JP4378151B2 - モータ駆動装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータ駆動装置に関するものであり、特にモータの電流検出方法に関するものである。
近年、モータの耐久性或いはその効率の良さからブラシレスモータが多く使われている。ブラシレスモータではロータの位置(角度)を検出して通電相を切り換える電流制御方法が一般的であり、ロータ位置を検出する方式は大きく分けてホール素子等のセンサを用いるセンサ方式と、モータの端子電圧等からロータ位置を推定する方式いわゆるセンサレス方式の2種類がある。
ブラシレスモータの効率はこのロータ位置の検出精度に大きく依存しており、ロータ位置が最大効率角度よりずれた位置で通電を行なうと効率が大幅に低下する。ロ−タ位置の検出のずれは、センサ方式ではセンサの取り付け位置がずれた場合などにおいて、センサレス方式ではモータ電圧にノイズが重畳したり、モータ負荷の急変によりモータ電圧が急激に変化する場合などに生じる。
また、ブラシレスモータのロータは永久磁石を有するので、規定以上の電流をモータに通電するとロータの磁力が低下するいわゆる減磁が生じて発生磁界が減少し、その結果として目的のトルクを発生するのに必要な電流が増大してしまう。なお、このような発生磁界の減少は、モータ製造時の着磁(磁性体に磁界をかけて永久磁石にすること)不良などでも発生する。
そこで、印加電圧,モ−タの回転数,モ−タのインピ−ダンスから基準電流を算出し、モータに実際に流れる実電流と比較して、実電流が基準電流よりも所定割合以上異なる場合に、異常と判定することを特徴とするブラシレスモータの異常検出装置が考案されている(特許文献1参照)。
ここで、上記の例でブラシレスモータを駆動するインバータの動作原理について、図9の回路図を用いて説明する。この図において、直流電源VからスイッチSW1〜SW4(スイッチング素子に相当)のオン/オフの制御により、負荷(ブラシレスモータ等)Rの両端A,Bの間に交流電圧を発生させる。回路図上のスイッチSW1〜SW4および負荷Rの配置形状からH型ブリッジ回路といわれている。また、SW1およびSW2、SW3およびSW4をそれぞれアーム(61,62)と称し、それぞれのアームの回路図上で、抵抗として等価的に表される負荷Rよりも上方の部分を上アーム、同様に負荷Rよりも下方の部分を下アームと称している。
上記のようなブラシレスモータの異常検出装置における電流検出方法としては、PWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)制御される三相インバータの各相の下アーム側スイッチング素子と低位直流電源線との間にそれぞれ介設される電流検出抵抗素子の電圧降下に基づいて各相の電流値を検出する抵抗素子電圧降下検出方式が構成が簡単で低コストの方式として知られている。
しかし、この抵抗素子電圧降下検出方式は、この抵抗素子と直列接続される下アーム素子のデューティ比が30%未満といった小値、すなわち上アーム側スイッチング素子のデューティ比が70%以上といった大値となると、下アーム側スイッチング素子に印加されるゲート電圧波形の鈍りなどにより下アーム側スイッチング素子が十分にターンオンできなくなる(即ち、電流が流れない)場合があり、この相の正確な電流検出が困難となってしまうという欠点があり、通常は高価なホール素子が使用されていた。
上記問題を解決するために、ブラシレスモータの3相(U相、V相、W相)の電流値の総和は0Aになるという特徴を利用することで、1つの相の下アーム側スイッチング素子のデューティ比が上記のような小値となって電流検出が不可能な場合には、残りの2相の電流値の和からを求める電流検出装置が考案されている(特許文献1参照)。
特開2001−8488号公報 特開2003−164159号公報
特許文献2の電流検出装置は、電流検出方法を提示しているのみで異常検出にまでは利用していない。また、該電流検出方法を異常検出に利用するとしても、特許文献1のようにモータに実際に流れる実電流値あるいは推定電流値を予め定められる基準値と比較する方法では、モータが異常状態であっても実電流値あるいは推定電流値が基準値を超えない場合には、異常を検出できない。
例えば、図3において、電圧センサ9と端子308,309,あるいは310との間で短絡故障が発生した場合、あるいは、接地(GND)側に短絡した場合、短絡電流は短絡箇所に流れて電流センサ314〜316には流れにくい。また、短絡箇所の抵抗値によっては、電流センサ314〜316には正常時と同等の大きさの電流が流れることもある。これらの状況では異常が発生したにもかかわらず、電流センサ314〜316を流れる電流はいずれも基準値を下回っており、基準値と比較する方法では異常を検出できない。
上記問題点を背景として、本発明の課題は、電流検出精度を従来よりも格段に改善可能な抵抗素子電圧降下型のモータ駆動装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明は、上記課題を解決するためのモータ駆動装置を提供するものである。即ち、請求項1では、
電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
電源およびモータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよびモータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、駆動信号のデューティ比に基づいて、第1および第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
電源およびモータの間に印加される印加電圧を演算する印加電圧演算手段と、
印加電圧と電源およびモータの間の抵抗値とに基づいて、インバータに流れる推定電流値を演算する第1の電流推定手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動装置として構成される。
