4_メチル _ 1 _ペンテン系重合体を含む積層体およびこれからなる離型 フィルム 技術分野
[0001] 本発明は、 4—メチル—1—ペンテン系重合体を含む積層体およびこれからなる離 型フィルムに関する。より詳しくは、フィルムまたはシート状の積層物を加熱およびカロ 圧成形する際に使用される離型フィルム用積層体に関するものであり、特に、フレキ シブルプリント基板を製造する際に、電気回路 (銅箔)面を保護する保護層である力 バーレイフイルムを接着剤によって加熱および加圧して接着する際に使用される離 型フィルムとして使用される、適度のクッション性とすぐれた離型性を兼備した積層体 およびこの積層体力もなるフレキシブルプリント基板製造用離型フィルムに関する。 背景技術
[0002] フレキシブルプリント基板 (以下、「FPC」と言う)を製造する場合に、電気回路を形 成した基板上にカバーレイ層が設けられていることはよく知られている。この力バーレ ィ層は、プリントが基板の片面だけに形成されている片面型の場合にあっては片面 のみに、またプリントが基板の両面あるいは多層に互って設けられて 、る場合にあつ ては両面に、それぞれ熱硬化型の接着剤を用いて加熱および加圧することによって カバーレイ層を接着するものである。
[0003] 電気回路を形成した基板とカバーレイ層との接着は、熱硬化型の接着剤を用いて 、電気回路を形成した基板とカバーレイ層とを金属板に挟んで加熱および加圧して 行われるが、カバーレイ層と金属板とが加熱および加圧する際に接着してしまう事態 を避けるために、その中間に、ポリテトラフルォロエチレン、テトラフルォロエチレン へキサフルォロプロピレン共重合体、およびポリフッ化ビュルなどのフッ素系フィルム やポリメチルペンテンフィルムなどの離型フィルムが使用されて 、る。
[0004] また、 FPCにおいては、他の部品との電気的接続のための端子部分には力バーレ ィ層の被覆を行わず、接続部分の電気回路が露出した状態となっているものである 1S 露出部分以外をカバーレイ層によって被覆する場合、カバーレイ層に塗布された
接着剤が、電気回路を形成した基板にカバーレイ層を接着する際の加熱および加圧 によって溶融し、しばしば、この露出部分の電気回路表面上に流出し、電気回路表 面を接着剤の層で覆ってしまい、その後の電気的接続不良を引き起こすという現象 がある。
[0005] この様な問題を解決するため、 FPCを製造する際に使用される離型フィルムには、 良好な離型性、カバーレイ層や FPC表面の凸凹に追従することで、カバーレイ層の 端面力も接着剤が電気回路上に流れ出すのを防止する、いわゆるクッション性が求 められている。
特許文献 1には、軟質ポリオレフインの層を中間層とし、その内外両面に結晶性ポリメ チルペンテンの層を形成する離型フィルムが開示されている。
[0006] また特許文献 2には、表面層がポリ 4ーメチルー 1 ペンテンであり、接着層である エチレン 'プロピレンゴムを介して、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン 'アクリル酸 エステル共重合体、エチレン 'メタクリル酸エステル共重合体またはエチレン酢酸ビ- ル共重合体等の榭脂を積層した多層フィルムが開示されている。し力しながら、これ らの離型フィルムおよび多層フィルムでは、軟質ポリオレフインの層であるポリェチレ ンゃポリプロピレンの融点が低 、ため、 FPC製造時に離型フィルムとしてカバーレイ 層の上に重ねて加熱および加圧したときに、離型フィルムおよび多層フィルムの端部 力 軟質ポリオレフインであるポリエチレンやポリプロピレンがはみ出して電気回路を 形成した基板面や、加熱および加圧に使用する金属板に付着してしまい、 FPCの製 品歩留まりの低下や作業効率の低下の問題がある。また特許文献 1の離型フィルム は接着層を有さないため、軟質ポリオレフイン層のはみ出しはさらに生じやすぐ特許 文献 2で接着層に使用されるエチレン 'プロピレンゴムは、溶融粘度が表面層のポリ 4 ーメチルー 1 ペンテンに比べてかなり高いため、多層フィルムの厚薄精度が悪ぐ 生産性が低下する問題がある。
[0007] また特許文献 3には、表面側からポリ 4—メチル— 1 ペンテン榭脂層、接着性榭 脂層、耐熱性榭脂層の順に積層された 3層フィルム、または耐熱性榭脂層を中心とし て、その両側に接着性榭脂層およびポリ 4—メチル— 1 ペンテン榭脂層を積層した 5層フィルムである離型フィルムが開示されている。しかしながら、この離型フィルムで
は、耐熱性榭脂層に使用される榭脂が、 4. 6 (kg/cm2)荷重下で測定される熱変形 温度が 130°C以上、かつ温度 140°Cにおける降伏点応力が 100 (kg/cm2)以上を 示す極めて熱変形しにくく高硬度の榭脂であるために、 FPCの製造に際して、電気 回路を形成した基板、カバーレイフイルム、離型フィルムの順に重ねて加熱およびカロ 圧するときに、離型フィルムが電気回路を形成した基板の凹凸に追従することができ ず、電気回路を形成した基板とカバーレイフイルムとの間の接着剤が FPCの回路面 上に流れ出してしまう問題がある。
[0008] また特許文献 4には、外層が 4—メチルー 1 ペンテン系重合体榭脂であり、内層 が特定のポリオレフイン系榭脂で、該内層の上下に該外層を有する多層榭脂であつ て、内層がはみ出さないように、内層の周囲を外層である 4ーメチルー 1 ペンテン 系重合体榭脂で被覆したプリント基板製造用の離型フィルムが開示されている。通常 FPCの幅は FPCの種類によって異なり、そのため積層体を裁断することで、 FPCの 幅に合った離型フィルムが使用される。し力しながら、多種多様な幅の FPCの幅に合 わせて、内層を外層で被覆することは現実的にかなり難しぐ工程が複雑となり生産 性を著しく損なう。さらに製造方法としてインフレーション成形法が提案されているが、 離型フィルムの幅に合わせてサーキユラ一ダイの大きさや、膨比を変更する必要があ り、また各層の厚みが均一になりにくいため、 FPC製造に際して加熱および加圧プレ スした際に離型フィルム表面にシヮが発生し、シヮが発生した部分で電気回路を形 成した基板面の凹凸に離型フィルムが十分追従できず空隙が生じたり、またシヮが F PCに転写されるため、十分満足できる外観を有する FPCが得られない問題がある。
[0009] また特許文献 5には、 4—メチル一 1 ペンテン系重合体力もなる榭脂層と接着剤 層と 4—メチル—1—ペンテン系重合体以外の熱可塑性榭脂からなる積層体が開示 されている。し力しながら、使用されている 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体以外の 熱可塑性榭脂は、ポリエステルやポリアミド等の含酸素系熱可塑性榭脂、およびポリ エチレン、ポリプロピレン、ポリ 1ーブテン等のォレフィン系榭脂であり、含酸素系熱可 塑性榭脂の場合、特許文献 3と同様に、積層体が電気回路を形成した基板の凹凸に 十分に追従することができず、電気回路を形成した基板とカバーレイフイルムとの間 の接着剤が FPCの回路面上に流れ出してしまう問題がある。一方、ォレフィン系重合
体榭脂である場合には、特許文献 2と同様に離型フィルムとして使用する場合、積層 体の端部からォレフィン系重合体がはみ出して FPCや加圧に用 、る熱板に付着して しまい、やはり FPCの製品歩留まりの低下や作業効率の低下の点で問題がある。 特許文献 1 :特開平 2— 175247号公報
特許文献 2:特開平 4— 286640号公報
特許文献 3 :特開 2000— 218752号公報
特許文献 4:特開 2000— 263724号公報
特許文献 5 :特開 2002— 179863号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0010] 本発明は、熱硬化型の接着剤を介して、電気回路を形成した基板、カバーレイフィ ルムおよび離型フィルムとを金属板に挟んで加熱および加圧する FPCの製造におい て、離型性が良好であり、離型フィルムの中間層であるクッション層を形成する榭脂 のはみ出しが極めて少なぐ且つ電気回路を形成した基板の表面の形状に追従して 良好に変形することで、電気回路を形成した基板とカバーレイフイルムとの間の接着 剤がはみ出すことを防止できる、優れたクッション性を有する積層体、該積層体から なる離型フィルムおよびフレキシブルプリント基板製造用離型フィルムを提供するもの である。
課題を解決するための手段
[0011] 本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、少なくとも 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体を含む表面層 (A)、特定の接着層(B)および、特定の耐熱性 榭脂および軟質榭脂を含むクッション層 (C)を含み、該表面層 (A)とクッション層 (C) との間に特定の接着層 (B)を有する積層体によって、上記課題が解決できることを見 出し、本発明を完成した。
[0012] すなわち本発明は、
[1]少なくとも表面層 (A)、接着層(B)およびクッション層(C)を含み、該表面層 (A) とクッション層 (C)との間に接着層(B)を有する積層体であって、該表面層 (A)が、 4 —メチル— 1 ペンテン系重合体を 80〜100質量0 /0含み、且つ該クッション層(C)
が融点 190°C以上の耐熱性榭脂 (cl)および融点 170°C以下の軟質榭脂 (c2)を含 む積層体である。
[2]前記 [1]に記載の積層体において、接着層(B)が、 4ーメチルー 1 ペンテン系 重合体 (bl) 20〜50質量%および炭素原子数 2〜4のォレフインを含む重合体 (b2) 50〜80質量%を含み、かつ荷重 2. 16kg,温度 230°Cで測定されるメルトフローレ 一 HMFR1)が 0. 4gZlO分未満であり、クッション層(C)が、融点 190〜250°Cの 耐熱性榭脂 (cl) 10〜50質量%および、融点 70〜170°Cの軟質榭脂(c2) 50-90 質量%を含み、かつ荷重 2. 16kg,温度 230°Cで測定されるメルトフローレート(MF R1)が。. 4〜: LOgZlO分である。
[3]前記 [1]または [2]に記載の積層体において、接着層(B)が、 4—メチル 1— ペンテン系重合体(bl) 20〜50質量%、エチレン 'ブテン共重合体(b2— 1) 1〜40 質量%ぉよび、 1—ブテン系重合体 (b2— 2) 30〜60質量%を含む。
[4]前記 [1]〜[3]に記載の積層体において、クッション層 (C)の耐熱性榭脂 (cl)が 、 4—メチル— 1 ペンテン系重合体およびポリアミド榭脂から選ばれる少なくとも 1種 であり、軟質榭脂 (c2)が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度 ポリエチレン、プロピレンのホモ重合体、エチレン 'プロピレン共重合体、エチレン.プ ロピレン'ブテン共重合体、ブテンのホモ重合体、エチレン'ブテン共重合体、プロピ レン'ブテン共重合体および、それらの無水マレイン酸変性重合体力 選ばれる少な くとも 1種である。
