JP6701519B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ステアリング装置に関する。
下記特許文献1には、チルト中心軸まわりに揺動可能なステアリングコラムを有するチルトステアリング装置が記載されている。ステアリングコラムをチルト中心軸まわりに揺動させることによって、ステアリングコラムに支持されたステアリングシャフトの一端に取り付けられたステアリングホイールの位置が調整(チルト調整)される。
車体に固定される固定ブラケットと、ステアリングコラムに固定されるチルトブラケットとは、固定ブラケットに形成された縦長溝に挿通された連結軸によって連結されている。縦長溝は、チルト調整時に連結軸が相対移動するためのチルト調節域と、チルト調節域を超える超過域と、チルト調節域と超過域との境界部分とを含む。
車両の衝突時にドライバがステアリングホイールにぶつかると、すなわち、二次衝突が発生すると、連結軸がチルト調節域の上方に移動する。連結軸がチルト調節域の上端に達すると、チルト調節域と超過域との境界部分に圧入状態で挿通された緩衝軸が境界部分の周縁部を乗り越えて超過域を相対移動する。緩衝軸と超過域の周縁部との摩擦により、また、緩衝軸と縦長溝の周縁部との変形により、衝撃エネルギが吸収される。
特開2002−145078号公報
特許文献1のチルトステアリング装置では、チルト調整後のステアリングコラムの位置によって、縦長溝と連結軸との相対位置が異なる。そのため、二次衝突時に連結軸がチルト調整域の上端に達して二次衝突時の衝撃が吸収され始めるまでに連結軸が移動する距離が、チルト調整後のステアリングコラムの位置によって異なる。したがって、チルト調整後のステアリングコラムの位置によって二次衝突時の衝撃が吸収され始めるタイミングがばらつくので、衝撃吸収が安定しないおそれがある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたものであり、チルト調整後のコラムジャケットの位置に関わらず、二次衝突時の衝撃吸収を安定して行うことができるステアリング装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一端に操舵部材(2)が連結されるステアリングシャフト(3)と、前記ステアリングシャフトを保持するコラムジャケット(6)と、前記ステアリングシャフトの他端を中心に前記ステアリングシャフトとともに前記コラムジャケットをチルト方向(T)に回動可能に支持し、車体(13)に固定されるブラケット(14)と、前記コラムジャケットを前記チルト方向に回動させたときに前記コラムジャケットとともに前記チルト方向に移動する係合部材(45,72)と、前記係合部材に係合される前記チルト方向に長手の被係合部材(43,71)、および、前記被係合部材の長手方向(L)の両端にそれぞれ隣接し、前記被係合部材の前記チルト方向における位置を固定する一対の固定部材(30,78)を有し、前記係合部材が前記被係合部材の任意の位置に係合したときに前記チルト方向における前記コラムジャケットの位置を固定する位置固定機構(86,87)とを含み、前記一対の固定部材は、前記チルト方向への前記被係合部材の移動を規制し、前記チルト方向に交差する方向への前記被係合部材の移動を許容し、二次衝突時には、前記係合部材に係合された状態の前記被係合部材が一方の前記固定部材(30A)を破断することを特徴とする、ステアリング装置(1)である。
請求項2に記載の発明は、前記一方の固定部材は、前記係合部材と係合した状態の前記被係合部材に車両の前方側から当接していることを特徴とする、請求項1に記載のステアリング装置である。
請求項3に記載の発明は、前記係合部材は、第1ツース(52)を含み、前記被係合部材は、前記第1ツースと噛合可能な第2ツース(60)を含み、前記第1ツースと前記第2ツースとが噛合することによって、前記係合部材と前記被係合部材とが係合することを特徴とする、請求項1または2に記載のステアリング装置である。
なお、上記において、括弧内の数字などは、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1に記載の発明によれば、ステアリングシャフトの一端に連結される操舵部材のチルト方向における位置は、ステアリングシャフトの他端を中心にコラムジャケットを回動させることによって調整(チルト調整)される。係合部材は、チルト調整の際にコラムジャケットとともにチルト方向に移動する。被係合部材は、一対の固定部材によってチルト方向における位置が固定されている。そのため、係合部材が被係合部材に対しチルト方向に相対移動し、係合部材が被係合部材の任意の位置に係合することによって、チルト方向におけるコラムジャケットの位置が固定される。
