JP2003268086A - 改良ポリエステル射出成形品 - Google Patents
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Abstract
れ、視覚的に透明であり且つ靭性及び耐応力亀裂性の改
良された射出成形品の提供。 【解決手段】 本発明は、酸成分がテレフタル酸90〜40
モル%と、イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸か
らなる群から選ばれた1種またはそれ以上の追加の二塩
基酸10〜60モル%からの反復単位70〜100モル%を含ん
でなり;且つグリコール成分が1,4−シクロヘキサン
ジメタノールからの反復単位を含んでなる、溶液 100mL
中にポリマー 0.5gを含む60/40フェノール/テトラク
ロロエタン溶液中で測定したインヘレント粘度が 0.4〜
1.1dL/gのコポリエステルから製造された、ASTM D1
003法に従って測定した拡散透過値が60%未満の射出成
形品に関する。
Description
透明度及び耐応力亀裂性を有するポリ(1,4−シクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレート)コポリエステル
からなる射出成形品に関する。
て、歯ブラシ、工具の柄、フロントガラスのスクレーパ
ー、かじ取りハンドル、ヘアブラシ、刃物、眼鏡フレー
ムなどに広く使われてきた。これらの用途の多くでは、
成形品は透明で、強靱で、耐衝撃性、耐応力亀裂性、加
水分解抵抗性で、しかも触感と外観が良くなければなら
ない。
ト(CAP)組成物はこれまで歯ブラシの柄に使用され、申
し分なかった。このような組成物は、透明度、光沢及び
総合的外観が優れている。しかしながら、植毛密度を増
加させるために歯ブラシの柄のデザインを変化させる
と、ある種の歯ブラシでは亀裂が生じる。植毛の間に起
こるこの亀裂は、不十分なウェルドライン強度によるも
のである。可塑剤濃度を増すとウェルドライン強度は改
良されるが、剛性が低下し、毛の保持が不十分になる可
能性がある。
途で評価されているが、このポリマーは成形が難しく、
ポリマー鎖中のウレタン結合が成形中に水分の存在によ
って加水分解されるおそれがある。
ポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ート)(PCT)のようなポリエステル材料は、成形品に望ま
しい多くの性質を有するが、これらのポリマーは結晶化
しやすく、厚みのある製品に成形する場合に曇った、ま
たは不透明な製品を生じる。 PETポリマーをエチレング
リコール以外の多量のグリコール成分で改質すると、透
明で強靱な成形品は得られるが、ミントオイルを含むい
くつかの練り歯磨き溶液の存在下では応力亀裂を生じる
傾向がある。
れた特許文献1は、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル(CHDM)から得られる広範囲の線状ポリエステル及び
ポリエステルアミドを記載している。これらの組成物の
多くは、結晶化し易く、成形品は曇っているか不透明で
ある。このため、これらは透明な成形品の製造には不適
当である。
成形性が改良された成形用組成物から得られ、視覚的に
透明であり且つ靭性及び耐応力亀裂性の改良された射出
成形品に対するニーズがある。
がテレフタル酸90〜40モル%と、イソフタル酸及びナフ
タレンジカルボン酸からなる群から選ばれた1種または
それ以上の追加の二塩基酸10〜60モル%からの反復単位
を含んでなり;且つグリコール成分が1,4−シクロヘ
キサンジメタノールからの反復単位70〜100モル%を含
んでなる、溶液100mL中にポリマー 0.5gを含む60/40
フェノール/テトラクロロエタン溶液中で測定したイン
ヘレント粘度が 0.4〜 1.1dL/gのコポリエステルから
製造された、ASTM D1003法に従って測定した拡散透過
値が60%未満の射出成形品が提供される。
明度及び耐応力亀裂性を持つという利点を有する。これ
らはまた、強度、剛性、耐衝撃性及び加水分解抵抗性を
含む優れた物理学的性質を有する。
つ強靱で、耐応力亀裂性の製品を成形するのに極めて適
していることが判明している。
90〜40モル%、好ましくは85〜52モル%、更に好ましく
は83〜52モル%と、イソフタル酸及びナフタレンジカル
ボン酸からなる群から選ばれた1種またはそれ以上の追
加の二塩基酸10〜60モル%、好ましくは15〜48モル%、
更に好ましくは17〜48モル%からの反復単位を含み;且
つグリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、好ましくは80〜 100モル%、更に好ましくは85〜 1
00モル%、更に好ましくは90〜 100モル%、更にいっそ
う好ましくは95〜 100モル%からの反復単位を含んでな
る、インヘレント粘度が 0.4〜 1.1dL/gのコポリエス
テルから製造される。
ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸に加えて、さらに
別の追加の二塩基酸、例えば炭素数が8〜14の芳香族ジ
カルボン酸、炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸及び
