JP2001047887A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

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JP2001047887A
JP2001047887A JP11226824A JP22682499A JP2001047887A JP 2001047887 A JP2001047887 A JP 2001047887A JP 11226824 A JP11226824 A JP 11226824A JP 22682499 A JP22682499 A JP 22682499A JP 2001047887 A JP2001047887 A JP 2001047887A
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吉典 山村
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    • B60W2710/00Output or target parameters relating to a particular sub-units
    • B60W2710/10Change speed gearings
    • B60W2710/105Output torque

Abstract

(57)【要約】 【課題】自車速の検出が不確かとなる車速域とこれ以外
とでプログラム容量や演算負荷を増大させることなく異
なる目標駆動軸トルクに基づく追従制御を行うと共に、
駆動軸トルクの切換えを円滑に行う。 【解決手段】 目標車間距離設定部で目標車間距離L*
を演算し、車間距離制御演算部で、車間距離Lと目標車
間距離L* とに応じて目標車速V* 及び第1の目標駆動
軸トルクTW1 * を演算し、車速制御部50で目標車速V
* 及び自車速VSに基づいて第2の目標駆動軸トルクT
W2 * を演算し、駆動軸トルク切換制御部61で第1の目
標駆動軸トルクに基づく第3の目標駆動軸トルクTW3 *
を演算すると共に、トルク切換時のトルク整合を行い、
トルク選択部62でトルク選択信号ST に応じて第2の
目標駆動軸トルクTW2 * 及び第3の目標駆動軸トルクT
W3 *の一方を選択し、これに基づいて駆動軸トルク制御
部70で制駆動力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車との車間距
離を目標車間距離に一致するように制動力及び駆動力の
何れかを制御する車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用走行制御装置としては、先
行車までの車間距離を検出し、その車間距離が適正な値
となるように車速あるいは制駆動力を制御する走行制御
手法が知られている。この車間距離制御の制御系構成に
は、大きく分けて以下の2つのタイプがある。 (A)車間距離、或いは相対速度信号から、自車両の車
速指令値を演算し、車速制御系は自車速が車速指令値に
応じた値となるようにな駆動力指令値を演算する方式。 (B)車間距離、或いは相対速度から、自車の駆動力指
令値を演算する方式。
【0003】ここで、(A)方式は、車速制御系をロバ
スト設計することで、勾配等の路面外乱や車重変化等の
影響を除外して車間距離制御系を設計することができ
る。通常、車速を検出する車速センサとして、車輪、或
いはプロペラシャフトに組み込まれたロータ歯車の位置
変化を検出する電磁ピックアップを適用する関係で、一
定時間内のパルス変化回数やパルス間の時間を検出する
ことで測定する。ところが、渋滞等で低速走行する場合
の低速走行制御系では、極低車速域では、車速パルスの
変化する時間が長くなるため、車速検出に無駄時間が生
じ、車速制御性能が低下するという未解決の課題があ
る。
【0004】一方、(B)方式は、車間距離或いは相対
速度から直接駆動力指令値を演算するので、車速センサ
を必要とせず、(A)方式での上記車速センサを使用す
る場合における未解決の課題を有さないものであるが、
勾配や、空気抵抗等の影響を受け難いようにするため、
車間制御距離系をロバスト設計する必要がある。しか
し、レーダ等の車間距離センサの分解能を考慮すると、
乗り心地のよさと路面状況に対するロバスト性能を同時
に満足する制御系を構成することが難しいという未解決
の課題がある。
【0005】そこで、本出願人は、先に、特願平10−
198696号(以下、第1先行例と称す)として、極
低速域での車速センサの不確かさを考慮して目標車速を
用いることにより、自動追従走行制御を中止して停止す
るようにした車間距離制御装置を提案している。また、
特願平11−23229号(以下、第2先行例と称す)
として、高速走行域では上記(A)方式を適用し、低速
走行域では上記(B)方式に切換えるために、両者の駆
動軸トルク指令値を別々の方法で計算しておき、所定の
車速範囲で両方式を滑らかに切換えることで極低速時の
車速センサの検出時間の未解決の課題を解決するように
した車両用走行制御装置を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1先行例にあっては、前走車が極低速で走行する場合に
は自車両は停止制御を行うため、所定の車間距離を保っ
たまま追従走行することはできなくなるという未解決の
課題がある。また、上記第2先行例にあっては、所定値
以下の車速で動作する車間距離制御系を別途必要とし
て、制御用コントローラを構成するマイクロコンピュー
タのプログラム容量と演算負荷が増加すると同時に、車
速制御を用いた場合と用いない場合とで、2つの車間距
離制御系設計が必要となり、さらに車速から求まる係数
を用いて2つの駆動軸トルク指令値を補間するので、車
速変化が小さい場合、制御の切換えが遅くなる等の未解
決の課題がある。
【0007】そこで、本発明は、上記先行例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、車速制御を用いな
い低速用の車間距離制御系を追加することなく、1つの
車間距離制御系で極低速域を含む全車速域で正確な追従
制御を行うことができる車両用走行制御装置を提供する
ことを目的としている。また、本発明は、車速検出手段
に異常が発生した場合でも、追従制御を継続することが
できる車両用走行制御装置を提供することを他の目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車両用走行制御装置は、自車両の車
速を検出する車速検出手段と、先行車との車間距離を検
出する車間距離検出手段と、目標車間距離を演算する目
標車間距離演算手段と、前記車間距離検出手段で検出し
た車間距離と前記目標車間距離演算手段で演算した目標
車間距離とに基づいて目標車速及び第1の目標駆動トル
クを演算する車間距離制御手段と、該車間距離制御手段
で演算した目標車速と前記車速検出手段で検出した自車
速とに基づいて第2の目標駆動トルクを演算する車速制
御手段と、前記車速検出手段で検出した自車速に基づい
てトルク選択信号を送出する駆動トルク判断手段と、該
駆動トルク判断手段のトルク選択信号をもとに前記第1
の目標駆動トルク及び第2の目標駆動トルクの何れかを
選択し、目標駆動トルクの選択切換時に切換先の目標駆
動トルクを切換元の目標駆動トルクに整合させるトルク
選択切換手段と、該トルク選択整合手段で選択された目
標駆動トルクに基づく制駆動力を発生する制駆動力発生
手段とを備えたことを特徴としている。
【0009】この請求項1に係る発明においては、車間
距離制御手段で、車間距離及び目標車間距離に基づいて
車速制御用の目標車速を演算すると共に、車速検出手段
で検出した自車速の影響を受けない第1の目標駆動トル
クを演算する。そして、車速制御手段では、目標車速と
自車速とに基づいて車間距離を目標車間距離に一致させ
る第2の目標駆動トルクを演算する。
【0010】そして、駆動トルク判断手段で第1の目標
駆動トルクを選択するトルク選択信号をトルク選択整合
手段に送出しているときには、このトルク選択切換手段
で第1の目標駆動トルクを選択し、これを目標駆動トル
クとして制駆動力制御手段に出力する。この状態で、例
えば自車速が増加して第2の目標駆動トルクを選択する
トルク選択信号がトルク選択整合手段に送出されると、
このトルク選択整合手段で、第2の目標駆動トルクが選
択される。このとき、切換先となる第2の目標駆動トル
クが切換元となる第1の目標駆動トルクと一致するよう
に整合される。逆に、第2の目標駆動トルクを目標駆動
トルクとして選択している状態で、第1の目標駆動トル
クが目標駆動トルクとして選択する場合には、切換先と
なる第1の目標駆動トルクを切換元となる第2の目標駆
動トルクに一致するように整合され、目標トルクの切換
えを滑らかに行う。
【0011】また、請求項2に係る車両用走行制御装置
は、請求項1に係る発明において、前記駆動トルク判断
手段は、自車速が所定値以下であるときに第1の目標駆
動トルクを選択し、所定値を越えるときに第2の目標駆
動トルクを選択するトルク選択信号を出力することを特
徴としている。この請求項2に係る発明においては、自
車速が所定値以下の低車速域では第1の目標駆動トルク
を目標駆動トルクとして選択することにより、車速検出
手段で検出した車速が不正確となっても、車間距離を目
標車間距離に維持する追従制御を行うことができ、自車
速が所定値を越える高車速域では、第2の目標駆動トル
クを選択することにより、車速検出手段で検出した自車
速を使用した車速制御を行う。
【0012】さらに、請求項3に係る車両用走行制御装
置は、請求項1又は2に係る発明において、前記トルク
選択整合手段は、駆動トルク判断手段のトルク選択信号
が、第1の目標駆動トルクを選択する状態に切換わった
時に、第1の目標駆動トルクと第2の目標駆動トルクと
のトルク偏差を演算し、当該トルク偏差を前記第1の目
標駆動トルクに加算して目標駆動トルクとし、トルク選
択信号が、第2の目標駆動トルクを選択する状態に切換
わった時に、第1の目標駆動トルクと第2の目標駆動ト
ルクとのトルク偏差を演算し、当該トルク偏差を前記第
2の目標駆動トルクに加算して目標駆動トルクとするよ
うに構成されていることを特徴としている。
【0013】この請求項3に係る発明においては、トル
ク選択整合手段で、第1の目標駆動トルクから第2の目
標駆動トルクに又はその逆に切換える時に、両者のトル
ク偏差を算出し、このトルク偏差を切換先の目標駆動ト
ルクに加算することにより、切換先の目標駆動トルクを
切換元の目標駆動トルクに一致するように整合させる。
【0014】さらにまた、請求項4に係る車両用走行制
御装置は、自車両の車速を検出する車速検出手段と、先
行車との車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標
車間距離を演算する目標車間距離演算手段と、前記車間
距離検出手段で検出した車間距離と前記目標車間距離演
算手段で演算した目標車間距離とに基づいて目標車速及
び第1の目標駆動トルクを演算する車間距離制御手段
