JP2003089360A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2003089360A JP2001283396A JP2001283396A JP2003089360A JP 2003089360 A JP2003089360 A JP 2003089360A JP 2001283396 A JP2001283396 A JP 2001283396A JP 2001283396 A JP2001283396 A JP 2001283396A JP 2003089360 A JP2003089360 A JP 2003089360A
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】モータが回生状態になった場合においても、昇
圧回路が破壊されることがない電動パワーステアリング
装置を提供する。 【解決手段】バッテリとモータ駆動装置間の電流供給回
路に昇圧回路100を設ける。昇圧回路100は、バッ
テリ電圧が印加されるコイルLと、同コイルLを地絡又
は開放するトランジスタQ1と、コイルLの他端側に接
続され、オンオフするトランジスタQ2と、トランジス
タQ2の出力側に接続され、コイルLによる出力電圧を
平滑するコンデンサC2とを備える。目標出力電圧と出
力電圧との偏差に基づいて、制御装置20はトランジス
タQ1、トランジスタQ2のうち、力行時には、トラン
ジスタQ1,Q2を交互にオンオフさせてモータの供給
電圧を昇圧する。回生時にはトランジスタQ1,Q2を
交互にオンオフさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や車両の操
舵系にモータによるアシスト力を付与する電動パワース
テアリング装置に係り、詳しくは、車載バッテリからの
モータへの供給電流を調整することができる昇圧回路を
備えた電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、モータの回転力を利用して、
ステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステ
アリング制御装置が用いられている。このような電動パ
ワーステアリング装置においては、運転者がステアリン
グホイールを回転させて操舵を行った時の操舵トルクに
応じた操舵補助力が、モータからステアリング機構に与
えられるようになっている。
【0003】ところで、前記のような電動パワーステア
リング装置は大きなトルクを得ようとするために大電流
を必要とするシステムである。従来は、車載バッテリ
(DC12V)を直に印加するようにしており、モータ
もDC12V仕様のものを使用し、大電流を前記モータ
に供給するために、モータの大型化、使用配線の大容量
化(太線化)は避けることはできない。
【0004】この問題を解決するため、車載バッテリか
らの供給電流を調整することができる電動パワーステア
リング装置(特開平8−127350号公報)が提案さ
れている。
【0005】この電動パワーステアリング装置において
は、モータに電流を供給する回路に図51に示すような
昇圧回路300及び昇圧回路制御装置301を設けてい
る。昇圧回路300は、車載バッテリからのバッテリ電
圧VPIG(DC12V)の印加点P1と前記モータへの
電圧印加点P2との間に設けられている。昇圧回路30
0はコンデンサC1,C2、コイルL、ダイオードD、
スイッチング用のトランジスタQ1を備えている。
【0006】昇圧回路制御装置301は、昇圧回路30
0のトランジスタQ1に対して、昇圧のためのデューテ
ィ比駆動信号を出力し、このデューティ比駆動信号によ
って、トランジスタQ1をデューティ制御する。このデ
ューティ制御により、トランジスタQ1が図52に示す
ようにスイッチング動作を行ない、この結果、コイルL
でエネルギーの蓄積と放出とが繰り返され、ダイオード
Dのカソード側に放出の際の高電圧が現れる。なお、図
52に示すように本明細書中、Tαはオン時間、Tはパ
ルス周期、αはデューティ比(オンデューティ)を示し
ている。トランジスタQ1がオンとなるとコイルLに電
流が流れ、トランジスタQ1がオフとなるとコイルLに
流れる電流が遮断される。
【0007】コイルLに流れる電流が遮断されると、こ
の電流の遮断による磁束の変化を妨げるように、ダイオ
ードDのカソード側に高電圧が発生する。この繰り返し
によって、ダイオードDのカソード側に高電圧が繰り返
し発生し、コンデンサC2で平滑(充電)され、出力電
圧VBPIG として点P2に生じる。
【0008】このとき、昇圧回路300により、昇圧す
る電圧は昇圧回路制御装置301から出力されるデュー
ティ比駆動信号のデューティ比と関連する。デューティ
比が大きければ出力電圧VBPIGは高くなり、デューティ
比が小さければ出力電圧VBPIGは低くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の昇圧
回路300においては、上記のようにダイオードDを使
用しているため、モータが回生状態に入ったとき、この
ダイオードDのために電圧印加点P2側からバッテリB
に電流が流れることができず、出力電圧VBPIGが上昇す
る。この電圧の上昇により、昇圧回路300が破損する
虞があった。例えば、図51の例では、昇圧回路300
を構成を構成しているコンデンサC2や、ダイオードD
が破壊される虞がある。
【0010】本発明の目的は、モータが回生状態になっ
た場合においても、昇圧回路が破壊されることがない電
動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、少なくともステアリン
グホイールの操舵トルクに基づいて電動機制御信号を決
定し、同信号を出力する制御信号発生手段と、前記電動
機制御信号に基づいて電動機を駆動する電動機駆動手段
とを備える電動パワーステアリング装置において、バッ
テリと前記電動機駆動手段間の電流供給回路に昇圧回路
を設け、前記昇圧回路は、一端側がバッテリに接続され
てバッテリ電圧が印加される昇圧用コイルと、同昇圧用
コイルを地絡又は開放する第1スイッチング素子と、前
記昇圧用コイルの他端側に接続され、オンオフする第2
スイッチング素子と、前記第2スイッチング素子の出力
側に接続され、前記昇圧用コイルによる昇圧電圧(以
下、出力電圧という)を平滑するコンデンサとを含み、
目標出力電圧と前記出力電圧との偏差に基づいて、第
1、及び第2スイッチング素子のうち、力行時には、少
なくとも前記第1スイッチング素子をオンオフさせて電
動機の供給電圧を昇圧するとともに、回生時には少なく
とも第2スイッチング素子をオンオフさせる昇圧制御を
実行する昇圧回路制御手段とを備えたことを特徴とする
電動パワーステアリング装置を要旨とするものである。
【0012】請求項2の発明は、請求項1において、前
記第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子は、
FETにて構成したことを特徴とする。請求項3の発明
は、請求項1又は請求項2において、前記昇圧回路制御
手段は、力行時及び回生時には、前記第1及び第2スイ
ッチング素子を目標出力電圧と前記出力電圧との偏差に
基づいて、交互にオンオフさせて電動機の供給電圧を昇
圧し、又、電動機からの回生電流を回生することを特徴
とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1又は請求項2
において、前記偏差に基づいて、前記電動機の力行、回
生状態を判定する操舵状態判定手段を設け、前記昇圧回
路制御手段は、前記操舵状態判定手段の判定結果に応じ
て第1スイッチング素子及び/又は第2スイッチング素
子をオンオフ制御することを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項4において、前
記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が力行状
態と判定すると、第1スイッチング素子のみをオンオフ
して制御し、前記操舵状態判定手段が回生状態と判定す
ると、第1、第2スイッチング素子の両者を交互にオン
オフ制御することを特徴とする。
【0015】請求項6の発明は、請求項4において、前
記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が力行状
態と判定すると、第1スイッチング素子のみをオンオフ
制御し、前記操舵状態判定手段が回生状態と判定する
と、第2スイッチング素子のみをオンオフ制御すること
を特徴とする。
【0016】請求項7の発明、請求項4において、前記
昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が、力行状
態と判定すると、第1及び第2スイッチング素子を交互
にオンオフ制御し、前記操舵状態判定手段が回生状態と
判定すると、第2スイッチング素子のみをオンオフ制御
することを特徴とする。
【0017】請求項8の発明は、請求項4において、バ
ッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブートス
トラップコンデンサを含むブートストラップ回路を接続
し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング素子の
駆動電源として、前記ブートストラップコンデンサの電
位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング素子の
ゲートに接続し、前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状
態判定手段が力行状態と判定すると、第1及び第2スイ
ッチング素子を交互にオンオフ制御し、操舵状態判定手
段が回生状態と判定すると、第2スイッチング素子をオ
ンオフ制御するとともに、第1スイッチング素子を一定
周期毎に、可変デューティ比及び固定デューティ比のう
ち、少なくとも固定デューティ比にてオンオフ制御する
ことを特徴とする。
【0018】請求項9の発明は、請求項4において、バ
ッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブートス
トラップコンデンサを含むブートストラップ回路を接続
し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング素子の
駆動電源として、前記ブートストラップコンデンサの電
位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング素子の
ゲートに接続し、前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状
態判定手段が力行状態と判定すると、第1スイッチング
素子及び第2スイッチング素子を交互にオンオフ制御
し、操舵状態判定手段が回生状態と判定すると、第2ス
イッチング素子のみをオンオフ制御のためにPWM制御
するとともに、同PWM制御では所定デューティ比を越
えてPWM制御しないように、デューティ制限すること
を特徴とする。
【0019】請求項10の発明は、請求項4において、
前記電動機の負荷状態を判定する負荷状態判定手段を設
け、前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段の
判定結果及び前記負荷状態判定手段の判定結果に応じて
第1スイッチング素子及び/又は第2スイッチング素子
をオンオフ制御することを特徴とする。
【0020】請求項11の発明は、請求項10におい
て、前記昇圧回路制御手段は、操舵状態判定手段が力行
状態と判定した際、負荷状態判定手段の判定が低負荷の
場合には、第1スイッチング素子のみをオンオフ制御
し、かつ第2スイッチング素子を全オフし、負荷状態判
定手段の判定が高負荷の場合には、第1及び第2スイッ
チング素子を交互にオンオフ制御し、操舵状態判定手段
が回生状態と判定した際には、第2スイッチング素子の
みをオンオフ制御することを特徴とする。
【0021】請求項12の発明は、請求項10におい
て、第1、第2スイッチング素子は、FETにて構成
し、バッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブ
ートストラップコンデンサを含むブートストラップ回路
を接続し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング
素子の駆動電源として、前記ブートストラップコンデン
サの電位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング
素子のゲートに接続し、前記昇圧回路制御手段は、前記
操舵状態判定手段が力行状態と判定した際、負荷状態判
定手段の判定が低負荷の場合、第1スイッチング素子の
みをオンオフ制御し、かつ第2スイッチング素子を全オ
フし、負荷状態判定手段の判定が高負荷の場合、第1及
び第2スイッチング素子を交互にオンオフ制御し、操舵
状態判定手段が回生状態と判定すると、第2スイッチン
グ素子をオンオフ制御するとともに、第1スイッチング
素子を一定周期毎に少なくとも固定デューティ比にてオ
ンオフ制御することを特徴とする。
【0022】請求項13の発明は、請求項10におい
て、第1、第2スイッチング素子は、FETにて構成
し、バッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブ
ートストラップコンデンサを含むブートストラップ回路
を接続し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング
素子の駆動電源として、前記ブートストラップコンデン
サの電位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング
素子のゲートに接続し、前記昇圧回路制御手段は、前記
操舵状態判定手段が力行状態と判定した際、負荷状態判
定手段の判定が低負荷の場合、第1スイッチング素子の
みをオンオフ制御し、かつ第2スイッチング素子を全オ
フし、負荷状態判定手段の判定が高負荷の場合、第1及
び第2スイッチング素子を交互にオンオフ制御し、操舵
状態判定手段が回生状態と判定すると、第2スイッチン
グ素子のみをオンオフ制御のためにPWM制御するとと
もに、同PWM制御では所定デューティ比以上では、P
WM制御しないように、デューティ制限することを特徴
とする。
【0023】請求項14の発明は、請求項4において、
第1、第2スイッチング素子は、FETにて構成し、第
2スイッチング素子のドレインにブートストラップコン
デンサを含むブートストラップ回路を接続し、同ブート
ストラップ回路を第2スイッチング素子の駆動電源とし
て、前記ブートストラップコンデンサの電位を印加可能
に同コンデンサを第2スイッチング素子のゲートに接続
し、前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が
力行状態と判定すると、第1及び第2スイッチング素子
を交互にオンオフ制御し、操舵状態判定手段が回生状態
と判定すると、第2スイッチング素子のみをオンオフ制
御することを特徴とする。
【0024】請求項15の発明は、請求項1乃至請求項
14のいずれか1項において、前記昇圧回路制御手段
は、昇圧回路の目標出力電圧を設定する目標出力電圧設
定手段と、目標出力電圧と出力電圧との偏差に基づいて
少なくともP制御演算する制御演算手段と、前記制御演
算手段の演算値に基づいてPWM演算を行いデューティ
比を演算するPWM演算手段とを含み、PWM演算手段
にて演算されたデューティ比に基づいて前記第1、第2
スイッチング素子をオンオフ制御するものであり、前記
目標出力電圧設定手段は、車両又は電動機の運転状況を
示す運転状況パラメータを入力し、運転状況パラメータ
に応じて目標出力電圧を可変にすることを特徴とする。
【0025】請求項16の発明は、請求項1乃至請求項
15のいずれか1項において、前記昇圧回路制御手段
は、昇圧回路の目標出力電圧を設定する目標出力電圧設
定手段と、目標出力電圧と出力電圧との偏差に基づいて
少なくともP制御演算する制御演算手段と、前記制御演
算手段の演算値に基づいてPWM演算を行いデューティ
比を演算するPWM演算手段とを含み、PWM演算手段
にて演算されたデューティ比に基づいて前記第1、第2
スイッチング素子をオンオフ制御するものであり、前記
昇圧回路制御手段は、所定デューティ比を越えてPWM
制御しないように、デューティ制限することを特徴とす
る。
【0026】請求項17の発明は、請求項1乃至請求項
16のいずれか1項において、昇圧回路の状態パラメー
タを検出する状態パラメータ検出手段と、前記状態パラ
メータ検出手段が検出した状態パラメータと判定値とを
比較して昇圧回路が正常か否かを判定する判定手段とを
備え、前記昇圧回路制御手段は、前記判定手段が判定し
た結果に応じて、昇圧回路の昇圧制御を中止することを
特徴とする。
【0027】請求項18の発明は、請求項17におい
て、昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対して接続される
とともに昇圧回路制御手段にてオンオフ制御される第1
開閉手段と、電動機の電力をオンオフする第2開閉手段
を備え、記判定手段が故障判定したときには、昇圧回路
制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制御
することを特徴とする。
【0028】請求項19の発明は、請求項17におい
て、前記判定手段が故障判定したときには、第1スイッ
チング素子を常時オフ制御し、第2スイッチング素子を
常時オン制御することを特徴とする。
【0029】請求項20の発明は、請求項2において、
昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対して接続されるとと
もに昇圧回路制御手段にてオンオフ制御される第1開閉
手段と、第1スイッチング素子のドレインと前記バッテ
リ電圧供給部間の接続点に対して第1抵抗を介して接続
され、イグニッションスイッチのオン時にイグニッショ
ン電圧を印加する回路とを、備え、昇圧回路制御手段に
は、イグニッションスイッチがオン時に、第1開閉手段
をオン制御する前に、第1スイッチング素子及び第2ス
イッチング素子のうち少なくとも第1スイッチング素子
をオン又はオフ制御する第1素子制御手段と、第1スイ
ッチング素子又は第2スイッチング素子のドレイン電圧
を検出するドレイン電圧検出手段と、前記ドレイン電圧
と第1故障判定値とを比較して、昇圧回路の故障判定を
する第1故障判定手段とを備えたことを特徴とする。
【0030】請求項21の発明は、請求項20におい
て、電動機の電力をオンオフする第2開閉手段を備え、
前記第1故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制
御することを特徴とする。
【0031】請求項22の発明は、請求項20におい
て、電動機の電力をオンオフする第2開閉手段を備え、
前記第1故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をともに
オン制御し、かつ、第1スイッチング素子を常時オフ制
御し、第2スイッチング素子を常時オン制御することを
特徴とする。
【0032】請求項23の発明は、請求項2において、
昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対して接続されるとと
もに昇圧回路制御手段にてオンオフ制御される第1開閉
手段と、第2スイッチング素子のドレインに対して第2
抵抗を介して接続され、イグニッションスイッチのオン
時にイグニッション電圧を印加する回路とを、備え、昇
圧回路制御手段には、イグニッションスイッチがオン時
に、第1開閉手段をオン制御する前に、第1スイッチン
グ素子及び第2スイッチング素子の両者に対して同時に
それぞれオン制御又はオフ制御、或いは同時にそれぞれ
オフ制御、オン制御する第2素子制御手段と、第1スイ
ッチング素子、第2スイッチング素子のうち少なくとも
第1スイッチング素子のドレイン電圧を検出するドレイ
ン電圧検出手段と、前記ドレイン電圧と第2故障判定値
とを比較して、昇圧回路の故障判定をする第2故障判定
手段とを備えたことを特徴とする。
【0033】請求項24の発明は、請求項23におい
て、電動機の電力をオンオフする第2開閉手段を備え、
前記第2故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制
御することを特徴とする。
【0034】請求項25の発明は、請求項23におい
て、電動機の電力をオンオフする第2開閉手段を備え、
前記第2故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をともに
オン制御し、かつ、第1スイッチング素子を常時オフ制
御し、第2スイッチング素子を常時オン制御することを
特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】1.第1実施形態(請求項1乃至
請求項3の実施形態) (構成)以下、本発明を具体化した電動パワーステアリ
ング装置の第1実施形態を図1〜図6に従って説明す
る。
【0036】図1は、電動パワーステアリング装置の制
御装置の概略を示す。ステアリングホイール1に連結し
たステアリングシャフト2には、トーションバー3が設
けられている。このトーションバー3には、トルクセン
サ4が装着されている。そして、ステアリングシャフト
2が回転してトーションバー3に力が加わると、加わっ
た力に応じてトーションバー3が捩れ、その捩れ、即ち
ステアリングホイール1にかかる操舵トルクτをトルク
センサ4が検出している。
【0037】トルクセンサ4は操舵トルク検出手段を構
成している。又、ステアリングシャフト2には減速機5
が固着されている。この減速機5には電動機としての電
動モータ(以下、モータという)6の回転軸に取着した
ギア7が噛合されている。前記モータ6は、三相同期式
永久磁石モータで構成したブラシレスモータである。
【0038】又、モータ6には、同モータ6の回転角を
検出するためのエンコーダにより構成された回転角セン
サ30が組み付けられている(図2参照)。回転角セン
サ30は、モータ6の回転子の回転に応じてπ/2ずつ
位相の異なる2相パルス列信号と基準回転位置を表す零
相パルス列信号を出力する。
【0039】更に、減速機5にはピニオンシャフト8が
固着されている。ピニオンシャフト8の先端には、ピニ
オン9が固着されるとともに、このピニオン9はラック
10と噛合している。ラック10の両端には、タイロッ
ド12が固設されており、そのタイロッド12の先端部
にはナックル13が回動可能に連結されている。このナ
ックル13には、タイヤとしての前輪14が固着されて
いる。又、ナックル13の一端は、クロスメンバ15に
回動可能に連結されている。
【0040】従って、モータ6が回転すると、その回転
数は減速機5によって減少されてピニオンシャフト8に
伝達され、ピニオン及びラック機構11を介してラック
10に伝達される。そして、ラック10は、タイロッド
12を介してナックル13に設けられた前輪14の向き
を変更して車両の進行方向を変えることができる。
【0041】前輪14には、車速センサ16が設けられ
ている。次に、この電動パワーステアリング装置20の
電気的構成を示す。トルクセンサ4は、ステアリングホ
イール1の操舵トルクτに応じた電圧を出力している。
車速センサ16は、その時の車速を前輪14の回転数に
相対する周期のパルス信号として出力する。
【0042】電動パワーステアリング制御装置(以下、
制御装置という)20は、中央処理装置(CPU)2
1、読み出し専用メモリ(ROM)22及びデータを一
時記憶する読み出し及び書き込み専用メモリ(RAM)
23を備えている。このROM22には、CPU21に
よる演算処理を行わせるための制御プログラムが格納さ
れている。RAM23は、CPU21が演算処理を行う
ときの演算処理結果等を一時記憶する。
【0043】ROM22は、図示しない基本アシストマ
ップが格納されている。基本アシストマップは、操舵ト
ルクτ(回動トルク)に対応し、かつ車速に応じた基本
アシスト電流を求めるためのものであり、操舵トルクτ
に対する基本アシスト電流が記憶されている。
【0044】この制御装置20が、三相同期式永久磁石
モータを駆動制御する機能は公知の構成であるため、簡
単に説明する。なお、制御装置20は制御信号発生手段
に相当する。
【0045】図3は、前記CPU21内部において、プ
ログラムで実行される機能を示す制御ブロック図であ
る。同制御ブロック図で図示されている各部は、独立し
たハードウエアを示すものではなく、CPU21で実行
される機能を示している。
【0046】制御装置20は、指令トルクτ*を計算す
るための基本アシスト力演算部51、戻し力演算部52
及び加算部53を備える。基本アシスト力演算部51
は、トルクセンサ4からの操舵トルクτ及び車速センサ
16によって検出された車速Vを入力し、操舵トルクτ
の増加にしたがって増加するとともに車速Vの増加にし
たがって減少するアシストトルクを計算する。
【0047】戻し力演算部52は、車速Vと共にモータ
6の回転子の電気角θ(回転角に相当)及び角速度ωを
入力し、これらの入力値に基づいてステアリングシャフ
ト2の基本位置への復帰力及びステアリングシャフト2
の回転に対する抵抗力に対応した戻しトルクを計算す
る。加算部53は、アシストトルクと戻しトルクを加算
することにより指令トルクτ*を計算し、指令電流設定
部54に出力する。
【0048】指令電流設定部54は、指令トルクτ*に
基づいて、2相指令電流Id*,Iq*を計算する。指令電
流Id*,Iq*は、モータ6の回転子上の永久磁石が作り
出す回転磁束と同期した回転座標系において、永久磁石
と同一方向のd軸及びこれに直交したq軸にそれぞれ対
応する。これらの指令電流Id*,Iq*はそれぞれd軸及
びq軸指令電流という。
【0049】d軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*は減
算器55,56に供給される。減算器55,56は、d
軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*と、d軸及びq軸検
出電流Id,Iqとのそれぞれの差分値ΔId,ΔIqを
演算し、その結果をPI制御部(比例積分制御部)5
7,58に供給する。q軸指令電流Iq*は電動機制御信
号に相当する。
【0050】PI制御部57,58は、差分値ΔId,
ΔIqに基づきd軸及びq軸検出電流Id,Iqがd軸指
令電流Id*,q軸指令電流Iq*に追従するようにd軸及
びq軸指令電圧Vd*,Vq*をそれぞれ計算する。
【0051】d軸及びq軸指令電圧Vd*,Vq*は、非干
渉制御補正値演算部63及び減算器59,60により、
d軸及びq軸補正指令電圧Vd**,Vq**に補正されて2
相/3相座標変換部61に供給される。
【0052】非干渉制御補正値演算部63は、d軸及び
q軸検出電流Id,Iq及びモータ6の回転子の角速度ω
に基づいて、d軸及びq軸指令電圧Vd*,Vq*のための
