JP2004511598A - 有機シランのテトラスルフィドであるシリカ連成剤と共に高い混合温度でコンパウンド化したシリカ補強ゴム - Google Patents

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Abstract

重合体とシリカを、シリカ分散剤および非常に少量(例えばシリカを基準にして約0.01重量%から約1重量%)のビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤の存在下で165℃から約200℃の温度でコンパウンド化することにより、引張り機械的および動的粘弾性特性が向上した硫黄加硫性弾性重合体コンパウンドおよび空気入りタイヤ構成要素を製造する。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、一般に、シリカを補強用充填材として含有する加硫性弾性重合体コンパウンド(vulcanizable elastomeric compounds)に関する。
【0002】
(発明の背景)
ゴム製品、例えばタイヤ、パワーベルトなどで用いられる弾性重合体組成物を製造する時、そのような弾性重合体組成物をコンパウンドにしている間の加工が容易でありかつこれが高い分子量を有することに加えて制御された(controlled)分子量分布、ガラス転移温度(T)およびビニル含有量を有するのが望ましい。また、いろいろな物性、例えばコンパウンドのムーニー粘度(compound Mooney viscosity)、引張り応力、タンジェントデルタ(tan δ)などを向上させるには、補強用充填材、例えばシリカおよび/またはカーボンブラックなどをゴム全体に亘って良好に分散させるのも望ましい。そのような向上した特性を示す加硫化された弾性重合体から製造されたゴム製品、特にタイヤは低下したヒステリシス、より良好な転がり抵抗、雪および氷牽引力(ice traction)、湿牽引力(wet traction)を示し、そしてそのようなタイヤが備わっている車は向上した燃料経済性を示すであろう。
【0003】
シリカがゴム補強用充填材として用いられることが増加してきたことから、充填材がゴムストック(rubber stocks)中で示す分散性が主要な問題になってきている。シリカ粒子の表面に存在する極性のあるシラノール基は自己結合(self−associate)を起こす傾向があることから、コンパウンド化(compounding)後にシリカ粒子の再凝集が起こり、その結果としてシリカの分散性が劣りかつコンパウンドの粘度が高くなってしまう可能性がある。シリカ充填材の網状組織が強力に生じると結果として未硬化コンパウンドが硬くなり、それによって、押出し加工および成形操作における加工が困難になってしまう。天然ゴムまたはジエンのポリマーおよびコポリマーである弾性重合体を含有していてシリカが充填材として入っている容易に加工可能で加硫性のゴムストックを調製する以前の試みは、シリカの表面に反応性を示す部分(例えばシリル基)と弾性重合体に結合する部分(例えばメルカプト、アミノ、ビニル、エポキシまたは硫黄基)を有する二官能性シリカ連成剤(bifunctional silica coupling agents)をコンパウンド化中に用いることに焦点が当てられていた。そのようなシリカ連成剤の良く知られた例はメルカプトシランおよびビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィド、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(これはDegussaがSi69として市販している)などである。コンパウンド化用ゴム混合物で用いられるシリカ連成剤、例えばSi69などの量はシリカの重量を基準にして通常は約10重量%から約25重量%である。高価なシリカ連成剤が多量に必要なことがこのような作用剤の使用のいくつかの欠点の中の1つである。
【0004】
シリカとビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィドの間の反応の例として、シリカとSi69の連成反応は2つの個々別々の反応に分類分け可能である、即ちSi69が有するトリエトキシシリル基とシリカが有するシラノール基が混合中に反応すると言った反応(それに伴ってエタノールがかなりの量で発生する)とテトラスルフィド鎖が硬化条件下で重合体と反応すると言った反応(それによってゴムと充填材の結合が生成する)に分類分け可能である。ポリスルフィド鎖に存在する硫黄基の平均数が約3.8以上のポリスルフィドを用いることに関する欠点は、シリカ−シランの反応が迅速に起こるように反応を140℃を超える温度で実施する必要があるが連成剤のポリスルファン官能が熱で不可逆的に劣化しかつ混合物のあまりにも早期の硬化(スコーチ)を回避すべき時には165℃未満の温度で実施する必要がある点にある。そのような加工温度の上限によってシリカを重合体マトリックス(matrix)の全体に最適に分散させるに必須である混合の機械的動作が顕著に低下してしまう。従って、カーボンブラックを充填した組成物に比べて向上した性能が達成されるように温度をより低くしてシリカ−シランのトレッドコンパウンド(tread compound)の混合時間をより長くする必要があり、その結果として、生産性が低下しかつ費用が増大してしまう。
【0005】
ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を用いることの別の欠点は、そのような加工温度の上限によってコンパウンド化した製品の中に未反応のトリエトキシシリル基が保持され、これが貯蔵、押出し加工、タイヤ組み立ておよび/または硬化中にシリカおよび水分とのさらなる反応で利用されることから、結果としてコンパウンドの粘度が望ましくなく高くなりかつ貯蔵寿命がより短くなってしまう。その上、このコンパウンドの中で反応が継続して起こると(蒸発していなかった)エタノールが更に発生し、その結果として多孔質のゾーンまたは膨れが生じてしまうことから、結果として成形したゴム製品の表面に欠陥部が生じる可能性がありそして/または押出し加工およびタイヤ組み立て中のトレッドの寸法安定性が悪化する可能性もある。その結果として、延伸された製品が仕様に一致することを確保する目的でトレッドストリップ延伸速度(tread strip drawing speed)を低く維持する必要があり、その結果として、生産性が更に低下しかつそれに付随して費用が高くなってしまう。
【0006】
ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドおよび他の二官能性シリカ連成剤に関する費用および他の問題を取り扱う目的でゴムコンパウンド内のシリカの分散性を向上させようとして取られた最近のアプローチは、シリカ分散剤(silica dispersing agents)、例えば単官能性シリカ遮蔽剤(shielding agents)(例えばシリカ粒子の表面のシラノール基と化学的に反応するが弾性重合体とは反応しないシリカ疎水化剤)およびコンパウンド化後に起こるシリカ粒子の再凝集(凝集)を防止するようにシラノール基を物理的に遮蔽する作用剤などを用いることで前記シリカ連成剤の使用量を少なくするか或はこれの代わりに用いることに向けたものである。例えばシリカ分散剤、例えばアルキルアルコキシシラン、グリコール(例えばジエチレングリコールまたはポリエチレングリコール)、水添および非水添CもしくはC糖の脂肪酸エステル(例えばソルビタンのオレエートなど)、前記脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体など、そして充填材、例えばマイカ、タルク、尿素、粘土、硫酸ナトリウムなどがEP 890603およびEP 890606の主題である。そのようなシリカ分散剤は高価な二官能性シリカ連成剤の全部または一部の代わりに使用可能であると同時にコンパウンドの粘度を低くし、スコーチ時間を長くしかつシリカ再凝集の度合を低下させることでシリカ充填ゴムコンパウンドの加工性を向上させ得る。ゴムコンパウンドの満足される硬化を達成するためのシリカ分散助剤の使用には、硬化剤を組成物に添加する時の混合工程において硫黄含有シリカ連成剤が与えていた硫黄の代わりに硫黄を多い量で用いることが含まれる。
【0007】
