JP4226706B2 - 光ディスク用集積器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、レーザ光により1回限りの情報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)としては、追記型CD(いわゆるCD−R)やDVD−Rなどがあり、従来のCD(コンパクトディスク)の作製に比べて少量のCDを手頃な価格でしかも迅速に市場に供給できるという利点を有しており、最近のパーソナルコンピュータなどの普及に伴ってその需要も増している。
【0003】
CD−R型の光情報記録媒体の代表的な構造は、厚みが約1.2mmの透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金や銀などの金属からなる光反射層、更に樹脂製の保護層をこの順に積層したものである。
【0004】
また、DVD−R型の光情報記録媒体は、2枚の円盤状基板(厚みが約0.6mm)を各情報記録面をそれぞれ内側に対向させて貼り合わせた構造を有し、記録情報量が多いという特徴を有する。
【0005】
そして、これら光情報記録媒体への情報の書き込み(記録)は、近赤外域のレーザ光(CD−Rでは通常780nm付近、DVD−Rでは635nm付近の波長のレーザ光)を照射することにより行われ、色素記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的な変化(例えばピットの生成)が生じて、その光学的特性を変えることにより情報が記録される。
【0006】
一方、情報の読み取り(再生)も、通常、記録用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射することにより行われ、色素記録層の光学的特性が変化した部位(ピットの生成による記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CD−ROMのような円盤状記録媒体においては、小さな欠陥があってもエラー訂正機能によって訂正されるために問題とならない。例えばコンパクトディスク(CD)のフォーマットでは600μm長程度までの欠陥であれば、前記エラー訂正機能によって訂正される。従って、これより小さな塵埃が少々あっても問題とならなかった。
【0008】
しかし、色素を含有する記録層が形成された光ディスクの場合は、600μm以下の塵埃であったとしても、その後の保存の状況によっては欠陥が成長し、600μm以上のサイズになる場合があった。
【0009】
記録層を色素溶液を塗布して形成するタイプの光ディスクにおいては、600μm以下の塵埃があったとしても、これが製造工程の途中で600μm以上の欠陥となってしまうことがある。
【0010】
例えば、色素塗布前に塵埃が存在すると、スピンコート時に基板上での色素の流れを阻害し、たとえ100μm以下の塵埃であったとしても、尾を引いて600μm以上の欠陥になってしまうといった問題が生ずる可能性がある。この欠陥を一般にコメットとかハレーとか呼ぶ。
【0011】
そして、光ディスクの工程中で発生する塵埃としては、基板からの樹脂ダストがある。これは、特に基板の内周部で発生する。
【0012】
光ディスクの製造においては、製造過程にある光ディスク用の基板を次の工程に投入する際、あるいは保管する場合に、基台に棒部材が植立されたいわゆるスタックポールを用い、該スタックポールの棒部材に光ディスクの中心孔を挿通させることで複数枚の光ディスクを集積させるようにしている。
【0013】
このとき、棒部材と基板の内周部が接触して、この接触部分からダストが発生する。基板の中心孔は、射出成形時にカットパンチによって打ち抜いて形成されることから、微細なバリが残る場合がある。そして、棒部材が基板の中心孔を挿通することによって前記バリが脱落して樹脂ダストとなる。この樹脂ダストが前記欠陥の発生原因の1つとなっている。
【0014】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、光ディスクあるいは光ディスク用の基板を集積する際に、樹脂ダストの発生を抑制することができ、光ディスクの歩留まりを向上させることができる光ディスク用集積器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、前記棒部材の表面粗さをRmaxで20以下にして構成する。即ち、棒部材の表面の平滑性を高める。
【0016】
棒部材の表面の平滑性を高めると、たとえ光ディスク(あるいは基板)の中心孔と棒部材とが接触してもバリの脱落の発生を抑えることができる。
【0017】
棒部材に光ディスク又は基板を集積する際に、通常、搬送アームによって行われるが、この場合、搬送アームによって光ディスク又は基板が棒部材の上方に搬送されると、該光ディスク又は基板が搬送アームから離れ、その自重によって棒部材に向かって落下し、更に、光ディスク又は基板の中心孔に棒部材が挿通した段階から、前記光ディスク又は基板は、棒部材に案内されて落下することになる。
【0018】
通常は、光ディスク又は基板の中心孔と棒部材との摩擦でバリの脱落が発生することになるが、本発明では、棒部材の表面の平滑性が高められているため、このようなバリの脱落の発生を抑制することができる。
【0019】
また、光ディスク用集積器に光ディスク又は基板を集積する際に、光ディスク又は基板が棒部材の下部まで急速に落下しないように、受け部材を設置することがあるが、この場合も、受け部材で光ディスク又は基板を受けながら、光ディスク又は基板の集積に応じて徐々に下げていくため、このときに摩擦が発生してバリの脱落が発生することになる。
