JP2002343842A - 半導体層の膜厚測定方法及び半導体基板の製造方法 - Google Patents
半導体層の膜厚測定方法及び半導体基板の製造方法Info
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Abstract
弱まる節を考慮して正確に膜厚計測が行えるようにす
る。 【解決手段】 活性層6aと支持基板6bとによって酸
化膜6cを挟み込んで構成されたSOI基板6に対し、
活性層6aの膜厚を測定する膜厚測定方法において、ま
ず、酸化膜6bの両面での反射光により、干渉が弱めら
れた「節」となる波長を除くように解析波長領域を設定
する。そして、活性層6aに対して光を照射したことに
よる反射光を回折格子4aにて各波長別に分光したの
ち、分光された各波長別の光の干渉情報をCCDアレイ
4bにて一括して取得する。その後、解析波長領域にお
ける干渉情報を用いて、活性層6aの膜厚を算出する。
Description
リコン基板で挟み込んだようなSOI基板における活性
層(半導体層)の膜厚計測方法及びSOI基板のような
半導体基板の製造方法に関する。
ップ処理、エッチング処理を経たのち、ポリッシュ工程
が施され、ミラー研磨される。この研磨は、具体的に
は、複数の回転研磨ブロックに複数枚のウェハをワック
ス等で貼り付けたのち、研磨布を接着した回転研磨定盤
を接着した回転研磨定盤の表面にウェハを押し付けるこ
とで行われている。
ェハの平坦度、平行度に対する要求が厳しくなり、この
要求を満たすために、シリコンウェハの厚さの制御を正
確に行うことが必要とされている。特に、SOI基板を
2枚のシリコン基板の貼り合せによって形成する場合、
所定厚さの活性層を得るために、研磨時の膜厚制御が重
要となる。
おいては、研削・粗研磨の各工程を所定時間行ったの
ち、SOI基板を研磨装置から取り出してから活性層の
膜厚測定を行い、さらに、活性層が所望膜厚となるまで
調整研磨及び膜厚測定を繰り返し行っていた。すなわ
ち、過度の研磨を行った場合に、そのSOI基板が使用
不能になることから、調整研磨や膜厚測定を繰り返し行
わなければならず、その都度、研磨装置から取り出して
膜厚測定を行わなければならなかった。このため、SO
I基板の研磨に対する作業工程数の増大、作業時間の増
大といった問題が生じていた。
ニタリングする技術が種々検討されている。そして、そ
の最も有望な方法として、光の干渉を利用した膜厚測定
方法が挙げられる(特開平8−216016号公報参
照)。
重ねた結果、光の干渉を利用した膜厚測定においても、
各波長毎の干渉情報を取得する間にタイムラグが発生す
ることから、その間に膜厚が変化してしまい、正確な膜
厚計測が行えなくなるという問題が発生することが判明
した。
込んだSOI基板の構成においては、酸化膜が同じ光学
特性を有する材料で挟まれていることから、酸化膜の両
面での反射光によって干渉による光がキャンセルされて
しまい、酸化膜厚に応じて光の干渉(光の反射率)が弱
まる「節」の部分が発生する。このため、この「節」の
付近における波長域で測定が困難になるという問題が発
生することが判明した。
膜の膜厚を1μmと2μmとした場合において膜厚シミ
ュレーションを行った場合の波長と反射率との関係を図
23(a)、(b)に示す。図23(a)に示されるよ
うに、光の干渉波形は、波長が830nmとなる付近に
おいて極大値となるが、その波長の付近に「節」がある
と、図23(b)に示すようにその位置が極小値とな
る。また、ピークとならなかったりする場合もあれば、
極大値となる場合もある。このように、本来のピークと
なるべき位置で、正確なピークが取れなくなると、正確
な膜厚測定が行えなくなる。
するタイムラグを考慮して正確に膜厚計測が行えるよう
にすることを目的とする。また、光の干渉が弱まる節を
考慮して正確に膜厚計測が行えるようにすることを目的
とする。
め、請求項1に記載の発明では、半導体層で構成された
活性層(6a)と支持基板(6b)とによって酸化膜
(6c)を挟み込んで構成されたSOI基板(6)に対
して光を照射し、SOI基板からの反射光に基づいて活
性層の膜厚を測定する膜厚測定方法であって、酸化膜の
両面での反射光により、光の干渉が弱められた波長を除
くように解析波長領域を設定する工程と、活性層に対し
て光を照射したことによる反射光を各波長別に分光する
工程と、該分光された各波長別の光の干渉情報を一括し
て取得する工程と、解析波長領域における干渉情報を用
いて、活性層の膜厚を算出する工程とを有していること
を特徴としている。
情報を一括して取得すると共に、光の干渉が弱められた
波長、つまり「節」を除くように解析波長領域を設定し
ているため、正確な波数やピーク値に基づいて活性層の
膜厚測定を行うことが可能となる。このため、正確に活
性層の膜厚測定を行うことができる。
領域を設定する工程では、酸化膜の屈折率をnox、膜
厚をdoxとし、mを任意の正数であるとすると、上記
数1を満たす範囲を解析波長領域を示すλとして設定す
る。
の膜厚を算出する工程では、干渉情報から波長と反射強
度との関係を求めると共に、この関係を示した波形の極
大値もしくは極小値となる波長を求め、該極大値もしく
は極小値となる波長から活性層の膜厚を算出することを
特徴としている。このように、極大値もしくは極小値と
なる波長から活性層の膜厚を算出することが可能であ
る。
