JP2004537502A - フッ素化合物の製造 - Google Patents
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Abstract
無機および有機のフッ素含有化合物を、たとえば相応する塩素含有化合物からフッ素化剤を用いて塩素−フッ素交換下に製造することができる。少なくとも2個の窒素原子を有し、その際、少なくとも1個の窒素原子が環系に組み込まれている単環式もしくは二環式化合物を塩素−フッ素交換反応のための触媒として、またはフッ素化剤として使用することができることが判明した。従ってスルフリルクロロフルオリド、フッ化スルフリルまたはカルボン酸フッ化物を製造することができる。C−C多重結合へのHF付加および炭素原子における塩素−フッ素交換を同様に行うことができる。たとえばモノ−もしくはジクロロマロン酸エステルをモノ−もしくはジフルオロマロン酸エステルに変換することができる。適切な溶剤により反応混合物を2相にし、かつこうして後処理を容易にすることができる。
Description
【0001】
本発明は、塩素置換された化合物から塩素−フッ素交換下で、またはC−C多重結合へのHF付加によりフッ素置換された化合物を製造する方法に関する。
【0002】
無機および有機フッ素化合物は化学および技術において高い価値を有する。無機酸フッ化物、たとえはフッ化スルフリルまたはスルフリルクロロフルオリドは、そのままで使用するための生成物であり、また中間生成物でもある。フッ化スルフリルはたとえばフッ化炭化水素化合物を製造するための触媒として提案されている。スルフリルクロロフルオリドはフッ化スルフリルを製造するための中間生成物である。フッ化スルフリルは不飽和炭化水素に付加することができる。形成されるフッ化スルホニルは触媒として使用することができる。フッ素を含有する炭素化合物および炭化水素化合物は多様に、たとえばプラスチックを製造するための発泡剤として、冷却剤として、もしくは溶剤として使用することができる。炭素−フッ素結合を有するカルボン酸およびカルボン酸誘導体(たとえばカルボン酸エステルまたはジカルボン酸エステル)は、ふたたびそのままで、または中間生成物として化学合成で使用することができる。トリフルオロ酢酸エステルはたとえば溶剤として、および中間生成物としてトリフルオロエタノールを製造する際に使用可能である。α−フルオロ−β−ジカルボニル化合物はたとえばα−フルオロアクリル酸エステルを製造する際に重要な中間生成物であり、EP−A−0597329号を参照されたい。EP−A−0597329号およびドイツ特許出願公開19942374号から、アミンのHF付加物をフッ素化反応の際の触媒として、またはフッ素化剤として使用することができることは公知である。
【0003】
本発明の課題は、改善された特性を有する窒素化合物の新規のHF付加物およびフッ素化の際のその使用を提供することである。この課題は新規のHF付加物および本発明による使用方法により解決される。
【0004】
フッ素含有化合物をハロゲン含有、有利には塩素含有化合物からハロゲン−フッ素交換下に、またはC−C多重結合からのHF付加により製造するための本発明による方法は、触媒またはフッ素化剤として少なくとも2個の窒素原子を有し、その際、少なくとも1個の窒素原子が環系に組み込まれている単環式もしくは二環式化合物のHF付加物の存在下に実施する。
【0005】
有利には標準条件で気体状もしくは液状の化合物を製造する。
【0006】
1実施態様によれば単環式化合物を使用する。この場合、該化合物は飽和もしくは不飽和の5員環、6員環もしくは7員環化合物である。少なくとも1個の窒素原子は環中に組み込まれている。もう1個の窒素原子が環系に組み込まれていてもよい。代替的もしくは付加的に環は1つもしくは複数のアミノ基により置換されていてもよい。アルキル基が同じか、もしくは異なっていてもよく、かつ1〜4個の炭素原子を有するジアルキルアミノ基が有利である。アミノ基は飽和環系、たとえはピペリジノ基であってもよい。単環式環系の良好に使用可能な代表例はジアルキルアミノピリジン、ジアルキルアミノピペリジンおよびジアルキルアミノピペラジンである。
【0007】
もう1つの実施態様によればこれは二環式化合物である。ここでもまた1個、2個もしくはそれ以上の窒素原子が環系に組み込まれていてもよい。化合物は1つもしくは複数のアミノ基により置換されていてもよい。ふたたびアルキル基が同じか、または異なっていてもよく、かつ1〜4個の炭素原子を有するか、または窒素原子と共に飽和の環系を形成するジアルキルアミノ基、たとえばピペリジニル基が有利である。
【0008】
二環式アミジン、特に1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−セン(DBU)が殊に有利である。
【0009】
前記から、使用可能な化合物中の少なくとも2個の窒素原子は塩基性の特性を有していなくてはならず、かつ、結合の種類に応じて、2個もしくは3個の炭素原子に結合していることが明らかである。
【0010】
少なくとも2個の窒素原子を有する前記の化合物をHF付加物の形で使用する。その際、該付加物はアミンとフッ化水素とを反応させることにより予め製造してもよい。あるいは相応するフッ化水素を反応混合物中に導入する場合には現場で製造することもできる。
【0011】
1実施態様によれば、無機もしくは有機酸フッ化物を相応する酸塩化物から製造する。有利な酸フッ化物はスルフリルクロロフルオリドおよびフッ化スルフリルである。いずれも塩化スルフリルまたは塩素と二酸化硫黄とからなる混合物から製造することができる。アルキル−およびアリールフルオロスルホネートもまた相応するクロロスルホネートから製造することができる。クロロホスゲンをフルオロホスゲンへとフッ素化することができる。
【0012】
カルボン酸フッ化物もまたカルボン酸塩化物から製造することができる。有利にはカルボン酸フッ化物またはジカルボン酸フッ化物を、合計で12個までの炭素原子の鎖長を有する相応するカルボン酸塩化物もしくはジカルボン酸塩化物から製造する。その際、脂肪族および芳香族カルボン酸フッ化物を製造することができる。これらはハロゲン原子、たとえばフッ素原子および/または塩素原子により置換されていてもよい。有利には合計で2〜7個、特に2〜4個の炭素原子を有する脂肪族酸フッ化物を製造する。有利にはフッ化アセチル、ジフルオロアセチルフルオリド、クロロジフルオロアセチルフルオリドまたはトリフルオロアセチルフルオリドを製造する。さらに極めて良好に製造可能であるのは、フッ化プロピオニルならびに1〜5個のフッ素原子により置換されたフッ化プロピオニルである。
【0013】
