JP2001358313A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001358313A
JP2001358313A JP2000184528A JP2000184528A JP2001358313A JP 2001358313 A JP2001358313 A JP 2001358313A JP 2000184528 A JP2000184528 A JP 2000184528A JP 2000184528 A JP2000184528 A JP 2000184528A JP 2001358313 A JP2001358313 A JP 2001358313A
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Shoji Yadori
章二 宿利
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタティックラッチ形態に接続された不揮発
性記憶トランジスタによる長期の情報保持性能を向上さ
せる。 【解決手段】 不揮発性メモリは、負荷と不揮発性記憶
トランジスタの直列回路を一対有しそれらがスタティッ
クラッチ形態に接続された不揮発性記憶回路(10
1)、不揮発性記憶回路に情報を記憶させるプログラム
制御回路(102)、不揮発性記憶回路の記憶情報をラ
ッチ可能な揮発性ラッチ回路(104)、及び不揮発性
記憶回路の記憶情報を揮発性ラッチ回路にラッチさせる
読み出し制御回路(103)を備える。読み出し制御回
路は、読み出し動作の指示に応答して不揮発性記憶回路
にスタティックラッチ動作の動作電源を供給し、ラッチ
動作の完了後に動作電源の供給を断つ。これにより、不
揮発性記憶トランジスタが無用なチャージゲインやチャ
ージロスを生ずる電圧状態にさらされる期間が短くな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的に消去及び
書き込み可能な不揮発性記憶素子を有する半導体装置に
関し、例えば、複数の不揮発性記憶素子含むフリップフ
ロップ(不揮発性記憶回路)を記憶単位として使用する
不揮発性メモリを有する半導体装置に適用して有効な技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】記憶するデータを所定の単位で一括して
電気的に消去可能であり、かつ、データを電気的に書き
込み可能な不揮発性記憶装置として、フラッシュEEP
ROM(以下、フラッシュメモリという)が提供されて
いる。フラッシュメモリは、電気的に消去及び書き込み
可能な不揮発性記憶素子によってメモリセルが構成され
ており、一旦メモリセルに書き込まれたデータやプログ
ラムを消去し、新たなデータやプログラムをメモリセル
へ再度書き込み(プログラミング)する事が可能であ
る。
【0003】それ故、このフラッシュメモリあるいはフ
ラッシュメモリを内蔵するマクロコンピュータを応用シ
ステムに組み込んだ後、データの変更、プログラムのバ
グの修正、あるいはプログラムの更新等が必要になった
場合、フラッシュメモリに記憶されたデータやプログラ
ムを応用システム上で変更できるので、応用システムの
開発期間の短縮化が図れ、また、応用システムのプログ
ラム開発に柔軟性を得ることができる。
【0004】一方、近年、1つの半導体基板に、データ
制御装置としての中央処理装置(以下、CPUとも言
う)、大規模記憶装置としてのDRAM(ダイナミック
・ランダム・アクセスメモリ)、高速な記憶装置乃至キ
ャッシュメモリとしてのSRAM(スタティック・ラン
ダム・アクセスメモリ)およびその他の機能回路を形成
し、1つの半導体装置で1つのシステムを構成できるよ
うにしたシステム半導体装置(以下、システムLSIと
も言う)も提供されている。このようなシステムLSI
は、プリント基板や実装基板の小型化などに寄与し、特
に、携帯電話や携帯用データ端末装置などの携帯用機器
の小型化・軽量化に有効である。
【0005】本発明者らは、本発明を完成した後、下記
の観点A及び観点Bについて公知例調査を行った。
【0006】観点Aは、単層のポリシリコンゲートで不
揮発性記憶トランジスタを構成する観点であり、観点B
は、不揮発性記憶トランジスタを含むフリップフロップ
を記憶単位として利用する観点である。
【0007】その結果、観点Aについては、米国特許第
5,440,159号公報、米国特許第5,504,7
06号公報、特開平4−212471号公報(対応米国
特許公報第5,457,335号)、及び、大崎らによ
る”A single Ploy EEPROM Cell Structure for Use in
Standard CMOS Processes”, IEEE Journal of solid
state circuits”, VOL. 29, NO.3, March 1994, pp31
1-316が発見された。
【0008】一方、観点Bについては、特開平5−31
4789、特開平6−76582、特開平10−334
691の各号公報が発見された。特開平5−31478
9号公報は、2つの電気に書き込み可能な不揮発性メモ
リ(EPROM)素子を、駆動トランジスタと、2つの
負荷トランジスタとから構成したフリップフロップを記
憶単位として構成し、救済回路の冗長アドレスを記憶す
る技術を開示する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討によれ
ば以下の点が明らかにされた。先ず、特開平5−314
789号公報に開示されている電気に書き込み可能な不
揮発性メモリセルを駆動トランジスタ(不揮発性記憶ト
ランジスタ)と2つの負荷トランジスタとから構成した
フリップフロップ回路においては、フローティングゲー
トに電荷の全く無い初期閾値電圧、書き込み・消去状態
の閾値電圧、および、読み出し時のワード線電位の状態
によって、電荷保持特性の劣化に起因する読み出し不良
の発生率が大きく影響されるという第1の問題点が本発
明者によって見出された。
【0010】例えば、図25には、本発明者が検討した
不揮発性記憶トランジスタを含むフリップフロップ回路
において、一方の不揮発性記憶トランジスタ223へ書
込みを行った後、電源線へ電源電圧Vccを印加して読
み出し動作を行った状態が示されている。図25におい
て220,221はpチャネル型負荷トランジスタ、2
22,223はnチャネル型不揮発性記憶トランジスタ
である。2つの不揮発性記憶トランジスタ222、22
3は、一方のトランジスタ222が初期閾値電圧(Vt
hL)と、他方のトランジスタ223が高閾値電圧(V
thH)であるため、電源線の電位が0Vから電源電圧
Vccまで上昇する間に、ラッチが固定され、高閾値電
圧(VthH)の不揮発性記憶トランジスタ223のド
レイン端子にVcc(Hレベル)が、初期閾値電圧(V
thL)の不揮発性記憶トランジスタ222のゲート電
極にVcc(Hレベル)が、いわゆるディスターブ電圧
として印加される。このディスターブ状態では、高閾値
電圧(VthH)の不揮発性記憶トランジスタ223の
フローティングゲートに蓄積された電荷がドレイン端子
側へ引き抜かれる方向にストレスが加えられており、一
方、初期閾値電圧(VthL)の不揮発性記憶トランジ
スタ222のフローティングゲートへは電荷が注入され
る方向のストレスが印加されることになる。通常、半導
体装置は10年間連続で動作することを前提として設計
されることから、上記不揮発性記憶トランジスタ22
2,223へのストレスは、最悪10年間印加されると
考えねばならない。このため、初期閾値電圧(Vth
L)の不揮発性記憶トランジスタ222の閾値電圧の上
昇、いわゆるチャージゲインと、高閾値電圧(Vth
H)の不揮発性記憶トランジスタ223の閾値電圧の低
下、いわゆるチャージロスが同時に発生し、ゲート酸化
膜厚が薄い場合には、2つの不揮発性記憶トランジスタ
222,223の閾値電圧が比較的容易に一致してしま
うため、ラッチデータの反転による読み出し不良を生ず
る虞がある。したがって、図25のように動作電源とし
ての電源電圧Vccを常時印加するフリップフロップ回
路は、ディスターブ耐性に弱いということが本発明者に
よって明らかにされた。
【0011】第2の問題点として、フローティングゲー
トとコントロールゲートの縦積み構造のメモリセル、す
なわちスタックド・ゲート型メモリセルでは、メモリセ
ル構造が複雑であることに起因する製造コストの増加と
いう問題点のあることが本発明者によって明らかにされ
た。特に、近年、市場が急拡大しているフラッシュメモ
リを高速のロジック回路、あるいは、DRAM等と混載
する、いわゆるシステムLSI製品において、フラッシ
ュメモリにスタックド・ゲート型メモリセルを採用する
ことは製造コストの増加をもたらす。本発明者の検討に
よれば、これは、下記のホトマスクや製造工程の増加が
原因であると考えられる。すなわち、フラッシュメモリ
のトンネル酸化膜はロジック回路用トランジスタのゲー
ト酸化膜、あるいはDRAMセルトランジスタのゲート
酸化膜より厚いため、トンネル酸化膜の作り分け用マス
ク、フラッシュメモリのフローティングゲート用のポリ
シリコン膜の追加・加工マスク、フラッシュメモリのワ
ード線を加工するマスク、フラッシュメモリのドレイン
領域を形成するための不純物注入用マスク、さらに、書
き込み・消去回路を構成する高耐圧トランジスタの低濃
度N型ソース・ドレイン領域及び低濃度P型ソース・ド
レイン領域を形成するための不純物注入用マスク、が必
要になり、追加すべきマスク数は最低限でも6枚とな
る。このため、スタックド・ゲート型メモリセルを用い
たフラッシュメモリを搭載した廉価なシステムLSIを
提供することがコスト的に困難となっている。これを解
決するには、単層ポリシリコンゲート構造の不揮発性記
憶素子を形成すればよい。
【0012】しかしながら、前記単層ポリシリコンゲー
ト構造の不揮発性記憶トランジスタのゲート酸化膜厚に
対しては、それと一緒に混載される他の回路のMISト
ランジスタにおけるゲート酸化膜厚との関係も考察する
のが得策である。本発明者の検討によれば、不揮発性記
憶トランジスタの書き換え回数の制限はゲート酸化膜厚
と相関があり、情報保持性能の劣化の進行を緩和するに
はゲート酸化膜を厚くした方がよい。しかし、半導体集
積回路の製造プロセスを複雑化しないためには、単層ゲ
ート構造の不揮発性記憶トランジスタにおけるゲート酸
化膜厚を、他の回路のMISトランジスタのゲート酸化
膜厚と共通化することが望ましいと考えられる。
【0013】本発明者は更に、単層のポリシリコン層を
用いた不揮発性記憶トランジスタを複数個直列接続した
形態で利用する観点、単層のポリシリコン層を用いた不