上記構成により、電流センサ等のインバータに流れる電流を測定する部品を用いることなく電流値を推定できることが可能となるため、従来よりも部品点数が少ない構成となり、モータ駆動装置の小型化および低価格化が可能となる。電源およびモータの間の抵抗値は既知の値(固定値)をとるので、電源およびモータの間に印加される印加電圧を求めるということは、電流値を求めるということに他ならない。
請求項2によれば、本発明のモータ駆動装置の印加電圧演算手段は、演算式
(印加電圧)= (電源の電圧)×(駆動信号のデューティ比)
−(モータへの印加電圧)
によって印加電圧を演算する構成をとる。電源電圧,駆動信号のデューティ比,およびモータへの印加電圧は、従来のモータ駆動装置の構成においても測定可能である。本構成によって、特別な部品あるいは回路を追加することなく、即ち、製造コストの上昇を伴うことなく電源およびモータの間に印加される印加電圧を演算することが可能となる。
請求項3によれば、本発明のモータ駆動装置は、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、実電流値および第1の電流推定手段で推定した推定電流値を比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段とを含む構成をとることが可能である。比較の基準となる推定電流値はモータの回転状態によって変化する。本構成によって、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項4によれば、本発明のモータ駆動装置は、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
実電流値に基づいて残る1つの相に流れる実電流値を推定する第2の電流推定手段と、
第1の電流推定手段および第2の電流推定手段で推定した2つの推定電流値を比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段とを含む構成をとることも可能である。
ブラシレスモータ等においては、3相(U相、V相、W相)の電流値の総和が0Aになることが知られている。本発明の第2の電流推定手段は周知のこの特徴を利用するもので、各相の電流の推定値はモータの回転位置によって変化する。本構成によっても、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項5によれば、本発明のモータ駆動装置は、
モータの印加電圧、電流および回転数に基づいてインバータに流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
第1の電流推定手段で推定した推定電流値と指令電流値とを比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段とを含む構成をとることも可能である。
指令電流値は、インバータに流すための電流値を理論上から求めたものである(詳細については後述)。つまり、理論値と推定値を比較することによりインバータに流れる電流値の異常を検出するものである。本構成によっても、電流センサ等のインバータに流れる電流を測定する部品を用いることなく電流値を推定でき、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項6によれば、本発明のモータ駆動装置は、
第1の電流推定手段で推定した推定電流値から推定ベクトル電流値を演算するベクトル電流推定手段と、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
実電流値からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
推定ベクトル電流値とベクトル電流値とを比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段とを含む構成をとることも可能である。
ベクトル電流はインバータの各相に流れる実電流値から計算によって求めることができる(詳細については後述)。つまり、ベクトル電流の理論値と推定値を比較することによりインバータに流れる電流値の異常を検出するものである。本構成によっても、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項7によれば、本発明のモータ駆動装置は、
電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
電源およびモータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよびモータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、駆動信号のデューティ比に基づいて、第1および第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
インバータの各相の第2のスイッチング素子のうちの1つの相における駆動信号のデューティのON時間が予め定められた値よりも小さいとき、デューティのON時間が予め定められた値よりも大きな残る2つの相において検出された実電流値に基づいて1つの相に流れる実電流値を推定電流値として推定する第2の電流推定手段と、
実電流値からベクトル電流を算出するベクトル電流算出手段と、
ベクトル電流の予想最大電流値に相当する、インバータの各相に流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
第2の電流推定手段で推定した推定電流値と指令電流値演算手段により演算された指令電流値とを比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動装置という構成をとることも可能である。
