JP5120115B2 - ステアリングコラムの支持装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車用操舵装置を構成するステアリングコラムを車体に対し、二次衝突時に前方への離脱を可能とした状態で支持する、ステアリングコラムの支持装置の改良に関する。具体的には、上記ステアリングコラムを上記車体に対し支持する作業の容易化を図るものである。
自動車用の操舵装置は、図10に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きし、前車輪に舵角を付与する様にしている。上記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、上記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、上記入力軸3に接続している。尚、図示の例は、上記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構と、前後位置を調節する為のテレスコピック機構と、電動モータ10を補助動力源として上記ステアリングホイール1を操作する為に要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置とを組み込んでいる。このうちのテレスコピック機構を構成する為に、上記ステアリングコラム6を、アウタコラム11とインナコラム12とをテレスコープ状に伸縮自在に組み合わせた構造とし、上記ステアリングシャフト5を、アウタチューブ13とインナシャフト14とを、スプライン係合等により、トルク伝達自在に、且つ、伸縮自在に組み合わせた構造としている。
上述の様な操舵装置を組み込んだ自動車が他の自動車等に衝突する衝突事故の際には、他の自動車等に衝突する一次衝突に続いて、運転者の身体が上記ステアリングホイール1に衝突する、二次衝突が発生する。この二次衝突の際に運転者の身体に加わる衝撃を緩和する為に、上記ステアリングコラム6を車体に固定した支持板15に対し、前方に向いた大きな力が加わった場合に脱落する様に、支持用カプセル16及びボルト17を介して支持している。この部分の従来構造に関しては、例えば特許文献1〜4に記載される等により、従来から広く知られている。先ず、上記部分の従来構造の1例に就いて、図11〜13により説明する。
図11に示した構造は、ステアリングシャフト5の後端部でステアリングコラム6aの後方に突出した部分に固定したステアリングホイール1(図10参照)の高さ位置を調節可能とした、チルト機構を組み込んでいる。この為に、上記ステアリングコラム6aの中間部を支持ブラケット18に対し、チルトボルト19を介して支持し、この支持ブラケット18を上記支持板15(図10参照)に、前方に向いた大きな力が加わった場合に脱落する様に支持している。上記支持ブラケット18は、鋼板等の金属板を曲げ形成して成るもので、それぞれが上下方向に設けられた左右1対の支持板部20、20と、これら両支持板部20、20の上端部から上記ステアリングコラム6aの両側方に突出する状態で、互いに反対方向に設けられた1対の取付板部21、21とを有する。上記両支持板部20、20の下端縁同士は連結部22(本発明の実施の形態を示す、図4、8、9参照)により連結して、上記支持ブラケット18を一体としている。
上記両取付板部21、21には切り欠き23、23を、それぞれこれら両取付板部21、21の後端縁に開口する状態で設けている。これら両切り欠き23、23の形状は、本発明の実施の形態を示す図5〜7に示す様に、前方(奥側)に向かう程幅寸法が小さくなる、略台形である。そして、上記両切り欠き23、23の内側に、それぞれ支持用カプセル16、16を組み付けている。これら両支持用カプセル16、16は、合成樹脂を射出成形する事により、或いは軽合金をダイキャスト成形する事により造ったもので、それぞれの左右両側面に係止溝24、24を有する。これら左右両側面に形成した1対の係止溝24、24の溝底同士の間隔は、上記両切り欠き23、23の幅に合わせて、前方に向かう程狭くしている。言い換えれば、上記両係止溝24、24は、前方に向かう程深くしている。