弾性重合体をシリカとコンパウンド化する時にシリカ分散助剤を用いることの利点は、この上に記述した二官能性のシリカ連成剤とは異なり、そのような分散剤は硫黄を含有せず、従って、それらを硬化剤の存在なし、即ちあまりにも早期の硬化が起こる危険性の増大なしに高い温度、例えば約165℃から約200℃で用いることができる点にある。このような高い温度にすると、シリカ分散剤であるアルキルアルコキシシランが有するアルコキシシリル基とシリカの間の反応が加速され、その結果として、コンパウンド化中に発生して蒸発するアルコールの量が多くなり、貯蔵、押出し加工、硬化およびタイヤ組み立て中にコンパウンドから発生するアルコールの量が少なくなる。
【0008】
(発明の要約)
予想外に、重合体をシリカと共にシリカ分散助剤および非常に少量のビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤、例えばSi69などの存在下で165℃から約200℃の温度でコンパウンド化すると硫黄による加硫化されたシリカ補強ゴムの引張り機械的特性および動的粘弾性特性の向上が達成され得ることを見いだした。本明細書では用語「弾性重合体」、「重合体(ポリマー)」および「ゴム」をゴム産業で通常の如く互換的に用いる。前記弾性重合体とシリカを非常に少量(例えばシリカを基準にして約0.01重量%から約1重量%)のビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤の存在下で高いコンパウンド化温度(compounding temperature)でコンパウンド化すると結果としてあまりにも早期の硬化が起こらないことを予想外に見いだした。このシリカ連成剤はシリカと重合体の結合を促進しそして前記シリカ分散助剤は所望の加工性を与える。典型的なシリカ分散助剤には、これらに限定するものでないが、アルキルアルコキシシラン、水添もしくは非水添CもしくはC糖の脂肪酸エステル、前記脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体およびポリオールのエステルなど、そして前記のいずれかの混合物が含まれる。
【0009】
その結果として硬化した弾性重合体コンパウンドは、前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を通常量で用いて160℃以下の温度で調製した同様なコンパウンドに比べて向上した引張り機械的および動的粘弾性特性を示す。シリカ連成剤の通常量を本明細書で用いる場合、これはシリカの重量を基準にして約10重量%から約25重量%である。本発明のコンパウンドである硫黄加硫性ゴムコンパウンドは、特に、コンパウンド化後にΔG’で測定して約10%から約50%低い充填材凝集度を示すか或は65℃において約5%から約20%低いtan δを示す。本発明のコンパウンドが示すスコーチ時間はより長く、硬化速度はより速く、かつ貯蔵、押出し加工、硬化およびタイヤ組み立て中に発生するエタノールの量が少なく、その結果として、コンパウンドが有する間隙が少ないことで膨れの数が少なくかつ貯蔵中のコンパウンドの粘度もより安定である。本発明の方法に従って製造したゴムコンパウンドは向上した動的粘弾性特性を示し、特に−20℃における貯蔵弾性率(storage modulus)(G’)がより低く、0℃におけるtan δがより高くかつ50℃におけるtan δがより低い。そのような特性はタイヤ産業で雪および氷牽引力(−20℃におけるG’)、湿牽引力(0℃におけるtan δ)および転がり抵抗(50℃におけるtan δ)の種類のタイヤ性能を予測する時に一般的に用いられている。
【0010】
本発明は、更に、硫黄により加硫化した本発明の弾性重合体コンパウンドを製造する方法およびこのコンパウンドから製造した構成要素が少なくとも1つ備わっている空気入りタイヤも提供する。
【0011】
(発明の詳細な記述)
本発明は硫黄加硫性弾性重合体コンパウンドを提供し、これは、弾性重合体、シリカまたはこれとカーボンブラックの混合物を含んで成る補強用充填材、シリカ分散剤、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤をシリカの重量を基準にして約0.01重量%から約1重量%、および硫黄が満足される硬化を達成するに有効な量で含まれている硬化剤を含んで成る。前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドを本コンパウンドにシリカの重量を基準にして約0.05重量%から約1重量%、典型的には約0.1重量%から約1重量%の量で存在させることができる。前記弾性重合体、前記シリカ、前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤および前記シリカ分散助剤を硬化剤の存在なしに165℃から約200℃の温度で混合することにより本コンパウンドを生成させる。
【0012】
コンパウンド化の温度を高くして165℃−約200℃にすると、前記シリカ連成剤が有するアルコキシシリル基とシリカの間で起こる加水分解反応(アルコキシシラン−シリカ反応)が加速され、その結果として、コンパウンド化中に発生して蒸発するアルコールの量が望ましく多くなる結果、貯蔵、押出し加工、硬化およびタイヤ組み立て中にコンパウンドから発生するアルコールの量が少なくなる。このアルコキシシラン−シリカの反応にはシランとシリカが存在している必要がある。このシリカ連成剤のシランに加えて、シランは重合体が有するアルコキシシラン末端官能基としておよび/またはアルコキシシランであるシリカ分散助剤、例えば以下に記述するアルキルアルコキシシランなどとして存在することができる。本発明の1つの態様では、前記弾性重合体はアルコキシシラン末端基を有し、そしてシリカ充填材と前記アルコキシシラン末端基の反応によって重合体−充填材結合の生成を促進する。
【0013】
アルコキシシラン末端基を1から3個(n)有する重合体にシリカを結合する反応は良く知られており、これを以下に図式的に示す。
(1)重合体−Si−(OR)+nHO→重合体−Si−(OH)+nROH
(2)重合体−Si−(OH)+nSiO→重合体−Si−(OSi)+nH
このアルコキシシラン−シリカ反応は、また、シリカとアルコキシシランであるシリカ分散助剤を160℃以下の温度で結合させる時そしてシリカとビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤、例えばSi69などを160℃以下の温度で結合させる時にも起こるが、この反応の速度は温度が低くなればなるほど遅い。この上に記述したように、Si69を典型的な連成量(例えばシリカの重量を基準にして約10重量%から約25重量%)で160℃を超える温度で用いると結果としてこの連成剤が有するポリスルファン官能が熱で不可逆的に劣化しかつこの混合物の硬化があまりにも早期に起こってしまうことが知られている。しかしながら、本発明に従い、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を非常に少量(例えばシリカの重量を基準にして約0.01重量%から約1重量%)で用いてこれを硫黄の添加も硬化剤の添加もなしに前記弾性重合体およびシリカと165℃から約200℃で混合するとコンパウンドのあまりにも早期の硬化なしに混合を行うことができることを予想外に見いだした。
【0014】
本発明で用いるに適した典型的なビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤には、これらに限定するものでないが、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−ベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−ベンゾチアゾールテトラスルフィドなどおよび前記のいずれかの混合物が含まれる。特にビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが好適である。
【0015】
メトキシシラン基を有するビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドを用いることも可能ではあるが、環境上の理由でメトキシシランではなくエトキシシランを用いる方が好適である、と言うのは、このような連成剤のアルコキシシラン部分がシリカ粒子の表面と反応した時に放出されるアルコールはメチルアルコールではなくエチルアルコールであるからである。
【0016】
典型的なシリカ分散助剤には、これらに限定するものでないが、アルキルアルコキシシラン、水添もしくは非水添CもしくはC糖の脂肪酸エステル、前記脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、およびポリオールのエステルなど、または以下に記述する鉱物または鉱物でない追加的非補強用充填材、そしてこれらのいずれかの混合物が含まれる。このシリカ分散助剤は好適にはアルキルアルコキシシランであり、これを単独または前記シリカ分散助剤のいずれかと組み合わせて用いる。
