〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態を示す情報処理装置及び画像形成装置及び後処理装置等の印刷工程処理装置を適用可能な画像形成システム(オンデマンド印刷システム)の構成を示すブロック図である。
図1において、1はパーソナルコンピュータ(PC)で、ネットワーク10を介してカラーレーザビームプリンタ(カラーLBP)2,スキャナ3と通信可能に接続されている。
また、PC1は、プリンタ等の画像形成装置によるプリント出力前に、例えば、PC1の表示部に、処理対象となるデータのプレビュー表示を実行させることにより、印刷出力対象となる印刷画像データ(印刷データ)に問題がないかどうかを、PC1のオペレータによりチェックできるようにするプリフライト処理を実行可能に構成されている。又、PC1は、印刷データがユーザの意図どおりであるかどうかを、実際にプリンタにより印刷出力させることにより、その印刷出力結果をオペレータ(ユーザ)に確認させるプルーフ(校正出し)処理の際に、印刷前処理(プリフライト,原稿編集処理等)された印刷データに対して、ラスタライズ処理を施し、カラーLBP2にプリント出力(印刷処理)させたり、使用する用紙の大きさ、最終印刷物の大きさ、製本方法にあわせて、印刷データの各ページを割り付ける面付け処理を行うことができるように、構成されている。
また、PC1は、紙原稿での入稿などに対して、スキャナ3で原稿を読み取って電子データ化したり(例えば、スキャナで読取られた原稿のデータをPDFデータに変換する)、入稿された印刷データ及び/又は紙原稿により入稿されスキャナによって読み取られて生成された印刷データ等に編集処理を行う機能を有する。
さらに、PC1は、所定のユーザに対して出来上がった書類を納品とUSBメモリ201(図3)の返却等を指示したり、納品した納品伝票や発送履歴などを管理する(納品処理する)機能も有する。
また、20は高速の電子写真カラー複写機(複写機,カラー画像形成装置とも呼ぶ)で、印刷データに基づいて印刷処理することができる。
なお、上述したPC1の各機能は、複数の情報処理装置で構成されるシステムにより実現してもよいし、PC1のみで実現するように構成してもよい。
さらに、PC1及び電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25は、後述するUSBインタフェースを有し、後述する図3に示すUSBメモリ201を接続可能である。
21は断裁機(トリマーデバイスとも呼ぶ)で、セットされた用紙に断裁処理を施す。例えば、断裁機21は、本システムが具備する画像形成装置(印刷装置)によりプリントさせた記録紙に対する断裁処理を、各種操作部(ユーザインタフェースユニット)を介して入力されるオペレータからの指示に基づき、実行する。
22は綴じ製本機(フィニッシャデバイスとも呼ぶ)で、セットされた用紙に綴じ製本処理を施す。例えば、綴じ製本機22は、本システムが具備する画像形成装置にてプリントさせた記録紙に対して、ステイプル処理や、製本処理を、各種操作部(ユーザインタフェースユニット)を介して入力されるオペレータからの指示に基づき、実行する。23は紙折機(サドルステッチデバイスとも呼ぶ)で、セットされた用紙に折処理を施す。例えば、紙折機23は、本システムが具備する画像形成装置によりプリントさせた記録紙に対する折り処理を、各種操作部(ユーザインタフェースユニット)を介して入力されるオペレータからの指示に基づき実行する。
24は封入機で、セットされた用紙に封入処理を施す。例えば、封入機24は、本システムが具備する画像形成装置によりプリントされ、上述の各種シート処理装置(断裁機21、綴じ製本機22、紙折機23の何れか)により所望のシート加工処理(ステイプル処理、製本処理、パンチ処理、断裁処理、折り処理等の各種シート加工処理の何れか)がなされた記録紙を、ユーザインタフェースユニットを介して入力されるオペレータからの指示に基づき、所定の封入物に封入する。
25は丁合機で、セットされた用紙に丁合処理を施す。例えば、丁合機25は、本システムが具備する画像形成装置にてプリントさせた記録紙に対して、適正な頁順序になるよう、仕分け処理(ソート処理)や、コレート処理や、混交処理を、オペレータからの指示に基づいて実行する。尚、本システムのカラーLBP2や、電子写真カラー複写機20を、総称して、印刷装置や画像形成装置とも呼ぶ。又、断裁機21や綴じ製本機22や、紙折機23、封入機24、丁合機25を、総称して、シート処理装置とも呼ぶ。
なお、図1には、印刷物を作成するための1つ又は複数の印刷工程(例えば、後述する図7に示す)を実行可能な装置(印刷工程処理装置)として、PC1,電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25等を示したが、上記の装置以外の印刷工程処理装置にも本発明は適用可能である。
尚、本実施形態で述べる印刷工程というものは、実際に画像形成装置を用いて印刷処理を実行する印刷処理工程だけを述べているわけではない。例えば、画像形成装置にて印刷させるべき対象の印刷データを、PC1等のコンピュータにて生成する処理(入稿処理)自体なども、画像形成装置による印刷処理の前工程として、印刷工程に含まれるものとする。又、画像形成装置により印刷された記録紙を、上述の各種シート処理装置(21〜25)の何れかにてシート処理(ステイプル処理やパンチ処理や製本処理や折り処理や断裁処理等)を実行する処理(折り工程、断裁工程、綴じ工程などのシート加工処理工程)も、画像形成装置による印刷処理の後工程として、印刷工程に含まれるものとする。このように、画像形成装置による印刷処理及びその他の処理を含む複数の処理工程を、印刷工程とそれぞれ呼ぶ。
即ち、例えば、後述する、図2の入稿工程100〜綴じ工程107の各工程は、印刷工程の1つとして含まれるものとし、図9や図10に示す入稿工程〜納品工程の各工程も、印刷工程に含まれるものとする。そして、本実施形態では、このように複数の処理工程を含んだ一連の作業工程を、ワークフローとも呼ぶ。
そして、本実施形態のシステムは、本システムが具備する複数のデバイス(PC1等の情報処理装置、及び、カラーLBP2や電子写真カラー複写機20等の複数の印刷装置、及び、断裁機21、綴じ製本機22、紙折機23、封入機24、丁合機25等の複数のシート処理装置を含む)の、2台以上の複数のデバイスを用いた複数の処理工程を実行させることで、1つの最終成果物を作成できるように構成している。
以下に、本システムの複数のデバイスによる複数の処理工程を経ることで、ユーザ(クライアント)からの要求に基づいた1つの最終成果物を作成する具体例を説明する。例えば、まず、印刷すべきジョブデータの編集処理に関する処理をPC1に実行させる。編集処理が済んだら、PC1のモニタに編集済データを表示して、編集したデータのプリフライトチェックを行う。
プリフライトチェックが済んだら、その編集処理済データをネットワーク10等の通信媒体を介して印刷装置としてのプリンタ(カラーLBP)2に送信し、該編集処理済データの印刷処理を該プリンタ2に実行させる。プリンタ2により印刷処理が済んだら、その印刷済みの記録紙を綴じ製本機22によりステイプル処理を実行する。そして、記録紙に対するステイプル処理が済んだら、ステイプル処理済の記録紙を封入機24にて納品用の封筒に封入する。これで、一連の処理工程が全て完結する。このように、クライアントからの要求に応じた1つの最終成果物を作成する為に必要な、複数デバイスによる複数の処理工程(作業工程)を有する一連の作業工程を、上記の如く、ワークフローとも呼ぶ。又、ワークフローにおいて、あるデバイスから別のデバイスに処理工程を引き渡す場合に、オペレータによる介入作業が必要な場合もある。
例えば、プリンタ2で印刷された記録紙を、綴じ製本機22によりステイプル処理する場合(印刷工程からステイプル工程に移行する場合)に、プリンタ2で印刷された記録紙束を、オペレータが手作業で、プリンタ2から綴じ製本機22に搬送し、綴じ製本機22に記録紙束をセットし、その上で、綴じ製本機22でステイプル処理を実行する等の状況がある。このように、ワークフローには、複数のデバイスによる複数の処理工程を行ううえで、オペレータによる介入作業を含んでいる場合がある(勿論、オペレータの介入作業を含まない場合もある)。本実施形態のシステムは、このような各種の作業工程にも対処でき、且つ、オペレータ(作業者)の操作性を向上できる、最適な環境を提供できるように構成している。
また、電子写真カラー複写機20及び各後処理装置(断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25)をそれぞれ個別の装置として示したが、電子写真カラー複写機20の本体に1つ又は複数の後処理装置をオプション接続する構成や予め断裁機能,綴じ製本機能,紙折機能,封入機能,丁合機能等を有する電子写真カラー複写機であってもよい。この場合、操作部,後述するUSBインタフェース,各種制御手段を共有する構成であってもよい。
<印刷工程ワークフロー>
図2は、本発明の第1実施形態を示すオンデマンド印刷システムにおける印刷工程ワークフローの一例を示す図である。
まず、100は入稿工程で、印刷発注者(クライアント)からPDF形式の印刷データを受け取るものとする。例えば、本システムのPC1のメモリに、クライアントのPDF形式のデータを記憶させるよう、PC1のCPU等のコントローラにより制御する。この例では、入稿工程100は、「PC1の制御部が、PC1に印刷対象データを受信させる処理」を含んでいる。
101はプリフライト工程で、先の入稿工程100にてPC1に入力したクライアントからのデータのチェックをPC1のモニタ等を用いてPC1にてプリフライト処理を行う。プリフライト処理は、プリント出力前に印刷対象のプリントデータに問題がないかどうかをチェックする工程である。チェック自体は、例えば、PC1にプレビュー表示させている印刷データをPC1のオペレータ(この例では本システムで働く作業者)が行う。そして、PC1にて画面を確認しながら、印刷データ内で使われているフォントや、スポットカラー(特色)、画像のモード、オーバプリントなどをチェックし、問題があれば、オペレータが、発注者(この例では、本システムにて作業を依頼したクライアント)に対して連絡を取り、その後、変更等を行う。
この例では、プリフライト工程101は、「PC1の制御部が、PC1のモニタに印刷データのプレビュー表示を実行させる処理や、プレビューされた印刷対象のデータを、PC1のオペレータが表示結果を確認したうえで、マウスやキーボード等の操作部を用いて適宜修正可能にするデータ変更処理」等を含んでいる。
102はプルーフ工程で、プルーフを印刷し校正出し作業を行う。ここではPC1からカラーLBP2を用いて印刷処理を行い、色味等の確認を発注者に行う。この例では、プルーフ工程102は、「カラーLBP2の制御部が、PC1からネットワーク10経由で転送される印刷データの印刷処理をカラーLBP2に実行させる処理や、オペレータによる出力結果の色味等の確認作業」等を含んでいる。
103は面付け工程で、PC1により使用する用紙の大きさ、最終印刷物の大きさ、製本方法にあわせて、印刷データの各ページを割り付ける面付け処理を行う。この例では、面付け工程103は、「PC1の制御部が、PC1のオペレータからの指示に基づいて、PC1のデータ処理ユニットに、印刷データの各ページの割り付けレイアウト処理を、実行させる処理」を含んでいる。
104は印刷工程で、高速の電子写真カラー複写機20を用いてプリント(印刷)処理を行う。もちろん、製版、刷版、オフセット印刷という従来の印刷工程を用いても構わない。該複写機20は、ネットワーク機能を具備し、コピー機能は勿論のことコンピュータからの印刷データをプリントするプリント機能を具備した複合機であり、この印刷工程104は、「PC1における面付け工程103にて面付け処理がなされた印刷データを、PC1から複写機20にネットワーク10を介して転送し、複写機20で、該印刷データをプリントさせる処理」を含んでいる。
105は折り工程で、複写機20により印刷された用紙の紙折り処理を紙折機23によって行う処理を含む。尚、もし、複写機20に紙折機23が接続されていない場合には、ここでは、複写機20で印刷された記録紙を、紙折機23により紙折り処理させるべく、作業者(オペレータ)が複写機20から紙折機23に印刷物を手作業で搬入する作業も含んでいる。
106は断裁工程で、紙折機23にて紙折りされた用紙を断裁機21にて所定の大きさに断裁する。
107は綴じ工程で、綴じ製本機22によって断裁された用紙を所定の綴じ方によって綴じ製本する。
以上の、PC1における入稿工程100〜綴じ製本機23による綴じ工程107を、上記の工程手順を経て全て実行することで、印刷発注者(クライアント)から依頼された要求どおりの1つの最終成果物を得ることができる。
このように、本実施形態のシステムでは、複数のデバイスによる複数の処理工程及び、オペレータの介入作業を含んだ一連の作業工程(ワークフロー)を実行することで、ユーザ(クライアント)の所望の出力物を作成可能に構成している。
そして、本実施形態では、このように、1つの最終成果物を作成するうえで(1つのジョブを完結させるうえで)、必要な複数の処理工程を有する一連の作業工程(ワークフロー)に含まれる、複数の処理工程の管理・運用・動作制御を、円滑に実行する為に、工程管理情報というデータを用いるように構成している。
そして、このワークフローにて利用可能にした工程管理情報を、オペレータらからの指示に基づいて、本システムの適当なデバイスにより生成作成可能に構成する(例えば、オペレータからの印刷条件に基づき、PC1が工程管理情報を作成する)。
そして、適当なデバイスに作成させた該工程管理情報を、例えばUSBメモリ等の可搬型メモリ(リムーバブルメディアとも呼ぶ)に対して書き込み(記憶)可能に構成する。尚且つ、このリムーバブルメディアには、このような、工程管理情報だけを記憶させるのではなく、その工程管理情報に基づいて作成する最終成果物の材料データである、印刷データ自体をも、格納させるよう制御する(勿論、工程管理情報及び印刷データの両方を記憶しても良いし、何れか一方のみを記憶する構成でも良いし、少なくとも何れかを記憶する構成でも良い)。
そして、このようなUSBメモリ等のリムーバルメディアに格納させた各種データ(工程管理情報や印刷データ等)の読取処理及び書込処理並びに更新処理を可能にする(この3つの処理のうちの少なくとも1つの処理が可能なだけでもよい)為の読取ユニット(この例では、USBメモリ読取りユニット301(図4))を、本システムの各デバイスが、それぞれ具備するようにシステム構成している。
そして、自装置のUSB読取ユニット301に対してオペレータが挿入したUSBメモリ内の工程管理情報を、そのデバイスの制御部が該メモリから読み出して、工程管理情報を把握し、該デバイスの制御部が、自装置における動作制御やオペレータに対する報知処理を、その工程管理情報に基づいて決定実行可能に制御する。そして、USBメモリ内の工程管理情報を、そのデバイスにより動作状況に基づいて、適宜、更新したり、上書き処理したりするよう制御する。本実施形態では、以下に、一例として、USBメモリを用いた形態について説明する。