炭素数が8〜12の脂環式ジカルボン酸からなる群の1種
またはそれ以上を含むことができる。具体的な追加の別
の二塩基酸としては、フタル酸、シクロヘキサン二酢
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸
及びセバシン酸をあげることができる。ナフタレンジカ
ルボン酸を使用する場合には、2,6−、2,7−、
1,4−及び1,5−ナフタレンジカルボン酸が好まし
い。
数が好ましくは2〜20の1種またはそれ以上の追加の脂
肪族または脂環式グリコールを含むことができる。これ
らの他のグリコールは、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオ
ール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコール及びテトラメチルシク
ロブタンジオールからなる群から選ばれることができ
る。エチレングリコールが特に好ましい。
ット酸、トリメリット酸、ピロメリット酸二無水物、ト
リメシン酸、ヘミメリット酸、グリセロール、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリトリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、
ソルビトール、1,1,4,4−テトラキス(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキサン、ジペンタエリトリトールな
どを極めて少量(1.5モル%未満)を使用することもでき
る。
または固相重縮合法を用いて容易に製造できる。これら
は、回分法でも連続法でも製造できる。これらの方法の
例は、米国特許第 4,256,861号、同第 4,539,390号及び
同第 2,901,466号に記載されており、直接縮合による製
造もエステル交換による製造も含む。
許第 2,901,466号に記載された方法に従って製造でき
る。しかしながら、本発明のポリマーの製造は米国特許
第 2,901,466号に記載された方法に特には限定しない。
この特許は、交換反応と重合増成法を開示している。簡
単に言えば、代表的な方法は、少なくとも2つの異なっ
た段階からなり、エステル交換またはエステル化として
知られる第1段階は、不活性雰囲気下で温度 150〜 250
℃において 0.5〜8時間、好ましくは 180〜 240℃にお
いて1〜4時間実施する。グリコールは、それらの反応
性及び使用する実験条件に応じて、一般に酸官能モノマ
ーの総モル当たり1.05〜 2.5モル過剰で使用する。重縮
合反応と称する第2段階は、減圧下で温度 230〜 350
℃、好ましくは 265〜 325℃、更に好ましくは 270〜 3
00℃において 0.1〜6時間、好ましくは0.25〜2時間行
う。反応混合物の適切な熱伝達及び表面更新を確実にす
るために、いずれの段階でも攪拌または適当な条件を使
用する。両段階の反応は、適当な触媒、特に公知の触
媒、例えばアルコキシチタン化合物、アルカリ金属水酸
化物及びアルコラート、有機カルボン酸の塩、アルキル
錫化合物、金属酸化物などによって促進する。
dL/gのインヘレント粘度(I.V.)値を有する。このよ
うな値は、溶液 100mL中にポリマー 0.5gを含む60/40
フェノール/テトラクロロエタン溶液中で得られる。コ
ポリエステルは少なくとも 0.5dL/gのI.V.値を有する
のが好ましい。
℃のガラス転移温度(Tg)(示差走査熱量法(DSC)によっ
て測定)及び少なくとも1分の結晶化半時間(crystalli
zation half-time)(小角レーザー光散乱法(small angl
e laser light scattering technique)によって測定)
を有する必要がある。
half-time)の測定法は主に、ポリエステルによる平面
偏光の偏光解消の増加を追跡することにある。本発明に
使用する方法は主に、“A New Method for Following R
apid Rates of Crystallization", I. Poly (hexamethy
lene adipamide), J. H. Magill, Polymer, Vol.2, 221
〜 233頁(1961年)に示された方法であるが、ただし、
Magillは光源及び集光レンズとして偏光顕微鏡を使用し
ている。本発明の結晶化半時間の測定において、 Adams
及びStein (J. Polmer Sci. A2, Vol.6(1962年))によっ
て示されるようなヘリウム−ネオンレーザー〔小角光散
乱法(SALS)による〕を用いた。
大強度の半分である時間で測定する。
し; (2)所定の温度でサンプルポリエステルを結晶化さ
せ; (3)透過光強度を時間に対してプロットして記録し; (4)透過強度が、得られる最大強度の半分である時間
を求める。
前記方法を種々の温度で繰り返す。「最小値」は、温度
のデータ及び対応する結晶化半時間のデータを用いてプ
ロットした曲線上の測定可能な最低点を意味する。
間」は、前記方法によるものである。
は3分より長い、更に好ましくは5分より長い結晶化曇
り半時間を有するのが好ましい。
り半時間を有する場合には、一般に成形品の厚さが1〜
11.5mm、好ましくは3〜11.5mmの部分が肉眼で透明であ
る。
