JP2002135530A - 両面原稿読取り装置及び両面原稿読取り方法 - Google Patents
両面原稿読取り装置及び両面原稿読取り方法Info
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Abstract
原稿両面の画像を同時に読取る両面原稿読取り装置に対
し、原稿読取りデータの読取り濃度がデータ全体に亘っ
て均一に得られるようにする。 【解決手段】 原稿搬送路の両側に第1及び第2の読取
り走査系6,8を配設する。第1読取り走査系6による
画像読取り領域を第2読取り走査系8による画像読取り
領域よりも原稿搬送路上流側に位置させる。原稿搬送路
を搬送される原稿の表裏面に向かって各読取り走査系
6,8の光源61,82から光を照射しながら各面の原
稿画像の読取りを行う。第2の読取り走査系8により原
稿画像の読取りが終了するまで、第1読取り走査系6の
光源61の光量を一定に維持し、第2の読取り走査系8
における受光量の変化を生じさせないようにする。
Description
装置、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に用いら
れる両面原稿読取り装置及びその装置において実行され
る両面原稿読取り方法に係る。特に、本発明は、読取り
データの読取り濃度を適切に得るための対策に関する。
7号公報や特開平10−98588号公報には、原稿搬
送路の両側に配置した読取り手段により原稿両面の画像
や文字を読取る機能を有した両面原稿読取り装置が開示
されている。
公報には、読取り原稿の表面側と裏面側とに、原稿各面
に光を照射する光源を有する読取り手段を配設し、表面
側の光源及び裏面側の光源の点灯と消灯とを走査ライン
単位に交互に切換制御すると共に、原稿の表面及び裏面
の読取りを上記光源の点灯と消灯とに連動して交互に切
り換えることで光学干渉を回避する技術的思想が開示さ
れている。つまり、一方の読取り手段の光源によって、
他方の読取り手段による原稿の読取りデータに対して、
裏写りが生じてしまうことを回避している。
は、原稿表面を読取る読取り手段の光源から発する照射
と原稿裏面を読取る読取り手段の光源から発する照射
が、互いに干渉しないように、各読取り手段を対向しな
い位置に互いにずらし、これによって光学干渉を回避す
る技術的思想が開示されている。
9−321947号公報に記載の技術は、走査ライン単
位に両光源のうちの一方のみが点灯するように、両光源
の点灯及び消灯を制御しているため、光源の消灯と点灯
との応答性が非常に高いものでなければならない。その
結果、応答性の低い光源を使用することができないとい
った制約があった。また、単位時間当たりの原稿読取り
枚数の増大を図るべく、原稿搬送速度を高くしようとし
た場合、より一層高い応答性を有する光源が必要にな
り、コストの高騰を招いてしまう。更に、光源の応答性
には限界があるため、原稿読取り速度がこの光源の応答
性の制約を受けることになり、原稿読取り速度を高くす
るには限界があった。
の技術は、原稿搬送路の両側に配置した原稿読取り手段
の位置を、原稿の搬送方向に変位させることで、上記特
開平9−321947号公報の課題を回避することが可
能である。ところで、この特開平10−98588号公
報に記載の技術では、原稿の一方面の読取りが完了する
と、この先行する一方の面を読取った原稿読取り手段の
光源を消灯し、上記変位分だけ遅れて他方の面の読取り
が完了した後に、この他方の面を読取った原稿読取り手
段の光源が消灯するようになっている。そして、装置の
小型化を図るべく、両原稿読取り手段を接近させた場合
(上記変位を小さくした場合)、一方の原稿読取り手段
の光源の光が他方の原稿読取り手段に入射する可能性が
あり、この際、他方の面側の読取りが完了していないに
もかかわらず、先行して読取りが完了した側の光源が消
灯することになり、他方の読取りデータの濃度が、この
光量の変化の影響を受けてしまう。つまり、光量の変位
した所を境に読取り濃度が変わってしまい、正確な原稿
読取りデータが得られないといった課題があった。
であり、その目的とするところは、原稿搬送路の両側に
原稿読取り手段を配設して原稿の両面の画像を同時に読
取る両面原稿読取り装置に対し、原稿読取りデータの読
取り濃度がデータ全体に亘って均一に得られるようにす
ることにある。
の両方の読取り動作が完全に終了するまで、原稿各面に
照射している光の光量を不変とし、読取り濃度が変化し
