JP3735474B2 - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体の製造方法に関し、特に、情報記録媒体の製造過程における複数のワークを1つの工程から次の工程に投入する際のスタック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、レーザ光により1回限りの情報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)としては、追記型CD(いわゆるCD−R)やDVD−Rなどがあり、従来のCD(コンパクトディスク)の作製に比べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に市場に供給できるという利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータなどの普及に伴ってその需要も増している。
【0003】
CD−R型の光情報記録媒体の代表的な構造は、厚みが約1.2mmの透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金や銀などの金属からなる光反射層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである。
【0004】
また、DVD−R型の光情報記録媒体は、2枚の円盤状基板(厚みが約0.6mm)を各情報記録面をそれぞれ内側に対向させて貼り合わせた構造を有し、記録情報量が多いという特徴を有する。
【0005】
そして、これら光情報記録媒体への情報の書き込み(記録)は、近赤外域のレーザ光(CD−Rでは通常780nm付近、DVD−Rでは635nm付近の波長のレーザ光)を照射することにより行われ、色素記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的な変化(例えばピットの生成)が生じて、その光学的特性を変えることにより情報が記録される。
【0006】
一方、情報の読み取り(再生)も、通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射することにより行われ、色素記録層の光学的特性が変化した部位(ピットの生成による記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、光ディスクの製造においては、製造工程がすべてつながっている場合や1つの設備で行われる場合、工程上のワークは制御系に認識されており、どのワークがどのような工程を経て、いつ処理されたかがわかるようになっている。その情報に応じて、インクジェットプリンタやレーザによって数値、記号等を光ディスクにマーキングすれば、工程を出た後も、どのような履歴を持った光ディスクであるかがわかる。
【0008】
しかしながら、例えば1つの処理工程が複数の設備で並行して行われる場合、各設備からワークを取り出す前に各ワークに対して個々にマーキングをすると、マーキングのための機器が多数必要になり、その結果、製造コストが上がったり、何回もマーキングすることにより、塵埃発生の頻度が高くなったりする。
【0009】
また、次の工程にワークを投入する際に、一旦ワークを集積器に仮保管する場合があるが、前の工程が複数の設備で並行して行われる場合、例えば成形機が複数あったり、塗布機が複数あったりすると、どの設備で処理されたワークかわからなくなる場合がある。
【0010】
また、ある工程から次の工程への間の時間を管理する場合、いつの時点で前の工程が終了したかがわからなくなる場合がある。このような場合、各光ディスクごとの製造履歴を残すことが不可能になる。
【0011】
更には、ワークを多数集積して仮保管する場合に、一番上のワークに物が落下したり、運搬時にぶつけたりして傷つく可能性や、手などが触れて汚れてしまったり、塵埃が積もったりするという新たな問題もある。
【0012】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ワークがどのような処理設備を経てきたか、いつ処理されたかを一目で確認することができ、情報記録媒体の製造履歴を作成するための情報を確実に得、情報記録媒体の歩留まりを向上させることができる情報記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る情報記録媒体の製造方法は、情報記録媒体の製造過程における複数のワークを1つの工程から次の工程に投入する際において、前記複数のワークを一旦集積器に段積みして集積する場合に、その集積された複数のワークの一番上にダミーワークを設置し、集積された前記複数のワークの履歴を示すマーキングを前記ダミーワークに行うことを特徴とする。
【0014】
この場合、一番上に設置されているダミーワークに処理設備等を示すマーキング(文字や色分け等)を行うことにより、当該集積器に集積されたワークがどの処理設備から排出されたものであるかをオペレータに簡単に認識させることができる。
【0015】
また、前記ダミーワークに前記マーキングと共に工程から出された時間等を記入すれば、ある工程から次の工程への間の時間を簡単に認識することができ、情報記録媒体の製造に関し、その時間管理を容易に行うことができる。
【0016】
しかも、ワークを多数集積して仮保管する際に、一番上にダミーワークがあることから、物が落下したり、運搬時にぶつけたりしてもワークに傷がつく可能性がなくなり、また、手などがワークに触れるということも、塵埃が積もったりすることもなくなる。
【0017】
このことから、本発明に係る製造方法においては、情報記録媒体の製造履歴を容易に作成でき、仮保管時での汚れや傷つきをほとんどなくすことができ、情報記録媒体の歩留まりを向上させることができる。
【0018】
集積された複数のワークの履歴を示すマーキングを行う場合は、ダミーワークに前記マーキングを行うようにしてもよい。
【0019】
そして、複数の処理設備から並行して排出されたワークを集積する際に、これらワークを前記複数の処理設備に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積するようにしてもよいし、これらワークを前記複数の処理設備に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記複数の処理設備に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置するようにしてもよい。
【0020】
これらの場合、前記複数の処理設備での処理履歴を前記複数の処理設備毎に用意されたダミーワークにマーキングするようにしてもよい。
【0021】
また、品種の異なる複数のワークを集積する際に、これらワークを前記複数の品種に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積するようにしてもよいし、これらワークを前記複数の品種に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記複数の品種に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置するようにしてもよい。
【0022】
また、良品及び不良品のワークを集積する際に、これらワークを前記良品及び不良品に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積するようにしてもよいし、これらワークを前記良品及び不良品に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記良品及び不良品に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置するようにしてもよい。
【0023】
