JP2017182900A - 炭素シート、ガス拡散電極基材、および燃料電池 - Google Patents

炭素シート、ガス拡散電極基材、および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、燃料電池製造過程にて破断したり、衝撃により欠け・ヒビ等破損することを防止した炭素シートおよびガス拡散電極基材を提供する。
【解決手段】炭素繊維を含む多孔質の炭素シートであって、補強材を含むことを特徴とする、補強炭素シート。または、炭素繊維を含む多孔質の炭素シートと、導電性フィラーを含むマイクロポーラス層を有するガス拡散電極基材であって、
補強材を含むことを特徴とする、補強ガス拡散電極基材。
【選択図】なし

Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に好適に用いられる炭素シート、さらにマイクロポーラス層を含むガス拡散電極基材、前記炭素シート又は前記ガス拡散電極基材を含む燃料電池に関するものである。
水素を含む燃料ガスをアノードに供給し、酸素を含む酸化ガスをカソードに供給して、両極で起こる電気化学反応によって起電力を得る固体高分子型燃料電池は、一般的に、セパレータ、ガス拡散電極基材、触媒層、電解質膜、触媒層、ガス拡散電極基材、およびセパレータを順に積層して構成されている。上記のガス拡散電極基材には、セパレータから供給されるガスを触媒層へと拡散するための高いガス拡散性と、電気化学反応に伴って生成する水をセパレータへ排出するための高い排水性、および発生した電流を取り出すための高い導電性が必要である。そのため、炭素繊維などからなる炭素シートを基材としてその表面にマイクロポーラス層を形成したガス拡散電極基材が広く用いられている。
しかしながら、このようなガス拡散電極基材の課題として、ガス拡散電極基材やガス拡散電極基材を構成する炭素シートが燃料電池製造過程にて破断したり、衝撃により欠け・ヒビ等破損する等の問題がある。この問題は、固体高分子型燃料電池を高電流密度領域において作動させるために、炭素シートやガス拡散電極基材を薄膜化したり、低密度化したりすると特に顕著となる。
そこで、たとえば、炭素シートを包装する際に、シート状緩衝材により被覆し、炭素シート端部の欠けや巻き崩れを抑制する炭素シートの包装体が提案されている(特許文献1)。
また、電解質膜も燃料電池製造過程にて引き裂けによる破損が生じることから、引き裂けを抑制する補強材を設けた電解質膜が提案されている(特許文献2、3)。
特開2010−285194号公報 特許5761417号公報 特開平10−308228号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明においては、包装されていない炭素シートは、破損が抑制されておらず、炭素シートやガス拡散電極基材の破断や破損の問題が残されている。また、特許文献2や特許文献3に記載の発明においては、電解質膜の破損を抑制するもので、炭素シートやガス拡散電極基材に特有の破断や破損の問題は解決されていない。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑み、従来困難であった燃料電池の製造過程にて破断したり、衝撃により欠け・ヒビ等破損することを防止した炭素シートおよびガス拡散電極基材を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、上記炭素シートおよびガス拡散電極基材を含む燃料電池を提供することにある。
本発明の実施形態は、以下のとおりである。
(1) 炭素繊維を含む多孔質の炭素シート、及び、補強材を含むことを特徴とする、補強炭素シート。
(2) 炭素繊維を含む多孔質の炭素シートと、導電性フィラーを含むマイクロポーラス層を有するガス拡散電極基材、並びに、
補強材を含むことを特徴とする、補強ガス拡散電極基材。
本発明によれば、従来困難であった燃料電池の製造過程にて破断したり、衝撃により欠け・ヒビ等破損することを防止した炭素シートおよびガス拡散電極基材を得ることができる。
補強材が略直線状または点線状であり、補強炭素シートの縁部近傍の少なくとも一辺にある態様を示す模式図。 補強材が略直線状であり、補強炭素シートの幅方向の中央近傍にある態様を示す模式図。 補強材が格子状である態様を示す模式図。 補強材が梯子状である態様を示す模式図。
本発明は、炭素繊維を含む多孔質の炭素シート、及び、補強材を含むことを特徴とする、補強炭素シート、または、炭素繊維を含む多孔質の炭素シートと、導電性フィラーを含むマイクロポーラス層を有するガス拡散電極基材、並びに、補強材を含むことを特徴とする、補強ガス拡散電極基材、である。
以下、本発明の補強炭素シート、補強ガス拡散電極基材、及び燃料電池について詳細に説明する。
[炭素シート]
本発明の補強炭素シートを構成する炭素シートは、少なくとも炭素繊維を含む多孔質のものをいい、必要に応じて撥水加工することもできる。
また本発明において炭素シートは結着材を含んでも良い。ここで結着材とは、炭素繊維を含む多孔質中の炭素繊維以外の成分を表す。そのため結着材には、炭素繊維同士を結合させる役割を果たす材料である樹脂組成物の炭化物が含まれる。また、本発明の炭素シートに撥水材を用いた場合には、撥水材は結着材に含まれる。
ガス拡散電極基材は、高い導電性を有し、多孔質であることが重要であるため、本発明の補強炭素シートを構成する炭素シートとしては、例えば、炭素繊維織物、カーボンペーパーおよび炭素繊維不織布などの炭素繊維を含む多孔体、および炭素繊維を含む炭素質の発泡多孔体を用いることが好ましい様態である。
中でも、炭素シートの取扱いに関わる引張強度や電解質膜の厚み方向の寸法変化を吸収する特性、すなわち「ばね性」に優れていることから、炭素シートとしては炭素繊維の抄紙体を炭化物(結着材)で結着してなるカーボンペーパーを用いることが好ましい態様である。