[5]前記 [1]〜[4]に記載の積層体において、表面層(A)力 4—メチル—1—ペン テンの単独重合体または、 4—メチルー 1 ペンテンと 4—メチルー 1 ペンテン以外 の炭素原子数 2〜20のォレフインとの共重合体を含む。
[6]前記 [1]〜[5]に記載の積層体において、積層体の少なくとも一方の最外層が 表面層(A)であって、該表面層(A)の厚みが、積層体全体の厚みの 5〜50%である
[7]前記 [1]〜 [6]に記載の積層体にぉ 、て、加熱および加圧処理前の積層体の表 面層(A)とクッション層 (C)との間の、 JIS K6854に準拠して測定して得られる接着 強度が、 l〜20NZl5mmである。
[8]前記 [1]〜[7]に記載の積層体において、積層体の少なくとも一方の最外層が 表面層(A)であって、該表面層(A)の面粗度 Ryが 0. 01-20 μ mである。
[9]前記 [1]〜[8]に記載の積層体において、各層が共押出法によって成形された ものである。
[10]前記 [1]〜 [9]の 、ずれかに記載の積層体からなる離型フィルムおよびフレキ シブルプリント基板製造用離型フィルムである。
発明の効果
[0013] 本発明の積層体は、表面層(A)に 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体を含むことで 耐熱性と離型性に優れる。またクッション層 (C)は FPC製造の際の加熱および加圧 に際して、優れた柔軟性を有することから、電気回路を形成した基板の表面の形状 に追従して良好に変形して、電気回路を形成した基板面とカバーレイ層との間の接 着剤の流出を防止できる。また、特定の接着層 (B)並びに耐熱性榭脂 (cl)および軟 質榭脂(c2)を有する特定組成のクッション層 (C)は、加熱および加圧時のはみ出し が少なぐクッション層(C)が、電気回路を形成した基板面や加熱および加圧に使用 する金属板に付着することによる、 FPCの製品歩留まりの低下や作業性の低下等の 問題を生じることなく、 FPC製造用の離型フィルムとして好適に使用できる。
[0014] さらに、 Tダイ装置による押出成形で良好な表面粗度と厚薄精度で、幅広のフィル ムを容易に製造できることから、生産性の効率が良ぐ工業的価値は極めて高い。 発明を実施するための最良の形態
[0015] 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも表面層 (A)、接着層(B)およびクッション層 (C)を含み、該表 面層 (A)とクッション層 (C)との間に接着層(B)とを有する積層体であって、該表面 層(A)力 4—メチル— 1 ペンテン系重合体を 80〜: LOO質量%含み、且つ該クッシ ヨン層 (C)が融点 190°C以上の耐熱性榭脂 (cl)および融点 170°C以下の軟質榭脂 (c2)を含む積層体である。
[0016] すなわち、本発明に係る積層体は、基本的には表面側から 4ーメチルー 1 ペンテ ン系重合体力 なる表面層 (A)、接着層(B)、クッション層 (C)の順に積層され一体 化された少なくとも 3層の構造を有している。たとえば、表面側から 4ーメチルー 1ーぺ
ンテン系重合体力もなる表面層 (A)、接着層(B)、クッション層 (C)、接着層(B)、 4 —メチル— 1—ペンテン系重合体カゝらなる表面層(A)の順に積層され一体化された 5層の構造を有する積層体は、離型フィルム、特に FPC製造用離型フィルムとして好 ましく用いられる。
[表面層 (A) ]
本発明の表面層(A)は、 4—メチル—1—ペンテン系重合体を 80〜: L 00質量%含 む榭脂であればよぐ 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体以外にポリテトラフルォロェ チレンなどのフッ素系榭脂、ポリフエ-レンスルフイド、ポリエステル等を含んでも良い
[0017] 本発明の表面層(A)で使用される 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体は、 4ーメチ ルー 1 ペンテンの単独重合体または、 4ーメチルー 1 ペンテンと 4ーメチルー 1 ペンテン以外の炭素原子数 2〜20のォレフィンや鎖状ジェンとの共重合体であるこ とが剛性および弾性率が良好であることから好ま 、。炭素原子数 2〜20のォレフィ ンとしては、例えばエチレン、プロピレン、 1ーブテン、 1一へキセン、 1 オタテン、 1 —デセン、 1—ドデセン、 1—テトラデセン、 1—へキサデセン、 1—ォクタデセン等が 挙げられ、特に剛性および弾性率が良好であることから、 1ーデセンが好ましい。
[0018] また、このような 4—メチル 1—ペンテン系重合体としては、 4—メチル 1—ペン テンに由来する構成単位を 80質量%以上、好ましくは 90〜99. 9質量%、さらに好 ましくは 95〜99質量%含み、 4—メチル 1—ペンテン以外の炭素原子数 2〜20の ォレフィンに由来する構成単位を 20質量%以下、好ましくは 0. 1〜10質量0 /0、より 好ましくは 1〜8質量%、さらに好ましくは 1〜5質量%含む、 4ーメチルー 1 ペンテ ンを主体とした共重合体が好ましい。このように 4—メチル—1—ペンテンに由来する 構成単位が 80質量%以上含まれると、表面層 (A)の弾性率を高くできることから好ま しい。
[0019] また、このような 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体は、従来公知の方法で製造する ことができ、重合触媒や重合方法にも特に制約はなぐ例えば触媒としては、チーグ ラー型触媒 (担持または非担持ハロゲン含有チタンィ匕合物とアルミニウム化合物の組 み合わせに基づくもの)、フィリップス型触媒 (担持酸ィ匕クロムに基づくもの)、力ミンス
キー型触媒 (担持または非担持メタ口セン型化合物と有機アルミニウム化合物、特に アルモキサンとの組み合わせに基づくもの)等が挙げられる。重合方法としては、これ らの触媒の存在下でのスラリー重合法、気相流動床重合法、溶液重合法、あるいは 圧力が 20MPa以上、重合温度が 100°C以上での高圧バルタ重合法等の公知の重 合方法が挙げられる。
[0020] 具体的には、特開昭 61— 113604号公報、特開 2003— 105022号公報に記載さ れているように触媒の存在下に、 4—メチル 1—ペンテンを単独で、或いは 4—メチ ルー 1 ペンテンとそれ以外の炭素原子数 2〜20のォレフィンとを共重合することで 4—メチル 1—ペンテン系重合体を得ることができる。
[0021] このような 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体の ASTM D1238に準じ、荷重 5. Ok g、温度 260°Cの条件で測定したメルトフローレート(MFR2)の値は、 0. 5〜200gZ 10分、好ましくは l〜150gZl〇分、さらに 10〜: L00g/10分の範囲にあることが好 ましい。 MFR2が上記の 0. 5gZlO分〜 200gZlO分の範囲内であると良好な成形 性と十分な機械的強度を得ることができる。
[0022] なお、 MFR2の値、即ち重合体の分子量は、重合に際し重合系内に供給する水素 の量や重合温度の設定等の、公知の方法により制御することができる。
また、 4—メチルー 1 ペンテン系重合体には、本発明の目的を損わない範囲で、 耐熱安定剤、耐候安定剤、発鲭防止剤、耐銅害安定剤、帯電防止剤等のポリオレフ インに配合されるそれ自体公知の各種添加剤を配合することができる。
[0023] また、上記の 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体は、表面層(A)に 80〜: L00質量 %、好ましくは 90〜: L00質量%、さらに 100質量%の割合で含まれることが好ましい
[接着層 (B) ]
本発明の接着剤 (B)は、 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体 (bl) 20〜50質量% および、炭素原子数 2〜4のォレフインを含む重合体 (b2) 50〜80質量%、好ましく は 4—メチル 1—ペンテン系重合体 (bl) 30〜50質量%および、炭素原子数 2〜4 のォレフイン系重合体 (b2) 50〜70質量%を含む榭脂組成物である。
[0024] また、 ASTM D1238に準じ、荷重 2. 16kg、温度 230°Cで測定される接着層 (B)
のメルトフローレート(MFR1)の値が 0. 4gZlO分未満、好ましくは 0. 01〜0. 3gZ 10分、さらに好ましくは 0. 05〜0. 3gZlO分であることが好ましい。 FPC製造時の 加熱および加圧操作時の温度に比較的近 、、温度 230°Cにおける MFR1の値が上 記範囲内にあると、 FPC製造時の加圧および加熱時に、クッション層(C)のはみ出し を低減することができる。
[0025] また、このような特定の接着層 (B)を使用することによって、一般に他榭脂との接着 性が弱い 4—メチル—1—ペンテン系重合体を含む表面層(A)は、クッション層 (C)と 十分な接着強度を得ることができる。
[0026] さらに本発明の接着層(B)としては、 4—メチル 1—ペンテン系重合体 (b 1) 20 〜50質量0 /0、炭素原子数 2〜4のォレフイン系重合体(b2)として、エチレン'ブテン 共重合体 (b2— 1) 1〜40質量%ぉよび、 1ーブテン系重合体 (b2— 2) 30〜60質量 %を含む榭脂組成物であることが好ましぐさらに 4ーメチルー 1 ペンテン系重合 体(bl) 30〜50質量%、エチレン.ブテン共重合体(b2— 1) 10〜30質量%および、 1ーブテン系重合体 (b2— 2) 40〜60質量%を含む榭脂組成物であることがより好ま しい。
[0027] また、本発明の特性を損なわない範囲であれば、上記 (bl)、(b2— 1)および (b2
2)以外の他の熱可塑性榭脂を含んでもよいが、接着層(B)中の、他の熱可塑性 樹脂、 (bl)、(b2— 1)および (b2— 2)の合計量に対して、(bl)、(b2— 1)および (b 2— 2)の合計量が 80〜: LOO質量%、さらに 90〜: L00質量%であることが好ましい。
[0028] また、耐熱安定剤、耐候安定剤、発鲭防止剤、耐銅害安定剤、帯電防止剤等ポリ ォレフィンに配合されるそれ自体公知の各種添加剤を含んでいても良ぐこれらの榭 脂および安定剤等の添加剤の混合方法としては、ドライブレンドや押出機による溶融 ブレンドなどの公知の方法を挙げることができる。