もしくは極小値となる波長のうち、極小値となる波長か
ら活性層の膜厚を算出するようにすれば、ノイズの影響
を受け難く、ピーク値となる波長の検出をより正確に行
うことができる。
を算出する工程では、任意の極大値もしくは極小値にお
ける波長をλ1、λ2、波長λでの膜の屈折率をn
(λ)、両波長間の周波数もしくは波数をX、単層膜構
造と2層膜構造における極大値もしくは極小値となる波
長での位相シフト量をs1、s2とすると、活性層の膜
厚dを、上記数2にて算出することを特徴としている。
算出することで、活性層と酸化膜との膜厚の関係によっ
て発生し得る測定膜厚の誤差を補正することができ、よ
り高精度な膜厚測定を可能にできる。
量s1、s2は、酸化膜の膜厚と該酸化膜内を通過する
光の波長とから求められる酸化膜の位相値に基づいて求
められる。
長領域を設定する工程では、解析波長領域として、活性
層での光の透過率が所定値以上となる波長を設定するこ
とを特徴としている。例えば、請求項8に示すように、
活性層での光の透過率が10%以上となる波長を解析波
長領域として設定する。このようにすれば、光の干渉が
明確に確認できる領域で解析波長領域を設定することが
できる。
を分光する工程および干渉情報を一括して取得する工程
では、反射光を分光する回折格子(4a)と該回折格子
によって分光された光の各波長別の干渉情報を一括して
取得するCCDアレイ(4b)とを備えた分光器(4)
を用いることを特徴としている。このような構成によ
り、反射光の分光と干渉情報の一括取得を行うことが可
能である。
10に示すように、解析波長領域として、1000nm
以下の波長を設定するのが好ましい。すなわち、100
0nm以上の波長であると、CCDアレイの感度低下か
ら波長と反射強度との関係を正確に求められなくなる可
能性がある。このため、本請求項のようにすることで、
正確にピーク値となる波長を求めることができる。
構成された活性層(6a)と支持基板(6b)とによっ
て酸化膜(6c)を挟み込んで構成されたSOI基板
(6)に対し、活性層を研磨する研磨工程と、研磨中に
おける活性層の膜厚を測定する膜厚測定工程と、膜厚測
定工程によって活性層が所望の膜厚になったことが検出
されると、研磨を終了させる工程とを有してなる半導体
基板の製造方法において、膜厚測定工程では、請求項1
乃至10のいずれか1つに記載の半導体層の膜厚測定方
法により活性層の膜厚の測定を行うことを特徴としてい
る。
を行うようなSOI基板に対して、請求項1乃至10の
いずれか1つに記載の半導体層の膜厚測定方法を用いる
ことで、研磨装置からSOI基板を取り出さなくても正
確に活性層の膜厚測定を行うことができる。
ように、研磨工程を行っているとき、例えば、請求項1
3に示すように、SOI基板を回転させたままの状態で
行われても良い。
a)及び該第1の層とは屈折率が異なる第2の層(6
c)とを有する基板(6)における第1の層の膜厚を測
定する膜厚測定方法に関して、請求項5に記載の発明を
適用したものである。このように、屈折率が異なる2層
膜構造について、請求項5に記載の発明を適用すること
ができ、高精度な膜厚測定を行なうことができる。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
施形態における半導体層の膜厚測定方法について説明す
る。図1に、本実施形態における膜厚測定方法を実現す
る膜厚測定装置の概略構成を示す。以下、図1に基づい
て膜厚測定装置の構成についての説明を行う。
源1、光ファイバー2、計測ヘッド3、分光器4および
解析装置5が備えられている。光源1には、例えば白色
光を発生するタングステンハロゲンランプが用いられて
いる。この光源1としては、タングステンハロゲンラン
プが発生する白色光の一部をフィルター等で分光した光
を用いても良く、白熱球やキセノンランプ等を用いるこ
とも可能である。光ファイバー2は、例えば複数本のフ
ァイバーからなる光の伝達を行うものであり、光源1か
らの光を計測ヘッドに伝達する役割と、計測ヘッド3か
らの光を分光器4に伝達する役割とを果たしている。
された光をSOI基板6の活性層6aの表面に向けて照
射する役割を果たすと共にSOI基板6からの反射光を
受け取る役割を果たす。そして、このように計測ヘッド
3から受け取られたSOI基板6からの反射光が光ファ
イバー2を通じて分光器4に送られるようになってい
る。
光するものであり、この分光器4によって光の干渉情報
が一括して受け取れるようになっている。図2に分光器
4の具体的構成の一例を示す。この図に示されるよう
に、分光器4には回折格子4aとCCDアレイ4bとが
備えられており、光ファイバー2を介して送られてきた
SOI基板6からの反射光を検出光とすると、回折格子
4aによって検出光を各波長別に分光し、この分光した
各波長別の光を干渉情報としてCCDアレイ4bにて一
括して受け入れるような構成となっている。このため、
各波長別の光の干渉情報をタイムラグなしで取得するこ
とができる。なお、本実施形態においては、これらの構
成のうちのCCDアレイ4bが光の干渉情報を一括して
受け取る手段に相当する。
た光、具体的にはCCDアレイ4bに取り込まれた干渉
情報に基づいて、SOI基板6の表面における活性層6
aの膜厚解析を行うと共に、この膜厚解析結果に応じた
出力を発生させる。この出力により、例えば、表示装置
による膜厚解析結果のモニタリングが行われたり、膜厚