<USBメモリ>
図3は、本発明の画像形成装置に適用可能なUSBメモリを示す斜視図である。
図3に示すように、USBメモリ201は、128MB等のフラッシュメモリが内蔵され、USBコネクタ202により、USBスロット(USBインタフェース)に挿入して用いることができる。尚、本実施形態では、本システムの各デバイス(例えば、PC1、カラーLBP2、スキャナ3、電子写真カラー複写機20、断裁機21、綴じ製本機22、紙折機23、封入機24、丁合機25の各デバイス)にセット可能(着脱可能)な可搬型記憶ユニット(リムーバブルメディアとも呼ぶ)として、USBメモリを、その一例としてあげている。
しかし、本実施形態は、USBメモリにのみに限定されるわけではない。即ち、印刷データ、及び、後述する、複数台のデバイスによるワークフローを行ううえで必要な工程管理データ等を、記憶可能で且つ、データ更新可能で且つ、各デバイスにより、読取可能な記憶媒体であれば、如何なる記憶ユニットでも良い。
通常のパーソナルコンピュータ(Windows(登録商標)PCやマッキントッシュ(登録商標)等)からドライブとしてアクセス可能で、専用のユーティリティソフトを用いることにより、所定のエリアにアクセス制限用のパスワードをかけることが出来る。
<USBメモリ読取部>
図4は、本実施形態においてプリントを行う高速の電子写真カラー複写機20等に装備されたUSBメモリ読取部を示す斜視図である。
図4において、303はこの電子写真カラー複写機の右側面である。301はUSB読取りユニットで、操作部の右端に設けられている。このUSBメモリ読取りユニット301は、USBスロット302を有し、図3に示したUSBメモリ201を挿入できるようになっている。
なお、本システムでは、図1に示した、各デバイスは、それぞれ個別に独立して設置されている。即ち、各デバイスは、ネットワーク10等の通信媒体を介して電気的には接続されている(デバイス同士が互いにデータ通信可能な状態のことを意味する)ものの(尚、全てのデバイスがネットワークに接続できるシステム構成で無くても良い)、メカ的(物理的)には接続されていない(デバイス同士が物理的に接触して機械接続されていない状態)。勿論、複写機20がオプション装置として綴じ製本機22を具備している場合は、複写機20と綴じ製本機22とがメカ的にも接続さている状態である。
このように、本システムの、一部のデバイス同士は互いに物理的に接続されているようなシステム構成でも良い。このように、色々な接続形態が考えられるが、本実施形態のシステムが具備する各デバイスは、それぞれ、USBメモリ読取りユニット301を具備するよう構成されている。即ち、PC1,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25等にも同様のUSBメモリ読取りユニット301が備えられている。尚、例えば、2台のデバイスが機械接続されている場合(物理的に接触して接続されている場合)には、そのうちの一方のデバイスがUSB読取ユニット301を具備する構成でよい。
<PC>
図5は、図1に示したPC1の構成を示すブロック図である。
図5において、501はCPUで、ROM503のプログラム用ROMに記憶されたプログラムに基づいてシステムバス504に接続された各デバイスを制御し、PC1全体を統括制御する。
また、このROM503のフォント用ROMにはフォントデータ等を記憶し、ROM503のデータ用ROMには各種データを記憶する。502はRAMで、CPU501の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
505はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)509や図示しないポインティングデバイス(例えばマウス)からの入力を制御する。506はビデオカードで、モニタ510の表示を制御する。
507はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスクドライブ(HDD)511又はその他の外部記憶装置(CD−ROM,DVD等)とのアクセスを制御する。508はネットワークインタフェース(NW I/F)で、ネットワーク10との通信を制御する。
512はUSBインタフェース(USB I/F)であり、図4に示したUSBメモリ読取りユニット301と同様である。
PC1において、例えば、PC1のUSBメモリ読取りユニット301にオペレータによりセットされたUSBメモリに対する、各種のデータ(例えば、PC1自身にて作成した印刷対象のドキュメントデータや、工程管理情報或いは、工程管理情報に必要な情報)の書込処理や上書処理(データ更新処理)を、PC1の制御部(CPU501)の制御のもと、PC1のオペレータからの指示に基づいて、実行可能に構成している。
尚且つ、PC1のUSBメモリ読取ユニット301にオペレータによりセットされたUSBメモリに既に格納されている各種のデータ(例えば、クライアントコンピュータ等の他の情報処理装置で作成された印刷対象のドキュメントデータや、工程管理情報或いは工程管理情報に関係する情報)の読出処理を、PC1の制御部(CPU501)の制御のもと、PC1のオペレータからの指示に基づいて、実行可能に構成し、各種の動作をPC1にて実行可能に構成されている。
例えば、USBメモリから読み出した工程管理情報に基づいて、PC1の制御部は、PC1にて入稿処理を行うべきと判断したり、その工程管理情報に基づいて処理すべき印刷対象のデータを、そのUSBメモリから読み出して、その読み出した印刷データを、PC1のモニタにプレビュー表示させたりするように制御する。
<電子写真カラー複写機>
図6は、本実施形態においてプリントを行う電子写真カラー複写機20に適用可能な電子写真カラー複写機の電気的構成を示すブロック図である。
図6おいて、401はCPUバス、402はCPUで、ROM404又はハードディスクドライブ(HDD)406又はその他の記録媒体に格納されたプログラムを実行する。403はRAMで、スキャン画像データ,プリント画像データのフレームバッファやシステム動作のワークエリアとして使用される。
ROM404は、起動時のブートプログラム等が記録される。405はHDDインタフェース(HDDI/F)である。HDD406は、システムソフトウェアやスキャン画像データを保管するものである。
407はスキャン部で、CCDセンサやハロゲンランプから構成される。408はプリンタ部で、電子写真方式によるカラープリンタが用いられている。409は画像処理部で、ガンマ補正やキャリブレーション,色空間変換等の各種のASICによる画像処理を示す。
410はLANインタフェース(LANI/F)であり、例えば100BASE−TX/10BASE−TのEthernet(登録商標)によるLANに接続される。411はI/Oコントローラである。412は操作部であり、LCD等の表示部やタッチパネル,メカニカルボタン等から構成される。
413はUSBインタフェース(USBI/F)であり、図4に示したUSBメモリ読取りユニット301に相当する。
複写機20において、例えば、複写機20のUSBメモリ読取りユニット301にオペレータによりセットされたUSBメモリに対する、各種のデータ(例えば、複写機20自身にて作成した印刷対象のスキャンデータや、工程管理情報或いは、工程管理情報に必要な情報)の書込処理や上書処理(データ更新処理)を、複写機20の制御部(CPU402)の制御のもと、複写機20のオペレータからの指示に基づいて、実行可能に構成している。
且つ、複写機20のUSBメモリ読取りユニット301にオペレータによりセットされたUSBメモリに既に格納されている各種のデータ(例えば、クライアントコンピュータ等の他の情報処理装置で作成された印刷対象のドキュメントデータや、自装置にて生成したスキャン画像データや、工程管理情報或いは工程管理情報に関係する情報)の読出処理を、複写機20の制御部(CPU402)の制御のもと、複写機20のオペレータからの指示に基づいて、実行可能に構成する。
そして、例えば、複写機20のUSBメモリ読取りユニットにセットされたUSBメモリに格納されている印刷データの印刷処理を複写機20に実行させるよう、複写機20の制御部(CPU402)の制御のもと、複写機20のオペレータからの指示に基づいて、実行可能に構成する。そして、例えば、印刷処理等の、該USBメモリに格納されている工程管理情報に基づいた所定の処理を、複写機20が実行したら、該複写機20の制御部が、該処理を実行したことを示す進捗データを、該USBメモリに書き込み、USBメモリ内の工程管理情報を上書き更新するよう制御する。
<プリント動作>
以下、図6用いてプリント動作を説明する。
LANI/F410またはUSBI/F413を介してポストスクリプトまたはPDFで記述されたジョブ(例えば、PC1からネットワーク経由で転送される印刷データや、複写機20の自装置のUSBメモリ読取りユニット301にセットされたUSBメモリから読み出した印刷データ)を受信し、RAM403のワーク領域に保存する。そしてCPU402によりポストスクリプトの記述を解釈し、ラスタ画像を生成して、RAM403内のフレームバッファに保存する。そのラスタ画像をプリンタ部408にて現像し紙に出力する。MCYKの順でこの動作を繰り返し、カラー画像を形成する。
なお、図1に示した断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25等も図6に示した電子写真カラー複写機20と同様の構成とするが、スキャン部407及びプリンタ部408及び画像処理部409の代わりに、断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,帳合機25は、それぞれ断裁部,綴じ製本部,紙折部,封入部,帳合部が備えられているものとする。
また、電子写真カラー複写機20が、断裁機能,綴じ製本機能,紙折機能,封入機能,丁合機能等を有する場合、電子写真カラー複写機20は、図6に示した構成に加えて、断裁部,綴じ製本部,紙折部,封入部,丁合部を備えるものとする。
<工程ID>
図7は、本実施形態において印刷工程を識別するための工程ID対応表を示す図である。
図7示すように、印刷工程に用いられ得る全ての作業項目に、一意に工程IDが割振られ(一連の処理工程を有するワークフローに含まれる複数の処理工程の各処理工程毎に工程IDを割り振る)、工程管理に用いられる。なお、図7は、工程ID「1」〜「25」に対応する作業項目が記載されているが、作業項目はこれに限られるものではなく、用途や目的に応じて、様々な内容で構成されることは言うまでもない。少なくとも、クライアント(ジョブ発注者)が要求する最終成果物を作り上げる上で必要な処理工程に対応する作業項目を、オペレータ(ジョブ受注者)或いはPC1等の適当なデバイスが把握し、その作業項目分の工程IDを割振る。
図7の工程IDの場合の一例について説明する。工程ID「1」は作業項目「入稿」に対応するものであり、発注者或いは受注者等の操作者がPCより印刷発注用の書込みソフトウェアを用いて入稿データをUSBメモリ201に書き込むことにより実行される。工程ID「2」〜「5」も同様に、発注者或いは受注者等の操作者がPC(例えば、図1のPC1)等を介して行うべき作業であり、夫々、作業項目「原稿整理」、「作業伝票入力」、「原稿説明」、「工程表作成」に対応する。
工程ID「6」は「写真トリミング」に対応する作業項目であり、例えば、作業者からの指示により、図1のPC1やスキャナ3により実行させる工程である。工程ID「7」は「スキャニング」に対応する作業項目であり、例えば、作業者からの指示により、図1のスキャナ3により実行させる工程である。工程ID「8」〜「11」は、夫々、作業項目「DTP編集」、「プリフライト」、「校正出し」、「面付け(例えば、Nup印刷等のページレイアウト処理を実行する際に、複数頁のデータを1頁分に集約する際のその頁の割付け等の処理)」に対応し、例えば、作業者からの指示に基づき、PC1にて実行させる工程である。
工程ID「12」〜「17」は、夫々、「RIP(PDLデータ等を実際にシート上に印字する為のビットマップデータに展開する処理)」、「CTP出力」、「版取り付け」、「印刷」、「刷り上り見当チェック」、「刷り上り」の各作業項目に対応し、例えば、図1の画像形成装置の一例であるカラーLBP2や電子写真カラー複写機20にて実行させる工程である。尚、例えば、工程ID「印刷」は、カラーLBPや複写機20等の画像形成装置が、印刷データの印刷処理を実行する工程を含む。
工程ID「18」は作業項目「断裁」に対応し、例えば、図1の断裁機21にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「断裁」は、上記画像形成装置により印刷された記録紙を断裁機21で断裁する工程を含む。工程ID「19」は作業項目「折り」に対応し、例えば、図1の紙折機23にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「折り」は、上記画像形成装置により印刷された記録紙を紙折機23で折り処理する工程を含む。
工程ID「20」は作業項目「丁合い」に対応し、例えば、図1の丁合機25にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「丁合い」は、上記画像形成装置により印刷された記録紙を丁合機25で丁合い処理(ソート処理)する工程を含む。工程ID「21」、「22」は作業項目「寄せ作業」、「綴じ」に対応し、例えば、図1の綴じ製本機22にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「綴じ」は、上記画像形成装置により印刷された記録紙を綴じ製本機22で綴じ処理(ステイプル処理など)する工程を含む。
工程ID「23」は作業項目「三方仕上げ断裁」に対応し、例えば、図1の断裁機21にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「三方仕上げ断裁」は、上記画像形成装置により印刷された記録紙の4つの端部(上下左右)のうちの、後処理した端部以外の3つの端部(例えば、ステイプルした個所が左隅ならば、上部と、右部と、下部の3つの端部)を断裁機21で仕上げ処理として断裁する処理工程を含む。
工程ID「24」、「25」は作業項目「包装」、「納品」に対応し、例えば、図1の封入機24にて実行させる工程である。例えば、この工程ID「包装」は、最後まで後処理した記録紙を、所定の包装物(例えば、クライアントに最終成果物を納品する際の包装紙)で、包装する処理工程を含む。工程ID「25」の「納品」は、包装した最終成果物(クライアントから要求された後処理を全て施した印刷結果)をクライアントに納品する処理工程を含む。
この各工程は、クライアントから要求される指示内容(どのような条件で、印刷し、後処理し、それをいつまでに納品するか等の、各種の印刷指示条件)に基づき、オペレータ或いはPC1等の適当なデバイスが決定し作成するものであり、且つ、各工程の実行順序も、該指示内容に基づいて、PC1等の適当なデバイスが自動的に、或いは、オペレータが手動で、決定する。尚、クライアント自身が、どのような処理工程を、どのような処理順番で、実行させるかを、決定し、その指示どおりに、ワークフローを本システムにて実行可能に構成しても良い。