一対の固定部材は、被係合部材の長手方向の両側にそれぞれ隣接しているため、チルト調整後のコラムジャケットの位置に関わらず、係合部材に係合された状態の被係合部材と一対の固定部材とを近接させた状態に保つことができる。そのため、二次衝突時には、チルト調整後のコラムジャケットの位置に関わらず、被係合部材が一方の固定部材に速やかに当接し、当該固定部材が破断される。これによって、二次衝突時の衝撃吸収を安定して行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、車両の前方側の固定部材が、係合部材と係合した状態の被係合部材に車両の前方側から当接しているため、二次衝突時に、一方の固定部材が速やかに破断される。これによって、二次衝突時の衝撃吸収を一層安定して行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1ツースと第2ツースとが噛合することによって係合部材と被係合部材とが強固に固定される。したがって、二次衝突時の衝撃が速やかに、かつ、安定して吸収される。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置の概略構成を示す側面図である。 図2は、ステアリング装置の概略断面図であって、図1のII−II線に沿って切断された断面図に相当する。 図3は、アッパーブラケットの左側の側板の付近の部材の模式的な分解斜視図である。 図4は、図2のIV−IV線に沿った断面の模式図であり、ロック状態を示した図である。 図5は、図2のV−V線に沿った断面の模式図である。 図6は、アッパーブラケットの左側の側板の付近の概略図であり、(a)は、ロック状態を示した図であり、(b)は、二次衝突時に車両の前方側の固定部材が破断された状態を示した図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置1の概略構成を示す側面図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3と、コラムジャケット6と、インターミディエイトシャフト4と、転舵機構5とを備える。ステアリングシャフト3は、車両の略上下方向に延びている。ステアリングシャフト3の一端(軸方向上端)には、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結されている。ステアリング装置1は、操舵部材2の操舵に連動して、転舵輪(図示せず)を転舵する。転舵機構5は、例えば、ラックアンドピニオン機構であるがこれに限らない。
以下では、ステアリングシャフト3の軸方向であるコラム軸方向Xの上方を軸方向上方X1といい、コラム軸方向Xの下方を軸方向下方X2という。コラム軸方向Xは、コラムジャケット6の軸方向でもある。また、コラム軸方向Xに直交する方向のうち、図1において紙面と垂直な方向を左右方向Yという。左右方向Yにおいて、図1の紙面の奥側は、右側Y1であり、紙面の手前側は、左側Y2である。
ステアリングシャフト3は、コラムジャケット6内に挿通されている。コラムジャケット6は、コラム軸方向Xに互いに間隔を空けて配置された一対の軸受9,10を介してステアリングシャフト3を回転可能に支持し、ステアリングシャフト3を保持している。軸方向上方X1の軸受9は、コラムジャケット6の軸方向上端とステアリングシャフト3との間に配置されている。軸方向下方X2の軸受10は、コラムジャケット6の軸方向下端とステアリングシャフト3との間に配置されている。
ステアリング装置1は、車体13に固定されたロアー固定ブラケット14と、ロアー固定ブラケット14によって支持されたチルト中心軸15と、コラムジャケット6の下端の外周に固定され、チルト中心軸15によって回転可能に支持されたロアーコラムブラケット16とを含む。ロアー固定ブラケット14は、ステアリングシャフト3の他端付近に設けられたチルト中心軸15の中心軸線であるチルト中心TCを支点にして、ステアリングシャフト3とともにコラムジャケット6をチルト方向Tに回動可能に支持している。
ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6をチルト中心TC回りに回動させることで、操舵部材2の位置を車両の前後方向に調整することができる。このように、ステアリング装置1はチルト調整機能を有する。
ステアリング装置1は、車体13に固定されたアッパー固定ブラケット17と、コラムジャケット6に固定されたアッパーコラムブラケット19と、チルト調整後のコラムジャケット6の位置をロックする締付機構18とを含む。締付機構18は、アッパー固定ブラケット17を介してアッパーコラムブラケット19を締め付けることによりチルト方向Tにおけるコラムジャケット6および操舵部材2の位置を固定する。
図2は、ステアリング装置1の概略断面図であって、図1のII−II線に沿って切断された断面図に相当する。図2において、ステアリングシャフト3の中心軸3aを通ってチルト方向Tに延びる平面を基準面3bということにする。
図2に示すように、アッパー固定ブラケット17は、車体13に取り付けられた取付板24と、取付板24からチルト方向Tの後方に延びる一対の側板22と、一対の側板22のチルト方向Tにおける前端同士を連結する連結板23とを含む。各側板22には、車両の略前後方向に直線的に延びる長孔25が形成されている。
