JP2003319699A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2003319699A
JP2003319699A JP2002122876A JP2002122876A JP2003319699A JP 2003319699 A JP2003319699 A JP 2003319699A JP 2002122876 A JP2002122876 A JP 2002122876A JP 2002122876 A JP2002122876 A JP 2002122876A JP 2003319699 A JP2003319699 A JP 2003319699A
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JP
Japan
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boosting
transistor
voltage
control
motor
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Application number
JP2002122876A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】昇圧回路の昇圧のための演算負荷が小さくで
き、かつ、出力電圧がオーバーシュートしてコンデンサ
の耐圧を越えることを防止できる電動パワーステアリン
グ装置を提供する。 【解決手段】電動パワーステアリング装置はバッテリと
モータ駆動装置間に設けられ、電源電圧を昇圧する昇圧
回路100とPWM駆動信号を生成出力するCPU21
を備える。昇圧回路100はコイルL、第2トランジス
タQ2、第1トランジスタQ1、コンデンサC2を備え
る。CPU21は昇圧回路100が昇圧した昇圧電圧の
出力電圧VBPIGと、目標出力電圧との大小関係に応じ
て、前回の制御量に対して、D0%を加算或いはD1%
を減算した値に基づいたPWM駆動信号を生成出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や車両の操
舵系にモータによるアシスト力を付与する電動パワース
テアリング装置に係り、詳しくは、車載バッテリからの
モータへの供給電流を調整することができる昇圧回路を
備えた電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、モータの回転力を利用して、
ステアリングホイールの操作を補助する電動パワーステ
アリング装置が用いられている。このような電動パワー
ステアリング装置においては、運転者がステアリングホ
イールを回転させて操舵を行った時の操舵トルクに応じ
た操舵補助力が、モータからステアリング機構に与えら
れるようになっている。
【0003】ところで、前記のような電動パワーステア
リング装置は大きなトルクを得ようとするために大電流
を必要とするシステムである。従来は、車載バッテリ
(DC12V)を直に印加するようにしており、モータ
もDC12V仕様のものを使用し、大電流を前記モータ
に供給するために、モータの大型化、使用配線の大容量
化(太線化)は避けることはできない。
【0004】この問題を解決するため、車載バッテリか
らの供給電流を調整することができる電動パワーステア
リング装置(特開平8−127350号公報)等が提案
されている。
【0005】この電動パワーステアリング装置において
は、モータに電流を供給する回路に図8に示すような昇
圧回路300及び昇圧回路制御装置301を設けてい
る。昇圧回路300は、車載バッテリからのバッテリ電
圧VPIG(DC12V)の印加点P1と前記モータへの
電圧印加点P2との間に設けられている。昇圧回路30
0はコンデンサC1,C2、コイルL、ダイオードD、
スイッチング用の第1トランジスタQ1を備えている。
【0006】昇圧回路制御装置301は、昇圧回路30
0の第1トランジスタQ1に対して、昇圧のためのPW
M演算により制御量としてのデューティ比が演算され
る。そして、昇圧回路制御装置301は、このデューテ
ィ比に基づいてデューティ比駆動信号(PWM駆動信
号)を出力し、このデューティ比駆動信号によって、第
1トランジスタQ1をデューティ制御する。このデュー
ティ制御により、第1トランジスタQ1が図9に示すよ
うにスイッチング動作を行ない、この結果、コイルLで
エネルギーの蓄積と放出とが繰り返され、ダイオードD
のカソード側に放出の際の高電圧が現れる。なお、図9
に示すように本明細書中、Tαはオン時間、Tはパルス
周期、αはデューティ比(オンデューティ)を示してい
る。第1トランジスタQ1がオンとなるとコイルLに電
流が流れ、第1トランジスタQ1がオフとなるとコイル
Lに流れる電流が遮断される。
【0007】コイルLに流れる電流が遮断されると、こ
の電流の遮断による磁束の変化を妨げるように、ダイオ
ードDのカソード側に高電圧が発生する。この繰り返し
によって、ダイオードDのカソード側に高電圧が繰り返
し発生し、コンデンサC2で平滑(充電)され、出力電
圧VBPIG として電圧印加点P2に生じる。
【0008】このとき、昇圧回路300により、昇圧す
る電圧は昇圧回路制御装置301から出力されるデュー
ティ比駆動信号のデューティ比と関連する。デューティ
