JP6922653B2 - 造形物製造方法及び造形システム - Google Patents

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Description

本発明は、造形物製造方法及び造形システムに関する。
立体的な造形物を製造する方法として、造形物の立体形状データから複数の断面形状データを生成し、各断面形状データに基づいて生成された複数の層を積層する積層造形法が利用されている。積層造形法は、層形成手法、積層手法等の違いにより複数種に分類される。例えば、電子写真プロセス、溶融堆積(FDM:Fused Deposition Modeling)、光造形(Stereolithography)、粉体焼結(Selective Laser Sintering)、材料積層(Material Jetting)、粉末固着(Binder Jetting)、シート積層(Sheet Lamination)、指向性エネルギー堆積(Directed Energy Deposition)等の技術を利用した積層造形法が知られている。
積層造形法により立体的な造形物を製造しようとするとき、目的とする造形物以外にサポート体を形成する必要が生じる場合がある。サポート体は、例えば、積層時に造形物の下部を支える必要がある場合や、空隙を有する造形物を製造する場合等に必要となる。このようなサポート体は最終的に造形物から分離される必要がある。
例えば、水を含む溶媒によりサポート体を容易に除去できるようにすることを目的として、サポート体を構成する粒子として、水溶性であって、コアの表面にコアより水に対する溶解度が小さいシェルを被覆した粒子を用いる方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、上記従来技術のように、特殊な構造を有する水溶性の粒子をサポート材(サポート体を構成する粒子)として用いる場合、造形材とサポート材との組み合わせに制限が生じ、使用可能な造形材の選択肢が狭まることが予想される。
また、立体的な造形物を製造する際に、造形物の形状を安定化させるための型材が必要になる場合がある。このような型材は、サポート体と同様に最終的には造形物から除去されなければならないが、従来技術によってはこのような型材の除去に関する問題を解決することができない。従って、型材、サポート体等の、造形物以外の不要部分の除去性を向上させるという点において、改善の余地がある。
更に、積層造形法共通の課題として、造形物の積層方向の強度が面方向に比べて不足しやすいということがある。これは、従来技術においては、層間の結合を強めるために造形物を加熱して積層界面を溶融させる際に、過度の溶融により造形物の形状が崩れることを避ける必要性から、十分な溶融を行うことが困難だからである。従って、造形物の積層方向の強度を向上させるという点においても改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、造形物以外の不要部分の除去性及び造形物の積層方向の強度を向上させることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、造形材を積層することにより造形物を形成する工程と、前記造形物の表面に離型材からなる離型層を付与する工程と、前記離型層が付与された前記造形物を前記造形材が溶融する温度で加熱して前記造形材を溶融させた後、前記離型層が付与された前記造形物を冷却して前記造形材を固化させる工程と、前記離型層を前記造形物から剥離する工程と、を含み、前記離型材の表面自由エネルギーは、25mN/mより小さいことを特徴とする造形物製造方法である。
本発明によれば、造形物以外の不要部分の除去性及び造形物の積層方向の強度を向上させることが可能となる。
図1は、第1の実施形態に係る造形物製造方法の例を示すフローチャートである。 図2は、第1の実施形態に係る造形システムの構成例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態の第1の例に係る積層体形成ユニットの構成例を示す図である。 図4は、第1の実施形態の第2の例に係る積層体形成ユニットの構成例を示す側面図である。 図5は、第1の実施形態の第2の例に係る積層体形成ユニットの構成例を示す上面図である。 図6は、第1の実施形態の第3の例に係る積層体形成ユニットの構成例を示す図である。 図7は、第1の実施形態の第1の例に係る層の構造例を示す図である。 図8は、第1の実施形態の第2の例に係る層の構造例を示す図である。 図9は、第1の実施形態の第1の例に係るサポート体の構成例を示す図である。 図10は、第1の実施形態に係る加熱冷却ユニットによる加熱工程の実行例を示す図である。 図11は、第1の実施形態に係る加熱冷却ユニットによる冷却工程の実行例を示す図である。 図12は、第1の実施形態に係る剥離ユニットによる剥離工程の実行例を示す図である。 図13は、各種材料における比重と表面自由エネルギーとの関係例を示すグラフである。 図14は、各種材料における表面自由エネルギーと引きはがし粘着力との関係例を示すグラフである。 図15は、各種材料における比重とSP値との関係例を示すグラフである。 図16は、各種材料における比重と線膨張率との関係例を示すグラフである。 図17は、造形材の候補となる材料の比重及び融点と、離型材の候補となる材料の比重及び融点との関係例を示す表図である。 図18は、大小2成分混合充填層における粒径比と小粒子混合分率と空間率との関係例を示すグラフである。 図19は、第2の実施形態に係る加熱冷却ユニットによる加熱冷却工程の実行例を示す図である。 図20は、第2の実施形態に係る剥離ユニットによる剥離工程の実行例を示す図である。 図21は、第3の実施形態に係る加熱冷却ユニットによる加熱冷却工程の実行例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、造形物製造方法及び造形システムの実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、及びいわゆる均等の範囲のものが含まれる。以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更、及び組み合わせを行うことができる。
(第1の実施形態)
<造形物製造方法>
図1は、第1の実施形態に係る造形物製造方法の例を示すフローチャートである。本実施形態に係る造形物製造方法は、積層造形法を用いて立体的な造形物を製造するための方法である。本実施形態に係る造形物製造方法は、積層体形成工程S1、加熱冷却工程S2、及び剥離工程S3を含む。
積層体形成工程S1は、造形材111を積層することにより造形物101を形成する工程と、造形物101の表面に、離型材112からなる離型層102を付与する工程とを含む。本実施形態に係る積層体形成工程S1おいては、造形材111と離型材112とを含む層を積層することにより、離型層102に覆われた造形物101を含む積層体110を形成する。積層体形成工程S1は、離型層102が付与された造形物111を形成するための工程の一例である。
