JP6690467B2 - 共押出フィルムおよび多層共押出積層体 - Google Patents

共押出フィルムおよび多層共押出積層体 Download PDF

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Description

本発明は、剛性が高く、層間剥離が抑制され高いヒートシール強度を有する多層共押出積層体、及びこれに用いられる共押出フィルムに関る。
ポリエチレンはフィルムやシート等に成形加工され、包材や建材など多種多様な用途に使用されている。特に基材上に必要に応じて種々の層を積層させて得られる積層フィルムは食品包材として広範囲に使用されている。このような積層フィルムには、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、紙、アルミニウム箔およびこれらを積層した表面基材層上に、シーラント層を設け、このシーラント層のヒートシール性を利用する包装用フィルムが知られている。
シーラント層に使用されるシーラント用樹脂として、高圧ラジカル法による低密度ポリエチレン(以下LDPEと略す)があげられる。しかしながら、LDPEの密度は0.915〜0.930g/cm程度であり、剛性を要求される包材ではフィルムの腰が不足する場合があった。
ポリエチレンの密度を上げて剛性を高める目的で、密度が0.940g/cm以上である高密度ポリエチレン(以下HDPEと略す)を使用するという方法もあるが、その場合はポリエチレンの密度の上昇に伴い融点も上昇するため、LDPEを使用する場合と比べヒートシール特性の面で満足できない場合があった。
また、剛性とヒートシール特性の両方を満足するため、シーラント層を共押出構成とする場合もあった。例えば、LDPE/HDPE/LDPEといった2種3層の共押出構成とすれば、中間層のHDPEが剛性を高めつつ、外層のシール層はLDPEのままであるためヒートシール特性の悪化を防ぐことが期待される。しかしながら、HDPEとLDPEの共押出構成は、十分なヒートシール強度が得られない場合が多い。前述の2種3層の共押出構成を例とすれば、シール層であるLDPE層同士は十分に熱融着しているにも関わらず、ヒートシール時の熱でHDPEとLDPEの界面強度が低下してしまうため、層間剥離が起こり結果十分なヒートシール強度とならない。これは直鎖状のHDPEと多くの分岐を持つLDPEの分子鎖がそもそも絡みにくいと考えられていることや、HDPEとLDPEの溶融固化時の収縮率が異なることで界面の結合力が弱まるためと考えられる。
HDPEとLDPEの界面強度を高めるため、HDPE層をHDPEとLDPEとのブレンド物とすることでLDPE層との結合力を高めることもできるが、相当量のLDPEのブレンドが必要となり、肝心の剛性まで低下してしまう問題があった。
剛性に優れ、かつ層間剥離が抑制され高いヒートシール強度が得られる多層共押出積層体を得ることができる共押出フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の高密度ポリエチレン組成物と低密度ポリエチレンを共押出した共押出フィルムを基材と共押出ラミネート成形することで、剛性と層間剥離が抑制され高いヒートシール強度を有する多層共押出積層体を提供することができるとの知見を得て、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
<1>下記(a1)〜(a3)の特徴を有する高密度ポリエチレン(A)と、下記(b1)〜(b4)の特徴を有する直鎖状低密度ポリエチレン(B)とを、前記高密度ポリエチレン(A)と前記直鎖状低密度ポリエチレン(B)の重量比(A/B)が70/30〜83/17の範囲で含む高密度樹脂組成物からなる層と、
下記(c1)〜(c2)の特徴を有する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層とを、
共押出成形してなる、少なくとも2層を有する共押出フィルム。
(a1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
(a2)密度が0.950g/cm以上
(a3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
(b1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10分
(b2)密度が0.910〜0.925g/cm
(b3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
(b4)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であり下記の要件[1]を満足する
[1]オルトジクロロベンゼンによる温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、下記(1)〜(2)を満たす。
(1)溶出温度が60℃以下の溶出物(S1)の割合が20重量%未満である。
(2)溶出温度が60℃超から75℃以下の溶出物(S2)の割合が70重量%以上である。
(c1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重化で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
(c2)密度が0.915〜0.925g/cm
<2>前記高密度樹脂組成物からなる中間層と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる内層及び外層を有する、<1>に記載の共押出フィルム。
