JP2004506103A - 紙のサイジング方法 - Google Patents

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Abstract

本発明はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、(i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、及び(ii)一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法に関する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む懸濁液に、サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、並びに一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、そのサイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法に関する。
【0002】
(背景技術)
サイジング剤の分散液又はエマルジョンは紙及び板紙に種々の液体による湿潤及び浸透に対する改良された抵抗を与えるために抄紙の際に使用される。サイジング分散液は通常セルロース繊維、任意のてん料及び種々の添加剤を含む水性懸濁液に添加される。水性懸濁液は懸濁液をワイヤ(そこで紙の湿潤ウェブが形成される)に放出するヘッドボックスに供給される。その懸濁液に、普通澱粉及び微粒状材料(これらはワイヤ上の懸濁液の脱水を促進する)の如き化合物が更に添加される。ワイヤから脱水された水(白水と称される)が通常抄紙方法で部分循環される。セルロース懸濁液は或る量の非繊維材料、例えば、てん料、荷電ポリマー、サイジング剤及び種々の荷電汚染物質、即ち、陰イオンくず、電解質、コロイド物質等を含む。非繊維材料の一部はサイジング効率に影響を有し、おそらくサイジング効率を損なうであろう。懸濁液中の高含量の塩の如き多量の荷電化合物はサイジングするのに、即ち、満足なサイジング特性を有する紙を得るのに次第に困難である懸濁液にする。サイジングを損なう懸濁液中に含まれるその他の化合物は種々の親油性木材抽出物であり、これらはリサイクル繊維及び高歩留りパルプ、即ち、メカニカルパルプに由来し得る。増大された量の添加されたサイジング剤はしばしばサイジングを改良するが、高コストだけでなく白水中のサイジング剤の増大された蓄積をもたらす。非繊維材料だけでなく懸濁液中に存在するあらゆるその他の成分の蓄積は白水が抄紙方法へのほんの少量の新鮮な水の導入でもって徹底的に循環される工場では一層顕著であろう。こうして、本発明の目的はサイジングを更に改良することである。本発明の別の目的はサイズを高導電率及び/又は多量の親油性木材抽出物を有するセルロース懸濁液に適用する場合にサイジングを改良することである。更に別の目的は以下に明らかになるであろう。
【0003】
WO 99/55964は紙の製造方法に言及し、この場合、脱水兼歩留り助剤が疎水性基を有する陽イオン性又は両性多糖を含む懸濁液に添加される。多糖は陰イオン微粒状材料及びサイジング剤と一緒に使用されてもよい。
【0004】
WO 99/55965は紙の製造方法に関するものであり、この場合、脱水兼歩留り助剤が芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーを含む懸濁液に添加される。陽イオン有機ポリマーは陰イオン微粒状材料と一緒に使用されることが好適である。
【0005】
米国特許第6001166号は陽イオン澱粉及び陰イオン分散剤、例えば、リグニンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物を含む水性アルキルジケテン分散液に言及している。
【0006】
WO 9833979は陽イオン有機化合物及び陰イオン安定剤を含むセルロース反応性サイジング剤の水性分散液を開示している。
【0007】
(発明の開示)
特許請求の範囲に記載の本発明は驚くことに一般にサイジングを改良し、特に高導電率を有するセルロース繊維を含む水性懸濁液のサイジングを改良することがわかった。更に詳しくは、本発明はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む懸濁液に、サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、並びに一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、そのサイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法に関する。
【0008】
懸濁液に添加される本発明の方法の分散液中に含まれるサイジング剤は既知のあらゆるサイジング剤、例えば、ロジン、例えば、強化ロジン及び/又はエステル化ロジン、ワックス、脂肪酸及び樹脂酸誘導体、例えば、脂肪アミド及び脂肪エステル、例えば、天然脂肪酸のグリセロールトリエステルを含む非セルロース反応性薬剤、及び/又はセルロース反応性薬剤であることが好適である。サイジング分散液はセルロース反応性サイジング剤を含むことが好ましい。サイジング分散液中に含まれるセルロース反応性サイジング剤は当業界で知られているあらゆるセルロース反応性薬剤から選ぶことができる。サイジング剤は疎水性ケテン二量体、ケテン多量体、酸無水物、有機イソシアネート、カルバモイルクロリド及びこれらの混合物、好ましくはケテン二量体及び酸無水物、最も好ましくはケテン二量体から選ばれることが好適である。好適なケテン二量体は下記の一般式(I)を有し、式中、R及びRは飽和又は不飽和炭化水素基、通常、飽和炭化水素基を表し、その炭化水素基は好適には8〜36個の炭素原子を有し、通常、12〜20個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基、例えば、ヘキサデシル基及びオクタデシル基である。ケテン二量体は周囲温度、即ち、25℃、好適には20℃で液体であってもよい。普通、酸無水物は下記の一般式(II)を特徴付けることができ、式中、R及びRは同じであってもよく、また異なっていてもよく、好適には8〜30個の炭素原子を含む飽和又は不飽和炭化水素基を表し、又はR及びRは−C−O−C−部分と一緒になって5〜6員環を形成することができ、必要により30個までの炭素原子を含む炭化水素基で更に置換されていてもよい。商用される酸無水物の例として、アルキル無水コハク酸及びアルケニル無水コハク酸並びに特にイソオクタデセニル無水コハク酸が挙げられる。
【0009】
【化15】
Figure 2004506103
好適なケテン二量体、酸無水物及び有機イソシアネートとして、米国特許第4,522,686号に開示された化合物が挙げられ、この特許が参考として本明細書に含まれる。好適なカルバモイルクロリドの例として、米国特許第3,887,427号に開示されたものが挙げられ、この特許がまた参考として本明細書に含まれる。
【0010】
懸濁液に添加されるサイジング分散液は全分散液/エマルジョンを基準として0.1〜50重量%、好適には20重量%以上のサイジング剤含量を有し得る。ケテン二量体サイジング剤を含む分散液は全分散液を基準として5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%のケテン二量体含量を有してもよい。酸無水物サイジング剤を含む、分散液、又はエマルジョンは全分散液/エマルジョンを基準として0.1〜30重量%、好適には1〜20重量%の酸無水物含量を有してもよい。非セルロース反応性サイジング剤を含む分散液は好適には5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%のサイジング剤含量を有する。サイジング分散液中に含まれる、一つ以上の芳香族基を有するポリマー、即ち、一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマー及び陽イオンポリマーの両方はサイジング剤を基準として約0.1重量%〜約15重量%の量で存在することが好適である。
【0011】
セルロース繊維を含む水性懸濁液に添加されるサイジング剤の量はセルロース繊維及び任意のてん料の乾燥重量を基準として0.01〜5重量%、好適には0.05〜1.0重量%であってもよく、この場合、用量はサイジングされるパルプ又は紙の品質、サイジング剤及びサイジングのレベルに依存する。
【0012】
少なくとも一つの芳香族基を含むポリマーを含むサイジング分散液は陰イオン性又は陽イオン性であってもよく、即ち、分散系と称し得る分散液中に存在する分散剤及び/又は安定剤は夫々全体としての陰イオン電荷又は陽イオン電荷を有する。この分散系は分散液又はエマルジョンの生成を促進するあらゆる薬剤、例えば、多価電解質、表面活性剤及び電解質により例示される分散剤及び/又は安定剤を含んでもよい。陰イオン水性サイジング分散液は陽イオン化合物、即ち、陽イオン多価電解質(全体として陽イオン電荷を有する陽イオン又は両性多価電解質)及び/又は陽イオン表面活性剤及び/又は当業者に知られているあらゆるその他の陽イオン化合物を含んでもよいが、この分散系の全体としての電荷が陰イオンであることを条件とする。一方、陽イオン水性サイジング分散液は陰イオン化合物、即ち、陰イオン多価電解質(全体として陰イオン電荷を有する陰イオン又は両性の多価電解質)及び/又は陰イオン表面活性剤及び/又は当業者に知られているあらゆるその他の陰イオン化合物を含んでもよいが、この分散系の全体としての電荷が陰イオンであることを条件とする。サイジング分散液の陰イオン電荷又は陽イオン電化はゼータマスターSバージョンPCSにより測定し得る。
【0013】
本発明によれば、セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤を添加することを含み、分散液及びサイジング促進剤を懸濁液に別々に添加することを特徴とする方法が提供される。一つ以上の芳香族基を有するポリマーは荷電されなくてもよく、又は荷電されてもよく、好適には荷電され、即ち、ポリマーは陽イオン又は陰イオンであってもよく、このようなものとして両性であり、全体として(正味の)陰イオン電荷又は陽イオン電荷を有する。このポリマーは好適には天然源に由来する有機ポリマー、例えば、多糖、例えば、澱粉、グアーゴム、セルロース、キチン、キトサン、グリカン、ガラクタン、グルカン、キサンタンゴム、ペクチン、マンナン、デキストリン、好ましくは澱粉及びグアーゴムであってもよく、好適な澱粉はジャガイモ、トウモロコシ、小麦、タピオカ、米、ワックス状トウモロコシ、大麦等を含み、又は合成ポリマー、例えば、鎖成長ポリマー、例えば、アクリレート、アクリルアミド及びビニルアミドをベースとするポリマーのようなビニル付加ポリマー、及び段階成長ポリマー、例えば、ポリウレタンであってもよい。有機ポリマーは多糖、即ち、澱粉及びアクリルアミドをベースとするポリマーのようなビニル付加ポリマーから選ばれることが好適である。