造形材111は、目的とする造形物101に応じて適宜選択されるべきものであるが、例えば、PC(ポリカーボネート)、PA12(ポリアミド12)、PEI(ポリエーテルイミド)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PSU(ポリスルホン)、PA66(ポリアミド66)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、LCP(液晶ポリマー)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、POM(ポリアセタール)、PSF(ポリサルホン)、PA6(ポリアミド6)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等であり得る。また、造形材111は、結晶性樹脂に限らず、非晶性樹脂、又は結晶性及び非晶性の混合樹脂であってもよい。非晶性樹脂又は混合樹脂を用いる場合には、それらの融点がないため、造形材111を溶融させる温度はガラス転位点(絶対温度)の1.5倍等を基準として設定される。
離型層102は、造形物101の形状を安定化させる型材として機能するものである。また、離型層102は、造形物101とその周囲に存在する不要部分との間に介在し、造形物101から不要部分を分離するための層としても機能する。離型層102には高い剥離性が要求される。離型層102を構成する離型材112は、例えば、PMP(ポリメチルペンテン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、変性PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)等であり得る。
積層体110を構成する各層には、造形材111及び離型材112に加え、造形物101が存在しない部分(空隙部)に形成されるサポート体103を構成するサポート材113が含まれてもよい。サポート体103は、造形物101の積層時に造形物101の下部を支えたり、造形物101内に空隙を形成したりするために形成されるものであり、最終的には造形物101から除去される不要部分の1つである。造形材111、離型材112、及びサポート材113を含む層を積層することにより、造形物101、離型層102、及びサポート体103を含む積層体110が形成される。積層体110は、離型層102が付与された造形物101を構成する物体の一例である。サポート材113は、その形成目的に応じて適宜選択されるべきものであるが、例えば、造形材111と同様に、PC、PA12、PEI、PBT、PSU、PA66、PET、LCP、PEEK、POM、PSF、PA6、PPS等であり得る。
加熱冷却工程S2は、造形材111が溶融する温度で積層体110を加熱して造形材111を溶融させた後、積層体110を冷却して造形材111を固化させる工程である。これにより、造形材111(造形物101)は離型層102の内側で一度溶融された後に固化され、造形物101の形状が安定化される。すなわち、離型層102は、造形物101の形状を安定化させる型材として機能する。このとき、離型層102の外側に、型、加圧材、伝熱材等として作用する充填材を充填させた状態で積層体110を加熱及び冷却してもよい。また、充填材を介して積層体110を加圧してもよい。これにより、造形物101の形状を更に安定化させることができる。
剥離工程S3は、造形物101から離型層102を剥離する工程である。このとき、離型層102の外側に充填材が充填されている場合には、離型層102と共に充填材も剥離される。また、積層体110にサポート体103が含まれている場合には、離型層102と共にサポート体103も剥離される。
<造形システム>
図2は、第1の実施形態に係る造形システム1の構成例を示すブロック図である。本実施形態に係る造形システム1は、図1に示す造形物製造方法を実現するシステムの一例である。本実施形態に係る造形システム1は、情報処理装置11、造形装置12、及び後処理装置13を含む。
情報処理装置11は、造形装置12を制御するための装置である。情報処理装置11は、例えば汎用のコンピュータ(パーソナルコンピュータ、スマートフォン等)であり、造形装置12と適宜なコンピュータネットワークを介して接続している。情報処理装置11は、造形装置12を制御するためのアプリケーション、ドライバ等がインストールされており、目的とする造形物101の作像データ、造形装置12を制御するための制御信号(コマンド)等の取得、生成、送信等を行う。作像データには、造形物101に関する各種情報が含まれ、例えば三次元形状、断面形状、材質、色、硬度、製造個数等が含まれ得る。
造形装置12は、情報処理装置11からコンピュータネットワークを介して取得した作像データ、制御信号等に基づいて、目的とする造形物101を含む積層体110を形成する装置である。造形装置12は、3Dプリンタ、ラピッドプロトタイピング装置等と称されるものに相当する。本実施形態に係る造形装置12は、積層体形成ユニット21及び加熱冷却ユニット22を含む。
積層体形成ユニット21は、造形材111、離型材112、サポート材113等の材料を含む層を積層することにより、造形物101、離型層102、サポート体103等を含む積層体110を形成するユニットである。積層体形成ユニット21の具体的構成は特に限定されるべきものではなく、採用する積層造形法に応じて適宜設計されればよい。積層体形成ユニット21は、例えば、各断面形状データに基づいて各層を生成する層形成ユニット、生成された各層を順次積層させる積層ユニット等を含んで構成される。例えば、電子写真プロセス法を利用する場合における層形成ユニットは、感光体(像担持体)、感光体を帯電させる帯電装置、帯電された感光体に潜像が形成されるように光を照射する露光装置、潜像に上記材料を付着させて像を形成する現像装置、形成された像を担持体(搬送体)に転写する転写装置等を含んで構成される。FDM法を利用する場合における層形成ユニットは、上記材料を溶融して吐出する造形ヘッド等を含んで構成される。
情報処理装置11及び造形装置12の機能を実現するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供され得る。
プログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由で情報処理装置11又は造形装置12にダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。プログラムをネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。プログラムを情報処理装置11又は造形装置12の記憶装置に予め組み込んで提供するように構成してもよい。プログラムは情報処理装置11及び造形装置12の複数の機能のうちの少なくとも1つを実現するモジュール構成であってもよい。
