JP2001143330A - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体の製造方法

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JP2001143330A
JP2001143330A JP31981399A JP31981399A JP2001143330A JP 2001143330 A JP2001143330 A JP 2001143330A JP 31981399 A JP31981399 A JP 31981399A JP 31981399 A JP31981399 A JP 31981399A JP 2001143330 A JP2001143330 A JP 2001143330A
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manufacturing
substrates
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Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】射出成形により2枚同時に作製された基板を交
互に並べて冷却することより、冷却後の基板の温度を一
定にし、反りや面振れ等の機械的特性のばらつきのない
安定した基板を生産できるようにする。 【解決手段】射出成形装置12により基板202を2枚
同時に作製し、該射出成形後の2枚の基板202を交互
に並べて冷却装置14により冷却する。前記冷却装置1
4は、前記基板202を交互に並べて該基板202に冷
却風を吹き付けながら一方向に搬送する送りネジ機構2
50を有している。また、基板202の成形工程を含む
情報記録媒体の製造方法において、該基板202を2枚
同時に射出成形する1台の射出成形装置12と、情報を
記録するための色素記録層204を形成する4台の色素
溶液塗布機38とを含んで製造ラインを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形によって
基板を製造する工程を含む情報記録媒体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ光により1回限りの情報
の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)として
は、追記型CD(いわゆるCD−R)やDVD−Rなど
があり、従来のCD(コンパクトディスク)の作製に比
べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に市場に供給
できる利点を有しており、最近のパーソナルコンピュー
タなどの普及に伴ってその需要も増している。
【0003】CD−R型の光情報記録媒体の代表的な構
造は、厚みが約1.2mmの透明な円盤状の基板上に有
機色素からなる記録層、金などの金属からなる光反射
層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである
(例えば特開平6−150371号公報参照)。
【0004】また、DVD−R型の光情報記録媒体は、
2枚の円盤状基板(厚みが約0.6mm)をそれぞれの
情報記録面を互いに内側に対向させて貼り合わせた構造
を有し、記録情報量が多いという特徴を有する。
【0005】これら光ディスクの基板は、その材料とし
て、一般に、ポリカーボネイト樹脂やアクリル樹脂が用
いられ、生産性の面から射出成形法や射出圧縮成形法に
より製造される。
【0006】具体的には、射出成形機の固定側金型と可
動側金型との間に型締状態で形成されるキャビティ内に
スタンパを取り付け、前記キャビティ内に溶融樹脂材を
射出することにより、表面にトラッキング用溝やアドレ
ス信号等の情報を表す凹凸が転写された基板が製造され
ることになる。
【0007】1回の射出工程で製造される基板の枚数
は、1枚、若しくは、2枚である。基板を成形した後、
金型から取り出された基板を冷却する方法としては、基
板センタホールを保持するチャックを備えた回転テーブ
ルをいくつか揃え、これら回転テーブル上にそれぞれ基
板を平置きして冷却する方法や、基板を例えばマガジン
内に縦方向に並べて冷却する方法が一般的である。
【0008】CD−R型の光情報記録媒体を製造する場
合、基板を2枚同時に成形し、基板成形後の冷却は独立
のラインで行われている。また、DVD−R型の光情報
記録媒体を製造する場合、貼り合わせる2枚の基板のう
ち1枚は、予めストックされている基板が用いられてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
CD−R型の光情報記録媒体の製造方法では、基板を2
枚同時に成形し、成形された2枚の基板をそれぞれ独立
のラインで冷却しているため、各冷却ライン毎で冷却後
の基板に温度差が生じてしまい、反りや面振れ等が発生
しやすくなり成膜時に性能差が出てしまうという不具合
がある。
【0010】また、従来のDVD−R型の光情報記録媒
体の製造方法では、貼り合わせる2枚の基板は、予めス
トックされている一方の基板と、射出成形後に色素記録
層が形成される他方の基板との間で温度差が生じてしま
い、反りや面振れ等が発生しやすいという不具合があ
る。
【0011】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、射出成形後の2枚の基板の温度をほぼ一
定にし、反りや面振れ等の機械的特性のばらつきのない
安定した基板を生産することができる情報記録媒体の製
造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報記録媒体
の基板を射出成形によって製造する情報記録媒体の製造
方法において、前記色素記録媒体は、前記基板上に少な
くとも情報を記録するための色素記録層を有し、前記基
板を2枚同時に射出成形し、該射出成形後の2枚の基板
を交互に並べて冷却することを特徴とする。これによ
り、冷却後の2枚の基板の温度を一定にすることがで
き、反りや面振れ等の機械的特性のばらつきのない安定
した基板を生産することができる。
【0013】上述の製造方法において、前記基板を2枚
同時に射出成形する1台の成形装置を設置し、前記色素
記録層を形成する4台の色素溶液塗布機を設置して、前
記情報記録媒体を製造する製造ラインを構成してもよ
い。これにより、製造ラインの簡素化を図ることがで
き、設置スペースを縮小することができる。
【0014】さらに、前記射出成形後の基板を支持する
部材としては、前記基板をその板面がほぼ鉛直になるよ
うに縦置きするための送りネジ機構を用いてもよく、前
記基板を平置きするための回転テーブルを用いてもよ
い。また、前記基板をその板面がほぼ鉛直になるように
内部に縦置きするための回転自在な円筒を用いてもよ
く、前記基板を各外周面に吸着するための回転自在な多
角柱を用いてもよい。
【0015】また、本発明は、情報記録媒体の基板を射
出成形によって製造する工程を含む情報記録媒体の製造
方法において、前記基板を2枚同時に射出成形し、同時
に成形された2枚の基板のうちの1枚に色素記録層を形
成した後、これら2枚の基板を貼り合わせることを特徴
とする。これにより、2枚の基板の温度を一定にするこ
とができ、反りや面振れ等の機械的特性のばらつきのな