上記構成は、請求項4と異なり第2の電流推定手段と指令電流値とを比較している。上記構成によっても、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項8によれば、本発明のモータ駆動装置は、
電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
電源およびモータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよびモータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、駆動信号のデューティ比に基づいて、第1および第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
実電流からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
ベクトル電流値の予想最大電流値に相当する、インバータの各相に流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
ベクトル電流値と指令電流値とを比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動装置という構成をとることも可能である。
インバータの各相に流れる電流値からベクトル電流値を算出できることは周知の方法として知られている(詳細については後述)。上記構成によっても、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項9によれば、本発明のモータ駆動装置は、
電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
電源およびモータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよびモータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、駆動信号のデューティ比に基づいて、第1および第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
インバータの各相の第2のスイッチング素子のうちの1つの相における駆動信号のデューティのON時間が予め定められた値よりも小さいとき、デューティのON時間が予め定められた値よりも大きな残る2つの相において検出された実電流値に基づいて1つの相に流れる実電流値を推定電流値として推定する第2の電流推定手段と、
第2の電流推定手段で推定した推定電流値から推定ベクトル電流値を求めるベクトル電流推定手段と、
実電流からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
推定ベクトル電流値とベクトル電流値とを比較することにより、インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
を備えることを特徴とするモータ駆動装置という構成をとることも可能である。
上記構成は、ベクトル電流の理論値と推定値を比較することによりインバータに流れる電流値の異常を検出するものであるが、請求項6と異なりベクトル電流の推定値を求めるために第2の電流推定手段を用いている。上記構成によっても、一定の基準値を設けて異常の検出を行なう方法に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
請求項10によれば、本発明のモータ駆動装置に含まれる異常検出手段による異常検出は、比較の対象となる2つの電流値の偏差が所定値以上のときに、電流値の異常と判定する構成をとる。本構成によって、一定の基準値との偏差によって電流値の異常を判定する場合に比べ、電流値の異常の検出を的確に行なうことが可能となる。
本発明のモータ駆動装置に含まれる異常検出手段においては、実測あるいは推定によって求められる2つの電流値を比較することによって異常を検出している。このことは、実測あるいは推定の方法ごとに異常を検出するための一定の基準値を設ける必要がなく、モータ駆動装置の制御手段に含まれるマイクロコンピュータの制御プログラムあるいはメモリに該基準値を記憶する必要もないので、制御プログラムも簡略化され、メモリの使用量も節約される。これによって記憶容量の小さい部品を使用できるので、マイクロコンピュータあるいはメモリのコストを削減することも可能となる。
さらに本発明のモータ駆動装置は、既存のモータ駆動装置の回路構成を変更することなく実現可能であり、このことは、本発明のモータ駆動装置の製造コストは、既存のモータ駆動装置の製造コストと同じであることを意味する。
従来よりも高精度なモータ駆動装置におけるモータの電流検出方法および電流異常検出方法を、新たなセンサあるいは部品を追加することなく実現した。
図1は、本発明のモータ駆動装置が適用される、電動パワーステアリング制御装置の全体構成の一例を模式的に示したものである。なお、本発明の適用対象は電動パワーステアリング制御装置に限定されるものではない。
図1は、電動パワーステアリング制御装置1の構成図である。操舵ハンドル10が操舵軸12aに接続されている。また、この操舵軸12aの下端はトルクセンサ11に接続されており、ピニオンシャフト12bの上端がトルクセンサ11に接続されている。また、ピニオンシャフト12bの下端には、ピニオン(図示せず)が設けられ、このピニオンがステアリングギヤボックス16内においてラックバー18に噛合されている。更に、ラックバー18の両端には、それぞれタイロッド20の一端が接続されると共に各タイロッド20の他端にはナックルアーム22を介して操舵輪24が接続されている。また、ピニオンシャフト12bにはモータ15が歯車(図示せず)を介して取り付けられている。