また、前記ワークがグルーブを有する光ディスクである場合に、該ワークを集積器に集積する際に、前記グルーブが形成された面を下側にして集積することが好ましい。これにより、記録層が形成される面への塵埃の侵入や汚れ等を防止することができる。
【0024】
前記ワークを前記集積器に集積する場合、環境温度とワークの温度との差が20℃以内、好ましくは10℃以内、最も好ましくは5℃以内がよい。高い温度でワークを集積すると、ワーク間の間隔が狭い場合、各ワークの冷却が進まなくなり、集積されたワーク間とワーク外での温度差が発生し、ワークが基板上のものであれば、反りが大きくなるという問題が生じる。また、自重による変形も生じるおそれがある。
【0025】
本発明では、上述の温度範囲となった段階で、ワークを集積するようにしているため、ワークへの反りや変形を効果的に防止することができる。
【0026】
また、前記ワークが樹脂を主体とした基板上に色素を塗布して形成される光ディスクである場合に、該ワークを集積器に集積して保存する際に、長くとも10日以内の保存期間が設定されることが好ましい。
【0027】
樹脂を主体とした基板に色素を塗布する場合、基板温度が30℃以下になっていることが要件となるが、基板を長い間放置しすぎると、別の問題が発生してくる。即ち、樹脂中には可塑剤等の添加剤が入っているが、これが基板表面に析出してきて塗れ性が変わったり、細かなダストを引き寄せて欠陥の発生を誘発させる。
【0028】
従って、上述のように長くとも10日以内、好ましくは3日以内、最も好ましくは1日以内の保存期間が設定されることがよい。
【0029】
また、処理工程の初段に、前記ダミーワークを検出するためのダミーワーク検出装置を設置することが好ましい。これにより、ダミーワークを取り外さないでそのまま処理工程に入ることを事前に防止することができる。
【0030】
また、処理工程の初段にダミーワークの色分けを検出する色検出装置を設置し、前記色検出装置からの検出結果に基づいた情報をワーク毎にマーキングするようにしてもよい。
【0031】
これにより、例えば1つの処理工程が複数の設備で並行して行われる場合において、どの設備で処理が行われたかが色検出装置にて検出され、その検出結果に基づいてワーク毎にマーキングが行われることになり、並行処理を行う製造工程におけるマーキングの全自動化を達成させることができる。
【0032】
また、前記集積器としては、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記ワークの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記ワークを集積させるものに適用して好適である
【0033】
また、前記集積器としては、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記ワークの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記ワークを集積させるものに適用して好適である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る情報記録媒体の製造方法を例えばCD−R等の光ディスクを製造するシステムに適用した実施の形態例(以下、単に実施の形態に係る製造システムと記す)を図1〜図15を参照しながら説明する。
【0035】
本実施の形態に係る製造システム10は、図1に示すように、例えば射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形によって基板を作製する2つの成形設備(第1及び第2の成形設備12A及び12B)と、基板の一主面上に色素塗布液を塗布して乾燥させることにより、該基板上に色素記録層を形成する塗布設備14と、基板の色素記録層上に光反射層を例えばスパッタリングにより形成し、その後、光反射層上にUV硬化液を塗布した後、UV照射して前記光反射層上に保護層を形成する後処理設備16とを有して構成されている。
【0036】
第1及び第2の成形設備12A及び12Bは、ポリカーボネートなどの樹脂材料を射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形して、一主面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)が形成された基板を作製する成形機20と、該成形機20から取り出された基板を冷却する冷却部22と、冷却後の基板を段積みして保管するためのスタックポール24が複数本設置された集積部26(スタックポール回転台)を有する。
【0037】
塗布設備14は、3つの処理部30、32及び34から構成され、第1の処理部30には、前記第1及び第2の成形設備12A及び12Bから搬送されたスタックポール24を収容するためのスタックポール収容部40と、該スタックポール収容部40に収容されたスタックポール24から1枚ずつ基板を取り出して次工程に搬送する第1の搬送機構42と、該第1の搬送機構42によって搬送された1枚の基板に対して静電気の除去を行う静電ブロー機構44とを有する。
【0038】
第2の処理部32は、第1の処理部30において静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送する第2の搬送機構46と、該第2の搬送機構46によって搬送された複数の基板に対してそれぞれ色素塗布液を塗布する色素塗布機構48と、色素塗布処理を終えた基板を1枚ずつ次工程に搬送する第3の搬送機構50とを有する。この色素塗布機構48は6つのスピンコート装置52を有して構成されている。
【0039】
第3の処理部34は、前記第3の搬送機構50にて搬送された1枚の基板の裏面を洗浄する裏面洗浄機構54と、裏面洗浄を終えた基板を次工程に搬送する第4の搬送機構56と、該第4の搬送機構56によって搬送された基板に対してロット番号等の刻印を例えばインクジェット印刷により行う印刷機構58と、ロット番号等の刻印を終えた基板を次工程に搬送する第5の搬送機構60と、該第5の搬送機構60によって搬送された基板に対して欠陥の有無並びに色素記録層の膜厚の検査を行う検査機構62と、該検査機構62での検査結果に応じて基板を正常品用のスタックポール64あるいはNG用のスタックポール66に選別する選別機構68とを有する。
【0040】
第1の処理部30と第2の処理部32との間に第1の仕切板70が設置され、第2の処理部32と第3の処理部34にも同様の第2の仕切板72が設置されている。第1の仕切板70の下部には、第2の搬送機構46による基板の搬送経路を塞がない程度の開口(図示せず)が形成され、第2の仕切板72の下部には、第3の搬送機構50による基板の搬送経路を塞がない程度の開口(図示せず)が形成されている。
【0041】
後処理設備16は、塗布設備14から搬送された正常品用のスタックポール64を収容するためのスタックポール収容部80と、該スタックポール収容部80に収容されたスタックポール64から1枚ずつ基板を取り出して次工程に搬送する第6の搬送機構82と、該第6の搬送機構82によって搬送された1枚の基板に対して静電気の除去を行う第1の静電ブロー機構84と、静電ブロー処理を終えた基板を次工程に順次搬送する第7の搬送機構86と、該第7の搬送機構86によって搬送された基板の一主面に光反射層をスパッタリングにて形成するスパッタ機構88と、光反射層のスパッタリングを終えた基板を次工程に順次搬送する第8の搬送機構90と、該第8の搬送機構90によって搬送された基板の周縁(エッジ部分)を洗浄するエッジ洗浄機構92とを有する。
【0042】