【0020】
しかし、本発明では、棒部材の表面の平滑性が高められているため、このようなバリの脱落の発生を抑制することができる。
【0021】
次に、本発明は、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、前記棒部材の直角度を0.4以下にして構成する。
【0022】
棒部材に光ディスク又は基板を集積する際、通常、搬送アームによって行われるが、この場合、搬送アームによって光ディスク又は基板が棒部材の上方に搬送され、光ディスク又は基板の中心孔と棒部材とがほぼ一致した段階で光ディスク又は基板が落下されることになるが、棒部材の位置、特に、先端の位置が鉛直方向に対してずれていると、光ディスク又は基板の中心孔の内壁に棒部材が衝突し、これによって、光ディスク又は基板の内周部分に大きな衝撃が加わることになる。これは、バリの脱落が発生する原因となる。
【0023】
本発明では、棒部材の直角度を0.4以下にしており、棒部材の先端の位置が鉛直方向に対して一致するか、あるいはわずかにずれる程度であるため、搬送アームで光ディスク又は基板を棒部材の上方に搬送した段階で、光ディスク又は基板の中心と棒部材の中心軸とが位置決めされやすくなる。即ち、棒部材と搬送アームとの位置決め精度を向上させることができる。
【0024】
その結果、光ディスク又は基板を棒部材に集積する際に、光ディスク又は基板の内周部分に大きな衝撃が加わるということがなくなり、バリの脱落の発生を抑制することができる。
【0025】
次に、本発明は、基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、前記棒部材の表面粗さをRmaxで20以下とし、かつ、前記棒部材の直角度を0.4以下にして構成する。
【0026】
これにより、棒部材の表面の平滑性が高まり、かつ、棒部材と搬送アームとの位置決め精度を向上させることができる。その結果、バリの脱落の発生を大幅に抑制することができる。
【0027】
そして、これらの発明において、前記基台に棒部材の直角度を高めるための取付部材を固着するようにしてもよい。
【0028】
具体的には、基台の中央に貫通孔を形成し、前記貫通孔の上部内壁にネジ溝を形成し、前記取付部材の上部周面に前記貫通孔のネジ溝にねじ込まれるネジ山を形成することによって、前記貫通孔に前記取付部材をねじ込みによって固着すればよい。
【0029】
また、前記構成において、前記棒部材の下部中央に、ボルト部材がねじ込まれるネジ溝を形成し、取付部材の上部の中央に、前記棒部材の下部が挿入される凹部を形成し、前記取付部材の下部中央に、前記ボルト部材が挿通される貫通孔を形成するようにしてもよい。
【0030】
また、本発明においては、前記前記棒部材に挿通され、該棒部材の軸方向に移動自在とされた受け部材を有するようにしてもよい。光ディスク又は基板を集積器に集積する際、受け部材で光ディスク又は基板を受けながら、光ディスク又は基板の集積に応じて徐々に下げていくことになる。
【0031】
そして、受け部材を平滑性に富む材質で構成するようにしてもよく、この場合、フッ素系樹脂で構成することが好ましい。受け部材に平滑性がないと、その移動による摩擦によって塵埃が発生するおそれがあるからである。
【0032】
また、受け部材におけるディスク接触面の大きさを、前記光ディスクの内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさにすることが好ましい。受け部材のディスク接触面の大きさを記録に寄与する部分まで広げると、記録層を例えば色素塗布によって形成している場合に、基板の表面状態が変化し、塗布むらの原因になるからである。
【0033】
また、前記受け部材を、上部にフランジ部を有する円盤状に形成し、前記フランジ部の上面を、外方に向かって下り傾斜とされた環状のテーパ面としてもよい。
【0034】
また、本発明においては、光ディスク又は基板を棒部材に挿入しやすいように、前記棒部材の先端を、面取り加工によって丸みを帯びるようにし、更に連続してテーパ面を形成するようにしてもよい。また、本発明においては、前記受け部材は、前記光ディスクが載置される環状の平面部を有し、前記平面部の大きさは、前記光ディスクの内周側に設けられた環状突起の形成範囲よりも大きいことが好ましい。
【0035】
なお、前記光ディスクは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる記録層を有し、該記録層上に光反射層を有するヒートモード型の光情報記録媒体としてもよい。
【0036】
この場合、記録層が色素塗布によって形成されるタイプであれば、色素塗布の工程で欠陥の問題が深刻になるため、色素塗布前の工程で本発明に係る光ディスク用集積器を使用することが好ましい。
【0037】
色素塗布後もスパッタ工程や保護層形成工程があり、これらの工程においても塵埃によって大きな欠陥となってしまう可能性がある。従って、本発明に係る光ディスク用集積器を色素塗布以外の工程で使用しても効果がある。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ディスク用集積器を例えばCD−R等の光ディスクを製造するシステムに適用した実施の形態例(以下、単に実施の形態に係るスタックポールと記す)を図1〜図6を参照しながら説明する。
【0039】
