JP2003001772A - 4−メチル−1−ペンテン共重合体多層フィルム - Google Patents

4−メチル−1−ペンテン共重合体多層フィルム

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JP2003001772A
JP2003001772A JP2001192919A JP2001192919A JP2003001772A JP 2003001772 A JP2003001772 A JP 2003001772A JP 2001192919 A JP2001192919 A JP 2001192919A JP 2001192919 A JP2001192919 A JP 2001192919A JP 2003001772 A JP2003001772 A JP 2003001772A
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Takashi Nakahara
原 隆 中
Shinichi Imuda
伸 一 伊牟田
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】黒化処理銅箔からの離型性がよく、特にMLB
製造用離型フィルムに適した4-メチル-1-ペンテン共重
合体多層フィルムを提供すること。 【解決手段】4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィル
ムは、(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-1-ペン
テン以外の炭素原子数2〜20のα−オレフィンとから
なる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)からなる層
と、(B)無機フィラーと、ポリプロピレン(b1)ま
たはポリエチレン(b2)とからなり、無機フィラーを
5重量%以上含むフィラー含有樹脂組成物(b)からな
る層と、必要に応じて、(C)接着樹脂(c)からなる
層とからなり、上記(B)層の両面に上記記(A)層が
設けられている3層積層体または前記(B)層の両面に
前記(A)層がそれぞれ(C)層を介して設けられてい
る5層積層体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体多層フィルムに関し、さらに詳しくは例えば
離型フィルムとして有用な4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、電子機器の急速な進歩に伴
い、ICの集積度が増大するにつれ、より高精度、高密
度、高信頼性化への要求に対応する目的でプリント配線
板が多用されてきていることはよく知られている。この
プリント配線基板としては、片面プリント配線板、両面
プリント配線板多層プリント配線板、およびフレキシブ
ルプリント配線板がある。なかでも3層以上の導体の中
間に絶縁層をおいて一体化し、任意の導体相互及び実装
する電子部品と任意の導体層との接続ができる点で多層
プリント基板(以下「MLB」と略記することがあ
る。)の応用分野は広がっている。
【0003】このMLBは、例えば一対の片面銅張積層
板、または一対の両面銅張積層板を両面外装としてその
内側に一層または二層以上の内層回路版をプリプレグ
(エポキシ樹脂など)を介在させて交互に積み重ね、こ
れらを治具で挟持するとともにクッション材を介してプ
レス熱板で熱プレスして、プリプレグを硬化させて強固
に一体化された積層板を形成し、穴あけ、スルーホール
メッキなどを行った後、表面をエッチングすることで形
成される。
【0004】ところで銅張積層板はエポキシ樹脂との接
着性を向上するため、表面を亜塩素酸ソーダなどで酸化
して荒らす黒化処理を施したものが通常使用される。ま
た、MLBを製造する際には、通常銅張積層板(外装
板)と治具との間に離型フィルムが用いられる。この離
型フィルムとしては、ポリ4-メチル-1-ペンテン、ポリ
テトラフルオロエチレン、アセテート、ポリエステル、
ポリプロピレンなどの加熱加圧工程で溶融しない高耐熱
性の樹脂が使用される。
【0005】このポリ4-メチル-1-ペンテンの離型フィ
ルムは高耐熱性でエポキシ樹脂からの離型性がよく、ハ
ロゲンなどの有害物質を含まないため、廃棄し易いとい
う特長がある。しかし、黒化処理した銅箔からの離型性
が悪いため、銅張積層板の離型フィルムとしての使用が
制限されていた。本発明者はこのような従来技術におけ
る問題点を解決すべく検討した結果、離型フィルムを4-
メチル-1-ペンテン共重合体からなる層を表面層とする
多層とし、かつ表面層ではなく中間層を形成する樹脂に
フィラーを特定量含有させると、意外なことに黒化処理
銅箔からの離型性に優れる離型フィルムが得られること
を見出して本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】すなわち、本発明は、黒化処理銅箔から
の離型性が良く、MLB製造用フィルムに適している離
型フィルムを提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重
合体多層フィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテンと、4
