JP4399194B2 - フッ化アシルの製造方法 - Google Patents
フッ化アシルの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4399194B2 JP4399194B2 JP2003178437A JP2003178437A JP4399194B2 JP 4399194 B2 JP4399194 B2 JP 4399194B2 JP 2003178437 A JP2003178437 A JP 2003178437A JP 2003178437 A JP2003178437 A JP 2003178437A JP 4399194 B2 JP4399194 B2 JP 4399194B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- catalyst
- compound
- fluoride
- cof
- acyl fluoride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/58—Preparation of carboxylic acid halides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、収率および選択性を改良したフッ化アシルを得る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フッ化アシルを得る方法は、従来より知られている。米国特許第3,113、967号では、COF2と線形環状フルオロオレフィンとの縮合によるフッ化アシル合成が述べられている。触媒は、イオンフッ化物を利用可能にできる非酸化フッ化物塩から選択される。カチオンのうち、第1族の元素のカチオンが挙げられ、さらに、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、錫、ビスマス、テトラアルキルアンモニア、トリアルキルアンモニアが挙げられる。上記特許では、収率を上げるために、反応の際に金属フッ化物を化合した溶媒を使用する必要があると述べている。上記特許の例では、溶媒が存在しないでフルオロオレフィンが同一の場合、収率がより低くなることが示されている。アシルハライドを得るために、無水環境で作業する必要があることは周知である。従って、水の痕跡をできるだけ除去するように使用済み溶媒を処理する必要がある。産業上の観点から、無水溶媒の利用には補助装置が必要となり、反応環境から生成物を単離することがますます難しくなる。
【0003】
米国特許第3,114,778号(特許文献1)は、パーフルオロビニルエーテルの合成について述べており、第1段階では、不活性な極性溶媒と化合した、例えばCsFなどのアルカリ金属フッ化物によって生成した触媒が存在する状態で、パーフルオロアシルフッ化物がヘキサフルオロプロピレン酸化物(HFPO)と反応する。フッ化アシルを得るための反応には、上記特許で述べたものと同じ問題がある。
【0004】
米国特許第6,013,795号(特許文献2)は、アルファカルボニル基に分岐したフルオロアルキルカルボニル化合物について述べている。上記化合物は、少なくとも8個の炭素原子を有するのが好ましいが、対応する水素化アルキルカルボニル化合物のKFが存在した状態で、F2でのフッ素化により、またはHFを用いる電気化学ルートにより合成される。この特許では、電気化学フッ素化反応に対する収率はせいぜい50%であるが、直接フッ素化反応に対しては60〜80%であると述べられている。しかし、この場合、フッ化物の消費量が増加するという欠点がある。フッ化物は高価な反応物質として知られており、慎重に使用しなければならない。さらに、上記方法により、様々な副産物が生成され、それによって上記方法は、産業上の観点から最適なものではないことも知られている。
【0005】
【特許文献1】
米国特許第3,114,778号明細書
【特許文献2】
米国特許第6,013,795号明細書
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
収率や選択性を改良した(パー)フルオロオレフィンおよびフッ化アシルを原料とする直接合成、さらに連続作業により得るための方法を利用可能にする必要性が感じられつつある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、以下に記載する方法を用いることによって上記技術的問題を解決でき、連続作業が可能な簡単な産業上の方法が利用可能となり、その結果、収率や選択性が改良されたフッ化アシルを得ることが可能であることを驚くべきことに、また予期しなかったことに見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の目的は、フッ化カルボニル(COF2)を一般式:T=CR1R2