ないようにしている。
を照射する光源を備えた原稿読取り手段が原稿搬送路の
両側に備えられ、原稿搬送路を走行する原稿の表裏面に
各光源から光を照射しながら各原稿読取り手段がこの表
裏面の画像をそれぞれ読取る両面原稿読取り装置を前提
とする。この両面原稿読取り装置に対し、上記照射領域
のうち、少なくとも一方の照射領域に原稿が存在してい
る間、両光源の光量を一定に維持する光量維持手段を設
けている。また、この両面原稿読取り装置において実行
される両面原稿読取り方法も本発明の技術的思想の範疇
である。
る原稿の表裏面に向けて各光源から光が照射され、例え
ばその反射光を読取ることにより、各原稿読取り手段が
原稿の表裏面の画像をそれぞれ読取る。そして、各光源
からの光の照射領域が原稿搬送路を挟んで互いに対向し
ない場合(光源からの光の照射領域が原稿搬送方向にず
れている場合)には、先行する(原稿搬送方向上流側
の)照射領域に光の照射を行う一方の光源は、他方の光
源(原稿搬送方向下流側の照射領域に光の照射を行う光
源)の光の照射よりも先に原稿に対する照射要求は終了
する。この場合、本発明では、この他方の光源による原
稿への光の照射が終了するまで、上記先行して照射を行
っていた一方の光源の光量を維持しておく。このため、
他方の光源からの照射により画像を読取る原稿読取り手
段での受光量の変化を生じることはなく、読取り濃度が
変化してしまうといったことは回避される。
めの構成として以下のものが挙げられる。つまり、原稿
搬送路上の原稿の走行位置を検出する位置検出手段と、
この位置検出手段の出力を受け、原稿走行位置から照射
領域までの距離と原稿走行速度とにより、原稿が照射領
域に到達する時刻を算出し、その算出結果に基づいて光
源の点灯タイミングを設定する点灯手段とを備えてさせ
る。
グを、原稿が照射領域に到達した時点に一致させたり、
または、光源の光量が所定光量に達するタイミングを、
原稿が照射領域に到達した時点に一致させることが可能
になる。従って、必要以上に光源を早く点灯させてしま
うといったことが回避でき、電力消費量を削減できる。
に基づいて説明する。本形態では、本発明をスキャナ装
置として適用した場合について説明する。
1の概略構成について説明する。図1は、本形態に係る
スキャナ装置1の内部構成を示す概略図である。図2は
本スキャナ装置1の制御ブロック図である。
止原稿読取り部2、第1走行原稿読取り部3及び第2走
行原稿読取り部4を備えている。静止原稿読取り部2
は、透明ガラス製の第1コンタクトガラス21上にユー
ザが手動で載置したブック原稿や貼り原稿等の自動給送
対象外の原稿(静止状態の原稿)の画像を読取るための
読取り領域である。また、第1走行原稿読取り部3及び
第2走行原稿読取り部4は、透明ガラス製の第2コンタ
クトガラス31上に自動的に給送される走行状態の原稿
の画像を読取るための読取り領域である。第1走行原稿
読取り部3において原稿の表面(図1において下側に向
く面)の画像が、第2走行原稿読取り部4において原稿
の裏面(図1において上側に向く面)の画像がそれぞれ
読取られるようになっている。これら読取り部2,3,
4で読取られた原稿の画像データは、それぞれ後述する
第1画像処理部56と第2画像処理部57へ送られ(図
2参照)、ここで各種処理が施された後、画像処理中継
部54を介して画像メモリ55に記憶される。これら画
像データの送受信動作に関しては後述する。
1の構成を詳細に説明する。尚、図3はスキャナ装置1
の要部を示す断面図である。
は、本体部11と開放部12とにより構成されており、
片面読取りモード及び両面読取りモードの2モードの原
稿読取り動作が可能となっている。本体部11の上面に
は、図1及び図3の右側から順に、第1コンタクトガラ
ス21、原稿基準板13、第2コンタクトガラス31が
配設されている。
載置方向を示す図示しない指標が印刷されており、この
指標に従って、第1コンタクトガラス21上の静止原稿
読取り部に原稿を容易に載置できるようになっている。
また、原稿基準板13の第1コンタクトガラス21に対
向する側には、後述する第1読取り走査系6の第1光電
変換素子68のシェーディング(白レベルの決定)を実
施する際に使用する第1基準白板14が設けられてい
る。
射するための第1光源61と第1ミラー62とを一体的
に支持する第1走査ユニット63、第2ミラー64及び
第3ミラー65を一体的に支持する第2走査ユニット6
6、第1結像レンズ67及び第1光電変換素子(CC