トルクセンサ11は運転者の操舵ハンドル10の動きを検出するもので、トーションバーおよびその軸線方向に離間して設置された一対のレゾルバ等の周知のトルク検出部から構成される。ハンドル軸12aが回転すると、その回転量に応じたトルクが検出され、検出された情報は操舵制御部30に送られる。
また、モータ15(ブラシレスモータ)にはモータ15の回転角度を検出するモータ回転角センサ7が取り付けられている。これら操舵角センサ13およびモータ回転角センサ7は、ロータリエンコーダあるいはレゾルバ等の周知の角度検出部から構成される。検出された情報は操舵制御部30に送られる。
なお、モータ15としてブラシレスモータを例示しているが、本発明のモータ駆動装置2(詳細は後述)よって駆動可能なものであれば、モータの種類に特に制約はない。
本実施例では、モータ回転角センサ7にはレゾルバを用いている。レゾルバは、回転トランスの一種であり、2個のステータ巻線と1個のロータ巻線を備えている。2個のステータ巻線は、機械的に90度の角度で配置されている。ステータ巻線との磁気結合により得られる信号の振幅は、ロータ(軸)の位置とステータとの相対位置の関数になる。このため、レゾルバからは、軸角度のsin成分(正弦波)及びcos成分(余弦波)で変調された、2種類の出力信号が得られる。これらの回転角センサ7からの出力信号は、レゾルバ回転角演算部46(図2参照)によって回転角情報に変換される。
操舵制御部30は周知のCPU31,RAM32,ROM33,入出力インターフェースであるI/O34およびこれらの構成を接続するバスライン35が備えられている。CPU31は、ROM33およびRAM32に記憶されたプログラムおよびデータにより制御を行なう。ROM33は、プログラム格納領域33aとデータ記憶領域33bとを有している。プログラム格納領域33aには操舵制御プログラム33pが格納される。データ記憶領域33bには操舵制御プログラム33pの動作に必要なデータが格納されている。なお、操舵制御部30が本発明における制御手段,印加電圧演算手段,第1の電流推定手段,第2の電流推定手段,異常検出手段,指令電流値演算手段,ベクトル電流推定手段,およびベクトル電流算出手段に相当する。
操舵制御部30においてCPU31がROM33に格納された操舵制御プログラムを実行することにより、トルクセンサ11で検出されたトルクあるいは操舵角センサ13で検出された操舵角に応じてモータ15で発生させる駆動トルクを算出し、モータドライバ14を介してモータ15に、算出した駆動トルクを発生させるための電圧を印加する。
ここで、図8を用いて本実施例のモータ制御方法であるベクトル制御の原理について述べる。ブラシレスモータあるいは交流電動機等のトルクは、電流の大きさと位相によって決定される。実際には固定子電流を、電動機内部に確立した主磁束方向に磁束を作る電流成分(磁束電流)と、それとは位相的に90°進みトルクを直接制御する電流成分(トルク電流)とに分けて独立に制御する。磁束電流はd軸の方向に磁界を作る電流成分、トルク電流はq軸の方向に磁界を作る電流成分として定義する。電流、電圧、磁束をd軸成分とq軸成分に分けて制御することがベクトル制御と呼ばれる所以である。これらの電流成分はdq軸座標系の回転角、すなわち主磁束の固定子に対する回転角θを基に周知の3相−2相変換により求めることができる(計算方法については後述)。
図2は、電動パワーステアリング制御装置1のモータ15をベクトル制御する場合の制御の流れを示したブロック図である。この図で示される制御を行なう装置がモータ駆動装置2となる。また、この制御は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。まず、モータ回転角センサ7(レゾルバ)の出力信号(sin出力信号,cos出力信号)から、レゾルバ回転角演算部46において以下の式(a)によってモータ15の回転角θを求める。
θ=tan−1(sin出力信号÷cos出力信号) ・・・(a)
次に、3相2相変換部47において、求められたモータ15の回転角θと、下アーム側電流検出回路8(本発明の実電流検出手段)で検出された各相の電流値を基に、周知の3相−2相変換(数式1)を行なってd軸電流およびq軸電流を求める。
Figure 0004378151
このうちのd軸電流と、トルクセンサ11から入力されるトルク信号と車速センサ17から入力される車速信号に基づいて演算されたモータ15を駆動するためのd軸電流指令値とから差分Δidを求め、d軸PI制御部41においてこの差分Δidをゼロとするように、周知のPI(Proportional Integral:比例積分)制御によりd軸指令デューティを求める。
同様に、トルク信号と車速信号に基づいてトルク−電流変換部44で求められたq軸電流指令値と3相2相変換部47からのq軸電流との差分Δiqを求め、q軸PI制御部45においてこの差分Δiqをゼロとするように、周知のPI(Proportional Integral:比例積分)制御によりd軸指令デューティを求める。
上記方法により求められたd軸指令デューティおよびq軸指令デューティ,および回転角θを基に、2相3相変換部42において周知の2相−3相変換によりU相,V相,W相の各相を駆動するためのPWMデューティを求める。
駆動回路43では、2相3相変換部42において求められたPWMデューティに基づいて、モータ15の各相に対して電圧信号を出力し、モータ15を駆動する。
モータ15(3相ブラシレスモータ)は、図4のように、電気角120゜間隔で配置された3相のコイルU,V,Wからなり、これらのコイルU,V,Wと、回転子54との相対的な角度関係が、モータ回転角センサ7により検出される。そして、モータ回転角センサ7の出力を受けて、図3の駆動回路43は、図4に示すように、コイルU,V,Wの通電を、W→U(1)、U→V(3)、V→W(5)のごとく循環的に順次切り換える(正方向回転の場合:逆方向回転の場合は、上記の逆順のスイッチングとなる)。
