JP2000128868A - テトラアルキルフルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテ―ト及びその製造方法 - Google Patents

テトラアルキルフルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテ―ト及びその製造方法

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JP2000128868A
JP2000128868A JP11219421A JP21942199A JP2000128868A JP 2000128868 A JP2000128868 A JP 2000128868A JP 11219421 A JP11219421 A JP 11219421A JP 21942199 A JP21942199 A JP 21942199A JP 2000128868 A JP2000128868 A JP 2000128868A
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JP11219421A
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Inventor
Hidetoshi Hayashi
秀俊 林
Hiroshi Sonoda
寛 園田
Kenichi Goto
謙一 後藤
Takanori Fukumura
考記 福村
Junko Naruse
成瀬  純子
Teruyuki Nagata
輝幸 永田
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全で取扱いが容易で、工業的に非常に有用
であるトリフルオロアセトキシ化剤を提供することであ
る。 【解決手段】一般式(1) 【化1】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の、飽和また
は不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基
を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R とR
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原
子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、
とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他
のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。)で表される
化合物、トリフルオロアセトキシ化剤およびその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な含フッ素化
合物およびその製造方法に関する。詳しくは、新規な含
フッ素化合物であるテトラアルキルフルオロホルムアミ
ジニウムトリフルオロアセテートおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】トリフルオロ酢酸エステルを製造する
際、従来技術として、主に、トリフルオロ酢酸、トリフ
ルオロ酢酸クロリド、無水トリフルオロ酢酸が用いられ
る。これらの化合物を用いたエステル化反応等により、
トリフルオロ酢酸エステルが製造される。
【0003】トリフルオロ酢酸を用いて、トリフルオロ
酢酸エステルを製造する方法として、例えば、トリフル
オロ酢酸とアルコールを縮合させる方法がある。この方
法の例として、触媒として用いる硫酸の存在下で、アル
コールを過剰のトリフルオロ酢酸と反応させ、次いで得
られたエステルを水洗して、トリフルオロ酢酸エステル
を製造する方法が知られている(J.Am.Chem.
Soc.,79,54(1957))。しかしながら、
この方法では、水洗時にエステルの部分的な加水分解が
起こり、また、過剰に用いたトリフルオロ酢酸を水層中
から回収することは困難であるなど、工業的に実施する
のは容易ではない。
【0004】トリフルオロ酢酸クロリドを用いて、トリ
フルオロ酢酸エステルを製造する方法として、トリフル
オロ酢酸クロリドとアルコールを塩基触媒の存在下で反
応させる方法がある。この方法では、前記のトリフルオ
ロ酢酸を用いた場合と比較して温和な条件かつ高収率で
トリフルオロ酢酸エステルを製造することができる。し
かし、この方法も塩基の塩酸塩の回収再利用の煩雑さ、
およびトリフルオロ酢酸クロリドの加水分解性等の保存
上の問題がある。
【0005】無水トリフルオロ酢酸を用いる方法では、
無水トリフルオロ酢酸の反応性が高いために、温和な条
件でトリフルオロ酢酸エステルを製造できる。しかしな
がら、この方法もまた、無水トリフルオロ酢酸が高価で
あるため、経済的な問題から、工業的な実施は困難であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、トリ
フルオロアセトキシ化反応に有用な新規な含フッ素化合
物である、テトラアルキルフルオロホルムアミジニウム
トリフルオロアセテートおよびその製造方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、これらの
課題を解決するために鋭意検討を行った結果、一般式
(1)
