JP2002225207A - 4−メチル−1−ペンテン共重合体多層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

4−メチル−1−ペンテン共重合体多層フィルムおよびその製造方法

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JP2002225207A
JP2002225207A JP2001284972A JP2001284972A JP2002225207A JP 2002225207 A JP2002225207 A JP 2002225207A JP 2001284972 A JP2001284972 A JP 2001284972A JP 2001284972 A JP2001284972 A JP 2001284972A JP 2002225207 A JP2002225207 A JP 2002225207A
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layer
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multilayer film
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JP2001284972A
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Inventor
Takashi Nakahara
原 隆 中
Shinichi Imuda
伸 一 伊牟田
Hiromi Shigemoto
本 博 美 重
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い剛性を有し、黒化処理銅箔からの離型性が
良く、MLB製造用離型フィルムに適する多層フィルム
を提供すること。延伸時に延伸ムラ、破れが少なく、生
産性が良い多層フィルムの製造方法を提供すること。 【解決手段】 4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィ
ルムは、4-メチル-1-ペンテン共重合体からなる(A)
層と、ポリプロピレンまたはポリエチレンからなる
(B)層と、必要に応じて接着樹脂からなる(C)層と
からなり、(B)層の両面に(A)層が設けられている
3層積層体または(B)層の両面に(A)層がそれぞれ
(C)層を介して設けられている5層積層体であって、
倍率2倍以上に一軸延伸されているか、または縦、横そ
れぞれ1.5倍以上に二軸延伸されている。4-メチル-1-
ペンテン共重合体多層フィルムの製造方法は、上記3層
積層体または上記5層積層体を、倍率2倍以上に一軸延
伸するか、または縦、横それぞれ1.5倍以上に二軸延
伸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、4-メチル-1-ペン
テン共重合体多層フィルムおよびその製造方法に関し、
さらに詳しくは、例えば離型フィルムとして有用な4-メ
チル-1-ペンテン共重合体多層フィルムおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、電子機器の急速な進歩に伴
い、ICの集積度が増大するにつれ、より高精度、高密
度、高信頼性化への要求に対応する目的でプリント配線
板が多用されてきていることはよく知られている。この
プリント配線基板としては、片面プリント配線板、両面
プリント配線板、多層プリント配線板、フレキシブルプ
リント配線板がある。なかでも3層以上の導体の中間に
絶縁層をおいて一体化し、任意の導体相互および実装す
る電子部品と任意の導体層との接続ができる点で多層プ
リント基板(以後「MLB」と略す。)の応用分野は広
がっている。
【0003】このMLBは、例えば一対の片面銅張積層
板、または一対の両面銅張積層板を両面外装としてその
内側に一層または二層以上の内層回路板をプリプレグ
(エポキシ樹脂等)を介在させて交互に積み重ね、これ
らを治具で挟持するとともにクッション材を介してプレ
ス熱板で熱プレスして、プリプレグを硬化させて強固に
一体化された積層体を形成し、穴開け、スルーホールメ
ッキなどを行った後、表面をエッチングすることで形成
される。
【0004】このようなMLBを製造する際には、通常
銅張積層板(外装板)と治具との間に離型フィルムが用
いられる。この離型フィルムとしては、4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、アセテ
ート、ポリエステル、ポリプロピレンなどの加熱加圧工
程で溶融しない高耐熱性の樹脂が使用される。ところ
で、銅貼積層板の銅箔にはエポキシ樹脂との接着性を高
めるために表面を酸化して荒らした、いわゆる黒化処理
銅箔がしばしば使用される。この場合には、上記の各離
型フィルムにおいては剛性の不足により、加熱加圧工程
でフィルムの表面が黒化処理銅箔面に食い込み、離型フ
ィルムが剥離できなくなるという問題が起こることがあ
る。
【0005】こういった状況のもと、4-メチル-1-ペン
テン共重合体フィルムを一軸延伸して、剛性を高めたフ
ィルムを離型フィルムとして使用することが提案されて
いる(特開平3−73558号公報参照)。しかし、4-
メチル-1-ペンテン共重合体フィルムは一軸延伸時に延
伸ムラ、破れを起こし易く、生産性が良くない。また、
4-メチル-1-ペンテン共重合体フィルムを一軸延伸した
フィルムは、黒化処理銅箔面からの離型性が充分でない
場合がある。
【0006】そこで、本発明者らは一軸延伸時に延伸ム
ラ、破れを起こしにくく、延伸後の剛性が高く、MLB
製造用に適した4-メチル-1-ペンテン共重合体フィルム
およびその製造方法について検討するとともに、黒化処
理銅箔からの離型性がよく、MLB製造用に適した4-メ
チル-1-ペンテン共重合体フィルムおよびその製造方法
について検討した。
【0007】その結果、4-メチル-1-ペンテン共重合体
とポリエチレンまたはポリプロピレンからなる積層体を
延伸すると、延伸時に延伸ムラ、破れが少なく、しかも
剛性の高いMLB製造用の離型フィルムに好適な一軸延
伸フィルムが得られることを見出した。また、4-メチル
-1-ペンテン共重合体からなる層とポリエチレンまたは
ポリプロピレンからなる層とからなる積層体を、縦、横
それぞれ1.5倍以上の倍率で二軸延伸すると、延伸時
に延伸ムラ、破れが少なく、しかも剛性が高く、黒化処
理銅箔からの離型性に優れたMLB製造用の離型フィル
ムに好適な二軸延伸フィルムが得られることを見出し、
本発明を完成するに到った。
【0008】
【発明の目的】すなわち、本発明は、剛性に優れる4-メ
チル-1-ペンテン共重合体多層フィルムで、例えばML
B製造用離型フィルムとして使用した場合に、黒化処理
銅箔からの離型性に優れる4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムおよびその製造方法を提供することを目
的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体多層フィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテ
ンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20
のα-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共
重合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレン(b
1)またはポリエチレン(b2)からなる層とからな
り、上記(B)層の両面に上記(A)層が設けられてい
る3層積層体であって、倍率2倍以上に一軸延伸されて
なることを特徴としている。
【0010】本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの他の態様は、(A)4-メチル-1
-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2
〜20のα-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペン
テン共重合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレ
ン(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層と、
(C)接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記
(B)層の両面に上記(A)層がそれぞれ上記(C)層
を介して設けられている5層積層体であって、倍率2倍