解析結果に基づく更なる膜厚調整や活性層6aの研磨の
停止点の検出が行われる。
膜厚測定のフローチャートを図3に示し、この図に基づ
いて膜厚測定の詳細についての説明を行う。まず、解析
波長領域を設定する(ステップS101)。この解析波
長領域とは、CCDアレイ4bで受け取られた干渉情報
のうち、膜厚測定の解析に用いる波長領域ということを
意味している。この解析波長領域の設定方法についての
詳細は後述する。
および測定ヘッド3を介してSOI基板6における活性
層6aの表面に光を照射したのち(ステップS10
2)、測定ヘッド3及び光ファイバー2を介してSOI
基板6からの反射光を分光器4に送り、分光器4で各波
長別の干渉情報を受け取る(ステップS103)。これ
により、タイムラグを発生させることなく、各波長別の
干渉情報が取得される。そして、解析装置5において、
各波長別の干渉情報から反射光の波形、すなわち波長と
反射強度との関係を求める。この関係を図示すると、波
長に対して反射強度が周期的に変化する。このため、こ
の波長と反射強度との関係に基づいて、反射光の波形に
おけるピーク値(極大値および極小値)と上記で設定し
た解析波長領域における波数を求める(ステップS10
4)。この後、求めたピーク値と波数に基づいて解析装
置5により膜厚算出を行い(ステップS105)、さら
にこの膜厚解析結果に応じた出力を行う(ステップS1
06)。
設定方法について説明する。まず、膜厚解析方法につい
て、図4に示す参考図を用いて説明する。
た際における入射光と反射光との関係を図示したもので
ある。この図に示されるように、SOI基板6の構成が
光活性層6aと支持基板6bとの間に酸化膜6cを挟み
込んだものであるため、光を照射すると活性層6aと酸
化膜6cとの界面や酸化膜6cと支持基板6bとの界面
で反射が起こり、これらの反射光が互いに干渉する。こ
の光の干渉は、活性層6aの膜厚dと屈折率nと波長λ
とによって変化する。
の膜厚をdox、屈折率をnox、支持基板6bの屈折
率をnsとすると、反射率のピーク値が次式となること
から、各膜6a〜6cの屈折率n、nox、nsの関係
に応じて反射率のピーク値を示す式のいずれの式が極大
値と極小値を示しているかが分かる。ただし、次式にお
いてmは自然数とする。
式が極大値、第1式が極小値となり、n<nsであれば
数4の第1式が極大値、第2式が極小値となる。また、
no<nの時にn>nsであれば数4の第1式が極大
値、第2式が極小値となり、n<nsであれば数4の第
2式が極大値、第1式が極小値となる。
述したステップS104における反射光の波形がピーク
値となる位置とが一致するため、上記数4の第1、第2
式の関係から活性層6aの膜厚dが次式のように求めら
れる。
(λ2))・X/2 ただし、λ1、λ2は任意のピーク値における波長、n
(λ)は波長λでの膜の屈折率、Xは両波長間の周波数
(波数)を示している。なお、ここでいうピーク値にお
ける波長とは、極大値、極小値いずれのピーク値におけ
る波長であっても良い。つまり、極大値同士、極小値同
士、または極大値と極小値との組み合わせにおける波長
いずれを用いても良い。ただし、極大値と極小値との組
み合わせにおける波長を用いる場合、Xが自然数ではな
く自然数に対して±0.5を加算した値となる。
14μm、酸化膜6cの厚みを1.3μmとした場合に
おける波長と反射強度との関係を調べた結果を示す。こ
の図に示されるように、波長が最も低い位置におけるピ
ーク値での波長をλ1とすると、そこからX=6とした
場合におけるピーク値での波長がλ2となる。
う。解析波長領域の設定では、上述した「節」を除去し
た波長領域を解析に用いる波長として設定する。まず、
解析波長領域の設定方法に先立ち、「節」が発生する原
理および「節」が膜厚測定にどのように影響するかにつ
いて説明する。
図に基づいて「節」の発生原理について説明する。ま
ず、活性層6a、酸化膜6c、支持基板6bをそれぞれ
媒質I、II、IIIと見立て、これら各媒質における屈折
率をn1、n2、n3とし、入射光の振幅を1とすると、
反射光の振幅(振幅反射率)r1と透過光の振幅(振幅
反射率)t1は、フレネルの法則から次式となる。
r2および振幅透過率t2も同様に次式のように示され
る。
るため、媒質Iへ出てくる光の振幅反射率r、エネルギ
ー反射率Rは次式のように示される。
て、媒質Iを活性層6a(Si)、媒質IIを酸化膜6c
(SiO2)、媒質IIIを支持基板6b(Si)とした場
合、つまり媒質I、II、IIIの各材質をSi、SiO2、
Siとした場合で考えると、n1=n3であるため、数1
0が求められ、この数10と上記数8とにより、数11
が求められる。
るため、cosδ=1となるとき、Rは極小値0をと
る。すなわち、酸化膜6cの界面での反射が実質的に起
こらなくなる。従って、4πn2d/λ=2hπ(hは
自然数)の条件を満たす時に「節」が現われる。このた
め、この「節」を避けるように、解析波長領域の設定を
行う。図7を用いて、この解析波長領域の設定方法を説
明する。
化膜6cの厚みが1.3μmである場合における波長と
反射強度との関係を調べた結果である。この図におい
て、波長が957nmとなる付近で「節」が発生してお
り、本来、この波長付近に発生するべき極大値、極小値
が鮮明に現われなくなっている。
分が含まれると、ピーク値の検出が困難になって正しい
