WO2004044970A1 - 基板処理装置 - Google Patents

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Masanori Sakai
Nobuhito Shima
Kazuyuki Okuda
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Hitachi Kokusai Electric Inc.
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C23C16/45525Atomic layer deposition [ALD]
    • C23C16/45527Atomic layer deposition [ALD] characterized by the ALD cycle, e.g. different flows or temperatures during half-reactions, unusual pulsing sequence, use of precursor mixtures or auxiliary reactants or activations
    • C23C16/45536Use of plasma, radiation or electromagnetic fields

Definitions

  • the step of removing an element contained in the cleaning gas includes a step of removing the element remaining in each dedicated supply nozzle and in the reaction vessel; And forming a desired film on the surface of the components of the reaction vessel.
  • the element can be pressed into the film formed in the reaction vessel, and a reduction in the film formation rate due to the element can be further prevented during the film formation step performed after the cleaning step. Furthermore, a high-quality semiconductor device with a stable film formation amount can be manufactured.
  • DCS or NF 3 gas is different from NH 3, and summer to supply not activated.
  • the NH 3 buffer nozzle and the DCS gas buffer nozzle which are dedicated supply nozzles, are used as they are as the post-treatment gas supply system for supplying the post-treatment gas.

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Abstract

 基板処理装置は、基板1を収容し、複数の反応ガスが供給され前記基板に所望の処理を行う空間を形成する反応容器11と、反応容器11に開口し、反応容器11内を排気するための排気口16と、反応容器11へ少なくとも複数の反応ガスを供給するガス供給システム70A、70Bとを有し、ガス供給システム70A、70Bは、基板1に所望の処理を行うことによって反応容器11内に付着する付着物を除去するクリーニングガスを供給するクリーニングガス供給ユニットと、クリーニングガスを供給して付着物を除去した後に反応容器11内に残留するクリーニングガスに含まれた元素を除去することが可能な後処理用ガスを供給する後処理用ガス供給ユニットとを含み、後処理用ガスは、基板に所望の処理を行なう際に用いる前記反応ガスの全てを含む。

Description

明細書 基板処理装置 技術分野
本発明は基板処理装置に係り、 特に基板に所望の処理行った後にクリ —ニングを行なう基板処理装置に関する。 背景技術