と、該車間距離制御手段で演算した目標車速と前記車速
検出手段で検出した自車速とに基づいて第2の目標駆動
トルクを演算する車速制御手段と、前記車速検出手段で
検出した自車速に基づいてトルク選択信号を送出する駆
動トルク判断手段と、該駆動トルク判断手段のトルク選
択信号、前記第1の目標駆動トルク及び第2の目標駆動
トルクが入力され、当該第1の目標駆動トルクに基づく
第3の目標駆動トルクを演算すると共に、前記トルク選
択信号の変化時に前記第2の目標駆動トルクと当該第3
の目標駆動トルクとを整合させる駆動トルク切換整合手
段と、前記駆動トルク判断手段のトルク選択信号をもと
に前記第2の目標駆動トルク及び第3の目標駆動トルク
の何れかを選択するトルク選択手段と、該トルク選択手
段で選択された目標駆動トルクに基づく制駆動力を発生
する制駆動力発生手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】この請求項4に係る発明においては、前述
した請求項1と同様に、車間距離制御手段で目標車速と
第1の目標駆動トルクとを演算し、車間距離制御手段
で、目標車速に基づいて第2の目標駆動トルクを演算す
るが、第1の目標駆動トルク及び第2の目標駆動トルク
を駆動トルク切換整合手段に供給して、第1の目標駆動
トルクに基づく第3の目標駆動トルクを算出し、且つ駆
動トルク判断手段からのトルク選択信号の変化時に、第
2の目標駆動トルクと第3の目標駆動トルクとを整合さ
せて、滑らかな切換えを行えるようにし、この状態で、
トルク選択手段で第2の目標駆動トルク又は第3の駆動
トルクを目標駆動トルクとして選択し、選択された目標
駆動トルクに応じた制駆動力を制駆動力発生手段で発生
させる。
【0016】なおさらに、請求項5に係る車両用走行制
御装置は、請求項4に係る発明において、前記駆動トル
ク判断手段は、自車速が所定値以下であるときに第3の
目標駆動トルクを選択し、所定値を越えるときに第2の
目標駆動トルクを選択するトルク選択信号を出力するこ
とを特徴としている。この請求項5に係る発明において
は、自車速が所定値以下である低車速領域では、第3の
目標駆動トルクを選択することにより、車速検出手段で
検出した自車速が不正確でもこれに影響されることを回
避し、自車速が所定値を越える高車速領域では、第2の
目標駆動トルクを選択することにより、路面勾配等の走
行抵抗を考慮した正確な追従制御を行う。
【0017】また、請求項6に係る車両用走行制御装置
は、請求項1乃至5の何れかに係る発明において、前記
車間距離制御手段は、前記目標車間距離及び前記車間距
離に基づいて演算した車速中間値と、車両諸元と、車速
制御特性を表す定数とに基づいて第1の目標駆動トルク
を演算するように構成されていることを特徴としてい
る。
【0018】この請求項6に係る発明においては、第1
の目標駆動トルクを、車間距離及び目標車間距離に基づ
いて演算した車速中間値と、車両諸元と、車速制御特性
を表す定数とに基づいて演算するので、車速検出手段で
検出する自車速の影響を受けずに、追従制御が可能な目
標駆動トルクを算出することができる。さらに、請求項
7に係る車両用走行制御装置は、請求項4に係る発明に
おいて、前記駆動トルク切換整合手段は、駆動トルク判
断手段のトルク選択信号が、第3の目標駆動トルクを選
択する状態に切換わった時に、第1の目標駆動トルクと
第2の目標駆動トルクとのトルク偏差を演算し、当該ト
ルク偏差と、前記第1の目標駆動トルクとを加算して第
3の目標駆動トルクを演算するように構成されているこ
とを特徴としている。
【0019】この請求項7に係る発明においては、第2
の目標駆動トルクを選択している状態から第3の目標駆
動トルクを選択する状態に切換わった時に、第1の目標
駆動トルクと第2の目標駆動トルクとのトルク偏差を第
1の目標駆動トルクに加算して第3の目標駆動トルクを
演算するので、この第3の目標駆動トルクをその直前の
第2の目標駆動トルクに一致させて整合をとることがで
きる。
【0020】さらにまた、請求項8に係る車両用走行制
御装置は、請求項4に係る発明において、前記車速制御
手段は、目標車速と自車速との車速偏差と走行抵抗の推
定値とに基づいて第2の目標駆動トルクを演算するよう
に構成され、前記駆動トルク切換整合手段は、駆動トル
ク判断手段のトルク選択信号が、第2の目標駆動トルク
を選択する状態に切換わった時に、第2の目標駆動トル
クと第3の目標駆動トルクとのトルク偏差を演算し、当
該トルク偏差を前記車速制御手段の走行抵抗推定値の初
期値として選定するように構成されていることを特徴と
している。
【0021】この請求項8に係る発明においては、第3
の目標駆動トルクを選択している状態から第2の目標駆
動トルクを選択する状態に切換わった時に、第1の目標
駆動トルクと第3の目標駆動トルクとの偏差を車速制御
手段の走行抵抗推定値の初期値として設定するので、こ
の走行抵抗推定値と目標車速とに基づいて算出される第
2の目標駆動トルクをその直前の第3の目標駆動トルク
に一致させて整合をとることができる。
【0022】なおさらに、請求項9に係る車両用走行制
御装置は、請求項8に係る発明においては、前記車速制
御手段は、走行抵抗の推定値を積分制御及び積分制御と
等価な制御の何れかを行う制御器を使用して演算し、当
該制御器の初期値としてトルク偏差を設定することを特
徴としている。この請求項9に係る発明においては、走
行抵抗の推定値を積分制御等を行う制御器を使用して演
算することにより、第2の目標駆動トルクを演算する際
に、走行抵抗の推定値の初期値としてトルク偏差を使用
することにより、このトルク偏差分オフセットした走行
抵抗推定値となることから、第2の目標駆動トルクを第
3の目標駆動トルクに一致させて整合をとることができ
る。
【0023】また、請求項10に係る車両用走行制御装
置は、請求項4乃至9の何れかに係る発明において、車
速検出手段の異常を検出する異常検出手段を有し、前記
トルク選択手段は、前記異常検出手段で車速検出手段の
異常を検出した場合に、第3の目標駆動トルクを選択す
るように構成されていることを特徴としている。この請
求項10に係る発明においては、車速検出手段が正常で
あるときには、第2及び第3の目標駆動力を使用して制
駆動力制御を行うが、車速検出手段に異常が発生したと
きには、第3の目標駆動力を使用して制駆動力制御を行
うことにより、車速検出手段の異常に影響されることな
く、追従制御を行うことが可能となる。
【0024】さらに、請求項11に係る車両用走行制御
装置は、自車両の車速を検出する車速検出手段と、先行
車の車間距離を検出する車間距離検出手段とを備え、前
記車間距離検出手段で検出した車間距離に基づいて第1
の目標駆動トルクを演算し、前記車速検出手段で検出し
た自車速に基づいて第2の目標駆動トルクを演算し、自
車速が所定値以下であるときに第1の目標駆動トルクを
選択し、所定値を超えるときに第2の目標駆動トルクを
選択し、該選択された目標駆動トルクに基づいて追従制
御することを特徴としている。
【0025】この請求項11に係る発明においては、車
間距離に基づいて第1の目標駆動トルクを演算し、車速
検出手段で検出した自車速に基づいて第2の目標駆動ト
ルクを演算する。そして、自車速が所定値以下の低車速
域では、車間距離検出手段で検出した自車速の影響を受
けない第1の目標駆動トルクを選択して追従制御を行
い、自車速が所定値を超える高車速域では、第2の目標
駆動トルクを選択して追従制御を行う。
【0026】
【発明の効果】請求項1に係る車両用走行制御装置によ
れば、車間距離制御手段で、車間距離及び目標車間距離
に基づいて車速制御用の目標車速及び車速検出手段で検
出した自車速の影響を受けない第1の目標駆動トルクを
演算し、車速制御手段では、車間距離制御手段で演算し
た目標車速と自車速とに基づいて車間距離を目標車間距
離に一致させる第2の目標駆動トルクを演算し、トルク
選択整合手段で、第1の目標駆動トルク及び第2の目標
駆動トルクの何れかを選択すると共に、目標駆動トルク
の切換時に、切換先の目標駆動トルクを切換元の駆動ト
ルクに整合させるようにしたので、自車速の検出に大き
な無駄時間が発生したり、車速パルスが検出できない場
合に第1の目標駆動トルクを選択することにより、著し
い性能劣化を伴うことなく車間距離制御を行うことがで
きると共に、自車速によらない車間距離制御系を追加設
計することもなく、プログラム容量及び演算負荷を低減
することができ、さらに目標駆動トルクの切換え滑らか
に行うことができるという効果が得られる。
【0027】また、請求項2に係る車両用走行制御装置
によれば、自車速が所定値以下の低車速域では第1の目
標駆動トルクを目標駆動トルクとして選択するので、渋
滞等の極低速走行時に車速検出手段で検出した車速が不
正確となっても、車間距離を目標車間距離に維持する追
従制御を行うことができるという効果が得られる。さら
に、請求項3に係る車両用走行制御装置によれば、トル
ク選択整合手段で、第1の目標駆動トルクから第2の目
標駆動トルクに又はその逆に切換える時に、両者のトル
ク偏差を算出し、このトルク偏差を切換先の目標駆動ト
ルクに加算することにより、切換先の目標駆動トルクを
切換元の目標駆動トルクに一致するように整合させるの
で、目標トルクの切換えを滑らかに行うことができ、運
転者に違和感を与えることを防止することができるとい
う効果が得られる。
【0028】さらにまた、請求項4に係る車両用走行制
御装置によれば、請求項1に係る発明と同様にして、第
1の目標駆動トルク及び第2の目標駆動トルクを演算す
るが、第1の目標駆動トルク及び第2の目標駆動トルク
を駆動トルク切換整合手段に入力して、第1の目標駆動
トルクに基づく第3の目標駆動トルクを算出し、且つ駆
動トルク判断手段からのトルク選択信号の変化時に、第
2の目標駆動トルクと第3の目標駆動トルクとを整合さ
せて、滑らかな切換えを行えるようにしたので、請求項
1に係る発明と同様の効果が得られる。
【0029】なおさらに、請求項5に係る車両用走行制
御装置によれば、自車速が所定値以下である低車速領域
では、第3の目標駆動トルクを選択することにより、車
速検出手段で検出した自車速が不正確でもこれに影響さ
れることを回避し、自車速が所定値を越える高車速領域
では、第2の目標駆動トルクを選択することにより、路
面勾配等の走行抵抗を考慮した正確な追従制御を行うこ
とができるという効果が得られる。
【0030】また、請求項6に係る車両用走行制御装置
によれば、第1の目標駆動トルクを、車間距離及び目標
車間距離に基づいて演算した車速中間値と、車両諸元
と、車速制御特性を表す定数とに基づいて演算するの
で、別途車間距離制御系を設けることなく、車速検出手
段で検出する自車速の影響を受けずに、追従制御が可能
な目標駆動トルクを算出することができるという効果が
得られる。
【0031】さらに、請求項7に係る車両用走行制御装
置によれば、第2の目標駆動トルクを選択している状態
から第3の目標駆動トルクを選択する状態に切換わった
時に、第1の目標駆動トルクと第2の目標駆動トルクと
のトルク偏差を第1の目標駆動トルクに加算して第3の