このように、該発注者(クライアント)からの依頼物を、該発注者から指示される依頼内容に基づいて、該発注者の望む形態で、出力物として、受注者(本システムにて作業するオペレータ)側にて作成するにあたり、それを作成するまでの一連の作業工程を該依頼内容に基づいて把握・確認し、その一連の作業工程を該受注者側にて管理するシステムに内存される各装置及びその装置が実行可能な機能等に基づいて、複数の作業工程(項目)に分割し、各作業項目がどのような作業項目で、それを何処で行うか等を工程IDとして関連付けて、USBメモリ201に書き込むよう制御する。
<USBメモリマップ>
図8〜図11は、本実施形態で用いられるUSBメモリ201のメモリマップを示す。
USBメモリ201は、印刷発注用の書込みソフトウェアとともに発注者へ配布され、発注者はその印刷発注用の書込みソフトウェアを用いて入稿データや発注内容をUSBメモリ201に記憶する。これにより、USBメモリ201は図8に示す状態となる。
図8〜図11において、600は印刷工程テーブル(工程管理テーブルとも呼ぶ)で、印刷発注用の書込みソフトウェアにより、USBメモリ201には発注内容(例えば、コピー部数や色見、記録紙サイズ、レイアウトや製本処理等の編集処理条件等の印刷条件などを含む依頼内容データ)に応じて生成される。
この印刷工程テーブル600は、印刷工程情報を記憶するものであり、工程No.601、工程ID602、作業完了フラグ603、データポインタ604の各項目から構成されるテーブルである。なお、工程No.601は、「1」から順に整数が並び、その印刷ジョブの印刷工程作業項目の処理順序を示す。
図8〜図11では、工程No.601として「1」〜「10」までしか記載されていないが、実際には必要十分な「1」〜「100」までのエリアが確保されている。
工程ID602は、図7に示した工程ID対応表に記述された印刷工程作業項目を示し、その順序に処理される。
作業完了フラグ603は、「Done」または「NotYet」のどちらかの値を持つ項目で、その作業項目がまだ処理されていなければ「NotYet」、完了していれば「Done」となる。
例えば、作業完了フラグ603に「Done」を示すデータが書き込まれている工程は、その工程に対応する処理を、その工程に対応するデバイスが実行した場合に、その工程に対応するデバイスの制御部が、その工程に対応する処理を実行した旨を示す為に、USBメモリに書き込むよう制御するものである。
一方、作業完了フラグ603に「Not Yet」を示すデータが書き込まれている工程は、その工程に対応する処理を、その工程に対応するデバイスが未だ実行していない場合に相当し、その工程に対応する処理を未だ実行していない旨を示す為に、USBメモリに書き込んでいる情報である。
例えば、図8〜11は、ワークフローとして、最初に「入稿工程」を実行し、次に「プリフライト工程」を実行し、次に「校正出し工程」を実行し、次に、「面付け工程」を実行し、次に、「印刷工程」を実行し、次に、「折り工程」を実行し、次に、「断裁工程」を実行し、次に「綴じ工程」を実行し、最後に「納品工程を」実行するよう、各工程の順番が決定されてスケジューリングされており、それに対応するように工程管理テーブルがUSBメモリ上に作成されている例である。
そして、図8は、このような処理順序で複数の処理工程が遂行される該ワークフローに含まれる複数の処理工程のうちの1番目の工程(「入稿工程」)は完了し、2番目以降の工程(「プリフライト工程」〜「納品工程」まで)は、未だ完了していないことを示す情報がUSBメモリに記憶されている場合の例である。図9は、2番目の工程までは(プリフライト工程)完了し、それ以降の工程(「校正出し工程」以降の工程)は、未だ完了していないことを示す情報がUSBメモリに書き込まれている場合の例である。図10は、3番目の工程までは完了していることを示す情報がUSBメモリに書き込まれている例である。図11は、これら全ての工程が完了したことを示す情報がUSBメモリに記憶されている例である。
データポインタ604は、その作業項目を処理するに当たり参照される印刷画像データ(入稿データ610)のポインタを示す。特に参照すべき印刷画像データがない場合は「none」という値になる。
図8に示した状態は、後述する図12に示すように、発注者がPCにおいて印刷発注用の書き込み用ソフトウェアを使って、入稿データ610をUSBメモリ201に書き込んだ状態である。詳細には、発注内容に応じて、発注者のPC上で動作する印刷発注用の書き込み用ソフトウェアが印刷工程テーブル600、入稿データ610を発注者のPCに挿入されたUSBメモリ201に書き込む。該書き込んだ時点で、書き込み用ソフトウェアは、工程No.「1」の入稿の作業完了フラグのみを「Done」とし、次の作業工程No.「2」のプリフライト以降の作業完了フラグを「NotYet」とする。また、次工程(工程No.「2」)のプリフライトの参照データは入稿データ610となっている。
図9に示した状態は、工程No.「2」のプリフライトが終了した状態である。図12に示すように、PC1のUSBスロットに図8の状態のUSBメモリ201をオペレータが挿入してプリフライト作業を行ない、終了すると、これを受け、PC1の制御部が、図9に示すようにUSBメモリ201の内容を更新する為のデータ更新処理を実行するよう自身のUSBメモリ読取りユニット301、及び/又は、該USBメモリ201に対して制御する。
尚、注目している作業工程が終了したか否かの判断及び書き換え方法に関しては、例えば、当該工程の場合は、不図示のボタンを具備したUI画面をPC1の表示部に、PC1の制御部の制御により、表示させ、「プリフライト」が終了した旨を操作者(オペレータ)に該ボタンを押下させることにより、これを受け、PC1の制御部が、上記メモリ内の注目する工程である工程No.「2」の情報を「NotYet」から「Done」に書き換えるよう制御する。
このように、USBメモリがセットされているデバイスにおける作業者による確認・終了指示の該デバイスのユーザインタフェースを介しての入力を待って、工程データの書き換え処理を、USBメモリがセットされているデバイスの制御部が行うよう制御可能に構成する。
又、例えば、後段の工程である「印刷」等の工程の場合にて、その印刷工程に対応する印刷処理を実行する対象となる印刷装置である、カラーLBP2や電子写真カラー複写機20にて、印刷処理した記録紙が排紙トレイに排出されたか否かを検知する排出センサからの検知信号により、所望の印刷データの印刷処理が完了したことを、該印刷装置が検出したことにより、該印刷装置の制御部が、自動的に、該印刷装置のUSB読取メモリユニットにセットされているUSBメモリ201内の該当する作業工程に対応するデータ項目を「NotYet」から「Done」に書き換えるように制御可能に構成しても良い。
このように、機械(デバイス)の制御部が、そのデバイス自身が具備するセンサ等のユニットからの処理条件を示す情報に基づき、自動的にその注目している作業工程が終了したことを検知して、該USBメモリ201のデータの書き換えを実行する構成等も本システムにて採用する。
尚、本実施形態は、各作業工程を実行する各機器(例えば、図1に示す各デバイス機器)毎に、それぞれUSBメモリ201を着脱可能なUSBスロットを具備しており、夫々の機器にて、USBスロットにセットされたUSBメモリ201内の、自装置にて実行すべき工程に対応する工程データの書き換え処理を、そのデバイスの制御部により、実行可能に構成している。
この例では、PC1におけるプリフライト作業で入稿データ(このデータは、工程管理テーブルを記憶していているUSBメモリ自身に格納されている)には問題がないことがわかり、この時点でのデータ修正等は行わなかったものとする。PC1は、その確認をオペレータ自身で行えるようにする為のユーザインタフェース画面をPC1のモニタに表示させる。そして、この画面を介して、プリフライト作業を完了した旨、及び、特に、入稿データに問題もなく、修正する必要も無い旨を、入力する。
すると、これをうけ、PC1の制御部は、PC1のUSBメモリ読取りユニット301にセットされているUSBメモリ内の工程管理テーブルの工程No.「2」の作業完了フラグを「Done」に書き換えるよう制御する(USBメモリ内の工程管理情報が、図8のデータ内容から図9のデータ内容に変化するように、データ更新させる)。次の工程No.「3」の校正出しのデータが入稿データ610となる。
図10に示す状態は、工程No.「3」の校正出しが終了した状態であり、その工程処理の進捗状況を各デバイス及びユーザが識別可能にすべく、制御部が、USBメモリ201の工程管理情報をデータ更新させた状態である。図12に示すように、PC1のUSBスロットに図9の状態のUSBメモリ201を操作者により挿入させ、それから、PC1により上記校正出し作業を実行させ(校正出し作業はPC1からカラーLBP2へ出力することで行なう)、該作業が終了したことをPC1が検知すると、該PC1の制御部(CPU501)は、自装置のUSBスロットにセットされたUSBメモリ201の内容を図10に示すように書き換えるよう制御する。
図10に示した例では、PC1にて、校正出し作業を行った後に、該PC1の制御部(CPU501)により、発注者の希望による色味の調整を行ったデータを校正後データ803(これが、印刷データの元となる)としてUSBメモリに記憶させ、且つ、PC1の制御部(CPU501)が、該USBメモリの工程管理テーブルの工程No.「3」の作業完了フラグを「Done」に変えた後に、次の工程No.「4」の面付けに用いるデータを校正後データ803とする。
次に、図12に示すように、工程No.「4」の面付け作業(例えばNup印刷時におけるページレイアウト作業等)も、PC1のUSBスロットに図10の状態のUSBメモリ201を挿入した上で実行する(尚、工程3と工程4は何れも連続してPC1にて実行させるべき作業項目なので、USBメモリ201を該PCのUSBスロットに挿入したままの状態で良いので、同一の機器にて複数の工程を連続して行う場合には、USBメモリ201のスロットに対する抜き差しは必要ない)。
なお、この工程では、先の工程No.「3」の工程で用いた印刷データ(USBメモリに格納されている画像データ)を用いて、面付け作業(画像編集)を実行するよう制御する。そして、この工程の面付け作業が終了したことを、例えば、PC1のUIを介してオペレータにより該作業の完了指示の入力に基づき、判断すると、これを受け、PC1の制御部(CPU501)は、USBメモリ201内の工程管理テーブルの工程No.「4」の作業完了フラグを「Done」に書き換えるよう制御する。そして、この面付け処理済みの画像データを、次の工程No.「5」の印刷に用いるデータとして、該USBメモリに記憶するようPC1の制御部(CPU501)により制御する。
このように、本実施形態では、編集処理済前の印刷データをUSBメモリに格納しておき、USBメモリから画像データを読み出して、編集処理等を実行し、その編集処理した画像データを、編集処理済前の画像データを記憶している該USBメモリに記憶させる。そして、後段の工程にて、その編集処理済後の画像データを、USBスロットを具備する他のデバイスにて利用可能にする。
なお、編集処理前の画像データと編集処理後の画像データの両方をUSBメモリに保持しておく構成でも良いし、編集処理後の画像データを作成したら、編集処理前の画像データはUSBメモリから消去して、編集処理後の画像データを、編集処理前の画像データの変わりに、USBメモリに記憶させる構成でも良い。
また、図12に示すように、工程No.「5」の印刷作業は、電子写真カラー複写機20が具備するUSBスロットに、PC1のUSBスロット(USBメモリ読取りユニット301に相当)からオペレータが取り出した、工程No.「4」の面付け作業終了後の状態のUSBメモリ201を、操作者(オペレータ)により挿入させる。
この工程の段階では、既に、USBメモリには、工程NO.「1」〜「4」の各工程が、全て、完了している旨を示す情報(工程No.「1」〜「4」の各フラグが全て「Done」になっている状態)が書き込まれおり、且つ、工程NO.「4」のPC1における面付け工程で処理した編集処理後の画像データが該USBメモリに書き込まれている。そして、電子写真カラー複写機20にて、工程No.「5」の印刷作業を、電子写真カラー複写機20のUSBスロットにセットされた該USBメモリ201内に記憶されているPC1により処理済みの面付け作業後の印刷データを用いて、実行する。
この動作の制御は、複写機20の制御部(CPU402)により実行する。例えば、複写機20の制御部は、複写機のUSBスロットにUSBメモリがオペレータによりセットされ、且つ、該複写機20の操作部を介してオペレータにより印刷開始指示を受付けたことに応答し、工程NO.「4」にて処理済みの画像データを、該USBメモリから読み出して、該USBメモリから読み出した該画像データを複写機20のプリンタ部により印刷させるよう制御する。そして、該印刷作業が全て終了したことを複写機20の不図示のセンサ(画像形成した記録紙を排紙トレイに排出する排出部付近に設置される排出センサ)により確認したことに応じて、該複写機20の制御部(CPU402)は、自装置のスロットにセットされている該USBメモリ201内の工程管理テーブルの工程No.「5」の作業完了フラグを「Done」に書き換えるよう制御する。
なお、印刷作業が終了したことを該複写機20の制御部が確認する方法の別の例として、印刷作業が終了した旨をオペレータにより入力させる為の操作画面を、該複写機20の操作部412に表示させ、その画面を介して印刷完了指示をオペレータにより入力させ、この指示に基づいて、複写機20の制御部が、USBメモリの工程情報を更新するよう制御可能に構成しても良い。又、次の工程No.「6」の折り工程には印刷データが必要ないため、印刷データのUSBメモリ201への記憶は行わない。即ち、自装置から後段の装置にUSBメモリ201を引き渡す場合に、後段の装置にて、電子原稿データ(記録紙に印字する画像データ)が必要ないなら(例えば、上記印刷作業が終了した時点で、これ以後の作業工程にて、主に必要なデータは、記録紙に印刷される前の印刷データ即ち電子データではなく、印刷データをプリントした記録紙、即ち、紙データに遷移している。即ち、印刷工程以降の工程では、印刷データという電子データを用いずに、印刷データを記録した記録紙自体、即ち、紙データを用いすることになる。よって、これ以降の作業工程では、印刷データは必要ない)、USBメモリ201への記憶処理は、作業工程データ(工程管理データ)の書き換え作業が主となる。即ち、印刷対象のデータの更新処理等は必要ない。