モータ15の回転制御は、上記コイルU,V,Wの各相の通電切り替えシーケンスに、ドライバIC311からのPWM信号によるデューティ比制御シーケンスが重畳された形で行なわれる。図3は、図2における駆動回路43の詳細図で、コイルU,V,Wの各端子u,v,w,u’,v’,w’に対応したスイッチング素子301〜306が、コイルU,V,Wのスイッチングに伴なう誘導電流のバイパス経路を形成するフライホイールダイオードを含む形で、周知のH型ブリッジ回路を構成するように配線されている。モータ回転角センサ7からの回転角信号と2相3相変換部42(つまり、ドライバIC311)からのPWM信号を用いてスイッチング素子301〜306をスイッチング駆動すれば、通電に関与する相のコイルを選択的にPWM通電することができる。なお、スイッチング素子301〜303は本発明の第1のスイッチング素子に相当し、上アーム側スイッチング素子とも称する。また、スイッチング素子304〜306は本発明の第2のスイッチング素子に相当し、下アーム側スイッチング素子とも称する。
(第1の電流推定手段の説明)
次に、本発明の第1の電流推定手段を用いて、モータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流値を推定する方法について説明する。なお、本内容は、請求項1および2の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
図3の回路には下アーム側電流検出回路8(本発明の実電流検出手段)が設けられている。しかし、この下アーム側電流検出回路8が正常動作できる条件は、下アーム側のスイッチング素子304〜306に十分なON時間がある場合に限られる。よって、本発明においては、以下の式により各相の電流を算出する。
U相電流推定値=(PIG検出電圧×U相PWMデューティ−U相端子電圧)
÷配線抵抗(端子307と端子308間の抵抗値)・・(b)
V相電流推定値=(PIG検出電圧×V相PWMデューティ−V相端子電圧)
÷配線抵抗(端子307と端子309間の抵抗値)・・(c)
W相電流推定値=(PIG検出電圧×W相PWMデューティ−W相端子電圧)
÷配線抵抗(端子307と端子310間の抵抗値)・・(d)
なお、端子307と端子308間の抵抗値,端子307と端子309間の抵抗値,および端子307と端子310間の抵抗値は、駆動回路43が構成される回路基板上で実測する、あるいは、駆動回路43が構成される部品の特性から算出することができ、一定の値を持つ。このことは、電圧を測定していることが即ち電流を測定することといえる。これにより、例えば下アーム側電流検出回路8以外に上アーム側のスイッチング素子301〜303の下部に電流検出回路を設けることなく各相の電流を推定できる。
(電流異常検出方法1)
次に、本発明の第1の電流推定手段および実電流検出手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、本内容は、請求項3の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
まず、下アーム側電流検出回路8(本発明の実電流検出手段)によって各相の実電流値を検出する(S1)。次に、本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって各相の電流推定値を算出する(S2)。各相の実電流値と電流推定値とを比較した結果、3相のうち両者の差が所定値を上回る相が1つでもある場合(S3:Yes)、電流値異常と判定する(S4)。一方、全ての相について両者の差が所定値を下回る場合(S3:No)は電流値正常と判定する(S5)。
(電流異常検出方法2)
次に、本発明の第1の電流推定手段および第2の電流推定手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、本内容は、請求項4の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
この第2の電流推定手段は、モータ15の3相(U相、V相、W相)の電流値の総和が0Aになるという周知の特徴を利用するものである。まず、下アーム側電流検出回路8(本発明の実電流検出手段)で各相の実電流値を検出する(S11)。次に、本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって各相の電流推定値を算出する(S12)。
検出された実電流のうち、U相,V相,W相の3相のうちの1つの相(たとえばU相)が十分なON時間がない場合(S13:Yes)に、十分なON時間がある残り二つの相(V相,W相)の実電流値により以下の式(5)によってU相電流値を推定する(S14)。
U相電流推定値=0−(V相実電流値 + W相実電流値)・・・(e)
同様に、
V相電流推定値=0−(W相実電流値 + U相実電流値)・・・(f)
W相電流推定値=0−(U相実電流値 + V相実電流値)・・・(g)
となる。
続いて、この第2の電流推定手段によって下アーム側電流検出回路8(本発明の実電流検出手段)で検出された各相の実電流値および電流推定値と、本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって算出される各相の電流推定値を比較する(S15)。
全ての相が十分なON時間がある場合(S13:No)には、第2の電流推定手段を用いず、上記の電流異常検出方法1を用いて、各相の実電流値と本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって算出される各相の電流推定値を比較する(S16)。
上記のいずれかの方法による比較の結果、3相のうち両者の差が所定値を上回る相が1つでもある場合(S17:Yes)、電流値異常と判定する(S18)。一方、全ての相について両者の差が所定値を下回る場合(S17:No)は電流値正常と判定する(S19)。