-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オ
レフィンとから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a)からなる層と、(B)無機フィラーと、ポリプロ
ピレンまたはポリエチレンとからなり、無機フィラーを
5重量%以上含むフィラー含有樹脂組成物からなる層と
からなり、上記(B)層の両面に(A)層が設けられて
いる3層積層体であることを特徴としている。
【0008】本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムは、上記(B)層の両面に(A)層がそ
れぞれ接着樹脂(c)からなる(C)層を介して設けら
れている5層積層体であってもよい。本発明では、上記
4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)が、4-メチル-1-ペ
ンテンから導かれる繰返し単位を93重量%以上含有す
ることが好ましく、上記接着樹脂(c)が、ポリ4-メチ
ル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とからな
り、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン
(e)とを重量比(d:e)が95:5〜50:50と
なる割合で含むことが好ましく、上記無機フィラーの平
均粒径が100μm以下であることが好ましい。
【0009】本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重合
体多層フィルムは、例えば離型フィルムとして好適に用
いられる。
【0010】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る4-メチル-1-
ペンテン共重合体多層フィルムについて具体的に説明す
る。本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フ
ィルムは、(A)4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
からなる層と、(B)無機フィラーと、ポリプロピレン
(b1)またはポリエチレン(b2)とからなるフィラ
ー含有樹脂組成物(b)からなる層と、必要に応じて、
(C)接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記
(B)層の両面に(A)層が設けられている3層積層体
または上記(B)層の両面に(A)層がそれぞれ(C)
層を介して設けられている5層積層体である。
【0011】まず、本発明に係る4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムを形成する樹脂等について説明す
る。4-メチル-1-ペンテン共重合体(a) 4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)は、4-メチル-1-ペ
ンテンと、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2〜
20のα-オレフィンとの共重合体である。
【0012】ここで、4-メチル-1-ペンテン以外の炭素
原子数2〜20のα-オレフィンとしては、例えばエチ
レン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-ヘプテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-テトラデセン、1-ヘキサ
デセン、1-ヘプタデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデ
セン、1-エイコセンなどが挙げられる。これらの4-メチ
ル-1-ペンテン以外の他のα-オレフィンは、1種単独
で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
この中でも炭素原子数7〜20、好ましくは8〜20、
より好ましくは10〜20のα-オレフィンが望まし
い。
【0013】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)は、4
-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位を通常9
3重量%以上、好ましくは93〜97重量%、より好ま
しくは94〜96重量%、上記α-オレフィンから導か
れる繰り返し単位を、通常7重量%以下、好ましくは3
〜7重量%、より好ましくは4〜6重量%の範囲で含有
することが好ましい。
【0014】4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2
〜20のα-オレフィンから導かれる繰り返し単位の含
有量が上記範囲内にあると、4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a)は成形性および剛性に優れる。また、この4-
メチル-1-ペンテン共重合体(a)は、ASTM D1
238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で
測定したメルトフローレート(MFR)が通常0.5〜
