JP2002182437A - 画像読取手段を具備する自動原稿送り装置及び画像読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品質の両面画像読み取りが可能なＡＤＦ及
び当該ＡＤＦを搭載した画像読取装置を提供すると共
に、装置サイズをコンパクト化することを目的とする。 【解決手段】 下方の画像読取装置の上に設置される上
方ユニットを構成する自動原稿送り装置であって、給紙
トレイ上に載置された原稿を前記下方の画像読取装置の
読取プラテン上に給紙する給紙経路と、該読取プラテン
上を通過した原稿を掬い上げて排紙トレイ上に搬送する
排紙経路と、を備え、前記排紙経路内に形成された傾斜
直線部にて、原稿の一方の面を読み取る読取手段を配置
する。ここで、前記給紙経路と前記排紙経路は、Ｕ字状
に湾曲された反転式搬送経路を形成し、前記読取手段
は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置される。そして、前
記第１の読取手段には、密着型イメージセンサを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、給紙トレイ上に積
載された原稿を一枚づつ繰り出して原稿読取部に給紙す
るための自動原稿送り装置（以下、「ＡＤＦ」という）
に関し、さらには、原稿の表裏両面を読み取るための画
像読取装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常スキャナと呼ばれる画像読取装置
は、原稿画像を光学的に読み取り、これを電子データに
変換して外部のパーソナルコンピュータ、複写機、ファ
クシミリ装置等の画像形成装置に送信する。多くの画像
形成装置は、このような画像読取装置を装備する。

【０００３】画像読取装置は、ＡＤＦによって給紙トレ
イから一枚づつ繰り出されて給紙されてくる原稿に光を
照射する光源と原稿面からの反射光を受光するイメージ
センサとを具備する。ここで、画像読取装置には、ＣＣ
Ｄ等のイメージセンサを利用した縮小光学系タイプのも
のと、原稿の横幅方向（主操作方向）に渡るライン形状
の光源と線形イメージセンサを原稿の搬送経路に密着的
に配置した等倍光学系密着タイプのものが存在する。

【０００４】何れのタイプのイメージセンサであって
も、原稿の画像を精緻に且つブレなく読み取るために
は、画像読取位置において原稿を所定の一定速度で安定
走行させると共に、原稿を画像読取装置の画像読取面に
極力近接させて走行させることが重要である。特に、等
倍光学系の密着型イメージセンサは、光学縮小系のもの
と比較して焦点深度が極めて浅いために、原稿を画像読
取装置の画像読取面に密着走行させる必要性がある。こ
のため、等倍光学系の密着型イメージセンサは、原稿が
なるべく直線的に走行する位置に配置されることが望ま
しい。

【０００５】ところで、最近の画像読取装置において
は、自動原稿給紙装置によって一枚づつ搬送される原稿
を、２つの別個のイメージセンサを設けることにより、
スイッチバック等の複雑な搬送制御を行うことなく１回
の原稿搬送パスで、原稿の表裏両面の画像を読み取るよ
うに構成された両面読取機能を有するものが提案されて
いる。

【０００６】このような両面読取機能を有する従来の画
像読取装置においては、原稿の少なくとも一方の面の画
像を読み取るための読取装置は、ＡＤＦサイズのコンパ
クト化を図るために、ＡＤＦユニット内に配置されるた
め等倍光学系の密着型イメージセンサを用いて読み取る
ように構成した例が多い。

【０００７】このような従来技術として、特開平１１−
３２１６４号公報（以下、「第１の従来技術」という）
に開示された両面画像読取装置は（図５に示す。）、原
稿搬送経路の両側に設けられた２つの読取手段とを有
し、第１の読取装置（縮小光学系）８は、厚手原稿等を
載置するためのブックプラテン６下を走行して読み取る
と共に、ＡＤＦ２７によって給紙される原稿の一方の面
をシートスループラテン２１下において静止して読み取
る。そして、第２の読取装置（密着型等倍光学系）３
が、シートスループラテン２１とブックプラテン６間に
おいて、その読取面がブックプラテン面とほぼ同一面を
形成するように配置され、ＡＤＦによって給紙される原
稿の他方の面を読み取るように構成されている。