加熱冷却ユニット22は、積層体形成ユニット21により形成された積層体110を加熱及び冷却することにより、造形物101の形状を安定化させるユニットである。加熱冷却ユニット110の具体的構成は特に限定されるべきものではないが、例えば、電熱ヒータ等により構成される加熱ユニット、送風機等を利用して構成される冷却ユニット、積層体22を加圧する加圧ユニット等を含んで構成される。
加熱冷却ユニット22(加熱ユニット)は、先ず、造形材111が溶融する温度で積層体110を加熱する。このとき、加圧ユニットにより積層体110を加圧しながら加熱してもよい。加熱冷却ユニット22による加熱温度をT、造形材111の融点をTm1、離型材112の融点をTm2とするとき、Tm1≦Tの関係が成り立ち、特に、Tm1≦T≦Tm2の関係が成り立つことが好ましい。その後、加熱冷却ユニット22(冷却ユニット)は、積層体110を造形材111の融点Tm1より低い温度まで冷却する。これにより、安定化された造形物101を含む積層体110が形成される。
後処理装置13は、造形装置12により形成された積層体110(加熱冷却ユニット22により安定化された造形物101を含む積層体110)から造形物101を取り出すための後処理を行う装置である。後処理装置13は、造形物101から離型層102を剥離するための処理を行う剥離ユニット23を含んで構成される。
剥離ユニット23の具体的構成は特に限定されるべきものではないが、造形物101(造形材111)や離型層102(離型材112)の物性(例えば表面自由エネルギー、比重、SP(Solubility Parameter)値、MFR(Melt Flow Rate)値、線膨張率等)に適合した剥離方法を実行するように設計される。
離型層102の外側に型、加圧材、伝熱材等として作用する充填材が充填されている場合には、離型層102と共に充填材が造形物101から剥離される。また、積層体110にサポート体103が含まれている場合には、離型層102と共にサポート体103が造形物101から剥離される。
なお、造形装置12により形成された積層体110は、必ずしも後処理装置13により処理されなければならないものではなく、人手による剥離作業35により離型層102や不要部分(サポート体103、充填材等)の剥離が行われてもよい。造形物101を大量生産する場合等には後処理装置13による処理が適しているが、製造個数が少数である場合やオーダーメード等である場合には、人手による剥離作業35が適している場合がある。
<電子写真プロセス法による層形成>
図3は、第1の実施形態の第1の例に係る積層体形成ユニット21Aの構成例を示す図である。本例に係る積層体形成ユニット21Aは、電子写真プロセス法を利用して積層体110を形成するユニットである。積層体形成ユニット21Aは、層形成ユニット25A及び積層ユニット26Aを含む。
本例に係る層形成ユニット25Aは、第1の作像ユニット31、第2の作像ユニット32、及び中間担持ユニット33を含む。
第1の作像ユニット31は、造形材111を用いて2次元的な造形像71を形成するユニットである。第1の作像ユニット31は、感光体41、帯電装置42、露光装置43、現像装置44、転写装置45、及び感光体クリーナ46を含む。感光体41は、適宜な駆動機構により回転される円筒形状の部材である。帯電装置42は、感光体41の表面全体を均一に帯電させる。露光装置43は、帯電された感光体41の表面に、目的とする造形物101の断面形状に対応する潜像が形成されるように、レーザ光を照射する。現像装置44は、潜像が形成された感光体41の表面に造形材111を付着させることにより造形像71を形成する。転写装置45は、感光体41の表面に形成された造形像71を中間担持ユニット33の第1の担持ベルト61に転写させる。
第2の作像ユニット32は、離型材112を用いて2次元的な離型像72を形成するユニットである。第2の作像ユニット32は、感光体51、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写装置55、及び感光体クリーナ56を含む。第2の作像ユニット32の露光装置53は、帯電された感光体51の表面に、離型層102の断面形状に対応する潜像が形成されるように、レーザ光を照射する。現像装置54は、潜像が形成された感光体51の表面に離型材112を付着させることにより離型像72を形成する。転写装置55は、感光体51の表面に形成された離型像72を中間担持ユニット33の第1の担持ベルト61に転写させる。第2の作像ユニット32の感光体51、帯電装置52、及び感光体クリーナ56の各機能は、第1の作像ユニット31の感光体41、帯電装置42、及び感光体クリーナ46と同様である。
中間担持ユニット33は、第1の担持ベルト61(担持体)、テンションローラ62,63、第1の検知センサ64、及びベルトクリーナ65を含む。第1の担持ベルト61は、複数のローラ62,63に巻回された無端ベルトである。複数のテンションローラ62,63のうちの少なくとも1つは、適宜な機構により駆動力を有する。第1の担持ベルト61は、テンションローラ62,63の駆動力により矢印66の方向に回転される。第1の担持ベルト61は、第1の作像ユニット31により形成された造形像71と、第2の作像ユニット32により形成された離型像72とを担持し、造形像71及び離型像72を積層ユニット26Aに搬送する。第1の検知センサ64は、第1の担持ベルト61により搬送される造形像71及び離型像72を検知する。第1の検知センサ64による検知結果は、造形像71及び離型像72を含む層80の積層時における位置合わせ、タイミング制御、異常検知等に利用される。ベルトクリーナ65は、第1の担持ベルト61上に残留した造形材111及び離型材112を除去する。
積層ユニット26Aは、造形像71及び離型像72を含む複数の層80を順次積層することにより、積層体110を形成するユニットである。本例に係る積層ユニット26Aは、第2の担持ベルト81(担持体)、2次転写ローラ82、テンションローラ83,84、ステージ85、積層ヒータ86、及び第2の検知センサ87を含む。
第2の担持ベルト81は、2次転写ローラ82及びテンションローラ83,84に巻回された無端ベルトである。これらのローラ82〜84のうちの少なくとも1つは、適宜な機構により駆動力を有する。第2の担持ベルト81は、これらのローラ82〜84の駆動力により矢印88の方向に回転される。
2次転写ローラ82は、矢印89の方向に変位する。2次転写ローラ82が中間担持ユニット33のテンションローラ63に近付く方向(図中右上)に変位すると、第2の担持ベルト81は第1の担持ベルト61と接触し、第1の担持ベルト61上の造形像71及び離型像72が第2の担持ベルト81に転写される。一方、2次転写ローラ82が搬送ユニット33のテンションローラ63から離れる方向(図中左下)に変位すると、第2の担持ベルト81と第1の担持ベルト61とは接触せず、第1の担持ベルト61上の造形像71及び離型像72は第2の担持ベルト81に転写されない。