[0029] また、表面層 (A)とクッション層 (C)とを接着層(B)を介して積層して得られる積層 体の、加熱および加圧処理前の表面層(A)とクッション層 (C)との間の接着強度は、 例えば、 3種 5層 Tダイ装置を用いて得られる、表面層(A)Z接着層(B)Zクッション 層(C)Z接着層(B)Z表面層(A)の 5層力もなる積層体から、長さ 150mm、幅 15m mのサンプルを切り出し、 JIS K6854に準拠してサンプルの長手方向の一方の端
面から、片側の表面層 (A)を少し剥離して、該剥離した表面層 (A)および、剥離した 表面層(A)以外の、積層体の残りの部分をそれぞれクランプで挟み、温度 23°C、剥 離角度 180度、剥離速度 300mmZ分、剥離幅 15mmの条件で T字型剥離試験を 行うことで測定することができる。
[0030] 加熱および加圧処理前の表面層(A)とクッション層 (C)との間の接着強度は、 1〜 20NZl5mm、好ましくは 1〜: LONZl5mm、さらに好ましくは 2〜8NZl5mm、特 に 4〜8NZl5mmであることが好ましぐ積層体の表面層(A)とクッション層(C)との 間の接着強度が上記範囲内であると、 FPC製造時の加圧および加熱時に、クッショ ン層(C)のはみ出しを低減することができる。
[0031] さらに本発明の積層体は、これを FPC製造時の離型フィルムとして使用する際の加 熱および加圧処理条件に近い、例えば、温度 180°C、圧力 5MPaで 30分間の加熱 および加圧処理を行った後、冷却して得られる加熱および加圧処理後の積層体の、 表面層(A)とクッション層 (C)との間の JIS K6854に準拠して測定して得られる接着 強度が、 1〜: LONZl5mm、好ましくは l〜5NZl5mm、さらに 2〜4NZl5mmで あることが好ましい。
[0032] 加熱および加圧処理後の表面層(A)とクッション層 (C)との間の接着強度が上記 範囲内であると、加熱および加圧処理によるカバーレイ層の接着処理後に、カバー レイ層から離型フィルムを剥離する際に、離型フィルムが破れる等してカバーレイ層 の表面に残ることを防ぐことができる。
(4ーメチルー 1 ペンテン系重合体 (bl) )
本発明の接着層(B)に使用される 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体 (bl)として は、表面層(A)に使用される 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体と、同じものを好適 に使用することができる。
(炭素原子数 2〜4のォレフインを含む重合体 (b2) )
本発明の接着層(B)に使用される炭素原子数 2〜4のォレフインを含む重合体 (b2 )は、炭素原子数 2〜3のォレフインを含む重合体であればよぐ該ォレフインの単独 重合体または共重合体であってもよ 、。このような炭素原子数 2〜4のォレフインを含 む重合体 (b2)としては、以下のエチレン'ブテン共重合体 (b2— 1)および 1ーブテン
系重合体 (b2— 2)であることが好ま 、。
(エチレン ·ブテン共重合体 (b2— 1) )
本発明の接着層(B)に使用されるエチレン'ブテン共重合体 (b2— 1)は、 1—ブテ ン含有量が 10〜50質量%、好ましくは 15〜45質量%であるランダム共重合体であ ることが好ましい。エチレンとの共重合で用いられるブテンとしては、たとえば 1—ブテ ン、イソブテン、 2—ブテンなどが挙げられる。中でも、 1ーブテン、イソブテンが好まし い。これらのブテンは、 1種単独、あるいは 2種以上を組み合わせて用いることができ る。
[0033] また、エチレン'ブテン共重合体 (b2— 1)の上記組成は、 13C—NMR法により測定 することができる。また、エチレン'ブテン共重合体(b2— 1)の ASTM D1238に準じ 、荷重 2. 16kg,温度 230°Cの条件で測定したメルトフローレート(MFR1)の値は、 0 . 1〜: LOOgZlO分、好ましくは l〜50gZlO分、さらに好ましくは 1〜: L0g/10分で ある。このようなエチレン'ブテン共重合体は公知の方法で各単量体を重合して得る ことができ、 MFR1の値、即ち重合体の分子量は、重合に際し重合系内に供給する 水素の量や重合温度の設定等の、公知の方法により制御することができる。また市場 からも容易に入手することができ、例えば三井ィ匕学 (株)製、商品名;タフマー Aタイプ 、住友化学 (株)製、商品名; EBM等を挙げることもできる。
[0034] 榭脂組成および MFR1の値が上記範囲内にあるエチレン 'ブテン共重合体 (b2— 1 )を用いることにより、 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体 (bl)および後述の 1ーブテ ン系重合体 (b2— 2)との混合性がよくなり、表面層(A)およびクッション層 (C)に対し て、高 、接着性能を有する接着層 (B)を得ることができる。
[0035] (1ーブテン系重合体 (b 2— 2) )
本発明の接着層(B)に使用される 1ーブテン系重合体 (b2— 2)は、 1ーブテン含有 量が 60〜: L00質量%、好ましくは 80〜: L00質量%である、 1ーブテン単独重合体ま たは 1—ブテンと 1—ブテン以外のォレフィンとからなる共重合体であることが好まし い。
[0036] 1ーブテンとの共重合で用いられる 1ーブテン以外のォレフィンとしては、例えば、 エチレン、プロピレン、 1—へキセン、 1—オタテン、 1—デセン、 1—テトラデセン、 1 -
ォクタデセン等の炭素原子数 2、 3、および 5〜20のォレフィンなどが挙げられる。中 でも、エチレンとプロピレンが好ましい。これらのォレフィンは、 1種単独、あるいは 2種 以上組み合わせて用いられる。
[0037] 1ーブテン系重合体 (b2— 2)の上記組成は、 13C—NMR法により測定することがで きる。また、 1—ブテン系重合体(b2— 2)の ASTM D1238に準じ、荷重 2. 16kg, 温度 230°Cの条件で測定したメルトフローレート(MFR1)の値は、 0. l〜50gZl〇 分、好ましくは 0. 1〜: LOgZlO分、さらに好ましくは 0. l〜2gZl〇分である。このよう な 1ーブテン系重合体は公知の方法で各単量体を重合して得ることができ、 MFR1の 値、即ち重合体の分子量は、重合に際し重合系内に供給する水素の量や重合温度 の設定等の、公知の方法により制御することができる。また市場からも容易に入手す ることができ、例えば三井ィ匕学 (株)製、商品名;タフマー BL等を挙げることもできる。
[0038] 榭脂組成および MFR1の値が上記範囲内にある 1ーブテン系重合体 (b2— 2)を用 V、ることにより、 4 メチル 1 ペンテン系重合体 (b 1)およびエチレン'ブテン共重 合体 (b2— 1)との混合性がよくなり、表面層(A)およびクッション層 (C)に対して、高 V、接着性能を有する接着層 (B)を得ることができる。
[0039] [クッション層(C) ]
本発明のクッション層 (C)は、融点が 190°C以上である耐熱性榭脂 (cl)および融 点が 170°C以下である軟質榭脂 (c2)を含むものであれば良ぐ本発明の目的を損 なわない範囲で、融点が 170°Cを超えて、 190°C未満である熱可塑性榭脂並びに、 耐熱安定剤、耐候安定剤、発鲭防止剤、耐銅害安定剤および、帯電防止剤等のポリ ォレフィンに配合されるそれ自体公知の各種添加剤を含むことができる。
[0040] これらの榭脂および安定剤等の添加剤の混合方法としては、ドライブレンドや押出 機による溶融ブレンドなどの公知の方法を挙げることができる。
また本発明のクッション層 (C)は、融点が 190°C以上である耐熱性榭脂 (cl)を 10 〜50質量%、好ましくは 10〜45質量%、さらに 15〜40質量%の割合で含むことが 好ましい。また融点が 170°C以下である軟質榭脂(c2)を 50〜90質量%、好ましくは 55〜90質量0 /0、さらに 60〜85質量%の範囲で含むことが好ましい。
[0041] また、 ASTM D1238に準じ、荷重 2. 16kg、温度 230。Cで測定されるクッション
層(C)のメルトフローレート(MFR1)の値が 0. 4〜: LOgZlO分、好ましくは 0. 4〜9g ZlO分、より好ましくは 0. 4〜5gZlO分、さらに好ましくは 0. 5〜4gZlO分、特に 好ましくは 0. 5〜3gZlO分であることが好ましい。
[0042] 上記、特定の融点範囲を持つ耐熱性榭脂 (cl)および軟質榭脂 (c2)を上記の組 成範囲で含み、上記 MFR1の範囲にあるクッション層(C)を有する積層体を FPC製 造時に離型フィルムとして使用することで、良好なクッション性が得られて接着剤のは み出しを防止できるとともに、クッション層自体のはみ出しも防止することができる。 (耐熱性樹脂 (cl) )
本発明のクッション層(C)で使用される融点が 190°C以上である耐熱性榭脂 (cl) は、融点が 190°C以上、好ましくは 190〜250°C、さらに好ましくは 200〜250°Cの 榭脂である。融点が 190°C以上であると、 FPC製造時の加熱および加圧の際に榭脂 が溶けることがなぐクッション層のはみ出しを低減することができる。また、融点が 25 0°C以下であると、押出機による溶融混練によって、耐熱性榭脂 (cl)と融点が 170°C 以下である軟質榭脂 (c2)との、良好な分散性を有する組成物を得ることができる。
[0043] また、耐熱性榭脂 (cl)の ASTM D1238に準じ、荷重 5kg、温度 260°Cで測定さ れるメルトフローレート(MFR2)の値が 0. 5〜200gZlO分、好ましくは l〜150gZl 0分、より好ましくは 10〜: LOOgZlO分であることが好ましい。
[0044] 上記の条件を満たす耐熱性榭脂 (cl)として、具体的には、前述の表面層 (A)に使 用される 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ ブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリアミド 6、ポリアミド一 6, 6、ポ リアミド 11、ポリアミド 12等のポリアミドを例示できる。これらの榭脂は巿場カも容易に 入手することができ、例えば三菱エンプラ (株)製、商品名;ノバミツド、東レ (株)製、 商品名;ァミラン等を挙げることができる。また、これらの融点が 190°C以上である榭 脂は単独で使用しても、 2種以上を組合わせて使用しても良い。これらの中では、接 着層(B)との良好な接着強度が得られることから、 4 メチル 1 ペンテン系重合 体およびポリアミドが好ましぐ特に表面層(A)に使用される 4ーメチルー 1 ペンテ ン系重合体と同じものを好適に使用することができる。