250g/10分の範囲にあり、好ましくは1.0〜15
0g/10分の範囲にある。
【0015】MFRが上記範囲内にあると、4-メチル-1
-ペンテン共重合体(a)は成形性に優れ、機械的強度
特性に優れる。このような4-メチル-1-ペンテン共重合
体(a)は、従来公知の方法で製造することができる。
この4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)には、本発明
の目的を損なわない範囲で、耐熱安定剤、耐候安定剤、
発錆防止剤、耐銅害安定剤、帯電防止剤などの通常ポリ
オレフィンに配合される従来公知の添加剤を配合するこ
とができる。
【0016】具体的には、例えば以下のようなものが挙
げられる。フェノール系酸化防止剤としては、例えば2,
6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、ステアリル(3,3-ジ
メチル-4-ヒドロキシベンジル)チオグリコレートなど
のフェノール類、および4,4'-ブチルデンビス(2-tert-
ブチル-5-メチルフェノール)の炭酸オリゴエステル
(例えば重合度2,3,4,5,6,7,8,9,10
など)などのタカフェノール炭酸オリゴエステル類が挙
げられる。
【0017】イオウ系酸化防止剤としては、例えばジア
ルキルチオジプロピオネートなどが挙げられる。リン系
酸化防止剤としては、例えばトリフェニルホスファイト
などが挙げられる。また、下記一般式 MxAly(OH)2x+3y-2z(A)z・aH2O (式中、MはMg、CaまたはZnを示し、Aは水酸基
以外のアニオンを示し、x、yおよびzは正数であり、
aは0または正数である。)で示される複化合物を、例
えば塩酸吸収剤として添加することができる。
【0018】光安定剤としては、例えば2-ヒドロキシ-4
-メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。滑剤とし
ては、例えばパラフィンワックス、ポリエチレンワック
ス、ステアリン酸カルシウムなどが挙げられる。このよ
うな添加剤は、4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)1
00重量部に対して、通常0.0001〜10重量部の
量で用いることができる。
【0019】ポリプロピレン(b1) ポリプロピレン(b1)は、プロピレンの単独重合体、
またはプロピレンと、プロピレン以外の炭素原子数2〜
20のα-オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオ
レフィンとの共重合体である。プロピレン以外の炭素原
子数2〜20のα-オレフィンとしては、例えば1-ブテ
ン、1-へプテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1
-オクテン、1-デセンおよびこれらの混合物が挙げられ
る。このうち、炭素原子数4〜10のα-オレフィンが
特に好ましい。
【0020】ポリプロピレン(b1)では、プロピレン
と、プロピレン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフ
ィンとのモル比(プロピレン/α-オレフィン(プロピ
レンを除く))は、α-オレフィンの種類によっても異
なるが、一般に100/0〜90/10、好ましくは1
00/0〜95/5である。なお、ポリプロピレン(b
1)は、その特性を損なわない範囲内で、ジエン化合物
から誘導される成分単位などの、α-オレフィンから誘
導される成分単位以外の成分単位を含んでいてもよい。
ジエン成分の含有量は、通常は0〜1モル%、好ましく
は0〜0.5モル%である。
【0021】ポリプロピレン(b1)は、230℃、
2.16kg荷重におけるメルトフローレート(MF
R)が0.1〜100g/10分、好ましくは0.5〜5
0g/10分の範囲にあり、密度が0.900g/cm3
を超え、好ましくは0.900〜0.920g/cm3
の範囲であることが望ましい。このようなポリプロピレ
ン(b1)は、従来の公知の方法によって製造すること
ができる。
【0022】ポリエチレン(b2) ポリエチレン(b2)は、エチレンの単独重合体、また
はエチレンと炭素原子数3〜20のα-オレフィンとの
共重合体である。炭素原子数3〜20のα-オレフィン
としては、例えばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、
1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デ
センおよびこれらの混合物が挙げられる。このうち炭素
原子数3〜10のα-オレフィンが特に好ましい。
【0023】なお、ポリエチレン(b2)は、その特性
を損なわない範囲内で、ジエン化合物から誘導される成
分単位などの、α-オレフィンから誘導される成分単位
以外の成分単位を含んでいてもよい。ジエン成分の含有
量は、通常は0〜1モル%、好ましくは0〜0.5モル
%である。ポリエチレン(b2)では、エチレンと炭素
原子数3〜20のα-オレフィンとのモル比(エチレン
/α-オレフィン)は、α-オレフィンの種類によっても
異なるが、一般に100/0〜99/1、好ましくは1
00/0〜99.5/0.5である。
【0024】ポリエチレン(b2)は、190℃、2.
