JP3432830B2 - 改良ポリエステル溶融成形品 - Google Patents
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Description
を有するポリ(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレ
フタレート)コポリエステルからなる成形品に関する。
シ、工具の柄、フロントガラスのスクレーパー、かじ取
りハンドル、ヘアブラシ、刃物、眼鏡フレームなどに広
く使われてきた。これらの用途の多くでは、成形品は透
明で、強靱で、耐衝撃性、耐応力亀裂性、加水分解抵抗
性で、しかも触感と外観が良くなければならない。
組成物はこれまで歯ブラシの柄に使用され、申し分なか
った。このような組成物は、透明度、光沢及び総合的外
観が優れている。しかしながら、植毛密度を増加させる
ために歯ブラシの柄のデザインを変化させると、ある種
の歯ブラシでは亀裂が生じる。植毛の間に起こるこの亀
裂は、不十分なウェルドライン強度によるものである。
可塑剤濃度を増すとウェルドライン強度は改良される
が、剛性が低下し、毛の保持が不十分になる可能性があ
る。
れているが、このポリマーは成形が難しく、ポリマー鎖
中のウレタン結合が成形中に水分の存在によって加水分
解されるおそれがある。
(1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート)
(PCT)のようなポリエステル材料は、成形品に望まし
い多くの性質を有するが、これらのポリマーは結晶化し
やすく、厚みのある製品に成形する場合に曇った、また
は不透明な製品を生じる。PETポリマーをエチレングリ
コール以外の多量のグリコール成分で改質すると、透明
で強靱な成形品は得られるが、ミントオイルを含むいく
つかの練り歯磨き溶液の存在下では応力亀裂を生じる傾
向がある。
許第2,901,466号(1959年)は、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール(CHDM)から得られる広範囲の線状ポリエス
テル及びポリエステルアミドを記載している。これらの
組成物の多くは、結晶化し易く、成形品は曇っているか
不透明である。このため、これらは透明な成形品の製造
には不適当である。
れた成形特性及び物理学的性質を有する成形用組成物に
対するニーズがある。
と、追加の二塩基酸としてのシクロヘキサンジカルボン
酸10〜60モル%からの反復単位を含んでなり;且つグリ
コール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノールからの
反復単位を含んでなる、溶液100mL中にポリマー0.5gを
含む60/40フェノール/テトラクロロエタン溶液中で測
定したインヘレント粘度が0.4〜1.1dL/gのコポリエステ
ルから製造された溶液成形品が提供される。
性を持つという利点を有する。これらはまた、強度、剛
性、耐衝撃性及び加水分解抵抗性を含む優れた物理学的
性質を有する。
耐応力亀裂性の製品を成形するのに極めて適しているこ
とが判明している。
%、好ましくは85〜52モル%、更に好ましくは83〜52モ
ル%と、追加の二塩基酸としてのシクロヘキサンジカル
ボン酸10〜60モル%、好ましくは15〜48モル%、更に好
ましくは17〜48モル%からの反復単位を含み;且つグリ
コール成分が1,4−シクロヘキサンジメタノール、好ま
しくは80〜100モル%、更に好ましくは85〜100モル%、
更に好ましくは90〜100モル%、更にいっそう好ましく
は95〜100モル%からの反復単位を含んでなる、インヘ
レント粘度が0.4〜1.1dL/gのコポリエステルから製造さ
れる。
もしくはトランス形またはシス/トランス異性体混合物
であることができる。本発明の成型用組成物の製造にお
いて、二塩基酸の代わりにメチルエステルのような低級
アルキルエステルを使用することもできる。シクロヘキ
サンジカルボン酸としては、1,3−及び1,4シクロヘキサ
ンジカルボン酸が好ましい。
酸、シクロヘキサンジカルボン酸に加えて、さらに別の
追加の二塩基酸、例えば炭素数が8〜14の芳香族ジカル
ボン酸、炭素数が4〜12の脂肪族ジカルボン酸及び炭素
数が8〜12の脂環式ジカルボン酸からなる群の1種また
はそれ以上を含むことができる。具体的な追加の別の二
塩基酸としては、フタル酸、シクロヘキサン二酢酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸及びセ
バシン酸をあげることができる。
くは2〜20の1種またはそれ以上の追加の脂肪族または
脂環式グリコールを含むことができる。これらの他のグ
リコールは、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、プロパンジオール、ブタ
ンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール及びテトラメチルシクロブタンジ
オールからなる群から選ばれることができる。エチレン
グリコールが特に好ましい。
リメリット酸、ピロメリット酸二無水物、トリメシン
酸、ヘミメリット酸、グリセロール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリトリトール、1,2,4−ブタントリオ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール、1,
1,4,4−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、ジペンタエリトリトールなどを極めて少量(1.5モ