目標駆動トルクを演算するので、この第3の目標駆動ト
ルクをその直前の第2の目標駆動トルクに一致させて整
合をとることができ、第2の目標駆動トルクから第3の
目標駆動トルクへの滑らかな切換えをより正確に行うこ
とかできるという効果が得られる。
【0032】さらにまた、請求項8に係る車両用走行制
御装置によれば、第3の目標駆動トルクを選択している
状態から第2の目標駆動トルクを選択する状態に切換わ
った時に、第1の目標駆動トルクと第3の目標駆動トル
クとの偏差を車速制御手段の走行抵抗推定値の初期値と
して設定するので、この走行抵抗推定値と目標車速とに
基づいて算出される第2の目標駆動トルクをその直前の
第3の目標駆動トルクに一致させて整合をとることがで
き、第3の目標駆動トルクから第2の目標駆動トルクへ
の滑らかな切換えをより正確に行うことができるという
効果が得られる。
【0033】なおさらに、請求項9に係る車両用走行制
御装置によれば、走行抵抗の推定値を積分制御等を行う
制御器を使用して演算することにより、第2の目標駆動
トルクを演算する際に、走行抵抗の推定値の初期値とし
てトルク偏差を使用することにより、このトルク偏差分
オフセットした走行抵抗推定値となることから、第2の
目標駆動トルクを第3の目標駆動トルクに一致させて整
合をとることができ、第3の目標駆動トルクから第2の
目標駆動トルクへの切換えをより円滑に行うことができ
るという効果が得られる。
【0034】また、請求項10に係る車両用走行制御装
置によれば、車速検出手段が正常であるときには、第2
及び第3の目標駆動力を使用して制駆動力制御を行う
が、車速検出手段に異常が発生したときには、第3の目
標駆動力を使用して制駆動力制御を行うことにより、車
速検出手段の異常に影響されることなく、追従制御を継
続することができるという効果が得られる。
【0035】さらに、請求項11に係る車両用走行制御
装置によれば、車間距離に基づいて自車速の影響を受け
ない第1の目標駆動トルクを演算し、自車速に基づいて
第2の目標駆動トルクを演算し、自車速が所定値以下の
低車速域では第1の目標駆動トルクを目標駆動トルクと
して選択して追従制御するので、渋滞等の極低車速走行
自に車速検出手段で検出した車速が不正確となっても、
安定した追従制御を行うことができるとともに、自車速
によらない制御系を追加設計することもなく、プログラ
ム容量および演算負荷を低減することができるという効
果が得られる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明を先行車に追従して
走行する先行車追従制御装置を備えた後輪駆動車に適用
した場合の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図
中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1
RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1R
Rは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシ
ャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達され
て回転駆動される。
【0037】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、夫々制動力を発生する例えばディスクブレーキ
で構成されるブレーキアクチュエータ7の制動油圧が制
動制御装置8によって制御される。ここで、制動制御装
置8は、図示しないブレーキペダルの踏込みに応じて制
動油圧を発生すると共に、後述する追従制御用コントロ
ーラ20からの制動圧指令値PBCに応じて制動油圧を発
生するように構成されている。
【0038】また、エンジン2には、その出力を制御す
るエンジン出力制御装置11が設けられている。このエ
ンジン出力制御装置11では、図示しないアクセルペダ
ルの踏込量及び後述する追従制御用コントローラ20か
らのスロットル開度指令値θ * に応じてエンジン2に設
けられたスロットル開度を調整するスロットルアクチュ
エータ12を制御するように構成されている。
【0039】さらに、自動変速機3の出力軸に自車速V
S を検出する車速検出手段としての車速センサ13が配
設され、この車速センサは、自動変速機3の出力軸に組
み込まれたロータ歯車の位置変化を検出する電磁ピック
アップで構成されている。一方、車両の前方側の車体下
部には、先行車両との間の車間距離を検出する車間距離
検出手段としてのレーザ光を掃射して先行車両からの反
射光を受光するレーダ方式の構成を有する車間距離セン
サ14が設けられている。
【0040】そして、車速センサ13から出力される検
出信号と、車間距離センサ14から出力される検出信号
とが追従制御用コントローラ20に入力され、この追従
制御用コントローラ20によって、先行車両を捕捉して
いるときに車間距離を目標車間距離に制御し、先行車両
を捕捉していないときに自車速VS を運転者が設定した
設定車速VSET に制御する制動圧指令値PBC及び目標ス
ロットル開度θR を制動制御装置8及びエンジン出力制
御装置11に出力する。
【0041】この追従制御用コントローラ20は、マイ
クロコンピュータとその周辺機器を備え、マイクロコン
ピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブ
ロックを構成している。この制御ブロックは、車間距離
センサ14でレーザー光を掃射してから先行車の反射光
を受光するまでの時間を計測し、先行車との車間距離L
を演算する測距信号処理部21と、車速センサ13から
の車速パルスの周期を計測し、自車速V S を演算する車
速信号処理部30と、測距信号処理部21で演算された
車間距離L及び車速信号処理部30で演算した自車速V
S に基づいて車間距離Lを目標車間距離L* に維持する
目標車速V* を演算すると共に、第1の目標駆動軸トル
クTW1 * を演算する車間距離制御手段としての車間距離
制御部40と、この車間距離制御部40で演算した目標
車速V* に基づいて第2の目標駆動軸トルクTW2 *を演
算する車速制御部50と、車速信号処理部30で演算さ
れた自車速VS に基づいて駆動軸トルクの切換えを判断
してトルク選択信号ST を出力する駆動トルク判断手段
としての駆動トルク切換判断部60と、この駆動トルク
切換判断部60から出力されるトルク選択信号ST 、第
1の目標駆動軸トルクTW1 * 及び第2の目標駆動軸トル
クTW2 * が入力され、これらに基づいて第3の目標駆動
軸トルクTW3 * を演算すると共に、トルク選択信号ST
の変化時に第2の目標駆動軸トルクTW2 * と第3の目標
駆動軸トルクTW3 * とを整合させる駆動トルク切換整合
手段としての駆動軸トルク切換制御部61と、車速制御
部50から出力される第2の目標駆動軸トルクTW2 *
び駆動軸トルク切換制御部61から出力される第3の目
標駆動軸トルクTW3 * の何れかを選択して目標駆動トル
クTWS * として出力するトルク選択手段としてのトルク
選択部62と、このトルク選択部62で選択された目標
駆動トルクTWS * に基づいてスロットルアクチュエータ
12及びブレーキアクチュエータ7に対する目標スロッ
トル開度θR 及び目標制動圧PBCを演算し、これらをス
ロットルアクチュエータ12及びブレーキアクチュエー
タ7に出力する駆動輪軸トルク制御部70とを備えてい
る。
【0042】車間距離制御部40は、車速信号処理部3
0から入力される自車速VS に基づいて先行車と自車と
の間の目標車間距離L* を算出する目標車間距離設定部
42と、この目標車間距離設定部42で算出された目標
車間距離L* と、測距信号処理部21から入力される車
間距離Lと、車速信号処理部30から入力される自車速
S とに基づいて車間距離Lを目標車間距離L* に一致
させるための目標車速V* を演算する車間距離制御演算
部43とを備えている。
【0043】ここで、目標車間距離設定部42は、自車
速VS と自車が現在の先行車の後方L0 [m]の位置に
到達するまでの時間T0 (車間時間)とから下記(1)
式に従って先行車と自車との間の目標車間距離L* を算
出する。 L* =VS ×T0 +LS …………(1) この車間時間という概念を取り入れることにより、車速
が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定され
る。なお、LS は停止時車間距離である。
【0044】また、車間距離制御演算部43は、車間距
離L、目標車間距離L* 及び自車速VS に基づいて、車
間距離Lをその目標値L* に保ちながら追従走行するた
めの目標車速V* 及び第1の目標駆動軸トルクTW1 *
演算する。すなわち、図3に示すように、先ず、入力さ
れる車間距離Lを例えばバンドパスフィルタ43aに入
力してその変化率を演算することで下記(2)式に示す
ように相対速度ΔVを算出する。
【0045】 ΔV=K0 ・s・L/(s2 +K1 ・s+K0 ) …………(2) 但し、K0 ,K1 はフィルタ定数、sはラプラス演算子
である。今、車速制御系は、目標車速V* に対する自車
速VS の応答が時定数τV (=1/ωV)の1次遅れ系
で近似できるものとすると、車間距離制御系は、例えば
図3に示す構成となり、このときの目標車間距離L*
ら実車間距離Lまでの伝達特性は下記(3)式で表すこ
とができる。
【0046】
【数1】
【0047】そして、目標車速V* の演算は、先行車車
速VT に、車間距離Lと相対速度ΔVとから演算される
目標相対速度ΔV* を加算して求めることができる。 V* =VT +ΔV* …………(4) ここで、先行車車速VT は、自車速VS に相対速度ΔV
を加算して求めることができる。
【0048】 VT =VS +ΔV …………(5) よって、(4)式を(3)式に代入すると、目標相対相
対速度ΔV* から実車間距離Lまでの伝達関数は下記
(6)式で表すことができる。
【0049】
【数2】
【0050】次に、上記(6)式の制御対象に対して、
車間距離Lを目標車間距離L* に応じた値とし、相対速
度ΔVが定常状態でゼロとするために、目標相対速度Δ
*を下記(7)式で演算する。 ΔV* =−KL (L* −L)+KD ・ΔV …………(7) この(7)式は、相対速度の目標値なので、(7)式に
先行車の車速VT を加算することで、自車両の目標車速
* を算出する。
【0051】 V* =ΔV* +VT …………(8) 上式の制御則で車間距離を制御した場合の車間距離制御
系のブロック線図は図4に示すようになり、このときの
目標車間距離L* から実車間距離Lまでの伝達特性は下
記(9)式で表すことができる。
【0052】
【数3】
【0053】但し、KD は相対速度ゲイン、KL は車間
距離ゲインである。この(9)式から相対速度ゲインK
D 及び車間距離ゲインKL を適切な値に設定すること
で、極を変えることができ、追従応答性を所望の特性と
することができる。具体的には、前記(7)式及び