この様な両支持用カプセル16、16は、それぞれの係止溝24、24と、上記両取付板部21、21の一部で上記両切り欠き23、23の両側部分とを係合させる事により、これら両取付板部21、21に対し支持している。又、これら両取付板部21、21の一部で上記両切り欠き23、23の両側部分に形成した小通孔25、25(発明の実施の形態を示す図5〜7参照)と上記両支持用カプセル16、16に形成した小通孔26、26とを整合させた状態で、これら各小通孔25、26に掛け渡す様に合成樹脂製の係止ピンを設置(これら各小通孔25、26内に射出成形)する。この状態で上記両支持用カプセル16、16が上記両取付板部21、21に対し、大きな衝撃荷重が加わった場合にのみ後方に脱落する状態で支持される。尚、上記各小通孔25、26の数、形成位置は、種々異なるものが存在する。
そして、前述の図10に示した様に、上記両支持用カプセル16、16の中央部に設けた通孔27(図12〜13参照)を下方から挿通したボルト17により、これら両支持用カプセル16、16を前記支持板15に対し支持固定する。この為に、この支持板15には、直接、或いは上面に溶接等で固定したナットにより、上記ボルト17を螺合させる為のねじ孔を設けている。上記両支持用カプセル16、16と上記両取付板部21、21とは、上記両切り欠き23、23の両側部分と上記各係止溝24、24との係合、並びに、上記各小通孔25、26に掛け渡された、合成樹脂、アルミニウム合金等の、裂断し易い材質製の係止ピンにより、或る程度大きな強度及び剛性で結合されている。従って、通常時には、前記支持ブラケット18が車体に対し、しっかりと支持される。
衝突事故の際、先ず、一次衝突に伴って車体の前部が潰れ、前記ステアリングコラム6aが後方に押される状態では、上記両支持用カプセル16、16と上記両切り欠き23、23との係合状態は維持されて、上記ステアリングコラム6aが後方に変位する事を阻止する。従って、一次衝突に伴って前記ステアリングホイール1が運転者の身体に向け、後方に突き出される事はない。これに対して、二次衝突時に、このステアリングホイール1から上記ステアリングコラム6aに対し、前方に向いた強い力が加わると、上記各小通孔25、26に掛け渡された係止ピンが裂断し、上記両支持用カプセル16、16が上記両切り欠き23、23から後方に抜け出る(実際には、これら両支持用カプセル16、16がそのままの位置に止まったまま、上記両取付板部21、21が前方に変位する)。そして、上記ステアリングホイール1の前方への変位を許容して、このステアリングホイール1に衝突した運転者の身体に加わる衝撃を緩和する。
尚、上記両取付板部21、21のうちで、上記両切り欠き23、23を形成した部分よりも支持板部20、20に寄った基部に、図14に示す様に後端縁に開口する、或いは図15に示す様に前後方向中間部に存在するスリット28、28aを形成して、上記基部の剛性を低くする事もできる。この様な構成を採用すれば、二次衝突時に於ける、上記両切り欠き23、23からの上記両支持用カプセル16、16の後方への抜け出しを円滑に行わせる事ができる。即ち、二次衝突に伴って上記ステアリングホイール1から上記ステアリングコラム6aを介して前記支持ブラケット18に伝わるモーメントが、上記両取付板部21、21と上記両支持用カプセル16、16と非平行にする方向に加わる。この結果、この方向に関する、上記両取付板部21、21の剛性が大きいと、前記各係止溝24、24と上記両切り欠き23、23の両側部分との係合部に働く摩擦が大きくなり、これら両切り欠き23、23の内側からの上記両支持用カプセル16、16の抜け出しに要する荷重が増大する。この荷重の増大は運転者保護の面から不利であるが、上記スリット28、28aを設ける事により上記基部の剛性を低下させれば、上記係合部に働く摩擦の増大、延ては上記抜け出しに要する荷重の増大を抑えて、運転者保護の面から有利になる。
何れの構造にしても、操舵装置の組立時には、前記支持ブラケット18を構成する左右1対の取付板部21、21を、車体に固定した前記支持板15に対し、前記1対のボルト17により支持する必要がある。この作業は、予め前記ステアリングシャフト5及び前記ステアリングコラム6、6aと組み合わせた上記支持ブラケット18を、上記支持板15に対し所定の位置に保持しつつ行う必要がある。この様な作業を一人の作業員で行う場合、一方の手で或る程度の重量を支えつつ、他方の手で上記両支持用カプセル16、16の通孔27、27に上記ボルト17を挿通し、更にこのボルトを前記ねじ孔に螺合させなければならない。この様な作業は面倒で、作業員の負担が大きい為、改良が望まれる。