比が大きければ出力電圧VBPIGは高くなり、デューティ
比が小さければ出力電圧VBPIGは低くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の昇圧
回路制御装置301では、予め定められた目標出力電圧
と、出力電圧VBPIGの偏差を算出し、この偏差を解消す
るためにPI制御を行い、このPI制御結果に基づいて
前記PWM演算を行っている。
【0010】PI制御は、P制御(比例制御)とI制御
(積分制御)とからなり、特に、I制御では、積分演算
を行う。このため、ある程度演算周期を長くとってI制
御を行うことになるため、制御性が低下する問題があっ
た。
【0011】又、昇圧回路制御装置301は、前記モー
タの制御装置も兼用しているが、モータ制御において
も、PI制御を行う。このため、昇圧回路制御装置30
1を構成しているCPU(中央演算処理装置)の演算負
荷が高く、この理由からも前記制御性が低下する。
【0012】昇圧回路300に対してPI制御を行う
と、外乱などによって、出力電圧VBPIGと目標出力電圧
との偏差が大きくなった場合には、前記I制御の影響に
より、出力電圧VBPIGがオーバーシュートし、コンデン
サC2の耐圧を越えてしまいコンデンサが破損する虞も
あった。
【0013】本発明の目的は、昇圧回路の昇圧のための
演算負荷が小さくでき、かつ、出力電圧がオーバーシュ
ートしてコンデンサの耐圧を越えることを防止できる電
動パワーステアリング装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、電動機制御値に基づい
て電動機を駆動する電動機駆動手段と、直流電源と前記
電動機駆動手段間に設けられ、電源電圧を昇圧する昇圧
手段と、PWM駆動信号を生成出力する昇圧制御手段と
を備え、前記昇圧手段は、直流電源の出力端子に接続さ
れた昇圧用コイルと、同昇圧用コイルの出力端子に対し
て共に接続された逆流防止用素子とスイッチング素子
と、前記逆流防止用素子の出力端子に接続された昇圧用
コンデンサとを備え、前記スイッチング素子を前記PW
M駆動信号によりオン、オフすることによって、前記直
流電源から昇圧用コイルに供給される電流を制御し、前
記昇圧用コンデンサに昇圧電圧を充電する電動パワース
テアリング装置において、前記昇圧制御手段は、昇圧手
段が昇圧した昇圧電圧の実測値と、目標出力電圧との大
小関係に応じて、前回の制御量に対して、所定割合の値
をそれぞれ加算或いは減算した値に基づいたPWM駆動
信号を生成出力することを特徴とする電動パワーステア
リング装置を要旨とするものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1において、前
記昇圧制御手段は、昇圧電圧の実測値と、前記目標出力
電圧の大小関係が、所定レベル範囲内であるときは、前
回の制御時の制御量に基づいたPWM駆動信号を生成出
力することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した電動パワーステアリング装置の実施形態を図
1〜図7に従って説明する。
【0017】図1は、電動パワーステアリング装置の制
御装置の概略を示す。ステアリングホイール1に連結し
たステアリングシャフト2には、トーションバー3が設
けられている。このトーションバー3には、トルクセン
サ4が装着されている。そして、ステアリングシャフト
2が回転してトーションバー3に力が加わると、加わっ
た力に応じてトーションバー3が捩れ、その捩れ、即ち
ステアリングホイール1にかかる操舵トルクτをトルク
センサ4が検出している。
【0018】トルクセンサ4は操舵トルク検出手段を構
成している。又、ステアリングシャフト2には減速機5
が固着されている。この減速機5には電動機としての電
動モータ(以下、モータ6という)の回転軸に取着した
ギア7が噛合されている。前記モータ6は、三相同期式
永久磁石モータで構成したブラシレスモータである。
【0019】又、モータ6には、同モータ6の回転角を
検出するためのエンコーダにより構成された回転角セン
サ30が組み付けられている(図2参照)。回転角セン
サ30は、モータ6の回転子の回転に応じてπ/2ずつ
位相の異なる2相パルス列信号と基準回転位置を表す零
相パルス列信号を出力する。
【0020】更に、減速機5にはピニオンシャフト8が
固着されている。ピニオンシャフト8の先端には、ピニ
オン9が固着されるとともに、このピニオン9はラック
10と噛合している。ラック10の両端には、タイロッ
ド12が固設されており、そのタイロッド12の先端部
にはナックル13が回動可能に連結されている。このナ
ックル13には、タイヤとしての前輪14が固着されて
いる。又、ナックル13の一端は、クロスメンバ15に
回動可能に連結されている。
【0021】従って、モータ6が回転すると、その回転
数は減速機5によって減少されてピニオンシャフト8に
伝達され、ピニオン及びラック機構11を介してラック
10に伝達される。そして、ラック10は、タイロッド
12を介してナックル13に設けられた前輪14の向き
を変更して車両の進行方向を変えることができる。
【0022】前輪14には、車速センサ16が設けられ
ている。次に、この電動パワーステアリング装置の制御
装置(以下、制御装置20という)の電気的構成を示
す。
【0023】トルクセンサ4は、ステアリングホイール