本実施の形態に係るスタックポール10は、図1に示すように、上部に外径が光ディスクの基板12(図3参照)の径よりも僅かに大とされたフランジ部14を有する円盤状の金属製(例えばA5052又はA5056(黒アルマイト処理済み))の基台16と、該基台16の中央に植立され、かつ、該基台16の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた金属製(例えばSUS303)のポール18とを有して構成されている。ポール18の下部中央には、後述するボルト20がねじ込まれるネジ溝が形成されている。また、このポール18の下部のうち、基台16(正確には後述する取付部材22の凹部24)に差し込まれる部分18aの径が僅かに小とされている。
【0040】
また、ポール18の表面は、軽くバフ研磨処理され、その表面粗さは、最大高さRmaxで上限が20以下、好ましくは12以下、更に好ましくは8以下であり、下限が0.01以上、好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上である。平滑性の向上については、光ディスクのすべり効果や加工コストを考慮すると、Rmaxの下限として0.01以上あれば十分である。
【0041】
本実施の形態では、ポール18の表面粗さは、最大高さRmaxで6.3、十点平均粗さRzで6.3、中心線表面粗さRaで1.6とされている。
【0042】
基台16へのポール18の取り付けは、例えば以下のように行われる。即ち、基台16の中央には段差26を有する貫通孔28が形成されており、該貫通孔28の上部の径は下部の径よりも小に形成され、該貫通孔28の上部内壁にはネジ溝30が形成されている。
【0043】
そして、この段差26を有する貫通孔28には、ポール18の直角度を高めるための金属製(例えばSUS303)の取付部材22が例えばねじ込みによって固着されている。この取付部材22の上部には、その周面に前記貫通孔28のネジ溝30にねじ込まれるネジ山が形成され、取付部材22の下部の外径は、基台16の貫通孔28における下部の内径とほぼ同じとされている。
【0044】
また、取付部材22の上部の中央には、径がポール18の下部の外径とほぼ同じとされ、かつ、ポール18の下部が挿入される前記凹部24が形成されている。取付部材22の下部中央には下面開口の凹部32が形成され、この凹部32の底部から上部の凹部24にかけて前記ボルト20が挿通される貫通孔34が形成されている。
【0045】
従って、このスタックポール10を組み立てるときは、まず、基台16の中央部分に下方から取付部材22をねじ込んで固着し、その後、ポール18の下部を取付部材22の上部の凹部24に挿入し、取付部材22の下部の凹部32からボルト20を前記ポール18に向かってねじ込むことによって本実施の形態に係るスタックポール10が構成される。
【0046】
このスタックポール10の直角度は、上限が0.4以下、好ましくは0.35以下、更に好ましくは0.3以下であり、下限が0.01以上、好ましくは0.05以上、更に好ましくは0.1以上である。高すぎる位置決め精度は加工コストの上昇に比して効果が伴わないため、上記の範囲が適当である。
【0047】
更に、このスタックポール10には、前記ポール18に挿通され、該ポール18の軸方向に移動自在とされた例えば樹脂製のコマ部材40が用意される。このコマ部材40は、上部にフランジ部42を有する円盤状に形成され、中央に径がポール18の径よりも僅かに大とされた貫通孔44が形成され、その上部中央には、基板12の内周側に設けられた環状突起46(図2参照)の形成範囲よりも僅かに広いとされた環状の平坦面48が形成されている。フランジ部42の上面は、外方に向かって下り傾斜とされた環状のテーパ面50とされ、その傾斜角度θは約17°程度とされている(図2参照)。なお、図2において、基板12の前記環状突起46が形成されている面とは反対側の面に形成されている環状溝52は基板12の寸法精度を高めるためのものである。
【0048】
このコマ部材40は、平滑性に富む材質、例えばフッ素系樹脂で構成されている。コマ部材40に平滑性がないと、その移動による摩擦によって塵埃が発生するおそれがあるからである。
【0049】
図1に示すように、ポール18の先端(上端)60は、基板12を挿入しやすいように面取り加工されて丸みが帯びられ、更に連続してテーパ面62が形成されている。
【0050】
ここで、外径が12mm、内径が1.5mmの基板12に適用させた場合の前記スタックポール10の好ましい寸法関係の一例について説明すると、ポール18の先端部におけるテーパ面62の形成範囲d1は、先端60から20mm以下の範囲が好ましく、テーパ面62の傾斜角度ψは5°以上、45°以下であり、好ましくは10°以上、35°以下である。
【0051】
ポール18の径d2は、基板12の内径に対して0.3mm以上、2mm以下の範囲で小さいことが好ましく、基板12の内径に対して0.5mm以上、1mm以下の範囲で小さいことが最も好ましい。
【0052】
ポール18の高さh、即ち、基台12の上面からポール18の先端60までの高さhは、100mm以上、600mm以下であり、好ましくは200mm以上、450mm以下である。
【0053】
そして、このスタックポール10に対して基板12を積載させるときは、図3に示すように、基板12を保持して搬送する搬送機構70と、スタックポール10に挿入されているコマ部材40を上下方向に移動させる送りネジ機構72を用いて行われる。
【0054】
搬送機構70は、基板12の上面を真空吸引して該基板12を吸着保持する吸着パッド74と、該吸着パッド74を上下方向及び水平方向に移動させるアーム機構76を有して構成されている。
