JP2017193145A - 造形装置及び造形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】材料層をより確実に積層し、高精度の立体物を効率よく作製する。【解決手段】スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置であって、前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱し、前記搬送体の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する、予熱動作を実行させる制御部を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、造形装置及び造形方法に関するものである。
近年、アディティブマニファクチャリング(AM)と呼ばれる立体造形技術が注目を集めている。AM技術は、造形対象物の3次元モデルを複数の層にスライスしてスライスデータを生成し、そのスライスデータを基に造形材料により材料層を形成し、材料層を造形台上に順次積層して固着することで、立体物を造形する技術である。
特許文献1,2に、シート積層(Sheet lamination :SL)と呼ばれる、シート状の材料層を積層していく方式の一つで、電子写真方式を利用した造形方法が開示されている。
しかしながら、従来のシート積層方式は、シート状の材料層を加熱溶融して積層固着するため、シート状の材料層全体を確実に固着できないという問題が生じることが懸念される。シート状の材料層を確実に固着できない場合には、造形台、又は、造形途中の造形物に対して、シート状の材料層が浮き上がってしまったり、シート状の材料層の一部が積層できずにベルトに残ってしまう場合がある。
このような問題は特に、造形動作の開始時や、造形動作が一旦中断された後の造形動作の再開時の造形動作において、生じやすいと考えられる。造形動作の開始時や、中断後の積層造形動作の再開時に、上述の問題が生じる主因は、造形台、又は、造形途中の造形物の造形面の温度が安定しておらず、シート状の材料層、すなわち熱可塑性樹脂粉末を溶融固着するには低過ぎることにあると考えられる。
このような問題は特に、造形動作の開始時や、造形動作が一旦中断された後の造形動作の再開時の造形動作において、生じやすいと考えられる。造形動作の開始時や、中断後の積層造形動作の再開時に、上述の問題が生じる主因は、造形台、又は、造形途中の造形物の造形面の温度が安定しておらず、シート状の材料層、すなわち熱可塑性樹脂粉末を溶融固着するには低過ぎることにあると考えられる。
特許文献2に開示されているように、造形台(ビルドプラットフォーム)を加熱していても、材料層の積層数が増えて造形台上の造形物の高さが高くなってくると、造形物の造形面の温度を維持することができなくなることが懸念される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、材料層をより確実に積層し、高精度の立体物を効率よく作製することを目的とする。
本発明の第1態様は、
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱し、前記搬送体
の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する、予熱動作を実行させる制御部を有する
ことを特徴とする造形装置を提供する。
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱し、前記搬送体
の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する、予熱動作を実行させる制御部を有する
ことを特徴とする造形装置を提供する。
本発明の第2態様は、
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置による造形方法であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱する工程と、
前記加熱部により加熱された前記搬送体の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する予熱工程と、
を含むことを特徴とする造形方法を提供する。
スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置による造形方法であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱する工程と、
前記加熱部により加熱された前記搬送体の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する予熱工程と、
を含むことを特徴とする造形方法を提供する。
本発明によれば、材料層をより確実に積層し、高精度の立体物を効率よく作製することが可能となる。
以下、この発明を実施するための形態を図面を参照して例示的に説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている各部材の寸法、材質、形状、その相対配置など、各種制御の手順、制御パラメータ、目標値などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本発明は、造形材料を2次元に配置した薄層、もしくはそれを溶融した薄膜(以下、材料層)を造形台上に積層することによって3次元の立体物(造形物)を造形する造形動作を行う造形装置に関する。