(8)式の演算を、図3のブロック線図で演算する。す
なわち、減算器43bで、目標車間距離L* から実車間
距離Lを減算して、車間距離偏差(L* −L)を算出
し、この偏差に乗算器43cで車間距離ゲインKL を乗
じた値を、減算器43dで、バンドパスフィルタ43a
から出力される相対速度ΔVに乗算器43eで相対速度
ゲインKD を乗じた値から減算して目標相対速度ΔV*
を算出し、これに加算器43f及び43gで相対速度Δ
V及び自車速VS を加算することによって、先行車車速
T (=ΔV+VS )を加算して、目標車速V* を算出
する。
【0054】また、上述した車間距離制御演算部43の
目標車速演算過程において、車両の加減速度指令値と等
価な値を演算できることについて説明する。前記(3)
式の右辺第2項は、自車速VS であることから、ここに
前記(4)式及び(5)式を代入すると、下記(10)
式となる。 VS =ωV・V* /(s+ωV) =ωV(VS +ΔV+ΔV* )/(s+ωV)…………(10) この(10)式をまとめると下記(11)式となる。
【0055】 VS =ωV(ΔV+ΔV* )/s …………(11) この(11)式から、相対速度ΔVと目標相対速度ΔV
* との和にωVを乗じた値は、加減速度指令値に相当す
る値であることが分かる。よって、車間距離制御系から
出力する第1の目標駆動軸トルクTW1 * は、下記(1
2)式で表すことができる。
【0056】 TW1 * =ωV(ΔV+ΔV* )・M・RW …………(12) 但し、上式で、Mは車重、RWはタイヤ半径である。し
たがって、図3のブロック線図において、加算器43f
の加算出力(ΔV+ΔV* )を乗算器43hに供給し
て、この乗算器43hで車両諸元を表すωV・M・RW
を乗算することにより、第1の目標駆動軸トルクTW1 *
を得ることができる。
【0057】また、車速制御部50は、車間距離制御部
40からの目標車速V* に自車速V S を一致させるため
の第2の目標駆動軸トルクTW2 * を演算する。この車速
制御部50は、図4に示すブロック線図のように構成さ
れる。ここで、駆動軸トルク制御系の伝達遅れは無視で
きるものとする。先ず、空気抵抗と転がり抵抗の和でな
る走行抵抗FRES を下記(13)式に基づいて算出し、
予め制御対象に加えることで、各々の走行抵抗を補償す
る。
【0058】 FRES =μA・SV・VS 2 +μR・M・g …………(13) 但し、μAは空気抵抗係数、SVは前面投影面積、μR
は転がり抵抗係数、Mは車重、gは重力加速度である。
勾配抵抗FDHは、目標駆動力F* と自車速VS とから下
記(14)式の演算を行って推定する。
【0059】 FDH=H(s) ・M・s・VS −H(s) ・F* …………(14) 但し、H(s) は、定常ゲインが“1”のローパスフィル
タである。そして、目標車速V* と自車速VS との偏差
に車速ゲインKSPを乗算して求めた駆動力指令値FWR
ら勾配抵抗推定値FDHを減算して目標駆動力FW * を算
出することにより、駆動力指令値FWRから自車速VS
での伝達特性への勾配抵抗等の影響を排除する。
【0060】 FW * =FWR−FDH …………(15) この(15)式で算出された目標駆動力FW * に走行抵
抗推定値FRES を加算し、これにタイヤ半径を乗算する
ことにより、第2の目標駆動軸トルクTW2 * を算出する
ことができる。 TW2 * =RW(FW * +FRES ) …………(16) 以上の走行抵抗補償により、図4の駆動力指令値FWR
ら自車速VS までの伝達特性への外乱は排除されたと仮
定すると、その伝達特性GV は下記(17)式で表すこ
とができる。
【0061】 GV (s) =VS (s) /FWR(s) =1/M・s …………(17) この伝達特性GV (s) を新たな制御対象として入力され
る駆動力指令値FWRを下記(18)に基づいて演算す
る。 FWR=KSP(V* −VS ) …………(18) この結果、目標車速V* から実車速VS までの伝達特性
は下記(19)式のようになり、KSPを適当な値に設定
することにより、車速制御系の応答を所望の応答特性に
一致させることができる。
【0062】 VS =(KSP/M)V* /(s+KSP/M) …………(19) したがって、図4のブロック線図において、減算器51
で目標車速V* から自車速VS を減算して車速偏差を算
出し、これに乗算器52で車速ゲインKSPを乗算して駆
動力指令値FWRを算出し、減算器53で、駆動力指令値
WRから勾配抵抗推定部54で算出した勾配抵抗推定値
DHを減算することにより、目標駆動力FW * を算出
し、この目標駆動力FW * と自車速VS とに基づいて勾
配抵抗推定部54で前記(14)式に従って勾配抵抗推
定値FDHを算出し、加算器55で、目標駆動力FW *
走行抵抗FRES とを加算し、これらの加算値に乗算器5
6でタイヤ半径RWを乗算することにより、第2の目標
駆動軸トルクTW2 * を算出する。
【0063】駆動トルク切換判断部60は、目標駆動軸
トルクを切換えるためのトルク選択信号ST を発生す
る。このトルク選択信号ST の発生判断は、自車速VS
が例えば車速制御系の安定余裕を所定値以上確保するた
めの車速検出時間が得られる車速以下であるか否かで行
う。今、車速制御系の安定余裕をGmg(dB)確保する
ためには、車速検出の無駄時間がTmg(s) 以下であった
とする。また、車速パルスの間隔がTmg(s) を越える車
速がVmg(km/h)以下であったとすると、V mg(k
m/h)以下では安定余裕を確保できないので、目標駆
動軸トルクの切換えを行う。或いは、電磁ピックアップ
であれば車速パルス電圧が検知できなくなる車速として
もよい。このような判断を予め計算しておき、トルク切
換えを発生させる車速VCHG を設定しておく。また、車
速VCHG 近傍での頻繁な切換えを避けるためにヒステリ
シスを設けることにより、トルク選択信号ST をVS
CH G であるときに論理値“1”とし、VS >VCHG
ΔVCHG であるときに論理値“0”とする。ここで、Δ
CHG はヒステリシス幅である。
【0064】駆動軸トルク切換制御部61は、駆動トル
ク切換判断部60から入力されるトルク選択信号ST
基づいて第1の目標駆動トルクTW1 * に基づく第3の目
標駆動トルクTW3 * を算出する。すなわち、トルク選択
信号ST が論理値“0”である状態から先行車が減速す
ることにより、自車速VS が所定車速VCHG 以下となっ
て、トルク選択信号STが論理値“1”に切換わった場
合には、後述するトルク選択部62で第2の目標駆動ト
ルクTW2 * (k-1) に代えて第3の目標駆動トルクTW1 *
(k) を選択することになるが、第2の目標駆動トルクT
W2 * (k) は路面勾配等の走行抵抗を考慮した値であるの
に対し、第1の目標駆動トルクTW1 * (k) は走行抵抗を
考慮していないので、両者は路面勾配が大きくなるに応
じて異なり度合いが大きくなるため、下記(20)式に
従って両者のトルク偏差ΔTW1を算出してこれをラッチ
し、このトルク偏差ΔTW1を下記(21)式に従って第
1の目標駆動トルクTW1 * (k) に加算することにより、
第2の目標駆動トルクTW2 * (k) に一致させた第3の目
標駆動トルクTW3 * (k) を算出すると共に、車速制御部
50での勾配抵抗推定値FDHのフィードバックが積分と
同様の効果をもたらすため、勾配抵抗推定部54に対し
て論理値“1”のリセット信号SR を送出して、勾配抵
抗推定部54における勾配抵抗演算の内部変数をリセッ
トし、勾配抵抗推定値FDHを“0”とする。
【0065】 ΔTW1=TW2 * (k) −TW1 * (k) …………(20) TW3 * (k) =ΔTW1+TW1 * (k) …………(21) 逆に、トルク選択信号ST が“1”から“0”に切換わ
った場合には、後述するトルク選択部62で第3の目標
駆動トルクTW3 * (k-1) に代えて第2の目標駆動トルク
W2 * (k) を選択することになるので、その時点での第
3目標駆動トルクTW3 * (k) と第2の目標駆動トルクT
W2 * (k) とのトルク偏差ΔTW2を下記(22)式に従っ
て算出し、このトルク偏差ΔTW2を勾配抵抗演算の初期
値FDH0として勾配抵抗推定部54に送出すると共に、
リセット信号SR を論理値“0”に反転させる。このた
め、車速制御部50から出力される第2の目標駆動軸ト
ルクTW2 * が、下記(23)式に示すように、それまで
の第2の目標駆動軸トルクTW2 * に対して初期値FDH0
分だけ負方向にオフセットされて、第3の目標駆動軸ト
ルクTW3 * に一致される。
【0066】 ΔTW2=TW2 * (k) −TW3 * (k) …………(22) TW2 * (k) =TW2 * (k) −FDH0 …………(23) さらに、トルク選択部62は、駆動トルク切換判断部6
0から入力されるトルク選択信号ST が論理値“0”で
あるときには車速制御部50から出力される第2の目標
駆動軸トルクTW2 * を選択して、これを目標駆動軸トル
クTW * として駆動軸トルク制御部70に出力し、トル
ク選択信号ST が論理値“1”であるときには駆動軸ト
ルク切換制御部61から出力される第3の目標駆動軸ト
ルクTW3 * を選択して、これを目標駆動軸トルクTW *
として駆動軸トルク制御部70に出力する。
【0067】また、駆動軸トルク制御部70は、図5に
示すように、トルク選択部62で選択された目標駆動ト
ルクTW * を実現するためのスロットル開度指令値θR
とブレーキ液圧指令値PBRとを演算する。今、トルクコ
ンバータのトルク増幅率をRT、自動変速機3のギヤ比
をRAT、ディファレンシャルギヤ比をRDEF 、エンジン
イナーシャをJE 、エンジン回転数をNE とすると、駆
動軸トルクTW とエンジントルクTE 及びブレーキトル
クTBRとの関係は下記(24)式で表すことができる。
【0068】 TW =KGEAR{TE −JE (dNE /dt)}−TBR …………(24) 但し、KGEAR=RT ・RAT・RDEFしたがって、目標駆
動軸トルクTW * に対して下記(25)式で目標エンジ
ントルクTE * を演算し、この目標エンジントルクTE
* を発生させるスロットル開度指令値θR を図6に示す
エンジンマップを参照して算出する。
【0069】 TE * =JE (dNE /dt)+TW * /KGEAR …………(25) ここで、スロットル開度指令値θR が“0”以上であれ
ば、ブレーキを使わずにエンジントルクのみで目標駆動
軸トルクTW * 通りのトルクを実現できる。一方、スロ
ットル開度指令値θR が“0”未満となれば、スロット
ル開度を“0”とし、このときエンジン2によって出力
される駆動軸トルクを考慮して駆動軸トルクを目標駆動
軸トルクTW * に一致させるためのブレーキ操作量を演
算する。
【0070】以上により、目標エンジントルクTE *
目標ブレーキトルクTBR * の分配制御則は、以下のよう
になる。 (A)スロットル開度指令値θR >0のとき TBR * =0 したがって、前記(24)式は下記(26)式となる。
