JP2002063240A - 生産管理システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】情報の保管，管理が容易であり、しかも必要な
情報を生産現場において瞬時、且つ正確に引き出すこと
ができる生産管理システムを提供する。 【解決手段】ネットワーク２を介して中央処理装置５と
生産現場に配設された複数の端末装置とを接続してなる
生産管理システムであって、中央処理装置５を、生産管
理に関する情報を格納した生産管理情報記憶部７，８，
９と、端末装置からの要求に応じて生産管理情報記憶部
７，８，９を検索し、得られた生産管理情報を要求のあ
った端末装置に送信するデータ配信部６とを設けて構成
する。生産管理情報のペーパレス化と、一元管理が可能
となり、必要な生産管理情報を瞬時、且つ正確に引き出
すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】ネットワークを介して中央処
理装置と生産現場に配設された複数の端末装置とを接続
してなる生産管理システムであって、中央処理装置内に
格納された生産管理情報が前記端末装置に送信されるよ
うに設けられた生産管理システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、生産現場における生産指示，作業
標準管理，品質管理といった生産管理は、例えば、生産
計画に基づいた生産現場への生産指示については、コン
ピュータを用いてこれを作成し、作成された生産指示情
報を所定の紙媒体に印刷して生産指示書を作成し、作成
された生産指示書を生産現場に配布することによりなさ
れている。

【０００３】また、作業標準管理については、作業標準
情報を紙媒体に記録して作業標準書を作成し、作成され
た作業標準書を生産現場に配布してこれを保管させ、実
際の生産に際しては、必要な作業標準書を確認しつつ準
備作業や実生産を行うようにしている。更に、品質管理
については、寸法精度の検査や動作確認といった検査，
確認作業に関するチェックシートが用意され、作業現場
では、かかるチェックシートに基づいて検査，確認作業
が行われ、その結果がチェックシートに記録されるよう
になっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、生産管理を
上記のような紙媒体に記録された生産指示書，作業標準
書やチェックシートに基づいて行うと、かかる生産指示
書，作業標準書やチェックシートを生産現場で保管する
必要があり、例えば、機種毎に作業標準書が異なる場合
には、これらの書類が膨大となり、その管理が容易では
なくなる。また、現場作業者の中には、このような管理
を不得意とする者もあり、必要な作業標準書を取り出す
のに手間取って作業が遅延したり、誤った作業標準書に
基づいて誤った作業を行うといったことも懸念される。
更には、上記紙媒体ではこれが汚損するという問題もあ
る。

【０００５】本発明は以上の実情に鑑みなされたもので
あって、情報の保管，管理が容易であり、しかも必要な
情報を生産現場において瞬時、且つ正確に引き出すこと
ができる生産管理システムの提供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するための本発明の請求項１に係る発明は、ネット
ワークを介して中央処理装置と生産現場に配設された複
数の端末装置とを接続してなる生産管理システムであっ
て、前記中央処理装置を、生産管理に関する情報を格納
した生産管理情報記憶部と、前記端末装置からの要求に
応じて前記生産管理情報記憶部を検索し、検索して得ら
れた生産管理情報を前記要求のあった端末装置に送信す
るデータ配信部とを設けて構成したことを特徴とする。

【０００７】この発明に係る生産管理システムによれ
ば、中央処理装置の生産管理情報記憶部に格納された生
産管理情報が、生産現場に配設された端末装置からの要
求に応じてデータ配信部により検索され、得られた生産
管理情報が前記要求のあった端末装置に送信される。斯
くして、この生産管理システムよると、生産管理情報の
ペーパレス化を図ることができ、しかもこれを一元管理
することができ、また、生産現場では、端末装置を操作
するだけで、必要な生産管理情報を瞬時、且つ正確に引
き出すことができる。

【０００８】尚、前記生産管理情報記憶部に格納される
生産管理情報は、請求項２に係る発明のように、これを
生産指示に関する生産指示情報、及び／又は作業標準に
関する作業標準情報、及び／又は検査に関する検査情報
とすることができる。