アッパーコラムブラケット19は、チルト方向Tに延びる一対の側板26と、チルト方向Tにおける側板26の後端同士を連結した連結板27とを一体に含んでいる。一対の側板26は、チルト方向Tにおけるそれぞれの前端において、コラムジャケット6の外周面に対して溶接等によって接続されている。アッパーコラムブラケット19の一対の側板26は、アッパー固定ブラケット17の一対の側板22の間に配置され、対応する側板22の内側面22aにそれぞれ沿う板状をなしている。アッパーコラムブラケット19の一対の側板26には、円孔からなる挿通孔28が形成されている。
締付機構18は、締付軸40と、左側Y2の側板22の付近に配置された操作部材41、カム42、締付部材44、係合部材45および被係合部材43をさらに含む。また、締付機構18は、右側Y1の側板22付近に配置された被係合部材71、係合部材72、締付部材79、ナット74、針状ころ軸受75およびスラストワッシャ76をさらに含む。
締付軸40は、コラム軸方向Xおよびチルト方向Tに対して直交する締付軸方向Jに延びる中心軸線A1を有する。締付軸40は、ボルトであり、アッパー固定ブラケット17の両側板22の長孔25と、アッパーコラムブラケット19の両側板26の挿通孔28とに挿通される。締付軸40の左端部には、頭部40aが設けられており、右端部には、ねじ溝40bが設けられている。
締付軸40の頭部40aと左側Y2の側板22との間には、操作部材41、カム42、締付部材44、係合部材45、弾性部材46および被係合部材43が配置されている。締付軸40のねじ溝40bにはナット74が取り付けられている。ナット74と右側Y1の側板22との間には、環状のスラストワッシャ76および針状ころ軸受75と、締付部材79と、係合部材72と、弾性部材73と、被係合部材71とが配置されている。針状ころ軸受75とスラストワッシャ76とは、締付部材79とナット74との間に左側Y2からこの順番で配置されており、締付軸40に挿通されている。
右側Y1の被係合部材71、係合部材72、弾性部材73および締付部材79のそれぞれは、以下に特に説明がない場合は、左側Y2の被係合部材43、係合部材45、弾性部材46および締付部材44のそれぞれを基準面3bよりも右側Y1に移動させて左右の向きのみを反転させたものである。そのため、右側Y1の被係合部材71、係合部材72、弾性部材73および締付部材79の各構成には、左側Y2の被係合部材43、係合部材45、弾性部材46および締付部材44のそれぞれの構成と同じ符号を付し、その説明を省略する。
操作部材41は、把持可能なレバー等である。締付軸40の頭部40aは、操作部材41と一体回転可能に操作部材41に固定されている。カム42は、操作部材41と一体回転可能に連結され、締付軸40に対する締付軸方向Jの移動が規制されている。締付軸40の中心軸線A1が、操作部材41の回転中心に相当する。運転者は、操作部材41を操作することで、締付軸40およびカム42を操作部材41とともに回動させることができる。
図3は、アッパー固定ブラケット17の左側Y2の側板22の周辺の部材の分解斜視図である。
図3を参照して、締付部材44は、環状の押圧部47と、アッパー固定ブラケット17の側板22へ向けて押圧部47から右側Y1へ突出した略直方体の回転規制部48と、回転規制部48から右側Y1へ突出した筒状のボス部49とを一体に有する。締付部材44は、左側Y2の側板22の外側面を押圧する押圧面44aを含む。押圧面44aは、押圧部47の右側面でもある。
図2を参照して、カム42と締付部材44の押圧部47とには、互いに乗り上げ可能なカム突起42a,44bがそれぞれ形成されている。右側Y1の締付部材79には、左側Y2の締付部材44とは異なりカム突起44bが形成されていない。
図3を参照して、被係合部材43は、弾性部材46に右側Y1から隣接している。被係合部材43は、例えば、弾性変形可能な金属板である。被係合部材43は、チルト方向Tに長手である。厳密には、被係合部材43の長手方向Lは、車両の略前後方向であり、チルト方向Tと交差する直線方向である(図1も参照)。長手方向Lは、コラム軸方向Xおよび左右方向Yに対して直交している。本実施形態とは異なり、長手方向Lは、コラム軸方向Xに直交していなくてもよい。
係合部材45は、締付部材44の押圧部47に右側Y1から隣接している。図3を参照して、係合部材45は、コラム軸方向Xに長手の本体部50と、コラム軸方向Xにおける本体部50の両端のそれぞれから右側Y1へ1つずつ延びる一対の延設部51と、延設部51のそれぞれに1列ずつ形成された第1ツース列52Lとを一体に有する。係合部材45には、本体部50を左右方向Yに貫通する貫通孔45aが形成されている。