また、 ASTM D1003法によって測定した場合に拡散透過
値が好ましくは約60%未満、より好ましくは約40%未
満、さらに好ましくは約20%未満である。拡散透過値が
約60%未満である場合には、成形品は肉眼で透明であ
る。
験片について、 1.4%の歪み及び 2.7%の歪みを伴う曲
げ荷重下で測定した時に改良された耐応力亀裂性を示
す。これについては、以下の例中でより詳細に示され
る。
料の存在下で実施する。より好ましくは、香料はミント
油である。使用できるミント油のうちで好ましいのは、
ペパーミント油またはスペアミント油である。
はまた、水と 0.6重量%より多い量のミント油を含む練
り歯磨きを含んでなる練り歯磨き溶液の存在下で、より
具体的にはペパーミント油の存在下で直接行う。これに
ついては、以下の例中により詳述される。
しては以下のものが挙げられる:グリセリン、炭酸水素
ナトリウム、水、水和珪酸塩、ポリエチレングリコー
ル、ラウラル硫酸ナトリウム、ナトリウムラウリルサル
コシネート、ピロ燐酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ソ
ルビトール、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウ
ム、キサンタンゴム、セルロースゴム、香料、サッカリ
ンナトリウム、FD&Cブルー♯1及びFD&Cイエロー♯
10、FD&Cレッド30、1−ヒドロキシ−2−プロパノ
ン、3−オクタノール、4−メチル−1−(1−メチル
エチル)シクロヘキセン、プレゴン、ドデカノール、3
−フェニル−2−プロペナール、ドデカノール、オイゲ
ノール及び二酸化チタン。
以下のものが挙げられる:ペパーミント油、カーリーミ
ント油、アニス油、ジャパニーズアニスオイル(Japane
se anise oil)、キャラウェイ油、ユーカリ油、ウイキ
ョウ油、シナモン油、チョウジ油、ゼラニウム油、セー
ジ油、ピメント油、タイム油及びマジョラン油。
ン、メントール及びカルボンを含む数種の成分を含むこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
ともできるし、添加剤または共重合性着色剤によって着
色することもできる。代表的に有用な共重合性着色剤
は、米国特許第 5,030,708号(1991年)、同第 5,102,9
80号(1992年)及び同第 5,194,571号(1993年)(これら
は全て、イーストマンコダック社に譲渡されている)に
記載されており、参照することによって本明細書中に取
り入れる。
剤、充填剤などのような他の添加剤も使用できる。ポリ
マーブレンドを使用することもできる。
柄、ヘアブラシの柄、アイススクレーパー、刃物または
刃物の柄、工具の柄、自動車のハンドル、眼鏡フレーム
などのような所望の形状に容易に成形できる。本発明を
さらに、その好ましい実施態様の以下の例によって説明
することができる。但し、これらの例は説明のためにの
み記載するのであって、特に断らない限り、本発明の範
囲を限定するものではないことを理解されたい。出発原
料は、特に断らない限り、市販されている。百分率は、
特に断らない限り、重量に基づく。
及び3モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを
含むコポリエステルの製造 攪拌軸、窒素入り口及び揮発性材料除去用の出口を装着
した5000mLのステンレス鋼反応器に、テレフタル酸ジメ
チル (DMT) 679.7g(3.5モル)、エチレングリコール(E
G) 427.8g(6.9モル)、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール(CHDM)(トランス異性体70%/シス異性体30%)
16.4g(0.11モル)及びチタン(IV)イソプロポキシド
のn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液1.35mLを装入
した。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくり
と窒素で洗い流しつつ 200℃に加熱し、1時間保持し
た。反応器温度を 220℃に上昇させ、2時間保持した。
温度を 280℃に上昇させ、窒素パージを除去し、30分間
にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を
適用した。反応器を真空下で1時間攪拌した。次いで、
真空を窒素雰囲気に代え、反応器の底部の開口部からポ
リマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却
し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、 A
STM D3835−79によるインヘレント粘度が0.70dL/gで
あった。ポリマーのジオール成分は、加水分解サンプル
についてガスクロマトグラフィーによって測定した時に
EGが96モル%、CHDMが3モル%及びジエチレングリコー
ル(DEG)が1モル%であった。DSC(示差走査熱量法)分
析によって測定したガラス転移温度(Tg)及び融点(T
m)は各々、78℃及び 248℃であった。溶融相から測定
した結晶化曇り半時間は 0.8分であった。サンプルを除
