JPS6139297B2 - - Google Patents
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- JPS6139297B2 JPS6139297B2 JP4171782A JP4171782A JPS6139297B2 JP S6139297 B2 JPS6139297 B2 JP S6139297B2 JP 4171782 A JP4171782 A JP 4171782A JP 4171782 A JP4171782 A JP 4171782A JP S6139297 B2 JPS6139297 B2 JP S6139297B2
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Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、1,1―ジクロロ―2,2,2―ト
リフルオロエタン(以下R―123と略記する)の
熱酸化により、トリフルオロ酢酸及び/又はトリ
フルオロ酢酸クロライドを製造する方法に関し、
さらに詳しくはかかる反応を少量の水の存在下酸
素による熱酸化により行なうことにより前記化合
物を製造する方法に関する。
リフルオロエタン(以下R―123と略記する)の
熱酸化により、トリフルオロ酢酸及び/又はトリ
フルオロ酢酸クロライドを製造する方法に関し、
さらに詳しくはかかる反応を少量の水の存在下酸
素による熱酸化により行なうことにより前記化合
物を製造する方法に関する。
トリフルオロ酢酸(以下TFAと略記する)は
各種の触媒、農医薬の中間体として、トリフルオ
ロ酢酸クロライド(以下TFACと略記する。)は
農医薬の中間体として用いられる有用な化合物で
ある。従来かかる化合物の製法としては、酢酸フ
ルオリドの電解フツ素化によるTFAの製法、水
銀塩の存在下1,1,1―トリフルオロ―2,
2,2―トリクロルエタンと三酸化硫黄との反応
によるTFACの製法(特許出願公表昭56―501649
号公報)あらるいはR―123の気相光反応による
TFACの製法(米国特許3883407号明細書)等が
知られている。しかしながら、電解フツ素化にお
いては中間生成物とH2の分離に経費がかかり、
水銀塩を用いる製法では、使用薬品が取り扱いに
くく工業的に不利であり、又気相光反応による場
合は、生成する微量のフツ酸により光源部のガラ
スが失透し長期間使用できない等、従来の方法に
はいくつかの欠点が存在している。本発明者等
は、従来法にみられる欠点を克服すべく、TFA
あるいはTFACの製法について鋭意検討を重ねた
結果、R―123を少量の水の存在下で酸素酸化す
ることによりTFA及び/又はTFACを製造する
新規な方法を見い出した。さらには、かかる水の
量を変えることによりTFAとTFACの生成比率
を変化させることができるという新たな事実も見
い出すことができた。すなわち、本発明はR―
123を少量の水の存在下で酸素により熱酸化して
TFA及び/又はTFACを製造する方法を新規に
提供するものである。
各種の触媒、農医薬の中間体として、トリフルオ
ロ酢酸クロライド(以下TFACと略記する。)は
農医薬の中間体として用いられる有用な化合物で
ある。従来かかる化合物の製法としては、酢酸フ
ルオリドの電解フツ素化によるTFAの製法、水
銀塩の存在下1,1,1―トリフルオロ―2,
2,2―トリクロルエタンと三酸化硫黄との反応
によるTFACの製法(特許出願公表昭56―501649
号公報)あらるいはR―123の気相光反応による
TFACの製法(米国特許3883407号明細書)等が
知られている。しかしながら、電解フツ素化にお
いては中間生成物とH2の分離に経費がかかり、
水銀塩を用いる製法では、使用薬品が取り扱いに
くく工業的に不利であり、又気相光反応による場
合は、生成する微量のフツ酸により光源部のガラ
スが失透し長期間使用できない等、従来の方法に
はいくつかの欠点が存在している。本発明者等
は、従来法にみられる欠点を克服すべく、TFA
あるいはTFACの製法について鋭意検討を重ねた
結果、R―123を少量の水の存在下で酸素酸化す
ることによりTFA及び/又はTFACを製造する
新規な方法を見い出した。さらには、かかる水の
量を変えることによりTFAとTFACの生成比率
を変化させることができるという新たな事実も見
い出すことができた。すなわち、本発明はR―
123を少量の水の存在下で酸素により熱酸化して
TFA及び/又はTFACを製造する方法を新規に
提供するものである。
本発明方法においては、水の量がR―123の酸
化反応に対して微妙に影響を与えるものである。
通常、反応は液相ないし、加圧の気相状態におい
て行なわれるが、液相反応でほとんど水が存在し
ない場合には酸化反応の進行が著しく遅く、又
TFA及びTFACへの選択率が低くなる。
化反応に対して微妙に影響を与えるものである。
通常、反応は液相ないし、加圧の気相状態におい
て行なわれるが、液相反応でほとんど水が存在し
ない場合には酸化反応の進行が著しく遅く、又
TFA及びTFACへの選択率が低くなる。
本発明においては、1モルのR―123に対して
約0.5モル以上の水が存在する場合にはTFAの生
成比率がTFACよりも多くなる。一方、1モルの
R―123に対して約1モル以上の水の存在下に反
応を行なつた場合には、TFAと水の分離が必要
となることから、通常は0.01〜1モルの範囲から
選ばれる水の存在下に反応を行なうことが好まし
い。かかる水の量は、温度、圧力あるいは反応溶
媒等数々の反応条件により多少変化するものであ
ることはもちろんである。例えば、TFAと
TFACの生成比率は、水の量が一定の場合にはR
―123の転化率が小さくなるにつれ、TFAの生成
率が増加すること等である。反応溶媒が用いられ
る場合は、通常1,1,2―トリクロロ―1,
2,2―トリフルオロエタン(以下R―113と略
記する。)、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水
素系溶媒が好ましい。反応温度は、当然反応圧力
により左右されるものであるが、通常は150〜500
℃の範囲で実施され、好ましくは180〜400℃の範
囲である。
約0.5モル以上の水が存在する場合にはTFAの生
成比率がTFACよりも多くなる。一方、1モルの
R―123に対して約1モル以上の水の存在下に反
応を行なつた場合には、TFAと水の分離が必要
となることから、通常は0.01〜1モルの範囲から
選ばれる水の存在下に反応を行なうことが好まし
い。かかる水の量は、温度、圧力あるいは反応溶
媒等数々の反応条件により多少変化するものであ
ることはもちろんである。例えば、TFAと
TFACの生成比率は、水の量が一定の場合にはR
―123の転化率が小さくなるにつれ、TFAの生成
率が増加すること等である。反応溶媒が用いられ
る場合は、通常1,1,2―トリクロロ―1,
2,2―トリフルオロエタン(以下R―113と略
記する。)、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水
素系溶媒が好ましい。反応温度は、当然反応圧力
により左右されるものであるが、通常は150〜500
℃の範囲で実施され、好ましくは180〜400℃の範
囲である。
本発明の熱酸化反応は、通常酸素による加圧下
に実施される。圧力を上げることにより、すなわ
ち酸素量を増やすことによりR―123の転化率は
一般に上昇する。かかる反応圧力は5〜100Kg/
cm2が採用され、好ましくは20〜60Kg/cm2である。
酸素をはじめ、反応中間体あるいは反応生成物に
対して不活性な化合物、例えば窒素、ヘリウム、
アルゴンあるいは炭酸ガス等で希釈された酸素を
用いてもよい。本発明の酸素化反応においては、
水が存在することにより進行するため、従来のよ
うに光を照射したり、塩素のような腐食性ガスを
加える必要はなく、再現性のよい結果を得ること
ができる。R―123の転化率は、水の量がある値
以上となつた後は、水の量に左右されず主に反応
温度や酸素量等により変化する。又、前述のよう
に水の量を増やすことはTFAの選択率を上げる
ことにつながる。従つて、生成されるTFAと
TFACのうち、TFACの収率を上げるためには最
小限度の水量に抑えながらR―123の転化率を確
保し、酸化反応を行なうことが有利である。逆
に、TFAの収率を上げるためには、R―123の転
化率が飽和に達するのに必要な水量以上に水が存
在することが好ましい。
に実施される。圧力を上げることにより、すなわ
ち酸素量を増やすことによりR―123の転化率は
一般に上昇する。かかる反応圧力は5〜100Kg/
cm2が採用され、好ましくは20〜60Kg/cm2である。
酸素をはじめ、反応中間体あるいは反応生成物に
対して不活性な化合物、例えば窒素、ヘリウム、
アルゴンあるいは炭酸ガス等で希釈された酸素を
用いてもよい。本発明の酸素化反応においては、
水が存在することにより進行するため、従来のよ
うに光を照射したり、塩素のような腐食性ガスを
加える必要はなく、再現性のよい結果を得ること
ができる。R―123の転化率は、水の量がある値
以上となつた後は、水の量に左右されず主に反応
温度や酸素量等により変化する。又、前述のよう
に水の量を増やすことはTFAの選択率を上げる
ことにつながる。従つて、生成されるTFAと
TFACのうち、TFACの収率を上げるためには最
小限度の水量に抑えながらR―123の転化率を確
保し、酸化反応を行なうことが有利である。逆
に、TFAの収率を上げるためには、R―123の転
化率が飽和に達するのに必要な水量以上に水が存
在することが好ましい。
以下に、本発明の実施例について更に具体的に
説明するが、かかる説明によつて本発明が何ら限
定されるものではないことは勿論である。なお、
実施例中の転化率や選択率は以下のようにして求
めた値である。
説明するが、かかる説明によつて本発明が何ら限
定されるものではないことは勿論である。なお、
実施例中の転化率や選択率は以下のようにして求
めた値である。
R―123の転化率(%)
=R―123の反応モル数/R―123の供給モル
数×100 TFAの選択率(%) =TFAの生成モル数/R―123の反応モル数×
100 TFACの選択率(%) =TFACの生成モル数/R―123の反応モル数
×100 実施例 1 機械的撹拌装置を備えた200c.c.容量のハステロ
イ製のオートクレーブに30gのR―123(0.196モ
ル)と0.05gの水(0.00277モル)を仕込み、酸
素により22Kg/cm2まで加圧した後、反応温度を
200℃まで上げ、3時間保持した。最高圧力は58
Kg/cm2を示した。オートクレーブを冷却後、生成
塩酸と未反応酸素を除去し、反応液を19F―NMR
及びガスクロマトグラフにより分析したところ、
R―123の転化率30%、TFAの選択率10%、
TFACの選択率69%であつた。
数×100 TFAの選択率(%) =TFAの生成モル数/R―123の反応モル数×
100 TFACの選択率(%) =TFACの生成モル数/R―123の反応モル数
×100 実施例 1 機械的撹拌装置を備えた200c.c.容量のハステロ
イ製のオートクレーブに30gのR―123(0.196モ
ル)と0.05gの水(0.00277モル)を仕込み、酸
素により22Kg/cm2まで加圧した後、反応温度を
200℃まで上げ、3時間保持した。最高圧力は58
Kg/cm2を示した。オートクレーブを冷却後、生成
塩酸と未反応酸素を除去し、反応液を19F―NMR
及びガスクロマトグラフにより分析したところ、
R―123の転化率30%、TFAの選択率10%、
TFACの選択率69%であつた。
比較例
水無添加以外、実施例1と同様に反応させたと
ころ、R―123の転化率は1%以下であつた。
又、酸素とともに塩素を供給したが同様であつ
た。
ころ、R―123の転化率は1%以下であつた。
又、酸素とともに塩素を供給したが同様であつ
た。
実施例 2
実施例1と同様な装置を用い、30gのR―
123、30gのR―113及び0.1gの水を加え、酸素
により21Kg/cm2まで加圧した後、反応温度を200
℃まで上げやはり3時間保持した。その結果、R
―123の転化率42%、TFAの選択率22%、TFAC
の選択率63%であつた。
123、30gのR―113及び0.1gの水を加え、酸素
により21Kg/cm2まで加圧した後、反応温度を200
℃まで上げやはり3時間保持した。その結果、R
―123の転化率42%、TFAの選択率22%、TFAC
の選択率63%であつた。
実施例 3
水の添加量が0.35g(0.0194モル)以外、実施
例2と同様に反応を行なつたところ、R―123の
転化率45%、TFAの選択率38%、TFACの選択
率42%であつた。
例2と同様に反応を行なつたところ、R―123の
転化率45%、TFAの選択率38%、TFACの選択
率42%であつた。
実施例 4
酸素により12Kg/cm2まで加圧する以外、実施例
2と同様に反応を行なつたところ、R―123の転
化率21%、TFAの選択率41%、TFACの選択率
42%であつた。
2と同様に反応を行なつたところ、R―123の転
化率21%、TFAの選択率41%、TFACの選択率
42%であつた。
実施例 5
機械的撹拌装置を備えた200c.c.容量のハステロ
イC製のオートクレーブ7g(0.046モル)のR
―123と水0.17g(0.0094モル)を仕込み、290℃
まで昇温した。その時の圧力は10Kg/cm2であつ
た。そこに酸素を加え40Kg/cm2まで加圧し、5分
間保持した。その後、内容物を液体窒素で冷却さ
れたトラツプに捕集し、更にそのトラツプをドラ
イアイス―エタノール浴に浸し未反応の残素と生
成塩酸を除去した後、反応液を19F―NMR及びガ
スクロマトグラフにより分析を行つた。その結果
R―123の転化率86%、TFEの選択率28%、
TFACの選択率66%であつた。
イC製のオートクレーブ7g(0.046モル)のR
―123と水0.17g(0.0094モル)を仕込み、290℃
まで昇温した。その時の圧力は10Kg/cm2であつ
た。そこに酸素を加え40Kg/cm2まで加圧し、5分
間保持した。その後、内容物を液体窒素で冷却さ
れたトラツプに捕集し、更にそのトラツプをドラ
イアイス―エタノール浴に浸し未反応の残素と生
成塩酸を除去した後、反応液を19F―NMR及びガ
スクロマトグラフにより分析を行つた。その結果
R―123の転化率86%、TFEの選択率28%、
TFACの選択率66%であつた。
実施例 6
機械的撹拌装置を備えた200c.c.容量のハステロ
イC製オートクレーブに5g(0.033モル)のR
―123、3gのR―113、0.1g(0.0056モル)の
水を仕込み、320℃まで昇温し、酸素を加え全圧
を40Kg/cm2とし2分間保持した。その結果、R―
123の転化率88%、TFAの選択率23%、TFACの
選択率68%であつた。
イC製オートクレーブに5g(0.033モル)のR
―123、3gのR―113、0.1g(0.0056モル)の
水を仕込み、320℃まで昇温し、酸素を加え全圧
を40Kg/cm2とし2分間保持した。その結果、R―
123の転化率88%、TFAの選択率23%、TFACの
選択率68%であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 1,1―ジクロロ―2,2,2―トリフルオ
ロエタンを熱酸化して一般式CF3COX(但しXは
OH及び/又はC1を示す。)で表わされる化合物
を製造するに当り、少量の水の存在下酸素により
熱酸化することを特徴とする一般式CF3COX(但
しXは前記と同様)で表わされる化合物の製造方
法。 2 水の量が1,1―ジクロロ―2,2,2―ト
リフルオロエタン1モル当り0.01〜1モルの範囲
から選ばれる特許請求の範囲第1項記載の製造方
法。 3 反応温度が150〜500℃の範囲から選ばれる特
許請求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171782A JPS58159440A (ja) | 1982-03-18 | 1982-03-18 | トリフルオロ酢酸及びトリフルオロ酢酸クロライドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4171782A JPS58159440A (ja) | 1982-03-18 | 1982-03-18 | トリフルオロ酢酸及びトリフルオロ酢酸クロライドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58159440A JPS58159440A (ja) | 1983-09-21 |
JPS6139297B2 true JPS6139297B2 (ja) | 1986-09-03 |
Family
ID=12616169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4171782A Granted JPS58159440A (ja) | 1982-03-18 | 1982-03-18 | トリフルオロ酢酸及びトリフルオロ酢酸クロライドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58159440A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0449800U (ja) * | 1990-08-28 | 1992-04-27 |
Families Citing this family (5)
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1982
- 1982-03-18 JP JP4171782A patent/JPS58159440A/ja active Granted
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JPH0449800U (ja) * | 1990-08-28 | 1992-04-27 |
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JPS58159440A (ja) | 1983-09-21 |
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