さらに、図12に示すように、工程No.「6」の折り作業は、紙折機23が具備するUSBスロットに、複写機20のUSBスロットから作業者により取り出された、工程No.「5」の印刷作業終了後のUSBメモリ201が(工程NO.「1」〜工程NO.「5」の工程の各工程の作業フラグが全て「Done」に書き換えられている状態のUSBメモリ201が)、作業者により挿入され、且つ、工程No.「5」の印刷作業により印刷された印刷済みの記録紙束が、作業者により、該紙折機23が具備する不図示の折り作業トレイにセットされ、その状態で、該紙折機23の不図示の折り処理実行ボタン(紙折機23の操作部に設けられているボタン)が作業者により押下されたことを該紙折機23の制御部(不図示のコントローラ)が検知したことに応じて、該紙折機23により実行されるように構成する。
そして、該紙折機23における折り作業が終了したことを、紙折機23の操作部を介してオペレータにより入力される紙折り作業完了指示、或いは、紙折機23が紙折処理した記録紙をスタックするトレイに具備する不図示の検知センサからの検知情報により、該紙折機23の制御部が、検知すると、該紙折機23の制御部は、自装置が具備するUSBスロットにセットされた該USBメモリ201内の工程管理情報の工程No.「6」の作業完了フラグを「Done」に書き換えるよう制御する。
尚、この段階の後工程である、工程No.「7」の断裁工程にも印刷データ(電子データ)が必要ないため、紙折機23の制御部も、当該前工程である複写機20と同様、印刷データのUSBメモリ201に対する印刷データの記憶処理は実行せずに、作業工程データの更新のみを実行するよう制御する。
また、図12に示すように、工程No.「7」の断裁作業は、断裁機21が具備するUSBスロットに、紙折機23のUSBスロットから作業者により取り出された、工程No.「6」の折り作業終了後のUSBメモリ201が(工程NO.「1」〜工程NO.「6」の工程の各工程の作業フラグが全て「Done」にデータ書換え済の状態のUSBメモリ201が)、作業者によりセットされ、且つ、工程No.「6」の折り作業により折り処理済みの印字データがプリント済みの記録紙束が、断裁機21の不図示の作業トレイに作業者によりセットされ、この状態で、断裁機21が具備する不図示の断裁処理実行ボタン(このボタンは、断裁機21の不図示の操作部に設けられている)が作業者により押下されたことを、断裁機21の制御部(不図示のコントローラ)が検知したことに応じて、実行されるように構成している。
該断裁作業が終了したことを、断裁機21の操作部を介してオペレータにより入力される断裁作業完了指示、或いは、断裁機21が断裁処理した記録紙をスタックするトレイに具備する不図示の検知センサからの検知情報により、該断裁機21の制御部が、検知すると、断裁機21の制御部は、自装置が具備するUSBスロットにセットされている該USBメモリ201内の工程管理情報の工程No.「7」の作業完了フラグを「Done」に書き換えるよう制御する。
なお、次の工程No.「8」の綴じ工程には印刷データが必要ないため、該断裁機21の制御部も、上記複写機20や紙折機23と同様に、印刷データ自体の該USBメモリ201への書き込みは実行せずに、自装置で実行すべき作業工程に対応する工程IDの工程データの書き換え処理(担当する工程の作業フラグを、「NoYet」から「Done」に、書き換える処理)のみを実行するよう制御する。
さらに、図12に示すように、工程No.「8」の綴じ作業は、綴じ製本機22が具備するUSBスロットに、断裁機21のUSBスロットから作業者により取り出された、工程No.「7」の断裁作業終了後のUSBメモリ201が(工程NO.「1」〜工程NO.「7」の工程の各工程の作業フラグが全て「Done」に書換え済のUSBメモリ201が)、作業者によりセットされ、且つ、前段の工程No.「7」の断裁作業により断裁機21による断裁処理済みの記録紙束が、該綴じ製本機22が具備する作業トレイにセットされ、この状態で、該綴じ製本機22が具備する不図示の綴じ製本実行ボタンが作業者により押下されたことを、該綴じ製本機22が検知したことに応じて、該綴じ製本機22により実行するよう綴じ製本機22の制御部が制御する。該綴じ作業が終了すると、該綴じ製本機22の制御部は、自装置が具備するUSBスロットにセットされている該USBメモリ201内の工程管理テーブルの情報の工程No.「8」の作業完了フラグを「Done」に書き換える。
なお、次の工程No.「9」の納品工程でも印刷データが必要ないため、該綴じ製本機22は、上記複写機20、紙折機23、断裁機21と同様に、印刷データの該USBメモリ201への書き込みは実行せずに、自装置で実行すべき作業工程に対応する工程IDの工程データの書き換え処理のみを実行するよう制御する。
最後に、図12に示すように、工程No.「9」の納品作業は、PC1が具備するUSBスロットに、綴じ製本機22のUSBスロットから作業者により取り出された、工程No.「8」の断裁作業終了後のUSBメモリ201が(工程NO.「1」〜工程NO.「8」の各工程の作業フラグが全て「Done」にデータ更新済みのUSBメモリ201が)、作業者によりセットされ、該PCの不図示の操作画面に表示される納品完了ボタンが作業者により押下されることに応じて実行するよう、PC1の制御部(CPU501)により制御する。
そして、該納品作業が終了したことを上記ボタン入力に応答して検知すると、該PC1の制御部(CPU501)は、自装置のスロットにセットされたUSBメモリ201内の工程管理情報の工程No.「9」の作業完了フラグを「Done」に書き換える。この時点で、USBメモリ201に記憶されている工程管理テーブルの情報は図11に示す状態となる。
PC1の制御部は、この時点での、USBメモリ内の工程管理情報を参照することで(図11に示す状態のUSBメモリを参照することで)、次の工程No.「10」に作業が登録されていないため、このUSBメモリに記憶されている工程管理情報によりスケジューリングされているジョブのワークフローは、これ以上、新たな処理を行う必要がなく、この時点で、このジョブの作業が全て終了したと、判断する。
図11の状態は、印刷工程を全て終了した状態である。
工程No.「9」の納品まで全ての作業完了フラグが「Done」となり、データポインタ604は、面付け後データ904まで記憶される。つまり、このUSBメモリには、少なくとも、工程No.「5」の、PC1における面付け作業にてPC1にて作成した、編集処理済み画像データが、記憶されていることを意味する。
工程No.「5」の印刷以降の工程は、データを変更することはないので、データ欄は「none」のままとなる。USBメモリの管理テーブルに「none」という情報を書き込んでおくことで、「none」が記述されている工程に対応する作業では、電子データを必要としないということを、デバイス及びオペレータにより識別可能にする。
このように、本実施形態では、クライアントからの要求に応じた、ジョブワークフローのスケジューリングを、本システムのデバイスの何れかのデバイスにて決定し(勿論、本システムのオペレータ或いはクライアント自身がワークフローのスケジューリングを立案する構成でもよい)、そのワークフロー(一連の印刷工程)では、どのような処理工程を必要とし、複数の処理工程が存在するならば、それら複数の処理工程を、どのような処理順番で実行すべきであるかを、本システムのUSBスロットを具備するデバイスにて認識可能にする為の工程管理情報を、例えばテーブル形式で、USBメモリに、書き込むよう、制御する(工程管理テーブルをUSBメモリに作成記憶する)。
尚且つ、この工程管理テーブルで管理すべき複数の処理工程の各処理工程が、完了したか、まだ完了していないかを、本システムのUSBスロットを具備するデバイスにて認識可能にする為の工程進捗情報を、例えば、「Not Yet」や「Done」というようなデータ表現方法で、該USBメモリに、書き込むよう制御する。尚且つ、この工程管理テーブルで管理すべき複数の処理工程の各処理工程にて、必要な、印刷対象となる画像データ自体(編集処理前の画像データ、及び/又は、編集処理後の画像データ、を含む)をも、該USBメモリに、記憶させるよう制御する。
そして、例えば、このような前提的構成要件を具備する本システム及び装置にて、以下のような各種動作制御、ユーザインタフェース制御を実行することで、従来技術で想定しているような課題も解決した、使い勝手の良い円滑且つ柔軟なシステムを構築可能にしている。
又、以下のような構成も取り入れても良い。例えば、上記の如く、本実施形態では、工程管理情報や進捗情報と共に格納するよう制御している、USBメモリ201の入稿データ610や、校正後データ803等の印刷対象となるデータを、USBメモリ201に設定したパスワードがないと一般ユーザがアクセスできないように制御し、データの秘匿性を高めることができるようにする。
その場合、単純に印刷するような装置は装置自身が管理者権限でデータにアクセスできるようにして、煩雑な操作を避けつつデータの流出や改ざんを防ぐようにしてもよい。
例えば、各機器毎に、自装置が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされることに応答し、そのUSBメモリ201に対するアクセスを許可する為の条件として、パスワード等の認証データ(パスワード以外にも、ICカードなどでも良い)の入力処理を自装置が具備する操作部を介して作業者に要求し、作業者により入力された認証データと、スロットにセットされたUSBメモリ201に予めセットされている認証データとを、USBメモリ201がセットされた機器にて比較処理し、比較処理の結果により、両者が一致したと判断した場合は、上述したような、自装置による作業工程の実行を許可し、且つ、自装置にセットされたUSBメモリ201に対するアクセスを許可する。
一方、認証結果にて両者が不一致と判断した場合は、自装置による作業工程の実行を禁止し、且つ、自装置にセットされたUSBメモリ201に対するアクセスも禁止するよう制御する。このような処理を、各機器により、自装置が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされる毎に、それぞれの機器にて実行させる。このようにすることで、スキルの低い作業者でも付加価値の高い印刷サービスを提供できるともに、このような高付加価値のサービスを、高い秘匿性を維持した状態で、提供することが出来る。
図12は、図8〜図11に示したUSBメモリ201内に記憶された作業工程を実行する際の作業手順の一例を示す模式図である。
<工程情報による動作制御>
図13は、本発明の印刷システムにおける第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図1に示したPC1,電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25によって実行されるUSBメモリ201内の工程情報(工程管理情報とも呼ぶ)に基づく動作に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したPC1,電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25内の制御部(CPU)によりそれぞれHDD又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行されるものとし、図8に示した印刷工程のいずれの作業項目においても基本的に同じ処理を行うものとする。また、S1001〜S1013は各ステップを示す。
まず制御部が、ステップS1001において、USBメモリ201が、自装置が具備するUSBスロットに挿入されているかどうかをチェックし、挿入されていないと判定した場合には、挿入されるまで待機する。
一方、ステップS1001で、自装置が具備するUSBスロットに、USBメモリ201が挿入されていると判定した場合には、該制御部は、ステップS1002において、USBメモリに格納されている情報を参照して、USBメモリ201内の印刷工程テーブル600に、自装置が担当する工程処理の工程IDと一致する工程が記憶されているかをチェック(検索)する。
例えば、この装置が複写機20ならば、複写機20の制御部が、複写機20のUSBメモリにセットされたUSBメモリの内容を参照し、印刷処理に対応する工程ID(例えば、図8〜図11の例だと、工程No.「5」の工程が印刷工程に相当する)が該USBメモリの工程管理テーブルに書き込まれているか確認する。又例えば、この装置が、綴じ製本機22ならば、綴じ製本機22の制御部が、綴じ製本機22のUSBメモリにセットされたUSBメモリの内容を参照し、綴じ処理に関連する工程ID(例えば、図8〜図11の例だと、工程No.「8」の工程が綴じ処理工程に相当する)が該USBメモリの工程管理テーブルに書き込まれているか確認する。
なお、印刷工程の各作業項目に対応する各装置またはその処理ソフトウェアは、図8に示した工程ID対応表に基づく自らの作業内容に対応する工程IDを保持しているものとする(装置内に保持される場合はROMやハードディスク内等、ソフトウェア内に保持される場合はそのプログラムコード内)。
そして、ステップS1003において、該装置の制御部が、自装置が具備するUSBスロットにセットされた該USBメモリ201内の印刷工程テーブル600に、自装置が担当する工程処理(例えば、現在PC1にてこの処理を行っているなら、プリフライトや面付けなどの処理に相当する。又、例えば、現在、複写機でこの処理を実行しているならば、RIPや印刷などがこれに相当する)の工程IDと一致する工程が記憶されていないと判定した場合には、ステップS1012に進み、この装置においてエラー処理2を行うよう制御する。
このエラー処理2では、例えば、現在、当該USBメモリ201がセットされているUSBスロットを具備する装置の表示部(例えば、現在、複写機20が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされており、複写機20で当該工程確認処理を実行している状況ならば、当該電子写真カラー複写機20の操作部412上の表示部がこれに該当する。又、例えば、現在、PC1が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされており、PC1にてこの処理を実行している状況ならば該PC1のモニタ510がこれに該当する)に、該USBメモリ201がセットされているUSBスロットを具備した装置内部の制御部により、「このジョブは○○装置による作業を行いません。」と警告表示するよう表示制御を実行させる。
また、このエラー処理2では、USBメモリ201内の印刷工程テーブルを工程ID順に調べて、完了フラグが最初に「NotYet」となっている工程に応じて「次の作業は○○です。」と次に行うべき作業項目の作業者に対する明示・通知を、自装置が具備するユーザインタフェースを介して、実行するよう制御しても良い。この表示例を図14に示す。
エラー処理2のエラー表示例の一例である図14について説明する。
図14の例は、本システムが有する複数のデバイスのうちの封入機24の表示部にエラー表示を実行させる場合の例である。そして、封入機24が具備するUSBスロットにUSBメモリがオペレータによりセットされた場合において、該封入機24の制御部が、この封入機24のUSBスロットにセットされたUSBメモリに格納されている工程管理テーブルの情報をチェックした結果、このUSBメモリに記憶されている工程管理情報に基づいて実行すべきワークフロー(一連の印刷工程)では、封入機24で実行すべき処理が存在しないと判断した場合に、その旨を、エラー通知として、封入機24のオペレータに報知して該オペレータによりその旨を認識させる為に、封入機24の操作部に、図14の表示画面を表示させるよう制御している例である。
