JP2004145260A - 定着装置・画像形成装置・記録媒体の再生方法 - Google Patents

定着装置・画像形成装置・記録媒体の再生方法 Download PDF

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Hisashi Kikuchi
菊地 尚志
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黒高 重夫
Yukimichi Someya
染矢 幸通
Hiroyuki Kunii
国井 博之
Atsushi Nakato
中藤 淳
Katsuhiro Echigo
越後 勝博
Satohiko Baba
馬場 聡彦
Hirokazu Ikegami
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Abstract

【課題】中間転写体を用いた場合の中間転写体への過熱を防止しながら定着効率及び画像品質を向上させることができるようにする。
【解決手段】中間転写体2上の画像を転写される転写定着部材13と、該転写定着部材13上の画像を加熱する加熱手段と、転写定着部材13とニップを形成する加圧ローラ14を備え、ニップを通過する用紙P上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段21は、転写定着部材13に内蔵された内部加熱手段15と、転写定着部材13上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段21を有している。
【選択図】    図27

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体(以下、用紙又はシートともいう)に未定着画像を定着する定着装置、該定着装置を有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、印刷機等の画像形成装置、該画像形成装置により記録された記録媒体の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機やファクシミリあるいはプリンタさらには印刷機などの画像形成装置においては、記録用紙などのシート上に転写されて担持されている未定着画像を加熱定着することにより複写物や記録物を得ることができる。
定着に際しては、未定着画像を担持しているシートを挟持搬送しながら未定着画像を加熱することにより未定着画像中に含まれる現像剤、特にトナーの溶融軟化及びシートへの浸透を行わせることによりシートにトナーを定着することが行われる。
特開平10−63121号公報には、図57に示すように、中間転写体100の駆動ローラ101の内部に熱源102を設け、該中間転写体100に加圧部材103を圧接してニップを形成する方式が提案されている。トナーはニップ手前で加熱され、加熱されたトナーをニップで記録媒体104に定着するものである。符号105は像担持体を、106は一次転写手段を示している。
この方式によれば、中間転写体100から記録媒体104への2次転写は静電気力ではなく定着の熱によって行われる。また、トナーの加熱時間を長く設定することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−63121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平10−63121号公報に記載の方式では、トナー加熱時間と同じだけ中間転写体も加熱され、しかも内面側から層厚み方向全体に加熱されるため、中間転写体が次に一次転写領域に入る際像担持体も加熱され、トナーの固着などの問題が発生する。
また、この種の画像形成装置では、高画質化に影響を及ぼすトナーの転写性がトナーの形状に関与していることが知られており、高画質化の観点からトナー形状の最適化が望まれている。
【0005】
本発明は、低温定着が可能でウォームアップ時間が短く、省エネルギー性に優れ、高画質、耐久性及び熱効率の観点からも良好な定着装置、該定着装置を備えた画像形成装置の提供を、その目的とする。
また、本発明は、中間転写体を用いた場合の中間転写体への過熱を防止しながら定着効率及び画像品質を向上させることができる定着装置の提供を、その目的とする。
また、本発明は、中間転写体を用いた場合の中間転写体への過熱を防止しながら省スペース化及び定着効率さらには画像品質の向上を図ることが可能な画像形成装置の提供を、その目的とする。
また、本発明は、特にカラー画像形成において実用性のある記録媒体の再生方法の提供を、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、中間転写体上の進行方向に600dpi以上の画像解像度に対応して形成された画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記加圧部材の少なくとも一方が弾性層を有し、上記転写定着部材と上記加圧部材の弾性層の厚みの総和が記録媒体の厚みの2倍以上の大きさを有することを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明では、中間転写体上の進行方向に600dpi以上の画像解像度に対応して形成された画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材が上記加圧部材に対して主駆動部材であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記加圧部材のうち少なくとも一方がベルトであり、上記ニップは、記録媒体の搬送方向における上流側の方が下流側に比べて加圧力が低くなるように設定されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、記録媒体が上記ニップに進入する方向は、上記転写定着部材と上記中間転写体の共通の接線と略平行であることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、記録媒体の厚みより大きい間隔を介して上記転写定着部材とニップを形成する対向部材と、ニップに進入する前の記録媒体に静電吸着力を付与する静電吸着力付与手段を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を静電吸着させて定着することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材は上記中間転写体に対して非接触で且つ画像を形成するトナーの厚み以下の距離をおいて配置されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、画像を担持した上記中間転写体にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、上記転写定着部材は上記中間転写体に対して画像を形成するトナーの厚みより大きい距離を距離をおいて配置され、上記バイアスに基づく静電吸着により上記中間転写体上の画像を上記転写定着部材に転写することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材の外周面と上記中間転写体の外周面の間に、上記転写定着部材から上記中間転写体への熱の移動を抑制する熱移動抑止部材を設けることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、ニップに進入する前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段を設けることを特徴とする。
【0015】
請求項10記載の発明では、請求項9記載の定着装置において、上記記録媒体加熱手段による加熱量を変化させる加熱量制御手段を有していることを特徴とする。
【0016】
請求項11記載の発明では、請求項10記載の定着装置において、上記加熱量制御手段は、記録媒体の種類又は熱容量に基づき加熱量を変化させることを特徴とする。
【0017】
請求項12記載の発明では、請求項10記載の定着装置において、上記加熱量制御手段は、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする。
【0018】
請求項13記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記中間転写体の接触圧を低減又は距離を変化させる距離変更手段を設けることを特徴とする。
【0019】
請求項14記載の発明では、請求項13記載の定着装置において、画像転写時以外に上記距離変更手段を動作させることを特徴とする。
【0020】
請求項15記載の発明では、請求項13記載の定着装置において、画像転写動作中であっても非画像領域では上記距離変更手段を動作させることを特徴とする。
【0021】
請求項16記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材に内蔵された内部加熱手段と、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする。
【0022】
請求項17記載の発明では、請求項16記載の定着装置において、上記外部加熱手段は、放射率の低い熱反射部材を有していることを特徴とする。
【0023】
請求項18記載の発明では、請求項16記載の定着装置において、上記外部加熱手段は、放射率の高い面を有する加熱板を有していることを特徴とする。
【0024】
請求項19記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする。
【0025】
請求項20記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段は、輻射熱源とこれを囲む透明な二重管を有していることを特徴とする。
【0026】
請求項21記載の発明では、請求項20記載の定着装置において、上記二重管は、内側管と外側管との間の空間が真空若しくは減圧空間とされていることを特徴とする。
【0027】
請求項22記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段による輻射を透過し且つ上記転写定着部材上の画像が上記外部加熱手段に直接接触するのを阻止する接触阻止部材を備えていることを特徴とする。
【0028】
請求項23記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、記録媒体が上記外部加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする。
【0029】
請求項24記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記外部加熱手段と上記中間転写体の間に、上記中間転写体に対する上記外部加熱手段の加熱量を抑制する加熱量抑止部材を備えていることを特徴とする。
【0030】
請求項25記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱するとともにニップ進入前の記録媒体を加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする。
【0031】
請求項26記載の発明では、請求項25記載の定着装置において、上記外部加熱手段は、記録媒体の挟持搬送が可能な構成を備えていることを特徴とする。
【0032】
請求項27記載の発明では、請求項25記載の定着装置において、上記外部加熱手段として用いられる記録媒体の挟持搬送構造として、熱源を内蔵したローラが用いられることを特徴とする。
【0033】
請求項28記載の発明では、請求項25記載の定着装置において、上記外部加熱手段がカーボンヒータであることを特徴とする。
【0034】
請求項29記載の発明では、請求項28記載の定着装置において、上記カーボンヒータは、平板状ないしシート状をなし転写定着部材表面に略直交して配置されるカーボンと、該カーボンからその厚み方向に発される輻射熱線を上記転写定着部材側へ反射させる形状の反射部材を有していることを特徴とする。
【0035】
請求項30記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、ニップに進入する前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段を有し、該記録媒体加熱手段は輻射熱源を備え、上記記録媒体加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、上記記録媒体加熱手段の輻射を透過し且つ記録媒体が上記記録媒体加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする。
【0036】
請求項31記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱するとともにニップ進入前の記録媒体を加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段は輻射熱源を備え、上記外部加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、上記外部加熱手段の輻射を透過し且つ記録媒体が上記外部加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする。
【0037】
請求項32記載の発明では、中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段を有し、ニップ進入前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段が設けられ、上記外部加熱手段と上記記録媒体加熱手段の加熱量の比率を変化させる加熱制御手段を有していることを特徴とする。
【0038】
請求項33記載の発明では、請求項32記載の定着装置において、上記加熱制御手段は、記録媒体の種類又は熱容量に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする。
【0039】
請求項34記載の発明では、請求項32記載の定着装置において、上記加熱制御手段は、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする。
【0040】
請求項35記載の発明では、請求項32記載の定着装置において、上記転写定着部材、上記外部加熱手段及び上記記録媒体加熱手段が個別に交換可能に設けられていることを特徴とする。
【0041】
請求項36記載の発明では、請求項26又は27記載の定着装置において、上記記録媒体の挟持搬送構造は、記録媒体の搬送時のみ画像の表層側を加熱可能であることを特徴とする。
【0042】
請求項37記載の発明では、画像形成装置において、請求項1乃至36の何れか1つに記載の定着装置を有していることを特徴とする。