なお、全ての相が十分なON時間がある場合(S13:No)にも、この第2の電流推定手段と第1の電流推定手段を用いて電流値の異常判定を行なう方法を採ってもよい。
(電流異常検出方法3)
次に、本発明の第1の電流推定手段および指令電流演算手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について説明する。なお、本内容は、請求項5の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
まず、U相,V相,W相の3相のうちの1つの相が十分なON時間がない場合に、本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって算出される各相の電流推定値を求め、それらから各相のベクトル電流を求める。
求めた各相の電流推定値から、式1によってd軸電流およびq軸電流を算出し、式2によりベクトル電流を求める。これは、d軸電流の値を二乗したものとq軸電流の値を二乗したものとの和を求め、求めた和の平方根を計算するものである。
Figure 0004378151
次に、以下の式(h)によって指令電流を求める。これはベクトル電流の予想最大電流に相当する。
指令電流=バッテリ電圧(V)×q軸指令デューティ(%)÷配線抵抗最小値(Ω)+発電電流(A) ・・・(h)
ここで、配線抵抗値は本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))に用いられるものと同じでものある。また、発電電流はモータ15の回転数をモータ15の1Aあたりの回転数で割ったものであるが、q軸指令デューティに対する回転方向が異なる場合にのみ存在し、q軸指令デューティに対する回転方向が同じ場合は0Aとなる。なお、q軸指令デューティはq軸PI制御部45で求められる。また、モータ15の回転数は、モータ回転角センサ7からの角度情報を基に、単位時間あたりの回転角(回転速度)などから求めることができる。
式2により求められたベクトル電流と式(h)により求められた指令電流を比較し、両者の差が所定値以上であれば電流値異常と判定する。
全ての相が十分なON時間がある場合には、指令電流演算手段を用いず、上記の電流異常検出方法1を用いて、各相の実電流値と本発明の第1の電流推定手段(式(b)から(d))によって算出される各相の電流推定値を比較して電流値の異常判定を行なう。
なお、全ての相が十分なON時間がある場合にも、この指令電流演算手段と第1の電流推定手段を用いて電流値の異常判定を行なう方法を採ってもよい。
また、配線抵抗は以下の式によって求めてもよい。
配線抵抗(Ω)=バッテリ電圧(V)×q軸指令デューティ(%)÷ベクトル電流(A)
(電流異常検出方法4)
次に、本発明のベクトル電流推定手段およびベクトル電流演算手段とを用いてU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について説明する。なお、本内容は、請求項6の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。まず、U相,V相,W相の3相のうちの1つの相が十分なON時間がない場合に、本発明の第1の電流推定手段から各相の電流推定値を求める。
次に、求めた電流推定値から以下の式により推定ベクトル電流を求める。
(推定ベクトル電流)=(換算係数)×(電流推定値) ・・・(i)
換算係数は周知のもので、3/2の平方根である。
続いて、(数式1)および(数式2)によってベクトル電流を求める。このベクトル電流と上記で求めた推定ベクトル電流とを比較し、両者の差が所定値以上の場合電流値異常と判定する。
(電流異常検出方法5)
次に、本発明の第2の電流推定手段と指令電流演算手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について説明する。なお、本内容は、請求項7の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
まず、本発明の第2の電流推定手段(式(e)(f),あるいは(g))を用いて各相に流れる電流の推定値を求める。続いて、上記の式(h)によって指令電流を求める。この電流の推定値と指令電流とを比較し、両者の差が所定値以上の場合電流値異常と判定する。
なお、全ての相が十分なON時間がある場合にも、この第2の電流推定手段と指令電流演算手段を用いて電流値の異常判定を行なう方法を採ってもよい。
(電流異常検出方法6)
次に、本発明のベクトル電流演算手段と指令電流演算手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について説明する。なお、本内容は、請求項8の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。
まず、上記の式(h)によって指令電流を求める。続いて、(数式1)および(数式2)によってベクトル電流を求める。この指令電流とベクトル電流とを比較し、両者の差が所定値以上の場合電流値異常と判定する。
なお、全ての相が十分なON時間がある場合にも、このベクトル電流演算手段と指令電流演算手段を用いて電流値の異常判定を行なう方法を採ってもよい。
(電流異常検出方法7)
次に、本発明のベクトル電流推定手段およびベクトル電流演算手段とを用いてモータ15(即ち、インバータ)のU相,V相,W相の各相に流れる電流の異常を検出する方法について説明する。なお、本内容は、請求項9の内容に相当するものである。また、この処理は電動パワーステアリング制御装置1が動作中に操舵制御プログラム33pの他の処理とともに繰り返し行われる。まず、U相,V相,W相の3相のうちの1つの相が十分なON時間がない場合に、本発明の第2の電流推定手段から各相の電流推定値を求める。
次に、求めた電流推定値から上記の式(i)により推定ベクトル電流を求める。続いて、(数式1)および(数式2)によってベクトル電流を求める。このベクトル電流と上記で求めた推定ベクトル電流とを比較し、両者の差が所定値以上の場合電流値異常と判定する。