尚且つ、この例では、封入機24の制御部が、この封入機24のUSBスロットにセットされたUSBメモリに格納されている工程管理テーブルの情報をチェックする際に、該工程管理テーブルに記憶されている各処理工程の作業フラグに書き込まれている「Done」や「Not Yet」の情報をチェックすることで、どの工程の処理までが完了したか、及び、どの工程の処理を未だ実行していないかをチェックするように構成している。
また、この例では、このUSBメモリに記憶されている工程管理情報に基づき実行すべきワークフロー(複数のデバイスによる複数の処理工程を含んだ一連の処理工程)では、少なくとも、紙折機23による記録紙の折り処理を行う工程が含まれている事を、封入機24のUSBスロットにセットされたUSBメモリの工程管理情報の内容をチェックすることで、封入機24が認識した例である。
尚且つ、封入機24の制御部が、USBメモリの工程管理テーブルの作業フラグをチェックすることで、現段階では、このUSBメモリで管理されるワークフローに含まれる複数の処理工程のうちの、紙折機23による紙折り処理工程よりも前の処理工程の作業フラグは全て「Not Yet」から「Done」に更新済みの為、紙折機23による紙折り処理工程よりも前の処理工程は、全て作業が完了していると判断した例である。
尚且つ、該制御部が、該USBメモリの工程管理テーブルにて、作業フラグが「Not Yet」の作業工程が存在することを認識したうえで、そのうちの、作業フラグが「Done」の処理工程の直後にスケジューリングされている作業工程が紙折機23の紙折り工程であると判断したことにより、このUSBメモリの工程管理情報により実行すべきワークフローにおける複数の処理工程の中で、未だ処理を実行していない工程で且つ、次に実行すべき処理工程は、紙折り工程であると判断した場合の例である。
このような各種の情報を、オペレータが識別確認できる為の情報を、図14の操作画面例のように、封入機24の操作部を介して、オペレータに報知するよう、封入機24の制御部が表示制御している例である。
このように、本実施形態では、印刷対象の画像データ自体をも格納可能なUSBメモリに記憶されている工程管理情報(1つの最終成果物を作成するうえで、どのようなデバイスにてどのような処理工程を経るのかを、USBメモリをセット可能なデバイスにより判断可能にする工程管理スケジューリング情報)や、その工程管理情報に基づいて実行すべきワークフローにおいて必要な複数の処理工程の各処理工程の進捗情報(工程管理情報に基づいて実行すべきワークフローにおける複数の処理工程のうちの、どの処理工程は処理を完了し、どの処理工程は未だ完了していないかを、及び/又は、どの処理工程までは処理が完了しており、どの処理工程からは未だは処理を完了していないことを、USBメモリがセット可能なデバイスにより判断可能にする進捗情報。この例では、「Not Yet」と「Done」で表現される情報に相当する)等に基づいて(工程管理情報と進捗情報のうちの少なくとも工程管理情報に基づいて)、本システムの複数のデバイスのうちの、そのワークフローにおいて不適正なデバイスをオペレータが利用してしまう事を防止できるように、操作部等のユーザインタフェースユニットを介してオペレータに対する報知処理を実行するよう制御する(例えば、そのワークフローにて封入機での封入作業が必要無いにも拘らず、オペレータが封入機24のUSBスロットにUSBメモリを差し込んで、封入機での作業を開始させようとしている場合には、図14の例のように、封入機による封入作業は行わない旨を表示させるよう制御する)。
なお且つ、上記工程管理情報及び進捗情報に基づいて、例えば、そのワークフローにおいて実行すべき処理工程に必要なデバイスをオペレータが操作している場合でも、まだそのデバイスによる処理工程を実行すべき段階ではない場合(その他のデバイスによるその他の処理工程を先に実行すべきである場合)に、決められた処理手順で順序どおりに処理すべきであるにも拘らず、オペレータの誤操作・誤認識が原因で、誤まった処理手順で処理が実行されてしまうことを防止できるように、操作部等のユーザインタフェースユニットを介してオペレータに対する報知処理を実行するように制御する(例えば、そのワークフローにて次に行うべき作業は、紙折り機23による紙折り作業である場合には、図14のように、その旨をオペレータに通知するよう制御する)。
本実施形態は、このようなユーザインタフェースを介したオペレータに対する報知制御を、画像データ自体をも格納可能なリムーバブルメディアに格納させた工程管理情報や進捗情報に基づいて、本システムの、該リムーバブルメディアのデータにアクセス可能な全てのデバイスにて、実現可能に構成している。
なお、上述の報知制御は、本実施形態にて、クライアントからの要求に応じた最終成果物を作成するうえで必要な複数のデバイスによる複数の処理工程を有するワークフロー(一連の印刷工程)に含まれる何れかの処理工程の処理を、該ワークフローにおいて、本システムが具備する何れかのデバイスにて実行させる場合において、そのワークフローに関係のあるデバイスでの操作・動作のみを該ワークフローにおいて許可するよう制御し、その一方で、そのワークフローに関係ないデバイスを、該ワークフローにて、オペレータが操作したり、その関係のないデバイスを該ワークフローにて動作させてしまうことを阻止する(禁止する)よう制御する為の、本実施形態の制御例である。
そして、ユーザによる確認を、例えば、自装置が具備する不図示の操作画面上の確認ボタンがユーザにより押下されたことに応じて、検知すると、ステップS1013に進む。
一方、ステップS1003で、制御部が、USBメモリ201内の印刷工程テーブル600に、当該装置が担当する工程処理の工程IDと一致する工程が記憶されていると判定した場合には、ステップS1004に進む。
ステップS1004では、制御部が、USBメモリ201内の印刷工程テーブル600内に記憶されている、その装置が担当する工程処理の工程IDと一致する工程より若い工程(前工程)ID601の作業完了フラグ603をチェックし、自装置にて実行すべき工程よりも先行して行うべき前工程の工程IDの情報が、全て「Done」になっている(前工程まで全て完了している)かどうかをチェックする。全て「Done」になっていない(未だ、前工程が全て完了していない)と判定した場合には、ステップS1011に進み、エラー処理1を表示する。
このエラー処理1の制御は、上記工程管理情報及び進捗情報に基づいて、例えば、そのワークフローにおいて実行すべき処理工程に必要なデバイスをオペレータが操作している場合でも、まだそのデバイスによる処理工程を実行すべき段階ではない場合(その他のデバイスによるその他の処理工程を先に実行すべきである場合)に、決められた処理手順で順序どおりに処理すべきであるにも拘らず、オペレータの誤操作・誤認識が原因で、誤まった処理手順で処理が実行されてしまうことを防止できるように、操作部等のユーザインタフェースユニットを介してオペレータに対する報知処理を実行するように制御する例である。
このエラー処理1では、例えば、USBメモリがオペレータにより自装置のUSBスロットにセットされた装置の表示部(例えば、現在、複写機20が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされており、複写機20でこの処理を実行している状況ならば該電子写真カラー複写機20の操作部412上の表示部がこれに該当する。又、例えば、PC1が具備するUSBスロットにUSBメモリ201がセットされており、PC1にて、当該工程確認処理を実行している状況ならば該PC1のモニタ510がこれに該当する)に「このジョブはこの装置による作業の前に他の処理が必要です。」と警告表示を実行するよう、該USBメモリ201がセットされているUSBスロットを具備した装置内部の制御部により制御する。
また、このエラー処理1については、該USBメモリ201がセットされているUSBスロットを具備した装置内部の制御部が、USBメモリ201内の印刷工程テーブルを工程ID順に調べて、完了フラグが最初に「NotYet」となっている工程に応じて「このジョブはまず○○を行う必要があります。」と次に行うべき作業項目の作業者への明示・通知を、自装置が具備するユーザインタフェースを介して、実行するよう制御しても良い。この表示例を図15に示す。
図15の例は、本システムが有する複数のデバイスのうちの断裁機21の表示部にエラー表示を実行させる場合の例である。そして、断裁機21が具備するUSBスロットにUSBメモリがオペレータによりセットされた場合において、該断裁機21の制御部が、この断裁機21のUSBスロットにセットされたUSBメモリに格納されている工程管理テーブルの情報をチェックした結果、このUSBメモリに記憶されている工程管理情報に基づいて実行すべきワークフロー(一連の印刷工程)では、断裁機21で実行すべき処理が存在するものの、該断裁機21よる断裁処理よりも1つ前の処理工程にて、紙折機23による折作業が必要であり、尚且つ、該紙折機23による折り作業が完了していないことを、該USBメモリに書き込まれている工程管理テーブルの工程管理情報及び進捗情報(紙折り工程の作業フラグが「Not Yet」)により判断した場合に、その旨を、エラー通知として、断裁機21のオペレータに報知して該オペレータによりその旨を認識させる為に、断裁機21の操作部に、図15の表示画面を表示させるよう制御している例である。
そして、ユーザによる確認を、例えば、自装置が具備する不図示の操作画面上の確認ボタンがユーザにより押下されたことに応じて、該装置の制御部が検知すると、ステップS1013に進む。
一方、ステップS1004で、当該装置の制御部が、当該装置が担当する工程処理の工程IDと一致する工程より若い工程(前工程)ID601の作業完了フラグ603が全て「Done」になっている(現工程までに実行しておくべき前工程が全て完了している)と判定した場合には、ステップS1005に進む。
ステップS1005では、当該装置の制御部が、印刷工程における作業項目そのものの処理を示す。例えば、図8〜11の例で、当該工程の工程IDが「9」、即ちPC1によるプリフライト作業(このワークフローでは、2番目の処理工程)であれば、PC1の制御部が、PC1のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「9」よりも前の処理工程(この場合入稿工程のみ)が全て完了している(工程ID「9」よりも前の処理工程の作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、PC1によりUSBメモリ201内の印刷データのプリフライト処理を行う(例えば、クライアントから受け取った電子データの確認をPC1のモニタでオペレータがチェックする処理を行う)ことを許可し、該工程の処理をPC1にて実行させる。
また、当該工程の工程IDが「10」、即ちPC1による校正出し作業(このワークフローでは、3番目の処理工程)であれば、カラーLBP2の制御部が、USBメモリ内の工程管理情報の工程ID「10」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程とプリフライト工程の2つの処理工程)が全て完了している(工程ID「10」よりも前の処理工程の作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、PC1によりUSBメモリ201内の印刷データをカラーLBP2にプルーフ印刷させることを許可し、当該工程の処理をカラーLBP2に実行させる。なお、この場合、PC1のUSBスロットにセットされたUSBメモリ内の印刷対象のデータを該メモリから読み出して、PC1からネットワーク経由でカラーLBP2にデータ送信し、カラーLBP2で該印刷データのプリントを実行させる。或いは、PC1のUSBスロットからUSBメモリをオペレータにより抜き取らせ、そのUSBメモリをカラーLBP2のUSBスロットにセットさせ、そして、カラーLBP2に、カラーLBP2のUSBスロットにセットされたUSBメモリ内の該印刷データをプリントさせるよう、カラーLBP2の制御部により制御する。これらいずれの方法を採用しても良い。そして、LBP2により印刷を実行させたら、オペレータにその印刷物の色味等の確認を行わせる。
さらに、当該工程の工程IDが「11」、即ちPC1による面付け作業(このワークフローでは、4番目の処理工程)であれば、PC1の制御部が、PC1のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「11」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程の3つの処理工程)が全て完了している(工程ID「11」よりも前の処理工程の作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、PC1によりUSBメモリ201内の印刷データの各ページを、使用する用紙の大きさ、最終印刷物の大きさ、製本方法にあわせて割り付けさせる等の各種レイアウト処理を、PC1のオペレータからの指示に基づいて、PC1にて実行させることを許可し、該工程の処理をPC1にて実行させる。
また、当該工程の工程IDが「15」、即ち電子写真カラー複写機20による印刷作業(このワークフローでは、5番目の処理工程)であれば、複写機20の制御部が、USBメモリ内の工程管理情報の工程ID「15」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程、面付け工程、の4つの処理工程)が全て完了している(工程ID「15」よりも前の処理工程の各作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、電子写真カラー複写機20により、USBメモリ201内の印刷データを用いて、印刷を行うことを許可し、該工程の処理を複写機20に実行させる。
この場合、先の4番目の工程にてPC1にて編集処理済の印刷データを、PC1からネットワーク経由で、電子写真カラー複写機20に送信して、該編集処理済の印刷データを、クライアントから要求に応じた印刷条件(部数の設定、両面/片面印刷の設定等、各種の印刷条件)でもって、該複写機20にプリントさせるよう制御する。或いは、先の4番目の処理工程にて作成した編集処理済の印刷データをPC1のUSBスロットにセットされているUSBメモリに記憶させるようPC1の制御部が制御し、該記憶処理が済んだら、PC1のUSBスロットから該USBメモリをオペレータにより抜き取らせ、その抜き取ったUSBメモリを、複写機20のUSBスロットにセットさせ、それを受け、該複写機20の制御部が、複写機20のUSBスロットにセットされたUSBメモリから先の4番目の処理工程にて作成された編集処理済の印刷データを読み出して、該編集処理済の印刷データを、クライアントから要求に応じた印刷条件(部数の設定、両面/片面印刷の設定等、各種の印刷条件)でもって、該複写機20にプリントさせるよう制御する。これらいずれの方法を採用しても良い。