非干渉制御補正値ω・La・Iq,−ω・(φa+La・I
d)を計算する。なお、インダクタンスLa、及び磁束φ
aは、予め決められた定数である。
【0053】減算器59,60は、d軸及びq軸指令電
圧Vd*,Vq*から前記非干渉制御補正値をそれぞれ減算
することにより、d軸及びq軸補正指令電圧Vd**,Vq
**を算出して、2相/3相座標変換部61に出力する。
2相/3相座標変換部61は、d軸及びq軸補正指令電
圧Vd**,Vq**を3相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*に変換
して、同変換した3相指令電圧Vu*,Vv*,Vw*をPW
M制御部62に出力する。
【0054】PWM制御部62は、この3相指令電圧V
u*,Vv*,Vw*に対応したPWM制御信号UU,VU,WU
(PWM波信号及びモータ6の回転方向を表す信号を含
む)に変換し、インバータ回路であるモータ駆動装置3
5に出力する。
【0055】モータ駆動装置35は、図2に示すように
FET(Field-Effect Transistor)81U,82Uの直
列回路と、FET81V,82Vの直列回路と、FET
81W,82Wの直列回路とを並列に接続して構成され
ている。各直列回路には、車両に搭載されたバッテリの
電圧よりも昇圧された電圧が印加されている。そして、
FET81U,82U間の接続点83UがモータMのU
相巻線に接続され、FET81V,82V間の接続点8
3Vがモータ6のV相巻線に接続され、FET81W,
82W間の接続点83Wがモータ6のW相巻線に接続さ
れている。
【0056】FET81U,82U、FET81V,8
2V及びFET81W,82Wには、それぞれPWM制
御部62からPWM制御信号UU,VU,WU(各相のPWM
制御信号にはPWM波信号及びモータ6の回転方向を表
す信号を含む)が入力される。
【0057】モータ駆動装置35は、PWM制御信号U
U,VU,WUに対応した3相の励磁電流を発生して、3相
の励磁電流路を介してモータ6にそれぞれ供給する。モ
ータ駆動装置35は、電動機駆動手段を構成している。
【0058】3相の励磁電流路のうちの2つには電流セ
ンサ71,72が設けられ、各電流センサ71,72
は、モータ6に対する3相の励磁電流Iu,Iv,Iwの
うちの2つの励磁電流Iu,Ivを検出して図3に示す3
相/2相座標変換部73に出力する。
【0059】なお、3相/2相座標変換部73には、演
算器74にて検出励磁電流Iu,Ivに基づいて計算され
た励磁電流Iwが入力される。3相/2相座標変換部7
3は、これらの3相検出励磁電流Iu,Iv,Iwを2相
のd軸及びq軸検出電流Id,Iqに変換し、減算器5
5,56、非干渉制御補正値演算部63に入力する。
【0060】又、回転角センサ30からの2相パルス列
信号及び零相パルス列信号は、所定のサンプリング周期
で電気角変換部64に連続的に供給されている。電気角
変換部64は、前記各パルス列信号に基づいてモータ6
における回転子の固定子に対する電気角θを演算し、演
算された電気角θを角速度変換部65に入力する。角速
度変換部65は、電気角θを微分して回転子の固定子に
対する角速度ωを演算する。角速度ωは、正により回転
子の正方向の回転を表し、負により回転子の負方向の回
転を表している。
【0061】次に、バッテリ電圧を昇圧する昇圧回路1
00及び同昇圧回路100を制御する昇圧回路制御装置
について説明する。昇圧回路100は昇圧回路に相当す
る。又、本実施形態では、昇圧回路制御装置は、前記制
御装置20が兼用している。
【0062】昇圧回路100は、車載バッテリ(以下、
バッテリという)Bとモータ駆動装置35間の電流供給
回路に設けられている。本実施形態の昇圧回路100
は、印加点P1と電圧印加点P2間には、昇圧用コイル
(以下、単にコイルという)Lと、トランジスタQ2が
接続されている。前記トランジスタQ2は、ソースがコ
イルLに接続され、ドレインが電圧印加点P2に接続さ
れている。又、トランジスタQ2のゲートは制御装置2
0のCPU21に接続されている。D2はトランジスタ
Q2の寄生ダイオードである。
【0063】又、印加点P1は整流用のコンデンサC1
を介して接地されている。電圧印加点P2は昇圧用のコ
ンデンサC2を介して接地されている。前記コンデンサ
C2は昇圧用コイルによる昇圧電圧を平滑するコンデン
サに相当する。
【0064】トランジスタQ1は、ドレインがコイルL
とトランジスタQ2の接続点に接続され、ソースが接地
されている。又、トランジスタQ1のゲートは昇圧回路
制御装置101のCPU21に接続されている。D1は
トランジスタQ1の寄生ダイオードである。電圧印加点
P2の電圧検出のために、電圧印加点P2は制御装置2
0のCPU21の図示しない電圧入力ポートに接続さ
れ、出力電圧VBPIGを検出可能にされている。
【0065】前記トランジスタQ1及びトランジスタQ
2はnチャンネル形のMOSFETからなる。トランジ
スタQ1は第1スイッチング素子を構成し、トランジス
タQ2は第2スイッチング素子を構成する。
【0066】次に、トランジスタQ1,Q2を制御する
制御装置20について説明する。図5は、制御装置20
の機能ブロック図を示している。すなわち、CPU21
内部において、プログラムで実行される機能を示す制御
ブロック図である。
【0067】同制御ブロック図で図示されている各部
は、独立したハードウエアを示すものではなく、CPU
21で実行される機能を示す。制御装置20は昇圧回路
制御手段を構成する。
【0068】CPU21は、演算器110、PID制御
部120、PWM演算部130、A/D変換部150を
備えている。演算器110は、ROM22に予め格納さ
れている目標出力電圧VBPIG*(本実施形態では20
V)と、A/D変換部150を介して入力したVBPIGと
の偏差を算出し、PID制御部120にその偏差を供給
する。
【0069】PID制御部120は、その偏差を縮小す
べく比例(P)・積分(I)・微分(D)処理を施し
て、トランジスタQ1,Q2の制御量を演算する回路で
ある。PID制御部120にて演算された制御量は、さ
らにPWM演算部130によって制御量に対応するデュ
ーティ比αが演算されてデューティ比駆動信号に変換さ
れ、該変換されたデューティ比駆動信号が昇圧回路10
0の各トランジスタQ1,Q2に印加される。なお、本
実施形態では前記演算されたデューティ比駆動信号は、
トランジスタQ1とトランジスタQ2に対して交互にオ
ンオフ制御するように印加される(図6参照)。この印
加は、モータ6の力行時及び回生時ともに同様に行う。
【0070】図6はトランジスタQ1に印加するパルス
信号(デューティ比駆動信号)を示しており、Tαはオ
ン時間、Tはパルス周期、αはトランジスタQ1に係る
デューティ比(オンデューティ)である。なお、トラン
ジスタQ2に係るデューティ比は(1−|α|)とな
る。
【0071】なお、デューティ比αが「+」のときは力
行状態、「−」のときは回生状態である。第1実施形態
では、力行状態でのデューティ比αは、0≦α≦α0<
1としている。α0は制限値であり、PWM演算部13
0にてデューティ比αを算出した結果が、α0を超える
場合には、デューティ比αとして、α0が決定される。
【0072】回生状態でのデューティ比αは、0≦|α
|≦1としている。なお、第1実施形態を始めとして、
他の実施形態において、トランジスタQ2がトランジス
タQ1と交互にオンオフする場合、トランジスタQ2の
デューティ比については(1−|α|)にて算出できる
ため、特に断らない限り説明を省略する。
【0073】又、トランジスタQ2に対しては、トラン
ジスタQ1がオンのときは、オフとし、トランジスタQ
1がオフのときには、オンするパルス信号(デューティ
比駆動信号)が印加される。トランジスタQ1,Q2に
印加されるデューティ比駆動信号は可聴周波数外の周波
数を有する。
【0074】(第1実施形態の作用)さて、本実施形態
では、図6に示す駆動パターンのデューティ比駆動信号
により、トランジスタQ1,Q2が力行時及び回生時に
おいて、交互にオンオフ駆動される。
【0075】詳説すると、力行時においては、昇圧回路
100では前記信号によるデューティ制御により、トラ
ンジスタQ1がスイッチング動作を行なう。この結果、
コイルLでエネルギーの蓄積と放出とが繰り返され、ト
ランジスタQ2のドレイン側に放出の際、高電圧が現れ
る。すなわち、トランジスタQ1がオンして、トランジ
スタQ2がオフすると、トランジスタQ1を介して接地
側(なお、グランドということがある)に電流が流れ
る。次にトランジスタQ1がオフとなると、コイルLに
流れる電流が遮断される。コイルL1に流れる電流が遮
断されると、この電流の遮断による磁束の変化を妨げる
ように、オン作動しているトランジスタQ2のドレイン
側に高電圧が発生する。この繰り返しによって、トラン
ジスタQ2のドレイン側に高電圧が繰り返し発生し、コ
ンデンサC2で平滑(充電)され、出力電圧VBPIG と
して点P2に生じる。
【0076】このとき、昇圧回路100により、昇圧さ
れる電圧は制御装置20から出力されるデューティ比駆
動信号のデューティ比αと関連する。デューティ比αが
大きければ出力電圧VBPIGは高くなり、デューティ比α
が小さければ出力電圧VBPIGは低くなる。
【0077】次に、モータ6が回生状態に入ったとき、
出力電圧VBPIGが上昇するが、回生時においても、トラ
ンジスタQ2がデューティ制御によりオン作動してい
る。このため、トランジスタQ2を介してバッテリBに
電流が流れ、吸収される。
【0078】第1実施形態によれば、以下のような特徴
がある。 (1) 本実施形態では、車速Vとステアリングホイー
ル1の操舵トルクτに基づいてd軸指令電流Id*,q
軸指令電流Iq*(電動機制御信号)を決定し、同信号を
出力する指令電流設定部54(制御信号発生手段)と、
d軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*(電動機制御信
号)に基づいてモータ6(電動機)を駆動するモータ駆
動装置35(電動機駆動手段)とを備えるようにした。
そして、バッテリBとモータ駆動装置35(電動機駆動
手段)間の電流供給回路に昇圧回路100を設けた。昇
圧回路100は、一端側がバッテリBに接続されてバッ
テリ電圧が印加されるコイルL(昇圧用コイル)と、同
コイルLを地絡又は開放するトランジスタQ1(第1ス
イッチング素子)と、コイルLの他端側に接続され、オ
ンオフするトランジスタQ2(第2スイッチング素子)
と、トランジスタQ2の出力側に接続され、コイルLに
よる出力電圧(昇圧電圧)を平滑するコンデンサC2と
を備えた。
【0079】そして、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧
VBPIGとの偏差に基づいて、トランジスタQ1、トラン
ジスタQ2のうち、力行時には、トランジスタQ1,Q
2を交互にオンオフさせてモータ6の供給電圧を昇圧し
た。又、回生時にはトランジスタQ1,Q2を交互にオ
ンオフさせる制御装置20(昇圧回路制御手段)とを備
えた。
【0080】この結果、モータ6が回生状態になった場
合においても、昇圧回路100が破壊されることがな
い。 (2) 第1実施形態では、バッテリBとモータ駆動装
置35(電動機駆動手段)間の電流供給回路に昇圧回路
100を設けた。又、昇圧回路100は、バッテリBに
接続されたコイルL(昇圧用コイル)と、コイルLを地
絡又は開放するトランジスタQ1(第1スイッチング素
子)と、コイルLに接続されるトランジスタQ2(第2
スイッチング素子)と、出力電圧を平滑するコンデンサ
C2とを設けた。
【0081】そして、20V(目標出力電圧VBPIG*)
と出力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、トランジスタQ
1,Q2を力行時及び回生時に、交互にオンオフさせて
モータ6(電動機)の供給電圧を昇圧し、回生する制御
装置20(昇圧回路制御手段)とを設けた。
【0082】従来例では、ダイオードDを使用している
ため、力行時において、トランジスタQ1をオフしたと
きにダイオードDに流れる電流による発熱量が大きい。
それに対して、本実施形態では、トランジスタQ2をオ
ンした際に流れる電流による発熱量(ロス)が少ないた
め、効率を上げることができる。
【0083】(3) 又、従来例では、モータ6が回生
状態に入ったとき、前記ダイオードDのために出力電圧
VBPIGが上昇するが、電圧上昇を解消するための手段が
設けられていないため、電圧が上昇しすぎて、回路が破
損する虞がある。
【0084】それに対して、本実施形態では、回生時に
おいては、出力電圧VBPIGが上昇しても、トランジスタ
Q2がオンされるため、バッテリBに電流が流れ、出力
電圧VBPIGの上昇を回避することができる。
【0085】(4) 本実施形態では、トランジスタQ
1,Q2のデューティ比駆動信号は可聴周波数外の周波
数を有するようにしている。この結果、昇圧回路100
の昇圧駆動中にデューティ比駆動信号によって異音が生
ぜず、運転者への不快感を抑制することができる。
【0086】2.第2実施形態(請求項4、請求項5の
実施形態) 次に、第2実施形態を図7を参照して説明する。なお、
本実施形態を含む以下の実施形態では、他の実施形態
(第2実施形態では第1実施形態)と同一構成又は相当
する構成については、同一符号を付して、説明を省略
し、異なるところを中心にして説明する。
【0087】第2実施形態では、第1実施形態の制御装
置20が、さらに、操舵状態判定手段を構成していると
ころが異なり、他の構成は、第1実施形態と同じ構成と
されている。
【0088】すなわち、第1実施形態において、PID
制御部120ではトランジスタQ1,Q2の制御量を演
算し、演算された制御量は、PWM演算部130によっ
て対応するデューティ比駆動信号に変換される。このと
きのデューティ比αが「−」のときは回生状態であり、
「+」のときは力行状態であることを示している。従っ
て、PWM演算部130が、特に操舵状態判定手段に相
当する。PWM演算部130Wでは、デューティ比が
「+」のとき(力行状態)と、デューティ比が「−」の
とき(回生状態)に応じてデューティ比駆動信号を各ト
ランジスタQ1,Q2に印加する。
【0089】なお、第2実施形態のデューティ比αは、
力行状態では第1実施形態と同様に0≦α≦α0<1と
し、PWM演算部130にてデューティ比αを算出した
結果が、α0を超える場合には、デューティ比αとし
て、α0が決定される。
【0090】回生状態でのデューティ比αは、第1実施
形態と同様に0≦|α|≦1としている。そして、PW
M演算部130から出力されたデューティ比駆動信号
は、第2実施形態では、モータ6の力行時と回生時にお
けるトランジスタQ1,Q2の駆動パターンが図7に示
すように異なっている。
【0091】力行時では、トランジスタQ1がオンオフ
駆動され、一方、トランジスタQ2は、オフの状態のま
まとなるようにデューティ比駆動信号が印加される。
又、回生時では、トランジスタQ1,Q2は交互にオン
オフ駆動されるようにデューティ比駆動信号が印加され
る。
【0092】(第2実施形態の作用)力行時において
は、デューティ比αが「+」であるため、PWM演算部
130から、トランジスタQ1をオンオフ駆動するデュ
ーティ比駆動信号が印加され、一方、トランジスタQ2
をオフの状態のままとなるデューティ比駆動信号が印加
される。以下、前記デューティ比αが「+」のときに
は、「制御装置20は、モータ6が力行状態であるとの
判定をした」といい、デューティ比αが「−」のときに
は、「制御装置20は、モータ6が回生状態であるとの
判定をした」という。
【0093】すなわち、制御装置20は、モータ6が力
行状態であるとの判定を行うと、トランジスタQ2を全
オフとするように制御する。このため、昇圧回路100
では、トランジスタQ1のみがスイッチング動作を行な
う。この結果、コイルLでエネルギーの蓄積と放出とが
繰り返される。このとき、第1実施形態と同様にトラン
ジスタQ2のドレイン側に放出の際の高電圧が現れる。
これは、トランジスタQ2がオフ状態であっても、トラ
ンジスタQ2に寄生ダイオードD2があるため、同寄生
ダイオードD2を介してトランジスタQ2のドレイン側
に高電圧が生ずるためである。
【0094】このようにして、トランジスタQ1のみの
オンオフ駆動の繰り返しにより、トランジスタQ2のド
レイン側に高電圧が発生する。この繰り返しによって、
トランジスタQ2のドレイン側に高電圧が繰り返し発生
し、コンデンサC2で平滑(充電)され、出力電圧VBP
IG として点P2に生じる。
【0095】回生時は、デューティ比αが「−」となる
ため、PWM演算部130から、トランジスタQ1,Q
2が交互にオンオフ駆動されるようにデューティ比駆動
信号が印加される。すなわち、制御装置20は、モータ
6が回生状態であると判定すると、トランジスタQ1,
Q2を交互にオンオフとするように制御する。このた
め、回生時は、第1実施形態と同じ作用となる。
【0096】なお、この回生状態が継続して行われる
と、デューティ比αが小さくなる結果、トランジスタQ
1が全オフとなり、トランジスタQ2だけがオンしてい
る状態となる。このようにして、回生電流がバッテリB
に流れて吸収される。
【0097】第2実施形態では以下のような特徴があ
る。 (1) 第2実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、回
生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)を
設けた。さらに、制御装置20は、力行状態と判定する
と、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のみを
オンオフして制御するようにした。
【0098】この結果、力行時においては、第1実施形
態と同様に従来例のダイオードDよりも発熱が少なく、
ロスを低減できる。 (2) 又、制御装置20が、回生状態と判定すると、
トランジスタQ1,Q2の両者を交互にオンオフ制御す
るようにした。
【0099】この結果、回生時においても、第1実施形
態と同様に出力電圧VBPIGの上昇を回避することができ
る。 3.第3実施形態(請求項4、請求項6の実施形態) 次に、第3実施形態を図8を参照して説明する。
【0100】なお、第3実施形態から第10実施形態で
は、第2実施形態と同様に制御装置20(PWM演算部
130)が操舵状態判定手段を構成している。そして、
第3実施形態では、第2実施形態と構成は同一である
が、制御が異なっている。すなわち、力行時は、第2実
施形態と同様にトランジスタQ1,Q2に対してデュー
ティ比駆動信号を印加するが、回生時においては、下記
のように異なっている。
【0101】すなわち、回生時においては、PWM演算
部130は、トランジスタQ1に全オフとなるデューテ
ィ比駆動信号を印加し、トランジスタQ2には、所定デ
ューティ比となるデューティ比駆動信号を印加するよう
にされている。なお、図8において、トランジスタQ1
に印加するデューティ比駆動信号のTα1(=T×α)
は第2実施形態のTαと同じである。一方、トランジス
タQ2に対しては、Tα2=T×(1−|α|)をオン
時間とするデューティ比駆動信号を印加するようにされ
ている。
【0102】なお、力行状態でのトランジスタQ1のデ
ューティ比αの大きさは、第2実施形態と同様に0≦α
≦α0<1とし、PWM演算部130にてデューティ比
αを算出した結果が、α0を超える場合には、デューテ
ィ比αとして、α0が決定される。回生状態でのトラン
ジスタQ2でのデューティ比(1−|α|)は、0≦|
α|≦1としている。
【0103】第3実施形態では以下のような特徴があ
る。 (1) 第3実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、回
生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)を
設けた。制御装置20は、力行状態と判定すると、トラ
ンジスタQ1(第1スイッチング素子)のみをオンオフ
制御し、回生状態と判定すると、トランジスタQ2のみ
をオンオフ制御するようにした。
【0104】この結果、力行時(力行状態)では、第2
実施形態の力行時(力行状態)のときと同じ効果を奏す
る。又、回生時(回生状態)では、トランジスタQ2の
みがオンオフ駆動されるため、第1実施形態の回生時
(回生状態)と同様に、本実施形態では、トランジスタ
Q2をオンした際に流れる電流による発熱量(ロス)が
少ないため、効率を上げることができる。
【0105】4.第4実施形態(請求項4、請求項7の
実施形態) 次に、第4実施形態を図9及び図10を参照して説明す
る。第4実施形態の構成は、第2実施形態と同一の構成
とされており、第2実施形態と制御が異なっている。
【0106】すなわち、第4実施形態では、力行時は、
図9に示すようにPWM演算部130からのデューティ
比駆動信号によりトランジスタQ1,Q2が交互にオン
オフ駆動される。すなわち、制御装置20は、力行状態
と判定すると、トランジスタQ1,Q2をオンオフ駆動
制御する。本実施形態では、図9において、200μse
cの演算周期毎に、デューティ比αの演算処理が行わ
れ、その演算結果が演算直後においてトランジスタQ1
のオンオフ駆動に反映するようにされている。なお、パ
ルス周期Tは50μsecとされている。
【0107】又、回生時は、図10に示すように第3実
施形態と同様にトランジスタQ1に全オフとなるデュー
ティ比駆動信号を印加し、トランジスタQ2には、所定
デューティ比となるデューティ比駆動信号を印加するよ
うにされている。すなわち、制御装置20は回生状態と
判定すると、トランジスタQ1を全オフとし、トランジ
スタQ2をオンオフ駆動制御する。
【0108】なお、第4実施形態では、力行状態でのデ
ューティ比αは、第1実施形態と同じである。第4実施
形態の回生状態でのトランジスタQ2でのデューティ比
(1−|α|)は、0≦|α|≦1としている。
【0109】従って、第4実施形態では以下のような特
徴がある。 (1) 第4実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、回
生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)を
設けた。制御装置20は、力行状態と判定すると、トラ
ンジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御し、回生状態
と判定すると、トランジスタQ2のみをオンオフ制御す
るようにした。
【0110】このようにしても、力行時(力行状態)に
は、第1実施形態の力行時(力行状態)における効果と
同様の効果を奏する。又、第2、第3実施形態の力行時
(力行状態)では、トランジスタQ2は全オフとして、
寄生ダイオードD2を介して、コンデンサC2に充電す
るようにして昇圧していた。このため、力行時(力行状
態)においては、寄生ダイオードD2が発熱する。それ
に対して、本実施形態は、力行時(力行状態)に昇圧の
ためトランジスタQ2をオン駆動し、寄生ダイオードD
2よりもトランジスタQ2をオンした際に流れる電流に
よる発熱量(ロス)を少なくしている。このことから、
昇圧時(力行時)の効率を上げることができる。
【0111】又、回生時においては、第3実施形態の回
生時(回生状態)と同じ効果を奏する。 5.第5実施形態(請求項4、請求項8の実施形態) 次に第5実施形態を図11〜図13を参照して説明す
る。
【0112】本実施形態では、第1実施形態の構成中、
印加点P1とトランジスタQ1のドレイン間に、ブート
ストラップ回路BSが接続されているところが異なり、
他の構成は第1実施形態と同様に構成されている。ブー
トストラップ回路BSは、ダイオードD3及びブートス
トラップコンデンサ(以下、単にコンデンサという)C
3からなる。ダイオードD3のアノードは印加点P1に
接続され、カソードがコンデンサC3に接続されてい
る。
【0113】なお、第1〜4実施形態では、説明しなか
ったが、第5実施形態と異なり、第1〜4実施形態では
トランジスタQ2のゲートには、制御装置20内に図示
しないチャージポンプが接続されており、必要なときに
ゲート電位を印加できるようになっている。従って、例
えば第3、第4実施形態での作用で説明したように、回
生時にトランジスタQ1が全オフのときにおいても、ト
ランジスタQ2は駆動電源(チャージポンプ)から印加
され、オンオフ駆動できるようにされている。
【0114】第5実施形態では、さらに、制御装置20
は、CPU21に接続されたICからなるプリドライバ
24を備えている。プリドライバ24はプリドライバ手
段を構成する。
【0115】ダイオードD3のカソードはプリドライバ
24のVB端子に接続されている。又、プリドライバ2
4のVS端子は、トランジスタQ1のドレインに接続さ
れている。プリドライバ24は、CPU21からのトラ
ンジスタQ2に関するデューティ比駆動信号に基づい
て、コンデンサC3にチャージした電圧を、HO端子を
介してトランジスタQ2のゲートに印加可能にされてい
る。
【0116】印加点P1はプリドライバ24のVCC端
子に接続されている。そして、プリドライバ24は、C
PU21からのトランジスタQ1に関するデューティ比
駆動信号に基づいて、印加点P1の電圧(本実施形態で
はDC12V)をLO端子を介してトランジスタQ1の
ゲートに印加可能にされている。
【0117】(作用)次に、第5実施形態の作用を説明
する。制御装置20は、第4実施形態と同様にモータ6
が力行状態であると判定すると、トランジスタQ1,Q
2を交互にオンオフ制御する(図12参照)。このと
き、トランジスタQ1をオンすると、トランジスタQ1
のドレインがグランド電位に落ちる。すると、コンデン
サC3が印加点P1の電位(DC12V)にチャージさ
れる。又、次にトランジスタQ1がオフすると、前記ト
ランジスタQ1のドレイン電位が12Vになるため、ダ
イオードD3とコンデンサC3との接続点の電位が24
Vになる。
【0118】このように、トランジスタQ1がオフする
と、ダイオードD3とコンデンサC3の接続点の電位
を、トランジスタQ2のソース電位よりも高くすること
ができる。
【0119】従って、このコンデンサC3の電圧が、ト
ランジスタQ2に関するデューティ比駆動信号(オン信
号の場合)に基づいて、トランジスタQ2のゲートに印
加される。このとき、トランジスタQ2のゲート電位V
gがソース電位Vsよりも高いため、トランジスタQ2
がオンする。
【0120】なお、本実施形態において、デューティ比
αの演算周期は、力行状態、回生状態に関係なく第4実
施形態と同様の周期で行われる。又、制御装置20は、
モータ6が回生状態であると判定すると、図13に示す
ようにトランジスタQ1,Q2を制御する。
【0121】すなわち、制御装置20は、トランジスタ
Q1,Q2を交互にオンオフ駆動する第1期間Taと、
トランジスタQ1をオフするとともにトランジスタQ2
のみをオンオフする第2期間Tbが繰り返し存在するよ
うに制御する。
【0122】第5実施形態では、第1期間Taは、充電
期間に相当するとともに、α演算が反映しない非反映期
間に相当する。第2期間Tbは、放電期間に相当すると
