JP4507974B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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本発明はステアリング装置、特に、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールのテレスコピック位置を調整することができるテレスコピック式のステアリング装置、または、テレスコピック位置とチルト位置の両方を調整することができるチルト・テレスコピック式のステアリング装置であって、二次衝突時に、ステアリングホイールが車体前方側にコラプス移動するコラプス式のステアリング装置に関する。
コラプス式のステアリング装置として特許文献1のステアリング装置があるが、このステアリング装置は、テレスコピック式やチルト・テレスコピック式のステアリング装置に適用したものではない。
チルト・テレスコピック式のステアリング装置で、二次衝突時に、ステアリングホイールが車体前方側にコラプス移動するコラプス式のステアリング装置としては、図7及び図8に示すステアリング装置がある。
図7は従来のステアリング装置の一例を示し、二次衝突時の動作を示す説明図である。図7のステアリング装置は、二次衝突時にコラム全体が車体前方側にコラプス移動するタイプのステアリング装置である。図7(1)に示すように、コラム1には、車体後方側(図7の右側)にステアリングホイール23を有するステアリングシャフト2が回転可能に軸支されている。
コラム1の車体前方側に固定された下部ブラケット8は、車体13に固定されたチルト中心軸81に枢動可能に、かつテレスコピック移動可能に支承されている。車体13に固定された上部ブラケット7には、コラム1の車体後方側がテレスコピック移動可能に、かつチルト移動可能に支承され、所望のチルト調整位置及びテレスコピック調整位置で、上部ブラケット7にコラム1がクランプ・アンクランプされる。
ステアリングシャフト2の車体前方側端部は、自在継手41を介して伸縮可能な中間シャフト3に連結され、中間シャフト3の車体前方側端部は、自在継手42を介してエクステンションシャフト5に連結されている。このエクステンションシャフト5下端の図示しないピニオンが、ステアリングギヤ6の図示しないラックに噛合い、ステアリングホイール23の回転操作で、ステアリングギヤ6のラックアンドピニオン機構を介して、車輪の操舵角を変えることができる。
図7のステアリング装置では、二次衝突時にステアリングホイール23に運転者が衝突すると、図7(2)に示すように、コラム1全体が、チルト中心軸81及び上部ブラケット7から離脱して車体前方側に距離S1だけコラプス移動して、二次衝突時の衝撃を緩和するようにしている。従って、図7のステアリング装置では、コラプス移動時に、中間シャフト3が揺動と収縮運動を行うため、車体13との間に十分なコラプス移動のためのスペースを確保する必要がある。
図8は従来のステアリング装置の他の例を示し、二次衝突時の動作を示す説明図である。図8のステアリング装置は、二次衝突時にコラム及びステアリングシャフトが収縮するタイプのステアリング装置である。図8(1)に示すように、アッパーコラム11の車体前方側(図8の左側)には、ロアーコラム12がテレスコピック移動可能に内嵌し、アッパーコラム11には、車体後方側にステアリングホイール23を有するアッパー側ステアリングシャフト21が回転可能に軸支されている。
ロアーコラム12には、ロアー側ステアリングシャフト22が回転可能に軸支され、ロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側に形成された雄セレーションが、アッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側に形成された雌セレーションに、テレスコピック移動可能に、かつ回転トルク伝達可能に内嵌している。
ロアーコラム12の車体前方側に固定された下部ブラケット8は、車体13に固定されたチルト中心軸81に枢動可能に支承されている。車体13に固定された上部ブラケット7には、アッパーコラム11がテレスコピック移動可能に、かつチルト移動可能に支承され、所望のチルト調整位置及びテレスコピック調整位置で、上部ブラケット7にアッパーコラム11がクランプ・アンクランプされる。
ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側端部は、自在継手41を介して伸縮可能な中間シャフト3に連結され、中間シャフト3の車体前方側端部は、自在継手42を介してエクステンションシャフト5に連結されている。このエクステンションシャフト5下端の図示しないピニオンが、ステアリングギヤ6の図示しないラックに噛合い、ステアリングホイール23の回転操作で、ステアリングギヤ6のラックアンドピニオン機構を介して、車輪の操舵角を変えることができる。
図8のステアリング装置では、二次衝突時にステアリングホイール23に運転者が衝突すると、図8(2)に示すように、ロアーコラム12及びロアー側ステアリングシャフト22は静止状態を維持したままで、アッパーコラム11及びアッパー側ステアリングシャフト21が車体前方側に距離S2だけコラプス移動して、二次衝突時の衝撃を緩和するようにしている。
従って、図8のステアリング装置では、ロアーコラム12及びロアー側ステアリングシャフト22は静止状態を維持するため、中間シャフト3は揺動も収縮もせず、従って、車体13との間のコラプス移動のためのスペースは小さくて済む。