16kg荷重におけるメルトフローレート(MFR)が
0.01〜100g/10分、好ましくは0.05〜50
g/10分の範囲にあり、密度が0.900g/cm3
超え、好ましくは0.930〜0.970g/cm3
範囲にあることが望ましい。このようなポリエチレン
(b2)は、従来公知の方法によって製造することがで
きる。
【0025】無機フィラー 無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、珪酸アルミニ
ウム(クレー)、珪酸マグネシウム(タルク)、珪酸
(シリカ)、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、水酸化
アルミニウムなどが挙げられる。また、これらの無機フ
ィラーを焼成処理したもの、シランカップリング剤など
で表面処理したものを使用してもよい。フィラーの平均
粒径は100μm以下、好ましくは0.1〜50μm、
さらに好ましくは1.0〜40μmである。
【0026】フィラー含有樹脂組成物(b) フィラー含有樹脂組成物(b)は、上記無機フィラー
と、上記ポリプロピレン(b1)またはポリエチレン
(b2)とからなる。このフィラー含有樹脂組成物は、
無機フィラーを5重量%以上、好ましくは10〜50重
量%、より好ましくは20〜40重量%を含有する。
【0027】フィラー含有樹脂組成物には、上述したよ
うな耐熱安定剤、耐候安定剤、発錆防止剤、耐銅害安定
剤、帯電防止剤などの通常ポリオレフィンに配合される
従来公知の添加剤を配合することができる。フィラー含
有樹脂組成物は、無機フィラーと、ポリプロピレン(b
1)またはポリエチレン(b2)と、所望により配合さ
れる添加剤とから従来公知の方法で調製することができ
る。例えば、無機フィラーと、ポリプロピレン(b1)
またはポリエチレン(b2)とを、Vブレンダー、リボ
ンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレン
ダーなどで混合した後、単軸押出機、複軸押出機などで
溶融混連し、造粒するか、またはニーダー、バンバリー
ミキサーなどで溶融混練し、粉砕することにより製造す
ることができる。
【0028】接着樹脂(c) 接着樹脂(c)としては、4-メチル-1-ペンテン共重合
体(a)からなる層(A)と、プロピレン(b1)また
はポリエチレン(b2)からなる層(B)とを接着し得
るものであれば特に限定されないが、本発明で好ましく
用いられる接着樹脂(c)としては、例えばポリ4-メチ
ル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とからなる
接着性樹脂組成物が挙げられる。
【0029】この接着性樹脂組成物を形成するポリ4-メ
チル-1-ペンテン(d)は、4-メチル-1-ペンテンの単独
重合体または4-メチル-1-ペンテンと4-メチル-1-ペンテ
ン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィンとの共重
合体である。4-メチル-1-ペンテン以外の炭素原子数2
〜20のα-オレフィンとしては、例えばエチレン、プ
ロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセ
ン、1-テトラデセン、1-オクタデセン、1-ヘキサデセ
ン、1-ドデセン、1-テトラドデセン、1-エイコセンなど
が挙げられる。これらのα-オレフィンは、1種単独
で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
これらのなかでは、1-ヘキセン、1-デセン、1-テトラデ
セン、1-オクタデセン、1-ドデセン、1-テトラドデセン
または1-エイコセンが好ましい。
【0030】ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)は、4-メ
チル-1-ペンテンから導かれる繰り返し単位が通常10
0〜80モル%、炭素原子数2〜20のα-オレフィン
から導かれる繰り返し単位が通常2〜20モル%の割合
で含有され、4-メチル-1-ペンテンから導かれる繰り返
し単位が99.9〜80モル%、炭素原子数2〜20の
α-オレフィンから導かれる繰り返し単位が通常0.1
〜20モル%の割合で含有されることが好ましい。
【0031】このポリ4-メチル-1-ペンテン(d)は、
MFRが通常0.1〜200g/10分の範囲にあり、好
ましくは1.0〜150g/10分の範囲にある。接着性
樹脂組成物を形成するポリ1-ブテン(e)は、1-ブテン
の単独重合体または1-ブテンと1-ブテン以外の炭素原子
数2〜20のα-オレフィンとの共重合体である。
【0032】ここで、1-ブテン以外の炭素原子数2〜2
0のα-オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピ
レン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-テトラデ
セン、1-オクタデセンなどが挙げられる。これらのα-
オレフィンは、1種単独であるいは2種以上組み合わせ
て用いることができる。これらのなかでは、エチレン、
プロピレンが好ましい。
【0033】ポリ1-ブテン(e)は、1-ブテンから導か
れる繰り返し単位を60重量%以上含有する共重合体で
ある。特に1-ブテンから導かれる繰り返し単位を80重
量%以上含有すると、ポリ1-ブテン(e)は、ポリ4-メ
チル-1-ペンテン(d)との相溶性に優れる。このポリ1
-ブテン(e)は、ASTM D1238に準じ、荷重
2.16kg、温度190℃の条件で測定したMFR
が、通常0.01〜100kg/10分の範囲にあり、好
ましくは0.1〜50g/10分の範囲にある。
【0034】ポリ1-ブテン(e)のMFRが上記範囲内
にあると、ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)との混合性
が良くなり、接着性樹脂組成物は高い接着性能を発揮す
る。この接着性樹脂組成物は、上記ポリ4-メチル-1-ペ
ンテン(d)と上記ポリ1-ブテン(e)との重量比
(d:e)が通常95:5〜50:50の範囲にあり、
好ましくは80:20〜60:40の範囲にある。
【0035】ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)と上記ポ
リ1-ブテン(e)との重量比が上記範囲にあると、この
組成物は高い接着性能を発揮する。接着性樹脂組成物
は、例えば上記ポリ4-メチル-1-ペンテン(d)と上記
ポリ1-ブテン(e)とを従来公知の方法により溶融混練
することにより製造することができる。例えばポリ4-メ
チル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)の所定量
を、Vブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキ
サー、タンブラーブレンダーなどで混合した後、単軸押
出機、複軸押出機などで溶融混連し、造粒するか、また
はニーダー、バンバリーミキサーなどで溶融混練し、粉
砕することにより製造することができる。
【0036】多層フィルム 本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィル
ムは(A)上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
らなる層と、(B)上記フィラー含有樹脂組成物(b)
からなる層とからなり、上記(B)層の両面に(A)層
が設けられている3層積層体、または(A)上記4-メチ
