WO2012017854A1 - 衝撃吸収式ステアリング装置 - Google Patents

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    • F16F7/123Deformation involving a bending action, e.g. strap moving through multiple rollers, folding of members

Abstract

 設計の自由度を確保しつつ、低コストで、より優れた性能を得られる衝撃吸収式ステアリング装置の構造を実現する。エネルギ吸収部材は、基板部55,71と、基板部の後半部に設けられ、または、基板部から後方に延在し、基板部に対して上方または下方に向けて、U字形に折り返された折り返し部57,73を有するエネルギ吸収部53,73と、折り返し部の先端部に設けられた後端側取付部58,74と、基板部の前方に設けられた前端側取付部54,76とを備え、折り返し部57,73の先端部および後端側取付部58,74は、1対の被挟持壁部11aの間の空間に配置され、締付杆27aに固定され、前端側取付部54,76は、インナコラム14aの前端部または電動式パワーステアリング装置のハウジング16に固定される。エネルギ吸収部53,73の近傍に、二次衝突時にアウタコラム13aとともに後端側取付部58,74が前方に移動するに伴って、折り返し部57,73が移動する際に、折り返し部57,73の移動を案内するガイド部を備える。

Description

衝撃吸収式ステアリング装置
 この発明は、衝突事故の際に、運転者の身体からステアリングホイールに加わった衝撃エネルギを吸収しつつ、このステアリングホイールの前方への変位を可能とする、衝撃吸収式ステアリング装置の改良に関する。
 自動車用ステアリング装置は、図20に示すように、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って、左右1対のタイロッド4を押し引きして、前輪に舵角を付与するように構成されている。このため、ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定され、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持される。そして、ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して、中間シャフト8の後端部に接続され、この中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、入力軸3に接続される。
 衝突事故の際には、自動車が別の自動車などと衝突する一次衝突に続いて、運転者の身体がステアリングホイールに衝突する二次衝突が発生する。このため、このような自動車用ステアリング装置には、衝突事故の際に、衝撃エネルギを吸収しつつ、ステアリングホイールを前方に変位させる構造が、運転者の保護のために必要とされる。このような構造として、特許文献1~5には、ステアリングホイールを支持したステアリングコラムを、二次衝突に伴う前方への衝撃荷重により前方に脱落可能に、車体に対して支持するとともに、このステアリングコラムと共に前方に変位する部材と車体との間に、塑性変形することにより前記衝撃荷重を吸収するエネルギ吸収部材を設けた構造が開示されており、このような構造は、すでに広く実施されている。
 図21~図24は、このような衝撃吸収機能を備えた自動車用ステアリング装置の構造の1例を示している。この構造は、ステアリングホイール1(図20参照)の上下位置を調節するためのチルト機構と、その前後位置を調節するためのテレスコピック機構とを備えたもので、ステアリングコラム6aと、支持ブラケット10と、このステアリングコラム6a側に設けた左右1対の被挟持壁部11と、車体側ブラケット12とを備える。このうちのステアリングコラム6aは、後側のアウタコラム13の前部と、前側のインナコラム14の後部とを軸方向の相対変位を可能に嵌合させることにより、全長を伸縮可能に構成されている。このようなステアリングコラム6aの内径側には、ステアリングシャフト5aが、回転自在に支持されている。このステアリングシャフト5aも、アウタシャフトとインナシャフトとを組み合わせることにより、全長を伸縮可能に構成されている。
 ステアリングコラム6aの前端部には、電動式パワーステアリング装置の構成部品である電動モータ15(図20参照)や減速機などを設置するためのハウジング16が結合固定されている。このハウジング16は、上部に幅方向に設けた支持管17を挿通する図示しないボルトによって、揺動変位を可能に、車体の一部に支持されている。ステアリングシャフト5aの後端部でステアリングコラム6aよりも後方に突出した部分に、ステアリングホイール1が固定される。また、ステアリングシャフト5aの前端部でステアリングコラム6aよりも前方に突出した部分は、自在継手7を介して中間シャフト8(図20参照)に連結される。なお、幅方向とは、ステアリング装置が車両に組み付けられた状態での、この車両の幅方向を意味する。
 また、支持ブラケット10は、車体側ブラケット12に対して、二次衝突に基づく衝撃荷重により前方への変位および離脱を可能に、結合支持されている。支持ブラケット10は、鋼板などの十分な強度および剛性を有する金属板からなる、天板18と左右1対の側板19a、19bを溶接などにより結合固定して形成したものである。このうちの天板18の幅方向両端部を、支持ブラケット10を車体側ブラケット12に結合支持するための結合板部20としている。これらの結合板部20の幅方向中央部には、図24に示すように、結合板部20の後端縁に開口する切り欠き21がそれぞれ形成されており、これらの切り欠き21に、カプセル22がそれぞれ装着される。
 これらのカプセル22は、合成樹脂やアルミニウム系合金などの軟質金属といった、天板18を構成する金属板に対し滑りやすい材料により形成されている。これらのカプセル22は、通常状態では、切り欠き21から抜け出ることはないが、支持ブラケット10に前方に向いた大きな衝撃荷重が加わった場合には、この支持ブラケット10をこれらの切り欠き21内へ係止するための部材、たとえば、天板18とこれらのカプセル22との間に掛け渡された止めピンを裂断して、これらの切り欠き21から後方に抜け出る。これらのカプセル22の中央部には、支持ブラケット10を車体側ブラケット12に結合支持するためのボルトまたはスタッドを挿通するための通孔23が、それぞれ設けられている。支持ブラケット10を車体側ブラケット12に結合支持するためには、これらのカプセル22の通孔23を下から上に向けて挿通したボルトを、車体側ブラケット12に溶接などにより支持固定したナット24に螺合し、さらに締め付ける。この車体側ブラケット12は、あらかじめ車体側に固定されているので、ボルトの締め付けにより、支持ブラケット10が、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わった場合にのみ前方に脱落可能に、車体に対して結合支持されることになる。なお、車体側ブラケット12の下面に固定したスタッドをカプセル22の通孔23を上から下に向けて挿通し、このスタッドの下端部にナットを螺合し、さらに締め付けることによっても、支持ブラケット10を車体側ブラケット12に結合支持することが可能である。
 また、アウタコラム13を両側から挟む状態で側板19a、19bに設けた、1対の挟持板部25a、25bの互いに整合する位置に、上下方向長孔26がそれぞれ形成されている。これらの上下方向長孔26は、支持管17の中心軸をその中心とする部分円弧形状となっている。アウタコラム13は、これらの上下方向長孔26に挿通された締付杆27により、側板19a、19bの間に支持される。このため、アウタコラム13の前部上方に、被挟持壁部11を設け、これらの被挟持壁部11に、アウタコラム13の軸方向に長い前後方向長孔28(図4、図6参照)が形成されている。アウタコラム13は、支持ブラケット10に対して、上下方向長孔26および前後方向長孔28に挿通された締付杆27により支承されている。したがって、アウタコラム13は、この締付杆27が上下方向長孔26内で変位できる範囲で、支持管17に挿通されたボルトを中心として、上下方向に揺動変位可能となっている。また、締付杆27が、前後方向長孔28内で変位できる範囲で、前後方向(軸方向)に変位可能である。
 締付杆27は、一端部(図22の右端部)に、外向フランジ状の鍔部29が固設されるとともに、他端部に、駆動側カム30と被駆動側カム31とからなるカム装置32が設けられている。調節レバー33を用いて駆動側カム30を回転駆動させることにより、被駆動側カム31と鍔部29との距離を拡縮可能としている。ステアリングホイール1の位置を調節する際には、調節レバー33を下方に回動させることにより、被駆動側カム31と鍔部29との距離を拡げる。この状態で、締付杆27が上下方向長孔26および前後方向長孔28内で変位できる範囲で、アウタコラム13を変位させる。そして、このアウタコラム13内に回転自在に支持されたステアリングシャフト5aの後端部に支持固定されたステアリングホイール1の位置を調節する。アウタコラム13とともに昇降する部分の重量は、締付杆27と、支持ブラケット10に設けた係止部34との間に設けた釣合ばね35により支承される。このため、ステアリングホイール1の位置の調節時にも、運転者がこれらの重量全部を支える必要がない。
 そして、ステアリングホイール1の位置を調節した後、調節レバー33を上方に回動させることにより、被駆動側カム31と鍔部29との距離を縮める。この結果、挟持板部25a、25bの内側面と被挟持壁部11のそれぞれの外側面とが強く当接し、これらの摩擦係合により、ステアリングホイール1の上下位置が固定される。また、これらの被挟持壁部11が設けられた、アウタコラム13の前端部の直径が縮まり、このアウタコラム13の前端部内周面とインナコラム14の後端部外周面とが強く当接し、これらの摩擦係合により、ステアリングコラム6aが伸縮不能になる。この結果、ステアリングホイール1の前後位置が固定される。