以上に一軸延伸されてなることを特徴としている。
【0011】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテン
と、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20の
α-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレン(b
1)またはポリエチレン(b2)からなる層とからな
り、上記(B)層の両面に上記(A)層が設けられてい
る3層積層体であって、縦、横の倍率がそれぞれ1.5
倍以上に二軸延伸されてなることを特徴としている。
【0012】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの他の態様は、(A)4-メチル-1
-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2
〜20のα-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペン
テン共重合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレ
ン(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層と、
(C)接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記
(B)層の両面に上記(A)層がそれぞれ上記(C)層
を介して設けられている5層積層体であって、縦、横の
倍率がそれぞれ1.5倍以上に二軸延伸されてなること
を特徴としている。
【0013】本発明に係る第1および第2の4-メチル-1
-ペンテン共重合体多層フィルムでは、上記4-メチル-1-
ペンテン共重合体(a)が、4-メチル-1-ペンテンから
導かれる繰り返し単位を93重量%以上含有することが
好ましい。また、本発明に係る第1および第2の4-メチ
ル-1-ペンテン共重合体多層フィルムでは上記接着樹脂
(c)として、例えばポリ4-メチル-1-ペンテン(d)
とポリ1-ブテン(e)とからなり、ポリ4-メチル-1-ペ
ンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とを重量比(d:
e)が95:5〜50:50となる割合で含む接着樹脂
が用いられる。
【0014】本発明に係る第1および第2の4-メチル-1
-ペンテン共重合体多層フィルムは、引張弾性率が15
00MPa以上であることが好ましい。このような、本
発明に係る第1および第2の4-メチル-1-ペンテン共重
合体多層フィルムは、離型フィルムとして好適に用いら
れる。本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムの製造方法は、(A)4-メチル-1-ペン
テンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜2
0のα-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペンテン
共重合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレン
(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層とから
なり、上記(B)層の両面に上記(A)層が設けられて
いる3層積層体を倍率2倍以上に一軸延伸することを特
徴としている。
【0015】本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法の他の態様は、(A)
4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭
素原子数2〜20のα-オレフィンとから得られる4-メ
チル-1-ペンテン共重合体(a)からなる層と、(B)
ポリプロピレン(b1)またはポリエチレン(b2)か
らなる層と、(C)接着樹脂(c)からなる層とからな
り、上記(B)層の両面に上記(A)層がそれぞれ上記
(C)層を介して設けられている5層積層体を倍率2倍
以上に一軸延伸することを特徴としている。
【0016】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法は、(A)4-メチル-1
-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2
〜20のα-オレフィンとから得られる4-メチル-1-ペン
テン共重合体(a)からなる層と、(B)ポリプロピレ
ン(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層とか
らなり、上記(B)層の両面に上記(A)層が設けられ
ている3層積層体を二軸延伸し、縦、横の倍率をそれぞ
れ1.5倍以上にすることを特徴としている。
【0017】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法の他の態様は、(A)
4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭
素原子数2〜20のα-オレフィンとから得られる4-メ
チル-1-ペンテン共重合体(a)からなる層と、(B)
ポリプロピレン(b1)またはポリエチレン(b2)か
らなる層と、(C)接着樹脂(c)からなる層とからな
り、上記(B)層の両面に上記(A)層がそれぞれ上記
(C)層を介して設けられている5層積層体を二軸延伸
し、縦、横の倍率をそれぞれ1.5倍以上にすることを
特徴としている。
【0018】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る4-メチル-1-
ペンテン共重合体多層フィルムおよびその製造方法につ
いて具体的に説明する。第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム 本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)ま
たはポリエチレン(b2)からなる層と、必要に応じて
(C)接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記
(B)層の両面に上記(A)層が設けられている3層積
層体または上記(B)層の両面に上記(A)層がそれぞ
れ上記(C)層を介して設けられている5層積層体であ
って、倍率2倍以上に一軸延伸されている。
【0019】まず、本発明に係る第1の4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体多層フィルムを形成する各樹脂について
説明する。(a)4-メチル-1-ペンテン共重合体 本発明で用いられる4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)は、4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-1-ペンテ
ン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとの共重
合体である。
【0020】ここで4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原
子数2〜20のα-オレフィンとしては、例えばエチレ
ン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、
1-オクテン、1-デセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンな
どが挙げられる。これら4-メチル-1-ペンテン以外の他
のα-オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組み合
わせて用いることができる。この中でも炭素原子数7〜
20、好ましくは8〜20、より好ましくは10〜20
のα-オレフィンであることが望ましい。
【0021】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)は、4
-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位を通常9
3重量%以上、好ましくは93〜97重量%、より好ま
しくは94〜96重量%、上記α-オレフィンから導か
れる繰り返し単位を、通常7重量%以下、好ましくは3
〜7重量%、より好ましくは4〜6重量%の範囲で含有
することが好ましい。4-メチル-1-ペンテン以外の炭素
原子数2〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し