ル-1-ペンテン共重合体(a)からなる層と、(B)上
記フィラー含有樹脂組成物(b)からなる層と、(C)
上記接着樹脂(c)からなる層とからなり、上記(B)
層の両面に(A)層がそれぞれ(C)層を介して設けら
れている5層積層体である。
【0037】3層の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの厚みは特に限定されないが、通常5〜500
μm程度、好ましくは25〜200μm程度である。ま
た、4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成
する各層の厚みは特に限定されないが、通常、一方の
(A)層が通常1〜250μmの範囲、好ましくは5〜
100μmの範囲にあり、(B)層が通常3〜250μ
mの範囲、好ましくは15〜100μmの範囲にあり、
他方の(A)層が通常1〜250μmの範囲、好ましく
は5〜100μmの範囲にある。
【0038】5層の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
フィルムの厚みは特に限定されないが、通常7〜500
μm程度、好ましくは30〜250μm程度である。ま
た、4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルムを構成
する各層の厚みは特に限定されないが、通常、一方の
(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ましくは5〜
50μmの範囲にあり、一方の(C)層が通常1〜10
0μmの範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあり、
(B)層が通常3〜100μmの範囲、好ましくは10
〜50μmの範囲にあり、他方の(C)層が通常1〜1
00μmの範囲、好ましくは5〜50μmの範囲にあ
り、他方の(A)層が通常1〜100μmの範囲、好ま
しくは5〜50μmの範囲にある。
【0039】上記の本発明に係る4-メチル-1-ペンテン
共重合体多層フィルムは、多層プリント基板(MLB)
などの製造に用いられる離型フィルムとして有用であ
る。多層フィルムの製造方法 上記3層構造の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィ
ルムを製造する方法としては、例えば上記4-メチル-1-
ペンテン共重合体(a)と、上記フィラー含有樹脂組成
物(b)とから、それぞれ上記4-メチル-1-ペンテン共
重合体からなる層(A)、上記フィラー含有樹脂組成物
(b)からなる層(B)を形成し、(A)/(B)/
(A)の構成を有する3層積層体する方法が挙げられ
る。
【0040】3層積層体を製造する方法としては、例え
ば4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、フィラー含
有樹脂組成物(b)とを共押出成形する方法、予めこれ
らの各樹脂からプレス成形、押出成形などによって作製
したシート、フィルムなどをプレス成形して3層積層体
とする方法などがある。上記5層の4-メチル-1-ペンテ
ン共重合体多層フィルムを製造する方法としては、例え
ば上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、上記接
着樹脂(c)と、上記フィラー含有樹脂組成物(b)と
から、それぞれ上記4-メチル-1-ペンテン共重合体から
なる層(A)、上記接着樹脂(c)からなる層(C)、
上記フィラー含有樹脂組成物(b)からなる層(B)を
形成し、(A)/(C)/(B)/(C)/(A)の構
成を有する5層積層体とする方法が挙げられる。
【0041】5層積層体を製造する方法としては、例え
ば4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)と、接着樹脂
(c)と、フィラー含有樹脂組成物(b)とを共押出成
形する方法、予めこれらの各樹脂からプレス成形、押出
成形などによって作製したシート、フィルムなどをプレ
ス成形して5層積層体とする方法などがある。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る4-メチル-1-ペンテン共重
合体多層フィルムは、4-メチル-1-ペンテン共重合体か
らなる層と、無機フィラーを含有するポリエチレンまた
はポリプロピレンとからなる層とが積層されているた
め、黒化処理銅箔からの離型性が良く、MLB製造用フ
ィルムに適している。
【0043】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。本実施例において4-メチル-1-ペンテン共
重合体、ポリプロピレンおよび接着樹脂として以下のも
のを用いた (4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1))4-メチル-1-
ペンテンと1-デセンとの共重合体。4-メチル-1-ペンテ
ン含量:96重量%、1-デセン含量:4重量%、MFR
(ASTM D 1238に準じ荷重5.0kg、温度2
60℃で測定):23g/10分。
【0044】(ポリプロピレン)(株)グランドポリ
マー製、商品名:F−600、密度:0.91g/cm
3、MFR(ASTM D 1238に準じ荷重2.16
kg、温度230℃で測定):10g/10分。 (ポリエチレン)三井化学(株)製、商品名:ウルト
ゼックス2022L、密度:0.91g/cm3、MF
R(ASTM D 1238に準じ荷重2.16kg、温
度190℃で測定):2.1g/10分。
【0045】(接着樹脂(c-1))4-メチル-1-ペンテン
共重合体[1-オクタデセン含量:6重量%、MFR:
3.0g/10分]を60重量部、1-ブテン共重合体[エ
チレン含量:5重量%、MFR:2.5g/10分]を4
0重量部、および安定剤としてIrganox1010[商品名:
Ciba(株)製]を0.10重量部、ステアリン酸カ
ルシウム[三共有機合成(株)製]を0.03重量部の
比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回転
にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温度
で押し出して得た接着樹脂。
【0046】(フィラー含有樹脂組成物(b1-1))ポリ
プロピレンを65重量部、重質炭酸カルシウムE−#
810[三共精粉(株)製、平均粒径:3.0μm]を
35重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0047】(フィラー含有樹脂組成物(b1-2))ポリ
プロピレンを65重量部、重質炭酸カルシウムE−#
80[三共精粉(株)製、平均粒径:5.3μm]を3
5重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分
間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて28
0℃の温度で押し出して得た組成物。
【0048】(フィラー含有樹脂組成物(b1-3))ポリ
プロピレンを65重量部、重質炭酸カルシウムE−#
45[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を
35重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0049】(フィラー含有樹脂組成物(b1-4))ポリ
プロピレンを65重量部、TKタルク[竹原化学工業
(株)製、平均粒径:5.5μm]を35重量部の比率