本発明による方法は、CF結合を有するフッ素含有化合物を、C−Cl結合を有する塩素含有化合物から製造するために適用することもできる。C(O)Cl基からC(O)F基への移行はすでに前記の通りである。たとえば1〜5個の炭素原子を有するクロロアルカンをフッ素および場合により塩素により置換されたアルカンへと変換することができる。
【0014】
本方法は活性化された炭素原子、たとえばC(O)基に対してα−位にある炭素原子における塩素−フッ素交換のためにも好適である。たとえば塩素により置換されたケトンまたはジケトン、塩素置換された脂肪族カルボン酸化合物または炭素架橋において塩素により置換されたジカルボン酸化合物をフッ素化することができる。有利にはフッ素を含有するカルボン酸誘導体、たとえばフッ素化されたカルボン酸フッ化物、カルボン酸エステルまたはカルボン酸アミドを製造する。同様に有利には、有利に1〜2個の炭素原子の長さであるアルキレン架橋において少なくとも1個のフッ素原子により置換されているアルキレン架橋したジカルボン酸誘導体またはジケトンを製造する。この場合、塩素化合物または臭素化合物から出発することができる。本方法はEP−A597329号に記載の化合物を製造するために好適である。これは式(I)
A−C(O)−C(R)(F)−C(O)−A
[式中、両方の基Aは同じか、または異なっていてもよく、かつそのつどアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシまたはアミノ基を表し、かつRは水素、フッ素、アルキルまたはアリールを表す]の化合物である。
【0015】
出発材料は式(II)
A−C(O)C(X(R′)−C(O)−A
[式中、
Xは、塩素、臭素またはヨウ素を表し、
Aは、式(I)において記載したものを表し、かつ
R′は、式(I)においてRに関して記載したものを表し、かつ付加的にさらに塩素、臭素またはヨウ素を表してもよい]の化合物である。
【0016】
有利には20℃〜100℃の温度で反応を実施する。式(II)の使用生成物中でR′が塩素、臭素またはヨウ素を表す場合、α,α−ジフルオロ−β−ジカルボニル化合物が得られる、つまりRがフッ素を表す式(I)の化合物が得られる。
【0017】
式(I)および(II)中でAはたとえば直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたアルキル、非置換もしくは置換されたアリール、直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたアルコキシ、非置換もしくは置換されたアリールオキシまたは式(III)〜(V)
NH2 (III)
NHR1 (IV)および
NR2R3 (V)
[式中、R1、R2およびR3は、アルキル、有利にはC2〜C6−アルキル、またはアリール、有利にはフェニルを表す]の非置換もしくは置換されたアミノ基を表す。この場合、R2およびR3は同じかまたは異なっていてもよい。
【0018】
場合によりアルキル基およびアルコキシ基中に存在する置換基はたとえばハロゲン原子、有利にはフッ素、塩素および/または臭素またはニトロ基であってもよい。
【0019】
場合によりアリール基およびアリールオキシ基中に存在する置換基はたとえばC1〜C6−アルキル基、有利にはメチルもしくはエチル、ハロゲン原子、有利にはフッ素、塩素および/または臭素またはニトロ基であってもよい。
【0020】
アルキルおよびアルコキシの意味においてAは有利には1〜6個の炭素原子、特に1〜2個の炭素原子を有し、かつアリールおよびアリールオキシの意味においてAは有利にはフェニルを表す。
【0021】
式(I)および(II)中でRおよびR′はたとえば水素、直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたC1〜C12−アルキルまたは非置換もしくは置換されたフェニルを表す。アルキル基のための置換基としてたとえばハロゲン原子またはニトロ基が考えられ、アリール基のための置換基としてたとえばC1〜C6−アルキル基、ハロゲン原子またはニトロ基が考えられる。式(II)中でR′はさらに塩素、臭素またはヨウ素を表し、特に塩素または臭素を表す。
【0022】
有利にはRおよびR′は水素を表すか、またはR′は塩素を、およびRはフッ素を表す。
【0023】
式(II)中でXは有利には塩素または臭素を表す。有利にはフルオロマロン酸ジアルキルエステルおよびジフルオロマロン酸ジアルキルエステルを製造する。アルキルはここではC1〜C4を表す。たとえば2,2−ジフルオロプロピオン酸およびその誘導体、たとえばエステル、たとえばC1〜C4−アルキル−もしくはアリールエステルを、相応する2,2−ジクロロプロピオン酸化合物から製造することができる。
【0024】
ドイツ特許出願公開第19942374号にすでに記載されているように、フッ化水素酸塩付加物をフッ素化剤として使用することができる。これはフッ化水素酸塩付加物がHCl付加物を形成するほどにデヒドロフッ素化されないような量で使用するか、または反応をそのような長さで実施すべきである。あるいはフッ化水素を用いた再生が推奨される。ドイツ特許出願公開第19942374号にすでに記載されているように、フッ化水素酸塩付加物を触媒として使用することもまた可能である。この場合、フッ素化剤としてHFを反応に導入する。HFの量は有利には交換すべき塩素グラム原子あたり少なくともHF1モルである。使用されたHF付加物はHFにより再生することができる。
【0025】
ここでフッ化水素酸塩付加物が触媒として作用するので、連続的な方法が可能である。
【0026】
もう1つの実施態様は求核性もしくは求電子性のC−C二重結合もしくは三重結合へのHFの付加を含む。有利な出発材料は不飽和の脂肪族炭化水素化合物であり、これは1個もしくは数個のハロゲン原子により置換されていてもよい。有利な化合物はC2〜C4の鎖を有する化合物である。特に有利であるのは少なくとも1個の塩素原子またはフッ素原子により置換されている。たとえば1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを製造するためにヘキサフルオロプロペンに、またはペンタフルオロエタンを製造するためにテトラフルオロエチレンにHFを付加することができる。
【0027】
本発明による方法は有利には溶剤を用いずに実施することができる。これは有利な場合がある。というのも、後処理がより容易であり、かつ溶剤との副反応のような相互作用が懸念されないからである。
【0028】
あるいはまた反応の間または有利には反応の後に、1つの相が溶剤と有機化合物とを含有し、かつ他方の相がアミン−HF付加物を含有する2つの液相が形成され、有機化合物をアミン−HF付加物との混合物から容易な方法で分離することが可能であるような溶剤を添加して本方法を実施することもできる。本方法は当然のことながら2つもしくは複数の有機化合物を含有する混合物を分離するためにも機能する。ところで相の形成下でのこの実施態様をさらに記載する。