【0043】
請求項38記載の発明では、請求項37記載の画像形成装置において、上記中間転写体と上記転写定着部材との間に線速差を設けるとともに、該線速差に応じて上記中間転写体上に画像を形成することを特徴とする。
【0044】
請求項39記載の発明では、請求項37記載の画像形成装置において、ワーデル実用球形度ψが0.8以上のトナーを現像剤として用いることを特徴とする。
【0045】
請求項40記載の発明では、請求項37記載の画像形成装置において、上記中間転写体に対して上記転写定着部材の線速を落とすことにより上記記録媒体に対する加熱時間を長くすることができ、該線速差に応じて上記中間転写体上に画像を形成することを特徴とする。
【0046】
請求項41記載の発明では、請求項37記載の画像形成装置において、潜像担持体上に単一色若しくは複数色の画像形成が可能な構成を備えていることを特徴とする。
【0047】
請求項42記載の発明では、請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、画像表層部に対向する加熱源を設けた場合の画像色の形成順序として、上記転写定着部材上に担持される画像のうちで最外側に位置する色画像が最も放射率の高い色の画像となる順序が設定されることを特徴とする。
【0048】
請求項43記載の発明では、請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、上記転写定着部材上に担持された画像表層側を対流熱により温度降下防止する場合の画像色の形成順序として、上記転写定着部材上に担持される画像のうちで最外側に位置する色画像が最も放射率の低い色の画像となる順序が設定されることを特徴とする。
【0049】
請求項44記載の発明では、請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、色毎の画像形成が可能な潜像担持体が縦方向に並置され、これら潜像担持体の並置方向に画像転写面を有する中間転写体を各潜像担持体と対峙させて配置し、該中間転写体に当接して連動しながら該中間転写体上に担持されている画像が転写される転写定着部材を上記中間転写体の縦方向上部に配置し、上記転写定着部材に転写された画像を上記中間転写体が転写後に移動する方向と逆方向に移動させて記録媒体に定着画像を転写する構成とされていることを特徴とする。
【0050】
請求項45記載の発明では、請求項44記載の画像形成装置において、上記転写定着部材がローラ部材から構成されていることを特徴とする。
【0051】
請求項46記載の発明では、請求項44又は45記載の画像形成装置において、上記転写定着部材は、装置筐体の上部側に位置し、該転写定着部材から画像転写を受ける記録媒体の移動路が上記筐体の上面一方側に出口が設けられている排出トレイに連続している構成を備えていることを特徴とする。
【0052】
請求項47記載の発明では、請求項46記載の画像形成装置において、上記排出トレイに排出される記録媒体が片面への画像形成時に画像面を下向きにした状態で排出される構成を備えていることを特徴とする。
【0053】
請求項48記載の発明では、請求項37乃至47うちの何れか1つに記載の画像形成装置により記録された記録媒体上の定着画像を熱や機械力等により除去して再使用可能とすることとした。
【0054】
以下、本発明の第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
まず、具体的構成を説明する前に、本発明を想到するに到った経緯を説明する。この種の定着装置に用いられる構成の一つに、熱源を内蔵した定着部材と加圧部材とを当接させてその当接位置をシートの挟持搬送位置及び加熱位置に相当するニップ部(以下、ニップ又は定着ニップ部ともいう)とする構成がある。定着部材としてはローラやベルトが用いられ、加圧部材としてはローラやベルトあるいは固定パッドなどが用いられる。
一方、転写対象となる画像には単一色のみでなくフルカラーなどのように複数の色の画像を組み合わせたものがある。これら各画像に対する定着に際しては、転写される対象の画像形態に応じた定着特性、特に温度特性が重要となる。
温度特性は、トナーとシートとの間の熱移動に影響し、熱移動は定着部材に接触するトナー表面温度と、トナー及びこれが接触するシート表面の温度(界面温度)によって変化する。温度特性のうちで、トナーの表面温度はフルカラー画像などに要求される光沢度に影響し、トナー及びこれが接触するシートの表面温度はシートに対するトナーの浸透度(密着性)に影響を及ぼす。
【0055】
図56は、フルカラー画像を対象とした定着構造の一例を示す図であり、同図において、各色毎の画像を形成可能な潜像担持体A〜Dの並置方向に沿って展張面を有する1次転写部材に相当する中間転写体Eが設けられ、中間転写体Eに対して各色毎の画像が順次転写されるようになっている。中間転写体Eには、重畳転写された画像をシートに対して一括転写するための2次転写部材としての転写装置Fが対向当接して設けられており、一括転写されたシートが定着装置Gに向けて搬送されるようになっている。
図56に示す定着装置Gは、互いに対向当接してニップ部を構成可能な定着ローラG1及び加圧ローラG2を備えた熱ローラ定着方式を採用した構成であり、定着ローラG1からの加熱によりシート上の未定着画像が定着されるようになっている。熱ローラ定着方式は、熱効率が高く高速化が図れること、伝熱効率が高く安定した定着効率が得られること及びシートの搬送媒体として利用できることにより構造が簡単であることなどの利点があることから近年多用されるようになっている。
【0056】
定着装置においては所定の温度に達するまでのウォームアップ作業が行われるようになっているが、フルカラー画像の場合には、白黒画像のような単一色画像の場合と違って重畳されるトナーの層厚が厚いことが原因しておおよそ1.5倍程度多い熱量が必要とされている。このため、単一色画像を対象とした場合に比べてシートへの加熱熱量が増加する傾向となり、シートが過熱状態に陥りやすいばかりでなく、フルカラー画像を高速で多数定着する際には商用電源である100V、15Aなどの電源容量では加熱電力が不足してしまい、対応できなくなる虞があった。
【0057】
過剰な加熱が起こると、シート自体も過熱気味となりこのような現象がシートを取り扱う際にユーザの意に沿わないばかりでなく、過熱によりトナーが再軟化を引き起こした場合に積層されたシート同士が密着していわゆる、貼り付いた状態となりシートの取り出作業時に剥ぎ取らなければならなくなるなどの作業性の悪化を招く。
過熱による不具合としては、トナーが転写対象となる普通紙などのシートと違って、表面に滲み防止のための特別なコーティング処理が施されているようなシートが誤って画像形成のために用いられるとコーティング材料が熱によって定着部材に転移していわゆるオフセットが発生しやすくなり、定着部材での汚れの発生やシートの巻き付き等が発生しやすくなる。このため、巻き付いたシートの除去作業や定着部材の清掃作業など、本来、画像形成装置において必要とされない余計な作業が必要となり、作業性において不利となる。
【0058】
電子写真画像形成方法を用いる装置においては、シート裏面から電気的なバイアスを掛けることで画像を静電的にシートへ転写するようになっているが、シートの吸湿性、厚さ、表面特性(凹凸)等の条件によってシートの電気的特性が変化しやすいことから、潜像担持体上の画像を直接あるいは中間転写部を介してシートの転写する際の転写品質を一定化することが難しく、異常画像が発生しやすいという不具合もあった。
【0059】
このような問題を解消すべく、上記特開平10−63121号公報に記載の定着方式が提案されている。しかしながら、上述のような問題が発生していた。
中間転写体を途中で冷却することも可能であるが、加熱冷却の激しいヒートサイクルが繰り返されることになり、耐久性及び熱効率の観点から非常に不利となる。
【0060】
一方、シートに転写される画像は定着部において加熱されることになるが、定着時でのトナーの層厚方向での温度が異なる、つまり、図56に示す構成では、定着部に達した時点で初めて加熱を開始されることからシート界面側のトナーの温度に比べて厚さ方向においてシート界面側の反対側に相当する表層側のトナーの温度がかなり低く、層厚方向で温度勾配が大きくなる。
層厚方向での温度勾配に関していうと、図57に示す構成では、図56に示した構成と違って中間転写体への加熱開始時期が幾分早められることにより転写されたトナーにおける中間転写体側の温度と表層側の温度との差が緩和されるものの、層厚方向での温度のばらつきは依然として存在している。
このため、シート上でのトナーの溶融軟化状態による浸透度に関しては、表層側が満足できる状態でないことにより定着性、いわゆる、トナーのシートに対する密着性を確保することが難しい。
このような問題を解消するために定着温度を高めることが考えられるが、加熱温度を高めた場合には、加熱負荷(消費電力の増加)が大きくなるばかりでなく上述したような過熱状態が得られやすくなることでシートの過熱状態やトナーの再軟化による不具合が解消されないことになる。
【0061】
上述した画像品質に影響する定着効率に関する問題とは別に、画像形成装置においては、画像形成装置の設置箇所での占有スペースを小さくして省スペース化することが近年望まれてきており、フルカラー画像を形成できる型式の装置においてもこの要望がある。
そこで、筐体側方へのシート排出経路をやめて筐体上面を排出経路末端としてその位置にトレイを設ける構成が提案されてきている。
このような構成においては、シートの移動路中に各色の画像形成部を並置し、各画像形成部から直接シートに画像を重畳転写する構成が採用されている。
しかし、フルカラー画像を形成する場合には、上述したシートへの直接転写だけでなく、中間転写体を用いて図56、52に示したように1次転写及び2次転写を行う方式を採用する場合がある。
この方式においては、特に、定着部の構成を中間転写体に併設して図56に示した構成のような定着部を別設しない分、設置スペースの小型化を図ることができる構成を対象とした場合、次のような問題が生じる。
【0062】
各画像形成部に設けられている潜像担持体を縦方向に並置すると、中間転写体100の移動方向に対して加圧部材103の回転方向が中間転写体100との当接位置で同一方向となり、シートを縦方向上方に向けて搬送することができない。そこで、中間転写体100及び加圧ローラ102の移動方向をシートが縦方向上方に向けて搬送できる方向に設定すると、並置されている潜像担持体のうちで、最も加圧部材103に近い位置にある潜像担持体から中間転写体100に転写された画像が加圧ローラ103から遠ざかる方向に移動することになり、ほぼ、1周回転した後に加圧ローラ103と対峙できることになる。
このため、中間転写体100に担持されている重畳画像の移動ストロークが大きくなり、画像形成サイクル時間が長大化してしまうことになる。しかも、このような方式とした場合には加熱されている中間転写体100が各潜像担持体と接触することとなるので、上述したトナーの固着などの不具合が再発することになる。
本発明は、上述のような考察の下に具体化されたものである。
【0063】
以下に本発明の第1の実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1に基づいて本実施形態における画像形成装置としてのタンデム型のカラー複写機の構成及び動作の概要を説明する。カラー複写機1は、装置本体中央部に位置する画像形成部1Aと、該画像形成部1Aの下方に位置する給紙部1Bと、画像形成部1Aの上方に位置する図示しない画像読取部を有している。
画像形成部1Aには、水平方向に延びる転写面を有する中間転写体としての中間転写ベルト2が配置されており、該中間転写ベルト2の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)による像を担持可能な像担持体としての感光体3Y、3M、3C、3Bが中間転写ベルト2の転写面に沿って並置されている。
【0064】
各感光体3Y、3M、3C、3Bはそれぞれ同じ方向(反時計回り方向)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する帯電装置4、光書き込み手段としての書き込み装置5、現像装置6、1次転写装置7、及びクリーニング装置8が配置されている。各符号に付記しているアルファベットは、感光体3と同様、トナーの色別に対応している。各現像装置6には、それぞれのカラートナーが収容されている。
中間転写ベルト2は、駆動ローラ9と、従動ローラ10に掛け回されて感光体3Y、3M、3C、3Bとの対峙位置において同方向に移動可能な構成を有している。従動ローラ10と対向する位置には、中間転写ベルト2の表面をクリーニングするクリーニング装置11が設けられている。
【0065】
感光体3Yの表面が帯電装置4により一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体3Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置6Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される1次転写装置7Yにより中間転写ベルト2上に1次転写される。他の感光体3M、3C、3Bでもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、それぞれの色のトナー像が中間転写ベルト2上に順に転写されて重ね合わせられる。
転写後感光体3上に残留したトナーはクリーニング装置8により除去され、また、転写後図示しない除電ランプにより感光体3の電位が初期化され、次の作像工程に備えられる。
【0066】
駆動ローラ9の近傍には、定着装置12が設けられている。定着装置12は、中間転写ベルト2上の画像としての未定着トナー像を転写される転写定着部材としての転写定着ローラ13と、該転写定着ローラ13とニップN(以下、ニップ又は転写ニップともいう)を形成する加圧部材又は対向部材としての加圧ローラ14を有している。転写定着ローラ13はアルミニウム等の金属によりパイプ状に形成されており、表面には離型層がコーティングされている。また、転写定着ローラ13の内部には転写定着ローラ13上の画像を加熱する加熱手段としてのハロゲンヒータ15が設けられている。加圧ローラ14は、芯金14aとゴム等の弾性層14bを有している。
給紙部1Bは、記録媒体としての用紙Pを積載収容する給紙トレイ16と、該給紙トレイ16内の用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して給紙する給紙コロ17と、給紙された用紙Pを搬送する搬送ローラ対18と、用紙Pが一旦停止され、斜めずれを修正された後転写定着ローラ13上の画像の先端と搬送方向の所定位置とが一致するタイミングでニップNに向けて送り出されるレジストローラ対19を有している。
【0067】