各第1ツース列52Lは、長手方向Lに沿って並んで配置された略三角形状の複数の第1ツース52によって構成されている。一対の第1ツース列52Lは、コラム軸方向Xに互いに間隔を隔てて配置されている。軸方向上方X1の第1ツース列52Lの第1ツース52は、その歯先を軸方向下方X2に向けて、軸方向上方X1の延設部51から軸方向下方X2に突出している。軸方向下方X2の第1ツース列52Lの第1ツース52は、その歯先を軸方向上方X1に向けて、軸方向下方X2の延設部51から軸方向上方X1に突出している。第1ツース列52Lの各第1ツース52は、左右方向Yに延びる歯すじ52aを有する。
被係合部材43は、対応する第1ツース列52Lとそれぞれ噛合可能な一対の第2ツース列60Lと、一対の第2ツース列60Lをそれぞれ支持する一対の弾性部61と、本体部62とを一体に有する。一対の第2ツース列60Lのそれぞれは、長手方向Lに並ぶ略三角形状の複数の第2ツース60で構成されている。弾性部61は、コラム軸方向Xにおける本体部62の端部に1つずつ連結されている。第2ツース列60Lは、対応する弾性部61に1つずつ連結されている。
本体部62は、コラム軸方向Xに互いに間隔を空けて配置された一対の第1枠63と、長手方向Lに互いに間隔を空けて配置され、第1枠63同士を連結する一対の第2枠64とを含む。被係合部材43には、長手方向Lに直線状に延びる直線孔65が形成されている。直線孔65は、一対の第1枠63と一対の第2枠64とによって囲まれた空間である。
一対の第2ツース列60Lのそれぞれは、対応する第1ツース列52Lに右側Y1から対向している。弾性部61は、第2ツース列60Lの第2ツース60を支持している。詳しくは、軸方向下方X2の第2ツース列60Lは、軸方向下方X2の弾性部61の下端縁に設けられている。軸方向上方X1の第2ツース列60Lは、軸方向上方X1の弾性部61の上端縁に設けられている。軸方向下方X2の第2ツース列60Lの第2ツース60は、その歯先を軸方向下方X2へ向けて、軸方向下方X2の弾性部61の下端縁から軸方向下方X2へ突出している。軸方向上方X1の第2ツース列60Lの第2ツース60は、その歯先を軸方向上方X1へ向けて、軸方向上方X1の弾性部61の上端縁から軸方向上方X1へ突出している。第2ツース列60Lの各第2ツース60は、左右方向Yに延びる歯すじ60aを有する。第2ツース60と第1ツース52とは、左右方向Yから噛合可能である。第1ツース52と第2ツース60とが噛合することによって、被係合部材43と係合部材45とが係合される。「係合する」とは、チルト方向Tにおいて被係合部材43と係合部材45との相対位置が固定されるように係合部材45と被係合部材43とが相互に力を及ぼし合うことをいう。
弾性部材46は、例えば、一枚の金属板をプレス成形することにより形成された板ばねである。弾性部材46は、係合部材45の本体部50に右側Y1から隣接している(図2参照)。弾性部材46は、コラム軸方向Xに互いに間隔を隔てて配置された一対の変形部55と、長手方向Lに互いに間隔を隔てて配置された一対の連結部56とを一体に含む。
変形部55では、長手方向Lの略中央が左側Y2へ向けて膨出するように湾曲している。変形部55は、左右方向Yに弾性変形可能である。長手方向Lにおける変形部55の両端部のそれぞれには、左側Y2へクランク状に折り曲げられ係合部材45の本体部50に引っ掛けられる引掛部57が1つずつ形成されている。
ステアリング装置1は、車両の略前後方向に互いに間隔を隔てて対向する一対の固定部材30を含む。一対の固定部材30は、被係合部材43の長手方向Lに互いに対向する。一対の固定部材30は、長手方向Lの両側のそれぞれから被係合部材43に隣接している。一対の固定部材30は、長手方向Lの両側のそれぞれから被係合部材43に当接していてもよい。以下では、車両の前方側の固定部材30を「前方側固定部材30A」といい、車両の後方側の固定部材30を「後方側固定部材30B」という。
一対の固定部材30は、左側Y2の側板22に配置されている。前方側固定部材30Aは、左側Y2の側板22に固定されている。一対の固定部材30のそれぞれは、チルト方向Tと交差し、長手方向Lと交差する直線方向Sに長手の略直方体である。直線方向Sは、左右方向Yに対して直交する。また、直線方向Sは、本実施形態では、長手方向Lと直交している。また、直線方向Sは、コラム軸方向Xに平行な方向であるが、これに限られない。
前方側固定部材30Aは、例えば樹脂製の部材であるが、これに限られず、アルミや鉄等の金属製の部材であってもよい。前方側固定部材30Aは、左側Y2の側板22に形成された穴22dに圧入等により固定された固定部31と、左側Y2の側板22から外側(左側Y2)に突出した突出部32とを一体に含む。固定部31は、直線方向Sに間隔を空けて複数設けられた軸を含む。本実施形態とは異なり、固定部31は、突出部32と一体に設けられた単一の軸であってもよいし、突出部32と一体に設けられたコラム軸方向Xに長手の板状であってもよい。突出部32は、コラム軸方向Xから見て、固定部31よりも長手方向Lに大きい。突出部32は、左側Y2の側板22に左側Y2から接している。前方側固定部材30Aは、樹脂成形によって形成されることによって、左側Y2の側板22に固定されていてもよい。後方側固定部材30Bは、左側Y2の側板22を押出成型することによって形成されている。