しかし、ロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側とアッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側とを、軽い力でテレスコピック移動可能に、かつ回転トルク伝達可能に嵌合するために、精度の高い嵌合構造が必要となるため、製造コストが上昇すると共に、回転方向のガタが避けられず、曲げ剛性や振動剛性が低下する問題があった。
特許第3395429号公報
本発明は、二次衝突時の、車体との間のコラプス移動のためのスペースが小さくて済み、ステアリングシャフトの回転方向のガタが少なく、曲げ剛性や振動剛性が高いステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に取付け可能であって、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な上部ブラケット、上記上部ブラケットにテレスコピック位置調整可能に取付けられたアッパーコラム、所望のテレスコピック調整位置で上記アッパーコラムを上記上部ブラケットにクランプするとともに、二次衝突時にはクランプ力に抗して上記アッパーコラムが車体前方側に移動することによって衝撃エネルギーを吸収する第1の衝撃エネルギー吸収機構をなすクランプ装置、上記第1の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記上部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第2の衝撃エネルギー吸収機構、上記アッパーコラムのアッパー側軸受に回転自在に軸承され、車体後方側にステアリングホイールを装着可能なステアリングシャフト、車体に取付け可能で二次衝突時に車体前方側に離脱可能な下部ブラケットに固定されたロアーコラム、上記ロアーコラムに回転自在かつテレスコピック移動可能に上記ステアリングシャフトを軸承するロアー側軸受、上記第2の衝撃エネルギー吸収機構の作動により、上記アッパーコラム、上記ステアリングシャフト、及び、上記上部ブラケットが一体となって車体前方側に所定距離移動した時、これらのいずれかが当接することによって、上記下部ブラケットが車体から離脱する時に、更に衝撃エネルギーを吸収する第3の衝撃エネルギー吸収機構を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記クランプ装置のクランプ力よりも大きく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第3番目の発明は、第2番目の発明のステアリング装置において、上記下部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重よりも大きく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第4番目の発明は、第3番目の発明のステアリング装置において、上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重は、上記下部ブラケットの車体からの離脱荷重よりも大きく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第5番目の発明は、第1番目から第4番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間には、ステアリングシャフトとロアー側軸受の内輪との間の摩擦を軽減する摩擦軽減部材が介在していることを特徴とするステアリング装置である。
第6番目の発明は、車体に取付け可能であって、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な上部ブラケット、上記上部ブラケットにテレスコピック位置調整可能に取付けられたアッパーコラム、所望のテレスコピック調整位置で上記アッパーコラムを上記上部ブラケットにクランプするとともに、二次衝突時にはクランプ力に抗して上記アッパーコラムが車体前方側に移動することによって衝撃エネルギーを吸収する第1の衝撃エネルギー吸収機構をなすクランプ装置、上記第1の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記上部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第2の衝撃エネルギー吸収機構、上記アッパーコラムのアッパー側軸受に回転自在に軸承され、車体後方側にステアリングホイールを装着可能なアッパー側ステアリングシャフト、車体に取付け可能な下部ブラケットに固定されたロアーコラム、上記アッパー側ステアリングシャフトに対してコラプス移動可能で、回転トルクを伝達可能に嵌合するロアー側ステアリングシャフト、上記ロアーコラムに回転自在かつテレスコピック移動可能に上記ロアー側ステアリングシャフトを軸承するロアー側軸受、上記第2の衝撃エネルギー吸収機構の作動により、上記アッパーコラム、上記アッパー側ステアリングシャフト、上記ロアー側ステアリングシャフト、及び、上記上部ブラケットが一体となって車体前方側に所定距離移動した時、上記ロアー側ステアリングシャフトが上記ロアー側軸受に当接することによって、上記アッパー側ステアリングシャフトがロアー側ステアリングシャフトに対してコラプス移動する時に、更に衝撃エネルギーを吸収する第4の衝撃エネルギー吸収機構を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第7番目の発明は