【0017】
本発明のコンパウンドにおけるシリカ分散助剤として用いるに適したアルキルアルコキシシランは式
Si(OR4−p
[式中、アルコキシ基は互いに同一または異なり、各Rは、独立して、Cから約C20の脂肪族、約Cから約C20の環状脂肪族または約Cから約C20の芳香族を含んで成り、各Rは、独立して、Cから約Cを含んで成り、そしてpは、1から3の整数である]
で表される。このアルキルアルコキシシランは好適にはアルキルトリアルコキシシランである。好適には少なくとも1つのRが炭素原子を6から20個含有し、そしてR基の残り(もしあれば)は炭素原子を1から3個含有する。Rは炭素原子を好適には1から4個、より好適には1または2個含有する。Rは好適にはアルキル基である。より好適には、少なくとも1つのRの方がシランのアルコキシ基に含まれるRよりも炭素原子の数に関しはるかに大きい。
【0018】
典型的なアルキルアルコキシシランには、これらに限定するものでないが、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリブトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、ノニルトリエトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、メチルオクチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ノニルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、メチルオクチルジメトキシシランおよびこれらの混合物が含まれる。このアルキルアルコキシシランは好適にはトリエトキシシランであり、n−オクチルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシランおよびメチルn−オクチルジエトキシシランの少なくとも1種から選択される。
【0019】
この上に示したシリカ連成剤と同様に、メトキシシラン基が用いられているアルキルアルコキシシランであるシリカ分散助剤を用いることも可能ではあるが、しかしながら、環境上の理由でメトキシシランではなくエトキシシランを用いる方が好適である、と言うのは、この化合物のアルコキシシラン部分がシリカ粒子の表面と反応した時に放出されるアルコールはメチルアルコールではなくエチルアルコールであるからである。
【0020】
このアルキルアルコキシシランは本コンパウンドにシリカの重量を基準にして約0.1重量%から約25重量%、特に約0.1重量%から約15重量%の量で存在させることができる。
【0021】
シリカ分散助剤として用いるに有用な典型的水添および非水添CおよびC糖(例えばソルボース、マンノースおよびアラビノース)の脂肪酸エステルには、これらに限定するものでないが、ソルビタンのオレエート、例えばソルビタンのモノオレエート、ジオレエート、トリオレエートおよびセスキオレエートなど、ならびに、ソルビタンの脂肪酸エステルであるラウリン酸エステル、パルミチン酸エステルおよびステアリン酸エステルが含まれる。水添および非水添CおよびC糖の脂肪酸エステルはICI Specialty Chemicals(Wilmington、DE)から商品名SPAN(商標)の下で商業的に入手可能である。代表的な製品にはSPAN(商標)60(ソルビタンのステアレート)、SPAN(商標)80(ソルビタンのオレエート)およびSPAN(商標)85(ソルビタンのトリオレエート)が含まれる。他の市販ソルビタン脂肪酸エステルもまた利用可能であり、例えばAlkamul(商標)SMO、Capmul(商標)O、Glycomul(商標)O、Arlacel(商標)80、Emsorb(商標)2500およびS−Maz(商標)80として知られるソルビタンのモノオレエートなども利用可能である。このような追加的シリカ分散助剤を前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)ポリスルフィドであるシリカ連成剤と共に用いる時の有効量はシリカの重量を基準にして約0.1から約25重量%であり、シリカの重量を基準にして約0.5から約20重量%が好適であり、約1から約15重量%がより好適である。また、ポリオール(グリコール、例えばポリヒドロキシ化合物などを包含)のエステルを同じ量で用いるのも本発明のあらゆる態様で有効である。
【0022】
典型的な水添および非水添CおよびC糖の脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体には、これらに限定するものでないが、ポリソルベートおよびポリオキシエチレンソルビタンエステル(これらはエチレンオキサイド基がヒドロキシル基の各々に位置する以外はこの上に示した水添および非水添糖の脂肪酸エステルに類似している)が含まれる。ソルビタンのポリオキシエチレン誘導体の代表例には、POE(商標)(20)ソルビタンモノオレエート、Polysorbate(商標)80、Tween(商標)80、Emsorb(商標)6900、Liposorb(商標)O−20、T−Maz(商標)80などが含まれる。前記Tween(商標)製品はICI Specialty Chemicalsから商業的に入手可能である。このような任意のシリカ分散助剤の有効量は一般にシリカの重量を基準にして約0.1から約25重量%であり、シリカの重量を基準にして約0.5から約20重量%が好適であり、約1から約15重量%がより好適である。
【0023】
前記アルキルアルコキシシラン、脂肪酸エステルおよびこれらのポリオキシエチレン誘導体は補強用充填材に完全または部分的に担持させることができる。この分散助剤と補強用充填材の比率は重要でない。この分散助剤が液状の場合の分散助剤と充填材の適切な比率は、結果として弾性重合体への添加に適した乾燥した材料がもたらされるような比率である。この比率は例えば約1/99から約70/30、約20/80、約60/40、約50/50などであることができる。
【0024】
本発明に従い、特定の追加的充填材を加工助剤として用いることも可能であり、そのような加工助剤には、鉱物充填材、例えば粘土(含水ケイ酸アルミニウム)、タルク(含水ケイ酸マグネシウム)、水化アルミニウム[Al(OH)]およびマイカ、ならびに、非鉱物充填材、例えば尿素および硫酸ナトリウムなどが含まれる。好適なマイカは主にアルミナとシリカを含有するが、また他の公知変形も有用である。この上に示した追加的充填材は任意選択であり、約0.5から約40phrの量、好適には約1から約20phrの量、より好適には約1から約10phrの量で使用可能である。このような追加的充填材を、また、この上に記述したシラン分散助剤およびシラン連成剤のいずれかを担持する非補強用充填材として用いることも可能である。この上に記述したようにシリカ分散助剤を補強用充填材に担持させる場合と同様に分散助剤と非補強用充填材の比率は重要でない。この比率は例えば約1/99から約70/30、約20/80、約60/40、約50/50などであることができる。
【0025】
本発明のコンパウンドで用いるに適した弾性重合体は、好適には、ジエン弾性重合体(diene elastomers)、例えば共役ジエン単量体のホモポリマーおよび共役ジエン単量体とモノビニル芳香族単量体およびトリエンから作られたコポリマーおよびターポリマーなどである。典型的な弾性重合体には、これらに限定するものでないが、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンのコポリマー、ブタジエン−イソプレン−スチレンのターポリマー、イソプレン−スチレンのコポリマーおよびスチレン−ブタジエンのコポリマーが含まれる。本発明の1つの態様では、前記弾性重合体はアルコキシシラン末端基を有する。
【0026】
本発明の弾性重合体組成物は好適には補強用充填材、例えばシリカ、またはシリカとカーボンブラックの混合物と一緒にしてコンパウンド化する。適切な補強用シリカ充填材の例には、これらに限定するものでないが、沈澱させた非晶質シリカ、湿ったシリカ(水和ケイ酸)、乾燥したシリカ(無水ケイ酸)、煙霧シリカ(fumed silica)、ケイ酸カルシウムなどが含まれる。他の適切な充填材には、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどが含まれる。これらの中で、湿式方法で沈澱させた非晶質水和シリカが好適である。これらのシリカは水中の化学反応で得られ、そこからそれらを超微細球形粒子として沈澱させることから、それらはそのように呼ばれる。それらの一次(primary)粒子は強力に結合して団粒を生じ、これらが今度はあまり強くない度合で一緒になって凝集物を生じる。いろいろなシリカの表面積をBET方法で測定することで、それらが示す補強特性の最良の尺度が得られる。本発明で興味の持たれるシリカでは、これの表面積は約32m/gから約400m/gであるべきであり、約100m/gから約250m/gの範囲が好適であり、約150m/gから約220m/gの範囲が最も好適である。このシリカ充填材が示すpHは一般に約5.5から約7またはそれよりも若干高く、好適には約5.5から約6.8である。