【0071】 TW =KGEAR{TE −JE (dNE /dt)} …………(26) したがって、目標駆動軸トルクTW * に対して下記(2
7)式の目標エンジントルクTE * を発生させればよい
ことになる。 TE * =JE (dNE /dt)+TW * /KGEAR …………(27) ここで、目標ブレーキトルクTBRは“0”であるので、
ブレーキ液圧指令値P BRは“0”となる。 (B)スロットル開度指令値θR ≦0であるとき エンジン回転数NE をもとに図7に示すエンジントルク
マップを参照してスロットル開度θR が“0”のときの
エンジントルクTE0を算出する。これにより、前記(2
4)式は下記(28)式となる。
【0072】 TW =KGEAR{TE0−JE (dNE /dt)}−TBR …………(28) したがって、目標駆動軸トルクTW * に対する目標ブレ
ーキトルクTBR * は下記(29)式で表される。 TBR * =−TW * +KGEAR{TE0−JE (dNE /dt)}……(29) ここで、ブレーキシリンダ面積をAB 、ロータ有効半径
をRB 、パッド摩擦係数をμB とすると、目標ブレーキ
トルクTBR * に対して、ブレーキ操作量であるブレーキ
液圧指令値PBRは下記(30)式で表すことができる。
【0073】 PBR=(1/KBT)・TBR * …………(30) 但し、KBT=8・AB ・RB ・μB このため、駆動軸トルク制御部70は、図5のブロック
線図に示すように、目標駆動軸トルクTW * を除算器7
1に供給して、係数KGEARで除算して、目標エンジント
ルクTE * を算出し、これをスロットル開度算出部72
に供給して、このスロットル開度算出部72で目標エン
ジントルクTE * 及びエンジン回転数N E をもとに図6
のエンジンマップを参照してスロットル開度θを算出
し、これをリミッタ73に供給して、スロットルアクチ
ュエータ12で制御可能な零から最大スロットル開度ま
での範囲に制限してスロットル開度指令値θR としてエ
ンジン出力制御装置11に出力すると共に、目標駆動軸
トルクTW * を減算器74に供給して、この目標駆動軸
トルクTW * を前記(29)式の右辺第2項の演算を行
うエンジンブレーキ補正演算部75で演算された値K
GEAR{TE0−JE (dN E /dt)}から減算して目標
ブレーキトルクTBR * を算出し、これを除算器76に供
給して、前記(30)式の演算を行ってブレーキ液圧指
令値PBRを算出し、これをリミッタ77で、ブレーキア
クチュエータ7で制御可能な零から最大制動圧までの範
囲に制限して制動制御装置8に出力する。
【0074】次に、上記第1の実施形態の動作を追従制
御用コントローラ20で実行する追従制御処理の一例を
示す図8のフローチャートを伴って説明する。この図8
の追従制御処理は、所定のメインプログラムに対する所
定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理とし
て実行され、先ず、ステップS1で車速信号処理部30
で処理した自車速VS を読込み、この自車速VS が設定
車速V CHG 以下であるか否かを判定し、VS ≦VCHG
あるときにはステップS2に移行して、自車速VS
“0”に選定してからステップS3に移行し、VS >V
CH G であるときには直接ステップS3に移行する。
【0075】ステップS3では、自車速VS をもとに前
記(1)式の演算を行って目標車間距離L* を算出し、
次いでステップS4に移行して、車間距離センサ14で
検出した車間距離Lをもとに前記(2)式のバンドパス
フィルタ処理を行うことにより、相対速度ΔVを算出
し、次いで、ステップS5に移行して、前記(7)式及
び(8)式の演算を行うことにより、目標車速V* を算
出すると共に、前記(12)式の演算を行って第1の目
標駆動軸トルクTW1 * を算出してからステップS6に移
行する。
【0076】このステップS6では、後述するリセット
フラグRSが“1”にセットされているか否かを判定
し、これが“1”にセットされているときにはステップ
S7に移行して、勾配抵抗推定値FDHを“0”に設定し
てからステップS9に移行し、リセットフラグRSが
“0”にリセットされているときにはステップS8に移
行して、前記(14)式の演算を行って勾配抵抗推定値
DHを算出してからステップS9に移行する。
【0077】このステップS9では、前記(13)式、
(15)式及び(16)式の演算を行って第2の目標駆
動軸トルクTW2 * を算出し、次いで、ステップS10に
移行して、自車速VS が設定車速VCHG 以下であるか否
かを判定し、VS ≦VCHG であるときにはステップS1
1に移行して、今回のトルク選択フラグTS(k) を
“1”にセットしてからステップS15に移行し、VS
>VCHG であるときにはステップS12に移行して、自
車速VS が設定車速VCHG にヒステリシス幅ΔVCH G
加算した値を越えているか否かを判定し、VS >VCHG
+ΔVCHG であるときには、ステップS13に移行し
て、今回のトルク選択フラグTS(k) を“0”にリセッ
トしてからステップS15に移行し、VS ≦VCHG +Δ
CHG であるときには、ステップS14に移行して、前
回のトルク選択フラグTS(k-1) の状態を今回のトルク
選択フラグTS(k) として設定してからステップS15
に移行する。
【0078】ステップS15では、トルク選択フラグT
S(k) が“1”にセットされているか否かを判定し、こ
れが“1”にリセットされているときには、ステップS
16に移行して、前回のトルク選択フラグTS(k-1) が
“0”であるトルク切換時点であるか否かを判定し、ト
ルク切換時点であるときには、ステップS17に移行し
て、前記(20)式の演算を行ってトルク偏差ΔTW1
算出してからステップS18に移行し、トルク切換時点
ではないときにはそのままステップS18に移行する。
【0079】ステップS18では、前記(21)式の演
算を行って第3の目標駆動軸トルクTW3 * を算出し、次
いで、ステップS19に移行して、リセットフラグRS
を“1”にセットしてからステップS20に移行して、
前記(24)式〜(30)式の演算を行ってスロットル
開度指令値θR 及びブレーキ液圧指令値PBRを算出し、
これらをエンジン出力制御装置11及び制動制御装置8
に出力してからタイマ割込処理を終了して所定のメイン
プログラムに復帰する。
【0080】一方、ステップS15の判定結果が、今回
のトルク選択フラグTS(k) が“0”にリセットされて
いるときには、ステップS21に移行して、前回のトル
ク選択フラグTS(k-1) が“1”であるトルク切換時点
であるか否かを判定し、トルク切換時点であるときに
は、ステップS22に移行して、前記(22)式の演算
を行ってトルク偏差ΔTW2を算出し、次いでステップS
23に移行して、トルク偏差ΔTW2を勾配抵抗演算の初
期値FDH0 として設定し、これに基づいて(13)式、
(15)式及び(16)式の演算を行って第2の目標駆
動軸トルクTW2 *を算出してからステップS24に移行
して、第2の目標駆動軸トルクTW2 * を目標駆動軸トル
クTW * として設定してからステップS25に移行し、
リセットフラグRSを“0”にリセットしてから前記ス
テップS20に移行する。
【0081】この図8の追従制御処理において、ステッ
プS3の処理が目標車間距離演算手段に対応し、ステッ
プS4及びS5の処理が車速制御手段に対応し、ステッ
プS10〜S14の処理が駆動トルク判断手段に対応
し、ステップS15〜S19及びステップS21〜S2
5の処理が駆動トルク切換整合手段に対応し、ステップ
S20の処理が制駆動力発生手段に対応している。
【0082】したがって、今、例えば図示しないセット
スイッチがオン状態となって、追従制御が開始されてお
り、図9(a)に示すように、自車速VS が設定車速V
CHGを越える通常走行状態にあって、先行車の減速に応
じて自車両も減速状態となっているものとする。この状
態では、図8の処理におけるステップS3で目標車間距
離L* が算出され、次いでステップS4及びS5の処理
で目標車速V* 及び第1の目標駆動軸トルクTW1 * が算
出される。このとき、先行車が減速中であって、車間距
離センサ14で検出した車間距離Lが目標車間距離L*
より小さくなっていることにより、第1の目標駆動軸ト
ルクTW1 * が図9(c)で破線図示のように負の値とな
る。次いでステップS8で勾配抵抗推定値FDHが算出さ
れ、さらにステップS9で図9(c)に示すように走行
抵抗の影響で前記第1の目標駆動軸トルクTW1 * を下回
る負の第2の目標駆動軸トルクTW2 * が算出される。
【0083】そして、自車速VS が設定車速VCHG 及び
これにヒステリシス幅ΔVCHG を加算した値も越えてい
るので、ステップS13に移行して、トルク選択フラグ
TSが図9(b)に示すように“0”にリセットされて
いることにより、ステップS15からステップS21を
経てステップS24に移行し、ステップS9で算出され
た第2の目標駆動軸トルクTW2 * が目標駆動軸トルクT
W * として設定され、これに基づいてステップS20で
負の目標エンジントルクTE * が算出され、これを基に
図7のエンジンマップを参照して負のスロットル開度θ
が算出されるが、これがリミッタ73で“0”に制限さ
れることにより、“0”のスロットル開度指令値θR
エンジン出力制御装置11に出力されて、スロットルア
クチュエータ12によってスロットル開度が“0”に制
御される。
【0084】これと同時に、目標駆動軸トルクTW *
負の値となっていると共に、スロットル開度θが負でス
ロットル開度指令値θR が“0”であることにより、図
7のエンジントルクマップを参照して算出したエンジン
トルクTE0も負となるため、KGEAR{TE0−JE (dN
E /dt)}で表されるエンジンブレーキトルクTEB
負となることにより、前記(29)式で演算される目標
ブレーキトルクTBR *が正の値となり、この目標ブレー
キトルクTBR * をもとに前記(30)式の演算を行って
ブレーキ液圧指令値PBRが算出され、これが制動制御装
置8に出力されるので、この制動制御装置8でブレーキ
アクチュエータ7の制動圧が制御されて、制動状態が維
持されて減速状態が継続される。
【0085】この減速状態を継続している状態で、先行
車が渋滞中の車列の最後尾に近づいて極低速での渋滞走
行に移行し、これに応じて自車両も時点t1で自車速V
S が設定車速VCHG 以下となると、車速センサ13の検
出パルスの間隔が開くことにより、自車速VS の精度が
低下することになるが、図8の処理において、ステップ
S1からステップS2に移行して自車速VS が“0”に
設定され、このため、ステップS3で算出される目標車
間距離L* が停止時の車間距離LS に設定される。
【0086】この時点t1では、目標車間距離L* と車
間距離センサ14で検出された車間距離Lとに基づいて
ステップS5で算出される第1の目標駆動トルクTW1 *