【0055】
送りネジ機構72は、鉛直方向に延在された送りネジ78と、該送りネジ78を回転駆動する図示しないモータと、ポール18に挿通されたコマ部材40が載せられ、かつ、前記送りネジ78が回転することによって、該送りネジ78の軸線に沿って上下に移動するアーム80とを有して構成されている。
【0056】
この送りネジ機構72は、スタックポール10に基板12が1枚も積載されていない場合は、コマ部材40をポール18の先端部分よりも僅かに下方の位置、例えばコマ部材40の上面が例えばテーパ面62の形成範囲における下側の境界部分b(図1参照)から基板12の厚み分だけ下方の位置にくるようにアーム80を移動させて位置決めする。
【0057】
その後、検査工程を終えた1枚目の基板12を搬送機構70によってスタックポール10の上方まで搬送し、基板12の中心孔とスタックポール10のポール18とが対向するように位置決めした後、搬送機構70の真空吸引を停止する。これによって、基板12はスタックポール10のポール18を挿通しながら下方に落下し、コマ部材40の上面に載置される。
【0058】
このとき、コマ部材40がポール18の上端部分に位置しているため、基板12の落下距離は非常に短いものとなり、落下に伴う変形などは発生しない。また、ポール18の先端60が丸みを帯び更にテーパ面62が連続して形成されているため、基板12の中心孔にポール18の先端部分がスムーズに入り込むかたちになり、基板12がポール18の先端部分に衝突するということがない。
【0059】
その後、送りネジ機構72における送りネジ78がモータ(図示せず)によって所定回転数だけ回転し、これにより、コマ部材40が基板12の厚み分だけ下方に移動される。
【0060】
次に、検査工程を終えた2枚目の基板12は、前記と同様に、搬送機構70によってスタックポール10側に搬送され、ポール18を挿通しながら下方に落下し、図2に示すように、1枚目の基板12上に積載される。このとき、基板12の一方の面に形成された環状突起46の存在によって、基板12間に僅かな隙間d3が形成され、これにより、基板12同士の密着が防止され、下側に位置する基板12の上面に形成された色素記録層が上側に位置する基板12の下面に密着してしまうという不都合を回避することができる。
【0061】
しかも、基板12間に形成される隙間d3は非常に狭いため、基板12を集積したスタックポール10を製造ラインから取り出して外部にさらした場合でも、基板12間にゴミやダストが入りにくいという利点がある。
【0062】
本実施の形態に係るスタックポール10に集積される光ディスクの製造方法を図4A〜図5Bに基づいて説明する。
【0063】
まず、ポリカーボネートなどの樹脂材料が射出成形、圧縮成形又は射出圧縮成形されて、図4Aに示すように、一主面にトラッキング用溝又はアドレス信号等の情報を表す凹凸(グルーブ)100が形成された基板12が作製される。
【0064】
前記基板12の材料としては、例えばポリカーボネート、ポリメタルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィン及びポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。上記の材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び価格などの点からポリカーボネートが好ましい。また、グルーブ100の深さは、0.01〜0.3μmの範囲であることが好ましく、その半値幅は、0.2〜0.9μmの範囲であることが好ましい。
【0065】
作製された基板12は、冷却された後、一主面が下側に向けられてスタックポール10に積載される。スタックポール10に所定枚数の基板12が積載された段階で、スタックポール10は次の塗布ラインに搬送される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
【0066】
スタックポール10が塗布工程に投入された段階で、塗布ラインに設置された搬送機構70(図3参照)が動作し、スタックポール10から1枚ずつ基板12を取り出して、色素塗布工程に搬送する。色素塗布工程に搬送された基板12は、その一主面上に色素塗布液が塗布され、次いで高速に回転されて塗布液の厚みが均一にされた後、乾燥処理が施される。これによって、図4Bに示すように、基板12の一主面上に色素記録層102が形成されることになる。
【0067】
なお、塗布液としては色素を適当な溶剤に溶解した色素溶液が用いられる。塗布液中の色素の濃度は一般に0.01〜15重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜10重量%の範囲、特に好ましくは0.5〜5重量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3重量%の範囲にある。塗膜(色素記録層)102の厚みは、一般に20〜500nmの範囲で、好ましくは50〜300nmの範囲で設けられる。
【0068】