(I)を有する化合物と反応することによりフッ化アシルを生成する方法であって、
ここで、
― TはOまたはCF2であり、
― R1およびR2は、等しいかまたは異なって、FまたはR(O)t 基であり、但し、
T=CF2である場合、
R=任意に1個以上の酸素原子を含む線状または分岐C1−C7(パー)フルオロアルキル、好ましくはC1−C5、
tは、0または1に等しい整数である、
Tが酸素である場合、
R1およびR2は、互いに等しく、R=C1−C7(パー)フルオロアルキルであり、任意に1個以上の酸素原子を含有し、t=0である、
また、多孔性化合物に支持された触媒が使用され、前記触媒は、
CsF、RbF、KF、AgFから選択され、各々は、任意に1以上のそれ以外のものと混合しても良く、
多孔性化合物が反応条件下で不活性な化合物によって生成され、水銀ヘリウム方法によって決定され、0.2よりも高く、好ましくは0.3よりも高い気孔容積と全固体容積との比で表される気孔率を有する。
【0009】
式(I)の化合物は、周知の化合物である。
COF2と式(I)の化合物とのモル比は、1:1〜6:1である。
好ましくは、触媒支持体を形成する多孔性化合物は、以下の群の少なくとも1個から選択された1個以上のフッ化物によって構成されている。
― アルカリ金属フッ化物、好ましくはLiFおよびNaF、
― アルカリ土類金属フッ化物、好ましくはCaF2、BaF2、MgF2、SrF2、
― AgF。
【0010】
多孔性支持体が、触媒として示される1個以上のフッ化物によって生成される場合、多孔性支持体は触媒を生成する。多孔性支持体においては、上記触媒のうち少なくとも1個が支持可能である。
本発明の式(I)の化合物とCOF2との縮合反応は、100〜400℃、好ましくは150〜300℃の温度で行われる。
この反応は、気相で行われるのが好ましい。
【0011】
本発明の方法における式(I)の化合物の転化は、一般に極めて高く、90%よりも高い。また選択性は、式(I)の化合物の転化が完了してない場合でさえ、常に極めて高い状態である。
本発明による方法の利点は、式(I)の(パー)フルオロオレフィンから開始することにより、主たる副産物が(パー)フルオロケトンであることである;(パー)フルオロケトンがT=酸素の式(I)で規定された化合物である場合、本発明の反応に用いることができるため、フッ化アシルの全収率を増加することが可能である(実施例参照)。
【0012】
本発明の方法は、連続法またはバッチで実施することが可能である。
作業する際の圧力は、一般に大気圧であり、例えば40Atm(4.05×106Pa)までの、より高い圧力での動作が可能である。
室温以上の沸点を有する式(I)の化合物を使用する際、反応物質を不活性ガス、例えば窒素やヘリウムで希釈することが可能である。
この場合、上記不活性ガスの代わりに、反応条件下での気体の状態の不活性パーフルオロカーボンまたはパーフルオロエーテル、例えばC3F8、C2F6、シクロC4F8、C4F10を希釈剤として使用することも可能である。
【0013】
連続方法での接触時間は、反応器の形状や反応物質の流動により、2秒〜1分である。
多孔性支持体が上記群から選択された1個以上のフッ化物によって生成される時、この支持体は、対応するフッ化酸を原料として、不活性ガス流に450〜550℃の温度で加熱して得られ、それによってフッ化水素酸を実質的に除去することが可能であるのが望ましい。
【0014】
多孔性支持体に、金属フッ化物触媒が溶解した溶液を含浸し、また不活性ガス流で加熱するか、または減圧下で蒸発させることにより溶媒を除去して触媒を多孔性支持体に蒸着する。溶媒は、多孔性支持体を可溶化してはならない。触媒を含有する溶液は、アルコール、好ましくはメタノールを基礎とする。アルコールと他の溶媒との混合物は、多孔性支持体を可溶化しないという条件で使用することが可能である。
当業者は、支持体を生成するために使用される金属フッ化物と触媒として使用される金属フッ化物についての知識で、前記混合物を生成することができる。
【0015】
支持される触媒としての金属フッ化物の重量濃度は1〜40重量%であり、10〜30重量%までが好ましい。
好ましい支持触媒は、触媒としてCsFおよび支持体としてNaFを用いる。
触媒は、固定床または流動床に適する粒径を有する。固定床の場合には、一般に、最小粒径が0.05mm以上でなければならない。可能な粒径は、球、円柱または顆粒等の触媒支持体化合物形状に依存する。
上記のように、本発明の触媒は、式(I)の化合物、好ましくは(パー)フルオロオレフィンとCOF2との反応に用いられる。
【0016】
上記のように、収率および選択性を改良したフッ化アシル反応生成物が得られる。
用語「収率」は、得られたフッ化アシルのモルと、限定反応剤をフッ化アシルに完全に転化する場合に反応化学量論により理論的に得られたフッ化アシルのモルとの比(%で表される)を意味する。