、第6番目の発明のステアリング装置において、上記ロアー側ステアリングシャフトのロアー側に自在継手を介して連結され、互いに軸方向に相対的に伸縮可能で、ステアリングギヤに回転トルクを伝達可能な中間インナーシャフトと中間アウターシャフトで構成された中間シャフトを備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第8番目の発明は、第7番目の発明のステアリング装置において、上記中間シャフトの伸縮荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第9番目の発明は、第8番目の発明のステアリング装置において、上記クランプ装置のクランプ力は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第10番目の発明は、第9番目の発明のステアリング装置において、上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記クランプ装置のクランプ力よりも大きく、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第11番目の発明は、第10番目の発明のステアリング装置において、上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも大きく設定されていることを特徴とするステアリング装置である。
第12番目の発明は、第6番目の発明のステアリング装置において、上記下部ブラケットは車体前方側に離脱可能に取付けられ、その離脱荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも大きく、上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重よりも小さく設定され、上記第4の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記下部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第3の衝撃エネルギー吸収機構を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第13番目の発明は、第6番目から第12番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記ロアー側ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間には、上記ロアー側ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間の摩擦を軽減する摩擦軽減部材が介在していることを特徴とするステアリング装置である。
第14番目の発明は、第1番目または第6番目のいずれかの発明のステアリング装置において、上記下部ブラケットはチルト中心軸に枢動可能に支承され、上記アッパーコラムは上記上部ブラケットにチルト位置調整可能に取付けられていることを特徴とするステアリング装置である。
第15番目の発明は、第5番目または第13番目のいずれかの発明のステアリング装置において、上記摩擦軽減部材の材質は、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、含油樹脂、ポリウレタンゴム、グリースのうちのいずれかであることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、二次衝突時には、テレスコピック移動距離分だけ、アッパーコラムと共に、ロアー側ステアリングシャフトとアッパー側ステアリングシャフトが一体的に車体前方側に移動する。その後、ロアー側ステアリングシャフトの当接部がロアー側ステアリングシャフトを軸支するロアー側軸受に当接すると、アッパーコラムと共に、アッパー側ステアリングシャフトがロアー側ステアリングシャフトに対して車体前方側にコラプス移動する。従って、ロアー側ステアリングシャフトの車体前方側への移動距離が少なくて済むため、車体との間のコラプス移動のためのスペースが小さくて済む。
また、ロアー側ステアリングシャフトの車体後方側とアッパー側ステアリングシャフトの車体前方側との嵌合は、テレスコピック移動が不要なため、嵌合部の構造が簡単で製造コストが安く抑えられると共に、回転方向のガタが小さく、曲げ剛性や振動剛性も向上する。さらに、離脱荷重の異なる複数の衝撃エネルギー吸収機構で、二次衝突時の衝撃エネルギーを効果的に吸収し、運転者に対するステアリング装置の衝撃安全性を向上させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。図2は本発明の実施形態のステアリング装置を示し、(1)は要部を示す一部を断面にした正面図、(2)は(1)のロアー側軸受の拡大断面図である。図3は図2のA−A断面図である。
図4は図2のP矢視図である。図5は、ロアー側ステアリングシャフトに形成された当接部の変形例を示し、ステアリング装置の車体前方側を示す一部を断面した正面図である。図6は本発明の実施形態のステアリング装置の二次衝突時の動作を示す説明図である。
図1に示すように、中空円筒状のコラム1が車体に取付けられ、このコラム1にはステアリングシャフト2が回動可能に軸支されている。ステアリングシャフト2には、その右端(車体後方側)にステアリングホイール23が装着され、ステアリングシャフト2の左端(車体前方側)には、自在継手41を介して中間シャフト3が連結されている。