また、この後処理設備16は、エッジ洗浄を終えた基板に対して静電気の除去を行う第2の静電ブロー機構94と、静電ブロー処理を終えた基板の一主面に対してUV硬化液を塗布するUV硬化液塗布機構96と、UV硬化液の塗布を終えた基板を高速に回転させて基板上のUV硬化液の塗布厚を均一にするスピン機構98と、UV硬化液の塗布及びスピン処理を終えた基板に対して紫外線を照射することによりUV硬化液を硬化させて基板の一主面に保護層を形成するUV照射機構100と、前記基板を第2の静電ブロー機構94、UV硬化液塗布機構96、スピン機構98及びUV照射機構100にそれぞれ搬送する第9の搬送機構102と、UV照射された基板を次工程に搬送する第10の搬送機構104と、該第10の搬送機構104によって搬送された基板に対して塗布面と保護層面の欠陥を検査するための欠陥検査機構106と、基板に形成されたグルーブによる信号特性を検査するための特性検査機構108と、これら欠陥検査機構106及び特性検査機構108での検査結果に応じて基板を正常品用のスタックポール110あるいはNG用のスタックポール112に選別する選別機構114とを有する。
【0043】
ここで、1つのスピンコート装置52の構成について図2〜図6を参照しながら説明する。
【0044】
このスピンコート装置52は、図2及び図3に示すように、塗布液付与装置400、スピナーヘッド装置402及び飛散防止壁404を有して構成されている。塗布液付与装置400は、塗布液が充填された加圧タンク(図示せず)と、該加圧タンクからノズル406に引き回されたパイプ(図示せず)と、ノズル406から吐出される塗布液の量を調整するための吐出量調整バルブ408とを有し、塗布液は前記ノズル406を通してその所定量が基板202の表面上に滴下されるようになっている。この塗布液付与装置400は、ノズル406を下方に向けて支持する支持板410と該支持板410を水平方向に旋回させるモータ412とを有するハンドリング機構414によって、待機位置から基板202の上方の位置に旋回移動できるように構成されている。
【0045】
スピナーヘッド装置402は、前記塗布液付与装置400の下方に配置されており、着脱可能な固定具420により、基板202が水平に保持されると共に、駆動モータ(図示せず)により軸回転が可能とされている。
【0046】
スピナーヘッド装置402により水平に保持された状態で回転している基板202上に、上記の塗布液付与装置400のノズル406から滴下した塗布液は、基板202の表面上を外周側に流延する。そして、余分の塗布液は基板202の外周縁部で振り切られ、その外側に放出され、次いで塗膜が乾燥されることにより、基板202の表面上に塗膜(色素記録層204)が形成される。
【0047】
飛散防止壁404は、基板202の外周縁部から外側に放出された余分の塗布液が周辺に飛散するのを防止するために設けられており、上部に開口422が形成されるようにスピナーヘッド装置402の周囲に配置されている。飛散防止壁404を介して集められた余分の塗布液はドレイン424を通して回収されるようになっている。
【0048】
また、第2の処理部32(図1参照)における各スピンコート装置52の局所排気は、前記飛散防止壁404の上方に形成された開口422から取り入れた空気を基板202の表面上に流通させた後、各スピナーヘッド装置402の下方に取り付けられた排気管426を通じて排気されるようになっている。
【0049】
塗布液付与装置400のノズル406は、図4及び図5に示すように、軸方向に貫通孔430が形成された細長い円筒状のノズル本体432と、該ノズル本体432を支持板410(図3参照)に固定するための取付部434を有する。ノズル本体432は、その先端面及びその先端面から1mm以上の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面がフッ素化合物からなる表面を有する。このフッ素化合物としては、例えばポリテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン含有物等を使用することができる。
【0050】
この実施の形態で用いられる好ましいノズル406の例としては、例えば、図5に示すように、ノズル本体432の先端面及びその先端面から1mm以上の範囲をフッ素化合物を用いて形成したノズル406や、図6に示すように、ノズル本体432の先端面440及びその先端面440から1mm以上の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面442及び444をフッ素化合物を用いて被覆したノズル406を挙げることができる。
【0051】
ノズル本体432の先端面及びその先端面から1mm以上の範囲をフッ素化合物で形成する場合、強度などを考慮すると、実用的には、例えばノズル本体432をステンレススチールで形成し、その先端面及びその先端面から最大で5mmの範囲をフッ素化合物で形成することが好ましい。
【0052】
また、図6に示すように、ノズル本体432の先端面440及びその先端面440から1mm以上の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面442及び444をフッ素化合物で被覆する場合、ノズル本体432の先端面440から10mm以上、更に好ましくは、ノズル本体432の全領域をフッ素化合物で被覆することが好ましい。被覆する場合のその厚みは、特に制限はないが、5〜500μmの範囲が適当である。また、ノズル本体432の材質としては、上記のように、ステンレススチールが好ましい。ノズル本体432に形成された貫通孔430の径は一般に0.5〜1.0mmの範囲である。
【0053】
次に、この製造システム10によって光ディスクを製造する過程について図7A〜図8Bの工程図も参照しながら説明する。
【0054】
まず、第1及び第2の成形設備12A及び12Bにおける成形機20において、ポリカーボネートなどの樹脂材料が射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形されて、図7Aに示すように、一主面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)200が形成された基板202が作製される。
【0055】
前記基板202の材料としては、例えばポリカーボネート、ポリメタルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。上記の材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネートが好ましい。また、グルーブ200の深さは、0.01〜0.3μmの範囲であることが好ましく、その半値幅は、0.2〜0.9μmの範囲であることが好ましい。
【0056】
成形機20から取り出された基板202は、後段の冷却部22において冷却された後、一主面が下側に向けられてスタックポール24に積載される。スタックポール24に所定枚数の基板202が積載された段階で、スタックポール24はこの成形設備12A及び12Bから取り出されて、次の塗布設備14に搬送され、該塗布設備14におけるスタックポール収容部40に収容される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
【0057】
スタックポール24がスタックポール収容部40に収容された段階で、第1の搬送機構42が動作し、スタックポール24から1枚ずつ基板202を取り出して、後段の静電ブロー機構44に搬送する。静電ブロー機構44に搬送された基板202は、該静電ブロー機構44において静電気が除去された後、第2の搬送機構46を介して次の色素塗布機構48に搬送され、6つのスピンコート装置52のうち、いずれか1つのスピンコート装置52に投入される。スピンコート装置52に投入された基板202は、その一主面上に色素塗布液が塗布された後、高速に回転されて塗布液の厚みが均一にされた後、乾燥処理が施される。これによって、図7Bに示すように、基板202の一主面上に色素記録層204が形成されることになる。
【0058】
即ち、スピンコート装置52に投入された基板202は、図2に示すスピナーヘッド装置402に装着され、固定具420により水平に保持される。次に、加圧式タンクから供給された塗布液は、吐出量調整バルブ408によって所定量が調整され、基板202上の内周側にノズル406を通して滴下される。