用語「選択性」は、得られたフッ化アシルのモルと、反応中に実際に転化された反応物質のモルで計算された、反応化学量論により理論的に得られたモルとの比(%で表される)を意味する。
【0017】
触媒活性は、長期間、例えば1年以上維持され、式(I)の化合物の転化されたモルと100より大きい触媒のモルとの比が達せられる。
本発明のさらなる方法の利点は、溶媒がなくても実施可能なことである。
望ましい場合には、双極性非プロトン性溶媒、例えばモノまたはポリグリム、アセトニトリル、DMFの存在下で実施可能である。
この場合、本発明の方法は、より低い温度でも実施可能である。一般に、溶媒の量は、使用する支持された触媒の重量以下である。
【0018】
本発明の方法によって得られるフッ化アシルは、一般式:(RI)COF
(II)で表され、
ここで、
RI=CF3R1R2C、 R1およびR2は、T=CF2の場合、式(I)の化合物で規定されるか、または
RI=R1=R2 Tが酸素の場合、式(I)の化合物で上記のように規定される。
以下の実施例は、その範囲を限定することなく本発明を例示する。
【0019】
【実施例】
実施例1
触媒生成
25gのナトリウム酸フッ化物、NaHF2を毎時2リットルの窒素フローにおいて500℃の温度までゆっくりと加熱し、HFが支持体からほぼ完全に除去されるまで約1時間、これらの条件で維持する。気孔率が0.40のNaFが16g得られる。支持体を、その後、回転蒸発器内で充填し、真空下、室温で脱気する。その後、メチルアルコール10ccに溶解した5gのCsF溶液を蒸発器内で吸引し、支持体に含浸し、80〜90℃の温度で真空乾燥を継続する。
こうして生成した触媒を、使用する反応器に導入し、使用する前に2時間、200〜250℃の温度の不活性ガスフロー内で乾燥する。触媒の気孔率は、0.38である。
【0020】
実施例2
フッ化パーフルオロイソブチリル(CF3)2CFCOFの連続合成
実施例1で述べたように生成されたNaFに支持された434gのCsF触媒を、直径2.5cmの270cm3管型反応器に導入する。その後、Heフローにおいて200℃で加熱することにより、それらを活性化する。このような触媒は、その後、190℃の温度で、COF2のフローで飽和する。
フッ化アシルの合成は、毎時2.0リットルのCOF2(毎時2.0リットルのCOと毎時2.1リットルのF2との直接反応によって得られる)と、毎時1.75リットルのパーフルオロプロペンC3F6を触媒床上で流すことによって行われる。反応の進行に続いて、GCおよびIR分析により反応器から流れ出すガスを分析する。一旦釣り合いが取れたら、生成物を−196℃に維持された貯蔵ビンに運ぶ。10-3mbar(0.1Pa)の真空ランプで蒸留した後、フッ化アシルを95%の収率および選択性で回収する。
【0021】
実施例3
パーフルオロ−2メトキシ−プロピオニルフッ化物(CF3)(CF3O)CFCOFの連続合成
同じ活性化触媒を含む、実施例2で使用したものと同じ反応器を、210℃の温度のCOF2フローで洗浄する。
フッ化アシルの合成は、毎時2.0リットルのCOF2(毎時2.2リットルのCOと毎時2.0リットルのF2との直接反応によって得られる)と、毎時1.25リットルのパーフルオロメチルビニルエーテルCF2=CR−O−CF3を、210℃に維持された触媒床上で流すことによって行われる。反応の進行に続いて、GCおよびIR分析により反応器から流れ出すガスを分析する。一旦釣り合いが取れたら、生成物を−196℃に維持した貯蔵ビンに運ぶ。10-3mbarの真空ランプで蒸留した後、フッ化アシルを93%の収率および選択性で回収する。
【0022】
特性づけ(CF3)(CF3O)CFCOF
− 大気圧での沸点 : 10℃
− 蒸気圧の実験曲線(PmbarおよびTK): ln(P)=19.697−3620.4/T。
− 19F NMRスペクトル ppm(CFCl3=0):
26.7(lF、−COF); −56.5 (3F、−OCF3); −82.4 (3F、−CF3); −132.7(lF、CF)。
− マススペクトル(電子衝撃): 主ピークおよび相対強度:
31(25)、 47(30)、 69(100)、 98(47)、 119(78)、 147(9)、 185(25)、
− IRスペクトル(cm-1)(強度: w=弱い、 m=中間、 s=強い、vs=非常に強い):
1888(s)、 1338(w)、 1294(vs)、 1248(vs)、 1159(vs)、 1225(s)、 1015(s)、 899(w)、 699(w)。
【0023】
実施例4
フッ化パーフルオロプロピオニルCF3CF2COFの連続合成
実施例2の活性化触媒を含む実施例3で使用したものと同じ反応器を、250℃の温度でCOF2フローで洗浄する。