特許文献5には、車体に対するステアリングコラムの組み付け性向上を意図した構造及び組み付け方法が記載されている。但し、上記特許文献5に記載された従来構造は、特殊形状の締結用ブラケットを必要とする等、構造が複雑で、コストが嵩むものと考えられる。又、図10〜13に記載した様な、従来から一般的に実施されている操舵装置に適用する事はできず、操舵装置の基本構造を新たに設計し直し、構成部品の多くも新たな形状のものを造る必要がある等、コストを抑える面からは不利である。
特開2004−182216号公報 特開2004−338509号公報 特開2005−53349号公報 特開2005−96731号公報 特許第3931597号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、従来構造で使用していた多くの部品をそのまま使用する事により低コストで実施でき、しかも、車体への組み付け作業を容易に行う事ができる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のステアリングコラムの支持装置は、前述した従来から広く実施されている操舵装置を構成するステアリングコラムの支持装置と同様に、ステアリングコラムと、支持ブラケットと、1対の切り欠きと、1対の支持用カプセルとを備える。
このうちのステアリングコラムは、筒状(一般的には円筒状であるが、四角筒状等、他の筒形状であっても良い)で、軸方向に挿通したステアリングシャフトを回転自在に支持する。
又、上記支持ブラケットは、上記ステアリングコラムの一部に支持されたもので、取付板部を有する。例えば、操舵装置が、チルト機構、テレスコピック機構等の、ステアリングホイールの位置調節装置を備えたものである場合、上記支持ブラケットは上記ステアリングコラムに対し、このステアリングコラムの一部に固定した変位側ブラケットと、チルトボルト等の杆状結合部材とを介して支持する。これに対して、上記操舵装置が上記位置調節装置を備えない場合には、上記支持ブラケットは上記ステアリングコラムに対し、直接固定する。何れの場合でも、上記取付板部は、このステアリングコラムの両側方に突出する状態で設けられている。但し、この取付板部は、このステアリングコラムの両側方に突出する部分が互いに独立していても、一体(幅広である1枚の取付板部の両端部が上記ステアリングコラムの両側方に突出する構造)であっても良い。
又、上記両切り欠きは、上記取付板部のうちで上記ステアリングコラムの両側方に突出する部分に、それぞれこの取付板部の後端縁に開口する状態で設けられている。
又、上記両カプセルは、それぞれの左右両側面に、上記取付板部の一部でこれら両切り欠きの両側部分を係合させる係止溝を、これら両係止溝の間部分に通孔を、それぞれ設けている。そして、それぞれの係止溝を上記取付板部の一部で上記両切り欠きの両側部分に係合させる事により、この取付板部に係止している。
そして、上記両支持用カプセルの通孔を挿通した1対の杆状部材により上記支持ブラケットを、車体側に設けられた支持板に支持している。これら両杆状部材として一般的には、上記通孔を下方から挿通するボルトを使用する。但し、これら両杆状部材を、上記支持板に固定したスタッドとし、このスタッドを上記通孔に上方から挿通する事もできる。
特に、本発明のステアリングコラムの支持装置に於いては、ハンガブラケットを介して、上記両支持用カプセルを上記支持板に係止可能としている。
上記ハンガブラケットは、上下方向に離隔した状態で設けられ、互いに整合する部分に透孔をそれぞれ形成した、上板部及び下板部の後端縁同士を連結板部により連結して成る。そして、このうちの上板部の後部に、この後部から上方に立ち上がり、前方に向いて突出した係止片を設けている。
本発明のステアリングコラムの支持装置は、この様なハンガブラケットを上記両支持用カプセルに、上記上板部と上記下板部とでこれら両支持用カプセルを上下方向から挟む状態で、上記両透孔と上記通孔とが整合する迄外嵌している。そして、上記係止片を、上記支持板の後端縁に係止している。