 このような構成を備えた自動車用ステアリング装置は、衝突事故に伴う二次衝突の際に、カプセル22を車体側ブラケット12の側に残したまま、支持ブラケット10を前方に変位させる。すなわち、二次衝突に伴って、この支持ブラケット10に、前方に向いた大きな衝撃荷重が、ステアリングホイール1から、ステアリングシャフト5a、アウタコラム13、締付杆27を介して加えられる。そして、カプセル22を結合板部20に係止している部材が裂断し、これらのカプセル22を切り欠き21から抜け出させつつ、支持ブラケット10が前方に変位する。この結果、ステアリングホイール1も前方に変位し、このステアリングホイール1に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和できる。
 このように、二次衝突に伴ってステアリングホイール1を前方に変位させる際に、運転者の身体からこのステアリングホイール1に加わった衝撃エネルギを吸収しつつ、このステアリングホイール1を前方に変位させることが、運転者保護の面から好ましい。たとえば、図21~図24に示した構造でも、被挟持壁部11のそれぞれの外側面と挟持板部25a、25bのそれぞれの内側面との当接部に作用する摩擦力、ならびに、アウタコラム13の前部内周面とインナコラム14の後部外周面との当接部に作用する摩擦力が、ステアリングホイール1を前方に変位させることに対する抵抗となり、衝撃エネルギの吸収に寄与する。ただし、摩擦力に基づくエネルギ吸収性能は不安定であり、それだけでは、運転者保護の充実を図ることは難しい。
 これに対して、特許文献2では、二次衝突時に前方に変位するステアリングコラムと車体との間に、エネルギ吸収部材を設けた構造が、提案されている。この構造では、図25~図26に示すように、塑性変形可能な線材を曲げ成形によって形成したエネルギ吸収部材36が、ステアリングコラム6bの上面に固設した支持ピン38と、車体側に固定した保持ケース39との間に設置される。二次衝突に伴って、ステアリングコラム6bが前方に変位すると、エネルギ吸収部材36が、図26(A)に示した状態から図26(B)に示した状態まで伸長する。この伸長に要するエネルギが、運転者の身体からステアリングホイールに加わった衝撃エネルギのうちから吸収されて、この運転者の身体に加わる衝撃が緩和されることになる。
 このようなエネルギ吸収部材36を使用した衝撃吸収構造を、図21~図24に示した衝撃吸収式ステアリング装置に組み込んで、エネルギの吸収特性を向上させることは可能であるが、設計の自由度を確保しつつ、低コストで、より優れた性能を得るためには、以下の点で、改良が望まれる。
 まず、二次衝突時に、ステアリングコラム6aを構成するアウタコラム13に加わる、揺動方向のモーメントを低減ないしは解消することが望まれる。すなわち、図25~図26に示した構造を、ステアリング装置に組み込んだ場合、チルト機構やテレスコピック機構などのステアリングホイールの位置調節装置の有無にかかわらず、エネルギ吸収部材36と締付杆27(図22参照)との設置位置が、アウタコラム13の中心軸に対し直角方向にずれる場合がある。そして、このようなズレが存在すると、二次衝突時に揺動方向のモーメントが発生する。つまり、二次衝突時にエネルギ吸収部材36は、アウタコラム13が前方への変位に対する抵抗として働く。この結果、このステアリングコラム13に、締付杆27を支点とし、エネルギ吸収部材36を入力部とするモーメントが加わる。このため、二次衝突の進行に伴って、アウタコラム13の前部外周面とインナコラム14の後部内周面との嵌合部の摩擦状態が不安定となり、この嵌合部でのエネルギ吸収性能が不安定となってしまう。
 このようなエネルギ吸収性能の不安定さは、エネルギ吸収部材36と締付杆27とを、いずれもステアリングコラム6a、6bの上下方向に関して同じ側に設置し、これらの部材36、27の間に存在する、このステアリングコラム6a、6bの中心軸に対する直角方向のズレを小さくすれば、低減ないしは解消できる。ただし、締付杆27は、ステアリングコラム6a、6bの下側に設ける場合が多い。この場合には、図25~図26に示したように、エネルギ吸収部材36を、ステアリングコラム6bと、このステアリングコラム6bの上側に設けられる車体37との間に設ける構造によっては、前記モーメントを小さくすることができず、エネルギ吸収性能が不安定になることを防止できない。言い換えれば、図25~図26に示した構造では、前記モーメントを小さく抑えてエネルギ吸収性能が不安定になるのを防止することを意図した場合に、締付杆27をステアリングコラムの下側に配置する構造を採用できず、設計の自由度が限られてしまう。しかも、図25~図26に示した構造では、支持ピン38および保持ケース39が、エネルギ吸収部材36を設置するための専用の部品として必要になるため、コストが嵩むことが避けられない。
特開2000-095116号公報 特開昭63-046972号公報 特開2001-080527号公報 特開2006-312360号公報 実開平2-132576号公報
 本発明は、上述のような事情に鑑みて、設計の自由度を確保しつつ、低コストで、より優れた性能を備えた衝撃吸収式ステアリング装置の構造を実現することを目的とする。
 本発明の衝撃吸収式ステアリング装置は、
 前後位置を規制された状態で前側に配置されたインナコラムと、該インナコラムの後部に軸方向の相対変位を可能に外嵌され、該インナコラムとの嵌合部である前部に軸方向に設けられ、該前部の直径を拡縮可能とするスリット、該前部の下面または上面で該スリットを左右両側から挟む位置に設けられた1対の被挟持壁部、および、これらの被挟持壁部の互いに整合する位置に形成された1対の第1通孔を有するアウタコラムとを備えるステアリングコラムと、
 インナシャフトと、該インナシャフトの後部に軸方向の相対変位を可能に外嵌され、後端部が前記アウタコラムの後端開口よりも後方に突出し、該後端部にステアリングホイールが支持固定されているアウタシャフトとを備え、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されているステアリングシャフトと、
 左右1対の挟持板部と、これらの挟持板部の前記第1通孔のうちの少なくとも一部に整合する部分に形成された1対の第2通孔と、前記挟持板部を支持するとともに、二次衝突時に前記ステアリングホイールから前記アウタコラムに加えられた衝撃エネルギに基づいて、前方へ脱落することが可能なように、車体に支持される取付板部とを備える支持ブラケットと、
 前記第1通孔と前記第2通孔とに挿通され、両端部に1対の押圧部を備える締付杆と、
 前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に前記アウタコラムの前記前部の直径を縮め、該アウタコラムの前記前部の内周面と前記インナコラムの前記後部の外周面とを摩擦係合させる固定手段と、
 前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前方に変位する部分と、該二次衝突時にも前方に向けて変位しない部分との間に設けられ、該二次衝突に伴う前記アウタコラムの前方への変位に伴って塑性変形する部材からなり、該塑性変形の相対移動により、前記衝撃エネルギの一部を吸収するエネルギ吸収部材と、
を備える。
 特に、本発明の衝撃吸収式ステアリング装置では、前記エネルギ吸収部材は、基板部と、該基板部の後半部に設けられ、または、該基板部から後方に延在し、該基板部に対して上方または下方に向けて、U字形に折り返された折り返し部を有するエネルギ吸収部と、該折り返し部の先端部に設けられた後端側取付部と、前記基板部の前方に設けられた前端側取付部とを備える。
 そして、前記折り返し部の先端部および前記後端側取付部は、前記1対の被挟持壁部の間の空間に配置され、かつ、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前方に変位する部分に固定され、前記前端側取付部は、該二次衝突時にも前方に向けて変位しない部分に固定されていることを特徴とする。
 前記エネルギ吸収部の近傍に、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前記後端側取付部が前方に移動するに伴って、前記折り返し部が移動する際に、この折り返し部の移動を案内するガイド部を備えることが好ましい。
 前記後端側取付部が固定される、前記アウタコラムとともに前方に変位する部分が、前記締付杆であることが好ましい。
 また、前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分が、前記インナコラムの前端部または前記インナコラムの前端部に固定した部材であることが好ましい。
 この場合、前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分を、前記インナコラムの前端部に固定した、電動式パワーステアリング装置の構成部品を収納したハウジングとして、前記前端側取付部が、前記基部の前端縁または前記基部の前端縁から前方に突出した部分から、互いに反対方向に直角に折り曲げられた突き合わせ板部を備えるようにして、これらの突き合わせ板部を前記ハウジングの後端面に突き合わせた状態で、該ハウジングに結合固定することができる。
 または、前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分を、前記インナコラムの前端部として、前記前端側取付部が、前記基部の前端部の左右両側縁または前記基部の前端縁から前方に突出した部分の左右両側縁から、上方または下方に向けて同方向に延在する部材により構成し、それぞれの部材が、前記インナコラムの外周面の形状に沿って湾曲する湾曲部と、取付孔が設けられた先端部を備え、該湾曲部を前記インナコラムの前端部に外嵌した状態で、前記取付孔に挿通したボルトを、ナットで螺合し、さらに締め付けることにより、これらの先端部を結合固定することもできる。