【0027】
シリカは弾性重合体100部当たり約1から約100重量部(phr)の量、好適には約5から約80phrの量、より好適には約30から約80phrの量で使用できる。有効な上限範囲はこの種類の充填材が与える高い粘度で限定される。使用可能な市販シリカのいくつかには、これらに限定するものでないが、PPG Industries(ピッツバーグ、PA)が製造しているHi−Sil(商標)190、Hi−Sil(商標)210、Hi−Sil(商標)215、Hi−Sil(商標)233、Hi−Sil(商標)243などが含まれる。また、DeGussa Corporation(例えばVN2、VN3)、Rhone Poulenc(例えばZeosil(商標)1165MP)およびJ.M.Huber Corporationからもいろいろな市販グレードの有効なシリカをいろいろ入手することができる。
【0028】
そのような弾性重合体はあらゆる形態のカーボンブラックと一緒にシリカとの混合物の状態でコンパウンド化することができる。カーボンブラックを約1から約50phrの範囲の量で存在させることができ、約5から約35phrが好適である。このようなカーボンブラックには通常に入手可能な如何なる商業製造カーボンブラックも含まれ得るが、少なくとも20m/g、より好適には少なくとも35m/gから200m/gまたはそれ以上の表面積(EMSA)を有するものが好適である。本出願で用いる表面積値は、セチルトリメチル−アンモニウムブロマイド(CTAB)技術を用いたASTM D−1765で測定した値である。有用なカーボンブラックは、とりわけ、ファーネスブラック、チャネルブラックおよびランプブラックである。より具体的には、有用なカーボンブラックの例には、超摩耗ファーネス(SAF)ブラック、高摩耗ファーネス(HAF)ブラック、高速押出しファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(FF)ブラック、中超摩耗ファーネス(ISAF)ブラック、半補強用ファーネス(SRF)ブラック、中加工用チャネルブラック、硬質加工用チャネルブラックおよび導電性チャネルブラックが含まれる。使用可能な他のカーボンブラックにはアセチレンブラックが含まれる。本発明のカーボンブラック製品を製造する時に前記ブラックの2種以上から成る混合物を用いることも可能である。適切な典型的カーボンブラックはASTM D−1765−82aに表示されている如きN−110、N−220、N−339、N−330、N−351、N−550、N−660である。本発明の加硫性弾性重合体組成物を調製する時に用いるカーボンブラックはペレット形態であるか或はペレット状でない凝集塊の形態であってもよい。好適には、混合がより均一になるように、ペレット状でないカーボンブラックが好適である。
【0029】
本発明の1つの態様において、硫黄による加硫化された弾性重合体コンパウンドを製造する方法は、(a)場合によりアルコキシシラン末端基を有していてもよい弾性重合体、シリカまたはこれとカーボンブラックの混合物を含んで成る補強用充填材、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤をシリカの重量を基準にして約0.01重量%から約1重量%およびシリカ分散助剤を硫黄も硬化剤も存在させずに共に165℃から約200℃の温度で混合し、(b)この混合物を165℃以下に冷却し、(c)工程(b)で得た混合物を硬化剤および満足される硬化を達成するに有効な量の硫黄と共に加硫温度より低い温度で混合し、そして(d)工程(c)で得た混合物を硬化させる工程を含んでなる。
【0030】
特に、本方法の初期工程では、前記混合物を165℃から約200℃、好適には約170℃から約200℃、より好適には約170℃から約185℃の温度に到達させる必要がある。別法として、この初期の混合工程に副工程を少なくとも2段階含めることもできる。即ち、初期工程は、(i)前記弾性重合体と前記シリカの少なくとも一部と前記ビス(トリフルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤の少なくとも一部と前記シリカ分散助剤の少なくとも一部を165℃から約200℃の温度で混合し、(ii)この混合物を165℃以下に冷却しそして(iii)工程(ii)で得た混合物を前記シリカの残り(もしあれば)および前記シリカ連成剤の残りおよび/または前記シリカ分散助剤の残り(もしあれば)と共に165℃から約200℃で混合する副工程を含んでなることもできる。この少なくとも2つの副工程で達成される温度は前記温度の範囲内で互いに同じでも異なっていてもよい。この上で考察したように、好適な温度範囲は約170℃から約200℃、特に約170℃から約185℃である。
【0031】
本方法に更に再混練り工程を含むこともでき、この再混練り工程では、前記1番目の混合物に材料を全く添加しないか、或はコンパウンドの粘度を低くしかつ補強用シリカ充填材の分散を向上させる目的で、硬化しない材料を添加する。この再混練り工程の温度は典型的には約130℃から約175℃、特に約145℃から約165℃である。
【0032】
この混合方法の最終工程は前記混合物に硬化剤を添加するものであり、そのような硬化剤には、最終コンパウンドの満足される硬化を達成するに有効な量の硫黄が含まれる。この最終混合物を混合する時の温度は、このコンパウンドが望まれなくあまりにも早期に硬化しないように、加硫温度よりも低くすべきである。従って、この最終混合工程の温度を約120℃以下にすべきであり、典型的には約40℃から約120℃、好適には約60℃から約110℃、特に約75℃から約100℃である。
【0033】
本方法の初期工程で混合装置に入れた弾性重合体にシリカ、シリカ連成剤およびシリカ分散助剤を添加する順は重要でない。シリカを弾性重合体に添加する前、後または同時にシリカ連成剤および/またはシリカ分散助剤を添加することができる。前記シリカ連成剤および/またはシリカ分散助剤は補強用充填材であるシリカおよび/またはカーボンブラックおよび/またはこの上に記述した他の充填材にある程度または完全に担持させることができる。Si69を含有し、カーボンブラックに50/50ブレンド物として担持されている典型的な市販品をDegussaからX50Sとして入手することができる。この担持されているシリカ連成剤と充填材の量の比率は重要でない。
【0034】
シリカ分散助剤を非常に少量のビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドと共に用いた時にコンパウンドの満足される硬化が達成されるように混合過程の最終工程で添加する硫黄の量を適切に調整する必要がある。特に、前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドをそのような量で本発明で用いると硫黄の量が満足される硬化に要求される量よりも実質的に少なくなる。本発明の組成物のいずれかに入れる硫黄の有効量は、硬化したコンパウンドの特性が通常量(即ちシリカの重量を基準にして約10重量%から約25重量%)のSi69を含有し、満足されるほど硬化させたコンパウンドが示す同じ特性とほぼ等しくなるような量である。比較に適した硬化後の特性は、これらに限定するものでないが、300%引張り応力値(psi)、クロスリンク(crossliks)間の分子量(M、g/モル)など、そしてゴム製造技術分野の技術者に良く知られている他の硬化コンパウンド特性が含まれる。前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を用いた時に利用出来る硫黄の量が少なくなることを補う目的で多くする硫黄の量は組成物から組成物で変わり、これは、配合物中に存在するシリカの量およびシリカ連成剤の量に依存する。ゴムコンパウンド化技術分野の技術者は、本明細書に含まれる開示および以下に記述する本発明の組成物の実施例を基にして過度の実験を行うことなくコンパウンドの満足される硬化に必要な硫黄の有効量を容易に決定することができる。この追加的硫黄の形態は如何なる形態であってもよく、それには、可溶な硫黄、不溶な硫黄、以下に加硫剤として記述する硫黄供与化合物のいずれもまたはそれらの混合物が含まれる。
