JP2010016016A - 研磨終点検出方法及び研磨装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表層のSi層が研磨されるにしたがって短い周期で反射率波形が移動するSOIウェーハの研磨において、該Si層の研磨終了点を確実にモニタする研磨終点検出方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、研磨中、SOIウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、SOIウェーハにおけるSi層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分からSi層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを有する研磨終点検出方法を提供するものである。
【選択図】図4

Description

本発明は、研磨終点検出方法及び研磨装置に関するものであり、特に、SOIウェーハの表面層の研磨工程において、適正な膜厚で研磨を終了するための研磨終点検出方法及び研磨装置に関するものである。
活性層となる表面部のSi層とSi基板との間にSiO等の絶縁層を介在させたSOIウェーハは、ICの高耐圧化、高速化を図る上において注目されている。従来、そのSOIウェーハの表面部のSi層を研磨により薄くし、所定の厚さで研磨を終了させている。その際、そのSi層を所望の厚さにするために、研磨の終了時点を見極める終点検出技術が非常に重要になっていた。研磨終点検出技術がない場合、毎回ウェーハを研磨部から取り出して測定し、残りの研磨時間を算出して処理するという非常に手間がかかる工程を必要とする。
そうした手間がかかる工程に対して、研磨の終了時点を検出する研磨終点検出技術として、従来からウェーハの研磨面に光を照射し、その反射光を解析することでウェーハの研磨状態をモニタすることが行われていた。その光を使用する終点検出方法の中でも、レーザ光を使用した方法や白色光を使用した方法など、多数の方法がある。
ただし、本願において取り扱うSOIウェーハにおける研磨終点検出方法では、反射光の光路が多数存在する。(イ)Si層表面からの反射光、(ロ)Si層とSiO(酸化膜)界面からの反射光、(ハ)SiO(酸化膜)とその下のSi基板との界面で反射される反射光の3つの反射光である。また、Si層とSiO界面で起こる反射と、SiOとその下のSi基板界面で起こる反射とは、位相が反転する場合と反転しない場合とを含む。そうしたことから、このような3つの反射光で得られる波長に対する分光反射率は、図7に示すようになる。
SOI構造のウェーハにおいて、Siの屈折率は3.42と非常に高いのに対し、SiO(酸化膜)の屈折率は1.45程度と低い。そのため、この分光反射率波形の特徴としては、SiO膜起因の緩やかなうねりの膜厚の中に、短い周期のSi膜に起因した反射率曲線が得られる。特に、SOIウェーハでは、従来の金属膜や絶縁膜などの反射率波形と異なり、このような非常に密な周期波形のため、時として、スラリーがパッドとウェーハ間に介在することによる散乱で波形が乱されることになる。
波長に対して緩やかに変化する波形の場合、研磨中に膜が除去されていくときの波形の相対的な変化をモニタすることにより、状態を見誤ることは少ない。しかし、こうした短い周期の波が変化する場合では、緩やかな変化というより、短い周期の波の数を数え間違えないことが正確な膜厚を求める上で重要になる。特に、Si層の膜厚が5μm程度になると、波長に対する反射率の振幅変化が非常に短周期で変化する。また、研磨中に測定する場合、ウェーハから反射される反射光は研磨剤(スラリー)を介して集光される。このとき、スラリーで散乱される光も多くなるため、必ずしも安定して波長に対する分光反射率を求めることはできない。