中間シャフト3は、雄スプラインが形成された中実の中間インナーシャフト31と、雌スプラインが形成された中空円筒状の中間アウターシャフト32で構成され、中間インナーシャフト31の雄スプラインが、中間アウターシャフト32の雌スプラインに伸縮可能(摺動可能)に、かつ回転トルクを伝達可能に嵌合している。
そして、中間アウターシャフト32の車体後方側が上記自在継手41に連結され、中間インナーシャフト31の車体前方側が自在継手42に連結されている。自在継手42には、ステアリングギヤ6の図示しないラックに噛合うピニオンを有するエクステンションシャフト5(図6参照)が連結されている。
運転者がステアリングホイール23を回転操作すると、ステアリングシャフト2、自在継手41、中間シャフト3、自在継手42、エクステンションシャフト5を介して、その回転力がステアリングギヤ6に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド61を移動し、車輪の操舵角を変えることができる。
図2に示すように、コラム1は、中空円筒状のアッパーコラム(アウターコラム)11と、このアッパーコラム11の内周面111にテレスコピック移動可能に内嵌したロアーコラム(インナーコラム)12で構成されている。アッパーコラム11には、車体後方側(図2の右側)にステアリングホイール23を取付けたアッパー側ステアリングシャフト(アウターステアリングシャフト)21が、アッパー側軸受112によって回動可能に軸支されている。
ロアーコラム12には、ロアー側ステアリングシャフト(インナーステアリングシャフト)22が、ロアー側軸受121によって回動可能に軸支され、ロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側(図2の右側)は、アッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側(図2の左側)にコラプス移動可能に内嵌している。ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21を一体的に成形して、コラプス移動しない一本のステアリングシャフトにしてもよい。
ロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側は、アッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側に所定の締め代で圧入され、コラプス荷重(収縮時の荷重)が500Nから1KN以上に設定されている。従って、ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21との嵌合部には、回転方向のガタが無く、曲げ剛性、振動剛性が高い。
ステアリングホイール23のテレスコピック位置調整時には、ロアー側ステアリングシャフト22はアッパー側ステアリングシャフト21と共に、ロアーコラム12に対してテレスコピック移動する。そして、二次衝突時に、ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21との間に上記したコラプス荷重が加わると、ロアー側ステアリングシャフト22に対して、アッパー側ステアリングシャフト21が車体前方側にコラプス移動する。
このロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側とアッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側の圧入嵌合部が、第4の衝撃エネルギー吸収機構を構成し、コラプス移動時にこの圧入嵌合部が塑性変形して、衝撃エネルギーを吸収する。なお、ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21との嵌合は圧入に限らず、2つのシャフトに貫通孔をあけて樹脂ピンなどで固定し、2次衝突荷重が入力されるとピンが破断するような構成を取ることもできる。
図2(2)に示すように、ロアーコラム12の車体前方側端面を内側に折り曲げることにより、ロアー側軸受121の外輪121Aは、ロアーコラム12に対して固定されている。また、ロアー側軸受121の内輪121Bには、中空円筒状の摩擦軽減部材123が内嵌されている。摩擦軽減部材123の前後両端は外側に折り曲げられて内輪121Bを挟持しているため、内輪121Bに対して軸方向の移動が阻止されている。
ロアー側ステアリングシャフト22の外周面221は、摩擦軽減部材123の内周面123Aに軸方向にテレスコピック移動可能に内嵌している。摩擦軽減部材123は、摩擦係数の小さいフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、含油樹脂、ポリウレタンゴム等の材質で成形されている。摩擦軽減部材123を特に設けず、ロアー側ステアリングシャフト22の外周面221や内輪121Bの内周面に、グリース等の潤滑剤を塗布してもよい。
従って、ステアリングホイール23のテレスコピック位置調整時には、ロアー側ステアリングシャフト22は摩擦軽減部材123に案内されて、アッパーコラム11、アッパー側ステアリングシャフト21と共に、ロアーコラム12に対して円滑にテレスコピック移動することができる。
図2(1)及び(2)に示すように、ロアー側ステアリングシャフト22には、外周面221の車体後方側に、外周面221よりも大径の段差部(当接部)222が形成され、ロアー側ステアリングシャフト22が車体前方側に移動すると、この段差部222が摩擦軽減部材123の後端面123Bに当接し、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側への移動が阻止される。