熱 CVD (Chemical Vapor Deposition) 装置は、 これを構成する炉に 複数の原料ガスを混合して流し基板上に膜を形成するなどの処理を行な う。 基板上に膜を形成すると、 基板の他に炉内部にも膜が付着する。 炉 内部に付着する膜が累積されて厚くなつて来ると、 膜剥がれが生じ、 異 物発生の原因となることがある。
それを避けるためにエッチングガスを一定周期で流し、 炉内部の膜を 除去するクリーニングを行なう。 例えば、 膜種が S i Nの場合、 原料ガ スには DCS (S i H2C 12: ジクロルシラン) ガスと、 ノンプラズマの NH3ガスとが使われ、 エッチングガスには NF3や C 1 F3などの F (フッ 素) を含むガスが使われる。
上記クリーニングによって炉内部の膜は除去されるが、 クリーニング 直後には F、 又は Fを含んだ分子 (以下、 F成分という) が炉内壁面に 吸着、 結合して残留している。 それがその後の基板上への成膜時に脱離 してきて成膜を阻害し、 成膜速度を低下させてしまう現象がみられる。 この理由は、 Fにはエッチング作用があり、 基板上に形成した S i N膜 の S iと反応して S i F 4 (気体) を生成し、 基板から S iが抜けるため である。 また、 他の理由は、 Fが反応ガス (DCS) と反応し、 原料ガ スの量が減少するためである。
そこで、 従来の熱 CVD装置では、 プリ成膜といって、 クリーニング 後基板に成膜する前に、 強制的に膜を炉内部に堆積してやることが行な われている。 これにより F成分を膜原料と反応させたり膜の下に封じ込 めたりして (以下、 単に F成分のトラップともいう) 、 F成分をできる だけ炉内雰囲気から排除し、 成膜時には成膜速度が回復するようにして いる。
ところで、 近年 ALD (Atomic Layer Deposition) 装置によっても、 S i N膜が形成されるようになってきた。 ALD装置では、 反応ガスと して DCSガスと、 プラズマによって活性化した NH3 (以下、 NH3ブラ ズマ又は NH3ラジカルともいう) とが使われ、 これら 2つの反応ガスを 交互に供給して一原子層ずつ成膜するようになっている。 ALD装置を 用いると、 低温でありながら高温プロセスを要する熱 CVD装置と同等 以上の良質な膜を形成することができる。 ただし、 ALD装置でも、 ク リーニング後にプリ成膜して残留 Fを除去しなければならない点は同じ である。
上述した従来技術では、 プリ成膜によって、 クリーニングガスに含ま れた元素をトラップして、 上記元素をできるだけ反応容器内の雰囲気か ら排除するようにしているが、 そのためには厚いプリ成膜を行なう必要 があり、 また厚いプリ成膜を行なってもクリーニングガスに含まれた元 素を反応容器内の雰囲気から有効に排除することができなかった。 ま た、 専用のバッファノズルとは別に、 熱 CVD成膜用ノズルを増設する 必要が生じるため、 反応容器の構造が複雑になりコス卜アップにつなが る。 また、 熱 CVD成膜用ノズルを増設すると、 CVD成膜用ノズル内 における成膜による異物発生の問題を新たに惹き起こすことになり好ま しくないという問題があつた。 従って、 本発明の主な目的は、 クリーニングガスに含まれた元素を有 効に排除することが可能な基板処理装置を提供することにある。
また、 本発明の他の目的は、 ガス供給系を増設したり、 ガス供給系か らの異物発生を有効に防止することが可能な基板処理装置を提供するこ とにある。 発明の開示
本発明の第 1の態様によれば、
基板を収容し、 複数の反応ガスが供給され前記基板に所望の処理を行 う空間を形成する反応容器と、
前記反応容器に開口し、 前記反応容器内を排気するための排気口と、 前記反応容器へ少なくとも前記複数の反応ガスを供給するガス供給シ ステムと、 を ¾し、
前記ガス供給システムは、 前記基板に所望の処理を行うことによって 反応容器内に付着する付着物を除去するクリーニングガスを供給するク リーニングガス供給ュニッ卜と、
前記クリーニングガスを供給して付着物を除去した後に反応容器内に 残留するクリーニングガスに含まれた元素を除去することが可能な後処 理用ガスを供給する後処理用ガス供給ユニットとを含み、
前記後処理用ガスは、 前記基板に所望の処理を行なう際に用いる前記 反応ガスの全てを含む基板処置装置が提供される。
また、 本発明の第 2の態様によれば、
複数の反応ガスを交互に供給し、 基板に薄膜を形成する基板処理装置 であって、
反応容器と、
前記複数の反応ガスをそれぞれ専用に供給する複数の専用供給ノズル と、