 エネルギ吸収部材のより具体的な構成として、前記エネルギ吸収部が、前記基板部から後方に延在し、前記折り返し部を中間部に備え、前記後端側取付部が、前記折り返し部の前記先端部に設けた1対の突出部と、これらの突出部に設けられた第3通孔とを備え、この第3通孔に前記締付杆を挿通している態様がある。
 この態様において、衝撃吸収式ステアリング装置に、取付板部と、該取付板部から直角に折れ曲がった垂下板部と、該垂下板部から前記取付板部と反対側に向けて直角に折れ曲がったガイド板部とを備え、断面クランク形のガイドプレートを設けて、前記取付板部を、前記被挟持壁部の一方の下面に突き当てた状態で固定し、前記ガイド板部を、前記1対の被挟持壁部の間の空間に対向させ、前記アウタコラムの前部の上面または下面との間にガイド空間を形成することが好ましい。
 この構成により、前記エネルギ吸収部材の前記エネルギ吸収部は、前記ガイド空間内に配置され、前記ガイドプレートが、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前記後端側取付部が前方に移動するに伴って、該エネルギ吸収部の前記折り返し部が移動する際に、この折り返し部の移動を案内することができる。
 本発明の衝撃吸収式ステアリング装置の別の態様では、前記折り返し部を、前記基板部の後端縁の幅方向中間部から後方に延出させ、前記基板部に、該基板部の後端縁のうちで、前記折り返し部の基端部の左右両側から挟む部分から前方に向けて該基板部の中間部まで伸長する左右1対の薄肉部を設けて、該基板部のうち、該左右1対の薄肉部に挟まれた部分を、前記エネルギ吸収部の一部を構成するようにしている。
 また、前記エネルギ吸収部材に、前記基板部の左右両側縁から同方向に折れ曲がった1対の折れ曲がり板部をさらに設けて、該折れ曲がり板部の上端縁または下端縁のうち少なくとも後方寄り部分を、前記被挟持壁部の下面または上面に当接または近接対向するようにすることが好ましい。
 本発明の装置では、前記第1通孔を、前記アウタコラムの軸方向に長い前後方向長孔として、前記締付杆がこれらの第1通孔内で変位できる範囲で、前記アウタコラムの前後位置を調節可能と、前記締付杆の基端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて、前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に、前記アウタコラムの前部の直径を縮めて、該アウタコラムの前後位置を固定するようにした、テレスコピック構造を備えることが好ましい。
 また、本発明の装置では、前記インナコラムの前端部を、横軸を中心とする揺動変位を可能に車体に対して支持し、前記第2通孔を、該横軸を中心とする部分円弧形を有する上下方向に長い上下方向長孔として、前記締付杆がこれらの上下方向長孔内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能とし、前記締付杆の基端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に前記1対の挟持板部の間隔を縮め、これらの挟持板部の内側面と前記被挟持壁部の外側面とを摩擦係合させて、前記アウタコラムの上下位置を固定するようにした、チルト構造を備えることが好ましい。
 さらに、前記インナコラムの外周面に、それぞれが軸方向に長い複数本の突条を形成して、該インナコラムの外周面と前記アウタコラムの内周面とが、これらの突条の頂部で当接するようにすることが好ましい。
 また、前記インナシャフトの端部外周面に形成した雄スプライン歯と、前記アウタシャフトの端部内周面に形成した雌スプライン歯とをスプライン係合させることで、前記スプラインシャフトの全長を伸縮可能とした構造において、前記雄スプライン歯と前記雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面に、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層を形成することが好ましい。
 加えて、前記締付杆の中間部に、カム部材を外嵌し、前記アウタコラムの前部の直径を拡げる方向に前記締付杆を回動させた状態で、前記カム部材を、該アウタコラムの前部に形成した前記スリットを通じて、前記インナコラムの後部に形成した係合孔内に進入させるようにすることが好ましい。
 本発明により、設計の自由度を確保しつつ、低コストで、より優れた性能を得られる衝撃吸収式ステアリング装置の実現が可能となる。すなわち、締付杆がアウタコラムの上側および下側のいずれの側に配置されている場合でも、締付杆とエネルギ吸収部材とを、このアウタコラムの軸方向に関して互いに直列に配置できるので、二次衝突時にアウタコラムに揺動方向のモーメントが加わることを防止ないしは低減することができる。これにより、アウタコラムの前部とインナコラムの後部との嵌合部の摩擦係合状態を安定させて、この嵌合部の摺動を安定させ、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収を安定化することができる。このため、設計の自由度を阻害することなく、衝撃吸収性能の向上を図ることができる。
 また、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収するために、前記アウタコラムの前部内周面とインナコラムの後部外周面との嵌合部の摩擦抵抗だけでなく、前記エネルギ吸収部材の塑性変形、もしくは、前記エネルギ吸収部材のうちの折り返し部を前方に変位させつつ、1対の薄肉部を切り裂く、塑性抵抗および剪断抵抗も利用するため、前記衝撃エネルギを吸収する性能を安定させやすく、さらには、この吸収性能のチューニングも容易に行うことができる。
 特に、本発明の衝撃吸収式ステアリング装置では、エネルギ吸収部材のエネルギ吸収部において、折り返し部が、基板部からアウタコラムの被挟持壁部の間で内側に向かって湾曲するように構成されており、この折り返し部の先端部とこの先端部に設けられた後端側取付部を前記空間内に配置することができる。これにより、エネルギ吸収部材をコンパクトに配置できるとともに、このエネルギ吸収部材の近傍に配される電装部品のハーネスやコラムカバーなどが衝突時に変形した場合に、その変形による干渉を受けにくくなるため、衝撃エネルギの吸収が安定的に行われることとなる。
 さらに、ガイドプレートを別途設置するか、またはエネルギ吸収部材の基板部とその両側縁に折り曲がり板部を設けることにより、ガイド部によるガイド空間を形成し、エネルギ吸収部材のエネルギ吸収部をこのガイド空間に配置した場合、二次衝突時にこのエネルギ吸収部がカバーされ、衝撃荷重発生時の障害が同様に防止されるため、衝撃エネルギの吸収性能のさらなる安定化を図ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態の1例のステアリング装置の通常時の状態について、前上方から見た状態で示す斜視図である。 図2は、図1の装置の通常時の状態について、後下方から見た状態で示す斜視図である。 図3は、図1の装置の通常時の状態についての側面図である。 図4は、図3のa-a断面図である。 図5は、図1の装置の通常時の状態について、下方から見た状態で示す正投影図である。 図6は、図1の装置のアウタコラムの前後位置および上下位置を調節するための機構部分について、後下方から見た状態で示す分解斜視図である。 図7は、図1の装置のエネルギ吸収部材について、前上方から見た状態で示す斜視図(A)と、前下方から見た状態で示す斜視図(B)である。 図8は、図1の装置について、通常時の状態(A)と、二次衝突発生後の状態(B)とを示す、図5のb-b断面図である。 図9は、図1の装置の車体側ブラケットを前上方から見た斜視図である。 図10は、本発明の第2の実施形態の1例のステアリング装置の通常時の状態について、前上方から見た状態で示す斜視図である。 図11は、図10の装置の通常時の状態について、後下方から見た状態で示す斜視図である。 図12は、図10の装置の通常時の状態についての側面図である。 図13は、図12のc-c断面図である。 図14は、図10の装置の通常時の状態について、下方から見た状態で示す正投影図である。 図15は、図10の装置のアウタコラムの前後位置および上下位置を調節するための機構部分について、後下方から見た状態で示す分解斜視図である。 図16は、図10の装置のエネルギ吸収部材について、前下方から見た状態で示す斜視図(A)と、前上方から見た状態で示す斜視図(B)と、(A)のe-e断面図(C)と、エネルギ吸収部材の別例について、前下方から見た状態で示す斜視図(D)である。 図17は、図10の装置について、通常時の状態(A)と、二次衝突発生後の状態(B)とを示す、図14のd-d断面図である。 図18は、本発明の第2の実施形態の別例のステアリング装置の通常時の状態について、後下方から見た状態で示す斜視図である。 図19は、図18の装置のエネルギ吸収部材について、前上方から見た状態で示す斜視図(A)と,後下方から見た状態で示す斜視図(B)である。 図20は、従来のステアリング装置の1例を示す、部分切断側面図である。 図21は、従来の衝撃吸収式ステアリング装置の1例を、前上方から見た状態で示す斜視図である。 図22は、図21の装置についての断面図である。 図23は、図21の装置について、車体側ブラケットを省略して示す、図21と同様の図である。 図24は、図21の装置の支持ブラケットについて、後下方から見た状態で示す斜視図である。 図25は、従来のエネルギ吸収部材を組み込んだ衝撃吸収式ステアリング装置のステアリングコラム部分についての、部分側面図(A)と、そのf-f断面図(B)である。 図26は、図25の装置のステアリングコラム部分について、通常時の状態(A)と二次衝突発生後の状態(B)とを示す、図25(A)のg-g断面図である。
 以下、本発明を説明するにあたって、具体的な実施形態をいくつか提示し、この実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。しかしながら、本発明は、これらの実施形態に制限されることはない。