また、本発明の補強炭素シートを構成する炭素シートは、製造コストが安価となることから、ロールトゥロールで連続的に製造することが好ましい様態である。
また、本発明の炭素シートの厚みは、20μm以上200μm以下である。200μm以下であると、燃料電池電極基材に用いるのに好適なガス拡散性を有したものとなり、20μm以上であると、補強材を形成することで、取扱いに必要な機械強度を得ることができる。30μm以上95μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは40〜85μmである。炭素シートの厚みが95μm以下と薄いことによりガスの拡散性が大きくなり、また生成水も排出されやすくなる。さらに、燃料電池全体としてサイズも小さくなるため好ましい。一方、30μm以上であると、厚みあたりの炭素繊維数が十分となり炭素シートの巻回体として搬送できるようになり、補強材を形成することで、衝撃による欠け・ヒビの発生を良好に抑制できるためである。
20μm以上200μm以下の厚みを有する炭素シートは、後述する炭素シートの製法において説明するように、炭素繊維の目付、炭素繊維に対する樹脂成分の付着量、および、予備含浸体の加熱加圧工後の厚み、加熱加圧方法を制御することにより得られる。
本発明において、炭素シートの密度は0.2〜0.4g/cmであることが好ましく、より好ましくは0.22〜0.35g/cmである。密度が0.2g/cm以上であると、炭素シートの機械特性が向上し、電解質膜と触媒層を十分に支えることができ、加えて、導電性が高く発電性能が向上する。一方、密度が0.4g/cm以下であると排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。
0.2〜0.4g/cmの密度を有する炭素シートは、後述する炭素シートの製法において説明するように、炭素繊維の目付、炭素繊維に対する樹脂成分の付着量、および、炭素シートの厚みを制御することにより得られる。ここで、炭素シートの密度は、電子天秤を用いて秤量した炭素シートの目付(単位面積当たりの質量)を、面圧0.15MPaで加圧した際の炭素シートの厚みで除して求めることができる。本発明において、結着材は炭素繊維同士を結着させる役割を果たす材料であり、樹脂組成物またはその炭化物が用いられる。
本発明の炭素シートの気体透過抵抗は特に限定されないが、8.8Pa以下であるとガス拡散性が良好となり、高電流密度領域での発電特性が優れたものとなる。より好ましくは、8.0Pa以下、さらに好ましくは7.0Pa以下である。一方、炭素シートの気体透過抵抗が0.5Pa以上であると機械強度とのバランスのとれた炭素シートを得ることが出来る。
次に、本発明の補強炭素シートを製造するに好適な方法を以下、炭素繊維抄紙体を多孔体として用いるカーボンペーパーを炭素シートの代表例として、具体的に説明する。
<多孔体>
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系およびレーヨン系などの炭素繊維が挙げられる。中でも、機械強度に優れていることから、PAN系炭素繊維とピッチ系炭素繊維が、本発明において好ましく用いられる。また、後述の炭化工程により炭素繊維となる耐炎糸を用いても良い。
本発明の補強炭素シートを構成する炭素シート及びそれを得るために用いる抄紙体などの多孔体中の炭素繊維は、単繊維の平均直径が3〜20μmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは5〜10μmの範囲内である。単繊維の平均直径が3μm以上であると、細孔の径が大きくなり排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。一方、単繊維の平均直径が20μm以下であると、後述の好ましい炭素シートの厚み範囲に制御することが容易となるため好ましい。
本発明で用いられる炭素繊維は、単繊維の平均長さが3〜20mmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは5〜15mmの範囲内である。単繊維の平均長さが3mm以上であると、炭素シートが機械強度、導電性および熱伝導性が優れたものとなる。一方、単繊維の平均長さが20mm以下であると、抄紙の際の炭素繊維の分散性に優れ、均質な炭素シートが得られる。
また、本発明の炭素繊維を含む多孔体には、パルプや合繊繊維などを含んでもよく、木材パルプ、バガスパルプ、ワラパルプなどの天然パルプを含むと、貫通孔の形成を阻害し易いものの引張特性が良好となる。
炭素繊維における単繊維の平均直径や平均長さは、通常、原料となる炭素繊維についてその炭素繊維を直接観察して測定されるが、炭素シートを観察して測定することもできる。
炭素シートを得るために用いる多孔体の一形態である、抄紙により形成された炭素繊維抄紙体は、面内の導電性と熱伝導性を等方的に保つという目的で、炭素繊維が二次元平面内にランダムに分散したシート状であることが好ましい。炭素繊維抄紙体を得る際の炭素繊維の抄紙は、一回のみ行なっても、複数回積層して行なうこともできる。
<樹脂組成物の含浸>
本発明の炭素シートを得る際においては、炭素繊維抄紙体などの炭素繊維を含む多孔体に結着材となる樹脂組成物が含浸される。
本発明において、炭素繊維を含む多孔体に結着材となる樹脂組成物を含浸する方法としては、樹脂組成物を含む溶液中に多孔体を浸漬する方法、樹脂組成物を含む溶液を多孔体に塗布する方法、および樹脂組成物からなるフィルムに多孔体を積層し貼り合わせる方法などが用いられる。中でも、生産性が優れることから、樹脂組成物を含む溶液中に多孔体を浸漬する方法が特に好ましく用いられる。なお、炭素繊維を含む多孔体に、結着材となる樹脂組成物を含浸したものを「予備含浸体」と記載する。
樹脂組成物は、樹脂成分からなるが、必要に応じて添加剤を添加してもよい。
予備含浸体を製造する際に用いる樹脂組成物は、焼成時に炭化して導電性の炭化物である結着材となる樹脂組成物が好ましく、必要に応じて炭素粉末や界面活性剤などの添加物を含むものである。