【0059】
このノズル406は、上述したように、その先端面及びその先端面から1mm以上の範囲の外側又は内側、あるいは両方の壁面がフッ素化合物からなる表面を有しているため、塗布液の付着が生じにくく、また、これが乾燥して色素の析出やその堆積物が生じにくく、従って、塗膜を塗膜欠陥などの障害を伴うことなくスムーズに形成させることができる。
【0060】
なお、塗布液としては色素を適当な溶剤に溶解した色素溶液が用いられる。塗布液中の色素の濃度は一般に0.01〜15重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜10重量%の範囲、特に好ましくは0.5〜5重量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3重量%の範囲にある。
【0061】
駆動モータによってスピナーヘッド装置402は高速回転が可能である。基板202上に滴下された塗布液は、スピナーヘッド装置402の回転により、基板202の表面上を外周方向に流延し、塗膜を形成しながら基板202の外周縁部に到達する。外周縁部に到達した余分の塗布液は、更に遠心力により振り切られ、基板202の縁部の周囲に飛散する。飛散した余分の塗布液は飛散防止壁404に衝突し、更にその下方に設けられた受皿に集められた後、ドレイン424を通して回収される。塗膜の乾燥はその形成過程及び塗膜形成後に行われる。塗膜(色素記録層204)の厚みは、一般に20〜500nmの範囲で、好ましくは50〜300nmの範囲で設けられる。
【0062】
色素記録層204に用いられる色素は特に限定されない。使用可能な色素の例としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノキサリン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色素、オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素及びニトロソ化合物を挙げることができる。これらの色素のうちでは、シアニン色素、フタロシアニン系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、オキソノール系色素及びイミダゾキノキサリン系色素が好ましい。
【0063】
色素記録層204を形成するための塗布液の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。
【0064】
前記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独または二種以上を適宜併用することができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフッ素系溶剤である。なお、塗布液中には、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよいし、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして潤滑剤など各種の添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
【0065】
退色防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平2−300288号、同3−224793号、及び同4−146189号等の各公報に記載されている。
【0066】
結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。
【0067】
結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、色素100重量部に対して、一般に20重量部以下であり、好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5重量部以下である。
【0068】
なお、色素記録層204が設けられる側の基板202の表面には、平面性の改善、接着力の向上および色素記録層204の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。
【0069】
下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質、およびシランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることができる。
【0070】
下塗層は、前記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調整した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法を利用して基板202の表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲、好ましくは0.01〜10μmの範囲で設けられる。
【0071】
色素記録層204が形成された基板202は、第3の搬送機構50を介して次の裏面洗浄機構54に搬送され、基板202の一主面の反対側の面(裏面)が洗浄される。その後、基板202は、第4の搬送機構56を介して次の印刷機構58に搬送され、基板202の一主面又は裏面に対してロット番号等の刻印が行われる。
【0072】
その後、基板202は、第5の搬送機構60を介して次の検査機構62に搬送され、基板202の欠陥の有無や色素記録層204の膜厚の検査が行われる。この検査は、基板202の裏面から光を照射してその光の透過状態を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。この検査機構62での検査結果は次の選別機構68に送られる。
【0073】
上述の検査処理を終えた基板202は、その検査結果に基づいて選別機構68によって正常品用のスタックポール64か、あるいはNG用のスタックポール66に搬送選別される。
【0074】
正常品用のスタックポール64に所定枚数の基板202が積載された段階で、正常品用のスタックポール64はこの塗布設備14から取り出されて、次の後処理設備16に搬送され、該後処理設備16のスタックポール収容部80に収容される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
【0075】
正常品用のスタックポール64がスタックポール収容部80に収容された段階で、第6の搬送機構82が動作し、スタックポール64から1枚ずつ基板202を取り出して、後段の第1の静電ブロー機構84に搬送する。第1の静電ブロー機構84に搬送された基板202は、該第1の静電ブロー機構84において静電気が除去された後、第7の搬送機構86を介して次のスパッタ機構88に搬送される。スパッタ機構88に投入された基板202は、図7Cに示すように、その一主面中、周縁部分(エッジ部分)206を除く全面に光反射層208がスパッタリングによって形成される。
【0076】
光反射層208の材料である光反射性物質はレーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
【0077】
これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上を組み合わせて用いてもよい。または合金として用いてもよい。特に好ましくはAgもしくはその合金である。
【0078】
光反射層208は、例えば、前記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより色素記録層204の上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜800nmの範囲、好ましくは20〜500nmの範囲、更に好ましくは50〜300nmの範囲で設けられる。