単位の含有量が上記範囲内にあると、4-メチル-1-ペン
テン共重合体(a)は成形性および剛性に優れる。
【0022】また、この4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)は、ASTM D 1238に準じ、荷重5.0k
g、温度260℃の条件で測定したメルトフローレート
(MFR)が通常0.5〜250g/10分の範囲にあ
り、好ましくは1.0〜150g/10分の範囲にある。
MFRが上記範囲内にあると、4-メチル-1-ペンテン共
重合体(a)は成形性に優れ、機械的強度特性に優れ
る。
【0023】このような4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)は、従来公知の方法で製造することができる。こ
の4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)には、本発明の
目的を損なわない範囲で、耐熱安定剤、耐候安定剤、発
錆防止剤、耐銅害安定剤、耐電防止剤などの通常ポリオ
レフィンに配合される従来公知の添加剤を配合すること
ができる。
【0024】添加剤として具体的に、は例えば以下のよ
うなものが挙げられる。フェノール系酸化防止剤として
は、例えば2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ステア
リル(3,3-ジメチル-4-ヒドロキシベンジル)チオグリ
コレートなどのフェノール類および4,4'-ブチリデンビ
ス(2-tert-ブチル-5-メチルフェノール)の炭酸オリゴ
エステル(例えば重合度2、3、4、5、6、7、8、
9、10など)などの多価フェノール炭酸オリゴエステ
ル類が挙げられる。
【0025】イオウ系酸化防止剤としては、例えばジア
ルキルチオジプロピオネートなどが挙げられる。リン系
酸化防止剤としては、例えばトリフェニルホスファイト
などが挙げられる。 また一般式 Mx Aly (OH)2x+3y-2z(A)z・aH2
O (式中、MはMg、CaまたはZnを示し、Aは水酸基
以外のアニオンを示し、x、yおよびzは正数であり、
aは0または正数である。)で示される複化合物を例え
ば塩酸吸収剤として添加することができる。
【0026】光安定剤としては、例えば2-ヒドロキシ-4
-メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。滑剤とし
ては、例えばパラフィンワックス、ポリエチレンワック
ス、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。このよ
うな添加剤は、4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)1
00重量部に対して、通常0.0001〜10重量部の
量で用いることができる。
【0027】ポリプロピレン(b1)またはポリエチレ
ン(b2) 本発明で用いられるポリプロピレン(b1)は、プロピ
レンの単独重合体、またはプロピレンと、プロピレン以
外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンから選ばれる
少なくとも1種のオレフィンとの共重合体である。プロ
ピレン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとし
ては、例えば1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メ
チル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンおよびこれら
の混合物が挙げられる。このうち炭素原子数4〜10の
α-オレフィンを用いることが特に好ましい。
【0028】ポリプロピレン(b1)では、プロピレン
と、プロピレン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフ
ィンとのモル比(プロピレン/α-オレフィン(プロピ
レンを除く))は、α-オレフィンの種類によっても異
なるが、一般に100/0〜90/10、好ましくは1
00/0〜95/5である。なお、ポリプロピレン(b
1)は、その特性を損なわない範囲内で、ジエン化合物
から誘導される成分単位等のような、α-オレフィンか
ら誘導される成分単位以外の成分単位等を含んでいても
よい。ジエン成分の含有量は、通常は0〜1モル%、好
ましくは0〜0.5モル%である。
【0029】ポリプロピレン(b1)は、230℃、
2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜50
g/10分の範囲にあり、密度が0.900g/cm3を超
え、好ましくは0.900g/cm3を超え0.920g
/cm3以下の範囲であることが望ましい。このような
ポリプロピレン(b1)は、従来公知の方法によって製
造することができる。
【0030】本発明で用いられるポリエチレン(b2)
は、エチレンの単独重合体、またはエチレンと炭素原子
数3〜20のα-オレフィンとの共重合体である。炭素
原子数3〜20のα-オレフィンとしては、例えばプロ
ピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル
-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンおよびこれらの混
合物が挙げられる。このうち炭素原子数3〜10のα-
オレフィンを用いることが特に好ましい。
【0031】なお、ポリエチレン(b2)は、その特性
を損なわない範囲内で、ジエン化合物から誘導される成
分単位等のような、α-オレフィンから誘導される成分
単位以外の成分単位を含んでいてもよい。ジエン成分の
含有量は、通常は0〜1モル%、好ましくは0〜0.5
モル%である。ポリエチレン(b2)では、エチレンと
炭素原子数3〜20のα-オレフィンとのモル比(エチ
レン/α-オレフィン)は、α-オレフィンの種類によっ
ても異なるが、一般に100/0〜99/1、好ましく
は100/0〜99.5/0.5である。
【0032】ポリエチレン(b2)は、190℃、2.
16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が
0.01〜100g/10分、好ましくは0.05〜50g
/10分の範囲にあり、密度が0.900g/cm3を超
え、好ましくは0.930〜0.970g/cm3の範囲
にあることが望ましい。このようなポリエチレン(b
2)は、従来公知の方法によって製造することができ
る。
【0033】接着樹脂(c) 本発明で用いられる接着樹脂(c)としては、4-メチル
-1-ペンテン共重合体(a)からなる層(A)と、ポリ
プロピレン(b1)またはポリエチレン(b2)からな
る層(B)とを接着しうるものであれば特に限定されな
いが、本発明で好ましく用いられる接着樹脂(c)とし
ては、例えばポリ4-メチル-1-ペンテン(d)と、ポリ1
-ブテン(e)とからなる接着性樹脂組成物が挙げられ
る。
【0034】接着性樹脂組成物を形成するポリ4-メチル
-1-ペンテン(d)は、4-メチル-1-ペンテンの単独重合
体または4-メチル-1-ペンテンと4-メチル-1-ペンテン以
外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとの共重合体
である。4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜2
0のα-オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピ
レン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、
1-テトラデセン、1-オクタデセン、1-ヘキサデセン、1-
ドデセン、1-テトラドデセン、1-エイコセンなどが挙げ
られる。これらのα-オレフィンは、1種単独でまたは
2種以上組み合わせて用いることができる。これらのな
かでは1-ヘキセン、1-デセン、1-テトラデセン、1-オク
タデセン、1-ドデセン、1-テトラドデセンまたは1-エイ
コセンが好ましい。
【0035】ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)は、4-メ
チル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位が通常10
0〜80モル%、炭素原子数2〜20のα-オレフィン
から導かれる繰り返し単位が通常0〜20モル%の割合
で含有され、4-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返
し単位が99.9〜80モル%、炭素原子数2〜20の