【0029】
アミン−HF付加物と有機化合物との混合物はたとえばフッ素化反応の際に、フッ素化反応中にフッ化水素を供給する場合および/または塩素−フッ素交換反応である場合には反応後にもはやアミン−HF付加物ではなくアミン−HCl付加物が存在するほどにアミン−HF付加物をフッ素化剤として利用するのでない場合に生じる。相応する方法はたとえばドイツ特許出願公開第19942374号ならびに未公開のドイツ特許出願...(10104663.4)に記載されている。
【0030】
2相が形成される方法は有利には、少なくとも1個のフッ素原子により置換されている有機化合物の分離のために適用される。たとえば少なくとも1個のフッ素原子により置換された炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エステル、チオエステルまたはケトンを分離することができる。
【0031】
本方法は当然のことながら、通常の方法、たとえば蒸留により直接アミン−HF付加物との混合物から、または水性の後処理により分離することができないか、または分離しにくい有機化合物への適用の際に特に有利である。これはたとえば50℃より高い沸点を有する化合物またはたとえば50℃を上回る温度で分解しない、熱に不安定な化合物である。しかし本方法はいずれにしても有利である。というのも、本発明によりアミン−HF付加物は後処理の際に加水分解されないからである。
【0032】
本発明のもう1つの対象は1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−ノン−5−エン(DBN)および1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)の新規のフッ化水素酸塩付加物である。これらは有利には式:
DBN・(HF)x
[式中、xは1であるか、または1<x<9を表す]および
DBU・(HF)y
[式中、yは1であるか、または1<y<9を表す]を有する。
【0033】
本発明の対象はまた、アルキルがC1〜C4を表すN−ジアルキルアミノピリジンのHF付加物、特にHF対アミンのモル比が1:1より大きい、有利には同じであるか、または9より小さい付加物でもある。アルキルがメチルを表すHF付加物が特に有利である。
【0034】
本発明による方法によりフッ素−塩素交換を、特にジケトンおよびジエステルにおいて高い収率で実施することが可能である。
【0035】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0036】
例1〜6:
ジエステルを用いた塩素−フッ素交換
一般的な反応式:
CH3−CH2−COO−CHCl−COO−CH2−CH3+アミン×HF→CH3−CH2−COO−CHF−COO−CH2−CH3+アミン×HCl
溶剤の不在下でDBUおよびDBN−HF/アミン錯体を用いたフッ素化試験
例1:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 29.3g(0.15モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×1.73HF 54.4g(0.3モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間および12時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。12時間後にエダクトの91.23%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。選択率は定量的であった。
【0037】
例2:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 29.3g(0.15モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×1.37HF 56.5g(0.3モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間、12時間、18時間および24時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。24時間後にエダクトの72.5%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。選択率は定量的であった。
【0038】
例3:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 19.5g(0.10モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×2.93HF 8.8g(0.05モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。反応の間に溶液は橙色から暗赤色へと色が暗くなった。1時間、3時間、6時間、12時間および18時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。18時間後にエダクトの21.8%が定量的な選択率でフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0039】
例4:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 19.5g(0.10モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×3.09HF 10.7g(0.05モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間および6時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。6時間後にエダクトの4.1%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0040】
例5:(比較例)溶剤なし
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 53.1g(0.23モル)
トリエチルアミン×2.72HF 24.6g(0.16モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlの多口フラスコ中にクロロマロン酸ジエチルエステルを装入し、次いでトリエチルアミン錯体を撹拌下で滴加した。該溶液を油浴中80℃で温度処理した。3時間および6時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。6時間後にエダクトの3.3%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0041】