本発明は、造形材料を2次元に配置した薄層、もしくはそれを溶融した薄膜(以下、材料層)を造形台上に積層することによって3次元の立体物(造形物)を造形する造形動作を行う造形装置に関する。
造形材料としては、作成する造形物の用途・機能・目的などに応じてさまざまな材料を選択することができる。本明細書では、造形目的である3次元の立体物を構成する材料を「構造材料」と呼び、作製途中の構造体を支持するためのサポート体(例えばオーバーハング部を下から支える柱)を構成する材料を「サポート材料」と呼ぶ。また両者を特に区別する必要がない場合には、単に「造形材料」という用語を用いる。構造材料としては、例えば、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ABS、PS(ポリスチレン)など、熱可塑性の樹脂を用いることができる。また、サポート材料としては、構造体からの除去を簡単にするため、熱可塑性と水溶性を有する材料を好ましく用いることができる。サポート材料としては、例えば、糖質、ポリ乳酸(PLA)、PVA(ポリビニルアルコール)、PEG(ポリエチレングリコール)などを例示できる。
また、本明細書では、造形に用いられるデータ(デジタルデータ)を「スライスデータ」と呼ぶ。1層分のスライスデータに基づいて造形材料が配置されて形成される層を「材料層」と呼ぶ。また、造形装置を用いて作製しようとする3次元モデルを「造形対象物」と呼び、造形装置で作成された(出力された)物体(立体物)を「造形物」と呼ぶ。造形物がサポート体を含む場合において、サポート体を除いた部分が造形対象物を構成する「構造体」となる。
また、本明細書では、造形に用いられるデータ(デジタルデータ)を「スライスデータ」と呼ぶ。1層分のスライスデータに基づいて造形材料が配置されて形成される層を「材料層」と呼ぶ。また、造形装置を用いて作製しようとする3次元モデルを「造形対象物」と呼び、造形装置で作成された(出力された)物体(立体物)を「造形物」と呼ぶ。造形物がサポート体を含む場合において、サポート体を除いた部分が造形対象物を構成する「構造体」となる。
図1は、本実施形態の造形装置100の概略構成を模式的に示す図である。
本実施形態の造形装置100は主に、材料層形成部101、加熱シート化部(加熱部)102、造形部103の3つの機能部を有している。また、造形装置100は、材料層形成部101で形成された材料層3を担持し、加熱シート化部102、造形部103へと順に搬送するための搬送体として搬送ベルト9を有している。搬送ベルト9は無端状のベルトであり、複数のローラ(図1では加熱ローラ5と搬送ローラ8)によって支持されている。
本実施形態の造形装置100は主に、材料層形成部101、加熱シート化部(加熱部)102、造形部103の3つの機能部を有している。また、造形装置100は、材料層形成部101で形成された材料層3を担持し、加熱シート化部102、造形部103へと順に搬送するための搬送体として搬送ベルト9を有している。搬送ベルト9は無端状のベルトであり、複数のローラ(図1では加熱ローラ5と搬送ローラ8)によって支持されている。
以下、各プロセスの動作を説明する。
材料層形成部101は、不図示の外部のデータ処理装置から各層のスライスデータを受け取り、スライスデータに基づいて造形材料からなる材料層3を形成する。本実施形態の材料層形成部101では、電子写真方式を用いて材料層3を形成する。すなわち、材料層形成部101には、像担持体としての中間ドラム1、現像装置2、クリーナ4が配設され、スライスデータに基づき、現像装置2によって中間ドラム1表面に潜像が形成され、造形材料によって潜像現像されて粒子像が形成される。
材料層形成部101は、不図示の外部のデータ処理装置から各層のスライスデータを受け取り、スライスデータに基づいて造形材料からなる材料層3を形成する。本実施形態の材料層形成部101では、電子写真方式を用いて材料層3を形成する。すなわち、材料層形成部101には、像担持体としての中間ドラム1、現像装置2、クリーナ4が配設され、スライスデータに基づき、現像装置2によって中間ドラム1表面に潜像が形成され、造形材料によって潜像現像されて粒子像が形成される。
中間ドラム1表面に形成された粒子像は、不図示の転写機構により、搬送ベルト9上(搬送体上)に転写され、材料層3となる。このとき転写されずに中間ドラム1上に残留した造形材料は、クリーナ4により中間ドラム1上から除去される。本実施形態では、電子写真方式を用いて画像形成を行っているが、これに限るものではなく、例えばインクジェット方式を用いてもよい。
材料層3の転写が完了すると、加熱ローラ5又は搬送ローラ8の駆動により搬送ベルト9が回転し、材料層3を矢印Aで示す搬送方向に搬送する。
なお、1種類の造形粒子を用いた造形の場合は、粒子像が搬送ベルト9上に転写されてそのまま材料層3となる。しかし、複数種類の造形粒子を用いた造形の場合は、造形材料の種類ごとに粒子像が形成され、これら複数の粒子像が搬送ベルト9の上で一体となって材料層3が形成される。従って、造形材料の種類ごとに、中間ドラム1、現像装置2、クリーナ4が設けられる。
材料層3の転写が完了すると、加熱ローラ5又は搬送ローラ8の駆動により搬送ベルト9が回転し、材料層3を矢印Aで示す搬送方向に搬送する。
なお、1種類の造形粒子を用いた造形の場合は、粒子像が搬送ベルト9上に転写されてそのまま材料層3となる。しかし、複数種類の造形粒子を用いた造形の場合は、造形材料の種類ごとに粒子像が形成され、これら複数の粒子像が搬送ベルト9の上で一体となって材料層3が形成される。従って、造形材料の種類ごとに、中間ドラム1、現像装置2、クリーナ4が設けられる。