【0014】
ポリマーの芳香族基はポリマー主鎖中に存在してもよく、又は、好ましくは、芳香族基はポリマー主鎖に結合され、もしくはそれから延びるペンダント基であってもよく、又はポリマー主鎖に結合され、もしくはそれから延びているペンダント基中に存在してもよい。ポリマーは全体として陰イオン電荷又は陽イオン電荷を有する有機ポリマーであることが好適である。
【0015】
サイジング促進剤は上記ポリマーのいずれであってもよい一つ以上の芳香族基を有する更なるポリマーを含むことが好適である。サイジング促進剤中に含まれる少なくとも一つの芳香族基を含む2種のポリマーの正味の電荷は反対であることが好適であり、それらは通常水性懸濁液に別々に添加される。サイジング促進剤中に含まれるポリマー又は両方のポリマーは一種以上のポリマーがメラミン又はメラミンの誘導体を含み、また含まないことを条件として芳香族基を有する。
【0016】
本発明によれば、一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液並びに一つ以上の芳香族基を有する第一ポリマー及び必要により一つ以上の芳香族基を有する更なる第二ポリマーを含むサイジング促進剤が、水性懸濁液に別々に添加される。別々の添加はサイジング分散液及びサイジング促進剤がセルロース懸濁液(濃厚原液)に異なる位置で、又は実質的に同じ位置であるが、時間的に分離されて添加されることを意味する。更に、サイジング促進剤が芳香族基を有する2種のポリマーを含む場合、それらはまた別々に添加されることが好適である。
【0017】
(発明を実施するための最良の形態)
一つの好ましい実施態様によれば、本発明はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、一つ以上の芳香族基を有するポリマー、好適には一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び/又は一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマー(その陰イオンポリマーは段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーであり、更に好ましくは芳香族基を有する陰イオンポリマーは段階成長ポリマーもしくは天然産芳香族ポリマーである)を含むサイジング分散液;並びに一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、例えば、陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマー、及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマー、好適には段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマー、例えば、ナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーである一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法に関する。
【0018】
本発明の好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び/又は一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマー(その陰イオンポリマーは段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーであり、更に好ましくは一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーは段階成長ポリマーもしくは天然産芳香族ポリマーである)を含むサイジング分散液、並びに一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、及び段階成長ポリマー、多糖及び天然産芳香族ポリマーから選ばれた一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加する。
【0019】
本発明の更に別の好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング分散液(懸濁液に添加されるサイジング分散液の量は乾燥繊維を基準としてサイジング剤として計算して約0.01重量%〜約5.0重量%である)、並びに一つ以上の芳香族基を有する陽イオンポリマー(好適には陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマー、更に好ましくは陽イオン多糖である)、及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤(懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量は乾燥繊維を基準として約0.001重量%〜約3重量%であり、懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量は乾燥繊維を基準として約0.001重量%〜約3重量%である)を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加する。
【0020】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、例えば、陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマー、好適には陽イオン多糖、及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング分散液(懸濁液に添加されるサイジング分散液の量は乾燥繊維を基準としてサイジング剤として計算して約0.01重量%〜約5.0重量%である)、並びに一つ以上の芳香族基を有する陽イオンポリマー(好適には陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマー、更に好ましくは陽イオン多糖である)、及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤(懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量は乾燥繊維を基準として約0.001重量%〜約3重量%であり、懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量は乾燥繊維を基準として約0.001重量%〜約3重量%である)を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加する。
【0021】
本発明の更に好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、セルロース反応性サイジング剤のようなサイジング剤、及び芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び/又は段階成長ポリマー、多糖及び天然産芳香族ポリマーから選ばれた芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング分散液、並びに構造式(I):
【0022】
【化16】
Figure 2004506103
(式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
を有する陽イオン多糖、又は一般式(II):
【0023】
【化17】
Figure 2004506103
(式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基を含む置換基であり、かつXは陰イオン対イオンである)
により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られたビニル付加ポリマー;及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤を添加することを含む。
【0024】
本発明の更に別の好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤、芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び/又は芳香族基を有する陰イオンポリマー(その陰イオンポリマーは段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーであり、更に好ましくは芳香族基を有する陰イオンポリマーは段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマーである)を含むサイジング分散液、並びに構造式(I):
【0025】
【化18】
Figure 2004506103
(式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
を有する陽イオン多糖、及び段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤を添加することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加する。
【0026】
本発明の更に別の好ましい実施態様によれば、紙のサイジング方法はセルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び/又は段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング分散液、並びに一般式(II):
【0027】
【化19】
Figure 2004506103
(式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基を含む置換基であり、かつXは陰イオン対イオンである)
により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られた陽イオンビニル付加ポリマー、及び更に段階成長ポリマー、多糖及び天然産芳香族ポリマーから選ばれた芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤を添加することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加する。
