JP4908443B2 - 改良ポリエステル射出成形品 - Google Patents
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Description
(1)サンプルを溶融させて、存在する結晶化度を除去し;
(2)所定の温度でサンプルポリエステルを結晶化させ;
(3)透過光強度を時間に対してプロットして記録し;
(4)透過強度が、得られる最大強度の半分である時間を求める。
例1(比較例)−テレフタレート、エチレングリコール及び3モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含むコポリエステルの製造
攪拌軸、窒素入り口及び揮発性材料除去用の出口を装着した5000mLのステンレス鋼反応器に、テレフタル酸ジメチル (DMT) 679.7g(3.5モル)、エチレングリコール(EG) 427.8g(6.9モル)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)(トランス異性体70%/シス異性体30%)16.4g(0.11モル)及びチタン(IV)イソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液1.35mLを装入した。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 200℃に加熱し、1時間保持した。反応器温度を 220℃に上昇させ、2時間保持した。温度を 280℃に上昇させ、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を適用した。反応器を真空下で1時間攪拌した。次いで、真空を窒素雰囲気に代え、反応器の底部の開口部からポリマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、 ASTM D3835−79によるインヘレント粘度が0.70dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、加水分解サンプルについてガスクロマトグラフィーによって測定した時にEGが96モル%、CHDMが3モル%及びジエチレングリコール(DEG)が1モル%であった。DSC(示差走査熱量法)分析によって測定したガラス転移温度(Tg)及び融点(Tm)は各々、78℃及び 248℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は 0.8分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃において約4時間乾燥させ、厚さ0.32cmの一辺 7.5cmの正方形の透明なプラックに射出成形した。第1図に示すように、プラックの端から1cmのところに、直径約 0.1cmの12個の孔を含む 1.1cm× 0.6cmの領域を設けた。プラックのこの領域は、植毛される歯ブラシのヘッドをシミュレートするのに使用した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 679.5g(3.5モル)、EG 365.6g(5.9モル)、CHDM 160.4g(1.1モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.05mL。ジオール交換工程を 200℃において1時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5mmHgの真空で1時間行った。ポリマーを反応器の底部から押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットはインヘレント粘度が0.74dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、 EG 68モル%、 CHDM 31モル%及びDEG1モル%であった。非晶質コポリマーは DSC分析によって測定したTgが80℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は1時間より長かった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において約16時間乾燥させた。例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 679.7g(3.5モル)、EG 305.6g(4.9モル)、CHDM 302.5g(2.1モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.06mL。ジオール交換工程を 200℃において1時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5mmHgの真空で45分間行った。ポリマーを反応器の底部から押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットはインヘレント粘度が0.72dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、 EG 37モル%、 CHDM 62モル%及びDEG1モル%であった。コポリマーは DSC分析によってTgが82℃、Tmが 225℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は28分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において約16時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 679.2g(3.5モル)、EG 248.1g(4.0モル)、CHDM 432.9g(3.0モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.38mL。ジオール交換工程を 200℃において1時間、 210℃において2時間行った。重縮合工程を 0.5mmHgの真空で40分間行った。ポリマーを反応器の底部から押出し、5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットはインヘレント粘度が0.76dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、 EG 18モル%、 CHDM 81モル%及びDEG 1モル%で構成されていた。コポリマーは DSC分析によってTgが87℃、Tmが 257℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は3分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 645.2g(3.3モル)、イソフタル酸ジメチル(DMI) 34.1g(0.2モル)、CHDM 555.7g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.68mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 300℃に加熱した。同反応器温度に30分間保持してから、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び温度を50分間保持した。反応器の底部からポリマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘度が0.78dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタレート95モル%及びイソフタレート5モル%で構成されていた。コポリマーは、 DSC分析によってTg及びTmがそれぞれ、92℃及び 287℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は 0.5分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 577.3g(3.0モル)、 DMI 101.9g(0.5モル)、CHDM 565.4g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。同反応器温度に30分間保持してから、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び温度を43分間保持した。