ともに、α演算が反映する反映期間に相当する。
【0123】すなわち、制御装置20は一定周期毎(本
実施形態では、演算周期である200μsec毎)に、
トランジスタQ1,Q2をそれぞれ固定デューティ比α
1及び固定デューティ比(1−|α1|)にてオンオフ
駆動する。
【0124】従って、第1期間Ta中の、トランジスタ
Q1のオンデューティ時間To(To=パルス周期×α
1)は、固定値である。そして、第1期間Ta中、トラ
ンジスタQ1は固定デューティ比α1にてオンオフ駆動
され、コンデンサC3を充電する。なお、固定デューテ
ィ比α1データは、予めROM22に格納されており、
制御装置20が回生状態と判定すると、この値に基づき
第1期間Taにおいて、PWM制御する。なお、本実施
形態では、パルス周期は50μsecである。
【0125】そして、このオンデューティ時間Toは、
第2期間Tbにおいて、トランジスタQ1がオフされて
いても、トランジスタQ2のゲート電位Vgがソース電
位Vsよりも高い状態を保持できる値とされている。す
なわち、ソース電位Vsよりもゲート電位Vgが常に大
きければ、トランジスタQ2は、オン制御できるからで
ある。
【0126】なお、第5実施形態での力行状態でのデュ
ーティ比α、デューティ比(1−|α|)は、第1実施
形態と同じである。又、回生状態の制御においては、ト
ランジスタQ2のデューティ比(1−|α|)はトラン
ジスタQ2が全オンする100%のデューティ比を含
む。すなわち、0≦|α|≦1としている。
【0127】従って、第5実施形態によれば、下記の効
果を奏する。 (1) 第5実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、回
生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)を
設けた。又、第1スイッチング素子及び第2スイッチン
グ素子をnチャンネル形MOSFETのトランジスタQ
1,Q2にて構成した。さらに、バッテリBとトランジ
スタQ1のドレイン間に接続されるとともに、トランジ
スタQ2のゲートに印加する電圧を発生するブートスト
ラップ回路BSを設けた。又、前記ブートストラップ回
路BSにはコンデンサC3(ブートストラップコンデン
サ)を含むように、同コンデンサC3の電位をトランジ
スタQ2のゲートに印加可能にしている。
【0128】一方、制御装置20は、力行状態と判定す
ると、トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御す
るようにした。又、回生状態と判定すると、トランジス
タQ2をオンオフ制御するとともに、トランジスタQ1
を固定デューティ比α1にてオンオフ制御する第1期間
Ta(200μsec)と、トランジスタQ1をオフに保
持するようにした第2期間Tb(200μsec)を含む
一定周期毎で制御を行うようにした。
【0129】上記のように、第5実施形態では、第1実
施形態等のチャージポンプ方式にてトランジスタQ2の
電源を確保している場合と異なっている。すなわち、ブ
ートストラップ回路BSを、力行状態及び回生状態のと
きのトランジスタQ2のゲートの電源としている。
【0130】第1実施形態のようにチャージポンプ方式
でトランジスタQ2の電源とした場合には、回生状態の
際にも、トランジスタQ2を全オンとしても問題なく作
動する。
【0131】しかし、第5実施形態のようにブートスト
ラップ回路BSを設けた場合、回生時に仮にトランジス
タQ1をオンしないと、コンデンサC3は充電されない
ことになる。このため、コンデンサC3が放電して、い
ずれゲート電位Vgがソース電位Vsよりも下がり、ト
ランジスタQ2がオンできなくなって回生電流の吸収が
できなくなる。
【0132】しかし、第5実施形態では、回生時にはト
ランジスタQ1を固定デューティ比α1にてPWM制御
する第1期間Taを設けているため、第2期間Tbにて
コンデンサC3を放電しても、十分にトランジスタQ2
をオンオフ駆動できる効果を奏する。
【0133】この結果、回生状態の際にも、回生電流を
バッテリに吸収することができる。前記第5実施形態を
下記のようにしても良い。 ○第5実施形態では、回生時には、一定周期毎に、固定
デューティ比にて第1スイッチング素子であるトランジ
スタQ1をオンオフ制御するようにした。この代わり
に、前記第1期間Taは、トランジスタQ1を固定デュ
ーティ比にてオンオフ制御し、第2期間Tbを可変デュ
ーティ比にてオンオフ制御するようにしても良い。
【0134】6.第6実施形態(請求項4、請求項9の
実施形態) 次に第6実施形態を図14〜図17を参照して説明す
る。なお、第6実施形態は、第5実施形態の回路構成と
同じであって、回生時の制御を変形した実施形態である
ため、第5実施形態と同一構成については、同一符号を
付してその説明を省略する。
【0135】なお、図16、図17は、昇圧回路100
の作用を示すためのものであって、説明の便宜上、ブー
トストラップ回路BS等の回路を省略し、本実施形態に
おける昇圧回路100の実質的な作用を等価回路的に示
したものである。
【0136】図14は、制御装置20のCPU21にお
いて、回生時の制御プログラムで実行される機能を示す
制御ブロック図である。第6実施形態では、回生時の制
御において、図14に示すようにガード機能部140
を、PWM演算部130と昇圧回路100との間に設け
ている。
【0137】なお、本実施形態では、力行時の制御は、
第5実施形態と同様に行う。回生時の制御においては、
第5実施形態と異なり、トランジスタQ1を全オフと
し、トランジスタQ2がオンオフ駆動するようにPWM
制御される。そして、トランジスタQ2のデューティ比
(1−|α|)はトランジスタQ2が全オンとならない
ように、言い換えると、必ずオフできるようにガード
(制限)されている。
【0138】具体的には、PWM演算部130で演算さ
れたデューティ比|α|がPWM演算部130により算
出されたとき、|α|がガード値(制限値)αg(0≦
|α|<αg<1)を超える場合には、αgを選択する
ようにされている。すなわち、この場合には、トランジ
スタQ2はデューティ比(1−αg)にてオン駆動され
る。
【0139】なお、ガード値αg以下のデューティ比と
した場合、後述するトランジスタQ2がオフしたとき
(モードII時)のコンデンサC3の充電により、トラン
ジスタQ2のゲート電位Vgがソース電位Vsよりも高
く維持するようにされている。すなわち、モードIIで
は、必ずトランジスタQ2がオフするように設定されて
いる。
【0140】図15は回生状態でのトランジスタQ1,
Q2の駆動パターンを示している。同図に示すように本
実施形態においても、第1期間Ta及び第2期間Tbが
交互に繰り返される駆動パターンとされている。第6実
施形態は第5実施形態と同様に第1期間Taは、充電期
間に相当するとともに、α演算が反映しない非反映期間
に相当する。第2期間Tbは、放電期間に相当するとと
もに、α演算が反映する反映期間に相当する。
【0141】第6実施形態では第1期間Ta中は、モー
ドIとモードIIとが交互に繰り返される。図15に示す
第1期間TaのモードI(トランジスタQ2がオン、ト
ランジスタQ1がオフ)のときは、図16に示すように
モータ6で発生した回生電力は、トランジスタQ2、コ
イルLを通じて回生電流I1がバッテリBに流れ込み吸
収される。
【0142】又、図15に示す第1期間TaのモードII
(トランジスタQ2がオフ、トランジスタQ1がオフ)
のときは下記の通りとなる。すなわち、モードIからモ
ードIIに遷移したときに、図17に示すようにトランジ
スタQ2はオフする。しかし、コイルL及びモータ6の
巻線(図示しない)に流れている電流は直ちには零には
ならない。コイルLではトランジスタQ1の寄生ダイオ
ードD1がオンして電流I2はGND(グランド)→ト
ランジスタQ1→コイルL→バッテリBに流れ、コイル
Lに蓄えられている電磁エネルギはバッテリBに吸収さ
れる。
【0143】この時、コイルLと寄生ダイオードD1の
カソードとの接続点P3の電位は、寄生ダイオードD1
がオンすることにより、GND(グランド)電位に落ち
るため、コンデンサC3をチャージすることができる。
【0144】一方、モータ6の図示しない巻線ではトラ
ンジスタQ2がオフし、回生電流が流れるルートが遮断
されるため、この回生電流I3によりコンデンサC2が
チャージされる。
【0145】このようにモードIIにおいては、トランジ
スタQ2が必ずオフし、ブートストラップ回路BSのコ
ンデンサC3がチャージされる。この結果、トランジス
タQ2のゲート電位Vgをソース電位Vsよりも高く維
持することができ、その後のトランジスタQ2のオンを
可能にしている。すなわち、第6実施形態では、回生状
態ではトランジスタQ1が全オフとなるが、上記のよう
にモードII時において、トランジスタQ2が必ずオフし
てコンデンサC3がチャージされるため、トランジスタ
Q2のオンが可能である。
【0146】第2期間Tbは、第5実施形態と同様にα
演算が反映されてトランジスタQ2がPWM制御にてオ
ンオフ駆動される。第6実施形態では、下記の効果があ
る。
【0147】(1) 第6実施形態では、目標出力電圧
VBPIG*と出力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ
6の力行、回生状態を判定する制御装置20(操舵状態
判定手段)を設けた。
【0148】又、第1スイッチング素子及び第2スイッ
チング素子をnチャンネル形MOSFETのトランジス
タQ1,Q2にて構成した。さらに、バッテリBとトラ
ンジスタQ1のドレインに接続されるとともに、トラン
ジスタQ2のゲートに印加する電圧を発生するブートス
トラップ回路BSを設けた。
【0149】一方、制御装置20は、力行状態と判定す
ると、トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御す
るようにした。又、回生状態と判定すると、トランジス
タQ1を全オフし、トランジスタQ2(第2スイッチン
グ素子)のみをオンオフ制御のためにPWM制御すると
ともに、同PWM制御では所定デューティ比(1−α
g)を越えてPWM制御しないように、デューティ制限
するようにした。すなわち、トランジスタQ2には必ず
オフする期間を含むようにオンオフ制御すべくPWM制
御した。
【0150】この結果、回生状態では、必ずトランジス
タQ2がオフする。このため、トランジスタQ2がオフ
している時間(モードIIの期間)に、電流I2はGND
(グランド)→トランジスタQ1(寄生ダイオードD
1)→コイルL→バッテリBに流れ、コイルLに蓄えら
れている電磁エネルギをバッテリBに吸収させることが
できる。
【0151】又、寄生ダイオードD1がオンすると、コ
ンデンサC3と寄生ダイオードD1との接続点がGND
電位になるため、コンデンサC3を充電でき、トランジ
スタQ2を駆動させることができる。
【0152】(2) 又、第6実施形態においても、回
生状態でトランジスタQ2がオンされるので、トランジ
スタQ2をオンした際に流れる電流による発熱量(ロ
ス)が少ないため、効率を上げることができる。
【0153】7.第7実施形態(請求項10、請求項1
1の実施形態) 次に第7実施形態を図2、図18及び図19を参照して
説明する。第7実施形態は、第4実施形態の構成及び第
4実施形態の回生時のトランジスタQ1,Q2の制御と
同一とされている。そして、力行状態のトランジスタQ
1,Q2の制御が第4実施形態と異なっている。
【0154】なお、本実施形態の制御装置20は、操舵
状態判定手段及びモータ6の負荷状態を判定する負荷状
態判定手段を構成している。負荷状態判定手段としての
制御装置20は、CPU21が、図2に示すように入力
した操舵トルクτ(操舵トルク信号)に基づいてモータ
6の負荷状態が高負荷か低負荷であるかを判定する。本
実施形態では、判定基準値として、0を採用し、操舵ト
ルクτが0の場合を低負荷とし、それ以外の場合を高負
荷と判定している。
【0155】なお、判定基準値は0以外であってもよ
く、要は、昇圧回路100により、昇圧が必要でない場
合の値を判定基準値とし、その判定基準値以下の操舵ト
ルクτが検出された場合を低負荷であるとし、そうでな
い場合を高負荷としてもよい。
【0156】そして、制御装置20が力行状態と判定
し、かつ、モータ6の負荷状態が高負荷であると判定し
た際には、図18に示すように第4実施形態の力行状態
のときと同様に、トランジスタQ1,Q2を交互にオン
オフ駆動する。なお、制御装置20が力行状態と判定
し、かつ、モータ6の負荷状態が高負荷であると判定し
た際には、第2実施形態の力行状態のときと同様に、ト
ランジスタQ1をオンオフ駆動し、一方、トランジスタ
Q2を全オフとしてもよい(図7)。
【0157】又、制御装置20が力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が低負荷であると判定した際に
は、図19に示すように、トランジスタQ1をPWM制
御によりオンオフ駆動するとともに、トランジスタQ2
を全オフとするデューティ比駆動信号をそれぞれ印加す
る。
【0158】この結果、モータ6の負荷状態が低負荷の
場合には、トランジスタQ2が全オフとなり、トランジ
スタQ2がオン作動することがない。第7実施形態では
下記の効果がある。
【0159】(1)第7実施形態では、目標出力電圧V
BPIG*と出力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6
の力行、回生状態を判定する制御装置20(操舵状態判
定手段)を設けた。又、制御装置20は、操舵トルクτ
(操舵トルク信号)に基づいてモータ6(電動機)の負
荷状態が高負荷か低負荷であるかを判定するように構成
した(負荷状態判定手段)。
【0160】制御装置20は、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が低負荷であると判定すると、
トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のみをオン
オフ制御(PWM制御)し、かつ、トランジスタQ2を
全オフするように制御した。又、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が高負荷であると判定すると、
両トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御(PW
M制御)するようにした。
【0161】一方、制御装置20は回生状態と判定する
と、トランジスタQ2(第2スイッチング素子)のみを
オンオフ制御(PWM制御)するようにした。この結
果、力行状態であって、モータ6の負荷状態が、低負荷
の場合、特に本実施形態では無負荷の場合には、トラン
ジスタQ2が全オフするため、トランジスタQ2の発熱
がなくなって、スイッチング損失(ロス)がなくなり、
効率を上げることができる。
【0162】又、操舵トルクτが0になった場合には、
トランジスタQ1のデューティ比αは0%(オンデュー
ティ時間Tα=0)となってくるので、トランジスタQ
1は全オフとなり、トランジスタQ1のスイッチング損
失もなくなる。
【0163】(2) 回生時には、第4実施形態の回生
時と同様の効果を奏する。 8.第8実施形態(請求項10、請求項12の実施形
態) 次に、第8実施形態について説明する。
【0164】前記第7実施形態では、チャージポンプを
トランジスタQ2の電源としていたが、第8実施形態で
は、第7実施形態の構成中、チャージポンプの代わりに
トランジスタQ2の電源としてブートストラップ回路B
Sを備えた構成としたところが異なっている。すなわ
ち、第8実施形態の構成は、第5実施形態と同一の構成
としているところが異なっている。
【0165】そして、第8実施形態では、制御装置20
が第7実施形態と同様に操舵状態判定手段として力行状
態と判定した場合には、制御装置20は負荷状態判定手
段として、モータ6の負荷状態が低負荷か、高負荷か否
かを判定する。高負荷と判定したときには、制御装置2
0は第7実施形態と同様に図18に示すようにトランジ
スタQ1,Q2にデューティ比駆動信号を印加する。
又、低負荷と判定した場合には第7実施形態と同様に図
19に示すようにトランジスタQ1,Q2にデューティ
比駆動信号を印加する。
【0166】さらに、制御装置20が回生状態と判定し
た場合には、第5実施形態と同様に図13に示すように
トランジスタQ1,Q2にデューティ比駆動信号を印加
する。
【0167】この結果、第8実施形態では、下記の効果
を奏する。 (1) 第8実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、回
生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)を
設けた。又、第1スイッチング素子及び第2スイッチン
グ素子をnチャンネル形MOSFETのトランジスタQ
1,Q2にて構成した。さらに、バッテリBとトランジ
スタQ1のドレインに接続されるとともに、トランジス
タQ2のゲートに印加する電圧を発生するブートストラ
ップ回路BSを設けた。同ブートストラップ回路BSに
はコンデンサC3を含むように構成し、コンデンサC3
の電位を印加可能に同コンデンサをトランジスタQ2
(第2スイッチング素子)のゲートに接続した。
【0168】制御装置20は、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が低負荷であると判定すると、
トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のみをオン
オフ制御(PWM制御)し、かつ、トランジスタQ2を
全オフするように制御した。又、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が高負荷であると判定すると、
両トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御(PW
M制御)するようにした。
【0169】この結果、第7実施形態の(1)の効果と
同様の効果を奏する。 (2)又、第8実施形態では、制御装置20は、回生状
態と判定すると、両トランジスタQ1,Q2を固定デュ
ーティ比α1にてオンオフ制御する第1期間Taと、ト
ランジスタQ1をオフに保持し、かつトランジスタQ2
をオンオフ駆動制御するようにした第2期間Tbを含む
周期で制御を行うようにした。
【0170】この結果、第5実施形態の(1)の効果と
同様の効果を奏する。 9.第9実施形態(請求項10、請求項13の実施形
態) 次に、第9実施形態について説明する。
【0171】第9実施形態は、第8実施形態のハード構
成と同一構成であり、かつ、力行状態のときの制御も第
8実施形態と同様に制御するようにされている。そし
て、第9実施形態は、回生状態のときの制御が第8実施
形態と異なっている。
【0172】なお、本実施形態においても、第8実施形
態と同様に制御装置20は、操舵状態判定手段及び負荷
状態判定手段を構成している。そして、制御装置20
は、回生状態と判定したときには、第6実施形態と同様
に図15に示すようにトランジスタQ1,Q2にデュー
ティ比駆動信号を印加するようにされている。
【0173】この結果、第9実施形態では、下記の効果
を奏する。 (1) 目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGとの偏
差に基づいて、モータ6の力行、回生状態を判定する制
御装置20(操舵状態判定手段)を設けた。又、第1ス
イッチング素子及び第2スイッチング素子をnチャンネ
ル形MOSFETのトランジスタQ1,Q2にて構成し
た。さらに、バッテリBとトランジスタQ1のドレイン
に接続されるとともに、トランジスタQ2のゲートに印
加する電圧を発生するブートストラップ回路BSを設け
た。同ブートストラップ回路BSにはコンデンサC3を
含むように構成し、コンデンサC3の電位を印加可能に
同コンデンサをトランジスタQ2(第2スイッチング素
子)のゲートに接続した。
【0174】制御装置20は、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が低負荷であると判定すると、
トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のみをオン
オフ制御(PWM制御)し、かつ、トランジスタQ2を
全オフするように制御した。又、力行状態と判定し、か
つ、モータ6の負荷状態が高負荷であると判定すると、
両トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御(PW
M制御)するようにした。
【0175】この結果、第7実施形態の(1)の効果と
同様の効果を奏する。 (2) 又、制御装置20は、回生状態と判定すると、
トランジスタQ1を全オフし、トランジスタQ2(第2
スイッチング素子)のみをオンオフ制御のためにPWM
制御するとともに、同PWM制御では所定デューティ比
(1−αg)を越えてPWM制御しないように、デュー
ティ制限するようにした。すなわち、トランジスタQ2
には必ずオフする期間を含むようにオンオフ制御するた
めにPWM制御した。
【0176】この結果、回生状態では、必ずトランジス
タQ2がオフする。このため、トランジスタQ2がオフ
している時間(モードIIの期間)に、電流I2はGND
(グランド)→トランジスタQ1(寄生ダイオードD
1)→コイルL→バッテリBに流れ、コイルLに蓄えら
れている電磁エネルギをバッテリBに吸収させることが
できる。
【0177】又、寄生ダイオードD1がオンすると、コ
ンデンサC3と寄生ダイオードD1との接続点がGND
電位になるため、コンデンサC3を充電でき、トランジ
スタQ2を駆動させることができる。
【0178】10.第10実施形態(請求項4、請求項
14の実施形態) 次に、第10実施形態について図12、図20を参照し
て説明する。第10実施形態では、第5実施形態と同一
構成については、同一符号を付してその説明を省略し、
第5実施形態の構成と異なるところを中心に説明する。
【0179】第5実施形態では、ダイオードD3のアノ
ードは印加点P1に接続した。それに対して、本実施形
態ではブートストラップ回路BSを構成しているダイオ
ードD3のアノードが電圧印加点P2、すなわち、トラ
ンジスタQ2のドレインに接続されているところが異な
っている。
【0180】他の構成は第5実施形態と同一構成であ
る。例えば、プリドライバ24は、CPU21からのト
ランジスタQ2に関するデューティ比駆動信号に基づい
て、コンデンサC3にチャージした電圧を、HO端子を
介してトランジスタQ2のゲートに印加する。又、プリ
ドライバ24は、CPU21からのトランジスタQ1に
関するデューティ比駆動信号に基づいて、印加点P1の
電圧(本実施形態ではDC12V)をLO端子を介して
トランジスタQ1のゲートに印加する。
【0181】本実施形態では、制御装置20は、操舵状
態判定手段を構成している。 (作用)上記のように構成された第10実施形態の作用
を説明する。
【0182】制御装置20が、第5実施形態と同様にモ
ータ6が力行状態であると判定すると、トランジスタQ
1,Q2を交互にオンオフ制御する(図12参照)。こ
の結果、コイルLでエネルギーの蓄積と放出とが繰り返
され、トランジスタQ2のドレイン側に放出の際の高電
圧が現れる。
【0183】すなわち、トランジスタQ1がオンして、
トランジスタQ2がオフすると、トランジスタQ1を介
して接地側に電流が流れる。次にトランジスタQ1がオ
フとなると、コイルLに流れる電流が遮断される。コイ
ルL1に流れる電流が遮断されると、この電流の遮断に
よる磁束の変化を妨げるように、オン作動しているトラ
ンジスタQ2のドレイン側に高電圧が発生する。この繰
り返しによって、トランジスタQ2のドレイン側に高電
圧が繰り返し発生し、コンデンサC2で平滑(充電)さ
れ、出力電圧VBPIG として点P2に生じる。
【0184】このようにして、トランジスタQ2のドレ
イン電位が上がるため、ブートストラップ回路BSのコ
ンデンサC3もブートストラップの働きで上がる。すな
わち、トランジスタQ1をオンすると、トランジスタQ
1のドレインがグランド電位に落ちる。すると、コンデ
ンサC3が電圧印加点P2の電位(トランジスタQ2の
ドレイン電位)にチャージされる。又、次にトランジス
タQ1がオフすると、前記トランジスタQ1のドレイン
電位が12Vになるため、ダイオードD3とコンデンサ
C3との接続点の電位が「12V+トランジスタQ2の
ドレイン電位」となる。
【0185】このように、トランジスタQ1がオフする
と、ダイオードD3とコンデンサC3の接続点の電位
を、トランジスタQ2のソース電位よりも高くすること
ができる。
【0186】従って、このコンデンサC3の電圧が、ト
ランジスタQ2に関するデューティ比駆動信号(オン信
号の場合)に基づいて、トランジスタQ2のゲートに印
加される。このとき、トランジスタQ2のゲート電位V
gがソース電位Vsよりも高いため、トランジスタQ2
がオンする。
【0187】又、制御装置20は、モータ6が回生状態
であると判定すると、トランジスタQ1を全オフし,ト
ランジスタQ2をオンオフ制御(PWM制御)する。こ
の場合、回生状態であるため、トランジスタQ1を全オ
フとしても、モータ6で発生した回生電力のため、トラ
ンジスタQ2のドレイン電位が上がる。このため、トラ
ンジスタQ1のオフによってトランジスタQ1のドレイ
ン電位が12Vになって、ダイオードD3とコンデンサ
C3との接続点の電位が「12V+トランジスタQ2の
ドレイン電位」となる。
【0188】この結果、トランジスタQ1がオフしてい
る場合、ダイオードD3とコンデンサC3の接続点の電
位を、トランジスタQ2のソース電位よりも高くするこ
とができる。
【0189】従って、このコンデンサC3の電圧が、ト
ランジスタQ2に関するデューティ比駆動信号(オン信
号の場合)に基づいて、トランジスタQ2のゲートに印
加される。このとき、トランジスタQ2のゲート電位V
gがソース電位Vsよりも高いため、トランジスタQ2
がオンする。
【0190】従って、第10実施形態によれば、下記の
効果を奏する。 (1) 第10実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と
出力電圧VBPIGとの偏差に基づいて、モータ6の力行、
回生状態を判定する制御装置20(操舵状態判定手段)
を設けた。
【0191】又、第1スイッチング素子及び第2スイッ
チング素子をnチャンネル形MOSFETのトランジス
タQ1,Q2にて構成した。さらに、トランジスタQ2
のドレインにコンデンサC3(ブートストラップコンデ
ンサ)を含むブートストラップ回路BSを接続し、同ブ
ートストラップ回路BSをトランジスタQ2(第2スイ
ッチング素子)の駆動源として、前記コンデンサC3の
電位を印可可能に同コンデンサC3をトランジスタQ2
のゲートに接続した。
【0192】一方、制御装置20は、力行状態と判定す
ると、トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフ制御
し、回生状態と判定すると、トランジスタQ2のみをオ
ンオフ制御した。