第2の担持ベルト81により担持された造形像71及び離型像72を含む層80は、ステージ85上で積層される。ステージ85は、矢印90の方向に変位する。積層時には、ステージ85が上昇することにより、積層ヒータ86により加熱された層80がステージ85の表面又は積層体110の表面に積層される。非積層時には、ステージ85が下降することにより、積層された層80が冷却されて積層体110に定着する。第2の検知センサ87は、第2の担持ベルト81上の層80を検知する。第2の検知センサ87による検知結果は、2次転写ローラ82の変位、第2の担持ベルト81の回転、ステージ85の変位等の制御に利用される。
第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81の表層部は、電子線照射架橋フッ素樹脂により構成されることが好ましい。造形像71、離型像72、及びこれらを含む層80を担持して搬送する第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81の表層部には、高い剥離性、耐熱性、及び耐久性が要求される。電子線照射架橋フッ素樹脂は、高い剥離性を有するフッ素系樹脂の中で特に耐熱性及び耐久性が高い物質であるため、第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81の表層部を構成する材料として適している。また、第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81の基体部は、インバー合金により構成されることが好ましい。第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81には、積層回数が多い場合でも造形物101の形状に誤差が生じないようにするために、低い変形性が要求される。例えば、積層方向の高さが100mm〜1000mmの造形物101を積層ピッチ0.1mmで造形する場合、10000回〜100000回という多大な回数の積層が行われる。インバー合金は、熱膨張率が低い物質であるため、第1の担持ベルト61及び第2の担持ベルト81の基体部を構成する材料として適している。
<FDM法による層形成>
図4は、第1の実施形態の第2の例に係る積層体形成ユニット21Bの構成例を示す側面図である。図5は、第1の実施形態の第2の例に係る積層体形成ユニット21Bの構成例を示す上面図である。本例に係る積層体形成ユニット21Bは、FDM法を利用して積層体110を形成するユニットである。
本例に係る層形成ユニットは、第1の造形ヘッド91、第2の造形ヘッド92、及びステージ85を含む。第1の造形ヘッド91は、X−Y平面上を変位し、造形材111を溶融して吐出し、ステージ85上に造形像71を形成する。第2の造形ヘッド92は、X−Y平面上を変位し、離型材112を溶融して吐出し、ステージ85上に離型像72を形成する。ステージ85は、Z軸方向に沿って変位し、その表面上に第1の造形ヘッド91により形成された造形像71と第2の造形ヘッド92により形成された離型像72とを含む層80が積層された積層体110が形成される。
<電子写真プロセス法及びFDM法の併用による層形成>
図6は、第1の実施形態の第3の例に係る積層体形成ユニット21Cの構成例を示す図である。本例に係る積層体形成ユニット21Cは、電子写真プロセス法とFDM法とを併用して積層体110を形成するユニットである。
本例に係る積層体形成ユニット21Cの層形成ユニット25Cは、第1の作像ユニット31、第2の造形ヘッド92、及び第3の作像ユニット141を含む。
本例に係る第1の作像ユニット31は、図3に示す第1の例に係る第1の作像ユニット31と同様に、電子写真プロセス法により造形像71を形成するユニットである。本例に係る第2の造形ヘッド92は、図4に示す第2の例に係る積層体形成ユニット21Bの第2の造形ヘッド92と同様に、FDM法により離型像72を形成するものである。しかし、本例に係る第2の造形ヘッド92は、ステージ85上にではなく、第2の担持ベルト81上に離型像72を形成する。
第3の作像ユニット141は、電子写真プロセス法により、造形材111以外の材料を用いて像を形成するユニットである。ここでは、第3の作像ユニット141がサポート材113を用いて2次元的なサポート像73を形成する例を示す。第3の作像ユニット141は、第1の作像ユニット31と同様に、感光体151、帯電装置152、露光装置153、現像装置154、転写装置155、及び感光体クリーナ156を含む。第3の作像ユニット141の露光装置153は、帯電された感光体151の表面に、サポート体103の断面形状に対応する潜像が形成されるように、レーザ光を照射する。現像装置154は、潜像が形成された感光体151の表面にサポート材113を付着させることによりサポート像73を形成する。転写装置155は、感光体151の表面に形成されたサポート像73を中間担持ユニット33の第1の担持ベルト61に転写させる。第3の作像ユニット141の感光体151、帯電装置152、及び感光体クリーナ156の各機能は、第1の作像ユニット31の感光体41、帯電装置42、及び感光体クリーナ46と同様である。
本例に係る積層体形成ユニット21Cの中間担持ユニット33は、図3に示す第1の例に係る中間担持ユニット33と同様であるが、離型像72の代わりにサポート像73を担持する点で第1の例と相違する。すなわち、本例においては、第1の担持ベルト61は、第1の作像ユニット31により形成された造形像71と、第3の作像ユニット141により形成されたサポート像73とを担持する。第1の検知センサ64は、第1の担持ベルト61により搬送される造形像71及びサポート像73を検知する。ベルトクリーナ65は、第1の担持ベルト61上に残留した造形材111及びサポート材113を除去する。
本例に係る積層体形成ユニット21Cの積層ユニット26Cは、第2の担持ベルト81、2次転写ローラ82、テンションローラ83,84,90、ステージ85、積層ヒータ86、及び第3の検知センサ95を含む。
2次転写ローラ82が中間担持ユニット33のテンションローラ63に近付く方向(図中右上)に変位すると、第2の担持ベルト81は第1の担持ベルト61と接触し、第1の担持ベルト61上の造形像71及びサポート像73が第2の担持ベルト81に転写される。また、上述したように、第2の担持ベルト81上には、第2の造形ヘッド92により離型像72が形成される。これにより、第2の担持ベルト81上に、造形像71、離型像72、及びサポート像73を含む層80を形成することができる。
ステージ85を図3に示す第1の例と同様に昇降させることにより、ステージ85上に層80を積層し、積層体110を形成することができる。第3の検知センサ95は、第2の担持ベルト81上の層80を検知する。第3の検知センサ95による検知結果は、2次転写ローラ82の変位、第2の担持ベルト81の回転、ステージ85の変位、第2の造形ヘッド92等の制御に利用される。
なお、上記においては、第3の作像ユニット141がサポート材113を用いてサポート像73を形成する例を示したが、第3の作像ユニット141は、例えば、第1の作像ユニット31により使用される造形材111とは異なる造形材(例えば色が異なる造形材等)による造形像等を形成してもよい。
<その他の方法による積層体の形成>