例6:
トリエチルアミン×HF−錯体を用い、溶剤の存在下での比較試験
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 73.125g(0.375モル)
トリエチルアミン×2.72HF 0.5モル
トリエチルアミン 0.25モル
アセトニトリル 125ml
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、かつアセトニトリルを添加し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間、12時間、18時間および24時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。24時間後にエダクトの66.02%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0042】
例7〜11:
酸フッ化物の製造:
SO2Cl2+アミン×HF→SO2F2+HCl
構成および実施:(酸フッ化物を製造するための全ての例に適用される)
還流冷却器および滴下漏斗を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入した。還流冷却器に低温計を介して−30℃の冷食塩水を供給した。反応生成物を受け止めるために、冷却器の後方に、浸漬管およびガス出口を有し、デューア(Dewar)中、CO/メタノールにより−78℃に温度処理されているボンベ(体積約300mlを有する)を接続した。室温で徐々に、かつ強撹拌下でSO2Cl2を淡黄色の油状溶液に導入した。導入を開始した後、短時間で気体の発生が観察された。滴加の終了後、100℃の油浴をフラスコの下に置き、かつさらに冷却しながら1時間、および冷却しないで1時間、後温度処理して発生するSO2F2を完全に排出した。
【0043】
例7:
バッチ:
塩化スルフリル SO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×2.67HF 42.50g(0.24モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 57.70%およびSO2FCl 35.27%を単離することができた。
【0044】
例8:
バッチ:
塩化スルフリル SO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×7.19HF 42.50g(0.127モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 90.65%およびSO2FCl 0.34%を単離することができた。
【0045】
例9:
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×5.58HF 40.90g(0.253モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 0.04%およびSO2FCl 69.87%を単離することができた。
【0046】
例10:(比較例)
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 26.99g(0.20モル)
ピリジン×2.93HF 28.50g(0.21モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 5.03%およびSO2FCl 28.12%を単離することができた。
【0047】
例11:
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 20.25g(0.15モル)
4−ジメチルアミノピリジン×2.93HF 28.90g(0.16モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 16.40%およびSO2FCl 21.76%を単離することができた。
【0048】
例12:トリフルオロ酢酸エチルエステルを用いた抽出下でのモノフルオロマロン酸ジエチルエステルの製造
(EtO)C(O)−CHCl−C(O)(OEt)・(EtO)C(O)CHF−C(O)(OEt)
2−クロロマロン酸ジエチルエステル0.1モルを80℃で6時間にわたって1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン・1.4HF0.2モルと反応させた。冷却後、反応混合物にトリフルオロ酢酸エチルエステルを添加した。2相が形成された。生成物および溶剤を含有する相を分離し、かつ生成物を単離するためにトリフルオロ酢酸エチルエステルを留去した。25〜70モル%の範囲で相分離が観察された。
【0049】
例13:トリフルオロ酢酸エチルエステルを用いた抽出下でのジフルオロマロン酸ジエチルエステルの製造
(EtO)C(O)−CCl2−C(O)(OEt)・(EtO)C(O)CF2−C(O)(OEt)
例1と同様に1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エン・1.9HF0.6モルをジクロロマロンエステル0.15モルと反応させた。トリフルオロ酢酸エチルエステルを添加した後、形成される相を分離し、かつ生成物を単離した。
【0050】
さらなる抽出剤の試験:
トリフルオロ酢酸イソプロピルエステル、トリフルオロトリクロロエタン、ヘキサンおよびシクロヘキサンを用いて同様に相分離を行うことができた。
【0051】
次いで抽出剤をフラッシュ蒸留により分離し、かつ生成物を精留することができた。
本発明は、塩素置換された化合物から塩素−フッ素交換下で、またはC−C多重結合へのHF付加によりフッ素置換された化合物を製造する方法に関する。
【0002】
無機および有機フッ素化合物は化学および技術において高い価値を有する。無機酸フッ化物、たとえはフッ化スルフリルまたはスルフリルクロロフルオリドは、そのままで使用するための生成物であり、また中間生成物でもある。フッ化スルフリルはたとえばフッ化炭化水素化合物を製造するための触媒として提案されている。スルフリルクロロフルオリドはフッ化スルフリルを製造するための中間生成物である。フッ化スルフリルは不飽和炭化水素に付加することができる。形成されるフッ化スルホニルは触媒として使用することができる。フッ素を含有する炭素化合物および炭化水素化合物は多様に、たとえばプラスチックを製造するための発泡剤として、冷却剤として、もしくは溶剤として使用することができる。炭素−フッ素結合を有するカルボン酸およびカルボン酸誘導体(たとえばカルボン酸エステルまたはジカルボン酸エステル)は、ふたたびそのままで、または中間生成物として化学合成で使用することができる。トリフルオロ酢酸エステルはたとえば溶剤として、および中間生成物としてトリフルオロエタノールを製造する際に使用可能である。α−フルオロ−β−ジカルボニル化合物はたとえばα−フルオロアクリル酸エステルを製造する際に重要な中間生成物であり、EP−A−0597329号を参照されたい。EP−A−0597329号およびドイツ特許出願公開19942374号から、アミンのHF付加物をフッ素化反応の際の触媒として、またはフッ素化剤として使用することができることは公知である。
