JPH0899967A - 1,2,3−オキサチアジン−4(3f)−オン2,2−ジオキシド、その製造方法及びそれを求電子性フッ化剤として使用する方法 - Google Patents
1,2,3−オキサチアジン−4(3f)−オン2,2−ジオキシド、その製造方法及びそれを求電子性フッ化剤として使用する方法Info
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- JPH0899967A JPH0899967A JP7173693A JP17369395A JPH0899967A JP H0899967 A JPH0899967 A JP H0899967A JP 7173693 A JP7173693 A JP 7173693A JP 17369395 A JP17369395 A JP 17369395A JP H0899967 A JPH0899967 A JP H0899967A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07B—GENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
- C07B39/00—Halogenation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C67/00—Preparation of carboxylic acid esters
- C07C67/30—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group
- C07C67/307—Preparation of carboxylic acid esters by modifying the acid moiety of the ester, such modification not being an introduction of an ester group by introduction of halogen; by substitution of halogen atoms by other halogen atoms
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D291/00—Heterocyclic compounds containing rings having nitrogen, oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms
- C07D291/02—Heterocyclic compounds containing rings having nitrogen, oxygen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms not condensed with other rings
- C07D291/06—Six-membered rings
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- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 下記一般式(I)
【化1】
〔式中、Rは水素又は(C1-C4) −アルキルを表す〕で示
される化合物、その製造方法及びその求電子性フッ化剤
としての使用方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(II) 【化2】 〔式中、Rは上記と同様であり、Xは水素又はアルカリ
金属を表す〕で表される化合物を不活性溶剤及び望むな
らばアルカリ金属のフッ化物の存在下で低温で元素状フ
ッ素と反応させることからなる。
される化合物、その製造方法及びその求電子性フッ化剤
としての使用方法を提供する。 【解決手段】 下記一般式(II) 【化2】 〔式中、Rは上記と同様であり、Xは水素又はアルカリ
金属を表す〕で表される化合物を不活性溶剤及び望むな
らばアルカリ金属のフッ化物の存在下で低温で元素状フ
ッ素と反応させることからなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1,2,3−オキ
サチアジン−4(3F)−オン2,2−ジオキシド、そ
の製造方法及びそれを求電子性フッ化剤として使用する
方法に関する。
サチアジン−4(3F)−オン2,2−ジオキシド、そ