【0193】この結果、第10実施形態においても、回
生状態では、トランジスタQ1を全オフした状態でも、
トランジスタQ2のドレイン電位が回生電力により上が
り、結果的に、トランジスタQ2のゲート電位Vgをソ
ース電位Vsよりも高くする。このため、トランジスタ
Q2をオンオフ制御できるため、回生電流をバッテリB
に吸収することができる。
【0194】(2) 第10実施形態は、第5実施形態
のブートストラップ回路BSの接続構成の場合に比較し
て、下記の利点がある。第5実施形態では、回生時に
は、トランジスタQ1を固定デューティ比α1にて、P
WM制御する第1期間Taを設けることにより、第2期
間TbにてコンデンサC3を放電しても、トランジスタ
Q2をオンオフ駆動できるようにしていた。それに対し
て、第10実施形態では、トランジスタQ1を全オフに
することができるため、トランジスタQ1による発熱が
なくなり、効率を上げることができる。
【0195】(3) チャージポンプ方式は、コスト的
に高い回路となるが、第10実施形態においては、チャ
ージポンプ方式を採用せず、ダイオードとコンデンサか
らなる簡単な回路にて構成できるため、コスト的には、
チャージポンプ方式よりも安価にすることができる。
又、回生時の性能は、チャージポンプ方式と同等の性能
を得ることができる。
【0196】11.第11実施形態 (請求項15の実
施形態) 次に第11実施形態を図21及び図22を参照して説明
する。第11実施形態は、第2実施形態及び第1実施形
態の構成と同一であり、目標出力電圧VBPIG*を可変に
したところが異なっているため、異なるところを中心に
して説明する。
【0197】本実施形態のトランジスタQ1,Q2を制
御する制御装置20について説明する。図21は、制御
装置20の機能ブロック図を示している。すなわち、C
PU21内部において、プログラムで実行される機能を
示す制御ブロック図である。
【0198】同制御ブロック図で図示されている各部
は、独立したハードウエアを示すものではなく、CPU
21で実行される機能を示す。制御装置20は昇圧回路
制御手段を構成する。
【0199】CPU21は、目標出力電圧設定部16
0、演算器110、PID制御部120、PWM演算部
130、A/D変換部150を備えている。前記演算器
110、PID制御部120、PWM演算部130、A
/D変換部150は第1実施形態で説明したので、そち
らの説明を参照されたい。
【0200】第1実施形態及び第2実施形態では、目標
出力電圧VBPIG*を例えば20Vのように一定にしてい
た。それに対して、本実施形態では、目標出力電圧設定
部160により、q軸指令電流Iq*に応じて、目標出力
電圧VBPIG*を可変にしている。具体的には、目標出力
電圧設定部160は図21に示すようにq軸指令電流I
q*が大きい領域M3では、そうでない領域M1,M2に
比して目標出力電圧VBPIG*を低下させるように設定す
る。すなわち、目標出力電圧設定部160は、q軸指令
電流Iq*と目標出力電圧VBPIG*とからなる2次元マッ
プにて構成されており、ROM22に格納されている。
そして、CPU21は、q軸指令電流Iq*を入力する
と、この2次元マップを利用して、目標出力電圧VBPIG
*を算出する。
【0201】これは、例えば、据え切り、低速走行時等
の大出力時には、モータ回転数の追従性は要求されない
ので、昇圧させる必要がない。この場合、昇圧用のトラ
ンジスタQ1,Q2を完全に停止してもよい。低速(車
速0の場合を含む)走行時ではq軸指令電流Iq*は大き
い領域M3に入ってくるため、q軸指令電流Iq*が大き
い領域M3では目標出力電圧VBPIG*を低下させてやる
のである。この結果、昇圧回路100は昇圧を停止する
か、昇圧レベルを領域M1,M2よりも低下する。
【0202】又、中高速走行では、q軸指令電流Iq*は
それほど必要ではないが、モータ回転数だけ欲しい領域
M2であるので、q軸指令電流Iq*が大きい領域M3よ
り以上のレベルで、昇圧回路100にて昇圧させるので
ある。
【0203】又、高速走行では、モータ回転数の追従性
が要求されるため、昇圧させる必要がある領域M1とな
る。このため、q軸指令電流Iq*が大きい領域M2より
以上のレベルで、昇圧回路100にて昇圧させるのであ
る。
【0204】力行状態及び、回生状態時での制御は図2
2に示すように第2実施形態と同様に制御する。第11
実施形態の効果は下記の効果がある。
【0205】(1) 第11実施形態においても、第2
実施形態と同様の力行時、回生時の制御を行っているた
め、第2実施形態と同様の効果を奏する。 (2) 第11実施形態では、制御装置20(昇圧回路
制御手段)は、昇圧回路100の目標出力電圧VBPIG*
を設定する目標出力電圧設定部160(目標出力電圧設
定手段)と、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGと
の偏差に基づいてPID制御演算するPID制御部12
0(少なくともP制御する制御演算手段)と、PID制
御部120の演算値に基づいてPWM演算を行いデュー
ティ比を演算するPWM演算部130(PWM演算手
段)とを含むようにした。そして、PWM演算部130
にて演算されたデューティ比αに基づいて第1、第2ス
イッチング素子Q1,Q2をオンオフ制御するようにし
た。
【0206】さらに、目標出力電圧設定部160はモー
タ6の運転状況パラメータであるq軸指令電流Iq*(電
動機制御信号)を入力すると、その値に応じて目標出力
電圧VBPIG*を可変にした。
【0207】この結果、据え切り、低速走行時等の大出
力時には、モータ回転数の追従性は要求されないので、
これらの場合には、そうでない場合に比してq軸指令電
流Iq*が大きい領域M3では目標出力電圧VBPIG*を低
下させる。このため、コイルLやトランジスタQ1,Q
2での発熱を抑えることができ、ロスがなくなり、効率
を上げることができる。
【0208】12.第12実施形態 (請求項15の実
施形態) 次に第12実施形態を図23を参照して説明する。第1
2実施形態は、第11実施形態の一部を変更したもので
ある。
【0209】第11実施形態の目標出力電圧設定部16
0は、q軸指令電流Iq*と目標出力電圧VBPIG*とから
なる2次元マップにて構成した。本実施形態の目標出力
電圧設定部160は、車速Vと目標出力電圧VBPIG*と
からなる2次元マップにて構成されているところが異な
っている。
【0210】すなわち、本実施形態では、目標出力電圧
設定部160により、車速Vに応じて、目標出力電圧V
BPIG*を可変にしている。具体的には、目標出力電圧設
定部160は図23に示すように車速Vが低速走行領域
V1では、そうでない領域V2,V3に比して目標出力
電圧VBPIG*を小さくなるように設定する。このマップ
はROM22に格納されている。そして、CPU21
は、車速Vを入力すると、この2次元マップを利用し
て、目標出力電圧VBPIG*を算出する。
【0211】従って、第12実施形態では、下記の作用
をなす。第12実施形態においても、第11実施形態と
同様に、据え切り、低速走行時等の大出力時には、モー
タ回転数の追従性は要求されないので、昇圧させる必要
がない。従って、低速走行の場合には、この場合、昇圧
用のトランジスタQ1,Q2を完全に停止してもよい。
低速(車速0の場合を含む)走行領域V1では目標出力
電圧VBPIG*を低下させてやるのである。この結果、昇
圧回路100は昇圧を停止するか、昇圧レベルを領域V
2,V3よりも低下する。
【0212】又、中高速走行領域V2では、モータ回転
数だけ欲しい領域であるので、低速走行領域V1より以
上のレベルで、昇圧回路100にて昇圧させるのであ
る。又、高速走行領域V3では、モータ回転数の追従性
が要求されるため、昇圧させる必要がある領域となる。
このため、中高速走行領域V2より以上のレベルで、昇
圧回路100にて昇圧させるのである。
【0213】力行状態及び、回生状態時での制御は第1
1実施形態の図22に示すように同様に制御する。従っ
て、第12実施形態は、下記の効果を奏する。
【0214】(1) 第11実施形態の(1)と同様の
効果を奏する。 (2) 第12実施形態では、制御装置20(昇圧回路
制御手段)は、昇圧回路100の目標出力電圧VBPIG*
を設定する目標出力電圧設定部160(目標出力電圧設
定手段)と、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGと
の偏差に基づいてPID制御演算するPID制御部12
0(少なくともP制御する制御演算手段)と、PID制
御部120の演算値に基づいてPWM演算を行いデュー
ティ比を演算するPWM演算部130(PWM演算手
段)とを含むようにした。そして、PWM演算部130
にて演算されたデューティ比αに基づいて第1、第2ス
イッチング素子Q1,Q2をオンオフ制御するようにし
た。
【0215】さらに、目標出力電圧設定部160は車両
の運転状況パラメータである車速Vを入力すると、その
値に応じて目標出力電圧VBPIG*を可変にした。この結
果、第12実施形態では、据え切り、低速走行時等の大
出力時には、目標出力電圧VBPIG*を低下するため、コ
イルLやトランジスタQ1,Q2での発熱を抑えること
ができ、ロスがなくなり、効率を上げることができる。
【0216】13.第13実施形態 (請求項15の実
施形態) 次に第13実施形態を図24を参照して説明する。第1
3実施形態は、第11実施形態の一部を変更したもので
ある。
【0217】第11実施形態の目標出力電圧設定部16
0は、q軸指令電流Iq*と目標出力電圧VBPIG*とから
なる2次元マップにて構成した。それに対して、本実施
形態の目標出力電圧設定部160は、角速度ω(モータ
角速度)と目標出力電圧VBPIG*とからなる2次元マッ
プにて構成されているところが異なっている。
【0218】すなわち、本実施形態では、目標出力電圧
設定部160により、角速度ωに応じて、目標出力電圧
VBPIG*を可変にしている。具体的には、目標出力電圧
設定部160は図24に示すように角速度ωが遅い領域
ω1では、そうでない領域ω2,ω3に比して目標出力
電圧VBPIG*を小さくなるように設定する。このマップ
は、ROM22に格納されている。そして、CPU21
は、角速度ωを入力すると、この2次元マップを利用し
て、目標出力電圧VBPIG*を算出する。
【0219】従って、第13実施形態では、下記の作用
をなす。モータ回転数の追従性が問題になってくるの
は、モータ6が高速回転している時にモータ6の図示し
ない巻線に電流を流し込めるかどうかである。このた
め、モータ角速度ωに応じて出力電圧を上昇させてモー
タ回転数の追従性を向上させるのである。
【0220】このため、モータ角速度ωが遅い領域ω1
は、昇圧させる必要がない。従って、この場合には、こ
の場合、昇圧用のトランジスタQ1,Q2を完全に停止
してもよい。この領域ω1では目標出力電圧VBPIG*を
低下させてやるのである。この結果、昇圧回路100は
昇圧を停止するか、昇圧レベルを領域ω2,ω3よりも
低下する。
【0221】又、モータ角速度ωが速い領域ω3では、
昇圧させる必要がある領域となる。このため、領域ω1
より以上のレベルで、昇圧回路100にて昇圧させるの
である。又、領域ω1と領域ω3の中間域ω2では、領
域ω1より以上のレベルで、かつ、領域ω3以下のレベ
ルになるように昇圧回路100にて昇圧させるのであ
る。
【0222】力行状態及び、回生状態時での制御は第1
1実施形態の図22に示すように同様に制御する。従っ
て、第13実施形態は、下記の効果を奏する。
【0223】(1) 第11実施形態の(1)と同様の
効果を奏する。 (2) 第13実施形態では、制御装置20(昇圧回路
制御手段)は、昇圧回路100の目標出力電圧VBPIG*
を設定する目標出力電圧設定部160(目標出力電圧設
定手段)と、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGと
の偏差に基づいてPID制御演算するPID制御部12
0(少なくともP制御する制御演算手段)と、PID制
御部120の演算値に基づいてPWM演算を行いデュー
ティ比を演算するPWM演算部130(PWM演算手
段)とを含むようにした。そして、PWM演算部130
にて演算されたデューティ比αに基づいて第1、第2ス
イッチング素子Q1,Q2をオンオフ制御するようにし
た。
【0224】さらに、目標出力電圧設定部160はモー
タ6の運転状況パラメータであるモータ角速度ωを入力
すると、その値に応じて目標出力電圧VBPIG*を可変に
した。この結果、第13実施形態では、モータ角速度ω
に応じて出力電圧を上昇させてモータ回転数の追従性を
向上させた。すなわち、電圧が必要な時のみ出力電圧を
昇圧させることにより、常時昇圧する場合に比して、コ
イルL、及びトランジスタQ1,Q2の発熱を抑えるこ
とができる。
【0225】14.第14実施形態 (請求項15の実
施形態) 次に第14実施形態を図25を参照して説明する。第1
4実施形態は、第11実施形態の一部を変更したもので
ある。
【0226】第11実施形態の目標出力電圧設定部16
0は、q軸指令電流Iq*と目標出力電圧VBPIG*とから
なる2次元マップにて構成した。それに対して、本実施
形態の目標出力電圧設定部160は、操舵トルクτと目
標出力電圧VBPIG*とからなる2次元マップにて構成さ
れているところが異なっている。
【0227】すなわち、本実施形態では、目標出力電圧
設定部160により、操舵トルクτに応じて、目標出力
電圧VBPIG*を可変にしている。具体的には、目標出力
電圧設定部160は図25に示すように操舵トルクτが
小さい領域τ1では、そうでない領域τ2,τ3に比し
て目標出力電圧VBPIG*を小さくなるように設定する。
このマップは、ROM22に格納されている。そして、
CPU21は、操舵トルクτを入力すると、この2次元
マップを利用して、目標出力電圧VBPIG*を算出する。
【0228】従って、第14実施形態では、下記の作用
をなす。モータ回転数の追従性が問題になってくるの
は、モータ6が高速回転して逆起電力が大きくなった場
合である。この場合、モータ6に電流を流しこめなくな
るため、アシスト力が低下して操舵トルクが大きくなっ
てしまう。
【0229】このため、操舵トルクτをモニタし、操舵
トルクτに応じて出力電圧を上昇させてモータ6に電流
を流し込めるようにし、追従性を向上するのである。具
体的には、操舵トルクτに応じて出力電圧を上昇させて
モータ回転数の追従性を向上させるのである。
【0230】このため、操舵トルクτが小さい領域τ1
は、昇圧させる必要がない。従って、この場合には、こ
の場合、昇圧用のトランジスタQ1,Q2を完全に停止
してもよい。この領域τ1では目標出力電圧VBPIG*を
低下させてやるのである。この結果、昇圧回路100は
昇圧を停止するか、昇圧レベルを領域τ2,τ3よりも
低下する。
【0231】又、操舵トルクτが大きい領域τ3では、
昇圧させる必要がある領域となる。このため、領域τ1
より以上のレベルで、昇圧回路100にて昇圧させるの
である。又、領域τ1と領域τ3の中間域τ2では、領
域τ1より以上のレベルで、かつ、領域τ以下のレベル
になるように昇圧回路100にて昇圧させるのである。
【0232】力行状態及び、回生状態時での制御は第1
1実施形態の図22に示すように同様に制御する。従っ
て、第14実施形態は、下記の効果を奏する。
【0233】(1) 第11実施形態の(1)と同様の
効果を奏する。 (2) 第14実施形態では、制御装置20(昇圧回路
制御手段)は、昇圧回路100の目標出力電圧VBPIG*
を設定する目標出力電圧設定部160(目標出力電圧設
定手段)と、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGと
の偏差に基づいてPID制御演算するPID制御部12
0(制御演算手段)と、PID制御部120の演算値に
基づいてPWM演算を行いデューティ比を演算するPW
M演算部130(PWM演算手段)とを含むようにし
た。そして、PWM演算部130にて演算されたデュー
ティ比αに基づいて第1、第2スイッチング素子Q1,
Q2をオンオフ制御するようにした。
【0234】さらに、目標出力電圧設定部160は車両
の運転状況パラメータである操舵トルクτを入力する
と、その値に応じて目標出力電圧VBPIG*を可変にし
た。この結果、第14実施形態では、操舵トルクτに応
じて出力電圧を上昇させてモータ回転数の追従性を向上
させた。すなわち、電圧が必要な時のみ出力電圧を昇圧
させることにより、常時昇圧する場合に比して、コイル
L、及びトランジスタQ1,Q2の発熱を抑えることが
できる。
【0235】15.第15実施形態 (請求項16の実
施形態) 次に第15実施形態を図26を参照して説明する。第1
5実施形態は、第2実施形態の一部を変更したものであ
る。
【0236】本実施形態では、第2実施形態の構成にさ
らに、第6実施形態(図14参照)で説明したガード機
能部140が設けられている。なお、第6実施形態で
は、ガード機能部140は、回生時のみガード作用を行
ったが、本実施形態では、力行時と回生時には第2実施
形態の図7に示すようにトランジスタQ1,Q2をオン
オフ制御し、この制御中に、ガード機能部140を作用
させるようにしている。
【0237】本実施形態のガード機能部140は、何ら
かの理由によりPWM演算部130にてデューティ比α
を算出した結果が、α0を超える場合には、デューティ
比αとして、α0が決定される。
【0238】従って、第15実施形態では、力行時及び
回生時のいずれにおいても、PWM演算部130にて演
算されたデューティ比αがα0を超える場合には、ガー
ド機能部140にてα0に設定される。このため、昇圧
回路100の出力電圧が異常に大きくなることがなく、
この結果、昇圧回路100が破損する虞はない。
【0239】従って、第15実施形態では、第2実施形
態の作用効果を奏する以外にさらに下記の効果を奏す
る。 (1) 第15実施形態では、制御装置20(昇圧回路
制御手段)は、昇圧回路100の目標出力電圧VBPIG*
を設定する目標出力電圧設定部160(目標出力電圧設
定手段)と、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGと
の偏差に基づいてPID制御演算するPID制御部12
0(制御演算手段)と、PID制御部120の演算値に
基づいてPWM演算を行いデューティ比を演算するPW
M演算部130(PWM演算手段)とを含むようにし
た。そして、PWM演算部130にて演算されたデュー
ティ比αに基づいて第1、第2スイッチング素子Q1,
Q2をオンオフ制御するようにした。
【0240】そして、制御装置20(昇圧回路制御手
段)は、α0(所定デューティ比)を越えてPWM制御
しないように、デューティ制限するようにした。この結
果、RAM23に故障が生じたり、何らかの原因でモニ
タしている出力電圧VBPIG が異常値のときPWM演算
部130の演算結果であるデューティ比αが大きくなる
場合がある。本実施形態では、このような場合、ガード
機能部140によりデュティー制限を設けているため、
力行時及び回生時のいずれにおいても昇圧回路100の
破損を防止することができる。
【0241】○ 第16〜22実施形態 前記第1〜15実施形態の各実施形態は、アシスト制御
を実行中に、力行及び回生のための昇圧回路制御(以
下、昇圧制御という。)を行うものである。それに対し
て、第16〜22実施形態は、上記のような昇圧制御を
行っている際に、昇圧回路100自体に不具合が生じた
場合の制御の実施形態である。
【0242】第16〜22実施形態では、説明の便宜上
後記するS30の「通常の昇圧制御」は、第2実施形態
で説明した昇圧制御が行われていることを前提として説
明するが、これに限定されるものではない。もちろん、
第1〜15実施形態のいずれの昇圧制御を前提としても
以下の第16〜22実施形態を実現することは可能であ
る。
【0243】16.第16実施形態(請求項17、請求
項19の実施形態) 次に第16実施形態を図27を参照して説明する。第1
6実施形態は、第15実施形態の構成にさらに、制御装
置20が図27の制御を行うところが異なっている。
【0244】図27は、制御装置20のCPU21が実
行する昇圧回路100の昇圧制御と、アシスト制御を行
うルーチンである。この制御プログラムはROM22に
予め格納されている。
【0245】ステップ(以下、ステップをSという)1
0では、目標出力電圧VBPIG*と出力電圧VBPIGとの偏
差(VBPIG*−VBPIG)が第1基準値λ1(>0)以上
か否かを判定する。なお、第1基準値λ1は予めROM
22に格納されており、オープン故障又はショート故障
を判定するために、予め試験等で得られた値である。こ
のS10では、トランジスタQ1がオープン故障してい
るか、又はトランジスタQ2がショート故障しているか
否かを判定するのである。すなわち、トランジスタQ1
がオープン故障している場合や、トランジスタQ2がシ
ョート(短絡)故障している場合には、出力電圧VBPIG
は上昇しないため、第1基準値λ1以上の偏差があれ
ば、トランジスタQ1のオープン故障又はトランジスタ
Q2のショート故障とするのである。
【0246】第1基準値λ1未満のときは、オープン故
障又はショート故障ではなく正常であるためS20で時
間計測カウンタTime1を0にリセットし、S30で通常
の昇圧制御とアシスト制御を行い、S10に戻る。
【0247】本実施形態において、判定値は、(目標出
力電圧VBPIG*−第1基準値λ1)に相当する。すなわ
ち、S10で行う偏差(VBPIG*−VBPIG)≧第1基準
値λ1か否かの判定は、(目標出力電圧VBPIG*−第1
基準値λ1)≧出力電圧VBPIGを判定することと同じだ
からである。
【0248】なお、通常の昇圧制御とは、力行時及び回
生時の制御を含むものであり、具体的には、第2実施形
態で説明した図7に示す力行時及び回生時におけるトラ
ンジスタQ1、トランジスタQ2のオンオフ制御を行
う。
【0249】S10で第1基準値λ1以上の場合には、
オープン故障又はショート故障であるとしてS40で、
時間計測カウンタTime1をインクリメントし、S50で
第1所定時間T1経過したか否かを時間計測カウンタTi
me1に基づいて判定する。オープン故障又はショート故
障が第1所定時間T1経過していなければ、昇圧回路1
00は正常であると判定してS10にリターンする。こ
のS50で経過時間を判定するのは、たまたまそのよう
な場合があったとしても、オープン故障又はショート故
障が回復する場合があるから、これを排除するためであ
る。
【0250】S50において、第1所定時間T1経過し
ていたときは、昇圧回路100は異常であると判定し
て、S60で昇圧制御を中止し、代わりに、トランジス
タQ1を常時オフするとともに、トランジスタQ2を常
時オンする。この処理は、実際には、トランジスタQ1
はオープン故障しているか、或いはトランジスタQ2が
ショート故障しているが、制御においても、実際にトラ
ンジスタQ1をオフ制御及びトランジスタQ2をオン制
御するのである。
【0251】又、仮にトランジスタQ1がオープン故障
であって、トランジスタQ2が正常な場合であっても、
トランジスタQ2をオン制御することにより、回生時に
回生電流がバッテリBに流れるようにするのである。
【0252】続くS70でインストルメントパネル等に
設けられた図示しない警告灯に警告信号(報知信号)を
出力してを表示制御し、S80ではバッテリ電圧(12
V)によるアシスト制御を実行する。
【0253】すなわち、昇圧回路100での昇圧制御は
中止にするが、バッテリ電圧でのアシスト制御は可能で
あるので、この電圧の下で、アシスト制御を実行するの
である。従って、回生時には、回生電流をトランジスタ
Q2を介してバッテリBに流す。
【0254】本実施形態では、制御装置20は第2実施
形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パラメ
ータ検出手段、及び判定手段に相当する。第16実施形
態によれば、第15実施形態の作用効果を奏するととも
にさらに、下記の効果がある。
【0255】(1) 第16実施形態では、制御装置2
0は、昇圧回路100の出力電圧VBPIG(状態パラメー
タ)を検出する状態パラメータ検出手段、及び、出力電
圧VBPIGと判定値である(目標出力電圧VBPIG*−第1
基準値λ1)とを比較して昇圧回路100が正常か否か
を判定する判定手段として機能させている。
【0256】そして、制御装置20は、昇圧回路制御手
段として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100
の昇圧制御を中止するようにした(S60参照)。この
結果、昇圧回路100が故障している場合には、昇圧回
路100の昇圧制御を中止することができる。この結
果、昇圧回路100の異常時における昇圧回路100の
破壊を防止することができる。
【0257】(2) 本実施形態では、昇圧回路100
が正常でない場合には、警告灯(報知手段)にて報知す
るようにした。この結果、車両の運転者に昇圧回路10
0の故障を知らせることができる。
【0258】(3) 本実施形態では、昇圧回路100
が正常でない場合に、特に、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの差が第1基準値λ1以上の場合、トラ
ンジスタQ1がオープン故障又はトランジスタQ2がシ
ョート故障していると判定した(故障判定)。
【0259】そして、この場合には、トランジスタQ1
(第1スイッチング素子)を常時オフ制御し、トランジ
スタQ2(第2スイッチング素子)を常時オン制御する
ようにした。
【0260】この結果、昇圧回路100で昇圧した電圧
でアシスト制御はできないが、アシスト制御をバッテリ
電圧で継続実行できるとともに、回生時においては、回
生電流をバッテリBに吸収させることができる。
【0261】(4) 本実施形態では、出力電圧VBPIG
≦(目標出力電圧VBPIG*−第1基準値λ1)のとき、
トランジスタQ1がオープン故障又はトランジスタQ2
がショート故障していると判定することができる。
【0262】(5) 第16実施形態では、制御装置2
0(判定手段)は、異常状態が第1所定時間T1継続し
ているときに、昇圧回路100に異常が生じていると判
定した。第1所定時間T1内での異常状態の場合には、
異常と判定しないため、第1所定時間T1内で異常状態
が回復した場合を排除することができる。
【0263】17.第17実施形態(請求項17、請求
項18の実施形態) 第17実施形態を図28及び図29を参照して説明す
る。本実施形態では、第16実施形態のハード構成に、
さらに、図28に示すようにバッテリBと印加点P1と
接続点に、電源リレー200が設けられている。電源リ
レー200は制御装置20の制御信号により、オンオフ
する。なお、制御装置20が起動された状態では、電源
リレー200は制御装置20にてオン状態に制御されて
いるものとする。
【0264】さらに、モータ駆動装置35のFET81
UとFET82Uの接続点83Uとモータ6のU相の巻
線の接続点間には,相開放リレー210が設けられてい
る。又、モータ駆動装置35のFET81WとFET8