感光体3Y、3M、3C、3Bから中間転写ベルト2上に1次転写されたトナー像T(以下、単にトナーともいう)は、図示しないバイアス印加手段により駆動ローラ9に印加されるバイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)により転写定着ローラ13に静電気力で2次的に転写される。
図2に示すように、中間転写ベルト2と転写定着ローラ13間の距離としてのギャップgは、画像を形成するトナー層の厚み以下に設定されている。すなわち、トナーTを介した接触転写方式となっており、高画質化が図られている。この場合、非画像部では非接触となる。
【0068】
中間転写ベルト2と転写定着ローラ13がトナーTを介してしか接触しないため、中間転写ベルト2が転写定着ローラ13により加熱されることを低減でき、感光体3Y、3M、3C、3B等の寿命を長くできる。ギャップgをトナー層Tの厚みよりも大きく設定してもよい。この場合、中間転写ベルト2の加熱をさらに抑制でき、感光体3Y、3M、3C、3B等の一層の長寿命化を実現できる。また、中間転写ベルト2に熱を奪われないので省エネルギーとなる。但し、熱的には安定するが、トナーTの転写飛距離が長くなるため画質の低下を伴う懸念がある。このため、実験等により最適値を設定することが望ましい。
【0069】
図1に示すように、中間転写ベルト2と転写定着ローラ13との間には、転写定着ローラ13から中間転写ベルト2への熱放射(熱移動)を抑制する熱遮蔽部材又は熱移動抑止部材としての断熱プレート20が設けられている。断熱プレート20は、中間転写ベルト2から転写定着ローラ13への2次転写を阻害しない状態で中間転写ベルト2への熱放射を極力抑えるように、開口部を有する形状に形成されており、図示しない定着装置本体、画像形成装置本体のいずれの側に設けてもよい。熱移動抑止部材としては、放射率の低い金属光沢を有する板状のものが好ましく、特に2枚の金属シートを微小空隙又は断熱材を挟んで配置すると優れた効果が得られる。また、ノートパソコンのCPU冷却用に用いられるマイクロヒートパイプ構造を内包する薄板を用いた場合、熱移動抑止部材を低温に保ち熱移動を抑制することができる。
また、本実施形態では、中間転写ベルト2の転写定着ローラ13に対する転写部(転写定着ローラ13との対向部)と、最も上流側の感光体3Bに対する転写部との間に中間転写ベルト2の熱を奪う冷却部材としての冷却ローラ210が設けられている。冷却ローラ210は熱伝導率の高い材料で形成されており、中間転写ベルト2に接触して回転する。本実施形態では断熱プレート20と冷却ローラ210を同時に設ける構成としたが、いずれか一方を設ける構成としてもよい。本実施形態によれば、中間転写体の温度を低減でき、中間転写体側の熱劣化を抑制できる。また、転写定着部材の設計上の自由度を大きくすることができる。
【0070】
中間転写ベルト2から転写定着ローラ13に転写されたトナー像TはニップNで用紙Pに定着されるまで、転写定着ローラ13上において単独で加熱される。トナーTのみを予め加熱する過程が十分に得られるので、トナーTと用紙Pを同時に加熱する従来方式に比べて加熱温度を低くできる。実験の結果、転写定着ローラ13の温度は110〜120℃の低温でも十分な画質が得られることが確認された。
上述のように、従来のカラー画像形成装置では十分な光沢を得るために用紙による温度低下を考慮して白黒画像形成装置に比べて1.5倍ほどの熱量を与えていた。このため、用紙が必要以上に加熱されるとともに、トナーと用紙の密着性も必要以上に高められていた。
本実施形態では、用紙Pを考慮せずに十分な光沢を得るための温度を独立に設定できるので、転写定着ローラ13の温度(定着設定温度)を低くできる。また、用紙PはニップNのみで加熱されるので過剰に加熱されず、トナーTと用紙の密着性も必要以上に高められることはない。
本実施形態によれば、低温定着が可能でウォームアップ時間を短くでき、省エネルギー性を向上させることができる。また、中間転写体への熱移動を抑制できるので耐久性を向上させることができる。また、中間転写体の温度を低減でき、中間転写体側の熱劣化を抑制できる。
以上のように、本実施形態における定着装置12はそれ自体が未定着トナー像の被転写機能を有するものであり、未定着トナー像を保持した用紙を単に加熱・加圧する従来の定着装置に対し、「転写型定着装置」として位置付けられるものである。
【0071】
次に、図3に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、特に必要がない限り既にした構成上及び機能上の説明は省略し、要部のみ説明する(以下の他の実施形態において同じ)。
本実施形態では中間転写ベルト2から転写定着ローラ13へのトナーの転写率を向上させることを目的としている。転写定着ローラ13は、中間転写ベルト2に対してトナーの厚みより大きい距離をおいて配置されている。中間転写ベルト2の転写定着ローラ13との対向部位は、中間転写ベルト2にバイアスを印加するバイアス印加手段としてのバイアスローラ22及びバイアスローラ23により支持されている。
【0072】
転写部の上流側に位置するバイアスローラ22では、転写ニップ入り口を含んだ転写ニップ前で転写定着ローラ13に近接した際にトナーのチリ(トナー像Tの転写前の乱れ)を防止するために、転写定着ローラ13との間に電界が生じないように、もしくはトナーが中間転写ベルト2に吸着される電界が生じるように、トナー像Tの極性とは逆極性のバイアスが印加される。これに代えてアースするようにしてもよい。転写部に位置するバイアスローラ23では、転写ニップ内でトナーが転写定着ローラ13に静電吸着される電界が生じるように、トナー像Tと同極性のバイアス(本バイアス)が印加され、静電的反発力をトナーに付与する。電極はローラ形状に限らず、例えば板バネ24としてもよい。
上述のように、ギャップgをトナー層Tの厚みよりも大きく設定した場合、中間転写ベルト2の加熱をさらに抑制できて熱的には安定するが、トナーTの転写飛距離が長くなるため画質の低下を伴う懸念がある。本実施形態ではトナーの移動を静電力で拘束又はコントロールするので、上記懸念を解消できる。
また、本実施形態では、レジストローラ対19の下流近傍に、ニップに進入する前の用紙Pの表面を加熱する記録媒体加熱手段としてのヒータ25が設けられている。ヒータ25により用紙Pの温度を独自に制御できるため、用紙Pへのトナー像の定着性を制御することが可能となる。
図示しないが、本実施形態では、記録媒体加熱手段としてのヒータ25の加熱量を変化させる加熱量制御手段(カラー複写機1のメインコントローラが兼ねることができる)を有している。加熱量制御手段は、用紙Pの種類(厚みや紙種等)又は熱容量に基づき加熱量を変化させる制御を行う。このようにすれば、どのような用紙Pにおいてもトナー像の定着性を一定にすることができる。
また、加熱量制御手段により、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させるようにしてもよい。
なお、バイアスローラ22をバイアスローラ23又は板バネ24に接触しない程度(ショートしない間隔、例えば1mm間隔)に近接させて配置した方が転写定着ローラ13への転写性を向上させることができる(図51、図53の構成を除く他の実施形態において同じ)。
図51に示すように、バイアスローラ23が直接転写部に位置しない構成としてもよい。この場合徐々に転写方向にバイアスが掛かるため、高画質を得ることができる。マイナストナーの場合、バイアスローラ22にはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとする。バイアスローラ23にはマイナスのバイアス電圧を印加する。プラストナーの場合には逆バイアスとする。マイナストナーの場合、転写定着部材(プラス又はアース)と加圧部材(マイナス)間もバイアスを印加することが望ましい。プラストナーの場合には逆バイアスとする。
図52に示すように、バイアスローラ22に代えて板バネ22´を設ける構成としてもよい。マイナストナーの場合、板バネ22´にはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとする。バイアスローラ23にはマイナスのバイアス電圧を印加する。バイアスローラ22を板バネ22´にすると、転写ニップ直前までトナーが中間転写ベルト2に吸引されており、画像チリの発生が少なく、高画質に有利である。
図53に示すような構成としてもよい。この構成において、マイナストナーの場合、バイアスローラ22にはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとし、又はフロートとする。板バネ22´にはプラスのバイアス電圧を印加し、又はアースとする。バイアスローラ23にはマイナスのバイアス電圧を印加する。
【0073】
上記各実施形態では中間転写体をベルトとしたが、図4に示すように円筒状の中間転写体26を用いてもよい(第3の実施形態)。
図5に第4の実施形態を示す。厚みの大きい用紙PがニップNに進入すると、厚みの段差により、図3に示す矢印E方向に転写定着ローラ13をずらす作用(振動)が生じる。この転写定着ローラ13の位置ずれは中間転写ベルト2から転写定着ローラ13へのトナー像の転写位置のずれとなり、転写画像の乱れを引き起こす。この段差によるずれは、最近の解像度600dpi以上の画像形成装置で顕著であって、特にカラー画像では若干のずれによって色の違いが発生するため許容し難い。
本実施形態では厚紙進入時の振動による転写画像の乱れを防止することを目的としている。
【0074】
図5に示すように、ベルト状又はシート状の可撓性を有する転写定着部材27を有している。転写定着部材27は、転写部を板バネ28で支持されており、加圧ローラ14に対向する定着部を支持部材29で支持されている。支持部材29は、金属製のベース29aとゴム等の弾性体29bを有している。
転写部から定着部までのトナーの加熱効率を高めるために、ハロゲンヒータ15の近傍には反射板30が設けられている。加圧ローラ14の回転に伴って転写定着部材27は従動回転する。
転写定着部材27が可撓性を有しているので、厚紙がニップNに進入したときの振動が転写定着部材27の形状変形により吸収され、転写部への振動の派生は防止される。本実施形態によれば、記録媒体の厚み段差による転写部での画像ずれを防止でき、高画質化を実現できる。また、転写定着部材の変形性により記録媒体の厚み段差による振動を吸収でき、転写部での画像ずれを防止できて高画質化を実現できる。
図6に示すように、転写定着部材27の転写部をローラ31で支持し、熱源として内部にハロゲンヒータ32を有する加熱ローラ33を設ける構成としてもよい(第5の実施形態)。
【0075】
図7に示すように、芯金34の表面に弾性層35を設けた転写定着ローラ36を用い、弾性層35の弾性変形により紙厚段差による振動を吸収するようにしてもよい(第6の実施形態)。弾性層35の材質としては、ゴムや発泡体を採用できる。弾性層35の厚みは転写バイアスの機能を損なわないようにできるだけ薄くするのが望ましい。本実施形態によれば、弾性層の弾性変形により記録媒体の厚み段差による振動を吸収でき、転写部での画像ずれを防止できて高画質化を実現できる。
本実施形態では、転写定着部材としての転写定着ローラ36は、中間転写ベルト2上の進行方向に600dpi以上の画像解像度に対応して形成された画像を転写されるようになっており、且つ、転写定着ローラ36の弾性層35と加圧ローラ14の弾性層14bの厚みの総和が用紙Pの厚みの2倍以上の大きさを有するように設定されている。
【0076】
定着ニップ部の用紙進入時の衝撃による転写部の画像ずれを防ぐには、定着部における転写定着ローラ36及び加圧ローラ14の弾性層の厚みの総和は、少なくとも用紙Pの厚み以上であり、好ましくはその2倍以上であることが求められる。これは、弾性層の厚みが用紙厚の2倍以上であれば、段差によるずれが目視で確認できないことを様々な画像形成装置で確認した本発明者らの実験則に基づく結論である。
人間が顕著に画像のずれを認識するのは視覚のMTF特性(VTF)から空間周波数では10cycle/mm(254dpi、100μmピッチ)以上であり(参考文献:電子写真の基礎と応用、編者電子写真学会、昭和63年6月15日初版、p.717、718)、100μm以上のずれは大きな問題となる。
さらに、通紙方向の解像度が600dpiの高解像度な画像形成装置で写真のような高精細な画像を形成した場合、ドット間隔は42.3μmであり、これ以上ずれてしまうとドットが重なり、不快な画像となってしまう。また、1200dpiではドット間隔は21.2μmとなるが、この際のドット重なりは先に述べたVTFの境目254dpi(100μmピッチ)から約1/5と十分に小さいため、視覚的には認識は困難である。
【0077】
実際に電子写真で主に用いられる用紙厚は60〜100μm程度であり、またゴム硬度が5から90の弾性層はその厚みの30%程度は瞬間的に容易に圧縮される。従って、用紙突入時の段差ずれが最大となるニップに進入する方向と転写定着ローラ36と中間転写ベルト2の共通の接線のなす角度θが90°の場合でも、弾性層厚みが用紙厚の2倍の場合、120〜200μm以上あれば画像ずれを24(=60−120×0.3)〜40(=100−200×0.3)μmと、42.3μm以下に低減できることが説明される。
これらを実験式としてまとめると、画像ずれ=用紙厚による定着部段差×|sinθ|<42.3μm(好ましい)<100μm(必須)・・・式(1)
ここで、用紙厚による定着部段差=用紙厚−弾性層厚さ×0.3
また、図16に示すように、ニップに進入する方向と、転写定着ローラ36と中間転写ベルト2の共通の接線のなす角度が略0°であれば、弾性層が無い場合又は薄い場合でも段差による画像ずれは大幅に低減される。
【0078】
また、本実施形態では、転写定着ローラ36が加圧ローラ14に対して主駆動されるようになっている。加圧ローラ14が主駆動され且つ転写定着ローラ36が従動の場合、用紙突入により加圧ローラ14側の駆動半径が用紙厚み分増加するため、線速変動によりやはり画像ずれが発生する。加圧ローラ14の径が用紙厚に比べ十分に大きな場合、この画像すれは小さいが、転写定着ローラ36が駆動されている場合(非従動)、このような問題は発生しない。転写定着ローラ36、加圧ローラ14の双方を駆動する構成としてもよい。
この際の画像ずれは、加圧ローラ14の弾性層厚がゼロの場合が最も厳しく、
画像ずれ=転写定着部材の線速×用紙厚/加圧部材の定着ニップ部半径×転写ニップ時間=転写ニップ幅×用紙厚/加圧部材の定着ニップ部半径<42.3μm(好ましい)<100μm(必須)
∴転写ニップ幅=転写定着部材の線速×転写ニップ時間
転写ニップ幅は10mm以下とすると、加圧部材の定着ニップ部半径が20mmなら、用紙厚100μm(0.1mm)の場合、ずれは50μm以下となる。
転写ニップ幅は5mm以下とすると、加圧部材の定着ニップ部半径が20mmなら、用紙厚100μm(0.1mm)の場合、ずれは25μm以下となる。