搬送ベルト9は、ABS・POM・COC・PP等の熱可塑性樹脂材料を加熱できて、250℃程度の耐熱性があり、数秒の接触加熱で200℃程度の加温が可能な熱伝導性・熱容量を有するものであるとよい。ここで、POMはポリアセタール樹脂、COCは環状オレフィンコポリマーである。搬送ベルト9は、金属製のベルト部材であるとよく、より具体的には、厚さが50μm以上500μm以下の焼き入れしたスチール製ベルトが好ましい。ここで、ベルトの厚さが50μmより薄いと、熱変形によるベルトのうねりを、積層不良を引き起こさない0.5mm以下に抑制することができない場合がある。また、ベルトの厚さが500μmより厚いと、1回あたりの積層にかけることのできる数秒の間に、ベルトを均一に200℃まで昇温することができなくなる場合がある。
造形材料と接するベルト表面は、離型性を良くするために、PTFE等を数μm〜数十μmコーティングするとよく、また、中間ドラム1と搬送ベルト9との間の転写効率を上げる電気抵抗調整のために、スチールとPTFT層の間にカーボン層等を追加するとよい。ここで、PTFEは、ポリテトラフルオロエチレンである。また、加熱シート化部102や造形部103において、搬送ベルト9上の材料層3に対して、輻射熱を利用した加熱が行われる形態では、搬送ベルト9は黒色ベルトとするのが好ましい。
搬送ベルト9によって担持された材料層3は、加熱シート化部102まで搬送されると、加熱シート化部102において、加熱ローラ5から搬送ベルト9を介して与えられる熱エネルギーにより加熱される。
搬送ベルト9によって担持された材料層3は、加熱シート化部102まで搬送されると、加熱シート化部102において、加熱ローラ5から搬送ベルト9を介して与えられる熱エネルギーにより加熱される。
加熱ローラ5の内部には、ヒータ7が複数配設されている。ヒータ7は、カートリッジヒータ、シーズヒータ、IHヒータ等のヒータを使用することができ、熱電対・輻射温度計等の温度検出部を用いて、温度調整を行ってもよい。
温度調整を行う場合には、加熱ローラ5の外周面全体の温度が均一になるように、複数のヒータ7をそれぞれ制御するとよい。また、加熱ローラ5の外周面のうち特定の領域が加熱領域として使用される場合には、特定の領域の温度が均一になるように、複数のヒータ7のうち一部のヒータを制御するものであってもよい。
温度調整を行う場合には、加熱ローラ5の外周面全体の温度が均一になるように、複数のヒータ7をそれぞれ制御するとよい。また、加熱ローラ5の外周面のうち特定の領域が加熱領域として使用される場合には、特定の領域の温度が均一になるように、複数のヒータ7のうち一部のヒータを制御するものであってもよい。
さらに、熱効率低下を防ぐため、特に高温部分には外部との熱交換を抑える、ガラスウール・PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)材等の耐熱性の高い断熱材6で覆うことが好ましい。断熱材6のうち、加熱ローラ5に対向する側の表面には、輻射熱を反射する反射材が配置されるものであるとより好ましい。
加熱シート化部102において、加熱ローラ5により搬送ベルト9上の材料層3が加熱され溶融されると、粉体状又は粒子状の材料層3が、シート状に一体化された材料層3へ変化する。
その後、加熱溶融された材料層3は、造形部103まで搬送される。
加熱シート化部102において、加熱ローラ5により搬送ベルト9上の材料層3が加熱され溶融されると、粉体状又は粒子状の材料層3が、シート状に一体化された材料層3へ変化する。
その後、加熱溶融された材料層3は、造形部103まで搬送される。
造形部103には、ステージ13と、ステージ13に搭載されたベース12と、ベース12との間で搬送ベルト9を挟み込むように配置された対向部材10とが配設されている。ここで、ステージ13とベース12は造形台を構成している。本実施形態では、ステージ13に搭載されたベース12上に材料層3を積層する構成としているが、これに限るものではなく、ステージ上に材料層3を積層する構成としてもよい。
造形部103まで搬送された搬送ベルト9上の材料層3は、ベース12又はベース12上の造形途中の造形物11(以下、ベース12上の造形物11)の上に順に積層される。
ステージ13は、図1において上下方向(材料層が積層される積層方向)に移動可能に配設されている。そして、材料層3の積層の際には、ステージ13が上方に移動して、ベース12(又はベース12上の造形物11)と対向部材10との間で、搬送ベルト9と材料層3を挟み込む。これにより、搬送ベルト9上の材料層3が、ベース12(又はベース12上の造形物11)の表面に積層される。
搬送ベルト9上の材料層3がベース12上に積層されると、ステージ13は下降して、搬送ベルト9から離間した位置をとる。ベース12上に積層されず搬送ベルト9上に残留した造形材料は、クリーナ14によって搬送ベルト9上から除去される。
以上述べた材料層の形成(転写)、加熱、積層のプロセスを繰り返し行うことで、3次元の造形物11を作製することができる。
ステージ13は、図1において上下方向(材料層が積層される積層方向)に移動可能に配設されている。そして、材料層3の積層の際には、ステージ13が上方に移動して、ベース12(又はベース12上の造形物11)と対向部材10との間で、搬送ベルト9と材料層3を挟み込む。これにより、搬送ベルト9上の材料層3が、ベース12(又はベース12上の造形物11)の表面に積層される。
搬送ベルト9上の材料層3がベース12上に積層されると、ステージ13は下降して、搬送ベルト9から離間した位置をとる。ベース12上に積層されず搬送ベルト9上に残留した造形材料は、クリーナ14によって搬送ベルト9上から除去される。
以上述べた材料層の形成(転写)、加熱、積層のプロセスを繰り返し行うことで、3次元の造形物11を作製することができる。
以下に、本実施形態の造形部103の構成、及びその動作について説明する。