い安定した情報記録媒体を生産することができる。
【0016】上述の製造方法において、前記基板を2枚
同時に射出成形する1台の成形装置と、色素記録層が形
成される一方の基板の製造ラインには、前記色素記録層
を形成する4台の色素溶液塗布機が設置されていてもよ
い。これにより、製造ラインの簡素化を図ることがで
き、設置スペースを縮小することができる。
【0017】また、前記射出成形後の基板を支持する部
材として、前記基板をその板面がほぼ鉛直になるように
縦置きするための送りネジ機構を用いてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る情報記録媒体
の製造方法を例えばCD−R、DVD−R等の光ディス
クを製造するシステムに適用した3つの実施の形態例
(以下、単に実施の形態に係る製造システムと記す)を
図1〜図17を参照しながら説明する。
【0019】第1の実施の形態に係る製造システム10
は、図1に示すように、射出成形により基板202(図
10A参照)を2枚同時に作製する射出成形装置12
と、射出成形後の該基板202に対して冷却を行う冷却
装置14と、冷却後の該基板202から光ディスクDを
製造する製造部16とを有して構成されている。
【0020】前記射出成形装置12により2枚同時に作
製された前記基板202は、アーム機構18により冷却
装置14に搬送される。前記冷却装置14により冷却さ
れた前記基板202は、製造部16の前段において集積
部22(スタックポール回転台)に設置されているスタ
ックポール20に段積みされて保管される。
【0021】製造部16は、2つの処理部24、26か
ら構成されている。第1の処理部24は、基板202の
一主面上に色素溶液を塗布して乾燥させることにより該
基板202上に色素記録層を形成する色素溶液塗布機構
28と、色素溶液塗布後に色素記録層の欠陥の有無並び
に膜厚の検査を行う検査機構30と、該検査機構30で
の検査結果に応じて基板202を正常品用のスタックポ
ール32あるいはNG用のスタックポール34に選別す
る選別機構36とを有している。前記色素溶液塗布機構
28は、4つの色素溶液塗布機38を有する。
【0022】また、第1の処理部24には、前記スタッ
クポール20に集積された前記基板202を1枚ずつ取
り出して前記色素溶液塗布機構28に搬送するための第
1の搬送機構40と、色素溶液塗布処理を終えた基板2
02を1枚ずつ前記検査機構30に搬送するための第2
の搬送機構42とが設けられている。
【0023】第2の処理部26は、基板202に形成さ
れている色素記録層の光反射率を安定させる目的で該基
板202を乾燥させる乾燥炉44と、該乾燥炉44によ
り光反射率の安定化処理を終えた基板202の色素記録
層上に光反射層をスパッタリングにより形成するスパッ
タ機構46と、光反射層のスパッタリングを終えた基板
202の周縁(エッジ部分)を洗浄するエッジ洗浄機構
48と、エッジ洗浄を終えた基板202の色素記録層上
に対してUV硬化液を塗布するUV硬化液塗布機構50
と、UV硬化液の塗布を終えた基板202を高速に回転
させて基板202上のUV硬化液の塗布厚を均一にする
スピン機構52とを有する。
【0024】また、この第2の処理部26は、UV硬化
液の塗布及びスピン処理を終えた基板202に対して紫
外線を照射することによりUV硬化液を硬化させて基板
202の光反射層上に保護層を形成するUV照射機構5
4と、UV照射された基板202に対して塗布面と保護
層面の欠陥を検査するための欠陥検査機構56と、基板
202に形成されたグルーブ(凹凸)200による信号
特性を検査するための特性検査機構58と、これら欠陥
検査機構56及び特性検査機構58での検査結果に応じ
て基板202を正常品用のスタックポール60あるいは
NG用のスタックポール62に選別するための選別機構
64とを有する。
【0025】また、第2の処理部26には、第1の処理
部24に設置されている正常品用スタックポール32に
積層されている基板202を1枚ずつ乾燥炉44及びス
パッタ機構46に搬送するための第3の搬送機構66
と、光反射層のスパッタリングを終えた基板202をエ
ッジ洗浄機構48に搬送するための第4の搬送機構68
と、エッジ洗浄後の基板202をUV硬化液塗布機構5
0に搬送するための第5の搬送機構70と、UV硬化液
の塗布を終えた基板202をスピン機構52及びUV照
射機構54に搬送するための第6の搬送機構72と、U
V照射を終えた基板202を欠陥検査機構56及び特性
検査機構58に搬送するための第7の搬送機構74とが
設けられている。
【0026】ここで、射出成形により基板202を2枚
同時に成形する射出成形工程と、射出成形後の基板20
2に対して冷却を行う冷却工程について、図2〜図9を
参照しながら説明する。
【0027】射出成形工程は、図2〜図6に示す射出成
形装置12を用いて行われる。この射出成形装置12に
は、図4及び図6に示すように、2枚の基板202を同
時に成形可能な2枚のスタンパと、これら2枚のスタン
パを保持するためのスタンパホルダが設けられる。そし
て、この射出成形装置12は、図2に示すように、樹脂
を金型76内に射出するための射出部78と、金型76
を型締めして該金型76内に供給された樹脂を圧縮成形
する圧縮成形部80とが基台82上に設置されて構成さ
れている。
【0028】射出部78は、投入された成形材料(溶融
樹脂、単に樹脂ともいう)84を一時的に貯溜するため
のホッパー86と、該ホッパー86から供給された成形
材料84を加熱溶融して2本のノズル88a、88b側
に押し出す押出シリンダ90とを有する。この射出成形
装置12では、前記押出シリンダ90として、スクリュ
ー92を用いたスクリュータイプの押出シリンダを採用
している。この押出シリンダ90は、図示しない往復機
構によって圧縮成形部80に対して接近離反するように
移動可能とされている。
【0029】一方、圧縮成形部80は、金型76の固定
型94が着脱自在に取り付けられた固定型側ダイプレー
ト96と、該固定型側ダイプレート96に取り付けられ
た固定型94に対して接近離反する方向に移動可能とさ
れ、かつ、金型76の可動型98が着脱自在に取り付け
られた可動型側ダイプレート100と、該可動型側ダイ
プレート100を水平方向に移動駆動する往復機構10
2とを有して構成されている。
【0030】固定型94は、図3に示すように、可動型
98と対向する面のうち、2枚のスタンパ110a、1
10b(図4中、二点鎖線参照)が取り付けられる面が
鏡面加工されている。また、この固定型94の中央部分
には2枚のスタンパ110a、110bに対応してそれ
ぞれスタンパホルダ112a、112bが設けられ、各
スタンパホルダ112a、112bの中央にはその軸方
向に向かって貫通するスプルブッシュ114a、114
bが設けられている。また、図4に示すように、このス
タンパホルダ112a、112bにおける前記可動型9
8と対向する部分にはスタンパ110a、110bを固
定するためのフック116a、116bが一体に設けら
れている。
【0031】一方、可動型98は、固定型94と対向す
る面のうち、前記スタンパ110a、110bと対向す
る面が鏡面加工されている。また、この可動型98の中
央部分にはパンチ部材120a、120bが摺動自在に
設けられ、更に、可動型98の外周部分にはリング部材
122a、122bが設けられている。このリング部材