【化10】 (式中、 R〜Rは、置換または無置換の、飽和ま
たは不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール
基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素
原子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。ま
た、RとRが結合して、窒素原子、または窒素原子
と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。)で表さ
れる化合物が、新規なアニオンキャリヤー、すなわち、
トリフルオロアセトキシ化剤として優れ、トリフルオロ
酢酸エステルの製造に有用であることを見出した。更
に、この化合物をトリフルオロアセトキシ化反応へ使用
するには、何ら特殊な装置や技術を必要とすることな
く、極めて安全かつ容易に行えることを見出した。
【0008】また、一般式(1)で表される化合物は、
一般式(4)
【化11】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の、飽和また
は不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基
を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R とR
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原
子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、
とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他
のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、一方の
フッ素原子がアニオンとしてイオン対型になっていても
よい。)で表される化合物とトリフルオロ酢酸のアルカ
リ金属塩との反応により製造できるので、何ら特殊な装
置や技術を必要せず、安全に、工業的に製造可能であ
る。
【0009】更に、トリフルオロアセトキシ化反応後に
は、一般式(4)で表される化合物の製造に用いられる
一般式(5)
【化12】 (式中、 R〜Rは、置換または無置換の、飽和ま
たは不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール
基を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素
原子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。ま
た、RとRが結合して、窒素原子、または窒素原子
と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、塩
素原子が結合している炭素原子に塩素アニオンが共有結
合していてもよい。)で表される化合物の原料であるウ
レアとして、回収、再利用できるため、経済的にトリフ
ルオロアセトキシ剤として使用できることも見出した。
【0010】即ち、本発明は、 1)一般式(1)
【化13】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の飽和または
不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基を
示し、同一でも異なっていてもよい。また、RとR
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原子
と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、R
とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他の
ヘテロ原子を含む環を形成してもよい。)で表される化
合物、
【0011】2)一般式(1)で表される化合物が、一
般式(2)
【化14】 (式中、aは、2または3である。)である1)記載の
化合物、
【0012】3)一般式(1)で表される化合物が、式
(3)
【化15】 で表される2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリ
ニウムトリフルオロアセテートである1)記載の化合
物。
【0013】4)一般式(4)
【化16】 (式中、R〜Rは前記と同じである。一方のフッ素
原子がアニオンとしてイオン対型になっていてもよ
い。)で表される化合物とトリフルオロ酢酸のアルカリ
金属塩と反応させることを特徴とする、一般式(1)
【化17】 (式中、R〜Rは、前記と同じである。)で表され
る化合物の製造方法、
【0014】5) 一般式(1)で表される化合物が、一
般式(2)
【化18】 (式中、aは、2または3である。)で表される化合物
であり、一般式(4)で表される化合物が一般式(4−
1)
【化19】 (式中、aは、2または3である。)で表される化合物
である4)記載の製造方法。
【0015】6) 一般式(1)が、式(3)
【化20】 で表される化合物であり、一般式(4)で表される化合
物が式(4−2)
【化21】 で表される化合物である4)記載の製造方法。 7) 1)〜3)記載の化合物であるトリフルオロアセト