更なる簡易な構成例としては、FDM法により形成された離型像72の上に造形材111の粉体を供給し、過剰な粉体をブレード、ローラ等により除去した後、フラッシュ等の非接触加熱により所定層毎に溶融させ、仮の積層体110を形成してもよい。このとき、離型層102が加熱により変形しないように、造形材111の融点と離型材112の融点との間には差があることが求められる。その後、加熱冷却工程が実行される。
<積層造形法以外の方法による離型層の形成>
積層造形法を用いない構成例として、熱可塑性の樹脂積層物(造形物101)をFDM法等により形成し、樹脂積層物に粉体を吹き付けたり、樹脂積層物をフィルムで覆ったりすることにより、PMP、フッ素樹脂等の離型性樹脂(離型層102)を樹脂積層物の表面に付与する構成が挙げられる。この場合、その後に後述する加熱冷却工程が実行される。PMPのフィルムは、例えば耐熱性の食品用ラップ等として利用されており、安価且つ容易に入手可能なものである。
<層の構造>
図7は、第1の実施形態の第1の例に係る層80Aの構造例を示す図である。本例に係る層80Aは、造形像71、離型像72、及びサポート像73を含んでいる。各層80Aの造形像71により造形物101が形成される。各層80Aの離型像72により離型層102が形成される。各層80Aのサポート像73によりサポート体103が形成される。本例に係る離型像72は、造形像71を囲うように閉じた線形の形状を有している。各層80Aにおいてこのような離型像72を形成することにより、離型層102に覆われた造形物101を含む積層体110を形成することができる。本例に係るサポート体103は、造形物101内に空隙を形成するためのものである。
図8は、第1の実施形態の第2の例に係る層80Bの構造例を示す図である。本例に係る層80Bは、造形像71、離型像72、サポート像73、外部サポート像73A、及び外部離型像72Aを含んでいる。外部サポート像73Aは、閉じた線形状の離型像72より外側の領域を埋めるように矩形状に配置されている。外部サポート像73A内には、閉じた線形状の離型像72から外部サポート像73Aの縁部まで延びる直線状の複数の外部離型像72Aが配置されている。
このような層80Bを積層することにより、造形物101と、造形物101を覆う離型層102と、外部サポート像73Aからなる外部サポート体と、外部離型像72Aからなる外部離型層とを含むブロック状の積層体110が形成される。このようなブロック状の積層体110を形成することにより、造形物101の形状を安定化させることができる。また、外部サポート体内に外部離型層が形成されることにより、剥離工程において外部サポート体を外部剥離層から容易に剥離することができる。
<サポート体の構造>
図9は、第1の実施形態のサポート体103の構成例を示す図である。本例に係るサポート体103は、サポート材113と離型材112とが立体格子状に配置されて構成されている。このようなサポート体103は、例えば、線形の離型像72と線形のサポート像73とを網目状に配置した複数の層80Aを積層すること等により形成することができる。このようなサポート体103を形成することにより、サポート材113の除去性を向上させることができる。
<加熱冷却工程>
図10は、第1の実施形態に係る加熱冷却ユニット22による加熱工程の実行例を示す図である。図11は、第1の実施形態に係る加熱冷却ユニット22による冷却工程の実行例を示す図である。本例に係る加熱冷却ユニット22は、筐体171、電熱ヒータ172、及び冷却ファン173を備える。
図10に示すように、本例に係る加熱工程は、筐体171内に載置された積層体110の周囲を充填材177で満たし、積層体110を固定した状態で行われる。電熱ヒータ172による加熱は、造形物101を構成する造形材111が溶融する温度で行われる。電熱ヒータ172の加熱温度をT、造形材111の融点をTm1、離型材112の融点をTm2とするとき、Tm1≦Tの関係が成り立ち、特に、Tm1≦T≦Tm2の関係が成り立つように加熱することが好ましい。Tm2≦Tm1の関係が成り立つ場合であっても、充填材177と離型層102とが固着する可能性はあるものの、上記加熱工程が成立する場合がある。
充填材177は、使用状況に応じて適宜選択されるべきものであるが、例えば、下記条件(1)〜(6)のうち少なくとも1つを満たす物質であることが好ましい。
(1)加熱温度Tで分解が生じない。
(2)離型層102を介して造形物101の精度に影響を与えない大きさ(積層間隔と同等以下)である。
(3)冷却後、凝集や固着することなく取り出し容易である。
(4)大きな変形や熱特性の変化がなく再利用可能である。
(5)高熱伝導である。
(6)搬送、回収等が容易である。
例えば、図8に示すような構造を有する層80Bを用いた積層方法においては、充填材177は、造形材111と離型材112との混合体であってもよい。また、充填材177は、造形材111より安価で同等の耐熱性を有する樹脂、発泡体等であってもよい。この場合、上記条件(1)〜(3)が満たされる。図7に示すような構造を有する層80A(造形像71の周囲にサポート像73がない、又はわずかにしかない)を用いた積層方法においては、充填材177は加熱工程で供給される。
下記表1は、充填材177の候補となる材料、条件、熱伝導率、及びその他の特徴の関係を例示している。
Figure 0006922653
入手性、コスト、粒径の組み合わせ(図17により後述する)等に応じて、表1に例示した材料を適宜組み合わせて使用してもよい。表1に示す例では、銅鉄合金粒子が全ての条件(1)〜(6)を満たしている。高熱伝導の材料を用いることにより、加熱工程における温度均一性が高くなるため、融点〜融点+2℃以内程度の高精度な加熱制御が可能となる。流動性が高い結晶性樹脂を用いることにより、形状精度と積層強度とを両立させることができる。磁性を有する材料を用いることにより、磁石を利用して充填材177の回収等を行うことができる。
上記のような加熱工程が行われた後、図11に示すように冷却工程が行われる。本例に係る冷却工程においては、加熱後の筐体171を冷却ファン173により空冷し、造形物101を固化させる。このように、造形物101を離型層102の内側で溶融した後固化させることにより、造形物101の形状を安定化させることができる。
粉体焼結法を利用する場合には、積層体110を形成するための通常の粉体層配置工程に加え、積層体110の周囲に予熱した充填材177を配置する工程を実行することにより、図10に示すような状態にすることができる。この場合、冷却工程のみが実行されることになるが、条件(5)の高熱伝導な充填材177を利用することにより、均一且つ高速な冷却が可能となる。
<剥離工程>
図12は、第1の実施形態に係る剥離ユニット23による剥離工程の実行例を示す図である。本例に係る剥離ユニット23は、水槽181を備える。水槽181は水182で満たされている。