[0045] (軟質樹脂 (c2) )
本発明のクッション層 (C)で使用される融点が 170°C以下である軟質榭脂(c2)は、 融点が 170°C以下、好ましくは 70〜170°C、さらに好ましくは 80〜165°C、特に好ま しくは 90〜130°Cの榭脂である。この榭脂は、融点が低ぐ FPC製造時の加熱およ び加圧時に容易に変形して、電気回路を形成した基板表面の凹凸に追従し、電気 回路を形成した基板とカバーレイフイルムとの間の接着剤が FPCの回路面上に流れ 出すのを防止する、いわゆるクッション機能を有する榭脂である。軟質榭脂(c2)の融 点が 170°C以下であれば、 FPC製造に際しての加熱および加圧時に容易に変形し て電気回路を形成した基板表面の凹凸に追従することができ、また融点が 70°C以上 であれば、加熱および加圧時に樹脂が大きく流れ出すことがなぐクッション層(C)の はみ出しを少なくできる。
[0046] また、耐熱性榭脂(c2)の ASTM D1238に準じ、荷重 2. 16kg、温度 230°Cで測 定されるメルトフローレート(MFR1)の値が 0. 8〜25gZlO分、好ましくは l〜20g/ 10分、より好ましくは l〜15gZlO分であることが好ましい。
[0047] 上記の条件を満たす軟質榭脂 (c2)として、具体的には低密度ポリエチレン、直鎖 状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、プロピレンのホモ重合体、エチレン'プ ロピレン共重合体、エチレン.プロピレン.ブテン共重合体、ブテンのホモ重合体、ェ チレン'ブテン共重合体、プロピレン 'ブテン共重合体があり、さらに融点が 190°C以 上である耐熱性榭脂 (cl)との接着性を良くするために、これらの榭脂を不飽和カル ボン酸および Zまたはその誘導体によりグラフト変性したものをブレンドしてもよ 、。そ の他、エチレン 'アクリル酸エステル共重合体、エチレン 'メタクリル酸エステル共重合 体、エチレン '酢酸ビュル共重合体、エチレン 'アクリル酸共重合体、エチレン .メタク リル酸共重合体、及びそれらの部分イオン架橋物から選ばれた共重合体等力 選ば れる榭脂が挙げられる。これらの榭脂は巿場カも容易に入手することができ、例えば 三井デュポンポリケミカル (株)製、商品名;エバフレックス、商品名;ニユタレル、住友 化学 (株)製、商品名;エバテート、商品名;スミテートを挙げることができる。また、こ れらの融点が 170°C以下である榭脂は単独で使用しても、または 2種以上を組合わ せて使用しても良い。これらの中では、温度 130°C付近で溶融することができることか ら、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン (エチレン含有量が 80質量%以
上のエチレンと炭素原子数 3〜10の α—ォレフインとの共重合体)、プロピレンのホ モ重合体、プロピレン'ブテン共重合体および無水マレイン酸でグラフト変性したポリ エチレンが好ましい。
[0048] [積層体]
本発明の積層体は、少なくとも表面層 (Α)、接着層(Β)およびクッション層 (C)を含 む、表面層 (Α)とクッション層 (C)との間に接着層(Β)を有する積層体であり、該積層 体の、少なくとも一方の最外層に表面層(Α)を有するものであれば良ぐ表面層(Α) 、接着層(Β)およびクッション層 (C)以外の層を有していても良いが、好ましくは (Α) / (Β) / (C)の 3層構造の積層体、 (A) / (Β) / (C) / (D)の 4層構造の積層体、お よび (A) / (Β) / (C) / (Β) / (Α)の 5層構造の積層体等が挙げられる。これらの中 で特に、離型フィルムとして使用する際に表裏の区別が不要な両側の最外層に表面 層(Α)を有する 5層構造の積層体であることが好ましい。また、 4層構造の積層体の 層(D)に使用できる榭脂としては高い耐熱性を有する熱可塑性榭脂が好ましぐポリ エチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル 、ポリアミド 6、ポリアミド 6, 6、ポリアミド 11、ポリアミド 12等のポリアミドおよびポリ メチルペンテンを例示でき、これらの榭脂は巿場カも容易に入手することができ、例 えば、三菱エンジニアリングプラスチックス (株)製、商品名;ノバペット、東レ (株)製、 商品名;ァミラン、三井化学 (株)製、商品名; TPX等を挙げることができる。また、これ らの榭脂は単独で使用しても、 2種以上を組み合わせて使用しても良 ヽ。
[0049] また本発明の積層体、表面層 (A)、接着層(B)およびクッション層 (C)の厚みは積 層体の使用用途にもよる力 FPC製造用の離型フィルムとして使用する場合には、 積層体の厚み ίま 10〜: LOOO μ m、好ましく ίま 20〜500 μ m、より好ましく ίま 30〜400 μ m、さらに好ましくは 40〜200 μ mである。厚みがこの範囲にあると、巻物としての 使用時のハンドリング性が良好であり、 10 m以上であれば各層の厚薄精度の良い 積層体を得ることができる。また、表面層(A)の厚みは 5〜: LOO /z m、好ましくは 5〜5 O ^ m,さらに 5〜40 mであることが好ましい。また、接着層(B)の厚みは 1〜: LOO μ m、好ましくは 1〜50 μ m、さらに 1〜40 μ mであることが好ましい。また、クッション 層 (C)の厚みは 10〜600 μ m、好ましくは 10〜300 μ m、さらに 20〜200 μ mであ
ることが好ましい。
[0050] さらに、積層体の少なくとも一方の最外層である表面層(A)の厚みが、積層体全体 の厚みの 5〜50%、好ましくは 5〜45%、より好ましくは 5〜30%、さらに好ましくは 5 〜25%、さらに好ましくは 10〜25%であると、 FPC製造時の加熱および加圧時に、 クッション層(C)のはみ出し量が少なぐ且つ電気回路を形成した基板表面の凹凸へ の追従性が良好となり、電気回路を形成した基板とカバーレイフイルムとの間の接着 剤の流れ出しを防止することができる。
[0051] また本発明の積層体の少なくとも一方の最外層である表面層(A)の、 JIS B0601 に準じて測定する面粗度 Ryは、 0.01〜20 μ m、好ましくは 0.1〜10 μ m、さらに好 ましくは 0.1〜5 mである。表面層(A)の面粗度が上記の範囲内であると、 FPC製 造時の加熱および加圧後に離型フィルムを剥離する際の離型性が良好となる。この ような面粗度の積層体を製造する方法には特別な制限はなく公知の方法によって製 造できる力 Tダイ装置を使った押出成形法では、チルロール、すなわち冷却ロール の表面をマット処理により粗くしたものを使用することにより、チルロールの表面を溶 融した樹脂に転写した後、冷却することで、上記の範囲の面粗度を容易に得ることが できる。または、表面が平滑な積層体を製造した後、再度、該積層体を加熱して軟化 するとともに、エンボスロールで加熱および加圧処理して、積層体表面を均一に粗く することで、目的とする面粗度を得ることちできる。
[0052] また、本発明の積層体の製造方法には特別な制限はなぐ Tダイ装置をつ力つた押 出成形法、加熱プレス法や溶媒キャスト法で各層を単層で製膜したものを積層しカロ 熱圧着する等の公知の方法によって製造できるが、 Tダイ装置を使った共押出成形 法が各層の膜厚を均一にでき、また幅広化ができる点で優れている。さらに、幅広の 積層体を製造した後、多種多様な FPCの幅に合わせた幅にスリットすることが容易な ため、 FPC製造用の離型フィルムの製造方法として好ま 、。
[0053] 本発明の積層体のクッション層 (C)のはみだし量は、 2. 5mm以下、好ましくは 0. 1 〜2mm、さらに 0. 5〜2mmであることが好ましい。
クッション層(C)のはみ出し量が上記範囲内であると、本発明の積層体を FPC製造 用の離型フィルムとして使用する場合の加熱および加圧に際してクッション層 (C)の
はみ出し量が少なぐはみ出したクッション層(C)が電気回路を形成した基板面や、 加熱および加圧に使用する金属板に付着することで、 FPCの製品歩留まりの低下や 作業効率の低下等の問題を防ぐことができる。
[0054] なお、クッション層(C)のはみ出し量は、例えば、 3種 5層 Tダイ装置を用いて、表面 層 (A) Z接着層(B) Zクッション層(C) Z接着層(B) Z表面層 (A)の 5層力もなる、 幅 400mmの積層体を製造し、任意の位置から 10cm X 10cmの合計 4枚のサンプ ル [D2]を切り出し、次いで、 [ A]ステンレス板(32cm X 32cm X厚さ 5mm)、 [B]緩 衝材として新聞紙 10枚(30cm X 30cm)、 [C]アルミ板(30cm X 30cm X厚さ 0. 1 mm)、 [D2]上記のサンプル 4枚を、下から[八]7[ ]7 ]7[02]7 ]7[ ] Z[A]の順に重ねた。ここで、 [C]アルミ板上に重ねる [D2]サンプル 4枚は、それぞ れ重ならないように並べ、次いで、 FPC製造に際して離型フィルムとして使用する際 の加熱および加圧処理条件に近い、温度 180°Cの雰囲気中で、圧力 8MPaで 10分 間、加熱および加圧処理した後、圧力 5MPaで保圧して、 3分間で室温まで冷却して サンプルを取り出した後、取り出した 4枚のサンプルについて表面層(A)の端からは み出した、クッション層(C)の長さを測定して得られた値の最大値として求めることが できる。
[0055] また、本発明の積層体のクッション量は 300 μ m以上、好ましくは 350力ら 1000 μ m、より好ましくは 400〜900 μ m、さらに好ましくは 400〜800 μ mである。
[0056] クッション量が上記範囲内であると、本発明の積層体を FPC製造用の離型フィルム として使用する場合の加熱および加圧に際して、クッション層 (C)が優れた柔軟性を 有することから、電気回路を形成した基板の表面の形状に追従して良好に変形して 、電気回路を形成した基板面とカバーレイ層との間の接着剤の流出を防止でき、電 気回路表面を接着剤の層で覆ってしまい、その後の電気的接続不良を引き起こす等 の問題を防止することができる。
[0057] なお、積層体のクッション量は、例えば、 3種 5層 Tダイ装置を用いて、表面層(A) Z接着層(B) Zクッション層 (C) Z接着層(B) Z表面層 (A)の 5層からなる、幅 400 mmの積層体を製造し、任意の位置から 10cm X 10cmの合計 4枚のサンプル [D3] を切り出し、次いで、 [A]ステンレス板(32cm X 32cm X厚さ 5mm)、 [B]緩衝材とし