【０００９】特に、生産管理情報に検査情報を含める場
合には、請求項３に係る発明のように、前記データ配信
部を、前記端末装置から前記検査情報に基づいた検査結
果を受信するように構成し、前記中央処理装置を、前記
データ配信部によって受信された検査結果データを格納
する検査結果データ記憶部を設けて構成すると良い。こ
のようにすれば、検査データの収集を容易に行うことが
できるとともに、その一元管理を行うことができる。

【００１０】また、生産対象がＮＣ工作機械である場合
には、請求項４に係る発明のように、前記端末装置を、
組み立て中のＮＣ工作機械の数値制御装置に組み込むの
が好ましい。このようにすれば、組立作業員は自身が受
け持つ工程の作業標準を、現在組立作業中のＮＣ工作機
械に付設された表示装置に表示させて、表示された作業
標準を確認しながら組立作業を行うことが可能となる。
斯くして、組立作業員は必要な情報をロスなく瞬時に入
手することができるので、作業効率を格段に向上させる
ことができ、組立作業をより確実なものとすることがで
きる。また、特別に端末装置を設ける必要がなく、シス
テム構築にかかるコストを押さえることができる。

【００１１】尚、前記ネットワークには、ケーブルを用
いた有線通信により構築されるものの他、ケーブルを用
いない無線通信によって構築されるものも含まれる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について添付図面に基づき説明する。図１は、本実施形
態に係る生産管理システムの概略構成を示したブロック
図であり、図２は、本実施形態にかかる中央処理装置の
概略構成を示したブロック図である。

【００１３】上記図１に示すように、本例の生産管理シ
ステム１は、中央処理装置５と、生産現場に配設された
複数台のＮＣ工作機械の数値制御装置３とを、ＬＡＮな
どのネットワーク２を介して相互に接続してなる。尚、
本例では、ＮＣ工作機械の組み立てラインにあり、組立
対象（生産対象）となっている、言い換えれば組み立て
中（生産中）のＮＣ工作機械の数値制御装置３が前記ネ
ットワーク２に接続している。

【００１４】前記中央処理装置５は、ＷＷＷサーバなど
のインターネットサーバやＣＧＩスクリプトなどを備え
ており、サーバとして機能する。また、数値制御装置３
はそれぞれブラウザを備えており、クライアントとして
機能する。

【００１５】図２に示すように、前記中央処理装置５
は、ＣＰＵ，ＲＯＭ，ＲＡＭや所定の処理実行用プログ
ラムが格納された補助記憶装置などから構成されるデー
タ配信部６と、補助記憶装置から構成される生産指示書
ファイル７，作業標準データファイル８，チェックシー
トファイル９，プログラムファイル１０及びチェックデ
ータファイル１１と、通信インターフェース１２などを
備えてなり、この通信インターフェース１２を介して前
記ネットワーク２に接続している。

【００１６】尚、前記生産指示書ファイル７，作業標準
データファイル８及びチェックシートファイル９が上述
の特許請求の範囲に記載した生産管理情報記憶部（請求
項１）に相当し、チェックデータファイル１１が検査デ
ータ記憶部（請求項２）に相当する。

【００１７】前記生産指示書ファイル７には、生産計画
に基づいて作成された生産現場への生産指示情報が格納
されており、例えば、生産機種毎に作成された生産日程
データが格納される。また、作業標準データファイル８
には、生産機種毎に作成されたメニュー（リスト）情報
と、メニューに対応した具体的な作業標準データとが格
納され、チェックシートファイル９には、生産機種毎に
作成された検査項目や許容値などに関するデータが格納
され、プログラムファイル１０には、テストカット用の
動作プログラムやランニングテスト用の動作プログラム
が格納されている。また、チェックデータファイル１１
には、実際に検査された結果としての検査データが格納
される。

【００１８】前記データ配信部６は、前記数値制御装置
３からの要求に応じて、生産指示書ファイル７に格納さ
れた生産指示情報、作業標準データファイル８に格納さ
れた作業標準情報、チェックシートファイル９に格納さ
れた検査情報を適宜検索して、得られた情報を要求のあ
った数値制御装置３に送信し、当該数値制御装置３に付
設されるＣＲＴなどの表示装置にこれを表示させる。