従って、転写ニップ幅が小さいことが有利である。また、転写ニップ幅は中間転写ベルト2などの転写部材の温度上昇の原因である点からも小さいほどよい。
用紙厚を約0.1mmとすれば、先に述べた画像ずれが600dpiのドットピッチ42.3μm以下とするには、
画像ずれ=転写ニップ幅/加圧部材の定着ニップ部半径≦0.423
が条件となる。
【0079】
図8に第7の実施形態を示す。本実施形態では、ベルト状の加圧部材37を有しており、ニップNの入り口側に該ニップNより圧力より小さい弱加圧部Naを形成することを特徴としている。換言すれば、ニップNは、用紙Pの搬送方向における上流側の方が下流側に比べて加圧力が低くなるように設定されている。加圧部材37は、加圧ローラ14と、ローラ38と、加圧ローラ14とローラ38に掛け回されたベルト39を有しており、加圧ローラ14の転写定着ローラ36に対するベルト39を介した圧接によりニップNが形成され、転写定着ローラ36に対するベルト39の張力により弱加圧部Naが形成されている。
用紙Pが厚紙の場合でもニップNに進入する前に弱加圧部Naで加圧されるため、ニップNへの進入状態が滑らかとなり、紙厚段差による振動が低減される。
本実施形態によれば、弱加圧により記録媒体の厚み段差による振動を緩やかにでき、転写部での画像ずれを防止できて高画質化を実現できる。
【0080】
本実施形態では転写定着ローラ36が弾性層35を有しているので、紙厚段差による振動を相乗的に低減できる。図5、6で示したベルト状の転写定着部材27との組み合わせにおいても同様である。勿論、転写定着ローラ36は弾性層35を有しない剛体構造であってもよい。
紙厚段差による振動を吸収するために弱加圧部Naを設けた場合、用紙Pが薄紙の場合には加圧力が弱いが故にシワが発生する副作用が懸念される。これを防止するために弱加圧部Naの幅は5mm以下に設定されている(以下の実施形態における弱加圧部Naにおいて同じ)。すなわち、弱加圧部Naの幅は、薄紙の場合にはシワを発生させず且つ厚紙の場合には紙厚段差による振動を抑制できる大きさに設定する。従って、記録媒体が薄紙の場合のシワの発生による画像乱れを防止できる。
【0081】
図9に示すように、ベルト39を板バネ40により押圧して弱加圧部Naを形成するようにしてもよい(第8の実施形態)。本実施形態では板バネ40の押圧力を調整することにより弱加圧部Naを容易に微調整できる利点を有している。
図10に第9の実施形態を示す。本実施形態における転写定着部材41は、加熱ローラ33と、芯金42a及び弾性層42bを有するローラ42と、加熱ローラ33とローラ42に掛け回されたベルト43を有している。芯金44a及び弾性層44bを有する加圧ローラ44のローラ42に対する圧接によりニップNが形成され、加圧ローラ44に対するベルト43の張力により弱加圧部Naが形成されている。
図11に示すように、ベルト43を板バネ40により押圧して弱加圧部Naを形成するようにしてもよい(第10の実施形態)。また、図12に示すように、加圧ローラ44のパイプ状の芯金44a内に設けた磁石46の磁力により磁性体45を吸引してベルト43を加圧ローラ44に押圧し、弱加圧部Naを形成するようにしてもよい(第11の実施形態)。
【0082】
図13に第12の実施形態を示す。本実施形態では、加圧ローラ14の圧接位置を変えることにより紙厚段差による振動を吸収することを特徴としている。図13に示すように、転写定着ローラ36の中間転写ベルト2に対する転写部と、転写定着ローラ36の加圧ローラ14に対する定着部が対向する位置に設けられている。換言すれば、転写部と定着部が同一線上に位置するように、略180°離反して設けられている。
紙厚段差による振動の作用方向は矢印L方向となり、転写部においてトナー像をずらすようには作用しない。
本実施形態では転写部から定着部までのトナーの加熱過程を長くできる利点を有しており、これによって転写定着部材を小型にできる利点も併せ持っている。
本実施形態によれば、転写部での画像ずれを高精度に防止できる。また、トナーの加熱時間を長くできるので転写定着部材のコンパクト化を実現できる。
【0083】
図14に第13の実施形態を示す。本実施形態では用紙Pへの定着を非接触で行い、紙厚段差による振動の発生そのものを生じさせないことを特徴としている。
用紙Pは記録媒体加熱手段としてのヒータ47によりトナーとは独立に加熱される。定着部には用紙Pの裏面側に対向する位置に、ニップに進入する前の用紙Pに静電吸着力を付与する静電吸着力付与手段としてのバイアスローラ48が設けられており、図示しないバイアス印加手段により定着・転写バイアスが印加される。加熱されて定着部を通過する用紙Pに、転写定着ローラ13上のトナーが静電気力で静電吸着されて転写され、定着される。バイアスローラ48は、用紙Pの厚みより大きい間隔を介して転写定着ローラ13とニップを形成する対向部材でもある。用紙Pのガイド部材としての対向部材と静電吸着力付与手段は別個に設けてもよい。
本実施形態では加圧ニップは存在しないので、紙厚段差による振動は発生しない。紙厚段差による問題を一掃でき、記録媒体とトナーの密着性を制御できる。
また、記録媒体の加熱温度を独自に制御でき、記録媒体への画像の定着性を制御できる。
この非加圧定着方式は、図15に示すように、ベルト状の転写定着部材27を有する構成においても同様に実施できる(第14の実施形態)。
【0084】
図16に第15の実施形態を示す。本実施形態では、用紙Pがニップに進入する方向d1は、転写定着ローラ36と中間転写ベルト2の共通の接線d2と略平行であることを特徴とする。
上記式(1)において、弾性層の厚みがゼロである最も画像ずれに厳しい条件で、用紙厚60〜100μmで42μm以下のずれを満たす角度は0±45°以内及び0±25°以内となる。故に「略平行」とは、平行に対して最大でθが45°以内、多くの用紙厚に対応する画像形成装置では25°以内となる。
【0085】
図17に第16の実施形態を示す。本実施形態では、転写定着部材27の表面温度のピーク位置が、該転写定着部材27の中間転写ベルト2に対する転写部の出口と用紙Pに対する定着部(加圧ローラ14に対する定着部と同義)の出口の範囲内に存在するように熱源(加熱ローラ33)が配置されていることを特徴とする。
このようにすることにより、転写部の温度を低減でき、トナーを効率的に加熱できる。また、中間転写体側の熱劣化を抑制できる。また、中間転写ベルト2の温度上昇を低減でき、感光体3Y、3M、3C、3Bなどの寿命を長くできる。図5における反射板30も上記観点から設けられている。
【0086】
転写定着部材27の表面温度のピーク位置が、該転写定着部材27の中間転写ベルト2に対する転写部の出口と用紙Pに対する定着部の出口の範囲内に存在するように熱源を配置する構成において、図18に示すように、転写定着部材27の定着部を、芯金49a及び弾性層49bを有するローラ49で支持する構成としてもよい(第17の実施形態)。
図19に第18の実施形態を示す。本実施形態では、熱源として、転写定着部材27の設定温度近傍で電気抵抗が急激に上昇するPTC特性を有する面状ヒータ50を用いることを特徴としている。図20は、発熱体(面状ヒータ50)の抵抗の温度変化と発熱量の変化の関係を示すグラフである。
このような発熱体は従来より知られているが、例えば150℃以下で温度上昇が停止するものしか提供されていないのが現状で、画像形成装置への適用は困難であった。
本実施形態によれば、面状ヒータ50のPTC特性により、異常温度上昇による危険を防止できるとともに、サーモスタットなどの安全装置を簡略化できる利点を有している。すなわち、異常温度による危険を簡単な構成で防止することができる。
【0087】
図21に第19の実施形態を示す。本実施形態では中間転写ベルト2への熱移動をできる限り少なくするために、画像転写時以外は中間転写ベルト2と転写定着部材27の転写部との接触圧を低減しあるいは離間させる(距離を変化させる)制御を行うことを特徴とする。
本実施形態では転写部を支持するローラ31を変位させる図示しない変位手段(距離あるいは加圧力変更手段)を有しており、制御手段52(図24)は画像転写時以外は上記変位手段を制御して、ローラ31を二点鎖線で示す転写位置から実線で示す位置に移動させる。これにより中間転写ベルト2と転写定着部材27は離間し、中間転写ベルト2への熱移動は抑制される。これにより、中間転写体の温度を低減でき、中間転写体側の熱劣化を抑制できる。完全に離間させずに接触圧を低減するだけでも熱移動の抑制機能は得られる。また、このような変位可能構成とした場合、ジャムなどの発生時に中間転写ベルト2にトナーが融着するのを防止できる。
図22に示すように、中間転写ベルト2と転写定着ローラ36を図示しない変位手段により離間させるとき、転写定着ローラ36と加圧ローラ14を同時に離間させてもよい(第20の実施形態)。
図23に示すように、画像転写動作中であっても、白ベタ等の非画像部(a)や、紙間(用紙と用紙の間(b))では、図22に示す状態から、中間転写ベルト2と転写定着部材27の転写部との接触圧を低減しあるいは離間させる制御を行うようにしてもよい。この場合は熱移動の抑制機能をさらに高めることができる。すなわち、中間転写体の温度を低減でき、中間転写体側の熱劣化を一層抑制できる。
【0088】
中間転写ベルト2からの2次転写において、中間転写ベルト2と被2次転写部材の線速が同じであると、大面積画像の中央部でトナーが拘束され、転写抜けが生じることが知られている。これを防止するために、中間転写ベルト2と転写定着部材(転写定着ローラ13等)との間に線速差を設けるとともに、該線速差に応じて中間転写ベルト2に未定着画像を形成するようにする(第21の実施形態)。本実施形態によれば、2次転写における大面積画像の中央部の白抜けを防ぐことができ、高画質を得ることができる。
【0089】
図24に基づいて第22の実施形態を説明する。本実施形態では、記録媒体の種類に応じて該記録媒体に与える熱量を変化させ、記録媒体の熱容量の違いによる画質ムラを無くすことを特徴とする。
操作パネル53には、記録媒体がOHPや厚紙等である場合の特殊モードを設定する特殊モード設定キー54が設けられており、特殊モード設定キー54が押された場合、制御手段52は転写定着部材駆動モータ55を制御して、中間転写ベルト2に対して転写定着部材(例えば転写定着ローラ13)の線速を落とし、ニップNでの加熱時間を長くする。本実施形態によれば、熱容量が大きい記録媒体への加熱時間を長くでき、高画質を実現できる。また、構成の増加を伴うことなく熱容量が大きい記録媒体への加熱時間を長くでき、高画質を実現できる。
この場合、中間転写ベルト2上には該線速差に応じて未定着画像が形成される。ここでの制御手段52は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータを意味し、例えば画像形成装置のメインコントローラが兼ねることができるものである。
図25に示すように、ローラ56を図示しない変位手段により変位させ、ニップNの幅をN1から、ベルト57の巻き付き量を大きくしたN2に変化させて加熱時間を長くするようにしてもよい(第23の実施形態)。本実施形態によれば、熱容量が大きい記録媒体への加熱時間を長くでき、高画質を実現できる。
【0090】
次に、第24の実施形態を説明する。図示しないが、記録媒体がOHPである場合のモード設定ができるように、例えば操作パネルにOHPモード設定キーを設け、該モードが設定された場合にはニップN内における記録媒体(用紙P)の表面温度を転写定着部材側の温度以上とする。
記録媒体の加熱は、例えば図3で示した構成におけるヒータ25又は加圧部材に内蔵した熱源により行う。
本実施形態によれば、トナー層の溶融状態を均一化でき、OHP界面での平滑性も確保できるため、透過性に優れた画像を得ることができる。
【0091】
次に、第25の実施形態を説明する。中間転写ベルト2から転写定着部材へのトナーの転写性(転写効率、忠実性)は高画質化に影響を及ぼし、このトナーの転写性はトナーの形状に関与していることが知られている。本実施形態では、上記各実施形態における高画質化を達成すべくトナー形状の最適化を目的としている。
特開平9−2584747号公報には、ワーデル実用球形度ψが0.8以上の値をもつトナーは転写性が向上することが記載されており、本実施形態ではこれを利用して高画質化を図るものである。
従って、トナーとして、ワーデル実用球形度ψが0.8以上であるものを用いる。ここでの球形度ψは、下記式
ψ=(粒子投影面積に等しい円の直径)/(粒子投影像に外接する円の直径)で表され、スライドグラス上にトナーを適当量とり、顕微鏡で拡大(500倍)し、任意の100個のトナーについて測定することで容易に計算することができる。本実施形態では、2次転写効率、忠実性を高めることができ、高画質を実現できる。
【0092】
転写定着部材は中間転写体からのトナー転写により帯電する可能性があり、安定した画像を得るにはその表面電位が安定している必要がある。
この観点から、転写定着部材の表層近傍に導電性の充填剤などにより導電化された層を有し、その層は接地又は所定の電位にバイアスされていることが望ましい。接地、バイアスのために、転写ニップ前に表面に接触する接触部材を設けてもよい。表層の導電性が十分低い場合には接触部材は画像領域外側でもよく、芯金に接続し芯金を通じて接地又は所定の電位にバイアスしてもよい。
表層の導電性が低く、又は絶縁の場合には、転写ニップ前に除電、帯電の工程を設けることで転写が可能となる。
除電はACバイアスを印加した接触又は非接触のブラシなどでも可能である。帯電も接触又は非接触のブラシ、ローラで可能である。
【0093】
図54に示すように、除電・帯電を兼用した、ACとDCを重畳したバイアスによる非接触ローラ80(非接触除電帯電ローラ)を設けるのが転写定着部材の熱拡散の防止、耐久性の観点から最も優れている。この場合、マイナストナーの場合には、DCはプラスとする。
また、転写定着部材は画像領域全域で均等に中間転写体に接触していることが均一画像を得るために必要であるが、上述した線速差による画像ずれの問題と中間転写体への熱の逃げを低減するために、転写定着部材は高弾性率の材料による小径ローラが好ましい。たわみは弾性率に反比例するためである。
このため、銅、アルミニウムに比べ、鉄、ステンレスなど鉄系の合金が一般的な金属では優れており、さらに弾性率が高いものとしてローラ長手方向に繊維が配向している繊維強化金属が優れている。
図26に示すように、炭素繊維CSを強化繊維としてアルミニウムAlを母体としたローラ(転写定着部材)70では弾性率が鉄の3倍であり、たわみも1/3であることが確認された。
【0094】
上記各実施形態では、転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段を転写定着部材の内部に設ける構成としたが、図30等に示すように、転写定着部材の画像をその表面側から加熱するように転写定着部材の外部に設けてもよい。
【0095】
次に、図27に基づいて第26の実施形態を説明する。