【0028】
一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマー(促進剤及び/又は分散液、好適には促進剤中に含まれる)は段階成長ポリマー、多糖及び天然産芳香族ポリマーから選ばれることが好ましく、但し、その陰イオンポリマーはメラミンスルホン酸縮合ポリマーではないことを条件とする。通常、陰イオンポリマーは縮合ナフタレンスルホネートのようなナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー及びスルホネートリグニンの如き変性リグニンポリマーから選ばれる。陰イオンポリマーは縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートであることが最も好ましい。
【0029】
本発明によれば、サイジング分散液及びサイジング促進剤は水性懸濁液に別々に添加される。このサイジング分散液はサイジング促進剤中に含まれるものと同じポリマーを含んでもよいが、サイジングに関する有意な改良は、サイジング促進剤及びサイジング分散液がセルロース懸濁液に別々に添加される場合にのみ観察される。別々の添加はサイジング促進剤のポリマーのいずれかを含んでもよいサイジング分散液及びサイジング促進剤が製紙工場で異なる位置で、又は実質的に同じ位置であるが時間的に分離されて添加されることを意味する。更に、サイジング促進剤を生成する陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーがまた別々に添加されることが好適である。サイジング促進剤中に含まれる芳香族基を有する陰イオンポリマーはサイジング分散液及び陽イオン有機ポリマーの両方の後に懸濁液に添加されることが好ましい。
【0030】
陽イオンポリマー
サイジング促進剤の一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー(これはまたサイジング分散液中に含まれてもよい)は天然源又は合成源から誘導でき、線状、分岐又は架橋であってもよい。陽イオンポリマーは水溶性又は水分散性であることが好ましい。好適な陽イオンポリマーの例として、陽イオン多糖、例えば、澱粉、グアーゴム、セルロース、キチン、キトサン、グリカン、ガラクタン、グルカン、キサンタンゴム、ペクチン、マンナン、デキストリン、好ましくは澱粉及びグアーゴム(好適な澱粉はジャガイモ、トウモロコシ、小麦、タピオカ、米、ワックス状トウモロコシ、大麦等を含む);陽イオン合成有機ポリマー、例えば、陽イオン鎖成長ポリマー、例えば、アクリレート、アクリルアミド及びビニルアミドをベースとするポリマーのような陽イオンビニル付加ポリマー、及び陽イオン段階成長ポリマー、例えば、陽イオンポリウレタンが挙げられる。陽イオン有機ポリマーは多糖、即ち、澱粉、及び芳香族基を有するアクリルアミドをベースとするポリマーのような陽イオンビニル付加ポリマーからなる群から選ばれることが好適である。
【0031】
陽イオン有機ポリマーの芳香族基はポリマー主鎖又はポリマー主鎖に結合される置換基、好ましくは置換基中に存在し得る。好適な芳香族基の例として、アリール基、アラルキル基及びアルカリール基、例えば、フェニル基、フェニレン基、ナフチル基、キシリレン基、ベンジル基及びフェニルエチル基、好ましくはベンジル基、窒素含有芳香族(アリール)基、例えば、ピリジニウム及びキノリニウム、並びにこれらの基の誘導体が挙げられる。陽イオンポリマー並びに陽イオンポリマーを調製するのに使用されるモノマー中に存在し得る陽イオンに荷電された基の例として、四級アンモニウム基、ターシャリーアミノ基及びこれらの酸付加塩が挙げられる。
【0032】
好ましい実施態様によれば、芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーは陽イオン多糖から選ばれる。多糖の芳香族基は多糖中に存在する窒素又は酸素のようなヘテロ原子に結合されてもよく、このヘテロ原子はそれが窒素である場合には必要により荷電されていてもよい。この芳香族基はまたヘテロ原子を含む基、例えば、アミド、エステル又はエーテルに結合されてもよく、これらの基は、例えば、原子の鎖を介して、多糖主鎖に結合されてもよい。好適な芳香族基及び芳香族基を含む基の例として、アリール基及びアラルキル基、例えば、フェニル、フェニレン、ナフチル、フェニレン、キシリレン、ベンジル及びフェニルエチル;窒素含有芳香族(アリール)基、例えば、ピリジニウム及びキノリニウム、並びに前記芳香族基に結合された一つ以上の置換基がヒドロキシル、ハライド、例えば、塩化物、ニトロ、及び1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれる場合にはこれらの基の誘導体が挙げられる。
陽イオン有機ポリマーは一般構造式(I):
【0033】
【化20】
Figure 2004506103
(式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合する基、好適にはC原子及びH原子、及び必要によりO原子及び/又はN原子を含む原子の鎖、通常2〜18個、好適には2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基(必要により一つ以上のヘテロ原子、例えば、O又はNにより中断又は置換されていてもよい)、例えば、アルキレンオキシ基又はヒドロキシプロピレン基(−CH−CH(OH)−CH−)であり、R及びRは夫々H又は、好ましくは、炭化水素基、好適には1〜3個の炭素原子、好適には1又は2個の炭素原子を有するアルキルであり、Rは好適にはアラルキル基、例えば、ベンジル基及びフェニルエチル基を含む芳香族炭化水素基であり、nは約2から約300,000まで、好適には5から200,000まで、好ましくは6から125,000までの整数であり、又はR、R及びRはNと一緒になって5〜12個の炭素原子を含む芳香族基を形成し、かつXは陰イオン対イオン、通常塩化物のようなハライドである)
を有する陽イオン多糖から選ばれることが好ましい。
【0034】
芳香族基変性陽イオン多糖は広範囲にわたって変化する置換度を有し得る。陽イオン置換度(DS)は0.01〜0.5、好適には0.02〜0.3、好ましくは0.025〜0.2であってもよく、芳香族置換度(DSAr)は0.01〜0.5、好適には0.02〜0.3、好ましくは0.025〜0.2であってもよく、また陰イオン置換度(DS)は0〜0.2、好適には0〜0.1、好ましくは0〜0.05であってもよい。
【0035】
多糖は既知の方法で陽イオン基及び/又は芳香族基を含む一種以上の薬剤を使用して多糖を陽イオン及び芳香族変性にかけることにより、例えば、その薬剤をアルカリ物質、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物の存在下で多糖と反応させることにより調製し得る。陽イオン及び芳香族変性にかけられる多糖はノニオン、陰イオン、両性又は陽イオンであってもよい。好適な変性剤として、ノニオン薬剤、例えば、アラルキルハライド、例えば、塩化ベンジル及び臭化ベンジル;エピクロロヒドリンと先に定義された芳香族基を含む少なくとも一つの置換基を有するジアルキルアミンの反応生成物(3−ジアルキルアミノ−1,2−エポキシプロパンを含む);及び陽イオン薬剤、例えば、エピクロロヒドリンと先に定義された芳香族基を含む少なくとも一つの置換基を有する三級アミン(アルカリールジアルキルアミン、例えば、ジメチルベンジルアミンを含む)の反応生成物;アリールアミン、例えば、ピリジン及びキノリンが挙げられる。この型の好適な陽イオン薬剤として、2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド及びハロヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド、例えば、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−(疎水性アルキル)−N,N−ジ(低級アルキル)アンモニウムクロリド及びN−グリシジル−N−(疎水性アルキル)−N,N−ジ(低級アルキル)アンモニウムクロリド(その芳香族基は先に定義されたとおりであり、疎水性アルキルは特にオクチル、デシル及びドデシルであり、かつ低級アルキルはメチル又はエチルである);並びにハロヒドロキシプロピル−N,N−ジアルキル−N−アルカリールアンモニウムハライド及びN−グリシジル−N−(アルカリール)−N,N−ジアルキルアンモニウムクロリド、例えば、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−(アルカリール)−N,N−ジ(低級アルキル)アンモニウムクロリド(アルカリール及び低級アルキル基は先に定義されたとおりである)、特にN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;及びN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムクロリドが挙げられる。一般に、ノニオン芳香族薬剤を使用する場合、多糖は疎水性変性の前後に当業界で知られている陽イオン薬剤のいずれかを使用することにより陽イオンにされることが好適である。好適な陽イオン変性剤及び/又は芳香族変性剤、芳香族基変性多糖及びそれらの調製方法の例として、米国特許第4,687,519号及び同第5,463,127号;国際特許出願WO 94/24169、欧州特許出願第189935号;並びにS.P.Patel,R.G.Patel及びV.S.Patel,Starch/Starke,41(1989),No.5,pp.192−196に記載されたものが挙げられ、これらの教示が参考として本明細書に含まれる。
【0036】
更に別の好ましい実施態様によれば、陽イオン有機ポリマーは芳香族基を有する少なくとも一種のモノマー、好適にはエチレン性不飽和モノマーを含む一種以上のモノマーから調製されたホモポリマー及びコポリマーから選ばれる。陽イオンポリマーは線状又は分岐であってもよい。陽イオンポリマーの芳香族基はポリマー主鎖中に存在してもよく、又は好ましくは、それはポリマー主鎖に結合され、もしくはそれから延びるペンダント基であってもよく、又はポリマー主鎖に結合され、もしくはそれから延びるペンダント基中に存在してもよい。好適な芳香族(アリール)基として、必要により置換されていてもよい、フェニル基、必要により置換されていてもよい、フェニレン基、及び必要により置換されていてもよい、ナフチル基を含むもの、例えば、一般式−C、−C−、−C−、及び−C−を有する基、例えば、フェニレン(−C−)、キシリレン(−CH−C−CH−)、フェニル(−C)、ベンジル(−CH−C)、フェネチル(−CHCH−C)、及び置換フェニル(例えば、−C−Y、−C、及び−C)(式中、フェニル環に結合された一つ以上の置換基(Y)はヒドロキシル、ハライド、例えば、塩化物、ニトロ、及び1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基から選ばれてもよい)の形態の基が挙げられる。
