JPH08325179A - 2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法及び1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法 - Google Patents

2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法及び1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法

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JPH08325179A
JPH08325179A JP15256795A JP15256795A JPH08325179A JP H08325179 A JPH08325179 A JP H08325179A JP 15256795 A JP15256795 A JP 15256795A JP 15256795 A JP15256795 A JP 15256795A JP H08325179 A JPH08325179 A JP H08325179A
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Hiroichi Aoyama
博一 青山
Akinori Yamamoto
明典 山本
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Daikin Industries Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C19/00Acyclic saturated compounds containing halogen atoms
    • C07C19/08Acyclic saturated compounds containing halogen atoms containing fluorine

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水溶性有機溶媒及び水の存在下で、金属のハ
ロゲン化塩と2−トリフルオロメチル−1,3,3,3
−テトラフルオロ−1−メトキシプロペンとを反応させ
ることを特徴とする、2−トリフルオロメチル−3,
3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法。 【効果】 工業的に効率良くかつ経済的に、しかも、副
生成物としてHFを生成させずに2−トリフルオロメチ
ル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を製造する
方法を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有用な含フッ素化合物
の合成中間体として好適な化合物である2−トリフルオ
ロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製
造方法、及び、冷媒、発泡剤、洗浄剤として使用されて
いるCFCやHCFCの代替化合物となりえる有用な含
フッ素化合物である、1,1,3,3,3−ペンタフル
オロプロパン(HFC−245fa)の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】2−トリフルオロメチル−3,3,3−
トリフルオロプロピオン酸の製造方法としては、2−ト
リフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−
1−メトキシプロペン(即ち、ヘプタフルオロイソブテ
ニルメチルエーテル)を水溶性有機溶媒の存在下で塩酸
と反応させる方法が知られている(特開昭63−3553
9号)。
【0003】しかしながら、この公知の方法において
は、副生成物として腐食性の強いHFが生成する可能性
があるため、反応器材質が限られる。更に、反応終了後
に塩酸やフッ酸の水溶液が生成するので、これらを除害
するための操作及び装置が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、工業
的に効率良くかつ経済的に、しかも、副生成物としてH
Fを生成させずに2−トリフルオロメチル−3,3,3
−トリフルオロプロピオン酸を製造する方法を提供する
ことにある。
【0005】本発明の他の目的は、上記の2−トリフル
オロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を
経て1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン(H
FC−245fa)を効果的に製造する方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、副生成物と
してHFが生成しない2−トリフルオロメチル−3,
3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法について
鋭意検討した結果、NaCl、NaBr、CaCl2
の金属のハロゲン化塩と2−トリフルオロメチル−1,
3,3,3−テトラフルオロ−1−メトキシプロペン
(即ち、ヘプタフルオロイソブテニルメチルエーテル)
をテトラヒドロフラン等の水溶性有機溶媒と水の存在下
で反応させることにより、有害なHFの副生なしに2−
トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピ
オン酸を製造できることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0007】即ち、本発明は、水溶性有機溶媒及び水の
存在下で金属のハロゲン化塩と2−トリフルオロメチル
−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−アルコキシプ
ロペンとを反応させることを特徴とする、2−トリフル
オロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の
製造方法に係るものである。
【0008】本発明の方法において、金属のハロゲン化
塩としてNaClを用いる場合には、反応中に例えばメ
チルクロライド及びNaFが生成してくることから、以
下のように反応が進行するものと考えられる。