揮発性記憶トランジスタを読み出した後、直ちに不揮発
性記憶トランジスタへの電圧印加を停止する観点、不揮
発性記憶トランジスタから読み出したデータを揮発性の
データラッチ回路で保持する観点、さらに、データラッ
チ回路で保持したデータを誤り符号訂正回路(ECC回
路)で処理する観点等について検討した。これら検討事
項について前記公知例調査で発見された文献には何らの
開示もなかった。
【0014】本発明の目的は、スタティックラッチ形態
に接続された不揮発性記憶トランジスタによる長期の情
報保持性能を向上させることにある。
【0015】本発明の別の目的は、スタティックラッチ
形態に接続された不揮発性記憶トランジスタのデバイス
構造を簡素化することにある。
【0016】本発明のその他の目的は、通常のロジック
回路プロセス、あるいは汎用DRAMプロセスへ全く新
たなプロセスを追加することなく、読み出し不良の発生
率を著しく低下できる不揮メモリを搭載した半導体装置
を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、単層のポリシリコン
ゲートで構成された不揮発性記憶トランジスタをメモリ
モジュールやメモリ回路の救済用回路に利用する技術を
提供することにある。
【0018】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0020】〔1〕第1の観点は、フリップフロップ
(セルフラッチ)のようなスタティックラッチ形態で接
続された不揮発性記憶トランジスタに記憶情報を読み出
した後、直ちに不揮発性記憶トランジスタへの電圧印加
を停止できるようにし、電圧印加期間を短くして、長期
に亘る情報保持性能の向上を企図するものである。
【0021】即ち、半導体基板上に形成された不揮発性
メモリは、負荷と不揮発性記憶トランジスタの直列回路
を一対有しそれらがスタティックラッチ形態に接続され
て成る複数個の不揮発性記憶回路と、前記不揮発性記憶
回路に情報を記憶させるプログラム制御回路と、前記不
揮発性記憶回路の記憶情報をラッチ可能な揮発性ラッチ
回路と、前記不揮発性記憶回路の記憶情報を前記揮発性
ラッチ回路にラッチさせる読み出し制御回路とを備え
る。揮発性ラッチ回路はその動作電源が投入されている
限り、不揮発性記憶回路の記憶情報を保持する。この状
態において不揮発性記憶回路にスタティックラッチ動作
を維持させる必要はない。その後、不揮発性記憶回路に
よるスタティックラッチ動作の為の動作電源の供給を停
止してよい。
【0022】望ましい形態として、前記読み出し制御回
路にオートパワーオフ機能を採用するとよい。例えば、
前記読み出し制御回路は、読み出し動作の指示に応答し
て前記不揮発性記憶回路にスタティックラッチ動作の為
の動作電源を供給し、スタティックラッチ動作に応答し
て揮発性ラッチ回路がラッチ動作を完了した後に前記動
作電源の供給を断つようにすればよい。
【0023】上記により、不揮発性記憶トランジスタに
対する無用な電圧印加を停止でき、不揮発性記憶トラン
ジスタが無用なチャージゲインやチャージロスを生ずる
電圧状態にさらされる期間が短くなり、これにより、長
期に亘る情報保持性能が向上する。
【0024】不揮発性記憶回路には欠陥回路部分を救済
する為の救済情報の記憶などに利用される。救済情報の
ように、半導体装置が動作可能な状態では既に内部回路
の機能に反映されていなければならない情報を想定した
とき、前記読み出し動作の指示は、半導体装置に対する
リセット指示に応答して与えられるようにするのがよ
い。
【0025】また、救済情報のように半導体装置の正常
な動作に必要不可欠な情報を想定したとき、不揮発性記
憶回路に記憶された情報の長期信頼性を更に向上させる
には、前記揮発性ラッチ回路がラッチした情報を入力し
て誤りの訂正が可能なECC回路を追加すればよい。
【0026】〔2〕前記セルフラッチの基本的な回路接
続形態には一対の不揮発性記憶トランジスタを駆動トラ
ンジスタとして採用すればよい。即ち、セルフラッチと
しての前記不揮発性記憶回路において、ソース、ドレイ
ン及びゲートを備える第1導電型の負荷トランジスタを
前記負荷とし、ソース、ドレイン、フローティングゲー
ト、及びコントロールゲートを備え第2導電型によって
前記不揮発性記憶トランジスタを構成する。前記負荷と
不揮発性記憶トランジスタの直列回路は、前記負荷トラ
ンジスタに前記不揮発性記憶トランジスタを結合した出
力ノードと、前記負荷トランジスタのゲートに前記不揮
発性記憶トランジスタのコントロールゲートを結合した
制御ノードを有する。相互に一方の直列回路の出力ノー
ドは他方の直列回路の制御ノードに接続されたスタティ
ックラッチ形態を有し、双方の直列回路における出力ノ
ードに相補データ線が接続されて構成される。
【0027】不揮発性記憶回路の一対の不揮発性記憶ト
ランジスタに対するプログラムは例えば相補データ線に
相補的な電圧を与えて一方の不揮発性記憶トランジスタ
のフローティングゲートにホットエレクトロンを注入さ
せればよい。不揮発性記憶回路に対する読み出し動作で
は一対の直列回路に所定速度で動作電源を供給して一対
の不揮発性記憶トランジスタの閾値電圧の相違に応じた
スタティックラッチ動作にて相補データ線に相補信号を
得る。
【0028】〔3〕情報保持性能の向上若しくは改善に
向けられた前記セルフラッチには不揮発性記憶トランジ
スタを直列接続した構成を採用するとよい。すなわち、
前記不揮発性記憶回路において、ソース、ドレイン及び
ゲートを備える第1導電型の負荷トランジスタを前記負
荷とし、ソース、ドレイン、フローティングゲート、及
びコントロールゲートを備え第2導電型によって前記不
揮発性記憶トランジスタを構成する。前記負荷と不揮発
性記憶トランジスタの直列回路は、前記負荷トランジス
タに前記不揮発性記憶トランジスタを結合した出力ノー
ドと、前記出力ノードに結合された前記不揮発性記憶ト
ランジスタに別の不揮発性記憶トランジスタを直列接続
するプログラムノードと、前記負荷トランジスタのゲー
ト及び前記不揮発性記憶トランジスタのコントロールゲ
ートに共通結合された制御ノードを有する。前記一対の
直列回路は、相互に一方の直列回路の出力ノードが他方
の直列回路の制御ノードに接続されたスタティックラッ
チ形態を有し、双方の直列回路における出力ノードに相
補データ線を接続し、双方の直列回路におけるプログラ
ムノードに相補プログラム制御線を接続して構成され
る。
【0029】不揮発性記憶回路の一対の不揮発性記憶ト
ランジスタに対するプログラムは例えば相補プログラム
制御線に相補的な電圧を与えて一方の直列回路の双方の
不揮発性記憶トランジスタのフローティングゲートにホ
ットエレクトロンを注入させればよい。不揮発性記憶回
路に対する読み出し動作では一対の直列回路に所定速度
で動作電源を供給して一対の直列回路間における不揮発
性記憶トランジスタの閾値電圧の相違に応じたスタティ
ックラッチ動作にて相補データ線に相補信号を得る。相
互にゲート絶縁膜厚が等しい不揮発性記憶トランジスタ
の場合、フローティングゲートからチャージロスにより
ホットエレクトロンが放出されて閾値電圧状態が反転さ
れる確立は、1個よりも2個直列の方が低いから、その
分、複数個の不揮発性記憶トランジスタを直列した構成
により、不揮発性記憶トランジスタのゲート絶縁膜厚の
点で不十分な情報保持性能を向上若しくは改善すること
ができる。
【0030】〔4〕第2の観点は、不揮発性記憶トラン
ジスタの単層ポリシリコンゲート構造である。すなわ
ち、前記不揮発性記憶トランジスタは、第1導電型の半
導体領域に形成された第2導電型のソース及びドレイン
と、前記ソース及びドレインの間のチャネルの上に形成
されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成され
たフローティングゲートとを有するMISトランジスタ
と、前記フローティングゲートの延在部分の下にゲート
絶縁膜を介して形成された第2導電型の半導体領域から
成るコントロールゲートとから構成すればよい。
【0031】このとき、不揮発性記憶トランジスタのゲ
ート絶縁膜厚は必要な耐圧と共にその他の回路のゲート
絶縁膜厚との関係を考慮して決定すればよい。例えば、
前記不揮発性記憶回路及びプログラム制御回路に含まれ
るMISトランジスタ(本明細書において絶縁ゲート電
界効果トランジスタを総称する名称として用いる)には
比較的ゲート絶縁膜の厚い高電圧動作用MISトランジ
スタを採用し、前記揮発性ラッチ回路及び読み出し制御
回路に含まれるMISトランジスタには比較的ゲート絶
縁膜の薄い低電圧動作用MISトランジスタを採用すれ
ばよい。
【0032】また、前記半導体基板上に各々MISトラ
ンジスタを有するロジック回路及び外部インタフェース
回路を更に含むとき、外部インタフェース回路は外部端
子にゲートが接続される入力MISトランジスタの静電
耐圧向上の為に比較的厚いゲート絶縁膜が採用され、ま
た、外部から供給される3.3Vのような動作電源を降
圧してロジック回路のような内部回路の動作電源とする
半導体集積回路では、3.3Vを受けて動作する外部イ
ンタフェース回路のMISトランジスタは内部回路のM
ISトランジスタに比べて厚いゲート酸化膜を持つ。こ
れに着目し、前記不揮発性記憶トランジスタのゲート絶
縁膜と、前記外部インタフェース回路が有するMISト
ランジスタのゲート絶縁膜とは、ほぼ等しい(プロセス
ばらつきによる許容誤差範囲で等しい)膜厚を設定すれ
ばよい。要するに、前記不揮発性記憶トランジスタ用の
MISトランジスタのゲート絶縁膜と前記外部インタフ
ェース回路に含まれるMISトランジスタのゲート絶縁
膜とを同一プロセス若しくは共通のフォトマスクを利用
して一緒に製造する。このように、単層ゲート構造の不
揮発性記回路におけるゲート絶縁膜厚を、他の回路のM
ISトランジスタのゲート絶縁膜厚と共通化することに
より、半導体装置の製造プロセスを複雑化しないことを
優先させて、不揮発性記憶回路による長期の情報保持性
能を実現することができる。
【0033】不揮発性記憶素子が前記単層ポリシリコン
プロセスのような製造プロセスを用いて形成できること
に着目すると、前記不揮発性記憶トランジスタを構成す
るMISトランジスタのフローティングゲート、前記ロ
ジック回路に含まれるMISトランジスタのゲート、外
部インタフェース回路に含まれるMISトランジスタの
ゲート、及びDRAMに含まれるMISトランジスタの
ゲートは、プロセスばらつきによる許容誤差範囲内で等
しい膜厚で形成されていればよい。即ち、単層ポリシリ
コンプロセスのような単層ゲートプロセスを用いても、
前記データ保持性能に優れた不揮発性メモリをDRAM