図5は、ロアー側ステアリングシャフト22に形成された当接部の変形例を示し、ステアリング装置の車体前方側を示す一部を断面した正面図である。上記実施形態では、ロアー側ステアリングシャフト22が車体前方側のテレスコピック移動端に達すると、当接部としての段差部222が、摩擦軽減部材123の後端面123Bに当接して、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側への移動が阻止される。図5の変形例では、段差部222の代わりに、外周面221に当接部としての止め輪223を固定している。
従って、図5の変形例では、ロアー側ステアリングシャフト22が車体前方側へ移動すると、この止め輪223が摩擦軽減部材123の後端面123Bに当接し、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側への移動が阻止される。
ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21を一本のステアリングシャフトにした場合には、ステアリングシャフトに段差部222や止め輪223を設けず、ロアーコラム12の外周面に拡径部を形成し、アッパーコラム11の車体前方側端部をこの拡径部に当接させてもよい。
図2から図4に示すように、アッパーコラム11は、上部ブラケット7によって車体13に取付けられている。上部ブラケット7の上部には、この上部ブラケット7を車体に取付けるための左右一対のフランジ部71、71が形成されている。上部ブラケット7の左右の側板72、72の内側には、アッパーコラム11の下方に一体的に形成したクランプ部113、113がテレスコピック移動可能に挟持されている。
クランプ部113、113には、軸方向に長いテレスコ用長溝114、114が形成され、側板72、72に形成したチルト用長溝73、73と、テレスコ用長溝114、114に、締付けロッド74が、図3の右側から挿通されている。
図3に示すように、締付けロッド74の右側には、頭部741が形成され、頭部741が右側の側板72の外側面に当接している。締付けロッド74の左側には雄ねじ742が形成され、雄ねじ742にナット75がねじ込まれている。ナット75には操作レバー76が溶接されている。
ロアーコラム12の車体前方側端部には、下部ブラケット8が溶接によって固定され、この下部ブラケット8が、チルト中心軸81を介して車体13に枢動可能に支承されている。下部ブラケット8の変形例として、二次衝突時に、所定の離脱荷重で、下部ブラケット8がチルト中心軸81から車体前方側に離脱するようにしてもよい。
すなわち、この変形例では、後述する上部ブラケット7の車体13からの離脱構造と同様に、剪断ピンで下部ブラケット8に結合されたカプセルを、車体13にボルトで固定する。二次衝突時にこの剪断ピンが剪断されて所定の離脱荷重が発生し、カプセルが車体13に残り、下部ブラケット8が車体13から車体前方側に離脱する。この下部ブラケット8に結合されたカプセルと剪断ピンが、第3の衝撃エネルギー吸収機構を構成し、剪断ピンが剪断されて所定の離脱荷重が発生することによって、衝撃エネルギーを吸収する。
また、他の例として、チルト中心軸81の直径よりも幅が狭く車体後方側が開口した切欠き溝を下部ブラケット8に形成する。二次衝突時には、チルト中心軸81がこの切欠き溝を拡幅することで、所定の離脱荷重が発生し、下部ブラケット8がチルト中心軸81から車体前方側に離脱する。
操作レバー76を揺動すると、ナット75が回転し、締付けロッド74を介して側板72、72を締付け、又は締付けを解除することができ、これによって、アッパーコラム11のクランプ部113、113を、所望のテレスコピック調整位置、及びチルト調整位置で、上部ブラケット7にクランプ・アンクランプすることができる。
この側板72、72の内側でアッパーコラム11のクランプ部113、113を摩擦力で挟持する構造が、第1の衝撃エネルギー吸収機構を構成し、二次衝突時にアッパーコラム11が側板72、72に対してすべる時に、所定のすべり荷重が発生することによって、衝撃エネルギーを吸収する。
アッパーコラム11の下面には、アッパーコラム11の外周面116から内周面111に貫通したスリット115が形成されている。このスリット115があることで、アッパーコラム11がスリット115部分で容易に弾性変形して、アッパーコラム11の内周面111でロアーコラム12の外周面122をクランプしている。
アッパーコラム11を上部ブラケット7に対してアンクランプした後、ステアリングホイール23を握ってアッパーコラム11をロアーコラム12に対して軸方向に摺動し、所望のテレスコピック位置に調整することができる。このテレスコピック位置調整時には、ロアー側ステアリングシャフト22は摩擦軽減部材123に案内されて、アッパーコラム11、アッパー側ステアリングシャフト21と共に、ロアーコラム12に対して円滑にテレスコピック移動する。
このテレスコピック移動時、中間シャフト3の中間インナーシャフト31と中間アウターシャフト32が互いに伸縮して、ロアー側ステアリングシャフト22の回転をステアリングギヤ6に伝達する。また、アッパーコラム11をチルト中心軸81を中心として枢動し、チルト用長溝73、73に沿って締付けロッド74を移動し、所望のチルト位置に調整することができる。