はステップS9で算出される勾配推定値FDHがフィード
バックされた第2の目標駆動トルクTW2 * に対して図9
(c)に示すように、トルク偏差ΔTW1分だけ上回って
いる。
【0087】そして、図9の処理において、ステップS
10からステップS11に移行して、トルク選択フラグ
TSが図9(b)に示すように“1”にセットされるの
で、ステップS15からステップS16に移行し、トル
ク選択フラグTSが“0”から“1”に切換わったの
で、ステップS17に移行して、前記(20)式の演算
を行って負のトルク偏差ΔTW1を算出し、次いでステッ
プS18に移行して、トルク偏差ΔTW1を第1の目標駆
動トルクTW1 * (k) に加算して第3の目標駆動トルクT
W3 * (k) を算出し、これを前回処理時の第2の目標駆動
トルクTW2 * (k-1) に代えて目標駆動トルクTW * (k)
として設定し、次いでステップS19に移行してリセッ
トフラグSRを“1”にセットしてからステップS20
に移行して、スロットル開度指令値θR 及びブレーキ液
圧指令値PBRを出力する。
【0088】このとき、第3の目標駆動トルクT
W3 * (k) は、第2の目標駆動トルクTW2 *(k) と同一値
のトルク整合状態となっているので、目標駆動トルクT
W * を第2の目標駆動トルクTW2 * (k-1) から第3の目
標駆動トルクTW3 * (k) に切換える際にトルク変動を全
く生じることなく滑らかにトルク切換えを行うことがで
き、前回までの制動状態を減速度変化を生じることなく
継続することができる。
【0089】その後、先行車が極低速での渋滞走行状態
を継続すると、所定時間経過後の図8の処理において、
リセットフラグRSが“1”にセットされていることに
より、ステップS6からステップS7に移行して、車速
制御における走行抵抗演算の内部変数をリセットし、勾
配推定値FDHが“0”に設定されるので、ステップS9
で算出される第2の目標駆動トルクTW2 * が第3の目標
駆動トルクTW3 * を上回る状態となるが、目標車間距離
* が停止時の車間距離LS を維持することにより、こ
の車間距離LS を維持するように第1の目標駆動トルク
W1 * が算出され、この第1の目標駆動トルクTW1 *
トルク偏差ΔTW1を加算した第3の目標駆動トルクTW3
* が目標駆動トルクTW * として設定されているので、
不確かな自車速VS によることなく、極低速での追従制
御が継続される。
【0090】この極低速での渋滞走行状態で、自動変速
機3のクリープ現象による車速では車間距離センサ14
で検出された車間距離Lが停止時の車間距離LS に設定
された目標車間距離L* を上回る状態となると、図10
に示すように、第3の目標駆動トルクTW3 * (k) が正の
値となり、これに応じてスロットル開度指令値θR が増
加して、スロットルアクチュエータ12によってスロッ
トルバルブが僅かに開かれる状態となる。
【0091】その後、時点t11で先行車が加速を開始
し、これに応じて車間距離Lが目標車間距離L* より増
加することにより、第3の目標駆動トルクTW3 * (k) が
図10(a)で実線図示のように増加すると共に、第2
の目標駆動トルクTW2 * (k)も図10(a)で破線図示
のように第3の目標駆動トルクTW3 * (k) を上回るよう
に増加するが、自車速VS が設定車速VCHG 以下の状態
を継続するので、引き続き第3の目標駆動トルクTW3 *
(k) が目標駆動トルクTW * として設定され、これに基
づいて加速制御が行われる。
【0092】その後、時点t12で自車速VS が設定車
速VCHG を越えると、図8の処理において、ステップS
10からステップS12に移行するが、設定車速VCHG
にヒステリシス幅ΔVCHG を加算した値を越えていない
ので、ステップS14に移行し、トルク選択フラグTS
は“1”にセットされた状態を継続し、第3の目標駆動
トルクTW3 * (k) による加速制御が継続される。
【0093】その後、時点t13で、自車速VS が設定
車速VCHG にヒステリシス幅ΔVCH G を加算した値を越
える状態となると、図8の処理において、ステップS1
2からステップS13に移行して、トルク選択フラグT
S(k) が“0”にリセットされる。このため、ステップ
S15からステップS21に移行し、前回のトルク選択
フラグTS(k-1) が“1”であるので、ステップS22
に移行して、前記(22)式に従って第2の目標駆動ト
ルクTW2 * (k) から第3の目標駆動トルクTW3 * (k) を
減算してトルク偏差ΔTW2を算出し、次いでステップS
23に移行して、算出したトルク偏差ΔTW2を前記(1
4)式における勾配抵抗演算における初期値FDH0 とし
て設定し、この初期値FH0をもとに前記(15)式の演
算を行って目標駆動力F* を算出し、次いで前記(1
6)式の演算を行って第2の目標駆動軸トルクT
W2 * (k) を算出する。
【0094】この第2の目標駆動軸トルクTW2 * (k)
は、ステップS9で勾配抵抗推定値F DHを“0”として
算出された前回の第2の目標駆動トルクTW2 * (k-1) に
対して勾配抵抗推定値FDH0 を加算した値となり、第3
の目標駆動トルクTW3 * (k) と一致させるトルク整合を
行うことができ、目標駆動トルクTW * を第3の目標駆
動トルクTW3 * (k-1) から第2の目標駆動トルクTW2 *
(k) への切換えを滑らかに行うことができ、加速度変化
を生じることなく、加速状態を継続することができる。
【0095】その後、所定時間が経過して図8の処理が
実行されると、前回の処理時にリセットフラグRSが
“0”にリセットされているので、ステップS6からス
テップS8に移行して、初期値FDH0 をもとに勾配抵抗
推定演算が行われ、路面勾配に応じた勾配抵抗推定値F
DHに徐々に収束されて、通常の追従走行状態に復帰す
る。
【0096】このように、上記第1の実施形態による
と、車速センサ13で自車速VS を正確に検出すること
ができる設定車速VCHG を越える自車速VS で走行して
いるときには、第2の目標駆動軸トルクTW2 * を選択
し、選定車速VCHG 以下の自車速VS で走行していると
きには車速センサで検出した自車速VS の影響を受けな
い第3の目標駆動軸トルクTW3 * を選択するので、追従
制御を継続することができ、しかも、トルク切換時に第
2の目標駆動軸トルクTW2 * と第3の目標駆動軸トルク
W3 * との値を一致させるトルク整合を行ってから切換
えるので、トルク切換えを滑らかに行うことができると
共に、第3の目標駆動軸トルクTW3 * のもととなる第1
の目標駆動軸トルクTW1 * を車間距離制御部40で形成
するようにしているので、車速の影響を受けない車間距
離制御系を別途設計する必要がなく、追従制御用コント
ローラ20でのプログラム容量や演算負荷の増加を抑制
することができる。
【0097】次に、本発明の第2の実施形態を図11に
ついて説明する。この第2の実施形態においては、第3
の目標駆動軸トルクTW3 * の演算処理を省略すると共
に、勾配抵抗推定演算の初期値を設定する処理を省略
し、これに代えてトルク切換時に選択された目標駆動軸
トルクからトルク偏差分を補正するようにしたものであ
る。
【0098】すなわち、第2の実施形態では、図11の
ブロック線図に示すように、前述した第1の実施形態に
おける図2の駆動軸トルク切換制御部61が省略され
て、車間距離制御演算部43で算出された第1の目標駆
動軸トルクTW1 * 及び車速制御部50で演算された第2
の目標駆動トルクTW2 * が共にトルク選択整合制御部6
3に入力され、このトルク選択整合制御部63で、駆動
軸トルク切換判断部60から入力されるトルク選択信号
T が“0”であるときに第1の目標駆動軸トルクTW1
* を選択し、“1”であるときに第2の目標駆動軸トル
クTW2 * を選択すると共に、トルク切換時に切換元の目
標駆動軸トルクと切換先の目標駆動軸トルクとを整合さ
せる。
【0099】そして、追従制御用コントローラ20で
は、図8の追従制御処理に代えて、図12に示す追従制
御処理が所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割
込処理として実行される。この追従制御処理は、前述し
た図8の処理におけるステップS17が前回の目標駆動
軸トルクTW * (k-1) からステップS5で算出された第
1の目標駆動軸トルクTW1 * を減算してトルク偏差ΔT
W3を演算するステップS31に置換され、ステップS2
2が前回の目標駆動軸トルクTW * (k-1) からステップ
S9で算出された第2の目標駆動軸トルクTW2 * を減算
してトルク偏差ΔTW4を演算するステップS32に置換
され、ステップS18がトルク偏差ΔTW3と第1の目標
駆動トルクTW1 * とを加算して目標駆動トルクTW *
算出するステップS33に置換され、さらに、ステップ
S23が、トルク偏差ΔTW4と第2の目標駆動トルクT
W2 * とを加算して目標駆動トルクTW * を算出するステ
ップS34に置換され、また、ステップS31及びS3
2の次に後述する状態フラグOSを“0”にリセットす
るステップS35及び状態フラグOSを“1”にセット
するステップS36とが設けられ、さらにステップS2
1及びS34間にトルク偏差ΔTW を徐々に減少させる
トルク偏差減少処理を行うステップS37が介挿されて
いることを除いては前述した図9と同様の処理を行い、
図8との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳
細説明はこれを省略する。
【0100】ここで、ステップS37のトルク偏差減少
処理は、図13に示すように、先ず、ステップS38
で、第2の目標駆動軸トルクTW2 * のオフセット状態で
あるか否かを表す状態フラグOSが“1”であるか否か
を判定し、これが“0”にリセットされているときには
そのままステップS34に移行し、“1”にセットされ
ているときにはステップS39に移行して、トルク偏差
ΔTW4が正であるか否かを判定し、ΔTW4>0であると
きにはステップS40に移行して、現在のトルク偏差Δ
W4から所定値ΔTWSを減算して新たなトルク偏差ΔT
W4を算出し、次いでステップS41に移行して新たなト
ルク偏差ΔTW4が負となったか否かを判定し、ΔTW4
0であるときにはステップS42に移行してトルク偏差
ΔTW4を“0”に設定してからステップS43に移行し
て、状態フラグOSを“0”にリセットしてからトルク
偏差減少処理を終了してステップS34に移行し、ΔT
W4>0であるときにはそのままステップS34に移行す
る。
【0101】一方、ステップS39の判定結果がΔTW4
≦0であるときにはステップS44に移行して、現在の
トルク偏差ΔTW4に所定値ΔTWSを加算して新たなトル
ク偏差ΔTW4を算出し、次いでステップS45に移行し
て、トルク偏差ΔTW4が正となっか否かを判定し、ΔT
W4>0となったときには前記ステップS42に移行し、
ΔTW4≦0であるときにはそのままトルク減少処理を終