【0037】
陽イオンポリマーはビニル付加ポリマーであることが好ましい。本明細書に使用される“ビニル付加ポリマー”という用語は、一種以上のビニルモノマー又はエチレン性不飽和モノマー(例えば、アクリルアミドをベースとするモノマー及びアクリレートをベースとするモノマーが挙げられる)の付加重合により調製されたポリマーを表す。陽イオンポリマーは一般式(II):
【0038】
【化21】
Figure 2004506103
(式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々好ましくは1〜3個の炭素原子、通常1〜2個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子、好適には2〜4個の炭素原子を有するアルキレン基、又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基、好適にはフェニル基又は置換フェニル基を含む置換基(これは通常1〜3個の炭素原子、好適には1〜2個の炭素原子を有するアルキレン基により窒素に結合し得る)であり、好ましくはQはベンジル基(−CH−C)であり、かつXは陰イオン対イオン、通常塩化物のようなハライドである)
により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られた陽イオンビニル付加ポリマーから選ばれることが好適である。一般式(II)により表される好適なモノマーの例として、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート及びジメチルアミノヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノヒドロキシプロピルメタクリレート、並びにジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、例えば、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、及びジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミドを塩化ベンジルで処理することにより得られた四級モノマーが挙げられる。一般式(II)の好ましい陽イオンモノマーとして、ジメチルアミノエチルアクリレートベンジルクロリド四級塩及びジメチルアミノエチルメタクリレートベンジルクロリド四級塩が挙げられる。
【0039】
陽イオンビニル付加ポリマーは芳香族基を有する陽イオンモノマーから調製されたホモポリマー又は芳香族基を有する陽イオンモノマー及び一種以上の共重合性モノマーを含むモノマー混合物から調製されたコポリマーであってもよい。好適な共重合性ノニオンモノマーとして、一般式(III):
【0040】
【化22】
Figure 2004506103
(式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々H又は炭化水素基、好適には1〜6個、好適には1〜4個、通常1〜2個の炭素原子を有するアルキルであり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子、好適には2〜4個の炭素原子のアルキレン基、又はヒドロキシプロピレン基であり、又はA及びBは両方とも何もなく、それによりCとNの間に単結合がある(O=C−NR))により表されるモノマーが挙げられる。この型の好適な共重合性モノマーの例として、アクリルアミド、メタクリルアミド;N−アルキルアクリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド及びN,N−ジアルキルアクリルアミド、N,N−ジアルキルメタクリルアミドのようなアクリルアミドをベースとするモノマー、例えば、N−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−n−ブチルアクリルアミド、N−n−ブチルメタクリルアミド、N−イソブチルアクリルアミド、N−イソブチルメタクリルアミド及びN−t−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド;並びにジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、例えば、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド及びジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルメタクリルアミド;ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレートのようなアクリレートをベースとするモノマー、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルアクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート及びジメチルアミノヒドロキシプロピルアクリレート;並びにビニルアミド、例えば、N−ビニルホルムアミド及びN−ビニルアセトアミドが挙げられる。好ましい共重合性ノニオンモノマーとして、アクリルアミド及びメタクリルアミド、即ち、アクリルアミド、メタクリルアミドが挙げられ、主ポリマーはアクリルアミドをベースとするポリマーであることが好ましい。
好適な共重合性陽イオンモノマーとして、一般式(IV):
【0041】
【化23】
Figure 2004506103
(式中、RはH又はCHであり、R、R及びR10は夫々H又は好ましくは炭化水素基、好適には1〜3個の炭素原子、通常1〜2個の炭素原子を有するアルキルであり、AはO又はNHであり、Bは2〜4個の炭素原子、好適には2〜4個の炭素原子のアルキレン基、又はヒドロキシプロピレン基であり、かつXは陰イオン対イオン、通常メチルスルフェート又は塩化物のようなハライドである)
により表されるモノマーが挙げられる。好適な陽イオン共重合性モノマーの例として、通常HCl、HSO等のような酸、又は塩化メチル、ジメチル硫酸等のような四級化剤を使用して調製された、上記ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート及びジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドの酸付加塩及び四級アンモニウム塩;並びにジアリルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。好ましい共重合性陽イオンモノマーとして、ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロリド四級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロリド四級塩及びジアリルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、種々のスルホン化ビニル付加モノマー等のような共重合性陰イオンモノマーがまた好ましくは少量で使用し得る。
【0042】
陽イオンビニル付加モノマーは一般に1〜99モル%、好適には2〜50モル%、好ましくは5〜20モル%の好ましくは一般式(II)により表される、芳香族基を有する陽イオンモノマー、及び99〜1モル%、好適には98〜50モル%、好ましくは95〜80モル%のその他の共重合性モノマー(これは好ましくはアクリルアミド又はメタクリルアミドを含む)を含むモノマー混合物から調製でき、モノマー混合物は好適には98〜50モル%、好ましくは95〜80モル%のアクリルアミド又はメタクリルアミドを含み、%の合計は100である。
【0043】
陽イオンポリマーはまた芳香族基を含む一種以上のモノマーの縮合反応により調製されたポリマーから選ばれてもよい。このようなモノマーの例として、トルエンジイソシアネート、ビスフェノールA、フタル酸、無水フタル酸等が挙げられ、これらは陽イオンポリウレタン、陽イオンポリアミドアミン等の調製に使用し得る。
【0044】
また、陽イオンポリマーは芳香族基を含む薬剤を使用する芳香族変性にかけられたポリマーであってもよい。この型の好適な変性剤として、塩化ベンジル、臭化ベンジル、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N−ベンジル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、及びN−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ピリジニウムクロリドが挙げられる。このような芳香族変性に適したポリマーとして、ビニル付加ポリマーが挙げられる。ポリマーが変性剤により四級化し得る三級窒素を含む場合、このような薬剤の使用は通常ポリマーが陽イオンにされることをもたらす。また、芳香族変性にかけられるポリマーは陽イオン、例えば、陽イオンビニル付加ポリマーであってもよい。
【0045】
通常、陽イオンポリマーの電荷密度は乾燥ポリマー1g当り0.1〜6.0ミリ当量、好適には0.2〜4.0ミリ当量、好ましくは0.5〜3.0ミリ当量の範囲内である。合成ポリマーの重量平均分子量は通常少なくとも約500,000、好適には約1,000,000以上、好ましくは約2,000,000以上である。上限は重要ではない。それは約50,000,000、通常30,000,000、好適には25,000,000であってもよい。
【0046】
陰イオンポリマー
サイジング促進剤中に含まれる一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマー(これはサイジング分散液中に含まれてもよい)は段階成長ポリマー、多糖及び天然産芳香族ポリマーからなる群から選ばれる。本明細書に使用される“段階成長ポリマー”という用語は、段階成長重合により得られたポリマーを表し、これらはまた夫々段階反応ポリマー及び段階反応重合と称される。陰イオンポリマーは芳香族基を有することが好ましいが、陰イオンポリマーはメラミンスルホン酸縮合ポリマーではないことを条件とする。陰イオンポリマーは段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマーであってもよい。本発明の陰イオンポリマーは線状、分岐又は架橋であってもよい。陰イオンポリマーは水溶性又は水分散性であることが好ましい。陰イオンポリマーは有機であることが好ましい。