D)68からなる第1読取り走査系6が配置されてい
る。第1走査ユニット63及び第2走査ユニット66
は、図示しないワイヤが巻き掛けられており、ステッピ
ングモータである第1読取り走査系駆動モータ69(図
2参照)により駆動される。各走査ユニット63,66
は、第1読取り走査系駆動モータ69が正転した際に、
図1中の右方向に移動し、第1読取り走査系駆動モータ
69が逆転した際に、図1中の左方向に移動する。具体
的には、第1走査ユニット63に対して第2走査ユニッ
ト66が1/2の速度で第1走査ユニット63と同方向
に移動するようになっている。
6は、静止原稿読取り時及び走行原稿読取り時の双方の
際に使用される。静止原稿読取り時に、第1読取り走査
系6の第1走査ユニット63は、図1中のpos1の位置か
らpos2の位置まで移動して第1コンタクトガラス21上
に静止した原稿に対する読取り走査を行う。走行原稿読
取り時には、この第1読取り走査系6の第1走査ユニッ
ト63は、図1中のpos1の位置に停止している。
走査を行っている間、第1光源61から原稿に向かって
(本発明でいう照射領域に向かって)光を照射し、原稿
からの反射光を、第1ミラー62を介して、第2走査ユ
ニット66の第2ミラー64に向かって反射する。第2
走査ユニット66は、第1ミラー62からの反射光を、
第2ミラー64及び第3ミラー65を介して、第1結像
レンズ67に向かって反射する。第1結像レンズ67
は、第3ミラー65からの反射光を、第1光電変換素子
68の受光面に結像する。第1光電変換素子68は、受
光した光の強度に応じて、電気的画像信号に変換して出
力する。
1の制御系には、システムコントローラ51、通信制御
部52、本装置1の操作部1Aからの信号を受ける読取
制御部53、上記画像処理中継部54、画像メモリ5
5、第1画像処理部56及び第2画像処理部57が備え
られている。
御部52を介して、読取制御部53を制御し、さらにシ
ステムバスBを介して画像処理中継部54及び画像メモ
リ55を制御することにより原稿読取り一連の動作が適
切に行われるように画像読取りシステム全体を制御する
ようになっている。
1は、読取制御部53の信号に基づいて、上記第1読取
り走査系6の第1光源61を点灯または消灯する。
は、読取制御部53の信号に基づいて、上記第1読取り
走査系駆動モータ69を制御して、第1走査ユニット6
3及び第2走査ユニット66を、図1中右方向または左
方向に移動させる。
1走査ユニット63が第1走行原稿読取り部3に対向す
る位置及び第1基準白板14が読取れる位置の近傍に配
置されており、第1走査ユニット63がこの位置に来た
ときに、読取制御部53に規準位置信号を出力する。
センサ群73の規準位置信号と第1読取り走査系駆動モ
ータ69のステップ数を基に、第1走査ユニット63の
位置を算出して、第1読取り走査系駆動モータ69を正
逆転制御して、第1走査ユニット63及び第2走査ユニ
ット66を往復移動させる。
1の開放部12は、本スキャナ装置1の奥側(図1の右
側)に本体部11との間に設けられたヒンジ(図示せ
ず)を回動支点として上方に回動して、スキャナ装置1
の手前側(図1の左側)が開放されるように構成されて
いる。スキャナ装置1の開放部12の下側には、開放部
12の閉時に第1コンタクトガラス21と接触するよう
に、第1コンタクトガラス21側が白色に形成されたO
Cマット15が設けられている。静止原稿読取り部2に
載置されたシート状原稿が、このOCマット15により
第1コンタクトガラス21に押し付けられて密着するよ
う構成されている。
2の内部には、原稿をセットする原稿セットトレイ16
から第1走行原稿読取り部3及び第2走行原稿読取り部
4に原稿を搬送して排出トレイ17に原稿を排出するた
めの自動原稿送り装置9が配置されている。また、開放
部12内の左側部分には、原稿読取り手段としての第2
読取り走査系8が備えられており、第2走行原稿読取り
部4を走行する原稿を読取り走査可能となっている。
は、給紙部91と分離給送手段92との間の搬入路pas
1、分離給送手段92と整合ローラ対93との間の搬入
路pas2、整合ローラ対93と排紙ローラ対94との間に
設けられ上記第1走行原稿読取り部3と第2走行原稿読
取り部4とが配置された原稿読取り搬送路pas3を備えて
いる。これら搬送路pas1〜pas3により原稿搬送路が構成
されている。以下、自動原稿送り装置9の各部の構成及
び動作を説明する。
ラ91bとで構成されており、原稿セットトレイ16上