膜厚測定が行えなくなる。また、極大値と極小値の検出
を確実に行うためには、±10%程度以上の変化量があ
ることが望ましく、図7の計測結果を用いて言えば
「節」の中心波長から±5nm程度を除いた範囲の波長
を解析波長領域として使用するのが好ましい。そして、
活性層6aの厚さに起因する振幅量(反射率の変化量)
の波長依存性は、波長と酸化膜6cの厚さによって変化
するため、図7の計測結果で示される「節」の波長±5
nmを一般的に表現すると、次式で示される。
用いる場合には、屈折率noxや膜厚doxが予め分か
っていることから、これらの値を予め入力しておくこと
によって、数12から「節」を求めることができる。図
7の解析結果においては、数12における酸化膜6cの
屈折率noxが1.45、膜厚doxが1.32μm、
自然数mが4となる。従って、解析波長領域として好ま
しい範囲は、次式のように示される。
酸化膜6cの膜厚を3.54μmとした場合における解
析結果を図8に示す。この図に示されるように、「節」
の中心波長から離れると急激に振幅が大きくなってい
る。この場合、±10%程度以上の変化量を見込むと、
「節」から約±2nmほど外側の波長を解析波長領域と
するのが好ましいと言える。このように、酸化膜6cの
膜厚が厚くなるほど、解析波長領域から除去するべき範
囲が狭くなり、上記数13で示される範囲が妥当である
ことが分かる。
レイ4bでの露光時間10m秒、計測波長間隔0.3n
m、分光器4の分光分解能(半値幅)1nmとし、SO
I基板6の活性層6aの厚さ3μm、酸化膜6cの厚さ
1.1μmとした試料を用いて膜厚測定を行った。
められる解析波長領域が647〜802nm、もしくは
810〜1068nmとなる。上記試料を用いた場合に
おける反射光の波長と反射強度との関係を図示すると、
解析波長領域との関係が図9、図10のように示され
る。ただし、ここでは図9が極小値同士を膜厚測定用の
ピーク値として用いた場合、図10が極大値同士を膜厚
測定用ピーク値として用いた場合として示してある。
けるようにして解析波長領域が設定されているため、こ
の領域内においては波数や極大値および極小値となるピ
ーク値を正確に測定することができる。このため、正確
な波数やピーク値に基づいて正確に活性層6aの膜厚測
定を行うことが可能となる。具体的には、図中右上に示
されるように、活性層6aの膜厚測定結果は図9の場合
では膜厚d=3.17μm、図10の場合では膜厚d=
3.20μmとなり、共に正確な膜厚測定が行えている
ことが分かる。
長別の光の干渉情報を一括して取得できるようにすると
共に、「節」を避けるように解析波長領域を設定してい
るため、正確な波数やピーク値に基づいて活性層6aの
膜厚測定を行うことが可能となる。このため、正確に活
性層6aの膜厚測定を行うことができる。
値として、極小値同士を用いた場合(図9)と極大値同
士を用いた場合(図10)として示してあるが、極大値
と極小値との組み合わせの場合、図11のようになる。
この図からも分かるように、極大値と極小値との組み合
わせであっても、正確に波数やピーク値を求めることが
でき、正確に活性層6aを求めることが可能となる。こ
の場合の膜厚測定結果は、膜厚d=3.18μmとな
り、この場合にも正確な膜厚測定が行えていることが分
かる。
は、極大値、極小値いずれであっても構わないが、極大
値よりも極小値の方の波形がシャープになりやすいた
め、好ましくは極小値を用いた方が良い。このことは、
極大値又は極小値となる位置を正確に検出する際に関連
してくる。すなわち、活性層6aの膜厚が薄くなってく
ると、極大値付近での反射率の波長による変化が緩やか
になるため、ノイズの影響を受けてピーク値となる波長
の検出が難しくなる。これに対しては、データ処理時に
平均化を行うことで理想線を推定する等の対処が考えら
れるが、処理が複雑になるため好ましくない。その反
面、極小値付近での反射率の波長による変化は急激であ
るため、ノイズの影響を受け難く、ピーク値となる波長
の検出をより正確に行うことができる。このため、膜厚
測定に用いるピーク値としては極小値を用いると良い。
膜6cの膜厚を適宜変化させて活性層6aの膜厚測定を
行った場合における反射光の波長と反射強度との関係を
図12〜図14に示す。
厚めに設定し、酸化膜6cの膜厚を1.1μmとした場
合を示している。このような場合においても、解析波長
領域を設定することで、正確に波数やピーク値を求める
ことができ、正確に活性層6aを求めることが可能とな
る。ただし、このように活性層6aを厚めに設定した場
合、800nmよりも短波長となる領域では活性層6a
での光の吸収によりピーク値が現われなくなる。このた
め、光の吸収を考慮して解析波長領域を設定する必要が
ある。例えば、図13は、図12よりもさらに活性層6
aを厚く(45μm)した場合を示したものであるが、
この図からも活性層6aによる光の吸収が厚みに応じて
大きくなることが分かる。
光の吸収係数αに対する波長の依存性を示す。この図に
示されるように、波長が大きくなるほど吸収係数αが小
さくなり、光の透過性が良くなる。そして、活性層6a
での透過率と図12、図13の各結果とから、光の干渉
と透過率の関係を調べたところ、透過率が10%になる
と光の干渉が明確に確認できることが分かった。図16
に、透過率が10%となる活性層6aの厚みと波長との
関係を示す。この図の斜線領域において光の干渉が明確