予備含浸体を製造する際に用いる樹脂組成物中の樹脂成分としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂およびフラン樹脂などの熱硬化性樹脂などが挙げられる。中でも、炭化収率が高いことから、フェノール樹脂が好ましく用いられる。
予備含浸体を製造する際に用いる樹脂組成物は、前述の構成により得られた樹脂成分をそのまま使用することもできるし、必要に応じて、炭素繊維抄紙体などの多孔体への含浸性を高める目的で、各種溶媒を含むことができる。ここで、溶媒としては、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコールなどを用いることができる。
含浸する際には、予備含浸体中の炭素繊維100質量部に対して、樹脂成分が30〜400質量部となるように樹脂組成物を含浸することが好ましく、50〜300質量部となるように含浸することがより好ましい態様である。予備含浸体中の炭素繊維100質量部に対して、樹脂成分が30質量部以上であると、炭素シートが機械特性、導電性および熱伝導性の優れたものとなる。一方、予備含浸体中の炭素繊維100質量部に対して、樹脂成分が400質量部以下であると、炭素シートの厚み方向のガス拡散性の優れたものとなり、200質量部以下であると炭素シートの貫通孔の面積が増加するためより好ましい。

<貼り合わせと加熱加圧>
本発明においては、炭素繊維抄紙体などの多孔体に樹脂組成物を含浸した予備含浸体を形成した後、炭化を行うに先立って、予備含浸体を貼り合わせたり予備含浸体に熱処理を行うことができる。ここで加熱加圧工程を行うに際しては、樹脂組成物を含まない多孔体に対して加熱加圧処理しても良い。
本発明において、炭素シートを所定の厚みにする目的で、予備含浸体を複数枚貼り合わせることができる。この場合、同一の性状を有する予備含浸体を複数枚貼り合わせることもできるし、異なる性状を有する複数枚の予備含浸体を貼り合わせることもできる。具体的には、炭素繊維の単繊維の平均直径や平均長さ、予備含浸体を得る際に用いる炭素繊維抄紙体などの多孔体の炭素繊維の目付、および樹脂成分の含浸量などが異なる複数の予備含浸体を貼り合わせることもできる。
予備含浸体を加熱加圧することで、予備含浸体中の樹脂組成物を増粘および部分的に架橋し、炭素シートを目的の厚み、密度に調整することができる。加熱加圧する方法としては、加熱された熱板やロール、ベルトで加圧する方法を用いることができる。この加熱加圧装置の前後に巻き出し、巻き取り装置を設けることで、連続的に予備含浸体を加熱加圧することができる。

<炭化>
本発明において、炭素繊維抄紙体などの多孔体に樹脂組成物を含浸して予備含浸体とした後、樹脂組成物を炭化するために、不活性雰囲気下で焼成を行う。この焼成は、バッチ式の加熱炉を用いることもできるし、連続式の加熱炉を用いることもできる。
焼成の最高温度は1300〜3000℃の範囲内であることが好ましい。最高温度が1300℃以上であると、予備含浸体中の樹脂成分の炭化が進み、炭素シートが導電性と熱伝導性に優れたものとなる。一方、最高温度が3000℃以下であると、加熱炉の運転コストが低くなる。
本発明において、炭素繊維抄紙体などの多孔体に樹脂組成物を含浸した後、炭化したものを、「炭素繊維焼成体」と記載することがある。つまり炭素シートとは、炭素繊維焼成体を意味し、撥水加工がされる前の炭素繊維焼成体も、撥水加工がされた後の炭素繊維焼成体も、いずれも炭素シートに該当する。
<撥水加工>
本発明において、排水性を向上させる目的で、炭素繊維焼成体に撥水加工を施すことが好ましい。撥水加工は、炭素繊維焼成体に撥水材を塗布し熱処理することにより行うことができる。なお、撥水加工することにより、結着材として撥水材を含む炭素シートとすることができる。
ここで、撥水材としては、耐腐食性が優れることから、フッ素系のポリマーを用いることが好ましい。フッ素系のポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。
撥水加工の際の撥水材の塗布量は、炭素繊維焼成体100質量部に対して1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜40質量部である。撥水材の塗布量が、炭素繊維焼成体100質量部に対して1質量部以上であると、炭素シートが排水性に優れたものとなる。一方、撥水材の塗布量が、炭素繊維焼成体100質量部に対して50質量部以下であると、炭素シートが導電性の優れたものとなる。
[ガス拡散電極基材]
次に、本発明の補強ガス拡散電極基材を構成するガス拡散電極基材について説明する。
本発明の補強ガス拡散電極基材を構成するガス拡散電極基材は、炭素繊維を含む多孔質の炭素シート、及び、導電性フィラーを含むマイクロポーラス層を有するものである。そしてこのようなガス拡散電極基材に加えて補強材も含むことで、本発明の補強ガス拡散電極基材となる。炭素シートについてはここまでに説明したので、以下では最初にマイクロポーラス層について説明する。
<マイクロポーラス層の形成>
次に、本発明の補強ガス拡散電極基材の構成要素の一つであるマイクロポーラス層について説明する。
マイクロポーラス層の目付は特に限定されないが、10〜50g/mの範囲内であることが好ましく、より好ましくは30g/m以下であり、さらに好ましくは25g/m以下である。また、目付は14g/m以上であることがより好ましく、さらに好ましくは16g/m以上である。
マイクロポーラス層の目付が10g/m以上であると、炭素シートの一方の表面をマイクロポーラス層によって覆うことができ、生成水の逆拡散がより促進され、ドライアップをより抑制することができる。また、マイクロポーラス層の目付が50g/m以下であると、排水性がより向上し、フラッディングをより抑制することができる。
本発明において、マイクロポーラス層は、導電性フィラーを含むことが好ましい。導電性フィラーとしては、炭素粉末が好ましい。炭素粉末としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ランプブラックおよびサーマルブラックなどのカーボンブラックや、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛、および薄片グラファイトなどのグラファイト、カーボンナノチューブ、線状カーボン、炭素繊維のミルドファイバーなどが挙げられる。それらの中でもフィラーである炭素粉末としては、カーボンブラックがより好ましく用いられ、不純物が少ないことからアセチレンブラックが好ましく用いられる。
本発明において、排水を促進するとの観点から、マイクロポーラス層には撥水材を含むことが好ましい態様である。中でも、耐腐食性に優れていることから、撥水材としてはフッ素系のポリマーを用いることが好ましい。フッ素系のポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、およびテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などが挙げられる。
マイクロポーラス層は、炭素シートの少なくとも片面に、前述の導電性フィラーを含む塗液(フィラー含有塗液)を塗布することによって形成することができる。
フィラー含有塗液は、水や有機溶媒などの分散媒を含んでも良く、界面活性剤などの分散助剤を含有させることもできる。分散媒としては水が好ましく、分散助剤にはノニオン性の界面活性剤を用いることが好ましい。また、前記したような、各種炭素粉末などの導電性フィラーや撥水材を含有させることもできる。
フィラー含有塗液の炭素シートへの塗工は、市販されている各種の塗工装置を用いて行うことができる。塗工方式としては、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、スプレー噴霧、凹版印刷、グラビア印刷、ダイコーター塗工、バー塗工、およびブレード塗工などの塗工方式を使用することができる。上に例示した塗工方法はあくまでも例示であり、必ずしもこれらに限定されるものではない。
フィラー含有塗液の炭素シートへの塗工後、80〜180℃の温度で塗液を乾かすことが好ましい。すなわち、塗工物を、80〜180℃の温度に設定した乾燥器に投入し、5〜30分の範囲で乾燥する。乾燥風量は適宜決めることができるが、急激な乾燥は、表面の微小クラックを誘発する場合がある。塗工物を乾燥した後、マッフル炉や焼成炉または高温型の乾燥機に投入し、好ましくは300〜380℃の温度で5〜20分間加熱して、撥水材を溶融し、炭素粉末などの導電性フィラー同士のバインダーにしてマイクロポーラス層を形成することが好ましい。
本発明の補強ガス拡散電極基材を構成する炭素シートの物性は、先ず、補強ガス拡散電極基材を空気雰囲気下400℃で2時間処理し、次いでメタノールなどのアルコール中で超音波洗浄した後に風乾して得た炭素シートを評価して求めることができる。