などと一緒に混載したシステムLSIのような半導体集
積回路を得ることができる。
【0034】〔5〕第3の観点は前記不揮発性メモリの
用途として救済情報の記憶回路を考慮する。このとき半
導体装置は、前記半導体基板上に、被救済回路と、前記
被救済回路を代替する救済回路とを含み、前記不揮発性
記憶回路は、前記救済回路で代替すべき被救済回路を特
定する救済情報の記憶回路として利用される。
【0035】前記救済回路に対する別の救済情報記憶回
路として、ヒューズ素子の溶断状態に応じて救済情報を
記憶するヒューズプログラム回路を更に設けてもよい。
ウェーハ段階で検出された不良に対する救済をヒューズ
プログラム回路で行い、バーン・イン後に検出された不
良に対して前記電気的なプログラム回路を用いる事によ
り、救済効率を上げる事ができる。換言すれば、半導体
集積回路の歩留まりが向上する。ヒューズプログラム回
路だけではバーン・イン後に不良を救済する事ができな
い。電気的プログラム回路だけではヒューズプログラム
回路との併用の場合に比べて回路規模若しくはチップ占
有面積が大きくなる。
【0036】前記被救済回路はDRAM内蔵のメモリセ
ルアレイとしてよい。また、前記被救済回路はマイクロ
コンピュータ内蔵DRAMのメモリセルアレイとしてよ
い。また、前記被救済回路はマイクロコンピュータ内蔵
SRAMのメモリセルアレイとしてよい。
【0037】〔6〕読み出し不良率を究極的に低減する
には、前記複数個の不揮発性記憶回路の一部には残りの
不揮発性記憶回路が保持する前記救済情報に対する誤り
訂正コードを保持させ、前記複数個の不揮発性記憶回路
の読み出し情報に対して誤り訂正が可能なECC回路を
設けて、半導体装置を構成すればよい。
【0038】ECC回路によるエラー訂正機能を保証す
るには、前記プログラム制御回路は前記不揮発性記憶回
路に対する書込みを禁止する動作モードを備えるとよ
い。
【0039】
【発明の実施の形態】《フリップフロップ型不揮発性メ
モリ》図1には本発明に係る半導体装置が有する不揮発
性メモリを救済情報の記憶回路として構成した一例が示
される。同図に示される不揮発性メモリ100は、半導
体基板上に、図示を省略する被救済回路と、前記被救済
回路を代替する図示を省略する救済回路と共に形成さ
れ、不揮発性記憶回路101、プログラム制御回路(書
き込み制御回路)102、読み出し制御回路103、揮
発性ラッチ回路(データラッチ回路)104、及び誤り
符号訂正回路(ECC回路)105を有する。
【0040】不揮発性記憶回路101は前記救済回路で
代替すべき被救済回路を特定する救済情報(例えば冗長
アドレスデータ)を記憶する。プログラム制御回路(書
き込み制御回路)102は前記不揮発性記憶回路101
に冗長アドレスデータを記憶させる。揮発性ラッチ回路
(データラッチ回路)104は前記不揮発性記憶回路1
01の記憶情報をラッチ可能である。ラッチされた記憶
情報はECC回路105に供給され、誤りがある場合に
は誤り訂正され、図示を省略する被救済回路を救済回路
で置き換え制御するための図示を省略するアドレス比較
回路に供給される。前記不揮発性記憶回路101の記憶
情報を前記データラッチ回路104にラッチさせる読み
出し制御は前記読み出し制御回路103が行う。
【0041】前記不揮発性メモリ100を搭載した半導
体装置はMIS(メタル・インシュレート・セミコンダ
クタ)型の半導体集積回路製造技術によって形成され、
記憶情報の書き込みに高電圧を必要とする不揮発性記憶
回路101及びその制御を行う書き込み制御回路102
は少なくとも高電圧動作用MISトランジスタ(高電圧
系トランジスタ)で形成される。これに対して、その他
の回路である読み出し制御回路103、データラッチ回
路104、及びECC回路105はそれに比べて低電圧
動作させることが可能な定電圧動作用MISトランジス
タ(低電圧系トランジスタ)で構成することができる。但
し、その場合には、書き込み動作時に高電圧がデータラ
ッチ回路104に伝達されないようにする分離スイッチ
が必要になる。また、書き込みに際して読み出し制御回
路103が高電圧を出力しなければならないときは当該
読み出し制御回路103も高電圧系トランジスタで構成
することが必要である。高電圧系トランジスタのゲート
絶縁膜厚Tox2は低電圧系トランジスタのゲート酸化
膜圧Tox1よりも厚くされる。
【0042】《フリップフロップ型不揮発性記憶回路の
第1の例》図2には一つの不揮発性記憶回路の一例が示
される。不揮発性記憶回路101は、負荷と不揮発性記
憶トランジスタの直列回路を一対有する。同図におい
て、前記負荷はソース、ドレイン及びゲートを備える第
1導電型(例えばpチャネル型)の負荷MISトランジ
スタ110,111であり、前記不揮発性記憶トランジ
スタ112,113はソース、ドレイン、フローティン
グゲート、及びコントロールゲートを備え第2導電型
(nチャンネル型)を有する。前記負荷MISトランジ
スタ110(111)に前記不揮発性記憶トランジスタ
112(113)が結合され(その結合点を出力ノード
114(115)という)、前記負荷MISトランジス
タ110(111)のゲートに前記不揮発性記憶トラン
ジスタ112(113)のコントロールゲートが結合さ
れ(その結合点を制御ノード116(117)とい
う)、相互に一方の直列回路の出力ノード114(11
5)が他方の直列回路の制御ノード117(116)に
接続されたスタティックラッチ形態を有する。双方の直
列回路における出力ノード114,115に相補データ
線118,119が接続される。負荷MISトランジス
タ110,111のソースには配線120が接続され、
不揮発性記憶トランジスタ112,113のソースには
配線121が接続される。前記相補データ線118,1
19には配線124の信号電圧VSMでスイッチ制御さ
れるnチャンネル型書き込みスイッチMISトランジス
タ122,123が配置され、それらMISトランジス
タ122,123は書き込み動作においてオン状態にさ
れ、それ以外はオフ状態を保つ。
【0043】図3には不揮発性記憶トランジスタ101
に対する書き込み、消去、読み出し、待機時の夫々にお
ける電圧状態が例示される。図3の例は図2の不揮発性
記憶回路101において右側の不揮発性記憶トランジス
タ113を書き込み対象とする場合を例示してある。こ
れによれば、VGGとVDRに5Vの電位差が形成され
不揮発性記憶トランジスタ113は比較的大きなチャネ
ル電流によりホットエレクトロンがフローティングゲー
トに注入されて書き込み状態、ここでは高閾値電圧状態
にされる。反対側の不揮発性記憶トランジスタ112は
消去状態、ここでは低閾値電圧状態にされる。尚、図2
に代表されるようにフローティングゲートに付記された
○印は注入されたエレクトロンを模式的に表現する。読
み出しでは配線120の電圧VDDを0Vから1.8V
まで徐々にレベル上昇させて、不揮発性記憶トランジス
タ112,113の閾値電圧差に応じたスタティックラ
ッチ動作によってデータ線118,119の電圧VD
L,VDRを相補レベルに駆動する。図3に示される
「open」は前記書き込みスイッチ122,123の
オフ状態による相補データ線に対するフローティング状
態を意味する。
【0044】図4には図1の不揮発性メモリの更に詳細
な一例が示される。同図には代表的に2個の不揮発性記
憶回路101が例示され、また、誤り符号訂正回路10
5の図示が省略され、代わりにアドレス比較回路106
が概略的に図示されている。
【0045】データラッチ回路104は2個の2入力ノ
アゲートNOR1,NOR2の相互に一方の出力を他方
の入力に帰還接続したスタティックラッチとして構成さ
れる。アドレス比較回路106はデータラッチ回路10
4の出力をアドレス信号の対応ビットa0,a1…と比
較するイクスクルッシブノアゲート(非排他的論和ゲー
ト)E−NORによって構成される。
【0046】図4において「Read」と標記された不
揮発性記憶回路101は読み出し動作状態で模式的に表
現され、「Program」と標記された不揮発性記憶
回路101は書き込み動作状態で模式的に表現されてい
るが、実際のメモリ動作では読み出しと書き込みが並列
されることはない。図において、Vppは5Vのような
電圧、Vccは1.8Vのような電圧、Vssは0Vの
ような電圧を意味する。
【0047】読み出し動作(「Read」)において配
線120のレベルVDDが電圧Vssから電圧Vccに
変化されるとき、不揮発性記憶回路101が不揮発性記
憶トランジスタの閾値電圧状態にしたがって正確にセル
フラッチ動作を行う為には、例えば以下の条件を満足す
ればよい。即ち、パワーオン時に配線120のレベルV
DDを電圧Vssからゆっくり立ち上げて、低い閾値電
圧として初期閾値電圧(Vtni)を有する不揮発性記
憶トランジスタが最初にオン状態になればよい。その動
作条件は、pチャネル型MISトランジスタ及びnチャ
ネル型MISトランジスタのオーバーラップ容量で決ま
るカップリング比、換言すればnチャンネル型MISト
ランジスタのチャネル面積に対するpチャンネル型MI
Sトランジスタのチャネル面積の比をKとし、コントロ
ールゲートのカップリング比をηとすれば、Vtni/
K<Vtp/(1−K)、Vtni=Vtn/ηである
から、Vtn<Vtp・ηK/(1−K)になり、した
がって、Vtn(max)<Vtp(min)・ηK/
(1−K)の条件を満足するように、負荷MISトラン
ジスタ110,111のトランジスタサイズを大きく設
定すればよい。
【0048】読み出し動作においてデータラッチ回路1
04はその動作電源が投入されている限り、不揮発性記
憶回路101の記憶情報を保持する。この状態において
不揮発性記憶回路101にスタティックラッチ動作を維
持させる必要はない。その後、不揮発性記憶回路101
によるスタティックラッチ動作の為の動作電源Vccの
供給を停止してよい。望ましい形態として前記読み出し
制御回路103はオートパワーオフ機能を有する。例え
ば、前記読み出し制御回路103は、読み出し動作の指
示に応答して前記不揮発性記憶回路101にスタティッ
クラッチ動作の為の動作電源Vccを供給し、スタティ
ックラッチ動作に応答してデータラッチ回路104がラ
ッチ動作を完了した後に前記動作電源Vccの供給を断
つ。
【0049】上記により、不揮発性記憶トランジスタに
対する無用な電圧印加を停止でき、不揮発性記憶トラン
ジスタが無用なチャージゲインやチャージロスを生ずる
電圧状態にさらされる期間が短くなり、これにより、長
期に亘る情報保持性能が向上する。
【0050】ここでは、前記不揮発性記憶回路101は
欠陥回路部分を救済する為の冗長アドレスデータの記憶
に利用される。冗長アドレスデータのように半導体装置