図11に示すような冷却工程後に、加熱冷却ユニット22の筐体171内から積層体110の周囲に充填材177が固着したブロック体191が取り出される。取り出されたブロック体191は、水槽181内の水182に浸漬される。その後、水182の中で積層体110(ブロック体191)に加速度を与えることにより、造形物101から離型層102が剥離され、同時に充填材177及びサポート材103が剥離される。積層体110に加速度を与える方法は特に限定されるべきものではないが、例えば、積層体110(ブロック体191)を水182の中で振動させたり、水182を撹拌したりすることが考えられる。また、水182を用いずに積層体110に加速度を与えてもよい。この場合、剥離した不要部分が造形物101を傷つけないように留意する必要がある。
<表面自由エネルギーと剥離性との関係>
図13は、各種材料における比重と表面自由エネルギーとの関係例を示すグラフである。図13に示すグラフには、造形材111の候補としてのPA66、PC、PSU、PBT、PET、LCP、及びPEEK、離型材112の候補としてのPMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE、及び参考材料としてのPP(ポリプロピレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、及びPVC(ポリ塩化ビニル)に関する比重と表面自由エネルギーとの関係が示されている。ここでの比重は水を基準とする値である。剥離性は表面自由エネルギーで規定されることが多い。フッ素樹脂やPMPは剥離用途において工業的に実績のある物質である。
図13に示すように、離型材112の候補となる材料(PMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE)の表面自由エネルギーは、十分に小さい。このように、表面自由エネルギーが小さい材料を離型材112として用いることにより、造形物101から不要部分(離型層102、サポート体103、充填材177等)を容易に剥離することが可能となる。
図14は、各種材料における表面自由エネルギーと引きはがし粘着力との関係例を示すグラフである。図14に示すグラフには、造形材111の候補としてのPA66、PC、PSU、PBT、PET、LCP、及びPEEK、離型材112の候補としてのPMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE、及び参考材料としてのPP、HDPE、及びPVCに関する表面自由エネルギーと引きはがし粘着力との関係が示されている。ここでの引きはがし粘着力は、上記各種材料により構成された層の表面にアクリル粘着テープを貼付し、所定時間後に当該アクリル粘着テープをはがすために必要な力を示している。引きはがし粘着力が小さい程、剥離性が優れていると言える。
図14に示すように、引きはがし粘着力は、表面自由エネルギーの増加に伴い指数関数的に増加する。離型層102の機能として十分に小さい引きはがし粘着力を得るためには、表面自由エネルギーが25mN/m以下であることが好ましい。
<比重と剥離性との関係>
また、表面自由エネルギーだけでなく、比重も剥離性(不要部分の除去性)に影響を与える。本例では、造形材111の候補となる材料(PA66、PC、PSU、PBT、PET、LCP、及びPEEK)の比重は全て1より大きい。これに対し、離型材112の1つであるPMPの比重は1より小さい。すなわち、積層体110を水に沈めたとき、本例に係る造形材料111により構成される造形物101には沈む力が働き、PMPを主成分とする離型層102には浮く力が働く。従って、図12に示すように水182の中で剥離処理を行う場合には、比重が1より大きい造形材111(例えばPA66、PC、PSU、PBT、PET、LCP、PEEK等)と、比重が1より小さい離型材112(例えばPMP)とを組み合わせることにより、剥離性を向上させることができる。同様に、比重が1より小さい造形材111と、比重が1より大きい離型材112とを組み合わせてもよい。例えば、PP、HDPE等(比重が1より小さい材料)を造形材111として用いる場合、PVDF、PFA、FEP、PTFE等(比重が1より大きい材料)を主成分とする離型材112を用いることにより、良好な剥離性を得ることができる。
造形物101に振動、回転等の加速度を与えて不要部分を剥離する場合、その離型性は、造形材111の比重と離型材112の比重との差が大きい程、慣性力の差の発生により良好となる。従って、比重の差が大きい造形材111と離型材112とを組み合わせることにより良好な剥離性を得ることができる。例えば、造形材111としてPA66、PC、PSU、PBT、PET、LCP、及びPEEKを用いる場合、離型材112として比較的比重が大きい材料であるFEP、PFA、又はPTFEを用いることにより、優れた剥離性を得ることができる。造形材111の比重と離型材112の比重との差は、0.3以上であることが好ましい。
<SP値と剥離性との関係>
図15は、各種材料における比重とSP(Solubility Parameter)値との関係例を示すグラフである。図14に示すグラフには、造形材111の候補としてのPA66、PC、PSU、PBT、及びPET、離型材112の候補としてのPMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE、及び参考材料としてのPP、HDPE、及びPVCに関する比重とSP値との関係が示されている。
図15に示すように、離型材112の候補となる材料(PMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE)のSP値は、造形材111の候補となる材料(PA66、PC、PSU、PBT、及びPET)のSP値より小さい。剥離性は、造形材111のSP値と離型材112のSP値との差が大きい程良好となる。従って、SP値の差が大きい造形材111と離型材112とを組み合わせることにより良好な剥離性を得ることができる。例えば、離型材112としてPMP、PVDF、FEP、PFA、又はPTFEを用いる場合、造形材111としてPA66又はPCを用いることにより、特に優れた剥離性を得ることができる。造形材111のSP値と離型材112のSP値との差は、2以上であることが好ましい。
<線膨張率と剥離性との関係>
図16は、各種材料における比重と線膨張率との関係例を示すグラフである。図15に示すグラフには、造形材111の候補としてのPA66、PC、PSU、PBT、及びPET、PEEK、及びLCP離型材112の候補としてのPMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE、及び参考材料としてのPP、HDPE、及びPVCに関する比重と線膨張率との関係が示されている。
図16に示すように、離型材112の候補となる材料(PMP、PVDF、PFA、FEP、及びPTFE)の線膨張率は、造形材111の候補となる材料(PA66、PC、PSU、PBT、及びPET)の線膨張率より大きい。剥離性は、造形材111の線膨張率と離型材112の線膨張率との差が大きい程良好となる。線膨張率の差が大きいと、加熱処理後の冷却処理時における造形物101と離型層102との収縮差が大きくなるからである。従って、線膨張率の差が大きい造形材111と離型材112とを組み合わせることにより良好な剥離性を得ることができる。例えば、離型材112としてPMP、PVDF、FEP、PFA、又はPTFEを用いる場合、造形材111としてLCPを用いることにより、特に優れた剥離性を得ることができる。造形材111の線膨張率と離型材112の線膨張率との差は、10ppm以上であることが好ましい。