2Wの接続点83Wとモータ6のW相の巻線の接続点間
には,相開放リレー220が設けられている。両相開放
リレー210,220は制御装置20の制御信号によ
り、オンオフする。なお、制御装置20が起動された状
態では、両相開放リレー210,220は制御装置20
にてオン状態に制御されているものとする。
【0265】電源リレー200は第1開閉手段に相当
し、印加点P1はバッテリ電圧供給部に相当する。前記
相開放リレー210,220は第2開閉手段に相当す
る。又、本実施形態では、第16実施形態の制御中、図
29に示すようにS10の代わりにS10Aの判定を行
うとともに、S60〜S80の代わりに、S90及びS
100の処理を行った後、制御を終了するところが異な
っている。他のステップは同じであるため、同じステッ
プ符号を付して説明を省略する(以下の各実施形態につ
いても同一ステップについては同一符号を付してその説
明を省略することとする。)。
【0266】S10Aでは、出力電圧VBPIGと目標出力
電圧VBPIG*との偏差(VBPIG−VBPIG*)が第2基準
値λ2(>0)以上か否かを判定する。なお、第2基準
値λ2は予めROM22に格納されており、前記オープ
ン故障を判定するために、予め試験等で得られた値であ
る。このS10Aでは、トランジスタQ2がオープン故
障しているか否かを判定するのである。トランジスタQ
2がオープン故障している場合には、回生時には回生電
流がバッテリBに流れず、コンデンサC2が放電できな
いため、出力電圧VBPIGは上昇する。このため第2基準
値λ2以上の偏差があれば、トランジスタQ2がオープ
ン故障していると判定するのである。
【0267】偏差が第2基準値λ2未満のときは、S2
0に移行する。又、偏差が第2基準値λ2以上のとき
は、S40を介してS50に移行する。本実施形態にお
いて、判定値は、(第2基準値λ2+目標出力電圧VBP
IG*)に相当する。すなわち、S10Aで行う偏差(V
BPIG−VBPIG*)≧第2基準値λ2か否かの判定は、出
力電圧VBPIG≧(第2基準値λ2+目標出力電圧VBPIG
*)を判定することと同じだからである。
【0268】S50において、所定時間経過していると
判定した場合には、S90に移行する。S90では、相
開放リレー210,220へオフ制御信号を印加し、両
相開放リレー210,220を開放するとともに、トラ
ンジスタQ1,Q2への昇圧制御のためのデューティ比
駆動信号の出力を中止する。又、これと同時に制御装置
20は電源リレー200をオフ制御する。
【0269】この結果、昇圧回路100、及びモータ6
の2相(U相、W相)の巻線の電力供給が行われないよ
うに遮断される。この後、S100において、インスト
ルメントパネル等に設けられた図示しない警告灯に対し
て警告信号(報知信号)を出力して表示制御し、図29
の制御ルーチンを終了する。
【0270】本実施形態においても、制御装置20は第
2実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態
パラメータ検出手段、及び判定手段に相当する。第17
実施形態では第16実施形態の(5)の効果を奏すると
ともに下記の効果を奏する。
【0271】(1) 本実施形態では、制御装置20
は、昇圧回路100の出力電圧VBPIG(状態パラメー
タ)を検出する状態パラメータ検出手段と、及び、出力
電圧VBPIGと判定値である(第2基準値λ2+目標出力
電圧VBPIG*)とを比較して昇圧回路100が正常か否
かを判定する判定手段として機能させている。
【0272】そして、制御装置20は昇圧回路制御手段
として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100の
昇圧制御を中止するようにした(S90参照)。この結
果、昇圧回路100が故障している場合には、昇圧回路
100の昇圧制御を中止することができる。
【0273】(2) 又、第16実施形態と同様に昇圧
回路100が正常でない場合には、警告灯(報知手段)
にて報知するようにした。この結果、第16実施形態と
同様の効果を奏する。
【0274】(3) さらに、本実施形態では、昇圧回
路100が正常でない場合に、特に、出力電圧VBPIGと
目標出力電圧VBPIG*との偏差が第2基準値λ2以上の
場合、トランジスタQ2がオープン故障していると判定
した。
【0275】そして、この場合には、電源リレー200
(第1開閉手段)を作動して、昇圧回路100への電力
供給を停止した。又、相開放リレー210,220(第
2開閉手段)へオフ制御信号を印加して、両相開放リレ
ー210,220を開放し、モータ6に係る2相の巻線
への電力供給を遮断した。
【0276】この結果、昇圧回路100が故障している
場合には、マニュアルステアリングに移行させ、モータ
6が回生時においても回生電流が、昇圧回路100に流
れることがなくなる。このため、昇圧回路100を構成
しているコンデンサC2等の回路素子やモータ駆動装置
35の各回路素子の破壊を防止することができる。
【0277】(4) 本実施形態では、出力電圧VBPIG
≧(第2基準値λ2+目標出力電圧VBPIG*)のとき、
トランジスタQ2がオープン故障していると判定するこ
とができる。
【0278】18.第18実施形態(請求項17、請求
項18の実施形態)第18実施形態を図30を参照して
説明する。本実施形態のハード構成は、第17実施形態
のハード構成と同じである。
【0279】又、本実施形態では、図30に示すよう
に、第16実施形態の図27のルーチンの一部(図27
参照)と、第17実施形態のルーチンの一部(図29参
照)とを合わせたものにされている。
【0280】すなわち、第18実施形態の昇圧回路10
0の昇圧制御と、アシスト制御を行うルーチンは、S1
0〜S50,S90,S100の各ステップからなる。
本実施形態においても、制御装置20は第2実施形態で
説明した各手段に相当するとともに、状態パラメータ検
出手段、及び判定手段に相当する。
【0281】従って、第18実施形態では、下記の効果
を奏する。 (1) 本実施形態では、第16実施形態に記載の構成
を備えるため、第16実施形態の(1)、(2)、
(4)、(5)と同一の効果を奏する。
【0282】(2) 本実施形態では、昇圧回路100
が正常でない場合に、特に、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの差が第1基準値λ1以上の場合、トラ
ンジスタQ1がオープン故障又はトランジスタQ2がシ
ョート故障していると判定した。
【0283】そして、この場合には、第17実施形態と
同様に作動して、昇圧回路100及びモータ6に係る2
相の巻線への電力供給を遮断した。この結果、昇圧回路
100が故障している場合には、マニュアルステアリン
グに移行させ、モータ6が回生時においても回生電流
が、昇圧回路100に流れることがなくなる。このた
め、昇圧回路100を構成しているコンデンサC2等の
回路素子やモータ駆動装置35の各回路素子の破壊を防
止することができる。
【0284】19.第19実施形態(請求項17、請求
項18の実施形態) 第19実施形態を図31、図32を参照して説明する。
本実施形態のハード構成は、第17実施形態と同じ構成
を備え、さらに、トランジスタQ1のドレイン電圧VPI
G2が検出できるように、トランジスタQ1のドレインが
制御装置20の電圧入力ポートに接続されている。
【0285】そして、本実施形態の昇圧回路100の昇
圧制御と、アシスト制御を行うルーチンは、図32に示
すように、第18実施形態のルーチンのS10の代わり
にS110の判定が行われるところが異なっている。他
のステップは第18実施形態と同じである。
【0286】S110では、トランジスタQ1がショー
トしているか否かを判断するために、入力したドレイン
電圧VPIG2が第3基準値λ3(判定値)以下か否かを判
定する。なお、第3基準値λ3は予めROM22に格納
されており、ショート故障を判定するために、予め試験
等で得られた値であってグランド電位に近い値である。
このS110で、ドレイン電圧VPIG2が第3基準値λ3
以下であると判定した場合には、トランジスタQ1がシ
ョート故障しているとして、S40に移行する。又、ド
レイン電圧VPIG2が第3基準値λ3を超えている場合に
は、ショート故障していないものと判定し、S20に移
行する。
【0287】本実施形態においても、制御装置20は第
2実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態
パラメータ検出手段、及び判定手段に相当する。従っ
て、第19実施形態では、下記の効果を奏する。
【0288】(1) 第19実施形態では、制御装置2
0は、昇圧回路100の状態パラメータであるトランジ
スタQ1のドレイン電圧VPIG2を検出する状態パラメー
タ検出手段、及び、ドレイン電圧VPIG2と判定値である
第3基準値λ3とを比較して昇圧回路100が正常か否
かを判定する判定手段として機能させている。
【0289】そして、制御装置20は、昇圧回路制御手
段として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100
の昇圧制御を中止するようにした(S90参照)。この
結果、昇圧回路100が故障している場合には、昇圧回
路100の昇圧制御を中止することができる。
【0290】(2) 第16実施形態の(2)、(5)
と同様の効果を奏する。 (3) 第19実施形態では、昇圧回路100が正常で
ない場合に、特に、トランジスタQ1のドレイン電圧V
PIG2が第3基準値λ3以下であると判定した場合には、
トランジスタQ1がショート故障していると判定した。
そして、この場合には、第17実施形態と同様に作動
し、昇圧回路100及びモータ6に係る2相の巻線への
電力供給を遮断した。
【0291】仮にトランジスタQ1がショート故障して
いると、バッテリBからコイルLを介してグランドに短
絡電流が流れてしまい、短絡電流が流れる回路素子が異
常発熱する虞がある。
【0292】それに対して、本実施形態では、上記のよ
うに構成したので、短絡電流による異常発熱の発生を防
止することができる。又、昇圧回路100が故障してい
る場合には、マニュアルステアリングに移行させ、モー
タ6が回生時においても回生電流が、昇圧回路100に
流れることがなくなる。このため、昇圧回路100を構
成しているコンデンサC2等の回路素子やモータ駆動装
置35の各回路素子の破壊を防止することができる。
【0293】(4) 第19実施形態では、制御装置2
0(状態パラメータ検出手段)は、状態パラメータとし
てトランジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレイ
ン電圧VPIG2を検出し、制御装置20(判定手段)は、
ドレイン電圧VPIG2が第3基準値λ3(判定値)以下の
とき、昇圧回路100が異常と判定した。
【0294】この結果、トランジスタQ1がショート故
障していると判定できる。 20.第20実施形態(請求項17、請求項18の実施
形態) 第20実施形態を図33を参照して説明する。
【0295】本実施形態のハード構成は、第17実施形
態と同様のハード構成としている。そして、本実施形態
の昇圧回路100の昇圧制御と、アシスト制御を行うル
ーチンは図33に示すように、第18実施形態のルーチ
ンのS10の代わりにS120の判定が行われるところ
が異なっている。他のステップは第18実施形態と同じ
である。
【0296】S120では、トランジスタQ2がオープ
ン故障しているか否かを判断するために、入力した出力
電圧VBPIGが第4基準値λ4(判定値)以上か否かを判
定する。なお、第4基準値λ4は予めROM22に格納
されており、オープン故障を判定するために、予め試験
等で得られた値である。このS120で、出力電圧VBP
IGが第4基準値λ4以上であると判定した場合には、ト
ランジスタQ2がオープン故障しているとして、S40
に移行する。又、出力電圧VBPIGが第4基準値λ4を未
満の場合には、オープン故障していないものと判定し、
S20に移行する。
【0297】本実施形態においても、制御装置20は第
2実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態
パラメータ検出手段、及び判定手段に相当する。従っ
て、第20実施形態では、下記の効果を奏する。
【0298】(1) 本実施形態では、制御装置20
は、昇圧回路100の出力電圧VBPIG(状態パラメー
タ)を検出する状態パラメータ検出手段、及び、出力電
圧VBPIGと判定値である第4基準値λ4とを比較して昇
圧回路100が正常か否かを判定する判定手段として機
能させている。
【0299】そして、制御装置20は、昇圧回路制御手
段として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100
の昇圧制御を中止するようにした。この結果、昇圧回路
100が故障している場合には、昇圧回路100の昇圧
制御を中止することができる。
【0300】(2) 第16実施形態の(2)、(5)
と同様の効果を奏する。 (3) 本実施形態では、昇圧回路100が正常でない
場合に、特に、トランジスタQ2のドレイン電圧(出力
電圧VBPIG)が第4基準値λ4以上であると判定した場
合には、トランジスタQ2がオープン故障していると判
定した。
【0301】そして、この場合には、第17実施形態と
同様に作動し、昇圧回路100及びモータ6に係る2相
の巻線への電力供給を遮断した。この結果、昇圧回路1
00が故障している場合には、マニュアルステアリング
に移行させ、モータ6が回生時においても回生電流が、
昇圧回路100に流れることがなくなる。このため、昇
圧回路100を構成しているコンデンサC2等の回路素
子やモータ駆動装置35の各回路素子の破壊を防止する
ことができる (4) 第20実施形態では、制御装置20(状態パラ
メータ検出手段)は、状態パラメータとしてトランジス
タQ2(第2スイッチング素子)のドレイン電圧(出力
電圧VBPIG)を検出し、制御装置20(判定手段)は、
ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)が第4基準値λ4(判
定値)以上のとき、昇圧回路100が異常と判定した。
【0302】この結果、トランジスタQ2がオープン故
障していると判定できる。 21.第21実施形態(請求項17、請求項18の実施
形態) 第21実施形態を図34を参照して説明する。
【0303】本実施形態のハード構成は、第17実施形
態と同じハード構成としている。そして、本実施形態の
昇圧回路100の昇圧制御と、アシスト制御を行うルー
チンは図34に示すように、第18実施形態のルーチン
のS10の代わりにS130の判定が行われるところが
異なっている。他のステップは第18実施形態と同じで
ある。
【0304】S130では、トランジスタQ2がモータ
駆動装置35を構成する回路間で地絡故障しているか否
かを判断するために、入力した出力電圧VBPIGが第5基
準値λ5(判定値)以下か否かを判定する。なお、第5
基準値λ5は予めROM22に格納されており、地絡故
障を判定するために、予め試験等で得られた値であって
グランド電位に近い値である。
【0305】このS130で、出力電圧VBPIGが第5基
準値λ5以下であると判定した場合には、トランジスタ
Q2が地絡故障しているとして、S40に移行する。
又、出力電圧VBPIGが第5基準値λ5を超えている場合
には、地絡故障していないものと判定し、S20に移行
する。
【0306】本実施形態においても、制御装置20は第
2実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態
パラメータ検出手段、及び判定手段に相当する。従っ
て、第21実施形態では、下記の効果を奏する。
【0307】(1) 本実施形態では、制御装置20
は、昇圧回路100の出力電圧VBPIG(状態パラメー
タ)を検出する状態パラメータ検出手段、及び、出力電
圧VBPIGと判定値である第5基準値λ5とを比較して昇
圧回路100が正常か否かを判定する判定手段として機
能させている。
【0308】そして、制御装置20は、昇圧回路制御手
段として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100
の昇圧制御を中止するようにした。この結果、昇圧回路
100が故障している場合には、昇圧回路100の昇圧
制御を中止することができる。
【0309】(2) 第16実施形態の(2)、(5)
と同様の効果を奏する。 (3) 本実施形態では、昇圧回路100が正常でない
場合に、特に、トランジスタQ2のドレイン電圧(出力
電圧VBPIG)が第5基準値λ5以下であると判定した場
合には、トランジスタQ2が地絡故障していると判定し
た。
【0310】そして、この場合には、第17実施形態と
同様に作動し、昇圧回路100及びモータ6に係る2相
の巻線への電力供給を遮断した。この結果、昇圧回路1
00が故障している場合には、マニュアルステアリング
に移行させ、モータ6が回生時においても回生電流が、
昇圧回路100に流れることがなくなる。このため、昇
圧回路100を構成しているコンデンサC2等の回路素
子やモータ駆動装置35の各回路素子の破壊を防止する
ことができる (4) 第21実施形態では、制御装置20(状態パラ
メータ検出手段)は、状態パラメータとしてトランジス
タQ2(第2スイッチング素子)のドレイン電圧(出力
電圧VBPIG)を検出し、制御装置20(判定手段)は、
ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)が第5基準値λ5(判
定値)以下のとき、昇圧回路100が異常と判定した。
【0311】この結果、トランジスタQ2が地絡故障し
ていると判定できる。 22−1.第22実施形態(請求項17、請求項18の
実施形態) 第22実施形態を図35及び図36を参照して説明す
る。
【0312】本実施形態のハード構成は、第17実施形
態のハード構成にさらに、図35に示すようにトランジ
スタQ1のソース側に電流検出器180が設けられてい
る。電流検出器180はトランジスタQ1に流れる電流
Iを検出して、その検出した信号(検出信号)を制御装
置20の電流入力ポートに入力する。なお、電流検出器
180は、トランジスタQ1のソース側に設けたが、ド
レイン側に接続してもよい。
【0313】図36は、制御装置20のCPU21が実
行する昇圧回路100の昇圧制御と、アシスト制御を行
うルーチンである。この制御ルーチンを開始すると、S
200では、力行時におけるトランジスタQ1に流れる
電流Iを電流検出器180が検出した検出信号に基づい
て検出する。S210では、前記電流Iが判定値である
第1電流基準値K1と比較する。なお、第1電流基準値
K1は予めROM22に格納されており、トランジスタ
Q1のショート故障を判定するために、予め試験等で得
られた値である。トランジスタQ1がショート故障した
場合には、そうでない場合に比べて大電流が流れるた
め、この大電流が流れたか否かを第1電流基準値K1に
て判定するのである。
【0314】電流Iが第1電流基準値K1以上の場合に
は、トランジスタQ1がショート故障しているとしてS
220で時間計測カウンタTime2をインクリメントし、
S230で第2所定時間T2経過したか否かを時間計測
カウンタTime2に基づいて判定する。
【0315】ショート故障が第2所定時間T2経過して
いなければ、昇圧回路100は正常であると判定してS
200にリターンする。このS230で経過時間を判定
するのは、たまたまそのような場合があったとしても、
ショート故障が回復する場合があるから、これを排除す
るためである。
【0316】第2所定時間T2経過していたときは、昇
圧回路100は異常であると判定して、S240におい
て、インストルメントパネル等に設けられた図示しない
警告灯に対して警告信号(報知信号)を出力して表示制
御する。続く、S250では、相開放リレー210,2
20へオフ制御信号を印加し、両相開放リレー210,
220を開放するとともに、トランジスタQ1,Q2へ
の昇圧制御のためのデューティ比駆動信号の出力を中止
する。又、これと同時に制御装置20は電源リレー20
0をオフ制御する。この結果、昇圧回路100、及びモ
ータ6の2相(U相、W相)の巻線の電力供給が行われ
ないように遮断される。すなわち、昇圧回路100及び
モータ6の電力供給を停止することにより、マニュアル
ステアリングとする。この処理後、本制御ルーチンを終
了する。
【0317】S210において、電流Iが第1電流基準
値K1未満の場合には、トランジスタQ1はショート故
障ではないと判定し、次にS260で電流Iが第2電流
基準値K2以上か否かを判定する。なお、第2電流基準
値K2(<K1)は予めROM22に格納されており、
トランジスタQ2のショート故障を判定するために、予
め試験等で得られた値である。
【0318】なお、力行時において、トランジスタQ1
が正常に作動し、トランジスタQ2がショート故障して
いる場合、トランジスタQ1がオンした瞬間にトランジ
スタQ2に短絡電流が流れる。そして、トランジスタQ
1がオフすると、トランジスタQ2の短絡電流が遮断さ
れる。このとき、トランジスタQ2がショート故障して
いる場合、トランジスタQ1がショート故障している場
合に比してトランジスタQ1に流れる電流(トランジス
タQ1がオン時の電流)は少ない。従って、第2電流基
準値K2はトランジスタQ1がショート故障時に流れる
電流値より小さい値であって、トランジスタQ2がショ
ート故障しているときに流れる電流を判定できる値とさ
れている。
【0319】S260において、電流Iが第2電流基準
値K2以上の場合には、トランジスタQ2がショート故
障であると判定し、S270でS220とは異なる他の
時間計測カウンタTime3をインクリメントする。次のS
280で第3所定時間T3経過したか否かを時間計測カ
ウンタTime3に基づいて判定する。
【0320】ショート故障が第3所定時間T3経過して
いなければ、昇圧回路100は正常であると判定してS
200にリターンする。このS280で経過時間を判定
するのは、たまたまそのような場合があったとしても、
ショート故障が回復する場合があるから、これを排除す
るためである。
【0321】第3所定時間T3経過していたときは、昇
圧回路100は異常であると判定して、S290で、S
240と同様に警告灯に対して警告信号(報知信号)を
出力して表示制御する。続く、S300では、S250
と同様に処理してマニュアルステアリングとする。この
処理後、本制御ルーチンを終了する。
【0322】又、S260において、電流Iが第2電流
基準値K2未満のときは、両トランジスタQ1,Q2と
もショート故障ではなく正常であるため、S310で両
時間計測カウンタTime2,Time3を0にリセットし、S
320で通常の昇圧制御とアシスト制御を行い、S21
0に戻る。
【0323】第22実施形態においても、制御装置20
は第2実施形態で説明した各手段に相当し、又、判定手
段に相当する。又、制御装置20及び電流検出器180
とにより状態パラメータ検出手段を構成している。
【0324】従って、第22実施形態では、下記の効果
を奏する。 (1) 本実施形態では、制御装置20と電流検出器1
80とにより、昇圧回路100の状態パラメータである
トランジスタQ1に流れる電流(状態パラメータ)を検
出する状態パラメータ検出手段とした。又、制御装置2
0は、前記電流Iと判定値である第1電流基準値K1及
び第2電流基準値K2とを比較して昇圧回路100が正
常か否かを判定する判定手段として機能させている(S
210,S260)。
【0325】そして、制御装置20は、昇圧回路制御手
段として、前記判定した結果に応じて、昇圧回路100
の昇圧制御を中止するようにした(S250,S30
0)。この結果、昇圧回路100が故障している場合に
は、昇圧回路100の昇圧制御を中止することができ
る。
【0326】(2) 第16実施形態の(2)と同様の
効果を奏する(S240,290参照)。 (3) 第22実施形態では、昇圧回路100が正常で
ない場合に、特に、トランジスタQ1に流れる電流Iが
判定値である第1電流基準値K1以上であると判定した
場合には、トランジスタQ1がショート故障していると
判定した(S210参照)。そして、この場合には、第
17実施形態と同様に作動し、昇圧回路100及びモー
タ6に係る2相の巻線への電力供給を遮断した。
【0327】この結果、第19実施形態の(3)の効果
と同じ理由から、第19実施形態の(3)で記載した効
果を奏することができる。 (4) 第22実施形態では、トランジスタQ1に流れ
る電流Iが判定値である第1電流基準値K1未満でか
つ、第2電流基準値K2以上であると判定した場合に
は、トランジスタQ2がショート故障していると判定し
た(S260参照)。そして、この場合には、第17実
施形態と同様に作動し、昇圧回路100及びモータ6に
係る2相の巻線への電力供給を遮断した。
【0328】この結果、上記(3)と同様に第19実施
形態の(3)で記載した効果を奏することができる。 (5) 第22実施形態では、S230で第2所定時間
T2経過した後に、昇圧回路100、モータ6(電動
機)への電力供給を停止した。
【0329】この結果、第2所定時間T2内にトランジ
スタQ1のショート故障が回復した場合や、誤判定の場
合を排除でき、その後の昇圧制御や、アシスト制御を好
適に行うことができる。
【0330】(6) 第22実施形態では、S270で
第3所定時間T3経過した後に、昇圧回路100、モー
タ6(電動機)への電力供給を停止した。この結果、第
3所定時間T3内にトランジスタQ2のショート故障が
回復した場合や、誤判定の場合を排除でき、その後の昇
圧制御や、アシスト制御を好適に行うことができる。
【0331】(7) 第22実施形態では、制御装置2
0及び電流検出器180(状態パラメータ検出手段)
は、状態パラメータとしてトランジスタQ1(第1スイ
ッチング素子)に流れる電流Iを検出し、制御装置20
(判定手段)は、前記電流Iと第1電流基準値K1、第
2電流基準値K2(判定値)とを比較して、昇圧回路1
00が異常と判定するようにした。この結果、トランジ
スタQ1、トランジスタQ2の異常が判定できる。
【0332】22−2.第22実施形態の変形例 次に、第22実施形態の変形例を図37を参照して説明
する。なお、この変形例は、請求項19の実施形態であ
る。
【0333】この変形例では、制御装置20のCPU2
1が実行する昇圧回路100の昇圧制御と、アシスト制
御を行うルーチンの一部が先の第22実施形態のルーチ
ンと異なっている。図37は、その変形例のルーチンを
示している。
【0334】図37に示すように、先に説明した制御ル
ーチン(図36参照)のS300の代わりに、S330
及びS340の処理を行うところが異なっている。S3
30では、トランジスタQ1を常時オフするとともに、
トランジスタQ2を常時オンする。すなわち、実際に
は、トランジスタQ2がショート故障しているが、制御
においても、トランジスタQ1をオフ制御し、かつトラ
ンジスタQ2をオン制御する。
【0335】この結果、昇圧回路100での昇圧制御は
中止にするが、バッテリ電圧(本実施形態では12V)
でのアシスト制御は可能であるので、この電圧の下で、