ル%未満)を使用することもできる。
重縮合法を用いて容易に製造できる。これらは、回分法
でも連続法でも製造できる。これらの方法の例は、米国
特許第4,256,861号、同第4,539,390号及び同第2,901,46
6号に記載されており、直接縮合による製造もエステル
交換による製造も含む。
466号に記載された方法に従って製造できる。しかしな
がら、本発明のポリマーの製造は米国特許第2,901,466
号に記載された方法に特には限定しない。この特許は、
交換反応と重合増成法を開示している。簡単に言えば、
代表的な方法は、少なくとも2つの異なった段階からな
り、エステル交換またはエステル化として知られる第1
段階は、不活性雰囲気下で温度150〜250℃において0.5
〜8時間、好ましくは180〜240℃において1〜4時間実
施する。グリコールは、それらの反応性及び使用する実
験条件に応じて、一般に酸官能モノマーの総モル当たり
1.05〜2.5モル過剰で使用する。重縮合反応と称する第
2段階は、減圧下で温度230〜350℃、好ましくは265〜3
25℃、更に好ましくは270〜300℃において0.1〜6時
間、好ましくは0.25〜2時間行う。反応混合物の適切な
熱伝達及び表面更新を確実にするために、いずれの段階
でも攪拌または適当な条件を使用する。両段階の反応
は、適当な触媒、特に公知の触媒、例えばアルコキシチ
タン化合物、アルカリ金属水酸化物およびアルコラー
ト、有機カルボン酸の塩、アルキル錫化合物、金属酸化
物などによって促進する。
レント粘度(I.V.)値を有する。このような値は、溶液
100mL中にポリマー0.5gを含む60/40フェノール/テトラ
クロロエタン溶液中で得られる。コポリエステルは少な
くとも0.5dL/gのI.V.値を有するのが好ましい。
転移温度(Tg)(示差走査熱量法(DSC)によって測
定)及び少なくとも1分の結晶化半時間(crystallizat
ion half−time)(小角レーザー光散乱法(small angl
e laser light scattering technique)によって測定)
を有する必要がある。
e)の測定法は主に、ポリエステルによる平面偏光の偏
光解消の増加を追跡することにある。本発明に使用する
方法は主に、“A New Method for Following Rapid Rat
es of Crystallization",I.Poly(hexamethylene adipa
mide),J.H.Magill,Polymer,Vol.2,221〜233頁(1961
年)に示された方法であるが、ただし、Magillは光源及
び集光レンズとして偏光顕微鏡を使用している。本発明
の結晶化半時間の測定において、Adams及びStein(J.Po
lmer Sci.A2,Vol.6(1962年))によって示されるよう
なヘリウム−ネオンレーザー〔小角光散乱法(SALS)に
よる〕を用いた。
分である時間で測定する。
し; (2)所定の温度でサンプルポリエステルを結晶化さ
せ; (3)透過光強度を時間に対してプロットして記録し; (4)透過強度が、得られる最大強度の半分である時間
を求める。
種々の温度で繰り返す。「最小値」は、温度のデータ及
び対応する結晶化半時間のデータを用いてプロットした
曲線上の測定可能な最低点を意味する。
記方法によるものである。
長い、更に好ましくは5分より長い結晶化曇り半時間を
有するのが好ましい。
有する場合には、一般に成形品の厚さが1〜11.5mm、好
ましくは3〜11.5mmの部分が肉眼で透明である。
D1003法によって測定した場合に拡散透過値が好ましく
は約60%未満、より好ましくは約40%未満、さらに好ま
しくは約20%未満である。拡散透過値が約60%未満であ
る場合には、成形品は肉眼で透明である。
て、1.4%の歪み及び2.7%の歪みを伴う曲げ荷重下で測
定した時に改良された耐応力亀裂性を示す。これについ
ては、以下の例中でより詳細に示される。
で実施する。より好ましくは、香料はミント油である。
使用できるミント油のうちで好ましいのは、ペパーミン
ト油またはスペアミント油である。
と0.6重量%より多い量のミント油を含む練り歯磨きを
含んでなる練り歯磨き溶液の存在下で、より具体的には
ペパーミント油の存在下で直接行う。これについては、
以下の例中により詳述される。
のものが挙げられる:グリセリン、炭酸水素ナトリウ
ム、水、水和珪酸塩、ポリエチレングリコール、ラウラ
ル硫酸ナトリウム、ナトリウムラウリルサルコシネー
ト、ピロ燐酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ソルビトー
ル、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウム、キサ
ンタンゴム、セルロースゴム、香料、サッカリンナトリ
ウム、FD&Cブルー#1及びFD&Cイエロー#10、FD&
Cレッド30、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、3−オ
クタノール、4−メチル−1−(1−メチルエチル)シ
クロヘキセン、プレゴン、ドデカノール、3−フェニル
−2−プロペナール、ドデカノール、オイゲノール及び
二酸化チタン。
が挙げられる:ペパーミント油、カーリーミント油、ア
ニス油、ジャパニーズアニスオイル(Japanese anise o
il)、キャラウェイ油、ユーカリ油、ウイキョウ油、シ
ナモン油、チョウジ油、ゼラニウム油、セージ油、ピメ
ント油、タイム油及びマジョラン油。