【0079】
光反射層208が形成された基板202は、第8の搬送機構90を介して次のエッジ洗浄機構92に搬送され、図8Aに示すように、基板202の一主面中、エッジ部分206が洗浄されて、該エッジ部分206に形成されていた色素記録層204が除去される。その後、基板202は、第9の搬送機構102を介して次の第2の静電ブロー機構94に搬送され、静電気が除去される。
【0080】
その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介してUV硬化液塗布機構96に搬送され、基板202の一主面の一部分にUV硬化液が滴下される。その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介して次のスピン機構98に搬送され、高速に回転されることにより、基板202上に滴下されたUV硬化液の塗布厚が基板202の全面において均一にされる。
【0081】
この実施の形態においては、前記光反射層208の成膜後から前記UV硬化液の塗布までの時間が2秒以上、5分以内となるように時間管理されている。
【0082】
その後、基板202は、同じく前記第9の搬送機構102を介して次のUV照射機構100に搬送され、基板202上のUV硬化液に対して紫外線が照射される。これによって、図8Bに示すように、基板202の一主面上に形成された色素記録層204と光反射層208を覆うようにUV硬化樹脂による保護層210が形成されて光ディスクDとして構成されることになる。
【0083】
保護層210は、色素記録層204などを物理的及び化学的に保護する目的で光反射層208の上に設けられる。保護層210は、基板202の色素記録層204が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けることもできる。保護層210で使用される材料としては、例えば、SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2 、Si3 4 等の無機物質、及び熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
【0084】
保護層210は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフイルムを接着剤を介して光反射層208上及び/または基板202上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。
【0085】
UV硬化性樹脂の場合には、上述したように、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによって形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層210の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲で設けられる。
【0086】
その後、光ディスクDは、第10の搬送機構104を介して次の欠陥検査機構106と特性検査機構108に搬送され、色素記録層204の面と保護層210の面における欠陥の有無や光ディスクDの基板202に形成されたグルーブ200による信号特性が検査される。これらの検査は、光ディスクDの両面に対してそれぞれ光を照射してその反射光を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。これらの欠陥検査機構106及び特性検査機構108での各検査結果は次の選別機構114に送られる。
【0087】
上述の欠陥検査処理及び特性検査処理を終えた光ディスクDは、各検査結果に基づいて選別機構114によって正常品用のスタックポール110か、あるいはNG用のスタックポール112に搬送選別される。
【0088】
正常品用のスタックポール110に所定枚数の光ディスクDが積載された段階で、該スタックポール110が後処理設備16から取り出されて図示しないラベル印刷工程に投入される。
【0089】
ここで、スタックポール64について図9〜図11を参照しながら説明する。このスタックポール64は、図9に示すように、上部に外径が基板202の径よりも僅かに大とされたフランジ部800を有する円盤状の金属製(例えばA5052又はA5056(黒アルマイト処理済み))の基台802と、該基台802の中央に植立され、かつ、該基台802の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた金属製(例えばSUS303)のポール804とを有して構成されている。ポール804の下部中央には、後述するボルト806がねじ込まれるネジ溝が形成されている。また、このポール804の下部のうち、基台802(正確には後述する取付け部材808の凹部810)に差し込まれる部分804aの径が僅かに小とされている。
【0090】
また、ポール804の表面は、軽くバフ研磨処理され、その表面粗さは、最大高さRmaxが6.3S、十点平均粗さRzが6.3Z、中心線表面粗さRaが1.6aとされている。
【0091】
基台802へのポール804の取り付けは、例えば以下のように行われる。即ち、基台802の中央には段差812を有する貫通孔814が形成されており、該貫通孔814の上部の径は下部の径よりも小に形成され、該貫通孔814の上部内壁にはネジ溝816が形成されている。
【0092】
そして、この段差812を有する貫通孔814には、ポール804の垂直度を高めるための金属製(例えばSUS303)の取付け部材808が例えばねじ込みによって固着されている。この取付け部材808の上部には、その周面に前記貫通孔814のネジ溝816にねじ込まれるネジ山が形成され、取付け部材808の下部の外径は、基台802の貫通孔814における下部の内径とほぼ同じとされている。
【0093】
また、取付け部材808の上部の中央には、径がポール804の下部の外径とほぼ同じとされ、かつ、ポール804の下部が挿入される前記凹部810が形成されている。取付け部材808の下部中央には下面開口の凹部818が形成され、この凹部818の底部から上部の凹部810にかけて前記ボルト806が挿通される貫通孔820が形成されている。
【0094】
従って、このスタックポール64を組み立てるときは、まず、基台802の中央部分に下方から取付け部材808をねじ込んで固着し、その後、ポール804の下部を取付け部材808の上部の凹部810に挿入し、取付け部材808の下部の凹部818からボルト806を前記ポール804に向かってねじ込むことによって前記スタックポール64が構成される。
【0095】
更に、このスタックポール64には、前記ポール804に挿通され、該ポール804の軸方向に移動自在とされた例えば樹脂製のコマ部材830が用意される。このコマ部材830は、上部にフランジ部832を有する円盤状に形成され、中央に径がポール804の径よりも僅かに大とされた貫通孔834が形成され、その上部中央には、基板202の内周側に設けられた環状突起836(図10参照)の形成範囲よりも僅かに広いとされた環状の平坦面838が形成されている。フランジ部832の上面は、外方に向かって下り傾斜とされた環状のテーパ面840とされ、その傾斜角度θ(図10参照)は約17°程度とされている。なお、図10において、基板202の前記環状突起836が形成されている面の反対側の面に形成されている環状溝842は基板202の寸法精度を高めるためのものである。
【0096】
図9に示すように、ポール804の先端(上端)850は、基板202を挿入しやすいように面取り加工されて丸みが帯びられ、更に連続してテーパ面852が形成されている。
【0097】