こうした特徴を有する波形に対し、従来、以下の方法で終点検出を行うようにしたものが知られている。まず、例えば、次のような半導体層の膜厚測定方法が知られている。この従来技術は、研磨中のSOIウェーハからの反射光を各波長別に分光し、各波長別の干渉情報を用いてSOIウェーハにおける活性層(Si層)の膜厚を算出する膜厚測定方法であって、活性層での光の透過率が10%以上となるように解析波長領域を設定するとともに酸化膜(SiO)の両面での反射光により、光の干渉が弱められた波長を除くように解析波長領域を設定し、前記干渉情報における波形の極大値もしくは極小値における波長、及びその間における波数を基に前記SOIウェーハにおける活性層の膜厚を算出し、その膜厚が所望の膜厚になった時点で研磨を終了させるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、例えば、次のようなウェーハ研磨方法が知られている。この従来技術は、回転するプラテンの研磨パッドの張り付けられた面に、スラリーを滴下しつつ、ウェーハヘッドに固定したウェーハをウェーハヘッドにより回転させつつ押し付け研磨する方法において、プラテン及び研磨パッドの回転中心と周縁との間に設けた透明窓からウェーハの研磨面の光の反射状態を分光反射率測定装置で見て研磨状態を判定しつつ研磨するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、例えば、次のような表面状態測定方法及び測定装置が知られている。この従来技術は、別途に測定又は計算から得た研磨終点とする参照波形を予め記憶させ、その参照波形と研磨中のウェーハからリアルタイムに測定される反射率波形との一致度を相互相関を用いて計算し、その波形同士の一致度合いにより一致度合いが最大になるところで研磨終点を検出するようにしている(例えば、特許文献3参照)。
特許第3946470号公報。 特開平7−52032号公報。 特開2001−287159号公報。
特許文献1に記載の従来技術は、研磨中SOIウェーハ表面に光を照射し、そのSOIウェーハ表面から反射される光を分光して膜厚を測定する膜厚測定方法であり、評価する波長領域として、Si活性層での光の透過率が10%以上となるように解析波長領域を設定するとともに、酸化膜面での反射光により、光の干渉が弱められた波長を除くように解析波長領域を設定する工程を有する方法が開示されている。この場合、解析波長領域が限定される。そのため、解析する上でも情報量が制限され、安定して確実な膜厚モニタをすることは難しい。また、解析波長領域が非常に限定され、その中でも、振幅は連続的に変化しているため、見誤ることもしばしばあると考えられる。
特許文献2に記載の従来技術においては、研磨中ウェーハ表面に光を照射し、そのウェーハ表面から反射される光を分光して膜厚をモニタするのかも知れないが、本願のように少しの波長変化で短周期で変動する分光反射率を扱うものではない。また、分光した結果を重ね合わせた判断としている。
特許文献3に記載の従来技術においては、基板面から反射する信号光から得られる信号波形と、終点付近の参照波形の一致度に基づいて、基板の表面状態を測定する方法を示している。その一致度は、信号波形と参照波形の相互相関を用いて計算されている。しかし、こうした方式において、本願で扱うSi/SiO/Siの膜構成において、参照波形との一致度から研磨終了点を判別する場合、問題が生じる。
本願で扱う膜構成では、酸化膜(SiO)の上側の面と下側の面で干渉して形成される振幅のうねりの中に、Si層の表面とその下側の面との間で干渉して形成される小さい周期の反射率変化が存在する。
例えば、本願の波形において、先の公知例に示す方法で行う場合、小さい周期が少しずれ、参照波形の波数と実際の反射光による干渉の波数が多少異なっていたとしても、計算される相関係数は、0.7等の高い係数を得る場合がある。こうした場合、必ずしも、一致していないにもかかわらず、あたかも一致したような係数を出す場合があるからである。こうした反射率の波形において、CMPの場合、特にウェーハ表面と研磨パッドの間にスラリーを介して研磨している。そのため、そのスラリーによって光が散乱し、反射率波形に外乱を入れることがたびたびある。特にその外乱によって、周期的な波形の一部の山や谷が認識されないことも時として存在する。こうした場合、1波長分、2波長分など実際の膜厚に対して、大きく間違えて算出してしまうことがあり実用上非常に大きい問題を抱える。
このようなことから、本願においては、周期的な波形の山位置や谷位置の認識や、山谷位置の数え間違いが非常にクリティカルな問題となり、こうした問題を起こすことのないロバストな研磨終点検出方法が必要とされていた。