<造形材の融点と離型材の融点との関係>
図17は、造形材111の候補となる材料の比重及び融点Tm1と、離型材112の候補となる材料の比重及び融点Tm2との関係例を示す表図である。本例では、造形材111の候補としてPC、PA12、POM、PSF、PEI、PA6、PBT、PA66、及びPPSが挙げられ、離型材112の候補として変性PTFE、PFA、FEP、PCTFE、及びPMPが挙げられている。PTFEの融点315°と大きく変わらない融点を有する変性PTFEが存在するが、本例では変性PTFEとして融点が225℃以下の3M社製ダイニオン熱可塑性フッ素樹脂THVを用いた。
図17には、造形材111の各候補の融点Tm1と、離型材112の各候補の融点Tm2とが示されている。充填材177が加熱工程で変形する場合や充填材177を用いない場合(例えば後述する図19又は図21のような場合)、造形材111と離型材112との組み合わせは、Tm2>Tm1、好ましくはTm2>Tm1+10℃の関係が成り立つように選択される。上記加熱冷却工程の加熱工程において、造形物101は一度溶融されるが、離型層102は溶融されずにその形状を維持する必要があるからである。
<充填材の粒径>
図10に示すような加熱冷却ユニット22において筐体171内に充填される充填材177の粒径について考察する。
図18は、大小2成分混合充填層における粒径比Dp1/Dp2と小粒子混合分率Svと空間率εとの関係例を示すグラフである。大小2成分混合充填層とは、大粒子と、大粒子より粒径が小さい小粒子とを含む混合体が所定の充填領域(例えば筐体171内の空間)に充填された層である。Dp1は大粒子の粒径を示し、Dp2は小粒子の粒径を示している。本例では、3つの粒径比Dp1/Dp2=8、Dp1/Dp2=4、及びDp1/Dp2=2が示されている。小粒子混合分率Svとは、混合体の量に対する小粒子の量の割合である。空間率εとは、混合体を充填領域に充填したときの充填領域の体積に対する空間(大粒子及び小粒子が存在しない空間)の体積の割合である。本例では、粒径比がDp1/Dp2=8であり、小粒子混合分率Svが0.28であるときに、空間率εが最も小さくなることが示されている。
図10に示す加熱冷却ユニット22のように、筐体171内において積層体110の周囲に充填材177を充填する場合、充填材177の空間率εはできるだけ小さいことが好ましい。充填材177の空間率εが小さい程、圧縮効率及び伝熱効率が高くなるからである。従って、充填材177を大小2成分の粒子からなる混合体により構成する場合、粒径比をDp1/Dp2≧8とし、小粒子混合分率Svを0.2〜0.3とすることが好ましく、0.28とすることが更に好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、目的とする造形物101を覆うように離型層102が形成され、離型層102の剥離と共に、サポート体103、充填材177等の不要部分を除去することができる。これにより、造形物101以外の不要部分の除去性を向上させることができる。また、造形物101を覆うように離型層102が形成されるため、造形物101の形状の崩れを招くことなく、造形物101(造形材111)を十分に加熱することができ、積層界面の結合を十分に強化することができる。これにより、造形物101の積層方向の強度を向上させることができる。
以下に、他の実施形態について図面を参照して説明するが、第1の実施形態と同一又は同様の作用効果を奏する箇所については同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
(第2の実施形態)
図19は、第2の実施形態に係る加熱冷却ユニット22による加熱冷却工程の実行例を示す図である。本実施形態に係る加熱冷却工程は、積層体形成工程(積層体形成ユニット21)により形成された積層体110の周囲に耐熱フィルム211を被せ、積層体110(離型層102)と耐熱フィルム211との間の空間を減圧する工程を含む。これにより、耐熱フィルム211を積層体110(離型層102)に圧着させ、造形物101を加圧しながら加熱及び冷却することができる。
耐熱フィルム211を構成する材料としては、例えばポリイミド、PET、PVDF、PFAが挙げられる。
積層体110と耐熱フィルム211との間の空間を減圧する方法は特に限定されるべきものではないが、例えば耐熱フィルム211の内部と適宜な吸引装置に接続されたパイプ201とを気密性を保った状態で連通させ、パイプ201を介して耐熱フィルム211内の空気を排出する方法等が考えられる。このような方法により造形物101(造形材111)が溶融するまで加熱された積層体110は、その後冷却ファン173等により冷却される。
図20は、第2の実施形態に係る剥離ユニット23による剥離工程の実行例を示す図である。本実施形態に係る剥離工程は、図12に示す第1の実施形態に係る剥離工程と同様に、水槽181に満たされた水182の中で行われる。
上記のように耐熱フィルム211を用いた加熱冷却工程が施された積層体110は、水槽181内で水182に浸漬される。図20に示す例では、この時点で既に耐熱フィルム211が除去されているが、積層体110は耐熱フィルム211に覆われた状態で水182に浸漬されてもよい。その後、図12に示す第1の実施形態と同様に、水182の中で積層体110に加速度を与えることにより、造形物101から離型層102が剥離される。このとき、耐熱フィルム211が残留している場合には、離型層102と共に耐熱フィルム211も剥離される。
本実施形態によれば、充填材177の代わりに耐熱フィルム211を用いて積層体110が加圧される。これにより、充填材177を用いる場合よりも加熱冷却ユニット22及び剥離ユニット23の構成を簡素化することができ、低コスト化を図ることができる。
(第3の実施形態)
図21は、第3の実施形態に係る加熱冷却ユニット22による加熱冷却工程の実行例を示す図である。本実施形態に係る加熱冷却工程は、積層体形成工程(積層体形成ユニット21)により形成された積層体110の造形物101と離型層102との間の空間を減圧する工程を含む。これにより、離型層102を造形物101に圧着させ、造形物101を加圧しながら加熱及び冷却することができる。このような加熱冷却工程が施された積層体110の離型層12は、図20に示す第2の実施形態に係る剥離工程により剥離することができる。
本実施形態によれば、造形物101と離型層102との間の空間を減圧することにより、充填材177、耐熱フィルム211等の加圧用の物体を用いずに、造形物101を加圧しながら加熱及び冷却することができる。これにより、加熱冷却ユニット22及び剥離ユニット23の構成を簡素化することができ、低コスト化を図ることができる。