フッ化アシルの合成は、毎時2.0リットルのCOF2(毎時2.2リットルのCOと毎時2.0リットルのF2との直接反応によって得られる)と、βテルペンで阻害された毎時1.0リットルのテトラフルオロエチレンを、250℃に維持された触媒床上で流すことによって行われる。反応の進行に続いて、GCおよびIR分析により反応器から流れ出すガスを分析する。一旦釣り合いが取れたら、生成物を−196℃に維持した貯蔵ビンに運ぶ。10-3mbar(0.1Pa)の真空ランプで蒸留した後、フッ化アシルを68%の収率および選択性で回収する。主たる副産物は、C2F5COC2F5ケトンである。
【0024】
実施例5
フッ化パーフルオロ−2,2−ジメトキシプロピオニル(CF3)(CF3O)2CCOFの一括合成
240ミリモルのCOF2と192ミリモルのパーフルオロ−1,1−ジメトキシエチレン(CF3O)2C=CF2を、上記実施例1で生成され、真空下で10-3mbar(0.1Pa)、200℃で2時間加熱して活性化された支持触媒30gを含む、マノメータ付325ml反応器で縮合する。全体を190℃で40時間、その後、200℃で43時間、内圧が安定するまで加熱する。この時点では、反応は進行せず、その後、反応が進行し、10-3mbar(0.1Pa)の真空ランプで、トラップを3回行って、それぞれ−65℃、−110℃および−196℃で冷却して連続蒸留を行うことによって生成物を回収する。フッ化アシル(CF3)(CF3O)2CCOFを、収率60%、選択性78%で−65℃でトラップを行って単離する。反応した混合物の他の成分は、出発オレフィンである。
【0025】
特性づけ(CF3)(CF3O)2CCOF
− 大気圧での沸点 : 41℃
− 蒸気圧の実験曲線(PmbarおよびTK): ln(P)=18.928−3769.6/T。
− 19F NMRスペクトル ppm(CFCl3=0):
26 (lF、−COF); −59.6 (6F、−OCF3); −81.8 (3F、−CF3)。
− マススペクトル(電子衝撃): 主ピークおよび相対強度:
47(3)、 69(100)、 97(6)、 167(2)、 232(2)、 251(1)。
− IRスペクトル(cm-1)(強度: w=弱い、 m=中間、 s=強い、vs=非常に強い):
1885(s)、 1292(vs)、 1258(vs)、 1159(m)、 1227(s)、 1015(m)、 890(w)。
【0026】
実施例6
パーフルオロ(ビス−イソブチル)ケトン(CF3)2CFCOCF(CF3)2の逆縮合によるフッ化パーフルオロイソブチリル(CF3)2CFCOFのバッチ合成
実施例5と同じ反応器をこの反応で使用する。NaF(実施例1)に支持された触媒CsFを、10-3mbar(10-2Pa)の真空下で200℃で4時間加熱して活性化する。その後、59ミリモルのCOF2と12ミリモルの(CF3)2CFCOCF(CF3)2を縮合する。それを250℃で5時間加熱し、その後、それぞれが−50℃、−110℃および−196℃で冷却する3度のトラップを通じて10-3mbarで真空ランプで連続蒸留して生成物を回収する。
23.6ミリモルの収率および選択性98%のフッ化アシル(CF3)2CFCOFを、−110℃でトラップして単離する。
【0027】
実施例7(比較)
不支持CsFを触媒として用いる(CF3)2CFCOFの連続合成
87gのCsF粉末を、実施例2と同じ管型反応器に導入する。その後、実施例2で述べたように活性化する。
実施例2に述べたようにパーフルオロプロペンでの反応をガスクロマトグラフィー分析で繰り返すことによって、パーフルオロプロペンのフッ化アシルへの転化が15%であることが分かる。
【0028】
実施例8
支持CsFを触媒として用いる(CF3)2CFCOFのバッチ合成
真空下(10-3mbar)で300℃で3時間、加熱することによって活性化される7.74gの支持触媒(10ミリモルのCsFに相当)を、圧力変換器を装備した150mlオートクレーブに導入する。その後、60ミリモルのパーフルオロプロペンおよび80ミリモルのCOF2をオートクレーブ内で縮合する。この系は、190℃の反応温度で加熱する。その後、減圧する。
14時間後、加熱を止めてオートクレーブの内容物を真空ランプに移す。
10-3mbar(102Pa)の真空下で蒸留することにより、フッ化アシル(CF3)2CFCOFを回収する。収率は77%であり、選択性は81%である。主たる反応副産物は、C3F7COC3F7ケトン(収率10%)である。
【0029】
実施例9(比較)
不支持CsFを触媒として用いる(CF3)2CFCOFのバッチ合成
実施例8を、支持触媒の代わりに同一量(10ミリモル)のCsF粉末を用いて繰り返す。(CF3)2CFCOFの収率は、10%である。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、収率および選択性を改良したフッ化アシルを得る方法が提供される。