に確認でき、膜厚測定が可能となる。すなわち、活性層
6aの厚さを25μmとした場合(つまり図12)で
は、波長が820nm付近から光の干渉が明確に認めら
れ、活性層6aの厚さを45μmとした場合(つまり図
13)では、波長が880nm付近から光の干渉が明確
に認められていることから、図1に示す結果と一致す
る。このため、活性層6aでの光の透過率が10%以上
となるように解析波長領域を設定することで、正確に光
の干渉を得ることができ、正確な膜厚測定を行うことが
可能となる。
酸化膜6cを1.3μmとした場合を示している。この
場合においても、図中に示されるように「節」が明確に
現われているが、この「節」を避けるように解析波長領
域が設定されるため、正確に波数やピーク値を求めるこ
とができ、正確に活性層6aを求めることが可能とな
る。
データ等と標準計測器を用いた膜厚測定データとを比較
したところ、図17のように表された。ただし、計測デ
ータを得た時の計測条件を、CCDアレイ4bでの露光
時間6m秒、計測ヘッド3からSOI基板6までの計測
距離20mmとし、極大値の波長を検出することで計測
データを得ている。そして、酸化膜6cの厚さが1.1
μmの時には850〜960nm(ただし活性層6aの
厚さが46μmの場合のみ920〜1000nm)、
1.3μmの時には820〜920nm、3.5μmの
時には860〜920nmの解析波長領域を設定してい
る。また、標準計測器には、活性層6aの膜厚が7μm
以下の場合にはナノメトリクス社のナノスペックを用
い、膜厚が7μm以上の場合にはFT−IRを用いてい
る。
データが実線で示される標準計測器の膜厚測定データと
ほとんど一致しており、非常に良い相関が得られている
ことが分かる。
転させた場合の計測も行った。この結果を図18に示
す。この計測では、計測条件を、CCDアレイ4bでの
露光時間10m秒、解析波長領域が850〜960n
m、SOI基板6の回転速度が75回転/分となるよう
に設定している。そして、活性層6aの厚さが9.3μ
m、酸化膜9cの厚さが1.1μm、径が6インチを成
すSOI基板6を用い、SOI基板6の最外周から測定
間隔を10mmとして、測定時間間隔1秒毎に測定を行
っている。なお、図中破線は、FT−IR装置を用い
て、SOI基板6が静止した状態において4箇所で活性
層6の膜厚を計測したときの最大値と最小値を示してい
る。
6を回転させた場合においても、標準計測器として使用
されるFT−IR装置での計測結果と一致し、正確に活
性層6aの膜厚測定を行うことができると言える。
(活性層6a)の表面に水を介在させた場合についての
計測も行った。この結果を図19に示す。この計測で
は、水の厚さを1mm、活性層6aの厚さを14μm、
酸化膜6cの厚さを1.3μmとしている。このように
水が介在している場合においても「節」を避けるように
解析波形領域を選択することで、正確に波数やピーク値
を求めることができ、正確に活性層6aを求めることが
可能となる。
ては、解析波長領域の上限について説明していないが、
反射光の干渉情報を一括して受け取る手段として用いる
ものに依存して解析波長領域の上限を設定することもで
きる。例えば、ここでの説明に用いたように、反射光の
干渉情報を一括して受け取る手段としてCCDアレイ4
bを用いる場合、波長と反射強度との実測波形が図20
(a)のようになり、波長が長い領域において、図20
(b)で示される理論波形と相違する。これは、CCD
アレイ4bの感度不足のために生じており、CCDアレ
イ4bを用いた場合には、波長が約1000nmとなる
付近から感度不足が発生する。このため、CCDアレイ
4bを用いる場合には、解析波長領域の上限を約100
0nmに設定するのが好ましい。
説明する。本実施形態は、図1に示した膜厚測定装置を
用いて、研磨装置によるSOI基板6の研磨中に活性層
6aの膜厚測定を行うものである。図21に、本実施形
態における膜厚測定の様子を表した模式図を示す。
al mechanical polish)装置である。この研磨装置
は、研磨パッド11と、研磨パッド11が貼られている
定盤12と、SOI基板6を取り付けるヘッド13と、
砥粒を含むスラリ14aを滴下するスラリ供給部14と
を備えている。
面(つまり活性層6a側)が研磨パッド11側に位置す
るようにSOI基板6をヘッド13に固定したのち、ス
ラリ供給部14からスラリ14aを供給しつつ、ヘッド
13によってSOI基板6を定盤12に押圧させた状態
で定盤12及びヘッド13を回転させることで、研磨パ
ッド11によってSOI基板6の表面を平坦化できるよ
うになっている。
定盤12及び研磨パッド12に窓部12aが設けられて
おり、この窓部12aを通じて膜厚測定が行われるよう
になっている。なお、膜厚測定に用いる膜厚測定装置
は、図1と同様の構成であるため、ここでは説明を省略
する。
2に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、
まず、解析波長領域の設定、SOI基板6への光の照
射、分光器4による反射光信号測定、ピーク位置および
波数の検出、膜厚算出、膜厚出力(ステップS201〜
206)を行う。これら各処理は、図3におけるステッ
プS101〜S106と同様に行う。続いて、測定膜厚
が所望の設定膜厚以下であるか否かを判定する(ステッ
プS207)。これにより、活性層6aが所望の膜厚と