上記いずれの実施形態においても、従来技術のような特殊な構造を有する水溶性の粒子をサポート材113として用いる必要はなく、造形材111とサポート材113との組み合わせに制限が生じることはなく、広範囲な造形材111の選択が可能である。また、型材、サポート体103等の不要部分の除去性を向上させることが可能となる。更に、造形物101の積層方向の強度(引張強度、曲げ強度等)を面方向の強度の82%以上程度にすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図するものではない。この新規な実施形態はその他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態及びその変形は発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 造形システム
11 情報処理装置
12 造形装置
13 後処理装置
21 積層体形成ユニット
22 加熱冷却ユニット
23 剥離ユニット
25A,25C 層形成ユニット
26A,26C 積層ユニット
31 第1の作像ユニット
32 第2の作像ユニット
33 中間担持ユニット
41,51,151 感光体
42,52,152 帯電装置
43,53,153 露光装置
44,54,154 現像装置
45,55,155 転写装置
46,56,156 感光体クリーナ
61 第1の担持ベルト
62,63 テンションローラ
64 第1の検知センサ
65 ベルトクリーナ
71 造形像
72 離型像
72A 外部離型像
73 サポート像
73A 外部サポート像
80,80A,80B 層
81 第2の担持ベルト
82 2次転写ローラ
83,84 テンションローラ
85 ステージ
86 積層ヒータ
87 第2の検知センサ
91 第1の造形ヘッド
92 第2の造形ヘッド
101 造形物
102 離型層
103 サポート体
110 積層体
111 造形材
112 離型材
113 サポート材
171 筐体
172 電熱ヒータ
173 冷却ファン
177 充填材
181 水槽
182 水
191 ブロック体
201 パイプ
211 耐熱フィルム
特開2016−64649号公報

Claims (21)

  1. 造形材を積層することにより造形物を形成する工程と、
    前記造形物の表面に離型材からなる離型層を付与する工程と、
    前記離型層が付与された前記造形物を前記造形材が溶融する温度で加熱して前記造形材を溶融させた後、前記離型層が付与された前記造形物を冷却して前記造形材を固化させる工程と、
    前記離型層を前記造形物から剥離する工程と、
    を含み、
    前記離型材の表面自由エネルギーは、25mN/mより小さい、
    造形物製造方法。
  2. 前記離型材のSP値は、前記造形材のSP値より小さい、
    請求項1に記載の造形物製造方法。
  3. 前記離型材の線膨張率は、前記造形材の線膨張率より大きい、
    請求項1又は2に記載の造形物製造方法。
  4. 前記造形材の比重は、1より大きく、
    前記離型材の比重は、1より小さい、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  5. 前記造形材の比重は、1より小さく、
    前記離型材の比重は、1より大きい、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  6. 前記造形材の比重と前記離型材の比重との差が、0.3以上である、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  7. 前記離型材は、PMPを主成分として含む、
    請求項1〜4,6のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  8. 前記離型材は、FEP、PFA、変性PTFE、及びPVDFからなる群から選択される1つ以上の物質を主成分として含む、
    請求項1〜3,5,6のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  9. 前記離型材の融点は、前記造形材の融点より高い、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  10. 前記離型層が付与された前記造形物の周囲に充填材を充填した状態で、前記離型層が付与された前記造形物を加熱する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  11. 前記充填材は、銅鉄合金を含む、
    請求項10に記載の造形物製造方法。
  12. 前記離型層が付与された前記造形物をフィルムで覆い、前記フィルム内の空間を減圧しながら前記離型層が付与された前記造形物を加熱する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  13. 前記造形物と前記離型層との間の空間を減圧しながら前記離型層が付与された前記造形物を加熱する、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  14. 前記造形物は、空隙部を形成するためのサポート体を含み、
    前記サポート体は、前記サポート体を構成するサポート材と前記離型材とを含む、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  15. 前記サポート体は、前記サポート材と前記離型材とが立体格子状に配置されて構成される、
    請求項14に記載の造形物製造方法。
  16. 前記離型層は、溶融堆積法により付与される、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  17. 前記離型層の剥離は、水中で行われる、
    請求項1〜16のいずれか1項に記載の造形物製造方法。
  18. 前記離型層が付与された前記造形物に加速度を与えることにより前記離型層を前記造形物から剥離する、
    請求項17に記載の造形物製造方法。
  19. 造形材を積層することにより造形物を形成する手段と、
    前記造形物の表面に離型材からなる離型層を付与する手段と、
    前記離型層が付与された前記造形物を前記造形材が溶融する温度で加熱して前記造形材を溶融させた後、前記離型層が付与された前記造形物を冷却して前記造形材を固化させる手段と、
    前記離型層を前記造形物から剥離する手段と、
    を備え、
    前記離型材の表面自由エネルギーは、25mN/mより小さい、
    造形システム。
  20. 前記造形材を担持して搬送する担持体の表層部は、電子線照射架橋フッ素樹脂により構成される、
    請求項19に記載の造形システム。
  21. 前記担持体の基体部は、インバー合金により構成される、
    請求項20に記載の造形システム。
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