この時、図16に示すように、直径30μmの円形のレーザー光透過部5が10μm間隔で配列するパターンを有する石英ガラス製のマスクを用いて、行った。図16中、符号4はレーザー光遮蔽部を示す。なお、エキシマレーザーの照射エネルギーは、0.9J/cmとし、1回照射当たりの照射面積は、2mm四方とした。図9に示すように、被加工物を回転させ、照射位置を軸方向にずらしつつ照射を行った。
<形成した凹形状部の観察>
得た電子写真感光体の表面形状をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)を用いて拡大観察したところ、図17に示す配列で長軸径Rpcが8.6μm、短軸径Lpcが8.6μm、最深部と開孔面との距離Rdvが0.9μmの凹形状部が形成されていることが確認された。なお、図17において、符号10は凹形状部非形成部を、11は凹形状部形成部を示す。
また、この電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域を領域Aとし、計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設けた。各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、計100箇所の全ての領域Bにおいて、この499本の直線の全てが作製した凹形状部を通っていることが確認された。
これらの結果を表1に示す。
<電子写真感光体の特性評価>
上記の方法により作製された電子写真感光体を、キヤノン(株)製の電子写真複写機GP40(ACDC帯電方式)に装着し、以下のように評価を行なった。
雰囲気温度15℃および相対湿度10%の環境下で、電子写真感光体の暗部電位(Vd)が−700V、明部電位(Vl)が−150Vになるように電位の条件を設定し、電子写真感光体の初期電位を調整した。
上記条件において、大きさがA4の紙を用い、2枚間欠の条件で5,000枚の通紙耐久試験を行った。耐久試験後の感光体の表面をレーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)を用いて拡大観察し、結果を以下のように分類した。
A:長さ50μm以上の傷が、100μmあたり1本以下であった。
B:長さ50μm以上の傷が、100μmあたり2本以上10本以下であった。
C:長さ50μm以上の傷が、100μmあたり11本以上50本以下であった。
D:長さ50μm以上の傷が、100μmあたり51本以上であった。
上記感光体と同条件で作製した感光体を、同様に大きさがA4の紙を用い、2枚間欠の条件で50,000枚の通紙耐久試験を行った。なお、テストチャートは、印字比率5%のものを用いた。
50,000枚の通紙耐久試験後にテスト画像としてハーフトーン画像を出力し、以下のように画像評価を行なった。
A:画像上において、感光体回転方向に相当する方向にスジ状の画像不良はみられなかった。
B:画像上において、感光体回転方向に相当する方向にわずかにスジ状の画像不良がみられた。
C:画像上において、感光体回転方向に相当する方向に明確にスジ状の画像不良が多数みられた。
これらの結果を表1に示す。
(実施例2)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<エキシマレーザーによる凹形状部の形成>
石英ガラス製のマスクにおける円形のレーザー光透過部の直径を9μmに、間隔を3μmに変えた以外は実施例1と同様に凹形状部の形成を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例3)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<エキシマレーザーによる凹形状部の形成>
エキシマレーザーの照射エネルギーを、1.5J/cmに変えた以外は実施例2と同様に凹形状部の形成を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例4)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<エキシマレーザーによる凹形状部の形成>
石英ガラス製のマスクにおける円形のレーザー光透過部の直径を6μmに、間隔を2μmに変えた以外は実施例1と同様に凹形状部の形成を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例5)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
得た電子写真感光体に対して、図12に示された装置において、図13および図14に示す円柱の配列をもち、直径Rが1.0μm、高さHが3.0μmである円柱を有する形状転写用のモールドを加圧することにより、形状転写を行った。このとき、加圧部分の電荷輸送層の温度が110℃になるように、電子写真感光体およびモールドの温度を制御し、5 MPaの圧力で加圧しながら、感光体を周方向に回転させることにより形状転写を行った。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定を行なったところ、図17の配列で凹形状部が形成されていた。なお、図17において、符号10は凹形状部非形成部を、11は凹形状部形成部を示す。実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった結果を表1に示す。
(実施例6)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを2.4μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例7)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを1.7μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例8)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを1.4μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例9)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを1.4μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例10)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱直径Rを2.5μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例11)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱直径Rを1.5μm、円柱高さHを2.0μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例12)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドにおける円柱の配列を図18に示す配列に変えた以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。なお、図18において、符号26はモールド基板、27はモールド円柱を示す。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定を行なったところ、図19に示す配列で凹形状部が形成されていた。なお、図19において、符号10は凹形状部非形成部を、11は凹形状部形成部を示す。実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった結果を表1に示す。