了してステップS34に移行する。
【0102】この図12及び図13の処理において、ス
テップS10〜S14の処理が駆動トルク判断手段に対
応し、ステップS15,S16,S19,S21,S2
5,S31〜S45の処理がトルク選択整合手段に対応
している。この第2の実施形態によると、前述した第1
の実施形態と同様に、自車速VSが設定車速VCHG を越
えていて減速状態にあるものとすると、この場合には、
トルク選択フラグTSが“0”にリセットされているこ
とにより、ステップS15からステップS21を経てス
テップS37に移行して、トルク偏差減少処理を行う
が、前回の加速時即ちトルク選択フラグが“1”から
“0”に変化した時点から比較的長い時間が経過してい
るものとすると、トルク偏差ΔTW4が“0”に設定され
ていると共に、状態フラグOSが“0”にリセットされ
て、第2の目標駆動トルクTW2 * がオフセットされてい
ない状態となっている。
【0103】このため、ステップS9の車速制御演算で
算出された路面勾配、空気抵抗、転がり抵抗等の走行抵
抗を考慮した負の第2の目標駆動軸トルクTW2 * (<T
W1 *)が目標駆動軸トルクTW * として選択されて、ス
ロットル開度が全閉状態に制御されると共に、ブレーキ
アクチュエータ7の制動圧が制御されて制動状態が継続
される。
【0104】この制動状態で、自車速VS が選定車速V
CHG 以下となる極低速走行状態となると、トルク選択フ
ラグTS(k) が“1”にセットされ、これに応じてステ
ップS15、S16を経てステップS31に移行して、
前回の目標駆動トルクTW *(k-1) から第1の目標駆動
トルクTW1 * を減算してトルク偏差ΔTW3を算出するの
で、このトルク偏差ΔTW3が負の値となり、ステップS
35に移行して、状態フラグOSを“0”にリセットし
てからステップS33に移行して、トルク偏差ΔTW3
第1の目標駆動トルクTW1 * に加算するので、この加算
値は、切換元となる前回の第2の目標駆動軸トルクTW2
* (k-1) と等しい値となり、この加算値が第2の目標駆
動軸トルクTW2 * に代えて目標駆動軸トルクTW * とし
て選択されるので、目標駆動軸トルクの切換時に減速度
変化を伴うことなく、滑らかな切換えを行うことができ
ると共に、不確かな自車速VS の影響を受けることなく
所定車間距離を維持する追従制御を継続することができ
る。
【0105】この極低速での走行状態から、先行車が加
速して、自車速VS が設定車速VCH G にヒステリシス幅
ΔVCHG を加算した値を越える状態となると、トルク選
択フラグTS(k) が“1”にセットされ、これに応じて
ステップS15からステップS21を経てステップS3
2に移行し、前回の目標駆動軸トルクTW * 即ち第1の
目標駆動軸トルクTW1 * にトルク偏差ΔTW3を加算した
値からステップS9で算出される正の第2の目標駆動軸
トルクTW2 * を減算して負のトルク偏差ΔTW4が算出さ
れることにより、ステップS34で算出される第2の目
標駆動軸トルクTW2 * にトルク偏差ΔTW を加算した値
は、第2の目標駆動軸トルクTW2 * がトルク偏差ΔTW
だけ小さくなることになり、切換元となる前回の目標駆
動軸トルクTW * (k-1) と一致することになり、前述し
た第1の実施形態と同様に加速度変化を伴うことなく、
第2の目標駆動軸トルクTW2 * に滑らかに切換えること
ができる。
【0106】その後、加速状態を継続すると、ステップ
S13の処理において、ステップS21からステップS
37に移行して、図13に示すトルク偏差減少処理が実
行されるので、タイマ割込周期毎にトルク偏差ΔTW4
“0”に近づき、“0”を越えた後はトルク偏差ΔTW4
が“0”に設定されるので、ステップS34で算出され
る目標駆動軸トルクTW * は第2の目標駆動軸トルクT
W2 * のオフセット分が解消されてそのものとなり、正確
な追従制御状態に復帰する。
【0107】この第2の実施形態によると、目標駆動ト
ルクTW * を第1の目標駆動軸トルクTW1 * 及び第2の
目標駆動軸トルクTW2 * の何れか一方から他方へ切換え
る際に、切換元の目標駆動トルクTW * (k-1) と切換先
の目標駆動トルクTW1 * 又はTW2 * とのトルク偏差ΔT
W3又はΔTW4を算出し、これを切換先の目標駆動トルク
W1 * 又はTW2 * に加算することにより、トルク整合を
行うようにしたので、前述した第1の実施形態と同様に
加減速度変化を伴うことなく、トルク切換えを行うこと
ができる。
【0108】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、自車速VS が設定車速VCHG以下となって車速セ
ンサ13の検出信号に基づく自車速VS が不確かな状態
となったときに、自車速VS を“0”に設定することに
より、前記(1)式で演算される目標車間距離L* を停
止時の車間距離LS に設定するようにした場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、自車速V
S が設定車速VCHG 以下となったときに、目標車間距離
* を停止時車間距離LS より大きい任意の所定値に設
定するようにしてもよい。
【0109】また、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、車速センサ13で自動変速機3の出力側の回転速
度を検出する場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、従動輪としての前輪1FL及び1FR
の車輪速度を検出し、これらの平均値にタイヤ外径を乗
算して周速を算出するようにしてもよく、さらには、四
輪の車輪速度を検出して、これらに基づいてアンチブレ
ーキロック制御の影響を抑制した推定車速速度を演算す
るようにしてもよい。
【0110】次に、本発明の第3の実施形態を図14に
ついて説明する。この第3の実施形態は、前述した第1
の実施形態に、自車速検出系統に異常が発生したときの
フェイルセーフ機能を付加したものである。すなわち、
第3の実施形態では、図15に示すように、駆動トルク
切換判断部61の出力側に2入力のオア回路80を介挿
し、このオア回路80の一方の入力側を駆動トルク切換
判断部61に接続し、他方の入力側を車速センサ13の
異常を検出する異常検出手段としての車速異常検出部8
1に接続している。
【0111】この車速異常検出部81は、車速信号処理
部30から入力される自車速VS を監視し、この自車速
S が所定変化幅内で変化している場合には、車速セン
サ13及び車速信号処理部30を含む自車速検出系統が
正常であるものと判断し、異常検出信号を論理値“0”
とするが、自車速VS がある値から所定変化幅を越えて
“0”に急変した場合に車速センサ13及び車速信号処
理部30を含む自車速検出系統に断線等による異常が発
生したものと判断して、論理値“1”の異常検出信号A
Sをオア回路80に出力する。
【0112】この第3の実施形態によると、車速センサ
13を含む自車速検出系統が正常である場合には、異常
検出部81から出力される異常検出信号ASが論理値
“0”を維持することにより、駆動軸トルク切換制御部
61及びトルク選択部62は、第1の実施形態と同様
に、駆動軸トルク切換判断部60から出力されるトルク
選択信号ST に基づいて、第2の目標駆動軸トルクTW2
* 及び第3の目標駆動軸トルクTW3 * の何れかを選択す
るして、トルク整合を行いながら、目標駆動軸トルクの
切換えを行っている。
【0113】この自車速検出系統が正常であって、自車
速VS が設定車速VCHG を十分に越えている走行状態か
ら、車速センサ13、車速信号処理部30等の何れかで
断線が発生して、車速異常検出部81に入力される自車
速VS がある値から急減して“0”となると、この車速
異常検出部81で自車速検出系統に異常が発生したもの
と判断して、論理値“1”の異常検出信号ASをオア回
路80に出力する。
【0114】このため、駆動軸トルク切換制御部61で
は、それまでの自車速VS に基づいて走行抵抗を考慮し
た第2の目標駆動軸トルクTW2 * を選択している状態か
ら前記(20)式の演算を行ってトルク偏差ΔTW1を算
出し、これを第1の目標駆動軸トルクTW1 * に加算し
て、第3の目標駆動軸トルクTW3 * を算出すると共に、
トルク選択部62で第3の目標駆動軸トルクTW3 * が目
標駆動軸トルクTW * として選択される。
【0115】この状態でも、第3の目標駆動トルクTW3
* は、それまでの第2の目標駆動トルクTW2 * と一致さ
れてトルク整合が行われるので、第3の目標駆動トルク
W3 * への切換えを加減速度変化を伴うことなく滑らか
に行うことができる。このように、自車速検出系統に異
常が発生した場合には、前述した図8の処理における目
標車間距離L* を演算するステップS3の処理で、異常
検出信号ASが“1”であるか否かを判定し、AS=
“0”であるときには前記(1)式に従って目標車間距
離L* を演算し、AS=“1”であるときには、異常状
態であると判断して、前回の目標車間距離L* を維持す
るか、又は目標車間距離L* を比較的長めの所定値に設
定することにより、先行車との車間距離が短く設定され
ることを防止することが好ましい。
【0116】なお、上記第3の実施形態においては、車
速異常検出部81で自車速検出系統の断線による異常を
検出する場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、自車速検出系統で短絡が発生することによ
り、自車速VS が通常の上限を越える高い値を所定時間
継続するときにも異常と判断したり、加減速時の車速変
化率が通常範囲を逸脱しているときにも異常と判断した
り、前後加速度センサを搭載している場合には、これで
検出した前後加速度を積分した値と自車速VSとを比較
することにより、異常検出を行うようにしてもよい。
【0117】また、上記第3の実施形態においては、第
1の実施形態に車速異常時のフェイルセーフ機能を付加
した場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、第2の実施形態に車速異常時のフェイルセーフ
機能を付加するようにしてもよい。さらに、上記第1〜
第3の実施形態においては、車間距離制御演算部43
で、車間距離Lをバンドパスフィルタ処理することによ
って相対速度ΔVを算出する場合について説明したが、
これに限定されるものではなく、他のハイパスフィルタ
処理によって相対速度ΔVを算出したり、ドップラーレ
ーダー等によって相対速度ΔVを直接測定するようにし
てもよい。
【0118】さらにまた、上記第1〜第3の実施形態に
おいては、エンジン2の出力側に自動変速機3を設けた
場合について説明したが、これに限定されるものではな
く、無段変速機を適用することもできる。さらにまた、
上記第1〜第3の実施形態においては、ブレーキアクチ
ュエータ7としてディスクブレーキ7を適用し、その制
動圧を制動制御装置8で制御することにより制動力を発