ここで、外径が12mmであって内径が1.5mmの基板202に適用させた場合の前記スタックポール64の好ましい寸法関係の一例について説明すると、ポール804の先端部におけるテーパ面852の形成範囲d1は、先端850から20mm以下の範囲が好ましく、テーパ面852の傾斜角度ψは5°以上45°以下であり、好ましくは10°以上35°以下である。
【0098】
ポール804の径d2は、基板202の内径に対して0.3mm以上2mm以下の範囲で小さいことが好ましく、基板202の内径に対して0.5mm以上1mm以下の範囲で小さいことが最も好ましい。
【0099】
ポール804の高さh、即ち、基台202の上面からポール804の先端850までの高さhは、100mm以上600mmであり、好ましくは200mm以上450mm以下である。
【0100】
なお、第1及び第2の成形設備12A及び12Bの集積部26に設置されるスタックポール24、塗布設備14のNG用のスタックポール66、後処理設備16における正常品用のスタックポール110及びNG用のスタックポール112は、それぞれ前記スタックポール64と同様の構成を有する。
【0101】
そして、このスタックポール64に対して基板202を積載させるときは、図11に示すように、選別機構68(図1参照)に設置され、基板202を保持して搬送する搬送機構860と、スタックポール64に挿入されているコマ部材830を上下方向に移動させる送りネジ機構862を用いて行われる。
【0102】
搬送機構860は、基板202の上面を真空吸引して該基板202を吸着保持する吸着パッド864と、該吸着パッド864を上下方向及び水平方向に移動させるアーム機構866とを有して構成されている。
【0103】
送りネジ機構862は、鉛直方向に延在された送りネジ868と、該送りネジ868を回転駆動する図示しないモータと、ポール804に挿通されたコマ部材830が載せられ、かつ、前記送りネジ868が回転することによって、該送りネジ868の軸線に沿って上下に移動するアーム870とを有して構成されている。
【0104】
この送りネジ機構862は、スタックポール64に基板202が1枚も積載されていない場合は、コマ部材830をポール804の先端部分よりも僅かに下方の位置、例えばコマ部材830の上面が例えばテーパ面852の形成範囲における下側の境界部分b(図9参照)から基板202の厚み分だけ下方の位置にくるようにアーム870を移動させて位置決めする。
【0105】
その後、検査工程を終えた1枚目の基板202を搬送機構860によってスタックポール64の上方まで搬送し、基板202の中心孔とスタックポール64のポール804とが対向するように位置決めした後、搬送機構860の真空吸引を停止する。これによって、基板202はスタックポール64のポール804を挿通しながら下方に落下し、コマ部材830の上面に載置される。
【0106】
このとき、コマ部材830がポール804の上端部分に位置しているため、基板202の落下距離は非常に短いものとなり、落下に伴う変形などは発生しない。また、ポール804の先端850が丸みを帯び更にテーパ面852が連続して形成されているため、基板202の中心孔にポール804の先端部分がスムーズに入り込むかたちになり、基板202がポール804の先端部分に衝突するということがない。
【0107】
その後、送りネジ機構862における送りネジ868がモータ(図示せず)によって所定回転数だけ回転し、これにより、コマ部材830が基板202の厚み分だけ下方に移動される。
【0108】
次に、検査工程を終えた2枚目の基板202は、前記と同様に、搬送機構860によってスタックポール64側に搬送され、ポール804を挿通しながら下方に落下し、図10に示すように、1枚目の基板202上に積載される。このとき、基板202の一方の面に形成された環状突起836の存在によって、基板202間に僅かな隙間d3が形成され、これにより、基板202同士の密着が防止され、下側に位置する基板202の上面に形成された色素記録層204が上側に位置する基板202の下面に密着してしまうという不都合を回避することができる。
【0109】
しかも、基板202間に形成される隙間d3は非常に狭いため、塗布設備14からスタックポール64を取り出して外部にさらした場合でも、基板202間にゴミやダストが入りにくいという利点がある。
【0110】
そして、本実施の形態に係る製造システム10においては、例えば図12に示すように、スタックポール24に複数枚の基板202を集積する際に、その集積された複数の基板202の一番上にダミー基板900を載置するようにしている。ダミー基板900は、光ディスクDの基板202と同様に円盤状に形成され、その上面は、筆記具で文字等が書けるように表面処理されている。
【0111】
具体的には、図12に示すように、第1の成形設備12Aにて成形された基板202を、例えば赤色に塗られた基台802を有するスタックポール24に集積してその一番上にダミー基板900を載置し、第2の成形設備12Bにて成形された基板202を、例えば緑色に塗られた基台802を有するスタックポール24に集積してその一番上にダミー基板900を載置する。この場合、オペレータが一目で確認できるように、ダミー基板900の色を基台802と同じ色にしてもよい。
【0112】
この場合、図13に示すように、一方のスタックポール24に載置されるダミー基板900の上面に、筆記具を用いて例えば第1の成形設備12Aから排出された日付と、第1の成形設備12Aで処理されたことを示す文字を記載し、他方のスタックポール24に載置されるダミー基板900の上面に、筆記具を用いて例えば第2の成形設備12Bから排出された日付と、第2の成形設備12Bで処理されたことを示す文字を記載する。
【0113】
ダミー基板900が載置されたスタックポール24は、上述したように、次の塗布設備14(図1参照)まで運搬(搬送)され、該塗布設備14に投入する際に、例えば前記ダミー基板900が取り去られてスタックポール収容部40に搬送される。
【0114】
また、本実施の形態では、図14に示すように、検査工程(検査機構62での処理)を経た基板202のうち、良品と判定された基板202を、例えば赤色又は緑色に塗られた基台802を有する正常品用のスタックポール64に集積してその一番上にダミー基板900を載置し、不良品と判定された基板202を、例えば黒色に塗られた基台802を有するNG用のスタックポール66に集積してその一番上にダミー基板900を載置するようにしている。この場合も、オペレータが一目で確認できるように、ダミー基板900の色を基台802と同じ色にしてもよい。
【0115】
そして、ダミー基板900が載置された正常品用のスタックポール64は、上述したように、次の後処理設備16(図1参照)まで運搬(搬送)され、該後処理設備16に投入する際に、例えば前記ダミー基板900が取り去られてスタックポール収容部80に搬送される。
【0116】
また、本実施の形態では、図1に示すように、塗布設備14におけるスタックポール収容部40に、第1の成形設備12Aから搬送されてきたスタックポール24の基台802の色を検出する第1の色検出装置902と、このスタックポール24にダミー基板900が載置されているか否かを検出する第1のダミー基板検出装置904と、第2の成形設備12Bから搬送されてきたスタックポール24の基台802の色を検出する第2の色検出装置906と、このスタックポール24にダミー基板900が載置されているか否かを検出する第2のダミー基板検出装置908とを具備する。
【0117】
また、塗布設備14の後部には、一方の正常品用のスタックポール64における基台802の色を検出する第3の色検出装置910と、他方の正常品用のスタックポール64における基台802の色を検出する第4の色検出装置912とが設置されている。
【0118】
更に、後処理設備16におけるスタックポール収容部80には、塗布設備14から搬送されたスタックポール64にダミー基板900が載置されているか否かを検出する第3のダミー基板検出装置914が設置されている。