アシスト制御を実行するのである。従って、回生時に
は、回生電流をトランジスタQ2を介してバッテリBに
流すことができる。
【0336】この変形例では、第22実施形態の(1)
〜(3)、(5)〜(7)の効果を奏するとともに、ト
ランジスタQ2がショート故障の場合には、バッテリ電
圧でのアシスト制御ができる。
【0337】○第23〜30実施形態 第16〜22実施形態の各実施形態は、昇圧制御を行っ
ている最中に、昇圧回路100に不具合が生じた場合の
制御の実施形態である。それに対して、第223〜30
実施形態は、車両のイグニッションスイッチがオンされ
たとき、イニシャルチェックを行って、昇圧回路100
に異常があるか否かの判定を行い、異常がある場合の制
御の実施形態である。
【0338】なお、第23〜30実施形態では、説明の
便宜上後記するS520の「昇圧制御」は、第2実施形
態で説明した昇圧制御が行われていることを前提として
説明するが、これに限定されるものではない。もちろ
ん、第1〜15実施形態のいずれの昇圧制御を前提とし
ても第23〜30実施形態を実現することは可能であ
る。
【0339】23−1.第23実施形態(請求項20、
請求項22の実施形態) 第23実施形態を図38〜図40を参照して説明する。
なお、第1〜22実施形態ではその構成作用において
は、直接関係しないため説明はしなかったが、車両には
イグニッションスイッチIGSが備えてられている。そ
して、第23実施形態でも同様に図38に示すようにイ
グニッションスイッチIGSが設けられており、同イグ
ニッションスイッチIGSをオンすると、制御装置20
に電力が供給される。
【0340】そして、第23実施形態では、第19実施
形態の構成(図31参照)に図39に示すように下記の
構成を付加したところが異なっている。なお、図39は
昇圧回路100の電気回路図である。
【0341】イグニッション回路φはイグニッションス
イッチIGSがオンすると、イグニッション電圧VIGが
印加されるようになっている。本実施形態ではイグニッ
ション電圧VIGはバッテリ電圧と同じ電圧である。イグ
ニッション回路φの接続点P4と、印加点P1とコイル
Lとの接続点P5間には、抵抗R1が接続されている。
抵抗R1は、接続点P4,P5間に電流がほとんど流れ
ない高抵抗のものとしている。前記抵抗R1が接続点P
4,P5間に接続されることにより、プルアップ回路が
構成されている。
【0342】そして、本実施形態では、制御装置20
は、下記の制御をイグニッションスイッチIGSがオン
された際に図41に示すイニシャルチェックルーチンを
含む制御プログラムを実行する。この制御プログラムは
ROM22に予め格納されている。なお、イグニッショ
ンスイッチIGSがオンされる以前は、電源リレー20
0及び相開放リレー210,220はオフ状態である。
【0343】イグニッションスイッチIGSがオンされ
ると、S400では、CPU21は、ROM22、RA
M23のチェックを行う。イグニッションスイッチIG
Sのオンにより、イグニッション回路φにはバッテリ電
圧と等しいイグニッション電圧VIGが印加される。そし
て、電源リレー200がオン状態となっていなくても、
昇圧回路100のドレイン電圧VPIG2がバッテリ電圧に
プルアップされる。
【0344】S410で制御装置20のインタフェース
回路(図示しない)、スペシャルファンクションレジス
タ等の各種レジスタの初期設定を行う。S420でトラ
ンジスタQ1に全オン信号を出力し、S430でトラン
ジスタQ1のドレイン電圧VPIG2を検出する(読み込
む)。
【0345】S440ではトランジスタQ1のドレイン
電圧VPIG2が第6基準値λ6(>0)以上か否かを判定
する。第6基準値λ6は予めROM22に格納されてお
り、トランジスタQ1のオープン故障を判定するため
に、予め試験等で得られた値である。
【0346】すなわち、トランジスタQ1がオープン故
障していない場合、前記全オン信号の印加により、トラ
ンジスタQ1が導通するため、トランジスタQ1のドレ
イン電圧VPIG2は下がる。この値は、第6基準値λ6未
満であるため、トランジスタQ1はオープン故障ではな
いと判定する。
【0347】一方、トランジスタQ1がオープン故障の
場合には、前記全オン信号の印加によっても、トランジ
スタQ1は導通しないため、トランジスタQ1のドレイ
ン電圧VPIG2は下がらない。従って、ドレイン電圧VPI
G2が第6基準値λ6以上の場合には、トランジスタQ1
がオープン故障していると判定するのである。
【0348】S440でオープン故障ではないと判定し
た場合にはS510に移行する。S510では、電源リ
レー200及び相開放リレー210,220をオン制御
し、以後、S520で昇圧制御及びアシスト制御を行
う。
【0349】一方、S440でオープン故障であると判
定すると、S450で、時間計測カウンタTime4をイン
クリメントし、S460で第4所定時間T4経過したか
否かを時間計測カウンタTime4に基づいて判定する。
【0350】オープン故障が第4所定時間T4経過して
いなければ、昇圧回路100は正常であると判定してS
430にリターンする。このS460で経過時間を判定
するのは、たまたまそのような場合があったとしても、
オープン故障が回復する場合があるから、これを排除す
るためである。
【0351】S460において、第4所定時間T4経過
していたときは、昇圧回路100は異常であると判定し
て、続くS470でインストルメントパネル等に設けら
れた図示しない警告灯に警告信号(報知信号)を出力し
てを表示制御する。
【0352】そして、続くS480では、トランジスタ
Q1を常時オフするとともに、トランジスタQ2を常時
オンする。この処理は、実際には、トランジスタQ1は
オープン故障しているが、制御においては、実際にトラ
ンジスタQ1をオフ制御する。又、S480ではトラン
ジスタQ2をオン制御するのは、回生時に回生電流がバ
ッテリBに流れるようにするのである。
【0353】そして、S490で、電源リレー200,
相開放リレー210,220をオン制御し、S500
で、S520と同様に昇圧制御及びアシスト制御を行
う。すなわち、昇圧回路100での昇圧制御は中止にす
るが、バッテリ電圧でのアシスト制御は可能であるの
で、このバッテリ電圧の下で、アシスト制御を実行する
のである。従って、回生時には、回生電流をトランジス
タQ2を介してバッテリBに流す。
【0354】本実施形態では、制御装置20は第2実施
形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パラメ
ータ検出手段、第1故障判定手段及び第1素子制御手段
に相当する。又、第5基準値λ5は第1故障判定値に相
当する。抵抗R1は第1抵抗に相当する。
【0355】電源リレー200は第1開閉手段、相開放
リレー210,220は第2開閉手段に相当する。第2
3実施形態によれば、第2実施形態の効果の効果を奏す
るとともにさらに、下記の効果がある。
【0356】(1) 第23実施形態では、昇圧回路1
00の印加点P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続
されるとともに制御装置20(昇圧回路制御手段)にて
オンオフ制御される電源リレー200(第1開閉手段)
を設けた。又、トランジスタQ1(第1スイッチング素
子)のドレインと印加点P1間の接続点P5に対して抵
抗R1(第1抵抗)を介して接続され、イグニッション
スイッチIGSのオン時にイグニッション電圧VIGを印
加するプルアップ回路を設けた。
【0357】そして、制御装置20は、第1素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1をオン制御するようにした。さらに、制御装置20
は、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレ
イン電圧VPIG2を検出するドレイン電圧検出手段として
機能するとともに、ドレイン電圧VPIG2と第5基準値λ
5(第1故障判定値)とを比較して、昇圧回路100の
故障判定をする第1故障判定手段として機能する。
【0358】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で行うことができる。 (2) 第23実施形態では、モータ6(電動機)の電
力をオンオフする相開放リレー210,220(第2開
閉手段)を備えるようにした。
【0359】又、制御装置20が第1故障判定手段とし
て昇圧回路100を故障判定したときには、制御装置2
0(昇圧回路制御手段)は、電源リレー200及び相開
放リレー210,220をともにオン制御した(S49
0参照)。また、さらに、トランジスタQ1(第1スイ
ッチング素子)を常時オフ制御し、トランジスタQ2
(第2スイッチング素子)を常時オン制御するようにし
た(S480参照)。
【0360】この結果、昇圧回路100で昇圧した電圧
でアシスト制御はできないが、アシスト制御をバッテリ
電圧で実行できるとともに、回生時においては、回生電
流をバッテリBに吸収させることができる。
【0361】(3) 本実施形態では、昇圧回路100
が正常でない場合には、警告灯(報知手段)にて報知す
るようにした(S470参照)。この結果、車両の運転
者に昇圧回路100の故障を知らせることができる。
【0362】(4) 第23実施形態では、S450で
第4所定時間T4経過した後に、S470(警告灯表
示)の処理を行った。この結果、第4所定時間T4内に
トランジスタQ1のオープン故障が回復した場合を排除
できる。
【0363】(5) 第23実施形態では、S450で
第4所定時間T4経過した後に、S480の処理を行っ
た。この結果、第4所定時間T4内にトランジスタQ1
のオープン故障が回復した場合を排除できる。
【0364】23−2.第23実施形態の変形例 次に、第23実施形態の変形例を図41を参照して説明
する。図41は、変形例においてCPU21が処理する
制御フローチャートである。本変形例は、ハード構成
は、第23実施形態と同一であり、制御ルーチンが下記
のように異なっている。
【0365】すなわち、前記図40で示すフローチャー
トのうち、S480〜S500の処理が省略され、S4
70の処理が終了後、この制御ルーチンを終了するとこ
ろが異なっている。
【0366】この結果、トランジスタQ1にオープン故
障があった場合には、電源リレー200、相開放リレー
210,220はオンされず、オフ制御されていること
になる。
【0367】この変形例の効果は、上記第23実施形態
の(1)、(3)、(4)の効果と同一の効果を奏する
以外に下記の効果を奏する。 (1) この変形例では、トランジスタQ1にオープン
故障があったとされると、電源リレー200、相開放リ
レー210,220はオンされず、オフ制御されてい
る。
【0368】従って、トランジスタQ1がオープン故
障、すなわち、昇圧回路100が故障している場合、フ
ェールセーフを掛けることができる。 24.第24実施形態(請求項20、請求項21の実施
形態) 第24実施形態は、第23実施形態のハード構成と同一
であり、又、制御は、第23実施形態の変形例の図41
で示した制御と一部異なっている。
【0369】すなわち、図42に示すようにS420の
代わりにS420Aが、S440の代わりにS440A
の処理が行われるところが異なる。S420Aでは、ト
ランジスタQ1に全オフ信号を出力する。
【0370】又、S440AではS430で検出したト
ランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2が、第7基準値λ
7(>0)以下か否かを判定する。第7基準値λ7は予
めROM22に格納されており、トランジスタQ1のシ
ョート故障を判定するために、予め試験等で得られた値
である。
【0371】すなわち、トランジスタQ1がショート故
障していない場合、前記全オフ信号の印加により、トラ
ンジスタQ1はオフ状態のため、トランジスタQ1のド
レイン電圧VPIG2はバッテリ電圧にプルアップされたま
まである。
【0372】この値は、第7基準値λ7を超える値であ
るため、トランジスタQ1はショート故障ではないと判
定する。一方、トランジスタQ1がショート故障の場合
には、前記全オフ信号の印加によっても、トランジスタ
Q1はショートしているため、トランジスタQ1のドレ
イン電圧VPIG2は下がって、グランド電位に落ちてい
る。従って、ドレイン電圧VPIG2が第7基準値λ7以下
の場合には、トランジスタQ1がショート故障している
と判定するのである。
【0373】第24実施形態によれば、第2実施形態の
効果、第23実施形態の(3)の効果を奏する以外に下
記の効果を奏する。 (1) 第24実施形態では、昇圧回路100の印加点
P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続されるととも
に制御装置20(昇圧回路制御手段)にてオンオフ制御
される電源リレー200(第1開閉手段)を設けた。
又、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレ
インと印加点P1間の接続点P5に対して抵抗R1(第
1抵抗)を介して接続され、イグニッションスイッチI
GSのオン時にイグニッション電圧VIGを印加するプル
アップ回路を設けた。
【0374】そして、制御装置20は、第1素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1をオフ制御するようにした。さらに、制御装置20
は、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレ
イン電圧VPIG2を検出するドレイン電圧検出手段として
機能するとともに、ドレイン電圧VPIG2と第7基準値λ
7(第1故障判定値)とを比較して、昇圧回路100の
故障判定をする第1故障判定手段として機能する。
【0375】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で、行うことができる。 (2) 第24実施形態では、S450で第4所定時間
T4経過した後に、警告灯(報知手段)を駆動制御し
た。この結果、第4所定時間T4内にトランジスタQ1
のショート故障が回復した場合を排除できる。
【0376】(3) 本実施形態では、トランジスタQ
1にショート故障があったとされると、電源リレー20
0、相開放リレー210,220はオンされず、オフ制
御されている。
【0377】従って、トランジスタQ1がショート故障
の場合、すなわち、昇圧回路100が故障している場
合、フェールセーフを掛けることができる。 25.第25実施形態(請求項20、請求項21の実施
形態) 図43は第25実施形態においてCPU21が処理する
制御フローチャートである。
【0378】第25実施形態は、第23実施形態のハー
ド構成と同一であり、又、制御は、第23実施形態の変
形例の図41で示した制御と一部異なっている。すなわ
ち、S420の代わりにS420Bが、S430の代わ
りにS430Aが、S440の代わりにS440Bの処
理が行われるところが異なっている。
【0379】S420Bでは、トランジスタQ1に全オ
フ信号を出力し、かつ、同時にトランジスタQ2に全オ
ン信号を出力する。S430Aでは、トランジスタQ2
のドレイン電圧V(出力電圧VBPIG)を検出する。
【0380】S440BではS430Aで検出したトラ
ンジスタQ2のドレイン電圧すなわち、出力電圧VBPIG
が、第8基準値λ8(>0)以下か否かを判定する。第
8基準値λ8は予めROM22に格納されており、トラ
ンジスタQ2のオープン故障を判定するために、予め試
験等で得られた値である。
【0381】トランジスタQ1を全オフとした状態で
は、トランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2はプルアッ
プ回路によりバッテリ電圧にプルアップされたままであ
る。そして、トランジスタQ2が全オンの信号が印加さ
れた状態で、トランジスタQ2がオープン故障していな
い場合、トランジスタQ2のドレイン電圧(出力電圧V
BPIG)もバッテリ電圧となる。この値は、第8基準値λ
8を超える値であるため、トランジスタQ2はオープン
故障ではないと判定する。
【0382】一方、トランジスタQ2がオープン故障の
場合には、前記全オン信号の印加によっても、トランジ
スタQ2はオープン故障しているため、トランジスタQ
2のドレイン電圧(出力電圧VBPIG)は、バッテリ電圧
に達しない。従って、ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)
が第8基準値λ8以下の場合には、トランジスタQ2が
オープン故障していると判定するのである。
【0383】第25実施形態によれば、第2実施形態の
効果、第23実施形態の(3)、(4)の効果を奏する
以外に下記の効果を奏する。 (1) 第25実施形態では、昇圧回路100の印加点
P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続されるととも
に制御装置20(昇圧回路制御手段)にてオンオフ制御
される電源リレー200(第1開閉手段)を設けた。
又、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレ
インと印加点P1間の接続点P5に対して抵抗R1(第
1抵抗)を介して接続され、イグニッションスイッチI
GSのオン時にイグニッション電圧VIGを印加するプル
アップ回路を設けた。
【0384】そして、制御装置20は、第1素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1をオフ制御し、トランジスタQ2をオン制御するよう
にした。
【0385】さらに、制御装置20は、トランジスタQ
2(第2スイッチング素子)のドレイン電圧(出力電圧
VBPIG)を検出するドレイン電圧検出手段として機能す
るとともに、ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)と第8基
準値λ8(第1故障判定値)とを比較して、昇圧回路1
00の故障判定をする第1故障判定手段として機能す
る。
【0386】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で、行うことができる。 (2) 本実施形態では、トランジスタQ2にオープン
故障があったとされると、電源リレー200、相開放リ
レー210,220はオンされず、オフ制御されてい
る。従って、トランジスタQ2がオープン故障の場合、
すなわち、昇圧回路100が故障している場合、フェー
ルセーフを掛けることができる。
【0387】26.第26実施形態(請求項23、請求
項24の実施形態) 第26実施形態を図44、図45を参照して説明する。
第26実施形態は、第23の実施形態の構成を一部変更
するとともに、制御を変更したものである。
【0388】すなわち、第23実施形態でのプルアップ
回路の接続を図44に示すように、トランジスタQ2の
ドレインとの接続点P6に対して接続したところが異な
っている。なお、本実施形態でのプルアップ回路の抵抗
R2は、接続点P4,P6間に電流がほとんど流れない
高抵抗のものとしている。
【0389】そして、第26実施形態では、第23実施
形態の制御ルーチンのうち、S420の代わりにS42
0Bが、S440の代わりに第24実施形態のS440
Aの処理が行われるところが異なっている。
【0390】S420Bでは、トランジスタQ1に全オ
フ信号を出力し、かつ、同時にトランジスタQ2に全オ
ン信号を出力する。又、S440AではS430で検出
したトランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2が、第7基
準値λ7(>0)以下か否かを判定する。
【0391】両トランジスタQ1,Q2が正常な場合、
トランジスタQ1を全オフとし、トランジスタQ2を全
オンとした状態では、トランジスタQ1のドレイン電圧
VPIG2はプルアップ回路によりバッテリ電圧にプルアッ
プされたままである。すなわち、トランジスタQ1のド
レイン電圧VPIG2はバッテリ電圧となる。この値は、第
7基準値λ7を超える値であるため、トランジスタQ1
はショート故障ではないと判定する。
【0392】一方、トランジスタQ1がショート故障の
場合には、トランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2は、
グランド電位となって下がるため、バッテリ電圧に達し
ない。従って、ドレイン電圧VPIG2が第7基準値λ7以
下の場合には、トランジスタQ1がショート故障してい
ると判定するのである。
【0393】第26実施形態では、制御装置20は第2
実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パ
ラメータ検出手段、第2故障判定手段及び第2素子制御
手段に相当する。又、第7基準値λ7は第2故障判定値
に相当する。抵抗R2は第2抵抗に相当する。
【0394】電源リレー200は第1開閉手段、相開放
リレー210,220は第2開閉手段に相当する。第2
6実施形態によれば、第2実施形態の効果、第23実施
形態の(3)、(4)、第24実施形態の(2)、
(3)の効果を奏するとともにさらに、下記の効果があ
る。
【0395】(1) 第26実施形態では、昇圧回路1
00の印加点P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続
されるとともに制御装置20(昇圧回路制御手段)にて
オンオフ制御される電源リレー200(第1開閉手段)
を設けた。又、トランジスタQ2(第2スイッチング素
子)のドレインに対して抵抗R2(第2抵抗)を介して
接続され、イグニッションスイッチIGSのオン時にイ
グニッション電圧VIGを印加するプルアップ回路を設け
た。
【0396】そして、制御装置20は、第2素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1(第1スイッチング素子)及びトランジスタQ2(第
2スイッチング素子)の両者に対して同時にそれぞれオ
フ制御、オン制御するようにした。さらに、制御装置2
0は、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)のド
レイン電圧VPIG2を検出するドレイン電圧検出手段とし
て機能するとともに、ドレイン電圧VPIG2と第7基準値
λ7(第2故障判定値)とを比較して、昇圧回路100
の故障判定をする第2故障判定手段として機能する。
【0397】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で、行うことができる。 27−1.第27実施形態(請求項23、請求項25の
実施形態) 第27実施形態を図46を参照して説明する。
【0398】第27実施形態は、第26実施形態の構成
と同一とし、制御が一部異なっている。すなわち、第2
6実施形態の図45に示した制御ルーチンのうち、S4
20Bの代わりにS420Cが、S440Aの代わりに
S440Cの処理が行われるところが異なっている。
【0399】S420Cでは、トランジスタQ1,及び
トランジスタQ2に同時に全オフ信号を出力を出力す
る。又、S440CではS430で検出したトランジス
タQ1のドレイン電圧VPIG2が、第9基準値λ9(>
0)以下か否かを判定する。第9基準値λ9は予めRO
M22に格納されており、トランジスタQ2のショート
故障を判定するために、予め試験等で得られた値であ
る。
【0400】両トランジスタQ1,Q2が正常な場合、
トランジスタQ1、及びトランジスタQ2を全オフとし
た状態では、トランジスタQ2のドレイン電圧(出力電
圧VBPIG)はプルアップ回路によりバッテリ電圧にプル
アップされた状態となる。
【0401】すなわち、トランジスタQ2のドレイン電
圧(出力電圧VPIG2)はバッテリ電圧となる。又、この
ときトランジスタQ2はオフとされているため、トラン
ジスタQ1のドレイン電圧VPIG2は上がらない。この値
は、第9基準値λ9を超える値であるため、トランジス
タQ2はショート故障ではないと判定し、S510に移
行する。
【0402】一方、トランジスタQ2がショート故障の
場合には、トランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2は、
バッテリ電圧に上昇するため、ドレイン電圧VPIG2が第
9基準値λ9以上の場合には、トランジスタQ2がショ
ート故障していると判定するのである。
【0403】第27実施形態では、制御装置20は第2
実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パ
ラメータ検出手段、第2故障判定手段及び第2素子制御
手段に相当する。又、第9基準値λ9は第2故障判定値
に相当する。抵抗R2は第2抵抗に相当する。
【0404】電源リレー200は第1開閉手段、相開放
リレー210,220は第2開閉手段に相当する。第2
7実施形態によれば、第2実施形態の効果、第23実施
形態の(3)の効果を奏するとともにさらに、下記の効
果がある。
【0405】(1) 第27実施形態では、昇圧回路1
00の印加点P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続
されるとともに制御装置20(昇圧回路制御手段)にて
オンオフ制御される電源リレー200(第1開閉手段)
を設けた。又、トランジスタQ2(第2スイッチング素
子)のドレインに対して抵抗R2(第2抵抗)を介して
接続され、イグニッションスイッチIGSのオン時にイ
グニッション電圧VIGを印加するプルアップ回路を設け
た。
【0406】そして、制御装置20は、第2素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1(第1スイッチング素子)及びトランジスタQ2(第
2スイッチング素子)の両者に対して同時にそれぞれオ
フ制御するようにした。さらに、制御装置20は、トラ
ンジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレイン電圧
VPIG2を検出するドレイン電圧検出手段として機能する
とともに、ドレイン電圧VPIG2と第9基準値λ9(第2
故障判定値)とを比較して、昇圧回路100の故障判定
をする第2故障判定手段として機能する。
【0407】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で、行うことができる。 (2) 第27実施形態では、S450で第4所定時間
T4経過した後に、警告灯(報知手段)を駆動制御し
た。この結果、第4所定時間T4内にトランジスタQ2
のショート故障が回復した場合を排除できる。
【0408】(3) 第27実施形態では、モータ6
(電動機)の電力をオンオフする相開放リレー210,
220(第2開閉手段)を備えるようにした。又、制御
装置20が第2故障判定手段として昇圧回路100を故
障判定したときには、制御装置20(昇圧回路制御手
段)は、電源リレー200及び相開放リレー210,2
20をともにオン制御した(S490参照)。また、さ