湿式乾燥機中で 150℃において約4時間乾燥させ、厚さ
0.32cmの一辺 7.5cmの正方形の透明なプラックに射出成
形した。第1図に示すように、プラックの端から1cmの
ところに、直径約 0.1cmの12個の孔を含む 1.1cm× 0.6
cmの領域を設けた。プラックのこの領域は、植毛される
歯ブラシのヘッドをシミュレートするのに使用した。
31モル%のCHDMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 679.5g(3.5モル)、
EG 365.6g(5.9モル)、CHDM 160.4g(1.1モル)及びチ
タンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/
v)溶液2.05mL。ジオール交換工程を 200℃において1
時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5
mmHgの真空で1時間行った。ポリマーを反応器の底部か
ら押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレ
ット化した。回収したポリマーペレットはインヘレント
粘度が0.74dL/gであった。ポリマーのジオール成分
は、EG 68モル%、 CHDM 31モル%及びDEG1モル%であ
った。非晶質コポリマーはDSC分析によって測定したTg
が80℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間
は1時間より長かった。サンプルを除湿式乾燥機中で65
℃において約16時間乾燥させた。例1に記載したような
透明な試験片に射出成形した。
62モル%のCHDMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 679.7g(3.5モル)、
EG 305.6g(4.9モル)、CHDM 302.5g(2.1モル)及びチ
タンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/
v)溶液2.06mL。ジオール交換工程を 200℃において1
時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5
mmHgの真空で45分間行った。ポリマーを反応器の底部か
ら押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレ
ット化した。回収したポリマーペレットはインヘレント
粘度が0.72dL/gであった。ポリマーのジオール成分
は、EG 37モル%、 CHDM 62モル%及びDEG1モル%であ
った。コポリマーは DSC分析によってTgが82℃、Tmが 2
25℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は
28分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃におい
て約16時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験
片に射出成形した。
81モル%のCHDMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 679.2g(3.5モル)、
EG 248.1g(4.0モル)、CHDM 432.9g(3.0モル)及びチ
タンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/
v)溶液2.38mL。ジオール交換工程を 200℃において1
時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5
mmHgの真空で40分間行った。ポリマーを反応器の底部か
ら押出し、5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回
収したポリマーペレットはインヘレント粘度が0.76dL/
gであった。ポリマーのジオール成分は、 EG 18モル
%、CHDM 81モル%及びDEG 1モル%で構成されてい
た。コポリマーは DSC分析によってTgが87℃、Tmが 257
℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は3
分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃におい
て約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験
片に射出成形した。
%、イソフタレート5モル%及びCHDMを含むコポリエス
テルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 645.2g(3.3モル)、
イソフタル酸ジメチル(DMI) 34.1g(0.2モル)、CHDM 5
55.7g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブ
タノール中3.30%(w/v)溶液2.68mL。反応器に窒素
をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつ
つ 300℃に加熱した。同反応器温度に30分間保持してか