色素記録層102に用いられる色素は特に限定されない。使用可能な色素の例としては、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、イミダゾキノキサリン系色素、ピリリウム系・チオピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、Ni、Crなどの金属錯塩系色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、インドフェノール系色素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色素、メロシアニン系色素、オキソノール系色素、アミニウム系・ジインモニウム系色素及びニトロソ化合物を挙げることができる。これらの色素のうちでは、シアニン色素、フタロシアニン系色素、アズレニウム系色素、スクワリリウム系色素、オキソノール系色素及びイミダゾキノキサリン系色素が好ましい。
【0069】
色素記録層102を形成するための塗布液の溶剤の例としては、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。
【0070】
前記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独または二種以上を適宜併用することができる。好ましくは、2,2,3,3−テトラフロロ−1−プロパノールなどのフッ素系溶剤である。なお、塗布液中には、所望により退色防止剤や結合剤を添加してもよいし、更に酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、そして潤滑剤など各種の添加剤を、目的に応じて添加してもよい。
【0071】
退色防止剤の代表的な例としては、ニトロソ化合物、金属錯体、ジインモニウム塩、アミニウム塩を挙げることができる。これらの例は、例えば、特開平2−300288号、同3−224793号、及び同4−146189号等の各公報に記載されている。
【0072】
結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。
【0073】
結合剤を使用する場合に、結合剤の使用量は、色素100重量部に対して、一般に20重量部以下であり、好ましくは10重量部以下、更に好ましくは5重量部以下である。
【0074】
なお、色素記録層102が設けられる側の基板12の表面には、平面性の改善、接着力の向上及び色素記録層102の変質防止などの目的で、下塗層が設けられてもよい。
【0075】
下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質、およびシランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることができる。
【0076】
下塗層は、前記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調整した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法を利用して基板12の表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲、好ましくは0.01〜10μmの範囲で設けられる。
【0077】
色素記録層102が形成された基板12は、その一主面の反対側の面(裏面)が洗浄された後、基板12の一主面又は裏面に対してロット番号等の刻印が行われる。
【0078】
その後、基板12は、欠陥の有無や色素記録層102の膜厚の検査が行われる。この検査は、基板12の裏面から光を照射してその光の透過状態を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。
【0079】
上述の検査処理を終えた基板12は、その検査結果に基づいて正常品用のスタックポール10か、あるいはNG用のスタックポール10に、搬送機構70によって集積される。
【0080】
正常品用のスタックポール10に所定枚数の基板12が積載された段階で、正常品用のスタックポール10はこの塗布ラインから取り出されて、次の後処理ラインに搬送される。この搬送は、台車で行ってもよいし、自走式の自動搬送装置で行うようにしてもよい。
【0081】
正常品用のスタックポール10が後処理ラインに投入された段階で、該後処理ラインに設置されている搬送機構70が動作し、スタックポール10から1枚ずつ基板12を取り出して、スパッタ工程に搬送する。スパッタ工程に投入された基板12は、図4Cに示すように、その一主面中、周縁部分(エッジ部分)104を除く全面に光反射層106がスパッタリングによって形成される。
【0082】
光反射層106の材料である光反射性物質はレーザ光に対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
【0083】
これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上を組み合わせて用いてもよい。または合金として用いてもよい。特に好ましくはAgもしくはその合金である。
【0084】
光反射層106は、例えば、前記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより色素記録層102の上に形成することができる。反射層の層厚は、一般的には10〜800nmの範囲、好ましくは20〜500nmの範囲、更に好ましくは50〜300nmの範囲で設けられる。
【0085】
光反射層106が形成された基板12は、図5Aに示すように、基板12の一主面中、エッジ部分104が洗浄されて、該エッジ部分104に形成されていた色素記録層102が除去される。その後、基板12は、UV硬化液塗布工程に搬送され、基板12の一主面の一部分にUV硬化液が滴下される。その後、高速に回転されることにより、基板12上に滴下されたUV硬化液の塗布厚が基板12の全面において均一にされる。