で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回転にて
混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温度で押
し出して得た組成物。
【0050】(フィラー含有樹脂組成物(b1-5))ポリ
プロピレンを65重量部、Satintone No1.[Engelhar
d Mineral & Chemical(株)製、焼成クレー、平均粒
径:2.0μm]を35重量部の比率で混合し、ヘンシ
ェルミキサーにて3分間低速回転にて混合しこの混合物
を二軸押出機にて280℃の温度で押し出して得た組成
物。
【0051】(フィラー含有樹脂組成物(b1-6))ポリ
プロピレンを90重量部、重質炭酸カルシウムE−#
45[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を
10重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0052】(フィラー含有樹脂組成物(b1-7))ポリ
プロピレンを80重量部、重質炭酸カルシウムE−#
45[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を
20重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0053】(フィラー含有樹脂組成物(b1-8))ポリ
プロピレンを60重量部、重質炭酸カルシウムE−#
45[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を
40重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0054】(フィラー含有樹脂組成物(b1-9))ポリ
プロピレンを97重量部、重質炭酸カルシウムE−#
810[三共精粉(株)製、平均粒径:3μm]を3重
量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低
速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃
の温度で押し出して得た組成物。
【0055】(フィラー含有樹脂組成物(b1-10))ポ
リプロピレンを97重量部、重質炭酸カルシウムE−
#45[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]
を3重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3
分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて2
80℃の温度で押し出して得た組成物。
【0056】(フィラー含有樹脂組成物(b1-11))ポ
リプロピレンを65重量部、タルク US−100
[竹原化学工業(株)製、平均粒径:1.8μm]を3
5重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分
間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて28
0℃の温度で押し出して得た組成物。
【0057】(フィラー含有樹脂組成物(b1-12))ポ
リプロピレンを90重量部、松印ビフンタルク[竹原
化学工業(株)製、平均粒径:12μm]を10重量部
の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回
転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温
度で押し出して得た組成物。
【0058】(フィラー含有樹脂組成物(b1-13))ポ
リプロピレンを80重量部、松印ビフンタルク[竹原
化学工業(株)製、平均粒径:12μm]を20重量部
の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回
転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温
度で押し出して得た組成物。
【0059】(フィラー含有樹脂組成物(b1-14))ポ
リプロピレンを65重量部、松印ビフンタルク[竹原
化学工業(株)製、平均粒径:12μm]を35重量部
の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回
転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温
度で押し出して得た組成物。
【0060】(フィラー含有樹脂組成物(b1-15))ポ
リプロピレンを60重量部、松印ビフンタルク[竹原
化学工業(株)製、平均粒径:12μm]を40重量部
の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間低速回
転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280℃の温
度で押し出して得た組成物。
【0061】(フィラー含有樹脂組成物(b2-1))ポリ
エチレンを65重量部、重質炭酸カルシウムE−#8
10[三共精粉(株)製、平均粒径:3.0ミクロン]
を35重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて
3分間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて
280℃の温度で押し出して得た組成物。
【0062】(フィラー含有樹脂組成物(b2-2))ポリ
エチレンを65重量部、重質炭酸カルシウムE−#4
5[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を3
5重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分
間低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて28
0℃の温度で押し出して得た組成物。
【0063】(フィラー含有樹脂組成物(b2-3))ポリ
エチレンを97重量部、重質炭酸カルシウムE−#4
5[三共精粉(株)製、平均粒径:12.5μm]を3
重量部の比率で混合し、ヘンシェルミキサーにて3分間
低速回転にて混合しこの混合物を二軸押出機にて280
℃の温度で押し出して得た組成物。
【0064】
【実施例1】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/フィ
ラー含有樹脂組成物(b1-1)/4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a-1) の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ15
/20/15μmの二種三層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0065】なお本実施例において離型性の評価は以下
のようにして行った。 (離型性)亜塩素酸ソーダにより黒化処理した銅箔面に
フィルムを重ね、200℃、40kg、30分の条件で
プレスし、フィルムの銅箔からの剥離性を調べた。
【0066】
【実施例2】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/フィ
