JPH10317590A - 太陽電池一体型瓦およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池一体型瓦およびその製造方法

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JPH10317590A
JPH10317590A JP9124522A JP12452297A JPH10317590A JP H10317590 A JPH10317590 A JP H10317590A JP 9124522 A JP9124522 A JP 9124522A JP 12452297 A JP12452297 A JP 12452297A JP H10317590 A JPH10317590 A JP H10317590A
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solar cell
alkali metal
tile
slurry
mold
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JP9124522A
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Jun Sugita
循 杉田
Jun Senda
純 千田
Satoshi Tanaka
聡 田中
Satoru Fujii
哲 藤井
Noriaki Shibuya
典明 渋谷
Tomoshige Tsutao
友重 蔦尾
Yoichi Ikemoto
陽一 池本
Hiroshi Akamatsu
博 赤松
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sharp Corp
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02SGENERATION OF ELECTRIC POWER BY CONVERSION OF INFRARED RADIATION, VISIBLE LIGHT OR ULTRAVIOLET LIGHT, e.g. USING PHOTOVOLTAIC [PV] MODULES
    • H02S20/00Supporting structures for PV modules
    • H02S20/20Supporting structures directly fixed to an immovable object
    • H02S20/22Supporting structures directly fixed to an immovable object specially adapted for buildings
    • H02S20/23Supporting structures directly fixed to an immovable object specially adapted for buildings specially adapted for roof structures
    • H02S20/25Roof tile elements
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根上に設置するための架台が不要で、短工
期化および低コスト化が可能であり、しかも瓦基材と太
陽電池の両方に不具合が生じないようにする。 【解決手段】 型10内に太陽電池モジュール1を設置
して、フライアッシュと、アルカリ金属水酸化物および
アルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方と、水とを主成分
として含む無機質配合物からなるスラリー11を型10
内に流し込む。このとき、太陽電池モジュール1の受光
面にはスラリー11が触れない状態にしておく。その
後、硬化させることにより、太陽電池モジュール1が瓦
基材の表層部に埋設された太陽電池一体型瓦が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根瓦として用い
られる、一体成型により太陽電池または太陽電池モジュ
ールを瓦基材の表層部に埋め込んだ太陽電池一体型瓦お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述した太陽電池モジュールは、以下の
ような構成となっている。例えば、結晶系シリコンから
なる太陽電池48個を1ユニットとして直列接続した素
子列が、光照射面側にある強化ガラスと裏面側にある保
護フィルムとの間に、エチレンビニルアセテート(EV