の製造方法及びそれを求電子性フッ化剤として使用する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】農業及び医薬品における新しい活性物質
の多くは、活性機能位置にフッ素原子を含む。この理由
の1つとして、多くの場合においてフッ素による水素の
置換(等配電子置換(isosteric substitution))又は
フッ素によるヒドロキシル基の置換(等極性置換(isop
olar substitution ))によりその活性が改善されるこ
とがあげられる。従って、有機分子中へフッ素を選択的
に導入することは、現代化学において非常に重要であ
る。求核性のフッ素化においては、三フッ化ジエチルア
ミノ硫黄及び類似化合物の他の試薬を導入することで打
開されるが、安全であり、刺激性が少なく、効率のよい
求電子性フッ化剤に対する要望は依然解消されていな
い。例えばフッ化過クロリル(perchloryl fluoride) 、
トリフルオロメチル亜フッ素酸塩(trifluorometyl hypo
fluorite) 、CsSO4F等のような求電子性試薬の大部分は
有毒であり、多くの場合に爆発性がある非常に危険な化
学薬品である。さらに、そのような材料の貯蔵安定性
は、非常に限定される。N-F を含む化合物に基づく
"F+ " 試薬の幾つかは、容易に分離でき、貯蔵安定性が
あり、効果的なフッ素化試薬であるため、非常に細かく
研究されている。この分野における最初の実験は、パー
フルオロ−N−フルオロピペリジン(A)(J. Chem. S
oc. Perkin Trans. I 1988, 2805参照)を使用して行わ
れた。しかし、フッ素化反応中における複雑な合成(最
高収率13%)と第二反応のために、この化合物は実用
的な目的に対し全く興味がもたれていない。その他の公
知のN-F フッ素化試薬には、N−フルオロピリジン−2
−(1H)−オン(B)(J. Org. Chem. 1983, 43, 76
1 参照)、N−フルオロスルホンアミド(C)(アメリ
カ合衆国特許4479901号、4828764号、ド
イツ連邦共和国特許公報A3623184号参照)、カ
ンファーN−フルオロスルタム(camphor N-fluorosulta
m)(D)(Tetrahedron Lett. 1988, 29, 6087参照)、
N−フルオロキヌクリジニウム塩(E)(J. Chem. So
c. Perkin Trans I, 1988, 2805参照)、N−フルオロ
ピリジニウム塩(F)(J. Am. Chem. Soc. 1990, 112,
8563 参照)、N−フルオロ−N−パーフルオロメチル
スルホンアミド(G)(アメリカ合衆国特許48287
64号、5227493号参照)及びN−フルオロ−N
−クロロメチルトリエチレンジアミンビス(テトラフル
オロホウ酸塩)(F-Teda(H))(アメリカ合衆国特許
5086178号参照)がある。
の多くは、活性機能位置にフッ素原子を含む。この理由
の1つとして、多くの場合においてフッ素による水素の
置換(等配電子置換(isosteric substitution))又は
フッ素によるヒドロキシル基の置換(等極性置換(isop
olar substitution ))によりその活性が改善されるこ
とがあげられる。従って、有機分子中へフッ素を選択的
に導入することは、現代化学において非常に重要であ
る。求核性のフッ素化においては、三フッ化ジエチルア
ミノ硫黄及び類似化合物の他の試薬を導入することで打
開されるが、安全であり、刺激性が少なく、効率のよい
求電子性フッ化剤に対する要望は依然解消されていな
い。例えばフッ化過クロリル(perchloryl fluoride) 、
トリフルオロメチル亜フッ素酸塩(trifluorometyl hypo
fluorite) 、CsSO4F等のような求電子性試薬の大部分は
有毒であり、多くの場合に爆発性がある非常に危険な化
学薬品である。さらに、そのような材料の貯蔵安定性
は、非常に限定される。N-F を含む化合物に基づく
"F+ " 試薬の幾つかは、容易に分離でき、貯蔵安定性が
あり、効果的なフッ素化試薬であるため、非常に細かく
研究されている。この分野における最初の実験は、パー
フルオロ−N−フルオロピペリジン(A)(J. Chem. S
oc. Perkin Trans. I 1988, 2805参照)を使用して行わ
れた。しかし、フッ素化反応中における複雑な合成(最
高収率13%)と第二反応のために、この化合物は実用
的な目的に対し全く興味がもたれていない。その他の公
知のN-F フッ素化試薬には、N−フルオロピリジン−2