【0003】
本発明の課題は、改善された特性を有する窒素化合物の新規のHF付加物およびフッ素化の際のその使用を提供することである。この課題は新規のHF付加物および本発明による使用方法により解決される。
【0004】
フッ素含有化合物をハロゲン含有、有利には塩素含有化合物からハロゲン−フッ素交換下に、またはC−C多重結合からのHF付加により製造するための本発明による方法は、触媒またはフッ素化剤として少なくとも2個の窒素原子を有し、その際、少なくとも1個の窒素原子が環系に組み込まれている単環式もしくは二環式化合物のHF付加物の存在下に実施する。
【0005】
有利には標準条件で気体状もしくは液状の化合物を製造する。
【0006】
1実施態様によれば単環式化合物を使用する。この場合、該化合物は飽和もしくは不飽和の5員環、6員環もしくは7員環化合物である。少なくとも1個の窒素原子は環中に組み込まれている。もう1個の窒素原子が環系に組み込まれていてもよい。代替的もしくは付加的に環は1つもしくは複数のアミノ基により置換されていてもよい。アルキル基が同じか、もしくは異なっていてもよく、かつ1〜4個の炭素原子を有するジアルキルアミノ基が有利である。アミノ基は飽和環系、たとえはピペリジノ基であってもよい。単環式環系の良好に使用可能な代表例はジアルキルアミノピリジン、ジアルキルアミノピペリジンおよびジアルキルアミノピペラジンである。
【0007】
もう1つの実施態様によればこれは二環式化合物である。ここでもまた1個、2個もしくはそれ以上の窒素原子が環系に組み込まれていてもよい。化合物は1つもしくは複数のアミノ基により置換されていてもよい。ふたたびアルキル基が同じか、または異なっていてもよく、かつ1〜4個の炭素原子を有するか、または窒素原子と共に飽和の環系を形成するジアルキルアミノ基、たとえばピペリジニル基が有利である。
【0008】
二環式アミジン、特に1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)および1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−セン(DBU)が殊に有利である。
【0009】
前記から、使用可能な化合物中の少なくとも2個の窒素原子は塩基性の特性を有していなくてはならず、かつ、結合の種類に応じて、2個もしくは3個の炭素原子に結合していることが明らかである。
【0010】
少なくとも2個の窒素原子を有する前記の化合物をHF付加物の形で使用する。その際、該付加物はアミンとフッ化水素とを反応させることにより予め製造してもよい。あるいは相応するフッ化水素を反応混合物中に導入する場合には現場で製造することもできる。
【0011】
1実施態様によれば、無機もしくは有機酸フッ化物を相応する酸塩化物から製造する。有利な酸フッ化物はスルフリルクロロフルオリドおよびフッ化スルフリルである。いずれも塩化スルフリルまたは塩素と二酸化硫黄とからなる混合物から製造することができる。アルキル−およびアリールフルオロスルホネートもまた相応するクロロスルホネートから製造することができる。クロロホスゲンをフルオロホスゲンへとフッ素化することができる。
【0012】
カルボン酸フッ化物もまたカルボン酸塩化物から製造することができる。有利にはカルボン酸フッ化物またはジカルボン酸フッ化物を、合計で12個までの炭素原子の鎖長を有する相応するカルボン酸塩化物もしくはジカルボン酸塩化物から製造する。その際、脂肪族および芳香族カルボン酸フッ化物を製造することができる。これらはハロゲン原子、たとえばフッ素原子および/または塩素原子により置換されていてもよい。有利には合計で2〜7個、特に2〜4個の炭素原子を有する脂肪族酸フッ化物を製造する。有利にはフッ化アセチル、ジフルオロアセチルフルオリド、クロロジフルオロアセチルフルオリドまたはトリフルオロアセチルフルオリドを製造する。さらに極めて良好に製造可能であるのは、フッ化プロピオニルならびに1〜5個のフッ素原子により置換されたフッ化プロピオニルである。
【0013】
本発明による方法は、CF結合を有するフッ素含有化合物を、C−Cl結合を有する塩素含有化合物から製造するために適用することもできる。C(O)Cl基からC(O)F基への移行はすでに前記の通りである。たとえば1〜5個の炭素原子を有するクロロアルカンをフッ素および場合により塩素により置換されたアルカンへと変換することができる。
【0014】
本方法は活性化された炭素原子、たとえばC(O)基に対してα−位にある炭素原子における塩素−フッ素交換のためにも好適である。たとえば塩素により置換されたケトンまたはジケトン、塩素置換された脂肪族カルボン酸化合物または炭素架橋において塩素により置換されたジカルボン酸化合物をフッ素化することができる。有利にはフッ素を含有するカルボン酸誘導体、たとえばフッ素化されたカルボン酸フッ化物、カルボン酸エステルまたはカルボン酸アミドを製造する。同様に有利には、有利に1〜2個の炭素原子の長さであるアルキレン架橋において少なくとも1個のフッ素原子により置換されているアルキレン架橋したジカルボン酸誘導体またはジケトンを製造する。この場合、塩素化合物または臭素化合物から出発することができる。本方法はEP−A597329号に記載の化合物を製造するために好適である。これは式(I)
A−C(O)−C(R)(F)−C(O)−A
[式中、両方の基Aは同じか、または異なっていてもよく、かつそのつどアルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシまたはアミノ基を表し、かつRは水素、フッ素、アルキルまたはアリールを表す]の化合物である。
【0015】
出発材料は式(II)
A−C(O)C(X(R′)−C(O)−A
[式中、
Xは、塩素、臭素またはヨウ素を表し、
Aは、式(I)において記載したものを表し、かつ
R′は、式(I)においてRに関して記載したものを表し、かつ付加的にさらに塩素、臭素またはヨウ素を表してもよい]の化合物である。
【0016】