α-オレフィンから導かれる繰り返し単位が通常0.1〜
20モル%の割合で含有されることが好ましい。
【0036】このポリ4-メチル-1-ペンテン(d)は、
MFRが通常0.1〜200g/10分の範囲にあり、好
ましくは1.0〜150g/10分の範囲にある。接着性
樹脂組成物を形成するポリ1-ブテン(e)は、1-ブテン
の単独重合体または1-ブテンと1-ブテン以外の炭素原子
数2〜20のα-オレフィンとの共重合体である。
【0037】ここで、1-ブテン以外の炭素原子数2〜2
0のα-オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピ
レン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-テトラデ
セン、1-オクタデセンなどが挙げられる。これらのα-
オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組み合わせて
用いることができる。これらのなかでは、エチレン、プ
ロピレンが好ましい。
【0038】ポリ1-ブテン(e)は、1-ブテンから導か
れる繰り返し単位を60重量%以上含有する共重合体で
ある。特に1-ブテンから導かれる繰り返し単位を80重
量%以上含有すると、ポリ1-ブテン(e)は、ポリ4-メ
チル-1-ペンテン(d)との相溶性に優れる。このポリ1
-ブテン(e)は、ASTM D 1238に準じ、荷重
2.16kg、温度190℃の条件で測定したMFR
が、通常0.01〜100g/10分の範囲にあり、好ま
しくは0.1〜50g/10分の範囲にある。
【0039】ポリ1-ブテン(e)のMFRが上記範囲内
にあると、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)との混合性
がよくなり、接着性樹脂組成物は高い接着性能を発揮す
る。この接着性樹脂組成物は、上記ポリ4-メチル-1-ペ
ンテン(d)と上記ポリ1-ブテン(e)との重量比
(d:e)が通常95:5〜50:50の範囲にあり、
好ましくは80:20〜60:40の範囲にある。ポリ
4-メチル-1-ペンテン(d)と上記ポリ1-ブテン(e)
との重量比が上記範囲内にあると、この組成物は高い接
着性能を発揮する。
【0040】接着性樹脂組成物は、例えば上記ポリ4-メ
チル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とを従来
公知の方法により溶融混練することにより製造すること
ができる。例えば、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)と
ポリ1-ブテン(e)の所定量を、Vブレンダー、リボン
ブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレンダ
ーなどで混合した後、単軸押出機、複軸押出機などで溶
融混練し、造粒するか、またはニーダー、バンバリーミ
キサーなどで溶融混練し、粉砕することにより製造する
ことができる。
【0041】接着樹脂(c)からなる(C)層が上記の
ような組成の接着性樹脂組成物からなると、(A)層と
(B)層とを強固に接着することができる。多層フィルム 本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの一の態様は、上記4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a)からなる層(A)と、上記ポリプロピレン
(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層(B)
とからなり、上記(B)層の両面に上記(A)層が設け
られている(A)/(B)/(A)の構成を有する3層
の積層体であって、倍率2倍以上、好ましくは2〜10
倍、より好ましくは3〜8倍に一軸延伸されている。
【0042】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムの厚みは特に限定されないが、通常5〜500μ
m程度、好ましくは10〜200μm程度である。また
4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成する
各層の厚みは特に限定されないが、通常一方の(A)層
が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜50μm
の範囲にあり、(B)層が通常3〜100μmの範囲、
好ましくは10〜50μmの範囲にあり、他方の(A)
層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜50μ
mの範囲にある。
【0043】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムは、引張弾性率が通常1500MPa以上であ
り、好ましくは1500〜4000MPa、より好まし
くは1700〜3000MPaの範囲にある。4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムの引張弾性率が上記
範囲内にあると、離型残りが発生しにくい。
【0044】引張弾性率の測定は、4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体多層フィルムから切り取った幅1.27c
m、長さ6.35cmの短冊状試験片を、インストロン
社製引張試験機モデル4501を用いて、23℃、クロ
スヘッドスピード5mm/分の条件で行われる。本発明
に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィル
ムの他の態様は、上記4-メチル-1-ペンテン共重合体か
らなる層(A)と、上記ポリプロピレン(b1)または
ポリエチレン(b2)からなる層と、接着樹脂(c)か
らなる層(C)とからなり、上記(B)層の両面に上記
(A)層がそれぞれ(C)層を介して設けられている
(A)/(C)/(B)/(C)/(A)の構成を有す
る5層積層体であって、倍率2倍以上、好ましくは2〜
10倍、より好ましくは3〜8倍に一軸延伸されてい
る。
【0045】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムの厚みは特に限定されないが、通常5〜500μ
m程度、好ましくは10〜200μm程度である。また
4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成する
各層の厚みは特に限定されないが、通常一方の(A)層
が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜50μm
の範囲にあり、一方の(C)層が通常1〜100μmの
範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあり、(B)層
が通常3〜100μmの範囲、好ましくは10〜50μ
mの範囲にあり、他方の(C)層が通常1〜100μm
の範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあり、他方の
(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜
50μmの範囲にある。
【0046】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムは、引張弾性率が通常1500MPa以上であ
り、好ましくは1500〜4000MPa、より好まし
くは1700〜3000MPaの範囲にある。4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムの引張弾性率が上記
範囲内にあると、離型残りが発生しにくい。
【0047】上述したような本発明に係る第1の4-メチ
ル-1-ペンテン共重合体多層フィルムは、剛性および離
型性に優れている。例えば、黒化処理銅箔からの離型性
に優れているため、離型フィルム、特にMLB製造用の
離型フィルムとして好適である。第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム 本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)ま
たはポリエチレン(b2)からなる層と、必要に応じ
て、(C)接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記
(B)層の両面に上記(A)層が設けられている3層積
層体または上記(B)層の両面に上記(A)層がそれぞ
れ(C)層を介して設けられている5層積層体であっ
て、縦、横それぞれ1.5倍以上に二軸延伸されてい
る。