ール及びカルボンを含む数種の成分を含むことができる
が、これらに限定されるものではない。
し、添加剤または共重合性着色剤によって着色すること
もできる。代表的に有用な共重合性着色剤は、米国特許
第5,030,708号(1991年)、同第5,102,980号(1992年)
及び同第5,194,571号(1993年)(これらは全て、イー
ストマンコダック社に譲渡されている)に記載されてお
り、参照することによって本明細書中に取り入れる。
どのような他の添加剤も使用できる。ポリマーブレンド
を使用することもできる。
シの柄、アイススクレーパー、刃物または刃物の柄、工
具の柄、自動車のハンドル、眼鏡フレームなどのような
所望の形状に容易に成形できる。本発明をさらに、その
好ましい実施態様の以下の例によって説明することがで
きる。但し、これらの例は説明のためにのみ記載するの
であって、特に断らない限り、本発明の範囲を限定する
ものではないことを理解されたい。出発原料は、特に断
らない限り、市販されている。百分率は、特に断らない
限り、重量に基づく。
及び3モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールを含
むコポリエステルの製造 攪拌軸、窒素入り口及び揮発性材料除去用の出口を装
着した5000mLのステンレス鋼反応器に、テレフタル酸ジ
メチル(DMT)679.7g(3.5モル)、エチレングリコール
(EG)427.8g(6.9モル)、1,4−シクロヘキサンジメタ
ノール(CHDM)(トランス異性体70%/シス異性体30
%)16.4g(0.11モル)及びチタン(IV)イソプロポキ
シドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液1.35mLを装
入した。反応器に窒素をパージし、攪拌しながらゆっく
りと窒素で洗い流しつつ200℃に加熱し、1時間保持し
た。反応器温度を220℃に上昇させ、2時間保持した。
温度を280℃に上昇させ、窒素パージを除去し、30分間
にわたって0.5mmHg未満の真空が得られるように真空を
適用した。反応器を真空下で1時間攪拌した。次いで、
真空を窒素雰囲気に代え、反応器の底部の開口部からポ
リマーを押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却
し、ペレット化した。回収したポリマーペレットは、AS
TM D3835−79によるインヘレント粘度が0.70dL/gであっ
た、ポリマーのジオール成分は、加水分解サンプルにつ
いてガスクロマトグラフィーによって測定した時にEGが
96モル%、CHDMが3モル%及びジエチレングリコール
(DEG)が1モル%であった。DSC(示差走査熱量法)分
析によって測定したガラス転移温度(Tg)及び融点(T
m)は各々、78℃及び248℃であった。溶融相から測定し
た結晶化曇り半時間は0.8分であった。サンプルを除湿
式乾燥機中で150℃において約4時間乾燥させ、厚さ0.3
2cmの一辺7.5cmの正方形の透明なプラックに射出成形し
た。第1図に示すように、プラックの端から1cmのとこ
ろに、直径約0.1cmの12個の孔を含む1.1cm×0.6cmの領
域を設けた。プラックのこの領域は、植毛される歯ブラ
シのヘッドをシミュレートするのに使用した。
DMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:DMT679.5g(3.5モル)、E
G365.6g(5.9モル)、CHDM160.4g(1.1モル)及びチタ
ンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)
溶液2.05mL。ジオール交換工程を200℃において1時
間、210℃において2時間行った。重縮合工程を0.5mmHg
の真空で1時間行った。ポリマーを反応器の底部から押
出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット
化した。回収したポリマーペレットはインヘレント粘度
が0.74dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、EG68
モル%、CHDM31モル%及びDEG1モル%であった。非晶質
コポリマーはDSC分析によって測定したTgが80℃であっ
た。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は1時間より
長かった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において約
16時間乾燥させた。例1に記載したような透明な試験片
に射出成形した。
DMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:DMT679.7g(3.5モル)、E
G305.6g(4.9モル)、CHDM302.5g(2.1モル)及びチタ
ンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)
溶液2.06mL。ジオール交換工程を200℃において1時
間、210℃において2時間行った。重縮合工程を0.5mmHg
の真空で45分間行った。ポリマーを反応器の底部から押
出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット
化した。回収したポリマーペレットはインヘレント粘度
が0.72dL/gであった。ポリマーのジオール成分は、EG37
モル%、CHDM62モル%及びDEG1モル%であった。コポリ