図2を参照して、ステアリング装置1は、右側Y1の側板22に配置された一対の固定部材78を含む。一対の固定部材78は、左側Y2の側板22に配置された一対の固定部材30を基準面3bよりも右側Y1に移動させて左右の向きのみを反転させたものであるため、その説明を省略する。
締付部材44は、中心軸線A1まわりに締付軸40と相対回転可能なように締付軸40の外周によって支持されている。締付部材44の回転規制部48の先端およびボス部49は、長孔25に挿通されている。ボス部49の少なくとも先端は、挿通孔28に相対回転不能に挿通されている。
締付部材44の回転規制部48において左側Y2の側板22に挿通されている部分よりも左側Y2の部分は、被係合部材43の直線孔65に相対回転不能に挿通されている。締付部材44の回転規制部48において直線孔65に挿通されている部分よりも左側Y2の部分は、弾性部材46の空間46aに相対回転不能に挿通されている。締付部材44の回転規制部48において弾性部材46の空間46aに挿通されている部分よりも左側Y2の部分は、係合部材45の貫通孔45aに相対回転不能に挿通されている。
締付軸40は、中心軸線A1まわりに被係合部材43、締付部材44、係合部材45および弾性部材46と相対回転可能である。締付部材44は、コラムジャケット6と一体移動可能なように、挿通孔28を介して左側Y2の側板22に支持されている。係合部材45および弾性部材46は、締付部材44と一体移動可能なように締付部材44によって支持されている。締付軸40、締付部材44、係合部材45および弾性部材46は、チルト調整時には、コラムジャケット6とともにチルト方向Tに移動可能である。チルト調整は、締付部材44の回転規制部48やボス部49が長孔25内でチルト方向Tに相対移動可能な範囲で行われる。
一対の固定部材30は、長手方向Lから被係合部材43に隣接している。詳しくは、前方側固定部材30Aは、長手方向Lの前方側(図2の紙面の上側)から被係合部材43に隣接しており、後方側固定部材30Bは、長手方向Lの後方側(図2の紙面の下側)から被係合部材43に隣接している。これにより、アッパー固定ブラケット17に対する被係合部材43の長手方向Lの移動が規制されている。被係合部材43は、一対の固定部材30を介してアッパー固定ブラケット17の左側Y2の側板22によって支持されている。
回転規制部48は、直線孔65に対して長手方向Lに移動可能であるが、直線孔65に対して直線方向Sに移動不能である。そのため、係合部材45は、被係合部材43と長手方向Lに相対移動可能であり、被係合部材43と直線方向Sに一体移動可能である。チルト調整の際、係合部材45が長手方向Lに被係合部材43と相対移動し、被係合部材43が直線方向Sに移動する。そのため、係合部材45の第1ツース列52Lと、被係合部材43の第2ツース列60Lとは、長手方向Lに相対移動する。一対の固定部材30は、直線方向Sに延びているので、左側Y2の側板22に対する直線方向Sへの被係合部材43の移動を案内することもできる。
次に、締付機構18の締め付け動作について説明する。
操作部材41のロック方向への回転に伴って、カム42が締付部材44に対して回転すると、カム突起42aとカム突起44bとが乗り上げることによって、締付部材44は、締付軸方向Jに沿ってカム42から離れる方向に移動する。すると、締付部材44の押圧面44aは、係合部材45、弾性部材46および被係合部材43を介して左側Y2の側板22を押圧する。これにより、両締付部材44,79によって、アッパー固定ブラケット17の一対の側板22がクランプされて締め付けられる。このとき、各側板22が、アッパーコラムブラケット19の対応する側板26を締め付けることから、コラムジャケット6のチルト方向Tへの回動が規制されて、チルトロックが達成される。
チルト方向Tにおいて操舵部材2の位置が固定されているとき、すなわち、チルトロックが達成されているときのステアリング装置1の状態を「ロック状態」と呼ぶ。なお、通常の運転時ではステアリング装置1はロック状態である。
一方、操作部材41がロック解除方向へ回転すると、カム42の回転に伴い、締付部材44は、締付軸方向Jに沿ってカム42に近づく方向に移動する。詳しくは、弾性部材46の一対の変形部55の弾性復元力により、締付部材44が締付軸方向Jに沿ってカム42に近づく方向に移動する。これにより、アッパー固定ブラケット17の側板22によるアッパーコラムブラケット19の一対の側板26の締め付けが解除され、チルト調整が可能となる。
チルト方向Tにおいて操舵部材2の位置の固定が解除されているとき、すなわち、チルトロックが解除されているときのステアリング装置1の状態を「解除状態」と呼ぶ。
次に、第1ツース52と第2ツース60との噛み合い動作について説明する。
図4は、図2においてIV−IV線に沿った断面の模式図である。IV−IV線に沿った断面図では、係合部材45の本体部50は本来あらわれないが、説明の便宜上、二点鎖線で図示している。図5は、図2のV−V線に沿った断面の模式図である。