Claims (9)
- フッ化カルボニル(COF2)を一般式:
T=CR1R2(I)
を有する化合物と反応することによりフッ化アシルを生成する方法であって、ここで、
― TはOまたはCF2であり、
― R1およびR2は、等しいかまたは異なって、FまたはR(O)t基であり、但し、
T=CF2である場合、
R=任意に1個以上の酸素原子を含む線状または分岐C1−C7(パー)フルオロアルキルであり、
tは、0または1に等しい整数である、
Tが酸素である場合、
R1およびR2は、互いに等しく、R=C1−C7(パー)フルオロアルキルであり、任意に1個以上の酸素原子を含有し、t=0である、
また、多孔性化合物に支持された触媒が使用され、前記触媒は、
CsF、RbF、KF、AgFから選択され、各々は、任意に1以上のそれ以外のものと混合しても良く、
多孔性化合物が反応条件下で不活性な化合物によって生成され、水銀ヘリウム方法によって決定され、0.2よりも高い気孔容積と全固体容積との比で表される気孔率を有し、以下の群:
― アルカリ金属フッ化物、
― アルカリ土類金属フッ化物、
― AgF
の少なくとも1個から選択された1個以上のフッ化物によって構成されるが、但し、多孔性支持体が、前記触媒として示される1個以上のフッ化物によって構成される場合、多孔性支持体は触媒を構成する、フッ化アシルの生成方法。 - COF2と式(I)の化合物とのモル比が、1:1〜6:1である請求項1に記載の方法。
- 温度が、100〜400℃の範囲である請求項1又は2に記載の方法。
- 気相で行われる請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
- 連続法またはバッチで行われる請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
- 使用される圧力が、大気圧から40Atm(4.05×106Pa)までの範囲である請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
- 不活性ガス、又はパーフルオロカーボンもしくはパーフルオロエーテルが希釈剤として用いられる請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法。
- 触媒が、NaFに担持されたCsFである請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
- 使用される触媒の重量以下の重量の双極性非プロトン性溶媒の存在下で操作される請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
IT2002MI001365A ITMI20021365A1 (it) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | Processo per preparare acilfluoruri |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004043465A JP2004043465A (ja) | 2004-02-12 |
JP2004043465A5 JP2004043465A5 (ja) | 2006-04-20 |
JP4399194B2 true JP4399194B2 (ja) | 2010-01-13 |
Family
ID=11450056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003178437A Expired - Fee Related JP4399194B2 (ja) | 2002-06-21 | 2003-06-23 | フッ化アシルの製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US6852884B2 (ja) |
EP (1) | EP1375469B1 (ja) |
JP (1) | JP4399194B2 (ja) |
DE (1) | DE60315761T2 (ja) |
IT (1) | ITMI20021365A1 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20030606A1 (it) | 2003-03-27 | 2004-09-28 | Solvay Solexis Spa | Procedimento per preparare idrofluoroeteri. |
JP4760079B2 (ja) * | 2005-03-24 | 2011-08-31 | 旭硝子株式会社 | 新規な含フッ素化合物および含フッ素重合体 |