図3から図4に車体13と上部ブラケット7との取付け構造の詳細を示す。この取付け構造は、上部ブラケット7、上部ブラケット7の上部にアッパーコラム11の軸心の左右両側に形成されたフランジ部71、71、フランジ部71、71に形成された切欠き溝711、711、切欠き溝711の左右両側縁部に嵌め込まれたカプセル77、77から構成され、アッパーコラム11の軸心に対して、左右対称構造を有している。
上部ブラケット7及びアッパーコラム11は金属等の導電性材料で構成されており、切欠き溝711、711は、フランジ部71、71の車体後方側に開口している。切欠き溝711、711には、金属(アルミニウム等の軽合金)等の導電性材料で構成されたカプセル77、77が嵌め込まれ、カプセル77、77は、各々4本の剪断ピン771によって、フランジ部71、71に結合されている。また、カプセル77、77は、カプセル77に形成された長溝状のボルト孔772に挿通したボルト773によって、車体13に固定されている。
この上部ブラケット7に結合されたカプセル77と剪断ピン771が、第2の衝撃エネルギー吸収機構を構成し、二次衝突時に上部ブラケット7が車体13から離脱する時に、剪断ピン771が剪断されて所定の離脱荷重が発生することによって、衝撃エネルギーを吸収する。
本発明の実施形態では、中間シャフト3の伸縮荷重をT、所望のテレスコピック調整位置でアッパーコラム11を上部ブラケット7にクランプするクランプ力(アッパーコラム11と側板72との間のすべり荷重)をH、上部ブラケット7の車体13からの離脱荷重をI、アッパー側ステアリングシャフト21に対するロアー側ステアリングシャフト22のコラプス荷重をF、下部ブラケット8の車体13からの離脱荷重をJ、ロアー側軸受121のロアーコラム12からの離脱荷重(抜け荷重)をGとすると、これらの荷重の大きさの大小関係を、G>J>F>I>H>Tに設定している。
ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21を一体的な一本のステアリングシャフトにした場合には、コラプス荷重Fが除外され、荷重の大きさの大小関係は、G>J>I>H>Tとなる。
二次衝突時の動作を、図6の説明図に基づいて説明する。図6(1)は二次衝突前の状態を示す。運転者がステアリングホイ−ル23に衝突し、その衝撃力が、上部ブラケット7にアッパーコラム11をクランプするクランプ力Hよりも大きくなると、アッパーコラム11が側板72に対して滑り出す。そのため、所定のすべり荷重が発生し、第1の衝撃エネルギー吸収機構が作動して、衝撃エネルギーを吸収する。
その結果、アッパーコラム11が、アッパー側ステアリングシャフト21、ロアー側ステアリングシャフト22と共に、摩擦軽減部材123に案内されて、ロアーコラム12に対して車体前方側に移動する。この時、中間シャフト3の中間インナーシャフト31と中間アウターシャフト32が互いに収縮しながら揺動して、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側への移動を円滑に行わせる。
図6(2)のコラプス移動の第1段階に示すように、アッパーコラム11、アッパー側ステアリングシャフト21、ロアー側ステアリングシャフト22が距離S3だけ車体前方側に移動すると、締付けロッド74にテレスコ用長溝114の車体後方側終端が当接する。
締付けロッド74にテレスコ用長溝114の車体後方側終端が当接する結果、上部ブラケット7が車体13から離脱する荷重Iよりも大きい衝撃荷重が第2の衝撃エネルギー吸収機構に入力される。そのため、図6(3)のコラプス移動の第2段階に示すように、上部ブラケット7が第2の衝撃エネルギー吸収機構を構成する剪断ピン771を剪断して車体13から離脱し、衝撃エネルギーを吸収する。その結果、上部ブラケット7は、アッパーコラム11、アッパー側ステアリングシャフト21、ロアー側ステアリングシャフト22と共に、車体前方側にコラプス移動する。
その後、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側の当接部としての段差部222または止め輪223が、摩擦軽減部材123の後端面123Bに当接して、ロアー側ステアリングシャフト22の車体前方側への移動が阻止される。その結果、ロアー側ステアリングシャフト22とアッパー側ステアリングシャフト21との圧入嵌合部(第4の衝撃エネルギー吸収機構)が塑性変形して、二次衝突時の衝撃を吸収する。
このコラプス移動の第2段階では、アッパーコラム11、アッパー側ステアリングシャフト21は、アッパー側ステアリングシャフト21がロアー側ステアリングシャフト22に対して、車体前方側のコラプス移動端に達する距離S4だけ車体前方側に移動する。
このアッパー側ステアリングシャフト21のコラプス移動端は、アッパー側ステアリングシャフト21の車体前方側端面が止め輪223に当接する位置である。また、アッパー側ステアリングシャフト21のコラプス移動端として、アッパー側ステアリングシャフト21の内径の車体後方側の縮径部が、ロアー側ステアリングシャフト22の車体後方側の端部に当接する位置でもよい。
次に、下部ブラケット8に離脱機能がある場合の動作について説明する。図6(4)のコラプス移動の第3段階に示すように、アッパー側ステアリングシャフト21がロアー側ステアリングシャフト22に対して車体前方側のコラプス移動端に達し、下部ブラケット8が車体13から離脱する荷重Jよりも大きい衝撃荷重が入力される。その結果、第3の衝撃エネルギー吸収機構を構成するカプセルの剪断ピンを剪断して、カプセルを車体13に残し、下部ブラケット8がロアーコラム12と共に、車体13から距離S5だけ車体前方側に離脱する。そのため、二次衝突時の衝撃をさらに吸収することができる。