にセットされた原稿を分離給送手段92まで搬送する。
aと分離パッド92bとで構成されており、給紙部91
から送られた原稿を分離給送手段92に呼び込んで1枚
ずつ分離して整合ローラ対93に向かって搬送する。ま
た、分離給送手段92は、分離給送ローラ92aの駆動
軸に電磁クラッチ(図示しない)を備えており、自動原
稿送り装置9の駆動モータ(図示しない)からの駆動力
を伝達する駆動系に対して接続及び非接続を切換可能と
なっている。
ラッチ(図示しない)を備えており、自動原稿送り装置
9の駆動モータからの駆動力を伝達する駆動系に対して
接続及び非接続を切換可能となっている。この整合ロー
ラ対93は、分離給送手段92が給送した原稿の先端が
原稿検知センサs2に接触し読取制御部53に信号を出
力するまでは停止しており、読取制御部53に信号を出
力した後に下流側に向かって搬送を開始するようになっ
ている。
対93との間で原稿読取り搬送路pas3を形成しており、
第2コンタクトガラス31の下面に配置された第2基準
白板81に対向した位置に、第2走行原稿読取り部4が
配置されている。
放部側面に一体的且つ回転可能に設けられており、原稿
読取り搬送路pas3を通った原稿を、排出トレイ17に排
出する。
サs1、s2、s3が、給紙部91の搬送方向直前、整
合ローラ対93の搬送方向直前及び排出ローラ対94の
搬送方向直下流側にそれぞれ配置されている。図2に示
すように、これらの原稿検出センサ群s1,s2,s3
は、原稿の位置を、読取制御部53に伝えて原稿の搬送
や光源のオンオフを制御するのに使用される。
動作を図2のブロック図を用いて説明する。
駆動モータ制御基板95は、読取制御部53の信号によ
り、ステッピングモータである駆動モータ96をオンオ
フ制御して、自動原稿送り装置9の駆動系を駆動し、上
述の給紙ローラ91b、分離給送手段92、整合ローラ
対93、排紙ローラ対94及びその他の搬送ローラに駆
動力を伝えることができるように構成されている。ま
た、駆動モータ96は、駆動モータ制御基板95からの
パルスレイトにより回転速度が可変となっている。
稿がセンサの位置に到達した時に原稿の検知信号を読取
制御部53に伝える。これに対して、読取制御部53
は、原稿検出センサ群s1,s2,s3からの原稿の検
知信号と、タイマーとにより原稿が適切なタイミングで
搬送されているか否かを算出して、搬送不良の場合に
は、ジャム等の発生の信号を、システムバスBを介して
システムコントローラ51に伝える。
らの信号によりオンオフして、自動原稿送り装置9のそ
れぞれの駆動系に対して、接続または非接続に切り換え
て、駆動系を停止させたり、回転させたりする。
る。図3に示すように、第2読取り走査系8は、スキャ
ナ装置1の開放部12の内部に配設されており、第2走
行原稿読取り部4を走行する原稿を走行状態で読取るた
めの読取り走査系である。この第2読取り走査系8は、
第2走行原稿読取り部4を走行する原稿の上面を照射す
るための第2光源(LED)82と、受光した光の強度
に応じて、電気的画像信号に変換して出力する第2光電
変換素子(CIS)83と、この第2光電変換素子83
から出力される電気的画像信号に対してシェーディング
する(白部レベルの決定)をする際に、白部のレベルと
して読込むための第2基準白板81とから構成されてい
る。尚、第2基準白板81は、スキャナ装置1の本体部
11に設けられている。また、第2光源82が原稿に向
かって光を照射する領域である第2走行原稿読取り部4
は、上記第1光源61が原稿に向かって光を照射する領
域である第1走行原稿読取り部3よりも原稿搬送方向下
流側に設定されている。このように、各光源61,82
からの光の照射領域を原稿搬送方向にずらすことで、各
読取り走査系6,8で取得する原稿画像データとして、
対向しない面の画像データが入り込む所謂裏写りを防止
できるようにしている。
4は、読取制御部53の信号に基づいて、第2読取り走
査系8の第2光源82を点灯または消灯する。
に、第2光電変換素子83から出力される電気的画像信
号に対してシェーディングを行う。
モード時の読取り走査により得られた電気的画像信号の
処理に関して、図1〜図3を用いて説明する。
第1光電変換素子68及び第2読取り走査系8の第2光
電変換素子83による読取り走査により得られた電気的
画像信号(以後、画像信号と呼称する)は、画像処理部
56,57に送られて、所定の画像処理を施された後
に、画像処理中継部54に送られ、さらに所定の画像処