チルト調整後に、図4に示すように、第2ツース列60Lの第2ツース60と第1ツース列52Lの第1ツース52とが左側Y2から見て重ならない位置関係にある状態で操作部材41を操作し、締付部材44および係合部材45を右側Y1へ移動させて左側Y2の側板22に近づける。すると、操作完了時には、第1ツース52と第2ツース60とが噛合しつつ、締付部材44の押圧面44aが、係合部材45および弾性部材46を介して左側Y2の側板22(の長孔25の周縁部25a)を押圧する。よって、第1ツース列52Lの第1ツース52および第2ツース列60Lの第2ツース60に阻害されることなく、ロック状態に達することができる。なお、周縁部25aとは、側板22において、コラム軸方向Xの両外側から長孔25を区画する部分のことをいう。このとき、第1ツース52と第2ツース60とが、それぞれの歯すじ52a,60aが延びる方向(左右方向Yに相当)から噛合することと、係合部材45が弾性部材46を介して被係合部材43に押し付けられることとによって、係合部材45と被係合部材43とが係合する(図5参照)。一対の固定部材30のそれぞれは、被係合部材43の長手方向Lの両端にそれぞれ隣接している。そのため、一対の固定部材30のそれぞれは、被係合部材43に長手方向Lの両側からそれぞれ当接することによって、係合部材45と係合した状態の被係合部材43のチルト方向Tにおける位置を固定する。なお、一対の固定部材30が、係合部材45に係合された状態の被係合部材43に長手方向Lから当接している場合は、係合部材45と係合した状態の被係合部材43のチルト方向Tにおける位置をより正確に固定できる。
一方、チルト調整後に、第2ツース列60Lの第2ツース60と第1ツース列52Lの第1ツース52とが左側Y2から見て重なる位置関係にある状態で操作部材41を操作し、左側Y2の側板22に近づけるように締付部材44および係合部材45を右側Y1へ移動させる。すると、操作完了時には、締付部材44の押圧面44a(図5参照)が左側Y2の側板22の長孔25の周縁部25aを押圧する前に、第2ツース列60Lが第1ツース列52Lに乗り上げる。第2ツース列60Lが第1ツース列52Lに乗り上げて第1ツース列52Lと第2ツース列60Lとが互いに噛み合わない状態を、ツースオンツースの状態という。
図5を参照して、左側Y2の側板22には、被係合部材43の第1ツース列52Lと対向する位置に、凹部22bが設けられている。そのため、第1ツース列52Lの右側Y1には、空間22cが存在する。よって、図5の二点鎖線で示すように、ツースオンツースの状態において、第1ツース列52Lにおいて第2ツース列60Lに乗り上げられた部分の第1ツース52を支持する弾性部61が撓み、当該第1ツース52は、空間22c内に収容されている。なお、被係合部材43には、剛性低減部としての複数の孔43aが設けられているため、弾性部61を容易に撓ませることができる。
このように弾性部61が右側Y1に撓むことによって、ツースオンツースの状態であっても、第1ツース列52Lと第2ツース列60Lとが互いに圧接できる。また、締付部材44の押圧面44aが、係合部材45、弾性部材46および被係合部材43を介して力を伝えることによって、左側Y2の側板22を押圧できる。したがって、操作部材41(図2参照)が操作途中で回転不能となることなく、ステアリング装置1はロック状態に達することができる。
ツースオンツースの状態では、係合部材45が弾性部材46を介して被係合部材43に押し付けられることによって係合部材45と被係合部材43とが係合する。また、ツースオンツースの状態であっても、一対の固定部材30のそれぞれは、被係合部材43に長手方向Lから隣接している。そのため、一対の固定部材30のそれぞれが被係合部材43に長手方向Lから当接することによって、係合部材45と係合した状態の被係合部材43のチルト方向Tにおける位置が固定される。
このように、ステアリング装置1では、第1ツース列52Lと第2ツース列60Lとの位置関係に関わらず、ロック状態になることができる。すなわち、チルト調整位置がどの位置であってもステアリング装置1をロック状態にすること、いわゆる無段階ロックが可能である。
また、ロック状態のステアリング装置1を解除状態にすると、係合部材45は、弾性部材46の一対の変形部55の弾性復元力によって、締付軸方向Jに沿って被係合部材43から離間する。これにより、第1ツース52と第2ツース60との噛合が解除される。
このように、左側Y2の側板22の付近に配置された被係合部材43および一対の固定部材30は、係合部材45が被係合部材43の任意の位置に係合したときにチルト方向Tにおけるコラムジャケット6の位置を固定(ロック)する左側Y2の位置固定機構86として機能している。