マーはDSC分析によってTgが82℃、Tmが225℃であった。
溶融相から測定した結晶化曇り半時間は28分であった。
サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において約16時間乾燥
させ、例1に記載したような透明な試験片に射出成形し
た。
DMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:DMT679.2(3.5モル)、EG
248.1g(4.0モル)、CHDM432.9g(3.0モル)及びチタン
イソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶
液2.38mL。ジオール交換工程を200℃において1時間、2
10℃において2時間行った。重縮合工程を0.5mmHgの真
空で40分間行った。ポリマーを反応器の底部から押出
し、5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回収した
ポリマーペレットはインヘレント粘度が0.76dL/gであっ
た。ポリマーのジオール成分は、EG18モル%、CHDM81モ
ル%及びDEG1モル%で構成されていた。コポリマーはDS
C分析によってTgが87℃、Tmが257℃であった。溶融相か
ら測定した結晶化曇り半時間は3分であった。サンプル
を除湿式乾燥機中で150℃において約4時間乾燥させ、
例1に記載したような透明な試験片に射出成形した。
ート5%及びCHDMを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:DMT645.2g(3.3モル)、
イソフタル酸ジメチル(DMI)34.1g(0.2モル)、CHDM5
55.5g(3.9モル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブ
タノール中3.30%(w/v)溶液2.68mL。反応器に窒素を
パージし、攪拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ
300℃に加熱した。同反応器温度に30分間保持してか
ら、窒素パージを除去し、30分間にわたって、0.5mmHg
未満の真空が得られるように真空を適用した。真空及び
温度を50分間保持した。反応器の底部からポリマーを押
出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット
化した。回収したポリマーペレットは、インヘレント粘
度が0.78dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測
定した時にテレフタレート95モル%及びイソフタレート
5モル%で構成されていた。コポリマーは、DSC分析に
よってTg及びTmがそれぞれ、92℃及び287℃であった。
溶融相から測定した結晶化曇り半時間は0.5分であっ
た。サンプルを除湿式乾燥機中で150℃において約4時
間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片に射出
成形した。
4−シクロヘキサンジカルボキシレート39モル%及びCHD
Mを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を反応器に装入した:DMT404.7g(2.1モル)、ジ
メチル1,4−シクロヘキサンジカルボキシレート(DMC
D)(トランス異性体35%/シス異性体65%)243.6g
(1.4モル)、CHDM580.4g(4.03モル)及びチタンイソ
プロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/v)溶液2.6
5mL。反応器に窒素をパージし、充分に攪拌しながらゆ
っくりと窒素で洗い流しつつ60分間220℃に加熱した。
温度を290℃に上昇させた後、窒素パージを除去し、30
分間にわたって0.5mmHg未満の真空が得られるように真
空を適用した。真空及び温度を120分間保持して、重縮
合を行った。次いで、真空を窒素雰囲気に代え、反応器
の底部からポリマーを押出し、5℃の水浴中で冷却し、
ペレット化した。回収したポリマーは、インヘレント粘
度が0.70dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測
定した時にテレフタレート61モル%及び1,4−シクロヘ
キサンジカルボキシレート(トランス異性体51%/シス
異性体49%)39モル%から構成されていた。DSC分析に
よって測定した時にコポリマーのTg及びTmはそれぞれ、
72℃及び223℃であった。溶融相から測定した結晶化曇
り半時間は15分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で
65℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したような
透明な試験片に射出成形した。
4−シクロヘキサンジカルボキシレート48モル%及びCHD
Mを含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:テレフタル酸ジメチル
(DMT)404.7g(2.1モル)、ジメチル1,4−シクロヘキ
サンジカルボキシレート(トランス異性体95%/シス異
性体5%)243.6g(1.4モル)、CHDM580.4g(4.03モ
ル)及びチタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.