が動作可能な状態では既に内部回路の機能に反映されて
いなければならない情報を想定したとき、前記読み出し
動作の指示は、半導体装置に対するリセット指示に応答
して与えられるようにするのがよい。
【0051】図5には読み出し制御回路103の読み出
し動作をリセット指示に応答させて行う場合のオートパ
ワーオフ機能の実現例が示される。図5はマイクロコン
ピュータのような半導体装置を想定し、CPUなどのデ
ータ制御装置を内蔵して、マニュアルリセット及びパワ
ーオンリセットでは外部よりリセット信号RSTが供給
される場合の実現例を示す。図5において130はシス
テムコントローラ131などに含まれるリセット制御回
路である。リセット制御回路130は特に制限されない
が、リセット信号RST及びシステムクック信号CLK
を入力し、リセット信号RSTが一定期間ハイレベルに
維持された後、ローレベルに変化されると、初期化信号
rst1がパルス変化される。この初期化信号rst1
は遅延回路132で一定時間遅延され、遅延初期化信号
rstdとされる。初期化信号rst1は前記読み出し
制御回路103に供給され、そのパルス変化に応答して
配線120に漸次動作電圧を供給して最終的に電圧Vc
cに到達させる。前記遅延回路132の遅延時間は不揮
発性記憶回路101に動作電圧を供給開始してから少な
くともセルフラッチが完了するまでの時間に相当され、
その遅延時間を経て遅延初期化信号rstdがパルス変
化されると、読み出し制御回路103は配線120への
電源電圧Vccの供給を停止する。遅延初期化信号rs
tdのパルス変化はCPU133にも与えられ、これに
よってCPU133はプログラムカウンタを0番地に初
期化し、0番地の命令から実行を開始して、命令実行動
作を開始する。134で総称されるその他の初期化信号
は半導体装置内部における規定の信号入力ノード及び出
力ノードを規定の論理値に初期化するための制御信号で
ある。
【0052】図5の例では、救済アドレスデータがデー
タラッチ回路104に読み出されて被救済回路に対する
救済が可能な状態になった後でCPU133は命令実行
可能にされるから、CPU133が命令を実行開始する
段階では既に必要な欠陥救済が完了しており、欠陥部分
に起因する誤動作の発生を未然に防止することができ
る。
【0053】図6にはリセット端子の無い半導体装置に
おけるオートパワーオフ機能の実現例が示される。ここ
では、半導体装置に外部から供給される電源電圧Vcc
が規定の電圧に安定する状態を検出する為のパワーアッ
プ検出回路135による電圧検出信号bmpを利用す
る。パワーアップ検出回路135は、特に制限されない
が、容量回路が入力に接続され前記容量回路の初期状態
に応答して非クランプ状態にされて動作電源電圧を出力
可能なクランプ回路を有する。前記クランプ回路の入力
側には、チャージトランジスタとディスチャージトラン
ジスタが接続される。ディスチャージトランジスタは外
部電源投入当初に非クランプ状態にされるところのクラ
ンプ回路の出力に応答してオフ状態を採る。動作電源電
圧の上昇に比例してクランプ回路の入力はチャージトラ
ンジスタにより徐々にチャージされ、クランプ回路の入
力がその論理閾値電圧を越えることによって当該クラン
プ回路はクランプ状態に反転され、これに応答して、パ
ワーアップ検出回路135の出力信号bmpが動作電源
電圧から回路の接地電圧へ変化する。前記信号bmpは
遅延回路136を経て遅延パルス信号bmpdとされ
る。読み出し制御回路103は前記信号bmpのパルス
変化に応答して、配線120に漸次動作電圧を供給して
最終的に電圧Vccに到達させる。前記遅延回路136
の遅延時間は不揮発性記憶回路101に動作電圧を供給
開始してから少なくともセルフラッチが完了するまでの
時間に相当され、その遅延時間を経て遅延初期化信号b
mpdがパルス変化されると、読み出し制御回路103
は配線120への電源電圧Vccの供給を停止する。
【0054】図7には前記不揮発性記憶トランジスタ1
12のデバイス断面構造が概略的に示される。前記不揮
発性記憶セルトランジスタ112は、第1導電型(p
型)の半導体領域(p−well)140に形成された
第2導電型(n型)のソース141及びドレイン142
と、前記ソース141及びドレイン142の間のチャネ
ルの上に形成されたゲート絶縁膜143と、前記ゲート
絶縁膜143上に形成されたフローティングゲート14
4とを有するMISトランジスタと、前記フローティン
グゲート144の延在部分144Aの下にゲート絶縁膜
143Aを介して形成された第2導電型の半導体領域
(n−well)145から成るコントロールゲート
(CGT)とから構成される。146は素子分離領域で
ある。このように、不揮発性記憶トランジスタは、MI
Sトランジスタ、及び前記MISトランジスタのフロー
ティングゲートとの間に絶縁膜が介在されたコントロー
ルゲートを持ち、単層ポリシリコンプロセス等の製造プ
ロセスで生成可能である。コントロールゲートは不純物
導入層によって形成されている。
【0055】図8には不揮発性記憶回路101の詳細な
平面レイアウト図が例示される。同図に示されるレイア
ウトは、第1金属配線層M1,第2金属配線層M2,第
3金属配線層M3のメタル3層構造を有し、9で示され
るコンタクトホールは半導体基板若しくはウェル領域と
M1を接続し、15で示されるスルーホールはM1とM
2を接続し、19で示されるスルーホールはM2とM3
を接続する。M3で形成されるVDDの配線は20で例
示するべた配線パターンを成す。DL,DRは図2の相
補データ線118,119に対応される。
【0056】不揮発性記憶トランジスタを構成するコン
トロールゲートは、第1導電型の半導体領域2に設けら
れた第2導電型の半導体領域1(CGT)によって形成
され、前記フローティングゲートは、前記第1導電型の
半導体領域2の活性領域4内に形成されるMISトラン
ジスタのチャネルの上を通ってゲート絶縁膜を介してコ
ントロールゲートの上方に配置された導電層(ポリシリ
コン層)7によって形成される。前記コントロールゲー
トは、前記フローティングゲート7に重なった活性領域
3の下にゲート絶縁膜を介して配置された第2導電型の
半導体領域1(CGT)によって形成されている。1
1,13,14は第1金属配線層(M1)、17は第2
金属配線層(M2)、20は第3金属配線層(M3)の
パターンを示す。活性領域5に形成された負荷MISト
ランジスタのチャネル面積と、活性領域4に形成された
不揮発性記憶トランジスタ構成用MISトランジスタの
チャンネル面積は前述のセルフラッチの為に必要な関係
を満足するように形成されている。
【0057】《フリップフロップ型不揮発性記憶回路の
第2の例》図9には不揮発性記憶回路の別の例が示され
る。上述の不揮発性記憶トランジスタのゲート絶縁膜厚
を外部インタフェース回路のMISトランジスタのそれ
に合せたとき、ゲート絶縁膜厚の点において十分な情報
保持性能を確保できないときは、図9に例示されるよう
に、前記不揮発性記憶トランジスタを複数個直列接続し
た構成のフリップフロップを採用することによって、情
報保持性能も一層向上させることができる。
【0058】図9の例では不揮発性記憶回路101Aは
負荷に2個の不揮発性記憶トランジスタを直列接続した
直列回路を一対有する。負荷は前記同様にソース、ドレ
イン及びゲートを備える第1導電型(例えばpチャネル
型)の負荷MISトランジスタ110,111であり、
前記不揮発性記憶トランジスタ112A,112B,1
13A,113Bは前記同様にソース、ドレイン、フロ
ーティングゲート、及びコントロールゲートを備え第2
導電型(nチャンネル型)を有する。前記負荷トランジ
スタ110(111)に前記不揮発性記憶トランジスタ
112A(13A)が結合され(その結合点を出力ノー
ド114(115)と言う)、更に前記不揮発性記憶ト
ランジスタ112A(13A)に別の不揮発性記憶トラ
ンジスタ112B(113B)が直列接続される(その
結合点をプログラムノード116A(117A)とい
う)。前記負荷トランジスタ110(111)のゲート
及び前記不揮発性記憶トランジスタ112A,112B
(113A,113B)のコントロールゲートが共通結
合される(その結合ノードを制御ノード116B(11
7B)という)。前記一対の直列回路は、相互に一方の
直列回路の出力ノードが114(115)が他方の直列
回路の制御ノード117B(116B)に接続されたス
タティックラッチ形態を有する。負荷MISトランジス
タ110,111のソースには配線120が接続され、
不揮発性記憶トランジスタ112B,113Bのソース
には配線121Aが接続される。双方の直列回路におけ
る出力ノード114、115に相補データ線118A,
119Aが接続され、双方の直列回路におけるプログラ
ムノード116A,117Aに相補プログラム制御線1
18B,119Bが接続される。前記相補データ線11
8A,119Aには配線124Aの信号電圧VSDでス
イッチ制御されるnチャンネル型書き込みスイッチMI
Sトランジスタ122A,123Aが配置され、前記相
補プログラム制御線118B,119Bには配線124
Bの信号電圧VSPでスイッチ制御されるnチャンネル
型書き込みスイッチMISトランジスタ122B,12
3Bが配置される。それらMISトランジスタ122
A,122B,123A,123Bは書き込み動作にお
いてオン状態にされ、それ以外はオフ状態を保つ。
【0059】図10には不揮発性記憶トランジスタ10
1Aに対する書き込み、消去、読み出し、待機時の夫々
における電圧状態が例示される。図10の例は図9の不
揮発性記憶回路101Aにおいて右側の不揮発性記憶ト
ランジスタ113A,113Bを書き込み対象とする場
合を例示してある。これによれば、VSS、VDRとV
PRの5Vの電位差が形成され不揮発性記憶トランジス
タ113A,113Bは比較的大きなチャネル電流によ
りホットエレクトロンがフローティングゲートに注入さ
れて書き込み状態、ここでは高閾値電圧状態にされる。
反対側の不揮発性記憶トランジスタ112A,112B
は消去状態、ここでは低閾値電圧状態にされる。読み出
しでは前述と同様に、配線120の電圧VDDを0Vか
ら1.8Vまで徐々にレベル上昇させて、不揮発性記憶
トランジスタ112A,112Bと113A,113B
との閾値電圧差に応じたスタティックラッチ動作によっ
てデータ線118A,119Aの電圧VDL,VDRを
相補レベルに駆動する。図10に示される「open」
は前記書き込みスイッチ122A,122B,123
A,123Bのオフ状態による相補データ線118A,
119Aに対するフローティング状態を意味する。
【0060】図11には図9の不揮発性記憶回路101