A)等の結着樹脂を介して固定された構造になってい
る。この保護フィルムは、ポリビニルフルオライドフィ
ルムの間にアルミニウムフィルムを挟んだ複合材料から
なる。
【0003】電極端子の取り出しは、裏面の保護フィル
ムの一部に穴あけ加工を施し、この穴よりリード線を外
部に引き出すことにより行われ、その部分には通常1個
の端子ボックスが設置される。
【0004】このような構成の太陽電池モジュールを屋
根に設置する場合、屋根の上に架台を設け、その架台に
対して太陽電池モジュールを取り付けるため、工事期間
が長くなってコストアップにつながっている。
【0005】一方、近年においては、太陽電池モジュー
ルを屋根瓦に直接取り付けた、太陽電池はめ込み型屋根
瓦や太陽電池後付型屋根瓦等が作製されている。この場
合、上記架台を必要とせず、工期短縮を見込むことがで
きるので、トータルコストを削減することが可能であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記太
陽電池はめ込み型屋根瓦や太陽電池後付型屋根瓦は、屋
根瓦と太陽電池モジュールとを別々に作製した後、金具
等で両者を固定したり、瓦基材に凹部を作り、その凹部
に太陽電池モジュールを接着剤等で貼り付けて固定した
りする必要がある。これらの作業により工程数が多くな
るため、製造コストを低くすることができない。また、
太陽電池モジュールを瓦基材に接着剤等で貼り付けて固
定した場合、長期にわたって風雨にさらされる状態で
は、接着強度や耐久性の面で問題がある。例えば、特開
平5−52004号には、太陽電池を組み込む空間を開
けて瓦を作製し、その空間に太陽電池を組み込んだ太陽
電池後付型屋根瓦が開示されている。しかし、この方法
では、太陽電池が脱落したり、太陽電池と瓦との間に雨
水が浸入したりしないように、太陽電池と瓦との間をシ
ールする必要があり、コストの低廉化や工程の簡略化が
望めない。
【0007】製造コストを低くするために太陽電池と瓦
基材とを一体成型しようとした場合には、以下のような
問題がある。例えば、特開平8−52720号に開示さ
れている粘土を焼成して作製する瓦の場合、焼成温度が
約1100℃〜1200℃であり、その熱により太陽電
池モジュールが焼滅するので瓦と一体成型することがで
きない。また、特開平7−330414号に開示されて
いる、いわゆるセメント瓦の場合、製造中に加圧脱水を
行うが、その際に太陽電池モジュールに高圧が加わり、
太陽電池モジュールが破壊される等の問題が生じる。
【0008】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、屋根上に設置するための
架台が不要で、短工期化および低コスト化が可能であ
り、しかも瓦基材と太陽電池の両方に不具合が生じない
太陽電池一体型瓦およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
行った結果、フライアッシュと、アルカリ金属水酸化物
水溶液およびアルカリ金属珪酸塩水溶液の少なくとも一
方とを主成分とするスラリーは、瓦としての必要物性を
低下させること無く大幅な粘度調整ができ、型形状追随
性にも優れ、低温加熱により充分に硬化させることがで
きるので注型成型に適しており、太陽電池または太陽電
池モジュールとの一体成型が可能であるということが判
明した。
【0010】本発明の太陽電池一体型瓦は、フライアッ
シュと、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属珪酸
塩の少なくとも一方と、水とを主成分として含む無機質
配合物を硬化させてなる瓦基材の表層部に、太陽電池ま
たは太陽電池モジュールが埋設されており、そのことに
より上記目的が達成される。
【0011】本発明の太陽電池一体型瓦において、硬化
前の前記無機質配合物が、粒径10μm以下の粉体を8
0重量%以上含有するフライアッシュの100重量部を
含むと共に、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属
珪酸塩の少なくとも一方を水溶液濃度1%以上で有する
水溶液の10重量部以上300重量部以下を含んでなる
ものであってもよい。
【0012】本発明の太陽電池一体型瓦の製造方法は、
瓦成型用の型内に瓦基材用スラリーを流し込んで硬化さ
せ、瓦基材の表層部に太陽電池または太陽電池モジュー
ルが埋設されている太陽電池一体型瓦の製造方法であっ
て、該型内に太陽電池または太陽電池モジュールを、そ
の受光面を該型底に向かせ、かつ、該受光面に該スラリ
ーが触れないような状態にして、設置する工程と、該ス
ラリーとして、フライアッシュと、アルカリ金属水酸化