また、右側Y1の側板22の付近に配置された被係合部材71および一対の固定部材78も、左側Y2の被係合部材43および一対の固定部材30と同様に、係合部材72が被係合部材71の任意の位置に係合したときにチルト方向Tにおけるコラムジャケット6の位置を固定(ロック)する右側Y1の位置固定機構87として機能していてもよい。
ステアリング装置1は、大型車(バスやトラック等)用の、直立に近い状態で支持されたステアリングシャフト3を備えるステアリング装置に好適である。大型車用のステアリング装置は、普通車用のステアリング装置よりも車両搭載角度が大きいことから、車両衝突時に運転者が操舵部材2に衝突する二次衝突時には、操舵部材2がチルト方向Tに移動する。
図6は、アッパー固定ブラケット17の左側Y2の側板22の付近の模式的な断面であり、(a)は、ロック状態を示した図であり、(b)は、二次衝突時に前方側固定部材30Aが破断された状態を示した図である。図6では、弾性部材46の図示を省略し、断面を用いずに被係合部材43、締付部材44および係合部材45を図示している。
二次衝突時には、操舵部材2に運転者が衝突することによって、車両前方側へ向けた衝撃が操舵部材2に伝達される。係合部材45と係合した状態(図6(a)に示す状態)の被係合部材43には、操舵部材2、コラムジャケット6、締付軸40および締付部材44等を介して、車両の前方側へ向けた衝撃が係合部材45から伝達される。
係合部材45と係合した状態の被係合部材43のチルト方向Tの位置が一対の固定部材30によって固定されているので、前方側固定部材30Aは、車両の前方側へ向けた衝撃を受ける(図6(a)の白抜き矢印参照)。これにより、被係合部材43は、図6(b)に示すように、前方側固定部材30A(一方の固定部材)を破断(剪断)する。詳しくは、前方側固定部材30Aの突出部32と固定部31との境界部分が剪断される。そして、係合部材45と係合した状態の被係合部材43のチルト方向Tへの移動が許容され、コラムジャケット6がチルト方向Tに回動し、操舵部材2が車両の前方側へ移動する。
コラムジャケット6がチルト方向Tに回動する際、アッパー固定ブラケット17の一対の側板22のそれぞれとアッパーコラムブラケット19の対応する側板26との間に摩擦が発生する。このように、前方側固定部材30Aの破断(剪断)と、一対の側板22のそれぞれと対応する側板26との間の摩擦とによって二次衝突時の衝撃が吸収される。
この実施形態によれば、係合部材45が被係合部材43の任意の位置に係合することによって、二次衝突時には、チルト方向Tにおけるコラムジャケット6の位置が固定されている。一対の固定部材30は、長手方向Lの両側のそれぞれから被係合部材43に隣接しているため、チルト調整後のコラムジャケット6の位置に関わらず、係合部材45に係合された状態の被係合部材43と一対の固定部材30とを近接させた状態に保つことができる。
そのため、二次衝突時には、チルト調整後のコラムジャケット6の位置に関わらず、被係合部材43が前方側固定部材30Aに速やかに当接し、前方側固定部材30Aが破断される。これによって、二次衝突時の衝撃吸収を安定して行うことができる。
また、前方側固定部材30A(一方の固定部材)が、係合部材45に係合された状態の被係合部材43に車両の前方側から当接している構成の場合、二次衝突時に、前方側固定部材30Aが速やかに破断される。これによって、二次衝突時の衝撃吸収を一層安定して行うことができる。
また、第1ツース52と第2ツース60との噛合によって、係合部材45と被係合部材43とが強固に固定されている。したがって、二次衝突時の衝撃が速やかに、かつ、安定して吸収される。
また、ツースオンツースの状態で二次衝突が発生すると、係合部材45には、コラムジャケット6および締付軸40を介して車両の前方側へ向けた衝撃が伝達される。この衝撃によって、被係合部材43が係合部材45とともに車両の前方側へ移動し、前方側固定部材30Aを破断してもよい。また、車両の前方側へ向けた衝撃によって係合部材45が被係合部材43に対して長手方向Lの前方側に移動し、第1ツース列52Lに対する第2ツース列60Lの乗り上げが解消されてもよい。これにより、被係合部材43が弾性変形する前の状態に戻り、第1ツース52と第2ツース60とが噛合し、係合部材45と被係合部材43とが強固に固定される。この状態で、被係合部材43に車両の前方側へ向けた衝撃が伝達され、被係合部材43が前方側固定部材30A(一方の固定部材)を破断(剪断)してもよい。
また、前方側固定部材30Aの材質や、固定部31の大きさを変更することで前方側固定部材30Aの強度(剪断荷重)を簡単に調整することができる。
また、係合部材45がチルト方向Tに移動する際に、被係合部材43は、直線方向Sに移動し、かつ、係合部材45は、長手方向Lに被係合部材43と相対移動する。これにより、チルト調整時の被係合部材43の移動を係合部材45のチルト方向Tへの移動に連動させつつ、チルト調整時の被係合部材43の移動を直線的な動きにすることができる。そのため、被係合部材43の移動を案内する一対の固定部材30の形状の簡素化を図ることもできる。