図2は、本実施形態の造形部103の構成を模式的に示す図である。
本実施形態では、造形動作の開始する際、又は、造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際であって、材料層3がベース12上に積層される積層前に、ベース12又はベース12上の造形物11を予め加熱する予熱動作を行うことを特徴とする。この予熱動作は、造形装置100に備えられた制御部104により実行可能に制御される。
図2は、本実施形態の造形部103の構成を模式的に示す図である。
本実施形態では、造形動作の開始する際、又は、造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際であって、材料層3がベース12上に積層される積層前に、ベース12又はベース12上の造形物11を予め加熱する予熱動作を行うことを特徴とする。この予熱動作は、造形装置100に備えられた制御部104により実行可能に制御される。
本実施形態では、ベース12又はベース12上の造形物11と、対向部材10との間で、材料層3を担持していない状態、かつ加熱された状態の搬送ベルト9を挟み込むことで、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱する。
より具体的には、予熱動作において、ベース12の上面(材料層を積層する積層面)、又はベース12上の造形物11の上面(積層方向で上側の面)が、搬送ベルト9により予熱される。このとき、搬送ベルト9は、加熱ローラ5により加熱される。
予熱動作においては、搬送ベルト9のうち、加熱ローラ5により加熱された少なくとも
一部の被加熱部分が、ベース12又はベース12上の造形物11と、対向部材10との間で、挟み込まれるものであればよい。
より具体的には、予熱動作において、ベース12の上面(材料層を積層する積層面)、又はベース12上の造形物11の上面(積層方向で上側の面)が、搬送ベルト9により予熱される。このとき、搬送ベルト9は、加熱ローラ5により加熱される。
予熱動作においては、搬送ベルト9のうち、加熱ローラ5により加熱された少なくとも
一部の被加熱部分が、ベース12又はベース12上の造形物11と、対向部材10との間で、挟み込まれるものであればよい。
予熱動作は、ベース12及び/又は対向部材10に設置された温度測定部16による測定結果に基づいて、ベース12表面又はベース12上の造形物11表面の温度が設定温度になるまで行われるとよい。ここで、設定温度は、造形材料が溶融する温度であるとよい。また、温度測定部16としては、熱電対、白金温度計、輻射温度計を例示できる。また、予熱動作時における加熱ローラ5の加熱温度(熱源の加熱能力)は、材料層3の積層時より高温に設定するとよい。このことで、予熱動作の実行時間を短縮することができる。
また、搬送ベルト9からベース12に供給される熱量が、ベース12からステージ13又は雰囲気に熱伝達する熱量を上回るように設定されている。このように設定されるには、加熱ローラ5の加熱温度、搬送ベルト9とベース12との間の距離、搬送ベルト9の材料、搬送ベルト9の肉厚、接触時間、搬送ベルト9とベース12との間の接触圧力の各パラメータが調整される。
このようなパラメータの調整のために、次に示す値を用いるとよい。それは、例えば、温度測定部16によってベース12表面、又はベース12上の造形物11表面の温度を推定したときの値である。またそれは、歪みゲージやロードセル等の力センサを用いた圧力検出部15によりステージ13にかかる圧力を検出したときの値である。またそれは、エンコーダ等の位置検出部によりステージ13の位置を検出したときの値である。
このようなパラメータの調整のために、次に示す値を用いるとよい。それは、例えば、温度測定部16によってベース12表面、又はベース12上の造形物11表面の温度を推定したときの値である。またそれは、歪みゲージやロードセル等の力センサを用いた圧力検出部15によりステージ13にかかる圧力を検出したときの値である。またそれは、エンコーダ等の位置検出部によりステージ13の位置を検出したときの値である。
予熱動作において、ベース12又はベース12上の造形物11を予め加熱する加熱方法としては、輻射伝熱する方法、接触熱伝達する方法、接触熱伝達かつ加圧する方法を例示でき、それぞれ図2A〜図2Cに示している。
図2Aは、ベース12が上昇して、搬送ベルト9に接近した位置に位置する状態を示している。このことで、搬送ベルト9からの輻射熱によりベース12に熱エネルギーが供給されベース12が加熱される。
図2Bは、ベース12が上昇して、搬送ベルト9に接触した状態を示している。このように搬送ベルト9がベース12に接触することで、ベース12が加熱される。
図2Cでは、ベース12が上昇して、ベース12と対向部材10との間で搬送ベルト9を挟み込んで加圧している状態を示している。このように、搬送ベルト9とベース12が加圧状態にあることで、ベース12が加熱される。
図2Aは、ベース12が上昇して、搬送ベルト9に接近した位置に位置する状態を示している。このことで、搬送ベルト9からの輻射熱によりベース12に熱エネルギーが供給されベース12が加熱される。
図2Bは、ベース12が上昇して、搬送ベルト9に接触した状態を示している。このように搬送ベルト9がベース12に接触することで、ベース12が加熱される。
図2Cでは、ベース12が上昇して、ベース12と対向部材10との間で搬送ベルト9を挟み込んで加圧している状態を示している。このように、搬送ベルト9とベース12が加圧状態にあることで、ベース12が加熱される。
ここで、予熱動作における搬送ベルト9の駆動制御について説明する。搬送ベルト9は、制御部104により駆動制御される。