EP1803702A1 (de) * | 2005-12-30 | 2007-07-04 | Solvay Fluor GmbH | Drucklose Anlagerung von Acylfluoriden an Perfluoralkene |
JP5995567B2 (ja) * | 2012-07-12 | 2016-09-21 | キヤノン株式会社 | インプリント装置、それを用いた物品の製造方法 |
CN106748740A (zh) * | 2016-11-22 | 2017-05-31 | 天津市长芦化工新材料有限公司 | 一种制备全氟丙酰氟的方法 |
CN106946669B (zh) * | 2017-03-21 | 2020-09-15 | 国家电网公司 | 一种环保绝缘气体联产工艺及工业化生产装置 |
CN107935884B (zh) * | 2017-11-30 | 2020-06-12 | 北京宇极科技发展有限公司 | 全氟腈的制备方法 |
CN108314614B (zh) * | 2018-04-20 | 2021-03-12 | 北京宇极科技发展有限公司 | 气相制备五氟乙基全氟异丙基酮的方法 |
CN108424375B (zh) * | 2018-04-20 | 2020-06-02 | 北京宇极科技发展有限公司 | 全氟腈的制备方法 |
CN109535001B (zh) * | 2018-11-20 | 2022-07-05 | 昊华气体有限公司 | 一种制备氟代羧酸酯的方法 |
CN110734373B (zh) * | 2019-06-30 | 2022-07-05 | 天津市长芦化工新材料有限公司 | 反应釜液相法制备全氟异丁酰氟的方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3114778A (en) | 1963-12-17 | Fluorinated vinyl ethers and their | ||
US3113967A (en) * | 1960-10-25 | 1963-12-10 | Du Pont | Addition of carbonyl fluoride to polyfluoro-olefins |
US3758538A (en) * | 1965-10-01 | 1973-09-11 | Allied Chem | (CF{11 ){11 {11 CFO{116 Ag{115 |
US4769184A (en) * | 1987-09-08 | 1988-09-06 | Nippon Mektron Limited | Process for producing carbonyl fluoride compound |
US6013795A (en) | 1996-11-04 | 2000-01-11 | 3M Innovative Properties Company | Alpha-branched fluoroalkylcarbonyl fluorides and their derivatives |
-
2002
- 2002-06-21 IT IT2002MI001365A patent/ITMI20021365A1/it unknown
-
2003
- 2003-06-11 EP EP03013110A patent/EP1375469B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2003-06-11 DE DE60315761T patent/DE60315761T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2003-06-16 US US10/461,349 patent/US6852884B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-06-23 JP JP2003178437A patent/JP4399194B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2004
- 2004-12-03 US US11/002,463 patent/US6998506B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004043465A (ja) | 2004-02-12 |
US6852884B2 (en) | 2005-02-08 |
EP1375469A1 (en) | 2004-01-02 |
DE60315761T2 (de) | 2008-06-05 |
US6998506B2 (en) | 2006-02-14 |
EP1375469B1 (en) | 2007-08-22 |
ITMI20021365A0 (it) | 2002-06-21 |
DE60315761D1 (de) | 2007-10-04 |
US20050080291A1 (en) | 2005-04-14 |