【0047】
好ましい陰イオン芳香族ポリマーはナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー及び変性リグニンポリマーであり、縮合ナフタレンスルホネートのようなナフタレンスルホネート縮合ポリマー、及びリグニンスルホネートのような変性リグニンポリマーが更に好ましい。
【0048】
陰イオンポリマーの芳香族基はポリマー主鎖又はポリマー主鎖に結合されている置換基中に存在し得る。好適な芳香族基の例として、アリール基、アラルキル基及びアルカリール基並びにこれらの誘導体、例えば、フェニル、トリル、ナフチル、フェニレン、キシリレン、ベンジル、フェニルエチル及びこれらの基の誘導体が挙げられる。陰イオンポリマー並びに陰イオンポリマーを調製するのに使用されるモノマー中に存在し得る陰イオンに荷電された基の例として、陰イオン電荷を有する基及び水に溶解又は分散された場合に陰イオン電荷を有する酸基(本明細書中でこれらの基は集約して陰イオン基と称される)、例えば、ホスフェート、ホスホネート、スルフェート、スルホン酸、スルホネート、カルボン酸、カルボキシレート、アルコキシド及びフェノール基、即ち、ヒドロキシ置換フェニル及びヒドロキシ置換ナフチルが挙げられる。陰イオン電荷を有する基は通常アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニアの塩である。
【0049】
本発明の好適な陰イオン段階成長重合生成物の例として、縮合ポリマー、即ち、段階成長縮合重合により得られたポリマー、例えば、ホルムアルデヒドの如きアルデヒドと一つ以上の陰イオン基を含む一種以上の芳香族化合物、詳しくは縮合ナフタレンスルホネート型ポリマー、及び尿素の如き縮合重合に有益な任意のその他のコモノマーの縮合物が挙げられる。陰イオン基を含む好適な芳香族化合物の例として、フェノール化合物及びナフトール化合物、例えば、フェノール、ナフトール、レゾルシノール及びこれらの誘導体、芳香族酸及びこれらの塩、例えば、フェニル、フェノール、ナフチル及びナフトールの酸及び塩、通常スルホン酸及びスルホン酸塩、例えば、ベンゼンスルホン酸及びベンゼンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸及びキシレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸及びナフタレンスルホン酸塩、フェノールスルホン酸及びフェノールスルホン酸塩が挙げられる。
【0050】
本発明の更に好適な陰イオン段階成長重合生成物の例として、付加ポリマー、即ち、段階成長付加重合により得られたポリマー、例えば、芳香族イソシアネート及び/又は芳香族アルコールを含むモノマー混合物から調製された陰イオンポリウレタンが挙げられる。好適な芳香族イソシアネートの例として、ジイソシアネート、例えば、トルエン−2,4−ジイソシアネート及びトルエン−2,6−ジイソシアネート並びにジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートが挙げられる。好適な芳香族アルコールの例として、2価アルコール、即ち、ジオール、例えば、ビスフェノールA、フェニルジエタノールアミン、グリセロールモノテレフタレート及びトリメチロールプロパンモノテレフタレートが挙げられる。フェノール及びこれらの誘導体の如き1価芳香族アルコールがまた使用されてもよい。モノマー混合物はまた非芳香族のイソシアネート及び/又はアルコール、通常ジイソシアネート及びジオール、例えば、ポリウレタンの調製に有益であると知られているもののいずれかを含んでもよい。陰イオン基を含む好適なモノマーの例として、トリオール、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン及びグリセロールと、ジカルボン酸又はこれらの酸無水物、例えば、コハク酸及び無水コハク酸、テレフタル酸及び無水テレフタル酸のモノエステル反応生成物、例えば、グリセロールモノスクシネート、グリセロールモノテレフタレート、トリメチロールプロパンモノスクシネート、トリメチロールプロパンモノテレフタレート、N,N−ビス−(ヒドロキシエチル)−グリシン、ジ−(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、N,N−ビス−(ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸等が挙げられ、必要により、また通常、塩基、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、アンモニア又はアミン、例えば、トリエチルアミンとの反応と組み合わされ、それによりアルカリ金属、アルカリ土類金属又はアンモニウム対イオンを生成する。
【0051】
本発明の好適な陰イオン鎖成長重合生成物の例として、芳香族基を有する少なくとも一種のモノマー及び通常ノニオンモノマー、例えば、アクリレートをベースとするモノマー及びアクリルアミドをベースとするモノマーと共重合性の、陰イオン基を有する少なくとも一種のモノマーを含むビニルモノマー又はエチレン性不飽和モノマーの混合物から得られた陰イオンビニル付加ポリマーが挙げられる。好適な陰イオンモノマーの例として、アクリル酸、メタクリル酸及びパラビニルフェノール(ヒドロキシスチレン)が挙げられる。
【0052】
好適な陰イオン多糖の例として、澱粉、グアーゴム、セルロース、キチン、キトサン、グリカン、ガラクタン、グルカン、キサンタンゴム、ペクチン、マンナン、デキストリン、好ましくは澱粉、グアーゴム及びセルロース誘導体が挙げられ、好適な澱粉として、ジャガイモ、トウモロコシ、小麦、タピオカ、米、ワックス状トウモロコシ及び大麦、好ましくはジャガイモが挙げられる。多糖中の陰イオン基は生来のものであってもよく、かつ/又は化学処理により導入されてもよい。多糖中の芳香族基は当業界で知られている化学方法により導入し得る。
【0053】
本発明の好適な(変性)天然産芳香族陰イオンポリマーの例として、クラフトリグニン、例えば、ホルムアルデヒドと共重合されたリグニン付加物及びスルホン化リグニンのような変性リグニンポリマー、例えば、リグニンスルホネート及びタンニン抽出物、即ち、幾つかの木材種の樹皮の有機抽出物中に存在する天然産ポリフェノール物質が挙げられる。
【0054】
陰イオンポリマーの重量平均分子量は、とりわけ、使用されるポリマーの型に依存して広い制限内で変化することができ、通常それは少なくとも約500、好適には約2,000以上、好ましくは約5,000以上である。上限は重要ではない。それは約200,000,000、通常150,000,000、好適には100,000,000、好ましくは1,000,000であってもよい。
【0055】
陰イオンポリマーは、とりわけ、使用されるポリマーの型に依存して広範囲にわたって変化する陰イオン置換度(DS)を有し得る。DSは通常0.01〜2.0、好適には0.02〜1.8、好ましくは0.025〜1.5であり、芳香族置換度(DS)は0.001〜1.0、通常0.01〜0.8、好適には0.02〜0.7、好ましくは0.025〜0.5であってもよい。陰イオンポリマーが陽イオン基を含む場合、陽イオン置換度(DS)は、例えば、0〜0.2、好適には0〜0.1、好ましくは0〜0.05であってもよく、その陰イオンポリマーは全体として陰イオン電荷を有する。通常、陰イオンポリマーの陰イオン電荷密度は乾燥ポリマー1g当り0.1〜6.0ミリ当量、好適には0.5〜5.0ミリ当量、好ましくは1.0〜4.0ミリ当量の範囲内である。
【0056】
芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及びサイジング促進剤の芳香族基を有する陰イオンポリマーはサイジング分散液の添加とは別々に、かつ、とりわけ、原料の型、塩含量、塩の型、てん料含量、てん料の型、添加の時点等に応じて広い制限内で変化し得る量であらゆる順序で水性懸濁液(原料)に添加し得る。一般に、ポリマーはそれらを添加しない場合に得られるよりも良好なサイジングを与える量で添加され、通常陽イオン有機ポリマーは陰イオンポリマーを添加する前に原料に添加される。陽イオンポリマーは乾燥原料物質を基準として少なくとも0.001重量%、しばしば少なくとも0.005重量%の量で通常添加されるが、その上限は通常3重量%、好適には2.0重量%である。陰イオンポリマーは乾燥原料物質を基準として少なくとも0.001重量%、しばしば少なくとも0.005重量%で通常添加されるが、その上限は通常3重量%、好適には1.5重量%である。
【0057】
陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーとは別に、サイジング促進剤はサイジング効率を改良するその他の化合物、例えば、陰イオン微粒状材料、例えば、シリカをベースとする粒子及びスメクタイト型のクレー、低分子量陽イオン有機ポリマー、ミョウバン、アルミン酸塩、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウムのようなアルミニウム化合物、及びポリアルミニウム化合物、例えば、ポリ塩化アルミニウム、ポリ硫酸アルミニウム、塩化物イオン及び硫酸イオンの両方を含むポリアルミニウム化合物、ポリケイ酸硫酸アルミニウム及びこれらの混合物、陰イオンビニル付加ポリマー並びにこれらの組み合わせを含んでもよい。
【0058】
本発明の方法は高導電率を有する、セルロース繊維、及び任意のてん料を含む懸濁液からの紙の製造に使用されることが好ましい。通常、原料の導電率は少なくとも0.20mS/cm、好適には少なくとも0.5mS/cm、好ましくは少なくとも3.5mS/cmである。非常に良好なサイジング結果が5.0mS/cm以上、更には7.5mS/cm以上の導電率レベルで観察された。導電率は通常の装置、例えば、クリスチャン・バーナーにより供給されるWTW LF 539装置により測定し得る。上記値は抄紙機のヘッドボックスに供給され、もしくはその中に存在するセルロース懸濁液の導電率を測定することにより、又は懸濁液を脱水することにより得られた白水の導電率を測定することにより測定されることが好適である。高導電率レベルは塩(電解質)の高含量を意味し、この場合、種々の塩はアルカリ金属、例えば、Na及びK、アルカリ土類金属、例えば、Ca2+及びMg2+、アルミニウムイオン、例えば、Al3+、Al(OH)2+及びポリアルミニウムイオンのような1価、2価及び多価の陽イオン、並びにハライド、例えば、Cl、硫酸イオン、例えば、SO 2−及びHSO 、炭酸イオン、例えば、CO 2−及びHCO 、ケイ酸イオン及び低級有機酸のような1価、2価及び多価の陰イオンをベースとし得る。本発明は高含量の2価及び多価の陽イオンの塩を有する原料からの紙の製造に特に有益であり、通常、陽イオン含量は少なくとも200ppm、好適には少なくとも300ppm、好ましくは少なくとも400ppmである。これらの塩は特に総合工場で原料を生成するのに使用されるセルロース繊維及びてん料に由来することがあり、この場合、パルプ工場からの濃縮された水性繊維懸濁液が通常水と混合されて製紙工場における紙製造に適した希薄な懸濁液を生成する。この塩はまた原料に導入された種々の添加剤、その方法に供給される新鮮な水に由来することがあり、又は随時添加等されてもよい。更に、この塩の含量は白水が徹底的に循環される方法で通常高く、これはその方法で循環している水中の塩のかなりの蓄積をもたらし得る。