1の操舵トルクτに応じた電圧を出力している。車速セ
ンサ16は、その時の車速を前輪14の回転数に相対す
る周期のパルス信号として出力する。
【0024】制御装置20は、中央処理装置(CPU2
1)、読み出し専用メモリ(ROM22)及びデータを
一時記憶する読み出し及び書き込み専用メモリ(RAM
23)を備えている。このROM22には、CPU21
による演算処理を行わせるための制御プログラムが格納
されている。RAM23は、CPU21が演算処理を行
うときの演算処理結果等を一時記憶する。
【0025】ROM22は、図示しない基本アシストマ
ップが格納されている。基本アシストマップは、操舵ト
ルクτ(回動トルク)に対応し、かつ車速に応じた基本
アシスト電流を求めるためのものであり、操舵トルクτ
に対する基本アシスト電流が記憶されている。
【0026】この制御装置20が、三相同期式永久磁石
モータを駆動制御する機能は公知の構成であるため、簡
単に説明する。図3は、前記CPU21内部において、
プログラムで実行される機能を示す制御ブロック図であ
る。同制御ブロック図で図示されている各部は、独立し
たハードウエアを示すものではなく、CPU21で実行
される機能を示している。
【0027】CPU21の内部では、指令トルクτ*を
計算するための基本アシスト力演算部51、戻し力演算
部52及び加算部53を備える。基本アシスト力演算部
51は、トルクセンサ4からの操舵トルクτ及び車速セ
ンサ16によって検出された車速Vを入力し、操舵トル
クτの増加にしたがって増加するとともに車速Vの増加
にしたがって減少するアシストトルクを計算する。
【0028】戻し力演算部52は、車速Vと共にモータ
6の回転子の電気角θ(回転角に相当)及び角速度ωを
入力し、これらの入力値に基づいてステアリングシャフ
ト2の基本位置への復帰力及びステアリングシャフト2
の回転に対する抵抗力に対応した戻しトルクを計算す
る。加算部53は、アシストトルクと戻しトルクを加算
することにより指令トルクτ*を計算し、指令電流設定
部54に出力する。
【0029】指令電流設定部54は、指令トルクτ*に
基づいて、2相のd軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*
を計算する。両指令電流は、モータ6の回転子上の永久
磁石が作り出す回転磁束と同期した回転座標系におい
て、永久磁石の磁束の方向と同一方向のd軸及びこれに
直交したq軸にそれぞれ対応する。
【0030】d軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*は減
算器55,56に供給される。減算器55,56は、d
軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*と、d軸検出電流I
d及びq軸検出電流Iqとのそれぞれの差分値ΔId,
ΔIqを演算し、その結果をPI制御部(比例積分制御
部)57,58に供給する。
【0031】PI制御部57,58は、差分値ΔId,
ΔIqに基づきd軸検出電流Id及びq軸検出電流Iqが
d軸指令電流Id*,q軸指令電流Iq*に追従するように
d軸指令電圧Vd*及びq軸指令電圧Vq*をそれぞれ計算
する。
【0032】d軸指令電圧Vd*及びq軸指令電圧Vq*
は、非干渉制御補正値演算部63及び減算器59,60
により、d軸補正指令電圧Vd**及びq軸補正指令電圧
Vq**に補正されて2相/3相座標変換部61に供給さ
れる。
【0033】非干渉制御補正値演算部63は、d軸検出
電流Id及びq軸検出電流Iq及びモータ6の回転子の角
速度ωに基づいて、d軸指令電圧Vd*及びq軸指令電圧
Vq*のための非干渉制御補正値 ω・La・Iq,−ω・
(φa+La・Id)を計算する。なお、インダクタンスL
a、及び磁束φaは、予め決められた定数である。
【0034】減算器59,60は、d軸指令電圧Vd*及
びq軸指令電圧Vq*から前記非干渉制御補正値をそれぞ
れ減算することにより、d軸補正指令電圧Vd**及びq
軸補正指令電圧Vq**を算出して、2相/3相座標変換
部61に出力する。2相/3相座標変換部61は、d軸
補正指令電圧Vd**及びq軸補正指令電圧Vq**を3相指
令電圧Vu*,Vv*,Vw*に変換して、同変換した3相指
令電圧Vu*,Vv*,Vw*をPWM制御部62に出力す
る。
【0035】PWM制御部62は、この3相指令電圧V
u*,Vv*,Vw*に対応したPWM制御信号UU,VU,WU
(PWM波信号及びモータ6の回転方向を表す信号を含
む)に変換し、インバータ回路であるモータ駆動装置3
5に出力する。
【0036】前記q軸指令電流Iq*は電動機制御値に相
当する。モータ駆動装置35は、電動機駆動手段に相当
する。モータ駆動装置35は、図2に示すようにFET
(Field-Effect Transistor)81U,82Uの直列回路
と、FET81V,82Vの直列回路と、FET81
W,82Wの直列回路とを並列に接続して構成されてい
る。各直列回路には、車両に搭載されたバッテリの電圧
よりも昇圧された電圧が印加されている。そして、FE
T81U,82U間の接続点83Uがモータ6のU相巻
線に接続され、FET81V,82V間の接続点83V
がモータ6のV相巻線に接続され、FET81W,82
W間の接続点83Wがモータ6のW相巻線に接続されて
いる。
【0037】FET81U,82U、FET81V,8