【0119】
そして、前記塗布設備14における第1及び第2の色検出装置902及び906は、スタックポール収容部40に搬送されたスタックポール24の基台802の色を検出する。検出した色が例えば赤であれば、該スタックポール24から取り出された基板202が後段の塗布工程を経て印刷機構58によって印刷処理される際に、ロット番号等と共に第1の成形設備12Aにて処理されたことを示す情報が印刷されることになる。
【0120】
一方、第3及び第4の色検出装置910及び912は、正常品用のスタックポール64の基台802の色を検出する。この検出結果は選別機構68に送られる。選別機構68は、検査結果が良品と判別された基板202のうち、第1の成形設備12Aで処理された基板202を、例えば赤色の基台802を有するスタックポール64に搬送し、第2の成形設備12Bで処理された基板202を、例えば緑色の基台802を有するスタックポール64に搬送する。
【0121】
これによって、第1の成形設備12Aによって処理された基板202は、例えば赤色の基台802を有するスタックポール(24、64)で運搬保管され、第2の成形設備12Bによって処理された基板202は、例えば緑色の基台802を有するスタックポール(24、64)で運搬保管されるというように、処理工程に関連づけられて運搬保管されることになる。
【0122】
また、第1及び第2のダミー基板検出装置904及び908は、例えばオペレータがスタックポール24を塗布設備14のスタックポール収容部40に投入する際において、ダミー基板900を取り忘れた場合に、スタックポール24にダミー基板900が存在していることを検出し、ダミー基板900の取り忘れをオペレータに知らせる。
【0123】
従って、そのままダミー基板900に対する塗布処理が行われてしまうのを事前に防止することができ、ダミー基板900に対する処理による塵埃の発生を回避することができる。これは、後処理設備16に設置された第3のダミー基板検出装置914についても同様である。
【0124】
このように、本実施の形態に係る製造システム10においては、処理された基板202を一旦スタックポール(24、64、66)に集積する際に、その集積された複数の基板202の一番上にダミー基板900を載置するようにしている。
【0125】
そのため、例えば一番上に設置されているダミー基板900に処理設備等を示すマーキング(文字や色分け等)を行うことにより、当該スタックポール(24、64、66)に集積された基板202がどの処理設備から排出されたものであるかをオペレータに簡単に認識させることができる。
【0126】
また、前記ダミー基板900に処理工程から出された時間等を前記マーキングと共に記入すれば、ある工程から次の工程への間の時間を簡単に認識することができ、光ディスクDの製造に関し、その時間管理を容易に行うことができる。
【0127】
しかも、基板202を多数集積して仮保管する際に、一番上にダミー基板900があることから、物が落下したり、運搬時にぶつけたりしても基板202に傷つく可能性がなくなり、また、手などが基板202に触れるということもなくなり、塵埃が積もったりすることもない。
【0128】
このことから、本実施の形態に係る製造システム10においては、光ディスクDの製造履歴を容易に作成でき、仮保管時での汚れや傷がつくことをほとんどなくすことができ、光ディスクDの歩留まりを向上させることができる。
【0129】
特に、本実施の形態においては、第1及び第2の成形設備12A及び12Bから並行して排出された基板202を集積する際に、これら基板202を第1及び第2の成形設備12A及び12Bに応じて色分けされた複数のスタックポール24にそれぞれ対応させて集積する、あるいは第1及び第2の成形設備12A及び12Bに応じて色分けされた2つのダミー基板900を一番上に載置するようにしているため、スタックポール24の基台802の色、あるいはダミー基板900の色のみを判別するだけで、基板202がどの成形設備12A又は12Bで処理されたかを簡単に知ることができる。
【0130】
また、良品及び不良品の基板202を集積する際に、これら基板202を良品及び不良品に応じて色分けされた複数のスタックポール64及び66にそれぞれ対応させて集積する、あるいは良品及び不良品に応じて色分けされた2つのダミー基板900を一番上に載置するようにしているため、スタックポール64及び66の基台802の色、あるいはダミー基板900の色のみを判別するだけで、基板202が良品か不良品かを簡単に知ることができる。
【0131】
基板202をスタックポール24に集積する際に、グルーブが形成された面を下側にして集積することが好ましい。これにより、色素記録層204が形成される面への塵埃の侵入や汚れ等を防止することができる。
【0132】
基板202をスタックポール24に集積する場合、環境温度と基板202の温度との差が20℃以内、好ましくは10℃以内、最も好ましくは5℃以内がよい。基板温度が高いままで基板202をスタックポール24に集積すると、基板202間の間隔が狭いため、各基板202の冷却が進まなくなり、集積された基板202間とこれら集積された基板202外での温度差が大きくなり、基板202に発生する反りが大きくなるという問題が生じる。また、自重による変形も生じるおそれがある。
【0133】
本実施の形態では、上述の温度範囲となった段階で、基板202をスタックポール24に集積するようにしてるため、基板202への反りや変形を効果的に防止することができる。
【0134】
また、基板202をスタックポール24に集積して保管する際に、長くとも10日以内の保存期間が設定されることが好ましい。
【0135】
樹脂を主体とした基板202に色素を塗布する場合、基板温度が30℃以下になっていることが要件となるが、基板202を長い間放置しすぎると、別の問題が発生してくる。即ち、樹脂中には可塑剤等の添加剤が入っているが、これが基板202の表面に析出してきて塗れ性が変わったり、細かなダストを引き寄せて欠陥の発生を誘発させることとなる。
【0136】
従って、上述のように長くとも10日以内、好ましくは3日以内、最も好ましくは1日以内の保存期間が設定されることがよい。
【0137】
また、本実施の形態では、塗布設備14の初段(スタックポール収容部40)及び後処理設備16の初段(スタックポール収容部80)に、ダミー基板900を検出するための第1、第2及び第3のダミー基板検出装置904、908及び914を設置するようにしているため、ダミー基板900を取り外さないでそのまま塗布工程や後処理工程に投入されてしまうのを事前に防止することができる。
【0138】
また、塗布設備14の初段(スタックポール収容部40)にスタックポール24の基台802の色を検出する第1及び第2の色検出装置902及び906を設置し、これら第1及び第2の色検出装置902及び906からの検出結果に基づいた情報を印刷機構58によって基板202毎に印刷するようにしているため、複数の設備で並行処理を行う製造工程における印刷処理の全自動化を達成させることができる。
【0139】
上述の例では、1種類の光ディスクDを製造するシステム10に適用した例を示したが、その他、例えば図15に示すように、複数種類の光ディスクD1及びD2(例えばCD−RとDVD−R等)を製造するシステムに適用することもできる。
【0140】
具体的には、図15に示すように、第1の光ディスクD1(例えばCD−R)の基板202Aを集積するスタックポール24の基台802あるいはダミー基板900の色を例えば赤色とし、第2の光ディスクD2(例えばDVD−R)の基板202Bを集積するスタックポール24の基台802あるいはダミー基板900の色を例えば緑色とする。
【0141】
これにより、赤色の基台802を有するスタックポール24に集積された基板202Aが第1の光ディスクD1の製造ライン920にて処理されるべきものであり、緑色の基台802を有するスタックポール24に集積された基板202Bが第2の光ディスクD2の製造ライン922にて処理されるべきものであることが容易に判別できることになる。