さらに、当該工程の工程IDが「19」、即ち紙折機23による折り作業(このワークフローでは、6番目の処理工程)であれば、紙折機23の制御部が、紙折機23のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「19」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程、面付け工程、印刷工程の5つの処理工程)が全て完了している(工程ID「19」よりも前の処理工程の各作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、当該紙折機23に対してオペレータによりセットされた用紙(この用紙は、先の処理工程にて複写機20にて印刷済みの記録紙束)に対して該紙折機23により折り処理を行うことを許可し、当該工程の処理を該紙折機23で実行させる。
また、当該工程の工程IDが「18」、即ち断裁機21による断裁作業(このワークフローでは、7番目の処理工程)であれば、断裁機21の制御部が、断裁機21のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「18」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程、面付け工程、印刷工程、折り工程の6つの処理工程)が全て完了している(工程ID「18」よりも前の処理工程の各作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、当該断裁機21にオペレータによりセットされた用紙(この用紙は、先の処理工程にて紙折機23にて紙折処理された記録紙束)に対して断裁機21により断裁処理を行うことを許可し、当該工程の処理を該断裁機21で実行させる。
さらに、当該工程の工程IDが「22」、即ち綴じ製本機22による綴じ作業(このワークフローでは、8番目の処理工程)であれば、綴じ製本機22の制御部が、綴じ製本機22のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「22」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程、面付け工程、印刷工程、折り工程、断裁工程、の7つの処理工程)が全て完了している(工程ID「22」よりも前の処理工程の各作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、綴じ製本機22により当該綴じ製本機22にセットされた用紙(この用紙は、先の処理工程にて断裁機21にて断裁処理された記録紙束)に対して綴じ処理を行うことを許可し、当該工程の処理を該綴じ製本機22で実行させる。
また、当該工程の工程IDが「25」、即ちPC1による納品作業(このワークフローでは、9番目、即ち最後の処理工程)であれば、PC1の制御部が、PC1のUSBスロットにセットされているUSBメモリ内の工程管理情報の工程ID「25」よりも前の処理工程(この場合、入稿工程、プリフライト工程、校正出し工程、面付け工程、印刷工程、折り工程、断裁工程、綴じ工程の、8つの処理工程)が全て完了している(工程ID「25」よりも前の処理工程の作業フラグが全て「Done」にデータ更新されている)ことを確認したことを条件に、当該PC1によりユーザに対して出来上がった書類の納品やUSBメモリ201の返却等を指示したり、納品した納品伝票や発送履歴などを管理する(納品処理する)納品処理を行うことを許可し、当該工程の処理を該PC1で実行させる。
なお、電子写真カラー複写機20が断裁機能,綴じ製本機能,紙折機能,封入機能,丁合機能等を有する場合(例えば、複写機20のオプション装置として、複写機20で印刷した記録紙に対して断裁処理を行うユニットや、綴じ製本処理を行うユニットや、折り処理を実行するユニットや、所定の包装媒体に封入するユニットや、ソート処理等の丁合処理を行うユニット等が、複写機20に接続されている場合等)、電子写真カラー複写機20のUSBスロット302にUSBメモリ201を挿入するという同一の行為をオペレータが行っても、USBメモリ201内に格納される印刷工程テーブル600(工程ID602,作業完了フラグ603)に応じて、電子写真カラー複写機20は動作を変更するように制御される。即ち、工程IDが「15」の場合には印刷を行い、工程IDが「19」の場合には折り処理を行い、工程IDが「18」の場合には断裁処理を行い、工程IDが「22」の場合には綴じ処理を行うように制御される。
そして、ステップS1005の工程処理が終了すると、ステップS1006に進み、制御部が、工程処理により印刷データのデータ変更があったかどうかを判断し、データ変更があったと判定した場合には、ステップS1007において、変更後のデータをUSBメモリ201内に記憶し、ステップS1008進み、次の工程のデータポインタ604を、変更後のデータの先頭アドレスに設定し、ステップS1009に進む。
例えば、もし、現在処理している工程が、工程ID「11」の面付け工程だとしたら、ステップS1006では、編集処理前の印刷対象のデータをUSBメモリから読み出して、それをもとに、PC1にて編集処理した印刷対象のデータを生成したので、PC1の制御部は、印刷データの変更があったと判断し(ステップS1006でYES)、その編集処理済みの印刷データをUSBメモリに格納し(ステップS1007)、次の処理工程にて読出し可能にアドレス設定の更新を行う(ステップS1008)。
一方、ステップS1006で、制御部が、印刷データのデータ変更がなかったと判断した場合には、ステップS1010に進み、次の工程のデータポインタ604を、現工程のデータポインタと同じアドレスを設定し、ステップS1009に進む。
なお、次の工程で印刷データが必要ない場合には、データポインタの設定は行わないものとする。例えば、もし、現在処理している工程が、工程ID「9」のプリフライト工程だとしたら、ステップS1006では、印刷対象のデータのもととなる入稿データをUSBメモリから読み出して、適宜プリフライト処理を行うものの、このデータ自体の変更は該工程では実行しない。よって、PC1の制御部は、印刷データの変更は無しと判断し(ステップS1006でNO)、アドレス設定もそのまま維持するように制御する(ステップS1010)。
次に、ステップS1009において、制御部が、自装置のUSBスロットにセットされているUSBメモリの工程管理情報のうちの現工程の作業完了フラグ603を「Done」に変更し、ステップS1013において、USBメモリ201を作業者に抜かせるよう指示する。例えば装置の表示部(例えば、電子写真カラー複写機20では操作部412上の表示部,PC1ではモニタ510)に「USBメモリを本機より抜いて下さい。」と表示する。なお、この表示の際に、USBメモリ201内の印刷工程テーブル600に基づいて次に行うべき工程も表示するように構成してもよい。この表示例を、図16に示す。
図16の例は、本システムが有する複数のデバイスのうちの紙折機23の表示部にガイダンス表示を実行させる場合の例である。
そして、紙折機23が具備するUSBスロットにUSBメモリがオペレータによりセットされた場合において、該紙折機23の制御部が、この紙折機23のUSBスロットにセットされたUSBメモリに格納されている工程管理テーブルの情報をチェックした結果、このUSBメモリに記憶されている工程管理情報に基づいて実行すべきワークフロー(一連の印刷工程)では、紙折機23で実行すべき処理が存在すると判断し、且つ、該紙折機23よる紙折処理よりも前の処理工程(この例では、工程ID「1」の入稿工程〜工程ID「15」の印刷工程の5つの処理工程)の全てが完了していることを、該ワークフローの進捗情報を示す、該USBメモリの工程管理情報の該紙折り工程よりも前の工程の各作業フラグが全て「Done」に更新済であることを確認した場合で、且つ、自装置による自身の処理、即ち、紙折機23による紙折り処理が完了したことを判断した場合に、紙折機23の表示部に表示させるガイダンス表示である。
このガイダンス表示では、例えば、図16の「折り作業が終了しました」等のガイダンスのように、USBメモリの工程管理情報に基づいた処理が自装置にて完了した旨をオペレータに識別可能にする為の情報をオペレータに報知するよう制御する。
なお且つ、図16の「次の折り作業は断裁作業です」等のガイダンスのように、当該ワークフローにおいて、現作業後に、どのデバイスで、どのような作業を行うのかを、オペレータが識別できる情報を、オペレータに報知するよう制御する。更に、「USBメモリを本機から抜いて下さい」等のガイダンスや、「断裁機にUSBメモリと用紙をセットして、断裁作業を行って下さい」等のガイダンスのように、当該ワークフローにおいて、オペレータ自身が次にどのような作業を行えばよいかを、オペレータが確認できるようにする為の情報を、オペレータに報知するよう制御する。
このように構成することで、従来技術で想定しているような問題も未然に解決でき、上述した効果と同様の効果が得られ、本システムを円滑に管理運用することができる。
なお、このようなガイダンス情報の報知処理は、上述のとおり、USBメモリに格納させた工程管理テーブルの各種情報(工程情報、進捗情報)や、該工程管理情報に基づいて動作すべきデバイスの動作状態(たとえば、処理が完了した等のステータス情報)を、USBメモリがセットされたデバイスの制御部が、取得して、その情報に基づいて、上記ガイダンス情報を生成し、該生成したガイダンス情報を、自装置の操作部等の適当なユーザインタフェースユニットを介して、オペレータに報知させるよう制御することで実行可能にしている。
そして、制御部が、USBメモリ201が抜かれたこととユーザの確認を検知すると(USBメモリ201がスロットから抜き出されたかどうかは、例えば、USBスロットが具備する不図示のUSBメモリ着脱検知センサからの検知結果により確認し、ユーザの確認は、例えば、自装置が具備する操作画面上の不図示の確認ボタンが作業者により押下されたことを検知したことにより確認する)、ステップS1001の処理へ戻る。
なお、USBメモリ201内の印刷工程テーブル600に基づいて次の工程も同一の装置を用いて行う場合には、USBメモリ201を抜くことなく引き続き次の工程を行うか否かをオペレータに選択させ、引き続き行うと選択された場合には、ステップS1013をスキップして、ステップS1001に戻り、次の工程を行うように構成してもよい。
また、ステップS1005の工程処理は、USBメモリ201が挿入された印刷工程処理装置のCPUが、USBメモリ201から読み出し印刷工程テーブル600内の工程情報に基づいて、対応する工程処理を実行する場合について説明したが、対応する工程処理の実行の指示を表示部に表示して、当該表示に従ってオペレータが手動で工程処理の実行を操作するように構成してもよい。
以上、本実施形態のシステムでは、クライアントからの要求に応じた最終成果物を作成する為に、複数のデバイスを協働可能にし、複数のデバイスによる複数の処理工程を有する一連の作業工程(ワークフロー)を本システムにて実行可能にしている。そして、このようなワークフローを、本システムの適正なデバイスで、適正なタイミング、及び、処理手順で、実行させるべく、該ワークフローを工程管理情報を用いて管理可能に構成している。
そして、上記従来技術のような問題に対処すべく、複数の処理工程を有するワークフローを実行するうえで、本システムのどのデバイスで、どのような処理を、どのような処理順番で処理するのか、そのスケジューリング情報である工程管理情報を、USBメモリ等のリムーバブルメディアに格納可能に構成する。尚且つ、該ワークフローを実行する上で必要な複数の処理工程に関し、現在、どのデバイスの処理まで完了し、どのデバイスでの処理が完了していないかを示す進捗情報をも、該リムーバブルメディアに、随時、書き込み可能に構成する。
そして、本システムの複数のデバイスを用いて該ワークフローを適正に遂行する為の上記工程管理情報や進捗情報を格納させる該リムーバブルメディアには、これらの情報を格納させるだけでなく、該ワークフローにて処理対象となる印刷データ自体をも格納可能に構成する。
そして、一方で、本システムの各デバイスに、該リムーバブルメディアを読取り可能な読取りユニットを設けておき、自装置の読取りユニットに該リムーバブルメディアがオペレータによりセットしたら、その装置の制御部が、そのセットされたリム−バブルメディアから上記工程管理情報や進捗情報を読出し確認可能にし、且つ、必要に応じて、該メディアから印刷データを読み出して、編集、加工、印刷等を、実行可能に構成している。
この構成のもとで、本実施形態は、更に、自装置のリムーバブルメディアの為の読取ユニットに該リムーバブルメディアがオペレータによりセットされた場合に、その装置の制御部が、そのセットされたリム−バブルメディアから上記工程管理情報や進捗情報を読出し、チェックした結果に基づいて、該工程管理情報に基づいたスケジューリングされたワークフローにて、そのデバイスでの処理は存在しないと判断した場合(当該ワークフローにて必要のない処理を行う為の非関係デバイスで動作させようと、オペレータが該非関係デバイスを操作していると判断した場合)は、本ワークフローにて該デバイス(当該ワークフローに関係のないデバイス)での動作は実行すべきではない旨を該オペレータに確認可能にする為の情報を該デバイスの操作部に報知させるよう制御すると共に、本ワークフローにおいて該デバイスでの動作を禁止するよう制御する。この一連の制御は、図13のステップS1003でNO⇒エラー処理2の一連の動作制御に相当し、且つ、図14に示した報知制御例に相当する。
例えば、図14の例のように、図8〜図11に示す例の工程管理情報に基づいたワークフローでは封入機24での封入処理は必要ない。よって、封入機24のUSBスロットに、当該工程管理情報が記憶されているUSBメモリがセットされた場合(図13のステップS1001でYESに相当)には、封入機24の制御部が、該USBメモリから該工程管理情報に基づいて、該工程管理情報に基づいたワークフローでは封入機24での封入作業は行わない旨をオペレータにより確認可能にする情報を、オペレータに報知するよう制御し、且つ、該ワークフローにおいて処理に関係のないデバイスに該当する該封入機24による封入作業を実行しないよう(禁止するよう)封入機24の封入動作を阻止する制御を実行する(図13のステップS1003でNO⇒ステップS1012に相当)。