【0035】
本発明の方法で製造したコンパウンドは、好適には、通常量の前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を前記シリカと前記硬化剤の存在なしに160℃以下の温度で混合した同様なコンパウンドに比較して、コンパウンド化後にΔG’として測定して約10%から約50%の低い充填材凝集度を示す。
【0036】
本発明は如何なる溶液重合性または乳化重合性弾性重合体に関連して用いることもできる。溶液および乳化重合技術は本分野の通常の技術者に良く知られている。例えば、共役ジエン単量体、モノビニル芳香族単量体、トリエン単量体などをアニオン重合させて共役ジエンポリマー、または共役ジエン単量体とモノビニル芳香族単量体(例えばスチレン、アルファメチルスチレンなど)およびトリエン単量体から作られたコポリマーまたはターポリマーを生成させることができる。このように、弾性重合体製品には単量体Aからのジエンホモポリマーおよびそれとモノビニル芳香族単量体Bとのコポリマーが含まれ得る。典型的なジエンホモポリマーは、炭素原子数が約4から約12のジオレフィン単量体から調製されたホモポリマーである。典型的なビニル芳香族コポリマーは、炭素原子数が約8から約20の単量体から調製されたコポリマーである。コポリマーのジエン単位含有量が約99から約50重量パーセントでモノビニル芳香族もしくはトリエン単位含有量が約1から約50重量パーセント(全体で100パーセント)になるようにすることができる。本発明のポリマー、コポリマーおよびターポリマーが有する1,2−微細構造の含有量はジエン含有量を基準にして約10パーセントから約80パーセントの範囲とすることができ、好適なポリマー、コポリマーまたはターポリマーが有する1,2−微細構造の含有量は約25から65パーセントである。このような弾性重合体であるコポリマーは、本技術分野で公知なように、好適にはランダム化剤(randomizing agents)を用いて単量体AとBを同時に共重合させる結果得られたランダムコポリマーである。
【0037】
本発明の加硫化された弾性重合体コンパウンドで用いるに好適な重合体には、ポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンのコポリマー、ブタジエン−イソプレン−スチレンのターポリマー、イソプレン−スチレンのコポリマーおよびスチレン−ブタジエンのコポリマーが含まれる。
【0038】
前記アニオン重合性単量体の重合で用いるアニオン重合開始剤には、これらに限定するものでないが、有機ナトリウム、有機カリウム、有機錫−リチウム、有機リチウム、ジアルキルイミド−リチウムおよびシクロアルキルイミド−リチウム開始剤が含まれる。そのような開始剤の例として、1,3−ジエン単量体の重合で用いるに有用な有機リチウム化合物は、式RLi[式中、Rは、炭素原子数が1から約20、好適には炭素原子数が約2から約8のヒドロカルビル基を表す]で表されるヒドロカルビルリチウム化合物である。このヒドロカルビル基は好適には脂肪族基であるが、このヒドロカルビル基はまた環状脂肪族または芳香族であってもよい。この脂肪族基は第一級、第二級または第三級基であってもよいが、第一級および第二級基が好適である。脂肪族ヒドロカルビル基の例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−アミル、s−アミル、n−ヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−ドデシルおよびオクタデシルが含まれる。このような脂肪族基は不飽和をいくつか含んでいてもよく、例えばアリル、2−ブテニルなどであってもよい。シクロアルキル基の例はシクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンチルメチルおよびメチルシクロペンチルエチルである。芳香族ヒドロカルビル基の例にはフェニル、トリル、フェニルエチル、ベンジル、ナフチル、フェニルシクロヘキシルなどが含まれる。
【0039】
この上に挙げた単量体、特に共役ジエンを重合させる時にアニオン開始剤として用いるに有用な有機リチウム化合物の具体例には、これらに限定するものでないが、n−ブチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソブチルリチウム、t−ブチルリチウム、トリブチル錫リチウム(共有の米国特許第5,268,439号に記述)、アミルリチウム、シクロヘキシルリチウムなどが含まれる。アニオン開始剤として用いるに適した他の有機リチウム化合物は本分野の技術者に良く知られている。また、いろいろなリチウム開始剤化合物の混合物を用いることも可能である。好適な有機リチウム開始剤はn−ブチルリチウム、トリブチル錫リチウム、そしてヘキサメチレンイミンとn−ブチルリチウムの反応で生成する「インサイチュー」生成リチウムヘキサメチレンイミド開始剤(共有の米国特許第5,496,940号に記述)である。
【0040】
所望の重合を起こさせるに必要な開始剤の量は、数多くの要因、例えば所望の重合体分子量、ポリジエンの所望1,2−および1,4−含有量、そして生成させる重合体に望まれる物性などに応じて幅広い範囲に亘って多様であり得る。この用いる開始剤の量は、一般に、所望重合体の分子量に応じて、リチウムが単量体100グラム当たり0.2ミリモル(mM)の如き少量からリチウムが単量体100グラム当たり約100mMに及んで多様であり得る。
【0041】
重合を、通常は、アニオン重合に通常の溶媒、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンなど中で行う。いろいろな重合技術、例えば半バッチ式および連続重合などを用いることができる。
【0042】
共重合の場合のランダム化(randomization)を促進しかつビニル含有量を高くする目的で、場合により、極性調整剤(polar coordinator)を重合材料に添加することができる。量の範囲はリチウム1当量当たり約1から約90の範囲またはそれ以上の当量である。この量は用いる極性調整剤の種類、望まれるビニル量、用いるスチレンの濃度、そして重合温度、ならびに選択する開始剤に依存する。極性調整剤として用いるに有用な化合物は有機化合物であり、これにはテトラヒドロフラン、線状および環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン、例えば2−2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン、ジピペリジルエタン、ヘキサメチルホスホルアミド、N−N’−ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリブチルアミンなどが含まれる。そのような線状および環状のオリゴマー状オキソラニルアルカンである極性調整剤は米国特許第4,429,091号に記述されている。極性調整剤として用いるに有用な他の化合物には、ヘテロ原子である酸素または硫黄を有しかつ結合していない電子対を有する化合物が含まれる。その例には、モノおよびオリゴアルキレングリコールのジアルキルエーテル、「クラウン」エーテルおよび第三級アミン、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)が含まれる。
【0043】
前記単量体1種または2種以上と溶媒のブレンド物を適切な反応槽に仕込んだ後にこの上に記述した極性調整剤および開始剤を添加することで重合を開始させる。この手順を無水の嫌気性条件下で実施する。これをしばしば乾燥した不活性ガス雰囲気下で実施する。この重合は便利な如何なる温度で実施することもでき、例えば約0℃から約150℃で実施可能である。バッチ(batch)重合の場合、ピーク温度が約50℃から約150℃、より好適には約60℃から約100℃に維持するのが好適である。重合を撹拌下で約0.15時間から24時間継続させる。重合が完了した後、その生成物に本明細書の以下に記述する如きクエンチング剤(quenching agent)、末端キャッピング剤(endcapping agent)および/または連成剤により停止させる(terminated)。このような停止剤を前記反応槽に添加して、この槽を約0.1時間から約4.0時間撹拌する。クエンチングを、通常は、重合体とクエンチング剤の反応の完結を確保する目的で撹拌を約20℃から約120℃の温度で約0.01時間から約1.0時間行うことで実施する。次に、本明細書の以下に考察するように、アルコキシシラン官能基で停止させた重合体はアルコールまたは他のクエンチング剤により処理する。