反応器の底部からポリマーを押出し、5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘度が0.70dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタレート83モル%及びイソフタレート17モル%から構成されていた。コポリマーは、 DSC分析によってTg及びTmがそれぞれ、89℃及び 262℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は 1.5分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で 150℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 476.3g(2.5モル)、 DMI 204.1g(1.0モル)、CHDM 555.8g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。同反応器温度に30分間保持してから、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び温度を53分間保持した。反応器の底部からポリマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘度が0.70dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタレート70モル%及びイソフタレート30モル%から構成されていた。 DSC分析によって測定した時にTgが87℃である非晶質ポリマーが回収された。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は 6.8分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の反応体を、反応器に装入した: DMT 477.0g(2.5モル)、 DMI 203.9g(1.0モル) 、CHDM 565.4g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.67mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ 290℃に加熱した。反応器の温度を30分間保持してから、窒素パージを除去し、30分間にわたって 0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び温度を43分間保持した。反応器の底部からポリマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘度が0.64dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタレート70モル%及びナフタレート30モル%から構成されていた。 DSC分析によって測定した時にポリマーのTg及びTmはそれぞれ、 103℃及び 246℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は9分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で85℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
A.練り歯磨溶液の調製
以下の表中に記載した練り歯磨Aを用いた練り歯磨溶液を、以下の方法を用いて調製した。 500mLの容器中で、固体練り歯磨50gを普通の水道水 120mLに添加した。混合物を密封してから、電磁攪拌棒と電磁駆動攪拌板を用いて攪拌した。30分の混合時間後、アプリケーターブラシを用いて分散液を試験片に塗布し、観察した。各試験サイクルの全体を通して、同一の練り歯磨溶液を用いた。翌朝、例1〜8からの試験片を検査し、ひび割れ格付け方式を用いてそれらの外観を格付けした。ひび割れは、溶剤とポリマーマトリックスとの相互作用によって生じる亀裂の前兆である。ひび割れは亀裂と類似しているが、ひび割れは、ポリマーの高配向フィブリルを含み、それがその表面に広がる。ひび割れは必ずしも構造上の欠陥ではないが、本当の亀裂の形成につながることが多い。格付け後に、試験片を練り歯磨液で湿らせた。試験片は8時間後には練り磨溶液で湿っており、それを翌朝に観察した。
例1〜8から成形されたプラックを、第2図に示した試験リグに取り付けた。第2図において、Aと表示した部分は試験片を固定するクランプであり、Bは試験片に生じる歪みを測定するリグの弯曲した部分であり、Cは歪みを生じている成形プラックである。試験リグは、各試験片上の曲げ歪みが 2.7%であるように配置した。試験リグは、植毛のような最終使用条件をシミュレートするために使用した。試験片は試験リグ中に7日間留め、ひび割れの形成について毎日観察した。1〜3の格付け方式を用いて、各試験片についてひび割れのひどさを特定した(本明細書中で言及する目視観察コード)。この方式において、目視観察コード1は試験期間の間じゅう未変化である試験プラックに付けた。ひび割れのひどさが増すにつれて、格付けの値は増える。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
S=試験片は膨潤。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
1=影響なし
2=試験片はわずかにひび割れ。ひび割れは浅く、不規則に配置。
3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規則に配置。
S=試験片は膨潤。
表VII 及びVIIIに、保留された引っ張り強さに対する練り歯磨溶液の影響を示す。表中に記載した例のペレットを、 ASTM D638 法に従って厚さ0.32cmの引っ張り試験片に成形した。試験片の1つのサンプルを、練り歯磨溶液に暴露せずに ASTM D638 に従って試験して、対照標準とした。別の試験片を、前述した歪みリグ中で曲げ歪み 1.4%か 2.7%に保持した。前述したようにして、練り歯磨溶液をこれらの試験片に1週間塗布した。暴露後、試験片をリグから取り出し、 ASTM D638 法に従って試験した。暴露した試験片の引っ張り強さの、対照標準の引っ張り強さに対する比x 100%が、保留された強さ(%)である。90%より大きい、好ましくは95%より大きい、より好ましくは98モル%より大きい、さらに好ましくは 100モル%の保留された強さを示す全ての例は、練り歯磨用として充分な耐薬品性を有すると考えられる。
Claims (6)
- 酸成分がテレフタル酸83〜52モル%と、イソフタル酸及びナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれた1種またはそれ以上の追加の二塩基酸17〜48モル%からの反復単位を含んでなり;且つグリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノールからの反復単位70〜100モル%を含んでなる、溶液 100mL中にポリマー 0.5gを含む60/40フェノール/テトラクロロエタン溶液中で測定したインヘレント粘度が 0.4〜 1.1dL/gのコポリエステルから製造された、ASTM D1003法に従って測定した拡散透過値が60%未満で、射出成形品の結晶化曇り半時間が3分より長い、厚さ3〜11.5mmの射出成形品。
- 前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール80〜100モル%の反復単位を含んでなる請求項1に記載の成形品。
- 前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール85〜100モル%の反復単位を含んでなる請求項2に記載の成形品。
- 前記グリコール成分が30モル%以下の、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール及びテトラメチルシクロブタンジオールからなる群から選ばれる、1種またはそれ以上の追加のグリコールを含む請求項1に記載の成形品。
- 前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール90〜100モル%の反復単位を含んでなる請求項1に記載の成形品。
- 前記グリコール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール95〜100モル%の反復単位を含んでなり、射出成形品の結晶化曇り半時間が5分より長く、そしてASTM D1003法に従って測定した拡散透過値が40%未満である請求項1に記載の成形品。
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