上述の様な本発明のステアリングコラムの支持装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、それぞれが塑性変形可能な線材を曲げ形成して成る、1対のエネルギ吸収部材を備える。そして、これら両エネルギ吸収部材の中央部に設けた基部を、両支持用カプセルの後部上面に設けた保持溝に係止すると共に、この基部の両側から前方に延出した衝撃吸収部の中間部に設けた折り返し湾曲部を、それぞれ取付板部の前端縁に係合させる。
上述の様に構成する本発明のステアリングコラムの支持装置によれば、ステアリングコラムを支持する支持ブラケットを車体に組み付ける作業を容易に行える。即ち、操舵装置の組立時には、予めステアリングシャフト及びステアリングコラムと組み合わせた上記支持ブラケットを構成する1対の取付板部に、それぞれ支持用カプセルを介して装着したハンガブラケットの係止片を、上記車体側に固定した支持板の後端縁に係止する。この状態で、上記ステアリングコラム等を支持している手を離しても、このステアリングコラム等が上記支持板に支持(仮保持)状態で、そのままの姿勢を維持される。そこで、上記両支持用カプセルの通孔を挿通した杆状部材により、これら両支持用カプセルを上記支持板に固定すれば、上記ステアリングコラムを上記支持板に対し、これら両支持用カプセルを介して、必要な支持強度で支持できる。
この様に本発明のステアリングコラムの支持装置を組み立てる場合に、上記ステアリングコラム等を上記支持板に支持(仮保持)する作業と、上記両杆状部材により上記両支持用カプセルを上記支持板に固定する作業とは、前後して別々に行える。従来構造の様に、一方の手で上記ステアリングコラム等の重量を支えつつ、他方の手で上記ねじ杆部材による上記両支持用カプセルの支持固定作業を行う必要はない。この為、上記組み付け作業を容易化して、作業員の負担の軽減を図れる。
しかも本発明のステアリングコラムの支持装置の場合には、上記両ハンガブラケットを設けるのみで、従来構造で使用していた多くの部品をそのまま使用する事ができる。又、上記両ハンガブラケットにしても、ステンレス鋼板等の金属板を曲げ形成する事により、容易に造れる。この為、低コストで実施できる。
又、請求項2に記載した発明の構造によれば、1対の杆状部材に支持した1対の支持用カプセルと支持ブラケットとの間に、二次衝突に伴ってステアリングコラムに加わった衝撃エネルギを吸収する構造を設けられる。この為、限られた空間を有効利用して、二次衝突時に運転者の身体に加わる衝撃をより効果的に緩和できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜6は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、車体側に固定した支持板15a(図2〜4参照)に対する支持ブラケット18の組み付け作業を容易にすべく、1対のハンガブラケット29、29を設けた点と、二次衝突に伴って上記支持ブラケット18が前方に変位する際に、この二次衝突に伴ってこの支持ブラケット18に加わる衝撃エネルギを吸収する為に1対のエネルギ吸収部材30、30を設けた点とにある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図10〜13に示した従来構造と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合、1対の支持用カプセル16a、16aの後端部で、上記支持ブラケット18を構成する1対の取付板部21、21への組み付け時に、これら両取付板部21、21の後端縁よりも後方に突出する部分の上面に保持溝31を形成している。この保持溝31の両端は、上記両支持用カプセル16a、16aの両側面に開口している。この様な両支持用カプセル16a、16aを上記両取付板部21、21に形成した切り欠き23、23(図5、6参照)の内側に組み付けた状態で、上記保持溝31に、上記両エネルギ吸収部材30、30の基部32を係止している。