122a、122bは、スタンパ110a、110bと
対向する部分に例えば20μm程度のガス逃げとしての
隙間を有し、スタンパ110a、110bの外側で固定
型94と接するように構成されている。
【0032】圧縮成形部80の往復機構102として
は、例えば油等の流体の供給・排気によってピストンを
進退自在とするピストン式往復機構などを使用すること
ができる。往復機構102としてピストン式往復機構を
用いた場合は、図2に示すように、内部において油の供
給・排気によりピストン130が往復運動するシリンダ
部132と、該シリンダ部132を基台82に固定する
ためのフランジ状の固定板134と、固定板134の四
隅と固定型側ダイプレート96の四隅間に架設されたガ
イド軸136とを有して構成することができる。
【0033】前記ピストン130にはピストンロッド1
38の端部が固着され、可動型側ダイプレート100に
は前記ピストンロッド138の他端部が固着されてい
る。また、可動型側ダイプレート100の四隅には前記
ガイド軸136が挿通する4つの貫通孔(図示せず)が
設けられている。
【0034】従って、シリンダ部132への流体の供給
・排気によってピストン130が前方に移動すると、該
ピストン130の移動に伴って可動型側ダイプレート1
00がピストンロッド138により前方に押圧され、こ
れにより可動型98が固定型94に対して接近する方
向、即ち型締めする方向に移動することとなる。反対に
シリンダ部132への流体の供給・排気によってピスト
ン130が後方に移動すると、該ピストン130の移動
に伴って可動型側ダイプレート100がピストンロッド
138により後方に引っ張られ、これにより可動型98
が固定型94に対して離反する方向、即ち型開きする方
向に移動することとなる。
【0035】また、この射出成形装置12は、2枚同時
に成形された光ディスクDの基板202を金型から取り
外すためのアーム機構18を有する。このアーム機構1
8は、図5及び図6に示すように、固定型側ダイプレー
ト96の上面に固定された駆動モータ142と、ほぼL
字状の形状を有し、かつ、その後端部が駆動モータ14
2のモータ軸144に固着されたアーム146とを有す
る。
【0036】そして、このアーム146の先端部には回
転自在な支軸148が設けられ、該支軸148には2方
向に延在する二叉のアーム部材150が固着されてい
る。該アーム部材150の各先端部にはそれぞれ基板2
02を保持するためのチャッキング機構152a、15
2bが設けられている。前記支軸148は図示しない駆
動源に接続されており、その駆動源を駆動させることに
より、前記支軸148が回転し、これにより、アーム部
材150はアーム146に対して回転することになる。
【0037】前記アーム146は、前記駆動モータ14
2の正方向の駆動によって、型開き状態とされた金型7
6内に進入し、駆動モータ142の負方向の駆動によっ
て、金型76から離脱する方向に回転移動するようにな
っている。
【0038】チャッキング機構152a、152bは、
成形された後の基板202を真空吸着によって保持する
吸着パッド154a、154bと、ランナーの部分を挟
み込んで保持するメカチャック156a、156bとを
有する。
【0039】従って、2枚同時に成形された基板202
は、前記吸着パッド154a、154bと、前記メカチ
ャック156a、156bにより、同時に保持されるこ
とになる。
【0040】次に、この製造システム10によって光デ
ィスクDを製造する過程について図7〜図11Bの工程
図も参照しながら説明する。
【0041】まず、射出成形装置12で光ディスクDの
基板202を2枚同時に成形する場合の動作について図
7のシーケンス図を参照しながら説明する。
【0042】成形開始時点t0から型締工程に入り、昇
圧時間T1にかけて往復機構102による前方への昇圧
が行われ、可動型98は固定型94に向かって移動する
ことになる。金型76の型締力が設定値P1になった時
点t1で、型締動作が完了し、金型76の可動型98と
固定型94との間に形成されているキャビティ104
a、104b(図4参照)への溶融樹脂84(図2参
照)の充填動作が開始される。
【0043】この充填動作は、まず、射出部78におい
て、ホッパー86から押出シリンダ90内に成形材料
(樹脂)84が送り込まれる。押出シリンダ90内に送
り込まれた樹脂84は、スクリュー92の溝を通る間に
加熱、溶融され混合される。スクリュー92は、溶融樹
脂84がその溝を通って前進するにつれて後退し、溶融
樹脂84は先頭のバレル158の中に貯溜される。
【0044】バレル158に1回の射出量に十分な2枚
分の溶融樹脂84が貯溜されたとき、スクリュー92が
前進し、これにより溶融樹脂84はノズル88a、88
bを介して金型76内に送り込まれる。金型76内に送
り込まれた溶融樹脂84は、固定型94におけるスプル
ブッシュ114a、114bの湯道(ランナー)115
a、115b(図3参照)を通じてキャビティ104
a、104bに供給される。この射出充填工程において
は、その保持時間T2にかけて予め設定された型締力
(初期型締力P1)が維持され、これによって溶融樹脂
84は前記キャビティ104a、104b内に均一に充
填されることになる。
【0045】所定の保持時間T2の途中から冷却工程に
入るが、前記キャビティ104a、104bへの樹脂充
填直後に、可動型98の中央部分にあるパンチ部材12
0a、120b(図4参照)が固定型94に向かって移
動し、これによって、成形された基板202の内径部分
が切断される(内径切断工程)。
【0046】冷却工程は、所定の保持時間T2の終了時
点t2から時間T3において型締力を前記初期型締力P
1から該初期型締力P1よりも低い第2型締力P2に切
り換える第1の切換工程と、第2型締力P2となった時
点t3から所定の時間T4(第2の型締時間)において
当該第2型締力P2を維持させる第2の型締工程と、第
2の型締時間T4が終了した時点t4から時間T5にお
いて型締力を前記第2型締力P2から該第2型締力P2
よりも低い第3の型締力P3に切り換える第2の切換工
程と、第3の型締力P3となった時点t5から所定の時
間T6(第3の型締時間)において当該第3の型締力P
3を維持させる第3の型締工程とを有する。
【0047】この冷却工程での各工程を経ることによっ
て、前記充填動作によりキャビティ104a、104b
内に充填された溶融樹脂84が固化されることになる。
この時点で、基板202の一主面に、スタンパ110
a、110bに形成されている凹凸が転写され、螺旋状
あるいは同心円状のグルーブ200が形成されることに
なる。
【0048】第3の型締時間T6が終了した時点t6
で、型開き工程に入り、所定の型開き時間T7において
往復機構102による後方への昇圧が行われ、可動型9
8は固定型94から離反する方向に移動することにな
る。金型76の型締力が0となった時点t7から所定時
間経過後に、アーム機構18(図5及び図6参照)にお
ける駆動モータ142の正方向の駆動によってアーム1
46の先端部分が金型76内に進入し、2枚同時に成形
された基板202の板面が吸着パッド154a、154
bを介して保持されると同時に、メカチャック156
a、156bによってランナー部分が保持される。基板
202のチャッキングが完了した時点で、駆動モータ1
42の負方向の駆動によってアーム146が元の位置に
戻ることになるが、このアーム146の復帰動作の間