−(1H)−オン(B)(J. Org. Chem. 1983, 43, 76
1 参照)、N−フルオロスルホンアミド(C)(アメリ
カ合衆国特許4479901号、4828764号、ド
イツ連邦共和国特許公報A3623184号参照)、カ
ンファーN−フルオロスルタム(camphor N-fluorosulta
m)(D)(Tetrahedron Lett. 1988, 29, 6087参照)、
N−フルオロキヌクリジニウム塩(E)(J. Chem. So
c. Perkin Trans I, 1988, 2805参照)、N−フルオロ
ピリジニウム塩(F)(J. Am. Chem. Soc. 1990, 112,
8563 参照)、N−フルオロ−N−パーフルオロメチル
スルホンアミド(G)(アメリカ合衆国特許48287
64号、5227493号参照)及びN−フルオロ−N
−クロロメチルトリエチレンジアミンビス(テトラフル
オロホウ酸塩)(F-Teda(H))(アメリカ合衆国特許
5086178号参照)がある。
【0003】
【化3】 化合物(B)は、貯蔵に対し安定ではない。公知の最も
強いNF化合物である試薬(G)は、製法が非常に複雑
である。化合物(C)、(F)及び(H)は、商業的に
得られる。しかし、商業的に得られるN−フルオロスル
ホンアミドは、N−アルキル基のα位に位置する水素原
子に起因した第二反応として、HFの除去が極めて容易
に起こり得るという不利な点がある。しかし、例えばt
−ブチル基のようにα位に水素原子のないN−アルキル
基を用いてNF化合物を製造した場合の収率は、非常に
低いものである。荷電系である(H)及び(F)は、非
常に効率的なフッ化剤であるが、これらの系は一般的な
有機溶剤への溶解度が限定される点で決定的に不利であ
る。F-Teda(H)は、この第四アンモニウム塩がしばし
ばホフマン分解を起こす点でさらに不利である。これ
は、強いカルボアニオンのフッ素化において特に問題で
ある。
強いNF化合物である試薬(G)は、製法が非常に複雑
である。化合物(C)、(F)及び(H)は、商業的に
得られる。しかし、商業的に得られるN−フルオロスル
ホンアミドは、N−アルキル基のα位に位置する水素原
子に起因した第二反応として、HFの除去が極めて容易
に起こり得るという不利な点がある。しかし、例えばt
−ブチル基のようにα位に水素原子のないN−アルキル
基を用いてNF化合物を製造した場合の収率は、非常に
低いものである。荷電系である(H)及び(F)は、非
常に効率的なフッ化剤であるが、これらの系は一般的な
有機溶剤への溶解度が限定される点で決定的に不利であ
る。F-Teda(H)は、この第四アンモニウム塩がしばし
ばホフマン分解を起こす点でさらに不利である。これ
は、強いカルボアニオンのフッ素化において特に問題で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記した不利
益がなく、容易に入手できる出発物質から簡単に製造で
き、かつ貯蔵安定性のよい求電子性フッ化剤に対する強
い要望があった。
益がなく、容易に入手できる出発物質から簡単に製造で
き、かつ貯蔵安定性のよい求電子性フッ化剤に対する強
い要望があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、下記一般式
(I)
(I)
【0006】
【化4】 〔式中、Rは水素又は(C1-C4)−アルキルを表す〕で表
される化合物により達成される。一般式(I)の有利な
化合物は、式中のRが水素又はメチルである化合物であ
る。
される化合物により達成される。一般式(I)の有利な
化合物は、式中のRが水素又はメチルである化合物であ
る。
【0007】一般式(I)の化合物は、溶剤に応じて一
般式(I’)の化合物と互変異性平衡の関係にありう
る。
般式(I’)の化合物と互変異性平衡の関係にありう
る。
【0008】
【化5】 本発明は、さらに一般式(I)の化合物の製造方法をも
提供する。この方法は、下記一般式(II)
提供する。この方法は、下記一般式(II)
【0009】
【化6】 〔式中、Rは上記と同様に定義され、Xは水素又はアル
カリ金属を表す〕で表される化合物を不活性溶剤及び望
むならばアルカリ金属のフッ化物の存在下において低温
で元素状フッ素と反応させることからなる。化合物(I
I)は、大規模な工業的生成物(R=H)であるか又は
文献で公知である方法で製造される。
カリ金属を表す〕で表される化合物を不活性溶剤及び望
むならばアルカリ金属のフッ化物の存在下において低温