有利には20℃〜100℃の温度で反応を実施する。式(II)の使用生成物中でR′が塩素、臭素またはヨウ素を表す場合、α,α−ジフルオロ−β−ジカルボニル化合物が得られる、つまりRがフッ素を表す式(I)の化合物が得られる。
【0017】
式(I)および(II)中でAはたとえば直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたアルキル、非置換もしくは置換されたアリール、直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたアルコキシ、非置換もしくは置換されたアリールオキシまたは式(III)〜(V)
NH2 (III)
NHR1 (IV)および
NR2R3 (V)
[式中、R1、R2およびR3は、アルキル、有利にはC2〜C6−アルキル、またはアリール、有利にはフェニルを表す]の非置換もしくは置換されたアミノ基を表す。この場合、R2およびR3は同じかまたは異なっていてもよい。
【0018】
場合によりアルキル基およびアルコキシ基中に存在する置換基はたとえばハロゲン原子、有利にはフッ素、塩素および/または臭素またはニトロ基であってもよい。
【0019】
場合によりアリール基およびアリールオキシ基中に存在する置換基はたとえばC1〜C6−アルキル基、有利にはメチルもしくはエチル、ハロゲン原子、有利にはフッ素、塩素および/または臭素またはニトロ基であってもよい。
【0020】
アルキルおよびアルコキシの意味においてAは有利には1〜6個の炭素原子、特に1〜2個の炭素原子を有し、かつアリールおよびアリールオキシの意味においてAは有利にはフェニルを表す。
【0021】
式(I)および(II)中でRおよびR′はたとえば水素、直鎖状もしくは分枝鎖状の、非置換もしくは置換されたC1〜C12−アルキルまたは非置換もしくは置換されたフェニルを表す。アルキル基のための置換基としてたとえばハロゲン原子またはニトロ基が考えられ、アリール基のための置換基としてたとえばC1〜C6−アルキル基、ハロゲン原子またはニトロ基が考えられる。式(II)中でR′はさらに塩素、臭素またはヨウ素を表し、特に塩素または臭素を表す。
【0022】
有利にはRおよびR′は水素を表すか、またはR′は塩素を、およびRはフッ素を表す。
【0023】
式(II)中でXは有利には塩素または臭素を表す。有利にはフルオロマロン酸ジアルキルエステルおよびジフルオロマロン酸ジアルキルエステルを製造する。アルキルはここではC1〜C4を表す。たとえば2,2−ジフルオロプロピオン酸およびその誘導体、たとえばエステル、たとえばC1〜C4−アルキル−もしくはアリールエステルを、相応する2,2−ジクロロプロピオン酸化合物から製造することができる。
【0024】
ドイツ特許出願公開第19942374号にすでに記載されているように、フッ化水素酸塩付加物をフッ素化剤として使用することができる。これはフッ化水素酸塩付加物がHCl付加物を形成するほどにデヒドロフッ素化されないような量で使用するか、または反応をそのような長さで実施すべきである。あるいはフッ化水素を用いた再生が推奨される。ドイツ特許出願公開第19942374号にすでに記載されているように、フッ化水素酸塩付加物を触媒として使用することもまた可能である。この場合、フッ素化剤としてHFを反応に導入する。HFの量は有利には交換すべき塩素グラム原子あたり少なくともHF1モルである。使用されたHF付加物はHFにより再生することができる。
【0025】
ここでフッ化水素酸塩付加物が触媒として作用するので、連続的な方法が可能である。
【0026】
もう1つの実施態様は求核性もしくは求電子性のC−C二重結合もしくは三重結合へのHFの付加を含む。有利な出発材料は不飽和の脂肪族炭化水素化合物であり、これは1個もしくは数個のハロゲン原子により置換されていてもよい。有利な化合物はC2〜C4の鎖を有する化合物である。特に有利であるのは少なくとも1個の塩素原子またはフッ素原子により置換されている。たとえば1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを製造するためにヘキサフルオロプロペンに、またはペンタフルオロエタンを製造するためにテトラフルオロエチレンにHFを付加することができる。
【0027】
本発明による方法は有利には溶剤を用いずに実施することができる。これは有利な場合がある。というのも、後処理がより容易であり、かつ溶剤との副反応のような相互作用が懸念されないからである。
【0028】
あるいはまた反応の間または有利には反応の後に、1つの相が溶剤と有機化合物とを含有し、かつ他方の相がアミン−HF付加物を含有する2つの液相が形成され、有機化合物をアミン−HF付加物との混合物から容易な方法で分離することが可能であるような溶剤を添加して本方法を実施することもできる。本方法は当然のことながら2つもしくは複数の有機化合物を含有する混合物を分離するためにも機能する。ところで相の形成下でのこの実施態様をさらに記載する。
【0029】
アミン−HF付加物と有機化合物との混合物はたとえばフッ素化反応の際に、フッ素化反応中にフッ化水素を供給する場合および/または塩素−フッ素交換反応である場合には反応後にもはやアミン−HF付加物ではなくアミン−HCl付加物が存在するほどにアミン−HF付加物をフッ素化剤として利用するのでない場合に生じる。相応する方法はたとえばドイツ特許出願公開第19942374号ならびに未公開のドイツ特許出願...(10104663.4)に記載されている。
【0030】
2相が形成される方法は有利には、少なくとも1個のフッ素原子により置換されている有機化合物の分離のために適用される。たとえば少なくとも1個のフッ素原子により置換された炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エステル、チオエステルまたはケトンを分離することができる。
【0031】
本方法は当然のことながら、通常の方法、たとえば蒸留により直接アミン−HF付加物との混合物から、または水性の後処理により分離することができないか、または分離しにくい有機化合物への適用の際に特に有利である。これはたとえば50℃より高い沸点を有する化合物またはたとえば50℃を上回る温度で分解しない、熱に不安定な化合物である。しかし本方法はいずれにしても有利である。というのも、本発明によりアミン−HF付加物は後処理の際に加水分解されないからである。
【0032】
本発明のもう1つの対象は1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−ノン−5−エン(DBN)および1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)の新規のフッ化水素酸塩付加物である。これらは有利には式:
DBN・(HF)x
[式中、xは1であるか、または1<x<9を表す]および
DBU・(HF)y