<3>基材と、<1>又は<2>に記載の共押出フィルムを共押出ラミネート成形により積層した多層共押出積層体。
を、提供するものである。
本発明の共押出フィルムは、基材とラミネートすることにより、剛性に優れ、かつ層間剥離が抑制され高いヒートシール強度を有する多層共押出積層体を提供することができる。
また、本発明で得られる多層共押出積層体は、剛性に優れ、かつ層間剥離が抑制され高いヒートシール強度が得られるため、スティック包装等に適した良好な包装材料を提供できる。本発明の多層共押出積層体は、食品包装や紙容器等に好適に使用することができる。
実施例及び比較例で得られたエチレン・α−オレフィン共重合体組成物のTREF測定による微分溶出曲線を示す。
以下、本発明を具体的に説明する。
1.高密度樹脂組成物
本発明で用いる高密度樹脂組成物は、高密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレン(B)とを特定の比率で含有する。
(1)高密度ポリエチレン(A)
本発明における高密度ポリエチレン(A)の高密度樹脂組成物中の配合量は(A)と後述の(B)の合計量を100重量%とした場合に、70〜83重量%である。
また、本発明における高密度ポリエチレン(A)は、下記(a1)〜(a3)の特性を有することが望ましい。
(a1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
(a2)密度が0.950g/cm以上
(a3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
本発明で用いる高密度ポリエチレン(A)はJIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分の範囲であることが好ましく、より好ましくは5〜50g/10分の範囲、さらに好ましくは5〜30g/10分の範囲である。この範囲であれば押出ラミネート成形において、押出負荷の上昇もなく容易に加工できる。
MFRを調節するには、例えば、重合温度、重合圧力、連座移動剤などを適宜調節する方法がとられる。
本発明で用いる高密度ポリエチレン(A)は密度が0.950g/cm以上の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、共押出後のフィルムの剛性を十分に高め高い腰感を得ることができる。
密度を調節するには、例えば、重合温度、重合圧力、コモノマーなどを適宜調節する方法がとられる。
なお、密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(高密度ポリエチレンの場合)に準拠して、23℃で測定する。
本発明で用いる高密度ポリエチレン(A)は高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含んでいても良い。高密度ポリエチレン(A)に含まれる高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは押出ラミネート成形時の加工性を向上する目的で添加される。具体的には、ネックインの抑制やドローレゾナンスの抑制のために添加される。添加される高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは25重量%を超えない量が望ましい。25重量%を超えると高密度ポリエチレン(A)としての密度が低下し剛性が下がるため好ましくない。
(i)高密度ポリエチレン(A)の重合触媒及び重合法
本発明で用いる高密度ポリエチレン(A)は、公知のチーグラー触媒、フィリップス触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等を使用して製造することができる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。製造法としては、公知の気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられる。
(ii)高密度ポリエチレン(A)の高密度樹脂組成物中の配合量
本発明で用いる高密度ポリエチレン(A)の高密度樹脂組成物中の配合量は、後述する直鎖状低密度ポリエチレン(B)との配合比で、Aの配合量/Bの配合量の比が70/30〜83/17となる範囲である。高密度ポリエチレン(A)の配合量は低すぎると剛性を上げる効果が不十分であり、多すぎると高密度樹脂組成物と低密度ポリエチレン(C)との界面強度が低下するため好ましくない。
(2)直鎖状低密度ポリエチレン(B)
本発明における直鎖状低密度ポリエチレン(B)の高密度樹脂組成物中の配合量は、前記(A)と(B)の合計量を100重量%とした場合に、17〜30重量%である。
また本発明における直鎖状低密度ポリエチレン(B)は下記(b1)〜(b4)の特性を有することが望ましい。
(b1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10分
(b2)密度が0.910〜0.925g/cm
(b3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
(b4)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であり下記の要件[1]を満足する
[1]オルトジクロロベンゼンによる温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、下記(1)〜(2)を満たす。