また、チルト中心TCから締付軸40までの間の距離は、車種毎に設定される。そのため本実施形態とは異なり、長孔25がチルト方向Tへ延びており、第1ツース52および第2ツース60のそれぞれがチルト方向Tに並んでいる構成の場合、チルト中心TCから締付軸40までの間の距離が車種に応じて少しでも異なると、長孔25の曲率が変化する。この曲率が変化すると、長孔25の形状を変更するだけでなく、第1ツース52および第2ツース60の形状やピッチも変更する必要がある。しかし、本実施形態では、係合部材45と被係合部材43とが長手方向Lに直線的に相対移動するので、第1ツース52および第2ツース60のそれぞれを直線的に並べることができる。したがって、チルト中心TCと締付軸40との間の距離に応じて、長孔25、第1ツース52および第2ツース60の仕様を変更する必要がなく、部品の共通化が可能である。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態とは異なり、長孔25がチルト方向Tへ延びており、第1ツース52および第2ツース60のそれぞれがチルト方向Tに並んでいる構成であってもよい。この場合、被係合部材43は、直線方向Sには移動せず、係合部材45は、被係合部材43に対してチルト方向Tに移動する。
また、第1ツース列52Lおよび第2ツース列60Lは、互いに対向する方向(左右方向Y)と直交する方向に延びる歯すじを有する複数の歯、すなわち左右方向Yに起伏する複数の歯によって構成されていてもよい。
また、係合部材45と被係合部材43とは、必ずしも第1ツース52と第2ツース60との噛合によって係合される必要はなく、係合部材45が第1ツース52を有しておらず、被係合部材43が第2ツース60を有していない構成であってもよい。この場合、例えば、係合部材45が被係合部材43に押し付けられることによって係合部材45と被係合部材43とが係合してもよいし、係合部材45に設けられた凹部(凸部)と被係合部材43に設けられた凸部(凹部)とが嵌り合うことで係合部材45と被係合部材43とが係合してもよい。
ステアリング装置1では、操作部材41において締付軸40に取り付けられている部分がステアリングシャフト3よりもチルト方向Tの後方側に配置されているが、操作部材41において締付軸40に取り付けられている部分がステアリングシャフト3よりもチルト方向Tの前方側に配置されていてもよい。
また、ステアリング装置1は、操舵部材2の操舵が補助されないマニュアルタイプのステアリング装置に限らず、電動モータによって操舵部材2の操舵が補助されるコラムアシストタイプ等の電動パワーステアリング装置であってもよい。
その他、本発明は、本発明の請求項記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、6…コラムジャケット、13…車体、14…ロアー固定ブラケット、30…固定部材、30A…前方側固定部材、43…被係合部材、45…係合部材、52…第1ツース、60…第2ツース、71…被係合部材、72…係合部材、78…固定部材、86…位置固定機構、87…位置固定機構、S…直線方向、L…長手方向、T…チルト方向

Claims (3)

  1. 一端に操舵部材が連結されるステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを保持するコラムジャケットと、
    前記ステアリングシャフトの他端を中心に前記ステアリングシャフトとともに前記コラムジャケットをチルト方向に回動可能に支持し、車体に固定されるブラケットと、
    前記コラムジャケットを前記チルト方向に回動させたときに前記コラムジャケットとともに前記チルト方向に移動する係合部材と、
    前記係合部材に係合される前記チルト方向に長手の被係合部材、および、前記被係合部材の長手方向の両端にそれぞれ隣接し、前記被係合部材の前記チルト方向における位置を固定する一対の固定部材を有し、前記係合部材が前記被係合部材の任意の位置に係合したときに前記チルト方向における前記コラムジャケットの位置を固定する位置固定機構とを含み、
    前記一対の固定部材は、前記チルト方向への前記被係合部材の移動を規制し、前記チルト方向に交差する方向への前記被係合部材の移動を許容し、
    二次衝突時には、前記係合部材に係合された状態の前記被係合部材が一方の前記固定部材を破断することを特徴とする、ステアリング装置。
  2. 前記一方の固定部材は、前記係合部材と係合した状態の前記被係合部材に車両の前方側から当接していることを特徴とする、請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記係合部材は、第1ツースを含み、
    前記被係合部材は、前記第1ツースと噛合可能な第2ツースを含み、
    前記第1ツースと前記第2ツースとが噛合することによって、前記係合部材と前記被係合部材とが係合することを特徴とする、請求項1または2に記載のステアリング装置
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