なったか否かが判定される。そして、ここでの処理が否
定判定されれば今までの処理を繰り返し行い、肯定判定
されれば解析装置5から研磨終了を示す終点信号が出力
され(ステップS208)、この信号を受けて研磨装置
での研磨が停止される。
活性層6aの膜厚測定を行うことができ、より正確に活
性層6aを所望の膜厚にすることができる。
けることによって研磨中における膜厚測定を行っている
が、定盤12に窓部12を設けなくても、SOI基板6
の一部が定盤12の外周端よりも外側にはみ出るように
し、そのはみ出た部分に対して光を照射することで活性
層6aの膜厚測定を行うようにしてもよい。また、この
ようにSOI基板6の一部を定盤12の外周端からはみ
出させる際には、研磨を行ったままの状態としてもよい
し、一旦、研磨を停止させた状態としてもよい。
施形態で示した活性層6aの膜厚のズレ量の補正を行な
う場合について説明する。
2層構造の膜構造を持つため、活性層6aの直下にある
酸化膜6cの影響を受け、ピーク値となる波長での位相
が単層膜の時に対して若干シフトすることになる。この
ため、計測膜厚値にズレ、具体的には実際の膜厚よりも
厚く検出されるという誤差が生じ、より高精度な膜厚測
定が要求される場合には、膜厚計測値の誤差が許容でき
なく場合が生じる。この問題に対し、多くの測定実測値
から対応表を作成し、補正を行なうという方法も可能で
あるが、汎用性に乏しく、また計測原理に基づいていな
いため、補正精度のバラツキが大きくなるという問題が
発生することが予測される。特に、活性層6aが薄いほ
ど、また酸化膜6cの膜厚が厚いほど、その影響が大き
くなり、膜厚の計測誤差が大きくなるという問題が発生
する。
式を用いて、ピーク値となる波長での位相のシフト量s
に起因した活性層6aの膜厚のズレ量の補正を行なう。
この数14で示される補正用の算出式は、第1実施形態
で示した数5におけるXから各ピーク値となる波長での
位相シフト量s分を補正したものである。
正に用いる位相シフト量sについて説明するが、それに
先立ち、このズレ量の補正の概念に関して分光法の原理
を基に説明する。ただし、分光法の原理のうち第1実施
形態と同様の部分については、第1実施形態を参照す
る。
て、媒質IIが単層膜構造である場合を想定し、図中に示
した光の干渉現象に基づいて、媒質IIから媒質Iへ出て
くる光のエネルギー反射率Rを求める。すると、エネル
ギー反射率Rは、上述した数9のように表され、この式
は数15のように変換される。
sδが−1〜1の間で変化することから、cosδ=±
1となるときにエネルギー反射率Rが極大値もしくは極
小値をとる。すなわち、4πn2d/λ=2mπ、及び
4πn2d/λ=(2m−1)π(mは自然数)の条件
を満たす時に、極大値もしくは極小値をとる。従って、
2nd=mλ、2nd=(m−1/2)λの2式が導き
出され、いずれの式が極大値、極小値になるかは、各媒
質I、II、IIIの屈折率n1、n2、n3の大小関係、つ
まりこれらの大小関係に基づき上記数6、数7から求ま
るr1、r2によって決まる。
る光の干渉現象の模式図を示し、2層構造の場合におけ
る多重反射について考える。図24に示されるように、
媒質I〜媒質IVを想定し、これら各媒質I〜IVの屈折率を
n1〜n4、媒質IIの膜厚をd1、媒質IIIの膜厚をd
2、入射光の振幅を1、反射光の振幅をr1〜r3、透
過光の振幅をt1〜t3とすると、単層膜構造の場合と
同様の方法により、エネルギー反射率Rが数16のよう
に求まる。ただし、数16中におけるr’2は数17で
示されるものであり、媒質III及び媒質IVでの反射光の
振幅の合成反射率に相当するものである。また、δ1=
4πn2d1/λ、δ2=4πn3d2/λである。
面での反射率を媒質IIIの上下界面での合成反射率r’
2で置き換えたもので表され、cosδ1が−1〜1で
変化する間にr’2が一定ならば、単層膜モデルと等価
になる。しかしながら、実際には、δ1だけでなくδ2
も同時に変化するため、r’2も変化し、極大値もしく
は極小値をとるときのδ1の値にズレが発生する。数1
7から明らかなように、r’2はδ2に依存するため、
δ1のズレ量はδ2に依存する。
量がδ1の変化量に比べて十分小さい時には、数15を
単層膜の式に置き換えても実質上問題ないが、δ2とδ
1との変化量の差が小さくなると、単層膜での近似では
精度良く媒質IIの膜厚d1を求めることができなくな
る。なお、ここでいうδ2とδ1との変化量の差が小さ
くなるときとは、具体的にはδ1/δ2=n2d1/n
3d2の値が小さくなるとき、すなわち、媒質IIの膜厚
が比較的薄いとき又は媒質IIIの膜厚が比較的厚いとき
を示している。
化量の差が小さくなるときには、活性層6aの膜厚dを
精度良く検出することができず、膜厚dのズレ量分を補
正する必要がある。
の膜厚dからδ1のズレ量分を補正するにあたり、δ2
のズレ量を求めることでδ1のズレ量を推定することが
必要となる。そして、δ1がピーク値となる波長での位
相のシフト量sと、r’2が周期関数であるcosδ2
に依存することから、δ2/2π、すなわちδ2の影響
が酸化膜6cの厚さと波長から求まる酸化膜6cの位相
値(=2ndox/λ)の小数部で代表できることか
ら、これらの関係を予め求めておくことにより、位相値
の小数部分をパラメータとして位相シフト量sを一義的
に求めることが可能である。
との関係をシミュレーションによって求めると、図25