物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方と、水と
を主成分として含む無機質配合物からなるものを使用
し、このスラリーを型内に流し込み、硬化させる工程と
を含み、そのことにより上記目的が達成される。
【0013】以下、本発明の作用について説明する。
【0014】本発明にあっては、フライアッシュと、ア
ルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属珪酸塩の少なく
とも一方と、水とを主成分として含む無機質配合物を硬
化させて瓦基材とする。この無機質配合物は、瓦として
の必要物性を低下させること無く大幅な粘度調整が可能
であり、型形状追随性にも優れており、低温加熱により
高圧を付与しなくても充分に硬化させることができ、注
型成型に適している。よって、この無機質配合物を用い
ることにより、太陽電池または太陽電池モジュールと瓦
基材との一体成型が可能となる。特に、粒径10μm以
下の粉体を80重量%以上含有するフライアッシュの1
00重量部を含むと共に、アルカリ金属水酸化物および
アルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方を水溶液濃度1%
以上で有する水溶液の10重量部以上300重量部以下
とを含んでなる無機質配合物が瓦基材として適してい
る。
【0015】本発明の太陽電池一体型瓦の製造方法にあ
っては、型内に太陽電池または太陽電池モジュールを、
その受光面が型底に向させ、かつ、受光面にスラリーが
触れない状態にして設置し、その状態の型内にスラリー
を流し込んで硬化させるので、受光面にあるガラスにス
ラリーが触れることなく、太陽電池または太陽電池モジ
ュールを瓦基材の表層部に一体成型で埋設することがで
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図に
おいては、同一の機能を有する部分については同一符号
を付している。
【0017】図1は本発明に係る太陽電池一体型瓦の一
例を示す断面図である。この太陽電池一体型瓦9は、太
陽電池または太陽電池モジュール1が、強化ガラス(図
示せず)側を受光面側(図の下側)にして、瓦基材8の
受光面側表層部に埋設されている。
【0018】上記瓦基材8は、フライアッシュと、アル
カリ金属水酸化物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくと
も一方と、水とを主成分として含む無機質配合物を硬化
させてなる。
【0019】一般に、フライアッシュは火力発電所の高
炉灰を主成分としており、化学成分としてSiO2を4
5重量%〜75重量%およびAl23を15重量%〜4
0重量%主成分として含有し、Fe23、MgOおよび
CaO等を副成分として含有する、結晶性物質と非結晶
性物質との混合物である。フライアッシュは、数nm〜
数μmと広い粒度分布を持っており、粒度により粒子
形、組成、構造等が異なる特異な特性を有している。フ
ライアッシュとしては、粒径10μm以下の粉体を80
重量%以上含有するものを用いるのが好ましい。粒径が
10μm以下の粉体を80重量%以上含有していない場
合には、反応性が低く、良好な無機質粉体を形成するこ
とができないからである。このようなフライアッシュを
得るためには、湿式、風力、比重等の通常行われている
分級技術を適宜採用することができる。
【0020】アルカリ金属水酸化物としては、一般式M
OH(MはLi、K、Naまたはこれらの混合物を示
す)で表されるものを用いることができる。また、アル
カリ金属珪酸塩としては、M2O・nSiO2(MはL
i、K、Naまたはこれらの混合物を示し、nは8以下
の整数を示す)で表されるものを用いることができる。
nが8を超える場合、アルカリ金属珪酸塩水溶液がゲル
化を起こしやすく、粘度が急激に上昇するために、フラ
イアッシュとの混合が困難になる。これらアルカリ金属
水酸化物とアルカリ金属珪酸塩とを混合して用いてもよ
い。
【0021】アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属
珪酸塩の少なくとも一方を含む水溶液は、無機質粉体と
の反応性の点から、その水溶液濃度が1%以上であるの
が好ましい。また、アルカリ金属水酸化物およびアルカ
リ金属珪酸塩水溶液の少なくとも一方を含む水溶液の添
加量は、フライアッシュ100重量部に対して10重量
部以上300重量部以下であるのが好ましい。添加量が
10重量部未満である場合には、反応に必要な硬化剤の
量が少なすぎて無機質配合物の成型が困難となり、添加