理を施された後、システムバスBを介して1ページ毎に
区別されて画像メモリ55に記億される。画像処理部5
6,57は、アナログ信号処理部56a,57a、A/
D変換部56b,57b、シェーディング補正部56
c,57c、フィルタ処理部56d,57d、濃度変換
部56e,57eで構成されている。これら画像処理部
56,57の各要素は、読取制御部53の制御下で動作
する。
れぞれ、第1光電変換素子68から入力される画像信号
及び第2光電変換素子83から入力される画像信号に、
レベル変換処理、サンプルホールド処理及び信号増幅処
理を施して、A/D変換部56b,57bに出力する。
第1読取り走査系6と第2読取り走査系8とでは、光源
光量、光電変換効率及び出力信号レベル等が異なるた
め、第1光電変換素子用と第2光電変換素子用にそれぞ
れ専用のアナログ信号処理部56a,57aが設けられ
ている。
信号処理部56a,57aから入力されるアナログの画
像信号をディジタル変換して、量子化した画像信号をシ
ェーディング補正部56c,57cに出力する。
A/D変換部56b,57bから入力される量子化され
た画像信号に対して黒再生及び白再生を施して、フィル
タ処理部56d,57dに出力する。なお、黒再生と
は、第1光電変換素子68あるいは第2光電変換素子8
3の暗示出力をサンプリングして記億し、読取りデータ
である原稿読取り時の第1光電変換素子68あるいは第
2光電変換素子83の出力する画像信号から減算するこ
とにより、暗示出力の影響を削除することである。ま
た、白再生とは、反射率の均一な基準白板14,81を
読取ったときの画素毎の画像信号に基づいて原稿読取り
時の画像信号を各画素に正規化し、光量むらや光学部品
の影響及び第1光電変換素子68や第2光電変換素子8
3の画素感度のバラツキを補正することである。
デイング補正部56c,57cから入力される画像信号
に、読取制御部53から設定されるフィルタ特性を決定
する係数に基づいて所定のフィルタ処理、具体的には、
空間フィルタリング処理を施すことにより、画像の高周
波成分を強調して、画像の「ぼやけ」の修復を行う。す
なわち、第1光電変換素子68及び第2光電変換素子8
3の出力する画像信号には、レンズやミラー等の光学部
品、第1光電変換素子68や第2光電変換素子83の受
光面のアパーチャ開口度、第1光電変換素子68や第2
光電変換素子83の転送効率や残像、物理的な走査によ
る積分効果及び操作むら等に起因するMTF(Modu1ati
on Transfer Function)の劣化があり、フィルタ処理部
56d,57dによりこのMTFの劣化を補償してい
る。このように、MTFは、第1光電変換素子68と第
2光電変換素子83によりその劣化具合も大きく異なる
ため、適切なフィルタ処理を行っている。また、MTF
の劣化は、高周波域ほど顕著であるので、フィルタ処理
部56d,57dは、高周波域の画像信号に対して、強
調処理を施すことにより、「ぼやけ」を修復して、画像
品質を向上させている。
は、入力画像信号が第1光電変換素子68からの画像信
号であるか、第2光電変換素子83からの画像信号であ
るかによりフィルタ処理が異なる。
段、2値化手段)は、フィルタ処理部56d,57dで
フィルタ処理された画像信号に濃度変換を行うためのも
のであり、例えば、画像信号をファクシミリ通信する場
合や印字条件が2値化指定された場合等に画像信号を2
値化処理し、また、写真画像等のように印字条件が多値
であれば、所定の濃度特性により濃度変換を行って、画
質を向上させている。濃度変換部56e,57eは、R
AM制御部(図示せず)及びRAM等(図示せず)を備
え、RAMにセットされたデータ変換用のルックアップ
テーブルを入力画像信号のアドレスとして読出すことに
より、データ変換を行って、濃度変換処理を行う。濃度
変換処理が完了した画像信号は、画像メモリに記億され
る。
電変換素子68及び第2光電変換素子83で得られた画
像信号の処理動作である。
読取り走査系6及び第2読取り走査8の動作、自動原稿
送り装置9の動作、第1光源61及び第2光源82の動
作に関して、図1〜図4を用いて以下に説明する。
は、第1読取り走査系6の第1走査ユニット63は、図
1中のpos1の位置に移動して停止し、停止した状態で第
1走行原稿読取り部3を走行する原稿のコンタクトガラ
ス側の面(図中の下面)を第1光源61で照射して読取
り走査する。また、第2読取り走査系8は第2走行原稿
読取り部4を走行する原稿の図中の上面を第2光源82