【0086】
その後、基板12上のUV硬化液に対して紫外線が照射される。これによって、図5Bに示すように、基板12の一主面上に形成された色素記録層102と光反射層106を覆うようにUV硬化樹脂による保護層108が形成されて光ディスクDとして構成されることになる。
【0087】
保護層108は、色素記録層102などを物理的及び化学的に保護する目的で光反射層106の上に設けられる。保護層108は、基板12の色素記録層102が設けられていない側にも耐傷性、耐湿性を高める目的で設けることもできる。保護層108で使用される材料としては、例えば、SiO、SiO2 、MgF2 、SnO2 、Si3 4 等の無機物質、及び熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、そしてUV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
【0088】
保護層108は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフイルムを接着剤を介して光反射層106上及び/又は基板12上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。
【0089】
UV硬化性樹脂の場合には、上述したように、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調整したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによって形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層108の層厚は一般には0.1〜100μmの範囲で設けられる。
【0090】
その後、光ディスクDは、色素記録層102の面と保護層108の面における欠陥の有無や光ディスクDの基板12に形成されたグルーブ100による信号特性が検査される。これらの検査は、光ディスクDの両面に対してそれぞれ光を照射してその反射光を例えばCCDカメラで画像処理することによって行われる。
【0091】
上述の欠陥検査処理及び特性検査処理を終えた光ディスクDは、各検査結果に基づいて正常品用のスタックポール10か、あるいはNG用のスタックポール10に搬送選別される。
【0092】
正常品用のスタックポール10に所定枚数の光ディスクDが積載された段階で、該スタックポール10が後処理ラインから取り出されて図示しないラベル印刷工程に投入される。
【0093】
このように、本実施の形態に係るスタックポール10においては、ポール18の表面粗さを最大高さRmaxで20以下にして構成するようにしている。即ち、ポール18の表面の平滑性を高めるようにしている。そのため、たとえ光ディスクD(あるいは基板12)の中心孔とポール18とが接触してもバリの脱落の発生を抑えることができる。
【0094】
ポール18に光ディスクD又は基板12を集積する際に、搬送機構70によって行われるが、この場合、搬送機構70によって光ディスクD又は基板12がポール18の上方に搬送されると、該光ディスクD又は基板12が搬送機構70から離れ、その自重によってポール18に向かって落下し、更に、光ディスクD又は基板12の中心孔にポール18が挿通した段階から、光ディスクD又は基板12は、ポール18に案内されて落下することになる。
【0095】
通常は、光ディスクD又は基板12の中心孔とポール18との摩擦でバリの脱落が発生することになるが、本実施の形態では、ポール18の表面の平滑性が高められているため、このようなバリの脱落の発生を抑制することができる。
【0096】
また、本実施の形態では、スタックポール10に光ディスクD又は基板12を集積する際に、光ディスクD又は基板12がポール18の下部まで急速に落下しないように、コマ部材40を設置するようにしている。この場合も、コマ部材40で光ディスクD又は基板12を受けながら、光ディスクD又は基板12の集積に応じて徐々に下げていくため、このときに摩擦が発生してバリの脱落が発生することになる。
【0097】
しかし、本実施の形態では、ポール18の表面の平滑性が高められているため、このようなバリの脱落の発生を抑制することができる。
【0098】
また、ポール18に光ディスクD又は基板12を集積する際、ポール18の位置、特に、その先端60の位置が鉛直方向に対してずれていると、光ディスクD又は基板12の中心孔の内壁にポール18が衝突し、これによって、光ディスクD又は基板12の内周部分に大きな衝撃が加わることになる。これは、バリの脱落が発生する原因となる。
【0099】
本実施の形態では、ポール18の直角度を0.4以下にしており、ポール18の先端60の位置が鉛直方向に対して一致するか、あるいはわずかにずれる程度であるため、搬送機構70で光ディスクD又は基板12をポール18の上方に搬送した段階で、光ディスクD又は基板12の中心とポール18の中心軸とが位置決めされやすくなる。即ち、ポール18と搬送機構70との位置決め精度を向上させることができる。
【0100】
その結果、光ディスクD又は基板12をポール18に集積する際に、光ディスクD又は基板12の内周部分に大きな衝撃が加わるということがなくなり、バリの脱落の発生を抑制することができる。
【0101】