本発明の補強炭素シート又は本発明の補強ガス拡散電極基材は長尺であることが好ましい。さらに本発明の補強炭素シートや本発明の補強ガス拡散電極基材が長尺である場合、これらは巻いたものであることが好ましい。ここで長尺とは10m以上を意味する。なお、長さに上限は特にないが、長すぎると重くなりすぎてしまうことがあるため、1000m以下であることが好ましい。補強炭素シートや補強ガス拡散電極基材を長尺とすることで、燃料電池セルとする際の工程を連続化でき、製造コストが安価となるため好ましい。

[補強材]
次に、本発明の補強炭素シートおよび補強ガス拡散電極基材に含まれる補強材について説明する。
本発明の補強材は、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材に含まれる構造体である。炭素シートやガス拡散電極基材は、端部に衝撃が加わることで、欠けやヒビが発生することがある。欠けやヒビが炭素シートやガス拡散電極基材に発生すると、この部分が使用できなくなりコストが高くなる上、長尺で加工する際に破断の起点となる。炭素シートやガス拡散電極基材が補強材を含むことで、端部への衝撃に対しても欠けやヒビの発生を抑制できる。
補強材は、補強炭素シートおよび補強ガス拡散電極基材に連続的な配列で含まれていることが好ましい。なお、補強材が連続的な配列の場合の具体例としては、後述する配列Aや配列Bをあげることができる。
また補強材は、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材に以下のいずれかの配列で含まれていることがより好ましい。
配列A:補強材が略直線状または点線状であり、補強炭素シート(又は補強ガス拡散電極基材)の縁部近傍の少なくとも一辺にある。
配列B:補強材が略直線状または点線状であり、補強炭素シート(又は補強ガス拡散電極基材)の幅方向の中央近傍にある。
配列C:補強材が格子状である。
配列D:補強材が梯子状である。
以下、図面を参照しながら、本発明における補強材の好ましい態様を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明の一つの好ましい態様である配列Aでは、補強材が略直線状(2)または点線状(3)であり、補強炭素シートまたは補強ガス電極基材(1)の縁部近傍の少なくとも一辺に補強材がある(図1)。ここで縁部近傍とは、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の縁から10cm以内に補強材の一部が含まれることを示す。補強材が炭素シートまたはガス拡散電極基材の縁部近傍にあると、後述の膜電極接合体とする際または、膜電極接合体を所望の寸法に打抜く際に、有効に使用できる面積が広くなるため好ましい。また、略直線とは、線が幅方向に蛇行していたり、線幅が変動していても、つながっていれば略直線と見なすことができる。補強材が略直線状又は点線状であると、縁部に対する衝撃による欠けやヒビを抑制し易くなるため好ましい。また、補強材が略直線状であると、端部に対する衝撃による欠けやヒビを抑制するのみならず、略直線方向を搬送方向とすると引張強度が良好となり、かつ伸長による多孔体構造の破壊も抑制できるためより好ましい。また、補強材が補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の縁部近傍の少なくとも向い合う二辺にあると、ロールトゥロール搬送の際の左右の張力バランスが良好となるため好ましい。
本発明の一つの好ましい態様である配列Bでは、補強材(4)が略直線状または点線状であり、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の幅方向の中央近傍に補強材がある(図2)。補強材が補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の幅方向の中央近傍にあると、ロールトゥロール搬送の際の左右の張力バランスが良好となるため好ましい。ここで中央近傍とは、幅方向の長さについて、一方の端部を0%、他方の端部を100%としたときに、45%から55%の領域を意味する。また、略直線とは、線が幅方向に蛇行していたり、線幅が変動していても、つながっていれば略直線と見なすことができることを示す。補強材が略直線であると、補強材の方向に伸張する張力が外部から付与された際に、応力集中点が生じないため破断し難くなり、かつ伸長による多孔体構造の破壊も抑制できるためより好ましい。
本発明の一つの好ましい態様である配列Cでは、補強材が格子状(5)である(図3)。格子状とは、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の一辺と略平行な方向を向いた補強材が少なくとも1本含まれており、かつ、この補強材に75°から115°の角度で交差する方向を向いた補強材が少なくとも1本含まれた配列である。ここで、略並行とは、−8°〜8°の範囲を示す。補強材が格子状であると、搬送の際にいずれの方向からも補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材が欠け・ヒビ・破断・伸長から保護されるため、好ましい。
本発明の一つの好ましい態様である配列Dでは、補強財が梯子状である(図4)。梯子状とは、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の一辺と略平行な方向を向いた二本の補強材が、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の両側の縁部近傍に配置されており、かつ、これら二本の補強材に75°から115°の角度で接する補強材が、略直線で二本以上含まれた配列である。ここで、略並行とは、−8°〜8°の範囲を示す。また縁部近傍とは、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の縁から10cm以内に補強材の一部が含まれることを示す。補強財が梯子状であると、搬送の際にいずれの方向からも補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材が欠け・ヒビ・破断・伸長から保護されるため、好ましい(図4)。