【0044】
最後に、慣用の技術、例えばドラム乾燥、押出し加工機乾燥、真空乾燥など(水、アルコールまたは蒸気による凝固と組み合わせることもできる)を用いて溶媒を重合体から除去する。水または蒸気による凝固を用いる場合にはオーブンによる乾燥が望ましい可能性がある。
【0045】
重合反応を停止させる1つの方法は、単官能性重合体鎖が得られるようにプロトン性クエンチング剤を用いる方法である。クエンチングは水、蒸気またはアルコール、例えばイソプロパノールなど中で実施可能であるか、或は他の適切ないかなる方法でも実施可能である。クエンチングをまた官能停止剤を用いて実施することで二官能性重合体を生成させることも可能である。所望の官能基を与えようとする時、重合体に結合している炭素−リチウム部分と反応する末端官能性を与える(即ち末端キャッピングを行う)如何なる化合物も選択可能である。そのような化合物の例はアルコール、置換アルジミン、置換ケチミン、ミクラーのケトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−アルキル置換ピロリジノン、1−アリール置換ピロリジノン、四塩化錫、トリブチル錫クロライド、二酸化炭素およびこれらの混合物である。反応性化合物のさらなる例には、共有の米国特許第5,521,309号および5,066,729号に記述されている停止剤(terminators)が含まれる。他の有用な停止剤には、構造式(R)ZX[式中、Zは錫またはケイ素である]で表される停止剤が含まれ得る。Zが錫であるのが好適である。Rは、炭素原子数が約1から約20のアルキル、炭素原子数が約3から約20のシクロアルキル、炭素原子数が約6から約20のアリールまたは炭素原子数が約7から約20のアラルキルである。Rには、例えば、メチル、エチル、n−ブチル、ネオフィル、フェニル、シクロヘキシルなどが含まれ得る。Xは、ハロゲン、例えば塩素または臭素など、またはアルコキシ(−OR)であり、「a」は0から3の整数であり、そして「b」は1から4の整数であり、ここで、a+b=4である。そのような停止剤の例には、四塩化錫、トリブチル錫クロライド、ブチル錫トリクロライド、ブチルケイ素トリクロライド、ならびにテトラエトキシシラン(Si(OEt))およびメチルトリフェノキシシラン(MeSi(OPh))が含まれる。本発明の実施をそのような停止剤のみに限定するものでない、と言うのは、所望の官能基を与える目的で重合体に結合している炭素−リチウム部分と反応し得る他の化合物を選択することも可能であるからである。
【0046】
重合体の停止末端部に官能基を与える停止が好適であるが、例えば四塩化錫または他の連成剤、例えば四塩化ケイ素またはエステルなどによる連成反応で停止させるのも更に好適である。次に行うゴム製品の製造で良好な加工性を維持するには錫連成のレベルを高くするのが望ましい。本発明に従う加硫性弾性重合体組成物で用いる重合体は錫連成を少なくとも約25パーセント有するのが好適である。即ち、例えばゲル浸透クロマトグラフィーで測定した時、連成後の重合体質量の約25パーセントが連成前の重合体より高い分子量である。好適には、連成前の重合体が示す多分散性(数平均分子量に対する重量平均分子量の比率)は幅広い範囲に亘って調節可能であり、約1から約5、好適には1から約2、より好適には1から約1.5である。
【0047】
この上に示したように、本加硫性弾性重合体組成物で用いるに適した弾性重合体であるポリマーを製造する時、重合を実施する技術で公知のいろいろな技術を本発明の範囲から逸脱することなく用いることができる。
【0048】
好適な共役ジエンポリマー、または共役ジエン単量体とモノビニル芳香族単量体から作られたコポリマーまたはターポリマーをトレッドストックコンパウンドにおけるゴム100部として用いることができ、或はそれらを通常用いられるトレッドストック用ゴム(これには天然ゴム、合成ゴムおよびそれらのブレンド物が含まれる)のいずれかとブレンドすることもできる。そのようなゴムは本分野の技術者によく知られており、これらには合成ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、ポリブタジエン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、シリコンゴム、フルオロエラストマー(fluoroelastomers)、エチレンアクリルゴム(ethylene acrylic rubber)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水添ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴムなどが含まれる。本発明の加硫性弾性重合体組成物を通常のゴムとブレンドする場合、この量の範囲は幅広く多様であり得るが、下限はゴム全体の約10から約20重量パーセントであり得る。最小量は主に望まれる物性に依存するであろう。
【0049】
この上に記述した方法を用いて本発明の加硫化された弾性重合体コンパウンドの調製を行う。ゴムコンパウンド化技術で一般に知られている方法、例えばいろいろな加硫性重合体1種または2種以上を通常に用いられるいろいろな添加剤材料、例えば硬化剤、活性化剤、遅延剤および促進剤など、加工用添加剤、例えば油、樹脂(粘着付与樹脂を包含)、可塑剤、顔料、追加的充填材、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、抗酸化剤、抗オゾン剤およびしやく解剤などと共に混合する方法などでゴムコンパウンドのコンパウンド化を行うことができることを本分野の技術者は容易に理解するであろう。本分野の技術者に公知の如く、標準的なゴム混合装置および手順を用いて、硫黄加硫性材料および硫黄による加硫化された材料(ゴム)の意図する使用に応じて、この上に挙げた添加剤を選択して通常量で通常に用いることに加えて、他の通常のゴム添加剤を選択して通常量で用いてもよく、そのような添加剤には、例えば他の充填材、可塑剤、抗酸化剤、硬化剤などが含まれる。
【0050】
そのような弾性重合体組成物を通常のゴム加硫条件下で加硫すると、これは低下したヒステリシスを示し、このことは、製品が示す反発弾性が向上し、転がり抵抗が低下し、そして機械的応力を受けた時の熱蓄積の度合が低いことを意味する。タイヤ、パワーベルトなどを包含する製品が考えられる。転がり抵抗の低下は、勿論、ラジアルばかりでなくバイアスプライタイプの両方の空気入りタイヤにとって有用な特性であり、従って、本発明の加硫性弾性重合体組成物はそのようなタイヤのトレッドストック(treadstocks)を形成させる時に使用可能である。空気入りタイヤの製造は米国特許第5,866,171号、5,876,527号、5,931,211号および5,971,046号に開示されている製造に従って実施可能である。また、他の弾性タイヤ構成要素、例えばサブトレッド、黒色サイドウォール、ボディープライスキム、ビードフィラーなどを形成させる時に本組成物を用いることも可能である。
【0051】
粘着付与剤樹脂を用いる場合、これの典型的な量には約0.5から約10phr、通常は約1から約5phrが含まれる。コンパウンド化助剤(compounding aids)の典型的な量には約1から約50phrが含まれる。そのようなコンパウンド化助剤には、例えば芳香族、ナフテン系および/またはパラフィン系加工油が含まれ得る。抗酸化剤の典型的な量には約0.1から約5phrが含まれる。適切な抗酸化剤、例えばジフェニル−p−フェニレンジアミンなどは本技術分野の技術者に知られている。抗オゾン剤の典型的な量には約0.1から約5phrが含まれる。
【0052】
脂肪酸を用いる場合の典型的な量には約0.5から約3phrが含まれ得、それにはステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸または1種以上の脂肪酸の混合物が含まれ得る。酸化亜鉛の典型的な量には約1から約5phrが含まれる。ワックスの典型的な量には約1から約2phrが含まれる。しばしば、微結晶性ワックスが用いられる。しやく解剤を用いる場合のこれの典型的な量には約0.1から約1phrが含まれる。典型的なしやく解剤は例えばペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドであり得る。
【0053】
この補強されたゴムコンパウンドは公知の加硫剤を約0.1から10phrで用いた通常様式で硬化することができる。適切な加硫剤の一般的開示に関しては、Kirk−Othmer著「化学技術の百科事典」(Encyclopedia of Chemical Technology)、第3版、 Wiley Interscience、N.Y.1982、20巻、365から468頁、特に390から402頁の「加硫剤および補助材料」を参照することができる。加硫剤は単独または組み合わせて使用可能である。