(実施例13)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドにおける円柱の配列を図20に示す配列に変えた以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。なお、図20において、符号26はモールド基板、27はモールド円柱を示す。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定を行なったところ、図21に示す配列で凹形状部が形成されていた。なお、図21において、符号10は凹形状部非形成部を、11は凹形状部形成部を示す。実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった結果を表1に示す。
(実施例14)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に支持体上に導電層、中間層および電荷発生層を作製した。
次いで、以下の成分をクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。これを用いて、上記電荷発生層上に電荷輸送層を浸漬塗布し、110℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
上記式(2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質) 70部
下記構造式(4)で示される共重合型ポリアリーレート樹脂 100部
Figure 2007233359
(式中、mおよびnは、繰り返し単位の本樹脂における比(共重合比)を示し、本樹脂においては、m:n=7:3である。)
なお、上記ポリアリレート樹脂中のテレフタル酸構造とイソフタル酸構造とのモル比(テレフタル酸構造:イソフタル酸構造)は50:50である。また、重量平均分子量(Mw)は、130,000である。
本発明において、樹脂の重量平均分子量は、常法に従い、以下のようにして測定されたものである。
すなわち、測定対象樹脂をテトラヒドロフラン中に入れ、数時間放置した後、振盪しながら測定対象樹脂とテトラヒドロフランとよく混合し(測定対象樹脂の合一体がなくなるまで混合し)、さらに12時間以上静置した。
その後、東ソー(株)製のサンプル処理フィルターマイショリディスクH−25−5を通過させたものをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)用試料とした。
次に、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流速で流し、GPC用試料を10μl注入して、測定対象樹脂の重量平均分子量を測定した。カラムには、東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperHM−Mを用いた。
測定対象樹脂の重量平均分子量の測定にあたっては、測定対象樹脂が有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、アルドリッチ社製の単分散ポリスチレンの分子量が、3,500、12,000、40,000、75,000、98,000、120,000、240,000、500,000、800,000、1,800,000のものを10点用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
上記の方法により作製された電子写真感光体に対して、モールドの円柱高さHを4.5μmとした以外は、実施例5と同様に加工を行った。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例15)
<電子写真感光体の作製>
実施例14と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを5.0μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例16)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に支持体上に導電層、中間層、電荷発生層および電荷輸送層を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを2.0μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例17)
<電子写真感光体の作製>
実施例16と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱高さHを1.0μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例18)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
モールドの円柱直径Rを0.5μm、円柱高さHを2.0μmとした以外は実施例5と同様に形状転写を行なった。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例19)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
実施例1と同様に支持体上に導電層、中間層および電荷発生層を作製した。
次に、下記構造式(2)
Figure 2007233359
で示される構造を有する電荷輸送物質10部および下記構造式(3)
Figure 2007233359
で示される繰り返し単位から構成されるポリカーボネート樹脂(ユーピロンZ−400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)40,000]10部を、クロロベンゼン65部およびジメトキシメタン35部の混合溶媒に溶解し、電荷輸送物質を含有する表面層用塗布液を調合した。表面層用塗布液を調合する工程は、相対湿度45%および雰囲気温度25℃の状態で行った。
以上のように調製した表面層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬コーティングし、円筒状支持体上に表面層用塗布液を塗布する工程を行った。表面層用塗布液を塗布する工程は、相対湿度45%および雰囲気温度25℃の状態で行った。
塗布工程終了から60秒後、予め装置内を相対湿度70%および雰囲気温度60℃の状態にされていた円筒状支持体保持工程用装置内に、表面層用塗布液が塗布された円筒状支持体を120秒間保持した。
円筒状支持体保持工程終了から60秒後、予め装置内が120℃に加熱されていた送風乾燥機内に、円筒状支持体を入れ、乾燥工程を60分間行い、電子写真感光体を得た。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例20)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