また、本発明の補強材は、幅が0.3mm〜70mmの範囲であることが好ましい。0.3mm以上であると、補強材による補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の機械特性の向上が大きくなり、70mm以下であると補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材のうち、ガス拡散に用いることができる面積が大きくなり、好ましい。ここで補強材の幅とは、補強材が補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の辺に略並行に形成されている場合、縁に最も近い部分から最も遠い部分までの幅を示し、略垂直に形成されている場合、幅を示す。
一方、補強材の長さは、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材のサイズに合わせ、任意に選ぶことができる。
また、本発明の補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材は、それらの両表面に補強材を有していても、一方の表面にのみ有していてもよいが、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の一方の表面にのみ補強材を有することが好ましい。ここで、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材は内部に空隙を有するため、内部にも補強材が形成され得るが、もう一方の表面に補強材が突出していない場合は、一方の表面にのみ補強材が形成されていると見なすことができる。また、両表面に補強材が形成されている場合も同様である。
本発明の補強ガス拡散電極基材が一方の表面にのみ補強材を有する態様の場合には、ガス拡散電極基材の一方の表面にマイクロポーラス層を有し、前記ガス拡散電極基材のマイクロポーラス層を有する表面とは反対側の表面にのみ補強材を有することが好ましい。マイクロポーラス層を有する表面とは反対側の表面にのみ補強材を有することで、膜電極接合体とする際に、補強材がガス拡散電極基材と触媒層を有する固体高分子電解質膜との密着を阻害しないためである。
本発明において、補強材としては、例えば、樹脂テープ、ホットメルト樹脂、感光性樹脂、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、金属箔、熱硬化性パテを用いることができる。
また、本発明の補強材は、耐熱性が300℃以上であることが好ましい。補強材の耐熱性が300℃以上であると、前述のマイクロポーラス層を形成する際における熱処理工程を通過しやすくなるためである。耐熱性が300℃以上のものとしては、例えば、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂や、熱硬化性パテなどが挙げられる。また、耐熱性の上限としては、特に限定されないが600℃以下であると、炭素シートまたはガス拡散電極基材に対して補強材を形成することが容易な合成樹脂を含む材料を用いることができるため好ましい。

また、本発明の補強材の厚みは、400μm以下であることが好ましく、より好ましくは100μm以下である。400μm以下であると、補強炭素シートや補強ガス拡散電極基材を積層したり、巻き取った際に体積が大きくならず、運搬や保管コストが安価となり、200μm以下であると、マイクロポーラス層を形成する工程や膜電極接合体を形成する工程、燃料電池セルを組む工程での工程通過性が良好となる。一方、下限は特にないが、30μm以上であると、引張強度や、耐衝撃性に優れたものとなるため、好ましい。
以上の補強材は、補強材を含まない炭素シートまたは補強材を含まないガス拡散電極基材に、補強材またはその前駆体を塗工したり、接着した後、前駆体の種類に合わせて熱処理や、UV処理、加圧処理などを行うことで、形成できる。

[補強炭素シート、補強ガス拡散電極基材]
本発明の補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材は、炭素シートまたはガス拡散電極基材の引裂強度が20N/cm以下である場合、より効果的である。燃料電池を極めて高い電流密度で発電するためには、炭素シートやガス拡散電極基材の燃料ガスの拡散性を高くするために、厚みを薄くしたり、密度を低くする必要があるが、この様な炭素シート及びガス拡散電極基材の引裂強度は著しく低くり、外力による欠け・ヒビにより破壊され易い。しかし、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材においては、補強材が外力に耐えることができ、炭素シートまたはガス拡散電極基材の破壊を効果的に抑制できる。さらに、炭素シートまたはガス拡散電極基材の引裂強度が5N/cm以下である場合、実質的に搬送することは困難であるが、補強材を設けることで取扱いが可能となる。
本発明の補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の補強材を有する領域における引裂強度は、25N/cm以上であることが好ましく、より好ましくは40N/cm以上である。25N/cm以上であると、搬送工程での接触などによる破損を有効に抑制でき、40N/cm以上であるとその効果が顕著となる。一方、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の補強材を有する領域における引裂強度の上限としては、500N/cm以下が好ましい。500N/cm以下とすることで、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の補強材の幅や厚みを低減し、低コストで得ることができる。
ここで、引裂強度は後述の実施例に記載の測定方法により測定される。この好ましい引裂強度を有する補強炭素シートおよび補強ガス拡散電極基材は、上記の補強材を炭素シートおよび補強ガス拡散電極基材に形成することで、達成される。
また、本発明の補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の引張時の破壊特性(応力‐変位カーブ)における最大応力点である引張強度が、5N/cm以上であると、炭素シートまたはガス拡散電極基材を破断なく搬送することができる。引張強度は好ましくは、10N/cm以上であり、より好ましくは15N/cm以上である。10N/cm以上とすることで、搬送時に張力を十分にかけることができるため補強炭素シートまたはガス拡散電極基材のズレを抑制でき、15N/cm以上とすることで、搬送速度を上げることによる衝撃に耐えることができため、生産性が向上する。さらに、25N/cm以上であると、多様な搬送ラインに対応でき、最も好ましい。
また、本発明の補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材は、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材の引張時の破壊特性(応力‐変位カーブ)において、最大応力までの変位を元の炭素シートまたはガス拡散電極基材の長さ(60.0mm)で除して100倍した伸度の値を、最大引張強度までの伸度(%)としたとき、これが10%以下であることが好ましい。最大引張強度までの伸度が10%以下であると搬送時に炭素シートまたはガス拡散電極基材が伸び、多孔質構造が変形することを抑制できる。さらに3%以下とすると張力をかけた際に発生する縦シワの発生を良好に抑制できる。また、最大引張強度までの伸度に特に下限はないが、0.05%以上であると搬送性が良好となる。