に示される結果が得られることから、この関係図に基づ
いて位相値の小数部分に対応する位相シフトsを求める
ことができる。
活性層6aの膜厚のズレ量分を補正することで、より高
精度に活性層6aの膜厚を検出することが可能となる。
参考として、図26に、本実施形態に示した補正を行な
った場合と行なっていない場合とについて、計測誤差を
調べた実測結果を示す。なお、この実験では酸化膜6c
の膜厚を3.57μmとしている。この図からも明らか
なように、本実施形態で示した補正を行なうことによ
り、より高精度に活性層6aの膜厚を検出することが可
能になるといえる。
る膜厚解析の原理として、必ずしも第1実施形態で示し
た方法を使用しなければならないわけではなく、他の膜
厚解析の原理を使用してもよい。例えば、以下の方法を
使用してもよい。この方法を上記図4を用いて説明す
る。
射すると、活性層6aと酸化膜6cとの界面や酸化膜6
cと支持基板6bとの界面で反射が起こり、これらの反
射光が互いに干渉する。この光の干渉は、活性層6aの
膜厚dと屈折率nと波長λとによって変化する。
とき、反射光は互いに強め合ったり弱め合ったりを繰り
返し、位相がψ[rad]変化したとすると、活性層6
aの厚さdは干渉の関係から次式で表される。
き、上記第1実施形態で説明した膜厚解析方法における
数5の式となる。上記第1実施形態で説明した膜厚解析
方法ではψが整数倍変化する波長λ1、λ2を求めたが、
λ1、λ2を任意に設定し、λ1からλ2の間の干渉光強度
の波長変化(波形)から膜厚dを算出することも可能で
ある。例えば、周波数解析を行うことにより、膜厚dを
求める方法が採用できる。
は、中心周波数に微妙な周波数変調がかかった波形とな
る。このため、数18のψ/2πは(λ1−λ2)を基本
周期とする中心周波数fと置き換えることができ、数1
9のように示すことができる。ただし、次式においてf
は(λ1−λ2)を基本周期(f=1)としている。
とで周波数fを算出し、この周波数fに基づいて膜厚d
を算出することが可能となる。
領域の設定方法として、予め分かっている数値(屈折率
noxや膜厚dox)を予め解析装置5に入力してお
き、この数値を用いて「節」を求めるようにしているが
以下のようにしてもよい。
られる波長と反射強度との関係の波形から極大値を自動
検出し、極大値を結ぶ曲線の極大値付近を中心とした波
長領域を解析波長領域として設定するようにしてもよ
い。
を一括して取得する手段としてCCDアレイ4bを用い
ているが、この他の手段、例えばフォトダイオードアレ
イを用いても良い。
レイ等の一括して干渉情報を得る手段を用いないで、
「節」だけを除去するようにしても、「節」を除去する
ことによる効果を十分に得ることができる。
6における活性層6aの膜厚測定を行なう場合について
説明したが、第3実施形態に示す補正を屈折率の異なる
2層膜構造の膜厚測定に用いることも可能である。
実現する膜厚測定装置の概略構成を示す図である。
ローチャートである。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
した波長と活性層6aの膜厚との関係を示した図であ
る。
との相関関係を示す図である。
示した図である。
との関係を示す波形図である。
きの波長と反射強度との関係を示す波形図であり、
(b)は、理論値における波長と反射強度との関係を示
す図である。
の概略構成を示した図である。
のフローチャートである。
式図である。
ミュレーションによって求めた図である。
た場合と行なっていない場合とについて、計測誤差を調
べた実測結果を示す図である。
器、5…解析装置、6…SOI基板、6a…活性層、6
b…支持基板、6c…酸化膜。
Claims (16)
- 【請求項1】 半導体層で構成された活性層(6a)と
支持基板(6b)とによって酸化膜(6c)を挟み込ん
で構成されたSOI基板(6)に対して光を照射し、前
記SOI基板からの反射光に基づいて前記活性層の膜厚
を測定する膜厚測定方法であって、 前記酸化膜の両面での反射光により、光の干渉が弱めら
れた波長を除くように解析波長領域を設定する工程と、 前記活性層に対して光を照射したことによる反射光を各
波長別に分光する工程と、 前記分光された各波長別の光の干渉情報を一括して取得
する工程と、 前記解析波長領域における前記干渉情報を用いて、前記
活性層の膜厚を算出する工程とを有していることを特徴
とする半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項2】 前記解析波長領域を設定する工程では、 前記酸化膜の屈折率をnox、膜厚をdoxとし、mを
任意の正数であるとすると、前記解析波長領域を示すλ
として、 【数1】 を満たす範囲に設定することを特徴とする請求項1に記
載の半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項3】 前記活性層の膜厚を算出する工程では、
前記干渉情報から波長と反射強度との関係を求めると共
に、この関係を示した波形の極大値もしくは極小値とな
る波長を求め、該極大値もしくは極小値となる波長から
前記活性層の膜厚を算出することを特徴とする請求項1
又は2に記載の半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項4】 前記活性層の膜厚を算出する工程では、