30%(w/v)溶液2.68mL。反応器に窒素をパージし、攪
拌しながらゆっくりと窒素で洗い流しつつ290℃に加熱
した。同反応器温度を30分間保持してから、窒素パージ
を除去し、30分間にわたって0.5mmHg未満の真空が得ら
れるように真空を適用した。真空及び温度を53分間保持
した。反応器の底部からオリフィスを通してポリマーを
押出した。押出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレッ
ト化した。回収したポリマーは、インヘレント粘度が0.
74dL/gであった。ポリマーは、1H NMRによって測定した
時にテレフタレート52モル%及び1,4−シクロヘキサン
ジカルボキシレート(トランス異性体88%/シス異性体
12%)48モル%を含んでいた。DSC分析によって測定し
た時にポリマーのガラス転移温度Tg及びTmはそれぞれ、
78℃及び225℃であった。溶融相から測定した結晶化曇
り半時間は11.5分であった。サンプルを除湿式乾燥機中
で65℃において約4時間乾燥させ、例1に記載したよう
な透明な試験片に射出成形した。
4−シクロヘキサンジカルボキシレート32モル及びCHDM
を含むコポリエステルの製造 例1に記載した装置及び方法を使用した。以下の量の
反応体を、反応器に装入した:テレフタル酸ジメチル
(DMT)461.8g(2.4モル)、1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジメチル(トランス異性体95%/シス異性体5
%)224.0g(1.1モル)、CHDM580.4g(4.03モル)及び
チタンイソプロポキシドのn−ブタノール中3.30%(w/
v)溶液2.68mL。反応器に窒素をパージし、攪拌しなが
らゆっくりと窒素を洗い流しつつ290℃に加熱した。同
反応器の温度を30分間保持してから、窒素パージを除去
し、30分間にわたって0.5mmHg未満の真空が得られるよ
うに真空を適用した。真空及び温度を保持した。反応器
の底部からオリフィスを通してポリマーを押出した。押
出した棒を5℃の水浴中で冷却し、ペレット化した。回
収したポリマーは、インヘレント粘度が0.70dL/gであっ
た。ポリマーは、1H NMRによって測定した時にテレフタ
レート68モル%及び1,4−シクロヘキサンジカルボキシ
レート(トランス異性体89%/シス異性体11%)32モル
%を含んでいた。DSC分析によって測定した時にポリマ
ーのガラス転移温度Tg及びTmはそれぞれ、82℃及び245
℃であった。溶融相から測定した結晶化曇り半時間は2
分であった。サンプルを除湿式乾燥機中で65℃において
約4時間乾燥させ、例1に記載したような透明な試験片
に射出成形した。
裂の測定方法のための調製及びその性能 A.練り歯磨溶液の調製 以下の表中に記載した練り歯磨Aを用いた練り歯磨溶
液を、以下の方法を用いて調製した。500mLの容器中
で、固体練り歯磨50gを普通の水道水120mLに添加した。
混合物を密封してから、電磁攪拌棒と電磁駆動攪拌板を
用いて攪拌した。30分の混合時間後、アプリケーターブ
ラシを用いて分散液を試験片に塗布し、観察した。各試
験サイクルの全体を通して、同一の練り歯磨溶液を用い
た。翌朝、例1〜7からの試験片を検査し、ひび割れ格
付け方式を用いてそれらの外観を格付けした。ひび割れ
は、溶剤とポリマーマトリックスとの相互作用によって
生じる亀裂の前兆である。ひび割れは亀裂と類似してい
るが、ひび割れは、ポリマーの高配向フィブリルを含
み、それがその表面に広がる。ひび割れは必ずしも構造
上の欠陥ではないが、本当の亀裂の形成につながること
が多い。格付け後に、試験片を練り歯磨液で湿らせた。
試験片は8時間後には練り磨溶液で湿っており、それを
翌朝に観察した。
液の試験と同様な方法を用いて測定した。
試験リグに取り付けた。第2図において、Aと表示した
部分は試験片を固定するクランプであり、Bは試験片に
生じる歪みを測定するリグの弯曲した部分であり、Cは
歪みを生じている成形プラックである。試験リグは、格
試験片上の曲げ歪みが2.7%であるように配置した。試
験リグは、植毛のような最終使用条件をシミュレートす
るために使用した。試験片は試験リグ中に7日間留め、