[膜電極接合体]
本発明において、前記した補強ガス拡散電極基材又はガス拡散電極基材を、両面に触媒層を有する固体高分子電解質膜の少なくとも片面に接合することにより、膜電極接合体を形成することができる。その際、触媒層側にガス拡散電極基材のマイクロポーラス層を配置することにより、より生成水の逆拡散が起こりやすくなることに加え、触媒層とガス拡散電極基材の接触面積が増大し、接触電気抵抗を低減させることができる。
また、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材に含まれる補強材は、膜電極接合体とする際に除去されてもよく、少なくとも一部が含まれていてもよい。除去された場合、燃料電池セルを組んだ際に膜電極接合体にかかる圧力の分布がより均一となり、発電性能が安定したものとなる。一方、少なくとも一部が含まれている場合、発電時に膨潤収縮が大きい電解質膜を用いた場合でも、ガス拡散電極基材にかかる歪み応力に抗し破損を抑制することができる。
[燃料電池]
本発明の燃料電池は、本発明の補強炭素シート又は補強ガス拡散電極基材を含むものである。つまり本発明の燃料電池は、上述の膜電極接合体の両側にセパレータを有するものである。すなわち、上述の膜電極接合体の両側にセパレータを配することにより燃料電池を構成する。通常、このような膜電極接合体の両側にガスケットを介してセパレータで挟んだものを複数個積層することによって固体高分子型燃料電池を構成する。触媒層は、固体高分子電解質と触媒担持炭素を含む層からなる。触媒としては、通常、白金が用いられる。アノード側に一酸化炭素を含む改質ガスが供給される燃料電池にあっては、アノード側の触媒としては白金およびルテニウムを用いることが好ましい。固体高分子電解質は、プロトン伝導性、耐酸化性および耐熱性の高い、パーフルオロスルホン酸系の高分子材料を用いることが好ましい。このような燃料電池ユニットや燃料電池の構成自体は、よく知られているところである。
そして前述のように、補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材に含まれる補強材は、膜電極接合体とする際に除去される場合もあれば一部が含まれる場合もある。そのため本発明の燃料電池は、本発明の補強炭素シート又は補強本発明のガス拡散電極基材を有するものであり、つまり本発明の燃料電池は、補強材を含むものである。
次に、実施例によって、本発明の補強炭素シートと補強ガス拡散電極基材について具体的に説明する。実施例で用いた材料、補強炭素シートおよび補強ガス拡散電極基材の作製方法と燃料電池の電池性能評価方法を、次に示した。
<補強炭素シートの作製>
・厚み140μmの炭素シートの作製
東レ(株)製ポリアクリルニトリル系炭素繊維“トレカ”(登録商標)T300(単繊維の平均直径:7μm)を短繊維の平均長さ12mmにカットし、水中に分散させて湿式抄紙法により連続的に抄紙した。さらに、バインダーとしてポリビニルアルコールの10質量%水溶液を当該抄紙に塗布して乾燥させ、炭素繊維の目付が29.5g/mの炭素繊維抄紙体を作製した。ポリビニルアルコールの塗布量は、炭素繊維抄紙体100質量部に対して22質量部であった。
次に、熱硬化性樹脂としてレゾール型フェノール樹脂とノボラック型フェノール樹脂を1:1の質量比で混合した樹脂組成物と、炭素粉末として鱗片状黒鉛(平均粒径5μm)と、溶媒としてメタノールを用い、熱硬化性樹脂/炭素粉末/溶媒=10質量部/5質量部/85質量部の配合比でこれらを混合し、超音波分散装置を用いて1分間撹拌を行い、均一に分散した樹脂組成物を得た。
次に、長尺の炭素繊維抄紙体をバットに満たした樹脂組成物の含浸液に連続的に浸漬し、ロールで挟んで絞り含浸させた。その後、100℃の温度で5分間加熱して乾燥させ、予備含浸体を作製した。次に、間欠的に搬送しながら互いに平行な熱板で加熱加圧する加熱された熱板の加熱加圧装置の前後に巻き出し、巻き取り装置を設け、連続的に予備含浸体を180℃の温度で合計5分間加熱加圧処理を行った。加圧の際に平板プレスにスペーサーを配置して、熱処理後の予備含浸体の厚みが155μmになるように、上下プレス面板の間隔を調整した。
この予備含浸体を熱処理した基材を、加熱炉において、窒素ガス雰囲気に保たれた最高温度が2400℃の加熱炉に導入した。加熱炉より出てきた際に、炭素繊維焼成体に対し、後述の方法で補強材を形成し、長尺の補強炭素シートを得た。
上記にて作製した補強炭素シートを、補強材を含む形で15cm×12.5cmにカットし、PTFE樹脂の水分散液(“ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−201C(ダイキン工業(株)製)ないしはFEP樹脂(“ネオフロン”(登録商標)FEPディスパージョンND−110(ダイキン工業(株)製))の水分散液に浸漬することにより、補強炭素シートに撥水材を含浸した。その後、温度が100℃の乾燥機炉内で5分間加熱し乾燥し、撥水材が均一に付着するように撥水加工された炭素シートを作製した。なお、乾燥する際は、補強炭素シートを垂直に配置し、1分毎に上下方向を変更した。また、撥水材の水分散液は、乾燥後で炭素シート95質量部に対し、撥水材が5質量部付与されるように適切な濃度に希釈して使用した。