【0009】 (CF3 2 C=CFOMe + NaCl → (CF3 2 C=CFONa + MeCl (CF3 2 C=CFONa + H2 O → (CF3 2 C=CFOH + NaOH (CF3 2 C=CFOH → (CF3 2 CHCOF (CF3 2 CHCOF + H2 O →(CF3 2 CHCOOH + HF HF + NaOH → NaF + H2
【0010】従って、全体の反応としては、 (CF3 2 C=CFOMe + NaCl + H2 O → (CF3 2 CHCOOH + NaF + MeCl となることが分かった。
【0011】本発明の方法において使用可能な金属のハ
ロゲン化塩としては、アルカリ金属のハロゲン化塩、例
えばNaCl、NaBr、NaI等や、アルカリ土類金
属のハロゲン化塩、例えばCaCl2 、CaBr2 等が
挙げられる。経済的な面から好ましいものは、Cl塩で
あり、特に好ましくはNaCl、CaCl2 である。
【0012】このようなナトリウム塩やカルシウム塩を
用いた場合には、生成するNaFやCaF2 は溶媒に対
する溶解度が非常に低いため、副反応生成物がほとんど
生成せず、しかも反応系から濾過等で容易に除去するこ
とができる。また、CaF2はHFの原料としてリサイ
クルすることも可能である。
【0013】他方、カリウムやリチウム等のハロゲン化
塩も使用できるが、これらを用いると、反応によりKF
やLiF等のフッ化物が生成するが、これらのフッ化物
は溶媒に対する溶解度が高いため、複雑な副反応生成物
が生成し易くなる。
【0014】本発明の方法において、金属のハロゲン化
塩の使用量は特に限定されないが、通常は、反応させよ
うとする2−トリフルオロメチル−1,3,3,3−テ
トラフルオロ−1−アルコキシプロペンに対して1当量
以上用いればよく、経済性の面から1〜3当量の範囲を
採用できる。
【0015】なお、本発明の方法では、使用する2−ト
リフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−
1−アルコキシプロペンとして2−トリフルオロメチル
−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−メトキシプロ
ペンが好適であるが、その分子中のアルコキシ基がメト
キシ基以外のエトキシ基、プロポキシ基等である他のア
ルコキシプロペンも使用可能である。
【0016】本発明の方法において使用可能な水溶性有
機溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、アセトン、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル等を用いることが可能である。
【0017】通常、これらの水溶性有機溶媒は反応させ
ようとする2−トリフルオロメチル−1,3,3,3−
テトラフルオロ−1−アルコキシプロペンに対して1当
量以上用いればよい。過剰に用いた場合でも、通常知ら
れている蒸留等の操作により容易に分離回収、再使用さ
れるため、使用量の上限は限定されない。
【0018】本発明の方法において、水溶性有機溶媒と
水との混合割合は特に限定されないが、水溶性有機溶媒
と水との比は容量で(0.1:1)〜(10:1)の範囲を問
題なく採用できる。水溶性有機溶媒と水との混合物と出
発原料の一つである2−トリフルオロメチル−1,3,
3,3−テトラフルオロ−1−アルコキシプロペンとの
比も特に限定されないが、容量比で(0.5:1)〜(10:
1)の範囲を採用できる。
【0019】本発明の方法において、反応温度は、使用
する溶媒等により変化するが、通常、40〜120 ℃、好ま
しくは50〜100 ℃の範囲である。
【0020】また、反応の圧力は、大気圧以上にて実施
可能であるが、通常は、大気圧下で反応させ、生成して
くるハロゲン化メチルを除去しながら行う。必要に応じ
て、オートクレーブ等の加圧容器を用いて、大気圧以上
の圧力で反応させることもできる。
【0021】そして、反応終了後の反応液からは、目的
の2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ
プロピオン酸を分離するには、生成したNaFを濾過等
の方法により分離した後、有機層を分液分離し、精留等
の操作により目的物の分離精製が可能である。
【0022】本発明の方法に使用する原料である例えば
2−トリフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフル
オロ−1−メトキシプロペンは、オクタフルオロイソブ
テンのメタノール付加体である2−トリフルオロメチル
−1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−1−メトキシ
プロパンから脱HFすることにより容易に得られる。
【0023】本発明はまた、上記の方法によって得られ
る2−トリフルオロメチル−3,3,3−テトラフルオ
ロ−1−アルコキシプロペンを更に反応させて、CFC
やHCFCの代替化合物となりえる有用な含フッ素化合
物である1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン
(HFC−245fa)の製造方法も提供するものであ
る。
【0024】即ち、水溶性有機溶媒及び水の存在下で、
金属のハロゲン化塩と2−トリフルオロメチル−1,
3,3,3−テトラフルオロ−1−アルコキシプロペン
と反応させて2−トリフルオロメチル−3,3,3−ト
リフルオロプロピオン酸を得、この2−トリフルオロメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を金属塩
に転化し、更にこの金属塩を脱炭酸及び脱フッ素して
1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを得る工
程を含む、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパ
ン(HFC−245fa)の製造方法を提供するもので
ある。
【0025】この方法においては、2−トリフルオロメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸を金属の
重炭酸塩、炭酸塩、水酸化物等によって金属塩化し、こ
の金属塩を脱炭酸しかつ金属フッ化物を脱離せしめて
1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを得、こ
の1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを水素
還元することができる。
【0026】この方法における反応は、例えば次式に従