また、本実施の形態では、コマ部材40におけるディスクDの接触面(平坦面48)の大きさを、基板12の内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさにしている。即ち、色素記録層102の内径よりも小さくするようにしている。これは、コマ部材40の平坦面48の大きさを記録に寄与する部分まで広げると、基板12の表面状態が変化し、塗布むらの原因になるからである。
【0102】
なお、スタックポール10に集積される光ディスクDのタイプとして、色素記録層102が色素塗布によって形成されるタイプであれば、色素塗布の工程で欠陥の問題が深刻になるため、本実施の形態に示すように色素塗布前の工程でスタックポール10を使用することが好ましい。
【0103】
色素塗布後もスパッタ工程や保護層形成工程があり、これらの工程においても塵埃によって大きな欠陥となってしまう可能性がある。従って、本実施の形態に係るスタックポール10を色素塗布以外の工程で使用しても効果がある。
【0104】
【実施例】
ここで、1つの実験例を示す。この実験例は、基板12上に色素記録層102を形成したサンプルの製造過程において、実施例1〜3並びに比較例1〜3に係るスタックポール10を基板12を成形した後、色素を塗布するまでの間に使用してサンプルの歩留まりをみたものである。
【0105】
歩留まりは、色素塗布後において100μm以上の欠陥の有無で判定した。処理数は各々について300枚である。
【0106】
また、実施例1〜3において、仕上げ精度については、実施例1のみを高めに設定し(最大高さRmax=0.7)、実施例2及び3についてはほぼ同じに設定した(最大高さRmax=6)。直角度については、実施例2のみを高めに設定し(直角度=0.2)、実施例1及び3についてはほぼ同じに設定した(直角度=0.3)。
【0107】
比較例1〜3において、仕上げ精度については、比較例3のみを低めに設定し(最大高さRmax=95)、比較例1及び2についてはほぼ同じに設定した(最大高さRmax=25、23)。直角度については、比較例2のみを低めに設定し(直角度=1)、比較例1及び3についてはほぼ同じに設定した(直角度=0.5、0.3)。
【0108】
サンプルの形成法は以下の通りである。まず、厚さ1.2mm、直径120mmのスパイラル状のグルーブ100(深さ160nm、幅0.4μm、トラックピッチ1.6nm)を有する基板12を用意する。
【0109】
下記の一般式(1)で表されるベンゾインドレニン骨格を有するシアニン色素に、下記の一般式(2)で表される退色防止剤を前記色素に対して10%添加し、これらを下記の一般式(3)で表される2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールに混ぜ、超音波を2時間当てて溶解して色素記録層102を形成するための色素塗布液を調製した。
【0110】
【化1】
Figure 0004226706
【0111】
【化2】
Figure 0004226706
【0112】
【化3】
Figure 0004226706
【0113】
この色素塗布液をスピンコート法により回転数を300rpmから4000rpmまで変化させながら基板12のグルーブ100が有する面上に塗布した。
【0114】
この実験結果を図6に示す。この実験結果から、実施例1〜3においては、歩留まり90%以上の結果を得られており、欠陥の原因となるバリの脱落の発生並びに塵埃の発生が効果的に抑制されていることがわかる。
【0115】
なお、この発明に係る光ディスク用集積器は、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光ディスク用集積器によれば、光ディスクあるいは光ディスク用の基板を集積する際に、樹脂ダストの発生を抑制することができ、光ディスクの歩留まりを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るスタックポールを一部破断して示す側面図である。
【図2】本実施の形態に係るスタックポールのコマ部材に基板が載せられた状態を示す拡大図である。
【図3】本実施の形態に係るスタックポールに基板を積載させるための搬送機構と送りネジ機構を示す構成図である。
【図4】図4Aは基板にグルーブを形成した状態を示す工程図であり、図4Bは基板上に色素記録層を形成した状態を示す工程図であり、図4Cは基板上に光反射層を形成した状態を示す工程図である。
【図5】図5Aは基板のエッジ部分を洗浄した状態を示す工程図であり、図5Bは基板上に保護層を形成した状態を示す工程図である。
【図6】実験例の結果を示す図表である。
【符号の説明】
10…スタックポール 12…基板
16…基台 18…ポール
22…取付部材 40…コマ部材
48…平坦面 50…テーパ面
70…搬送機構

Claims (10)

  1. 基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる色素記録層を有し、
    前記棒部材の表面粗さがRmaxで20以下であり、
    前記基台に前記棒部材を固定するための取付部材が固着され、
    前記基台の中央に貫通孔が形成され、該貫通孔の上部内壁にネジ溝が形成され、前記取付部材の上部周面に前記貫通孔のネジ溝にねじ込まれるネジ山が形成され、前記貫通孔に前記取付部材がねじ込まれ、
    前記棒部材の下部中央に、ボルト部材がねじ込まれるネジ溝が形成され、前記取付部材の上部の中央に、前記棒部材の下部が挿入される凹部が形成され、前記取付部材の下部中央に、前記ボルト部材が挿通される貫通孔が形成され