そこで、表層のSi層が研磨されるにしたがって短い周期で反射率波形が移動するSOIウェーハの研磨において、該Si層の研磨終了点を確実にモニタするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する研磨終点検出方法であって、前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを有する研磨終点検出方法を提供する。
この構成によれば、SOIウェーハに光を照射して得られた反射光についての反射率波形がリアルタイムにフーリエ変換されて各周期成分に区分けされる。区分けされた各周期成分には、Si層の光路によって得られる短周期の周期成分とSiOの光路によって得られる長周期の周期成分が含まれる。この各周期成分のうち、Si層の光路によって得られた短周期の周期成分が抽出される。この抽出された周期成分は、Si層の膜厚情報を持ち該Si層の膜厚と対応関係を持つことから、該抽出した短周期の周期成分から、研磨によって膜厚が減少していくSi層の膜厚量がリアルタイムに換算される。また、Si層は研磨によって膜厚が減少していくため、Si層内を光路として有する干渉波形の波長周期は徐々に長周期に変化していく。この波長周期の時間変化の割合から、研磨レートを見積もることが可能となる。上記のように、研磨によって減少していくSi層の膜厚量、即ち残膜量がリアルタイムに換算され、また、見積もられた研磨レートから、研磨終了時間を予測することが可能となり、その研磨時間が来たときに研磨を終了することで、実質的に研磨の終点検出を行うことが可能となる。
そして評価する解析波長領域を所定の波長領域に限定することなく、全領域をくまなく網羅し、その周期成分を得ている。そのため、広い情報を基により正確な周期成分を抽出することが可能となる。また、スラリーがウェーハとの光路の間に介在することにより、スラリーに含まれる粒子による散乱などによって、一部の解析波長領域は、十分な反射率の変化を得ることができない場合がある。しかし、本発明によると、解析波長領域が限定されないため、一部の波長領域にスラリーによる散乱で十分な反射率を得られない場合があったとしても、他の領域で、その周期性を確認することができる。即ち、外乱に強いシステムが得られる。その結果、研磨中リアルタイムに且つ、確実にSi層の膜厚をモニタすることが可能となる。
請求項2記載の発明は、Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する研磨終点検出方法であって、前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップと、該リアルタイムに換算した膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算された膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かを判別する第4のステップと、前記所定の範囲内にあると判別された複数の膜厚量のモニタ結果を基に研磨終了時間を予測する第5のステップとを有する研磨終点検出方法を提供する。
この構成によれば、前記請求項1記載の発明の作用で述べたように、広い波長領域に対する分光反射率にフ−リエ変換を施すことで、Si層に起因した短い周期の波の変化を正確に捉えることが可能となる。また、評価する解析波長領域として所定の波長領域に限定することなく、全領域でくまなく網羅し、各周期成分を正確に得ることが可能となるため、広い情報を基により正確な周期成分を抽出することが可能となる。また、スラリーがウェーハとの光路の間に介在することにより、スラリーに含まれる粒子による散乱などによって、一部の解析波長領域のみならず、広範囲の波長領域にわたって、十分な反射率の変化を得ることができない場合がある。
こうした場合、リアルタイムに換算したSi層の膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算されたSi層の膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かで、そのリアルタイムに換算した膜厚量を有効とみなすか無効とみなすかを判断する。即ち、適宜の研磨時間毎に測定(換算)したSi層膜厚の点群と、リアルタイムに測定したSi層膜厚点を結んだ場合にそれが、連続した直線上に存在するか、それとも特異的な膜厚点として存在するかを判断する。研磨の場合、急激に研磨レートは変化せず、研磨レートはほぼ一定であり、Si層の膜厚は一定の割合で減少していくことから、過去に測定した膜厚の点群とかけ離れたところに、リアルタイムに測定した膜厚点が存在した場合、それは実質的に無効とみなされる。こうした処理により、スラリーを介在させながら、研磨を行う過程においても、その外乱によって大きく狂わされることなく、安定してSi層膜厚量を検出することが可能となる。