Aを採用した不揮発性メモリの詳細な一例が示される。
同図には代表的に2個の不揮発性記憶回路101Aが例
示され、誤り符号訂正回路105の図示が省略され、代
わりにアドレス比較回路106が概略的に図示されてい
る。102Aは書き込み制御回路、103Aは読み出し
制御回路であり、基本的な機能は図1及び図4の場合と
同じである。
【0061】図11において「Read」と標記された
不揮発性記憶回路は読み出し動作状態で模式的に表現さ
れ、「Program」と標記された不揮発性記憶回路
は書き込み動作状態で模式的に表現されているが、実際
のメモリ動作では読み出しと書き込みが並列されること
はない。図において、Vppは5Vのような電圧、Vc
cは1.8Vのような電圧、Vssは0Vのような電圧
を意味する。
【0062】読み出し動作(「Read」)において配
線120のレベルVDDが電圧Vssから電圧Vccに
変化されるとき、不揮発性記憶回路が不揮発性記憶トラ
ンジスタの閾値電圧状態にしたがって正確にセルフラッ
チ動作を行う為に、図4で説明した場合と同じ条件を満
足している。
【0063】読み出し動作においてデータラッチ回路1
04はその動作電源が投入されている限り、不揮発性記
憶回路101Aの記憶情報を保持する。この状態におい
て不揮発性記憶回路101Aにスタティックラッチ動作
を維持させる必要はない。その後、不揮発性記憶回路1
01Aによるスタティックラッチ動作の為の動作電源V
ccの供給を停止してよい。望ましい形態として前記読
み出し制御回路103Aはオートパワーオフ機能を有す
る。例えば、前記読み出し制御回路103Aは、読み出
し動作の指示に応答して前記不揮発性記憶回路101A
にスタティックラッチ動作の為の動作電源Vccを供給
し、スタティックラッチ動作に応答してデータラッチ回
路104がラッチ動作を完了した後に前記動作電源Vc
cの供給を断つ。
【0064】上記により、不揮発性記憶トランジスタに
対する無用な電圧印加を停止でき、不揮発性記憶トラン
ジスタが無用なチャージゲインやチャージロスを生ずる
電圧状態にさらされる期間が短くなり、これにより、長
期に亘る情報保持性能が向上する。
【0065】ここでは、前記不揮発性記憶回路101は
欠陥回路部分を救済する為の冗長アドレスデータの記憶
に利用される。冗長アドレスデータのように半導体装置
が動作可能な状態では既に内部回路の機能に反映されて
いなければならない情報を想定したとき、前記読み出し
動作の指示は、半導体装置に対するリセット指示に応答
して与えられるようにするのがよい。読み出し制御回路
103Aの読み出し動作をリセット指示に応答させて行
う場合のオートパワーオフ機能は図5、図6と同様の構
成にて実現可能である。
【0066】ここで、図9に例示される如く、2個直列
の不揮発性記トランジスタでフリップフロップ回路を構
成する回路形式における読み出し不良率を導出する。例
えば、図2のように1個の不揮発性記憶トランジスタで
フリップフロップ回路を構成する方式における10年後
の不良確率をfとすると、状態:2セルとも良品であ
る確率Paは、 Pa=(1−f)2… 状態:いずれか一方のセルが不良である確率Pbは、 Pb=(1−f)f+f(1−f)=2f(1−f)… 状態:2セルとも不良である確率Pcは、 Pc=f2… となる。ここで、 Pa+Pb+Pc=(1−f)2+2f(1−f)+f2
=1 である。不揮発性記憶モジュールの総ビット数をNとす
ると、良品は前記状態のビットが1つもないことであ
り、この時、Nビットは前記又はの何れかの状態に
あるはずであるから、良品確率Yは、 Y=ΣNkPakPbN-k… となり、不揮発性記憶モジュールの不良率Fは、 F=1−Y=1−ΣNkPakPbN-k… 2項定理により、 Y=ΣNkPakPbN-k=(Pa+Pb)N ={(1−f)2+2f(1−f)}N =(1−f2 であるから、 F=1−(1−fN… となる。ところで、1個の不揮発性記憶素子でフリップ
フロップ回路を構成する方式における良品確率Y‘は、
Nビット中の1ビットでも不良となるとチップ不良とな
るので、 Y‘=(1−f)N… となり、1個の不揮発性記憶素子でフリップフロップ回
路を構成する方式の不揮発性記憶モジュール不良率F
‘は F‘=1−(1−f)N… となる。したがって、図9で説明した不揮発性記憶回路
101Aを用いたときのモジュールの不良率の改善度R
は、 R=F/F‘〜f… となり、f=0.01%である場合には、1/1万に不
良率が低減され、不良発生率低減効果は著しい。
【0067】図12には不揮発性記憶回路101Aの詳
細な平面レイアウト図が例示される。同図に示されるレ
イアウトは、図8と同様にM1,M2,M3のメタル3
層構造を有し、コンタクトホール9、スルーホール1
5,19の意義は図8と同じである。M3で形成される
VDDの配線は20で例示されるべた配線パターンを成
す。DL,DRは図9の相補データ線118A,119
Aに対応され、PL,PRは図9の相補プログラム制御
線118B,119Bに対応される。
【0068】不揮発性記憶トランジスタを構成するコン
トロールゲートは中央寄りのn型ウェル領域1(CG
T)によって形成され、前記フローティングゲートは、
p型ウエル領域2の活性領域4内に形成されるMISト
ランジスタのチャネルの上を通りゲート絶縁膜を介して
コントロールゲートまで延在された導電層7によって形
成される。導電層7は例えばポリシリコン層である。前
記コントロールゲートは、前記フローティングゲート7
の下に延在されている活性領域3の下にゲート絶縁膜を
介して配置されたn型の半導体領域1によって形成され
る。9はコンタクト穴パターン、11,13,14は第
1金属配線層、17は第2金属配線層、20は第3金属
配線層のパターンである。
【0069】図13には図12のA−A‘位置での縦断
面構造が例示される。p型半導体基板51上に、n型ウ
エル領域52とp型ウエル領域53が形成され、コント
ロールゲートとして機能する上記n型ウエル領域52内
には素子分離領域54で分離されたp型拡散層60と膜
厚7.5nmのゲート酸化膜55が形成され、上記ゲー
ト酸化膜55の上部には膜厚200nmのn型ポリシリ
コン膜56から成るフローティングゲート(FLT)が
配置される。前記フローティングゲート56(FLT)
はp型ウエル領域53の上部に延在されており、不揮発
性記憶トランジスタの一部を成す第1MISトランジス
タのゲート電極として作用する。上記第1MISトラン
ジスタのn型ドレイン領域59(DT)は第2MISト
ランジスタのn型ドレイン領域として共有され、上記第
1MISトランジスタと第2MISトランジスタは直列
接続されている。上記p型拡散層60、フローティング
ゲート56(FLT)、およびn型ドレイン領域59の
上部にはコバルトシリサイド膜61、57が形成されて
おり、その上部にはコンタクト絶縁膜62、第1金属配
線63、第1層間絶縁膜64、第2金属配線65、第2
層間絶縁膜66、および第3金属配線67が形成されて
いる。58で示されるものはサイドウォールスペーサで
ある。
【0070】図14には2種ゲート酸化膜を有するセル
フラッチ型不揮発性メモリの一例が示される。図14に
示される不揮発性記憶回路101A等の基本的な構成は
図11で説明したものと同じである。不揮発性記憶回路
101A、書き込み制御回路102A、及びオートパワ
ーオフ機能を有する読み出し制御回路103Aは、膜厚
7.5nmのゲート酸化膜で電圧3.3Vで動作する高
電圧系トランジスタから成り、データラッチ回路104
は、膜厚3.5nmのゲート酸化膜で電圧1.8Vで動
作する低電圧系トランジスタから構成されているものと
する。したがって、この例では、上記とは異なり、書き
込み消去に必要な高電圧Vppは5Vではなく3.3V
とされている。このとき、相補データ線118A,11
8Bはnチャネル型MISトランジスタで成る分離スイ
ッチ126,127を介してデータラッチ回路104に
接続される。分離スイッチ126,127は配線120
の信号電圧VDDでスイッチ制御され、読み出し動作で
オン状態にされ、不揮発性記憶回路101Aからの読み
出しデータをデータラッチ回路104に伝達する。不揮
発性記憶回路に対する書き込み動作・消去動作において
分離スイッチ126,127はオフ状態にされ、データ
ラッチ回路104を構成する低電圧系トランジスタに、
その耐圧を超える3.3Vのような書き込み電圧が印加
されてゲート破壊などを生じないよいうになっている。
【0071】図15及び図16には、上記膜厚7.5n
mのゲート酸化膜で電圧3.3Vで動作する高電圧系ト
ランジスタと、膜厚3.5nmのゲート酸化膜で電圧
1.8Vで動作する低電圧系トランジスタの断面構造図
が例示される。図15は半導体基板上のp型ウェル領
域、n型ウェル領域に、ゲート絶縁膜を形成した中間工
程を経た段階の断面構造が示される。高電圧系トランジ
スタ領域のゲート絶縁膜55は低電圧トランジスタ領域
のゲート絶縁膜71よりも厚く形成されている。図15
及び図16に示される参照符号は図13の参照符号と対
応される。
【0072】《システムLSI救済ヒューズ》図17に
は本発明に係る半導体装置の一例であるシステムLSI
のチップ平面図が概略的に示されている。同図に示され
るシステムLSIは、特に制限されないが、半導体基板
の周縁に多数のボンディングパッド等の外部接続電極1
50が配置され、その内側に外部入出力回路151、ア
ナログ入出力回路152が設けられている。外部入出力
回路151及びアナログ入出力回路152は3.3Vの
ような相対的にレベルの高い外部電源を動作電源とす
る。レベルシフト回路153は前記外部電源を1.8V
のような内部電源電圧に降圧する。レベルシフト回路1
53の内側には、ダイナミック・ランダム・アクセス・
メモリ(DRAM)154、中央処理装置(CPU)1
55、キャッシュメモリ(CACH)156、ロジック
回路(LOG)157、フェーズ・ロックド・ループ回
路(PLL)158、アナログ・ディジタル変換回路
(ADC)159、及びディジタル・アナログ変換回路
(DAC)160、システムコントローラ(SYSC)
161を有する。162,163で示されるものは夫々
電気的に消去及び書き込みが可能な不揮発性メモリ(F
USE)であり、図2及び図9で説明した不揮発性記憶
回路をメモリセルとして備える。前記システムコントロ
ーラ161は図5で説明したオートパワーオフ機能を実
現する為の初期化信号rst1、rstdなどを生成す
る論理を有し、それら信号を不揮発性メモリ162,1
63の読み出し制御回路に与えるようになっている。
【0073】前記DRAM154、CPU155、LO
G157、CACH156、SYSC161はレベルシ
フト回路153から供給される1.8Vのような内部電