加熱シート化部102で搬送ベルト9の一部分が加熱されると、搬送ベルト9からベース12を離間させた状態で、搬送ベルト9上の被加熱部分を、加熱シート化部102からベース12に対向する対向位置Bまで搬送させる。
その後、搬送ベルト9の搬送動作を停止させ、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9の被加熱部分とを接近又は接触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱する。ここで、ベース12に対向する対向位置Bは、搬送ベルト9上の材料層3が、ベース12又はベース12上の造形物11に積層される際に位置する積層位置と同じ位置である。
加熱シート化部102で搬送ベルト9の一部分が加熱されると、搬送ベルト9からベース12を離間させた状態で、搬送ベルト9上の被加熱部分を、加熱シート化部102からベース12に対向する対向位置Bまで搬送させる。
その後、搬送ベルト9の搬送動作を停止させ、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9の被加熱部分とを接近又は接触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱する。ここで、ベース12に対向する対向位置Bは、搬送ベルト9上の材料層3が、ベース12又はベース12上の造形物11に積層される際に位置する積層位置と同じ位置である。
次に、搬送ベルト9を回転(ベルト表面が移動)させることで、搬送ベルト9の複数箇所を加熱シート化部102で加熱して、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱する場合について説明する。ここでは、加熱シート化部102で加熱された搬送ベルト9の複数箇所のうち2つの被加熱部分(先行の被加熱部分と後続の被加熱部分)について説明する。
まず、先行の被加熱部分と、ベース12又はベース12上の造形物11とを接近又は接
触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱している間、搬送ベルト9の先行の被加熱部分とは別の部分(後続の被加熱部分)を加熱する。先行の被加熱部分による予熱が終了すると、搬送ベルト9からベース12を離間させる。そして、搬送ベルト9からベース12を離間させた状態で、後続の被加熱部分を、加熱シート化部102から対向位置Bまで搬送させた後、搬送ベルト9の搬送動作を停止させる。そして、後続の被加熱部分と、ベース12又はベース12上の造形物11とを接近又は接触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を再び予熱する。この動作は、温度測定部16による測定結果に基づいて推定される、ベース12表面又はベース12上の造形物11表面の温度が設定温度になるまで繰り返されるものであるとよい。
まず、先行の被加熱部分と、ベース12又はベース12上の造形物11とを接近又は接
触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱している間、搬送ベルト9の先行の被加熱部分とは別の部分(後続の被加熱部分)を加熱する。先行の被加熱部分による予熱が終了すると、搬送ベルト9からベース12を離間させる。そして、搬送ベルト9からベース12を離間させた状態で、後続の被加熱部分を、加熱シート化部102から対向位置Bまで搬送させた後、搬送ベルト9の搬送動作を停止させる。そして、後続の被加熱部分と、ベース12又はベース12上の造形物11とを接近又は接触させて、ベース12又はベース12上の造形物11を再び予熱する。この動作は、温度測定部16による測定結果に基づいて推定される、ベース12表面又はベース12上の造形物11表面の温度が設定温度になるまで繰り返されるものであるとよい。
次に、搬送ベルト9を停止させずに予熱動作を行う場合について説明する。
図2Aの方法では、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9とは接触しないので、搬送ベルト9を停止させずに予熱動作を行うことができる。
すなわち、搬送ベルト9の回転を継続させながら、加熱シート化部102により搬送ベルト9を加熱させ、かつ、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9(被加熱部分)とを接近させる。このことで、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱できる。
図2Aの方法では、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9とは接触しないので、搬送ベルト9を停止させずに予熱動作を行うことができる。
すなわち、搬送ベルト9の回転を継続させながら、加熱シート化部102により搬送ベルト9を加熱させ、かつ、ベース12又はベース12上の造形物11と、搬送ベルト9(被加熱部分)とを接近させる。このことで、ベース12又はベース12上の造形物11を予熱できる。
ここで、図2Bに示す方法と図2Cに示す方法の違いについて説明する。
図2Bに示す接触のみの方法では、ベース12と搬送ベルト9にそれぞれ存在する0.3mm以下の微小な凹凸により接触熱抵抗が大きくなり、効率的に加熱できない場合がある。
これに対して、ベース12と搬送ベルト9を加圧状態にすることによって、ベース12と搬送ベルト9を強制変形させ、ベース12と搬送ベルト9を密着させることで、熱抵抗を低下させることができ、より効率的な加熱ができる。また、ベース12を軟化させ加圧し、ベース12表面の凹凸面を平らな面にすることで、材料層3の積層時に部分的に接触状態とならず圧力がかからなくなることで発生する積層不良を低減する効果もある。