円筒状支持体保持工程における相対湿度を70%、雰囲気温度を45℃に変更した以外は、実施例19と同様にして電子写真感光体を作製した。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例21)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
円筒状支持体保持工程における相対湿度を70%、雰囲気温度を30℃に変え、円筒状支持体保持時間を180秒に変更した以外は、実施例19と同様にして電子写真感光体を作製した。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例22)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
表面層用塗布液中の結着樹脂を下記構造式(5)
Figure 2007233359
で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw):120,000)に変更し、表面層用塗布液中の溶剤をクロロベンゼン65部およびジメトキシメタン35部の混合溶媒から、クロロベンゼン50部、オキソラン10部およびジメトキシメタン40部に変更した以外は、実施例19と同様にして電子写真感光体を作製した。
なお、上記ポリアリレート樹脂中のテレフタル酸構造とイソフタル酸構造とのモル比(テレフタル酸構造:イソフタル酸構造)は50:50である。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例23)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
円筒状支持体保持工程用装置内の相対湿度を70%、前記装置内に表面層用塗布液が塗布された円筒状支持体を保持する時間を80秒間に変更した以外は、実施例19と同様にして電子写真感光体を作製した。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(実施例24)
<電子写真感光体の作製および結露法による凹形状部の形成>
円筒状支持体保持工程用装置内に表面層用塗布液が塗布された円筒状支持体を保持する時間を60秒間に変更した以外は、実施例23と同様にして電子写真感光体を作製した。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例1)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<モールド圧接形状転写による凹形状部の形成>
図12に示された装置において、モールドの円柱の配列を図22(図中、円柱直径Rは1.0μmであり、円柱間隔Dは1.0μmである)に示すように変えた以外は、実施例8と同様に形状転写を行なった。なお、図22において、符号26はモールド基板、27はモールド円柱を示す。
<形成した凹形状部の観察および電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定を行なったところ、図23に示す配列で凹形状部が形成されていた。なお、図23において、符号10は凹形状部非形成部を、11は凹形状部形成部を示す。実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった結果を表1に示す。
(比較例2)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、平均粒径35μmのガラスビーズを感光体表面に吹き付けるサンドブラスト法により、電子写真感光体の表面の疎面化を行った。
<電子写真感光体表面の観察および特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
(比較例3)
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、感光体表面の加工を行なわなかった。
<電子写真感光体表面の観察および特性評価>
実施例1と同様に表面形状測定および特性評価を行なった。結果を表1に示す。
Figure 2007233359
本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における長軸径(Rpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の表面形状の例を示す図である。図中の矢印は凹形状部における短軸径(Lpc)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明における凹形状部の断面形状の例を示す図である。図中の矢印は、凹形状部における長軸径(Rpc)および最深部と開孔面との距離(Rdv)を示す。 本発明の電子写真感光体における支持体1および該支持体上に設けられた感光層2を示す図である。(図中の直線OPは、感光層上における感光体回転方向と直交する直線である。) 本発明における領域Aの取り方を示す図である。(領域Aの一部を省略して図示している。) 本発明における領域Bを、感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分した図である。(図中の直線は一部のみ図示している。) 本発明における領域B中の直線が凹形状部を通る状態の例を示す図である。 本発明におけるレーザーマスクの配列パターンの例を示す部分拡大図である。 本発明におけるレーザー加工装置の概略図の例を示す図である。 本発明により得られた感光体最表面の凹形状部の配列パターンの例を示す部分拡大図である。 本発明におけるモールドによる圧接形状転写加工装置の例を示す概略図である。 本発明におけるモールドによる圧接形状転写加工装置の別の例を示す概略図である。 本発明におけるモールドの形状の例を示す、感光体当接面の部分拡大図である。 本発明におけるモールドの形状の例を示す、感光体当接面断面の部分拡大図である。 本発明による電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 実施例1で使用したレーザーマスクの配列パターンの例を示す部分拡大図である。 実施例1における感光体最表面の凹形状部の配列パターンを示す部分拡大図である。 実施例12で使用したモールドの形状を示す、感光体当接面の部分拡大図である。 実施例12における感光体最表面の凹形状部の配列パターンを示す部分拡大図である。 実施例13で使用したモールドの形状を示す、感光体当接面の部分拡大図である。 実施例13における感光体最表面の凹形状部の配列パターンを示す部分拡大図である。 比較例1で使用したモールドの形状を示す、感光体当接面の部分拡大図である。 比較例1における感光体最表面の凹形状部の配列パターンを示す部分拡大図である。
符号の説明
Rpc 長軸径
Rdv 凹形状部の最深部と開孔部との距離
S 基準面
1 支持体
2 感光層
3 凹形状部
4 レーザー光遮蔽部
5 レーザー光透過部
6 エキシマレーザー光照射器
7 ワーク回転用モーター
8 ワーク移動装置
9 感光体ドラム
10 凹形状部非形成部
11 凹形状部形成部
12 加圧装置
13 モールド
14 感光体
15 電子写真感光体
16 軸
17 帯電手段
18 露光光
19 現像手段
20 転写手段
21 クリーニング手段
22 定着手段
23 プロセスカートリッジ
24 案内手段
25 転写材
26 モールド基板
27 モールド円柱
円柱直径
円柱高さ
円柱間隔