生させる場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、制動装置のアクチュエータとして電動モー
タを適用する場合には、これに対する電気的出力を制御
し、電気自動車のように電動モータで回生制動力を発生
させる場合にも本発明を適用し得る。
【0119】なおさらに、上記実施形態においては、後
輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、
前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆
動源としてエンジン2を適用した場合について説明した
が、これに限定されるものではなく、電動モータを適用
することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを
使用するハイブリッド車にも本発明を適用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の追従制御用コントローラの具体的構成を
示すブロック図である。
【図3】図2の車間距離制御部の具体例を示すブロック
線図である。
【図4】図2の車速制御部の具体例を示すブロック線図
である。
【図5】図2の駆動軸トルク制御制御部の具体例を示す
ブロック線図である。
【図6】エンジントルクからスロットル開度を求めるた
めのエンジンマップの一例を示す特性線図である。
【図7】スロットル開度が零であるときのエンジン回転
数からエンジントルクを求めるための特性線図である。
【図8】追従制御用コントローラの追従制御処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図9】自車両が減速状態にあるときの目標駆動軸トル
ク切換えの説明に供する説明図である。
【図10】自車速が加速状態にあるときの目標駆動軸ト
ルク切換えの説明に供する説明図である。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す図2に対応す
るブロック線図である。
【図12】第2の実施形態における追従制御用コントロ
ーラの追従制御処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図13】図12におけるトルク偏差減少処理の一例を
示すフローチャートてある。
【図14】本発明の第3の実施形態を示す図2に対応す
るブロック線図である。
【符号の説明】
2 エンジン 3 自動変速機 7 ブレーキアクチュエータ 8 制動制御装置 11 エンジン出力制御装置 12 スロットルアクチュエータ 13 車速センサ 14 車間距離センサ 20 追従制御用コントローラ 40 車間距離制御部 42 目標車間距離設定部 43 車間距離制御演算部 43h 第1の目標駆動軸トルク演算部 50 車速制御部 54 勾配抵抗推定部 60 駆動トルク切換判断部 61 駆動軸トルク切換制御部 62 トルク選択部 63 トルク選択整合制御部 70 駆動軸トルク制御部 80 オア回路 81 車速異常検出部
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Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両の車速を検出する車速検出手段
    と、先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段
    と、目標車間距離を演算する目標車間距離演算手段と、
    前記車間距離検出手段で検出した車間距離と前記目標車
    間距離演算手段で演算した目標車間距離とに基づいて目
    標車速及び第1の目標駆動トルクを演算する車間距離制
    御手段と、該車間距離制御手段で演算した目標車速と前
    記車速検出手段で検出した自車速とに基づいて第2の目
    標駆動トルクを演算する車速制御手段と、前記車速検出
    手段で検出した自車速に基づいてトルク選択信号を送出
    する駆動トルク判断手段と、該駆動トルク判断手段のト
    ルク選択信号をもとに前記第1の目標駆動トルク及び第
    2の目標駆動トルクの何れかを選択し、目標駆動トルク
    の選択切換時に切換先の目標駆動トルクを切換元の目標
    駆動トルクに整合させるトルク選択整合手段と、該トル
    ク選択切換手段で選択された目標駆動トルクに基づく制
    駆動力を発生する制駆動力発生手段とを備えたことを特
    徴とする車両用走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動トルク判断手段は、自車速が所
    定値以下であるときに第1の目標駆動トルクを選択し、
    所定値を越えるときに第2の目標駆動トルクを選択する
    トルク選択信号を出力することを特徴とする請求項1記
    載の車両用走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記トルク選択整合手段は、駆動トルク
    判断手段のトルク選択信号が、第1の目標駆動トルクを
    選択する状態に切換わった時に、第1の目標駆動トルク
    と第2の目標駆動トルクとのトルク偏差を演算し、当該
    トルク偏差を前記第1の目標駆動トルクに加算して目標
    駆動トルクとし、トルク選択信号が、第2の目標駆動ト
    ルクを選択する状態に切換わった時に、第1の目標駆動
    トルクと第2の目標駆動トルクとのトルク偏差を演算
    し、当該トルク偏差を前記第2の目標駆動トルクに加算
    して目標駆動トルクとするように構成されていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の車両用走行制御装
    置。
  4. 【請求項4】 自車両の車速を検出する車速検出手段
    と、先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段
    と、目標車間距離を演算する目標車間距離演算手段と、
    前記車間距離検出手段で検出した車間距離と前記目標車
    間距離演算手段で演算した目標車間距離とに基づいて目
    標車速及び第1の目標駆動トルクを演算する車間距離制
    御手段と、該車間距離制御手段で演算した目標車速と前
    記車速検出手段で検出した自車速とに基づいて第2の目
    標駆動トルクを演算する車速制御手段と、前記車速検出
    手段で検出した自車速に基づいてトルク選択信号を送出
    する駆動トルク判断手段と、該駆動トルク判断手段のト
    ルク選択信号、前記第1の目標駆動トルク及び第2の目
    標駆動トルクが入力され、当該第1の目標駆動トルクに
    基づく第3の目標駆動トルクを演算すると共に、前記ト
    ルク選択信号の変化時に前記第2の目標駆動トルクと当
    該第3の目標駆動トルクとを整合させる駆動トルク切換
    整合手段と、前記駆動トルク判断手段のトルク選択信号
    をもとに前記第2の目標駆動トルク及び第3の目標駆動
    トルクの何れかを選択するトルク選択手段と、該トルク
    選択手段で選択された目標駆動トルクに基づく制駆動力
    を発生する制駆動力発生手段とを備えたことを特徴とす
    る車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動トルク判断手段は、自車速が所
    定値以下であるときに第3の目標駆動トルクを選択し、
    所定値を越えるときに第2の目標駆動トルクを選択する
    トルク選択信号を出力することを特徴とする請求項4記
    載の車両用走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記車間距離制御手段は、前記目標車間
    距離及び前記車間距離に基づいて演算した車速中間値
    と、車両諸元と、車速制御特性を表す定数とに基づいて
    第1の目標駆動トルクを演算するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の車両
    用走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記駆動トルク切換整合手段は、駆動ト
    ルク判断手段のトルク選択信号が、第3の目標駆動トル
    クを選択する状態に切換わった時に、第1の目標駆動ト
    ルクと第2の目標駆動トルクとのトルク偏差を演算し、
    当該トルク偏差と、前記第1の目標駆動トルクとを加算
    して第3の目標駆動トルクを演算するように構成されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の車両用走行制御
    装置。
  8. 【請求項8】 前記車速制御手段は、目標車速と自車速
    との車速偏差と走行抵抗の推定値とに基づいて第2の目
    標駆動トルクを演算するように構成され、前記駆動トル
    ク切換整合手段は、駆動トルク判断手段のトルク選択信
    号が、第2の目標駆動トルクを選択する状態に切換わっ
    た時に、第2の目標駆動トルクと第3の目標駆動トルク
    とのトルク偏差を演算し、当該トルク偏差を前記車速制
    御手段の走行抵抗推定値の初期値として選定するように
    構成されていることを特徴とする請求項4記載の車両用
    走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記車速制御手段は、走行抵抗の推定値
    を積分制御及び積分制御と等価な制御の何れかを行う制
    御器を使用して演算し、当該制御器の初期値としてトル
    ク偏差を設定することを特徴とする請求項8記載の車両
    用走行制御装置。
  10. 【請求項10】 車速検出手段の異常を検出する異常検
    出手段を有し、前記トルク選択手段は、前記異常検出手
    段で車速検出手段の異常を検出した場合に、第3の目標
    駆動トルクを選択するように構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至9の何れかに記載の車両用走行制御
    装置。
  11. 【請求項11】 自車両の車速を検出する車速検出手段
    と、先行車の車間距離を検出する車間距離検出手段とを
    備え、前記車間距離検出手段で検出した車間距離に基づ
    いて第1の目標駆動トルクを演算し、前記車速検出手段
    で検出した自車速に基づいて第2の目標駆動トルクを演
    算し、前記自車速が所定値以下であるときに第1の目標
    駆動トルクを選択し、所定値を超えるときに第2の目標
    駆動トルクを選択し、該選択された目標駆動トルクに基
    づいて追従制御することを特徴とする車両用走行制御装
    置。
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