ひび割れの形成について毎日観察した。1〜3の格付け
方式を用いて、各試験片についてひび割れのひどさを特
定した(本明細書中で言及する目視観察コード)。この
方式において、目視観察コード1は試験期間の間じゅう
未変化である試験プラックに付けた。ひび割れのひどさ
が増すにつれて、格付けの値は増える。
片に対する2.7%の曲げ歪みの影響を示す。全ての試験
片について影響は観察されなかった。このことは、試験
装置中に試験片を置いてもひび割れが生じないことを示
す。
影響を表IIに示す。表IIのデータは、EG含量に関してコ
ポリエステルのCHDM含量が増加するにつれて、試験片の
耐応力亀裂性が改善されることを示している。例4及び
5に示されるような高レベルのCHDMにおいて、影響は観
察されなかった。表IIIに示されるように、ペパーミン
ト油を化学薬剤として使用する場合にも同じ傾向が観察
された。
及びペパーミント油に暴露した時に例4及び5は例1〜
3よりも耐応力亀裂性が優れていることを示す。例3,4
及び5を、長さ約20cmの円筒形の製品に射出成形した。
各製品の直径は5〜11.5mmであった。例3から得られた
成形品は全体が透明であった。例4及び5から得られた
成形品は完全には透明でなかった。これらは、一般に製
品の最大直径を有する部分に不透明な部分を含んでい
た。この結果は、例4及び5によって示されるコポリエ
ステルは耐応力亀裂性であるが、例4及び5の材料の厚
肉の成形品は好ましくはないことを示す。
対する2.7%の曲げ歪みの影響を示す。表IVのデータ
は、試験装置中に試験片を置いてもひび割れが生じない
ことを示す。表Vのデータは、例6及び7から成形され
たプラックが、練り歯磨溶液の存在下で曲げ歪み下で試
験した時に何の影響も受けないことを示している。表VI
のデータから、例6〜8は全て、曲げ歪み下においてペ
パーミント油に対して例1〜3より改良された耐応力亀
裂性を示すことがわかる。例6〜8のペレットは、長さ
20cmの円筒形製品に射出成形した。各製品の直径は5〜
11.5mmであった。例6及び7から得られた成形品は全体
が透明であった。この結果は、いくつかのコポリエステ
ルは、優れた透明度を有し且つ練り歯磨及びペパーミン
ト油による応力亀裂に対して抵抗性である、厚肉の成形
品を製造するのに使用できることを示している。この結
果は、いくつかのコポリエステルは、優れた透明度を有
し且つ練り歯磨及びペパーミント油による応力亀裂に対
して抵抗性である成形品を製造するのに使用できること
を示す。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。 S=試験片は膨潤。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。
規則に配置。 3=試験片はひどくひび割れ。ひび割れは深く、不規
則に配置。 S=試験片は膨潤。
強さの比較 表VIIおよびVIIIに、保留された引っ張り強さに対す
る練り歯磨溶液の影響を示す。表中に記載した例のペレ
ットを、ASTM D638法に従って厚さ0.32cmの引っ張り試
験片に成形した。試験片の1つのサンプルを、練り歯磨
溶液に暴露せずにASTM D638に従って試験して、対照標
準とした。別の試験片を、前述した歪みリグ中で曲げ歪
み1.4%か2.7%に保持した。前述したようにして、練り
歯磨溶液をこれらの試験片に1週間塗布した。暴露後、
試験片をリグから取り出し、ASTM D638法に従って試験
した。暴露した試験片の引っ張り強さの、対照標準の引
っ張り強さに対する比x100%が、保留された強さ(%)
である。90%より大きい、好ましくは95%より大きい、
より好ましくは98モル%より大きい、さらに好ましくは
100モル%の保留された強さを示す全ての例は、練り歯
磨用として充分な耐薬品性を有すると考えられる。
後の耐薬品性が低いことが確認された。表VIIIのデータ
は、練り歯磨中の香料量の増大が例2,3及び8にどのよ
うに影響するかを示している。香料量は、ガスクロマト
グラフィーと質量分析法の組み合わせによって測定した
リモネン、シネオール、メントン、メントール及びカル
ボンの合計百分率とした。これらの成分の量も表VIIIに