上部ブラケット7と車体13との間、下部ブラケット8と車体13との間に、ワイヤー等のしごき機構を設けることで、上部ブラケット7や下部ブラケット8が車体から離脱する途中においても、二次衝突時の衝撃エネルギーの吸収を行うようにしてもよい。
上記実施形態では、アッパーコラム11がアウターコラム、ロアーコラム12がインナーコラムで構成されているが、アッパーコラム11をインナーコラム、ロアーコラム12をアウターコラムにしてもよい。また、アッパー側ステアリングシャフト21がアウターシャフト、ロアー側ステアリングシャフト22がインナーシャフトで構成されているが、アッパー側ステアリングシャフト21をインナーシャフト、ロアー側ステアリングシャフト22をアウターシャフトにしてもよい。また、実施形態として示したステアリング装置ではチルト調整機構が備えられているが、これを備えない場合のステアリング装置にも本発明は適用可能である。
本発明のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態のステアリング装置を示し、(1)は要部を示す一部を断面にした正面図、(2)は(1)のロアー側軸受の拡大断面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のP矢視図である。 ロアー側ステアリングシャフトに形成された当接部の変形例を示し、ステアリング装置の車体前方側を示す一部を断面した正面図である。 本発明の実施形態のステアリング装置の二次衝突時の動作を示す説明図である。 従来のステアリング装置の一例を示し、二次衝突時の動作を示す説明図である。 従来のステアリング装置の他の例を示し、二次衝突時の動作を示す説明図である。
符号の説明
1 コラム
11 アッパーコラム
111 内周面
112 アッパー側軸受
113 クランプ部
114 テレスコ用長溝
115 スリット
116 外周面
12 ロアーコラム
121 ロアー側軸受
121A 外輪
121B 内輪
122 外周面
123 摩擦軽減部材
123A 内周面
123B 後端面
13 車体
2 ステアリングシャフト
21 アッパー側ステアリングシャフト
22 ロアー側ステアリングシャフト
221 外周面
222 段差部
223 止め輪
23 ステアリングホイール
3 中間シャフト
31 中間インナーシャフト
32 中間アウターシャフト
41 自在継手
42 自在継手
5 エクステンションシャフト
6 ステアリングギヤ
61 タイロッド
7 上部ブラケット
71 フランジ部
711 切欠き溝
72 側板
73 チルト用長溝
74 締付けロッド
741 頭部
742 雄ねじ
75 ナット
76 操作レバー
77 カプセル
771 剪断ピン
772 ボルト孔
773 ボルト
8 下部ブラケット
81 チルト中心軸

Claims (15)

  1. 車体に取付け可能であって、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な上部ブラケット、
    上記上部ブラケットにテレスコピック位置調整可能に取付けられたアッパーコラム、
    所望のテレスコピック調整位置で上記アッパーコラムを上記上部ブラケットにクランプするとともに、二次衝突時にはクランプ力に抗して上記アッパーコラムが車体前方側に移動することによって衝撃エネルギーを吸収する第1の衝撃エネルギー吸収機構をなすクランプ装置、
    上記第1の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記上部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第2の衝撃エネルギー吸収機構、
    上記アッパーコラムのアッパー側軸受に回転自在に軸承され、車体後方側にステアリングホイールを装着可能なステアリングシャフト、
    車体に取付け可能で二次衝突時に車体前方側に離脱可能な下部ブラケットに固定されたロアーコラム、
    上記ロアーコラムに回転自在かつテレスコピック移動可能に上記ステアリングシャフトを軸承するロアー側軸受、
    上記第2の衝撃エネルギー吸収機構の作動により、上記アッパーコラム、上記ステアリングシャフト、及び、上記上部ブラケットが一体となって車体前方側に所定距離移動した時、これらのいずれかが当接することによって、上記下部ブラケットが車体から離脱する時に、更に衝撃エネルギーを吸収する第3の衝撃エネルギー吸収機構を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記クランプ装置のクランプ力よりも大きく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項2に記載されたステアリング装置において、
    上記下部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重よりも大きく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載されたステアリング装置において、
    上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重は、上記下部ブラケットの車体からの離脱荷重よりも大きく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間には、ステアリングシャフトとロアー側軸受の内輪との間の摩擦を軽減する摩擦軽減部材が介在していること