【０００８】また、特開平１１−６９０８６号公報（以
下、「第２の従来技術」という）は（図６に示す。）、
第１の従来技術と同様に、原稿搬送経路の両側に設けら
れた２つの読取手段とを有し、第１の読取装置（縮小光
学系）４０は、厚手原稿等を載置するためのブックプラ
テン１下を走行して読み取ると共に、ＡＤＦの搬送ドラ
ム１１下において走行する原稿の一方の面を静止して読
み取り、また、搬送経路の下流側に配置された第２の読
取装置（密着型等倍光学系）１５が、搬送ドラム１１の
外周に沿って原稿が上方に搬送された後に原稿排紙方向
に形成された平行な直線状の搬送路に配置され、これに
よって原稿の他方の面を読み取るように構成された両面
画像読取装置を開示している。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
１の従来技術は、第２の読取装置３が、シートスループ
ラテン２１とブックプラテン６間に配置され、その読取
面がブックプラテン面とほぼ同一面を形成するように構
成されているために、その分だけ画像読取装置の上面が
原稿の排紙搬送方向に大きくなってしまい、装置サイズ
が大型化している。また、第２の読取装置３の下流側直
近に原稿シートを原稿排紙口に向けて掬い上げるための
掬い上げ部材７が配置されているために、走行する原稿
の先端部が掬い上げ部材７に掛かった際に原稿の走行が
不安定となったり、さらには、掬い上げ部材７に乗った
原稿が下方に向かって湾曲して原稿面が第２の読取装置
３の読取面から離隔する方向に動いてしまい、焦点深度
が浅い第２の読取装置の読み取り画像データに歪みが生
じてしまうこととなる。

【００１０】一方、上記第２の従来技術は、原稿が搬送
ドラム１１の外周に沿って上方に走行した後に原稿排紙
方向に平行な直線状の搬送路を形成し、そこに第２の読
取装置１５を配置し、そこからさらに上方の原稿排出口
に向かって原稿を搬送させるように構成したものである
ことから、ＡＤＦのサイズは、原稿の排紙方向のみなら
ず、装置の厚み方向も大型化している。また、このよう
にして形成された原稿排紙経路は、第２の読取装置の読
取部だけは平面になっているものの、搬送路全体の直線
性は確保されておらず、原稿は、多少なりとも狭い範囲
で屈曲しつつ走行することとなることから、高品質の画
像読み取りは確保されていない。

【００１１】本発明は、斯かる従来技術の課題に鑑みて
なされたものであって、原稿両面の双方の画像読み取り
データに歪やブレ等を生じさせることなく、高品質の画
像読み取りが可能なＡＤＦ及び当該ＡＤＦを搭載した画
像読取装置を提供すると共に装置サイズをコンパクト化
することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】このため、本発明は、下
方の画像読取装置の上に設置される上方ユニットを構成
する自動原稿送り装置であって、給紙トレイ上に載置さ
れた原稿を前記下方の画像読取装置の読取プラテン上に
給紙する給紙経路と、該読取プラテン上を通過した原稿
を掬い上げて排紙トレイ上に搬送する排紙経路と、を備
え、前記排紙経路内に形成された傾斜直線部にて、原稿
の一方の面を読み取る読取手段を配置したことを特徴と
する自動原稿送り装置を提供するものである。

【００１３】ここで、前記給紙経路と前記排紙経路は、
Ｕ字状に湾曲された反転式搬送経路を形成し、前記読取
手段は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置される。そし
て、前記読取手段には、そのサイズ的なメリットから、
密着型イメージセンサを採用する。

【００１４】さらに、前記排紙経路内に形成された前記
傾斜直線部は、前記読取プラテンの読取面から前記排紙
トレイへの排紙口に至る直線的経路に形成され、前記傾
斜直線部には、前記読取手段を挟んで上流側と下流側に
設けられた２つの搬送ローラが配置される。また、前記
読取手段の読取面に対向する位置には、搬送される原稿
を前記読取面側に押圧するためのバックアップガイド手
段が設けられる。

【００１５】本発明は、さらに、原稿の表裏両面を読み
取るための画像読取装置であって、給紙トレイと、前記
給紙トレイから繰り出されて給紙される原稿の一方の面
を読み取るための第１の読取装置と、前記原稿の他方の
面を読み取るための第２の読取装置と、前記第２の読取
装置に対向する読取プラテンと、前記読取プラテン上か
ら原稿を掬い上げるための掬い上げ部材と、排紙トレイ
と、を具備し、第１の読取手段は、前記掬い上げ部材か
ら排紙トレイに至る排紙経路内に形成された傾斜直線部
に配置されたことを特徴とする画像読取装置を提供する
ものである。