って進行する。 (CF3 2 CHCOOH + KHCO3 → (CF3 2 CHCOOK + H2 CO3 (CF3 2 CHCOOK → CF3 CH=CF2 + CO2 + HF CF3 CH=CF2 +H2 → CF3 CH2 CHF2 (HFC−245fa)
【0027】ここで、上記の重炭酸カリウムによるカリ
ウム塩化は公知の反応(Synthesisof Fluoroorganic Co
mpounds, Knunyants I. L., Yakobuson G. G., Springe
r−Verlag社, 8頁〜9頁)によって可能であり、ま
た、上記の脱CO2 及び脱KFも公知の反応(Synthesi
s of Fluoroorganic Compounds, Knunyants I. L., Yak
obuson G. G., Springer−Verlag社, 8頁〜9頁)によ
って可能である。
【0028】HFC−245faを製造する上記の反応
において、金属塩を形成する工程では、KHCO3 以外
にもNaHCO3 、K2 CO3 、Na2 CO3 、KO
H、NaOH、Ca(OH)2 等が使用可能である。
【0029】更に、ペンタフルオロプロペンの水素還元
反応においては、水素の使用量はペンタフルオロプロペ
ンに対して当量以上あればよく、通常は化学量論量の
1.5倍〜3倍の水素を使用する。水素還元の反応温度は4
0〜300 ℃、圧力は大気圧以上であってよい。
【0030】
【発明の作用効果】本発明によれば、2−トリフルオロ
メチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−アルコ
キシプロペンを原料とし、水溶性有機溶媒及び水の存在
下で金属のハロゲン化塩と反応させているので、容易に
入手できる原料を用いて、しかも腐食性の強いHFの発
生がなく、反応終了後の特別の除害操作及び装置が必要
なく、高収率に有用な含フッ素化合物の合成中間体とし
て2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ
プロピオン酸を製造できる。更に、こうして得られる2
−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロ
ピオン酸を経て、CFCやHCFCの代替化合物となり
える有用な含フッ素化合物である1,1,3,3,3−
ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)を効果
的に製造することができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。
【0032】実施例1 リフラックスコンデンサーを備え付けた 200mlのガラス
製反応容器に、2−トリフルオロメチル−1,3,3,
3−テトラフルオロ−1−メトキシプロペン42.4g、塩
化ナトリウム 23.4g、テトラヒドロフラン 40ml、水
40mlを仕込み、攪拌しながら65〜75℃に加熱し、還流
させた。反応中には、ガスの発生が見られ、コンデンサ
ーの上部よりメチルクロライドがガスとして生成してい
た。
【0033】12時間反応後、室温まで冷却し、濾過した
後、有機層をガスクロマトグラフィーにより分析したと
ころ、原料の2−トリフルオロメチル−1,3,3,3
−テトラフルオロ−1−メトキシプロペンの転化率は99
%であり、また、19F−NMRによる分析では、2−ト
リフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオ
ン酸が92%の選択率で生成していた。
【0034】実施例2 実施例1において塩化ナトリウムを臭化ナトリウム30.9
gに替え、同様に反応を行った。原料の2−トリフルオ
ロメチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−メト
キシプロペンの転化率は99%であり、2−トリフルオロ
メチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸が91%
の選択率で生成していた。
【0035】実施例3 実施例1において塩化ナトリウムを塩化カルシウム22g
に替え、同様に反応を行った。原料の2−トリフルオロ
メチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−メトキ
シプロペンの転化率は99%であり、2−トリフルオロメ
チル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸が94%の
選択率で生成していた。
【0036】実施例4 実施例1と同様の反応容器に、2−トリフルオロメチル
−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−メトキシプロ
ペン 42.4g、塩化カルシウム 22g、アセトニトリル
50ml、水 35mlを仕込み、攪拌しながら75〜85℃で8
時間反応させた。同様に分析を行ったところ、原料の2
−トリフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフルオ
ロ−1−メトキシプロペンの転化率は99%であり、2−
トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピ
オン酸が93%の選択率で生成していた。
【0037】実施例5 実施例1で得られた2−トリフルオロメチル−3,3,
3−トリフルオロプロピオン酸 100gと重炭酸カリウム
60gを乳鉢を用いて完全に混合した。得られた2−ト
リフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオ
ン酸カリウム(固体)を五酸化リンを入れたデシケータ
ー内で減圧下に乾燥した。
【0038】頂部出口が−70℃に冷却されたコールドト
ラップに接続され、コンデンサーを備えた1000mlの反応
容器に無水の酢酸エチル 500mlと上記の2−トリフルオ
ロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸カリ
ウム 150gを仕込み、攪拌しながら加熱還流させた。6
時間後、ガスの発生がなくなった。コールドトラップ内
に貯まった有機物中に溶解している二酸化炭素を除去す
るために、トラップ内の液を再度気化させ、アルカリ水
溶液にバブリングさせた後、塩化カルシウムにて乾燥
後、−70℃のコールドトラップ内に再度補集した。
【0039】ガスクロマトグラフィにより分析を行った