【0048】本発明で用いられる4-メチル-1-ペンテン
共重合体(a)としては、上記第1の4-メチル-1-ペン
テン共重合体多層フィルムで用いられる4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体(a)と同様のものが挙げられる。この
4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)には、上記第1の4
-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムで用いられる
4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)に添加することが
できる添加剤として例示したものと同様の添加剤を、同
様の量で添加することができる。
【0049】本発明で用いられるポリプロピレン(b
1)としては、上記第1の4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムで用いられるポリプロピレン(b1)と
同様のものが用いられ、ポリエチレン(b2)として
は、上記第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィ
ルムで用いられるポリエチレン(b2)と同様のものが
用いられる。
【0050】本発明で用いられる接着樹脂(c)として
は、上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)からなる
層(A)と、上記ポリプロピレン(b1)またはポリエ
チレン(b2)からなる層(B)とを接着しうるもので
あれば特に限定されないが、本発明で好ましく用いられ
る接着樹脂(c)としては、例えば上記第1の4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムで用いられるような
ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)と、ポリ1-ブテン
(e)とからなる接着性樹脂組成物が挙げられる。
【0051】接着樹脂(c)からなる層(C)が上記の
ような組成の接着性樹脂組成物からなると、(A)層と
(B)層とを強固に接着することができる。多層フィルム 本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの一の態様は、上記4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a)からなる層(A)と、上記ポリプロピレン
(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層(B)
とからなり、上記(B)層の両面に上記(A)層が設け
られている、(A)/(B)/(A)の構成を有する3
層の積層体であって、縦、横の倍率がそれぞれ1.5倍
以上、好ましくはそれぞれ3〜10倍、より好ましくは
それぞれ4〜8倍に二軸延伸されている。
【0052】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムの厚みは特に限定されないが、通常5〜500μ
m程度、好ましくは10〜200μm程度である。ま
た、4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成
する各層の厚みは特に限定されないが、通常、一方の
(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜
50μmの範囲にあり、(B)層が通常3〜100μm
の範囲、好ましくは10〜50μmの範囲にあり、他方
の(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5
〜50μmの範囲にある。
【0053】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムは、引張弾性率が通常1500MPa以上であ
り、好ましくは1500〜4000MPa、より好まし
くは1700〜3000MPaの範囲にある。4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムの引張弾性率が上記
範囲内にあると、離型残りが発生しにくい。
【0054】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの他の態様は、上記4-メチル-1-
ペンテン共重合体からなる層(A)と、上記ポリプロピ
レン(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層
(B)と、接着樹脂(c)からなる層(C)とからな
り、上記(B)層の両面に上記(A)層がそれぞれ
(C)層を介して設けられている、(A)/(C)/
(B)/(C)/(A)の構成を有する5層積層体であ
って、縦、横の倍率がそれぞれ1.5倍以上、好ましく
はそれぞれ3〜10倍、より好ましくはそれぞれ4〜8
倍に二軸延伸されている。
【0055】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムの厚みは特に限定されないが、通常5〜500μ
m程度、好ましくは10〜200μm程度である。ま
た、4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成
する各層の厚みは特に限定されないが、通常、一方の
(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜
50μmの範囲にあり、一方の(C)層が通常1〜10
0μmの範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあり、
(B)層が通常3〜100μmの範囲、好ましくは10
〜50μmの範囲にあり、他方の(C)層が通常1〜1
00μmの範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあ
り、他方の(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ま
しくは5〜50μmの範囲にある。
【0056】この4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムは、引張弾性率が通常1500MPa以上であ
り、好ましくは1500〜4000MPa、より好まし
くは1700〜3000MPaの範囲にある。4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムの引張弾性率が上記
範囲内にあると、離型残りが発生しにくい。
【0057】上述したような本発明に係る第2の4-メチ
ル-1-ペンテン共重合体多層フィルムは、剛性および離
型性に優れている。例えば、黒化処理銅箔からの離型性
に優れているため、離型フィルム、特にMLB製造用の
離型フィルムとして好適である。第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムの製
造方法 本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの製造方法は、上記4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a)と、上記ポリプロピレン(b1)またはポリ
エチレン(b2)とから、それぞれ上記4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体からなる層(A)、上記ポリプロピレン
(b1)またはポリエチレン(b2)からなる層(B)
を形成し、(A)/(B)/(A)の構成を有する3層
積層体とし、次いでこの3層積層体を倍率2倍以上に一
軸延伸する。この方法により上記第1の4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体多層フィルムのうち3層のものを製造す
ることができる。
【0058】3層積層体を製造する方法としては、例え
ば4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、ポリプロピ
レン(b1)またはポリエチレン(b2)とを共押出成
形する方法、予めこれらの各樹脂からプレス成形、押出
成形などによって作製したシート、フィルムなどをプレ
ス成形して3層積層体とする方法などがある。この3層
積層体の厚みは特に限定されないが、好ましくは10〜
2000μm程度である。また3層積層体を構成する各
層の厚みは特に限定されないが、一方の(A)層が好ま
しくは2〜1000μmの範囲にあり、(B)層が好ま
しくは6〜1000μmの範囲にあり、他方の(A)層