に、メカチャック156a、156bによるランナー部
分の保持が解除されて、該ランナー部分が回収箱(図示
せず)に回収され、内径を有する円盤状の基板202が
次の工程に搬送されることになる。
【0049】ここで、前記基板202の材料としては、
例えばポリカーボネート、ポリメタルメタクリレート等
のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体
等の塩化ビニル系樹脂などを挙げることができ、所望に
よりそれらを併用してもよい。上記の材料の中では、耐
湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネー
トが好ましい。
【0050】また、この第1の実施の形態では、基板2
02でのグルーブ200の深さが175nm、グルーブ
200の幅が500nmのスタンパ110a、110b
を使用している。この場合、グルーブ200の溝が深く
なると、離型不良や転写不良が発生し易くなり、基板2
02でのグルーブ200の幅が広くなると、転写不良が
発生し易くなる。
【0051】この射出成形において適用されるグルーブ
200は、深さが80nm〜250nm、幅が200n
m〜800nmであり、好ましくは深さが110nm〜
220nm、幅が300nm〜700nm、更に好まし
くは深さが130nm〜200nm、幅が400nm〜
600nmであるとよい。なお、グルーブ200の溝を
深くする場合は、型締力を上げる必要がある。
【0052】上述の一連の動作が繰り返されることによ
って、基板202が2枚同時に成形されることになる。
【0053】次に、冷却工程は、図8に示す冷却装置1
4を用いて行われる。この冷却装置14は、2枚同時に
射出成形された基板202を交互に縦向きにした状態で
一方向に搬送する送りネジ機構250と、送りネジ機構
250にて一方向に搬送された基板202を1枚ずつ取
り出してスタックポール20に重ねる搬送機構252
と、送りネジ機構250にて搬送過程にある基板202
に対して冷却風を吹き付ける冷却風発生機254と、こ
れら各種装置を外部の環境と遮断するための筐体256
とを有して構成されている。
【0054】送りネジ機構250は、図9の拡大図に示
すように、3本の送りネジ170a〜170cがそれぞ
れ平行に回転自在に張設されて構成され、各送りネジ1
70a〜170cは、それぞれのネジ溝172に基板2
02の外周部分が接触するように配されている。そし
て、各送りネジ170a〜170cが図示しない駆動モ
ータによりそれぞれ一方向に回転することによって、送
りネジ機構250に配列された複数枚の基板202は、
前記送りネジ機構250の排出位置S2に向かって搬送
され、排出位置S2に到達した基板202は、搬送機構
252によって送りネジ機構250から取り出されてス
タックポール20に順番に重ねられる。
【0055】この送りネジ機構250による基板202
の搬送は、例えばACモータによる連続搬送や、パルス
モータによる間欠送りなどが考えられる。この第1の実
施の形態では、間欠送りを採用している。
【0056】また、この第1の実施の形態においては、
図9に示すように、送りネジ機構250に投入される基
板202の配列ピッチ(隣接する基板202の間隔)L
は、基板202の厚みの6倍以上の寸法に設定されてい
る。本例では、前記配列ピッチLを基板202の厚み
(1.2mm)の10倍程度、即ち、約12mmに設定
した。
【0057】冷却風発生機254は、送りネジ機構25
0の側面を仕切る側板190の上端に取り付けられ、送
りネジ機構250の基板投入位置S1から10枚分の基
板202に冷却風があたるように、設置角度や羽根の長
さ等が設定されている。この冷却風発生機254の前記
側板190の上端への取り付けにおいては、例えば蝶番
を有する締結部材を用いれば、冷却風発生機254の設
置角度を容易に変更することができる。
【0058】一方、図8に示す筐体256は、例えばガ
ラス張りで構成され、内部に収容された各種装置を外部
の環境と遮断できるようになっている。この筐体256
の上部には高性能充填層フィルタ(HEPAフィルタ)
258が設置され、該筐体256の下部には排気ダクト
260が設置されており、該HEPAフィルタ258か
ら清浄な空気が筐体256の内部全体に吹き付けられる
ようになっている。
【0059】また、この冷却装置14の筐体256内
は、温度制御が行われ、色素を塗布するときとほぼ同じ
温度(例えば約23℃±0.3℃)に設定されている。
【0060】次に、この冷却装置14の動作について説
明する。まず、射出成形装置12で基板202が2枚同
時に成形されると、金型76が型開き状態とされ、この
段階で、アーム機構18におけるチャキング機構152
a、152bにより金型76内から2枚の基板202が
同時に真空吸着により取り出される。その後、前記アー
ム146が送りネジ機構250の基板投入位置S1に向
かって回転される。
【0061】送りネジ機構250の基板投入位置S1に
投入された基板202は、該送りネジ機構250の3本
の送りネジ170a〜170cにおけるそれぞれ対応す
るネジ溝172に接触するように交互に縦向きに載置さ
れる。
【0062】ここで、交互に載置するとは、最初、チャ
ッキング機構152bに保持されている基板202が送
りネジ機構250に投入され、続いて、前記アーム14
6に設けられている前記支軸148が図示しない駆動源
により回転されて、チャッキング機構152aに保持さ
れている基板202が送りネジ機構250に投入される
ことになる。送りネジ機構250に基板202を投入す
るときは、送りネジ機構250における基板202の間
欠送りの停止時間において行われ、常に上述の順番通り
に投入されていく。
【0063】送りネジ機構250に投入された複数枚の
基板202は、3本の送りネジ170a〜170cの回
転によって該送りネジ機構250の排出位置S2に向か
って順次搬送される。
【0064】この送りネジ機構250による搬送とHE
PAフィルタ258を通過した上方からの清浄な空気の
流通によって、基板202は徐々に冷却されることにな
る。このとき、基板202の配列ピッチLが密である
と、隣接する基板202間に蓄熱が生じ、基板202間
における内外周での温度差が大きくなってしまうという
問題がある。
【0065】しかし、この第1の実施の形態では、基板
202の配列ピッチLを基板202の厚みの6倍以上
(この実施の形態では10倍程度)の寸法に設定してい
るため、基板202間に清浄な空気が効率よく流通し、
しかも、隣接する基板202からの輻射熱による影響も
少なくなり、基板202における内外周での温度差を小
さくすることができる。
【0066】更に、この第1の実施の形態では、冷却風
発生機254からの冷却風を基板202に吹き付けるよ
うにしているため、基板202を効率よく冷却すること
ができ、冷却のための搬送経路を長くする必要がなくな
り、冷却装置14のコンパクト化を実現させることがで
きる。
【0067】そして、3本の送りネジ170a〜170
cによってそれぞれ間欠送りされる複数枚の基板202
のうち、排出位置S2に到達した基板202は、搬送の
停止期間に、前記搬送機構252によって該送りネジ機
構250から取り出されて、スタックポール20に向か
って搬送され、更に、該スタックポール20に積層され
ている基板202上に重ねられる。