【００１９】具体的には、前記データ配信部６は、前記
数値制御装置３からネットワーク２を介してアクセスが
あると、この数値制御装置３に対してｗｅｂページの閲
覧を可能にし、図３に示したメニュー画面を当該数値制
御装置３の表示装置に表示させる。尚、アクセスの際に
当該ＮＣ工作機械の機種データが数値制御装置３からデ
ータ配信部６に送信されるようになっている。そして、
この数値制御装置３において前記メニュー画面の中から
例えば「１．生産指示書」が選択されると、この選択信
号が数値制御装置３からデータ配信部６に送信される。

【００２０】前記数値制御装置３から前記選択信号を受
信すると前記データ配信部６は、当該ＮＣ工作機械の機
種データを基に、前記生産指示書ファイル７を検索し
て、当該機種に関する生産指示情報を読み出し、読み出
した生産指示情報を要求のあった数値制御装置３に送信
して、その表示装置にこれを表示させる。このようにし
て表示される生産指示情報（表示画面）の一例を図４に
示している。そして、組立作業員は、このようにして表
示される生産指示情報にしたがって作業を行う。

【００２１】また、前記数値制御装置３から「２．作業
標準書」を選択する選択信号が入力されると、前記デー
タ配信部６は、当該ＮＣ工作機械の機種データを基に、
前記作業標準データファイル８を検索して、まず、当該
機種の作業標準書に関するメニュー情報を読み出し、読
み出したメニュー情報を要求のあった数値制御装置３に
送信して、これを表示装置に表示させる。このようにし
て表示されるメニュー情報（表示画面）の一例を図５に
示している。

【００２２】そして、前記メニュー情報から一つのメニ
ューが選択され、この選択信号が前記数値制御装置３か
ら入力されると、前記データ配信部６は、次に、前記作
業標準データファイル８を更に検索して、該当する作業
標準情報を読み出し、読み出した作業標準情報を当該数
値制御装置３に送信して、これを表示装置に表示させ
る。例えば、図５に示したメニューの内、「１．配線」
が選択された場合には、図６に示した画面が表示され、
「５．チャック取付」が選択された場合には、図７に示
した画面が表示され、「７−１．直線位置決め精度測
定」が選択された場合には、図８に示した画面が表示さ
れ、「７−２．回転軸位置決め測定」が選択された場合
には、図９に示した画面が表示される。

【００２３】斯くして、組立作業員は自身が受け持つ工
程の作業標準を、現在組立作業中のＮＣ工作機械に付設
された表示装置に表示させ、表示された作業標準を確認
しながら組立作業を行うことが可能となる。このよう
に、組立作業員は必要な情報をロスなく瞬時に入手する
ことができるので、作業効率を格段に向上させることが
でき、組立作業をより確実なものとすることができる。

【００２４】また、前記数値制御装置３から、図３に示
したメニュー画面の「３．チェックシート」を選択する
選択信号が入力されると、前記データ配信部６は、当該
ＮＣ工作機械の機種データを基に、前記チェックシート
ファイル９を検索して、当該機種のチェックシートに関
する情報を読み出し、読み出したチェックシート情報を
要求のあった数値制御装置３に送信して、これを表示装
置に表示させる。このようにして表示されるチェックシ
ート情報（表示画面）の一例を図１０に示している。

【００２５】同図に示すように、この表示画面には検査
項目，測定具や許容値など、検査に必要な情報が表示さ
れる。そして、この表示画面では、検査結果を入力でき
る入力欄Ａが設定されており、作業員がかかるチェック
シートにしたがって検査を行った結果をこの入力欄Ａか
ら入力することができるようになっている。そして、検
査データの入力後、画面左下の送信ボタンをクリックす
ると、この検査データがデータ配信部６に送信され、こ
れが前記チェックデータファイル１１に格納される。

【００２６】また、前記数値制御装置３から「４．テス
トカットプログラム」や「５．ランニング運転プログラ
ム」を選択する選択信号が入力されると、前記データ配
信部６は、当該ＮＣ工作機械の機種データを基に、前記
プログラムファイル１０を検索して、該当するテストカ
ット用の動作プログラムやランニングテスト用の動作プ
ログラムを読み出し、読み出した動作プログラムを要求
のあった数値制御装置３に送信する。そして、送信され
た動作プログラムは数値制御装置３の所定の記憶部に格
納される。これにより、当該ＮＣ工作機械は受信した動
作プログラムに従って、テストカットやランニング運転
を行うことができるようになる。