上記両エネルギ吸収部材30、30は、それぞれが、軟鋼製或いはステンレス鋼製等の、塑性変形可能な線材を曲げ形成して成るもので、中央部を上記直線状の基部32としている。又、この基部32の両端部を、それぞれ前方に向け直角に折り曲げる事により、1対の衝撃吸収部33、33としている。これら両衝撃吸収部33、33の中間部はU字形に折り返す事により、それぞれ折り返し湾曲部34、34としている。この様な両エネルギ吸収部材30、30は、上記両支持用カプセル16a、16aと上記両取付板部21、21との間に、図1、2、4に記載した状態に組み付ける。即ち、上記両エネルギ吸収部材30、30のそれぞれの基部32を上記両支持用カプセル16a、16aの後部上面に設けた上記保持溝31に係止すると共に、上記両衝撃吸収部33、33の中間部に設けた上記両折り返し湾曲部34、34を、それぞれ上記両取付板部21、21の前端縁に係合させる。
この様な上記両エネルギ吸収部材30、30は、二次衝突に伴って上記両取付板部21、21が前方に変位する際に、上記両折り返し湾曲部34、34を上記両衝撃吸収部33、33の先端部に向け移動させ(扱き)つつ、上記両取付板部21、21を含む前記支持ブラケット18の前方への変位を許容する。この際、上記両衝撃吸収部33、33の塑性変形に基づき、上記二次衝突に伴って上記支持ブラケット18に加わった衝撃エネルギを吸収し、運転者の身体に加わる衝撃を緩和する。この様な衝撃エネルギの吸収を効果的に行える様にする為に本例の場合には、上記両取付板部21、21の前端縁で上記両折り返し湾曲部34、34の内周縁と対向する部分に、前面を凸湾曲面とした扱き部35、35を形成している。又、この扱き部35、35の先端縁から下方に向けて折れ曲がった垂下板部36の一部に小通孔37(図4参照)を形成し、この小通孔37に、上記両衝撃吸収部33、33のうちで、上記両折り返し湾曲部34、34よりも先端寄り部分を挿通している。この構成により、二次衝突時に、上記両衝撃吸収部33、33の中間部に形成した上記両折り返し湾曲部34、34が開く(これら両衝撃吸収部33、33の先端が下方に変位する)のを抑えつつ、これら両折り返し湾曲部34、34をこれら両衝撃吸収部33、33の先端に向けて確実に(引っ掛かりなく)扱ける様にしている。
上記両エネルギ吸収部材30、30と共に上記両取付板部21、21に組み付けた、上記両支持用カプセル16a、16aには、前記両ハンガブラケット29、29を組み付けている。これら両支持用カプセル16a、16aはそれぞれ、鋼板、ステンレス鋼板等の金属薄板に、所定の打ち抜き加工及び曲げ加工を施して成るもので、上板部38と、下板部39と、連結板部40と、係止爪部41、41と、係止片42とを備える。このうちの上板部38及び下板部39は、上下方向に離隔した状態で互いに平行に設けられ、互いに整合する部分にそれぞれ透孔43、43を形成している。又、上記連結板部40は、上記上板部38の後端縁と上記下板部39の後端縁とを互いに連結している。又、上記両係止爪部41、41は、上記上板部38の前端縁から下方に折れ曲がっている。更に、上記各係止片42、42は、倒立L字形で、上記上板部38の後部から上方に立ち上がり、前方に向いて突出している。尚、上記各係止片42、42を設けている位置及び数は、図1〜3に示す構造と図4〜6に示す構造とで、異ならせている。これら各係止片42、42を設ける位置及び数は、設計的に定める事ができる。
上述の様な上記両ハンガブラケット29、29は、上記両支持用カプセル16a、16aを前記支持板15aに固定するのに先立って、これら両支持用カプセル16a、16aに装着する。即ち、上記両ハンガブラケット29、29を構成する上記上板部38と上記下板部39との間に上記両支持用カプセル16a、16aを挟み込むと共に、上記各係止爪部41、41を、これら両支持用カプセル16a、16aの上面前端縁に係止する。この状態で、上記両ハンガブラケット29、29がこれら両支持用カプセル16a、16aに、不用意に脱落しない状態に係止されると共に、これら両支持用カプセル16a、16aに形成した通孔27、27と、上記上板部38及び下板部39に形成した上記各透孔43、43とが整合する。更に、上記各係止片42、42は、上記両支持用カプセル16a、16aの後部上面から上方に立上った状態となる。