【００１６】ここで、前記排紙経路内に形成された前記
傾斜直線部は、前記掬い上げ部材の掬い上げ面と読取プ
ラテンの読取面から前記排紙トレイへの排紙口に至る直
線的経路に形成される。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図１は本発明に係る画像読取装置に搭載された
自動原稿送り装置を示す図であり、図２は第１の光学読
取装置４０に係る読取搬送路の要部を拡大した断面図を
示す。

【００１８】なお、この実施の形態では、画像読取装置
は、連続的に原稿を繰出して画像読取部に給送する、い
わゆるＡＤＦとしての機能を有する。画像読取装置１
は、下方ユニット２と、下方ユニット２に対してヒンジ
等により開閉自在に取り付けられた上方ユニット３とを
有している。

【００１９】上方ユニット３は、原稿を積層して収容す
る給紙トレイ５と、給紙トレイ５上の原稿を搬送し、画
像の読取処理を行なうＡＤＦ本体６と、が設けられ、読
取処理された原稿が排紙される排紙トレイ７とを備えて
いる。なお、給紙トレイ５上に積載された原稿は、原稿
給紙路の側壁を形成する給紙ガイド５ａによって幅方向
が規制されるようになっている。

【００２０】上方ユニット３は、以下に詳述するよう
に、原稿を搬送する搬送経路、原稿を搬送するローラ
対、原稿の画像を読み取る光学読取装置等を収容した筐
体６ａを有している。この筐体６ａには、前記給紙トレ
イ５に対応して原稿導入口６ｂと、前記排紙トレイ７に
対応して原稿排出口６ｃが形成されており、原稿導入口
６ｂから導入された原稿は、筐体内に配設された略Ｕ字
状の搬送経路１０に沿って搬送され、該Ｕ字状搬送経路
の内側に配置され第１の読取手段により読取処理が成さ
れた後、原稿排出口６ｃを介して前記排紙トレイ７上に
排紙される。

【００２１】前記筐体６ａの原稿導入口６ｂ部分には、
給紙トレイ５上に積載された原稿に当接して、原稿を繰
出すピックアップローラ１１が配設されており、このピ
ックアップローラ１１の下流側には、繰出された原稿を
確実に１枚分離する分離ローラ１２ａとこれに当接する
分離パッド１２ｂとを有する用紙分離機構１２が配設さ
れている。また、用紙分離機構１２の下流側の搬送経路
には、レジストローラ対１４が配設されており、用紙分
離機構によって分離された原稿の先端にたわみを形成し
て、スキューを除去するようになっている。

【００２２】本実施の形態の画像読取装置は、搬送され
る原稿の両面の画像が読み取れるように、２つの光学読
取装置を備えた構成となっている。

【００２３】この内、第２の光学読取装置２０は、下方
ユニット２内に収容されており、搬送経路１０に沿って
連続配設された搬出ローラ対１６，１７の間に位置する
シートスループラテン２１を通過する原稿の画像を読み
取るようになっている。第２の光学読取装置２０は、縮
小光学系センサを備えて構成されており、第１キャリッ
ジ２２と、第２キャリッジ２４とを備えている。各キャ
リッジ２２，２４は、図示しないモータにより駆動さ
れ、互いに連動して所定の距離関係を保ちながらユニッ
ト内を図の左右方向に移動する。

【００２４】キャリッジ２２には、原稿に対して照射光
を投光するための光源２５と、光源２５によって投光さ
れた照射光の原稿からの反射光を受光して水平方向の反
射光に方向を変換する反射鏡２６が搭載されている。ま
た、キャリッジ２４には、反射鏡２６から反射された水
平方向の反射光を垂直方向に反射させる反射鏡２８と、
この反射鏡によって反射された垂直方向の光を前記反射
鏡２６からの反射光とは反対の水平方向に反射させる反
射鏡２９が搭載されている。

【００２５】また、第２の光学読取装置２０は、下方ユ
ニット２内に固定され、反射鏡２９からの反射光が入射
する集光レンズ３０と、集光レンズ３０によって合焦さ
れた反射光を受光するＣＣＤイメージセンサ３１とを有
している。このＣＣＤイメージセンサ３１によって検知
された光は、ＣＣＤ基板３２によってデジタル信号に変
換された後、各種の画像処理を行なう制御基板（図示せ
ず）を介して複写機内のインターフェース基板に送信さ
れる。