が好ましくは2〜1000μmの範囲にある。
【0059】このようにして得られた3層積層体を、従
来公知の方法により一軸延伸することにより本発明に係
る4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムが得られ
る。一軸延伸する際の3層積層体の加熱温度は120〜
210℃、好ましくは160〜180℃の範囲である。
3層積層体一軸を延伸する際の延伸倍率は、通常2倍以
上であり、好ましくは2〜10倍、より好ましくは3〜
8倍程度である。
【0060】本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法の他の態様は、上記4-
メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、上記接着樹脂
(c)と、上記ポリプロピレン(b1)またはポリエチ
レン(b2)とから、それぞれ上記4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体からなる層(A)、上記接着樹脂(c)から
なる層(C)、上記ポリプロピレン(b1)またはポリ
エチレン(b2)からなる層(B)を形成し、(A)/
(C)/(B)/(C)/(A)の構成を有する5層積
層体とし、次いでこの5層積層体を倍率2倍以上に一軸
延伸する。この方法により上記第1の4-メチル-1-ペン
テン共重合体多層フィルムのうち5層のものを製造する
ことができる。
【0061】5層積層体を製造する方法としては、例え
ば4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、接着樹脂
(c)と、ポリプロピレン(b1)またはポリエチレン
(b2)とを共押出成形する方法、予めこれらの各樹脂
からプレス成形、押出成形などによって作製したシー
ト、フィルムなどをプレス成形して5層積層体とする方
法などがある。
【0062】この5層積層体の厚みは特に限定されない
が、好ましくは10〜5000μm程度である。また5
層積層体を構成する各層の厚みは特に限定されないが、
一方の(A)層が好ましくは2〜2000μmの範囲の
範囲にあり、一方の(C)層が好ましくは2〜2000
μmの範囲にあり、(B)層が好ましくは6〜2000
μmの範囲にあり、他方の(C)層が好ましくは2〜2
000mの範囲にあり、他方の(A)層が好ましくは2
〜2000μmの範囲にある。
【0063】このようにして得られた5層積層体を、従
来公知の方法により一軸延伸することにより本発明に係
る4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムが得られ
る。一軸延伸する際の5層積層体の加熱温度は120〜
210℃、好ましくは160〜180℃の範囲である。
5層積層体を一軸延伸する際の延伸倍率は、通常2倍以
上であり、好ましくは2〜10倍程度、より好ましくは
3〜8倍程度である。
【0064】本発明によると、延伸時に延伸ムラ、破れ
が少なく、しかも剛性の高い一軸延伸された3層または
5層の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムが得
られる。第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層多層フィルム
の製造方法 本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの製造方法は、上記第1の4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体多層フィルムの製造方法と同様にして製造
し、上記と同様の各層の厚みを有する、(A)/(B)
/(A)の構成を有する3層積層体を、従来公知の方法
で縦、横それぞれ1.5倍以上の倍率で二軸延伸する。
この方法により上記第2の4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムのうち3層のものを製造することができ
る。
【0065】3層積層体を二軸延伸する際の3層積層体
の加熱温度は120〜210℃、好ましくは160〜1
80℃の範囲である。3層積層体を二軸延伸する際の延
伸倍率は、縦、横それぞれ1.5倍以上であり、好まし
くはそれぞれ3〜10倍、より好ましくはそれぞれ4〜
8倍程度である。
【0066】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法の他の態様は、上記第
1の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムの製造
方法と同様にして製造し、上記と同様の各層の厚みを有
する、(A)/(C)/(B)/(C)/(A)の構成
を有する5層積層体を、従来公知の方法で、縦、横それ
ぞれ1.5倍以上の倍率で二軸延伸する。この方法によ
り上記第2の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィル
ムのうち5層のものを製造することができる。
【0067】5層積層体を二軸延伸する際の5層積層体
の加熱温度は120〜210℃、好ましくは160〜1
80℃の範囲である。5層積層体を二軸延伸する際の延
伸倍率は、縦、横それぞれ1.5倍以上であり、好まし
くはそれぞれ3〜10倍、より好ましくはそれぞれ4〜
8倍程度である。
【0068】本発明によると、延伸時に延伸ムラ、破れ
が少なく、しかも剛性の高い二軸延伸された3層または
5層の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムが得
られる。
【0069】
【発明の効果】本発明に係る第1および第2の4-メチル
-1-ペンテン共重合体多層フィルムは、高い剛性を有
し、黒化処理銅箔からの離型性が良く、MLB製造に適
している。本発明に係る第1の4-メチル-1-ペンテン共
重合体多層フィルムの製造方法は、4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体にポリエチレンまたはポリプロピレンを積層
した多層積層体を特定の倍率で一軸延伸しているので、
延伸時に延伸ムラ、破れが少なく、生産性が良い。
【0070】本発明に係る第2の4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムの製造方法は、4-メチル-1-ペン
テン共重合体にポリエチレンまたはポリプロピレンを積
層した多層積層体を上記の特定の倍率で二軸延伸してい
るので、延伸時に延伸ムラ、破れが少なく、生産性が良
い。
【0071】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。本実施例において4-メチル-1-ペンテン共
重合体、ポリプロピレンおよび接着樹脂として以下のも
のを用いた。 (4-メチル-1-ペンテン共重合体)4-メチル-1-ペンテ
ンと、ダイアレン168(商品名、炭素原子数16と1
8のα-オレフィンの混合物、三菱化学(株)製)との
共重合体。この共重合体における4-メチル-1-ペンテン
含量:94重量%、炭素原子数16のα-オレフィン含
量と18のα-オレフィン含量との合計:6重量%、M
FR(ASTM D 1238に準じた荷重5.0kg、
温度260℃で測定):23g/10分 (4-メチル-1-ペンテン共重合体)4-メチル-1-ペンテ
ンと、ダイアレン124(商品名、炭素原子数12と1
4のα-オレフィンの混合物、三菱化学(株)製)との
共重合体。この共重合体における4-メチル-1-ペンテン
含量:95重量%、炭素原子数12のオレフィン含量と
14のα-オレフィン含量との合計:5重量%、MFR
(ASTM D 1238に準じた荷重5.0kg、温度
260℃で測定):23g/10分 (ポリ-4-メチル-1-ペンテン共重合体)4-メチル-1-
ペンテンと、1-デセンとの共重合体。この共重合体にお
ける4-メチル-1-ペンテン含量:96重量%、1-デセン
含量:4重量%。MFR(ASTM D 1238に準じ
た荷重5.0kg、温度260℃で測定):23g/10
分 (ポリ-4-メチル-1-ペンテン共重合体)4-メチル-1-
ペンテン共重合体:50重量%と、4-メチル-1-ペン
テン共重合体:50重量%との混合物。この混合物に
おけるMFR(ASTM D 1238に準じ荷重5.0
kg、温度260℃で測定):23g/10分 (ポリプロピレン(b1)) (株)グランドポリマー製、商品名:F−600 密度:0.91g/cm3、MFR(ASTM D 123
8に準じ荷重2.16kg、温度230℃で測定):1
0g/10分 (ポリエチレン(b2)) 三井化学(株)製、商品名:ウルトゼックス2022L 密度:0.91g/cm3、MFR(ASTM D 123
8に準じ荷重2.16kg、温度190℃で測定):2.