【0068】このように、第1の実施の形態に係る基板
202の作製方法においては、2枚同時に射出成形され
た基板202をその板面がほぼ鉛直に沿うように交互に
縦置きとし、基板202の配列ピッチLを該基板202
の厚みの6倍以上の寸法とし、これら基板202に対し
て冷却風をあてるようにしたので、基板202を迅速
に、かつ、基板202の内外周で温度差が発生しないよ
うに冷却することができる。
【0069】即ち、基板202を縦方向に交互に並べる
方法を採用することにより、基板202の外周側と内周
側の冷却速度を一定にすることができ、反りや面振れ等
の機械的特性のばらつき等のない安定した基板202を
生産することができる。これは、光情報記録媒体の特性
の向上につながる。
【0070】ここで、好ましい態様について説明する。
まず、基板202の配列ピッチLは、基板202の厚さ
の6倍以上の寸法が好ましく、更に好ましくは8倍以上
であるとよい。また、基板202の配列ピッチLの上限
としては基板202の厚みの100倍以下の寸法が好ま
しく、更に好ましくは50倍以下、最も好ましくは30
倍以下であるとよい。
【0071】ところで、基板202に対する冷却が外内
周で均一に進まないと、局所的な反りが発生して品質
上、問題となる。冷却中に基板202を支持している部
材(この例では、送りネジ170a〜170c)の熱伝
導率が高いと、接触部分近辺だけの温度が急激に低減し
て、その部分と他の部分との温度差のために局所的な反
りが発生するおそれがある。これを防止するためには、
前記基板202を支持する部材(送りネジ170a〜1
70c)は樹脂製であることが好ましい。樹脂の材質と
しては、機械加工できるものであれば何でもよいが、ポ
リアセタールが好ましい。
【0072】基板202を搬送する機構としては、第1
の実施の形態に示すように、前記基板202を一方向に
搬送するための送りネジ機構250を用いることが好ま
しい。従来から用いられているマガジン方式も考えられ
るが、マガジン方式で基板202を一方向に搬送する場
合は、基板202をマガジン内に収容させる際に、基板
202の収容位置を毎回異ならせたり、マガジンを少し
ずつ動かす必要があり、これは、可動部分が増え、ゴミ
が発生する原因となる。
【0073】一方、送りネジ機構250では、送りネジ
170a〜170cを回転させるだけで基板202が一
方向に搬送されるため、上述のような可動部分の増加は
なく、ゴミの発生も少なくなる。
【0074】基板202を搬送する機構として、送りネ
ジ機構250を用いた場合は、該送りネジ機構250の
うち、基板202と接触する部分が滑りやすい関係にあ
ることが好ましい。また、常時、基板202を滑らせる
ことになるため、送りネジ機構250のうち、基板20
2と接触する部分や基板202自体も摩耗したりけずれ
たりしない材質が好ましい。摩耗したりけずれたりする
と、その際に発生したゴミが基板202に付着し、基板
202上に記録層を形成したときに、記録層上の欠陥と
なり、エラー発生の原因となるからである。
【0075】滑りやすく、けずれにくい材質としては、
自己潤滑性のある材質が好ましい。また、基板202の
材質と強度が大きく異ならない材質が好ましい。これら
の条件を満足する材料としては、上述したポリアセター
ルが挙げられる。
【0076】前記送りネジ機構250によって基板20
2を間欠送りする場合に、間欠送りのピッチ時間は1秒
〜60秒であることが好ましい。このピッチ時間が長す
ぎると、例えば最後に縦置きされた基板202は、その
周囲の温度分布が悪い状況で長時間保持されることにな
り、基板202の不要な反りの原因となる。他方、前記
ピッチ時間が短すぎると、冷却が十分に進まず、これも
不要な反りの原因となる。
【0077】従って、前記ピッチ時間としては、長くと
も60秒以下、好ましくは30秒以下、最も好ましくは
15秒以下であるとよく、短くとも1秒以上、好ましく
は2秒以上、最も好ましくは3秒以上であるとよい。
【0078】また、前記送りネジ機構250によって基
板202を一方向に搬送する際に、前記基板202を回
転させるようにしてもよい。この場合、冷却風が満遍な
く基板202に吹き付けられることから、基板202の
内外周での温度差をより小さくすることができる。
【0079】また、各基板202に対する冷却時間とし
ては3分以上が好ましく、更に好ましくは4分以上、最
も好ましくは6分以上であるとよい。
【0080】射出成形直後は基板202の温度が高温と
なっているため、そのまま基板202を送りネジ機構2
50の3本の送りネジ170a〜170c間に縦置きし
た場合、これら送りネジ170a〜170cが変形して
しまうおそれがある。そのため、射出成形の型開きから
基板202を縦置きにするまでの時間としては1秒以
上、好ましくは2秒以上、最も好ましくは3秒以上経っ
てから縦置きするとよい。また、前記基板202の温度
が115℃以下、好ましくは105℃以下、最も好まし
くは95℃以下になってから縦置きするとよい。
【0081】特に、第1の実施の形態では、射出成形装
置12から射出成形直後の基板202をアーム機構18
のアーム146によって2枚同時に取り出した後、前記
送りネジ機構250の基板投入位置S1に投入するよう
にしているため、射出成形の型開きから基板202を縦
置きにするまでの時間として1秒以上を容易に確保で
き、また、基板202の温度が115℃以下となった段
階で前記送りネジ機構250に縦置きすることができ
る。
【0082】ところで、冷却風に塵埃が含まれている
と、これが基板202に付着して記録媒体の欠陥となる
おそれがある。特に、色素を含有する記録層を例えばス
ピンコートで形成する場合、ゴミの存在が大きな欠陥を
もたらす要因となるため、特に注意が必要であるが、基
板202が帯電していなければゴミが付着する確率は低
くなる。そこで、前記基板202を除電しながら該基板
202に対して冷却風をあてることが好ましい。
【0083】また、冷却風として、クリーンフィルタを
通過した清浄な空気を直接用いることが好ましい。ま
た、除電のために除電バーを設けたり、除電風発生機
(冷却風発生機254が兼用)によって除電風をあてる
ことが好ましい。基板202にあてる空気のすべてを除
電風にせずに、一部だけ除電風にしても効果がある。例
えば第1の実施の形態において、冷却風発生機254か
らの冷却風と、HEPAフィルタ258からの清浄な空
気のうち、冷却風を除電風としてもよい。
【0084】次に、冷却された後の基板202の処理工
程について図10A〜図11Bの工程図も参照しながら
説明する。
【0085】スタックポール20に積載された基板20
2は、図10Aに示すように、一主面にトラッキング用
溝又はアドレス信号等の情報を表すグルーブ(凹凸)2
00が形成されており、該基板202は、第1の搬送機
構40により1枚ずつ順次色素溶液塗布機構28に搬送
される。
【0086】色素溶液塗布機構28に搬送された基板2
02は、その一主面上に色素溶液が塗布された後、高速
に回転されて塗布液の厚みが均一にされて、乾燥処理が
施される。これによって、図10Bに示すように、基板
202の一主面上に色素記録層204が形成されること
になる。
【0087】なお、色素溶液としては色素を適当な溶剤
に溶解した色素溶液が用いられる。色素溶液中の色素の
濃度は一般に0.01〜15重量%の範囲にあり、好ま
しくは0.1〜10重量%の範囲、特に好ましくは0.