で照射して読取り走査する。
読取り処理のフローチャートである。この図で示すよう
に両面原稿読取り処理が開始されると、先ず、ステップ
ST1において、タイマT1〜T7がセットされ、その
後、ステップST2において、分離給送ローラ92aと
給紙ローラ91bとが動作を開始し、給紙動作を行う。
そして原稿検知センサs2が原稿を検知(ステップST
3でYESに判定)した後、タイマT1〜T5がスター
トする(ステップST4)。ここで、T1は原稿検知セ
ンサs2の原稿検知(ステップST5でYES判定)か
ら整合が完了するまでの時間であり、このタイマT1が
タイムアップすると分離給送ローラ92aと給紙ローラ
91bとを停止し、給紙動作を終了してに戻る(ステ
ップST6)。T2は、原稿検知センサs2の原稿検知
から両光源61,82の点灯までに要する時間である。
T3は、原稿検知センサs2の原稿検知から整合ローラ
対93の動作開始までの時間である。これらついての詳
細は後述する。T4、T5は原稿検知センサs2の原稿
検知時点から、原稿がそれぞれ第1走行原稿読取り部3
と第2走行原稿読取り部4とに到達するまでの時間であ
り、到達後それぞれ第1読取りと第2読取りとを開始し
てに戻る(ステップST9,10)。
過し、原稿検知センサs2がOFFになると、タイマT
6、T7がスタートする(ステップST11)。タイマ
T6は原稿の後端が原稿検知センサs2通過してから整
合ローラ対93を通過するまでの時間で、通過後に整合
ローラ対93を停止させる(ステップST12,1
3)。また、T7は原稿の後端が原稿検知センサs2を
通過してから第2走行原稿読取り部4を通過するまでの
時間であり、通過後に読取りを終了する(ステップST
14,15,16)。またT6がタイムアップした後、
原稿検知センサs1がオンとなって次原稿の存在が確認
された場合、次原稿の給紙動作を開始し、原稿検知セン
サs2が原稿を検知したのち、タイマT1〜T5がスタ
ートする(ステップST19〜21)。その後、T7が
タイムアップすると読取りを終了してに戻る(ステッ
プST22,23)。また、原稿検知センサs1がオン
されず、次原稿が無しと判断されると、T7のタイムア
ップ後、読取り終了と両光源61,82のOFFを行い
(ステップST17)、原稿の排出が完了すると両面原
稿読取り処理を終了する(ステップST18)。このよ
うな動作であるため、上記ステップST15〜ステップ
ST17において光量維持手段18が構成されている。
細について図5及び図6を用いて以下に説明する。
部分の概略図であり、また図6は第1光源61及び第2
光源82が点灯してからの時間と光量との関係を示すグ
ラフである。
原稿の走行位置から第1読取り走査系6により画像を読
取る領域である第1走行原稿読取り部(照射領域)3ま
での距離と原稿走行速度とにより、原稿が第1走行原稿
読取り部3に到達する時刻を算出し、その算出結果に基
づいて第1光源61の点灯タイミングを設定する点灯手
段19を備えている。
3から第1走行原稿読取り部3の中心Aまでの原稿搬送
距離をL、原稿の搬送スピードをVとし、図6に示すよ
うに第1光源61の光量の安定までの時間をt1とした
場合、原稿が整合ローラ対93から第1走行原稿読取り
部中心Aまでの間を搬送される時間はL/Vである。こ
こで、点灯手段19は、t1<L/Vであるならば、第
1光源61の点灯を、整合ローラ対93の起動後(L/
V−t1)時間経過した後に行い、また、t1>L/V
であるならば、原稿が整合ローラ対93に到達した後、
第1光源61の起動後(t1−L/V)時間経過した後
に整合ローラ対93を起動させ原稿を搬送するように各
部の制御を行うようになっている。
れ、光量が安定するまでの時間が図中t2と十分に短い
ため、第2光源82の点灯タイミングは、応答が遅い第
1光源61と同じにする。また、第1走行原稿読取り部
3の中心Aに原稿が至る間に第2光源82を点灯するよ
うにしてもよい。
ても、上述した第1光源61の点灯タイミングと同様に
設定するようにしてもよい。
知センサs2を通過してから第2走行原稿読取り部4を
通過するまでの時間であるタイマT7がタイムアップす
るまで、両読取り走査系6,8の光源61,82を所定
光量に維持するようにしている。つまり、原稿の表裏面
の読取り動作が共に完全に終了するまで、各面に照射さ
れる光量が一定に維持されるようにしている。このた
め、原稿搬送路の両側に配置した読取り走査系6,8の
位置を原稿の搬送方向に変位させることによる裏写りの