1g/10分 (接着樹脂(c))4-メチル-1-ペンテン共重合体(1-
オクタデセン含量:6重量%、MFR=3.0g/10
分)を60重量部、1-ブテン共重合体(エチレン含量:
5重量%、MFR=2.5g/10分)を40重量部、お
よび安定剤としてIrganox 1010(商品名;Ciba
(株)製)を0.10重量部、ステアリン酸カルシウム
(三共有機合成(株)製)を0.03重量部の比率で混
合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回転にて混合
し、この混合物を二軸押出機にて280℃の温度で押し
出して得た接着樹脂。
【0072】
【実施例1】4-メチル-1-ペンテン共重合体/ポリプ
ロピレン(b1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体
(各層の厚み)=60/80/60μmの二種三層の未
延伸フィルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。こ
の未延伸フィルムの延伸性を調べた。
【0073】次にこの二種三層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/ポリ
プロピレン(b1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体
(各層の厚み)=15/20/15μmの延伸フィルム
を得た。なお、延伸は未延伸フィルムをタテ5cm、ヨ
コ5cmの正方形に切り、温度180℃、速度5m/分
で4倍の一軸延伸を行った(以下の実施例2ないし8、
比較例においても同じ)。
【0074】この延伸フィルムの剥離性と剛性を調べ
た、その結果を表1に示す。本実施例において延伸性お
よび離型性の評価は以下のようにして行った。 (延伸性)5枚のフィルムをそれぞれ延伸したときの、
延伸ムラ、破れの発生した枚数を調べた。 (離型性)亜塩素酸ソーダにより黒化処理した銅箔面に
フィルムを重ね、190℃、20kg、30分の条件で
プレスし、フィルムの銅箔からの剥離性を調べた。フィ
ルムが通常の操作により銅箔から完全に剥離した場合は
「良好」とし、フィルムが一部しか剥離しなかった場合
は、銅箔との接触面を100%として、これに対する銅
箔に付着した部分の面積の割合を表した。
【0075】
【実施例2】4-メチル-1-ペンテン共重合体/ポリプ
ロピレン(b1)/ポリ4-メチル-1-ペンテン共重合体
(各層の厚み)=60/80/60μmの二種三層の
未延伸フィルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。
この未延伸フィルムの延伸性を調べた。
【0076】次にこの二種三層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/ポリ
プロピレン(b1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体
(各層の厚み)=15/20/15μmの延伸フィルム
を得た。この延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた。そ
の結果を表1に示す。
【0077】
【実施例3】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=40
/20/80/20/40μmの三種五層の未延伸フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。この未延伸
フィルムの延伸性を調べた。
【0078】次にこの三種五層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)
/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=1
0/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表
1に示す。
【0079】
【実施例4】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=40
/20/80/20/40μmの三種五層の未延伸フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。この未延伸
フィルムの延伸性を調べた。
【0080】次にこの三種五層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)
/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=1
0/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた、その結果を表
1に示す。
【0081】
【実施例5】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=40
/20/80/20/40μmの三種五層の未延伸フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。この未延伸
フィルムの延伸性を調べた。
【0082】次にこの三種五層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)
/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=1
0/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表
1に示す。
【0083】
【実施例6】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリエチレン(b2)/接着樹脂(c)/4-
メチル-1−ペンテン共重合体(各層の厚み)=40/
20/80/20/40μmの三種五層の未延伸フィル
ムをTダイ押出成形機を用いて成形した、この未延伸フ
ィルムの延伸性を調べた。
【0084】次にこの三種五層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリエチレン(b2)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=10
/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。この
延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた、その結果を表1
に示す。
【0085】
【実施例7】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=40
/20/80/20/40μmの三種五層の未延伸フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。この未延伸
フィルムの延伸性を調べた。
【0086】次にこの三種五層の未延伸フィルムを4倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)
/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=1
0/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。こ
の延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた、その結果を表
1に示す。
【0087】
【実施例8】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=20
/10/40/10/20μmの三種五層の未延伸フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。この未延伸
フィルムの延伸性を調べた。
【0088】次にこの三種五層の未延伸フィルムを2倍
に一軸延伸し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着
樹脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=10
/5/20/5/10μmの延伸フィルムを得た。この
延伸フィルムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表1
に示す。
【0089】
【表1】
【0090】
【実施例9】実施例1で製造したものと同様の二種三層
の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-メ
チル-1-ペンテン共重合体/ポリプロピレン(b1)
/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=1
5/20/15μmの延伸フィルムを得た。
【0091】なお、延伸は未延伸フィルムをタテ5c
m、ヨコ5cmの正方形に切り、温度180℃、速度5
m/分で縦2倍、横2倍の二軸延伸を行った(以下の実
施例10ないし16においても同じ)。この二軸延伸フ
ィルムの剥離性(離型性)と剛性を調べた、その結果を
表2に示す。また、未延伸フィルムの延伸性もあわせて
示す。
【0092】以下の実施例において、離型性の評価は以
下のようにして行った。 (離型性)亜塩素酸ソーダにより黒化処理した銅箔面に
フィルムを重ね、200℃、40kg、30分の条件で
プレスし、フィルムの銅箔からの剥離性を調べた。
【0093】
【実施例10】実施例2で製造したものと同様の二種三
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/ポリプロピレン(b
1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)
=15/20/15μmの延伸フィルムを得た。この延
伸フィルムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表2に
示す。また、未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0094】
【実施例11】実施例3で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)/ポリ
プロピレン(b1)/接着樹脂(c)/4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体(各層の厚み)=10/5/20/5
/10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの
剥離性と剛性を調べた。その結果を表2に示す。また、
未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0095】
【実施例12】実施例4で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)/ポリ
プロピレン(b1)/接着樹脂(c)/4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体(各層の厚み)=10/5/20/5
/10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの
剥離性と剛性を調べた。その結果を表2に示す。また、
未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0096】
【実施例13】実施例5で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)/ポリ
プロピレン(b1)/接着樹脂(c)/4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体(各層の厚み)=10/5/20/5
/10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの
剥離性と剛性を調べた。その結果を表2に示す。また、
未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0097】
【実施例14】実施例6で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)/ポリ
エチレン(b2)/接着樹脂(c)/4-メチル-1-ペン