2V及びFET81W,82Wには、それぞれPWM制
御部62からPWM制御信号UU,VU,WU(各相のPWM
制御信号にはPWM波信号及びモータ6の回転方向を表
す信号を含む)が入力される。
【0038】モータ駆動装置35は、PWM制御信号U
U,VU,WUに対応した3相の励磁電流を発生して、3相
の励磁電流路を介してモータ6にそれぞれ供給する。3
相の励磁電流路のうちの2つには電流センサ71,72
が設けられ、各電流センサ71,72は、モータ6に対
する3相の励磁電流Iu,Iv,Iwのうちの2つの励磁
電流Iu,Ivを検出して図3に示す3相/2相座標変換
部73に出力する。
【0039】なお、3相/2相座標変換部73には、演
算器74にて励磁電流Iu,Ivに基づいて計算された励
磁電流Iwが入力される。3相/2相座標変換部73
は、これらの励磁電流Iu,Iv,Iwを2相のd軸検出
電流Id及びq軸検出電流Iqに変換し、減算器55,5
6、非干渉制御補正値演算部63に入力する。
【0040】又、回転角センサ30からの2相パルス列
信号及び零相パルス列信号は、所定のサンプリング周期
で電気角変換部64に連続的に供給されている。電気角
変換部64は、前記各パルス列信号に基づいてモータ6
における回転子の固定子に対する電気角θを演算し、演
算された電気角θを角速度変換部65に入力する。角速
度変換部65は、電気角θを微分して回転子の固定子に
対する角速度ωを演算する。角速度ωは、正により回転
子の正方向の回転を表し、負により回転子の負方向の回
転を表している。
【0041】次に、バッテリ電圧を昇圧する昇圧回路1
00及び同昇圧回路100を制御する昇圧回路制御装置
について説明する。本実施形態では、昇圧回路制御装置
は、前記CPU21が兼用している。昇圧回路100は
昇圧手段に相当する。
【0042】昇圧回路100は、直流電源としての車載
バッテリ(以下、バッテリBという)とモータ駆動装置
35間の電流供給回路に設けられている。本実施形態の
昇圧回路100においては、印加点P1と電圧印加点P
2間に、昇圧用コイル(以下、単にコイルLという)
と、第2トランジスタQ2が接続されている。前記第2
トランジスタQ2は、ソースがコイルLの出力端子に接
続され、ドレインが電圧印加点P2に接続されている。
又、第2トランジスタQ2のゲートは制御装置20のC
PU21に接続されている。D2は第2トランジスタQ
2の寄生ダイオードである。
【0043】又、印加点P1は整流用のコンデンサC1
を介して接地されている。印加点P1は、直流電源の出
力端子に相当する。電圧印加点P2は昇圧用のコンデン
サC2を介して接地されている。
【0044】前記コンデンサC2は第2トランジスタQ
2の出力端子となるドレインに接続されている。コンデ
ンサC2は、昇圧用コイルによる昇圧電圧を充電する昇
圧用コンデンサに相当する。
【0045】第1トランジスタQ1は、ドレインがコイ
ルLの出力端子と第2トランジスタQ2の接続点に接続
され、ソースが接地されている。又、第1トランジスタ
Q1のゲートは昇圧回路制御装置101のCPU21に
接続されている。D1は第1トランジスタQ1の寄生ダ
イオードである。電圧印加点P2の電圧検出のために、
電圧印加点P2は制御装置20のCPU21の図示しな
い電圧入力ポートに接続され、出力電圧VBPIGを実測値
として検出可能にされている。
【0046】前記第1トランジスタQ1及び第2トラン
ジスタQ2はnチャンネル形のMOSFETからなる。
第1トランジスタQ1はスイッチング素子を構成し、第
2トランジスタQ2は逆流防止用素子に相当する。
【0047】次に、前記両トランジスタを制御するCP
U21について説明する。図5は、CPU21の機能ブ
ロック図を示している。すなわち、CPU21内部にお
いて、プログラムで実行される機能を示す制御ブロック
図である。
【0048】同制御ブロック図で図示されている各部
は、独立したハードウエアを示すものではなく、CPU
21で実行される機能を示す。CPU21は昇圧制御手
段を構成する。
【0049】CPU21は、デューティ比演算部120
及びA/D変換部150を備えている。デューティ比演
算部120は、ROM22に予め格納されている目標出
力電圧VBPIG*(本実施形態では20V)と、A/D変
換部150を介して入力したVBPIGとを読込みして、後
述するデューティ比演算を行い、前記両トランジスタの
制御量を演算する回路である。デューティ比演算部12
0では制御量としてのデューティ比αが演算されてPW
M駆動信号に変換され、該変換されたPWM駆動信号が
昇圧回路100の各トランジスタに印加される。なお、
本実施形態では前記演算されたPWM駆動信号は、第1
トランジスタQ1と第2トランジスタQ2に対して交互
にオンオフ制御するように印加される(図6参照)。こ
の印加は、モータ6の力行時及び回生時ともに同様に行
う。
【0050】図6は第1トランジスタQ1に印加するパ
ルス信号(PWM駆動信号)を示しており、Tαはオン
時間、Tはパルス周期、αは第1トランジスタQ1に係
るデューティ比(オンデューティ)である。なお、第2
トランジスタQ2に係るデューティ比は(1−|α|)
となる。
【0051】なお、デューティ比αが「+」のときは力
行状態、「−」のときは回生状態である。第1実施形態
では、力行状態でのデューティ比αは、0≦α≦α0<
1としている。α0は制限値であり、デューティ比演算