【００２６】なお、本実施の形態では、第２の光学読取
装置２０は、ブック物等の厚手原稿を読取できるように
構成されている。すなわち、下方ユニット２の上面に前
記シートスループラテン２１と隣接して読取原稿を載置
するためのプラテン（以下、「ブックプラテン」とい
う）３５が設けられており、このブックプラテンに載置
された原稿を、前記キャリッジ２２，２４が移動するこ
とで走査して画像を読み取るようになっている。このた
め、前記排紙トレイ７の下面には、ブック読みプラテン
３５に載置された原稿を柔軟に押圧して固定するための
弾力性を有する押圧部材７ａが固着されている。

【００２７】さらに、前述したように等倍密着型イメー
ジセンサは、縮小光学系のものと比較して焦点深度が小
さいため、原稿を読取面に密着させつつ安定走行させる
密着走行性を確保する必要がある。このために、当該読
取部における原稿搬送経路のスペースは、狭く設定され
る。また、このように狭い搬送経路内を原稿がスムース
に走行し、安定した画像を得るために、等倍密着型イメ
ージセンサの配位置は、搬送路が直線的に形成される位
置が望ましい。

【００２８】そこで、本発明の実施の形態においては、
前記排紙経路内に形成された傾斜直線部１９に、原稿を
読み取る第１の光学読取装置４０を配置した。そして、
第１の光学読取装置４０には、等倍密着型イメージセン
サが用いられている。

【００２９】図２は、第１の光学読取装置４０に係る読
取搬送路の要部を拡大した断面図であり、図３は、自動
原稿送り装置の第１の読取部における読取搬送路の要部
を拡大した断面図である。

【００３０】給紙経路と排紙経路は、Ｕ字状に湾曲され
た反転式搬送経路を形成し、第１の光学読取装置４０
は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置される。そして、第
１の光学読取装置４０は、そのサイズメリットから、密
着型イメージセンサが採用されている。

【００３１】さらに、排紙経路内に形成された傾斜直線
部１９は、前記プラテンの読取面から前記排紙トレイへ
の排紙口に至る直線的経路に形成され、傾斜直線部１９
には、前記第１の読取手段を挟んで上流側と下流側に設
けられた２つの搬送ローラ１７，５０が配置されてい
る。

【００３２】本発明は、さらに、原稿の表裏両面を読み
取るために、給紙トレイ５と、給紙トレイ５から繰り出
されて給紙される原稿の一方の面を読み取るための第１
のイメージセンサと、前記原稿の他方の面を読み取るた
めの第２のイメージセンサとが配置されている。そし
て、前記第２のイメージセンサに対向するプラテン２１
と、前記プラテン２１上から原稿を掬い上げるための掬
い上げ部材３８と、排紙トレイ７とが配設されている。
第１の光学読取装置４０は、掬い上げ部材３８から排紙
トレイ７に至る排紙経路内に形成された傾斜直線部１９
に配置されている。

【００３３】このように、本発明では第１の光学読取装
置４０である等倍密着型イメージセンサを、搬出ローラ
対１７の下流側で排紙ローラ対５０の上流側の搬送経路
が直線状に形成された位置に配設されている。

【００３４】そして、第２の読取装置２０によって原稿
の一方の面（図の下面）が読み取られた後、掬い上げガ
イド３８によって掬い上げられた原稿は搬送ガイドに導
かれて傾斜直線部１９の第１の読取装置の読取位置Ｘ２
に搬送されてくる。そして、原稿の他方の面（図の上
面）が第１の読取装置４０によって読み取られるのであ
る。

【００３５】図３に示すように、第１の読取装置４０に
対向する読取位置には、搬送される原稿を第２の読取装
置の狭い許容焦点深度内に維持できるように、前記読取
手段側に押圧するバネ等の押圧手段を備えたバックアッ
プガイド４６が設けられている。このように、本発明に
よる第１の読取装置４０に対向する搬送経路が、傾斜直
線部１９として形成されることにより原稿シートの安定
した走行と、画像が得られるようになる。

【００３６】本実施の形態では、第１の光学読取装置４
０は、等倍密着型イメージセンサを備えた構成、具体的
には、原稿画像に対して照射光を投光する光源と、この
照射光と原稿からの反射光を透過する保護ガラスと、こ
の保護ガラスを透過する原稿からの反射光を検知する密
着型ラインイメージセンサとを収容するコンタクトイメ
ージセンサユニットとして構成されている。そして、当
該ラインイメージセンサで検知された光は回路基板４１
によってデジタル信号に変換された後、上述した下方ユ
ニット２内に設けられた画像処理基板３３を介して複写
機内のインターフェース基板に送信される。

