JPH03181432A - フロラール水和物の精製方法 - Google Patents

フロラール水和物の精製方法

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JPH03181432A
JPH03181432A JP31781589A JP31781589A JPH03181432A JP H03181432 A JPH03181432 A JP H03181432A JP 31781589 A JP31781589 A JP 31781589A JP 31781589 A JP31781589 A JP 31781589A JP H03181432 A JPH03181432 A JP H03181432A
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丸田 順道
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孝之 西宮
Yoshihiro Tasaka
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、医薬、農薬等の中間原料等として有用なフロ
ラール水和物の製造方法、殊にその精製方法に関する。
[従来技術] フロラール水和物の製造方法としては類似の化合物であ
るヘキサフルオロアセトン水和物の製造法とともに多く
の方法が提案されている。
クロラールあるいはへキサフルオロアセトンは例えばク
ロラールあるいはへキサクロロアセトン等の塩素化物を
クロム系触媒の存在下にフッ化水素によりフッ素化する
ことにより得られているものであるが、この際、完全に
フッ素化されていない低次フッ素化物が0.1〜10%
程度含まれているものである。そのため、純粋なクロラ
ール水和物を得るためには過剰に用いられるフッ化水素
、反応により生成する塩化水素およびこの低次フッ素化
物を除去する必要がある。
低次フッ素化物の除去方法として、クロラールおよび低
次フン素化クロラール水和物の蒸留による精製は困難で
あり、また、低次フッ素化クロラールのアルカリによる
化学分解操作により得られる液状混合物の塩析による二
層分離が類似のへキサフルオロアセトンのようにはおき
ないためにこの方法はクロラールには適用できないとさ
れていた。そのため、クロラールの触媒フッ素化反応に
より得られる反応生成ガスから純粋なクロラール水和物
を得る方法としては特公昭63−19494号公報によ
れば無水の条件下でまずフッ化水素を除去し、次いで反
応生成物ガスをメタノールに吸収させ、粗へミアセター
ルとし、これを蒸留精製することにより塩化水素および
低次フッ素化クロラール等の副生物を除去し精製へミア
セタールとし、次いで蒸留塔中において水を接触させ、
塔頂からメタノール、缶底がらクロラール水和物を回収
することにより純粋なクロラール水和物を得ている。
一方、無水の条件下にフッ化水素酸を除去する方法とし
ては、塩化カルシウムによりフッ化カルシウムとして固
、定する方法、フッ化ナトリウムにより酸性フッ化ナト
リウムとして固定する方法、濃硫酸により吸収させる方
法等を挙げることができるが、塩化カルシウム、フッ化
ナトリウムによる方法は効率の面で問題があり、濃硫酸
による方法はクロラールがHFとともにIA硫酸中に一
部溶解する問題があり、いずれも満足できるものではな
い。
[問題点を解決するための具体的手段]本発明者らはか
かる従来技術の問題点に鑑み水溶液系での精製方法につ
き鋭意検討の結果、低次フッ素化クロラールのアルカリ
による化学分解操作により得られる液状混合物からクロ
ラールがエーテル系溶媒により効率よく抽出されること
を見出し本発明に到達した。
すなわち本発明はクロラール水溶液をエーテル系溶媒で
抽出し、分離したエーテル系溶媒層から蒸留によりフロ
ラール−水共沸組成物を回収することを特徴とするクロ
ラール水和物の精製方法である。
エーテル系溶媒としてはテトラヒドロフラン、1.4−
ジオキサン等の環状エーテル、ジブチルエーテルモノグ
ライム、ジグライム等の鎖状エーテル、アニソール等の
芳香族エーテル等を例示することができる。
この際、塩化カルシウムを系内に適当量添加することに
より界面の分離を改善するとともに、エーテル溶媒中に
持込まれる水分量を調節することができる。
エーテル溶媒の使用量としては、水溶液中に存在するク
ロラールの05モル倍以上であればよく、通常0.5〜
5倍モル量の範囲で選択される。
塩化カルシウムの添加量としては、系内に存在する全塩
化カルシウムに対する水の量が6〜40倍になる範囲で
使用され、好ましくはエーテル溶媒中におけるフロラー
ル−水の比が1.6〜3.0に調整されるように用いら
れる。
低次フッ素化クロラールをアルカリにより化学分解した
クロラールの液状混合物には分解により土しるトリフル
オロエタノール、トリフルオロ酢酸等を含み、これら化
学分解副生物もエーテル溶媒層に抽出されてくる。トリ
フルオロエタノールはフロラール−水共沸組成物の沸点
(106℃)より低いため低沸物カットにより容易に除
去できるがトリフルオロ酢酸は水と共沸く沸点105.
5℃〉するため、そのままでは分離困難である。この際
、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物、
炭酸塩、重炭酸塩を層分離後のエーテル溶媒層に添加し
、液性をpH0,5以上に調整して蒸留することにより
その留出を抑えることができる。
アルカリ化学分解後のクロラール液状を昆合物は当然の
ことながら塩基性であり、このままでの抽出は酸性物質
であるクロラール水和物の抽出効率が悪く、また液の二
層分離性に劣るためpH5以下に液性を調整することに
より初めて界面の分離性が良好となり抽出効率も良好と
なる。
アルカリ分解に供するクロラール水溶液としては、フッ
化水素酸が共存しているとアルカリ分解時あるいは水分
調整時に使用するカルシウム塩と反応し、難溶性のフッ
化カルシウムを生威し、この多量の存在はスラリー化あ
るいはエーテル層の懸濁化を引き起こし二層分離の操作
上好ましくない、そのためクロラールの触媒フッ素化反
応により得られる反応生成ガスを水循環吸収塔へ導いて
水に吸収させてフッ酸をホウ酸によりホウフッ酸として
固定した後、減圧下にフラッシュ蒸留することにより粗
フロラール水和物を得、これをアルカリ分解に供するこ
とが好ましい。
クロラール反応生成ガスの水吸収により得られるクロラ
ール水溶液の組成としては、クロラール20〜30vt
%、HC110〜30vt%、HF 15〜25vt%
であって、HFを固定するためのホウ酸の量としてはH
Fに対して0.25モル当量から1モル当量の範囲であ
り0.3〜0,4モル当量用いればよい。
ホウ酸を予め吸収水中に懸濁させた状態で吸収と同時に
HFをホウフッ酸として固定することもできる。
このようにしてHFを固定したクロラール水溶液は減圧
下にフラッシュ蒸留することにより効率よ<HFを除去
することが可能である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 クロム系触媒充填気相反応管にクロラールおよびHFを
予熱器を介して送入し、クロラールをフッ素化して得ら
れる反応生成ガス[平均重量組成:有機物31.8%(
クロラール選択率99.7%)、HF28.8%、HC
l39.4%コを、水循環吸収塔へ導入し水10K g
に吸収させた。10時間経過後のクロラール、HFの全
供給量はそれぞれ6.94K g 、 6.59Kgで
あり、吸収液の重量増は13.06K gでそのときの
重量組成はクロラール18.0%、HF 16.3%、
HCl22.3%であった。これは供給量に対する理論
回収率としてクロラール90.0%、HF99.8%、
HCl99.8%である。これにさらに反応生成ガスを
導入しつづけるとクロラールはほぼ完全に吸収されつづ
けるが、HF、HCIの合計重量濃度は約38%と一定
値を保ち、HFおよびHCIはガスとして系外へ放出さ
れた。
このようにして得た吸収液4.17Kg(重畳組成フロ
ラール25,1%、HF 22.2%、HCl15.7
%、H,037,0%)にH)B O41,05K g
 (HF /83B Oa=1/2.7)を冷却しなが
ら徐々に添加したのち、フラッシュ蒸留(20〜25+
*諷11g、50〜70℃)によりホウ酸、ヒドロキソ
フルオロホウ酸、ホウフッ酸等を除去した。得られた留
出液3.66Kgの重量組成はクロラール28.6%、
HCl15.6%でクロラール回収率は100%であっ
た。
このようにして得たフラッシュ液の500gを水酸化カ
ルシウム80g水酸化ナトリウム4gで中和し、2時間
加熱還流し、低次フッ素化クロラールを分解した。この
反応液に濃塩酸を加え、液性をpH3に調整し、テトラ
ヒドロフラン90gを加えたのち塩化カルシウム6Gg
を加えて二層分離させた。この時、水層中にクロラール
は検出されず100%抽出されており、テトラヒドロフ
ラン中のフロラール−水の比は2.28であった。なお
、pHを7に調整して同様にテトラヒドロフランを加え
たが、界面は明瞭とはならなかった。水酸化カルシウム
によりテトラヒドロフランの液性をpH計を用いてpH
1に調整し、精密蒸留した。沸点LO5,8〜106.
2℃の留分146g(フロラ−ルア4.3%、8202
5゜7%〉を得た0分解副生物であるトリフルオロエタ
ノールはテトラヒドロフラン−水共沸初留中に含まれ、
トリフルオロ酢酸は釜残中にのみ検出された。なお、同
様にpHを0.4に調整して精密蒸留をおこなったとこ
ろクロラール水和物留分中に0.3%のトリフルオロ酢
酸が検出された。
[発明の効果〕 本発明によれば医薬、農薬等の中間体等として有用なフ
ロラール水和物を容易にかつ収率よく精製することがで
きるものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)フロラール水溶液をエーテル系溶媒で抽出し、分
    離したエーテル系溶媒層から蒸留によりフロラール−水
    共沸組成物を回収することを特徴とするフロラール水和
    物の精製方法。
  2. (2)塩化カルシウムにより水層とエーテル系溶媒層を
    二層分離させ、かつエーテル系溶媒層におけるフロラー
    ル−水の組成比を調整することを特徴とする請求項(1
    )記載のフロラール水和物の精製方法。
  3. (3)pH0.5以上に調整して蒸留することを特徴と
    する請求項(1)または(2)記載のフロラール水和物
    の精製方法。
  4. (4)フロラール水溶液がクロラールの触媒フッ素化反
    応により得られる反応生成ガスからフッ化水素酸を除去
    したものをアルカリ性において低次フッ素化クロラール
    を化学分解したのち液性がpH5以下に調整されたもの
    であることを特徴とする請求項(1)〜(3)記載のフ
    ロラール水和物の精製方法。
  5. (5)クロラールの触媒フッ素化反応により得られる反
    応生成ガスを水に吸収させ、ホウ酸によりフッ酸をホウ
    フッ酸として固定したのちフラッシュ蒸留によりフッ化
    水素酸を除去することを特徴とするフロラール水溶液の
    製造方法。
  6. (6)フロラール水溶液が請求項(5)記載の方法によ
    り得られるものであることを特徴とする請求項(1)〜
    (4)記載のフロラール水和物の精製方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006257027A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Tosoh F-Tech Inc トリフルオロアセトアルデヒドの水和物および/又はヘミアセタールの製造方法
WO2019026582A1 (ja) * 2017-08-04 2019-02-07 セントラル硝子株式会社 フルオロアセトアルデヒド類の保存方法

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