さらに、リアルタイムに測定した膜厚点と過去に測定した膜厚点群とを比較して、過去の膜厚点群を外挿した範囲内にあるか否かで見る場合もあるが、予め、どの程度の研磨レートが出る筈であるとの予測を基に、事前に単位時間当たりの膜厚量の減少を設定し、その設定した条件を基に、リアルタイムに測定した実際の膜厚値がその許容範囲内にあるか否かで判別してもかまわない。この場合、現時点で測定した膜厚量が研磨して初期の場合、同一研磨時の先の時間の膜厚点群を外挿したくても外挿するだけの十分な膜厚点数がない場合もある。こうした場合、前もって、同一条件にて研磨した結果を基に、研磨時間に対する膜厚を対比することで、大きく外れているかどうかを判断することが可能となる。
請求項3記載の発明は、Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する手段を有する研磨装置であって、前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを実行する手段を有する研磨装置を提供する。
この構成によれば、SOIウェーハがウェーハヘッドに保持されてパッドに所定の圧力で押し付けられ、パッドとSOIウェーハとをそれぞれ回転させながら、パッド上にスラリーが供給されてSOIウェーハにおける表層のSi層が研磨される。このように、パッドとSOIウェーハとの間にスラリーを介在させて研磨を行う過程において、第1乃至第3の各ステップの実行を内容とする解析ステップは、前記請求項1記載の発明の作用で述べたように、外乱に強いシステムとして機能し、研磨中リアルタイムに且つ、確実にSi層の膜厚をモニタすることが可能となる。
請求項4記載の発明は、Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する手段を有する研磨装置であって、前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップと、該リアルタイムに換算した膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算された膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かを判別する第4のステップと、前記所定の範囲内にあると判別された複数の膜厚量のモニタ結果を基に研磨終了時間を予測する第5のステップとを実行する手段を有する研磨装置を提供する。
この構成によれば、SOIウェーハがウェーハヘッドに保持されてパッドに所定の圧力で押し付けられ、パッドとSOIウェーハとをそれぞれ回転させながら、パッド上にスラリーが供給されてSOIウェーハにおける表層のSi層が研磨される。このように、パッドとSOIウェーハとの間にスラリーを介在させながら研磨を行う過程において、第1乃至第5の各ステップの実行を内容とする解析ステップは、前記請求項2記載の発明の作用で述べたように、外乱によって大きく狂わされることなく、安定して且つ、確実にSi層の膜厚をモニタし、そのモニタ結果を基に研磨終了時間を予測することが可能となる。
請求項1記載の研磨終点検出方法の発明は、評価する解析波長領域を所定の波長領域に限定することなく、全領域をくまなく網羅しているため、広い情報を基にSOIウェーハにおけるSi層の膜厚に対応した周期成分をより正確に抽出することができる。また、スラリーがウェーハとの光路の間に介在することにより、スラリーに含まれる粒子による散乱等に起因する外乱に強いシステムを得ることができる。この結果、Si層の研磨中リアルタイムに且つ、確実に該Si層の膜厚をモニタすることができるという利点がある。