(1)溶出温度が60℃以下の溶出物(S1)の割合が20重量%未満である。
(2)溶出温度が60℃以上75℃以下の溶出物(S2)の溶出物の含有割合が70重量%以上である。
(i)直鎖状低密度ポリエチレン(B)のモノマー構成
本発明に使用される直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、エチレンから誘導される構成単位を主成分としたエチレンとα−オレフィンのランダム共重合体である。
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。かかるエチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−ペンテン−1共重合体等が挙げられる。
また、α−オレフィンは1種または2種以上の組み合わせでもよい。2種のα−オレフィンを組み合わせて三元共重合体とする場合は、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン三元共重合体、エチレン・1−ブテン・1−オクテン三元共重合体等が挙げられる。
なかでも、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体が好ましい。
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)はJIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10分の範囲であることが好ましく、より好ましくは3〜30g/10分の範囲、さらに好ましくは3〜20g/10分の範囲である。この範囲であれば押出ラミネート成形において、押出負荷の上昇もなく容易に成形できる。
MFRを調節するには、例えば、重合温度、重合圧力、連座移動剤などを適宜調節する方法がとられる。
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は密度が0.910〜0.925g/cmの範囲であることが好ましい。この範囲であれば、共押出後のフィルムの大きな剛性低下を引きおこすことなく低密度ポリエチレン(C)層との高い界面接着強度を得ることができる。
密度を調節するには、例えば、重合温度、重合圧力、コモノマーなどを適宜調節する方法がとられる。
なお、直鎖状低密度ポリエチレン(B)の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して、23℃で測定する。
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含んでいても良い。直鎖状低密度ポリエチレン(B)に含まれる高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは押出ラミネート成形時の加工性を向上する目的で添加される。具体的には、ネックインの抑制やドローレゾナンスの抑制のために添加される。添加される高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは25重量%を超えない量が望ましい。25重量%を超えると高密度ポリエチレン組成物としての密度が低下し剛性が下がるため好ましくない。
直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、特定の結晶分布を有し、以下の(1)〜(2)の要件を満たすことが好ましい。
[温度上昇容離分別(TREF)]
上記共重合体組成物は、オルトジクロロベンゼンによる温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、(1)溶出温度が60℃以下の溶出物(S1)の含有割合が20重量%未満であり、(2)溶出温度が60℃以上75℃以下の溶出物(S2)の溶出物の含有割合が70重量%以上である。
溶出温度が60℃以下の溶出物(S1)は、比較的低い結晶領域の成分であり、その含有割合が20重量%未満である。(S1)の含有割合が上記範囲であることにより、高密度ポリエチレン組成物の密度低下を最小限とすることができる。
溶出温度が75℃以下の溶出物(S2)は、(S1)に比べて相対的に結晶性が高い成分であり、その含有割合が70重量%以上である。(S2)の含有割合が上記範囲であることにより、
高密度樹脂組成物と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)との、共押出界面の接着強度が向上する。
(S2)の含有割合が上記範囲より高いと高密度ポリエチレンとの相溶性が悪化する。一方、S2の含有割合が上記範囲より低いと高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)との相溶性が悪化するため好ましくない。
上記溶出曲線は、50℃超から80℃以下に一つのピークを有することが好ましい。
なお、TREFによる溶出曲線が上記条件を満たすように調整する方法としては、特に限定されず、種々の方法を用いることができる。例えば、TREFのデータはおおむね加成性が成り立つため、個々のエチレン・α−オレフィン共重合体やLDPEのTREFデータに基づいて所望のTREFパターンとなる混合比を予測したうえで、各成分の割合を微増減させることにより、上記共重合体組成物のそれぞれの溶出物(S1)〜(S2)の含有割合を上記範囲に調整することができる。また、メタロセン系触媒を用いて製造したエチレン・α−オレフィン共重合体を用いることにより、結晶性分布が狭くなり、シャープなピークを有するポリエチレン樹脂組成物を得ることができる。