で元素状フッ素と反応させることからなる。化合物(I
I)は、大規模な工業的生成物(R=H)であるか又は
文献で公知である方法で製造される。
【0010】Xが水素、ナトリウム又はカリウムである
場合に、良い結果が得られる。特に適したアルカリ金属
フッ化物は、フッ化ナトリウム又はフッ化カリウムであ
り、特にフッ化ナトリウムが適している。フッ化剤とし
てはフッ素を窒素、SF6 又はCF4 のような不活性ガスと
又はヘリウム、ネオン、アルゴン又はクリプトンのよう
な希ガスとの混合物で使用することが有利である。好ま
しい不活性ガスは、窒素である。フッ素化において、容
量で30%までの量のフッ素を含んだフッ素/不活性ガ
ス混合物を使用することが可能である。
場合に、良い結果が得られる。特に適したアルカリ金属
フッ化物は、フッ化ナトリウム又はフッ化カリウムであ
り、特にフッ化ナトリウムが適している。フッ化剤とし
てはフッ素を窒素、SF6 又はCF4 のような不活性ガスと
又はヘリウム、ネオン、アルゴン又はクリプトンのよう
な希ガスとの混合物で使用することが有利である。好ま
しい不活性ガスは、窒素である。フッ素化において、容
量で30%までの量のフッ素を含んだフッ素/不活性ガ
ス混合物を使用することが可能である。
【0011】多くの場合において、容量で1〜15%、
特に2〜10%、殊に3〜6%の量のF2を含んだN2/F2
混合物を用いてフッ素化を行うことが適している。適し
た溶剤の例は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、フルオロトリクロロメタン、トリフルオロトリク
ロロエタン又はテトラフルオロジクロロエタンのような
ハロゲン化炭化水素又はニトリル、特にアセトニトリル
である。
特に2〜10%、殊に3〜6%の量のF2を含んだN2/F2
混合物を用いてフッ素化を行うことが適している。適し
た溶剤の例は、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、フルオロトリクロロメタン、トリフルオロトリク
ロロエタン又はテトラフルオロジクロロエタンのような
ハロゲン化炭化水素又はニトリル、特にアセトニトリル
である。
【0012】反応を実施できる温度は、広範囲にわたっ
ており、特に+10〜−80℃の範囲である。それぞれ
の場合において選択される温度は、フッ素の濃度、溶剤
混合物の組成等のような選択される反応条件により左右
される。フッ素化は、−80〜−20℃、特に−60〜
−30℃、殊に−50〜−35℃で有利に実施できる。
ており、特に+10〜−80℃の範囲である。それぞれ
の場合において選択される温度は、フッ素の濃度、溶剤
混合物の組成等のような選択される反応条件により左右
される。フッ素化は、−80〜−20℃、特に−60〜
−30℃、殊に−50〜−35℃で有利に実施できる。
【0013】さらに本発明は、例えば1,3−ジカルボ
ニル化合物のような開環(open)又は環状(concealed) の
カルボアニオン特性を有する化合物のフッ素化において
一般式(I)の化合物を使用する方法にも関する。これ
らの化合物を反応させ、フッ素化合物を非常に高い収量
で得ることが可能である。一般式(I)の化合物は、ヨ
ウ化ナトリウム溶液で処理することによってヨウ素を製
造するのにも有能である。従って、化合物の濃度は滴定
によって測定することができる。
ニル化合物のような開環(open)又は環状(concealed) の
カルボアニオン特性を有する化合物のフッ素化において
一般式(I)の化合物を使用する方法にも関する。これ
らの化合物を反応させ、フッ素化合物を非常に高い収量
で得ることが可能である。一般式(I)の化合物は、ヨ
ウ化ナトリウム溶液で処理することによってヨウ素を製
造するのにも有能である。従って、化合物の濃度は滴定
によって測定することができる。
【0014】
例1 5,6−ジメチル−1,2,3−オキサチアジン−4
(3F)−オン2,2−ジオキシド 完全に乾燥した(火炎処理した)フッ素化用の器具をN2
雰囲気下におき、0.22gのNaF (5.4mmol)
を120mLのCaH2−乾燥アセトニトリル(HPLCのChro
masolv R)中の1.08g(5.4mmol)の5,6
−ジメチル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)
−オン2,2−ジオキシドナトリウム塩の懸濁液に加
え、混合物をN2中5%(v/v)F2の混合物を用いて−40
℃でフッ素化する。その後、N2を−40℃で0.5時