ラー含有樹脂組成物(b1-2)/4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a-1) の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ15
/20/15μmの二種三層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0067】
【実施例3】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/フィ
ラー含有樹脂組成物(b1-3)/4-メチル-1-ペンテン共重
合体(a-1) の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ15
/20/15μmの二種三層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0068】
【実施例4】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c)/フィラー含有樹脂組成物(b1-1)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1) の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。この多層フィルムの離型性を調べた。その結果を
表1に示す。
【0069】
【実施例5】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/フィラー含有樹脂組成物(b1-2)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。この多層フィルムの離型性を調べた。その結果を
表1に示す。
【0070】
【実施例6】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/フィラー含有樹脂組成物(b1-3)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1) の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。この多層フィルムの離型性を調べた。その結果を
表1に示す。
【0071】
【実施例7】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/フィラー含有樹脂組成物(b1-4)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1) の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。この多層フィルムの離型性を調べた。その結果を
表1に示す。
【0072】
【実施例8】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/フィラー含有樹脂組成物(b1-5)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1) の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。この多層フィルムの離型性を調べた。その結果を
表1に示す。
【0073】
【実施例9】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/フィラー含有樹脂組成物(b1-6)/接着樹脂
(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1) の層構成を
有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20/5/10
μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を用いて成形
した。
【0074】この多層フィルムの離型性を調べた。その
結果を表1に示す。
【0075】
【実施例10】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b1-
7)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1) の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/
20/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形
機を用いて成形した。
【0076】この多層フィルムの離型性を調べた。その
結果を表1に示す。
【0077】
【実施例11】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b1-
8)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1) の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/
20/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形
機を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0078】
【実施例12】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリエチレン無機フィラー組成物(b2-1)
/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)
の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20
/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を
用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べた。
その結果を表1に示す。
【0079】
【実施例13】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリエチレン無機フィラー組成物(b2-2)
/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)
の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20
/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を
用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べた。
その結果を表1に示す。
【0080】
【実施例14】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b2-1
1)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/2
0/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0081】
【実施例15】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b2-1
2)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/2
0/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0082】
【実施例16】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b2-1