 [第1の実施形態]
 本発明の第1の実施形態の1例について、図1~図9を参照しながら説明する。本例の衝撃吸収式ステアリング装置は、インナコラム14aと、アウタコラム13aと、ステアリングシャフト5bと、1対の被挟持壁部11aと、1対の前後方向長孔28と、支持ブラケット10aと、1対の上下方向長孔26a、26bと、締付杆27aと、固定手段を構成するカム装置32aと、エネルギ吸収部材36aとを備える。なお、本発明の定義において、前後方向長孔28は第1通孔に、上下方向長孔26a、26bは第2通孔に、それぞれ相当する。これらの第1通孔および第2通孔の形状は、ステアリング装置が、テレスコピック機構および/またはチルト機構を具備するものであるか否かによって、変更されうる。これらの機構を具備しない構造では、たとえば、第1通孔と第2通孔の一方または両方を単なる円孔とすることもできる。
 インナコラム14aは、前後位置を規制された状態、すなわち、二次衝突時にも前方に変位しないようにされた状態で、アウタコラム13aよりも前側に配置されている。具体的には、インナコラム14aの前端部を、電動式パワーステアリング装置40を構成する減速機などの構成部品を収納したハウジング41の後端部に、結合固定している。このハウジング41は、たとえばアルミニウム合金をダイキャスト成形することにより形成されており、後壁部にステアリングシャフト5bの前端部を挿通するための通孔が形成されている。そして、この通孔の周縁部に円筒壁部を、後方に向け突出形成している。インナコラム14aの前端部は、この円筒壁部に締り嵌めで外嵌されるとともに、その前端縁を前記後壁部に突き当てるなどして、ハウジング41に対して結合固定される。インナコラム14aは、全体が円管状で、外周面のうちで前端部を除く部分に、それぞれが軸方向に長い複数本(好ましくは偶数本、図示の例では6本)の突条42を、円周方向に関して等間隔に形成している。
 また、アウタコラム13aは、たとえばアルミニウム合金をダイキャスト成形することにより一体に形成されている。そして、このアウタコラム13aの前部をインナコラム14aの後部に外嵌して、伸縮可能なステアリングコラム6cを構成している。本例の場合には、アウタコラム13aの内周面とインナコラム14aの外周面とを、突条42のそれぞれの頂部で当接させている。また、この状態で、このインナコラム14aに対するアウタコラム13aの前後位置の調節および固定を可能としている。このため、このアウタコラム13aのうち、インナコラム14aとの嵌合部である前部にスリット43を、軸方向に設けて、この前部の直径を弾性的に拡縮可能としている。この構成では、インナコラム14aに設けられた突条が、軸方向に一定の突起形状を備えるため、インナコラム14aの外周面とアウタコラム13aの内周面との接触部が、略線接触となる。この構成により、アウタコラム13aとインナコラム14aの摺動抵抗が低減されるとともに、接触面の変化が少なくなり、アウタコラム13aに衝撃荷重が掛かった場合に、これらの接触による衝撃エネルギの吸収のバラツキが抑制される。また、アウタコラム13aは締め付けられ縮径する際に、その形状が若干変形するため、アウタコラム13aとインナコラム14aの間で相互に回転することが防止されるため、アウタコラム13aの軸方向スリット43の位置が安定する。
 ステアリングシャフト5bは、後半部を構成するアウタシャフト44の前半部内周面に形成した雌スプライン歯と、前半部を構成するインナシャフト45の後半部外周面に形成した雄スプライン歯とをスプライン係合させることにより、全長を伸縮可能に形成されている。そして、これらの雄スプライン歯と雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面には、ポリアミド樹脂(ナイロン)、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリアセタール樹脂などの、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層が形成されている。したがって、アウタシャフト44とインナシャフト45とは、トルクの伝達を可能に、かつ、軽い力で伸縮可能に組み合わされている。この構成により、アウタシャフト44とインナシャフト45の摺動抵抗が低減される。このようなステアリングシャフト5bは、ステアリングコラム6cの内径側に回転自在に支持されている。具体的には、アウタシャフト44の中間部後端寄り部分を、アウタコラム13aの後端部の内径側に、単列深溝型玉軸受などの、ラジアル荷重およびアキシアル荷重を支承可能な転がり軸受により、回転のみ自在に支持している。したがって、アウタシャフト44は、アウタコラム13aの軸方向移動に伴って移動し、ステアリングシャフト5bが伸縮する。
 1対の被挟持壁部11aは、アウタコラム13aの前部の下面でスリット43を左右両側から挟む位置に、このアウタコラム13aと一体に設けられている。これらの被挟持壁部11aの互いに整合する位置に、前後方向長孔28が、それぞれアウタコラム13aの軸方向に形成されている。なお、図示の例では、アウタコラム13aの下側にスリット43および被挟持壁部11aが設けられ、締付杆27aとこのアウタコラム13aの前部を拡縮するための固定手段が、このアウタコラム13aの下側に配置されることになるが、本発明はこの態様に限定されることなく、アウタコラムの上側にスリットおよび被挟持壁部を設け、アウタコラムの上側に、締付杆とこのアウタコラムの前部を拡縮するための固定手段を設ける構造にも適用することは可能である。
 支持ブラケット10aは、左右1対の挟持板部25c、25dおよび取付板部48を有する。これらの挟持板部25c、25dおよび取付板部48は、それぞれが炭素鋼板などの、十分な強度および剛性を有する金属板にプレス加工を施すことにより形成されており、互いに溶接などの手段によって接合固定されている。挟持板部25c、25dは、アウタコラム13aの下面(アウタコラムの上側にスリットがある構造では、上面)に設けた被挟持壁部11aを、左右両側から挟持する。また、取付板部48は、これらの被挟持壁部11aを介して、アウタコラム13aを車体に対して支持するとともに、二次衝突時に、このアウタコラム13aが前方に変位することを許容する。このため、図21~図24に示した従来の構造と同様に、取付板部48の左右両端部にそれぞれ形成した1対の切り欠き21aのそれぞれに、カプセル22aを、二次衝突時に加わる衝撃荷重に基づいて脱落を可能に、設置している。
 上下方向長孔26a、26bは、ハウジング41の前上方部分に設けた支持管17aの中心軸をその中心とする部分円弧形状となっており、挟持板部25c、25dのうちの、前後方向長孔28の長さ方向の一部に整合する部分に形成している。そして、締付杆27aを、これらの前後方向長孔28と上下方向長孔26a、26bとに挿通している。締付杆27aは、中間部先端寄り部分(図4、図6の右寄り部分)に、この締付杆27aの中央寄りから順番に、チルトスペーサ47と、スペーサ48と、ワッシャ49と、スラスト軸受50とを外嵌している。そして、締付杆27aの先端部に螺着したナット51により、これらの部材47~50が、この締付杆27aから抜け出ることを防止している。また、ナット51は、必要箇所に螺着後、いずれかの部分をかしめ変形することにより、緩み止めを図っている。なお、これらの部材47~50は、ステアリングホイール1(図20参照)の位置調節の際に、締付杆27aの変位、ならびに、締付杆27aの先端部の上下方向長孔26aに沿う変位が、それぞれ円滑に行われるように、設けられている。
 一方、締付杆27aの基端部には、駆動側カム30aと被駆動側カム31aとからなるカム装置32aが設けられている。本例の場合には、この被駆動側カム31aとナット51とによって、本発明における1対の押圧部が形成される。カム装置32aは、調節レバー33aにより駆動側カム30aを回転駆動させて、被駆動側カム31aとナット51との距離を拡縮可能としている。被駆動側カム31aは、挟持板部25dの外側面側から上下方向長孔26bに、この上下方向長孔26bに沿う変位(昇降)を可能に、かつ、回転を阻止された状態で係合している。ステアリングホイール1の位置を調節する際には、調節レバー33aを下方に回動させることにより、被駆動側カム31aとナット51との距離を拡げる。この距離が拡がる結果、挟持板部25c、25dの内側面と、被挟持壁部11aを含む、アウタコラム13aの左右両側面との当接圧が、低下ないしは喪失する。同時に、このアウタコラム13aの前部の直径が弾性的に拡がり、このアウタコラム13aの前部内周面とインナコラム14aの後部外周面との当接圧が低下する。
 この状態で、締付杆27aが、上下方向長孔26a、26bおよび前後方向長孔28内で変位できる範囲で、アウタコラム13aを変位させる。そして、このアウタコラム13a内に回転自在に支持された、アウタシャフト44の後端部に支持固定されたステアリングホイール1の位置、すなわち、前後方向位置と上下方向位置とのうちの少なくとも一方を調節する。この調節作業の間、アウタコラム13と共に昇降する部分の重量は、ハウジング41と、支持ブラケット10aを構成する取付板部46との間に設けた、それぞれが引っ張りばねである1対の釣合ばね35aにより支承される。このため、ステアリングホイール1の位置の調節時にも、運転者が前記部分の重量の全部を支える必要はない。このステアリングホイール1を所望の位置に移動させた後、調節レバー33aを上方に回動させて、被駆動側カム31aとナット51との距離を縮める。この結果、挟持板部25c、25dの内側面とアウタコラム13aの左右両側面との当接圧、ならびに、このアウタコラム13aの前部内周面とインナコラム14aの後部外周面との当接圧が高くなって、このアウタコラム13aの位置が、前記所望の位置に固定される。