請求項2記載の研磨終点検出方法の発明は、スラリーがウェーハとの光路の間に介在することにより、スラリーに含まれる粒子による散乱等によって、一部の解析波長領域のみならず、広範囲の波長領域にわたって、十分な反射率の変化を得ることができない場合等において、リアルタイムに換算したSi層の膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算された膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かで、そのリアルタイムに換算した膜厚量を有効とみなすか無効とみなすかを判断し、有効と判断された複数の膜厚量のモニタ結果を基に研磨終了時間を予測することで、スラリーを介在させながら、研磨を行う過程においても、そのスラリーの介在に起因する外乱によって大きく狂わされることなく、安定して且つ、確実にSi層の研磨終了点を予測することができるという利点がある。
請求項3記載の研磨装置の発明は、パッドとSOIウェーハとの間にスラリーを介在させて研磨を行う過程において、前記請求項1記載の発明の効果と同様に、リアルタイムに且つ、確実にSi層の膜厚をモニタすることができるという利点がある。
請求項4記載の研磨装置の発明は、パッドとSOIウェーハとの間にスラリーを介在させながら研磨を行う過程において、前記請求項2記載の発明の効果と同様に、安定して且つ、確実にSi層の研磨終了点を予測することができるという利点がある。
表層のSi層が研磨されるにしたがって短い周期で反射率波形が移動するSOIウェーハの研磨において、該Si層の研磨終了点を確実にモニタするという目的を達成するために、Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する研磨終点検出方法であって、前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを有することにより実現した。
以下、本発明の好適な一実施例を図面に従って詳述する。図1は本実施例に係る研磨終点検出方法を実行する研磨終点検出装置を備えた研磨装置(CMP装置)のブロック図である。
まず、研磨終点検出装置を備えた研磨装置の構成から説明する。図1において、研磨装置1は、図示しないモータで駆動されて水平に回転するプラテン2と、該プラテン2の上面に貼着されたパッド3と、ウェーハ(SOIウェーハ)Wを保持してパッド3に所定の圧力で押し付けるウェーハヘッド4と、パッド3の上面にスラリーを供給するスラリー供給ノズル5と、装置全体の駆動を制御する制御部6とを備えている。
プラテン2は、円盤状に形成されており、所定の位置に観測孔7が貫通して形成されている。該観測孔7に対応するパッド3の箇所には、ポリウレタンピース等の透明材料からなる透明窓8が嵌め込まれている。ウェーハヘッド4は、プラテン2の回転中心から偏心した位置でウェーハWをパッド3に押圧するとともに、図示しないモータで駆動されて水平に回転する。また、ウェーハヘッド4は、図示しない昇降手段で駆動されてパッド3に対して垂直に昇降する。
研磨加工の際は、ウェーハヘッド4で保持したウェーハWをパッド3に所定の圧力で押し付け、該パッド3とウェーハWとをそれぞれ回転させながら、スラリー供給ノズル5からパッド3上にスラリーを供給し、ウェーハW上の所定の膜である表層のSi層を研磨する。
研磨終点検出装置9には、主として、照射・受光光学系10、2分岐ライトガイド11、白色光を発生するハロゲンランプ等を内蔵した光源ユニット12、分光器13及びコンピュータ14が備えられている。前記照射・受光光学系10は、レンズ鏡筒内に図示しない集光レンズを内蔵しており、図示しないブラケットで支持されて観測孔7の下方位置に設置されている。
前記2分岐ライトガイド11は、多数本の光ファイバーを結束して構成されたもので、その結束端は照射・受光光学系10に接続されている。該2分岐ライトガイド11は、途中部分で照射側ライトガイド11Aと受光側ライトガイド11Bに分岐されており、照射側ライトガイド11Aは光源ユニット12に接続され、受光側ライトガイド11Bは分光器13に接続されている。
光源ユニット12から出射した光が、照射側ライトガイド11Aによって照射・受光光学系10へ導かれ、該照射・受光光学系10で集光されたのち、プラテン2に設けられた透明窓8を通してパッド3上のウェーハWに照射される。照射された光はウェーハW上の所定の膜の研磨面で反射し、その反射光が照射・受光光学系10で集光されて2分岐ライトガイド11へと導かれ、さらに受光側ライトガイド11Bを介して分光器13へ導かれる。このように、光源ユニット12からの光及びウェーハWにおける所定の膜からの反射光が、透明窓8を通過するときに反射光データが取得されるので、前記制御部6によりプラテン2の回転と研磨終点検出装置9との間で同期がとられる。