クリーニング時は、 前記複数の供給ノズルの 1つからクリーニングガ スを前記反応容器内に供給し、 前記クリーニングガスの供給後、 基板処 理を行う前に、 基板処理時に用いる前記複数の反応ガスの全てを、 前記 複数の専用供給ノズルからそれぞれ交互に前記反応容器内に供給するよ うに制御する制御装置と、 を備える基板処理装置が提供される。 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明の一実施の形態による縦型 A L D装置を構成する炉の 概略横断面図である。
図 2は、 本発明の一実施の形態による縦型 A L D装置を構成する炉の 概略縦断面図である。
図 3は、 本発明の一実施の形態による反応管内のバッファノズルの透 視図である。
図 4 A、 4 Bは、 プリ成膜に A L D法と熱 C V D法を採用した場合 の、 クリーニング、 プリ成膜、 成膜の各処理温度を比較した比較図であ る。
図 5は、 本発明の一実施の形態による縦型 A L D装置の概略全体構成 図である。 発明を実施するための好ましい形態
本発明の好ましい形態によれば、
基板を収容し、 複数の反応ガスが供給され前記基板に所望の処理を行 う空間を形成する反応容器と、
前記反応容器に開口し、 前記反応容器内を排気するための排気口と、 前記反応容器へ少なくとも前記複数の反応ガスを供給するガス供給シ ステムと、 を有し、
前記ガス供給システムは、 前記基板に所望の処理を行うことによって 反応容器内に付着する付着物を除去するクリーニングガスを供給するク リーニングガス供給ュニットと、
前記クリーニングガスを供給して付着物を除去した後に反応容器内に 残留するクリーニングガスに含まれた元素を除去することが可能な後処 理用ガスを供給する後処理用ガス供給ュニットとを含み、
前記後処理用ガスは、 前記基板に所望の処理を行なう際に用いる前記 反応ガスの全てを含む第 1の基板処理装置が提供される。
ここで、 所望の処理とは、 気相成長や表面反応による薄膜形成の他 に、 基板を加工する処理、 例えば酸化膜の形成、 拡散処理等が含まれ る。
後処理用ガス供給ュニッ卜から、 クリーニングガスに含まれた元素を 反応容器から除去することが可能な後処理用ガスを供給するようにした ので、 反応容器内にプリ成膜し上記元素をトラップするものと比べて、 クリ一二ングガスに含まれた元素を反応容器から除去することもでき る。 また、 後処理用ガス供給ユニットは、 基板に所望の処理を行なう際 に用いる反応ガスの全てを後処理用ガスとして供給するので、 クリー二 ングガスに含まれた元素と反応して揮発物を生成し、 生成された揮発物 を反応容器から有効に除去することも可能になる。 また、 後処理用ガス 供給ュニッ卜が、 基板に所望の処理を行なう際に用いる反応ガスの全て を供給するガス供給手段で構成するものであれば、 新たにガス供給系を 増設する必要がなく構造の複雑化を回避できる。 また、 ガス供給系を増 設した場合に生じるガス供給系からの異物発生を防止できる。
本発明の好ましい他の形態によれば、 第 1の基板処理装置において、 前記後処理用ガス供給ュニットは、 各反応ガスをそれぞれ独立して供給 する専用の供給ノズルを有し、 前記後処理用ガスとして前記反応ガスを 供給する際には、 前記各専用供給ノズルから各反応ガスを交互に供給す る第 2の基板処理装置が提供される。
第 2の基板処理装置においては、 後処理用ガス供給ユニットが、 基板 に所望の処理を行なう際に用いる複数の反応ガスをそれぞれ供給する各 専用供給ノズルから、 後処理用ガスとして各反応ガスを交互に供給する ことが可能なものであると、 各専用供給ノズルから供給されるガスが、 各専用供給ノズル内に残留したクリーニングガスに含まれた元素にそれ ぞれ有効に作用するので、 各専用供給ノズル内に残留したクリーニング ガスに含まれた元素を有効に除去することができる。 この場合、 基板に 所望の処理を行なう方法と後処理を行なう方法との組合わせとしては、 例えば、 AL D法 + A L D法、 熱 C V D法 + A L D法の組合わせがあ る。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 2の基板処理装置におい て、 前記後処理用ガス供給ユニットから供給される各反応ガスは、 各専 用供給ノズル内及び反応容器内に残留する元素を除去し、 かつ反応容器 内に所望の膜を形成させるガスである第 3の基板処理装置が提供され る。