そこで、この状態から、上記両支持用カプセル16a、16aの各係止片42、42を、上記支持板15aの後端縁に係止する。本例の場合、この支持板15aの後端縁に1対の位置決め用切り欠き44、44(図4参照)を、上記両支持用カプセル16a、16aのピッチと同じピッチで形成している。そして、これら両支持用カプセル16a、16aの各係止片42、42を上記両位置決め用切り欠き44、44の奥端縁部に係合させた状態で、上記両通孔27、27及び上記各透孔43、43と、上記支持板15aに形成した1対の取付孔45、45(図4参照)とが整合する様にしている。従って、上記両係止片42、42を上記両位置決め用切り欠き44、44の奥端縁部に係合させた状態では、前記支持ブラケット18を組み付けたステアリングコラム6a等を支持している手を離しても、このステアリングコラム6a等が上記支持板15aに支持(仮保持)された状態で、そのままの姿勢を維持される。そこで、上述の様に互いに整合した、上記両通孔27、27及び上記各透孔43、43に下方からボルトを挿通し、このボルトと図示しないナットとを螺合し更に締め付けて、上記両支持用カプセル16a、16aを上記支持板15aに対し支持固定する。これら一連の作業は、前後して別々に行える為、組み付け作業を容易化して、作業員の負担の軽減を図れる。
尚、本例の構造を実施する場合に、上記両ハンガブラケット29、29が上記両支持用カプセル16a、16a不用意に抜け出るのを防止する為の係止爪部41、41は、前記上板部38の前端縁に代えて、上記下板部39の前端縁に形成する事もできる。即ち、図7に示す様に、下板部39の前端縁に、上方に折れ曲がった係止爪部41、41を形成し、これら両係止爪部41、41を、上記両支持用カプセル16a、16aの下面前端縁部に係合させる事もできる。
[実施の形態の第2例]
図8は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、支持板15の後端縁から位置決め用切り欠き44、44(図4参照)を省略し、代わりに、ハンガブラケット29a、29aの上面で透孔43、43の周縁部に、短円筒状の折り立て板部46、46を形成している。又、上記支持板15に形成した1対の取付孔45a、45aを、前後方向に長い長孔としている。
この様な本例の構造を組み立てる場合には、上記両折り立て板部46、46を上記両取付孔45a、45aの後端部に下方から挿入する。この際、上記両ハンガブラケット29a、29aの後端部上面から立上った1対の係止片42、42が、上記支持板15の後端部と干渉する事はない。次いで、上記両折り立て板部46、46が上記両取付孔45a、45aの内側で移動できる範囲で、支持ブラケット18を前方に変位させて、上記両係止片42、42を上記支持板15の後端縁に係合させる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図9は、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、支持板15の下面に、1対のスタッド47、47の上端部を固定している。上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、上記支持板15の後端縁には位置決め用切り欠き44、44(図4参照)を設けていない。又、両支持用カプセル16b、16bに形成した通孔27a、27a及び両ハンガブラケット29b、29bに形成した各透孔43a、43aを、それぞれ前後方向に長い長孔としている。
この様な本例の構造を組み立てる場合には、上記両スタッド47、47を上記両通孔27a、27a及び上記各透孔43a、43aの前端部に上方から挿入する(実際には、上記両支持用カプセル16b、16bを上昇させる)。この際、上記両ハンガブラケット29b、29bの後端部上面から立上った1対の係止片42、42が、上記支持板15の後端部と干渉する事はない。次いで、上記両スタッド47、47が上記両通孔27a、27a及び上記各透孔43a、43aの内側で移動できる範囲で、支持ブラケット18を前方に変位させて、上記両係止片42、42を上記支持板15の後端縁に係合させる。その後、上記両スタッド47、47の下端部にナットを螺合し更に締め付ける事で、上記両支持用カプセル16b、16bを、上記支持板15に対し固定する。