分光器13は、受光側ライトガイド11Bによって導かれた反射光を各波長ごとの光に分光する。そして、その分光した光を各波長ごとに光強度に応じた電気信号に変換し、コンピュータ14に出力する。コンピュータ14は、所定の研磨終点検出アルゴリズムにしたがって分光器13からの光強度に応じた電気信号を演算処理し、所定の膜であるSi層の研磨終点を検出する。そして、該研磨終点を検出した時点で研磨装置1の制御部6に研磨終点信号を出力し、研磨工程を終了させる。
次に、図2、図3(a)、(b)、図4、図5及び図6を用いて上述のように構成された研磨終点検出装置による研磨終点検出方法を説明する。図2は実測の分光反射率波形例を示す波形図、図3は図2の分光反射率波形をフーリエ変換することにより得られたSi層起因の周期成分から該Si層の研磨終点が実質的に検出されることを説明するための図であり、(a)はフーリエ変換により区分けされた周期成分を示す図、(b)は研磨の進行に伴なうSi層の膜厚減少の過程を示す図、図4は図3(a)の区分けされた周期成分から抽出したSi層起因の周期成分により該Si層の研磨終点を検出するアルゴリズムを説明するためのフローチャート、図5は外乱により異常膜厚点が検出された場合の処理を含むSi層の研磨終点を検出するアルゴリズムを説明するためのフローチャート、図6は外乱により異常膜厚点が検出された場合の処理を説明するための図である。
まず、研磨装置1によるSOIウェーハW表層部のSi層の研磨時に、該SOIウェーハWからの反射光が照射・受光光学系10を介して分光器13へ導かれ、各波長ごとの反射光に分光される。そして、分光された反射光が、各波長ごとに光強度に応じた電気信号に変換されてコンピュータ14に入力される。コンピュータ14では、入力された反射光が、まず各波長ごとの反射率(強度)に換算され、図2に示すような波長に対する反射率の分光反射率波形を得る。次いで、その波長による分光反射率波形をフーリエ変換し、図3(a)に示すように、波長の周期性ごとに反射光強度の分布を求める。
この場合、得られる波長の周期性としては、表層のSi層膜厚に対応した短い周期の周期成分Fと、Si層の下に存在するSiO膜厚に対応した長い周期の周期成分Fが得られる。ここで、それぞれの周期は概算ではあるが、λ/2n(λ:波長、n:屈折率)で求めることができる。
解析波長領域として、例えば、波長が1μmの赤外光を使用した場合、Si層は屈折率が3.42であるため、膜厚が146nm間隔で干渉により明暗が変化するのに対し、Si層の下のSiOでは、屈折率が1.46であるため、342nm間隔で干渉により明暗が変化する。そのため、明らかにその周期が異なることが分かる。
解析波長領域として、例えば、波長が1.3μmの赤外光では、Si層は屈折率が3.42であるため、膜厚が190nm間隔で干渉により明暗が変化するのに対し、Si層の下のSiOでは、屈折率が1.46であるため、445nm間隔で干渉により明暗が変化する。そのため、明らかにその周期が異なることが分かる。このように、様々な波長領域において、Si層に起因した周期成分Fと、SiO膜に起因した周期成分Fは明らかに分けることができ、その中でもSi層に起因した周期成分Fを求めることで、その膜厚も求めることが可能となる。
ここで、膜厚を求める場合は、例えば、少なくとも2つの波長の干渉情報があれば、次のようにして膜厚を求めることが可能である。例えば、λの波長と、その次に波長が長いλで光の強度が最大になったとする。光路差は膜厚dの2倍の2dとすると、次式が成り立つ。
Figure 2010016016
これにより、以下となる。
Figure 2010016016
また、n、n共に殆ど変化がないとみなし、n、n≒nとすると、
Figure 2010016016
となり、波長周期Δλが分かれば、膜厚dも対応関係から求めることができる。本実施例の方法では、複数の波長領域で同時に光の分光反射率を測定しているため、このようにすることで、膜厚(残膜量)を容易に測定することができる。また、この波長周期は、膜厚に対応しているため、研磨による膜厚が減少していく過程においては、この波長周期もそれに伴って変化する。例えば、Si層の膜厚dが減少すると、波長周期は長周期に変化していく。この波長周期の時間変化の割合から、研磨レートを容易に見積もることが可能となる。
そして、図3(b)に示すように、波長周期Δλからリアルタイムに換算されたSi層の残膜量と見積もられた研磨レートから、Si層の研磨終了点E.Pが予測される。