    前記棒部材に挿通され、該棒部材の軸方向に移動自在とされた受け部材を有し、前記受け部材におけるディスク接触面の大きさは、前記光ディスクの内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさであることを特徴とする光ディスク用集積器。
  2. 基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる色素記録層を有し、
    前記棒部材の直角度が0.4以下であり、
    前記基台に前記棒部材を固定するための取付部材が固着され、
    前記基台の中央に貫通孔が形成され、該貫通孔の上部内壁にネジ溝が形成され、前記取付部材の上部周面に前記貫通孔のネジ溝にねじ込まれるネジ山が形成され、前記貫通孔に前記取付部材がねじ込まれ、
    前記棒部材の下部中央に、ボルト部材がねじ込まれるネジ溝が形成され、前記取付部材の上部の中央に、前記棒部材の下部が挿入される凹部が形成され、前記取付部材の下部中央に、前記ボルト部材が挿通される貫通孔が形成され
    前記棒部材に挿通され、該棒部材の軸方向に移動自在とされた受け部材を有し、前記受け部材におけるディスク接触面の大きさは、前記光ディスクの内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさであることを特徴とする光ディスク用集積器。
  3. 基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる色素記録層を有し、
    前記棒部材の表面粗さがRmaxで20以下であって、かつ、前記棒部材の直角度が0.4以下であり、
    前記基台に前記棒部材を固定するための取付部材が固着され、
    前記基台の中央に貫通孔が形成され、該貫通孔の上部内壁にネジ溝が形成され、前記取付部材の上部周面に前記貫通孔のネジ溝にねじ込まれるネジ山が形成され、前記貫通孔に前記取付部材がねじ込まれ、
    前記棒部材の下部中央に、ボルト部材がねじ込まれるネジ溝が形成され、前記取付部材の上部の中央に、前記棒部材の下部が挿入される凹部が形成され、前記取付部材の下部中央に、前記ボルト部材が挿通される貫通孔が形成され
    前記棒部材に挿通され、該棒部材の軸方向に移動自在とされた受け部材を有し、前記受け部材におけるディスク接触面の大きさは、前記光ディスクの内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさであることを特徴とする光ディスク用集積器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ディスク用集積器において、
    前記受け部材は、上部にフランジ部を有する円盤状に形成され、
    前記フランジ部の上面は、外方に向かって下り傾斜とされた環状のテーパ面とされていることを特徴とする光ディスク用集積器。
  5. 請求項のいずれか1項に記載の光ディスク用集積器において、
    前記受け部材は、前記光ディスクが載置される環状の平面部を有し、
    前記平面部の大きさは、前記光ディスクの内周側に設けられた環状突起の形成範囲よりも大きいことを特徴とする光ディスク用集積器。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、前記色素記録層上に光反射層を有するヒートモード型の光情報記録媒体であることを特徴とする光ディスク用集積器。
  7. 基台と、該基台に植立され、かつ、該基台の上面に対して鉛直方向に延在して設けられた棒部材とを有して構成され、前記棒部材に前記光ディスクの中心孔を挿通させることで1枚以上の前記光ディスクを集積させる光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、基板上に、レーザ光の照射により情報を記録することができる色素記録層を有し、
    前記基台に前記棒部材を固定するための取付部材が固着され、
    前記基台の中央に貫通孔が形成され、該貫通孔の上部内壁にネジ溝が形成され、前記取付部材の上部周面に前記貫通孔のネジ溝にねじ込まれるネジ山が形成され、前記貫通孔に前記取付部材がねじ込まれ、
    前記棒部材の下部中央に、ボルト部材がねじ込まれるネジ溝が形成され、前記取付部材の上部の中央に、前記棒部材の下部が挿入される凹部が形成され、前記取付部材の下部中央に、前記ボルト部材が挿通される貫通孔が形成され
    前記棒部材に挿通され、該棒部材の軸方向に移動自在とされた受け部材を有し、前記受け部材におけるディスク接触面の大きさは、前記光ディスクの内周部分のうち、記録に寄与しない部分に対応した大きさであることを特徴とする光ディスク用集積器。
  8. 請求項記載の光ディスク用集積器において、
    前記受け部材は、上部にフランジ部を有する円盤状に形成され、
    前記フランジ部の上面は、外方に向かって下り傾斜とされた環状のテーパ面とされていることを特徴とする光ディスク用集積器。
  9. 請求項7又は8記載の光ディスク用集積器において、
    前記受け部材は、前記光ディスクが載置される環状の平面部を有し、
    前記平面部の大きさは、前記光ディスクの内周側に設けられた環状突起の形成範囲よりも大きいことを特徴とする光ディスク用集積器。
  10. 請求項のいずれか1項に記載の光ディスク用集積器において、
    前記光ディスクは、前記色素記録層上に光反射層を有するヒートモード型の光情報記録媒体であることを特徴とする光ディスク用集積器。
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