第 3の基板処理装置においては、 後処理用ガス供給ユニットが、 各専 用供給ノズル内、 及び反応容器内に残留する元素を除去するための各反 応ガスを供給することが可能なものであると、 各専用供給ノズル内、 及 び反応容器内に残留する元素を反応容器から有効に除去できる。 また、 後処理用ガス供給ユニットが、 反応容器に所望の膜、 すなわちプリ成膜 を形成するための各反応ガスを供給することが可能なものであると、 反 応容器内に残留する元素をプリ成膜内に抑え込むことができる。 したが つて除去と抑え込みとの両面から残留元素を反応容器内の雰囲気から排 除できるので、 残留元素による成膜速度の低下を抑えることができる。 また、 各反応ガスを交互に供給することが可能なものであると、 各専用 供給ノズル内、 及び反応容器内に形成する所望の膜は薄い膜で良く、 ス ループッ卜が向上する。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 3の基板処理装置におい て、 前記各専用供給ノズルから供給する複数の反応ガスは、 シリコンを 含むガスと、 プラズマ励起したアンモニアガスである第 4の基板処理装 置が提供される。
第 4の基板処理装置においては、 シリコンを含むガスは、 シリコンを 含むガスを供給する専用供給ノズル内に残留したクリーニングガスに含 まれた元素を反応容器内の雰囲気から有効に排除できる。 また、 プラズ マ励起したアンモニアガスは、 アンモニアガスを供給する専用供給ノズ ル内に残留したクリーニングガスに含まれた元素を反応容器内の雰囲気 から有効に排除できる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 4の基板処理装置におい て、 前記クリーニングガスはフッ素を含むガスであって、 このフッ素を 含むガスを、 シリコンを含むガスを供給する専用供給ノズルから供給す るものである第 5の基板処理装置が提供される。
第 5の基板処理装置においては、 シリコンを含むガスはアンモニアガ スよりも成膜しやすいので、 シリコンを含むガスを供給する専用供給ノ ズルは、 アンモニアガスを供給する専用供給ノズルと比べて、 ノズル内 に付着物がより多く付着しやすい。 したがって、 シリコンを含むガスを 供給する専用供給ノズルから、 クリーニングガスとしてフッ素を含むガ スを供給すると、 シリコンを含むガスを供給する専用供給ノズル内の付 着物を除去して専用供給ノズル内を有効にクリ一ニングできる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 4または第 5の基板処理 装置において、 前記シリコンを含むガスは、 D C S ( S i H 2 C 1 2 ) で ある第 6の基板処理装置が提供される。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 5の基板処理装置におい て、 前記フッ素を含むガスは、 N F 3, 又は C 1 F 3である第 7の基板処 理装置が提供される。 本発明の好ましい更に他の形態によれば、
複数の反応ガスを交互に供給し、 基板に薄膜を形成する基板処理装置 であって、
反応容器と、
前記複数の反応ガスをそれぞれ専用に供給する複数の専用供給ノズル と、
クリ一二ング時は、 前記複数の供給ノズルの 1つからクリ一二ングガ スを前記反応容器内に供給し、 前記クリーニングガスの供給後、 基板処 理を行う前に、 基板処理時に用いる前記複数の反応ガスの全てを、 前記 複数の専用供給ノズルからそれぞれ交互に前記反応容器内に供給するよ うに制御する制御装置と、 を備える第 8の基板処理装置が提供される。 本発明の好ましい更に他の形態によれば、
反応容器内にクリーニングガスを供給し、 前記反応容器内をクリー二 ングする工程の後、 基板に処理を行なう際に用いる反応ガスの全てを反 応容器に供給し、 反応容器内に供給したクリーニングガスに含まれた元 素を除去する工程を経た基板処理装置を用いて半導体装置を製造する第 1の半導体装置の製造方法が提供される。
反応容器内をクリーニングする工程の後、 基板に処理を行う際に用い る反応ガスの全てを反応容器に供給し、 反応容器内に供給したクリー二 ングガスに含まれた元素を除去する工程を経た基板処理装置を用いて半 導体装置を製造することによって、 反応容器内に残留した前記元素を有 効に除去でき、 クリーニング工程後に行われる成膜工程時に、 前記元素 による成膜速度の低下が防止され、 成膜量の安定した品質のよい半導体 装置を製造することができる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 1の半導体装置の製造方 法において、 前記反応ガスは、 それぞれ専用の供給ノズルから反応容器 内に供給され、 前記クリーニングガスに含まれた元素を除去する工程 は、 各専用供給ノズルから各反応ガスを交互に供給する工程を含む第 2 の半導体装置の製造方法が提供される。