部120にてデューティ比αを算出した結果が、α0を
超える場合には、デューティ比αとして、α0が決定さ
れる。
【0052】回生状態でのデューティ比αは、0≦|α
|≦1としている。又、第2トランジスタQ2に対して
は、第1トランジスタQ1がオンのときは、オフとし、
第1トランジスタQ1がオフのときには、オンするパル
ス信号(PWM駆動信号)が印加される。
【0053】(デューティ比演算)さて、本実施形態の
特徴的なデューティ比演算について説明する。図7は、
CPU21が実行するデューティ比演算制御プログラム
のフローチャートである。同プログラムは、ROM22
内に予め記憶されており、定時割込でCPU21が処理
する。
【0054】このプログラムが開始されると、S10で
は目標出力電圧VBPIG*及び出力電圧VBPIGを読み込
む。次に、S20又はS40において、目標出力電圧V
BPIG*及び出力電圧VBPIGの大小関係を判定する。
【0055】S20においては、 VBPIG≦VBPIG* − V0 か否かを判定する。
【0056】V0(≧0)は、所定値であって、ROM
22に予め記憶されている。S20において、「出力電
圧VBPIG」が「目標出力電圧VBPIG* − V0」以下
の場合には、出力電圧VBPIGが昇圧しきっていないとし
て「YES」の判定をし、S30に移行する。
【0057】S30では、前回の制御時に算出されたデ
ューティ比αに対して所定割合であるD0(>0)%増
加した値を加算して、今回時のデューティ比αとし、こ
のプログラムを一旦終了する。
【0058】なお、この制御プログラムが実行されて、
最初にS20で「YES」と判定した場合、前回の制御
時に算出されたデューティ比αの代わりにROM22に
予め記憶された初期値を使用する。
【0059】S20で「出力電圧VBPIG」が「目標出力
電圧VBPIG* − V0」よりも大きいと「NO」と判
定した場合には、S40に移行する。S40において
は、 VBPIG* − V0<VBPIG≦VBPIG* + V1 か否かを判定する。
【0060】上記関係を満足している場合には、「出力
電圧VBPIG」(実測値)が好適な昇圧電圧レベル(所定
レベル)範囲内であるとして、「YES」の判定をし、
S50に移行する。この好適な所定レベル範囲内とは、
「出力電圧VBPIG」(実測値)と「目標出力電圧VBPIG
*」との差が大きな差ではなく、デューティ比を変更す
るが必要がないレベルのことである。
【0061】S50においては、前回の制御時に算出さ
れたデューティ比αをそのまま今回制御時のデューティ
比αとし、このプログラムを一旦終了する。S40にお
いて「出力電圧VBPIG」が「目標出力電圧VBPIG* +
V1」よりも大きい場合には、「出力電圧VBPIG」が
上がり過ぎているとして、判定を「NO」とし、S60
に移行する。S60においては、前回の制御時に算出さ
れたデューティ比αに対して所定割合であるD1(>
0)%だけ減少させて今回時のデューティ比αとし、こ
のプログラムを一旦終了する。
【0062】(第1実施形態の作用)さて、本実施形態
では、図6に示す駆動パターンのPWM駆動信号によ
り、両トランジスタが力行時及び回生時において、交互
にオンオフ駆動される。
【0063】詳説すると、力行時においては、昇圧回路
100では前記信号によるデューティ制御により、第1
トランジスタQ1がスイッチング動作を行なう。この結
果、コイルLでエネルギーの蓄積と放出とが繰り返さ
れ、第2トランジスタQ2のドレイン側に放出の際、高
電圧が現れる。すなわち、第1トランジスタQ1がオン
して、第2トランジスタQ2がオフすると、第1トラン
ジスタQ1を介して接地側に電流が流れる。次に第1ト
ランジスタQ1がオフとなると、コイルLに流れる電流
が遮断される。コイルLに流れる電流が遮断されると、
この電流の遮断による磁束の変化を妨げるように、オン
作動している第2トランジスタQ2のドレイン側に高電
圧が発生する。この繰り返しによって、第2トランジス
タQ2のドレイン側に高電圧が繰り返し発生し、コンデ
ンサC2で平滑(充電)され、出力電圧VBPIG として
電圧印加点P2に生じる。
【0064】このとき、昇圧回路100により、昇圧さ
れる電圧はCPU21から出力されるPWM駆動信号の
デューティ比αと関連する。デューティ比αが大きけれ
ば出力電圧VBPIGは高くなり、デューティ比αが小さけ
れば出力電圧VBPIGは低くなる。
【0065】次に、モータ6が回生状態に入ったとき、
出力電圧VBPIGが上昇するが、回生時においても、第2
トランジスタQ2がデューティ制御によりオン作動して
いる。このため、第2トランジスタQ2を介してバッテ
リBに電流が流れ、吸収される。
【0066】第1実施形態によれば、以下のような特徴
がある。 (1) 第1実施形態の電動パワーステアリング装置
は、q軸指令電流Iq*(電動機制御値)に基づいてモー
タ6(電動機)を駆動するモータ駆動装置35(電動機
駆動手段)を備えている。
【0067】又、電動パワーステアリング装置はバッテ
リB(直流電源)とモータ駆動装置35間に設けられ、
電源電圧を昇圧する昇圧回路100(昇圧手段)と、P
WM駆動信号を生成出力するCPU21(昇圧制御手
段)を備えている。
【0068】又、昇圧回路100は、コイルL(昇圧用
コイル)、第2トランジスタQ2(逆流防止用素子)、
第1トランジスタQ1(スイッチング素子)、コンデン