ら、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未
満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び温
度を50分間保持した。反応器の底部からポリマーを押出
した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化
した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘度
が0.78dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測
定した時にテレフタレート95モル%及びイソフタレート
5モル%で構成されていた。コポリマーは、 DSC分析に
よってTg及びTmがそれぞれ、92℃及び 287℃であった。
溶融相から測定した結晶化曇り半時間は 0.5分であっ
た。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃において約4時
間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出
成形した。
83モル%、イソフタレート17モル%及びCHDMを含むコポ
リエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 577.3g(3.0モル)、
DMI 101.9g(0.5モル)、CHDM 565.4g(3.9モル)及び
チタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w
/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しな
がらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。
同反応器温度に30分間保持してから、窒素パージを除去
し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるよ
うに真空を適用した。真空及び温度を43分間保持した。
反応器の底部からポリマーを押出し、5℃の水浴中で冷
却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、
インヘレント粘度が0.70dL/gであった。ポリマーは、
1H NMRによって測定した時にテレフタレート83モル%及
びイソフタレート17モル%から構成されていた。コポリ
マーは、 DSC分析によってTg及びTmがそれぞれ、89℃及
び 262℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時
間は 1.5分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150
℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透
明な試験片に射出成形した。
70モル%、イソフタレート30モル%及びCHDMを含むコポ
リエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 476.3g(2.5モル)、
DMI 204.1g(1.0モル)、CHDM 555.8g(3.9モル)及び
チタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w
/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しな
がらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。
同反応器温度に30分間保持してから、窒素パージを除去
し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるよ
うに真空を適用した。真空及び温度を53分間保持した。
反応器の底部からポリマーを押出した。押出した棒を5
℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマ
ーペレットは、インヘレント粘度が0.70dL/gであっ
た。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタ
レート70モル%及びイソフタレート30モル%から構成さ
れていた。 DSC分析によって測定した時にTgが87℃であ
る非晶質ポリマーが回収された。溶融相から測定した結
晶化曇り半時間は 6.8分であった。サンプルを除湿式乾
燥機中で65℃において約4時間乾燥させ、例1に記載し
たような透明な試験片に射出成形した。
70モル%、2,6−ナフタレンジカルボキシレート30モ
ル%及びCHDMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反
応体を、反応器に装入した: DMT 477.0g(2.5モル)、
DMI 203.9g(1.0モル) 、CHDM 565.4g(3.9モル)及び
チタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w
/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しな
がらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。
反応器の温度を30分間保持してから、窒素パージを除去
し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるよ
うに真空を適用した。真空及び温度を43分間保持した。
反応器の底部からポリマーを押出した。押出した棒を5
℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマ
ーペレットは、インヘレント粘度が0.64dL/gであっ
た。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタ
レート70モル%及びナフタレート30モル%から構成され
ていた。 DSC分析によって測定した時にポリマーのTg及
びTmはそれぞれ、 103℃及び 246℃であった。溶融相か
ら測定した結晶化曇り半時間は9分であった。サンプル
を除湿式乾燥機中で85℃において約4時間乾燥させ、例
1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
いた耐応力亀裂の測定方法のための調製及びその性能A.練り歯磨溶液の調製 以下の表中に記載した練り歯磨Aを用いた練り歯磨溶液
を、以下の方法を用いて調製した。 500mLの容器中で、
固体練り歯磨50gを普通の水道水 120mLに添加した。混
合物を密封してから、電磁攪拌棒と電磁駆動攪拌板を用
いて攪拌した。30分の混合時間後、アプリケーターブラ
シを用いて分散液を試験片に塗布し、観察した。各試験
サイクルの全体を通して、同一の練り歯磨溶液を用い
た。翌朝、例1〜8からの試験片を検査し、ひび割れ格
付け方式を用いてそれらの外観を格付けした。ひび割れ
は、溶剤とポリマーマトリックスとの相互作用によって
生じる亀裂の前兆である。ひび割れは亀裂と類似してい
るが、ひび割れは、ポリマーの高配向フィブリルを含
み、それがその表面に広がる。ひび割れは必ずしも構造
上の欠陥ではないが、本当の亀裂の形成につながること
が多い。格付け後に、試験片を練り歯磨液で湿らせた。
試験片は8時間後には練り磨溶液で湿っており、それを
翌朝に観察した。
練り歯磨溶液の試験と同様な方法を用いて測定した。
抵抗性試験 例1〜8から成形されたプラックを、第2図に示した試
験リグに取り付けた。第2図において、Aと表示した部
分は試験片を固定するクランプであり、Bは試験片に生
じる歪みを測定するリグの弯曲した部分であり、Cは歪
みを生じている成形プラックである。試験リグは、各試
験片上の曲げ歪みが 2.7%であるように配置した。試験
リグは、植毛のような最終使用条件をシミュレートする
ために使用した。試験片は試験リグ中に7日間留め、ひ
び割れの形成について毎日観察した。1〜3の格付け方
式を用いて、各試験片についてひび割れのひどさを特定
した(本明細書中で言及する目視観察コード)。この方
式において、目視観察コード1は試験期間の間じゅう未
変化である試験プラックに付けた。ひび割れのひどさが
増すにつれて、格付けの値は増える。
された試験片に対する 2.7%の曲げ歪みの影響を示す。
全ての試験片について影響は観察されなかった。このこ
とは、試験装置中に試験片を置いてもひび割れが生じな
いことを示す。
歯磨溶液の影響を表IIに示す。表IIのデータは、EG含量
に関してコポリエステルのCHDM含量が増加するにつれ
て、試験片の耐応力亀裂性が改善されることを示してい
る。例4及び5に示されるような高レベルのCHDMにおい
て、影響は観察されなかった。表III に示されるよう
に、ペパーミント油を化学薬剤として使用する場合にも
同じ傾向が観察された。
り歯磨溶液及びペパーミント油に暴露した時に例4及び
5は例1〜3よりも耐応力亀裂性が優れていることを示
す。例3,4及び5を、長さ約20cmの円筒形の製品に射
出成形した。各製品の直径は5〜11.5mmであった。例3
から得られた成形品は全体が透明であった。例4及び5
から得られた成形品は完全には透明でなかった。これら
は、一般に製品の最大直径を有する部分に不透明な部分
を含んでいた。この結果は、例4及び5によって示され
るコポリエステルは耐応力亀裂性であるが、例4及び5
の材料の厚肉の成形品は好ましくはないことを示す。
た試験片に対する 2.7%の曲げ歪みの影響を示す。表IV
のデータは、試験装置中に試験片を置いてもひび割れが
生じないことを示す。表Vのデータは、例6〜8から成
形されたプラックが、練り歯磨溶液の存在下で曲げ歪み
下で試験した時に何の影響も受けないことを示してい
る。表VIのデータから、例6〜8は全て、曲げ歪み下に
おいてペパーミント油に対して例1〜3より改良された
耐応力亀裂性を示すことがわかる。例6〜10のペレット
は、長さ20cmの円筒形製品に射出成形した。各製品の直
径は5〜11.5mmであった。例6から得られる成形品は、
特に最も厚い部分に不透明な部分を含み、例7及び8か
ら得られた製品は全体が透明であった。この結果は、い
くつかのコポリエステルは、優れた透明度を有し且つ練
り歯磨及びペパーミント油による応力亀裂に対して抵抗
性である、厚肉の成形品を製造するのに使用できること
を示している。
製品に射出成形した。各製品の直径は5〜7mmであっ