第 2の半導体装置の製造方法においては、 前記反応ガスは、 それぞれ 専用の供給ノズルから反応容器に供給され、 前記クリーニングガスに含 まれた元素を除去する工程は、 各専用供給ノズルから各反応ガスを交互 に供給する工程を含むので、 反応容器内と各専用ノズル内に残留した前 記元素を除去することができ、 クリーニング工程後に行われる成膜工程 時に、 前記元素による成膜速度の低下がさらに防止され、 さらに成膜量 の安定した品質のよい半導体装置を製造することができる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 2の半導体装置の製造方 法において、 前記クリーニングに含まれた元素を除去する工程は、 各専 用供給ノズル内及び反応容器内に残留する前記元素の除去と、 反応容器 内の構成物表面に所望の膜の形成とを含む第 3の半導体装置の製造方法 が提供される。
第 3の半導体装置の製造方法においては、 前記クリ一二ングガスに含 まれた元素を除去する工程は、 各専用供給ノズル内、 および反応容器内 に残留する前記元素を除去する工程と、 反応容器の構成物表面に所望の 膜を形成する工程とを含むので、 反応容器内と各専用ノズル内に残留し た前記元素を除去すると共に、 反応容器内に形成した前記膜の中に前記 元素を押さえ込むことができ、 クリーニング工程後に行われる成膜工程 時に、 前記元素による成膜速度の低下がさらに防止され、 さらに成膜量 の安定した品質のよい半導体装置を製造することができる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 1〜第 3の半導体装置の 製造方法において、 前記複数の反応ガスはシリコンを含むガスと、 アン モニァガスとである第 4の半導体装置の製造方法が提供される。
第 4の半導体装置の製造方法においては、 好ましくは、 アンモニアガ スはプラズマ励起したアンモニアガスである。 前記複数の反応ガスが、 シリコンを含むガスと、 プラズマ励起したアンモニアであると、 各専用 ノズル内に残留した前記元素を除去することができ、 クリーニング工程 後に行われる成膜工程時に、 反応容器内と各専用ノズル内に残留した前 記元素による成膜速度の低下がさらに防止され、 さらに成膜量の安定し た品質のよい半導体装置を製造することができる。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 4の半導体装置の製造方 法において、 前記クリーニングガスはフッ素を含むガスであって、 前記 クリーニングガスはシリコンを含むガスを供給する供給ノズルから反応 容器内に供給する第 5の半導体装置の製造方法が提供される。
第 5の半導体装匱の製造方法においては、 前記クリ一二ングガスはフ ッ素を含むガスであって、 前記クリーニングガスはシリコンを含むガス を供給する供給ノズルから反応容器内に供給するので、 アンモニアガス に比べて成膜しやすいシリコンを含むガスを供給する専用ノズル内の付 着物を有効に除去し、 前記専用ノズル内を有効にクリーニングすること ができ、 異物による影響を抑制した半導体装置を製造することができ る。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 4または第 5の半導体装 置の製造方法において、 前記シリコンを含むガスは、 D C S ( S i H 2 C 1 2 ) である第 6の半導体装置の製造方法が提供される。
本発明の好ましい更に他の形態によれば、 第 5の半導体装置の製造方 法において、 前記フッ素を含むガスは、 N F 3、 又は C 1 F 3である第 7 の半導体装置の製造方法が提供される。
次に、 本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して更に詳細に説明 する。
図 5は基板処理装置の一例を示す縦型 A L D装置の概略構成図であ る。 基板処理装置 5 0の前面にはカセット授受ュニット 4 9が設けられ ている。 前記基板処理装置 5 0の内部には、 前記カセット授受ユニット 4 9に対向してカセット棚 5 1が設けられ、 前記カセット授受ュニット 4 9の上方に予備カセッ卜棚 5 2が設けられる。 前記カセッ卜授受ュニ ット 4 9と前記カセット棚 5 1との間にカセット搬送機 5 3が設けら れ、 前記カセット棚 5 1の後方に基板移載機 5 4が設けられている。 前 記基板移載機 5 4の後側にボートエレベータ 5 5が設けられ、 前記ボー トエレべ一夕 5 5の上方に縦型反応炉 1 0が設けられている。