源電圧を動作電源として動作される。但し、DRAM1
54は内部電源電圧を昇圧してワード線選択レベルを形
成し、ワードドライバなどの動作電源に用いる。不揮発
性メモリ(FUSE)162,163はデータ読み出し
動作では内部電源電圧を用いて動作するが、消去・書き
込み動作には高電圧を要し、当該高電圧は、内部昇圧回
路によって形成してもよいし、また、システムLSIの
後述するEPROMライタモードのような所定の動作モ
ードにおいて所定の外部接続電極を介して外部から供給
されるようにしてもよい。
【0074】前記不揮発性メモリ(FUSE)162は
DRAM154の救済情報(欠陥メモリセルを冗長メモ
リセルに置き換える為の制御情報)の格納に利用され、
不揮発性メモリ(FUSE)163はキャッシュメモリ
156の救済情報の格納に利用され、ヒューズによる救
済用プログラム回路に代えて搭載されている。
【0075】図17に例示されるシステムLSIは、特
に制限されないが、単層ポリシリコンゲートプロセスに
よって単結晶シリコンのような1個の半導体基板上に形
成された相補型のMISトランジスタ(絶縁ゲート電界
効果トランジスタ)を有し、MISトランジスタのゲー
ト酸化膜厚は2種類に分類される。
【0076】外部入出力回路151、アナログ入出力回
路152、DRAM154、ADC159、DAC16
0、及び不揮発性メモリ162,163は、特に制限さ
れないが、0.2μmプロセス技術を用いた場合、ゲー
ト長0.4μmでゲート酸化膜厚8nmのMISトラン
ジスタを有する。これは、ゲート酸化膜で構成されるト
ンネル酸化膜に比較的厚い膜厚を設定することが不揮発
性記憶トランジスタ112,113(112A,112
B,113A,113B)の情報保持性能を良好にする
上で望ましく、その他にMISトランジスタの動作電圧
に対してある程度の耐圧を確保する必要があるからであ
る。したがって、前記不揮発性メモリ162,163の
不揮発性記憶トランジスタを構成するMISトランジス
タのゲート絶縁膜や、前記外部インタフェース回路15
1に含まれるMISトランジスタのゲート絶縁膜等は、
プロセスばらつきによる許容誤差範囲内で等しい膜厚を
有する事になる。前記ゲート絶縁膜厚のプロセスばらつ
きによる許容範囲は特に制限されないが、0.25μm
〜0.2μmの最少加工寸法のプロセスでは、8.0n
mの目標膜厚に対して±0.5nm程度であり、0.1
8μm〜0.15μmの最少加工寸法のプロセスでは、
7.0nmの目標膜厚に対して±0.3nm程度であ
る。
【0077】これに対して、降圧された比較的低い内部
電圧を動作電源とする回路、即ち、ロジック回路15
7、キャッシュメモリ156、CPU155は、ゲート
長0.2μmでゲート酸化膜厚4nmのMISトランジ
スタで構成される。レベルシフト回路153は、特に制
限されないが、双方のゲート酸化膜厚のMISトランジ
スタを有している。
【0078】上記夫々ゲート酸化膜厚の異なるMISト
ランジスタのゲート電極は同一膜厚のポリシリコン層に
よって構成されている。ここでポリシリコン層の同一膜
厚とは、プロセスばらつきによる許容範囲内で等しい膜
厚であることを意味し、ゲート膜厚のプロセスばらつき
による許容範囲は特に制限されないが、30nm〜20
0nmの目標膜厚で±10%程度ある。上述のゲート酸
化膜は膜厚の等しいもの同士で同じフォトマスクを用い
て生成し、また、上述のポリシリコンゲートは膜厚の等
しいもの同士で同じフォトマスクを用いて生成すること
ができる。このように、単層ゲート構造の不揮発性記憶
素子におけるゲート酸化膜厚を、他の回路のMISトラ
ンジスタのゲート酸化膜厚と共通化することにより、シ
ステムLSIの製造プロセスを複雑化しないことを優先
させて、フラッシュメモリの不揮発性記憶素子にある程
度長い情報保持性能を持たせることができる。
【0079】図18には図17のシステムLSIに対す
るテスティングフローが例示される。ウェーハ完成後、
まずロジックテスタを用いたロジック回路のテストを行
い(S1)、これにパスしたチップはメモリテストが実
施される(S2)。メモリテストはチップ上に搭載した
図示を省略するビルト・イン・セルフ・テスト(BIS
T)回路等による自己診断により行われ、得られた欠陥
情報は前記不揮発性メモリ(FUSE)162,163
に救済情報として書き込まれ、その記憶情報を用いて欠
陥救済が可能にされる。次に、メモリ救済の為の救済情
報の書き込みが完了したチップは所定のパッケージ内に
組み立てが行われ(S3)、温度と電源電圧が加速され
た動作試験(バーンインテスト)が実施される(S
4)。このバーンインテストにおいて、例えばDRAM
のメモリセルにリフレッシュ不良等が発生した場合、不
良ビットを冗長ビットへ置換する2回目の救済を実施
し、救済情報は不揮発性メモリ(FUSE)162,1
63へ書き込まれる。この後、ロジック回路の選別テス
トが行われ(S5)、動作速度等のグレード分けが実施
された後、出荷される。
【0080】上記により、単層ポリシリコンゲートプロ
セスのような単層ゲートプロセスを用いても、前記デー
タ保持性能に優れた不揮発性メモリをDRAMなどと一
緒に混載したシステムLSIのような半導体集積回路を
得ることができる。更に、従来の標準CMOSの製造プ
ロセスのような製造プロセスに何らの工程追加を行うこ
となしに、高信頼度の不揮発性記憶モジュールを形成す
ることができることから、同一半導体基板上に不揮発性
メモリとロジックLSI、あるいは不揮発性メモリとD
RAMとを混載するLSIへの適用も容易である。した
がって、製造コストを増加することなく不揮発性メモリ
混載のシステムLSIを提供することができる。
【0081】《DRAMハイブリッド救済ヒューズ》図
19には本発明に係る半導体集積回路の一例である1G
ビットDRAM170のチップ平面図が概略的に示され
ている。メモリアレー171〜174は4バンク構成で
あり、ボンディングパッド175はセンター配置されて
いる。Yデコーダ及びメインアンプは181〜184で
示されるようにメモリアレイ毎に設けられる。ワードド
ライバ185A、Xデコーダ186A、ワードドライバ
187Aはメモリりアレイ171,172に共有され、
ワードドライバ185B、Xデコーダ186B、ワード
ドライバ187Bはメモリアレイ173,174に共有
される。
【0082】救済ヒューズは、176,177で示され
る2000本のレーザーヒューズが2セットと、178
で示される100ビットの前記不揮発性メモリからなる
電気ヒューズがチップの中央部に配置されている。電気
ヒューズ178は、図1、図4等で説明したセルフラッ
チ形態の不揮発性記憶回路を備えて構成される。
【0083】図20には前記DRAM170のテスティ
ングフロー図が示されている。ウェーハ完成後、まずメ
モリテスタを用いたメモリテストを行い(S1)、判明
した欠陥ビットは冗長ビット、あるいは冗長マットとの
置換のためレーザーヒューズ救済が実施される(S
2)。次に、所定のパッケージ内に組み立てが行われ
(S3)、温度と電源電圧が加速された動作試験である
バーンインテスト(S4)と、選別テスト(S5)が実
施される。このバーンインテスト(S4)において、D
RAM170のメモリセルにリフレッシュ不良等の不良
が発生した場合、不良ビットを冗長ビットへ置換する2
回目の電気ヒューズによる救済として、救済情報を前記
電気ヒューズ178に書き込む(S6)。この電気ヒュ
ーズ救済の後、被救済アドレスのメモリテストが実施さ
れ、この後で出荷される。
【0084】《フラッシュヒューズモジュールを有する
メモリ》図21には救済アドレス記憶用の不揮発性メモ
リ(以下単にフラッシュヒューズモジュールという)を
備えたメモリが例示される。同図に示されるメモリは例
えば図17のシステムLSIに内蔵されるDRAM15
4、或いはSRAMで成るキャッシュメモリ156に利
用可能なメモリモジュールであり、CPU155等に接
続されるデータバス200、アドレスバス201、及び
コントロールバス202とインタフェースされる。
【0085】メモリセルアレイ190は被救済回路とし
て位置付けられる正規マット190Nと救済回路として
位置付けられる冗長マット190Rを有し、それらマッ
ト190N,190Rはマトリクス配置された複数個の
メモリセルを有する。メモリセルの選択端子は対応する
ワード線に、データ入出力端子は対応するデータ線に接
続される。メモリセルはダイナミックメモリセル又はス
タティックメモリセルとされる。ダイナミックメモリセ
ルの場合に折り返しデータ線構造では相補データ線の一
端にセンスアンプが結合されている。
【0086】ロウデコーダ191はアドレスマルチプレ
クサ191から供給されるロウアドレス信号等をデコー
ドしてワード線選択信号を生成し、これによって選択す
べきワード線をワードドライバ193で選択レベルに駆
動させる。カラムデコーダ195はアドレスマルチプレ
クサ191から供給されるカラムアドレス信号等をデコ
ードしてカラム選択信号を生成し、これによって選択さ
れるべき前記相補データ線をカラムスイッチアレイ19
4を介して選択させ、共通データ線203に導通させ
る。リード動作において選択されたメモリセルからのリ
ードデータは前記共通データ線203からデータ入出力
回路196を介してデータバス200に出力され、ライ
ト動作において選択されたメモリセルへのライトデータ
はデータバス200からデータ入出力回路196を介し
て前記共通データ線203に与えられる。データ入出力
回路196には、SRAMではリードデータを増幅する
センスアンプが配置され、DRAMではリードデータを
増幅するメインアンプが配置される。メモリ動作に必要
な内部タイミング信号はタイミングジェネレータ197
が生成する。
【0087】フラッシュヒューズモジュール199は図
2、図9で説明した不揮発性記憶回路に救済アドレス情
報を格納可能な不揮発性メモリであり、救済情報の記憶
はデータバス200を介して行なわれる。不揮発性記憶
回路に対する救済アドレス情報の読み出し制御は図5で
説明したシステムLSIのリセット動作に応答して行な
われる。
【0088】アドレス比較回路198は、アドレスマル
チプレクサ191から供給されるロウアドレス及びカラ
ムアドレスをフラッシュヒューズモジュール199から
の救済アドレス情報と比較する。アドレス比較回路19
8は、その比較結果が一致の場合には、不良の正規マッ
ト190Nに対するアクセスアドレスを冗長マット19
0Rに対するアクセスアドレスに置き換えるための置き
換えアドレス制御情報をロウデコーダ192及びカラム
でコーダ195に与える。例えば置き換えアドレス制御
情報は、アドレス信号の内、マット選択信号と見なされ