【００３７】そして、第１の光学読取装置４０の下流側
には、排紙ローラ対５０が配設されており、この排紙ロ
ーラ対によって、読取処理された原稿は、原稿排出口６
ｃを介して排紙トレイ７上に排紙される。さらに、この
実施の形態では、排紙ローラ対５０を構成している互い
に当接するローラは、それぞれ回転軸に沿ってイメージ
センサの読取幅に略一致若しくはそれより長い長手方向
への延出して固着された一体型ローラとなっており、原
稿排出口６ｃを介して光学読取装置４０の読取ラインＸ
２部分への外乱光の侵入を防止した構成となっている。
このため、光学読取装置を、外乱光の影響を受けやすい
等倍密着型イメージセンサによる構成にしても、外乱光
の侵入がないため、ＣＣＤイメージセンサで検知される
アナログ信号には、ノイズによる影響がなくなり、上述
した画像処理が正確に行なうことができる。

【００３８】さらに、本発明に係る画像読取装置におい
ては、前記搬送手段及び前記排紙手段は、２つの駆動モ
ータ（図示しない）により駆動され、前記第１の駆動モ
ータＭ１は前記給紙手段を駆動し、前記第２の駆動モー
タＭ２は前記搬送手段と前記排紙手段を駆動するように
構成されている。この様に駆動系統を２つに分けること
により、原稿給紙部における原稿の分離駆動制御若しく
は給紙又は停止のために第１のモータに急激な負荷が懸
かっても、第２の読取装置の読取部の原稿を走行させる
ための駆動力は別の第２の駆動モータによるため、原稿
の搬送速度の安定性は確保される。

【００３９】図４は、本装置における原稿の読み取りに
おいて、各センサと各モータとのタイミングをタイミン
グチャートの例を示す。

【００４０】図１及び図２において、エンプティセンサ
（図示せず）が原稿トレイ５上に原稿が載置され、且つ
原稿読み取り指示が行われると給紙モータが正回転駆動
して一枚目の原稿の給紙を開始する。原稿給紙後、レジ
ストセンサ６１が１枚目の原稿の先端を検知した後一定
時間（ｔ１）は後給紙モータの回転を継続して原稿先端
部をレジストローラ対１４に突き当て撓ませるようにす
る。その後、給紙モータは停止後一定時間（ｔ２）後に
今度は逆回転することにより、レジストローラ対１４を
駆動して１枚目の原稿を下流側に送る。

【００４１】次に、リードセンサ６２が一枚目の原稿先
端を検知する同時に給紙モータは停止する。一方搬送モ
ータは、リードセンサ６２が原稿先端を検知後一定時間
（ｔ４）だけその回転を継続して停止する。その後、読
み取りのタイミングを調整した後に、原稿の一方の面の
第２の読取手段２０による読み取りのため駆動を開始す
る。そして、１枚目の原稿は搬送モータによりそのまま
搬送されることにより第１の読取手段４０によって原稿
の他方の面が読み取られるのである。

【００４２】１枚目の原稿が搬送され読み取られている
際に、エンプティセンサが原稿トレイ上に２枚目以降の
原稿検出を継続している場合、１枚目の原稿の後端がレ
ジストセンサを通過してから所定時間（ｔ３）経過後
に、２枚目の原稿が給紙される。これによって、１枚目
の原稿と２枚目の原稿間に所定の間隔が確保される。

【００４３】そして、レジストセンサ６１が２枚目の原
稿の先端を検知してレジストローラ対１４に原稿の先端
を当接させる。このようにして、２枚目以降の原稿も１
枚目のものと同様に給紙及び搬送制御されることとな
る。

【００４４】以上詳しく説明したように、本発明におい
ては、シートスループラテン下流の掬い上げ部材の掬い
上げ面から排紙口に至る排紙経路内に形成された傾斜直
線部にて、原稿を読み取るための読取手段を配置した。
ここで、前記給紙経路と前記排紙経路は、Ｕ字状に湾曲
された反転式搬送経路を形成し、密着型イメージセンサ
である該読取手段は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置さ
れる。

【００４５】これにより、本発明は、原稿両面の双方の
画像読み取りデータに歪やブレ等を生じさせることな
く、高品質の画像読み取りが可能なＡＤＦ及び当該ＡＤ
Ｆを搭載した画像読取装置を提供すると共に装置サイズ
のコンパクト化を実現したのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る画像読取装置に搭載されたの自
動原稿送り装置の全体縦断面図を示す。