 さらに、本例の特徴部分であるエネルギ吸収部材36aが、二次衝突時にアウタコラム13aとともに前方に変位する部分である、締付杆27aの軸方向中間部と、電動式パワーステアリング装置40のハウジング41の後端面との間に、設けられている。エネルギ吸収部材36aは、軟鋼板などの、衝撃エネルギ吸収のために適切な強度および剛性を有し、かつ、塑性変形が可能である金属板に、プレス加工などによる打ち抜き加工および曲げ加工を施すことにより、図7に示すように、全体で一体となるように形成されている。なお、以下の説明は、本例の構成に基づいているが、図21~図24に示す従来の構造と同様に、締付杆や前記固定手段が、ステアリングコラムの上方に設置される構造においては、以下の説明において、各部材の上下方向の位置関係が逆となる。
 具体的には、エネルギ吸収部材36aは、突っ張り梁部52と、エネルギ吸収部53と、左右1対の前端側取付部54とを備える。突っ張り梁部52は、アウタコラム13aの軸方向に関する曲げ剛性が高い。すなわち、二次衝突時に、このアウタコラム13aの軸方向に加わる衝撃荷重により座屈変形しない程度の曲げ剛性を有する。このため、本例の場合には、突っ張り梁部52を、基板部55と、この基板部55の幅方向片側縁をこの基板部55に対し直角に折り立てることにより形成される、折り立て板部56とを備えて、断面L字形に形成することにより、突っ張り梁部52の断面係数を高くしている。なお、突っ張り梁部52に、折り立て板部56を設けずに、基板部55のみによって構成することもできる。逆に、基板部55の両側縁を折り立てて、この突っ張り梁部52の断面形状を略U字形とすることもできる。
 エネルギ吸収部53は、突っ張り梁部52よりも後側に設けられ、中間部にU字形の折り返し部57を有する。本例の場合、この折り返し部57が、突っ張り梁部52の基板部55から後方に延在する部分の後端縁から、基板部55に対して上方(アウタコラムの上側にスリットがある構造に適用する場合には、下方)に向け、U字形となるように、180°折り返されている。したがって、エネルギ吸収部53の先端部が、突っ張り梁部52よりも上方(もしくは下方)に位置する。そして、このエネルギ吸収部53の先端部に、幅方向両側縁から上方(もしくは下方)に向け直角に折れ曲がった、左右1対の突出部58を形成している。さらに、これらの突出部58のそれぞれに、締付杆27aを挿通する円形の挿通孔59を形成している。なお、本発明の定義において、これらの突出部が後端側取付部に相当し、挿通孔57は第3通孔に相当する。ただし、後端側取付部の構造は、図示の構造に限定されない。たとえば、折り曲がり部53の先端部を円環状に構成し、この円環の中に締付杆27aを挿通したり、突出部58をアウタコラムの被挟持壁部11aの内側面に固定したりする手段も採ることは可能である。
 左右1対の前端側取付部54は、突っ張り梁部52の前端部を上方(もしくは下方)に向け直角に折り立てた立ち上がり板部60の左右両側縁部から前方に折れ曲がった部分の先端部を、さらに互いに反対側に向け直角に折り曲げることにより、突き合わせ板部として形成されている。そして、前端側取付部54の先端部に、取付孔61をそれぞれ形成している。突っ張り梁部52に対する、これらの取付孔61の偏心量と、挿通孔59の偏心量とは、互いにほぼ同じとしている。なお、本例では、突っ張り梁部52と立ち上がり板部60との連続部に補強ビード62を形成して、この連続部の曲げ剛性を向上させている。
 一方、アウタコラム13aの前部の下面で、スリット43に対向する部分に、ガイドプレート63を固定している。本発明の定義では、このガイドプレート63がガイド部に相当する。ガイドプレート63は、十分な強度および剛性を有する金属板を、曲げ成形により断面クランク型に形成されたもので、上側に設けた取付板部64と、この取付板部64の側縁から下方に向け直角に折れ曲がった垂下板部65と、この垂下板部65の下端縁から、取付板部64と反対側に向け直角に折れ曲がったガイド板部66とを備える。また、この取付板部64の後端縁部に、この取付板部64から上方(もしくは下方)に向け直角に折れ曲がった突き当て板部67を設けている。このようなガイドプレート63は、取付板部64を、被挟持板部11aのうちの一方の被挟持板部11aの下面に突き当てるとともに、突き当て板部67を、この一方の被挟持板部11aの後端面に突き当てた状態で、ねじ68により、この一方の被挟持板部11aに対し固定している。なお、図示の例では、このガイドプレート63は、アウタコラム13aの軸方向に伸長する構造であるが、このような構造に限定されることなく、上記軸方向に短い構造のリブ構造とすることもでき、このリブ構造のガイドプレートをアウタコラム13aの軸方向に複数配置するようにしてもよい。
 この状態で、アウタコラム13aの下面の幅方向中央部(両側の被挟持板部11aの間部分)と、ガイド板部66の上面との間に、ガイド空間69が設けられる。本例の場合、これらアウタコラム13aの下面の幅方向中央部とガイド板部66の上面とを互いに平行にして、ガイド空間69の高さ寸法を、前後方向に関して均一にしている。
 エネルギ吸収部材36aは、エネルギ吸収部53をガイド空間69内に配置した状態で、アウタコラム13aとハウジング41との間に設けている。このために、突出部58に設けた挿通孔59に締付杆27aを挿通している。そして、エネルギ吸収部材36aの後部をアウタコラム13aに対し、締付杆27aを介して結合し、二次衝突時に、このエネルギ吸収部材36aの後部が、アウタコラム13aと共に前方に変位するように組み合わせている。このように、本例では、エネルギ吸収部材36aの後端部を締付杆27aに固定しているが、この構成では、締付杆27aが、アウタコラム13aの上下方向長孔26a、26bの両方に支持されるとともに、この締付杆27aはチルト機構を作動させるために繰り返し使用されることから、熱処理によって硬化されているため、曲げ耐性が高く、エネルギ吸収部材36aの衝撃エネルギの吸収性能にバラツキを発生させないというという利点がある。
 一方、前端側取付部54の取付孔61に挿通したボルト70を、ハウジング41の後端面に開口したねじ孔に螺合し、さらに締め付けることにより、エネルギ吸収部材36aの前部を、ハウジング41に対し結合固定している。このように、エネルギ吸収部材36aの前端部を、電動式パワーステアリング装置40のハウジング41に支持する場合、このハウジング41はアルミダイキャストの剛体から形成されているため、衝撃荷重が加わった場合でも、その取付部の変形が防止されるため、同様に、衝撃エネルギの吸収のバラツキを抑えることができる。また、前端側取付部54を突き当て板部として構成することによって、この部分の剛性が向上し、この点でも、衝撃エネルギの吸収性能の安定化を図ることができる。
 このような構成を備え、上述のように、締付杆27aとハウジング41との間に組み付けられた、エネルギ吸収部材36aは、二次衝突の進行に伴って、図2、図5および図8(A)に示す状態から、図8(B)に示す状態にまで塑性変形する。すなわち、この二次衝突時に、アウタコラム13aが前後位置調節可能な範囲の前端部まで変位した状態から、さらに前方に変位するのに伴って、折り返し部57を前方に移動させる方向に、エネルギ吸収部53を塑性変形させながら、締付杆27aの前方への変位を許容する。この際、この塑性変形に基づき、ステアリングホイール1から、アウタシャフト44およびアウタコラム13aを介して締付杆27aに伝達された衝撃エネルギを吸収する。
 この場合、エネルギ吸収部材36aのエネルギ吸収部53において、折り返し部58が、基板部55からアウタコラム13aの被挟持壁部11aの間で内側に向かって湾曲するように構成されており、この折り返し部58の先端部と突出部58をガイド空間内に配置することができる。これにより、ガイド空間がカバーされるので、エネルギ吸収部材36aをコンパクトに配置できるとともに、このエネルギ吸収部材36aの近傍に配される電装部品のハーネスやコラムカバーなどの衝突時の変形による干渉を受けにくくなる。
 また、エネルギ吸収部53が配置されたガイド空間69の上下両側は、アウタコラム13aの下面の幅方向中央部とガイド板部66の上面とにより仕切られているため、エネルギ吸収部53が、上下方向に拡がる方向に変形することはなく、折り返し部57の移動がバラツキなくスムーズに進行するため、このエネルギ吸収部53の塑性変形に基づくエネルギ吸収が、安定して行われる。さらに、エネルギ吸収部58がこのガイド空間に配置されることにより、二次衝突時にこのエネルギ吸収部58がガイドプレート63によりカバーされるので、衝撃荷重発生時の障害が同様に防止される。特に、本例では、ガイドプレート63が、アウタコラム13aの軸方向に伸長しているため、折り返し部57の移動がこのガイドプレート63により拘束されて、ばらつかなくなるため、衝撃エネルギの吸収が安定的に行われる。
 また、本例の場合には、締付杆27aの中間部に、カム部材86を外嵌している。このカム部材86は、ステアリングホイール1の前後位置を調節すべく、調節レバー33aを下方に回動させ、カム装置32aを緩めることに伴って、先端部を上方(アウタコラムの上側にスリットがある構造では、下方)に変位する。そして、この先端部を、アウタコラム13aの前部に形成したスリット43を通じて、このアウタコラム13aの内周面から上方(もしくは下方)に突出させ、インナコラム14aの後部に形成した係合孔87(図8参照)内に進入させる。この状態で、ステアリングホイール1およびステアリングシャフト5bを介して、アウタコラム13aを前方に向いた力を付与し、このアウタコラム13aが前方に変位すると、カム部材86の先端部前縁が、係合孔87の前端縁に係合する。この状態で、前記前方に向いた力は、インナコラム14aを介して車体に支承され、締付杆27aを介して、支持ブラケット10aに伝わることがなくなる。このため、カム装置32aを緩めた状態で、ステアリングホイール1およびアウタシャフト44を介して、アウタコラム13aを前方に強く押しても、カプセル22aが切り欠き21aから抜け出ることはなく、支持ブラケット10aが車体から前方に脱落することはなくなる。