本実施形態における転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段は、転写定着ローラ13に内蔵された内部加熱手段としてのハロゲンヒータ15と、転写定着ローラ13上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段としての温度上昇手段21が設けられている。
温度上昇手段21は、転写定着ローラ13上に転写された画像の表層側の温度を上昇させるために設けられている。この場合の画像の表層部は、シートPの表面に転写される側に相当しており、シートPの表面に接触して浸透し始める側を意味している。
図27において、転写定着ローラ13に転写された画像(以下、トナーとも称する)の表層側と対向する位置に、温度上昇手段21が画像の表層に近接させて配置されている。温度上昇手段21の詳細を図28以降の図において説明する
【0096】
図27、28に示した温度上昇手段21は、金属光沢を持つ薄肉金属板などの表面放射率の低い熱反射部材が用いられている。この構成の温度上昇手段21を用いる場合には、転写定着ローラ13からの輻射熱が温度上昇手段21を構成する熱反射部材により効率よくトナーの表層側に向けて反射できるように、転写定着ローラ13を透明体とすることが好ましい。これにより、転写定着ローラ13からの輻射熱、換言すれば、転写定着ローラ13内のハロゲンヒータ15からの熱を損失することなく画像の表層側及びこれと反対側となる転写定着ローラ13に付着している側とに照射することができる。
特に、熱反射部材は、トナーの表層に近接させて配置することによりトナー表層近傍空間に熱が放散するのを防止する機能を発揮することができ、放散しようとする熱を狭い空間内に封じ込めて表層側に作用させるようになっている。
【0097】
本実施形態によれば、転写定着部材に転写された未定着画像の表層側を加熱して温度上昇させるようになっているので、画像中に含まれる現像剤の厚さ方向での温度勾配を小さくすることができる。これにより、シートに転写される側である表層側の溶融軟化状態を促進してシートへの浸透性を向上させて定着効率を高めることが可能となる。しかも、表層側が加熱されることにより画像の厚さ方向で一方側からの加熱に比べて表層側と反対側での加熱温度を極端に高める必要がなくなるので、表層側と反対側での加熱負担を軽減して過熱状態となるのを防止できる。これにより、シートへの過剰な加熱状態の発生を防止できると共に必要な画像の光沢性等の画像品質を確保することが可能となる。
画像の転写定着部材側及び表層側のうちで少なくとも表層側が加熱されるので、シートへの浸透性を確保して定着効率を向上させることが可能となる。
【0098】
図29に示す温度上昇手段21は、通電による発熱が可能で熱放射率の高い面を有する加熱板が用いられている(第27の実施形態)。この場合には、画像の表層側に対向する面に黒色塗装などを施すことにより熱放射率を高めることができる。
図30は、図29に示した温度上昇手段21の構成を、中間転写体としてベルトに代えてローラを用いた場合を対象として適用した場合を示している。
【0099】
図31は、転写定着ローラ13に代えて、ベルトあるいはシートを周回可能なループ状に形成した転写定着部材27を用いた場合を示している。この構成においては、転写定着部材27の内部にハロゲンヒータなどの内部加熱手段としての熱源15を配置すると共に、加圧ローラ14と対向する位置には金属ベース29aに固定されたゴムなどの弾性体29bを備えたニップ形成手段29が配置され、弾性体29bが加圧ローラ14に対して転写定着部材27を押し付けるようになっている。
このような構成とすることにより、ニップNに厚さの厚いシートPが進入した際の転写定着部材27の位置ずれを弾性体29bの弾性変形により吸収することができる。これにより、ニップNの位置に厚さの厚いシートPが進入した場合でも、転写定着部材27と中間転写ベルト2との間の対向位置関係は常に同じ関係に維持されることになり、転写位置のずれを生じない状態を維持することができる。
【0100】
転写位置のずれが発生した場合、最近要求されてきている画像の解像度である600dpi以上の画像形成時に視認しやすくなり、不良画像が得られてしまうことがあり、さらにカラー画像の場合には位置ずれが色ずれとして現れてしまう結果を招く。なお、図31において符号30は熱源15に用いられるリフレクタを示し、符号22、24、28はバイアス部材を示している。
これらバイアス部材のうちで、中間転写ベルト2と転写定着部材27とが対峙する転写位置の上流側に配置されているバイアス部材22はローラで構成されて中間転写ベルト2の移動ガイドを兼ねており、中間転写ベルト2に担持されているトナーとは逆極性のバイアスを印加若しくはアースするようになっている。また、中間転写ベルト2と転写定着部材27とが対峙する転写位置において中間転写ベルト2側に位置するバイアス部材24は転写定着部材27に向けてトナーの転移を促進するためにトナーと同極性のバイアスを印加するようになっており、転写定着部材27側に配置されているバイアス部材28は、トナーを静電吸引しやすいようにトナーとは逆極性のバイアスを印加されるようになっている。
図31に示す転写位置でのバイアス部材24、28は、導電性材料を用いた弾性体が用いられ、中間転写ベルト2と転写定着部材27との接触状態を維持して転写効率の低下を防止するようになっている。
【0101】
図31に示した転写定着部材27を用いた場合にも温度上昇手段21が適用されるようになっており、この場合には、温度上昇手段21として、画像を表面側から輻射する輻射熱源が用いられる(第28の実施形態)。輻射熱源としては周知のハロゲンランプやヒータが用いられ、さらにこれら輻射熱源における画像の表層側に対向する面と反対側には反射部材21Aが配置されて効率よく熱を輻射するようになっている。本実施形態によれば、簡単な構成により画像表層側を溶融軟化させることによりシートへの浸透性を確保して定着効率を高めることが可能となる。
【0102】
トナーと用紙の界面に熱エネルギーを集中させるには輻射による加熱が優れている。この場合、転写定着部材は反射率の高い金属光沢を有しているのが最も優れている。輻射熱源が金などの反射率の高い反射板により反射される場合、トナー以外に熱を吸収するものがなく、トナーが無い非画像部に輻射された熱もトナーに集中的に熱吸収される。
転写定着部材は反射率の低い黒色などの場合も優れている。この場合はトナーと転写定着部材の表層に熱が吸収される。
転写定着部材が近赤外線に対して透明に近い場合には、ある程度の熱が転写定着部材内部まで到達するため、あまり好ましくない。
【0103】
図32は、図31に示した構成の転写定着部材27の支持構造に関する変形例を示しており、同図においては、周回可能な転写定着部材27における中間転写ベルト2と対向する転写位置にバイアス部材を構成するローラ31を配置するとともに、熱源32を内蔵した加熱ローラ33を転写位置及び加圧ローラ14と対峙する位置以外の位置に配置してこれら各ローラ31、33及びニップ形成手段29に対して転写定着部材27が掛け回されている。この構成においても、図31に示した場合と同様な構成の温度上昇手段21が設けられている。
【0104】
次に画像(トナー)の表層側に配置される温度上昇手段21の変形例として、図33及び図34に示す対流熱を用いる構成を説明する(第29の実施形態)。なお、図33及び図34において図27に示した部材と同じものについては同符号で示してある。
図33及び図34に示す構成においては、潜像担持体である感光体3B、3C、3M、3Yを縦方向に並置し、その並置方向に平行して画像転写面が位置決めされた中間転写ベルト2を配置し、さらに、定着装置12を構成する転写定着ローラ13が中間転写ベルト2の上部に配置してある。
図33に示す構成では、温度上昇部材21として、図28に示した熱反射部材が用いられている。図34に示す構成では、温度上昇部材21として、図29に示した加熱板が用いられている。
【0105】
図33及び図34に示す構成においては、温度上昇部材21が転写定着ローラ13に対して下方に位置しているので、転写定着部材27と温度上昇部材21との間に温度上昇部材21により熱反射により加熱あるいは発熱により加熱された空気が上昇気流となることにより対流が発生し、特に加熱気流が転写定着部材27における定着位置に向けて作用することになる。これにより、対流熱が転写定着部材27に担持されている画像の表層側に作用し、表層側の温度を上昇させることになる。
【0106】
図33と図34とに示した構成の違いは、中間転写ベルト2の掛け回し構成及び縦方向での向きの違いにあり、図34に示す構成では、転写定着ローラ13の周方向に沿って複数のローラ(便宜上、符号9’で示す)が配置され、これら各ローラ9’を介して中間転写ベルト2が掛け回されている。これにより、図33に示す構成に比べて転写定着ローラ13の周方向で中間転写ベルト2が転写定着ローラ27に接触する期間が長くなり、中間転写ベルト2に担持されているトナーへの加熱時間が長くされている。トナーへの加熱時間を長くすることによりトナーの軟化程度が高まり、静電的な転写と共にトナー自体の粘度変化により転写定着ローラ27への転移が容易化されることになる。上述した温度上昇手段21は、転写定着部材としての転写定着ローラ13あるいは転写定着部材27に装備されている熱源と併用されるが、シートPへの密着性を向上させることを意図する上で、少なくともトナーの表層側に位置する温度上昇手段21は必ず動作するようになっている。
【0107】
本実施形態は以上のような構成であるので、シートP、シートPに担持されているトナーの加熱時間及び先の従来技術の説明において挙げた特開平10−63121号公報に示されている構成にあるような中間転写ベルトを用いた場合のこれに対する加熱時間に関して比較すると、表1に示す結果となる。
【0108】
【表1】
Figure 2004145260
【0109】
各部の加熱時間に関して図において示すと、図56においては、符号Lで示す範囲でシート及びトナーが加熱され、図57においては符号L1で示す範囲でトナー及び中間転写ベルトが加熱されると共に符号L2で示す範囲でシートが加熱される。
これに対して、本実施形態では、図27において符号L3で示す範囲において中間転写ベルト2が加熱されるとともに符号L4で示す範囲でトナーが加熱され、符号L5で示す範囲でシートPが加熱される。このことから、本実施形態では、図56の構成は論外として、中間転写ベルト2を用いた場合にこれに対する加熱時間が上記公報に開示されている構成に比べて少なくなり、従来の構成のような中間転写ベルトの過熱を引き起こしにくくでき、中間転写ベルト2の耐久性を損ねないようにすることができる。しかも、中間転写ベルト2への加熱時間を最少とした状態でトナー及びシートPへの加熱時間を適宜設定することができ、例えば、転写定着ローラ13の場合よりも転写定着部材27の方がシートPに対する加熱時間を長くすることができるというように転写定着部材の構成を選択設定することにより、光沢などの画像品質の向上に加えて、シートの過熱を防止して無駄な加熱エネルギーの消費を抑えることができることになる。
【0110】
一方、図28乃至図34に示した構成を有する実施形態では、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材27に担持されているトナーの表層側の温度を上昇させることにより、トナーの層厚方向での温度差を小さくすることができると共に、特に表層側の温度を上昇させることでシートに接触して転写される側の溶融軟化を促進させてシートとの密着性、つまり定着性を向上させることができる。以下、この理由について説明する。
【0111】
図35は、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材27において担持されているトナーTがシートPに転移する前のトナーの層厚方向での温度分布を示す線図であり、同図において、従来方式と表示されている結果は図56に示した熱ローラ定着方式を採用した構成の場合であり、熱反射板と表示されている結果は図28に示した構成の温度上昇手段21を用いた場合であり、輻射熱源と表示されている結果は図31に示した構成の温度上昇手段21を用いた場合である。また、図35において、トナー部分と示されている範囲で数字が小さい方が表層側に相当している。
【0112】
図35において、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材27に担持されているトナーの表層側と担持面側との温度は、本実施形態における温度上昇手段21を用いた場合、従来方式の場合と違って均一あるいは表層側が高くなる。つまり、熱反射板を用いた場合にはトナーの表層側及び担持面側全域に亘って160℃の均一分布となり、輻射熱源により積極的に加熱した場合にはシートPに接触する前の段階で表層側が170℃、担持面側が160℃の分布となっている。これに対して従来方式の場合には、トナーの定着位置、つまり加熱、加圧ローラによって形成されるニップに達するまでの間、トナーの層厚方向での温度はシートPの温度(定着加熱される前の室温程度の温度)と殆ど同じ状態に維持されている。
なお、図35に示した結果を得るための条件は、(加圧芯金)−(加圧ゴム)−(離型層)−(シート)−(トナー離型層)−(定着部材ゴム)−(定着芯金)の配列順序とされ、加圧芯金の温度が100℃、定着芯金の温度を160℃としたものである。
【0113】
表2は、図35に示した温度分布の結果に基づき、本実施形態と従来方式及び本実施形態での温度上昇部材を用いない場合(便宜上、温度上昇部材なしと表示する)とを対象として、シートへの密着性(定着性)に影響するトナーとシート界面との間の温度そして光沢度に影響するシートに転移した状態でのトナーの表面側温度との関係を示している。
【0114】
【表2】
Figure 2004145260
【0115】
表2において、従来方式及び温度上昇部材を用いない場合の構成と本実施形態に用いられる構成とは温度関係が逆である。つまり、従来方式及び温度上昇部材を用いない構成では、シートに転写される前の段階でトナーは、シート表面に転写される側と反対側が加熱されることから表層側に比べて担持面側の温度が高い結果となる。
【0116】
この結果からいえることは、転写定着部材に担持されているトナー、つまりシートに転移される前の段階でのトナーの担持面側の温度を光沢度が得られる温度に設定することにより、本実施形態では必然的に担持面側と反対の表層側の温度が担持面側と同等若しくは高い温度に設定されることになり、表層側での溶融軟化が促進されやすくなる。この結果、シートに転移したトナーはシート表面で浸透性が向上し密着性を高められることで定着性が向上されることになる。
【0117】
このような結果を得ることができる本実施形態では、シートへの密着性(定着性)をトナー表層側の温度を上昇させるという簡単な手法により実現できるので、転写定着部材側の熱源での負担を軽減することが可能となる。この結果、転写定着部材の温度を低くして温度の立ち上がり、いわゆるウォームアップに要する時間を短縮できると共にシートの過熱防止も図れることになる。
【0118】