サC2(昇圧コンデンサ)とを備えている。そして、昇
圧回路100は第1トランジスタQ1をPWM駆動信号
によりオン、オフすることにより、バッテリBから昇圧
用コイルに供給される電流を制御し、コンデンサC2に
昇圧電圧を充電するようにした。
【0069】そして、CPU21は、昇圧回路100が
昇圧した昇圧電圧の「出力電圧VBPIG」(実測値)と、
目標出力電圧VBPIG*との大小関係に応じて、前回の制
御量に対して、D0%(所定割合の値)を加算或いはD
1%(所定割合の値)を減算した値に基づいたPWM駆
動信号を生成出力するようにした。
【0070】このように、本実施形態では、デューティ
比演算を簡易な演算手法により行っているため、CPU
21の演算負荷がPI制御を行う場合に比して、小さく
されている。このため、デューティ比演算のための演算
周期を短くすることができ、制御性を向上することがで
きる。
【0071】従来は、昇圧回路300に対してPI制御
を行うと、外乱などによって、出力電圧VBPIGと目標出
力電圧との偏差が大きくなった場合には、演算周期が長
い特にI制御の影響により、出力電圧VBPIGがオーバー
シュートし、コンデンサC2の耐圧を越えてしまいコン
デンサC2が破損する虞もあった。
【0072】それに対して、本実施形態では、演算周期
を短くすることができるため、出力電圧VBPIGがオーバ
ーシュートすることがなく、コンデンサC2が破壊され
ることがない効果を奏する。
【0073】(2) 第1実施形態では、CPU21
(昇圧制御手段)は、昇圧電圧の出力電圧VBPIG(実測
値)と、目標出力電圧VBPIG*の大小関係が、所定レベ
ル範囲内であるときは、前回の制御時のデューティ比に
基づいたPWM駆動信号を生成出力するようにした。
【0074】この結果、出力電圧VBPIG(実測値)と目
標出力電圧VBPIG*との差が大きな差ではないときに
は、デューティ比を変更することがないため、安定した
デューティ比に基づくPWM駆動信号を出力することが
できる。
【0075】(3) 本実施形態では、目標出力電圧V
BPIG*と出力電圧VBPIGとの大小関係に基づいて、第1
トランジスタQ1、第2トランジスタQ2のうち、力行
時には、各トランジスタを交互にオンオフさせてモータ
6の供給電圧を昇圧した。又、回生時には各トランジス
タを交互にオンオフさせるCPU21(昇圧制御手段)
とを備えた。
【0076】この結果、モータ6が回生状態になった場
合、従来のダイオードDを設けた場合に比して、好適
に、回生電流をバッテリBに戻すことができる。 (4) 本実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出力
電圧VBPIGとの大小関係に基づいて、各トランジスタを
力行時及び回生時に、交互にオンオフさせてモータ6
(電動機)の供給電圧を昇圧し、回生するCPU21
(昇圧制御手段)とを設けた。
【0077】従来例では、ダイオードDを使用している
ため、力行時において、第1トランジスタQ1をオフし
たときにダイオードDに流れる電流による発熱量が大き
い。それに対して、本実施形態では、第2トランジスタ
Q2をオンした際に流れる電流による発熱量(ロス)が
少ないため、効率を上げることができる。
【0078】(第2実施形態)次に、第2実施形態を図
10を参照して説明する。なお、本実施形態を含む以下
の実施形態では、第1実施形態と同一構成又は相当する
構成については、同一符号を付して、説明を省略し、異
なるところを中心にして説明する。
【0079】第2実施形態では、第1実施形態のCPU
21が、さらに、操舵状態判定手段を構成しているとこ
ろが異なり、他の構成は、第1実施形態と同じ構成とさ
れている。
【0080】すなわち、第1実施形態において、デュー
ティ比演算部120では各トランジスタの制御量を演算
し、演算された制御量は、PWM駆動信号に変換され
る。このときのデューティ比αが「−」のときは回生状
態であり、「+」のときは力行状態であることを示して
いる。従って、デューティ比演算部120が、操舵状態
判定手段に相当する。
【0081】デューティ比演算部120では、デューテ
ィ比が「+」のとき(力行状態)と、デューティ比が
「−」のとき(回生状態)に応じてPWM駆動信号を各
トランジスタに印加する。
【0082】なお、第2実施形態のデューティ比αは、
力行状態では第1実施形態と同様に0≦α≦α0<1と
し、デューティ比演算部120にてデューティ比αを算
出した結果が、α0を超える場合には、デューティ比α
としてα0が決定される。
【0083】回生状態でのデューティ比αは、第1実施
形態と同様に0≦|α|≦1としている。そして、デュ
ーティ比演算部120から出力されたPWM駆動信号
は、第2実施形態では、モータ6の力行時と回生時にお
ける各トランジスタの駆動パターンが図10に示すよう
に異なっている。
【0084】力行時では、第1トランジスタQ1がオン
オフ駆動され、一方、第2トランジスタQ2は、オフの
状態のままとなるようにPWM駆動信号が印加される。
又、回生時では、各トランジスタは交互にオンオフ駆動
されるようにPWM駆動信号が印加される。
【0085】(第2実施形態の作用)力行時において
は、デューティ比αが「+」であるため、デューティ比
演算部120から、第1トランジスタQ1をオンオフ駆
動するPWM駆動信号が印加され、一方、第2トランジ