 さらに、本例の場合には、ステアリングホイール1を調節後の高さ位置に保持するための支持強度を大きくする構造を組み込んでいる。すなわち、締付杆27aの中間部基端寄り部分に揺動腕88の基部を揺動変位可能に外嵌し、調節レバー33aを上方に回動させることに伴って、この揺動腕88を上方に揺動させるようにしている。また、この揺動腕88の先端部に雄側ギヤ89を、挟持板部25dの外側面の上部に雌側ギヤ90を、それぞれ設けて、揺動腕88の上方への揺動に伴って、これらのギヤ89、90を噛合させるようにしている。そして、噛合した状態では、揺動腕88を介して、締付杆27aを挟持板部25dに結合し、二次衝突に伴う大きな衝撃荷重に拘らず、ステアリングホイール1の高さ位置が大きくずれ動かないようにしている。
 なお、被駆動側カム31aは、揺動腕88の基部に、この揺動腕88に対する相対回転を可能に、すなわち挟持板部25dに対する相対回転を阻止した状態で、かつ、揺動腕88に対する若干の上下方向の変位を可能に、組み付けられている。このために、被駆動側カム31aに相対回転を不能に組み付けたチルトスペーサ47aを、上下方向長孔26bに、昇降のみ可能に係合させている。また、被駆動側カム31aと揺動腕88との間に復位ばね91を設けて、この被駆動側カム31aをこの揺動腕88に対し、中立位置を中心とする若干の昇降を可能に支持している。このような若干の昇降を可能にする理由は、ステアリングホイール1の高さ位置が無段階で調節できるのに対して、ギヤ89、90の噛合位置は有段であることから、この差を吸収するためである。
 上述のように構成する本例の構造によれば、設計の自由度を確保しつつ、低コストで、より優れた性能を得られる衝撃吸収式ステアリング装置を実現できる。まず、締付杆27aを、図示の例のように、アウタコラム13aの下側に配置した構造で、この締付杆27aとエネルギ吸収部材36aとを、このアウタコラム13aの軸方向に関して、互いに直列に配置できる。なお、締付杆をアウタコラムの上側に配置した構造でも、この締付杆とエネルギ吸収部材とを、そのアウタコラムの軸方向に関して、互いに直列に配置できることはいうまでもない。これらの部材27a、36aをこのように配置すると、二次衝突時に、アウタコラム13aを前方に変位させることに対する抵抗となる力、すなわち、エネルギ吸収部材36aが塑性変形することに対する抵抗が、二次衝突時にアウタコラム13aが揺動変位する際にその中心となる、締付杆27aに向けて加わる。この結果、このアウタコラム13aに対して、この締付杆27aを中心として揺動させる方向のモーメントが加わることがなくなる。そして、アウタコラム13aの前部とインナコラム14aの後部との嵌合部の摩擦係合状態を安定させて、この嵌合部の摺動を安定させ、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収状態を安定させることができる。
 また、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収するために、アウタコラム13aの前部内周面とインナコラム14aの後部外周面との嵌合部の摩擦抵抗だけでなく、エネルギ吸収部材36aの塑性変形も利用するため、衝撃エネルギを吸収する性能を安定させやすく、また、この吸収性能のチューニングも任意に行える。さらに、エネルギ吸収部材36aの前後両端部のうち、後端部を締付杆27aにより、前端部をハウジング41により、それぞれ支持している。これらの部材27a、41は、もともとステアリング装置に組み込まれていたものであり、エネルギ吸収部材36aを設置するために、新たに設置する必要がある部材ではない。このため、このエネルギ吸収部材36aを設けることに伴うコスト上昇を抑えられる。
 加えて、図示の例の場合には、支持ブラケット10aを構成する取付板部46の上面中央部後端寄り部分に、取付用ブラケット92を固定している。この取付用ブラケット92の前半部は弾性係止部93とし、同じく後半部はガイド鍔部94としている。一方、支持ブラケット10aを取り付けるため、あらかじめ車体に固定しておく車体側ブラケット12aには、図9に示すように、幅狭部95と幅広部96とからなる係止孔97を形成している。このうちの幅広部96は、車体側ブラケット12aの後端部を上方に曲げ起こした、折り曲げ部98に形成している。ステアリングコラム6cを含むステアリング装置を、車体側に組み付ける場合には、まず、ハウジング41を車体に対し、支持管17aを挿通したボルトにより、揺動変位可能に支持する。この状態から、ステアリングコラム6cとともに、支持ブラケット10aを上方に変位させると、弾性係止部93が、幅寸法を弾性的に縮めつつ、係止孔97のうちの幅狭部95の後端部に係止される。この状態で、支持ブラケット10aが車体側ブラケット12aに対し仮止めされるため、この支持ブラケット10aをこの車体側ブラケット12aにねじ止め固定する作業を容易に行うことができる。
 二次衝突時には、カプセル22aが、切り欠き21aから抜け出して、これらのカプセル22aによる支持ブラケット10aの支持力が喪失する以前に、ガイド鍔部94が、幅広部96から幅狭部95内に入り込む。そして、このガイド鍔部94の両側部分と、車体側ブラケット12aのうちの幅狭部95の両側部分との係合により、支持ブラケット10aが下方に落下するのを防止する。この結果、二次衝突の進行に伴って、ステアリングホイール1が過度に下降することを防止して、このステアリングホイール1の後方で開いたエアバッグと運転者の身体との位置関係を適正のままに維持できる。また、軽度の衝突事故の場合には、事故後にもステアリングホイールを操作可能にできて、事故車両の撤去に要する手間の軽減を図ることができる。
 [第2の実施形態]
 本発明の第2の実施形態について、図10~図19を参照しながら説明する。第2の実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置は、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収するための構造、すなわち、エネルギ吸収部材の構造においてのみ、第1の実施形態と異なる。このため、第1の実施形態と同様の構成については、その説明を省略ないしは簡略化し、以下、その特徴部分であるエネルギ吸収部材について説明する。なお、本例の説明でも、締付杆をアウタコラムの下側に配置した構造に基づいた説明がなされるが、この態様についても、締付杆をアウタコラムの上側に配置した構造に適用できることはいうまでもない。この場合、第1の実施形態における説明と同様に、部材およびその間の位置関係について、上下方向を逆とすればよい。
 本例の特徴部分である、エネルギ吸収部材36bは、二次衝突時にアウタコラム13aとともに前方に変位する部分である、締付杆27aの軸方向中間部と、電動式パワーステアリング装置40のハウジング41の後端面との間に設けている。エネルギ吸収部材36bは、軟鋼板などの、衝撃エネルギ吸収のために適切な強度および剛性を備えるとともに、塑性変形が可能である金属板に、プレス加工などによる打ち抜き加工および曲げ加工、さらに必要とする削り加工などを施すことにより、図16および図19に示すように、全体として一体に形成されている。
 具体的には、エネルギ吸収部材36bは、軟鋼板などの、塑性変形および切り裂き可能な金属板製で、基板部71と、1対の折れ曲がり板部72と、折り返し部73と、後端側取付部74と、左右1対の薄肉部75と、左右1対の前端側取付部76とを備える。
 折れ曲がり板部72は、基板部71の左右両側縁から上方(アウタコラム13aのスリットが上側にある場合には、下方)に向け直角に折れ曲がっており、前後方向に関しても、上下方向に関しても、互いに平行である。折り返し部73は、基板部71の後端縁の幅方向中間部から後方に延出した帯状部分を、上方(または下方)に向けて180°、U字形に折り返して形成されている。後端側取付部74は、折り返し部73の先端部両側縁から側方に突出した部分を上方(もしくは下方)に向け直角に折り曲げて形成された、左右1対の突出部77を備える。そして、これらの突出部77の互いに整合する位置に、締付杆27aを挿通可能な挿通孔78を形成している。なお、本発明の定義において、この挿通孔78は、第3通孔に相当する。
 薄肉部75は、基板部71の後端縁のうちで、折り返し部73の基端部を左右両側から挟む部分から前方に向けて配置されたもので、それぞれが削り加工、あるいはプレスによる潰し加工などによって形成された凹溝の底部に対応して設けられている。さらに、前端側取付部76は、折れ曲がり板部72の前端部で基板部71の前端縁よりも前方に突出した部分を、互いに反対方向に向け直角に折り曲げることにより、エネルギ吸収部材36aの前端部に設けられている。そして、前端側取付部76の中央部には、取付孔79がそれぞれ形成されている。
 上述のようなエネルギ吸収部材36bは、アウタコラム13aとハウジング41との間に設けられている。このために、後端側取付部74を構成する突出部77に設けた挿通孔78に締付杆27aを挿通している。そして、エネルギ吸収部材36bの後部をアウタコラム13aに対し、締付杆27aを介して結合し、二次衝突時に、このエネルギ吸収部材36bを構成する折り返し部73の先端部に設けた後端側取付部74が、アウタコラム13aとともに前方に変位するように組み合わせている。これに対して、前端側取付部76の取付孔79に挿通したボルト80を、ハウジング41の後端面に開口したねじ孔に螺合し、さらに締め付けることにより、エネルギ吸収部材36bの前部を、ハウジング41に対し結合固定している。なお、このように、このエネルギ吸収部材36bを組み付けた状態で、折れ曲がり板部72のうちの後端寄り部分の上端縁が、被挟持壁部11aの下端面に、当接もしくは近接対向する。