なお、全ての相が十分なON時間がある場合にも、このベクトル電流推定手段およびベクトル電流演算手段を用いて電流値の異常判定を行なう方法を採ってもよい。
(電流異常検出の実際例)
図7を用いて、上述した電流異常検出方法を実際に用いた例について説明する。この例は、図3の端子312と端子313の間で短絡が発生したときのもので、このときのおける諸条件は以下の通りである。
PIG電圧=12(V)
端子301〜303には電気角に応じて50±15(%)の正弦波PWMデューティを印加
モータ抵抗=153(mΩ)
モータ回転数=0(rpm)
図7(a)は相電流(実測値)の状態を示し、U相およびV相の相電流の位相のずれは180°,最大値は14.6A、W相には電流は流れていない。図7(b)は相電流の実測値から算出されるベクトル電流の状態を示し、その最大値は20.7Aである。
このとき、本発明の第1の電流推定手段(式(b)あるいは(c))を用いてU相あるいはV相の推定相電流を求めると、
推定相電流=12(V)×15(%)÷50(%)/153(mΩ)/2
=11.8(A)
となる。ところで、本実施例のブラシレスモータは図4のように3相回路の各相の始点を1箇所(中性点)に結合した、いわゆるスター結線としている。この場合、中性点が各相の電位の基準となるが接地はされていない。よって、電圧センサ9によって測定される電圧は、U相,V相,W相のうちの2相の間の相間電圧となる。このため、中性点を基準にした電圧値を求めるために2で割っている。
また、上記のように求めた推定相電流から、上述の式(i)により推定ベクトル電流を求める。
推定ベクトル電流(A)=(√3/√2)×11.8(A)
=14.4(A)
まず、相電流の実測値と推定相電流の値を比較すると、相電流の実測値は推定相電流に対して24%増加している。同様に、ベクトル電流の実測値と推定ベクトル電流の値を比較すると、ベクトル電流の実測値は推定ベクトル電流の値に対して44%増加している。よって、ベクトル電流の実測値と推定ベクトル電流の値を比較する方法が正常時との偏差が大きいので、電流値異常を検出するのにより適していることが分かる。また、インバータに流れる電流の推定値に対して20%以上の変動があった場合に電流値異常とすれば、上記の両者の方法のいずれによっても電流値異常を検出することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明のモータ駆動装置が適用される車両の電動パワーステアリング装置の一例を示す構成図。 本発明のモータ駆動装置の一例を示す構成図。 モータ駆動回路の詳細を示す構成図。 ブラシレスモータの動作説明図。 電流異常検出処理を説明するためのフロー図。(電流異常検出方法1) 電流異常検出処理を説明するためのフロー図。(電流異常検出方法2) 短絡故障発生時の相電流とベクトル電流の関係を示す図。(電流異常検出方法4) ベクトル制御について説明するための図。 インバータについて説明するための図。
符号の説明
1 車両の電動パワーステアリング装置
2 モータ駆動装置
7 モータ回転角センサ
8 下アーム側電流検出回路(実電流検出手段)
9 電圧センサ
14 モータドライバ
15 モータ(ブラシレスモータ)
30 操舵制御部(制御手段,印加電圧演算手段,第1の電流推定手段,第2の電流推定手段,異常検出手段,指令電流値演算手段,ベクトル電流推定手段,ベクトル電流算出手段)
43 駆動回路

Claims (10)

  1. 電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
    前記モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
    前記電源および前記モータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよび前記モータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、前記駆動信号のデューティ比に基づいて、前記第1および前記第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
    前記電源および前記モータの間に印加される印加電圧を演算する印加電圧演算手段と、
    前記印加電圧と前記電源および前記モータの間の抵抗値とに基づいて、前記インバータに流れる推定電流値を演算する第1の電流推定手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記印加電圧演算手段は、演算式
    (前記印加電圧)= (前記電源の電圧)×(前記駆動信号のデューティ比)
    −(前記モータへの印加電圧)
    によって前記印加電圧を演算するものである請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記実電流値および前記第1の電流推定手段で推定した推定電流値を比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を含む請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記実電流値に基づいて残る1つの相に流れる実電流値を推定する第2の電流推定手段と、
    前記第1の電流推定手段および第2の電流推定手段で推定した2つの推定電流値を比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を含むものである請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記モータの印加電圧、電流および回転数に基づいて前記インバータに流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