て新聞紙 10枚(30cm X 30cm)、 [C]アルミ板(30cm X 30cm X厚さ 0. 1mm)、 [E ] lmm φの 5箇所の貫通孔を有するアルミ板 4枚(75mm X 75mm X厚さ lmm)、 [ D3]上記のサンプル 4枚を、下力ら [A] / [B] / [C] /[E]/[D3]/ [C] /[B]/[ A]の順に重ね、(ここで、 [C]アルミ板上に重ねる [E] lmm φの 5箇所の貫通孔を有 するアルミ板は、それぞれ重ならないように並べ、さらに [E]貫通孔を有するアルミ板 上に、 [D3]サンプル 4枚をそれぞれ 1枚ずつ重ねる。 )
次いで、温度 170°Cの雰囲気中で、加圧することなく(ステンレス板等の重さのみ) 5 分間予熱してから、温度 170°Cの雰囲気下、圧力 5MPaで加圧して 20秒間、加熱お よび加圧処理した後、圧力 5MPaで保圧して、 3分間で室温まで冷却してサンプルを 取り出し、貫通孔を有するアルミ板の各貫通孔 (合計 20個)に垂れ下がったサンプル の最大長さを測定し、その平均値としてクッション量を求めることができる。
[0058] [離型フィルム]
本発明の積層体は、表面層(A)に 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体を含むことか ら耐熱性と離型性に優れ、離型フィルムとして使用可能であり、具体的には、フレキ シブルプリント基板製造用離型フィルム、航空機部品に使用される ACM材料用離型 フィルム、リジッドプリント基板製造用離型フィルム、エポキシ系やフエノール系等の半 導体封止材用離型フィルム、 FRP成形用離型フィルム、ゴムシート硬化用離型フィル ム、特殊粘着テープ用離型フィルムが挙げられる。
[0059] これらのうちでも、熱硬化型の接着剤を用いて、電気回路を形成した基板とカバー レイ層とを金属板に挟んで加熱および加圧して接着するに際に、カバーレイ層と金 属板とが加熱および加圧するときに接着してしまう事態を避けるために、その中間に 、剪んで使用する FPC製造用の離型フィルムとして好適に使用することができる。
[0060] 本発明の積層体は、表面層(A)に 4ーメチルー 1 ペンテン系重合体を含むことで 耐熱性と離型性に優れる。またクッション層 (C)は FPC製造の際の加熱および加圧 に際して、優れた柔軟性を有することから、電気回路を形成した基板の表面の形状 に追従して良好に変形して、電気回路を形成した基板面とカバーレイ層との間の接 着剤の流出を防止できる。また、特定の接着剤層 (B)並びに耐熱性榭脂 (cl)および 軟質榭脂 (c2)を有する特定組成のクッション層 (C)は、加熱および加圧時のはみ出
しが少なぐクッション層(C)が、電気回路を形成した基板面や、加熱および加圧に 使用する金属板に付着することによる、 FPCの製品歩留まりの低下や作業性の低下 等の問題を生じることなぐさらに、 Tダイ装置による押出成形で良好な表面粗度と厚 薄精度で、幅広のフィルムを容易に製造できることから、 FPC製造用の離型フィルム として好適に使用することができる。
実施例
[0061] 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何等制 限されるものではな 、。実施例および比較例中の各物性の評価方法を以下に示す。
(1)メルトフローレート(MFR1)
ASTM D1238〖こ準拠して荷重: 2. 16kg,温度: 230°Cの条件で測定した。
[0062] (2)メルトフローレート(MFR2)
ASTM D1238に準拠して荷重: 5kg、温度: 260°Cの条件で測定した。 (3)融点 (Tm)
示差走査型熱量計 (DSC) (パーキンエルマ一社製、 PYRIS— I型)を用い、試料 5 mgを窒素雰囲気下 280°Cで 5分間加熱し、溶融させた後、 20°CZ分の降温速度で 室温まで冷却し、結晶化させ、室温にて 10分間保った後、 10°CZ分の昇温速度で 加熱した際の試料の吸熱曲線を求め、そのピーク温度で融点を示した。
[0063] (4)加熱および加圧処理前の接着強度
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層からなる、幅 400mmの積層体を製造した。
[0064] 次いで、 JIS K6854に準拠して、該積層体から長さ 150mm、幅 15mmのサンプ ルを切り出し、サンプルの長手方向の一方の端面から、片側の表面層(A)を少し剥 離して、該剥離した表面層 (A)および、剥離した表面層 (A)以外の、積層体の残りの 部分をそれぞれクランプで挟み、温度 23°C、剥離角度 180度、剥離速度 300mmZ 分、剥離幅 15mmの条件で T字型剥離試験を行い、表面層 (A)とクッション層 (C)と の間の、接着強度を測定した。
[0065] 尚、比較例 6および比較例 7にお 、ては、表面層(A) Zクッション層(C) Z表面層(
A)の 3層からなる積層体を製造して 5層の積層体の場合と同様にして評価した。 (5)加熱および加圧処理後の接着強度
[加熱および加圧処理]
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層からなる、幅 400mmの積層体を製造し、該積層体から任意の方向 で 20cm X 30cmのサンプル [D1]を切り出した。
[0066] 次!、で、 [A]ステンレス板(32cm X 32cm X厚さ 5mm)、 [B]緩衝材として新聞紙 10枚(30cm X 30cm)、 [C]アルミ板(30cm X 30cm X厚さ 0. 1mm)、 [D1]上記 のサンプルを、下力も [A] / [B] /[C]/[D1]/ [C] / [B] / [A]の順に重ねて、 温度 180°Cの雰囲気中で、圧力 5MPaで加圧して 30分間、加熱および加圧処理し た。次いで、圧力 5MPaで保圧して、 3分間で室温まで冷却した後、サンプルを取り 出した。
[0067] [接着強度の測定]
加熱および加圧処理して得られたサンプルの端 lcmを除いて任意の方向で長さ 1 50mm,幅 15mmのサンプルを切り出し、上記の(4)加熱および加圧処理前の接着 強度の測定と同様にして T字型剥離試験を行い、表面層(A)とクッション層(C)との 間の、接着強度を測定した。
[0068] (6)はみ出し量
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層力 なる、幅 400mmの積層体を製造し、任意の位置から lOcm X 10cmのサンプルを切り出した。同様にして合計 4枚のサンプル [D2]を得た。
[0069] 次!、で、 [A]ステンレス板(32cm X 32cm X厚さ 5mm)、 [B]緩衝材として新聞紙 10枚(30cm X 30cm)、 [C]アルミ板(30cm X 30cm X厚さ 0. 1mm)、 [D2]上記 のサンプル 4枚を、下力も [A] / [B] / [C] / [D2] / [C] / [B] / [A]の順に重ね た。ここで、 [C]アルミ板上に重ねる [D2]サンプル 4枚は、それぞれ重ならないように 並べた。
[0070] 次いで、温度 180°Cの雰囲気中で、圧力 8MPaで加圧して 10分間、加熱および加 圧処理した後、圧力 5MPaで保圧して、 3分間で室温まで冷却してサンプルを取り出 した。
[0071] はみ出し量は、取り出した 4枚のサンプルの表面層(A)の端からはみ出した、クッシ ヨン層(C)の長さを測定し、その最大値をはみ出し量とした。
(7)クッション量
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層力 なる、幅 400mmの積層体を製造し、任意の位置から lOcm X 10cmのサンプルを切り出した。同様にして合計 4枚のサンプル [D3]を得た。
[0072] 次!、で、 [A]ステンレス板(32cm X 32cm X厚さ 5mm)、 [B]緩衝材として新聞紙 10枚(30cm X 30cm)、 [C]アルミ板(30cm X 30cm X厚さ 0. 1mm)、 [E] 1mm の 5箇所の貫通孔を有するアルミ板 4枚(75mm X 75mm X厚さ 1mm)、 [D3]上記 のサンプル 4枚を、下力ら [A] / [B] / [C] / [E] /[D3]/ [C] / [B] / [A]の順 に重ねた。ここで、 [C]アルミ板上に重ねる [E] lmm φの 5箇所の貫通孔を有するァ ルミ板は、それぞれ重ならないように並べ、さらに [E]貫通孔を有するアルミ板上に、 [ D3]サンプル 4枚をそれぞれ 1枚ずつ重ねた。
[0073] 次いで、温度 170°Cの雰囲気中で、加圧することなく(ステンレス板等の重さのみ) 5 分間予熱してから、温度 170°Cの雰囲気下、圧力 5MPaで加圧して 20秒間、加熱お よび加圧処理した後、圧力 5MPaで保圧して、 3分間で室温まで冷却してサンプルを 取り出した。
[0074] クッション量は、貫通孔を有するアルミ板の各貫通孔 (合計 20個)に垂れ下がった サンプルの最大長さを測定し、その平均値を求めてクッション量とした。
(8)面粗度
lOcm X IOcmX厚み 100 /z mの大きさに切り出した測定試料の、中心から任意の 方向で 5cmを基準長さとして、 JIS B0601に準じた方法で、積層体の最外層である 表面層(A)の任意の一方の表面について、面粗度 Ryを求めた。
[0075] [実施例 1]
<表面層 (A) >
4 メチル 1 ペンテン系共重合体 [ 1 デセン含有量; 6質量%、融点; 228°C、 MFR2; 26gZlO分、密度: 835kgZm3 (ASTM D1505 ) ]を使用した。
[0076] <接着層(B) >
(b 1 )— a: 4 メチル 1 ペンテン系共重合体 [ 1 デセン含有量; 3質量%、 MF R2; 5g/10分] ; 35質量0 /0。
[0077] (b2- l):エチレン · 1—ブテンランダム共重合体 [EBR; 1 ブテン含有量; 15質 量0 /0、 MFR1; 7gZlO分]; 15質量0 /0。
(b2— 2): 1—ブテン ·エチレンランダム共重合体 [PB— 1;エチレン含有量; 10質 量%、 MFR' J O. 48/10分] ; 50質量%。
[0078] 上記の(bl)— a、 (b2— 1)および (b2— 2)の合計 100質量部に対して、さらに安 定剤としてテトラキス [メチレン一 3— (3, 5—ジ一 t—ブチノレ一 4—ヒドロキシフエ-ノレ )プロピオネート]メタン (チバスペシャルティーケミカルズ (株)製、商品名ィルガノック ス (Irganox) lOlO) ;0. 10質量部、およびステアリン酸カルシウム(三共有機合成( 株)、商品名ステアリン酸カルシウム);0. 03質量部を添カロし、ヘンシェルミキサーを 用いてドライブレンドした。次いで、得られた混合物を 280°Cに設定した 65mm φの 二軸押出機で溶融混練して、接着性の榭脂組成物を調製した。