抑制を図りつつ、一方の読取り走査系の光量変化による
他方の読取り走査系の読取り濃度の変化を招くことを回
避することができ、データ全体に亘って原稿読取りデー
タの読取り濃度の均一化を図ることができる。
の点灯のタイミングと原稿搬送タイミングを計算するこ
とにより、光源61,82が点灯している時間を短くで
き省エネルギ性の向上を図ることもできる。
化した場合に、上述したLが小さくなっても原稿搬送タ
イミングと両光源61,82の点灯タイミングを変える
ことで対応可能である。
た場合について説明した。本発明はこれに限らず、複写
機、プリンタ、ファクシミリ装置等の両面原稿読取りユ
ニットに適用することも可能である。
取り部3を第2走行原稿読取り部4よりも搬送方向上流
側に配設するようにしたが、逆に、第2走行原稿読取り
部4を第1走行原稿読取り部3よりも搬送方向上流側に
配設するようにしてもよい。
を搬送される原稿の表裏面に光源からの光を照射しなが
ら原稿画像の読取りを行う両面原稿読取り装置に対し、
原稿の表裏面の両方の読取り動作が共に完全に終了する
まで、原稿各面に照射している光の光量を一定に維持し
ている。このため、各光源からの光の照射領域が原稿搬
送路を挟んで互いに対向しない場合であっても、各原稿
読取り手段における原稿画像の読取り動作中に受光量が
変化して読取り濃度が変化してしまうといったことはな
く、読取りデータ全体に亘って原稿読取りデータの読取
り濃度の均一化を図ることができ、正確な画像データの
取得が可能になって装置の信頼性の向上を図ることがで
きる。また、これにより、画像データの劣化を招くこと
なしに各光源同士の位置を近接させることが可能である
ので、装置全体の小型化を図ることもできる。
距離と原稿走行速度とにより、原稿が照射領域に到達す
る時刻を算出し、その算出結果に基づいて光源の点灯タ
イミングを設定するようにした場合には、光源の点灯タ
イミングや光源の光量が所定光量に達するタイミング
を、原稿が照射領域に到達した時点に一致させることが
可能になり、必要最小限の光源の点灯時間を得ることが
できて電力消費量の低減に伴うランニングコストの削減
を図ることができる。
概略図である。
図である。
る。
3)
を照射する光源を備えた原稿読取り手段が原稿搬送路の
原稿表面側及び原稿裏面側のそれぞれに備えられ、原稿
搬送路を走行する原稿の表裏面に各光源から光を照射し
ながら各原稿読取り手段がこの表裏面の画像をそれぞれ
読取る両面原稿読取り装置を前提とする。この両面原稿
読取り装置に対し、上記照射領域のうち、少なくとも一
方の照射領域に原稿が存在している間、両光源の点灯状
態を維持する維持手段を設けている。また、この両面原
稿読取り装置において実行される両面原稿読取り方法も
本発明の技術的思想の範疇である。
る原稿の表裏面に向けて各光源から光が照射され、例え
ばその反射光を読取ることにより、各原稿読取り手段が
原稿の表裏面の画像をそれぞれ読取る。そして、各光源
からの光の照射領域が原稿搬送路を挟んで互いに対向し
ない場合(光源からの光の照射領域が原稿搬送方向にず
れている場合)には、先行する(原稿搬送方向上流側
の)照射領域に光の照射を行う一方の光源は、他方の光
源(原稿搬送方向下流側の照射領域に光の照射を行う光
源)の光の照射よりも先に原稿に対する照射要求は終了
する。この場合、本発明では、この他方の光源による原
稿への光の照射が終了するまで、上記先行して照射を行
っていた一方の光源の点灯状態を維持しておく。このた
め、他方の光源からの照射により画像を読取る原稿読取
り手段での受光量の変化を生じることはなく、読取り濃
度が変化してしまうといったことは回避される。
グを、原稿が照射領域に到達した時点に一致させたり、
または、光源の光量が所定光量に達するタイミングを、
原稿が照射領域に到達した時点に一致させることが可能
になる。従って、必要以上に光源を早く点灯させてしま
うといったことが回避でき、電力消費量を削減できる。
上記両光源は略同時に点灯及び消灯が行われる。維持手
段は、原稿の少なくとも一方の面の画像を読取っている
間は、両光源の点灯状態を維持する。この両面画像読取
り装置において実行される両面画像読取り方法も本発明
の技術的思想の範疇である。また、原稿の表面を読取る
領域である第1読取り部と、原稿の裏面を読取る領域で
ある第2読取り部とをずらせて配置する。この場合、維
持手段は、これら読取り部の間に原稿が存在する間は、
両光源の点灯状態を維持する。また、これら読取り部の