 このような構成を備え、上述のように、締付杆27aとハウジング41との間に組み付けられた、エネルギ吸収部材36bは、二次衝突の進行に伴って、折り返し部73を、図11、14および図17(A)に示す状態から、図17(B)に示す状態にまで、薄肉部75を裂断しつつ塑性変形する。すなわち、二次衝突の発生時に、アウタコラム13aは、まず、締付杆27aが前後方向長孔28の後端に位置するまで、すなわち、ステアリングホイール1の前後位置調節の最前位置まで、移動する。この移動は、挟持板部25c、25dの内側面と被挟持壁部11aの外側面との当接部に作用する摩擦力に抗して行われる。このような移動の際に、この摩擦力に基づいて、ステアリングホイール1からアウタコラム13aに加えられた衝撃エネルギが、ある程度、吸収される。ただし、前記摩擦力は限られているため、一般的には、この衝撃エネルギを十分に吸収し切る以前に、締付杆27aが前後方向長孔28の後端にまで移動する。
 アウタコラム13aは、この状態からさらに前方に移動するが、このさらなる移動の際には、締付杆27aがアウタコラム13aとともに前方に移動する。この締付杆27aの前方への移動に伴って、エネルギ吸収部材36bの後端取付部74が前方に変位する。そして、薄肉部75を切り裂きつつ、U字形の折り返し部73を、もともとの帯状部分およびこれらの薄肉部75が切り裂かれることで帯状となった部分に沿って、移動させる。この際、U字形の折り返し部73を移動させるためには、この帯状部分の湾曲部を移動させることに対抗する塑性抵抗、および、薄肉部75を切り裂くことに対抗する剪断抵抗に、打ち勝つ必要がある。そして、アウタコラム13aを前方に変位させるために、前記摩擦抵抗に加えて、前記塑性抵抗および剪断抵抗に打ち勝つ必要がある。これらの塑性抵抗および剪断抵抗の値は、任意に、かつ安定して調節できる。そして、前記さらなる移動の際には、前記摩擦抵抗に加えて、前記塑性抵抗および剪断抵抗によっても、前記衝撃エネルギが吸収される。このため、この衝撃エネルギを吸収する性能を安定させやすく、また、この吸収性能のチューニングも任意に行うことができる。
 特に本例の構造の場合には、折れ曲がり板部72のうちの後端寄り部分の上端縁が、被挟持壁部11aの下端面に、当接もしくは近接対向しているため、二次衝突の際のエネルギ吸収部材36bの姿勢を安定させることができる。すなわち、二次衝突の進行に伴って後端取付部74が前方に変位し、薄肉部75を切り裂きつつ、折り返し部73を前方に変位させる際には、エネルギ吸収部材36bの後端部が上方に引っ張られる。このような引っ張り上げる方向の力により、折れ曲がり板部72のうちの後端寄り部分の上端縁が被挟持壁部11aの下端面に強く押し付けられるが、この際、エネルギ吸収部材36bは、姿勢が変化しないか、仮に変化してもその程度はわずかに止まる。このため、前記塑性抵抗や前記剪断抵抗が不安定になることを防止できる。
 なお、前記塑性抵抗および剪断抵抗の値は、エネルギ吸収部材を構成する金属板の材質、厚さ、薄肉部の厚さや幅などにより調節できることに加えて、薄肉部の平面形状によっても調節できる。たとえば、図7(D)に示すエネルギ吸収部材36cのように、薄肉部75aの前端部を、前方に向うに従って互いの間隔が広くなる方向に傾斜させれば、これらの薄肉部75aを引き裂くために要する力を、二次衝突の進行に伴って漸次大きくできる。この結果、このエネルギ吸収部材36cでは、衝撃エネルギを吸収する特性を、二次衝突の終段で漸次大きくできて、運転者の保護充実を図りやすくなる。また、図7(D)に示すように、折れ曲がり板部72の後端部に取付部81を形成し、これらの取付部81を被挟持壁部11aにねじ止めなどによって結合固定すれば、二次衝突進行時におけるエネルギ吸収部材36cの姿勢を、より安定させることができる。
 本発明では、エネルギ吸収部材の前端部を、電動式パワーステアリング装置用のハウジング41に支持することによって、このエネルギ吸収部材36a~36cが、アルミダイキャストの剛体からなるハウジング41に固定されるため、衝撃荷重が加わった場合でも、その取付部の変形を防止し、衝撃エネルギの吸収のバラツキを抑え、その安定化を図っている。ただし、本発明は、このような態様に限定されるわけではない。たとえば、第2の実施形態において、図18および図19に示すように、エネルギ吸収部材36dの前端側取付部82の構造を、前記ハウジング41ではなく、このハウジング41に前端部が結合固定されているインナコラム14aの前端部の外周面に結合固定される構造とすることもできる。この場合、前端側取付部84を、基板部71の前端部の左右両側縁で、折れ曲がり板部72aの前端部から上方(アウタコラム13aのスリット43が上側にある構造では、下方)に伸長するように、この折れ曲がり板部72aの形成と同時に、基板部71から同方向に直角に折れ曲げることにより形成し、その中間にインナコラム14aの前端部の外周面の形状に沿って湾曲し、このインナコラム14aの前端部に外嵌される湾曲部83を設け、前端側取付部84の先端部に取付孔84を設け、この取付孔84にボルトを挿通しナット(図示せず)により螺合し、さらに締め付けることによって、この前端側取付部84をインナコラム14aに結合固定することも可能である。なお、湾曲部83は、一般的に用いられる締付バンドを用いて構成してもよい。
 なお、この第2の実施形態において、折り返し部73とともに、基板部71の中間部まで伸長する左右の1対の薄肉部75、75aに挟まれた部分が、本発明の定義におけるエネルギ吸収部に相当する。また、基板部71のうち、薄肉部75、75aと、薄肉部75、75aの両側にある部分と、折れ曲がり板部72とにより、本発明の定義におけるガイド部が構成される。この構成により、折り返し部73の移動が、このガイド部により案内されることで、スムーズに進行するため、衝撃エネルギの吸収性能がばらつくことが抑制される。また、このガイド部がカバーの役目をなすことから、エネルギ吸収部材36b、36cの近傍に配される電装部品のハーネスやコラムカバーなどが衝突時に変形した場合に、その変形による干渉を受けにくくなるため、衝撃エネルギの吸収が安定的に行われることとなる。
 このような構成の第2の実施形態の衝撃吸収式ステアリング装置においても、第1の実施形態の装置と同様の作用効果を得ることが可能である。なお、本発明は、上記の態様の特定例の具体的な構成によって制限されるものではない。
 本発明は、テレスコピック機構およびチルト機構の両方を備えた構造のステアリング装置に好適に適用される。ただし、いずれか一方の機構のみを備える構造や、いずれの機構も備えていないステアリング装置にも適用することは可能である。たとえば、テレスコピック機構のみを備えた構造で本発明を実施する場合には、図示の実施の形態から、挟持板部25c、25dに形成する第2通孔を、上下方向長孔26a、26bに代えて、締付杆27aを挿通可能とするだけの単なる円孔とする。一方、チルト機構のみを備えた構造で実施する場合には、図示の実施の形態から、1対の被挟持壁部11aに形成する第1通孔を、前後方向長孔28に代えて、締付杆27aを挿通可能とするだけの単なる円孔とする。さらに、ステアリングホイールの位置調節装置を備えない構造で実施する場合には、第1通孔および第2通孔のいずれも単なる円孔とする。このような位置調節装置を備えない構造で実施する場合に、締付杆をボルトとし、1対の押圧部を、このボルトの頭部と、このボルトに螺合したナットにより構成することもできる。この場合、このナットが一方の押圧部として、かつ、固定手段として機能する。このように、本発明は、衝撃吸収式ステアリング装置に広く適用される。
  1  ステアリングホイール
  2  ステアリングギヤユニット
  3  入力軸
  4  タイロッド
  5、5a、5b ステアリングシャフト
  6、6a、6b、6c ステアリングコラム
  7  自在継手
  8  中間シャフト
  9  自在継手
 10、10a 支持ブラケット
 11、11a 被挟持壁部
 12、12a 車体側ブラケット
 13、13a アウタコラム
 14、14a インナコラム
 15  電動モータ
 16  ハウジング
 17、17a 支持管
 18  天板
 19a、19b 側板
 20  結合板部
 21、21a 切り欠き
 22、22a カプセル
 23  通孔
 24  ナット
 25a、25b、25c、25d 挟持板部
 26、26a、26b 上下方向長孔
 27、27a 締付杆
 28  前後方向長孔
 29  鍔部
 30、30a 駆動側カム
 31、31a 被駆動側カム
 32、32a カム装置
 33、33a 調節レバー
 34  係止部
 35、35a 釣合ばね
 36、36a、36b エネルギ吸収部材
 37  車体
 38  支持ピン
 39  保持ケース
 40  電動式パワーステアリング装置
 41  ハウジング
 42  突条
 43  スリット
 44  アウタシャフト
 45  インナシャフト
 46  取付板部
 47、47a チルトスペーサ
 48  スペーサ
 49  ワッシャ
 50  スラスト軸受
 51  ナット
 52  突っ張り梁部
 53  エネルギ吸収部
 54  前端側取付部
 55  基板部
 56  折り立て板部
 57  折り返し部
 58  突出部
 59  挿通孔
 60  立ち上がり板部
 61  取付孔
 62  補強ビード
 63  ガイドプレート
 64  取付板部
 65  垂下板部
 66  ガイド板部
 67  突き当て板部
 68  ねじ
 69  ガイド空間
 70  ボルト
 71  基板部
 72  折れ曲がり板部
 73  折り返し部
 74  後端側取付部
 75、75a 薄肉部
 76  前端側取付部
 77  突出部
 78  挿通孔
 79  取付孔
 80  ボルト
 81  取付部
 82  前端側取付部
 83  湾曲部
 84  取付孔
 85  ボルト
 86  カム部材
 87  係合孔
 88  揺動腕
 89  雄側ギヤ
 90  雌側ギヤ
 91  復位ばね
 92  取付用ブラケット
 93  弾性係止部
 94  ガイド鍔部
 95  幅狭部
 96  幅広部
 97  係止孔
 98  折り曲げ部

Claims (15)