前記カセット授受ュニット 4 9は基板搬送容器であるカセット 5 7を 2個載置可能なカセットステージ 5 8、 前記カセットステージ 5 8の下 方に基板姿勢整合機 5 9を 2組具備しており、 外部搬送装置 (図示せ ず) より搬送された前記カセット 5 7が前記カセットステージ 5 8に垂 直姿勢 (即ち、 カセット 5 7に収納されるゥエーハ 1が垂直姿勢の状 態) で載置されると、 前記基板姿勢整合機 5 9が前記カセット 5 7内の ゥェ一八等の基板 (図示せず) のノッチやオリエンテーションフラット が同一位置となる様、 ゥエー八の姿勢を整合する。
前記カセットステージ 5 8が 9 0 ° 回転し、 前記カセット 5 7を水平 姿勢とすると共に前記カセット搬送機 5 3により搬送可能な状態にす る。
前記カセット搬送機 5 3は前後方向に進退可能なロボットアーム 6 0 を具備し、 前記ロボットアーム 6 0は横行、 及び昇降可能となってお り、 前記ロボットアーム 6 0の進退、 昇降、 横行の協動により、 前記力 セットステージ 5 8から前記カセット棚 5 1、 又は前記予備カセット棚 5 2へ前記カセット 5 7の搬送が行われる。
前記ポートエレべ一夕 5 5から延びるアーム 6 1にはシールキャップ 1 7が設けられており、 前記シールキャップ 1 7に基板保持具であるボ ート 2が載置される。 前記ボート 2はゥエーハを水平姿勢で多段に保持 するものであり、 前記ポートエレべ一夕 5 5により前記縦型反応炉 1 0 内に装入、 引出しされる。
前記基板移載機 5 4は回転 ·昇降可能に設けられ、 進退可能なゥエー 八保持部 6 2を具備し、 前記ゥェ一八保持部 6 2は複数枚のゥェ一八保 持プレート 6 3を有し、 ゥエーハを複数枚一括、 或は一枚ずつ保持可能 となっている。
前記基板移載機 5 4は前記カセット棚 5 1のカセット 5 7から下降状 態の前記ボート 2に複数枚一括、 或は一枚ずっゥヱ一八を移載する。 所定枚数のゥェ一八が前記ボート 2に移載されると、 前記縦型反応炉 1 0に前記ポート 2が装入され、 ゥエー八の処理がなされる。 このゥェ 一八処理には A L D法が用いられ、 処理に用いる複数種の反応ガスとし ての原料ガスを 1種類ずつ交互にゥエーハ上に供給して 1原子層単位で 吸着 '反応させ、 これを繰り返すことにより処理している。
処理された基板は、 上記した作動とは逆の作動により前記カセッ卜棚 5 1のカセット 5 7に移載され、 更に前記カセット搬送機 5 3により前 記カセット授受ュニット 4 9に搬送され図示しない外部搬送装置により 搬出される。
図 2は実施の形態の縦型 A L D装置の縦型反応炉 1 0 (以下、 単に炉 1 0という) の構成を示す。 この炉 1 0は、 ヒータ 1 4と、 ヒータ 1 4 の内側に反応容器としての石英製円筒反応管 1 1を備える。 反応管 1 1 内に基板処理領域となる反応室 1 2が形成される。 反応管 1 1の炉ロ部 はシールキャップ 1 7により気密に閉塞される。 シールキャップ 1 7に 石英キヤップ 7を介してボート 2が立設されて反応管 1 1内に挿入され る。 ボート 2は、 天板 3と底板 4間に立設された複数本の支柱 5を有 し、 これらの支柱 5には多段に溝 6が設けられる。 ボート 2には、 これ らの溝 6に、 処理されるゥエーハ 1が水平姿勢で多段に保持される。 ボ ート 2はボートエレベータ 5 5 (図 5参照) によって昇降自在に支持さ れ、 反応 1 1に対して出し入れできるようになつている。 また、 ボート 2は図示しない回転機構によって回転軸 1 9を中心に反応管 1 1内で回 転自在に設けられる。 なお、 1 8はシール用の〇リングである。
反応管 1 1にガス供給手段 7 0が設けられ、 ガス供給手段 7 0から反 応管 1 1内へ複数の反応ガスを供給するようになっている。 ガス供給手 段 7 0は、 後述するクリーニングガス供給系と後処理用ガス供給系とを 含む。 また、 反応管 1 1に排気系として排気口 1 6が設けられ、 反応管 1 1の内部を排気可能としている。