図2Bに示す接触のみの方法では、ベース12と搬送ベルト9にそれぞれ存在する0.3mm以下の微小な凹凸により接触熱抵抗が大きくなり、効率的に加熱できない場合がある。
これに対して、ベース12と搬送ベルト9を加圧状態にすることによって、ベース12と搬送ベルト9を強制変形させ、ベース12と搬送ベルト9を密着させることで、熱抵抗を低下させることができ、より効率的な加熱ができる。また、ベース12を軟化させ加圧し、ベース12表面の凹凸面を平らな面にすることで、材料層3の積層時に部分的に接触状態とならず圧力がかからなくなることで発生する積層不良を低減する効果もある。
図3には、図2Cに示す接触熱伝達かつ加圧する方法において、予熱動作時(材料層3の積層前)と、材料層3の積層時における圧力Pと時間tの関係を示している。
予熱動作時では上述のように、温度測定部16による検出結果に基づくベース12又はベース12上の造形物11表面の温度が設定温度になるまで、搬送ベルト9を介してベース12を対向部材10に押し付けて加圧する動作を繰り返し行う。このとき、搬送ベルト9を介してベース12と対向部材10とが接触するときの接触圧力と、接触時間を次のように調整することで、より短い時間で温度条件を調整することができる。それは、圧力検出部15の検出結果をもとにステージ13を移動させ力制御をして、ベース12と対向部材10との間の接触圧力Ppriを、材料層3の積層時(Pnormal)より高くすることであ
る。またそれは、ベース12と対向部材10との接触時間tpriを、材料層3の積層時(
tnormal)より長くすることである。
予熱動作時では上述のように、温度測定部16による検出結果に基づくベース12又はベース12上の造形物11表面の温度が設定温度になるまで、搬送ベルト9を介してベース12を対向部材10に押し付けて加圧する動作を繰り返し行う。このとき、搬送ベルト9を介してベース12と対向部材10とが接触するときの接触圧力と、接触時間を次のように調整することで、より短い時間で温度条件を調整することができる。それは、圧力検出部15の検出結果をもとにステージ13を移動させ力制御をして、ベース12と対向部材10との間の接触圧力Ppriを、材料層3の積層時(Pnormal)より高くすることであ
る。またそれは、ベース12と対向部材10との接触時間tpriを、材料層3の積層時(
tnormal)より長くすることである。
上述のような予熱動作時の諸条件を、材料層3の積層時に対して変更できる理由について、以下に説明する。
材料層3の積層時においては、造形材料がシート状となった材料層を、搬送ベルト9で担持して搬送し、ベース12又はベース12上の造形物11表面に積層する。
このとき、搬送ベルト9上の材料層3が軟化しないように加熱ローラ5の温度を設定する必要があるが、この温度は、造形材料の種類により決まる(ABSでは180〜250℃)。このため、材料層3の積層時における上記諸条件の調整幅はそれぞれ限定されたものとなる。
これに対して、予熱動作時では、材料層3を担持していない状態の搬送ベルト9を加熱することで、ベース12又はベース12上の造形物11を加熱するため、上記諸条件の調
整幅は、積層時の調整幅に限定されない。
そして、造形物11表面の温度が設定温度になったら、積層を開始する。
材料層3の積層時においては、造形材料がシート状となった材料層を、搬送ベルト9で担持して搬送し、ベース12又はベース12上の造形物11表面に積層する。
このとき、搬送ベルト9上の材料層3が軟化しないように加熱ローラ5の温度を設定する必要があるが、この温度は、造形材料の種類により決まる(ABSでは180〜250℃)。このため、材料層3の積層時における上記諸条件の調整幅はそれぞれ限定されたものとなる。
これに対して、予熱動作時では、材料層3を担持していない状態の搬送ベルト9を加熱することで、ベース12又はベース12上の造形物11を加熱するため、上記諸条件の調
整幅は、積層時の調整幅に限定されない。
そして、造形物11表面の温度が設定温度になったら、積層を開始する。
以上説明したように、本実施形態によれば、ベース12又はベース12上の造形物11の温度が低い状態で材料層の積層が行われることが低減され、積層プロセスのロバスト性を向上することができる。
よって、ベース12又はベース12上の造形物11に対して、積層される材料層が浮き上がることや、材料層の一部が積層されずに搬送ベルト9に残ることを抑制することができ、材料層をより良好に積層することができる。
加えて、熱平衡状態に近い状態で、材料層の積層を常に行うことができるようになるため、全ての材料層に対する積層プロセスをより安定した温度、圧力、時間で実施することができる。
したがって、ベース12上の造形物11を高温高圧下で押し潰す必要もなくなり、造形物の高精度化を図ることが可能となる。
また、材料層を長時間、高温加熱することもないため、熱分解で材料物性が変わることもなく、物性の向上を図ることもできる。
よって、ベース12又はベース12上の造形物11に対して、積層される材料層が浮き上がることや、材料層の一部が積層されずに搬送ベルト9に残ることを抑制することができ、材料層をより良好に積層することができる。
加えて、熱平衡状態に近い状態で、材料層の積層を常に行うことができるようになるため、全ての材料層に対する積層プロセスをより安定した温度、圧力、時間で実施することができる。
したがって、ベース12上の造形物11を高温高圧下で押し潰す必要もなくなり、造形物の高精度化を図ることが可能となる。