<補強ガス拡散電極基材の作製>
[材料]
・炭素粉末:アセチレンブラック:“デンカ ブラック”(登録商標)(電気化学工業(株)製)7.0g。
・撥水材:PTFE樹脂(PTFE樹脂を60質量部含む水分散液である“ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−1E(ダイキン工業(株)製)を使用)2.5g。PTFE樹脂の水分散液の配合量ではなく、PTFE樹脂自体の配合量を表す。
・界面活性剤“TRITON”(登録商標)X−100(ナカライテスク(株)製)14.0g。
・精製水75.8g。
上記の各材料を分散機を用いて混合し、フィラー含有塗液を形成した。このフィラー含有塗液をスリットダイコーターを用いて、撥水加工された炭素シートの一方の表面上に面状に塗布した後、120℃の温度で10分間、続いて380℃の温度で10分間加熱した。このようにして、撥水加工された補強炭素シート上にマイクロポーラス層を形成して、補強ガス拡散電極基材を作製した。
<発電特性の評価>
白金担持炭素(田中貴金属工業(株)製、白金担持量:50質量%)1.00gと、精製水1.00g、“Nafion”(登録商標)溶液(Aldrich社製“Nafion”(登録商標)5.0質量%)8.00gと、イソプロピルアルコール(ナカライテスク社製)18.00gとを順に加えることにより、触媒液を作製した。
次に、5cm×5cmにカットした“ナフロン”(登録商標)PTFEテープ“TOMBO”(登録商標)No.9001(ニチアス(株)製)に、触媒液をスプレーで塗布し、常温で乾燥させ、白金量が0.3mg/cmの触媒層付きPTFEシートを作製した。続いて、8cm×8cmにカットした固体高分子電解質膜“Nafion”(登録商標)NRE−211CS(DuPont社製)を、2枚の触媒層付きPTFEシートで挟み、平板プレスで5MPaに加圧しながら130℃の温度で5分間プレスし、固体高分子電解質膜に触媒層を転写した。プレス後、PTFEシートを剥がし、触媒層付き固体高分子電解質膜を作製した。
次に、触媒層付き固体高分子電解質膜を、2枚の補強ガス拡散電極基材の補強材がない領域と重なるように挟み、この5cm×5cmの領域を平板プレスで3MPaに加圧しながら130℃の温度で5分間プレスし、膜電極接合体を作製し、5cm×5cmの領域を打抜いた。補強ガス拡散電極基材は、マイクロポーラス層を有する面が触媒層側と接するように配置した。