量が300重量部を超える場合には硬化剤が多すぎて、
得られる成型体の耐久性に問題が生じるからである。
【0022】上記無機質配合物には、必要に応じて無機
質充填剤、有機質発泡体、無機質発泡体、発泡剤および
補強繊維等を添加してもよい。
【0023】無機質充填剤としては、例えば珪砂、フラ
イアッシュ、アルミナ、タルク、マイカ、岩石粉末、玄
武岩、長石、粘土、ボーキサイト、繊維材料、各種鉱物
等が挙げられる。これらの無機質充填剤は必要な物性に
応じて適宜選択され、単独で使用しても良く、併用して
も良い。
【0024】有機質発泡体としては、例えばポリ塩化ビ
ニル、フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリスチレン、ポ
リウレタン等の合成樹脂からなる粒状発泡体等が挙げら
れる。無機質発泡体としては、例えばガラスバルーン、
シラスバルーン、フライアッシュバルーン、シリカバル
ーン、パーライト、ヒル石、粒状発泡シリカ発泡体等が
挙げられる。これらの有機質発泡体および無機質発泡体
は単独で使用しても良く、併用しても良い。
【0025】発泡剤としては、例えばMg、Ca、C
r、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、G
a、Sn、Siおよびフェロシリコン等の金属粉末、過
酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カリ並びに過ほう酸ソ
ーダ等の過酸化物が挙げられる。
【0026】補強繊維としては、例えばビニロン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリプロピレン、カーボン、ア
ラミド、アクリル、レーヨン、ガラス、チタン酸カリウ
ムおよび鋼等の材料からなるものが挙げられ、必要な物
性に応じて任意のものを選択して使用することができ
る。
【0027】このようなフライアッシュと、アルカリ金
属水酸化物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方
と、水とを主成分として含み、必要に応じて無機質充填
剤、有機質発泡体、無機質発泡体、発泡剤および補強繊
維等を添加した無機質配合物を硬化させて成型体を得る
ためには、注型法を用いることができる。無機質配合物
は常温で硬化させても良いが、太陽電池または太陽電池
モジュール1に使用されている材料の耐熱温度付近まで
加熱して硬化させるのが好ましい。
【0028】瓦基材8に埋設される太陽電池または太陽
電池モジュール1としては、太陽電池の単数または複数
を使用したり、または太陽電池モジュールの単数または
複数を使用したりしてもよく、または太陽電池と太陽電
池モジュールとを混合した使用状態としてもよい。用い
る太陽電池または太陽電池モジュールの数や組み合せ
は、瓦の大きさによって任意に決定すればよい。
【0029】太陽電池モジュールとしては、図2に示す
ようなアモルファスシリコン系の太陽電池モジュール1
aや、図3に示すような結晶シリコン系の太陽電池モジ
ュール1bを用いることができる。
【0030】図2のアモルファスシリコン系の太陽電池
モジュール1aは、例えば、アモルファスシリコンから
なるセル状の太陽電池2を、光照射面側にある強化ガラ
ス3と、その裏面側にある保護フィルム4との間に、E
VA等の結着樹脂5でラミネートした構造である。裏面
の保護フィルム4の一部には穴あけ加工が施され、この
穴(図示せず)からリード線を外部に引き出して電極端
子6、7が設けられる。なお、基板が保護ガラスを兼ね
るスーパーストレート型アモルファスシリコン系太陽電
池は、強化ガラス3を用いずに太陽電池セルの裏面に保
護フィルム4を封止した構造である。
【0031】図3の結晶シリコン系の太陽電池モジュー
ル1bは、例えば、結晶シリコンからなる太陽電池15
個を1ユニットとしたセル状の太陽電池2を直列に接続
した構造であり、約20Wの発電能力がある。電極端子
6、7はリード線で引き出される。例えば、図4に示す
ような結晶シリコン系の太陽電池モジュール1を瓦基材
8に埋設した太陽電池一体型瓦9の場合、図5に示すよ
うに、隣接するもの同士で電極端子6および電極端子7
を接続して屋根の上に設置する。
【0032】次に、太陽電池一体型瓦の製造方法につい
て説明する。
【0033】本発明の太陽電池一体型瓦の製造方法にお
いては、瓦成型用の型内に太陽電池または太陽電池モジ
ュールを設置してから、フライアッシュと、アルカリ金
属水酸化物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方