前記極大値もしくは前記極小値となる波長のうち、前記
極小値となる波長から前記活性層の膜厚を算出すること
を特徴とする請求項3に記載の半導体層の膜厚測定方
法。 - 【請求項5】 前記活性層の膜厚を算出する工程では、
任意の極大値もしくは極小値における波長をλ1、λ2、
波長λでの膜の屈折率をn(λ)、両波長間の周波数も
しくは波数をX、単層膜構造と2層膜構造における前記
極大値もしくは前記極小値となる波長での位相シフト量
をs1、s2とすると、前記活性層の膜厚dを、 【数2】 にて算出することを特徴とする請求項3又は4に記載の
半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項6】 前記位相シフト量s1、s2を、前記酸
化膜の膜厚と該酸化膜内を通過する光の波長とから求め
られる該酸化膜の位相値に基づいて求めることを特徴と
する請求項5に記載の半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項7】 前記解析波長領域を設定する工程では、
前記解析波長領域として、前記活性層での光の透過率が
所定値以上となる波長を設定することを特徴とする請求
項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体層の膜厚測定
方法。 - 【請求項8】 前記解析波長領域を設定する工程では、
前記解析波長領域として、前記活性層での光の透過率が
10%以上となる波長を設定することを特徴とする請求
項7に記載の半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項9】 前記反射光を分光する工程および前記干
渉情報を一括して取得する工程では、前記反射光を分光
する回折格子(4a)と該回折格子によって分光された
光の各波長別の干渉情報を一括して取得するCCDアレ
イ(4b)とを備えた分光器(4)を用いることを特徴
とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の半導体層
の膜厚測定方法。 - 【請求項10】 前記解析波長領域を設定する工程で
は、前記解析波長領域として、1000nm以下の波長
を設定することを特徴とする請求項9に記載の半導体層
の計測方法。 - 【請求項11】 半導体層で構成された活性層(6a)
と支持基板(6b)とによって酸化膜(6c)を挟み込
んで構成されたSOI基板(6)に対し、前記活性層を
研磨する研磨工程と、 前記研磨中における前記活性層の膜厚を測定する膜厚測
定工程と、 前記膜厚測定工程によって前記活性層が所望の膜厚にな
ったことが検出されると、前記研磨を終了させる工程と
を有してなる半導体基板の製造方法において、 前記膜厚測定工程では、請求項1乃至10に記載の半導
体層の膜厚測定方法により前記活性層の膜厚の測定を行
うことを特徴とする半導体基板の製造方法。 - 【請求項12】 前記研磨工程を行っているときに前記
膜厚測定工程を行うことを特徴とする請求項11に記載
の半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】 前記研磨工程では、前記SOI基板を
回転させることで前記活性層の研磨を行っており、前記
SOI基板を回転させたままの状態で前記膜厚測定工程
を行うことを特徴とする請求項12に記載の半導体基板
の製造方法。 - 【請求項14】 半導体層で構成された活性層(6a)
と支持基板(6b)とによって酸化膜(6c)を挟み込
んで構成されたSOI基板(6)に対して光を照射し、
前記SOI基板からの反射光に基づいて前記活性層の膜
厚を測定する膜厚測定方法であって、 前記酸化膜の両面での反射光により、光の干渉が弱めら
れた波長を除くように解析波長領域を設定する工程と、 前記活性層に対して光を照射したことによる反射光を各
波長別に分光する工程と、 前記分光された各波長別の光の干渉情報を取得する工程
と、 前記解析波長領域における前記干渉情報を用いて、前記
活性層の膜厚を算出する工程とを有していることを特徴
とする半導体層の膜厚測定方法。 - 【請求項15】 第1の層(6a)及び該第1の層とは
屈折率が異なる第2の層(6c)とを有する基板(6)
に対して光を照射し、前記基板からの反射光に基づいて
前記第1の層の膜厚を測定する膜厚測定方法であって、 前記第1の層に対して光を照射したことによる反射光を
各波長別に分光する工程と、 前記分光された各波長別の光の干渉情報を取得し、この
取得した干渉情報を用いて、前記第1の層の膜厚を算出
する工程とを有していることを有し、 前記第1の層の膜厚を算出する工程では、任意の極大値
もしくは極小値における波長をλ1、λ2、波長λでの膜
の屈折率をn(λ)、両波長間の周波数もしくは波数を
X、単層膜構造と2層膜構造における前記極大値もしく
は前記極小値となる波長での位相シフト量をs1、s2
とすると、前記第1の層の膜厚dを、 【数3】 にて算出することを特徴とする半導体層の膜厚測定方
法。 - 【請求項16】 前記位相シフト量s1、s2を、前記
第2の層の膜厚と該第2の層内を通過する光の波長とか
ら求められる該第2の層の位相値に基づいて求めること
を特徴とする請求項15に記載の半導体層の膜厚測定方
法。
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