Claims (8)

  1. 支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該電子写真感光体の表面に、複数の各々独立した凹形状部を有し、各凹形状部の表面開孔部の長軸径(Rpc)が0.1μm以上10μm以下であり、短軸径(Lpc)が0.1μm以上10μm以下であり、かつ各凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)が0.1μm以上10μm以下であり、該電子写真感光体の表面を感光体回転方向に4等分し、該感光体回転方向と直交する方向に25等分して得られる計100箇所の領域Aのそれぞれの中に、一辺が該感光体回転方向に対して平行な、一辺50μmの正方形の領域Bを設け、各領域Bのそれぞれを該感光体回転方向に対して平行な499本の直線で500等分したとき、各領域Bのそれぞれにおいて、499本のうちの400本以上499本以下が該凹形状部を通ることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 該凹形状部の長軸径(Rpc)に対する最深部と開孔面との距離(Rdv)の比の値(Rdv/Rpc)が、0.1以上10以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 該凹形状部の最深部と開孔面との距離(Rdv)が、0.5μm以上5.0μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 該凹形状部の長軸径(Rpc)が、0.5μm以上9.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 該凹形状部の短軸径(Lpc)が、0.4μm以上9.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 請求項1に記載の各領域Bのそれぞれにおいて、該499本の直線のうちの450本以上499本以下が該凹形状部を通る請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
JP2007016221A 2006-01-31 2007-01-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Active JP4101279B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007016221A JP4101279B2 (ja) 2006-01-31 2007-01-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
KR1020087021270A KR101027894B1 (ko) 2006-01-31 2007-01-30 전자 사진 감광체, 공정 카트리지 및 전자 사진 장치
EP07707990.3A EP1983375B1 (en) 2006-01-31 2007-01-30 Electrophotographic photosensitive material, process cartridge and electrophotographic devicde
PCT/JP2007/051860 WO2007088995A1 (ja) 2006-01-31 2007-01-30 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
CN2007800040859A CN101379439B (zh) 2006-01-31 2007-01-30 电子照相感光构件、处理盒和电子照相设备
US11/770,270 US7556901B2 (en) 2006-01-31 2007-06-28 Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006022899 2006-01-31
JP2006022900 2006-01-31
JP2006022898 2006-01-31
JP2006022896 2006-01-31
JP2007016221A JP4101279B2 (ja) 2006-01-31 2007-01-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2007233359A true JP2007233359A (ja) 2007-09-13
JP2007233359A5 JP2007233359A5 (ja) 2007-12-06
JP4101279B2 JP4101279B2 (ja) 2008-06-18