本実施形態においては、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材22に担持されているトナーが従来方式などに比べて加熱時間を長くされることになるので、ニップN通過の際の温度差をより小さくすることができる。
図36はニップNの通過時間(10ms、30ms、100ms)でのシート及びトナーの表層側と担持面側との温度変化を示す線図である。同図に示す線の類別は図35に示した場合と同様である。また、図37は、図36に基づきトナーの層厚方向での温度差を抽出して表した図である。
図36から明らかなように、本実施形態では、トナーの表層側が温度上昇することにより表層側での蓄熱により担持面側との間での温度差が小さくできる(H1<H2<H3)。つまり、本実施形態においては、従来方式の場合のように30〜70msというニップ通過時間に比べてきわめて短い10msという時間であっても、トナーの表層側と担持面側との間での温度差が小さくなっていることが判る。このため、表層側と担持面側とで温度差が大きい場合に発生しやすい担持面側でのトナーの軟化進行によるホットオフセット、つまり、定着部材へのトナーの逆転移を防止することができ、転写定着部材の汚損による不良画像の生成が防止できることになる。同時にシートの巻き付きに関しても、上記温度差が小又は従来と逆転していることにより、この場合においても、トナー表層側の温度を上昇させる見返りに転写定着部材側の熱源でのエネルギー消費を抑えることができること勿論である。
【0119】
上記実施形態においては、トナーの表層側での温度を上昇させることにより溶融軟化と同様に加熱を利用する作業として乾燥作業にこの構成を適用することも可能である。つまり、本実施形態では、本来、トナーの一方側からの加熱によりトナーの温度上昇を行わせていたのをトナーの表層側での温度上昇を行うことによりトナーに対する一方側での加熱温度を低くすることが可能となる。そこで、極端に温度を上昇させることを好まない画像を対象としてこの作用を適用することが可能であり、この場合の乾燥対象としては、インクなどがある。
【0120】
次に、図38に基づいて第30の実施形態について説明する。
本実施形態では、温度上昇手段21がシートの挟持搬送構造とされていることを特徴としている。つまり、図38において温度上昇手段(便宜上、符号21’で示す)は、内部に輻射熱源30を装備したローラで構成されている。
温度上昇手段21’は、これまでに示した構成からも明らかなように、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材22の表面に対向して配置されており、転写定着ローラ13あるいは転写定着部材22の表面に担持されているトナーが落下しやすい位置に配置されている。そこで、本実施形態では、輻射熱源30に対して転写定着ローラ13あるいは転写定着部材22に担持されているトナーなどの現像剤が直接接触しない構成が採用されており、具体的には透明な二重管構造のローラとされている。
【0121】
二重管構造とされている温度上昇手段21’は、内側管と外側管との間の空間が真空若しくは減圧空間とされ、空気の存在による対流などが生じないようになっている。これにより、転写定着部材に担持されているトナーの一部が剥落したような場合でも二重管構造の温度上昇部材21’はトナーが輻射熱源30に直接接触することがないので、発煙や焼臭等が発生することがない。また、熱源からの熱伝播を損なうことがなく、画像表層側の温度を効率よく上昇させてシートへの定着効率を向上させることが可能となる。
上記外側管は、外部加熱手段による輻射を透過し且つ転写定着部材上の画像が外部加熱手段に接触するのを阻止する接触阻止部材である。
また、二重管構造の温度上昇部材21’は、転写定着部材上の画像を表面側から加熱するとともにニップ進入前の用紙Pを加熱する外部加熱手段でもある。
シートの挟持搬送構造として用いられる温度上昇手段21’は、シートの搬送時のみ輻射熱源30への通電制御が行われるようになっており、シートの非搬送時に周辺部の異常昇温を防止できるようになっている。また、加熱エネルギーの無駄な消費の防止及び転写定着部材上での温度ムラや過熱防止が図れることによる耐久性及び安全性を確保することが可能となる。
【0122】
本実施形態は以上のような構成であるので、シートPがニップNにおいて加熱されるだけでなく温度上昇手段21’によってもニップNに至る前に予熱されることになる。これにより、トナーの表層側の温度上昇が促進されてシートPに対するトナーの密着が良好に行えることになる。また、シートの予熱によりニップ通過時間を図36、37に示した結果が得られる構成よりもさらに短くした場合でもトナーの層厚方向での温度分布を均一化して密着性を向上させることが可能となる。しかも、温度上昇手段21’がトナーの表層側のみでなくシートの予熱という異なる機能を発揮できるので、トナーの密着性を向上させるための構成を敢えて特別に設けることなく実施することが可能となる。
しかもトナーが温度上昇手段21’に落下したような場合でも輻射熱源30に接触することがないので不快な現象を招く虞も解消することができる。
本実施形態によれば、転写定着部材に担持されている画像の表層部と共に画像を転写されるシートの予熱が可能となり、シートに触れる前及び触れた時点での画像の溶融軟化を促進して定着効率を向上させることが可能となる。
なお、図38において符号HGは中間転写ベルト2に対する遮熱部材、換言すれば、中間転写体に対する外部加熱手段の加熱量抑制する加熱量抑止部材を示している。
【0123】
トナーと用紙Pの界面温度を効率的に高めるには、トナー側の加熱が重要なのはもちろんであるが、従来システムと違い用紙界面も定着直前まで露出しているため、用紙界面の加熱も可能であり、これを加熱することで、定着ニップ部でトナー温度が低下することが抑制することができる。
この場合、用紙は短時間の加熱により界面のみを昇温させないと省エネルギーとならない。用紙の熱容量が大きいため、用紙全体を加熱することは効率が悪いためである。用紙の平均温度を上げずに用紙の界面温度を上げるには、セルロースの吸収波長に近い輻射熱源で定着ニップ直前の短時間の加熱が望ましい。
【0124】
図39に用紙の加熱時間とその温度分布を示す。48Wの電力が300mm幅に照射吸収された場合の厚さ70μmの複写用紙の温度上昇を計算したものである。計算は1次元熱伝導を差分方程式化し、陽解法にて計算した。大きさの計算単位は2.5μm刻み、時間の計算単位は50μsとした。用紙の吸収効率を40〜60%とすると、計算結果と実測の用紙表面温度はおおよそ一致した。
加熱時間が2.5ms〜10msでは用紙裏面は温度上昇が無く、平均温度との関係からも短時間加熱で効率よく界面温度を上昇させることができることが分かる。
【0125】
潜像担持体上に単一色若しくは複数色の画像形成が可能な構成を備えている構成とした場合、画像に用いられる現像剤の厚さに関係なく表層側を加熱できることによりシートへの定着効率を向上させるとともに加熱に用いる部材の負荷増加を抑えることが可能となる。
【0126】
次に、図40に基づいて第31の実施形態について説明する。
本実施形態では、温度上昇手段の形態に応じてトナー表層側の温度上昇を効率よく行うための色画像形成順序を特徴としている。
図40は、図31あるいは図32に示した輻射熱源や図29に示した加熱板などの加熱源を温度上昇手段として用いて2色以上の色画像を形成する場合を示しており、同図においてフルカラー画像を対象とした場合、中間転写ベルト2に転写される色画像の順序として、最外側に最も反射率の低い色の画像が位置する順序とされる。つまり、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の画像を順次中間転写ベルト2に重畳転写する場合には、転写定着部材に転写された際の最上位に位置する色が最も放射率の高いブラック(図40では、黒塗りの丸印で最上位のトナー色を示している)となるように順序が設定される。ブラック以外の色の形成順序は適宜選択することが可能である。
【0127】
このような色画像の形成順序を設定することにより、転写定着部材において担持される画像のうちで最上位には最も熱放射率が低いブラックトナーが位置しているので、温度上昇手段21として加熱源を用いた場合に加熱源からの熱を最も効率よくトナー表層部において吸収できることになる。
画像表層側に対する加熱形態に応じて画像形成順序を設定することにより、表層側において加熱形態に対応した熱効率を得ることができる状態を設定することができる。これにより、転写効率を向上させるに最適な表層側の蓄熱状態を得ることが可能となる。
【0128】
図41は、図28及び図33、34に示した温度上昇手段21、つまり対流熱を利用した構成の温度上昇手段21を用いた場合が示されており(第32の実施形態)、同図においてフルカラー画像を対象とした場合、中間転写ベルト2に転写される色画像の順序として、最外側に最も反射率の低い色の画像が位置する順序とされる。つまり、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色の画像を順次中間転写ベルト2に重畳転写する場合には、転写定着部材22に転写された際の最上位に位置する色が最も放射率の高いブラック(図41では、白の丸印で最上位のトナー色を示している)以外の色となるように順序が設定される。ブラックを含む最上位以外の色の画像形成順序は適宜選択することが可能である。
【0129】
このような色画像の形成順序を設定することにより、転写定着部材22において担持される画像のうちで最上位には最も熱放射率が高いブラックトナー以外の色のトナー、換言すれば、熱の放射が少ない色のトナーが位置しているので、温度上昇手段21として加熱源を用いた場合に加熱源からの熱を外部に放散しにくくできることでトナー表層側の温度上昇を促進することができる。
図40及び図41に示した実施形態においてブラック画像を使用しない場合には表層側での温度上昇率が余りよくない場合があるが、トナーが少ない分、層厚方向での温度上昇が迅速化され、層厚方向での温度差を解消しやすくなる。
【0130】
図42に第33の実施形態を示す。本実施形態では外部加熱手段としての温度上昇部材21とニップ進入前の用紙Pの間に、用紙Pが温度上昇部材21側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材72が設けられていることを特徴とする。温度上昇部材21は、輻射熱源73と反射部材21Bを有しており、反射部材21Bの用紙P側に記録媒体移動阻止部材72がヒンジ74で接続されている。転写定着ローラ13の内部には内部加熱手段は設けられていない。
記録媒体移動阻止部材72は、輻射熱源73の輻射が用紙Pに達するように透明部材で形成されている。記録媒体移動阻止部材72は通紙ガイド75と共に通紙ガイド機能を兼ねており、用紙突入時にヒンジ74を中心に記録媒体移動阻止部材72が転写定着ローラ13側に近接することで用紙Pが輻射熱源73へ回り込むことが防止され、安全性が高められる。ヒンジ74は必ずしも必要ではない。
図43に示すように、記録媒体移動阻止部材72を反射部材21Bのフロント面に設ける構成とすれば、同様の機能を得ることができるとともに、特に、用紙Pが転写定着ローラ13に巻き付いたときの輻射熱源73へ回り込みを確実に阻止することができる。
【0131】
図44に、ハロゲンヒータ及びカーボンヒータの発光強度と、セルロース透過率の関係を示す。用紙の主成分であるセルロースはOH結合とCH結合を有することから、赤外吸収測定によると、OH伸縮振動による2.6〜3.3μm近傍とCH伸縮振動による3.6μm近傍に吸収帯を有している。
従来の1.2μm近傍にピークを持つハロゲンヒータでも3μn程度まである強度は有しているが、2.5μmのピークを持つカーボンヒータの方がさらに効率的で適している。また、ハロゲンヒータがフィラメントとガラス管壁内でハロゲン物質の循環(ハロゲンサイクル)により長寿命を得ているのに対し、カーボンヒータはハロゲンサイクルと無縁でガラス管壁温度を調整することなくその強度調整が幅広く可能であり、トナー、用紙の温度制御に適している。
特に投入電力を小さくすると波長は長波長側に移動するため、用紙加熱への効率は増すことになる。
このとき、トナーもOHを有するポリオールやポリエステルをバインダーとしたり、近赤外吸収剤を含有させることで用紙加熱とトナー加熱の相乗的な加熱効果が得られる。
【0132】
上記実験考察に基づくカーボンヒータ使用の実施形態(第34の実施形態)を図45に基づいて説明する。
本実施形態における外部加熱手段としての温度上昇手段21は、平板状ないしシート状をなし転写定着部材表面に略直行して配置される輻射熱源としてのカーボン76と、該カーボン76を囲む反射部材77を有しており、反射部材77のフロント面は透明部材77aで形成されている。
カーボン76からその厚み方向に発される輻射熱線は反射部材77の内面で略直角に反射されて転写定着ローラ13の表面に輻射される。また、カーボン76から斜めに発される輻射熱線は用紙Pを直接輻射する。
図46は、カーボン76を用紙Pに交差するように配置した場合の比較例を示している。このように配置した場合、カーボン76からその厚み方向に発される輻射熱線の一部は反射部材77の奥側で反射してカーボン76に戻るため、輻射効率が低くなる。従って、カーボンヒータの輻射効率を上げるためには、平板状ないしシート状のカーボン76を転写定着部材表面に略直交して配置するとともに、反射部材77の形状を、カーボン76からその厚み方向に発される輻射熱線を転写定着ローラ13側へ反射させる形状とする。
図40、42〜46で示した構成では、輻射幅は小さいほど用紙に接するトナー側の温度勾配がつきやすく、定着性が確保しやすい。特に、図45に示したように配置される断面が線状のヒータが有利である。
【0133】
図示しないが、転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段を設けるとともに、ニップ進入前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段を設け、外部加熱手段と記録媒体加熱手段の加熱量の比率を加熱制御手段により変化させるようにしてもよい(第35の実施形態)。加熱制御手段は、記録媒体の種類又は熱容量に基づき加熱量の比率を変化させる。
記録媒体側の温度を高めることは用紙とトナーの密着を高めることとなり、特にOHPのような透明性を重視する場合には記録媒体の加熱量比率を高めるのがよい。白紙上の発色性を重視する場合も同様である。
省エネルギーを重視する場合は記録媒体側の加熱量は少なくし、トナー側の加熱量を重視すべきである。
加熱制御手段が、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させるようにしてもよい(第36の実施形態)。
また、外部加熱手段及び記録媒体加熱手段が個別に交換可能に設けられている構成としてもよい(第37の実施形態)。
【0134】
図47に基づいて第38の実施形態を説明する。