3)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/2
0/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0083】
【実施例17】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b2-1
4)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/2
0/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0084】
【実施例18】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b2-1
5)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-
1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/2
0/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機
を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0085】
【比較例1】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)からな
る厚さ50μmの単層フィルムをTダイ成形機を用いて
成形した。この単層フィルムの離型性を調べた。その結
果を表1に示す。
【0086】
【比較例2】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/ポリプロピレン/接着樹脂(c-1)/4-メチ
ル-1-ペンテン共重合体(a-1)の層構成を有し、各層の厚
みがそれぞれ10/5/20/5/10μmの三種五層
のフィルムをTダイ成形機を用いて成形した。この多層
フィルムの離型性を調べた。その結果を表1に示す。
【0087】
【比較例3】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/ポリエチレン/接着樹脂(c-1)/4-メチル
-1-ペンテン共重合体(a-1)の層構成を有し、各層の厚み
がそれぞれ10/5/20/5/10μmの三種五層の
フィルムをTダイ成形機を用いて成形した。この多層フ
ィルムの離型性を調べた。その結果を表1に示す。
【0088】
【比較例4】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b1-9)
/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)
の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20
/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を
用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べた。
その結果を表1に示す。
【0089】
【比較例5】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接着
樹脂(c-1)/ポリプロピレン無機フィラー組成物(b1-10)
/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)
の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/5/20
/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ成形機を
用いて成形した。この多層フィルムの離型性を調べた。
その結果を表1に示す。
【0090】
【比較例6】4-メチル-1-ペンテン共重合体(a-1)/接
着樹脂(c-1)/ポリエチレン無機フィラー組成物(b2-
3)/接着樹脂(c-1)/4-メチル-1-ペンテン共重合体
(a-1)の層構成を有し、各層の厚みがそれぞれ10/
5/20/5/10μmの三種五層のフィルムをTダイ
成形機を用いて成形した。この多層フィルムの離型性を
調べた。その結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00B AA00H AA08B AK03A AK03C AK04B AK07B AK08A AK08C AK08D AK08E AK08K AK62A AK62C AK66A AK66C AL01A AL01C AL05D AL05E BA03 BA05 BA06 BA10A BA10C BA15 CA23B DE01B GB41 GB43 JL11D JL11E JL14 YY00B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)無機フィラーと、ポリプロピレン
    (b1)またはポリエチレン(b2)とからなり、無機
    フィラーを5重量%以上含むフィラー含有樹脂組成物
    (b)からなる層とからなり、 上記(B)層の両面に(A)層が設けられている3層積
    層体であることを特徴とする4-メチル-1-ペンテン共重
    合体多層フィルム。
  2. 【請求項2】(A)4-メチル-1-ペンテンと、4-メチル-
    1-ペンテン以外の炭素原子数2〜20のα-オレフィン
    とから得られる4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)か
    らなる層と、(B)無機フィラーと、ポリプロピレン
    (b1)またはポリエチレン(b2)とからなり、無機
    フィラーを5重量%以上含むフィラー含有樹脂組成物
    (b)からなる層と、(C)接着樹脂(c)からなる層
    とからなり、 上記(B)層の両面に(A)層がそれぞれ(C)層を介
    して設けられている5層積層体であることを特徴とする
    4-メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  3. 【請求項3】上記4-メチル-1-ペンテン共重合体(a)
    が、4-メチル-1-ペンテンから導かれる繰返し単位を9
    3重量%以上含有する請求項1または2に記載の4-メチ
    ル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  4. 【請求項4】上記接着樹脂(c)が、ポリ4-メチル-1-
    ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とからなり、ポリ
    4-メチル-1-ペンテン(d)とポリ1-ブテン(e)とを
    重量比((d):(e))が95:5〜50:50とな
    る割合で含む請求項2または3に記載の4-メチル-1-ペ
    ンテン共重合体多層フィルム。
  5. 【請求項5】上記無機フィラーの平均粒径が100μm
    以下である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の4-
    メチル-1-ペンテン共重合体多層フィルム。
  6. 【請求項6】離型フィルムである請求項1ないし5のい
    ずれか1項に記載の4-メチル-1-ペンテン共重合体多層
    フィルム。
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