【図２】 図１に示した自動原稿送り装置における読取
部の拡大断面図を示す。

【図３】 図２に示した自動原稿送り装置の第１の読取
部における読取搬送路の要部を拡大した断面図である。

【図４】 自動原稿送り装置におけるセンサと駆動モー
タの動作制御を説明するタイミングチャートの例を示
す。

【図５】 原稿の両面を読み取る第１の従来技術の例を
示す。

【図６】 原稿の両面を読み取る第２の従来技術の例を
示す。

【符号の説明】

１ 画像読取装置 ２ 下方ユニット ３ 上方ユニット ６ｂ 原稿導入口 ６ｃ 原稿排出口 １０ 搬送経路 ２０ 第２の光学読取装置 ３８ 掬い上げガイド ４０ 第１の光学読取装置 ４３ バックアッププレート ４７ 搬送ガイド ５０ 排紙ローラ対 ６０ プラテンカバー Ｘ１ 読取ライン Ｘ２ 読取ライン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｎ 1/10 Ｈ０４Ｎ 1/10 ５Ｃ０７２ 1/107 1/12 Ｚ 1/04 Ｆターム(参考） 2H076 AA58 BA24 BA35 BA36 BA47 BA95 3F049 AA10 DA12 LA01 LB02 3F101 FB17 FC07 FD04 LA01 LB02 3F102 AA01 AB01 BA06 BB13 BB17 EA03 5C062 AA02 AA05 AB17 AB32 AB33 AB53 AC09 AC11 AD06 BA00 5C072 AA01 BA17 EA07 NA01 WA02 XA01

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 下方の画像読取装置の上に設置される上
   方ユニットを構成する自動原稿送り装置であって、 給紙トレイ上に載置された原稿を前記下方の画像読取装
   置の読取プラテン上に給紙する給紙経路と、該読取プラ
   テン上を通過した原稿を掬い上げて排紙トレイ上に搬送
   する排紙経路と、を備え、 前記排紙経路内に形成された傾斜直線部にて、原稿の一
   方の面を読み取る画像読取手段を配置したことを特徴と
   する自動原稿送り装置。
2. 【請求項２】 前記給紙経路と前記排紙経路は、Ｕ字状
   に湾曲された反転式搬送経路を形成し、前記読取手段
   は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置されたことを特徴と
   する請求項１に記載の自動原稿送り装置。
3. 【請求項３】 前記排紙経路内に形成された前記傾斜直
   線部は、前記読取プラテンの読取面から前記排紙トレイ
   への排紙口に至る直線的経路に形成されたことを特徴と
   する請求項１又は２に記載の自動原稿送り装置。
4. 【請求項４】 前記傾斜直線部には、前記読取手段を挟
   んで上流側と下流側に設けられた２つの搬送ローラが配
   置されたことを特徴とする請求項３に記載の自動原稿送
   り装置。
5. 【請求項５】 前記読取手段の読取面に対向する位置に
   は、搬送される原稿を前記読取面側に押圧するためのバ
   ックアップガイド手段が設けられたことを特徴とする請
   求項４に記載の自動原稿送り装置。
6. 【請求項６】 前記読取手段は、密着型イメージセンサ
   であることを特徴とする請求項１又は２に記載の自動原
   稿送り装置。
7. 【請求項７】 原稿の表裏両面を読み取るための画像読
   取装置であって、 給紙トレイと、 前記給紙トレイから繰り出されて給紙される原稿の一方
   の面を読み取るための第１の読取手段と、 前記原稿の他方の面を読み取るための第２の読取手段
   と、 前記第２の読取手段の画像読取面に対向する読取プラテ
   ンと、 前記読取プラテン上から原稿を掬い上げるための掬い上
   げ部材と、 排紙トレイと、を具備し、 前記第１の読取手段は、前記掬い上げ部材から排紙トレ
   イに至る排紙経路内に形成された傾斜直線部に配置され
   たことを特徴とする画像読取装置。
8. 【請求項８】 前記給紙経路と前記排紙経路は、Ｕ字状
   に湾曲された反転式搬送経路を形成し、前記第１の読取
   手段は、該Ｕ字状搬送経路の内側に配置されたことを特
   徴とする請求項７に記載の画像読取装置。
9. 【請求項９】 前記排紙経路内に形成された前記傾斜直
   線部は、前記掬い上げ部材の掬い上げ面と読取プラテン
   の読取面から前記排紙トレイへの排紙口に至る直線的経
   路に形成されたことを特徴とする請求項８に記載の画像
   読取装置。
10. 【請求項１０】 前記第１の読取手段は、密着型イメー
    ジセンサであることを特徴とする請求項７に記載の画像
    読取装置。