[式中、yは1であるか、または1<y<9を表す]を有する。
【0033】
本発明の対象はまた、アルキルがC1〜C4を表すN−ジアルキルアミノピリジンのHF付加物、特にHF対アミンのモル比が1:1より大きい、有利には同じであるか、または9より小さい付加物でもある。アルキルがメチルを表すHF付加物が特に有利である。
【0034】
本発明による方法によりフッ素−塩素交換を、特にジケトンおよびジエステルにおいて高い収率で実施することが可能である。
【0035】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0036】
例1〜6:
ジエステルを用いた塩素−フッ素交換
一般的な反応式:
CH3−CH2−COO−CHCl−COO−CH2−CH3+アミン×HF→CH3−CH2−COO−CHF−COO−CH2−CH3+アミン×HCl
溶剤の不在下でDBUおよびDBN−HF/アミン錯体を用いたフッ素化試験
例1:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 29.3g(0.15モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×1.73HF 54.4g(0.3モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間および12時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。12時間後にエダクトの91.23%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。選択率は定量的であった。
【0037】
例2:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 29.3g(0.15モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×1.37HF 56.5g(0.3モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間、12時間、18時間および24時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。24時間後にエダクトの72.5%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。選択率は定量的であった。
【0038】
例3:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 19.5g(0.10モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×2.93HF 8.8g(0.05モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。反応の間に溶液は橙色から暗赤色へと色が暗くなった。1時間、3時間、6時間、12時間および18時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。18時間後にエダクトの21.8%が定量的な選択率でフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0039】
例4:
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 19.5g(0.10モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×3.09HF 10.7g(0.05モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間および6時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。6時間後にエダクトの4.1%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0040】
例5:(比較例)溶剤なし
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 53.1g(0.23モル)
トリエチルアミン×2.72HF 24.6g(0.16モル)
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlの多口フラスコ中にクロロマロン酸ジエチルエステルを装入し、次いでトリエチルアミン錯体を撹拌下で滴加した。該溶液を油浴中80℃で温度処理した。3時間および6時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。6時間後にエダクトの3.3%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0041】
例6:
トリエチルアミン×HF−錯体を用い、溶剤の存在下での比較試験
バッチ:
2−クロロマロン酸ジエチルエステル 73.125g(0.375モル)
トリエチルアミン×2.72HF 0.5モル
トリエチルアミン 0.25モル
アセトニトリル 125ml
構成および実施:
還流冷却器(水冷)を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入し、かつアセトニトリルを添加し、次いでクロロマロン酸ジエチルエステルを添加し、かつ該混合物を撹拌下に油浴中80℃で温度処理した。1時間、3時間、6時間、12時間、18時間および24時間後に試料を溶液から採取した。これを加水分解し、かつ硫酸ナトリウムで乾燥させ、かつGC分析に供給した。24時間後にエダクトの66.02%がフルオロマロン酸ジエチルエステルへと変換された。
【0042】
例7〜11:
酸フッ化物の製造:
SO2Cl2+アミン×HF→SO2F2+HCl
構成および実施:(酸フッ化物を製造するための全ての例に適用される)
還流冷却器および滴下漏斗を備えた100mlのPFA−フラスコ中にアミン錯体を装入した。還流冷却器に低温計を介して−30℃の冷食塩水を供給した。反応生成物を受け止めるために、冷却器の後方に、浸漬管およびガス出口を有し、デューア(Dewar)中、CO/メタノールにより−78℃に温度処理されているボンベ(体積約300mlを有する)を接続した。室温で徐々に、かつ強撹拌下でSO2Cl2を淡黄色の油状溶液に導入した。導入を開始した後、短時間で気体の発生が観察された。滴加の終了後、100℃の油浴をフラスコの下に置き、かつさらに冷却しながら1時間、および冷却しないで1時間、後温度処理して発生するSO2F2を完全に排出した。
【0043】
例7:
バッチ:
塩化スルフリル SO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×2.67HF 42.50g(0.24モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 57.70%およびSO2FCl 35.27%を単離することができた。
【0044】
例8:
バッチ:
塩化スルフリル SO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン×7.19HF 42.50g(0.127モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 90.65%およびSO2FCl 0.34%を単離することができた。
【0045】
例9:
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 26.99g(0.20モル)
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン×5.58HF 40.90g(0.253モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 0.04%およびSO2FCl 69.87%を単離することができた。
【0046】
例10:(比較例)
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 26.99g(0.20モル)
ピリジン×2.93HF 28.50g(0.21モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 5.03%およびSO2FCl 28.12%を単離することができた。
【0047】
例11:
バッチ:
塩化スルフリルSO2Cl2 20.25g(0.15モル)
4−ジメチルアミノピリジン×2.93HF 28.90g(0.16モル)
評価:
上記の一般的な試験規定を実施した後、使用したエダクト量に対してSO2F2 16.40%およびSO2FCl 21.76%を単離することができた。
【0048】
例12:トリフルオロ酢酸エチルエステルを用いた抽出下でのモノフルオロマロン酸ジエチルエステルの製造
(EtO)C(O)−CHCl−C(O)(OEt)・(EtO)C(O)CHF−C(O)(OEt)
2−クロロマロン酸ジエチルエステル0.1モルを80℃で6時間にわたって1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン・1.4HF0.2モルと反応させた。冷却後、反応混合物にトリフルオロ酢酸エチルエステルを添加した。2相が形成された。生成物および溶剤を含有する相を分離し、かつ生成物を単離するためにトリフルオロ酢酸エチルエステルを留去した。25〜70モル%の範囲で相分離が観察された。
【0049】
例13:トリフルオロ酢酸エチルエステルを用いた抽出下でのジフルオロマロン酸ジエチルエステルの製造
(EtO)C(O)−CCl2−C(O)(OEt)・(EtO)C(O)CF2−C(O)(OEt)
例1と同様に1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−ウンデセ−7−エン・1.9HF0.6モルをジクロロマロンエステル0.15モルと反応させた。トリフルオロ酢酸エチルエステルを添加した後、形成される相を分離し、かつ生成物を単離した。
【0050】
さらなる抽出剤の試験:
トリフルオロ酢酸イソプロピルエステル、トリフルオロトリクロロエタン、ヘキサンおよびシクロヘキサンを用いて同様に相分離を行うことができた。
【0051】
次いで抽出剤をフラッシュ蒸留により分離し、かつ生成物を精留することができた。
Claims (19)
- ハロゲン含有、有利には塩素含有化合物からハロゲン−フッ素交換下で、または触媒もしくはフッ素化剤として少なくとも2個の窒素原子を有し、その際、少なくとも1個の窒素原子が環系に組み込まれている単環式もしくは二環式化合物のHF付加物の存在下でのC−C多重結合へのHF付加によりフッ素含有化合物を製造する方法。
- 窒素原子を2個有し、その際、1個もしくは両方の窒素原子が環系に組み込まれている単環式もしくは二環式化合物のHF付加物を使用する、請求項1記載の方法。
- 単環式もしくは二環式化合物としてアミノ置換されたピリジンおよび二環式アミジンの群から選択される化合物を使用する、請求項1または2記載の方法。
- 単環式もしくは二環式化合物がジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデカンおよびジアルキルアミノピリジンからなる群から選択されている、請求項3記載の方法。
- 無機もしくは有機の酸フッ化物を相応する酸塩化物から製造する、請求項1記載の方法。
- スルフリルクロロフルオリドまたはフッ化スルフリルを製造する、請求項5記載の方法。
- C−F結合を有するフッ素含有化合物をC−Cl結合を有する塩素含有化合物から製造する、請求項1記載の方法。
- フッ素を含有する炭素化合物または炭化水素化合物を製造する、請求項7記載の方法。
- フッ素を含有するカルボン酸誘導体またはカルボン酸フッ化物を製造する、請求項7記載の方法。
- アルキレン橋中で少なくとも1個のフッ素原子により置換されているアルキレン結合したジカルボン酸誘導体を製造する、請求項9記載の方法。
- モノフルオロマロン酸エステルまたはジフルオロマロン酸エステルを製造する、請求項10記載の方法。
- 触媒として単環式もしくは二環式化合物のHF付加物を使用し、かつフッ素化剤としてフッ化水素を使用する、請求項1記載の方法。
- 使用した単環式もしくは二環式化合物のHF付加物をフッ化水素の使用下に再処理する、請求項1記載の方法。
- 少なくとも1個のフッ素原子により置換された有機化合物を製造し、その際、アミン−HF付加物および少なくとも1個のフッ素原子により置換された化合物の混合物が生じ、かつ2つの液相を形成する溶剤を添加し、その際、1つの相は溶剤および有機化合物を含有し、かつ他方の相はアミン−HF付加物を含有する、請求項1記載の方法。
- 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エンのHF付加物。
- HF対アミンのモル比が1であるか、または1:1より大きい、請求項15記載の付加物。
- アルキルがC1〜C4を表すN,N−ジアルキルアミンピリジンのHF付加物。
- HF対アミンのモル比が1:1より大きく、有利には同じであるか、もしくは9より小さい、請求項17記載の付加物。
- アルキルがメチルを表すHF付加物。
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