5〜5重量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3重量%
の範囲にある。
【0088】色素記録層204に用いられる色素は特に
限定されない。使用可能な色素の例としては、シアニン
系色素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノキサリン
系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレ
ニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなど
の金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノ
ン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系
色素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色
素、オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウ
ム系色素及びニトロソ化合物を挙げることができる。こ
れらの色素のうちでは、シアニン系色素、フタロシアニ
ン系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色
素、オキソノール系色素及びイミダゾキノキサリン系色
素が好ましい。
【0089】色素記録層204を形成するための塗布剤
の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテー
トなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロル
メタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの
塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;
シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、
エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,
2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなどの
フッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエー
テル類などを挙げることができる。
【0090】前記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮し
て単独または二種以上を適宜併用することができる。好
ましくは、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロ
パノールなどのフッ素系溶剤である。なお、色素溶液中
には、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよい
し、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして潤滑
剤など各種の添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
【0091】退色防止剤の代表的な例としては、ニトロ
ソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩
を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平
2−300288号、同3−224793号、及び同4
−146189号等の各公報に記載されている。
【0092】結合剤の例としては、ゼラチン、セルロー
ス誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機
高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・
ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹
脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポ
キシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・
ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物な
どの合成有機高分子を挙げることができる。
【0093】結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量
は、色素100重量部に対して、一般に20重量部以下
であり、好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5
重量部以下である。
【0094】なお、色素記録層204が設けられる側の
基板202の表面に、平面性の改善、接着力の向上およ
び色素記録層204の変質防止などの目的で、下塗層を
設けてもよい。
【0095】下塗層の材料としては例えば、ポリメチル
メタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、
スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ
ール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニ
ルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、
ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子
物質、およびシランカップリング剤などの表面改質剤を
挙げることができる。
【0096】下塗層は、前記物質を適当な溶剤に溶解ま
たは分散して色素溶液を調整した後、この色素溶液をス
ピンコート、ディップコート、エクストルージョンコー
トなどの塗布法を利用して基板表面に塗布することによ
り形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.0
05〜20μmの範囲、好ましくは0.01〜10μm
の範囲で設けられる。
【0097】色素記録層204が形成された基板202
は、第2の搬送機構42により検査機構30に搬送さ
れ、基板202の欠陥の有無や色素記録層204の膜厚
の検査が行われる。この検査は、基板202の裏面から
光を照射してその光の透過状態を例えばCCDカメラで
画像処理することによって行われる。この検査機構30
での検査結果は次の選別機構36に送られる。
【0098】上述の検査処理を終えた基板202は、そ
の検査結果に基づいて選別機構36によって正常品用の
スタックポール32か、NG用のスタックポール34に
搬送選別される。
【0099】正常品用のスタックポール32に所定枚数
の基板202が積載された段階で、第3の搬送機構66
が作動し、該スタックポール32から1枚ずつ基板20
2を取り出して、乾燥炉44に搬送する。前記乾燥炉4
4に搬送された基板202は、該乾燥炉44の中で乾燥
されることにより該基板202に形成されている色素記
録層204の光反射率が安定し、その後、同じく第3の
搬送機構66を介して次のスパッタ機構46に搬送され
る。
【0100】第1の実施の形態において、前記乾燥炉4
4による前記基板202の乾燥処理条件は、温度が80
℃、時間が20分に管理されている。
【0101】スパッタ機構46に投入された基板202
は、図10Cに示すように、その一主面中、周縁部分
(エッジ部分)206を除く全面に光反射層208がス
パッタリングによって形成される。
【0102】光反射層208の材料である光反射性物質
はレーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例と
しては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、N
b、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、
Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、A
u、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、T
e、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属ある
いはステンレス鋼を挙げることができる。
【0103】これらのうちで好ましいものは、Cr、N
i、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼で