る複数ビットのアドレス情報を冗長マット190Rの選
択信号と見なされる複数ビットのアドレス情報に置換す
る制御情報とされる。
【0089】《ECC内蔵フラッシュヒューズモジュー
ル》図22には本発明に係る半導体集積回路の更に別の
例であるフラッシュヒューズモジュールのブロック図が
示される。同図に示されるヒューズモジュールは、不揮
発性情報記憶セル群として5個の不揮発性記憶ブロック
(7bFile#0〜7bFile#4)を有する不揮
発性メモリ210、前記不揮発性メモリ210から出力
される35ビットのデータq0−34に対してハミング
コードを生成するハミングコードジェネレータ211、
ハミングコードジェネレータ211で生成されたハミン
グコードを記憶する不揮発性記憶ブロック(7bFil
e#5)を有する不揮発メモリ212、不揮発メモリブ
ロック212から出力されるハミングコードと前記不揮
発性メモリ210から出力される35ビットのデータq
0−34とを入力し、入力データに対して誤り訂正を行
う事ができるエラー訂正回路213、及び制御回路21
4を有する。不揮発性メモリ210に対する書込みデー
タはd0−6として外部から与えられる。エラー訂正回
路213の出力はqc0−34として図示されている。
制御回路214には不揮発性記憶ブロック7bFile
#0〜7bFile#4を選択するためのアドレス信号
a0−2、読み出し動作の指示信号rd、書込み動作の
指示信号prgが入力される。
【0090】図24には前記ハミングコードジェネレー
タ211によるハミングコード生々論理の一例と、前記
エラー訂正回路213によるエラー検出及びエラー訂正
論理の一例が示される。
【0091】図23には不揮発性記憶ブロック7bFi
le#0〜7bFile#5の回路例が示される。夫々
の不揮発性記憶ブロックは、相互に等しく構成された単
位情報セル216を7ビット分有する。単位情報セル2
16は、図2及び図4で説明した1個の不揮発性記憶回
路とその出力をラッチする揮発性スタティックラッチの
組み合わせから成る。単位情報セル216に対する制御
はバイアスコントローラ215が行う。バイアスコント
ローラ215は制御回路214からの指示に基づいて単
位情報セル216に対して書き込み及びベリファイの動
作制御と共に、前記読み出し制御回路103によるオー
トパワーオフ機能を実現する制御論理を有する。バイア
スコントローラ215でオートパワーオフ機能を実現す
る為の前記初期化信号rst1、遅延初期化信号rst
dが入力され、前述のオートパワーオフ制御を行う。制
御回路214に入力される信号rdはベリファイ用のリ
ード指示信号、prgはプログラム信号である。制御回
路214は1ビット分の不揮発性記憶回路及びスタティ
ックラッチ回路から成るプログラム動作禁止フラグFL
Gを有する。プログラム動作禁止フラグFLGはCPU
などの外部回路によってセット又はリセット状態に操作
される。制御回路214、特にそれに含まれる書き込み
制御回路は、フラグFLGのセット状態において前記単
位情報セル216の不揮発性記憶回路に対するプログラ
ム動作が禁止される動作モードにされる。従って、不揮
発性記憶ブロック7bFile#0〜7bFile#5
に必要なデータがプログラムされた後、それが不所望に
書き換えられる事態を低減若しくは抑止でき、これによ
り、エラー訂正回路213によるエラー訂正機能の保証
が容易になる。
【0092】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは言うまでもない。
【0093】例えば、前記不揮発性記回路は救済回路に
おける救済情報の格納の他に、プログラマブルロジック
を構成するための不揮発性記憶素子等に広く適用するこ
とが可能である。不揮発性記憶トランジスタの直列接続
段数は2段に限定されずそれ以上であてもよい。不揮発
性記憶トランジスタに対する書き込みと消去の関係は相
対的な概念であり、上記とは逆にフローティングゲート
に電子を注入することを消去と定義してもよく、何れで
あっても不揮発性記憶トランジスタの閾値コントロール
をプログラムという概念で総称する。システムLSIの
内蔵機能モジュールの種類、オートパワーオフ制御はシ
ステムLSI内蔵のタイマカウンタを利用し、或いは専
用のカウンタ回路を利用して行うことも可能である。ま
た、不揮発性記憶トランジスタに対する書き込み、消
去、読み出しの動作電圧は以上の説明に限定されず適宜
変更可能である。本発明に係る半導体装置はシステムL
SI、マイクロコンピュータなどに限定されず、DRA
M、SRAM等の単体メモリLSIの救済回路などにも
適用することができる。
【0094】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0095】すなわち、フリップフロップ(セルフラッ
チ)のようなスタティックラッチ形態で接続された不揮
発性記憶トランジスタに記憶情報を読み出した後、直ち
に不揮発性記憶トランジスタへの電圧印加を停止できる
ようにするから、電圧印加期間を短くして、長期に亘る
情報保持性能を向上させることができる。
【0096】不揮発性記憶回路は、単層のポリシリコン
層を用いた不揮発性記憶トランジスタを複数個直列接続
した形態で利用するから、スタティックラッチ形態に接
続された不揮発性記憶トランジスタのデバイス構造を簡
素化することができ、さらに、通常のロジック回路プロ
セス、あるいは汎用DRAMプロセスへ全く新たなプロ
セスを追加することなく、読み出し不良の発生率を著し
く低下できる不揮メモリを搭載した半導体装置の実現を
可能にする。
【0097】不揮発性記憶トランジスタから読み出した
データを揮発性のデータラッチ回路で保持し、データラ
ッチ回路で保持したデータを誤り符号訂正回路で処理す
るから、記憶情報の信頼性を更に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置が有する不揮発性メモ
リを救済情報の記憶回路として構成した一例を示す説明
図である。
【図2】一つの不揮発性記憶回路の一例を示す回路図で
ある。
【図3】不揮発性記憶トランジスタに対する書き込み、
消去、読み出し、待機時の夫々における電圧状態を例示
する説明図である。
【図4】図1の不揮発性メモリの更に詳細な一例を示す
回路図である。
【図5】読み出し制御回路の読み出し動作をリセット指
示に応答させて行う場合のオートパワーオフ機能の実現
例を示すブロック図である。
【図6】リセット端子の無い半導体装置におけるオート
パワーオフ機能の実現例を示すブロック図である。
【図7】不揮発性記憶トランジスタのデバイス断面構造
を概略的に示す縦断面図である。
【図8】不揮発性記憶回路の詳細な平面レイアウトを示
す平面図である。
【図9】不揮発性記憶回路の別の例を示す回路図であ
る。
【図10】図9の不揮発性記憶トランジスタに対する書
き込み、消去、読み出し、待機時の夫々における電圧状
態を例示する説明図である。
【図11】図9の不揮発性記憶回路を採用した不揮発性
メモリの詳細な一例を示す回路図である。
【図12】図9の不揮発性記憶回路の詳細な平面レイア
ウト図である。
【図13】図12のA−A‘位置での縦断面構造を示す
縦断面図である。
【図14】2種類のゲート酸化膜を有するセルフラッチ
型不揮発性メモリの一例を示す回路図である。
【図15】高電圧系トランジスタと低電圧系トランジス
タを有する半導体装置の中間工程を経た段階の縦断面図
である。
【図16】図15の高電圧系トランジスタと低電圧系ト
ランジスタを有する半導体装置の中間工程の後の完成状
態の縦断面図である。
【図17】本発明に係る半導体装置の一例であるシステ
ムLSIのチップ平面図である。
【図18】図17のシステムLSIに対するテスティン
グフローの説明図である。
【図19】本発明に係る半導体集積回路の一例である1
GビットDRAMの概略的なチップ平面図である。
【図20】図19のDRAMのテスティングフローを示
す説明図である。
【図21】フラッシュヒューズモジュールを備えたメモ
リを例示するブロック図である。
【図22】本発明に係る半導体集積回路の更に別の例で
あるフラッシュヒューズモジュールのブロック図であ
る。
【図23】フラッシュヒューズモジュールに含まれる不
揮発性記憶ブロック7bFile#0〜7bFile#
5の一例を示すブロック図である。
【図24】ハミングコードジェネレータによるハミング
コード生々論理の一例を示す説明図である。
【図25】本発明者が検討した不揮発性記憶トランジス
タを含むフリップフロップ回路の説明図である。
【符号の説明】
100 不揮発性メモリ 101 不揮発性記憶回路 102 書き込み制御回路 103 読み出し制御回路 104 データラッチ回路 105 誤り符号訂正回路 110,111 負荷MISトランジスタ 112,113 不揮発性記憶トランジスタ 112A,112B,113A,113B 不揮発性記
憶トランジスタ 114,115 出力ノード 116,117 制御ノード 116B,117B 制御ノード 116A,117A プログラムノード 118,119 相補データ線 130 リセット制御回路 131 システムコントローラ 133 CPU RST リセット信号 CLK クロック信号 rst1 初期化信号 rstd 遅延初期化信号 135 パワーアップ検出回路 bmp パルス信号 bmpd 遅延パルス信号 141 ソース 142 ドレイン 144,144A フローティングゲート 145 コントロールゲート 155 CPU 154 DRAM 156 キャッシュメモリ(SRAM) 162、163 救済アドレス情報記憶用の不揮発性メ
モリ 170 DRAM 176 レーザーヒューズ 178 電気ヒューズ 199 フラッシュヒューズモジュール
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/8244 G11C 17/00 623Z 27/11 625 21/8247 639B 27/115 H01L 27/10 381 27/10 461 434 491 29/78 371 29/788 29/792 Fターム(参考) 5B025 AA03 AC03 AC04 AD05 AD13 AE08 5F001 AA03 AB06 AD10 AE02 AE03 AE08 AF06 AH07 5F083 BS13 BS15 BS50 EP02 EP22 LA02 LA10 LA21 LA30 NA01 ZA10 ZA12 ZA13 ZA14 ZA28 5L106 AA01 AA02 AA10 BB12 CC09 CC26 CC36 EE02 FF01 GG00

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に不揮発性メモリを有する