Family

ID=38327561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007016221A Active JP4101279B2 (ja) 2006-01-31 2007-01-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US7556901B2 (ja)
EP (1) EP1983375B1 (ja)
JP (1) JP4101279B2 (ja)
KR (1) KR101027894B1 (ja)
WO (1) WO2007088995A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287076A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Canon Inc プロセスカートリッジ及び電子写真装置
WO2010035882A1 (en) * 2008-09-26 2010-04-01 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP2010117608A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
WO2010067832A1 (en) 2008-12-08 2010-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic apparatus and process cartridge
JP2012032563A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US8420284B2 (en) 2009-01-06 2013-04-16 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoreceptor, image forming apparatus and process cartridge therefor using the electrophotographic photoreceptor
US9772596B2 (en) 2012-11-21 2017-09-26 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and electrophotographic photosensitive member

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2430395C2 (ru) * 2007-03-28 2011-09-27 Кэнон Кабусики Кайся Электрофотографический фоточувствительный элемент, драм-картридж и электрофотографическое устройство
KR20090056004A (ko) * 2007-11-29 2009-06-03 삼성전자주식회사 이미지형성체 제조방법, 상기 방법에 의해 제조된이미지형성체 및 이를 구비하는 이미지형성장치
WO2010087520A1 (en) 2009-01-30 2010-08-05 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
US20110014557A1 (en) * 2009-07-20 2011-01-20 Xerox Corporation Photoreceptor outer layer
JP4663819B1 (ja) 2009-08-31 2011-04-06 キヤノン株式会社 電子写真装置
JP4940370B2 (ja) 2010-06-29 2012-05-30 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
CN103109236B (zh) 2010-09-14 2015-03-25 佳能株式会社 电子照相感光构件、处理盒、电子照相设备和制造电子照相感光构件的方法
JP4948670B2 (ja) 2010-10-14 2012-06-06 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置および電子写真感光体の製造方法
JP4959022B2 (ja) 2010-10-29 2012-06-20 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4975185B1 (ja) 2010-11-26 2012-07-11 キヤノン株式会社 円筒状電子写真感光体の表面層の表面に凸凹形状を形成する方法、および、表面層の表面に凸凹形状が形成された円筒状電子写真感光体を製造する方法
JP4959024B1 (ja) 2010-12-02 2012-06-20 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置、および電子写真感光体の製造方法
JP6347696B2 (ja) * 2013-09-30 2018-06-27 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US9274442B2 (en) 2014-03-27 2016-03-01 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic image forming apparatus having charge transport layer with matrix-domain structure and charging member having concavity and protrusion
EP3201691B1 (en) * 2014-09-30 2019-04-24 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus
JP2016224266A (ja) * 2015-05-29 2016-12-28 キヤノン株式会社 現像装置及び画像形成装置
JP6639256B2 (ja) 2016-02-10 2020-02-05 キヤノン株式会社 電子写真装置、およびプロセスカートリッジ
US10203617B2 (en) 2017-02-28 2019-02-12 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus
US10162278B2 (en) 2017-02-28 2018-12-25 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus
JP6921612B2 (ja) 2017-05-02 2021-08-18 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP6850205B2 (ja) 2017-06-06 2021-03-31 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
US10268132B2 (en) 2017-06-15 2019-04-23 Canon Kabushiki Kaisha Charging roller, cartridge, image forming apparatus and manufacturing method of the charging roller
JP7240124B2 (ja) * 2017-10-16 2023-03-15 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS609259B2 (ja) 1975-08-23 1985-03-08 三菱製紙株式会社 電子写真用感光材料
JPS5392133A (en) 1977-01-25 1978-08-12 Ricoh Co Ltd Electrophotographic photosensitive material
JPS5794772A (en) 1980-12-03 1982-06-12 Ricoh Co Ltd Polishing method of surface of organic electrophotographic photoreceptor
JPH0762762B2 (ja) 1987-10-12 1995-07-05 キヤノン株式会社 フルカラー電子写真装置
US4985330A (en) 1988-11-08 1991-01-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Photosensitive material for electrophotography and method for making same
JPH02127652A (ja) 1988-11-08 1990-05-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子写真用感光体
JPH02139566A (ja) 1988-11-21 1990-05-29 Canon Inc 有機電子写真感光体の表面粗面化法
JPH02150850A (ja) 1988-12-02 1990-06-11 Canon Inc 電子写真感光体の表面粗面化法
US5242776A (en) 1990-11-08 1993-09-07 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Organic photosensitive member having fine irregularities on its surface
US5242773A (en) 1990-11-08 1993-09-07 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Photosensitive member having fine cracks in surface protective layer
JP2987922B2 (ja) * 1990-11-08 1999-12-06 ミノルタ株式会社 表面が交差線状に粗面化された感光体
JP2990788B2 (ja) * 1990-11-08 1999-12-13 ミノルタ株式会社 表面が微細に粗面化された有機系感光体
JP3194392B2 (ja) 1992-01-31 2001-07-30 株式会社リコー 電子写真感光体
JP3286704B2 (ja) 1993-02-01 2002-05-27 株式会社リコー 電子写真感光体
US5427880A (en) 1993-02-01 1995-06-27 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic Photoconductor
US5983055A (en) * 1996-03-19 1999-11-09 Sharp Kabushiki Kaisha Photosensitive element for electrophotography
JP3397592B2 (ja) 1996-07-29 2003-04-14 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4011791B2 (ja) 1998-06-12 2007-11-21 キヤノン株式会社 電子写真感光体の製造方法
US6180303B1 (en) 1998-06-12 2001-01-30 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge and electrophotographic apparatus, and process for producing the same photosensitive member
JP4011790B2 (ja) 1998-06-12 2007-11-21 キヤノン株式会社 電子写真感光体の製造方法
JP2001066814A (ja) 1999-08-30 2001-03-16 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、その製造方法、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2005093518A (ja) 2003-09-12 2005-04-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 不純物導入の制御方法および不純物導入装置
WO2005093520A1 (ja) 2004-03-26 2005-10-06 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ および電子写真装置
WO2005093519A1 (ja) 2004-03-26 2005-10-06 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4169726B2 (ja) * 2004-06-25 2008-10-22 株式会社リコー 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ
JP4194631B2 (ja) 2006-01-31 2008-12-10 キヤノン株式会社 画像形成方法ならびに該画像形成方法を用いた電子写真装置
JP4101278B2 (ja) 2006-01-31 2008-06-18 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287076A (ja) * 2007-05-18 2008-11-27 Canon Inc プロセスカートリッジ及び電子写真装置
WO2010035882A1 (en) * 2008-09-26 2010-04-01 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
KR101269798B1 (ko) 2008-09-26 2013-05-30 캐논 가부시끼가이샤 전자사진 감광 부재, 프로세스 카트리지 및 전자사진 장치
US8846281B2 (en) 2008-09-26 2014-09-30 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP2010117608A (ja) * 2008-11-14 2010-05-27 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US8543037B2 (en) 2008-11-14 2013-09-24 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
WO2010067832A1 (en) 2008-12-08 2010-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic apparatus and process cartridge
US8886092B2 (en) 2008-12-08 2014-11-11 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic apparatus and process cartridge
US8420284B2 (en) 2009-01-06 2013-04-16 Ricoh Company, Ltd. Electrophotographic photoreceptor, image forming apparatus and process cartridge therefor using the electrophotographic photoreceptor
JP2012032563A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
US9772596B2 (en) 2012-11-21 2017-09-26 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus and electrophotographic photosensitive member