らに、トランジスタQ1(第1スイッチング素子)を常
時オフ制御し、トランジスタQ2(第2スイッチング素
子)を常時オン制御するようにした(S480参照)。
【0409】この結果、昇圧回路100で昇圧した電圧
でアシスト制御はできないが、アシスト制御をバッテリ
電圧で実行できるとともに、回生時においては、回生電
流をバッテリBに吸収させることができる。
【0410】27−2.第27実施形態の変形例(請求
項23、24の実施形態) 図47は第23実施形態の変形例を示している。本変形
例は、ハード構成は、第27実施形態と同一であり、制
御ルーチンが下記のように異なっている。
【0411】すなわち、前記図46で示すフローチャー
トのうち、S480〜S500の処理が省略され、S4
70の処理が終了後、この制御ルーチンを終了するとこ
ろが異なっている。
【0412】この結果、トランジスタQ2にショート故
障があった場合には、電源リレー200、相開放リレー
210,220はオンされず、オフ制御されていること
になる。
【0413】この変形例の効果は、第2実施形態の効
果、第23実施形態の(3)の効果、上記第27実施形
態の(1)、(2)の効果と同一の効果を奏する以外に
下記の効果を奏する。
【0414】(1) この変形例では、S460で第4
所定時間T4経過していると判定されると、すなわち、
トランジスタQ1にオープン故障があったとされると、
電源リレー200、相開放リレー210,220はオン
されず、オフ制御されている。
【0415】従って、トランジスタQ2がショート故障
の場合、フェールセーフを掛けることができる。 28.第28実施形態(請求項25の実施形態) 図48は第28実施形態のCPU21が処理する制御フ
ローチャートである。本実施形態のハード構成は、第2
7実施形態と同一であり、制御ルーチンが下記のように
異なっている。
【0416】すなわち、図46のS420C,S43
0,S440Cの代わりに、それぞれS420D,43
0B,S440Dの処理を行う。S430Bでは、トラ
ンジスタQ1,トランジスタQ2の両者に全オン信号を
同時に出力する。又、S430BではトランジスタQ1
のドレイン電圧VPIG2、及びトランジスタQ2のドレイ
ン電圧(出力電圧VBPIG)を検出する。
【0417】そして、S440Dでは、ドレイン電圧V
PIG2が第10基準値λ10(>0)以上であって、か
つ、ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)が第10基準値λ
11(>0)以上の条件を満たしているか否かを判定す
る。
【0418】第10基準値λ10及び第11基準値λ1
1は予めROM22に格納されており、トランジスタQ
1のオープン故障を判定するために、予め試験等で得ら
れた値である。
【0419】両トランジスタQ1,Q2が正常な場合、
トランジスタQ1、及びトランジスタQ2を全オンとし
た状態では、トランジスタQ2のドレイン電圧(出力電
圧VBPIG)はプルアップ回路によりバッテリ電圧にプル
アップされても、両電圧はグランド電圧となる。
【0420】従って、両電圧がそれぞれ第10基準値λ
11未満、第11基準値λ11未満のときは、トランジ
スタQ1はオープン故障しておらず正常であるとしてS
510に移行する。
【0421】一方、トランジスタQ1がオープン故障し
ている場合、トランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2及
びトランジスタQ2のドレイン電圧(出力電圧VBPIG)
はグランド電圧にならない。すなわち、両電圧はそれぞ
れ第10基準値λ11以上、第11基準値λ11以上と
なるため、トランジスタQ1はオープン故障していると
る判定し、S450に移行する。
【0422】第28実施形態では、制御装置20は第2
実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パ
ラメータ検出手段、第2故障判定手段及び第2素子制御
手段に相当する。又、第10基準値λ10及び第11基
準値λ11は第2故障判定値に相当する。抵抗R2は第
2抵抗に相当する。
【0423】電源リレー200は第1開閉手段、相開放
リレー210,220は第2開閉手段に相当する。第2
8実施形態によれば、第2実施形態の効果、第23実施
形態の(3)〜、(5)、第27実施形態の(3)の効
果を奏するとともにさらに、下記の効果がある。
【0424】(1) 第28実施形態では、昇圧回路1
00の印加点P1(バッテリ電圧供給部)に対して接続
されるとともに制御装置20(昇圧回路制御手段)にて
オンオフ制御される電源リレー200(第1開閉手段)
を設けた。又、トランジスタQ2(第2スイッチング素
子)のドレインに対して抵抗R2(第2抵抗)を介して
接続され、イグニッションスイッチIGSのオン時にイ
グニッション電圧VIGを印加するプルアップ回路を設け
た。
【0425】そして、制御装置20は、第2素子制御手
段として、イグニッションスイッチIGSがオン時に、
電源リレー200をオン制御する前に、トランジスタQ
1(第1スイッチング素子)及びトランジスタQ2(第
2スイッチング素子)の両者に対して同時にそれぞれオ
ン制御するようにした。さらに、制御装置20は、トラ
ンジスタQ1(第1スイッチング素子)のドレイン電圧
VPIG2及びトランジスタQ2のドレイン電圧(出力電圧
VBPIG)を検出するドレイン電圧検出手段として機能す
るとともに、ドレイン電圧VPIG2と第10基準値λ10
(第2故障判定値)、ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)
と第11基準値λ11(第2故障判定値))とを比較し
て、昇圧回路100の故障判定をする第2故障判定手段
として機能する。
【0426】その結果、昇圧回路100の故障判定を、
イグニッションスイッチIGSをオンした後のイニシャ
ルチェック時の段階で、行うことができる。 28−2.第28実施形態の変形例(請求項23、24
の実施形態) 図49は第28実施形態の変形例を示している。本変形
例は、ハード構成は、第28実施形態と同一であり、制
御ルーチンが下記のように異なっている。
【0427】すなわち、前記図48で示すフローチャー
トのうち、S480〜S500の処理が省略され、S4
70の処理が終了後、この制御ルーチンを終了するとこ
ろが異なっている。
【0428】この結果、トランジスタQ2にショート故
障があった場合には、電源リレー200、相開放リレー
210,220はオンされず、オフ制御されていること
になる。
【0429】この変形例の効果は、第2実施形態の効
果、第23実施形態の(3)、(4)の効果、上記第2
8実施形態の(1)の効果と同一の効果を奏する以外に
下記の効果を奏する。
【0430】(1) この変形例では、S460で第4
所定時間T4経過していると判定されると、すなわち、
トランジスタQ1にオープン故障があったとされると、
電源リレー200、相開放リレー210,220はオン
されず、オフ制御されている。
【0431】従って、トランジスタQ2がショート故障
の場合、フェールセーフを掛けることができる。 29.第29実施形態(請求項23、請求項25の実施
形態) 第29実施形態は、第28実施形態の変形例の構成と同
一とし、制御が一部異なっている。
【0432】すなわち、図50に示すように第28実施
形態の図49に示した制御ルーチンのうち、S440D
の代わりにS440Eの処理が行われるところが異なっ
ている。
【0433】そして、S440Eでは、ドレイン電圧V
PIG2が第12基準値λ12(>0)以下であって、か
つ、ドレイン電圧(出力電圧VBPIG)が第13基準値λ
13(>0)以上の条件を満たしているか否かを判定す
る。
【0434】第12基準値λ12及び第13基準値λ1
3は予めROM22に格納されており、トランジスタQ
2のオープン故障を判定するために、予め試験等で得ら
れた値である。
【0435】両トランジスタQ1,Q2が正常な場合、
トランジスタQ1,Q2を全オンとした状態では、トラ
ンジスタQ2のドレイン電圧(出力電圧VBPIG)はプル
アップ回路によりバッテリ電圧にプルアップされても、
両電圧はグランド電圧となる。
【0436】従って、ドレイン電圧VPIG2が第12基準
値λ12(>0)以下であって、かつ、ドレイン電圧
(出力電圧VBPIG)が第13基準値λ13(>0)以上
の条件を満たさないため、トランジスタQ2は正常とし
判定して、S510に移行する。
【0437】一方、トランジスタQ2がオープン故障し
ている場合、トランジスタQ1のドレイン電圧VPIG2は
グランド電圧に落ち、トランジスタQ2のドレイン電圧
(出力電圧VBPIG)はグランド電圧にならず、バッテリ
電圧のままである。
【0438】すなわち、ドレイン電圧VPIG2は第12基
準値λ12以下、第13基準値λ13以上となるため、
トランジスタQ2はオープン故障していると判定し、S
450に移行する。
【0439】第29実施形態では、制御装置20は第2
実施形態で説明した各手段に相当するとともに、状態パ
ラメータ検出手段、第2故障判定手段及び第2素子制御
手段に相当する。又、第12基準値λ12及び第13基
準値λ13は第2故障判定値に相当する。抵抗R2は第
2抵抗に相当する。
【0440】電源リレー200は第1開閉手段、相開放
リレー210,220は第2開閉手段に相当する。第2
9実施形態によれば、第2実施形態の効果、第23実施
形態の(3)、第28実施形態の変形例の(1)の効果
を奏するとともにさらに、下記の効果がある。
【0441】(1) 第29実施形態では、S450で
第4所定時間T4経過した後に、警告灯(報知手段)を
駆動制御した。この結果、第4所定時間T4内にトラン
ジスタQ2のオープン故障が回復した場合を排除でき
る。
【0442】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ○ 操舵トルクτと、車速Vとを使用した実施形態に代
わって、操舵トルクτのみで、電動機制御信号を決定す
るようにしてもよい。
【0443】○ 第7〜9実施形態では、CPU21は
操舵トルクτに基づいてモータ6の負荷状態を判定した
が、指令電流設定部54で設定したq軸指令電流Iq*
(電動機制御信号)に基づいて、モータ6の負荷状態を
低負荷か高負荷かを判定してもよい。
【0444】この場合、負荷状態判定手段としての制御
装置20は、q軸指令電流Iq*(電動機制御信号)に
基づいてモータ6(電動機)の負荷判定を行う。 ○ 第7〜9実施形態では、モータ6はDCブラシレス
モータで構成したが、DCブラシ付モータにて構成して
もよい。この場合、CPU21では、加算部53の下段
に公知のアシスト指令電流演算部及び電流制御部を備え
る。そして、同アシスト電流演算部にて指令トルクτ*
に基づいてアシスト指令電流値(電動機制御信号)が演
算される。電流制御部はモータ電流がアシスト指令電流
値となるようにPWM演算を行い、その演算結果に基づ
いて、ブラシ付モータを駆動する公知の駆動回路を介し
てモータ6を駆動するようにされている。
【0445】このようなブラシ付モータを駆動する場合
において、前記アシスト指令電流値に基づいてモータ6
の負荷状態を低負荷か高負荷かを判定してもよい。この
場合、負荷状態判定手段としての制御装置20は、アシ
スト指令電流値(電動機制御信号)に基づいてモータ6
(電動機)の負荷判定を行う。
【0446】○ 第1〜14実施形態では、CPU21
は、昇圧回路100に対して、PID制御部120にて
PID制御を行ったが、この代わりにPI制御部を設け
て、PI制御を行っても良い。
【0447】PI制御部は、目標出力電圧(本実施形態
では20V)と、A/D変換部150を介して入力した
VBPIGとの偏差を縮小すべく比例(P)・積分(I)処
理を施して、トランジスタQ1,Q2の制御量を演算す
る回路である。PI制御部にて演算された制御量は、さ
らにPWM演算部130によって制御量に対応するデュ
ーティ比αが演算されてデューティ比駆動信号に変換さ
れ、該変換されたデューティ比駆動信号が昇圧回路10
0の各トランジスタQ1,Q2に印加される。
【0448】○ 第1〜14実施形態では、CPU21
は、昇圧回路100に対してPID制御部120にてP
ID制御を行ったが、この代わりにPD制御部を設け
て、PD制御を行っても良い。
【0449】PD制御部は、目標出力電圧(本実施形態
では20V)と、A/D変換部150を介して入力した
VBPIGとの偏差を縮小すべく比例(P)・微分(D)処
理を施して、トランジスタQ1,Q2の制御量を演算す
る回路である。PD制御部にて演算された制御量は、さ
らにPWM演算部130によって制御量に対応するデュ
ーティ比αが演算されてデューティ比駆動信号に変換さ
れ、該変換されたデューティ比駆動信号が昇圧回路10
0の各トランジスタQ1,Q2に印加される。
【0450】○ 第6実施形態、第9実施形態、第15
実施形態では各スイッチング素子のPWM制御では所定
デューティ比を越えてPWM制御しないように、デュー
ティ制限した。しかし、これらの実施形態に限らず、他
の実施形態においても同様にデューティ制限をしても良
い。この場合、他の実施形態においても、ガード機能部
140を同様に設けることにより、デュティー制限がで
き、このことにより、力行時及び回生時のいずれにおい
ても昇圧回路100の破損を防止することができる。
【0451】○ 第1〜14実施形態では、CPU21
は、昇圧回路100に対してPID制御部120にてP
ID制御を行ったが、この代わりにP制御部を設けて、
P制御を行っても良い。
【0452】P制御部は、目標出力電圧(本実施形態で
は20V)と、A/D変換部150を介して入力したV
BPIGとの偏差を縮小すべく比例(P)処理を施して、ト
ランジスタQ1,Q2の制御量を演算する回路である。
P制御部にて演算された制御量は、さらにPWM演算部
130によって制御量に対応するデューティ比αが演算
されてデューティ比駆動信号に変換され、該変換された
デューティ比駆動信号が昇圧回路100の各トランジス
タQ1,Q2に印加される。
【0453】○ 前記第16〜29実施形態では、昇圧
回路100が異常な場合、警告灯を警告信号にて点灯す
るようにしたが、警告灯以外に、ブザーや、ディスプレ
イ等の報知手段に報知信号を出力して、鳴動作動や警告
表示をするようにしてもよい。
【0454】○ 前記16〜29実施形態では、昇圧回
路100が異常な場合、所定時間(第1所定時間T1〜
第4所定時間)経過後、警告灯を警告信号にて点灯する
ようにしたが、この所定時間経過せずに、すぐに、警告
灯を点灯するようにしても良い。
【0455】○ 前記16〜29実施形態では、各ステ
ップ(S10,S10A,S110,S120,S13
0,S210,S260)において判定後、所定時間
(第1所定時間T1〜第4所定時間)経過後、昇圧回路
100の異常とした。
【0456】この代わりに、所定時間(第1所定時間T
1〜第4所定時間T4)経過を待たずに、前記各ステッ
プで異常判定した直後、警告灯を点灯させたり、各実施
形態で説明した、昇圧回路100異常時における他の必
要なステップを実行するようにしても良い。
【0457】次に、請求項に記載した発明以外の技術的
思想であって、前記実施形態及び別例から把握できるも
のについて、以下に記載する。 (1) 請求項1〜13のいずれかにおいて、第1スイ
ッチング素子及び/又は第2スイッチング素子のオンオ
フ制御とは、目標出力電圧と出力電圧との偏差を縮小す
べく、P制御,PI制御,PID制御のうちのいずれか
1つの制御にて制御量を演算され、この演算された値に
基づいてPWM制御されるものであることを特徴とする
電動パワーステアリング装置。こうすることにより、好
適に各スイッチング素子が制御される。
【0458】(2) 昇圧回路制御手段は、第1、第2
スイッチング素子を、前記制御量に対応するデューティ
比を含む可聴周波数外のデューティ比駆動信号にて駆動
することを特徴とする上記(1)に記載の電動パワース
テアリング装置。こうすると、昇圧回路の昇圧駆動中に
デューティ比駆動信号によって異音が生ぜず、運転者へ
の不快感を抑制することができる。
【0459】(3) 昇圧回路制御手段は、前記PWM
制御において、所定デュティー比以上では、PWM制御
しないようにデューティ制限することを特徴とする上記
(1)に記載の電動パワーステアリング装置。こうする
ことにより、デュティー制限を設けているため、力行時
及び回生時のいずれにおいても昇圧回路破損を防止する
ことができる。
【0460】(4) 負荷状態判定手段は、電動機の負
荷を判定する際に、操舵トルク信号を用いることを特徴
とする請求項10乃至請求項13のうちいずれか1項に
記載の電動パワーステアリング装置。こうすると、負荷
状態判定を操舵トルク信号によって、行うことができ
る。
【0461】(5) 負荷状態判定手段は、電動機の負
荷を判定する際に、電動機制御信号に基づいて行うこと
を特徴とする請求項10乃至請求項13のうちいずれか
1項に記載の電動パワーステアリング装置。こうする
と、負荷状態判定を電動機制御信号によって、行うこと
ができる。
【0462】(6) 運転状況パラメータは、電動機の
運転状況パラメータである電動機制御信号であることを
特徴とする請求項15に記載の電動パワーステアリング
装置。こうすると、据え切り、低速走行時等の大出力時
には、電動機回転数の追従性は要求されないので、これ
らの場合には、そうでない場合に比して電動機制御信号
が大きい領域では目標出力電圧を低下させ、昇圧コイル
や第1、第2スイッチング素子での発熱を抑えることが
でき、ロスがなくなり、効率を上げることができる。第
1実施形態のq軸指令電流Iq*が電動機制御信号に相当
する。
【0463】(7) 運転状況パラメータは、車両の運
転状況パラメータである車速であることを特徴とする請
求項15に記載の電動パワーステアリング装置。こうす
ると、据え切り、低速走行時等の大出力時には、目標出
力電圧を低下するため、昇圧コイルや第1、第2スイッ
チング素子での発熱を抑えることができ、ロスがなくな
り、効率を上げることができる。
【0464】(8) 運転状況パラメータは、電動機の
運転状況パラメータであるモータ角速度であることを特
徴とする請求項15に記載の電動パワーステアリング装
置。こうすると、モータ角速度に応じて出力電圧を上昇
させてモータ回転数の追従性を向上させ、電圧が必要な
時のみ出力電圧を昇圧させることにより、常時昇圧する
場合に比して、昇圧コイル、及び第1、第2スイッチン
グ素子の発熱を抑えることができる。
【0465】(9) 運転状況パラメータは、車両の運
転状況パラメータである操舵トルクであることを特徴と
する請求項15に記載の電動パワーステアリング装置。
こうすると、操舵トルクに応じて出力電圧を上昇させて
モータ回転数の追従性を向上させ、電圧が必要な時のみ
出力電圧を昇圧させることにより、常時昇圧する場合に
比して、昇圧コイル、及び第1、第2スイッチング素子
の発熱を抑えることができる。
【0466】(10) 状態パラメータ検出手段は、状
態パラメータとして昇圧回路の出力電圧を検出し、判定
手段は、前記出力電圧が目標出力電圧と関係する判定値
以下のとき、昇圧回路が異常と判定することを特徴とす
る請求項17に記載の電動パワーステアリング装置。こ
うすると、第1スイッチング素子がオープン故障又は第
2スイッチング素子がショート故障していると判定でき
る。
【0467】なお、第16実施形態及び第18実施形態
の(目標出力電圧VBPIG*−第1基準値λ1)が、目標
出力電圧と関係する判定値に相当する。 (11) 状態パラメータ検出手段は、状態パラメータ
として昇圧回路の出力電圧を検出し、判定手段は、前記
出力電圧が目標出力電圧と関係する判定値以上のとき、
昇圧回路が異常と判定することを特徴とする請求項17
に記載の電動パワーステアリング装置。
【0468】こうすると、第2スイッチング素子がオー
プン故障していると判定できる。なお、第17実施形態
の(第2基準値λ2+目標出力電圧VBPIG*)が目標出
力電圧と関係する判定値に相当する。
【0469】(12) 状態パラメータ検出手段は、状
態パラメータとして第1スイッチング素子のドレイン電
圧を検出し、判定手段は、前記ドレイン電圧が判定値以
下のとき、昇圧回路が異常と判定することを特徴とする
請求項17に記載の電動パワーステアリング装置。
【0470】こうすると、第1スイッチング素子がショ
ート故障していると判定できる。この場合、第19実施
形態の第3基準値λ3が判定値に相当する。 (13) 状態パラメータ検出手段は、状態パラメータ
として第2スイッチング素子のドレイン電圧を検出し、
判定手段は、前記ドレイン電圧が判定値以上のとき、昇
圧回路が異常と判定することを特徴とする請求項17に
記載の電動パワーステアリング装置。
【0471】こうすると、第2スイッチング素子がオー
プン故障していると判定できる。この場合、第20実施
形態の第4基準値λ4が判定値に相当する。 (14) 状態パラメータ検出手段は、状態パラメータ
として第2スイッチング素子のドレイン電圧を検出し、
判定手段は、前記ドレイン電圧が判定値以下のとき、昇
圧回路が異常と判定することを特徴とする請求項17に
記載の電動パワーステアリング装置。
【0472】こうすると、第2スイッチング素子が地絡
故障していると判定できる。この場合、第21実施形態
の第5基準値λ5が判定値に相当する。 (15) 状態パラメータ検出手段は、状態パラメータ
として第1スイッチング素子に流れる電流Iを検出し、
判定手段は、前記電流と判定値とを比較して、昇圧回路
が異常と判定することを特徴とする請求項17に記載の
電動パワーステアリング装置。こうすると、第1スイッ
チング素子又は第2スイッチング素子の異常が判定でき
る。
【0473】この場合、第21実施形態の第1電流基準
値K1、第2電流基準値K2が判定値に相当する。 (16) 判定値は、第1電流基準値K1と第2電流基
準値K2(<K1)を含み、判定手段は、前記電流I
が、K2≦I<K1のとき、第2スイッチング素子がシ
ョート故障であると判定し、前記電流Iが、I≧K1の
とき第1スイッチング素子がショート故障であると判定
することを特徴とする前記(15)に記載の電動パワー
ステアリング装置。こうすると、第1スイッチング素子
に流れる電流と第1電流基準値K1と第2電流基準値K
2との大小関係により、第1、第2スイッチング素子の
異常を判定することができる。
【0474】(17) 請求項16乃至請求項25のい
ずれか1項において、判定手段は、異常状態が所定時間
継続しているときに、昇圧回路に異常が生じていると判
定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
このようにすると、所定時間範囲内での異常状態の場合
には、異常と判定しないため、所定時間内で異常状態が
回復した場合を排除することができる。
【0475】この場合、所定時間とは、第16〜第29
実施形態の第1所定時間T1〜第4所定時間T4が相当
する。 (18) 請求項16乃至請求項25のいずれか1項に
おいて、前記昇圧回路制御手段は、前記判定手段が異常
と判定した場合には、報知信号を出力することを特徴と
する電動パワーステアリング装置。こうすると、報知信
号が出力されることにより、例えば、警告灯や、ブザー
等を駆動することができ、運転者に昇圧回路に異常が生
じたことを報知することができる。
【0476】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項25に記載の発明によれば、モータが回生状態になっ
た場合においても、昇圧回路が破壊されることがない電
動パワーステアリング装置を提供することができる。
【0477】請求項2に記載の発明によれば、第1スイ
ッチング素子、第2スイッチング素子をFETにするこ
とにより、好適に請求項1の発明を実現することができ
る。請求項3に記載の発明によれば、力行時及び回生時
に、トランジスタQ1,Q2を交互にオンオフさせて電
動機の供給電圧を昇圧させ、電動機からの回生電流を回
生することができる。
【0478】請求項4に記載の発明によれば、操舵状態
判定手段の判定結果に応じて第1スイッチング素子及び
/又は第2スイッチング素子をオンオフ制御することが
でき、この結果、回生時において、出力電圧の上昇を回
避することができる。
【0479】請求項5に記載の発明によれば、力行状態
のときは、第1スイッチング素子のみをオンオフして制
御するようにしたことにより、力行時においては、従来
例のダイオードDよりも発熱が少なく、ロスを低減でき
る。
【0480】請求項6に記載の発明によれば、力行時
(力行状態)では、請求項5の力行時(力行状態)のと
きと同じ効果を奏する。又、回生時(回生状態)では、
第2スイッチング素子がオンオフ駆動されるため、第2
スイッチング素子をオンした際に流れる電流による発熱
量(ロス)が少ないため、効率を上げることができる。
【0481】請求項7に記載の発明によれば、力行時
(力行状態)に昇圧のため第2スイッチング素子をオン
駆動し、第2スイッチング素子の寄生ダイオードに流れ
る電流による発熱よりも第2スイッチング素子をオンし
た際に流れる電流による発熱量(ロス)が少なくでき
る。このため、昇圧時(力行時)の効率を上げることが
できる。又、回生時においては、請求項6と同様に回生
時(回生状態)と同じ効果を奏する。
【0482】請求項8に記載の発明によれば、バッテリ
と第1スイッチング素子のドレイン間にブートストラッ
プ回路を設けた場合でも、回生時には第1スイッチング
素子を一定周期毎に少なくとも固定デューティ比にてオ
ンオフ制御することにより、ブートストラップ回路のコ
ンデンサを充電できる。この結果、ブートストラップ回
路のブートストラップコンデンサが充電できるため、回
生時の第2スイッチング素子のオン制御が確実に行わ
れ、回生時の回生電流をバッテリへ吸収させることがで
きる。
【0483】請求項9に記載の発明によれば、バッテリ
と第1スイッチング素子のドレイン間にブートストラッ
プ回路を設けた場合でも、回生時には、第2スイッチン
グ素子のPWM制御においては、必ずオフする期間を設
けてデューティ制限するようにした。このため、回生状
態では、必ず第2スイッチング素子がオフでき、この期
間中にコイルに蓄えられている電磁エネルギをバッテリ
に吸収させることができる。又、このとき第1スイッチ
ング素子の寄生ダイオードがオン作動し、ブートストラ
ップコンデンサと前記寄生ダイオードとの接続点がGN
D電位になるため、ブートストラップコンデンサを充電
でき、第2スイッチング素子を駆動させることができ
る。
【0484】請求項10に記載の発明によれば、操舵状
態と、電動機の負荷状態に応じて第1スイッチング素子
及び/又は第2スイッチング素子をオンオフ制御できる
ため、操舵状態及び負荷状態の状況に応じて、好適な制
御を行うことができる。
【0485】請求項11乃至請求項13に記載の発明に
よれば、電動機が低負荷時には、第1スイッチング素子
のみをオンオフ制御し、第2スイッチング素子を全オフ
とするため、第2スイッチング素子の発熱がなくなっ
て、スイッチング損失(ロス)がなくなり、効率を上げ
ることができる。
【0486】請求項14に記載の発明によれば、回生状
態では、第2スイッチング素子を全オフした状態でも、
第2スイッチング素子のドレイン電位が回生電力により