【0059】
更に、本発明は白水が徹底的に、即ち、高い白水密閉度で循環される場合、例えば、0〜30トンの新鮮な水が製造される乾燥紙1トン当り使用され、通常20トン未満、好適には15トン未満、好ましくは10トン未満、特別には5トン未満の新鮮な水/紙1トンが使用される場合の製紙方法を含む。その方法で得られた白水の循環は白水をセルロース繊維及び/又は任意のてん料と混合してサイジングされる懸濁液を生成することを含むことが好適である。それは白水をセルロース繊維、及び任意のてん料を含む懸濁液と混合することを含み、その後に懸濁液がサイジングのためのフォーミングワイヤに入ることが好ましい。
【0060】
製紙に通常である更なる添加剤、例えば、付加的な乾燥強度増強剤、湿潤強度増強剤が本発明の添加剤と組み合わせて勿論使用し得る。セルロース懸濁液、又は原料はまた通常の型の無機てん料、例えば、カオリン、チャイナクレー、二酸化チタン、石膏、タルク並びに天然炭酸カルシウム及び合成炭酸カルシウム、例えば、チョーク、粉砕大理石及び沈降炭酸カルシウムを含んでもよい。
【0061】
本発明の方法は紙の製造に使用される。本明細書に使用される“紙”という用語は、勿論、紙及びその製品だけでなく、その他のシート又はウェブのような製品、例えば、ボード及び板紙、並びにこれらの製品を含む。その方法はセルロースを含む繊維の異なる型の懸濁液からの紙の製造に使用でき、懸濁液は乾燥物質を基準として少なくとも25重量%、好ましくは少なくとも50重量%のこのような繊維を含むことが好適である。この懸濁液はケミカルパルプ、例えば、硫酸パルプ、亜硫酸パルプ及び有機溶剤パルプ、メカニカルパルプ、例えば、サーモメカニカルパルプ、ケモ−サーモメカニカルパルプ、リファイナパルプ及び砕木パルプ(広葉樹及び針葉樹の両方から)からの繊維をベースとすることができ、また必要により脱インキパルプからのリサイクル繊維、及びこれらの混合物をベースとし得る。本発明はリサイクル繊維及び脱インキパルプを含むパルプをベースとする懸濁液からの紙の製造に特に有益であり、このような源のセルロース繊維の含量は100%まで、好適には20%〜100%であってもよい。
【0062】
本発明が以下の実施例で更に説明されるが、これらは本発明を限定することを目的とするものではない。部数及び%は、特にことわらない限り、夫々重量部及び重量%に関する。
【0063】
以下の実施例において、サイジング分散液及びサイジング促進剤はセルロース懸濁液に別々に添加された。更に、促進剤が芳香族基を有する一種より多いポリマーを含んだ場合、これらのポリマーは互いに対し、かつ分散液に対し懸濁液に別々に添加された。
【0064】
(実施例)
実施例1
cobb60試験を使用することにより、その方法のサイジング性能を評価した。アルキルケテン二量体、縮合ナフタレンスルホネート及びジ(水添牛脂)ジメチルアンモニウムクロリドを含む陰イオンサイジング分散液を調製した。サイジング分散液は30%のAKD含量を有し、AKDを基準として4%のジ(水添牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド及び6%の縮合ナフタレンスルホネートを含んでいた。サイジング分散液を5kg AKD/乾燥原料1トンの量で原料に添加した。
【0065】
サイジング促進剤中に含まれる窒素含有ベンジル基に関して0.065の陽イオン置換度DSを有する陽イオン澱粉及び/又は縮合ナフタレンスルホネート(トレード名タモール(登録商標)として入手し得る)を完成紙料に更に添加した。更に、サイジング促進剤中に含まれる付加的な成分を適当な場合に表1により示されるように原料に添加し、これは0.065のDSを有する芳香族基を含まない陽イオン澱粉及びゾルとして用意された陰イオン無機シリカ粒子を含んでいた。
【0066】
使用した完成紙料は80重量%の漂白カバ/マツ(60/40)硫酸パルプ及び20重量%のCaCOをベースとし、200CSFまで精製され、原料1リットル当り0.3gのNaSOを含み、461μS/cmの導電率及び8.1のpHを有していた。
【0067】
【表1】
Figure 2004506103
【0068】
実施例2
実施例1と同じ陰イオンサイジング分散液、同じサイジング促進剤及び同じ原料を使用して、その方法のサイジング性能を評価したが(cobb60試験)、塩化カルシウムを原料に添加して導電率を5000μS/cmに調節した。添加した促進剤のポリマー及びサイジング剤(AKD)の量を表2に示す。
【0069】
【表2】
Figure 2004506103
【0070】
実施例3
8.9%の市販のアルキルケテン二量体、0.89%のベンジル基を含む0.065のDSを有する芳香族置換陽イオン澱粉、及び0.22%のトレード名タモール(登録商標)として入手し得る縮合ナフタレンスルホネートを含む陰イオンサイジング分散液を調製した。その陰イオン分散液をケテン二量体を基準として0.0115%〜0.0140%(乾燥ベース、表3を参照のこと)の量で30%のマツ、30%のビー、40%のユーカリ、及び15%の沈降CaCOを含むセルロース懸濁液(乾燥ベース)に添加した。懸濁液の導電率は500μS/cmであった。その懸濁液にまた0.065のDSを有するベンジル置換澱粉及びトレード名タモール(登録商標)として入手し得る縮合ナフタレンスルホネートを含むサイジング促進剤を添加した(試験2)。同じ懸濁液にまた同じ陰イオン分散液を添加した。しかしながら、懸濁液に添加されたサイジング促進剤は芳香族ポリマーを含んでいなかった。サイジング促進剤は芳香族基を有しない0.065のDSを有する陽イオン澱粉及びゾルとして用意された陰イオン無機シリカ粒子を含んでいた(試験1)。促進剤のポリマー及び分散液のサイジング剤(AKD)の量を表3に示す。
【0071】
【表3】
Figure 2004506103
【0072】
実施例4
この実施例において、懸濁液の導電率が5000μS/cmであった以外は実施例3と同じ分散液、サイジング促進剤及び懸濁液(原料)を使用した。サイジング剤及び促進剤のポリマーの添加量を表4に示す。
【0073】
【表4】
Figure 2004506103
【0074】
実施例5
15%のアルキルケテン二量体、2%の陽イオン澱粉、及びAKD(サイジング剤)を基準として0.6%のナトリウムリグノスルホネートを含む陽イオンサイジング分散液を使用してサイジング性能を評価した。陽イオンサイジング分散液を乾燥原料1トン当り0.5kgのサイジング剤の量で原料に添加した。サイジング促進剤中に含まれたポリマー(表5)は縮合ナフタレンスルホネート、0.065のDSを有する芳香族基を含まない陽イオン澱粉、0.065のDSを有する芳香族基を含む陽イオン澱粉及びゾルとして用意された陰イオン無機シリカ粒子を含んでいた。促進剤の添加されたポリマーの量は表5から明らかである。使用した原料は原料への塩化カルシウムの添加により8.1のpH及び5000μS/cmの導電率を有する実施例2の原料であった。
【0075】
【表5】
Figure 2004506103
【0076】
実施例6
Cobb60試験を使用することによりその方法のサイジング性能を評価した。アルキルケテン二量体、縮合ナフタレンスルホネート及びジ(水添牛脂)ジメチルアンモニウムクロリドを含む陰イオンサイジング分散液を調製した。そのサイジング分散液は30%のAKD含量を有し、AKDを基準として4%のジ(水添牛脂)ジメチルアンモニウムクロリド、及びAKDを基準として6%の縮合ナフタレンスルホネートを含んでいた。サイジング分散液を乾燥原料1トン当り0.3kgのAKDの量で添加した。
【0077】
サイジング促進剤はベンジル基を有する0.065の陽イオン置換DSを有する陽イオン澱粉、0.065の陽イオン置換DSを有する非芳香族澱粉、縮合ナフタレンスルホネート及びメラミンスルホネートを含んでいた。サイジング促進剤及び促進剤の添加されたポリマーの量を表6に示す。
【0078】
使用した完成紙料は80%のカバ/マツ(60/40)硫酸パルプ及び20重量%のCaCO3をベースとし、200CSFまで精製され、原料1リットル当り0.3gを含み、555μS/cmの導電率及びpH 8.22を示した。
【0079】
【表6】
Figure 2004506103

Claims (100)

  1. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、及び
    (ii)一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング促進剤
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  2. サイジング分散液が陰イオン性又は陽イオン性である請求の範囲第1項記載の方法。
  3. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第1項記載の方法。
  4. サイジング剤がケテン二量体又は酸無水物である請求の範囲第3項記載の方法。
  5. サイジング剤がケテン二量体である請求の範囲第3項記載の方法。
  6. サイジング促進剤中に含まれる一つ以上の芳香族基を有するポリマーが荷電している請求の範囲第1項記載の方法。
  7. サイジング分散液中に含まれる一つ以上の芳香族基を有するポリマーが陰イオン性又は陽イオン性である請求の範囲第1項記載の方法。
  8. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、及び
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する第一ポリマー及び一つ以上の芳香族基を有する第二ポリマーを含むサイジング促進剤
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  9. サイジング促進剤の第一ポリマー及び第二ポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第8項記載の方法。
  10. サイジング分散液が陰イオン性又は陽イオン性である請求の範囲第8項記載の方法。
  11. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第8項記載の方法。
  12. サイジング剤がケテン二量体又は酸無水物である請求の範囲第11項記載の方法。
  13. サイジング剤がケテン二量体である請求の範囲第11項記載の方法。
  14. サイジング促進剤中に含まれる一つ以上の芳香族基を有するポリマーが荷電している請求の範囲第8項記載の方法。
  15. サイジング促進剤中に含まれる第一ポリマー及び第二ポリマーの正味の電荷が反対である請求の範囲第8項記載の方法。
  16. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有するポリマーを含むサイジング分散液、及び
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、及び一つ以上の段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである芳香族基を有する陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を水性懸濁液に別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  17. サイジング分散液が陰イオン性又は陽イオン性である請求の範囲第16項記載の方法。
  18. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第16項記載の方法。
  19. サイジング剤がケテン二量体又は酸無水物である請求の範囲第18項記載の方法。
  20. サイジング剤がケテン二量体である請求の範囲第18項記載の方法。
  21. サイジング促進剤の陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマーである請求の範囲第16項記載の方法。
  22. 促進剤の陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖である請求の範囲第16項記載の方法。
  23. 促進剤の陰イオンポリマーが段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマーである請求の範囲第16項記載の方法。
  24. 促進剤の陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第16項記載の方法。
  25. 促進剤の陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第24項記載の方法。
  26. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖、又は一般式(II):
    Figure 2004506103
    (式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基を含む置換基であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られたビニル付加ポリマーである請求の範囲第21項記載の方法。
  27. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖である請求の範囲第22項記載の方法。
  28. Aが必要により1個以上のヘテロ原子により中断又は置換されていてもよい、2〜18個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRが夫々H又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rがベンジル基又はフェニルエチル基である請求の範囲第27項記載の方法。
  29. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第16項記載の方法。
  30. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第16項記載の方法。
  31. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第16項記載の方法。
  32. 懸濁液の導電率が少なくとも4.5mS/cmである請求の範囲第31項記載の方法。
  33. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーが段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーが段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  34. 陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマーである請求の範囲第33項記載の方法。
  35. 陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖である請求の範囲第33項記載の方法。
  36. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖、又は一般式(II):
    Figure 2004506103
    (式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基を含む置換基であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られたビニル付加ポリマーである請求の範囲第34項記載の方法。
  37. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖である請求の範囲第35項記載の方法。
  38. Aが必要により1個以上のヘテロ原子により中断又は置換されていてもよい、2〜18個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRが夫々H又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rがベンジル基又はフェニルエチル基である請求の範囲第37項記載の方法。
  39. サイジング分散液及び促進剤の陰イオンポリマーが段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマーである請求の範囲第33項記載の方法。
  40. 陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第39項記載の方法。
  41. 陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第39項記載の方法。
  42. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第39項記載の方法。
  43. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第33項記載の方法。
  44. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第33項記載の方法。
  45. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第33項記載の方法。
  46. 懸濁液の導電率が少なくとも4.5mS/cmである請求の範囲第45項記載の方法。
  47. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第33項記載の方法。
  48. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーが段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.01重量%から約5.0重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマー、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーが段階成長ポリマー、多糖又は天然産芳香族ポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、この懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  49. サイジング分散液の陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖又は陽イオンビニル付加ポリマーである請求の範囲第48項記載の方法。
  50. サイジング分散液の陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖である請求の範囲第48項記載の方法。
  51. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖、又は一般式(II):
    Figure 2004506103
    (式中、RはH又はCHであり、R及びRは夫々1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、AはO又はNHであり、Bは2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基又はヒドロキシプロピレン基であり、Qは芳香族基を含む置換基であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    により表される陽イオンモノマー又は陽イオンモノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得られたビニル付加ポリマーである請求の範囲第49項記載の方法。
  52. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖である請求の範囲第50項記載の方法。
  53. Aが必要により1個以上のヘテロ原子により中断又は置換されていてもよい、2〜18個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRが夫々H又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rがベンジル基又はフェニルエチル基である請求の範囲第52項記載の方法。
  54. サイジング分散液及び促進剤の陰イオンポリマーが段階成長ポリマー又は天然産芳香族ポリマーである請求の範囲第48項記載の方法。
  55. 陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第54項記載の方法。
  56. 陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第39項記載の方法。
  57. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第54項記載の方法。
  58. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第48項記載の方法。
  59. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第33項記載の方法。
  60. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第48項記載の方法。
  61. 懸濁液の導電率が少なくとも4.5mS/cmである請求の範囲第60項記載の方法。
  62. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第48項記載の方法。
  63. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.01重量%から約5.0重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖であり、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、この懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  64. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖である請求の範囲第63項記載の方法。
  65. Aが必要により1個以上のヘテロ原子により中断又は置換されていてもよい、2〜18個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRが夫々H又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rがベンジル基又はフェニルエチル基である請求の範囲第64項記載の方法。
  66. サイジング分散液及びサイジング促進剤の陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第63項記載の方法。
  67. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第66項記載の方法。
  68. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第63項記載の方法。
  69. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第33項記載の方法。
  70. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第63項記載の方法。
  71. 懸濁液の導電率が少なくとも4.5mS/cmである請求の範囲第63項記載の方法。
  72. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第63項記載の方法。
  73. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖でありそして一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.01重量%から約5.0重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーが陽イオン多糖、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、この懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  74. 陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)
    を有する陽イオン多糖である請求の範囲第73項記載の方法。
  75. Aが必要により1個以上のヘテロ原子により中断又は置換されていてもよい、2〜18個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R及びRが夫々H又は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rがベンジル基又はフェニルエチル基である請求の範囲第74項記載の方法。
  76. サイジング分散液及びサイジング促進剤の陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第73項記載の方法。
  77. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第66項記載の方法。
  78. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第73項記載の方法。
  79. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第73項記載の方法。
  80. 懸濁液の導電率が少なくとも4.5mS/cmである請求の範囲第73項記載の方法。
  81. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第73項記載の方法。
  82. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.01重量%から約5.0重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、この懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  83. サイジング分散液及びサイジング促進剤の陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第82項記載の方法。
  84. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第83項記載の方法。
  85. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第82項記載の方法。
  86. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第82項記載の方法。
  87. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第82項記載の方法。
  88. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第82項記載の方法。
  89. サイジング剤が全エマルジョンに基づいて約0.1重量%から約50重量%までの量で分散液に存在する請求の範囲第82項記載の方法。
  90. サイジング分散液の陰イオンポリマーがサイジング剤に基づいて約0.1重量%から約15重量%までの量で存在する請求の範囲第82項記載の方法。
  91. セルロース繊維、及び任意のてん料を含む水性懸濁液に、
    (i)サイジング剤、一つ以上の芳香族基を有する陽イオンポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー、ポリスチレンスルホネートポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング分散液で、この懸濁液に添加されるサイジング分散液の量が乾燥繊維に基づいて約0.01重量%から約5.0重量%までであり、
    (ii)一つ以上の芳香族基を有する陽イオン有機ポリマーが構造式(I):
    Figure 2004506103
    (式中、Pは多糖の残基であり、AはNを多糖残基に結合するC原子及びH原子を含む原子の鎖であり、R及びRは夫々H又は炭化水素基であり、Rは芳香族炭化水素基であり、nは2から300000までの整数であり、かつXは陰イオン対イオンである)、及び一つ以上の芳香族基を有する陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである陰イオンポリマーを含むサイジング促進剤で、この懸濁液に添加される陽イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までであり、この懸濁液に添加される陰イオンポリマーの量が乾燥繊維に基づいて約0.001重量%から約3重量%までである、
    を添加し、得られた懸濁液を地合構成し、脱水することを含み、サイジング分散液及びサイジング促進剤を別々に添加することを特徴とする紙のサイジング方法。
  92. サイジング分散液及びサイジング促進剤の陰イオンポリマーがナフタレンスルホネート縮合ポリマー又は変性リグニンポリマーである請求の範囲第91項記載の方法。
  93. 陰イオンポリマーが縮合ナフタレンスルホネート又はリグニンスルホネートである請求の範囲第91項記載の方法。
  94. サイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマー及び陰イオンポリマーを水性懸濁液に別々に添加する請求の範囲第82項記載の方法。
  95. サイジング促進剤中に含まれる陰イオンポリマーをサイジング分散液及びサイジング促進剤中に含まれる陽イオン有機ポリマーの両方の後に水性懸濁液に添加する請求の範囲第91項記載の方法。
  96. 懸濁液の導電率が少なくとも3.5mS/cmである請求の範囲第91項記載の方法。
  97. サイジング剤がセルロース反応性サイジング剤である請求の範囲第91項記載の方法。
  98. サイジング剤が全エマルジョンに基づいて約0.1重量%から約50重量%までの量で分散液に存在する請求の範囲第91項記載の方法。
  99. サイジング分散液の陰イオンポリマーがサイジング剤に基づいて約0.1重量%から約15重量%までの量で存在する請求の範囲第91項記載の方法。
  100. サイジング分散液の陽イオンポリマーがサイジング剤に基づいて約0.1重量%から約15重量%までの量で存在する請求の範囲第91項記載の方法。
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