(TREFの測定方法)
以下に、TREF測定の具体的な方法について説明する。カラム温度の降下速度は、試料に含まれる結晶性成分の各温度における結晶化に必要な速度に、また、カラム温度の上昇速度は、各温度における溶出成分の溶解が完了し得る速度に調整する必要があり、このようなカラム温度の冷却速度及び昇温速度は、予備実験をして決定する。測定条件は次の通りである。
装置:ダイヤインスツルメンツ社製CFC−T102L GPCカラム:昭和電工社製AD−806MS(3本を直列に接続)
溶媒:オルトジクロロベンゼン(ODCB)
サンプル濃度:3mg/mL 注
入量:0.4mL 結晶化速度:1℃/分
溶媒流速:1mL/分 溶出温度
0,5,10,15,20,25,30,35,40,45,49,52,55,58,61,64,67,70,73,76,79,82,85,88,91,94,97,100,102,120,140の各温度(℃)
(TREFのデータ解析)
TREF測定によって得られた各溶出温度における溶出成分のクロマトグラムは、装置付属のデータ処理プログラムにより処理され、総和が100%となるように規格化された溶出量(クロマトグラムの面積に比例)が求められる。さらに、溶出温度に対する積分溶出曲線が計算される。この積分溶出曲線を温度で微分して、微分溶出曲線が求められる。なお、本明細書においてピークとは、微分溶出曲線における凸型の変曲点をいい、明確な凸を示すピークだけでなく、いわゆるショルダーを示すものも含む。
図1は、後述する実施例及び比較例で得られたエチレン・α−オレフィン共重合体組成物のTREF測定による微分溶出曲線を示す。図1はシーラント層の微分溶出曲線を示し、溶出成分の総和が100%としたときの、各温度における溶出物の重量割合を評価している。
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含んでいても良い。直鎖状低密度ポリエチレン(B)に含まれる高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは押出ラミネート成形時の加工性を向上する目的で添加される。具体的には、ネックインの抑制やドローレゾナンスの抑制のために添加される。添加される高圧ラジカル法低密度ポリエチレンは25重量%を超えない量が望ましい。25重量%を超えると高密度樹脂組成物としての密度が低下し剛性が下がるため好ましくない。
(ii)直鎖状低密度ポリエチレン(B)の重合触媒及び重合法
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)は、チーグラー触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を使用して製造することができる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。
バナジウム触媒としては、可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウムハライドとを触媒成分とする触媒が挙げられる。
製造法としては、公知の高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられる。
(iii)直鎖状低密度ポリエチレン(B)の高密度樹脂組成物中の配合量
本発明で用いる直鎖状低密度ポリエチレン(B)の高密度樹脂組成物中の配合量は、前記高密度ポリエチレン(A)との配合比で、Aの配合量/Bの配合量の比が70/30〜83/17である。直鎖状低密度ポリエチレン(B)の配合量は低すぎると高密度樹脂組成物と低密度ポリエチレン(C)との界面強度が低下するため好ましくない。直鎖状低密度ポリエチレン(B)の配合量が多すぎると剛性を下げてしまうため好ましくない。
2.高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)
本発明における高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層は前記高密度樹脂組成物からなる層と共押出成形にて多層共押出フィルムに成形される。
また、本発明における高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)は下記(c1)〜(c2)の特性を有することが望ましい。
(c1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
(c2)密度が0.915〜0.925g/cm
本発明で用いる高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)は密度が0.915〜0.925g/cmの範囲であることが好ましい。この範囲であればヒートシール特性が良好である。密度が0.915g/cm未満であると得られたフィルム・シートがべたつきブロッキングが発生するので好ましくない。密度が0.925g/cmを超えると、融点が高くなりすぎ低温度でのヒートシール特性が悪くなり好ましくない。
ポリマーの密度を調節するには、重合温度、重合圧力などを適宜調節する方法がとられる。
なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して、23℃で測定する。