また、材料層を長時間、高温加熱することもないため、熱分解で材料物性が変わることもなく、物性の向上を図ることもできる。
上述したように本実施形態では、造形動作の開始する際、又は、造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際であって、材料層3がベース12上に積層される積層前に、予熱動作を行うものである。ここでは、予熱動作が行われるタイミングについて、材料層3がベース12上に積層される積層前、としているが、本実施形態のように加熱シート化部102で搬送ベルト9が加熱される場合には、材料層3が搬送ベルト9上に担持される前であるとより好ましい。すなわち、材料層3が、加熱シート化部102で熱の影響を受けない状態で、予熱動作が行われるものであれば、そのタイミングは特に限定されるものではない。
また、上述したように本実施形態では、造形動作の開始する際、又は、造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際に、予熱動作を行うものであったが、これに限るものではない。ベース12又はベース12上の造形物11の温度が低く、材料層の積層を行った場合に積層不良が生じることが懸念される場合に、上述した予熱動作が実行されるように設定されるものであるとよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
また、上述したように本実施形態では、造形動作の開始する際、又は、造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際に、予熱動作を行うものであったが、これに限るものではない。ベース12又はベース12上の造形物11の温度が低く、材料層の積層を行った場合に積層不良が生じることが懸念される場合に、上述した予熱動作が実行されるように設定されるものであるとよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
9…搬送ベルト、12…ベース、13…ステージ、100…造形装置、101…材料層形成部、102…加熱シート化部、104…制御部
Claims (18)
- スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱し、前記搬送体の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する、予熱動作を実行させる制御部を有する
ことを特徴とする造形装置。 - 前記制御部は、前記予熱動作を、前記造形動作を開始する際、又は、前記造形動作の中断後に当該造形動作が再開される際に実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と、前記搬送体の前記被加熱部分とを接触させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の造形装置。 - 前記造形台は、前記材料層の積層方向に移動可能であり、
前記制御部は、前記搬送体と前記造形台とを離間させた状態で、前記搬送体上の前記被加熱部分を、前記加熱部から前記造形台に対向する対向位置まで搬送させ、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と、前記搬送体の前記被加熱部分とを接触させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する
ことを特徴とする請求項3に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記被加熱部分と、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物とを接触させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱している間に、前記加熱部により前記搬送体の前記被加熱部分とは別の被加熱部分を加熱し、
前記搬送体と前記造形台とを離間させた後、前記別の被加熱部分を前記加熱部から前記対向位置まで搬送させ、
前記別の被加熱部分と、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物とを接触させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を再び加熱する
ことを特徴とする請求項4に記載の造形装置。 - 前記搬送体を挟んで前記造形台に対向するように配置された対向部材を有し、
前記制御部は、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と、前記対向部材との間で、前記搬送体の前記被加熱部分を挟んで加圧しながら、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物の加熱を行う
ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の造形装置。 - 前記対向部材は、前記造形動作において、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物との間で前記搬送体と前記材料層と挟んで加圧するために用いられ、
前記制御部は、前記予熱動作の際に前記造形台と前記対向部材との間にかかる圧力を、前記造形動作の際に前記造形台と前記対向部材との間にかかる圧力よりも大きくする
ことを特徴とする請求項6に記載の造形装置。 - 前記対向部材は、前記造形動作において、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と
の間で、前記搬送体上の前記材料層を挟んで加圧するために用いられ、