少なくとも一方に原稿が到達した時または到達する前に
両光源を点灯させる。更に、これら両読取り部を原稿が
通過した後に両光源を消灯させる。更に、第2読取り部
を第1読取り部よりも遅れて原稿読取りが行われる領域
とし、第1読取り部に第1光源を、第2読取り部に第2
光源をそれぞれ配設して、原稿が第1読取り部に到達し
た時または到達する前に第2光源を点灯させる。また、
原稿が第2読取り部を通過した後に第1光源を消灯させ
る。位置検出手段は原稿と光源との相対距離を検出す
る。点灯手段は、位置検出手段の出力を受け、原稿と光
源との相対距離と、原稿と光源との相対速度とにより、
原稿が照射領域に到達する時刻を算出し、その算出結果
に基づいて光源の点灯タイミングを設定する。
過し、原稿検知センサs2がOFFになると、タイマT
6、T7がスタートする(ステップST11)。タイマ
T6は原稿の後端が原稿検知センサs2通過してから整
合ローラ対93を通過するまでの時間で、通過後に整合
ローラ対93を停止させる(ステップST12,1
3)。また、T7は原稿の後端が原稿検知センサs2を
通過してから第2走行原稿読取り部4を通過するまでの
時間であり、通過後に読取りを終了する(ステップST
14,15,16)。またT6がタイムアップした後、
原稿検知センサs1がオンとなって次原稿の存在が確認
された場合、次原稿の給紙動作を開始し、原稿検知セン
サs2が原稿を検知したのち、タイマT1〜T5がスタ
ートする(ステップST19〜21)。その後、T7が
タイムアップすると読取りを終了してに戻る(ステッ
プST22,23)。また、原稿検知センサs1がオン
されず、次原稿が無しと判断されると、T7のタイムア
ップ後、読取り終了と両光源61,82のOFFを行い
(ステップST17)、原稿の排出が完了すると両面原
稿読取り処理を終了する(ステップST18)。このよ
うな動作であるため、上記ステップST15〜ステップ
ST17において維持手段18が構成されている。
を搬送される原稿の表裏面に光源からの光を照射しなが
ら原稿画像の読取りを行う両面原稿読取り装置に対し、
原稿の表裏面の両方の読取り動作が共に完全に終了する
まで、原稿各面に照射している光の点灯状態を維持して
いる。このため、各光源からの光の照射領域が原稿搬送
路を挟んで互いに対向しない場合であっても、各原稿読
取り手段における原稿画像の読取り動作中に受光量が変
化して読取り濃度が変化してしまうといったことはな
く、読取りデータ全体に亘って原稿読取りデータの読取
り濃度の均一化を図ることができ、正確な画像データの
取得が可能になって装置の信頼性の向上を図ることがで
きる。また、これにより、画像データの劣化を招くこと
なしに各光源同士の位置を近接させることが可能である
ので、装置全体の小型化を図ることもできる。
Claims (3)
- 【請求項1】 原稿搬送路上の所定の照射領域に向けて
光を照射する光源を備えた原稿読取り手段が原稿搬送路
の両側に備えられ、原稿搬送路を走行する原稿の表裏面
に各光源から光を照射しながら各原稿読取り手段がこの
表裏面の画像をそれぞれ読取る両面原稿読取り装置にお
いて、 上記照射領域のうち、少なくとも一方の照射領域に原稿
が存在している間、両光源の光量を一定に維持する光量
維持手段が設けられていることを特徴とする両面原稿読
取り装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の両面原稿読取り装置にお
いて、 原稿搬送路上の原稿の走行位置を検出する位置検出手段
と、 この位置検出手段の出力を受け、原稿走行位置から照射
領域までの距離と原稿走行速度とにより、原稿が照射領
域に到達する時刻を算出し、その算出結果に基づいて光
源の点灯タイミングを設定する点灯手段とを備えている
ことを特徴とする両面原稿読取り装置。 - 【請求項3】 原稿搬送路上の所定の照射領域に向けて
光を照射する光源を備えた原稿読取り手段が原稿搬送路
の両側に備えられ、原稿搬送路を走行する原稿の表裏面
に各光源から光を照射しながら各原稿読取り手段がこの
表裏面の画像をそれぞれ読取る両面原稿読取り方法にお
いて、 上記照射領域のうち、少なくとも一方の照射領域に原稿
が存在している間、両光源の光量を一定に維持すること
を特徴とする両面原稿読取り方法。
Priority Applications (5)
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