[0079] <クッション層(C) >
(cl)—a:融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、表面層(A)と同じ 4—メチル 1 ペンテン系共重合体; 20質量%。
[0080] (c2)— a:融点が 170°C以下である軟質榭脂として、低密度ポリエチレン [融点; 11 0。C、 MFR1 ; 2. OgZlO分、密度; 920kgZm3 (ASTM D1505 ) ] ;80質量0 /0を 使用した。
[0081] 次いで、上記の(cl) aおよび(c2)— aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ付き押出機を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°Cにして、共押出によって表面層 (A)Z接着層(B)Zクッション層(C)Z接着層
(B) Z表面層(A)の 5層からなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の 厚み構成および各物性値の評価結果を表 1 1に示す。
[0082] また、接着層(B)の押出機のみを使用して接着層(B)の単層フィルムを成形し、得 られたフィルムの荷重 2. 16kg,温度 230°Cのメルトフローレートを測定することで接 着層(B)の MFR1を測定した。
[0083] 同様にクッション層 (C)の押出機のみを使用してクッション層 (C)の単層フィルムを 成形し、得られたフィルムの荷重 2. 16kg,温度 230°Cのメルトフローレートを測定す ることでクッション層 (C)の MFR1を測定した。結果を表 1— 1に示す。
[0084] [実施例 2]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0085] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 30質量%。
[0086] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 70質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl)—aおよび(c2)—aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0087] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 1に示す。
[0088] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—1に示す。
[実施例 3]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0089] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を用 ヽた。
<クッション層 (C)の榭脂組成物 >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 40質量%。
[0090] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 60質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl)—aおよび(c2)—aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0091] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 1に示す。
[0092] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—1に示す。
[実施例 4]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0093] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(cl)— b :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、ポリアミド 6 [三菱エンプラ( 株)製、商品名;ノバミツド 1020C、融点; 218°C、 MFR2; 35gZlO分] ; 20質量%。
[0094] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 60質量0 /0。
(c2) b:マレイン酸変性低密度ポリエチレン [無水マレイン酸含有率 (変性率) 0. 2重量%、融点; 109°C、 MFR1 ; 2. 6gZlO分、密度; 920kg/m3 (ASTM D150 5) ] ; 20質量%を使用した。
[0095] 次いで、上記の(cl) b、 (c2) aおよび(c2)— bを、ヘンシェルミキサーを用い てドライブレンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 1に示す。
[0096] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—1に示す。
[実施例 5]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0097] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(cl)— c :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、ポリアミド 6 [三菱エンプラ( 株)製、商品名;ノバミツド 1011CH5、融点; 219°C、 MFR2; 170gZlO分] ; 20質
[0098] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 60質量0 /0。
(c2) b :マレイン酸変性ポリエチレン [無水マレイン酸含有率(変性率) 0. 2重量 %、融点; 109°C、 MFR1 ; 2. 6g/10分] ; 20質量%を使用した。
次いで、上記の(cl) c、 (c2)—aおよび(c2)—bを、ヘンシェルミキサーを用いて ドライブレンドした。
[0099] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Τダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 1に示す。
[0100] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—1に示す。
[実施例 6]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0101] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 30質量%。
[0102] (c2)— c :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、プロピレン · 1—ブテンランダム 共重合体 [1—ブテン含有量; 25質量%、融点: 110°C、 MFR1 : 6. OgZlO分] ; 70 質量%を使用した。
[0103] 次いで、上記の(cl) aおよび(c2)— cを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 2に示す。
[0104] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—2に示す。
[実施例 7]
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0105] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 15質量%。
[0106] (c2) d :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、プロピレンのホモ重合体 [融点 : 160°C、 MFR1 ^. OgZlO分] ; 85質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl) aおよび(c2)— dを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0107] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 2に示す。
[0108] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—2に示す。
[実施例 8]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0109] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、 (b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0110] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 20質量0 /0。
(b2- l):エチレン . 1 ブテンランダム共重合体; 30質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 50質量0 /0。
[0111] くクッション層(C) >
実施例 2と同様に、(cl)— aを 30質量%、(c2)— aを 70質量%として、ヘンシェル
ミキサーを用いてドライブレンドした。
[0112] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 2に示す。
[0113] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—2に示す。
[実施例 9]
<表面層 (A)>
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0114] <接着層(B)>
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、(b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0115] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体 [1ーデセン含有量; 3質量%、 MF R2;5g/10分]; 50質量0 /0。