以上から、図4のフローチャート(アルゴリズム)に示すように、次の要領でリアルタイムにSi層の研磨レートをモニタすることができる。まず、研磨と同時に、各分光反射率波形を求める(ステップS1)。その分光反射率波形をリアルタイムにフーリエ変換する。そのフーリエ変換した分光反射率により、それぞれの波長の周期を分離する。ここでは、先に述べたように短周期のSi層に起因した周期成分Fと、長周期のSiO膜に起因した周期成分Fの2つの分光反射率の結果を得る(ステップS2)。
この中で、研磨の進行に伴って膜厚が変化していくSi層の周期成分Fを抽出する(ステップS3)。その抽出した周期成分Fから、例えば前記式(3)の要領でSi層の膜厚(残膜量)を求めることができる。その残膜量と時間進行に伴う膜厚除去量、即ち研磨レートから、Si層の研磨終了時間を予測することができる(ステップS4、S5)。その研磨時間に来たときに研磨を終了することで、実質的に研磨の終点検出を行うことができる(ステップS6)。
さらに、外乱により異常膜厚点が観測された場合の処理方法を図5のフローチャート及び図6を用いて説明する。研磨中のSi層の膜厚量及び研磨状態のモニタでは、時としてウェーハ上のスラリーが光を散乱させ、波長に応じた反射率強度が変化することがある。この場合、例えば、次の手順によって処理すればよい。先の場合と同様に、波長に対する分光反射率波形をリアルタイムにフーリエ変換し(ステップS11)、Si層の膜厚に起因した周期成分Fを抽出する(ステップS12)。その抽出した周期成分Fから現在のSi層の膜厚量を算出する(ステップS13)。
この算出したSi層の現在膜厚量が果たして正確であるか、そうでないかは、それ以前に測定した複数の膜厚量の研磨時間に対する膜厚変化から求めればよい。例えば、前に測定した結果の変化を最小二乗法で計算し、その研磨レートを求める。その研磨レートに対して、現在あるべき予測される膜厚量を換算する。この予測される膜厚量に対して、ある程度マージンを持たせて、算出したSi層の現在膜厚量が、どの範囲になければならないかの許容範囲D(図6参照)を設定する(ステップS14)。算出した現在膜厚量が、この許容範囲Dから、大きく外れた場合、それはスラリーなどの散乱によって十分な分光反射率が得られなかったと判断し(ステップS15のNo)、その膜厚点を異常膜厚点B(図6参照)として無効とみなし、研磨終了予測のための膜厚ポイントとみなさない(ステップS16)。
これと逆に、算出したSi層の現在膜厚量が、それ以前の複数の膜厚量の測定結果から求められる許容膜厚範囲D内にあるのであれば(ステップS15のYes)、その算出した膜厚点(例えば図6中のA点)は有効とみなし(ステップS17)、その膜厚点を含む研磨中にモニタした全ての膜厚点から研磨終了時点E.Pを予測し、その時間になったときに研磨を終了させる(ステップS18、19)。このようにして、一つの測定結果だけでなく、累積した膜厚点の測定結果を基に、一つ一つの測定結果の信頼性を判断し、研磨終了時点を予測する。
また、同じ研磨プロセス内の前の測定結果を、外挿して予測する方法もあるが、別の方法としては、前もって同じ研磨プロセスで研磨レートと外乱を含まない理想の波形変化の関係を求めておき、その結果に対して許容範囲を設定してもよい。いずれにしても、研磨による膜厚除去率、即ち研磨レートの変化は、一時期に急激に変化するという性質ではなく、パッドの経時変化やドレッシングによる経時変化など、通常緩やかに変化していくものである。そうした特性を利用して、先に実施した結果を基に急激に変化しないことを前提に設定することによって、測定結果を誤って解釈することはなくなる。
以上のように、リアルタイムで波長に対するSi層の反射率強度の信号をフーリエ変換することによって、研磨対象となるSi層膜厚に帰属した周期成分を精度よく抽出し、解析することができる。
上述したように、本実施例に係る終点検出方法においては、評価する解析波長領域を所定の波長領域に限定していないため、SOIウェーハにおけるSi層の膜厚に対応した周期成分を正確に抽出することができて、研磨中リアルタイムに且つ、確実にSi層の膜厚をモニタすることができる。
累積した膜厚点の測定結果を基に、一つ一つの膜厚点測定結果の信頼性を判断し、研磨終了時点E.Pを予測するようにしたので、外乱によって大きく狂わされることなく、安定して且つ、確実にSi層の研磨終了点E.Pを予測することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