  1.  前後位置を規制された状態で前側に配置されたインナコラムと、該インナコラムの後部に軸方向の相対変位を可能に外嵌され、該インナコラムとの嵌合部である前部に軸方向に設けられ、該前部の直径を拡縮可能とするスリット、該前部の下面または上面で該スリットを左右両側から挟む位置に設けられた1対の被挟持壁部、および、これらの被挟持壁部の互いに整合する位置に形成された1対の第1通孔を有するアウタコラムとを備えるステアリングコラムと、
     インナシャフトと、該インナシャフトの後部に軸方向の相対変位を可能に外嵌され、後端部が前記アウタコラムの後端開口よりも後方に突出し、該後端部にステアリングホイールが支持固定されているアウタシャフトとを備え、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されているステアリングシャフトと、
     左右1対の挟持板部と、これらの挟持板部の前記第1通孔のうちの少なくとも一部に整合する部分に形成された1対の第2通孔と、前記挟持板部を支持するとともに、二次衝突時に前記ステアリングホイールから前記アウタコラムに加えられた衝撃エネルギに基づいて、前方へ脱落することが可能なように、車体に支持される取付板部とを備える支持ブラケットと、
     前記第1通孔と前記第2通孔とに挿通され、両端部に1対の押圧部を備える締付杆と、
     前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に前記アウタコラムの前記前部の直径を縮め、該アウタコラムの前記前部の内周面と前記インナコラムの前記後部の外周面とを摩擦係合させる固定手段と、
     前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前方に変位する部分と、該二次衝突時にも前方に向けて変位しない部分との間に設けられ、該二次衝突に伴う前記アウタコラムの前方への変位に伴って塑性変形する部材からなり、該塑性変形の相対移動により、前記衝撃エネルギの一部を吸収するエネルギ吸収部材と、
    を備え、
     前記エネルギ吸収部材は、基板部と、該基板部の後半部に設けられ、または、該基板部から後方に延在し、該基板部に対して上方または下方に向けて、U字形に折り返された折り返し部を有するエネルギ吸収部と、該折り返し部の先端部に設けられた後端側取付部と、前記基板部の前方に設けられた前端側取付部とを備え、
     前記折り返し部の先端部および前記後端側取付部は、前記1対の被挟持壁部の間の空間に配置され、かつ、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前方に変位する部分に固定され、前記前端側取付部は、該二次衝突時にも前方に向けて変位しない部分に固定されていることを特徴とする、衝撃吸収式ステアリング装置。
  2.  前記エネルギ吸収部の近傍に、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前記後端側取付部が前方に移動するに伴って、前記折り返し部が移動する際に、この折り返し部の移動を案内するガイド部を備える、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  3.  前記後端側取付部が固定される、前記アウタコラムとともに前方に変位する部分が、前記締付杆である、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  4.  前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分が、前記インナコラムの前端部または前記インナコラムの前端部に固定した部材である、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  5.  前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分が、前記インナコラムの前端部に固定した、電動式パワーステアリング装置の構成部品を収納したハウジングであり、前記前端側取付部が、前記基部の前端縁または前記基部の前端縁から前方に突出した部分から、互いに反対方向に直角に折り曲げられた突き合わせ板部を備え、これらの突き合わせ板部を前記ハウジングの後端面に突き合わせた状態で、該ハウジングに結合固定している、請求項4に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  6.  前記前端側取付部が固定される、前記前方に向けて変位しない部分が、前記インナコラムの前端部であり、前記前端側取付部が、前記基部の前端部の左右両側縁または前記基部の前端縁から前方に突出した部分の左右両側縁から、上方または下方に向けて同方向に延在する部材からなり、それぞれの部材は、前記インナコラムの外周面の形状に沿って湾曲する湾曲部と、取付孔が設けられた先端部を備え、該湾曲部を前記インナコラムの前端部に外嵌した状態で、前記取付孔に挿通したボルトを、ナットで螺合し、さらに締め付けることにより、これらの先端部を結合固定している、請求項4に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  7.  前記エネルギ吸収部が、前記基板部から後方に延在し、前記折り返し部を中間部に備え、前記後端側取付部が、前記折り返し部の前記先端部に設けた1対の突出部と、これらの突出部に設けられた第3通孔とを備え、この第3通孔に前記締付杆を挿通している、請求項3に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  8.  取付板部と、該取付板部から直角に折れ曲がった垂下板部と、該垂下板部から前記取付板部と反対側に向けて直角に折れ曲がったガイド板部とを備え、断面クランク形のガイドプレートを備え、前記取付板部は、前記被挟持壁部の一方の下面に突き当てた状態で固定され、前記ガイド板部は、前記1対の被挟持壁部の間の空間に対向し、前記アウタコラムの前部の上面または下面との間にガイド空間を形成し、
     前記エネルギ吸収部材の前記エネルギ吸収部は、該ガイド空間内に配置され、該ガイドプレートが、前記二次衝突時に前記アウタコラムとともに前記後端側取付部が前方に移動するに伴って、該エネルギ吸収部の前記折り返し部が移動する際に、この折り返し部の移動を案内する、請求項7に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  9.  前記折り返し部は、前記基板部の後端縁の幅方向中間部から後方に延出しており、前記基板部は、該基板部の後端縁のうちで、前記折り返し部の基端部の左右両側から挟む部分から前方に向けて該基板部の中間部まで伸長する左右1対の薄肉部を備え、該基板部のうち、該左右1対の薄肉部に挟まれた部分は、前記エネルギ吸収部の一部を構成する、請求項3に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  10.  前記エネルギ吸収部材は、前記基板部の左右両側縁から同方向に折れ曲がった1対の折れ曲がり板部をさらに備え、該折れ曲がり板部の上端縁または下端縁のうち少なくとも後方寄り部分は、前記被挟持壁部の下面または上面に当接または近接対向する、請求項3または9に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  11.  前記第1通孔が、前記アウタコラムの軸方向に長い前後方向長孔であって、前記締付杆がこれらの第1通孔内で変位できる範囲で、前記アウタコラムの前後位置を調節可能としており、前記締付杆の基端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて、前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に、前記アウタコラムの前部の直径を縮めて、該アウタコラムの前後位置を固定する、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  12.  前記インナコラムの前端部が、横軸を中心とする揺動変位を可能に車体に対して支持されており、前記第2通孔が、該横軸を中心とする部分円弧形を有する上下方向に長い上下方向長孔であって、前記締付杆がこれらの上下方向長孔内で変位できる範囲で、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能としており、前記締付杆の基端部に設けられた調節レバーの操作に基づいて前記1対の押圧部の間隔を拡縮し、該間隔の収縮時に前記1対の挟持板部の間隔を縮め、これらの挟持板部の内側面と前記被挟持壁部の外側面とを摩擦係合させて、前記アウタコラムの上下位置を固定する、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  13.  前記インナコラムの外周面に、それぞれが軸方向に長い複数本の突条が形成されており、該インナコラムの外周面と前記アウタコラムの内周面とが、これらの突条の頂部で当接している、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  14.  前記インナシャフトの端部外周面に形成した雄スプライン歯と、前記アウタシャフトの端部内周面に形成した雌スプライン歯とをスプライン係合させることで、前記スプラインシャフトの全長を伸縮可能としており、前記雄スプライン歯と前記雌スプライン歯とのうちの少なくとも一方の歯の表面に、摩擦係数が低い合成樹脂製のコーティング層が形成されている、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
  15.  前記締付杆の中間部に、カム部材が外嵌されており、前記アウタコラムの前部の直径を拡げる方向に前記締付杆を回動させた状態で、前記カム部材を、該アウタコラムの前部に形成した前記スリットを通じて、前記インナコラムの後部に形成した係合孔内に進入させる、請求項1に記載した衝撃吸収式ステアリング装置。
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