【００２７】以上詳述したように、本例の生産管理シス
テム１によれば、作業員が受け持つ工程の作業標準など
を、現在作業中のＮＣ工作機械に付設された表示装置に
表示させるようにしているので、当該作業員は必要な情
報をロスなく瞬時に入手することができ、その作業効率
を格段に向上させることができる。また、表示された作
業標準を確認しながら作業を行うことができるので、か
かる作業をより確実なものとすることができる。また、
数値制御装置３を端末装置として使用しているので、特
別に端末装置を設ける必要がなく、このため、システム
構築にかかる費用を低コストに押さえることができる。

【００２８】また、生産指示情報，作業標準情報や検査
情報といった生産管理情報のペーパレス化が図ることが
でき、その管理が容易となるとともに、これらを一元管
理することが可能となる。また、逆に、端末装置として
の数値制御装置３から検査データを収集するようにして
いるので、かかる検査データを確実に収集することがで
き、管理の安全性が高められるとともに、その一元管理
を行うことが可能となる。

【００２９】以上本発明の一実施形態について説明した
が、本発明の採り得る具体的な態様がこれに限定される
ものでないことは言うまでもない。例えば、上例では、
組立ラインにあるＮＣ工作機械の数値制御装置３と中央
処理装置５とを接続した構成としたが、加工ラインに設
置されたＮＣ工作機械の数値制御装置と前記中央処理装
置５とを接続し、かかる数値制御装置に生産管理情報を
送信するようにしても良い。また、上例では、数値制御
装置をシステムに組み込んだ構成としたが、数値制御と
は別に端末装置を設けた構成としても良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る生産管理システムの
概略構成を示したブロック図である。

【図２】本実施形態にかかる中央処理装置の概略構成を
示したブロック図である。

【図３】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（メニュー画面）の一例を示す説明図である。

【図４】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（生産指示書）の一例を示す説明図である。

【図５】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（作業標準メニュー画面）の一例を示す説明図である。

【図６】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（作業標準書）の一例を示す説明図である。

【図７】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（作業標準書）の一例を示す説明図である。

【図８】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（作業標準書）の一例を示す説明図である。

【図９】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（作業標準書）の一例を示す説明図である。

【図１０】本実施形態の数値制御装置における表示画面
（チェックシート）の一例を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 生産管理システム ２ ネットワーク ３ 数値制御装置 ５ 中央処理装置 ６ データ配信部 ７ 生産指示書ファイル ８ 作業標準データファイル ９ チェックシートファイル １０ プログラムファイル １１ チェックデータファイル １２ 通信インターフェース

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワークを介して中央処理装置と生
   産現場に配設された複数の端末装置とを接続してなる生
   産管理システムであって、 前記中央処理装置を、 生産管理に関する情報を格納した生産管理情報記憶部
   と、 前記端末装置からの要求に応じて前記生産管理情報記憶
   部を検索し、検索して得られた生産管理情報を前記要求
   のあった端末装置に送信するデータ配信部とを設けて構
   成したことを特徴とする生産管理システム。
2. 【請求項２】 前記生産管理情報記憶部に格納される生
   産管理情報が、生産指示に関する生産指示情報、及び／
   又は作業標準に関する作業標準情報、及び／又は検査に
   関する検査情報である請求項１記載の生産管理システ
   ム。
3. 【請求項３】 前記生産管理情報記憶部が、少なくとも
   検査に関する検査情報を格納するように構成されてな
   り、 前記データ配信部が、更に、前記端末装置から前記検査
   情報に基づいた検査結果を受信するように設けられ、 前記中央処理装置が、更に、前記データ配信部によって
   受信された検査データを格納する検査データ記憶部を備
   えてなる請求項１記載の生産管理システム。
4. 【請求項４】 前記端末装置が、組み立て中のＮＣ工作
   機械の数値制御装置に組み込まれてなる請求項１乃至３
   記載のいずれかの生産管理システム。