間、そして室温で1時間流す。混合物を濾過し、濾液を
油ポンプを用いた減圧下ですばやく蒸留する。黄色の油
を乾燥エーテル中に溶解し、濾過して浄化し、ロータリ
ーエバポレーターで濃縮する。油ポンプを用いた減圧下
で乾燥し、0.55gの生成物(薄い黄色の油)を得
る。1 H-NMR(300MHz,CDCl3): δ(ppm)2.02(五重線、CH3-C-C
O) 、2.30( 四重線、CH3-O)。19F-NMR(94.2MHz,CH3CN):
δ(ppm、標準CFCl3)-78(b,NF) 。 例2 6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4(3F)
−オン2,2−ジオキシド 1.38gのアセスルフェイム(acesulfame)(6−メチ
ル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)−オン
2,2−ジオキシド)と120mLのアセトニトリル中
の1.78gのNaF との混合物を上記と同様にフッ素化
し、0.92gの黄色油を得る。1 H-NMR(100MHz,CDCl3): δ(ppm)2.18(d 、CH3-) 、5.81
(m、1H) 。19F-NMR(94.2z,CH3CN): δ(ppm、標準CFC
l3):-78.8(b、NF) 。
(3F)−オン2,2−ジオキシド 完全に乾燥した(火炎処理した)フッ素化用の器具をN2
雰囲気下におき、0.22gのNaF (5.4mmol)
を120mLのCaH2−乾燥アセトニトリル(HPLCのChro
masolv R)中の1.08g(5.4mmol)の5,6
−ジメチル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)
−オン2,2−ジオキシドナトリウム塩の懸濁液に加
え、混合物をN2中5%(v/v)F2の混合物を用いて−40
℃でフッ素化する。その後、N2を−40℃で0.5時
間、そして室温で1時間流す。混合物を濾過し、濾液を
油ポンプを用いた減圧下ですばやく蒸留する。黄色の油
を乾燥エーテル中に溶解し、濾過して浄化し、ロータリ
ーエバポレーターで濃縮する。油ポンプを用いた減圧下
で乾燥し、0.55gの生成物(薄い黄色の油)を得
る。1 H-NMR(300MHz,CDCl3): δ(ppm)2.02(五重線、CH3-C-C
O) 、2.30( 四重線、CH3-O)。19F-NMR(94.2MHz,CH3CN):
δ(ppm、標準CFCl3)-78(b,NF) 。 例2 6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4(3F)
−オン2,2−ジオキシド 1.38gのアセスルフェイム(acesulfame)(6−メチ
ル−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)−オン
2,2−ジオキシド)と120mLのアセトニトリル中
の1.78gのNaF との混合物を上記と同様にフッ素化
し、0.92gの黄色油を得る。1 H-NMR(100MHz,CDCl3): δ(ppm)2.18(d 、CH3-) 、5.81
(m、1H) 。19F-NMR(94.2z,CH3CN): δ(ppm、標準CFC
l3):-78.8(b、NF) 。
【0015】以下の例は上記した油の使用を説明するも
のである。 例3 2−フルオロシクロペンタノン−2−カルボン酸エチル 60mLの乾燥THF中の207mg(1.3mmo
l)のシクロペンタノン−2−カルボン酸エチル溶液を
0℃のAr雰囲気下で42mgのNaH(10mLのT
HF当たりの油中80%)の懸濁液に加える。混合物を
0℃で0.5時間、室温で1時間攪拌し、その後、例2
の油(0.5g)を加える。反応混合物を室温で4時間
攪拌する。溶剤をロータリーエバポレーターで留去す
る。残留物をエーテルに溶解し、濾過して浄化し、濾液
を水、飽和NaHCO3溶液そして水と振盪して抽出する。そ
の後、エーテル相をNa2SO4を用いて乾燥し、濾過し、溶
剤を減圧して除去する。収率:152mg(理論値に対
し67%) 例4 2−フルオロ−2−フェニルマロン酸ジエチル 50mLの乾燥THF中の284mg(1.2mmo
l)の2−フェニル−マロン酸ジエチル溶液を0℃のA
r雰囲気下で36mgのNaH(10mLのTHF当た
りの油中80%)の懸濁液に加える。混合物を0℃で
0.5時間、室温で1時間攪拌し、その後、例1の油
(0.3g)を加える。反応混合物を室温で4時間攪拌
する。溶剤をロータリーエバポレーターで留去する。残