又更に、本実施形態は、上記構成のもとで、自装置のリムーバブルメディアの為の読取ユニットに該リムーバブルメディアがオペレータによりセットされた場合に、その装置の制御部が、そのセットされたリム−バブルメディアから上記工程管理情報や進捗情報を読出し、チェックした結果に基づいて、当該ワークフローにて当該デバイスでの処理は必要であるもものの(工程管理情報に、このデバイスの処理工程がセットされているものの)、現在の進捗状況では、当該デバイスでの処理は実行すべきではなく(この工程よりも前の処理工程にて作業フラグが「Not Yet」のままの工程が存在する)、当該ワークフローにて関係の有るその他のデバイスによるその他の処理を、当該デバイスによる処理を実行するよりも前に、先に実行すべきであると判断した場合(当該ワークフローにて必要な他の処理のうちの当該デバイスによる処理よりも先に実行すべき処理が未だ完了していない状態で、当該デバイスでの動作を行わせようと、オペレータが当該デバイスを操作していると判断した場合)は、当該デバイスは本ワークフローにて必要なデバイスであるが、当該デバイスでの動作は、未だ実行すべきではない旨、及び、当該ワークフローに関係のある他のデバイスでの処理を先に実行すべきである旨を、該オペレータに確認可能にする為の情報を、該デバイスの操作部に報知させるよう制御すると共に、本ワークフローにおける現段階での当該デバイスでの動作を禁止するよう制御する。
この一連の制御は、図13のステップS1003でYES⇒ステップS1004でNO⇒ステップS1011のエラー処理1の一連の動作制御に相当し、且つ、図15に示した報知制御例に相当する。
例えば、図15の例のように、断裁機21のUSBスロットに対してUSBメモリがオペレータによりセットされた場合に(図13のステップS1001でYSEに相当)、断裁機21の制御部が、該USBメモリに記憶されている工程管理情報の各処理工程の情報並びに各工程の進捗情報(作業フラグ)をチェックした結果に基づき、該工程管理情報に基づいてスケジューリングされている本ワークフローでは当該断裁機21による断裁処理が必要である事を確認する(図13のステップS1003でYESに相当)一方で、当該ワークフローにて当該断裁機21による断裁処理を行う前に紙折機23により実行すべき紙折処理が完了していないことを判断した場合に(図13のステップS1004でNOに相当)、即ち、本ワークフローに含まれる当該処理工程よりも前に実行すべき他のデバイスによる処理工程が完了していない状態でオペレータが同該デバイスによる当該処理を実行させようとしていることを判断した場合に、該断裁機21の制御部は、該工程管理情報に基づいたワークフローでは断裁機21による断裁作業よりも前に紙折機23による紙折作業が必要である旨をオペレータにより確認可能にする情報を、断裁機21の操作部を介してオペレータに報知するよう制御し、且つ、該ワークフローにおいて紙折機23による紙折り作業が完了する前に当該断裁機21による断裁処理を実行しないよう、当該断裁機21の現時点での断裁動作を阻止する制御を実行する(ステップS1011に相当)。
又更に、本実施形態は、上記構成のもとで、自装置のリムーバブルメディアの為の読取ユニットに該リムーバブルメディアがオペレータによりセットされた場合に、その装置の制御部が、そのセットされたリム−バブルメディアから上記工程管理情報や進捗情報を読出し、チェックした結果に基づいて、該工程管理情報に基づいたスケジューリングされたワークフローには当該デバイスでの処理が必要である事を確認した場合(工程管理IDに自装置の処理工程が登録されている場合)で且つ、本ワークフローにて当該デバイスによる処理よりも前に本ワークフローにて実行すべき他のデバイスによる他の処理工程も全て完了していることを判断した場合(自装置の処理よりも先に実行すべき工程の作業フラグが全て「Done」に書き換えられている場合)には、該ワークフローにおける当該デバイスでの現時点での処理の実行を許可し、該デバイスに、該ワークフローにて必要な処理を実行させるよう制御する。
そして更に、該デバイスの制御部は、該デバイスによる動作が完了したこをと確認したら、その旨をオペレータに報知するよう該デバイスの操作部を制御する。尚且つ、自装置にセットされているUSBメモリの工程管理情報の内容をチェックすることで、本ワークフローにて、当該デバイスによる当該処理が完了したら、次に、どのデバイスで、どのような処理を実行するのかを、該オペレータにより確認可能にする為の情報を、該デバイスの操作部を介して該オペレータに対して報知するよう制御する。尚且つ、本ワークフローにて、当該デバイスによる当該処理が完了したら、次に、オペレータ自身が、如何なる場所で、如何なる作業を、実行すればよいのかを、該オペレータにより確認可能にする為の情報を、該デバイスの操作部を介して該オペレータに対して報知するよう制御する。
この一連の制御は、図13のステップS1003でYES⇒ステップS1004でYES⇒ステップS1005の工程処理の一連の動作制御に相当し、且つ、図16に示した報知制御例に相当する。
例えば、図16の例のように、紙折機23のUSBスロットに対してUSBメモリがオペレータによりセットされた場合(図13のステップS1001でYESに相当)に、紙折機23の制御部が、該USBメモリに記憶されている工程管理情報の各処理工程の情報並びに各工程の進捗情報(作業フラグ)をチェックした結果に基づき、該工程管理情報に基づいてスケジューリングされている本ワークフローでは当該紙折機23による断裁処理が必要である事を確認し(図13のステップS1004でYESに相当)、且つ、当該ワークフローにて当該紙折機23による紙折処理を行う前に本ワークフローにて必要な処理が全て完了していることを判断した場合に(図13のステップS1004でYES)、即ち、本ワークフローに含まれる当該処理工程よりも前に実行すべき他のデバイスによる処理工程が全て完了している状態でオペレータが同該デバイスによる当該処理を実行させようとしていることを判断した場合に、該紙折機23の制御部は、該工程管理情報に基づいた当該ワークフローにて現時点で当該紙折機23による紙折作業を実行することを許可し、該紙折機23による紙折作業を該紙折機23にセットされた記録紙束に対して実行させるよう制御する(ステップS1005に相当)。
そして、該作業が完了したことを該装置のステータス情報・ジョブ処理状況に基づいて検知すると、該紙折機23の制御部は、紙折り作業が完了した旨をオペレータに報知するよう該紙折機23の操作部を制御する。なお且つ、該制御部は、自装置にセットされたUSBメモリ内の工程管理情報に基づいて、本ワークフローにて該紙折り作業の次に(直後に)実行すべき処理は断裁機21による断裁作業であることをオペレータに把握させる為の情報を、該紙折機23の操作部を介してオペレータに報知するよう制御し、且つ、本ワークフローにて該紙折り作業の次に(直後に)オペレータが執るべき行動は、当該紙折り機23で紙折り処理を実行した記録紙束と、当該紙折機23にセットされているUSBメモリと、を、紙折機23から取り出して、それら(紙折り処理済みの記録紙束とUSBメモリ)を、断裁機21にセットすることである事をオペレータに把握させる為の情報を、該紙折機23の操作部を介してオペレータに報知するよう制御する。
以上のように本システムを構築、制御することで、本実施形態では、上記効果を奏することができるようにしている。
以上説明したように、USBメモリ201が挿入された印刷工程処理装置のCPUが、USBメモリ201から読み出し印刷工程テーブル600内の情報に基づいて、次に行うべき印刷工程(及び該印刷工程を処理する装置)をオペレータに通知する(当該装置の表示部に表示する)ことにより、不慣れなオペレータであっても誤りなく印刷工程を処理することができる。
また、USBメモリ201から読み出された印刷工程テーブル600内の情報に基づく印刷工程を実行するように装置の動作を制御する(即ち、印刷工程テーブル600内の工程情報に基づいて装置の動作を変更するように制御する)ことにより、例えば、図8に示した印刷工程テーブル600の場合、印刷工程テーブル600内の工程情報に基づいて、PC1内のCPU501が、PC1による印刷工程処理動作を変更する(カレントの工程が、工程No.「1」の場合はプリフライト,工程No.「2」の場合は校正出し,工程No.「3」の場合は面付けのように変更する)ように制御するため、不慣れなオペレータであっても間違いなく順次印刷工程を処理することができる。
さらに、USBメモリ201から読み出された印刷工程テーブル600内の情報に基づいて印刷工程(ここでいう印刷工程とは、実際に印字動作を行う工程だけでなく、印刷した記録紙の断裁、折り、綴じ、等の印刷後処理工程や、プリフライト、面付け等の実際の印字動作に先立ち行う印刷前工程をも含めて、印刷工程と述べている)の実行を許可又は制限するように装置の動作を制御する、即ち、各印刷工程処理装置のCPUは、USBメモリ201が正しい機器に挿入され、且つ、実行しようとする処理が正しい工程(次に行うべき工程)の処理と判断されなければ、その印刷工程の処理を行えないように制御する。
そして、USBメモリ201を挿入された装置のCPUが、USBメモリ201から読み出した印刷工程テーブル内の情報に基づいて、前記USBメモリ201内に格納される印刷画像データの印刷工程を当該装置によって処理すべきでないと判定した場合には、次の処理に使用すべき印刷工程処理装置を、当該装置の表示部に表示して、オペレータに通知する。
これらの構成により、不慣れなオペレータであっても迷わず処理に使用する装置を判断することができる。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、USBメモリ201上の印刷工程テーブル600が、次に処理すべき作業項目になっていない限り、その作業項目を実行できないような構成について説明したが、次に処理すべき作業項目になっていなければ装置の表示部に警告を表示したり、全体を管理する装置を設け、該全体を管理する装置に警告を伝える処理を行って、その装置での作業自体は行えるように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
図17は、本発明の第2実施形態を示す情報処理装置及び画像形成装置及び後処理装置等の印刷工程処理装置を適用可能なシステムの構成を示すブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
図17において、11は工程管理マネージャで、本印刷システムにおける全ての印刷工程を管理している。
なお、本実施形態では、電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25は、ネットワーク10に接続されている。
図18は、本発明の印刷システムにおける第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図17に示したPC1,電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25によって実行されるUSBメモリ201内の工程情報に基づく動作に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したPC1,電子写真カラー複写機20,断裁機21,綴じ製本機22,紙折機23,封入機24,丁合機25内のCPU(制御部)によりそれぞれHDD又はその他の記録媒体に格納されたプログラムに基づいて実行されるものとし、図8に示した印刷工程のいずれの作業項目においても基本的に同じ処理を行うものとする。また、S1001〜S1013,S1801,S1802は各ステップを示し、図13と同一のステップには同一のステップ番号を付してある。
そして、各装置の制御部は、ステップS1004で、未だ前工程まで全て完了していないと判定した場合に、ステップS1011のエラー処理1を実行した後に、ステップS1801に進み、次に処理すべき作業項目及び現在処理しようとしている作業項目の情報を工程管理マネージャ11に通知し、返信を待機するように構成する。
この通知を受けた工程管理マネージャ11の制御部は、次に処理すべき作業項目及び現在処理しようとしている作業項目の情報を比較して、現在処理しようとしている作業項目を先に実行できない場合(例えば、綴じ処理の前に包装処理を行おうとした場合)には、前記通知してきた装置に実行不可(エラー)の通知を返信する。一方、現在処理しようとしている作業項目を先に実行しても差し支えない場合(例えば、作業伝票の入力の前にプリフライト処理を行おうとした場合)には、工程管理マネージャ11の制御部は、前記通知してきた装置に実行可の通知を返信する。
そして、工程管理マネージャ11からの返信を受け取った装置の制御部は、ステップS1802において、工程管理マネージャ11からの返信が実行可の通知であるか否かを判定し、実行不可の通知であると判定した場合には、ステップS1013の処理に進む。
一方、制御部が、工程管理マネージャ11からの返信が実行可の通知であると判定した場合には、ステップS1105の工程処理に進む。
以上の構成により、作業者が作業順序を誤った場合(又は、装置が込み合って次の工程の作業を先に実行したいような場合)でも、可能な場合には、その作業を実行させ、効率よく作業を実行することを可能にする。
なお、印刷画像データそのものをネットワーク10上の図示しないファイルサーバ内でパスワード付きで記憶管理し、USBメモリ201内には、印刷工程テーブル600(データポインタ604にはファイルサーバ上の所在を示す情報を記憶)のみを記憶させるように構成してもよい。
〔第3実施形態〕
上記第1実施形態では、USBメモリ201と印刷発注用の書込みソフトウェアを発注者へ配布し、発注者より入稿データをUSBメモリ201に記憶させ、該USBメモリ201を発注者より受け取る構成について説明したが、インターネット等のネットワークを介して発注者より送信される入稿データと発注内容を受け取る装置を設け、該入稿データと発注内容を受け取った装置が入稿データと発注内容に基づいてUSBメモリ201に書き込みを行うように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
図19は、本発明の第3実施形態を示す情報処理装置及び画像形成装置及び後処理装置等の印刷工程処理装置を適用可能なシステムの構成を示すブロック図であり、図17と同一のものには同一の符号を付してある。
図19において、12は受注・入稿マネージャで、インターネット経由で入稿されるジョブの受け付けを行う。なお、上記受注・入稿マネージャ12は、いわゆる電子商取引(EC=ElectronicCommerce)の仲介役で、インターネット経由で受発注を行うためのコンピュータである。また、受注・入稿マネージャ12は、ユーザ側から見ると、インターネット上のウェブページを利用した電子店舗があり、ここでユーザ認証を行った後に、所望のファイルを所望の設定と一緒に電子データとして送付し、ジョブの発注を行うものである。
この受注・入稿マネージャ12は、ジョブを受注すると、USBメモリ201の挿入を所定のユーザに指示し、USBメモリ201が挿入されると、入稿データや発注内容をUSBメモリ201に記憶する。これにより、USBメモリ201は図8に示した状態となる。
なお、この受注・入稿マネージャ12による上記USBメモリ201への記憶処理はパスワードなしで実行可能であるが、受注・入稿マネージャ12が受注し保持している入稿データ等は、パスワード等により保護され、通常のユーザはアクセス不可能となっている。
以上の構成により、電子商取引による受注・入稿された場合でも、USBメモリ201を用いた印刷工程作業に速やかに移行することができ、遠隔地等からの受注に有効である。