記載する。これらの5成分は、ペパーミント油及びスペ
アミント油に存在する主な化合物である。他の成分の量
は、表IXに記載する。
たが、本発明の精神及び範囲内で変更及び修正が可能な
ことを理解されたい。さらに、前述の全ての特許、特許
出願(公告及び未公告、外国または国内)、参考文献ま
たは他の刊行物を、本発明の実施に関する全ての展示に
ついて参照することによって本明細書中に取り入れる。 [図面の簡単な説明]
す。
す。
Claims (23)
- 【請求項1】酸成分がテレフタル酸90〜40モル%と、追
加の二塩基酸としてのシクロヘキサンジカルボン酸10〜
60モル%からの反復単位を含んでなり;且つグリコール
成分が1,4−シクロヘキサンジメタノールからの反復単
位を含んでなる、溶液100mL中にポリマー0.5gを含む60/
40フェノール/テトラクロロエタン溶液中で測定したイ
ンヘレント粘度が0.4〜1.1dL/gのコポリエステルから製
造された溶液成形品。 - 【請求項2】追加の二塩基酸が1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸である請求項1に記載の成形品。 - 【請求項3】追加の二塩基酸が1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸である請求項1に記載の成形品。 - 【請求項4】追加のグリコールとしてエチレングリコー
ルを含む請求項1に記載の成形品。 - 【請求項5】1分より長い結晶化曇り半時間を有する請
求項1に記載の成形品。 - 【請求項6】3分より長い結晶化曇り半時間を有する請
求項1に記載の成形品。 - 【請求項7】前記成形品の厚さ1〜11.5mmの部分が肉眼
で透明である請求項5に記載の成形品。 - 【請求項8】5分より長い結晶化曇り半時間を有する請
求項6に記載の成形品。 - 【請求項9】成形品の厚さ5〜11.5mmの部分が肉眼で透
明である請求項7に記載の成形品。 - 【請求項10】ASTM D1003法に従って測定した拡散透過
値が60%未満である前記コポリエステルから製造した請
求項1に記載の成形品。 - 【請求項11】2.7%歪みを伴う曲げ荷重下において厚
さ0.32cmの試験片について測定した時に改良された耐応
力亀裂製を有する請求項1に記載の成形品。 - 【請求項12】前記成形品が2.7%歪みを伴う曲げ荷重
下において、香料0.6重量%(ガスクロマトグラフィー
によって測定)を含んでなる練り歯磨き溶液と接触させ
られた厚さ0.32cmの試験片について測定した時に改良さ
れた耐応力亀裂性を有する請求項10に記載の成形品。 - 【請求項13】前記練り歯磨溶液が、(a)水及び
(b)0.6重量%のミント油を含んでなる請求項12に記
載の成形品。 - 【請求項14】前記成形品が18〜186時間前記練り歯磨
溶液と接触させられる請求項13に記載の成形品。 - 【請求項15】前記成形品が1〜118時間前記香料と接
触させられる請求項12に記載の成形品。 - 【請求項16】前記成形品が1〜6時間前記香料と接触
させられる請求項15に記載の成形品。 - 【請求項17】前記香料が、ペパーミント油、スペアミ
ント油、カーリーミント油、アニス油、ジャパニーズア
ニスオイル、キャラウェイ油、ユーカリ油、ウイキョウ
油、シナモン油、チョウジ油、ゼラニウム油、セージ
油、ピメント油、タイム油及びマジョラン油からなる群
から選ばれる請求項12に記載の成形品。 - 【請求項18】前記香料がミント油から選ばれる請求項
17に記載の成形品。 - 【請求項19】前記ミント油がリモネン、シネオール、
メントン、メントール及びカルボンからなる群から選ば
れる成分を含んでなる請求項18に記載の成形品。 - 【請求項20】前記ミント油がペパーミント油を含んで
なる請求項18に記載の成形品。 - 【請求項21】前記香料が合成成分を含む請求項12に記
載の成形品。 - 【請求項22】前記合成成分がメントールである請求項
21に記載の成形品。 - 【請求項23】前記成形品が歯ブラシの柄である請求項
1〜4のいずれか1項に記載の成形品。
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