(b2-l):エチレン · 1―ブテンランダム共重合体 [EBR; 1 -ブテン含有量; 15質 量%、
(b2) ;10質量%。
[0116] (b2— 2) :1—ブテン'エチレンランダム共重合体 [PB—1;エチレン含有量; 10質 量0 /0、 MFR'JO.4gZlO分] ;40質量%。
くクッション層(C)>
実施例 2と同様に、(cl)— aを 30質量%、(c2)— aを 70質量%として、ヘンシェル ミキサーを用いてドライブレンドした。
[0117] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 1 2に示す。
[0118] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 1—2に示す。
[実施例 10]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0119] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
実施例 4と同じ (cl) b、 (c2)—aおよび (c2)—bを、実施例 4と同じ組成比でヘン シェルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0120] <層(D) >
実施例 4と同じ (cl)—bのポリアミド 6 [三菱エンプラ (株)製、商品名;ノバミツド 102 OC、融点; 218°C、 MFR2; 35gZlO分]を単独で使用した。
[0121] <積層体の製造 >
4種 4層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A) Z接着層(B) Zクッション層 (C) Z層(D)の 4層 からなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み構成および各物性 値の評価結果を表 1 2に示す。
[0122] また実施例 1と同様に、接着層(B)、クッション層 (C)および層 (D)の単層フィルム をそれぞれ成形して MFR1を測定した。結果を表 1 2に示す。
[実施例 11]
実施例 2で得られた積層体の表面を、温度 130°Cの加熱エンボスロールでエンボス 処理し、面粗度 Ryが 10 mの積層体を得た。得られた積層体の、加熱および加圧 処理前の接着強度は 5. 2NZ15mm、加熱および加圧処理後の接着強度は 2. 3N /15mm,はみ出し量は 2mm、クッション量は 600 mであった。
[0123]
[比較例 1]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0124] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を使用した。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 70質量%。
[0125] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 30質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl)—aおよび(c2)—aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0126] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 2— 1に示す。
[0127] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 2]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0128] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を使用した。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 60質量%。
[0129] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ
レン; 40質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl)—aおよび(c2)—aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0130] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 2— 1に示す。
[0131] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 3]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0132] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を使用した。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 5質量%。
[0133] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レン; 95質量0 /0を使用した。
次いで、上記の(cl)—aおよび(c2)—aを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
[0134] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 2— 1に示す。
[0135] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ
れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 4]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0136] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を使用した。
くクッション層(c) >
(c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レンのみを使用した。
[0137] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 2— 1に示す。
[0138] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 5]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0139] <接着層(B) >
(b3):接着層(B)の榭脂として、エチレン 'プロピレンゴム [MFR SgZlO分 (三井 化学 (株)製、商品名;三井 EPT 4021) ]を使用した。
[0140] <クッション層(C) >
(c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ レンのみを使用した。
[0141] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z
表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成および各物性値の評価結果を表 2— 1に示す。
[0142] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 6]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0143] <接着層(B) >
接着層 (B)を使用しなカゝつた。
くクッション層(C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0144] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層(A)Zクッション層(C)Z表面層(A)の 3層からなる 幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み構成および各物性値の評 価結果を表 2— 1に示す。
[0145] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 7]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0146] <接着層(B) >
接着層 (B)を使用しなカゝつた。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、実施例 1と同じ 4—メチル一 1 ペンテン系共重合体; 30質量%。
[0147] (c2)—a :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、実施例 1と同じ低密度ポリェチ
レン; 50質量0 /0。
(c2)—e :プロピレンのランダム共重合体 [融点; 138°C、 MFR1 ; ?. OgZlO分(三 井ィ匕学 (株)製、商品名;三井ポリプロ F327)] ; 20質量%を使用した。
[0148] 次いで、上記の(cl) a、 (c2) aおよび(c2)— eを、ヘンシェルミキサーを用いて ドライブレンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層(A)Zクッション層(C)Z表面層(A)の 3層からなる 幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み構成および各物性値の評 価結果を表 2— 1に示す。
[0149] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 8]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0150] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、 (b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0151] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 10質量0 /0。
(b2- l):エチレン . 1 ブテンランダム共重合体; 40質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 50質量0 /0。