スタQ2をオフの状態のままとなるPWM駆動信号が印
加される。以下、前記デューティ比αが「+」のときに
は、「CPU21は、モータ6が力行状態であるとの判
定をした」といい、デューティ比αが「−」のときに
は、「CPU21は、モータ6が回生状態であるとの判
定をした」という。
【0086】すなわち、CPU21は、モータ6が力行
状態であるとの判定を行うと、第2トランジスタQ2を
全オフとするように制御する。このため、昇圧回路10
0では、第1トランジスタQ1のみがスイッチング動作
を行なう。この結果、コイルLでエネルギーの蓄積と放
出とが繰り返される。このとき、第1実施形態と同様に
第2トランジスタQ2のドレイン側に放出の際の高電圧
が現れる。これは、第2トランジスタQ2がオフ状態で
あっても、第2トランジスタQ2に寄生ダイオードD2
があるため、同寄生ダイオードD2を介して第2トラン
ジスタQ2のドレイン側に高電圧が生ずるためである。
【0087】このようにして、第1トランジスタQ1の
みのオンオフ駆動の繰り返しにより、第2トランジスタ
Q2のドレイン側に高電圧が発生する。この繰り返しに
よって、第2トランジスタQ2のドレイン側に高電圧が
繰り返し発生し、コンデンサC2で平滑(充電)され、
出力電圧VBPIG として電圧印加点P2に生じる。
【0088】回生時は、デューティ比αが「−」となる
ため、デューティ比演算部120から、両トランジスタ
が交互にオンオフ駆動されるようにPWM駆動信号が印
加される。すなわち、CPU21は、モータ6が回生状
態であると判定すると、各トランジスタを交互にオンオ
フとするように制御する。
【0089】このため、回生時は、第1実施形態と同じ
作用となる。なお、この回生状態が継続して行われる
と、デューティ比αが小さくなる結果、第1トランジス
タQ1が全オフとなり、第2トランジスタQ2だけがオ
ンしている状態となる。このようにして、回生電流がバ
ッテリBに流れて吸収される。
【0090】第2実施形態では以下のような特徴があ
る。 (1) 第2実施形態では、目標出力電圧VBPIG*と出
力電圧VBPIGとの大小関係に基づいて、モータ6の力
行、回生状態を判定するCPU21(操舵状態判定手
段)を設けた。さらに、CPU21は、力行状態と判定
すると、第1トランジスタQ1のみをオンオフして制御
するようにした。
【0091】この結果、力行時においては、従来例のダ
イオードDよりも発熱が少なく、ロスを低減できる。 (2) 又、CPU21が、回生状態と判定すると、両
トランジスタを交互にオンオフ制御するようにした。
【0092】この結果、回生時においても、出力電圧V
BPIGの上昇を回避することができる。 (第3実施形態)次に、第3実施形態を図11を参照し
て説明する。
【0093】なお、第3実施形態は、第2実施形態と同
様にCPU21(デューティ比演算部120)が操舵状
態判定手段を構成している。そして、第3実施形態で
は、第2実施形態と構成は同一であるが、制御が異なっ
ている。すなわち、力行時は、第2実施形態と同様に各
トランジスタに対してPWM駆動信号を印加するが、回
生時においては、下記のように異なっている。
【0094】すなわち、回生時においては、デューティ
比演算部120は、第1トランジスタQ1に全オフとな
るPWM駆動信号を印加し、第2トランジスタQ2に
は、所定デューティ比となるPWM駆動信号を印加する
ようにされている。なお、図11において、第1トラン
ジスタQ1に印加するPWM駆動信号のTα1(=T×
α)は第2実施形態のTαと同じである。
【0095】一方、第2トランジスタQ2に対しては、
Tα2=T×(1−|α|)をオン時間とするPWM駆
動信号を印加するようにされている。なお、力行状態で
の第1トランジスタQ1のデューティ比αの大きさは、
第2実施形態と同様に0≦α≦α0<1とし、デューテ
ィ比演算部120にてデューティ比αを算出した結果
が、α0を超える場合には、デューティ比αとして、α
0が決定される。回生状態での第2トランジスタQ2で
のデューティ比(1−|α|)は、0≦|α|≦1とし
ている。
【0096】第3実施形態では以下のような特徴があ
る。 (1) 第3実施形態では、CPU21は、力行状態と
判定すると、第1トランジスタQ1のみをオンオフ制御
し、回生状態と判定すると、第2トランジスタQ2のみ
をオンオフ制御するようにした。
【0097】この結果、力行時(力行状態)では、第2
実施形態の力行時(力行状態)のときと同じ効果を奏す
る。又、回生時(回生状態)では、第2トランジスタQ
2のみがオンオフ駆動されるため、第1実施形態の回生
時(回生状態)と同様に、本実施形態では、第2トラン
ジスタQ2をオンした際に流れる電流による発熱量(ロ
ス)が少ないため、効率を上げることができる。
【0098】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ○ 前記各実施形態では、操舵トルクτと、車速Vとを
使用した実施形態に代わって、操舵トルクτのみで、電
動機制御値を決定するようにしてもよい。
【0099】○ 前記実施形態では、逆流防止用素子と
して第2トランジスタQ2を使用したが、従来と同様に
ダイオードを使用してもよい。この場合、ダイオードが
逆流防止用素子に相当する。
【0100】次に、請求項に記載した発明以外の技術的
思想であって、前記実施形態及び別例から把握できるも