Also Published As

Publication number Publication date
US20080124126A1 (en) 2008-05-29
US7556901B2 (en) 2009-07-07
EP1983375B1 (en) 2017-09-27
EP1983375A1 (en) 2008-10-22
KR101027894B1 (ko) 2011-04-07
EP1983375A4 (en) 2011-05-04
KR20080090556A (ko) 2008-10-08
JP4101279B2 (ja) 2008-06-18
WO2007088995A1 (ja) 2007-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4101279B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4101278B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4739450B2 (ja) プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4183267B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4663819B1 (ja) 電子写真装置
JP2010102331A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4590484B2 (ja) 電子写真装置およびプロセスカートリッジ
JP5127991B1 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP5318204B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
RU2388034C1 (ru) Электрофотографический светочувствительный элемент, технологический картридж и электрофотографическое устройство
CN101379439B (zh) 电子照相感光构件、处理盒和电子照相设备
JP2008292573A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2010008898A (ja) 電子写真装置
JP2008292574A (ja) 電子写真装置
JP5089271B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP4921243B2 (ja) プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2009031572A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2009031418A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2008268432A (ja) 電子写真装置
JP2008304699A (ja) プロセスカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071019

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071019

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20071019

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20071105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080305

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080318

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110328

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4101279

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120328

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130328

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140328

Year of fee payment: 6