と、水とを主成分として含む無機質配合物からなるスラ
リーを型内に流し込んで硬化させる。その理由は、以下
の通りである。
【0034】太陽電池または太陽電池モジュールを瓦基
材に一体成型しようとした場合、例えば、特開平6−2
39655号に開示されている材料を用いれば、50℃
〜200℃で加熱硬化が可能であり、粘土のように流動
性が悪くないので高圧をかける必要がないため、太陽電
池モジュールが破壊されない。しかし、型内に原料スラ
リーを注入した後で太陽電池または太陽電池モジュール
を設置すると、太陽電池または太陽電池モジュールがス
ラリー中に沈んでしまうので、太陽電池または太陽電池
モジュールを瓦の表面部分に設けることができず、ま
た、太陽電池の受光面または太陽電池モジュールの受光
面と瓦の表面とが同一平面に存在するように作製するの
が困難である。また、成型時に太陽電池の受光面または
太陽電池モジュールの受光面に設けられたガラス表面に
スラリーが少量でも付着すると、ガラス表面がアルカリ
性溶液で侵されて白濁してガラスの透過率が悪くなるの
で、太陽電池としての特性が大きく低下する。従って、
スラリーを型内に注入した後で太陽電池または太陽電池
モジュールをスラリー上に設けると、問題が多いからで
ある。
【0035】図6は本発明に係る太陽電池一体型瓦の製
造方法を示す断面図であり、型内にスラリーを注入して
いる状態を示す。
【0036】まず、型枠12内に模様のある型10を矢
印の方向に挿入し、その挿入された型10内に、太陽電
池または太陽電池モジュール1を矢印の方向に設置す
る。このとき、太陽電池または太陽電池モジュール1の
受光面(ガラス表面)には表面保護用のフィルム(図示
せず)を貼っておく。このフィルムは、後工程で用いら
れるスラリーによりガラス表面が侵されるとガラスの透
過率が悪くなるのを防止するためである。このような表
面保護用のフィルムとしては、ポリ塩化ビニリデンフィ
ルムやポリエチレンフィルム等のアルカリに対して侵さ
れないフィルムであればいずれも用いることができる。
また、表面保護用のフィルムをガラス表面に貼る方法と
しては、例えば両面テープ等のテープ類や弱粘着性の樹
脂を用いたり、コロナ放電処理によりフィルムに静電気
を与えて静電気力で貼る方法等を用いることができる。
【0037】次に、このような状態の型10内に、フラ
イアッシュと、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金
属珪酸塩の少なくとも一方と、水とを主成分として含む
無機質配合物からなるスラリー11を流し込んで、上型
14を矢印の方向から配置する。
【0038】その後、型枠12をそのままオーブン中
(80℃)に入れ、加熱硬化させ、次いで型10から太
陽電池一体型瓦を取り出す。この工程により、無機質配
合物の硬化した瓦基材の表層部に、太陽電池または太陽
電池モジュールが存在する太陽電池一体型瓦が完成す
る。なお、ガラス表面に貼った表面保護用のフィルム
は、型10から太陽電池一体型瓦を取り出した後に剥せ
ばよい。また、型10に、下型10aと上型10bとに
分離したものを用いているのは、型10から太陽電池一
体型瓦を取り外しやすくするためである。但し、これに
限らず、分離されず一体となっている型を用いてもよ
い。
【0039】このようにして作製した太陽電池一体型瓦
は、太陽電池または太陽電池モジュール1の受光面と瓦
表面とが同一平面に存在し、太陽電池または太陽電池モ
ジュール1の受光面がスラリーに侵されないので良好な
特性を有する。
【0040】また、本発明は、ガラス表面がスラリーに
侵されないようにすべく、以下に示すような弾力性部材
を用いて製造してもよい。
【0041】まず、図7に示すように、型10の内部
に、太陽電池または太陽電池モジュール1の設置部分の
端部を囲むように、シリコーン樹脂等からなる弾力性部
材13を配置する。
【0042】次に、図8に示すように、その型10内に
太陽電池または太陽電池モジュール1を設置する。この
とき、太陽電池または太陽電池モジュール1の重量が約
数キログラムあるため、弾力性部材13が圧縮されて太
陽電池または太陽電池モジュール1の受光面と型10と
の隙間が無くなる。
【0043】次に、この状態でスラリー11を流し込む
と、スラリー11がガラス表面に流れ込まない。このた
め、スラリー11を後から注入しても、太陽電池または
太陽電池モジュール1の受光面(ガラス表面)にスラリ
ー11が付着せず、太陽電池または太陽電池モジュール
1の受光面がスラリー11に侵される心配がない。
【0044】このような弾力性部材13を用いた場合に
は、型10の底面がフラットでない場合や太陽電池また