留物をエーテルに溶解し、濾過して浄化し、濾液を水、
飽和NaHCO3溶液そして水と振盪して抽出する。その後、
エーテル相をNa2SO4を用いて乾燥し、濾過し、溶剤を減
圧して除去する。収率:250mg(理論値に対し82
%)
のである。 例3 2−フルオロシクロペンタノン−2−カルボン酸エチル 60mLの乾燥THF中の207mg(1.3mmo
l)のシクロペンタノン−2−カルボン酸エチル溶液を
0℃のAr雰囲気下で42mgのNaH(10mLのT
HF当たりの油中80%)の懸濁液に加える。混合物を
0℃で0.5時間、室温で1時間攪拌し、その後、例2
の油(0.5g)を加える。反応混合物を室温で4時間
攪拌する。溶剤をロータリーエバポレーターで留去す
る。残留物をエーテルに溶解し、濾過して浄化し、濾液
を水、飽和NaHCO3溶液そして水と振盪して抽出する。そ
の後、エーテル相をNa2SO4を用いて乾燥し、濾過し、溶
剤を減圧して除去する。収率:152mg(理論値に対
し67%) 例4 2−フルオロ−2−フェニルマロン酸ジエチル 50mLの乾燥THF中の284mg(1.2mmo
l)の2−フェニル−マロン酸ジエチル溶液を0℃のA
r雰囲気下で36mgのNaH(10mLのTHF当た
りの油中80%)の懸濁液に加える。混合物を0℃で
0.5時間、室温で1時間攪拌し、その後、例1の油
(0.3g)を加える。反応混合物を室温で4時間攪拌
する。溶剤をロータリーエバポレーターで留去する。残
留物をエーテルに溶解し、濾過して浄化し、濾液を水、
飽和NaHCO3溶液そして水と振盪して抽出する。その後、
エーテル相をNa2SO4を用いて乾燥し、濾過し、溶剤を減
圧して除去する。収率:250mg(理論値に対し82
%)
Claims (11)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 〔式中、Rは水素又は(C1-C4)−アルキルを表す〕で表
される化合物。 - 【請求項2】 Rが水素又はメチル基であることを特徴
とする請求項1に記載の化合物。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の化合物の製造方
法であって、下記一般式(II) 【化2】 〔式中、Rは上記と同様に定義され、Xは水素又はアル
カリ金属を表す〕で表される化合物を不活性溶剤及び望
むならばアルカリ金属フッ化物の存在下において低温で
元素状フッ素と反応させることからなる上記方法。 - 【請求項4】 Xが水素、ナトリウム又はカリウムであ
ることを特徴とする請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 アルカリ金属フッ化物としてフッ化ナト
リウム又はフッ化カリウム、特にフッ化ナトリウムを使
用することを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。 - 【請求項6】 フッ化剤すなわちフッ素を窒素、SF6 又
はCF4 のような不活性ガスと又はヘリウム、ネオン、ア
ルゴン又はクリプトンのような希ガスとの混合物、特に
窒素との混合物で使用することを特徴とする請求項3〜
5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】 フッ素化を1〜15%、特に2〜10
%、殊に3〜6%の容量のF2を含んだN2/F2混合物を用
いて行うことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記
載の方法。 - 【請求項8】 使用される溶剤が、ハロゲン化炭化水
素、特にジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
フルオロトリクロロメタン、トリフルオロトリクロロエ
タン又はテトラフルオロジクロロエタン、又はニトリ
ル、特にアセトニトリルであることを特徴とする請求項
3〜7のいずれかに記載の方法。 - 【請求項9】 フッ素化を−80〜+10℃、好ましく
は−80〜−20℃、特に−60〜−30℃、殊に−5
0〜−35℃で行うことを特徴とする請求項3〜8のい
ずれかに記載の方法。 - 【請求項10】 一般式(I)の化合物を開環又は環状
のカルボアニオン特性を有する化合物のフッ素化に使用
する方法。 - 【請求項11】 使用されるカルボアニオン特性を有す
る化合物が1,3−ジカルボニル化合物であることを特
徴とする請求項10に記載の方法。
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