本実施形態では、装置の設置を省スペースで行えるようにするともに排出されるシートの取り扱い性を向上させることを特徴としている。なお、図47において図33に示した部材と同様なものは同符号により示してある。
図47において、各感光体3B、3Y、3M、3Cを縦方向に並置している装置筐体1Aには、その上面にシートの排出部1A1が設けられている。
各感光体の並置方向に平行する画像転写面を有した中間転写ベルト2の上部には、ローラで構成された転写定着部材(便宜上、図33に示した符号13を用いる)が配置されており、転写定着部材13には、加圧ローラ14が対向当接して定着装置12を構成している。
【0135】
中間転写ベルト2は、矢印Fで示す方向に移動し、転写定着部材13に対する画像転写を終えた部分が転写定着部材13を通過した後に移動する方向(便宜上図47において符号F’で示す方向)に対して転写定着部材13は逆方向(便宜上、図47において符号Rで示す方向)に移動するようになっている。このため、給紙部1Cから給送されるシートPの搬送経路は、転写定着部材13に対するトナー転写後に移動する中間転写ベルト2の移動方向(F’)と逆方向(R)、つまり、装置筐体1Aの上面に向けた方向とされ、その末端部、つまり、定着装置12を通過した位置が装置筐体1の上面に位置する排出部1A1に連続している。
【0136】
本実施形態は以上のような構成であるから、転写定着部材13に対してトナーの転写を終えた中間転写ベルト2が図47において下方に向け移動するのとは逆方向にシートPが移動することになり、装置筐体1Aの側面ではなく上面に向けて排出される。これにより、装置筐体1Aの既存部である上面を利用することでシートの排出が行え、側面には排出部を設ける必要がなくなるので、装置筐体の設置スペース以外で装置に関連する排紙トレイなどの部材が占有するスペースを不要にして設置に要する占有スペースを必要最小限に止めることができる。
【0137】
潜像担持体のへ一方向に画像転写面を有する中間転写体の縦方向上部に転写定着部材を配置することにより転写定着部材への転写後に中間転写体が移動する方向と逆方向に転写定着部材上の画像を移動させることができる。特に、転写定着部材をローラで構成した場合、転写された画像を小さいスペースで移動方向を変換させることが可能となる。これにより、転写定着部材への画像転写後に転写定着部材から遠ざかる方向に移動する中間転写体とは異方向に転写定着部材上の画像を移動させることができるので、その画像を転写されたシートを装置筐体の上面に向けて搬送することが可能となり、装置筐体上面を排出部として用いることができる。特に縦方向の並置された潜像担持体を縦方向での向きを設定することにより、最終転写された画像の移動方向を装置筐体の上面一方側に向けることができるので、排出部としてのシートの出口を装置筐体の上面一方側に設定することができ、装置筐体でのシート排出部の設置スペースを小型化して装置の省スペース化が達成できる。
【0138】
一方、中間転写ベルト2と転写定着部材13との配置関係を中間転写ベルト2の上部に設定することにより転写定着部材13がトナーの移動方向を切り換える部材として機能することになり、トナーはシートPに対して排出部に排出されたシートPが画像形成を開始された順に積載されることになる。換言すれば、シートの片面に画像形成を行う場合にシートの画像面が下側となる排出が可能であるので、排出部1A1に排出されたシートPは頁順が若い順に積載されることになる。これにより、排出後に再度シートPの頁順を並べ替えるような手間を省くことが可能となる。
【0139】
図48に基づいて第39の実施形態を説明する。本実施形態では装置筐体1A内に収容されている転写定着部材13と温度上昇部材21とは、符号V1、V2で示すように、個別にユニット化されて収容されており、個別に交換することができるようになっている。これにより、各部材の寿命に対応した保守点検あるいは交換時期を設定することができ、全てを一括交換する場合に比べて無駄な交換作業を要しないので、ランニングコストを低減することができる。
【0140】
なお、上記各実施形態において、転写定着部材に内蔵されている熱源としては、輻射熱源に代えて、誘導加熱、面上の抵抗発熱体あるいは外部からの輻射や外面からの熱源接触などの構成を単独若しくは組み合わせて用いるようにすることも可能である。
さらに、転写定着部材や加圧部材は薄肉ローラやベルトなどを組み合わせることが可能であり、ベルト同士とした場合には最も熱容量の小さい構成とすることが可能である。また、トナーと接触する部材の表面には、離型材料で構成された離型層や接触圧力や画質の均一性を図るために弾性体を組み合わせることも可能である。また、転写定着外面に複写熱源などの加熱部材を有する場合は、転写定着部材表面は金属などの放射率の低い物質を含有させることでトナーが乗っている部分と乗っていない部分の加熱部材による加熱の差を低減することができる。
【0141】
さらに加えて、加圧ローラにおいては、加圧力の分布を任意に設定することもでき、例えば、昇温後のトナーが変形しやすいことを考慮してニップ出口側の圧力を高圧にしたり、特に高圧が必要となる場合には上記実施態様で挙げた構成外の加圧手段を組み合わせることも可能である。
また、転写定着部材においては、必要に応じて周知の電位差発生手段、例えば、AC、パルス、及びこれらとDCとの組み合わせなどを選択することもでき、これによってトナーの移動方向を適切化することも可能である。また定着装置においてもオフセット防止のためのバイアス制御を行うようにしても良い。この場合の電位差発生手段としては、バイアス印加、アース、除電などの周知構成があり、電流、電圧の各制御を利用することも可能である。これとは別にツェナーダイオードなどの定格制御素子を用いて一定の電位差を設定するようにしても良い。
【0142】
上記各実施形態では、例えばバイアスローラ22やバイアスローラ23により中間転写ベルト2を駆動する構成としたが、図55に示すように、ローラ81、82により挟持して駆動する構成とすれば、トナー厚みなどによる中間転写ベルト2の速度変動が起こらず、有利である。
ローラ82を銅などの金属、又はヒートパイプなどで構成すると、温度の均一化、冷却が顕著に促進される。この場合さらに、ローラ82とこれに対向するローラ83で用紙Pを挟持搬送するようにすれば、用紙Pの加熱が同時に得られ、ローラ82の熱を有効に利用することができ、省エネルギー化を向上させることができる。
【0143】
次に、第40の実施形態を説明する。本実施形態では記録媒体を再生することを目的とする。
上述のように、従来においてはトナーと記録媒体を同時に加熱するため、高い加熱温度が必要であり、光沢と定着性を独立に制御できず、記録媒体が過剰に加熱されてトナーと記録媒体の密着力が高い。特にカラー画像形成装置では光沢を十分に得るために、記録媒体も含め白黒の画像形成装置に比べ1.5倍ほどの熱量を与えている。このため、トナーと記録媒体の密着性が非常に高く、トナーの剥離による再生は困難であった。
本実施形態では、上記各実施形態における画像形成装置により記録された記録媒体上の定着画像を熱や機械力等により除去して再使用可能とするものである。上述のように、上記各実施形態においては、光沢と定着性を独立に制御できるため低温化が可能であり、トナーと記録媒体の密着性も必要レベルに止まり、熱や機械力等による除去が可能となる。
【0144】
定着画像の除去技術としては、例えば特開平6−29514号公報に記載の技術を利用することができる。
この再生装置は、図49に示すように、給紙手段と、表面部分画像成分除去手段と、繊維組織内画像成分除去手段と、遊離残留画像成分除去手段と、紙表面修復手段と、再生紙排出手段を有している。
図50(a)に示すように、表面部分画像成分除去手段としてのロータリーカッターブレード60により用紙Pの表面部分画像成分61を除去し、図50(b)に示すように、繊維組織内画像成分除去手段としての加熱加圧ローラ62により繊維組織内に残留する画像成分をローラ表面に逆転写させて除去する。
次に、図50(c)に示すように、遊離残留画像成分除去手段としてのマグネットローラ63により用紙P上に遊離残留した画像成分を磁力により除去する。続いて図50(d)に示すように、紙表面修復手段としての弾性ローラ64により加圧して面荒れの修復を行う。図50(a)において符号65はブレード清掃用ブラシを示す。本実施形態によれば、モノクロ、カラーを問わず再使用可能となり、リサイクル性の向上に寄与できる。
【0145】
【発明の効果】
本発明によれば、転写定着部材に転写された未定着画像の表層側を加熱して温度上昇させるようになっているので、画像中に含まれる現像剤の厚さ方向での温度勾配を小さくすることができる。これにより、シートに転写される側である表層側の溶融軟化状態を促進してシートへの浸透性を向上させて定着効率を高めることが可能となる。しかも、表層側が加熱されることにより画像の厚さ方向で一方側からの加熱に比べて表層側と反対側での加熱温度を極端に高める必要がなくなるので、表層側と反対側での加熱負担を軽減して過熱状態となるのを防止できる。これにより、シートへの過剰な加熱状態の発生を防止できると共に必要な画像の光沢性等の画像品質を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における画像形成装置としてのカラー複写機の概要正面図である。
【図2】中間転写ベルトと転写定着ローラ間の距離を示す図である。
【図3】第2の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図4】第3の実施形態(中間転写体が円筒状)における画像形成装置の概要正面図である。
【図5】第4の実施形態(転写定着部材がベルト状)における定着装置の概要正面図である。
【図6】第5の実施形態(転写定着部材がベルト状)における定着装置の概要正面図である。
【図7】第6の実施形態(転写定着ローラが弾性層を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図8】第7の実施形態(弱加圧部を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図9】第8の実施形態(弱加圧部を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図10】第9の実施形態(弱加圧部を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図11】第10の実施形態(弱加圧部を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図12】第11の実施形態(弱加圧部を有する)における定着装置の概要正面図である。
【図13】第12の実施形態(定着部と定着部が対向位置に位置する)における定着装置の概要正面図である。
【図14】第13の実施形態(非加圧定着)における定着装置の概要正面図である。
【図15】第14の実施形態(非加圧定着)における定着装置の概要正面図である。
【図16】第15の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図17】第16の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図18】第17の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図19】第18の実施形態(熱源がPTC特性を有する発熱体)における定着装置の概要正面図である。
【図20】温度と発熱量との関係を示すグラフである。
【図21】第19の実施形態(中間転写体と転写定着部材を離間可能)における定着装置の概要正面図である。
【図22】第20の実施形態(中間転写体と転写定着部材を離間可能)における定着装置の概要正面図で、(a)は離間前の状態を示す図、(b)は離間後の状態を示す図である。
【図23】第21の実施形態(中間転写体と転写定着部材を離間可能)における定着装置の概要正面図で、(a)は非画像部での離間状態を示す図、(b)は紙間での離間状態を示す図である。
【図24】第22の実施形態における制御ブロック図である。
【図25】第23の実施形態(ニップ幅可変)における定着装置の概要正面図である。
【図26】炭素繊維で強化したアルミニウム製の転写定着ローラの斜視図である。
【図27】第26の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図28】温度上昇手段の変形例を備えた画像形成装置の概要正面図である。
【図29】第27の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図30】中間転写体の変形例を示す定着装置の概要正面図である。
【図31】転写定着部材の変形例を示す定着装置の概要正面図である。
【図32】図31に示した転写定着部材の支持構造の変形例の概要正面図である。
【図33】第29の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図34】第29の実施形態の変形例における画像形成装置の概要正面図である。
【図35】トナーがシートに転移する前のトナーの層厚方向での温度分布を示す線図である。
【図36】ニップの通過時間でのシート及びトナーの表層側と担持面側との温度変化を示す線図である。
【図37】図36に示した作用で得られた温度差を示すグラフ図である。
【図38】第30の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図39】用紙の加熱時間とその温度分布を示す図である。
【図40】第31の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図41】第32の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図42】第33の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図43】第33の実施形態の変形例を示す概要正面図である。
【図44】ハロゲンヒータ及びカーボンヒータの発光強度と、セルロース透過率の関係を示すグラフである。
【図45】第34の実施形態における定着装置の概要正面図である。
【図46】第34の実施形態の比較例を示す概要正面図である。
【図47】第38の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図48】第39の実施形態における画像形成装置の概要正面図である。
【図49】第40の実施形態における構成要素を示すである。
【図50】第40の実施形態における工程フロー図である。
【図51】第2の実施形態における定着装置の変形例の概要正面図である。
【図52】第2の実施形態における定着装置の変形例の概要正面図である。
【図53】第2の実施形態における定着装置の変形例の概要正面図である。
【図54】転写定着部材の表面電位を安定させるために非接触除電帯電ローラを設けた場合の要部概要正面図である。