図1〜図6は本発明の実施例に係る研磨終点検出方法及び研磨装置を示すものである。
研磨終点検出方法を実行する研磨終点検出装置を備えた研磨装置のブロック図。 実測の分光反射率波形例を示す波形図。 図2の分光反射率波形をフーリエ変換することにより得られたSi層起因の周期成分から該Si層の研磨終点が実質的に検出されることを説明するための図であり、(a)はフーリエ変換により区分けされた周期成分を示し、(b)は研磨の進行に伴なうSi層の膜厚減少の過程を示す図。 図3(a)の区分けされた周期成分から抽出したSi層起因の周期成分により該Si層の研磨終点を検出するアルゴリズムを説明するためのフローチャート。 外乱により異常膜厚点が検出された場合の処理を含むSi層の研磨終点を検出するアルゴリズムを説明するためのフローチャート。 外乱により異常膜厚点が検出された場合の処理を説明するための図。 SOIウェーハからの典型的な反射率波形例を示す波形図。
符号の説明
1 研磨装置
2 プラテン
3 パッド
4 ウェーハヘッド
5 スラリー供給ノズル
6 制御部
7 観測孔
8 透明窓
9 研磨終点検出装置
10 照射・受光光学系
11 2分岐ライトガイド
11A 照射側ライトガイド
11B 受光側ライトガイド 12 光源ユニット
13 分光器
14 コンピュータ
W ウェーハ(SOIウェーハ)

Claims (4)

  1. Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する研磨終点検出方法であって、
    前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを有することを特徴とする研磨終点検出方法。
  2. Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する研磨終点検出方法であって、
    前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップと、該リアルタイムに換算した膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算された膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かを判別する第4のステップと、前記所定の範囲内にあると判別された複数の膜厚量のモニタ結果を基に研磨終了時間を予測する第5のステップとを有することを特徴とする研磨終点検出方法。
  3. Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する手段を有する研磨装置であって、
    前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップとを実行する手段を有することを特徴とする研磨装置。
  4. Si/SiO/SiのSOI構造を有するウェーハにおける表層のSi層を研磨する研磨装置において、研磨中リアルタイムに前記Si層の膜厚をモニタし、研磨の終点を予測し検出する手段を有する研磨装置であって、
    前記ウェーハを保持するウェーハヘッドと、プラテンと、該プラテンに固定支持されるパッドと、前記プラテンに固定された透明窓と、前記ウェーハに光を照射するための光源と、前記ウェーハの表面から反射される光を分光する分光器とを有し、研磨中、前記ウェーハの表面から反射された光を解析する解析ステップを有するとともに該解析ステップは、周期性を有する実測分光波形の波長ないしは波数に対し、リアルタイムにフ−リエ変換する第1のステップと、該フ−リエ変換された各周期成分のうち、前記Si層の膜厚に対応した周期成分を抽出する第2のステップと、該抽出した周期成分から前記Si層の膜厚量をリアルタイムに換算する第3のステップと、該リアルタイムに換算した膜厚量が、それ以前の適宜の研磨時間毎に換算された膜厚量の変化割合に照らして所定の範囲内にあるか否かを判別する第4のステップと、前記所定の範囲内にあると判別された複数の膜厚量のモニタ結果を基に研磨終了時間を予測する第5のステップとを実行する手段を有することを特徴とする研磨装置。
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