た。成形品は全体が透明であった。この結果は、いくつ
かのコポリエステルは、優れた透明度を有し且つ練り歯
磨及びペパーミント油による応力亀裂に対して抵抗性で
ある成形品を製造するのに使用できることを示す。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。 S=試験片は膨潤。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。
則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則
に配置。 S=試験片は膨潤。
品の引っ張り強さの比較 表VII 及びVIIIに、保留された引っ張り強さに対する練
り歯磨溶液の影響を示す。表中に記載した例のペレット
を、 ASTM D638 法に従って厚さ0.32cmの引っ張り試験
片に成形した。試験片の1つのサンプルを、練り歯磨溶
液に暴露せずにASTM D638 に従って試験して、対照標
準とした。別の試験片を、前述した歪みリグ中で曲げ歪
み 1.4%か 2.7%に保持した。前述したようにして、練
り歯磨溶液をこれらの試験片に1週間塗布した。暴露
後、試験片をリグから取り出し、 ASTM D638 法に従っ
て試験した。暴露した試験片の引っ張り強さの、対照標
準の引っ張り強さに対する比x 100%が、保留された強
さ(%)である。90%より大きい、好ましくは95%より
大きい、より好ましくは98モル%より大きい、さらに好
ましくは 100モル%の保留された強さを示す全ての例
は、練り歯磨用として充分な耐薬品性を有すると考えら
れる。
Aへの暴露後の耐薬品性が低いことが確認された。表VI
IIのデータは、練り歯磨中の香料量の増大が例2,3及
び6にどのように影響するかを示している。香料量は、
ガスクロマトグラフィーと質量分析法の組み合わせによ
って測定したリモネン、シネオール、メントン、メント
ール及びカルボンの合計百分率とした。これらの成分の
量も表VIIIに記載する。これらの5成分は、ペパーミン
ト油及びスペアミント油中に存在する主な化合物であ
る。他の成分の量は、表IXに記載する。
して詳述したが、本発明の精神及び範囲内で変更及び修
正が可能なことを理解されたい。さらに、前述の全ての
特許、特許出願(公告及び未公告、外国または国内)、
参考文献または他の刊行物を、本発明の実施に関する全
ての開示について参照することによって本明細書中に取
り入れる。
を示す。
を示す。
Claims (6)
- 【請求項1】 酸成分がテレフタル酸90〜40モル%と、
イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸からなる群か
ら選ばれた1種またはそれ以上の追加の二塩基酸10〜60
モル%からの反復単位を含んでなり;且つグリコール成
分が1,4−シクロヘキサンジメタノールからの反復単
位70〜100モル%を含んでなる、溶液100mL中にポリマー
0.5gを含む60/40フェノール/テトラクロロエタン溶
液中で測定したインヘレント粘度が 0.4〜 1.1dL/gの
コポリエステルから製造された、ASTM D1003法に従っ
て測定した拡散透過値が60%未満の射出成形品。 - 【請求項2】 前記酸成分がテレフタル酸85〜52モル%
及び前記の追加の二塩基酸15〜48モル%の反復単位を含
んでなり、前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール80〜100モル%の反復単位を含んでなる
請求項1に記載の成形品。 - 【請求項3】 前記酸成分がテレフタル酸83〜52モル%
及び前記の追加の二塩基酸17〜48モル%の反復単位を含
んでなり、前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール85〜100モル%の反復単位を含んでなる
請求項2に記載の成形品。 - 【請求項4】 前記グリコール成分が30モル%以下の、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、
ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール及びテトラメチルシクロブタンジオールからな
る群から選ばれる、1種またはそれ以上の追加のグリコ
ールを含む請求項1に記載の成形品。 - 【請求項5】 前記酸成分がテレフタル酸83〜52モル%
及び前記の追加の二塩基酸17〜48モル%の反復単位を含
んでなり、前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール90〜100モル%の反復単位を含んでな
り、射出成形品の結晶化曇り半時間が1分より長い請求
項1に記載の成形品。 - 【請求項6】 前記酸成分がテレフタル酸83〜52モル%
及び前記の追加の二塩基酸17〜48モル%の反復単位を含
んでなり、前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール95〜100モル%の反復単位を含んでな
り、射出成形品の結晶化曇り半時間が3分より長く、そ
してASTM D1003法に従って測定した拡散透過値が40%
未満である請求項1に記載の成形品。
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