本発明で用いる高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)は、MFRが1〜50g/10分の範囲、好ましくは3〜20g/10分の範囲、より好ましくは3〜15g/10分の範囲であることが好ましい。この範囲であれば押出ラミネート成形性が良好である。MFRが1g/10分未満であると高速での成形が困難になるため好ましくない。MFRが50g/10分を超えるとネックインが大きくなり成形が困難となるため好ましくない。
なお、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)のMFRはJIS−K6922−2(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定する。
MFRを調節するには、例えば、重合温度、重合圧力、連座移動剤などを適宜調節する方法がとられる。
(i)高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)の重合法
本発明で用いる高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)は公知の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンのプロセスでラジカル重合にて製造することができ、好ましくはオートクレーブ型の反応器を用いたプロセスが好ましい。オートクレーブ型の反応器は分子量分布の制御が容易であるため、押出ラミネート成形に適した分子量分布に調整することが容易となる。
3.共押出フィルム
本発明の共押出フィルムは、前記高密度樹脂組成物からなる層と、前記高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層が共押出成形により形成され、少なくとも2層以上を有する。共押出成形としては、一般に知られている種々の方法を利用できる。具体的には、公知のマルチマニホールド形式の多層Tダイやフィードブロック形式の多層Tダイを使用することができる。
本発明の共押出フィルムの具体的な構成としては、高密度樹脂組成物からなる層と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層の2種2層や、高密度樹脂組成物を中間層とし、その内側の内層及び外側の外層を高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層とした2種3層といった構成を例示できる。その中でも、基材との接着やヒートシール特性の観点から、高密度樹脂組成物からなる層を中間層とし内層及び外層を高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層とした2種3層構成が最も好ましい。
本発明の共押出フィルムは、1つの層が少なくとも10μm以上の厚みを持つことが好ましい。層厚みが10μmよりも小さい場合、ヒートシール強度の低下を招くことがあり好ましくない。
本発明の共押出フィルムを成形する際に、同時に基材と張り合わせることにより多層共押出積層体を得ることもできる。成形にあたっては、一般に知られている共押出ラミネート成形機を使用することができる。
即ち、本発明のもう1つの態様は、共押出フィルムを共押出ラミネート成形により積層した多層共押出積層体である。
基材は、最終製品に要求される品質に応じて各種のものを選択できる。具体的には紙、アルミニウム箔、セロファン、織布、不織布、高分子重合体などのフィルムが挙げられ、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1等のオレフィン重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル等のビニル共重合体、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン7、ナイロン10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ポリメタキシリレンアジパミド等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート等のフィルムを挙げることができる。該フィルムは、基材の種類によっては延伸加工を行ったものでもよい。延伸加工を行ったフィルムとしては、例えば、一軸、又は二軸延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、延伸ポリエチエンテレフタレートフィルム、延伸ポリスチレンフィルムなどが挙げられる。さらに、上記フィルム上にポリ塩化ビニリデンやポリビニルアルコールなどをコーティングしたものや、アルミ、アルミナやシリカ、又はアルミナ及びシリカの混合物を蒸着したものを基材として用いてもよい。基材として用いるフィルムは、1種類を用いてもよく、2種類以上を予め積層したものを用いてもよい。例えば延伸ポリエチエンテレフタレートフィルムとアルミニウム箔をドライラミで貼合した2層基材や、延伸ポリエチエンテレフタレートフィルムとアルミニウム箔をポリエチレンで押出サンドラミで貼合した3層基材などがあげられる。
多層共押出積層体を共押出ラミネート成形機で成形する場合、一般に知られているコロナ処理やアンカーコート処理、フレーム処理、プラズマ処理、オゾン処理といった、基材と共押出フィルムのラミ接着強度を向上させる表面処理を用いることもできる。
本発明の高密度樹脂組成物および高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン系樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、着色剤、分散剤、充填剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細かつ具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。以下の実施例における物性値は下記の方法に準拠して測定した。