キシ化剤。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の化合物、すなわち、本発明のトリフルオロアセ
トキシ剤として有用な化合物は、前記一般式(1)で表
される化合物であるテトラアルキルフルオロホルムアミ
ニジウムトリフルオロアセテートであり、好ましくは、
一般式(2)で表される化合物、さらに好ましくは、式
(3)で表される化合物である。一般式(1)におい
て、式中、R〜Rは、置換または無置換の飽和また
は不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基
を示す。好ましくは炭素数1〜6のアルキル基またはア
リール基である。アルキル基は直鎖状または分岐状であ
ってもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、
t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニ
ル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基等であ
り、同一でも異なっていてもよい。
【0017】また、RとRまたはRとRがそれ
ぞれ結合して、窒素原子、または窒素原子と他のヘテロ
原子を含む、炭素数3〜5の環を構成していてもよい。
このような環の例としては、ピロリジン環、ピペリジン
環等が挙げられる。更には、RとRが結合して、窒
素原子、または窒素原子と他のヘテロ原子を含んだ、5
員環または6員環を構成していてもよい。このような環
の例としては、イミダゾリジン環等が挙げられる。
【0018】一般式(1)で表される化合物として、具
体的に、以下の化合物を挙げることができる。しかし、
本発明は、これらの例示化合物に制限されない。テトラ
メチル−2−フルオロホルムアミジニウムトリフルオロ
アセテート、テトラエチル−2−フルオロホルムアミジ
ニウムトリフルオロアセテート、テトラ−n−プロピル
−2−フルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテ
ート、テトライソプロピル−2−フルオロホルムアミジ
ニウムトリフルオロアセテート、テトラ−n−ブチル−
2−フルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテー
ト、テトラ−n−ペンチル−2−フルオロホルムアミジ
ニウムトリフルオロアセテート、テトラ−n−ヘキシル
−2−フルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテ
ート、2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウ
ムトリフルオロアセテート、2−フルオロ−1,3−ジ
エチルイミダゾリニウムトリフルオロアセテート、2−
フルオロ−1,3−ジ(n−プロピル)イミダゾリニウ
ムトリフルオロアセテート、2−フルオロ−1,3−ジ
イソプロピルイミダゾリニウムトリフルオロアセテー
ト、2−フルオロ−1,3−ジ(n−ブチル)イミダゾ
リニウムトリフルオロアセテート、2−フルオロ−1,
3−ジ(n−ペンチル)イミダゾリニウムトリフルオロ
アセテート、2−フルオロ−1,3−ジ(n−ヘキシ
ル)イミダゾリニウムトリフルオロアセテート、N,N
−ジメチル−N’,N’−メチルフェニルフルオロホル
ムアミジニウムトリフルオロアセテート、フルオロ−ビ
ス(1−ピペリジル)メチリウムトリフルオロアセテー
ト等が挙げられる。これらの化合物の中で、式(3)で
表される2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリニ
ウムトリフルオロアセテートが特に好ましい。
【0019】本発明の一般式(1)で表される化合物の
製造方法は、前記の一般式(4)で表される化合物をト
リフルオロ酢酸の金属塩と反応させる方法である。本発
明の化合物を製造するための原料として用いられる前記
の一般式(4)で表される化合物は、一般式(5)
【化22】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の飽和または
不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基を
示し、同一でも異なっていてもよい。また、RとR
またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原子
と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、R
とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他の
ヘテロ原子を含む環を形成してもよい。塩素原子が結合
している炭素原子に塩素アニオンが共有結合していても
よい。)で表される化合物とフッ素のアルカリ金属塩を
無反応性溶媒中でハロゲン交換反応を行わせることによ
って安全にかつ容易に得ることができる。
【0020】この反応で使用する無反応性溶媒とは、化
合物の製造において影響を与えない、原料および生成物
等と反応しない溶媒である。このハロゲン交換反応に用
いられるフッ素のアルカリ金属塩としては、フッ化セシ
ウム、フッ化ルビジウム、フッ化カリウム、フッ化ナト
リウム等が使用可能であり、好ましくは経済的、反応効
率的にも有利なフッ素化反応用のスプレードライ品フッ
化カリウムである。
【0021】また、一般式(5)で表される化合物は、