上がり、結果的に、第2スイッチング素子のゲート電位
をソース電位よりも高くする。このため、第2スイッチ
ング素子をオンオフ制御できるため、回生電流をバッテ
リに吸収することができる。
【0487】請求項15に記載の発明によれば、車両又
は電動機の運転状況を示す運転状況パラメータに応じて
目標出力電圧を可変にしているため、運転状況に応じて
第1、第2スイッチング素子をオンオフ制御することが
できる。
【0488】請求項16に記載の発明によれば、デュー
ティ制限を設けているため、力行時及び回生時のいずれ
においても昇圧回路の破損を防止することができる。請
求項17に記載の発明によれば、昇圧回路が故障してい
る場合には、昇圧回路の昇圧制御を中止することがで
き、昇圧回路の異常時における昇圧回路の破壊を防止す
ることができる。
【0489】請求項18に記載の発明によれば、昇圧回
路が故障している場合には、マニュアルステアリングに
移行させることができる。又、回生時においても回生電
流が、昇圧回路に流れることがなくなり、昇圧回路を構
成している回路素子破壊を防止することができる。
【0490】請求項19に記載の発明によれば、昇圧回
路が故障している場合には、アシスト制御をバッテリ電
圧で継続実行できるとともに、回生時においては、回生
電流をバッテリに吸収させることができる。
【0491】請求項20に記載の発明によれば、昇圧回
路の故障判定をイグニッションスイッチをオンした後の
イニシャルチェック時の段階で行うことができる。請求
項21に記載の発明によれば、イグニッションスイッチ
をオンした後のイニシャルチェック時の段階で昇圧回路
が故障している場合、フェールセーフを掛けることがで
きる。
【0492】請求項22に記載の発明によれば、イグニ
ッションスイッチをオンした後のイニシャルチェック時
の段階で昇圧回路が故障している場合、昇圧回路で昇圧
した電圧でアシスト制御はできないが、アシスト制御を
バッテリ電圧で実行できるとともに、回生時において
は、回生電流をバッテリに吸収させることができる。
【0493】請求項23に記載の発明によれば、昇圧回
路の故障判定をイグニッションスイッチをオンした後の
イニシャルチェック時の段階で行うことができる。請求
項24に記載の発明によれば、イグニッションスイッチ
をオンした後のイニシャルチェック時の段階で昇圧回路
が故障している場合、フェールセーフを掛けることがで
きる。
【0494】請求項25に記載の発明によれば、イグニ
ッションスイッチをオンした後のイニシャルチェック時
の段階で昇圧回路が故障している場合、昇圧回路で昇圧
した電圧でアシスト制御はできないが、アシスト制御を
バッテリ電圧で実行できるとともに、回生時において
は、回生電流をバッテリに吸収させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に具体化した電動パワーステ
アリング装置の概略図。
【図2】同じく電動パワーステアリング装置の制御ブロ
ックダイヤグラム。
【図3】同じくCPU21の制御ブロック図。
【図4】同じく昇圧回路の電気回路図。
【図5】同じく昇圧時の制御装置の制御ブロックダイヤ
グラム。
【図6】同じくトランジスタQ1,Q2のデューティ比
駆動信号の波形図。
【図7】第2実施形態のトランジスタQ1,Q2のデュ
ーティ比駆動信号の波形図。
【図8】第3実施形態のトランジスタQ1,Q2のデュ
ーティ比駆動信号の波形図。
【図9】第4実施形態の力行状態のときのトランジスタ
Q1,Q2のデューティ比駆動信号の波形図。
【図10】第4実施形態の回生状態のときのトランジス
タQ1,Q2のデューティ比駆動信号の波形図。
【図11】第5実施形態の昇圧回路の電気回路図。
【図12】同じく力行状態のときのトランジスタQ1,
Q2のデューティ比駆動信号の波形図。
【図13】同じく回生状態のときのトランジスタQ1,
Q2のデューティ比駆動信号の波形図。
【図14】第6実施形態のCPUにおける回生時の制御
プログラムで実行される機能を示す制御ブロック図。
【図15】同じく回生状態でのトランジスタQ1,Q2
の駆動パターンを示す説明図。
【図16】同じくモードIのときの昇圧回路の等価回
路。
【図17】同じくモードIのときの昇圧回路の等価回
路。
【図18】第7実施形態の力行状態のときのトランジス
タQ1,Q2の駆動パターンを示す説明図。
【図19】同じく力行状態のときのトランジスタQ1,
Q2の駆動パターンを示す説明図。
【図20】第10実施形態の昇圧回路の電気回路図。
【図21】第11実施形態の昇圧時の制御装置の制御ブ
ロックダイヤグラム。
【図22】第11実施形態のトランジスタQ1,Q2の
デューティ比駆動信号の波形図。
【図23】第12実施形態の昇圧時の制御装置の制御ブ
ロックダイヤグラム。
【図24】第13実施形態のCPUにおける機能を示す
制御ブロック図。
【図25】第14実施形態のCPUにおける機能を示す
制御ブロック図。
【図26】第15実施形態のCPUにおける機能を示す
制御ブロック図。
【図27】第16実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図28】第17実施形態の電動パワーステアリング装
置の制御ブロックダイヤグラム。
【図29】第17実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図30】第18実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図31】第19実施形態の昇圧回路の電気回路図。
【図32】第19実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図33】第20実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図34】第21実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図35】第22実施形態の昇圧回路の電気回路図。
【図36】同じくCPUが処理する制御フローチャー
ト。
【図37】第22実施形態の変形例においてCPUが処
理する制御フローチャート。
【図38】第23実施形態の電動パワーステアリング装
置の制御ブロックダイヤグラム。
【図39】第23〜25実施形態の昇圧回路の電気回路
図。
【図40】第23実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図41】第23実施形態の変形例においてCPUが処
理する制御フローチャート。
【図42】第24実施形態においてCPUが処理する制
御フローチャート。
【図43】第25実施形態においてCPUが処理する制
御フローチャート。
【図44】第26〜29実施形態の昇圧回路の電気回路
図。
【図45】第26実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図46】第27実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図47】第27実施形態の変形例のCPUが処理する
制御フローチャート。
【図48】第28実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図49】第28実施形態の変形例のCPUが処理する
制御フローチャート。
【図50】第29実施形態のCPUが処理する制御フロ
ーチャート。
【図51】従来の昇圧回路の回路図。
【図52】同じくトランジスタQ1の駆動パルス波形を
示す波形図。
【符号の説明】
4…トルクセンサ 6…モータ(電動機) 20…制御装置(制御信号発生手段、昇圧回路制御手
段、操舵状態判定手段、負荷状態判定手段、状態パラメ
ータ検出手段、判定手段、第1故障判定手段、第1素子
制御手段、ドレイン電圧検出手段、第2素子制御手段、
第2故障判定手段)、 21…CPU 24…プリドライバ(プリドライバ手段) 35…モータ駆動装置(電動機駆動手段) 54…指令電流設定部(特に制御信号発生手段に相当す
る) 100…昇圧回路 120…PID制御部(制御演算手段) 130…PWM演算部(操舵状態判定手段、PWM演算
手段) 160…目標出力電圧設定部(目標出力電圧設定手段) 200…電源リレー(第1開閉手段) 210,220…相開放リレー(第2開閉手段) B…バッテリ 、L…コイル(昇圧用コイル) C2…コンデンサ(昇圧用コイルによる出力電圧を平滑
するコンデンサ) C3…コンデンサ(ブートストラップコンデンサ) Q1…トランジスタ(第1スイッチング素子) Q2…トランジスタ(第2スイッチング素子) BS…ブートストラップ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 119:00 B62D 119:00 (72)発明者 伊藤 和彦 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC33 CC39 CC44 CC49 DA15 DA23 DA64 DA65 DC33 DD02 DD10 DE14 EB11 EC23 EC24 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA33 5G003 AA07 BA01 DA07 FA06 GA01 GB03 GC05 5H530 AA07 BB18 CC23 CD32 CD34 CE16 CF15 DD03 DD05 DD14 DD21 DD26 EE05 EF04

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともステアリングホイールの操舵
    トルクに基づいて電動機制御信号を決定し、同信号を出
    力する制御信号発生手段と、前記電動機制御信号に基づ
    いて電動機を駆動する電動機駆動手段とを備える電動パ
    ワーステアリング装置において、 バッテリと前記電動機駆動手段間の電流供給回路に昇圧
    回路を設け、 前記昇圧回路は、一端側がバッテリに接続されてバッテ
    リ電圧が印加される昇圧用コイルと、同昇圧用コイルを
    地絡又は開放する第1スイッチング素子と、前記昇圧用
    コイルの他端側に接続され、オンオフする第2スイッチ
    ング素子と、前記第2スイッチング素子の出力側に接続
    され、前記昇圧用コイルによる昇圧電圧(以下、出力電
    圧という)を平滑するコンデンサとを含み、 目標出力電圧と前記出力電圧との偏差に基づいて、第
    1、及び第2スイッチング素子のうち、力行時には、少
    なくとも前記第1スイッチング素子をオンオフさせて電
    動機の供給電圧を昇圧するとともに、回生時には少なく
    とも第2スイッチング素子をオンオフさせる昇圧制御を
    実行する昇圧回路制御手段とを備えたことを特徴とする
    電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記第1スイッチング素子及び第2スイ
    ッチング素子は、FETにて構成したことを特徴とする
    請求項1項に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記昇圧回路制御手段は、力行時及び回
    生時には、前記第1及び第2スイッチング素子を目標出
    力電圧と前記出力電圧との偏差に基づいて、交互にオン
    オフさせて電動機の供給電圧を昇圧し、又、電動機から
    の回生電流を回生することを特徴とする請求項1又は請
    求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 前記偏差に基づいて、前記電動機の力
    行、回生状態を判定する操舵状態判定手段を設け、 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段の判定
    結果に応じて第1スイッチング素子及び/又は第2スイ
    ッチング素子をオンオフ制御することを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリング装
    置。
  5. 【請求項5】 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態
    判定手段が力行状態と判定すると、第1スイッチング素
    子のみをオンオフして制御し、前記操舵状態判定手段が
    回生状態と判定すると、第1、第2スイッチング素子の
    両者を交互にオンオフ制御することを特徴とする請求項
    4に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 【請求項6】 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態
    判定手段が力行状態と判定すると、第1スイッチング素
    子のみをオンオフ制御し、前記操舵状態判定手段が回生
    状態と判定すると、第2スイッチング素子のみをオンオ
    フ制御することを特徴とする請求項4に記載の電動パワ
    ーステアリング装置。
  7. 【請求項7】 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態
    判定手段が、力行状態と判定すると、第1及び第2スイ
    ッチング素子を交互にオンオフ制御し、前記操舵状態判
    定手段が回生状態と判定すると、第2スイッチング素子
    のみをオンオフ制御することを特徴とする請求項4に記
    載の電動パワーステアリング装置。
  8. 【請求項8】 バッテリと第1スイッチング素子のドレ
    イン間にブートストラップコンデンサを含むブートスト
    ラップ回路を接続し、同ブートストラップ回路を第2ス
    イッチング素子の駆動電源として、前記ブートストラッ
    プコンデンサの電位を印加可能に同コンデンサを第2ス
    イッチング素子のゲートに接続し、 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が力行
    状態と判定すると、第1及び第2スイッチング素子を交
    互にオンオフ制御し、操舵状態判定手段が回生状態と判
    定すると、第2スイッチング素子をオンオフ制御すると
    ともに、第1スイッチング素子を一定周期毎に、可変デ
    ューティ比及び固定デューティ比のうち、少なくとも固
    定デューティ比にてオンオフ制御することを特徴とする
    請求項4に記載の電動パワーステアリング装置。
  9. 【請求項9】 バッテリと第1スイッチング素子のドレ
    イン間にブートストラップコンデンサを含むブートスト
    ラップ回路を接続し、同ブートストラップ回路を第2ス
    イッチング素子の駆動電源として、前記ブートストラッ
    プコンデンサの電位を印加可能に同コンデンサを第2ス
    イッチング素子のゲートに接続し、 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が力行
    状態と判定すると、第1スイッチング素子及び第2スイ
    ッチング素子を交互にオンオフ制御し、操舵状態判定手
    段が回生状態と判定すると、第2スイッチング素子のみ
    をオンオフ制御のためにPWM制御するとともに、同P
    WM制御では所定デューティ比を越えてPWM制御しな
    いように、デューティ制限することを特徴とする請求項
    4に記載の電動パワーステアリング装置。
  10. 【請求項10】 前記電動機の負荷状態を判定する負荷
    状態判定手段を設け、 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段の判定
    結果及び前記負荷状態判定手段の判定結果に応じて第1
    スイッチング素子及び/又は第2スイッチング素子をオ
    ンオフ制御することを特徴とする請求項4に記載の電動
    パワーステアリング装置。
  11. 【請求項11】 前記昇圧回路制御手段は、操舵状態判
    定手段が力行状態と判定した際、負荷状態判定手段の判
    定が低負荷の場合には、 第1スイッチング素子のみをオンオフ制御し、かつ第2
    スイッチング素子を全オフし、 負荷状態判定手段の判定が高負荷の場合には、第1及び
    第2スイッチング素子を交互にオンオフ制御し、 操舵状態判定手段が回生状態と判定した際には、第2ス
    イッチング素子のみをオンオフ制御することを特徴とす
    る請求項10に記載の電動パワーステアリング装置。
  12. 【請求項12】 第1、第2スイッチング素子は、FE
    Tにて構成し、 バッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブート
    ストラップコンデンサを含むブートストラップ回路を接
    続し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング素子
    の駆動電源として、前記ブートストラップコンデンサの
    電位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング素子
    のゲートに接続し、 前記昇圧回路制御手段は、 前記操舵状態判定手段が力行状態と判定した際、負荷状
    態判定手段の判定が低負荷の場合、第1スイッチング素
    子のみをオンオフ制御し、かつ第2スイッチング素子を
    全オフし、 負荷状態判定手段の判定が高負荷の場合、第1及び第2
    スイッチング素子を交互にオンオフ制御し、 操舵状態判定手段が回生状態と判定すると、 第2スイッチング素子をオンオフ制御するとともに、第
    1スイッチング素子を一定周期毎に少なくとも固定デュ
    ーティ比にてオンオフ制御することを特徴とする請求項
    10に記載の電動パワーステアリング装置。
  13. 【請求項13】 第1、第2スイッチング素子は、FE
    Tにて構成し、 バッテリと第1スイッチング素子のドレイン間にブート
    ストラップコンデンサを含むブートストラップ回路を接
    続し、同ブートストラップ回路を第2スイッチング素子
    の駆動電源として、前記ブートストラップコンデンサの
    電位を印加可能に同コンデンサを第2スイッチング素子
    のゲートに接続し、 前記昇圧回路制御手段は、 前記操舵状態判定手段が力行状態と判定した際、 負荷状態判定手段の判定が低負荷の場合、第1スイッチ
    ング素子のみをオンオフ制御し、かつ第2スイッチング
    素子を全オフし、 負荷状態判定手段の判定が高負荷の場合、第1及び第2
    スイッチング素子を交互にオンオフ制御し、 操舵状態判定手段が回生状態と判定すると、 第2スイッチング素子のみをオンオフ制御のためにPW
    M制御するとともに、同PWM制御では所定デューティ
    比以上では、PWM制御しないように、デューティ制限
    することを特徴とする請求項10に記載の電動パワース
    テアリング装置。
  14. 【請求項14】 第1、第2スイッチング素子は、FE
    Tにて構成し、 第2スイッチング素子のドレインにブートストラップコ
    ンデンサを含むブートストラップ回路を接続し、同ブー
    トストラップ回路を第2スイッチング素子の駆動電源と
    して、前記ブートストラップコンデンサの電位を印加可
    能に同コンデンサを第2スイッチング素子のゲートに接
    続し、 前記昇圧回路制御手段は、前記操舵状態判定手段が力行
    状態と判定すると、第1及び第2スイッチング素子を交
    互にオンオフ制御し、操舵状態判定手段が回生状態と判
    定すると、第2スイッチング素子のみをオンオフ制御す
    ることを特徴とする請求項4に記載の電動パワーステア
    リング装置。
  15. 【請求項15】 前記昇圧回路制御手段は、昇圧回路の
    目標出力電圧を設定する目標出力電圧設定手段と、目標
    出力電圧と出力電圧との偏差に基づいて少なくともP制
    御演算する制御演算手段と、前記制御演算手段の演算値
    に基づいてPWM演算を行いデューティ比を演算するP
    WM演算手段とを含み、PWM演算手段にて演算された
    デューティ比に基づいて前記第1、第2スイッチング素
    子をオンオフ制御するものであり、 前記目標出力電圧設定手段は、車両又は電動機の運転状
    況を示す運転状況パラメータを入力し、運転状況パラメ
    ータに応じて目標出力電圧を可変にすることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の電動
    パワーステアリング装置。
  16. 【請求項16】 前記昇圧回路制御手段は、昇圧回路の
    目標出力電圧を設定する目標出力電圧設定手段と、目標
    出力電圧と出力電圧との偏差に基づいて少なくともP制
    御演算する制御演算手段と、前記制御演算手段の演算値
    に基づいてPWM演算を行いデューティ比を演算するP
    WM演算手段とを含み、PWM演算手段にて演算された
    デューティ比に基づいて前記第1、第2スイッチング素
    子をオンオフ制御するものであり、 前記昇圧回路制御手段は、所定デューティ比を越えてP
    WM制御しないように、デューティ制限することを特徴
    とする請求項1乃至請求項15のうちいずれか1項に記
    載の電動パワーステアリング装置。
  17. 【請求項17】 昇圧回路の状態パラメータを検出する
    状態パラメータ検出手段と、 前記状態パラメータ検出手段が検出した状態パラメータ
    と判定値とを比較して昇圧回路が正常か否かを判定する
    判定手段とを備え、 前記昇圧回路制御手段は、前記判定手段が判定した結果
    に応じて、昇圧回路の昇圧制御を中止することを特徴と
    する請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の電
    動パワーステアリング装置。
  18. 【請求項18】 昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対し
    て接続されるとともに昇圧回路制御手段にてオンオフ制
    御される第1開閉手段と、 電動機の電力をオンオフする第2開閉手段を備え、 記判定手段が故障判定したときには、昇圧回路制御手段
    は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制御すること
    を特徴とする請求項17に記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
  19. 【請求項19】 前記判定手段が故障判定したときに
    は、第1スイッチング素子を常時オフ制御し、第2スイ
    ッチング素子を常時オン制御することを特徴とする請求
    項17に記載の電動パワーステアリング装置。
  20. 【請求項20】 昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対し
    て接続されるとともに昇圧回路制御手段にてオンオフ制
    御される第1開閉手段と、 第1スイッチング素子のドレインと前記バッテリ電圧供
    給部間の接続点に対して第1抵抗を介して接続され、イ
    グニッションスイッチのオン時にイグニッション電圧を
    印加する回路とを、備え、 昇圧回路制御手段には、 イグニッションスイッチがオン時に、第1開閉手段をオ
    ン制御する前に、第1スイッチング素子及び第2スイッ
    チング素子のうち少なくとも第1スイッチング素子をオ
    ン又はオフ制御する第1素子制御手段と、 第1スイッチング素子又は第2スイッチング素子のドレ
    イン電圧を検出するドレイン電圧検出手段と、 前記ドレイン電圧と第1故障判定値とを比較して、昇圧
    回路の故障判定をする第1故障判定手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング
    装置。
  21. 【請求項21】 電動機の電力をオンオフする第2開閉
    手段を備え、 前記第1故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
    路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制
    御することを特徴とする請求項20に記載の電動パワー
    ステアリング装置。
  22. 【請求項22】 電動機の電力をオンオフする第2開閉
    手段を備え、 前記第1故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
    路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をともに
    オン制御し、 かつ、第1スイッチング素子を常時オフ制御し、第2ス
    イッチング素子を常時オン制御することを特徴とする請
    求項20に記載の電動パワーステアリング装置。
  23. 【請求項23】 昇圧回路のバッテリ電圧供給部に対し
    て接続されるとともに昇圧回路制御手段にてオンオフ制
    御される第1開閉手段と、 第2スイッチング素子のドレインに対して第2抵抗を介
    して接続され、イグニッションスイッチのオン時にイグ
    ニッション電圧を印加する回路とを、備え、 昇圧回路制御手段には、 イグニッションスイッチがオン時に、第1開閉手段をオ
    ン制御する前に、第1スイッチング素子及び第2スイッ
    チング素子の両者に対して同時にそれぞれオン制御又は
    オフ制御、或いは同時にそれぞれオフ制御、オン制御す
    る第2素子制御手段と、 第1スイッチング素子、第2スイッチング素子のうち少
    なくとも第1スイッチング素子のドレイン電圧を検出す
    るドレイン電圧検出手段と、 前記ドレイン電圧と第2故障判定値とを比較して、昇圧
    回路の故障判定をする第2故障判定手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング
    装置。
  24. 【請求項24】 電動機の電力をオンオフする第2開閉
    手段を備え、 前記第2故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
    路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をオフ制
    御することを特徴とする請求項23に記載の電動パワー
    ステアリング装置。
  25. 【請求項25】 電動機の電力をオンオフする第2開閉
    手段を備え、 前記第2故障判定手段が故障判定したときには、昇圧回
    路制御手段は、第1開閉手段及び第2開閉手段をともに
    オン制御し、 かつ、第1スイッチング素子を常時オフ制御し、第2ス
    イッチング素子を常時オン制御することを特徴とする請
    求項23に記載の電動パワーステアリング装置。
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