    前記第1の電流推定手段で推定した推定電流値と前記指令電流値とを比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を含むものである請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記第1の電流推定手段で推定した推定電流値から推定ベクトル電流値を演算するベクトル電流推定手段と、
    前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記実電流値からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
    前記推定ベクトル電流値と前記ベクトル電流値とを比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を含む請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  7. 電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
    前記モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
    前記電源および前記モータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよび前記モータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、前記駆動信号のデューティ比に基づいて、前記第1および前記第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
    前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記インバータの各相の第2のスイッチング素子のうちの1つの相における前記駆動信号のデューティのON時間が予め定められた値よりも小さいとき、前記デューティのON時間が予め定められた値よりも大きな残る2つの相において検出された実電流値に基づいて前記1つの相に流れる実電流値を推定電流値として推定する第2の電流推定手段と、
    前記実電流値からベクトル電流を算出するベクトル電流算出手段と、
    前記ベクトル電流の予想最大電流値に相当する、前記インバータの各相に流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
    前記第2の電流推定手段で推定した推定電流値と前記指令電流値演算手段により演算された前記指令電流値とを比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
    前記モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
    前記電源および前記モータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよび前記モータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、前記駆動信号のデューティ比に基づいて、前記第1および前記第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
    前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記実電流からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
    前記ベクトル電流値の予想最大電流値に相当する、前記インバータの各相に流れる指令電流値を演算する指令電流値演算手段と、
    前記ベクトル電流値と前記指令電流値とを比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  9. 電源からの電流が流れることにより駆動されるモータと、
    前記モータに流れる電流を制御するための、パルス幅のデューティ比を可変とする矩形波を用いたパルス幅変調方式により駆動信号を生成する制御手段と、
    前記電源および前記モータの間に設けられた第1のスイッチング素子と、グランドおよび前記モータの間に設けられた第2のスイッチング素子とを有し、前記駆動信号のデューティ比に基づいて、前記第1および前記第2のスイッチング素子を制御するインバータとを備えたモータ駆動装置において、
    前記インバータの各相に流れる実電流値を検出する実電流検出手段と、
    前記インバータの各相の第2のスイッチング素子のうちの1つの相における前記駆動信号のデューティのON時間が予め定められた値よりも小さいとき、前記デューティのON時間が予め定められた値よりも大きな残る2つの相において検出された実電流値に基づいて前記1つの相に流れる実電流値を推定電流値として推定する第2の電流推定手段と、
    前記第2の電流推定手段で推定した推定電流値から推定ベクトル電流値を求めるベクトル電流推定手段と、
    前記実電流からベクトル電流値を算出するベクトル電流算出手段と、
    前記推定ベクトル電流値と前記ベクトル電流値とを比較することにより、前記インバータの各相に流れる電流値の異常を検出する異常検出手段と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  10. 前記異常検出手段による異常検出は、比較の対象となる2つの電流値の偏差が所定値以上のときに、電流値の異常と判定するものである請求項3ないし9のいずれか1項に記載のモータ駆動装置。
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