テン共重合体(各層の厚み)=10/5/20/5/
10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの剥
離性と剛性を調べた、その結果を表2に示す。
【0098】
【実施例15】実施例7で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦2倍、横2倍に二軸延伸し、4-
メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)/ポリ
プロピレン(b1)/接着樹脂(c)/4-メチル-1-ペ
ンテン共重合体(各層の厚み)=10/5/20/5
/10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの
剥離性と剛性を調べた、その結果を表2に示す。また、
未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0099】
【実施例16】実施例8で製造したものと同様の三種五
層の未延伸フィルムを縦1.5倍、横1.5倍に二軸延伸
し、4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹脂(c)
/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(c)/4-メチル
-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=10/5/2
0/5/10μmの延伸フィルムを得た。この延伸フィ
ルムの剥離性と剛性を調べた、その結果を表2に示す。
また、未延伸フィルムの延伸性もあわせて示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【比較例1】4-メチル-1-ペンテン共重合体/ポリプ
ロピレン(b1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体
(各層の厚み)=15/20/15μmの二種三層フィ
ルムをTダイ押出成形機を用いて成形した。このフィル
ムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表3に示す。
【0102】
【比較例2】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(C)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(C)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=10
/5/20/5/10μmの三種五層フィルムをTダイ
押出成形機を用いて成形した。次にこの三種五層フィル
ムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表3に示す。
【0103】
【比較例3】4-メチル-1-ペンテン共重合体/接着樹
脂(c)/ポリプロピレン(b1)/接着樹脂(C)/
4-メチル-1-ペンテン共重合体(各層の厚み)=10
/5/20/5/10μmの三種五層フィルムをTダイ
押出成形機を用いて成形した。次にこの三種五層フィル
ムの剥離性と剛性を調べた。その結果を表3に示す。
【0104】
【比較例4】4-メチル-1-ペンテン共重合体の厚さ2
00μmの単層フィルムをTダイ押出成形機を用いて成
形した。この単層フィルムの延伸性を調べた。その結果
を表3に示す。
【0105】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 重 本 博 美 山口県玖珂郡和木町和木6−1−2 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK03A AK03C AK04B AK07B AK08A AK08C AK08D AK08E AK08K AL01A AL01C AL05A AL05C AL05D AL05E BA03 BA05 BA07 BA10A BA10C CB00D CB00E EJ37 GB43 JK07 JL14 YY00A YY00C YY00D YY00E 4F210 AA12 AC03 AG03 AH36 AR12 QC01 QD13 QG01 QG15

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポリ
    エチレン(b2)からなる層とからなり、上記(B)層
    の両面に上記(A)層が設けられている3層積層体であ
    って、倍率2倍以上に一軸延伸されてなることを特徴と
    する4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  2. 【請求項2】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポリ
    エチレン(b2)からなる層と、(C)接着樹脂(c)
    からなる層とからなり、上記(B)層の両面に上記
    (A)層がそれぞれ上記(C)層を介して設けられてい
    る5層積層体であって、倍率2倍以上に一軸延伸されて
    なることを特徴とする4-メチル-1-ペンテン共重合体多
    層フィルム。
  3. 【請求項3】上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)
    が、4-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位を
    93重量%以上含有する、請求項1または2に記載の4-
    メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  4. 【請求項4】上記接着樹脂(c)が、ポリ4-メチル-1-
    ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とを含有してな
    り、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン
    (e)との重量比(d:e)が95:5〜50:50の
    範囲内にある、請求項2に記載の4-メチル-1-ペンテン
    共重合体多層フィルム。
  5. 【請求項5】引張弾性率が1500MPa以上である、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載の4-メチル-1-
    ペンテン共重合体多層フィルム。
  6. 【請求項6】離型フィルムである、請求項1ないし5の
    いずれか1項に記載の4-メチル-1-ペンテン共重合体多
    層フィルム。
  7. 【請求項7】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポリ
    エチレン(b2)からなる層とからなり、上記(B)層
    の両面に上記(A)層が設けられている3層積層体であ
    って、縦、横の倍率がそれぞれ1.5倍以上に二軸延伸
    されてなることを特徴とする4-メチル-1-ペンテン共重
    合体多層フィルム。
  8. 【請求項8】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポリ
    エチレン(b2)からなる層と、(C)接着樹脂(c)
    からなる層とからなり、上記(B)層の両面に上記
    (A)層がそれぞれ上記(C)層を介して設けられてい
    る5層積層体であって、縦、横の倍率がそれぞれ1.5
    倍以上に二軸延伸されてなることを特徴とする4-メチル
    -1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  9. 【請求項9】上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    が、4-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位を
    93重量%以上含有する、請求項7または8に記載の4-
    メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  10. 【請求項10】上記接着樹脂(c)が、ポリ4-メチル-1
    -ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とを含有してな
    り、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン
    (e)との重量比(d:e)が95:5〜50:50の
    範囲内にある、請求項8に記載の4-メチル-1-ペンテン
    共重合体多層フィルム。
  11. 【請求項11】引張弾性率が1500MPa以上であ
    る、請求項7ないし10のいずれか1項に記載の4-メチ
    ル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  12. 【請求項12】離型フィルムである、請求項7ないし1
    1のいずれか1項に記載の4-メチル-1-ペンテン共重合
    体多層フィルム。
  13. 【請求項13】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチ
    ル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィ
    ンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポ
    リエチレン(b2)からなる層とからなり、上記(B)
    層の両面に上記(A)層が設けられている3層積層体を
    倍率2倍以上に一軸延伸することを特徴とする4-メチル
    -1-ペンテン共重合体多層フィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチ
    ル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィ
    ンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポ
    リエチレン(b2)からなる層と、(C)接着樹脂
    (c)からなる層とからなり、上記(B)層の両面に上
    記(A)層がそれぞれ上記(C)層を介して設けられて
    いる5層積層体を倍率2倍以上に一軸延伸することを特
    徴とする4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムの
    製造方法。
  15. 【請求項15】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチ
    ル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィ
    ンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポ
    リエチレン(b2)からなる層とからなり、上記(B)
    層の両面に上記(A)層が設けられている3層積層体を
    二軸延伸し、縦、横の倍率をそれぞれ1.5倍以上にす
    ることを特徴とする4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
    フィルムの製造方法。
  16. 【請求項16】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチ
    ル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィ
    ンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    からなる層と、(B)ポリプロピレン(b1)またはポ
    リエチレン(b2)からなる層と、(C)接着樹脂
    (c)からなる層とからなり、上記(B)層の両面に上
    記(A)層がそれぞれ上記(C)層を介して設けられて
    いる5層積層体を二軸延伸し、縦、横の倍率をそれぞれ
    1.5倍以上にすることを特徴とする4-メチル-1-ペンテ
    ン共重合体多層フィルムの製造方法。
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