のについて、以下に記載する。 (1) 前記スイッチング素子及び逆流防止用素子は、
FETにて構成したことを特徴とする請求項1に記載の
電動パワーステアリング装置。
【0101】(2) 前記昇圧制御手段は、力行時及び
回生時には、前記スイッチング素子及び逆流防止用素子
を目標出力電圧と前記出力電圧との大小関係に基づい
て、交互にオンオフさせて電動機の供給電圧を昇圧し、
又、電動機からの回生電流を回生することを特徴とする
上記(1)に記載の電動パワーステアリング装置。
【0102】(3) 昇圧電圧の実測値と、前記目標出
力電圧の大小関係に基づいて、前記電動機の力行、回生
状態を判定する操舵状態判定手段を設け、前記昇圧回路
制御手段は、前記操舵状態判定手段の判定結果に応じて
スイッチング素子及び/又は逆流防止用素子をオンオフ
制御することを特徴とする上記(1)に記載の電動パワ
ーステアリング装置。
【0103】(4) 前記昇圧制御手段は、前記操舵状
態判定手段が力行状態と判定すると、スイッチング素子
のみをオンオフして制御し、前記操舵状態判定手段が回
生状態と判定すると、スイッチング素子、逆流防止用素
子の両者を交互にオンオフ制御することを特徴とする上
記(3)に記載の電動パワーステアリング装置。
【0104】(5) 前記昇圧制御手段は、前記操舵状
態判定手段が力行状態と判定すると、スイッチング素子
のみをオンオフ制御し、前記操舵状態判定手段が回生状
態と判定すると、逆流防止用素子のみをオンオフ制御す
ることを特徴とする上記(3)に記載の電動パワーステ
アリング装置。
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び請求
項2の発明は、昇圧回路の昇圧のための演算負荷が小さ
くでき、かつ、出力電圧がオーバーシュートしてコンデ
ンサの耐圧を越えることを防止できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に具体化した電動パワーステ
アリング装置の概略図。
【図2】同じく電動パワーステアリング装置の制御ブロ
ックダイヤグラム。
【図3】同じくCPU21の制御ブロック図。
【図4】同じく昇圧回路の電気回路図。
【図5】同じく昇圧時のCPU21の制御ブロックダイ
ヤグラム。
【図6】同じくトランジスタのPWM駆動信号の波形
図。
【図7】CPU21が実行するフローチャート。
【図8】従来の電動パワーステアリング装置の昇圧回路
の電気回路図。
【図9】同じくトランジスタのPWM駆動信号の波形
図。
【図10】第2実施形態の各トランジスタのPWM駆動
信号の波形図。
【図11】第3実施形態の各トランジスタのPWM駆動
信号の波形図。
【符号の説明】
6…モータ(電動機) 20…制御装置 21…CPU(昇圧制御手段) 35…モータ駆動装置(電動機駆動手段) 100…昇圧回路(昇圧手段) 120…デューティ比演算部 B…バッテリ(直流電源) L…コイル(昇圧用コイル) C2…コンデンサ(昇圧用コンデンサ) Q1…第1トランジスタ(スイッチング素子) Q2…第2トランジスタ(逆流防止用素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D032 DA15 DA23 DA64 DA65 DC01 DD10 EC23 EC24 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA21 5H576 AA15 BB05 CC02 DD02 DD07 EE01 EE10 EE11 GG02 GG04 HA03 HB02 JJ03 JJ22 JJ23 JJ24 KK06 LL07 LL22 LL38 LL41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機制御値に基づいて電動機を駆動す
    る電動機駆動手段と、直流電源と前記電動機駆動手段間
    に設けられ、電源電圧を昇圧する昇圧手段と、PWM駆
    動信号を生成出力する昇圧制御手段とを備え、前記昇圧
    手段は、直流電源の出力端子に接続された昇圧用コイル
    と、同昇圧用コイルの出力端子に対して共に接続された
    逆流防止用素子とスイッチング素子と、前記逆流防止用
    素子の出力端子に接続された昇圧用コンデンサとを備
    え、前記スイッチング素子を前記PWM駆動信号により
    オン、オフすることによって、前記直流電源から昇圧用
    コイルに供給される電流を制御し、前記昇圧用コンデン
    サに昇圧電圧を充電する電動パワーステアリング装置に
    おいて、 前記昇圧制御手段は、昇圧手段が昇圧した昇圧電圧の実
    測値と、目標出力電圧との大小関係に応じて、前回の制
    御量に対して、所定割合の値をそれぞれ加算或いは減算
    した値に基づいたPWM駆動信号を生成出力することを
    特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記昇圧制御手段は、昇圧電圧の実測値
    と、前記目標出力電圧の大小関係が、所定レベル範囲内
    であるときは、前回の制御時の制御量に基づいたPWM
    駆動信号を生成出力することを特徴とする請求項1に記
    載の電動パワーステアリング装置。
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