(1)メルトフローレート(MFR):JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)ヒートシール強度:得られた積層サンプルのシーラント面同士を市販のヒートシーラー(テスター産業社製 TP−701−B)を用いてヒートシールした。ヒートシールの条件は、5mm幅シールバー、片面シール、温度140℃、170℃、圧力0.2MPa、シール時間1秒で実施した。ヒートシール後のサンプルを15mm幅にカットし、引張試験器を用いて引張速度300mm/分にてシール強度を測定した。引張試験後のシール面を観察し、共押出界面が層間剥離していなければ「○」、層間剥離が認められれば「×」の判定をした。
(4)ループステフネス試験:市販のループステフネステスタ(東洋精機社製 ループステフネステスタ No.581)を用いて積層サンプルの腰感を評価した。積層サンプルはMD方向に幅25mmでサンプリングし、基材面を外側としてサンプルスパン80mmで測定を実施した。
<高密度ポリエチレン(A)>
高密度ポリエチレン(A)としてチーグラー触媒による高密度ポリエチレン(MFR=16g/10分 密度0.965g/cm)と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(MFR=2g/10分 密度0.918g/cm)の重量比80/20のブレンド物であるA−1を使用した。
物性値を表1に示す。
<直鎖状低密度ポリエチレン(B)>
直鎖状低密度ポリエチレン(B)としてメタロセン触媒によるエチレンと1―ヘキセンの共重合体(MFR=9g/10分 密度0.918g/cm)と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(MFR=4g/10分 密度0.918g/cm)の重量比80/20のブレンド物であるB−1、およびエチレンと1―ヘキセンの共重合体(MFR=10g/10分 密度0.900g/cm)と高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(MFR=4g/10分 密度0.918g/cm)の重量比80/20のブレンド物であるB−2を使用した。物性値を表1に示す。
<高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)>
高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)として下記C−1、C−2を使用した。
物性値を表1に示す。
Figure 0006690467
<基材>
基材として、12μmの2軸延伸PETと7μmのアルミ箔を高圧ラジカル法低密度ポリエチレンC−1を15μmの厚みでサンドラミした3層積層基材を用いた。サンドラミは2軸延伸PETのコロナ処理面に1液タイプのアンカーコート剤(東洋インキ株式会社製 EL−452/メタノール=1/9混合物)を塗布しつつ、押出樹脂温度320℃、ライン速度100m/分にて行った。
<実施例1>
高密度樹脂組成物として、A−1とB−1の重量比80/20のブレンド物を使用した。フィードブロックタイプの共押出ラミネーターを使用し、高密度樹脂組成物を中間層とし両外層にC−1を用いた2種3層の共押出構成で、厚み比15μm/15μm/15μmの合計45μmの厚みで3層積層基材に対し共押出ラミネート成形を行った。成形にあたっては、3層積層基材のアルミ箔面に1液タイプのアンカーコート剤(東洋インキ株式会社製 EL−452/メタノール=1/9混合物)を塗布しつつ、共押出樹脂温度320℃、ライン速度100m/分にて積層を行った。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表2に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きていなかった。170℃でのシール強度も比較例6の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンC−1の単層構成と同等であり十分な強度を示した。ループステフネスは8.9gと十分な腰の強さを示した。
<実施例2>
高密度樹脂組成物として、A−1とB−1の重量比を82/18とした以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表2に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きていなかった。170℃でのシール強度も比較例6の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンC−1の単層構成と同等であり十分な強度を示した。ループステフネスは9.0gと十分な腰の強さを示した。
<実施例3>
高密度樹脂組成物として、A−1とB−1の重量比を75/25とした以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表2に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きていなかった。170℃でのシール強度も比較例6の高圧ラジカル法低密度ポリエチレンC−1の単層構成と同等であり十分な強度を示した。ループステフネスは8.9gと十分な腰の強さを示した。
<比較例1>