ある。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは
二種以上を組み合わせて用いてもよく、または合金とし
て用いてもよい。特に好ましくはAgもしくはその合金
である。
【0104】光反射層208は、例えば、前記光反射性
物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティン
グすることにより色素記録層204上に形成することが
できる。光反射層208の層厚は、一般的には10〜8
00nmの範囲、好ましくは20〜500nmの範囲、
更に好ましくは50〜300nmの範囲に設けられる。
【0105】光反射層208が形成された基板202
は、第4の搬送機構68により次のエッジ洗浄機構48
に搬送され、図11Aに示すように、基板202の一主
面中、エッジ部分206が洗浄されて、該エッジ部分2
06に形成されていた色素記録層204が除去される。
【0106】その後、基板202は、第5の搬送機構7
0によりUV硬化液塗布機構50に搬送され、基板20
2の一主面の一部分にUV硬化液が滴下される。その
後、基板202は、第6の搬送機構72により次のスピ
ン機構52に搬送され、高速回転されることにより、基
板202上に滴下されたUV硬化液の塗布厚が基板20
2の全面において均一にされる。
【0107】第1の実施の形態においては、前記光反射
層208の成膜後から前記UV硬化液の塗布までの時間
が2秒以上、5分以内となるように時間管理されてい
る。
【0108】その後、基板202は、前記第6の搬送機
構72により次のUV照射機構54に搬送され、基板2
02上のUV硬化液に対して紫外線が照射される。これ
によって、図11Bに示すように、基板202の一主面
上に形成された色素記録層204と光反射層208を覆
うようにUV硬化樹脂による保護層210が形成されて
光ディスクDとして構成されることになる。
【0109】保護層210は、色素記録層204などを
物理的及び化学的に保護する目的で光反射層208上に
設けられる。保護層210は、基板202の色素記録層
204が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高め
る目的で設けることができる。保護層210で使用され
る材料としては、例えば、SiO、SiO2 、MgF
2 、SnO2 、Si34 等の無機物質、及び熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機物
質を挙げることができる。
【0110】保護層210は、例えば、プラスチックの
押出加工で得られたフイルムを接着剤を介して光反射層
208上及び/または基板202上にラミネートするこ
とにより形成することができる。あるいは保護層210
を真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設け
てもよい。また、保護層210が熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して色素
溶液を調整したのち、この色素溶液を塗布し、乾燥する
ことによっても形成することができる。
【0111】保護層210がUV硬化性樹脂の場合に
は、上述したように、そのまま、もしくは適当な溶剤に
溶解して色素溶液を調整したのちこの色素溶液を塗布
し、UV光を照射して硬化させることによって形成する
ことができる。これらの色素溶液中には、更に帯電防止
剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応
じて添加してもよい。保護層210の層厚は一般には
0.1〜100μmの範囲で設けられる。
【0112】その後、光ディスクDは、第7の搬送機構
74により次の欠陥検査機構56と特性検査機構58に
搬送され、色素記録層204の面と保護層210の面に
おける欠陥の有無や光ディスクDの基板202に形成さ
れたグルーブ200による信号特性が検査される。これ
らの検査は、光ディスクDの両面に対してそれぞれ光を
照射してその反射光を例えばCCDカメラで画像処理す
ることによって行われる。これらの欠陥検査機構56及
び特性検査機構58での各検査結果は次の選別機構64
に送られる。
【0113】上述の欠陥検査処理及び特性検査処理を終
えた光ディスクDは、各検査結果に基づいて選別機構6
4によって正常品用のスタックポール60、あるいはN
G用のスタックポール62に搬送選別される。
【0114】正常品用のスタックポール60に所定枚数
の光ディスクDが積載された段階で、該スタックポール
60が第2処理部26から取り出されて図示しないラベ
ル印刷工程に投入される。
【0115】ここで、第1の実施の形態に係る製造シス
テム10における冷却装置14において、2枚同時に成
形された基板202を搬送する搬送機構の変形例を図1
2〜図14を参照しながら説明する。
【0116】第1の変形例は、図12に示すように、基
板202を平置きするための回転テーブル型の搬送機構
である。図示の例では、2枚同時に成形された基板20
2が、回転テーブル300のテーブル面302上にそれ
ぞれ交互に平置きされていく例を示している。前記回転
テーブル300の中心軸304は、図示しない駆動モー
タの回転軸に直結されている。
【0117】従って、前記駆動モータが駆動することに
より前記回転テーブル300が回転し、テーブル面30
2に平置きされている複数の基板202が一方向に搬送
されることになる。
【0118】第2の変形例は、図13に示すように、基
板202をその板面がほぼ鉛直になるように内部に縦置
きするための円筒型の搬送機構である。円筒306内に
は複数の仕切板が設置されており、該仕切板の間に前記
基板202をその板面がほぼ鉛直になるように内部に縦
置きする。前記円筒306の中心軸308は、図示しな
い駆動モータの回転軸に直結されている。
【0119】この場合も、2枚同時に成形された基板2
02が、前記円筒306内にそれぞれ交互に縦置きされ
る。従って、前記駆動モータが駆動することにより前記
円筒306が回転し、内部に縦置きされている複数の基
板202が一方向に搬送されることになる。
【0120】第3の変形例は、図14に示すように、基
板202を各外周面に真空吸着するための七角柱型の搬
送機構である。七角柱310の各外周面は図示しない真
空装置に接続されており、該真空装置が作動することに
より、この七角柱310の外周面に複数の基板202を
真空吸着することができる。
【0121】この場合も、2枚同時に成形された基板2
02が、前記七角柱310の外周面にそれぞれ交互に真
空吸着される。また、前記七角柱310の中心軸312
は、図示しない駆動モータの回転軸に直結されている。
従って、前記駆動モータが駆動することにより前記七角
柱310が回転し、外周面に真空吸着されている複数の
基板202が一方向に搬送されることになる。
【0122】この第1〜第3の変形例は、後述する第2
及び第3の実施の形態に係る製造システム510、61
0においても用いることができる。
【0123】次に、第2の実施の形態に係る製造システ
ム510の構成について図15を参照しながら説明す
る。なお、この第2の実施の形態に係る製造システム5
10において、上述した第1の実施の形態に係る製造シ
ステム10を構成する機構及び部材と同一の構成要素に
ついては、同じ参照符号を付し、その詳細な説明を省略
する。
【0124】この第2の実施の形態に係る製造システム
510は、第1の実施の形態に係る製造システム10と
ほぼ同様の構成を有するが、集積部22と製造部16と
が離されている点と、第1の処理部24と第2の処理部
26とが離されている点で異なる。
【0125】そして、第2の実施の形態に係る製造シス
テム510は、図15に示すように、製造部16の前段
において集積部22に設置されているスタックポール2
0に所定枚数の基板202が積載された段階で、該スタ
ックポール20が該集積部22から取り出されて第1の
処理部24に搬送され、該第1の処理部24におけるス
タックポール収容部539に収容される。この搬送は、
台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うよ
うにしてもよい。
【0126】また、第1の処理部24に設けられている
第2の集積部544に設置されている正常品用スタック
ポール32に所定枚数の基板202が積載された段階
で、該スタックポール32は該第2の集積部544から
取り出されて、第2の処理部26に搬送され、該第2の
処理部26におけるスタックポール収容部545に収容
される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の
自動搬送装置で行うようにしてもよい。
【0127】次に、第3の実施の形態に係る製造システ
ム610の構成について図16及び図17を参照しなが
ら説明する。この第3の実施の形態に係る製造システム
610において、上述した第1の実施の形態に係る製造
システム10を構成する機構及び部材と同一の構成要素