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例の場合と同様であるから、同等部分には同一符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施の形態の第1例を、支持板を除いた状態で示す斜視図。 図1のA部拡大図。 一部を省略して示す、図2のB−B断面図。 図1のC部に相当する部分の要部を取り出して、車体側に設けた支持板と共に示す斜視図。 図2に示した部分の分解斜視図。 同じく異なる方向から見た状態で示す分解斜視図。 係止爪部の設置の別例を示す、図6と同様の図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図4と同様の図。 同第3例を示す、図4と同様の図。 自動車用操舵装置の1例を示す、部分切断側面図。 従来のステアリングコラムの支持装置の1例を説明する為の側面図。 図11の左半部の平面図。 図12のD部を斜め上方から見た斜視図。 二次衝突時に於ける支持ブラケットの離脱性を向上させる為、先に考えた構造の第1例を示す、図13と同様の斜視図。 同第2例を示す、図13と同様の斜視図。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5 ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 電動モータ
11 アウタコラム
12 インナコラム
13 アウタチューブ
14 インナシャフト
15 支持板
16、16a、16b 支持用カプセル
17 ボルト
18 支持ブラケット
19 チルトボルト
20 支持板部
21 取付板部
22 連結部
23 切り欠き
24 係止溝
25 小通孔
26 小通孔
27、27a 通孔
28、28a スリット
29、29a、29b ハンガブラケット
30 エネルギ吸収部材
31 保持溝
32 基部
33 衝撃吸収部
34 折り返し湾曲部
35 扱き部
36 垂下板部
37 小通孔
38 上板部
39 下板部
40 連結板部
41 係止爪部
42 係止片
43、43a 透孔
44 位置決め用切り欠き
45、45a 取付孔
46 折り立て板部
47 スタッド

Claims (2)

  1. 軸方向に挿通したステアリングシャフトを回転自在に支持する筒状のステアリングコラムと、このステアリングコラムの一部に支持された、このステアリングコラムの両側方に突出する状態で設けられた取付板部を有する支持ブラケットと、この取付板部のうちで上記ステアリングコラムの両側方に突出する部分に、それぞれこの取付板部の後端縁に開口する状態で設けられた1対の切り欠きと、それぞれの左右両側面に上記取付板部の一部でこれら両切り欠きの両側部分を係合させる係止溝を、これら両係止溝の間部分に通孔を、それぞれ設け、それぞれの係止溝を上記取付板部の一部で上記両切り欠きの両側部分に係合させる事により、この取付板部に係止した1対の支持用カプセルとを備え、これら両支持用カプセルの通孔を挿通した1対の杆状部材により上記支持ブラケットを、車体側に設けられた支持板に支持するステアリングコラムの支持装置に於いて、上下方向に離隔した状態で設けられ、互いに整合する部分に透孔をそれぞれ形成した、上板部及び下板部の後端縁同士を連結板部により連結して成り、このうちの上板部の後部に、この後部から上方に立ち上がり、前方に向いて突出した係止片を設けたハンガブラケットを、上記両支持用カプセルに、上記上板部と上記下板部とでこれら両支持用カプセルを上下方向から挟む状態で、上記両透孔と上記通孔とが整合する迄外嵌し、上記係止片を上記支持板の後端縁に係止した事を特徴とするステアリングコラムの支持装置。
  2. それぞれが塑性変形可能な線材を曲げ形成して成る、1対のエネルギ吸収部材を備え、これら両エネルギ吸収部材の中央部に設けた基部を、両支持用カプセルの後部上面に設けた保持溝に係止すると共に、この基部の両側から前方に延出した衝撃吸収部の中間部に設けた折り返し湾曲部を、それぞれ取付板部の前端縁に係合させた、請求項1に記載したステアリングコラムの支持装置。
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