中間層としてA−1のみを用いた以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離が起きており、170℃でのシール強度が著しく低下した。ループステフネスは9.2gと十分な腰の強さを示した。
<比較例2>
高密度樹脂組成物として、A−1とB−1の重量比を85/15とした以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離が起きており、170℃でのシール強度が著しく低下した。ループステフネスは9.0gと十分な腰の強さを示した。
<比較例3>
直鎖状低密度ポリエチレン(B)としてB−1の代わりにB−2を使用した以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きていなかった。170℃でのシール強度は27N/15mmと実施例1よりもやや低下し、ループステフネスは8.6gと十分な腰の強さは得られなかった。
<比較例4>
直鎖状低密度ポリエチレンB−1の代わりに高圧ラジカル法低密度ポリエチレンC−2を使用し、高密度樹脂組成物として、A−1とC−2の重量比80/20のブレンド物を使用した以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離が起きており170℃でのヒートシール強度が著しく低下した。ループステフネスは9.0gと十分な腰の強さを示した。
<比較例5>
高密度樹脂組成物として、A−1とC−2の重量比60/40のブレンド物を使用した以外は比較例4と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きていなかった。170℃でのシール強度は30N/15mmであり実施例1よりもやや低下し、ループステフネスは8.8gと十分な腰の強さは得られなかった。
<比較例6>
中間層も両外層もC−1とし1種3層とし、実質的にはC−1単層45μmとした以外は実施例1と同様に共押出ラミネート成形を行い積層体を得た。
得られた積層体のヒートシール強度とループステフネスを測定した。結果を表3に示す。ヒートシール強度測定後のシール面を確認したところ、共押出の層間剥離は起きておらず、170℃でのシール強度は36N/15mmであった。ループステフネスは6.8gと十分な腰の強さは得られなかった。
Figure 0006690467
Figure 0006690467
本願発明の実施例1〜3によれば、140℃及び170℃におけるヒートシール強度が高く、かつ層間剥離がなく、更に、剛性に優れた多層共押出積層体が得られる。一方、共押出フィルムの中間層が高密度ポリエチレン(A)のみで構成された比較例1、中間層中の高密度ポリエチレン(A)と直鎖状低密度ポリエチレンの配合比が外れる比較例2、中間層中の直鎖状低密度ポリエチレンが特定物性を満たさない比較例3、直鎖状低密度ポリエチレン(B)を含有しない比較例4及び5、全て高圧法低密度ポリエチレン(C)で構成された共押出フィルムを用いた比較例6、においては、いずれかの効果において好ましくない結果が示されている。

Claims (3)

  1. 下記(a1)〜(a3)の特徴を有する高密度ポリエチレン(A)と、下記(b1)〜(b4)の特徴を有する直鎖状低密度ポリエチレン(B)とを、前記高密度ポリエチレン(A)と前記直鎖状低密度ポリエチレン(B)の重量比(A/B)が70/30〜83/17の範囲で含む高密度樹脂組成物からなる層と、
    下記(c1)〜(c2)の特徴を有する高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる層とを、
    共押出成形してなる、少なくとも2層を有する共押出フィルム。
    (a1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
    (a2)密度が0.950g/cm以上
    (a3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
    (b1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜30g/10分
    (b2)密度が0.910〜0.925g/cm
    (b3)高圧ラジカル法低密度ポリエチレンを0〜25重量%含む
    (b4)エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体であり
    前記直鎖状低密度ポリエチレン(B)は下記の要件[1]を満足する
    [1]オルトジクロロベンゼンによる温度上昇溶離分別(TREF)によって得られる溶出曲線において、下記(1)〜(2)を満たす。
    (1)溶出温度が60℃以下の溶出物(S1)の割合が20重量%未満である。
    (2)溶出温度が60℃超から75℃以下の溶出物(S2)の割合が70重量%以上である。
    (c1)JIS K6922−2の190℃、21.18N荷重化で測定したメルトフローレート(MFR)が1〜50g/10分
    (c2)密度が0.915〜0.925g/cm
  2. 前記高密度樹脂組成物からなる中間層と、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(C)からなる内層及び外層を有する、請求項1に記載の共押出フィルム。
  3. 基材と、請求項1又は2に記載の共押出フィルムを共押出ラミネート成形により積層した多層共押出積層体。
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