【0054】
加硫は硫黄系加硫剤の存在下で実施する。適切な硫黄系加硫剤の例には「ゴム製造業者(rubbermaker)」の可溶硫黄、硫黄を与える加硫剤、例えば二硫化アミン、高分子量のポリスルフィドまたは硫黄とオレフィンの付加体、そして不溶な高分子量硫黄が含まれる。このような硫黄系加硫剤は好適には可溶な硫黄または可溶な硫黄と不溶な高分子量硫黄の混合物である。この硫黄系加硫剤を約0.1から約10phrの範囲、より好適には約1.5から約7.5phrの範囲の量で用い、約1.5から約5phrの範囲が最も好適である。
【0055】
加硫に要する時間および/または温度を調節しかつ加硫ゴムの特性を向上させる目的で促進剤を用いる。本発明で用いる加硫促進剤には特に制限はない。その例にはチアゾール系加硫促進剤、例えば2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(TBBS)など、そしてグアニジン系加硫促進剤、例えばジフェニルグアニジン(DPG)などが含まれ、これをこの上に記述したように二次的促進剤として用いる。用いる加硫促進剤の量は約0.1から約5phr、好適には約0.2から約3phrである。
【0056】
この上に記述した本発明の方法に従って硫黄による加硫化された本発明の弾性重合体コンパウンドから製造した構成要素を少なくとも1つ含んで成っていて向上した引張り機械的および動的粘弾性特性を示す空気入りタイヤは、通常量の前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を前記シリカと共に前記硬化剤の存在なしに160℃以下の温度で混合した同様なコンパウンドから製造したタイヤ構成要素に比較して好適には65℃におけるtan δが約5%から約20%低いことで判断して低下したヒステリシスを示す。
【0057】
(実施例)
以下に示す実施例で本発明の硫黄加硫性弾性重合体組成物の製造方法を説明する。しかしながら、本実施例は限定を意図するものでない、と言うのは、本分野の技術者は本明細書に開示および請求する本発明の範囲から逸脱することなく本組成物の他の製造方法およびいろいろなコンパウンド化配合を決定することができるからである。
実施例1
本発明の加硫性弾性重合体組成物の製造方法および特性を示す目的で、表1から5に示す個々のコンパウンド化配合および混合条件に従って4種類のゴムストックを調製した。ストック1および2は、実験室規模のブラベンダーミキサーを用いて混合した溶液スチレン−ブタジエンゴム(SBR)であった。ストック3および4は、テトラエトキシシラン(TEOS)で停止した重合体が生成するようにTEOS官能化剤で停止した溶液SBRであった。これらのストックの製造をブラベンダーミキサーを用いてタイヤプラントで行った。ストック2および4が本発明のストックでありそしてストック1および3がそれぞれの比較ストックである。表5に示すように、本発明のストック2である「Si69/MA」は、非常に少量(0.3phr)のテトラスルフィドである連成剤、即ちSi69をn−オクチルトリエトキシシラン(OTES)およびシリカ遮蔽剤であるソルビタンモノオレエート(SMO)と一緒に175℃から180℃の降下温度(drop temperatrue)に至るマスターバッチ段階で混合したコンパウンドである。比較として、ストック1である「Si69/再混練り」は、Si69を155℃の降下温度に至る再混練り段階で添加したコンパウンドである、と言うのは、Si69は160℃を超える温度で安定でないからである。本発明のストック4である「Si69/MA+Si69/再混練り」は、Si69のいくらかをSMOと共に175℃から180℃の降下温度に至るマスターバッチ段階で添加しそして追加量のSi69を145℃の降下温度に至る再混練り段階で添加したコンパウンドである。比較ストック3である「Si69/再混練り」は、Si69を単に145℃の降下温度に至る再混練り段階で添加したストックである。ストック3および4では、エトキシシランのモル含有量が等しくなるようにSi69の量を調整した。ストック2、3および4では、ストック1に入れたSi69が与える硫黄の量に比較して硫黄の量が少ないことから、それを補うように全硫黄含有量を調整した。最終ストックをシート状にした後、171℃で15分間アニーリングした。
実施例2
生ストック(green stock)(即ち最終段階後であるが硬化前に得たストック)をムーニー粘度および硬化特性に関して特徴付け、そのデータを表6に示す。大型のローター(rotor)を用いてムーニー粘度測定を130℃で実施し、ローターを4分間回転させた時の測定値をトルクとして記録した。このローターを開始させる前1分間に亘って前記ストックを130℃に予熱した。tは、ムーニースコーチ測定中に粘度が5ムーニー単位だけ上昇するに要した時間である。これを、加工中(例えば押出し加工中)にコンパウンドの粘度がどれくらいの速さで高くなるかを予測する指数として用いる。ストックの硬化過程を特徴付ける目的でMonsantoのRheometer MD2000を171℃において1分当たり100サイクルの振動数および7%の歪みで用いた。測定値であるts2およびt90はそれぞれ硬化特徴付け試験中に上昇したトルク値が全トルク上昇値の2%および90%になるに要した時間である。これらの値は粘度上昇の速度(ts2)および硬化過程中の硬化速度(t90)を予測するのに有用である。
【0058】
表6に示すデータは、本発明のストック2(Si69/マスターバッチ)が示したコンパウンドムーニー粘度が比較ストック1(Si69/再混練り)が示したコンパウンドムーニー粘度に匹敵していることを示している。しかしながら、Si69の総量をマスターバッチ段階と再混練り段階の間で分割したストック4が示したコンパウンドムーニー粘度は、Si69の全部を再混練り中に添加した比較ストック3が示したそれよりも8単位(約10%)低い。コンパウンドのムーニー粘度が低いと加工性および取り扱い性、特に押出し加工中の加工性および取り扱い性が良好になることから有利である。本発明のストック2および4が示したtスコーチ時間の方が相当する比較ストックのそれよりも長く、そのことから、本発明のストックは加工時間幅、特に押出し加工中の加工時間幅がより広くかつ鋳型の中に流れ込んでそれを満たす時間がより長いと言った利点を有する。本発明のストック1および2が示した硬化速度t90の方が比較ストック1および3が示したそれぞれに比較して速いことが別の利点である。
【0059】
【表1】
Figure 2004511598
【0060】
【表2】
Figure 2004511598
【0061】
【表3】
Figure 2004511598
【0062】
【表4】
Figure 2004511598
【0063】
【表5】
Figure 2004511598
【0064】
実施例3
コンパウンドを貯蔵および硬化させている間の充填材の形態の安定度をコンパウンド化後の充填材凝集度(Payne効果)で測定した。硬化させた4種類のストックの歪み走査試験からPayne効果測定値(ΔG’)および7%歪み時のtan δを得たが、ここでは、この試験を3.14ラジアン/秒の振動数および0.25%から14.75%に至る歪み走査を用いて65℃で実施した。硬化したストックの動的粘弾性特性を温度走査試験で測定した。測定した粘弾性特性は貯蔵弾性率(−20℃におけるG’)、0℃におけるtan δおよび50℃におけるtan δであった。温度走査試験を温度が−100℃から−10℃の範囲の時には0.5%の歪みを用いそして温度が−10℃から+100℃の範囲の時には2%の歪みを用いて31.4ラジアン/秒の振動数で実施した。その結果を表7に挙げる。
【0065】
本発明のストック2および4が示したPayne効果は両方ともこれらそれぞれの比較ストック1および3よりもそれぞれ約19%および約38%低い。従って、シリカ充填材の微分散性は硬化した本発明のストックの各々の方が向上している。本発明のストック2はSi69を入れた再混練りストック1に比較して−20℃におけるG’が低くかつ50℃におけるtan δが低く、このことは、このストックから作られるタイヤ踏み面が示す雪および氷牽引力(−20℃におけるG’)および転がり抵抗(50℃におけるtan δ)が向上することを示している。本発明のストック4はストック3に比較して−20℃におけるG’が低く、0℃におけるtan δが高くかつ50℃におけるtan δが低く、このことは、このストックから作られるタイヤ踏み面が示す雪および氷牽引力、湿牽引力および転がり抵抗が向上することを示している。