は太陽電池モジュール1の表面に凹凸がある場合でもス
ラリーが受光面に流れ込まないようにできる。
【0045】なお、このような弾力性部材13は、上述
の表面保護用フィルムと組み合わせて用いてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
太陽電池または太陽電池モジュールを瓦基材の表層部に
一体成型で埋設することができるので、屋根上に取り付
けるための架台が不要となり、短工期化および低コスト
化を図ることができる。しかも、太陽電池または太陽電
池モジュールと瓦基材とを一体成型しても双方に不具合
が生じず、優れた特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る太陽電池一体型瓦を示す断面図で
ある。
【図2】(a)は本発明に係る太陽電池一体型瓦におけ
る、アモルファスシリコン系の太陽電池モジュールの正
面図であり、(b)はそのA−A’線断面図である。
【図3】本発明に係る太陽電池一体型瓦における、結晶
シリコン系の太陽電池モジュールの正面図である。
【図4】本発明に係る太陽電池一体型瓦を示す斜視図で
ある。
【図5】図4の太陽電池一体型瓦を屋根に葺いたときの
斜視図である。
【図6】本発明に係る太陽電池一体型瓦の製造方法を示
す断面図である。
【図7】本発明に係る太陽電池一体型瓦の他の製造方法
に用いる弾力性部材を型と共に示す平面図である。
【図8】図7の弾力性部材を用いた、本発明に係る太陽
電池一体型瓦の他の製造方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 太陽電池または太陽電池モジュール 1a アモルファスシリコン系の太陽電池モジュール 1b 結晶シリコン系の太陽電池モジュール 2 セル状の太陽電池 3 強化ガラス 4 保護フィルム 5 結着樹脂 6、7 電極端子 8 瓦基材 9 太陽電池一体型瓦 10 型 11 スラリー 12 型枠 13 弾力性部材 14 上型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 藤井 哲 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 渋谷 典明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 蔦尾 友重 京都府京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化学工業株式会社内 (72)発明者 池本 陽一 京都府京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化学工業株式会社内 (72)発明者 赤松 博 京都府京都市南区上鳥羽上調子町2−2 積水化学工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライアッシュと、アルカリ金属水酸化
    物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方と、水と
    を主成分として含む無機質配合物を硬化させてなる瓦基
    材の表層部に、太陽電池または太陽電池モジュールが埋
    設されている太陽電池一体型瓦。
  2. 【請求項2】 硬化前の前記無機質配合物が、粒径10
    μm以下の粉体を80重量%以上含有するフライアッシ
    ュの100重量部を含むと共に、アルカリ金属水酸化物
    およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方を水溶液濃
    度1%以上で有する水溶液の10重量部以上300重量
    部以下を含んでなる請求項1に記載の太陽電池一体型
    瓦。
  3. 【請求項3】 瓦成型用の型内に瓦基材用スラリーを流
    し込んで硬化させ、瓦基材の表層部に太陽電池または太
    陽電池モジュールが埋設されている太陽電池一体型瓦の
    製造方法であって、 該型内に太陽電池または太陽電池モジュールを、その受
    光面を該型底に向かせ、かつ、該受光面に該スラリーが
    触れないような状態にして、設置する工程と、 該スラリーとして、フライアッシュと、アルカリ金属水
    酸化物およびアルカリ金属珪酸塩の少なくとも一方と、
    水とを主成分として含む無機質配合物からなるものを使
    用し、このスラリーを型内に流し込み、硬化させる工程
    とを含む太陽電池一体型瓦の製造方法。
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