<目付の測定>
炭素シートおよびガス拡散電極基材の目付は、10cm四方に切り取ったサンプルの質量を、サンプルの面積(0.01m)で除して求めた。
<厚みの測定>
炭素シートおよびガス拡散電極基材を平滑な定盤にのせ、圧力0.15MPaをかけた状態での測定物(補強炭素シート又は補強ガス拡散電極基材)がある場合からない場合の高さの差を測定した。異なる部位にて10箇所サンプリングを行い、高さの差の測定値を平均したものを厚みとした。
<気体透過抵抗の評価>
炭素シートの気体透過抵抗の評価は、補強炭素シートの補強材がない領域の厚み方向に14cm/cm/secの空気を透過させたときの差圧で測定した。
<引張特性(引張強度、伸度)の測定>
(株)島津製作所製“オートグラフ”(登録商標)AGS−Xの引張試験モードを用い、炭素シートおよびガス拡散電極基材の引張特性を測定した。
引張試験機に60.0cmの間隔で取り付けられた上下2つの試料取り付け冶具に15cm×1.5cmのサイズで切り抜いた炭素シートまたはガス拡散電極基材を取り付ける。炭素シートまたはガス拡散電極基材を10mm/分の速度で引張り、破断までの応力‐変位カーブを得る。このカーブにおける最大応力を炭素シートまたはガス拡散電極基材の引張強度(N/cm)とし、そこまでの変位を試料取り付け冶具の間隔(60.0mm)で除して100倍した伸度の値を最大引張強度までの伸度(%)とし、5回測定し、その平均値を用いた。
<引裂強度の測定>
炭素シート、ガス拡散電極基材、(補強材がある領域における)補強炭素シート、及び(補強材がある領域における)補強ガス拡散電極基材の引裂強度は、(株)島津製作所製“オートグラフ”(登録商標)AGS−Xの引張試験モードを用い、測定した。引張試験機に60.0cmの間隔で取り付けられた上下2つの試料取り付け冶具に15cm×10cmのサイズで切り抜き、15cmの辺の7.5cmの位置に辺に垂直に5mmの切り込みを入れた炭素シート、ガス拡散電極基材、(補強材がある領域における)補強炭素シート、及び(補強材がある領域における)補強ガス拡散電極基材を取り付ける。
このとき、補強材がある領域における)補強炭素シート、及び(補強材がある領域における)補強ガス拡散電極基材の測定においては、補強材の幅が10cm以下の場合は、補強材の幅全体が10cmの辺におさまるように切り抜き、補強材の幅が10cmより大きい場合は、10cmの辺全体に補強材が含まれるように切り抜いた。
炭素シート、ガス拡散電極基材、(補強材がある領域における)補強炭素シート、及び(補強材がある領域における)補強ガス拡散電極基材を、10mm/分の速度で引張り、破断までの応力‐変位カーブを得る。このカーブにおける最大応力を、それぞれのサンプルの引裂強度(N/cm)とし、5回測定し、その平均値を用いた。
<補強材の耐熱性評価方法>
15cm×10cmのサイズで切り抜いた炭素シートに補強材を10mm幅で形成し、300℃で10分間加熱処理した後、上記の引裂強度の測定方法に記載の方法で引裂強度の測定を行った。同様に、加熱処理していない補強炭素シートの引裂強度を測定し、加熱処理後の引裂強度が加熱処理前の引裂強度に対し50%以上を維持するものを、処理温度における耐熱性を有すると判定した。
(実施例1)
上記の<補強炭素シートの作製>および<補強ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み140μmからなる補強炭素シートを用いた補強ガス拡散電極基材を得た。補強材の形成は、図1のように端部近傍に点線状となるように、ロールコーターで溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。
(実施例2)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少するよう実施例1に対して変更した。補強材の形成は、図1のように端部近傍に略直線状となるように、ロールコーターで溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。
(実施例3)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少するよう実施例1に対して変更した。補強材の形成は、図1のように端部近傍に略直線状となるように、ロールコーターで溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。
(実施例4)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少するよう実施例1に対して変更した。補強材の形成は、図2のように中央近傍に略直線状となるように、ロールコーターで溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。 (実施例5)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少するよう実施例1に対して変更した。補強材の形成は、図3のように格子状となるように、ロータリースクリーン印刷で溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。
(実施例6)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少するよう実施例1に対して変更した。補強材の形成は、図4のように梯子状となるように、ロータリースクリーン印刷で溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成した。
(実施例7)
ポリアクリロニトリルの長繊維を紡糸および水流交絡することにより不織布を作製し、ロールプレス後に150℃の温度で10分間の耐炎化処理を行い、次いで2400℃の温度の加熱炉に導入した。その後、補強材の形成は、図1のように略直線状となるように、ロータリースクリーン印刷で溶融したフェノール樹脂を搬送方向に連続的に塗布し、加熱硬化して形成し、厚み62μmの不織布の炭素繊維焼成体からなる炭素シートを得た。結着剤(撥水材)として、固形分としてアセチレンブラックとPTFE樹脂を質量比1:1の組成を分散材と水に分散させた含浸液を作製した。この含浸液に耐炎化処理を行った不織布を含浸し加熱炉内で380℃の温度で10分間の加熱を行った。その結果、固形分量で5質量%の結着剤で結合された撥水処理済み炭素シートを得た。マイクロポーラス層の形成は、実施例1と同様に行い、この際に伸長による多孔体構造の破壊は生じなかった。
(実施例8)
補強材を形成しなかった点を除いては<炭素シートの作製>に従い、さらに以下のようにガス拡散電極基材に対して補強材を形成した点を除いては<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、炭素繊維量と樹脂組成分の付着量を減少し、それに合わせて予備含浸体の加熱加圧厚みを減少し、またガス拡散電極基材への補強材の形成は、図1のように端部近傍に略直線状となるように、ポリイミドテープをガス拡散電極基材に搬送方向
に連続的に接着し形成するようにするよう実施例1に対して変更した。
(比較例1)
上記の<炭素シートの作製>および<ガス拡散電極基材の作製>に記載した方法に従って、表に示す、厚み60μmからなる多孔質の炭素シートを用いたガス拡散電極基材を得た。この際、実施例2に対し補強材を形成しなかった。変更した。この炭素シートおよびガス拡散電極基材は、耐衝撃性試験で破損が生じた。
(比較例2)
実施例5において、補強材を形成せずに炭素シートを得た。結果、炭素シートの全領域で引張試験後に伸長が生じ、多孔体構造が破壊された。
Figure 2017182900
Figure 2017182900
1:補強炭素シートまたは補強ガス拡散電極基材
2:端部近傍の略直線状の補強材
3:端部近傍の点線状の補強材
4:中央近傍の略直線状の補強材
5:格子状補強材
6:梯子状補強材

Claims (14)

  1. 炭素繊維を含む多孔質の炭素シート、及び、補強材を含むことを特徴とする、補強炭素シート。
  2. 前記補強材が、連続的な配列であることを特徴とする、請求項1に記載の補強炭素シート。
  3. 前記補強材が、以下のいずれかの配列である請求項1又は2に記載の補強炭素シート。
    配列A:補強材が略直線状または点線状であり、補強炭素シートの縁部近傍の少なくとも一辺にある。
    配列B:補強材が略直線状または点線状であり、補強炭素シートの幅方向の中央近傍にある。
    配列C:補強材が格子状である。
    配列D:補強材が梯子状である。
  4. 一方の表面にのみ補強材を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の補強炭素シート。
  5. 前記補強材は、耐熱性が300℃以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の補強炭素シート。
  6. 炭素シートの引裂強度が20N/cm以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の補強炭素シート。
  7. 炭素繊維を含む多孔質の炭素シートと、導電性フィラーを含むマイクロポーラス層を有するガス拡散電極基材、並びに、
    補強材を含むことを特徴とする、補強ガス拡散電極基材。
  8. 前記補強材が、連続的な配列であることを特徴とする、請求項7に記載の補強ガス拡散電極基材。
  9. 前記補強材が、以下のいずれかの配列である請求項7又は8に記載の補強ガス拡散電極基材。
    配列A:補強材が略直線状または点線状であり、補強ガス拡散電極基材の縁部近傍の少なくとも一辺にある。
    配列B:補強材が略直線状または点線状であり、補強ガス拡散電極基材の幅方向の中央近傍にある。
    配列C:補強材が格子状である。
    配列D:補強材が梯子状である。
  10. 一方の表面にのみ補強材を有する、請求項7〜9のいずれかに記載の補強ガス拡散電極基材。
  11. ガス拡散電極基材の一方の表面にマイクロポーラス層を有し、
    ガス拡散電極基材のマイクロポーラス層を有する表面とは反対側の表面にのみ補強材を有する、請求項7〜10のいずれかに記載の補強ガス拡散電極基材。
  12. 前記補強材は、耐熱性が300℃以上である、請求項7〜11のいずれかに記載の補強ガス拡散電極基材。
  13. ガス拡散電極基材の引裂強度が20N/cm以下である、請求項7〜12のいずれかに記載の補強ガス拡散電極基材。
  14. 請求項1〜6のいずれかに記載の補強炭素シート、又は、請求項7〜13のいずれかに記載の補強ガス拡散電極基材を有する、燃料電池。
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