【図55】中間転写体の駆動の変形例を示す画像形成装置の概要正面図である。
【図56】定着装置の従来例の一つを示す模式図である。
【図57】定着装置の従来例の他の一つを示す模式図である。
【符号の説明】
2 中間転写体としての中間転写ベルト
13 転写定着部材としての転写定着ローラ
14 加圧部材としての加圧ローラ
15 熱源としてのハロゲンヒータ
20 熱遮蔽部材としての断熱プレート
21 加熱手段としての温度上昇手段
25 記録媒体加熱手段としてのヒータ
35 弾性層
47 記録媒体加熱手段としてのヒータ
P 記録媒体としての用紙
N ニップ

Claims (48)

  1. 中間転写体上の進行方向に600dpi以上の画像解像度に対応して形成された画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記加圧部材の少なくとも一方が弾性層を有し、上記転写定着部材と上記加圧部材の弾性層の厚みの総和が記録媒体の厚みの2倍以上の大きさを有することを特徴とする定着装置。
  2. 中間転写体上の進行方向に600dpi以上の画像解像度に対応して形成された画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材が上記加圧部材に対して主駆動部材であることを特徴とする定着装置。
  3. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記加圧部材のうち少なくとも一方がベルトであり、上記ニップは、記録媒体の搬送方向における上流側の方が下流側に比べて加圧力が低くなるように設定されていることを特徴とする定着装置。
  4. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する加圧部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を加圧して定着させる構成を有しているとともに、記録媒体が上記ニップに進入する方向は、上記転写定着部材と上記中間転写体の共通の接線と略平行であることを特徴とする定着装置。
  5. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、記録媒体の厚みより大きい間隔を介して上記転写定着部材とニップを形成する対向部材と、ニップに進入する前の記録媒体に静電吸着力を付与する静電吸着力付与手段を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を静電吸着させて定着することを特徴とする定着装置。
  6. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材は上記中間転写体に対して非接触で且つ画像を形成するトナーの厚み以下の距離をおいて配置されていることを特徴とする定着装置。
  7. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、画像を担持した上記中間転写体にバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、上記転写定着部材は上記中間転写体に対して画像を形成するトナーの厚みより大きい距離を距離をおいて配置され、上記バイアスに基づく静電吸着により上記中間転写体上の画像を上記転写定着部材に転写することを特徴とする定着装置。
  8. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材の外周面と上記中間転写体の外周面の間に、上記転写定着部材から上記中間転写体への熱の移動を抑制する熱移動抑止部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  9. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、ニップに進入する前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段を設けたことを特徴とする定着装置。
  10. 請求項9記載の定着装置において、
    上記記録媒体加熱手段による加熱量を変化させる加熱量制御手段を有していることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項10記載の定着装置において、
    上記加熱量制御手段は、記録媒体の種類又は熱容量に基づき加熱量を変化させることを特徴とする定着装置。
  12. 請求項10記載の定着装置において、
    上記加熱量制御手段は、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする定着装置。
  13. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記転写定着部材と上記中間転写体の接触圧を低減又は距離を変化させる距離変更手段を設けたことを特徴とする定着装置。
  14. 請求項13記載の定着装置において、
    画像転写時以外に上記距離変更手段を動作させることを特徴とする定着装置。
  15. 請求項13記載の定着装置において、
    画像転写動作中であっても非画像領域では上記距離変更手段を動作させることを特徴とする定着装置。
  16. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材に内蔵された内部加熱手段と、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする定着装置。
  17. 請求項16記載の定着装置において、
    上記外部加熱手段は、放射率の低い熱反射部材を有していることを特徴とする定着装置。
  18. 請求項16記載の定着装置において、
    上記外部加熱手段は、放射率の高い面を有する加熱板を有していることを特徴とする定着装置。
  19. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする定着装置。
  20. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段は、輻射熱源とこれを囲む透明な二重管を有していることを特徴とする定着装置。
  21. 請求項20記載の定着装置において、
    上記二重管は、内側管と外側管との間の空間が真空若しくは減圧空間とされていることを特徴とする定着装置。
  22. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段による輻射を透過し且つ上記転写定着部材上の画像が上記外部加熱手段に直接接触するのを阻止する接触阻止部材を備えていることを特徴とする定着装置。
  23. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から輻射加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、記録媒体が上記外部加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする定着装置。
  24. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記外部加熱手段と上記中間転写体の間に、上記中間転写体に対する上記外部加熱手段の加熱量を抑制する加熱量抑止部材を備えていることを特徴とする定着装置。
  25. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱するとともにニップ進入前の記録媒体を加熱する外部加熱手段を有していることを特徴とする定着装置。
  26. 請求項25記載の定着装置において、
    上記外部加熱手段は、記録媒体の挟持搬送が可能な構成を備えていることを特徴とする定着装置。
  27. 請求項25記載の定着装置において、
    上記外部加熱手段として用いられる記録媒体の挟持搬送構造として、熱源を内蔵したローラが用いられることを特徴とする定着装置。
  28. 請求項25記載の定着装置において、
    上記外部加熱手段がカーボンヒータであることを特徴とする定着装置。
  29. 請求項28記載の定着装置において、
    上記カーボンヒータは、平板状ないしシート状をなし転写定着部材表面に略直交して配置されるカーボンと、該カーボンからその厚み方向に発される輻射熱線を上記転写定着部材側へ反射させる形状の反射部材を有していることを特徴とする定着装置。
  30. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、ニップに進入する前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段を有し、該記録媒体加熱手段は輻射熱源を備え、上記記録媒体加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、上記記録媒体加熱手段の輻射を透過し且つ記録媒体が上記記録媒体加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする定着装置。
  31. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は、上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱するとともにニップ進入前の記録媒体を加熱する外部加熱手段を有し、該外部加熱手段は輻射熱源を備え、上記外部加熱手段とニップ進入前の記録媒体の間に、上記外部加熱手段の輻射を透過し且つ記録媒体が上記外部加熱手段側に移動するのを阻止する記録媒体移動阻止部材を備えていることを特徴とする定着装置。
  32. 中間転写体上の画像を転写される転写定着部材と、該転写定着部材上の画像を加熱する加熱手段と、上記転写定着部材とニップを形成する対向部材を備え、ニップを通過する記録媒体上に画像を定着させる構成を有しているとともに、上記加熱手段は上記転写定着部材上の画像を表面側から加熱する外部加熱手段を有し、ニップ進入前の記録媒体を加熱する記録媒体加熱手段が設けられ、上記外部加熱手段と上記記録媒体加熱手段の加熱量の比率を変化させる加熱制御手段を有していることを特徴とする定着装置。
  33. 請求項32記載の定着装置において、
    上記加熱制御手段は、記録媒体の種類又は熱容量に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする定着装置。
  34. 請求項32記載の定着装置において、
    上記加熱制御手段は、画像を形成するトナーの量、厚み又は種類に基づき加熱量の比率を変化させることを特徴とする定着装置。
  35. 請求項32記載の定着装置において、
    上記転写定着部材、上記外部加熱手段及び上記記録媒体加熱手段が個別に交換可能に設けられていることを特徴とする定着装置。
  36. 請求項26又は27記載の定着装置において、
    上記記録媒体の挟持搬送構造は、記録媒体の搬送時のみ画像の表層側を加熱可能であることを特徴とする定着装置。
  37. 請求項1乃至36の何れか1つに記載の定着装置を有していることを特徴とする画像形成装置。
  38. 請求項37記載の画像形成装置において、
    上記中間転写体と上記転写定着部材との間に線速差を設けるとともに、該線速差に応じて上記中間転写体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  39. 請求項37記載の画像形成装置において、
    ワーデル実用球形度ψが0.8以上のトナーを現像剤として用いることを特徴とする画像形成装置。
  40. 請求項37記載の画像形成装置において、
    上記中間転写体に対して上記転写定着部材の線速を落とすことにより上記記録媒体に対する加熱時間を長くすることができ、該線速差に応じて上記中間転写体上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  41. 請求項37記載の画像形成装置において、
    潜像担持体上に単一色若しくは複数色の画像形成が可能な構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  42. 請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、
    画像表層部に対向する加熱源を設けた場合の画像色の形成順序として、上記転写定着部材上に担持される画像のうちで最外側に位置する色画像が最も放射率の高い色の画像となる順序が設定されることを特徴とする画像形成装置。
  43. 請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、
    上記転写定着部材上に担持された画像表層側を対流熱により温度降下防止する場合の画像色の形成順序として、上記転写定着部材上に担持される画像のうちで最外側に位置する色画像が最も放射率の低い色の画像となる順序が設定されることを特徴とする画像形成装置。
  44. 請求項16乃至36のうちの何れか1つに記載の定着装置を有する画像形成装置において、
    色毎の画像形成が可能な潜像担持体が縦方向に並置され、これら潜像担持体の並置方向に画像転写面を有する中間転写体を各潜像担持体と対峙させて配置し、該中間転写体に当接して連動しながら該中間転写体上に担持されている画像が転写される転写定着部材を上記中間転写体の縦方向上部に配置し、上記転写定着部材に転写された画像を上記中間転写体が転写後に移動する方向と逆方向に移動させて記録媒体に定着画像を転写する構成とされていることを特徴とする画像形成装置。
  45. 請求項44記載の画像形成装置において、
    上記転写定着部材がローラ部材で構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  46. 請求項44又は45記載の画像形成装置において、
    上記転写定着部材は、装置筐体の上部側に位置し、該転写定着部材から画像転写を受ける記録媒体の移動路が上記筐体の上面一方側に出口が設けられている排出トレイに連続している構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  47. 請求項46記載の画像形成装置において、
    上記排出トレイに排出される記録媒体が片面への画像形成時に画像面を下向きにした状態で排出される構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  48. 請求項37乃至47うちの何れか1つに記載の画像形成装置により記録された記録媒体上の定着画像を熱や機械力等により除去して再使用可能とする記録媒体の再生方法。
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