【0142】
なお、この発明に係る情報記録媒体の製造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る情報記録媒体の製造方法によれば、ワークがどのような処理設備を経てきたか、いつ処理されたかを一目で確認することができ、情報記録媒体の製造履歴を作成するための情報を確実に得、情報記録媒体の歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る製造システムの一例を示す構成図である。
【図2】塗布設備に設置されるスピンコート装置を示す構成図である。
【図3】塗布設備に設置されるスピンコート装置を示す斜視図である。
【図4】スピンコート装置のノズルを示す平面図である。
【図5】スピンコート装置のノズルの一例を示す側面図である。
【図6】スピンコート装置のノズルの他の例を一部省略して示す縦断面図である。
【図7】図7Aは基板にグルーブを形成した状態を示す工程図であり、図7Bは基板上に色素記録層を形成した状態を示す工程図であり、図7Cは基板上に光反射層を形成した状態を示す工程図である。
【図8】図8Aは基板のエッジ部分を洗浄した状態を示す工程図であり、図8Bは基板上に保護層を形成した状態を示す工程図である。
【図9】本実施の形態に係る製造システムで使用されるスタックポールを一部破断して示す側面図である。
【図10】スタックポールのコマ部材に基板が載せられた状態を示す拡大図である。
【図11】スタックポールに基板を積載させるための搬送機構と送りネジ機構を示す構成図である。
【図12】第1及び第2の成形設備に応じて色分けされたスタックポールに基板を集積し、その一番上にダミー基板を載置した状態を示す説明図である。
【図13】ダミー基板に記載されるマーキングの例を示す説明図である。
【図14】基板を良品及び不良品に応じて色分けされた複数のスタックポールにそれぞれ対応させて集積し、その一番上にダミー基板を載置した状態を示す説明図である。
【図15】種類の異なる光ディスクを種類に応じて用意された複数のスタックポールにそれぞれ対応させて集積し、その一番上にダミー基板を載置した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10…製造システム 12A…第1の成形設備
12B…第2の成形設備 14…塗布設備
16…後処理設備
24、64、66、110、112…スタックポール
802…基台 900…ダミー基板

Claims (14)

  1. 情報記録媒体の製造過程における複数のワークを1つの工程から次の工程に投入する際において、
    前記複数のワークを一旦集積器に段積みして集積する場合に、その集積された複数のワークの一番上にダミーワークを設置し、
    集積された前記複数のワークの履歴を示すマーキングを前記ダミーワークに行うことを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  2. 請求項1記載の情報記録媒体の製造方法において、
    複数の処理設備から並行して排出されたワークを集積する際に、これらワークを前記複数の処理設備に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の情報記録媒体の製造方法において、
    複数の処理設備から並行して排出されたワークを集積する際に、これらワークを前記複数の処理設備に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記複数の処理設備に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  4. 請求項2又は3記載の情報記録媒体の製造方法において、
    前記複数の処理設備での処理履歴を前記複数の処理設備毎に用意されたダミーワークにマーキングすることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  5. 請求項1記載の情報記録媒体の製造方法において、
    品種の異なる複数のワークを集積する際に、これらワークを前記複数の品種に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  6. 請求項1又は5記載の情報記録媒体の製造方法において、
    品種の異なる複数のワークを集積する際に、これらワークを前記複数の品種に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記複数の品種に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  7. 請求項1記載の情報記録媒体の製造方法において、
    良品及び不良品のワークを集積する際に、これらワークを前記良品及び不良品に応じて色分けされた複数の集積器にそれぞれ対応させて集積することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  8. 請求項1又は7記載の情報記録媒体の製造方法において、
    良品及び不良品のワークを集積する際に、これらワークを前記良品及び不良品に応じて用意された複数の集積器にそれぞれ対応させて集積し、前記良品及び不良品に応じて色分けされた複数のダミーワークを一番上に設置することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    前記ワークがグルーブを有する光ディスクである場合に、該ワークを集積器に集積する際に、前記グルーブが形成された面を下側にして集積することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    前記ワークを前記集積器に集積する場合、環境温度とワークの温度との差が20℃以内であることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    前記ワークが樹脂を主体とした基板上に色素を塗布して形成される光ディスクである場合に、該ワークを集積器に集積して保存する際に、長くとも10日以内の保存期間が設定されることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    処理工程の初段に、前記ダミーワークを検出するためのダミーワーク検出装置を設置することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  13. 請求項2〜12のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    処理工程の初段にダミーワークの色分けを検出する色検出装置を設置し、
    前記色検出装置からの検出結果に基づいた情報をワーク毎にマーキングすることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の情報記録媒体の製造方法において、
    前記ワークは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる記録層を有し、該記録層上に光反射層を有するヒートモード型の光情報記録媒体であり、
    前記集積器は、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記ワークの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記ワークを集積させることを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
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