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 車体に取付け可能であって、二次衝突時に車体前方側に離脱可能な上部ブラケット、
    上記上部ブラケットにテレスコピック位置調整可能に取付けられたアッパーコラム、
    所望のテレスコピック調整位置で上記アッパーコラムを上記上部ブラケットにクランプするとともに、二次衝突時にはクランプ力に抗して上記アッパーコラムが車体前方側に移動することによって衝撃エネルギーを吸収する第1の衝撃エネルギー吸収機構をなすクランプ装置、
    上記第1の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記上部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第2の衝撃エネルギー吸収機構、
    上記アッパーコラムのアッパー側軸受に回転自在に軸承され、車体後方側にステアリングホイールを装着可能なアッパー側ステアリングシャフト、
    車体に取付け可能な下部ブラケットに固定されたロアーコラム、
    上記アッパー側ステアリングシャフトに対してコラプス移動可能で、回転トルクを伝達可能に嵌合するロアー側ステアリングシャフト、
    上記ロアーコラムに回転自在かつテレスコピック移動可能に上記ロアー側ステアリングシャフトを軸承するロアー側軸受、
    上記第2の衝撃エネルギー吸収機構の作動により、上記アッパーコラム、上記アッパー側ステアリングシャフト、上記ロアー側ステアリングシャフト、及び、上記上部ブラケットが一体となって車体前方側に所定距離移動した時、上記ロアー側ステアリングシャフトが上記ロアー側軸受に当接することによって、上記アッパー側ステアリングシャフトがロアー側ステアリングシャフトに対してコラプス移動する時に、更に衝撃エネルギーを吸収する第4の衝撃エネルギー吸収機構を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項6に記載されたステアリング装置において、
    上記ロアー側ステアリングシャフトのロアー側に自在継手を介して連結され、互いに軸方向に相対的に伸縮可能で、ステアリングギヤに回転トルクを伝達可能な中間インナーシャフトと中間アウターシャフトで構成された中間シャフトを備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項7記載されたステアリング装置において、
    上記中間シャフトの伸縮荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  9. 請求項8に記載されたステアリング装置において、
    上記クランプ装置のクランプ力は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  10. 請求項9に記載されたステアリング装置において、
    上記上部ブラケットの車体からの離脱荷重は、上記クランプ装置のクランプ力よりも大きく、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも小さく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  11. 請求項10に記載されたステアリング装置において、
    上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも大きく設定されていること
    を特徴とするステアリング装置。
  12. 請求項6に記載されたステアリング装置において、
    上記下部ブラケットは車体前方側に離脱可能に取付けられ、その離脱荷重は、上記アッパー側ステアリングシャフトに対するロアー側ステアリングシャフトのコラプス荷重よりも大きく、上記ロアー側軸受のロアーコラムからの離脱荷重よりも小さく設定され、
    上記第4の衝撃エネルギー吸収機構が作動してその移動端に達することによって、上記下部ブラケットが車体から離脱する時に更に衝撃エネルギーを吸収する第3の衝撃エネルギー吸収機構を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  13. 請求項6から請求項12までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記ロアー側ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間には、上記ロアー側ステアリングシャフトと上記ロアー側軸受の内輪との間の摩擦を軽減する摩擦軽減部材が介在していること
    を特徴とするステアリング装置。
  14. 請求項1または請求項6のいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記下部ブラケットはチルト中心軸に枢動可能に支承され、上記アッパーコラムは上記上部ブラケットにチルト位置調整可能に取付けられていること
    を特徴とするステアリング装置。
  15. 請求項5または請求項13のいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記摩擦軽減部材の材質は、
    フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、含油樹脂、ポリウレタンゴム、グリースのうちのいずれかであること
    を特徴とするステアリング装置。
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