    半導体装置であって、前記不揮発性メモリは、負荷と不
    揮発性記憶トランジスタの直列回路を一対有しそれらが
    スタティックラッチ形態に接続されて成る複数個の不揮
    発性記憶回路と、前記不揮発性記憶回路に情報を記憶さ
    せるプログラム制御回路と、前記不揮発性記憶回路の記
    憶情報をラッチ可能な揮発性ラッチ回路と、前記不揮発
    性記憶回路の記憶情報を前記揮発性ラッチ回路にラッチ
    させる読み出し制御回路と、を備えて成るものであるこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記読み出し制御回路は、読み出し動作
    の指示に応答して前記不揮発性記憶回路にスタティック
    ラッチ動作の為の動作電源を供給し、スタティックラッ
    チ動作に応答して揮発性ラッチ回路がラッチ動作を完了
    した後に前記動作電源の供給を断つものであることを特
    徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記読み出し動作の指示は、半導体装置
    に対するリセット指示に応答して与えられるものである
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記揮発性ラッチ回路がラッチした情報
    を入力して誤りの訂正が可能なECC回路を備えて成る
    ものであることを特徴とする請求項2又は3記載の半導
    体装置。
  5. 【請求項5】 前記不揮発性記憶回路において、前記負
    荷はソース、ドレイン及びゲートを備える第1導電型の
    負荷トランジスタであり、前記不揮発性記憶トランジス
    タはソース、ドレイン、フローティングゲート、及びコ
    ントロールゲートを備え第2導電型を有し、 前記負荷と不揮発性記憶トランジスタの直列回路は、前
    記負荷トランジスタに前記不揮発性記憶トランジスタを
    結合した出力ノードと、前記負荷トランジスタのゲート
    に前記不揮発性記憶トランジスタのコントロールゲート
    を結合した制御ノードを有し、 相互に一方の直列回路の出力ノードが他方の直列回路の
    制御ノードに接続されたスタティックラッチ形態を有
    し、 双方の直列回路における出力ノードに相補データ線を接
    続して成るものであることを特徴とする請求項1記載の
    半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記不揮発性記憶回路において、前記負
    荷はソース、ドレイン及びゲートを備える第1導電型の
    負荷トランジスタであり、前記不揮発性記憶トランジス
    タはソース、ドレイン、フローティングゲート、及びコ
    ントロールゲートを備え第2導電型を有し、 前記負荷と不揮発性記憶トランジスタの直列回路は、前
    記負荷トランジスタに前記不揮発性記憶トランジスタを
    結合した出力ノードと、前記出力ノードに結合された前
    記不揮発性記憶トランジスタに別の不揮発性記憶トラン
    ジスタを直列接続するプログラムノードと、前記負荷ト
    ランジスタのゲート及び前記不揮発性記憶トランジスタ
    のコントロールゲートに共通結合された制御ノードを有
    し、 前記一対の直列回路は、相互に一方の直列回路の出力ノ
    ードが他方の直列回路の制御ノードに接続されたスタテ
    ィックラッチ形態を有し、 双方の直列回路における出力ノードに相補データ線を接
    続し、双方の直列回路におけるプログラムノードに相補
    プログラム制御線を接続して成るものであることを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記不揮発性記憶トランジスタは、第1
    導電型の半導体領域に形成された第2導電型のソース及
    びドレインと、前記ソース及びドレインの間のチャネル
    の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上
    に形成されたフローティングゲートとを有するMISト
    ランジスタと、前記フローティングゲートの延在部分の
    下にゲート絶縁膜を介して形成された第2導電型の半導
    体領域から成るコントロールゲートとから構成されて成
    るものであることを特徴とする1記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記不揮発性記憶回路及びプログラム制
    御回路に含まれるMISトランジスタは高電圧動作用M
    ISトランジスタであり、前記揮発性ラッチ回路及び読
    み出し制御回路に含まれるMISトランジスタは低電圧
    動作用MISトランジスタであることを特徴とする請求
    項7記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記半導体基板上に各々MISトランジ
    スタを有するロジック回路及び外部インタフェース回路
    を更に含み、前記不揮発性記憶トランジスタのゲート絶
    縁膜と、前記外部インタフェース回路が有するMISト
    ランジスタのゲート絶縁膜とは、ほぼ等しい膜厚を有す
    るものであることを特徴とする請求項7記載の半導体装
    置。
  10. 【請求項10】 前記半導体基板上に各々MISトラン
    ジスタを有するロジック回路及び外部インタフェース回
    路を更に含み、前記不揮発性記憶トランジスタのゲート
    絶縁膜は、前記ロジック回路が有するMISトランジス
    タのゲート絶縁膜よりも厚く形成されて成るものである
    ことを特徴とする請求項7記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記半導体基板上に、被救済回路と、
    前記被救済回路を代替する救済回路とを含み、前記不揮
    発性記憶回路は、前記救済回路で代替すべき被救済回路
    を特定する救済情報の記憶回路であることを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記被救済回路に対する別の救済情報
    記憶回路として、ヒューズ素子の溶断状態に応じて救済
    情報を記憶するヒューズプログラム回路を更に有して成
    るものであることを特徴とする請求項11記載の半導体
    装置。
  13. 【請求項13】 前記被救済回路はDRAM内蔵のメモ
    リセルアレイであることを特徴とする請求項11又は1
    2記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記被救済回路はマイクロコンピュー
    タ内蔵DRAMのメモリセルアレイであることを特徴と
    する請求項11又は12記載の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記被救済回路はマイクロコンピュー
    タ内蔵SRAMのメモリセルアレイであることを特徴と
    する請求項11又は12記載の半導体集積回路。
  16. 【請求項16】 前記複数個の不揮発性記憶回路の一部
    は残りの不揮発性記憶回路が保持する前記救済情報に対
    する誤り訂正コードを保持する領域とされ、前記複数個
    の不揮発性記憶回路の読み出し情報に対して誤り訂正が
    可能なECC回路を有して成るものであることを特徴と
    する請求項11又は12記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記プログラム制御回路は、前記不揮
    発性記憶回路に対するプログラム動作が禁止される動作
    モードを有して成るものであることを特徴とする請求項
    16記載の半導体集積回路。
  18. 【請求項18】 半導体基板上に不揮発性メモリを有す
    る半導体装置であって、前記不揮発性メモリは、負荷と
    複数個の不揮発性記憶トランジスタの直列回路を一対ス
    タティックラッチ形態に接続して成る複数個の不揮発性
    記憶回路を備えて成るものであることを特徴とする半導
    体装置。
  19. 【請求項19】 前記不揮発性記憶回路において、前記
    負荷はソース、ドレイン及びゲートを備える第1導電型
    の負荷トランジスタであり、前記不揮発性記憶トランジ
    スタはソース、ドレイン、フローティングゲート、及び
    コントロールゲートを備え第2導電型を有し、 前記負荷と不揮発性記憶トランジスタの直列回路は、前
    記負荷トランジスタに前記不揮発性記憶トランジスタを
    結合した出力ノードと、前記出力ノードに結合された前
    記不揮発性記憶トランジスタに別の不揮発性記憶トラン
    ジスタを直列接続するプログラムノードと、前記負荷ト
    ランジスタのゲート及び前記不揮発性記憶トランジスタ
    のコントロールゲートに共通結合された制御ノードを有
    し、 前記一対の直列回路は、相互に一方の直列回路の出力ノ
    ードが他方の直列回路の制御ノードに接続されたスタテ
    ィックラッチ形態を有し、 双方の直列回路における出力ノードに相補データ線を接
    続し、双方の直列回路における制御ノードに相補書き込
    み制御線を接続して成るものであることを特徴とする請
    求項18記載の半導体装置。
  20. 【請求項20】 前記不揮発性記憶トランジスタは、第
    1導電型の半導体領域に形成された第2導電型のソース
    及びドレインと、前記ソース及びドレインの間のチャネ
    ルの上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜
    上に形成されたフローティングゲートとを有するMIS
    トランジスタと、前記フローティングゲートの延在部分
    の下にゲート絶縁膜を介して形成された第2導電型の半
    導体領域から成るコントロールゲートとから構成されて
    成るものであることを特徴とする18記載の半導体装
    置。
  21. 【請求項21】 前記半導体基板上に、被救済回路と、
    前記被救済回路を代替する救済回路とを含み、前記不揮
    発性記憶回路は、前記救済回路で代替すべき被救済回路
    を特定する救済情報の記憶回路であることを特徴とする
    請求項18記載の半導体装置。
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