テトラアルキルウレア又はテトラアルキルチオウレア等
をホスゲンまたは、チオニルクロリド、三塩化リン等の
塩素化剤で塩素化することによって製造することができ
る。例えば、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリ
ニウムクロリドの製造は、特開昭59−25375号公
報に記載されている方法で容易に製造することができ
る。
【0022】また、本発明の化合物をトリフルオロアセ
トキシ化剤として、反応に使用した場合、反応後、一般
式(5)で表される化合物の原料であるテトラアルキル
ウレア又はテトラアルキルチオウレア等として回収、再
利用可能である。このようにして一般式(4)
【化23】 (式中、R〜Rは前記と同じである。一方のフッ素
原子がアニオンとしてイオン対型になっていてもよ
い。)で表される化合物、好ましくは 一般式(4−1)
【化24】 (式中、aは、2または3である。)で表される化合
物、より好ましくは式(4−2)
【化25】 で表される化合物が得られる。
【0023】本発明の製造方法では上記で得られた一般
式(4)で表される化合物をトリフルオロ酢酸のアルカ
リ金属塩と反応させる。すなわち、本発明の一般式
(1)で表される化合物の製造において、トリフルオロ
酢酸のアルカリ金属塩としては、トリフルオロ酢酸ナト
リウム、トリフルオロ酢酸カリウム等が使用可能であ
る。トリフルオロ酢酸のアルカリ金属塩の使用量は、一
般式(4)で表される化合物に対して、好ましくは1当
量以上、更に好ましくは1.1〜1.5当量である。使
用する反応溶媒は、一般式(4)で表される化合物およ
び生成する化合物と反応しない溶媒であれば特に制限は
ない。好ましくは、アセトニトリル、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジクロロメタ
ン、エチレンジクロリド等である。反応溶媒の使用量
は、特に限定されるものではないが、反応効率及び操作
性から、好ましくは反応基質に対して1〜10重量倍で
ある。反応温度は、反応速度と生成物の安定性の面か
ら、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜60℃の範囲
である。反応時間は、通常5〜15時間、好ましくは7
〜10時間である。以上の反応により本発明の化合物を
製造することができる。
【0024】本発明の化合物は、トリフルオロアセトキ
シ化剤として極めて有用であり、トリフルオロアセトキ
シ基を化合物中に、安全に且つ容易に効果的に導入する
ことができる。例えば、一般式(1)で表される化合物
を用いて水酸基をトリフルオロアセトキシ化することが
できる。この場合、一般式(1)で表される化合物の使
用量は、水酸基に対して通常1当量以上、好ましくは
1.01当量以上あればよい。この際の反応溶媒は、一
般式(1)で表される化合物、水酸基を有する化合物及
び反応生成物と反応しない溶媒であれば特に制限はない
が、好ましくはアセトニトリル、1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノン、スルホラン、ジクロロメタン、エ
チレンジクロリド等である。トリフルオロアセトキシ化
反応の反応温度は、通常−20〜150℃、好ましくは
0〜100℃の範囲である。また、反応に際して一般式
(1)で表される化合物、水酸基を有する化合物および
反応生成物に悪影響を与えないものであれば、ハロゲン
化水素捕捉剤、塩基、酸触媒等を添加してもかまわな
い。反応により生成した化合物は、蒸留また抽出により
反応混合物から容易に取り出すことができる。また、一
般式(1)で表される化合物は、反応終了後には、一般
式(5)で表される化合物の原料であるウレアとして回
収可能であるために工業的に有利である。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例1中のアセトニトリル溶媒中の2−フルオロ
−1,3−ジメチルイミダゾリニウムトリフルオロアセ
テート(以下、DMFTと略記する)濃度はDMFTを
アニリンと反応させて誘導体化した後、高速液体クロマ
トグラフィー法(以下、HPLC法と略記する)によっ
て測定した。また、フッ素イオン(以下、F−と略記す
る)の濃度測定はアリザリンコンプレキソン試薬を用い
る吸光光度分析法によって行った。
【0026】実施例1 2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムトリ
フルオロアセテート(DMFT)の合成 2, 2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジ
ン(DFI)のアセトニトリル溶液40.62g(DF
I:5.21g,0.0383mol)にトリフルオロ
酢酸ナトリウム(5.21g,0.0383mol)を
加えて窒素雰囲気下、室温で7.5時間反応を行った。
反応後、濁った反応混合物をフィルターを通じて濾過し
て、反応液中のDMFT濃度をHPLCにより測定し
た。反応液中のDMFT濃度14.31wt%、収率7
1.8%であった。物性値は以下の通りである。 H−NMR(δ,ppm,CHCN溶媒,CH
N基準,25℃):3.01(s,6H,−CH×
2),3.91(d,J=2.5Hz,4H,−CH
CH−)、13C−NMR(δ,ppm, CH
N溶媒,DMSOd基準,23℃):31.0(s,
−CH×2),46.6(s,−CH CH−),
117.2(q,J=296Hz,CF),157.