[0152] <クッション層(C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0153] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み
構成や評価結果を表 2— 1に示す。
[0154] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2—1に示す。
[比較例 9]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0155] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、 (b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0156] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 20質量0 /0。
(b2- l):エチレン . 1 ブテンランダム共重合体; 50質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 30質量0 /0。
[0157] <クッション層 (C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0158] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0159] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 10]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0160] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、 (b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0161] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 40質量0 /0。
(b2—l) :エチレン · 1ーブテンランダム共重合体; 35質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 25質量0 /0。
[0162] <クッション層(C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0163] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0164] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 11]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0165] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、 (b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0166] (bl) a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 60質量0 /0。
(b2- l) :エチレン · 1 ブテンランダム共重合体; 5質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 35質量0 /0。
[0167] <クッション層 (C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0168] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z
表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0169] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 12]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0170] <接着層(B) >
実施例 1と同じ (bl)— a、(b2— 1)、(b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭 脂組成物を使用した。
[0171] (bl)— a :4—メチルー 1 ペンテン系共重合体; 25質量0 /0。
(b2- l) :エチレン · 1 ブテンランダム共重合体; 5質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 70質量0 /0。
[0172] くクッション層(C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— aを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0173] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0174] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 13]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0175] <接着層(B) >
以下の (bl)— b、(b2— 1)、(b2— 2)を用いて、以下の組成比の接着性榭脂組成
物を使用した。
(b 1 )— b: 4 メチル 1 ペンテン系共重合体 [1 デセン含有量; 3質量%、融点; 222。C、 MFR2 ; 250gZlO分、密度: 835kgZm3 (ASTM D1505 )] ; 35質量0 /0。
[0176] (b2- l):エチレン · 1ーブテンランダム共重合体; 15質量0 /0。
(b2— 2): 1 ブテン .エチレンランダム共重合体; 50質量0 /0。
くクッション層(C) >
実施例 2と同様に、 (cl)—aを 30質量%および (c2)— bを 70質量%として、ヘンシ エルミキサーを用いてドライブレンドした。
[0177] <積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0178] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 14]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0179] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を用 ヽた。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、表面層(A)と同じ 4—メチル 1 ペンテン系共重合体; 30質量%。
[0180] (c2)— f:融点が 170°C以下である軟質榭脂として、低密度ポリエチレン [融点; 11 0。C、 MFR' J O. 6gZlO分、密度; 920kgZm3 (ASTM D1505 ) ] ; 70質量0 /0を 使用した。
[0181] 次いで、上記の(cl) aおよび(c2)— fを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0182] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[比較例 15]
<表面層 (A) >
実施例 1と同じ 4 メチル 1 ペンテン系共重合体を使用した。
[0183] <接着層(B) >
実施例 1と同じ接着性の榭脂組成物を用 ヽた。
くクッション層(C) >
(cl)—a :融点が 190°C以上である耐熱性榭脂として、表面層(A)と同じ 4—メチル 1 ペンテン系共重合体; 30質量%。
[0184] (c2)— g :融点が 170°C以下である軟質榭脂として、低密度ポリエチレン [融点; 11 0。C、
密度; 920kgZm
3 (ASTM D1505 ) ] ; 70質量
0 /
0を使 用した。
[0185] 次いで、上記の(cl) aおよび(c2)— gを、ヘンシェルミキサーを用いてドライブレ ンドした。
<積層体の製造 >
3種 5層 Tダイ装置を用いて、押出機の設定温度および Tダイの設定温度を 290°C にして、共押出によって表面層 (A)Z接着層 (B)Zクッション層 (C)Z接着層 (B)Z 表面層(A)の 5層カゝらなる幅 400mmの積層体を製造した。得られた積層体の厚み 構成や評価結果を表 2— 2に示す。
[0186] また実施例 1と同様に、接着層(B)およびクッション層 (C)の単層フィルムをそれぞ れ成形して MFR1を測定した。結果を表 2— 2に示す。
[0187] [表 1-1]
〕〕〔〔
(b 1) 一 a : 4—メチルー 1一ペンテン系共重合体 (c l) - a 4—メチル一 1—ペンテン系共重合体
(b 2-1} :エチレン 1—ブテンランダム共重合体 (c 1) — b ポリアミ ド 6 (c 2) —a :低密度ポリエチレン
(b 2-2) : 1—ブテン■エチレンランダム共重合体 (c 1) - c ポリアミ ド 6 (c 2) — b :マレイン酸変性低密度ボリエチレン
〔〕〔^〕0189211
(b 1 ) — a : 4—メチルー 1一ペンテン系共重合体 (c 2) 一 a :低密度ポリエチレン tb 2 - 1 ) : エチレン - 1 ブテンランダム共重合体 (c 2) -b :マレイン酸変性低密度ポリエチレン (b 2 - 2) : 1ーブテン ·エチレンランダム共重合体 (c 2) - c : プロピレン · 1—ブテンランダム共重合体 (じ 1 ) a : 4—メチルー 1 ペンテン系共重合体 (c 2) — d : プロピレンホモ重合体 ( c 1 ) b : ポリアミ ド 6
(b 1) 一 a : 4—メチル一 1 ·^;ンテン系共 *合体 ( c 1 ) 一 a : 4—メチル— 1—ペンテン系共重合体 0) 2 - 1 ) :エチレン · 1—ブテンランダム共重合体 ( 2) -a :低密度ポリエチレン
(b 2 -2) : 1—ブテン■エチレンランダム共重合体 {c 2) 一 e : プロピレンのランダム共重合体 (b 3) : エチレン ·プロピレンゴム
本発明の積層体は、耐熱性、離型性およびクッション性に優れるとともに、 FPC製 造の際の加熱および加圧に際して、クッション層のはみ出しが極めて少なぐ特に FP C製造用の離型フィルムとして好適に使用することができる。
さらに、 Tダイ装置による共押出成形で良好な表面粗度と厚薄精度で、幅広のフィ ルムが容易に製造でき、工業的価値は極めて高い。