前記制御部は、前記予熱動作の際に前記造形台と前記対向部材とが加圧状態にある時間を、前記造形動作の際に前記造形台と前記対向部材とが加圧状態にある時間よりも長くする
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と、前記搬送体の前記被加熱部分とを接近させて、輻射熱により、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の造形装置。 - 前記搬送体の表面の色が、黒色である
ことを特徴とする請求項9に記載の造形装置。 - 前記造形台は、前記材料層の積層方向に移動可能であり、
前記制御部は、前記搬送体と前記造形台とを離間させた状態で、前記搬送体上の前記被加熱部分を、前記加熱部から前記造形台に対向する対向位置まで搬送させ、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物と、前記搬送体の前記被加熱部分とを接近させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記被加熱部分と、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物とを接近させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱している間に、前記加熱部により前記搬送体の前記被加熱部分とは別の被加熱部分を加熱し、
前記搬送体と前記造形台とを離間させた後、前記別の被加熱部分を前記加熱部から前記対向位置まで搬送させ、
前記別の被加熱部分と、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物とを接近させて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を再び加熱する
ことを特徴とする請求項11に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記搬送体を移動させながら、前記加熱部により前記搬送体を加熱して、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の造形装置。 - 前記造形台、又は、前記造形途中の造形物の温度を測定する温度測定部を有し、
前記制御部は、前記温度測定部により測定された温度が設定温度になるまで前記予熱動作を実行する
ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の造形装置。 - 前記設定温度は、前記造形材料が溶融する温度である
ことを特徴とする請求項14に記載の造形装置。 - 前記制御部は、前記予熱動作で前記搬送体を加熱する場合の前記加熱部の加熱能力を、前記搬送体上の前記材料層が加熱される場合の前記加熱部の加熱能力よりも大きくする
ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の造形装置。 - 前記搬送体は、厚さが50μm以上500μm以下の金属製のベルト部材であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の造形装置。
- スライスデータに基づき、造形材料からなる材料層を形成する材料層形成部と、
前記材料層形成部で形成された前記材料層を担持して搬送する搬送体と、
前記搬送体上の前記材料層を加熱する加熱部と、
前記搬送体上の前記材料層が積層される造形台と、を有し、
前記造形台上に前記造形材料からなる立体物を造形する造形動作を行う造形装置による造形方法であって、
前記加熱部により前記搬送体の前記材料層を担持していない部分を加熱する工程と、
前記加熱部により加熱された前記搬送体の被加熱部分を用いて、前記造形台、又は、前記造形途中の造形物を加熱する予熱工程と、
を含むことを特徴とする造形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016086252A JP2017193145A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | 造形装置及び造形方法 |
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JP2016086252A JP2017193145A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | 造形装置及び造形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2017193145A true JP2017193145A (ja) | 2017-10-26 |
Family
ID=60155880
Family Applications (1)
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---|---|
JP (1) | JP2017193145A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019081259A (ja) * | 2017-10-27 | 2019-05-30 | 株式会社リコー | 造形物製造方法及び造形システム |
-
2016
- 2016-04-22 JP JP2016086252A patent/JP2017193145A/ja active Pending
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