また、図8〜図11に示した印刷工程テーブル600では、単に、工程No.601に対応する工程IDが書き込まれる構成であったが、印刷工程テーブル600に機材の指定欄を追加して、発注者や工程管理者がそのジョブを処理するための機材(装置)又は機種を特定できるようにし、それ以外の機材又は機種ではそのジョブを処理できなくしたり、警告を表示するように制御してもよい。
特にカラー印刷の場合、色味の一貫性を保つために印刷機の機種又は機体を特定できるようにしてもよい。
また、工程管理マネージャ11で指定された機体を管理させ、一つの機体にオペレータが集中して混雑してしまうことを防止するために、各機体で印刷工程処理が終了した際に、次の工程を処理する機体を、工程管理マネージャ11に問い合わせて、指定されたジョブの少ない機体を指定するように印刷工程テーブル600を更新するように構成してもよい。これにより、使用する機体を分散して効率よく作業することができる。
また、上記各実施形態では、図8〜図11に示した印刷工程テーブル600及び印刷データをUSBメモリ201に記憶させる場合について説明したが、USBメモリに限られるものではなく、光磁気ディスク,CD−RW,DVD−RW,各種メモリカード等の書き換え可能で各装置に着脱可能な可搬型の記憶媒体(記憶デバイス)であり、特定の人または装置によってのみしか記憶内容にアクセスできないような認証機能を有する記憶媒体(記憶デバイス)であればどのようなリムーバルメディアであっても本発明に適用可能である。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
なお、上記各実施形態を合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
以上説明したように、本実施形態は、USBフラッシュメモリのような可搬性(可搬型)の記憶媒体に印刷画像データや印刷工程情報を記憶させ、該可搬性の記憶媒体を、印刷物を作成するための各印刷工程(カンプ出力,Proof出力,プリフライトチェック,RIP(RasterImageProcessor),面付け,プリント,断裁,コレート,製本等)のいずれか1つ又は複数を実行する印刷工程処理装置に挿入させ、該挿入された可搬性の記憶媒体から印刷工程情報を読み取り、該読み取られた印刷工程情報に基づいて、LCD等の表示部に行うべき印刷工程を表示させたり、印刷工程情報に対応しない印刷工程の実行を制限したり(例えばプリントできなくする)ような制御を行って、印刷ジョブデータの機密性保持や印刷工程管理を行うことを主な特徴の1つとするものである。
即ち、受注文書ごとにデータと工程管理情報を記憶したメモリデバイス(USBメモリ)を用い、各印刷工程処理装置のCPUが、USBメモリから読み出された印刷工程テーブル内の情報に基づいて、次に処理すべきでない印刷工程の処理を制限するように制御するので、スキルの低い作業者でも確かな印刷処理を行うことが出来、さらにメモリデバイスの認証機能を用いてデータの秘匿性を高めることが可能になる。これらにより、印刷データの流出や、無駄な印刷、間違った作業を避けることができ、スキルの低い作業者でも付加価値の高い印刷サービスを提供できる。
さらに、受注文書ごとに処理をする機材を指定できることにより、仕上がりの精度やカラー印刷の場合の色味の一貫性を向上した印刷物を提供できるようになる。
なお、上述した各形態では、本システムには、コンピュータ1、及び、スキャナ2、及び、画像形成装置2、20、及び、画像形成されたシートに対する処理が可能なシート処理装置21〜25の複数台のデバイスを含んでいる場合について説明したが、このようなタイプのデバイス以外にも、例えば、デジタルカメラやノート型パソコン等のデバイスも本システムに含まれるものとし、尚且つ、このような複数のデバイスのうちの少なくとも何れかのデバイスを具備するシステム構成であっても本実施形態は適用できる。
例えば、本システムにデジタルカメラを含む場合に、デジタルカメラによる被写体の撮像処理を実行し、次に、該撮像画像データの編集処理をPC1にて実行し、次に、該編集処理済の撮像画像データの印刷処理をLBP2で実行させるようにスケジューリングされたワークフローを本システムにて実行する場合を例にとる。この場合にも、先の形態と同様に、リムーバブルメディアを用いて、上記制御を実行可能に構成する。例えば、PC1等を用いて、上記のようなスケジューリングに対応した工程管理テーブル(例えば、デジタルカメラの撮像処理を1番目の処理工程とし、PC1での編集処理を2番目の処理工程とし、LBP2での印刷処理を3番目の処理工程として、工程noを割り振った工程管理テーブル)を該リムーバブルメディアに作成記憶しておく。そして、デジタルカメラでの撮像処理、PC1の編集処理、LBPでの印刷処理が、上記のような手順で実行される度に、該メディアの工程管理テーブルの各工程の作業フラグを随時更新できるように構成しておく。
このような前提構成のもとで、例えば、本システムの複数のデバイスのうちの、デジタルカメラ及びPC1並びにカラーLBP2のこれら3つのデバイス以外のデバイスに相当する、例えば、複写機20を用いた動作を、そのワークフローにてオペレータが実行させようとしていることを、該リムーバブルメディアに格納されている該ワークフローの工程管理情報や進捗情報(少なくとも工程管理情報)に基づいて、該複写機20の制御部が、確認したとする。この場合、該複写機20の制御部は、本ワークフローにて該複写機20による複写動作を禁止するよう複写機20を制御し、例えば、図14の操作画面でオペレータに報知している情報と同等趣旨のエラーガイダンス情報(例えば、このジョブでは、複写機による複写作業は行いません等のメッセージ)を複写機20の操作部を介してオペレータに報知するよう制御する。この制御は、図13のステップS1003でNO⇒ステップS1012の一連の制御に基づく。
又、上記前提構成のもとで、本ワークフローにてデジタルカメラでの撮像処理は完了したものの(デジタルカメラの撮像処理の作業フラグが「Done」の状態)、PC1での編集処理が完了していない状態(PC1での撮像画像に対する編集処理の作業フラグが「Not Yet」の状態)で、LBP2で該デジタルカメラのデータの印刷処理を実行させようとオペレータがLBP2を操作している事を、該リムーバブルメディアに格納されている該ワークフローの工程管理情報や進捗情報(特に進捗情報を示す作業フラグの内容)に基づいて、LBP2の制御部が確認したとする。
この場合、LBP2の制御部は、本ワークフローにてLPB2による印刷処理工程自体は含まれているものの、PC1での編集処理が完了していないので、本ワークフローにおける現段階での印刷動作は禁止するようLBP2を制御し、例えば、図15の操作画面でオペレータに報知している情報と同等趣旨のエラーガイダンス情報(例えば、このジョブでは、LBPによる印刷作業の前に、PC1での編集作業を行う必要があります。PC1に、デジタルカメラで撮像した画像データ記憶したUSBメモリをセットして、該撮像画像の編集処理を実行して下さい等のメッセージ)をLPB2の操作部を介してオペレータに報知するよう制御する。この制御は、図13のステップS1003でYES⇒ステップS1004でNO⇒ステップS1011のエラー処理1の、一連の制御に基づく。
一方、上記前提構成のもと、例えば、本ワークフローにてデジタルカメラでの撮像処理を完了した上で、該撮像処理により撮像された撮像画像データの編集処理をPC1にて実行させようと、オペレータがPC1を操作している場合には、PC1の制御部は、当該ワークフローにて適正なデバイスを用いて適正な順序で処理を遂行していることを、該リムーバブルメディアに格納されている該ワークフローの工程管理情報や進捗情報(特に進捗情報を示す作業フラグの内容)に基づいて、PC1が確認する。
よって、この場合には、PC1の制御部は、本ワークフローでの現時点でのPC1での処理(ここでは、PC1にセットされたUSBメモリ内の撮像画像データに対するPC1での編集作業)を実行することを許可するよう制御する。そして、該処理が完了した事に応答し、PC1の制御部は、図16の操作画面でオペレータに報知している情報と同等趣旨のガイダンス情報(例えば、編集処理が完了しました。次の作業は、LBP2による印刷作業です。LBP2にUSBメモリをセットして、印刷作業を行ってください等の、処理が完了した旨を示す情報、及び、次はどのデバイスでどのような処理を行うかをオペレータに確認させる為の情報、及び、この作業の後にオペレータが執るべき行動をオペレータに自身に確認させる為の情報)を、PC1の操作部を介してオペレータに報知するよう制御する。この制御は、図13のステップS1003でYES⇒ステップS1004でYES⇒ステップS1005の工程処理の、一連の制御に基づく。
このような上述の説明を含む、各形態の構成を踏まえ説明すると(特に、第1実施形態)、例えば、本実施形態の各装置、システムは、以下のように構成・制御している。
例えば、本実施形態は、複数のデータを記憶可能な可搬型の(オペレータにより持ち運び可能な)記憶ユニット(例えば、USBメモリ、光磁気ディスク,CD−RW,DVD−RW、MO等のリムーバブルメディア等)の情報(例えば、クライアントからの要求に応じたワークフローに関わる工程管理情報、及び、各工程の進捗情報、及び、印刷対象の画像データ、の少なくとも何れか)に基づいた第1処理が可能な第1デバイス(例えば、コンピュータ1、及びスキャナ2、及び、画像形成装置2、20、及び、画像形成されたシートに対する処理が可能なシート処理装置21〜25、及び、デジタルカメラやノートパソコンの何れか)と、該記憶ユニットの情報に基づいた第2処理が可能な第2デバイス(例えば、上記第1デバイス以外のいずれかのデバイス)とを含む複数のデバイスを有するシステムであって、前記第1デバイスによる前記第1処理を実行した後に前記第2デバイスによる前記第2処理を実行させる為の処理を含んだワークフローを本システムにて実行可能に制御し、前記第1デバイスによる前記第1処理を実行した後に前記第2デバイスによる前記第2処理を実行させる場合に、前記第1デバイスによる第1処理の完了タイミングから前記第2デバイスによる第2処理の開始タイミングまでの期間を含む一連の作業期間(図16の例で説明すると、紙折機23による紙折作業の完了時点から断裁機21による断裁作業の開始時点までの期間を含む一連の作業期間)における、オペレータのとるべき行動に関わる情報(図16の操作画面で報知している各種ガイダンス情報参照)を、前記記憶ユニットに記憶された情報(リムーバブルメディアに記憶されている工程管理情報や進捗情報)に基づいて、ユーザインタフェースユニット(図16の例で説明すると、紙折機23の不図示の液晶操作パネル等の操作部)に、報知させるよう制御する。
又、本実施形態のシステムでは、次のような構成・制御を実現可能にする。例えば、第1処理が実行可能な第1デバイス(例えば、コンピュータ1、及び、スキャナ2、及び、画像形成装置2、20、及び、画像形成されたシートに対する処理が可能なシート処理装置21〜25、及び、デジタルカメラやノートパソコンの何れか)と、第2処理が可能な第2デバイス(例えば、上記第1デバイス以外のいずれかのデバイス)と、第3処理が可能な第3デバイス(例えば、上記第1デバイス、第2のデバイス以外のいずれかのデバイス)の少なくとも何れかのデバイスを含む複数のデバイスを有するシステムであって、前記第1のデバイスによる前記第1処理を実行した後に前記第2デバイスによる前記第2処理を実行させる処理を含んだワークフローに関する情報(本ワークフローの工程管理情報や進捗情報)を、上記のような記憶メディアを用いて、確認し、該ワークフローにおいて前記第1デバイスによる前記第1処理が実行された後に前記第2デバイスによる前記第2処理を実行することを許可するよう制御し(例えば、図13のステップS1004でYES⇒ステップS1005の工程処理を実行する場合の一連の制御に相当)、前記ワークフローにおいて前記第1デバイスによる前記第1処理が実行される前に前記第2デバイスによる前記第2処理を実行することを禁止するよう制御する(例えば、図13のステップS1004でNO⇒ステップS1011のエラー処理1を実行する場合の一連の制御に相当)。
又、本実施形態のシステムでは、次のような構成・制御を実現可能にする。例えば、第1処理が実行可能な第1デバイス(例えば、コンピュータ1、及び、スキャナ2、及び、画像形成装置2、20、及び、画像形成されたシートに対する処理が可能なシート処理装置21〜25、及び、デジタルカメラやノートパソコンの何れか)と、第2処理が可能な第2デバイス(例えば、上記第1デバイス以外のいずれかのデバイス)と、第3処理が可能な第3デバイス(例えば、上記第1デバイス、第2のデバイス以外のいずれかのデバイス)の少なくとも何れかのデバイスを含む複数のデバイスを有するシステムであって、該第1のデバイスによる該第1処理を実行した後に該第2デバイスによる前記第2処理を実行させる処理を含んだワークフローに関する情報(本ワークフローの工程管理情報や進捗情報)を、上記のような記憶メディアの情報(例えば、本ワークフローの工程管理情報)を用いて、確認し、前記ワークフローにおいて前記第3デバイスによる前記第3処理を実行することを禁止するよう制御する(例えば、図13のステップS1003でNO⇒ステップS1012のエラー処理2を実行する場合の一連の制御に相当)。
そして、本実施形態は、本システムが具備する複数のデバイスの、どのデバイスを操作する場合でも、上記の制御を、実行可能にしている。
なお、本実施形態では、オペレータに各種情報を報知する、ユーザインタフェースユニットとしての、報知ユニットの一例として、各種情報を表示可能な表示ユニットを例にとり説明した。しかし、これ以外にも、例えば、各種情報を音声出力する音声ユニットでも良い。このように色々なデバイスが想定されるが、本実施形態は、オペレータに伝えたい情報を、オペレータに確実に伝えることができるものならば、如何なるタイプのユーザインタフェースユニットでも良い。
このような構成、制御を装置、システムにて実行出来るようにしておけば、システム内に様々な構成、タイプのデバイスが混在していても、柔軟に対応できる。このように、各種の様々な形態が考えられるが、上記のような構成、制御が可能な装置、システムであるならば、如何なる装置、システムにも本実施形態は適用でき、いろいろな構成、システムであっても、上記効果と同等効果を奏する事ができる。
従って、本実施形態のPODシステムにおいて、USBメモリのようなデバイスを用い、その中に記憶された画像データや印刷工程情報をもとに、次工程を表示することにより、扱いに注意を要するような機密性の高い受注文書を、スキルの低いオペレータでも間違えないように処理できるように誘導することが可能となる。
以下、図20に示すメモリマップを参照して本発明に係る印刷システムで読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図20は、本発明に係る印刷システムで読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図13,図18に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。