【0066】
【表6】
Figure 2004511598
【0067】
【表7】
Figure 2004511598
【0068】
実施例4
ASTM−D 412に記述されている標準的手順を用いて、硬化した4種類のストックが示す引張り特性を25℃で測定した。この引張り試験片は直径が0.05インチで厚みが0.075インチの丸い環であった。この引張り試験では1.0インチのゲージ長を用いた。表8に示した引張り試験結果が示すように、本発明のストック2および4の方がSi69/再混練り比較ストック1および3のそれよりも良好な機械的強度(Tbおよびじん性)を示しかつ破壊時に高い伸び(Eb)を示した。しかしながら、本発明のストック2および4が示した50%歪み時の引張り応力および本発明のストック2が300%歪み時に示した引張り応力はこれらそれぞれの比較ストックが示したそれらよりも低い。このように引張り応力がより低かったことはストック2および4に入れた加工油(SMO)の含有量が高かった結果であろう。加工油の含有量を低くすると比較ストックが示した引張り応力のレベルに匹敵するところまで引張り応力が高くなるであろうと予測する。そのように少なくする量は過度の実験を行うことなく本技術分野の通常の技術者の技術の範囲内である。本発明のストック4が示した機械的特性は比較ストック3のそれよりもはるかに良好である。Lambourn摩耗指数は、本発明のストック4の耐摩耗性の方がストック3のそれよりも良好であることを示している。
【0069】
【表8】
Figure 2004511598
【0070】
要約として、これらの実施例は、少量のテトラスルフィドであるシリカ連成剤、即ちSi69と共に混合のマスターバッチ段階で高温でコンパウンド化したゴムストックは160℃以下の温度の再混練り段階でSi69とコンパウンド化したゴムストックに比べて向上した引張り機械的および動的粘弾性特性を示すことを例証している。
【0071】
好適な態様を言及することで本発明を本明細書に記述してきたが、本発明をその開示した特定の形態に限定することを意図するものでないと理解されるべきである。それとは反対に、添付請求の範囲の範囲内に入るあらゆる変更および代替形態を本発明に包含させることを意図する。

Claims (13)

  1. 場合によりアルコキシシラン末端基を有していてもよい弾性重合体、
    シリカまたはこれとカーボンブラックの混合物を含んで成る補強用充填材、
    シリカ分散剤、
    ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤をシリカの重量を基準にして0.01重量%から1重量%、および
    硫黄を満足される硬化を達成するに有効な量で含んでいる硬化剤、
    を含んで成る硫黄加硫性弾性重合体コンパウンドであって、このコンパウンドが、前記弾性重合体、前記シリカ、前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤および前記シリカ分散助剤を前記硬化剤の存在なしに165℃から200℃の温度で混合することにより生成したものであり、そしてここで、このコンパウンドが、通常量の前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を前記シリカと前記硬化剤の存在なしに160℃以下の温度で混合した同様なコンパウンドに比較して、コンパウンド化後にΔG’で測定して約10%から約50%低い充填材凝集度を示すか或は65℃におけるタンジェントδが5%から20%低いことで判断して低下したヒステリシスを示すコンパウンド。
  2. 前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤がビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドである請求項1記載のコンパウンド。
  3. 前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤が前記シリカの重量を基準にして0.05重量%から1重量%の量で存在する請求項1記載のコンパウンド。
  4. 前記シリカ分散助剤がアルキルアルコキシシラン、水添もしくは非水添CもしくはC糖の脂肪酸エステル、水添もしくは非水添CもしくはC糖のポリオキシエチレン誘導体、ポリオールのエステルおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項1記載のコンパウンド。
  5. 前記アルキルアルコキシシランが式
    Si(OR4−p
    [式中、アルコキシ基は互いに同一または異なり、各Rは、独立して、CからC20の脂肪族、約CからC20の環状脂肪族またはCからC20の芳香族を含んで成り、各Rは、独立して、CからCを含んで成り、そしてpは、1から3の整数である]
    で表される請求項4記載のコンパウンド。
  6. 前記アルキルアルコキシシランがトリエトキシシランでありそしてこれが前記シリカの重量を基準にして0.1重量%から15重量%の量で存在する請求項4記載のコンパウンド。
  7. 前記脂肪酸エステルがソルビタンモノオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレートおよびこれらの混合物から成る群から選択される請求項4記載のコンパウンド。
  8. 前記脂肪酸エステルが前記シリカの重量を基準にして0.1重量%から25重量%の量で存在する請求項4記載のコンパウンド。
  9. 前記脂肪酸エステルのポリオキシエチレン誘導体が前記シリカの重量を基準にして0.1重量%から25重量%の量で存在する請求項4記載のコンパウンド。
  10. 前記弾性ジエン重合体がポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンのコポリマー、ブタジエン−イソプレン−スチレンのターポリマー、イソプレン−スチレンのコポリマーおよびスチレン−ブタジエンのコポリマーから成る群から選択される請求項1記載のコンパウンド。
  11. 硫黄により加硫化された弾性重合体コンパウンドから製造された構成要素を含んで成る空気入りタイヤであって、前記コンパウンドが、場合によりアルコキシシラン末端基を有していてもよい弾性重合体、シリカまたはこれとカーボンブラックの混合物を含んで成る補強用充填材、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤をシリカの重量を基準にして0.01重量%から1重量%、シリカ分散助剤および硫黄が満足される硬化を達成するに有効な量で含まれている硬化剤を含んで成っていて、前記コンパウンドが、前記弾性重合体、前記シリカ、前記シリカ連成剤および前記シリカ分散助剤を前記硬化剤の存在なしに165℃から200℃の温度で混合することにより生成したものであり、そしてここで前記コンパウンドが通常量の前記ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤を前記シリカと前記硬化剤の存在なしに160℃以下の温度で混合した同様なコンパウンドに比較してコンパウンド化後にΔG’で測定して10%から50%低い充填材凝集度を示すか或は65℃におけるタンジェントδが5%から20%低いことで判断して低下したヒステリシスを示す空気入りタイヤ。
  12. 前記弾性重合体がポリイソプレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブタジエン−イソプレンのコポリマー、ブタジエン−イソプレン−スチレンのターポリマー、イソプレン−スチレンのコポリマーおよびスチレン−ブタジエンのコポリマーから成る群から選択される請求項11記載のタイヤ。
  13. 硫黄により加硫化された弾性重合体コンパウンドを製造する方法であって、
    (a)場合によりアルコキシシラン末端基を有していてもよい弾性重合体、シリカまたはこれとカーボンブラックの混合物を含んで成る補強用充填材、ビス(トリアルコキシシリルオルガノ)テトラスルフィドであるシリカ連成剤をシリカの重量を基準にして0.01重量%から1重量%およびシリカ分散助剤を硫黄も硬化剤も添加しないで165℃から200℃の温度で共に混合し、
    (b)この混合物を165℃以下に冷却し、
    (c)工程(b)で得た混合物を硬化剤および満足される硬化を達成するに有効な量の硫黄と共に加硫化温度より低い温度で混合し、そして
    (d)工程(c)で得た混合物を硬化させる、
    工程を含んで成る方法。
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