結果、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンが
82%、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ンが16%の割合で生成していた。得られた混合物を15段
のオールダーショウ型の精留塔を用いて精留し、沸点−
21〜−19℃の1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロ
ペン53gを得た。
【0040】内径7mm、長さ150mm のSUS316製反
応管に、活性炭に 0.5%濃度で担持されたパラジウム触
媒 2.3ccを充填し、窒素ガスを流しながら、電気炉にて
100℃に加熱し、所定の温度に達した後、上記の1,
1,3,3,3−ペンタフルオロプロペンを5.5cc/分、
水素を 14.5cc/分の割合で導入した。反応温度は 100℃
を保った。
【0041】生成ガスは、水洗後、ガスクロマトグラフ
ィにより分析を行った。1,1,3,3,3−ペンタフ
ルオロプロペンの転化率は 100%であり、1,1,3,
3,3−ペンタフルオロプロパンの選択率は99%以上で
あった。
【0042】比較例1 リフラックスコンデンサーを備え付けた 200mlのガラス
製反応容器に、2−トリフルオロメチル−1,3,3,
3−テトラフルオロ−1−メトキシプロペン30.2g、36
%濃塩酸 30g、アセトン 60mlを仕込み、攪拌しなが
ら65〜75℃に加熱し、還流させた。反応の進行に伴い、
反応溶液は茶色に着色した。
【0043】15時間反応後、室温まで冷却し、濾過した
後、有機層をガスクロマトグラフィにより分析したとこ
ろ、原料の2−トリフルオロメチル−1,3,3,3−
テトラフルオロ−1−メトキシプロペンの転化率は99%
であり、19F−NMRによる分析では2−トリフルオロ
メチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸が91%
の選択率で生成していた。しかし、反応終了後の水層は
強酸性を示し、塩酸及びフッ酸が確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 53/21 9450−4H C07C 53/21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性有機溶媒及び水の存在下で、金属
    のハロゲン化塩と2−トリフルオロメチル−1,3,
    3,3−テトラフルオロ−1−アルコキシプロペンとを
    反応させることを特徴とする、2−トリフルオロメチル
    −3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】 2−トリフルオロメチル−1,3,3,
    3−テトラフルオロ−1−アルコキシプロペンが2−ト
    リフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−
    1−メトキシプロペンからなっている、請求項1に記載
    した製造方法。
  3. 【請求項3】 金属のハロゲン化塩としてアルカリ金属
    又はアルカリ土類金属のハロゲン化塩を使用する、請求
    項1又は2に記載した製造方法。
  4. 【請求項4】 金属のハロゲン化塩が塩化ナトリウム又
    は塩化カルシウムからなっている、請求項3に記載した
    製造方法。
  5. 【請求項5】 金属のハロゲン化塩を2−トリフルオロ
    メチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−アルコ
    キシプロペンに対して1当量以上使用する、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載した製造方法。
  6. 【請求項6】 水溶性有機溶媒を2−トリフルオロメチ
    ル−1,3,3,3−テトラフルオロ−1−アルコキシ
    プロペンに対して1当量以上使用する、請求項1又は2
    に記載した製造方法。
  7. 【請求項7】 水溶性有機溶媒と水との混合割合を容量
    比で(0.1:1)〜(10:1)とし、その混合物と2−ト
    リフルオロメチル−1,3,3,3−テトラフルオロ−
    1−アルコキシプロペンとの割合を容量比で(0.5:1)
    〜(10:1)とする、請求項1又は2に記載した製造方
    法。
  8. 【請求項8】 反応温度を40〜120 ℃とする、請求項1
    又は2に記載した製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載した
    方法によって得られる2−トリフルオロメチル−3,
    3,3−トリフルオロプロピオン酸を金属塩に転化し、
    更にこの金属塩を脱炭酸及び脱フッ素して1,1,3,
    3,3−ペンタフルオロプロペンを得る工程を含む、
    1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 2−トリフルオロメチル−3,3,3−
    トリフルオロプロピオン酸を金属の重炭酸塩によって金
    属塩化し、この金属塩を脱炭酸しかつ金属フッ化物を離
    脱せしめて1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロペ
    ンを得、この1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロ
    ペンを水素還元する、請求項9に記載した製造方法。
JP15256795A 1995-05-26 1995-05-26 2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロプロピオン酸の製造方法及び1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパンの製造方法 Pending JPH08325179A (ja)

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US6191326B1 (en) 1998-09-03 2001-02-20 Daikin Industries, Inc. Process for preparing 1,1,1,2,3,3,3-heptafluoropropane
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