7(d,J=281Hz,C−F),158.9(q,
J=31Hz,C=O)。
【0027】実施例2 n−オクチルトリフルオロアセテートの合成 2, 2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジ
ン(DFI)のアセトニトリル溶液40.62g(DF
I:5.21g,0.0383mol)にトリフルオロ
酢酸ナトリウム(5.21g,0.0383mol)を
加えて窒素雰囲気下、室温で7.5時間反応を行った。
反応後、濁った反応混合物をフィルターを通じて濾過し
て、反応液8.62gを得た(反応液中のDMFT濃度
14.31wt%、1.23g,5.3mmol)。こ
れにn−オクチルアルコール(0.69g,5.3mm
ol)を加えて、アセトニトリル還流温度で7時間反応
を行った。反応液のGC分析の結果、n−オクチルトリ
フルオロアセテートが88.3%の収率で得られた。
【0028】実施例3 ベンジルトリフルオロアセテートの合成 2,2−ジフルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリジン
(DFI)のアセトニトリル溶液40.62g(DF
I:5.21g,0.0383mol)にトリフルオロ
酢酸ナトリウム(5.21g,0.0383mol)を
加えて窒素雰囲気下、室温で7.5時間反応を行った。
反応後、濁った反応混合物をフィルターを通じて濾過し
て、反応液8.62gを得た(反応液中のDMFT濃度
14.31wt%、1.23g,5.3mmol)。こ
れにベンジルアルコール(0.57g,5.3mmo
l)を加えて、アセトニトリル還流温度で7時間反応を
行った。反応液のGC分析の結果、ベンジルトリフルオ
ロアセテートが91.2%の収率で得られた。
【0029】
【発明の効果】本発明により、安全で取扱いが容易で、
工業的に非常に有用な、トリフルオロ酢酸エステル合成
反応に用いられる、新規な含フッ素化合物であるテトラ
アルキルフルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセ
テートを提供することが可能となった。本発明の化合物
は、従来のフッ素化合物製造における種々の問題点を解
消し、工業的なフッ素化合物の製造に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 謙一 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 福村 考記 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 成瀬 純子 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 (72)発明者 永田 輝幸 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の、飽和また
    は不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基
    を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R とR
    またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原
    子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、
    とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他
    のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。)で表される
    化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表される化合物が、一般
    式(2) 【化2】 (式中、aは、2または3である。)である請求項1記
    載の化合物。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表される化合物が、式
    (3) 【化3】 で表される2−フルオロ−1,3−ジメチルイミダゾリ
    ニウムトリフルオロアセテートである請求項1記載の化
    合物。
  4. 【請求項4】 一般式(4) 【化4】 (式中、R〜Rは、置換または無置換の、飽和また
    は不飽和のアルキル基、置換または無置換のアリール基
    を示し、同一でも異なっていてもよい。また、R とR
    またはRとRが結合して窒素原子、または窒素原
    子と他のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。また、
    とRが結合して、窒素原子、または窒素原子と他
    のヘテロ原子を含む環を形成してもよい。一方のフッ素
    原子がアニオンとしてイオン対型になっていてもよ
    い。)で表される化合物とトリフルオロ酢酸のアルカリ
    金属塩とを反応させること特徴とする、一般式(1) 【化5】 (式中、R〜Rは前記と同じである。)で表される
    化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表される化合物が、一般
    式(2) 【化6】 (式中、aは、2または3である。)で表される化合物
    であり、一般式(4)で表される化合物が一般式(4−
    1) 【化7】 (式中、aは、2または3である。)で表される化合物
    である請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1)が、式(3) 【化8】 で表される化合物であり、一般式(4)で表される化合
    物が式(4−2) 【化9】 で表される化合物である請求項4記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3記載の化合物であるトリ
    フルオロアセトキシ化剤。
JP11219421A 1998-08-19 1999-08-03 テトラアルキルフルオロホルムアミジニウムトリフルオロアセテ―ト及びその製造方法 Pending JP2000128868A (ja)

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