US20030236436A1 (en) | 2003-12-25 |
ITMI20021365A1 (it) | 2003-12-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4190615B2 (ja) | 1230zaの気相フッ素化 | |
KR100699736B1 (ko) | 액상 불소화에 의한 불소 함유 화합물의 제조 방법 | |
KR100248876B1 (ko) | 알파-플루오로에테르 및 알파-플루오로 에테르를 사용한 하이드로 플루오로카본의 생산 | |
CA1339538C (en) | Process for the preparation of fluorohalogenated ethers starting from fluorooxy-compounds and halogenated olefins | |
JP4399194B2 (ja) | フッ化アシルの製造方法 | |
JP4934940B2 (ja) | 含フッ素エステル化合物の製造方法 | |
US4719052A (en) | 2,2-difluoropropionic acid derivatives | |
JP4033907B2 (ja) | パーフルオロメチルパーフルオロビニルエーテルおよびパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテルの同時製造 | |
KR100758163B1 (ko) | 불소 함유 아실플루오라이드의 제조방법 및 불소 함유비닐에테르의 제조방법 | |
JP2010095470A (ja) | フルオロスルホニル基を有する含フッ素化合物の製造方法 | |
EP0748318B1 (en) | Process for preparing polyfluorooxetanes | |
JPWO2002026689A1 (ja) | 含フッ素多価カルボニル化合物の製造方法 | |
US7375253B2 (en) | Process for the preparation of (per)fluorinated mono-functional carbonyl compounds | |
JP4081647B2 (ja) | パーフルオロアルキン化合物の製造方法 | |
WO1997044300A1 (en) | Process using cf2i2 and olefins for producing diiodo fluorocompounds, and products thereof | |
JPS6139297B2 (ja) | ||
Galimberti et al. | New catalytic alkylation of in situ generated perfluoro-alkyloxy-anions and perfluoro-carbanions | |
JP4231999B2 (ja) | ω−ヨウ化含フッ素アルキルビニルエーテルの製造方法 | |
WO2002066452A1 (fr) | Procedes permettant la preparation d'ethers cycliques fluores et leur utilisation | |
JP4058142B2 (ja) | 弗化沃化エタンの製造方法 | |
WO2005042456A1 (ja) | 含フッ素エーテル化合物 | |
RU2179548C2 (ru) | Способ получения перфторированных простых эфиров с концевыми функциональными группами | |
JP4362710B2 (ja) | 含フッ素カルボニル化合物の製造方法 | |
JP2003261502A (ja) | ペルフルオロ(3−メトキシプロピオニルフルオリド)の製造方法 | |
WO2004094365A1 (ja) | 含フッ素スルホニルフルオリド化合物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060308 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081202 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091020 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091026 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4399194 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |