JP2004311431A - 多孔質炭素板およびその製造方法 - Google Patents

多孔質炭素板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】好適な細孔径を持ちながら、炭素質粉末を導入することで厚さ方向の導電性を高く保ち、かつ高い機械的強度をもち、固体高分子型燃料電池のガス拡散体として用いた際に高い電池特性を示す多孔質炭素板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】炭素繊維と炭素質粉末を樹脂炭化物で結着した多孔質炭素板において、厚さが0.1〜0.3mm、密度が0.25〜0.55g/cm3、3点曲げ試験(JIS K6911−1995準拠)における曲げ強度が20MPa以上の範囲内であって、かつ細孔径が25〜55μmの範囲内にあることを特徴とする多孔質炭素板である。
【選択図】なし

Description

この発明は、流体の透過性と導電性が要求される例えば電極に関し、中でも固体高分子型燃料電池のガス拡散体を構成するのに好適な多孔質炭素板とその製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池のガス拡散体として使用される多孔質炭素板には、導電性が高いこと、機械的強度が高いこと、気体透過性が高いことなどの特性が要求される。
このような燃料電池電極のガス拡散体の材料としては、従来、炭素短繊維を炭素で結着してなる多孔質炭素板を用いたものが知られている(例えば特許文献1、2)。
ところで、固体高分子型燃料電池では発電反応により、カソード触媒において水が生成する。生成した水を効率よく系外に排出しなければ、ガス拡散体の水詰まりのため反応に必要な酸化ガスが触媒層へ供給されにくくなり、電池の出力低下が生じる。よって、ガス拡散体には高い排水性能が要求される。
一方で、固体高分子型燃料電池に用いられる固体高分子膜はプロトン輸送のために適度に水で湿潤している必要があり、ガス拡散体のガス透過性が高すぎる場合には、固体高分子膜が乾燥して膜の抵抗が高くなり電池の出力低下が生じる。また、ガス透過性が低すぎる場合には、燃料電池の反応に必要なガスが充分に供給されず、電池性能の低下が起こる。よって、ガス拡散体には適度なガス拡散性が要求される。
このようなことから、ガス拡散体中の細孔径が大きすぎる場合は、ガス拡散性が高くなり、膜の乾燥を引き起こして電池性能を低下させる。逆に、細孔径が小さすぎる場合は、水の排出が悪くなり、水詰まりを起こしてガス拡散性の低下を引き起こし電池性能の低下が起こる。同様に、ガス拡散体の密度が小さすぎる場合は、ガス拡散性が高くなり電池性能を低下させる。密度が大きすぎる場合には、水の排出が悪くなり電池性能を低下させる。よって、ガス拡散体には膜の乾燥を防ぎ、水詰まりを起こさない適度の密度と細孔径とが必要となる。
このようなガス拡散体の材料は、製造の際、生産性向上のために昇温速度を速くすると樹脂炭化物にひび割れが発生して厚さ方向の導電性が低下し、燃料電池のガス拡散体として用いた場合の性能が低下するという問題がある。
導電性を向上させた従来の多孔質炭素板としては、熱硬化性樹脂の含浸工程において、熱硬化性樹脂に炭素質粉末を混入することで厚さ方向の導電性を向上させた多孔質炭素板が知られている(例えば特許文献3、4)。
しかしながら、このような多孔質炭素板は導電性は向上するものの、機械的強度が低下するためハンドリングが困難であったり、細孔径が変化するため、燃料電池のガス拡散体として用いた際の性能が低下する。また、上記特許文献3では、炭素繊維の繊維径が太いため細孔径が大きくなり固体高分子型燃料電池のガス拡散体として適当でない。また、特許文献4のものにおいても繊維径が細いため細孔径が小さく、機械的強度も低いため適当でない。
特開平6−20710号公報(第8頁、段落番号0036) 特開平7−326362号公報(第3頁、段落番号0028) 特開昭61−23665号公報(第2頁) WO01/56103(第9頁)
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、好適な密度と細孔径を持ちながら、炭素質粉末を導入することで厚さ方向の導電性を高く保ち、しかも高い機械的強度をもち、固体高分子燃料電池のガス拡散体として用いた際に高い電池特性を示す多孔質炭素板およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の多孔質炭素板は、炭素繊維と炭素質粉末を樹脂炭化物で結着した多孔質炭素板において、厚さが0.1〜0.3mm、密度が0.25〜0.55g/cm3、3点曲げ試験(JIS K6911−1995準拠)における曲げ強度が20MPa以上であって、かつ細孔径が25〜55μmの範囲内にあることを特徴とする。
また、本発明の多孔質炭素板の製造方法は、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素繊維と熱硬化性樹脂と炭素質粉末からなる中間基材のシートを10〜1000℃/分の範囲内で、少なくとも1200℃まで昇温し、加熱して熱硬化性樹脂を炭素化することを特徴とする。
本発明の多孔質炭素板は、炭素繊維と炭素質粉末を樹脂炭化物で結着した多孔質炭素板において、厚さが0.1〜0.3mm、密度が0.25〜0.55g/cm3、3点曲げ試験における曲げ強度が20MPa以上の範囲内であって、細孔径が25〜55μmの範囲内にあることで、電気抵抗を低くできるとともに、曲げ強さも20MPa以上と充分な強度を保ったまま良好な電池特性を示すことができる。
また、本発明の多孔質炭素板の製造方法は、実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素繊維と熱硬化性樹脂と炭素質粉末からなる中間基材のシートを、10〜1000℃/分の範囲内で少なくとも1200℃まで昇温し、加熱して熱硬化性樹脂を炭素化するので、電気抵抗が低く、電池特性の高い多孔質炭素板を得ることができる。
したがって、本発明によれば、機械的強度に優れた多孔質炭素板、ガス拡散体、高性能な膜−電極接合体および燃料電池が得られる。
前述したように、本発明の多孔質炭素板は炭素繊維と炭素質粉末を樹脂炭化物で結着したものである。
ここで用いられる炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、レーヨン系炭素繊維が好ましいが、基材の曲げ強度を高くするために、PAN系炭素繊維またはピッチ系炭素繊維を用いるのがより好ましく、PAN系炭素繊維を用いることがさらに好ましい。
繊維の長さとしては、3〜20mmの範囲とすることが好ましく、5〜15mmとするのがさらに好ましい。繊維の長さが20mmより長くなると炭素繊維を分散させて抄紙して炭素繊維シートを得る際に、炭素繊維の分散性が悪くなり好ましくない。逆に、3mmより短くなると多孔質炭素板の引張強さ、曲げ強さが低くなり好ましくない。炭素繊維の繊維径は4〜20μmとすることが好ましく、5〜13μmとすることが、特に6〜10μmとすることが好適な細孔径を得るためより好ましい。扁平な断面の炭素繊維の場合は、長径と短径の平均を繊維径とする。繊維径が4μmよりも細い場合には細孔径が小さくなりすぎるため好ましくない。また20μmよりも太い場合にも細孔径が大きくなりすぎ好ましくない。
炭素質粉末としては、黒鉛、カーボンブラック(CB)、炭素質ミルド繊維、膨張黒鉛等を用いることができるが、導電性向上や好適な細孔径を得るために、黒鉛、CBを用いることが好ましく、黒鉛を用いることが導電性向上のためにより好ましい。この炭素質粉末は重量分率で1〜60%の範囲内にあることが好ましく、10〜55%の範囲内にあることがより好ましく、20〜50%の範囲内にあることがさらに好ましい。炭素質粉末が1%未満であると導電性が低くなる。逆に60%よりも多くなる場合には密度が高くなり好適な細孔径が得られず、電池特性が低くなる。上記炭素質粉末を含むことで厚さ方向の導電性を向上させることができる。また、樹脂の炭化時に昇温速度が速い場合には樹脂部分にひび割れが起こり、厚さ方向の導電性の低下、曲げ強度の低下を引き起こす問題があるが、炭素質粉末を含むことで昇温速度が速い場合の樹脂のひび割れを防ぐことができる。かかる効果を得るには炭素質粉末の粒径は、0.01〜10μm程度であることが好ましく、0.1〜7μmとすることがより好ましく、1〜5μmとすることが、基材の曲げ強度向上や、好適な細孔径、高い導電性を得るためにさらに好ましい。ここで、炭素質粉末の粒径は数平均径を用いる。
炭素質粉末の重量分率の測定は、多孔質炭素板中の炭素質粉末の重量を多孔質炭素板作製時に導入した炭素質粉末の重量(Wc)から求め、多孔質炭素板の重量(Wa)から、次の(1)式により求めた。炭素質粉末は加熱しても重量変化しないとする。
炭素質粉末の重量分率(%)
=Wc÷Wa×100………… (1)
炭素繊維や炭素質粉末を結着する樹脂炭化物としては、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、フラン樹脂、ピッチを加熱して炭化した樹脂炭化物が挙げられるが、炭化後の樹脂炭化物量が多く、厚さ方向の導電性が高くなるフェノール樹脂の樹脂炭化物であることが好ましい。
樹脂炭化物の重量分率は5〜50%が好ましく、10〜45%がさらに好ましく、15〜35%がより好ましい。樹脂炭化物が5%よりも少ない場合は、曲げ強度、厚さ方向の導電性が低下する。一方、50%よりも多すぎる場合は、多孔質炭素板中の密度が大きくなり過ぎ、ガス拡散性を低下させて電池性能を低下させる。
樹脂炭化物の重量分率の測定は、炭化後の樹脂炭化物の重量(Wr)と多孔質炭素板の重量(Wa)から次の(2)式により求めた。炭化後の重量(Wr)は樹脂単独を加熱して炭化した際の重量変化を測定し、試料作製時の樹脂の導入量から計算により求める。
樹脂炭化物の重量分率(%)
=Wr÷Wa×100………… (2)
ところで、本発明の多孔質導炭素板は、厚み方向に0.15MPaの一様な面圧を加えたときの厚みが0.1〜0.3mmの範囲内にあることが必要である。好ましくは0.1〜0.25mm、より好ましくは0.1〜0.2mmである。厚みが0.1mmよりも薄いと強度が低くなり、また、燃料電池の集電体として用いたときに面方向への気体透過性が低くなるからである。逆に0.3mmよりも厚くなると厚さ方向の電気抵抗が高くなるからである。
多孔質導炭素板の密度は、0.25〜0.55g/cm3の範囲内であることが必要であり、0.27〜0.50g/cm3が好ましく、0.30〜0.42g/cm3のものがより好ましい。密度が0.55g/cm3よりも高い場合は、燃料電池のガス拡散体として用いたときの水の排水性が悪くなり、水詰まりを起こし電池性能を低下させるため好ましくない。0.25g/cm3より小さい場合も、ガス拡散性が高くなりすぎて固体高分子膜の乾燥を引き起こし、膜の抵抗が高くなるため電池性能が低下し、好ましくない。多孔質炭素板の密度は、面圧で0.15MPa加圧したときの厚みと目付から算出する。
また、本発明では多孔質炭素板の曲げ強さは、JIS K6911−1995に準拠した3点曲げ試験で測定した値が20MPa以上が必要であり、好ましくは30MPa以上、より好ましくは40MPa以上である。曲げ強さが20MPa未満であるとハンドリング性が悪く好ましくないからである。曲げ強さが1000MPaより高い多孔質炭素板は、作製のために樹脂やフィラーの導入量を増加させて密度を高くしないと作製は難しく、密度を高くすると電池性能が低下して好ましくない。そのため曲げ強さは1000MPa以下が必要であり、より電池特性の高い多孔質炭素板を得るために100MPa以下が好ましく、80MPa以下がより好ましい。
曲げ強さはJIS K6911に準拠した3点曲げ試験で測定する。ただし、試験片の幅(W)は15mm、支点間距離(Lv)は15mmとする。また、支点と加圧くさびのRは3mm、荷重速度は2mm/minとする。
多孔質炭素板の細孔径は、細孔径分布のピーク径より測定する。本発明では細孔径は25〜55μmであることが必要である。好ましくは27〜50μmの範囲であり、より好ましくは30〜45μmである。細孔径が25μm未満である場合は、燃料電池のガス拡散体として用いたときの水の排水性が悪くなり、水詰まりを起こし電池性能を低下させるため好ましくない。また、逆に55μmを越える場合は、ガス透過性が高くなりすぎて固体高分子膜の乾燥を引き起こし、膜の抵抗が高くなり電池性能が低下するため好ましくない。よって、相反する排水性とガス透過性の両機能を兼備できる細孔径の範囲が25〜55μmである。
多孔質炭素板の厚さ方向の電気抵抗は、好ましくは15mΩ・cm2以下、より好ましくは10mΩ・cm2以下、さらに好ましくは8mΩ・cm2以下である。電極拡散層の電気抵抗は、電池の電圧低下に直結し、例えば20mΩ・cm2の電極拡散層を燃料極および空気極用いた電池を1A/cm2で発電した場合、10mΩ・cm2の電極拡散層を用いた場合に比べ、20mVの電圧低下になり、電池電圧が0.5Vの場合約4%の効率低下につながる。
電気抵抗の測定は、金メッキしたステンレスブロックに電流用と電圧用の端子を設けたものを2個用意する。金メッキステンレスブロック2個の間に20mm×25mmに切った多孔質炭素板を挟みサンプルに1MPaの圧力がかかるよう加圧する。このとき電圧用端子はサンプルを挟んだ面の近くに、電流用端子はサンプルを挟んだ面の反対側の面の近くに来るようにする。電流用端子間に1Aを流し、電圧用端子間で電圧V(V)を測定して次の(3)式により抵抗値を算出する。
電気抵抗(mΩ・cm2)=V×2×2.5×1000…………(3)
多孔質炭素板のガス透過性としては、4000〜40000ml/hr・cm2・mmAqが好ましく、7000〜30000ml/hr・cm2・mmAqがより好ましく、10000〜20000ml/hr・cm2・mmAqがさらに好ましい。ガス透過性が高すぎると燃料電池のガス拡散体として用いたときに膜の乾燥を引き起こし電池性能が低下するからである。また、低すぎても反応ガスの拡散を阻害したり、水の排出性を悪化させるため好ましくない。
ガス拡散性の測定は、多孔質炭素板の厚さ方向に10000ml/minの空気を透過させたときの差圧ΔP(mmAq)を測定して、次の(4)式によりガス拡散性を算出する。ガスを透過させる多孔質炭素板の面積A(cm2)は12cm2である。
ガス拡散性(ml/hr・cm2・mmAq)
=10000×60÷A÷ΔP…………(4)
本発明に係る多孔質炭素板は、固体高分子型燃料電池のガス拡散体の材料として好ましく用いられる。
本発明の多孔質炭素板は、燃料電池に用いたときの水詰まりを防止する目的、また固体高分子電解質膜の保水性を向上させる目的で撥水性の物質を含むのが好ましい。撥水性の物質は特に限定されないが、たとえば含フッ素化合物や含珪素化合物などが好ましく使用される。
上記撥水性の物質を含む多孔質炭素板の厚さ方向の電気抵抗は30mΩ・cm2以下が好ましく、20mΩ・cm2以下が高い電池特性を得るためにより好ましい。
本発明に係るガス拡散体は、上記撥水性物質を含む多孔質炭素板の少なくとも片側表面にフッ素樹脂およびカーボンブラックを含むカーボン層を有することが好ましい。ここで、フッ素樹脂とは、テトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)、フッ化エチレンテトラフルオロエチレン樹脂(ETFE)など、その構造中にフッ素原子を含む撥水性を有する樹脂のことをいう。
多孔質炭素板の少なくともその片側表面にカーボン層を設けることにより、ガス拡散体の表面は平滑となり、電気的接触を確保しやすくなるという効果を有する。また、膜−電極接合体を作成する際に、ガス拡散体の凸部が固体高分子電解質膜に突き刺さり短絡を生じるのを防ぐという効果も有する。
本発明に係る膜−電極接合体は、両ガス拡散体のうち少なくとも片側に上記ガス拡散体を用いる。触媒は、固体高分子電解質と触媒担持カーボンを含む層からなる。触媒には白金を用いることが好ましい。
本発明に係る膜−電極接合体は、好適な細孔径を持つ多孔質炭素板を電極材料として用いるため、カソードの発電反応により生成した水を効率よく系外に排出し、かつ、カソード触媒へは反応に必要な酸素を十分に供給するため、非常に高い電池特性を示す。
本発明に係る固体高分子型燃料電池は、膜−電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数枚重ね合わせたものである。上述したように、非常に高い電池特性を示す上記膜−電極接合体を用いるため、本発明で提案する燃料電池は非常に高い性能を示す。
次に、本発明の多孔質炭素板の製造方法について説明する。
本発明の多孔質炭素板の製造方法は、実質的に二次元ランダムな方向に分散した炭素繊維集合体に樹脂と炭素質粉末を混合したものを含浸して中間基材を得る工程と、この中間基材のシートを昇温し、加熱して熱硬化性樹脂を炭素化する工程とを含み、この2工程が基本工程である。
まず、中間基材を得る工程としては、好適な長さに切断した炭素繊維を水中に均一に分散させた後に、金網上に抄造し、さらにそれをポリビニルアルコールの水溶液に浸漬し、引き上げて乾燥させる。これによりポリビニルアルコールがバインダとなり炭素繊維を互いに結着させて炭素繊維が実質的に二次元平面内においてランダムな方向に分散せしめられた炭素繊維のシートを得る。
次に、適切な比率となるように熱硬化性樹脂の溶液中に炭素質粉末を分散せしめた液に、前記炭素繊維のシートを浸漬し、引き上げて90℃で3分間乾燥させる。その後、145℃の温度下に0.69MPaの圧力を25分間加えてレゾール型フェノール熱硬化性樹脂を硬化させ、中間基材のシートを得る。
中間基材のシートは炭素繊維100重量部に対して熱硬化性樹脂20〜300重量部、炭素質粉末1〜200重量部の範囲内にあることが好ましく、熱硬化性樹脂30〜250重量部、炭素質粉末10〜160重量部の範囲内にあることがより好ましく、熱硬化性樹脂40〜200重量部、炭素質粉末20〜120重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。熱硬化性樹脂が20重量部より少なくなると、加熱後の多孔質炭素板が厚くなり、厚さ方向の導電性が低下するため好ましくない。熱硬化性樹脂が300重量部より多くなると、多孔質炭素板の密度が高く、細孔径が小さくなりすぎ、燃料電池のガス拡散体として用いたときの水の排水性が悪くなり、電池性能が低下するため好ましくない。炭素質粉末が10重量部より少なくなると導電性向上の効果が得られないため好ましくない。160重量部より多くなると熱硬化性樹脂の場合と同様に密度が高く、細孔径が小さくなり過ぎ好ましくない。また、炭素質粉末を多く入れることはコストの面から見ても好ましくない。
繊維の長さは3〜20mmとすることが好ましく、5〜15mmとするのが、炭素繊維を分散させ抄紙して炭素繊維シートを得る際に、炭素繊維の分散性を向上させるためにさらに好ましい。炭素繊維の繊維径は4〜20μmとすることが好ましく、5〜13μmとすることが、特に6〜10μmとすることが好適な細孔径を得るためより好ましい。
炭素質粉末の粒径としては、0.01〜10μm程度であることが好ましく、0.1〜7μmとすることがより好ましく、1〜5μmとすることが、基材の曲げ強度向上、好適な細孔径、高い導電性を得るためにさらに好ましい。
熱硬化性樹脂にはフェノール樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができるが、炭化後の樹脂炭化物量が多いため曲げ強度が高く、厚さ方向の導電性が高くなるフェノール樹脂を用いることがより好ましい。
フェノール樹脂は合成の際に金属触媒やアルカリ触媒を用いていないものを使用するのが好ましい。フェノール樹脂には合成の際に酸触媒を用いるノボラック型フェノール樹脂、アルカリ触媒を用いるアルカリレゾール型フェノール樹脂、アンモニア触媒を用いるアンモニアレゾール型フェノール樹脂等がある。フェノール樹脂中に中にナトリウムやカルシウムなどのイオンが存在すると、これらの金属イオンが固体高分子型電解質膜のプロトン伝導性の低下を引き起こし電池性能が低下するという問題がある。そこで、フェノール樹脂としてはアンモニアレゾール型フェノール樹脂Rやノボラック型フェノール樹脂Nを用いることができ、両者の混合物を用いるのが曲げ強度向上のために好ましい。その混合比率は、Rが多くなりすぎると曲げ強さが低くなり、厚さ方向の電気抵抗が高くなること、Nが多くなり過ぎると後の加熱工程に置いて混合樹脂が充分固くならず扱いにくくなること、また樹脂の炭素化時に残る炭素分が少なくなってしまうことなどから、R:N=2:1〜1:3がより好ましく、さらに好ましくは、R:N=3:2〜1:2とする。フェノール樹脂100重量部に対して炭素質粉末は300重量部以下が好ましく、200重量部以下がより好ましく、150重量部以下がさらに好ましい。樹脂に対して炭素質粉末が多すぎると、樹脂炭化物が炭素繊維、炭素質粉末を充分に結着できず、炭素質粉末の粉落ちなどの問題が起こる。
次に中間基材のシートを昇温し、加熱して熱硬化性樹脂を炭素化する工程として、昇温工程を行う。
昇温速度は10〜1000℃/分が好ましく、50〜750℃/分がより好ましく、100〜500℃/分がさらに好ましい。昇温速度が遅すぎる場合、生産性が低下するため好ましくない。速すぎる場合には、炭化に伴う厚さの収縮率が小さいため多孔質炭素板が厚くなり、厚さ方向の導電性が低下して好ましくない。加熱温度は1200℃以上が好ましく、1500℃以上がより好ましく、1800℃以上がさらに好ましい。加熱温度が低すぎると加熱後の多孔質炭素板中に不純物が多く残り、燃料電池のガス拡散体として用いた際に固体高分子膜のプロトン伝導を妨げ、電池性能を低下させるため好ましくない。また、加熱温度は2500℃以下が好ましく、2200℃以下がより好ましく、2000℃以下がさらに好ましい。加熱温度が高すぎると加熱の炉の消耗が激しく、加熱に必要なコストもかかるため好ましくない。
中間基材シートは、昇温工程前に、次の様に加熱加圧して成形してもよい。図3は、中間基材シートの加熱加圧工程の実施に用いる工程装置の概略縦断面図である。この工程装置は、中間基材シートを、間欠的に搬送しながら互いに平行な熱板3で連続的に加熱加圧することを特徴とするものである。従来のベルトプレス、ロールプレスのように線圧で圧力をかける装置では、バッチ式の平板プレスと同等の厚み精度でしか中間基材シートを成形することは困難であるという問題を有するが、該工程装置によれば、このような問題を解決することができる。
中間基材シート1を間欠的に搬送しながら、すなわち、中間基材シートの加圧と送りを交互に繰り返しながら加熱加圧処理するのは、搬送方向に連続体である長尺の中間基材シートを枚葉状にすることなく、連続的に成形するためである。
この際、搬送方向の有効加圧長をLP、間欠的に搬送する際の中間基材シート1の送り量をLFとするとき、LF/LPは、0.04〜1.5が好ましく、より好ましくは0.05〜0.45である。LF/LPが0.04よりも小さいと、加熱加圧による成形効果をより平均化することができるが、処理時間における、プレス4の開閉、中間基材シート1の送りに要する時間比率が増大し、生産効率が悪くなる。また、LF/LPが1.5を越えると、送り量の誤差などによってLF/LPが1を越えた場合に加圧されない部分ができ問題となる。ここで、有効加圧長LPとは、中間基材シートが熱板3と接し、加熱加圧される部分の長さをいう。また、送り量LFとは、プレス4を開いた際に搬送方向に送り出す(または引き取る)中間基材シートの1回当たりの搬送量をいう。
互いに平行な熱板での加熱加圧条件は、温度140〜300℃、面圧0.1〜40MPaで0.2〜15分加熱加圧すればよい。
互いに平行な熱板3とは、所定間隔を隔てて互いに平行に配置された一対の平板において、平板面内における少なくとも50%以上の平面積において、平行度が1mm以下であるものをいう。平行度は、熱板上に配した鉛片を加熱加圧変形させ、変形後の鉛片の厚さの最大値と最小値の差とする。また、両方の熱板の材質は同じであっても良いが、違うものを用いることもできる。例えば、片方の熱板をステンレス製とし、もう片方の熱板をシリコンゴム製としてもよい。
より好ましい処理温度は160〜300℃、さらに好ましくは170〜230℃の範囲である。この温度が低すぎる場合、加熱加圧による中間基材シートの成形効果が不十分で、特に140℃未満ではその効果が小さい。温度が300℃よりも高い場合は、空気中では中間基材シートの酸化が進行し、強度低下などの問題を起こす。さらに高温のため設備維持や工程管理が難しくなる。
面圧は、0.1〜4MPaが好ましく、0.1〜2MPaがより好ましく、0.2〜1.5MPaがさらに好ましい。圧力が0.1MPaよりも低いと中間基材シートの成形効果が不十分である。圧力が4MPaよりも高いと中間基材シートを曲げたときに繊維の座屈ないしは繊維間の剥離によると思われる線状の模様が発生する他、焼成後の多孔質炭素板の気体透過性が低下して燃料電池のガス拡散体として良好な特性を発揮できなくなる。また、加圧面であるプレス面や離型紙に接着する等の問題が起こる。さらに、プレス設備も25MPaで1m2を加圧するためには2550tfの加圧力が必要となり、大規模なプレスシステムを用いるか、生産効率を落とし1回当たりの処理面積を小さくする必要が生じる。
加熱加圧時間は好ましくは1.5〜10分、さらに好ましくは3.5〜6分である。加熱加圧時間が短いと加熱加圧による成形効果が十分得られない。また、6分を超える加熱加圧を行っても、それ以上の成形効果の増大はあまり期待できない。
このように焼成前の中間基材シートを、間欠的に搬送しながら互いに平行な熱板で連続加熱加圧することで、いままで好ましいとされてきたが具体的な手段がなかった焼成前の連続成形を可能とすることができる。
連続加熱加圧して得られた長尺の中間基材シートを、昇温工程で連続的に焼成しロール状に巻き取ることで、長尺のロール状多孔質炭素板を得ることができる。
実施例1
東レ株式会社製ポリアクリロニトリル系炭素繊維“トレカ”T300(平均繊維径:7μm)を長さ12mmに切断し、それを水中に分散させ、金網上に抄造し、さらにそれをポリビニルアルコールの水溶液に浸漬し、引き上げて乾燥し、炭素単繊維100重量部に対してバインダであるポリビニルアルコールが約30重量%付着したシート状中間基材を得た。
次に、レゾール型フェノール樹脂と同重量部のノボラック型フェノール樹脂を含む混合樹脂の6重量%メタノール溶液に樹脂100重量部に対して鱗片状黒鉛(平均粒径5μm)75重量部と三菱化学株式会社製三菱導電性カーボンブラック♯3030B(平均粒径55nm)75重量部を均一に分散させた液に、上記中間基材を浸漬し、引き上げて炭素繊維100重量部に対して混合樹脂を75重量部、鱗片状黒鉛56重量部、カーボンブラック56重量部付着させ、さらに90℃で3分間加熱して乾燥した後、145℃の温度下に0.69MPaの圧力を25分間加えてレゾール型フェノール樹脂を硬化させた。
次に、混合樹脂が固くなった中間基材を、連続的に昇温速度500℃/分、加熱温度2000℃で加熱して樹脂を炭化させ、多孔質炭素板を得た。
得られた多孔質炭素板の細孔径分布を以下に示す方法で測定した。
<水銀圧入法による細孔径分布測定方法>
マイクロメリテックス社製ポアサイザー9320を用いて、測定圧力範囲3.7kPa〜207MPa(細孔直径70nm〜400μm)の範囲で測定を行った。
多孔質炭素板から約12mm×20mm角の試料片を3枚切り出し、精秤の後、重ならないように測定用セルに入れ、減圧下に水銀を注入し、測定を行った。セル容積は5cm3である。測定した細孔径分布のピーク径を細孔径とした。
測定結果をグラフに表したものを図1に示す。
図1から、多孔質炭素板の細孔径のピーク径を求めると40μmであった。得られた多孔質炭素板を用いて固体高分子型燃料電池を作成し、1.0A/cm2の電流を流したときの電圧を測定したところ、0.45Vであった。その値を燃料電池としての性能を表す指標とした。
なお、多孔質炭素板を用いた固体高分子型燃料電池の作成方法、および、作成した燃料電池を用いて1.0A/cm2の電流を流したときの電圧の測定方法を以下に示す。
<燃料電池の電圧測定方法>
多孔質炭素板に20%のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を付着させ、厚さ200μmのポリエステルフィルムを用いて作成したスペーサーと、厚みが1mmのステンレス製のプレートを用いてカーボン塗液を塗布した。塗布したカーボン塗液は、固形分がアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製 デンカブラック)、PTFE(ダイキン工業株式会社製 ポリフロンPTFEディスパージョンD−1を使用)、界面活性剤(ナカライテスク株式会社製 TRITON X−114)からなり、その割合が4:1:8となるようにし、更に精製水を加え、固形分が全体の20.0wt%となるように調整した。カーボン層を設けた多孔質炭素板を、380℃のオーブンで10分間熱処理した後、温度が200℃、面圧が3MPaのバッチプレスで5分間ホットプレスすることにより、それぞれガス拡散体を得た。
白金担持炭素(田中貴金属株式会社製 白金担持量50重量%)1.00g、精製水 1.00g、Nafion溶液(Sigma−Aldrich Corporation製 Nafion 5.0重量%)8.00g、イソプロピルアルコール(ナカライテスク株式会社製)18.00gを順に加えることにより、触媒液を作成した。
PTFEシート(ニチアス株式会社製 ナフロンテープ TOMBO9001)上に、上記触媒液を5cm2 の正方形にスプレーし、乾燥させることにより、白金量が0.5mg/cm2 である触媒層付きPTFEシートを得た。5cm×5cmに切り出した固体高分子電解質膜(E.I.du Pont de Nemours and Company製 Nafion112)を、上記触媒層付きPTFEシートで挟み、130℃、5MPaで5分間バッチプレスすることにより固体高分子電解質膜に触媒層を転写した。プレス後、PTFEシートを剥がし、触媒層付き固体高分子電解質膜を得た。
ガス拡散体から5cm2 の正方形のサイズのものを2枚切り出した。切り出したガス拡散体で、上記触媒層付き固体高分子電解質膜を挟み、130℃、2MPaで5分間バッチプレスすることにより、膜−電極接合体を得た。なお、ガス拡散体は、カーボン層を有する面を触媒層側と接するように配置した。
得られた膜−電極接合体を燃料電池評価用単セルに組み込み、常圧の水素および空気を供給し、運転温度は70℃とした。水素および空気は、それぞれ水素80℃加湿、空気60℃加湿で測定を行った。また、水素および空気の利用率はそれぞれ70%および40%とした。上記膜−電極接合体を用いて燃料電池の1.0A/cm2 における電圧値を測定した。
実施例2
炭素繊維100重量部に対する混合樹脂、鱗片状黒鉛、カーボンブラック付着量を150、10、10重量部と変えた以外は実施例1と同様にして多孔質炭素板を得た。
実施例3
樹脂、炭素質粉末を付着させたシートを2枚重ねて圧力を加えてフェノール樹脂を硬化させ、厚さを厚くした以外は実施例2と同様にして多孔質炭素板を得た。
実施例4
混合樹脂、鱗片状黒鉛、カーボンブラック付着量を60、10、10重量部とした以外は実施例3と同様にして多孔質炭素板を得た。
実施例5
カーボンブラックを付着させず炭素繊維100重量部に対する混合樹脂、鱗片状黒鉛付着量をそれぞれ100、25重量部とした。前記シートの加熱加圧を株式会社カワジリ製100tプレス10に熱板9が互いに平行となるようセットし、熱板温度170℃、面圧0.8MPaで、プレスの開閉を繰り返しながら樹脂含浸炭素繊維紙を間欠的に搬送しつつ、同じ箇所がのべ6分間加熱加圧されるよう圧縮処理した。この際、熱板の有効加圧長LPは1200mmで、間欠的に搬送する際の前駆体繊維シートの送り量LFを100mmとし、LF/LP=0.08とした。すなわち、30秒の加熱加圧、型開き、炭素繊維紙の送り(120mm)、を繰り返すことによって圧縮処理を行い、ロール状に巻き取った。前記ロール状中間基材を連続的に加熱し、熱硬化性樹脂を炭化させて、ロール状に巻き取った以外は実施例1と同様にして多孔質炭素板を得た。
比較例1
炭素繊維100重量部に対する混合樹脂、鱗片状黒鉛、カーボンブラック付着量を上げて160重量部、120重量部、120重量部とした以外は実施例1と同様にして多孔質炭素板を得た。
比較例2
Ballard Power Systems社製のAvCarb P−50Tを2000℃で加熱して付着している撥水性物質を分解させた多孔質炭素板を測定した。
比較例3
炭素繊維100重量部に対する混合樹脂、鱗片状黒鉛、カーボンブラック付着量を40、5、0重量部とした以外は実施例3と同様にして多孔質炭素板を得た。
比較例4
炭素質粉末を付着させず、炭素繊維100重量部に対する混合樹脂付着量を150重量部とした以外は実施例3と同様にして多孔質炭素板を得た。
以上の実施例と比較例から得た物性値を纏めたのが次の表1であり、特に細孔径と電池特性との関係を纏めたものが図2である。
Figure 2004311431
上記表1から、実施例1〜5および比較例1〜4は、いずれも厚さ、密度、3点曲げ試験の値は本発明の範囲内にあるが、細孔径の値が大きく異なっている。 すなわち、図2および表1から分かるように、本発明の目的とする高い電池特性(1A/cm2で0.42V以上)を得るには、実施例1〜5から、細孔径が25〜55μmの範囲内にあることが必要であることが分かる。
これに対し、比較例1では細孔径が25μmより小さいため水の排水性が悪く、水詰まりを起こし電池特性が低下している。また、比較例2,3では細孔径が55μmを越えており、ガス拡散性が高くなりすぎて固体高分子膜の乾燥を引き起こし電池特性が低下している。また、表1より、炭素質粉末を導入することで高い温度で昇温しても電気抵抗が低く、機械的強度も高いことが分かる。それに対し、比較例4の炭素質粉末を導入せず、高い昇温速度で加熱したものでは、電気抵抗が高くなり、電池性能が低いことが分かる。実施例5では間欠プレスを行うことにより、電池特性が高いだけでなく後工程での取扱が容易なロール状の多孔質炭素板が得られた。
本発明は、前述した固体高分子型燃料電池のガス拡散体のみならず、例えば、各種電池の電極基材や脱水機用電極などにも応用することができるが、その応用範囲がこれに限られる物ではない。
実施例1の炭素繊維織物の累積細孔容積と細孔径分布との関係を示した図である。 表1に示した細孔径と電池性能との関係を示した図である。 本発明の製造方法の圧縮加熱加圧工程での実施に用いる工程装置を示す概略縦断面図である。

Claims (21)

  1. 炭素繊維と炭素質粉末を樹脂炭化物で結着した多孔質炭素板において、厚さが0.1〜0.3mm、密度が0.25〜0.55g/cm3、3点曲げ試験(JIS K6911−1995準拠)における曲げ強度が20MPa以上の範囲内であって、かつ細孔径が25〜55μmの範囲内にあることを特徴とする多孔質炭素板。
  2. 炭素質粉末の粒径が0.01〜10μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の多孔質炭素板。
  3. 炭素質粉末が黒鉛またはカーボンブラックであることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質炭素板。
  4. 炭素質粉末の重量分率が1〜60%の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質炭素板。
  5. 炭素繊維の平均繊維長が3〜20mm、繊維径が4〜20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質炭素板。
  6. 実質的に二次元平面内において無作為な方向に分散せしめられた炭素繊維と熱硬化性樹脂と炭素質粉末からなる中間基材のシートを、10〜1000℃/分の範囲内で、少なくとも1200℃まで昇温し、加熱して熱硬化性樹脂を炭素化することを特徴とする多孔質炭素板の製造方法。
  7. 中間基材のシートが炭素繊維100重量部に対して、熱硬化性樹脂が20〜300部、炭素質粉末が1〜200重量部の範囲内にあることを特徴とする請求項6に記載の多孔質炭素板の製造方法。
  8. 炭素繊維の平均繊維長が3〜20mm、繊維径が4〜20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項6または7に記載の多孔質炭素板の製造方法。
  9. 炭素質粉末の粒径が0.01〜10μmの範囲内にあることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の多孔質炭素板の製造方法。
  10. 炭素質粉末が黒鉛またはカーボンブラックであることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の多孔質炭素板の製造方法。
  11. 熱硬化性樹脂として、フェノール樹脂を用いることを特徴とする請求項6〜10のいずれかに記載の多孔質炭素板の製造方法。
  12. 合成の際に金属触媒もしくはアルカリ触媒を使用しないフェノール樹脂を用いることを特徴とする請求項11に記載の多孔質炭素板の製造方法。
  13. 中間基材のシートを、間欠的に搬送しながら互いに平行な熱板で連続加熱加圧することを特徴とする請求項6〜12のいずれかに記載の多孔質炭素板の製造方法。
  14. 互いに平行な熱板の搬送方向の有効加圧長をLP、間欠的に搬送する際の前駆体繊維シートの送り量をLFとするとき、LF/LPを0.04〜1.5の範囲内にすることを特徴とする請求項13に記載の多孔質炭素板の製造方法。
  15. 互いに平行な熱板の温度が140〜300℃、加圧力が0.1〜4MPaであることを特徴とする請求項13,14のいずれかに記載の多孔質炭素板の製造方法。
  16. 請求項6〜15のいずれかに記載の製造方法で製造された多孔質炭素板であって、かつ3点曲げ試験による曲げ強度が20〜1000MPaの範囲内であることを特徴とする多孔質炭素板。
  17. 請求項6〜15のいずれかに記載の製造方法で製造された多孔質炭素板であって、かつその細孔径が25〜55μmの範囲内にあることを特徴とする多孔質炭素板。
  18. 請求項1〜5、16、17のいずれかに記載の多孔質炭素板に撥水処理を施してなることを特徴とする多孔質炭素板。
  19. 請求項18に記載の多孔質炭素板の少なくとも片面に、導電性を有するガス拡散層を形成してなることを特徴とするガス拡散電極。
  20. 両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に、請求項19に記載のガス拡散電極をガス拡散層側において接合してなることを特徴とする燃料電池ユニット。
  21. 請求項20に記載の燃料電池ユニットの複数個を積層してなることを特徴とする燃料電池。
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