については、同じ参照符号を付し、その詳細な説明は省
略する。
【0128】第3の実施の形態に係る製造システム61
0は、図16に示すように、射出成形後の2枚の基板2
02に対してそれぞれ独立に製造処理を行う第1及び第
2の製造ライン612、614と、第1及び第2の製造
ライン612、614においてそれぞれ独立に処理され
た2枚の基板202を情報記録面が内側に対向するよう
に貼り合わせる貼り合わせ機構616とを有して構成さ
れている。
【0129】第2の製造ライン614は、集積部22
(スタックポール回転台)に設置されているスタックポ
ール20に集積された基板202を1枚ずつ取り出して
スパッタ機構46に搬送するための第8の搬送機構61
8を有する。
【0130】また、第1及び第2の製造ライン612、
614の後段には、該第1の製造ライン612により製
造処理を終えた基板202と、該第2の製造ライン61
4により製造処理を終えた基板202とを前記貼り合わ
せ機構616に搬送するための第9の搬送機構620が
設けられている。
【0131】次に、第3の実施の形態に係る製造システ
ム610の製造過程について説明する。
【0132】射出成形装置12により2枚同時に作製さ
れた基板202は、アーム機構18により、第1の製造
ライン612と第2の製造ライン614とに別々に搬送
される。
【0133】前記第1の製造ライン612に搬送された
基板202は、色素記録層を形成する工程を含む製造処
理を施される。前記第2の製造ライン614に搬送され
た基板202は、色素記録層を形成する工程を含まない
製造処理を施される。
【0134】その後、第1の製造ライン612により製
造処理を終えた基板202(図11B参照)と、第2の
製造ライン614により製造処理を終えた基板202
(図17参照)とが第9の搬送機構620を介して前記
貼り合わせ機構616に搬送され、各基板202がその
情報記録面をそれぞれ内側に対向して貼り合わされるこ
とにより、情報記録媒体が形成される。前記貼り合わせ
機構616により貼り合わされた2枚の基板202は、
その後、図示しないラベル印刷工程に投入される。
【0135】従って、第3の実施の形態に係る製造シス
テム610では、射出成形により基板202を2枚同時
に成形し、同時に成形された2枚の基板202のうちの
1枚のみに色素記録層を形成した後、これら2枚の基板
202を貼り合わせることより、2枚の基板202の温
度をほぼ一定にすることができ、反りや面振れ等の機械
的特性のばらつきのない安定した情報記録媒体を生産す
ることができる。しかも、情報記録媒体の歩留まりも向
上させることができる。
【0136】なお、この発明に係る情報記録媒体の製造
方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を
逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろ
んである。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る情報
記録媒体の製造方法によれば、射出成形後の基板の温度
を一定にし、反りや面振れ等の機械的特性のばらつきの
ない安定した基板を生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る製造システムを示す構
成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る基板の作製方法の射出
成形工程で使用される射出成形装置を示す構成図であ
る。
【図3】前記射出成形装置の金型の部分を拡大して示す
縦断面図である。
【図4】前記射出成形装置におけるスタンパの取付部分
の構成を拡大して示す縦断面図である。
【図5】前記射出成形装置に取り付けられる基板取出機
構を示す構成図である。
【図6】前記基板取出機構の動作を示す説明図である。
【図7】前記射出成形装置の動作を示すシーケンス図で
ある。
【図8】第1の実施の形態に係る基板の作製方法の冷却
工程で使用される冷却装置を示す構成図である。
【図9】冷却装置の筐体内に設置される各種装置の構成
を示す拡大説明図である。
【図10】図10Aは基板にグルーブを形成した状態を
示す工程図であり、図10Bは基板上に色素記録層を形
成した状態を示す工程図であり、図10Cは基板上に光
反射層を形成した状態を示す工程図である。
【図11】図11Aは基板のエッジ部分を洗浄した状態
を示す工程図であり、図11Bは基板上に保護層を形成
した状態を示す工程図である。
【図12】第1の実施の形態に係る基板の作製方法の冷
却工程で使用される冷却装置内の搬送機構の第1の変形
例を示す拡大説明図である。
【図13】第1の実施の形態に係る基板の作製方法の冷
却工程で使用される冷却装置内の搬送機構の第2の変形
例を示す拡大説明図である。
【図14】第1の実施の形態に係る基板の作製方法の冷
却工程で使用される冷却装置内の搬送機構の第3の変形
例を示す拡大説明図である。
【図15】第2の実施の形態に係る製造システムを示す
構成図である。
【図16】第3の実施の形態に係る製造システムを示す
構成図である。
【図17】基板上に光反射層及び保護層を形成した状態
を示す工程図である。
【符号の説明】
10、510、610…製造システム 12…射出成形装置 14…冷却装置 38…色素溶液塗布機 250…送りネジ機
構 202…基板 300…回転テーブ
ル 306…円筒 310…七角柱 616…貼り合わせ機構 D…光デイスク

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録媒体の基板を射出成形によって製
    造する情報記録媒体の製造方法において、 前記情報記録媒体は、前記基板上に少なくとも情報を記
    録するための色素記録層を有し、 前記基板を2枚同時に射出成形し、前記射出成形後の2
    枚の基板を交互に並べて冷却することを特徴とする情報
    記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記基板を2枚同時に射出成形する1台の成形装置と、 前記色素記録層を形成する4台の色素溶液塗布機とで製
    造ラインを構成することを特徴とする情報記録媒体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記射出成形後の基板を支持する部材として、前記基板
    をその板面がほぼ鉛直になるように縦置きするための送
    りネジ機構が用いられることを特徴とする情報記録媒体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記射出成形後の基板を支持する部材として、前記基板
    を平置きするための回転テーブルが用いられることを特
    徴とする情報記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項2記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記射出成形後の基板を支持する部材として、前記基板
    をその板面がほぼ鉛直になるように内部に縦置きするた
    めの回転自在な円筒が用いられることを特徴とする情報
    記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項2記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記射出成形後の基板を支持する部材として、前記基板
    を各外周面に吸着するための回転自在な多角柱が用いら
    れることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】情報記録媒体の基板を射出成形によって製
    造する工程を含む情報記録媒体の製造方法において、 前記基板を2枚同時に射出成形し、同時に成形された2
    枚の基板のうちの1枚に色素記録層を形成した後、これ
    ら2枚の基板を貼り合わせることを特徴とする情報記録
    媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記基板を2枚同時に射出成形する1台の成形装置を設
    置し、 色素記録層が形成される一方の基板の製造ラインに、前
    記色素記録層を形成する4台の色素溶液塗布機を設置し
    て前記情報記録媒体を製造することを特徴とする情報記
    録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の情報記録媒体の製造方法に
    おいて、 前記射出成形後の基板を支持する部材として、前記基板
    をその板面がほぼ鉛直になるように縦置きするための送
    りネジ機構が用いられることを特徴とする情報記録媒体
    の製造方法。
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