ガス供給手段 7 0は、 図 2では便宜上、 1系統のみが示されている が、 実際には複数系統設けられていて、 複数種類の原料ガス (ここでは 2種類の原料ガス) を反応管 1 1内に供給できるようになつている。 複 数種類の原料ガスのうちの一部のガスはプラズマにより活性化して供給 されるガスであり、 残りのガスはプラズマにより活性化しないで供給す るガスである。 例えば、 基板上に形成する膜種が S i N膜の場合、 原料 ガスは、 活性化を要する N H3ガスと、 活性化を要しない D C Sガスであ る。 ここで示されているガス供給手段 7 0は、 プラズマにより活性化し た NH3ガスを供給する第 1のガス供給手段 (NH3ガス供給手段) 7 OA である。 第 1のガス供給手段 7 OAは、 反応管 1 1の下部の一側に設け られた NH3ガス導入口 20と、 NH3ガス導入口 20に接続され反応管 1 1内に設けられている石英製の NH3用バッファノズル 34とを備える。 NH3用バッファノズル 34は、 反応管 1 1内に導入される NH3ガスの流 量と流速とを全ゥエーハにわたって均一化する。
NH3用バッファノズル 34は、 反応管 1 1の管軸方向に延在され、 反 応管 1 1の下部からボート 2の頂部が位置する反応管頂部付近まで管内 壁 1 3に沿って設けられる。 NH3用バッファノズル 34は、 管径がー様 に細い通常のノズルと比べて比較的広いノズル空間を有し、 ノズル空間 を介して反応管 1 1内に NH3ガスを噴出するようになっている。 NH3用 バッファノズル 34の噴出孔 (図示せず) は、 多段に保持された多数枚 のゥエーハ 1に対応するように、 隣接するゥエーハ 1と同ピッチで多数 設けられる。
また、 この NH3用バッファノズル 34は、 内部にプラズマ発生用の一 対のプラズマ電極 2 7 (図では、 電極は重なって示されているため、 一 方のみが示されている) を有し、 導入される NH3ガスをプラズマで活性 化している。 一対のプラズマ電極 27は、 NH3用バッファノズル 34内 に設けられた一対の電極保護管 2 5内にそれぞれ挿入される。 一対の電 極保護管 2 5に挟まれたプラズマ生成領域 3 3にプラズマ 40が形成さ れるようになっている。
図 1は、 図 2の I一 I線矢視断面図である。 第 1のガス供給手段 (N H3ガス供給手段) 7 OAと、 第 2のガス供給手段 (DC Sガス供給手 段) 70 Bとが設けられて、 反応管 1 1内に 2種類の原料ガスを個別に 導入できるようになつている。 第 1のガス供給手段 7 OAと、 第 2のガ ス供給手段 70 Bとは制御装置 1 00に接続され、 制御装置 1 00によ つて制御される。 第 1のガス供給手段 7 OAは、 NH3ガス導入管22、 NH3ガス導入管 22を連結する NH3ガス導入口 20、 NH3ガス導入口 2 0に連通する NH3用バッファノズル 34から構成される。 第 2のガス供 給手段 7 0 Bは、 DCSガス導入管 23、 DC Sガス導入管 2 3を連結 する DC Sガス導入口 2 1、 DCSガス導入口 2 1に連通する DC S用 バッファノズル 44から構成される。
第 1のガス供給手段 7 OAは、 専用供給ノズルとしての NH3用バッフ ァノズル 34から、 反応室 1 2内に 2種類の原料ガスのうちの 1種であ る NH3ガスの他に、 後処理用ガスである NH3ガス、 又は不活性ガス例え ば N2を供給するようになっている。 NH3ガスは、 成膜時、 後処理時とも にプラズマで活性化して供給するように構成されている。
NH3用バッファノズル 34は、 NH3ガス導入口 20に接続されたガス 導入ノズル部 2 8と、 ガスを活性化するプラズマ生成ノズル部 29とか ら構成される。 ガス導入ノズル部 28とプラズマ生成ノズル部 29とは 隔壁 26を介して並設され、 隔壁 2 6に設けた連通口 30を介して連通 するようになつている。 プラズマ生成ノズル部 29には、 プラズマ発生 用の一対のプラズマ電極 2 7が設けられ、 導入されるガスをプラズマ 4 0で活性化できるようになっている。 活性化された N H3ガス 42はブラ ズマ生成ノズル部 29に設けた噴出孔 45から噴出されるようになって いる。 一対のプラズマ電極 27は、 プラズマ生成ノズル部 29内に設け られた一対の電極保護管 2 5内にそれぞれ挿入される。 炉 1 0の外部に 電極保護管 2 5から導出された一対のプラズマ電極 2 7は、 可変容量か らなる整合器 32を介して高周波電源 3 1に接続される。
NH3ガス導入口 20は、 第 1バルブ 3 5、 第 2バルブ 36を介して N H3ガス又は不活性ガス N2を供給する 2分岐のガス導入管 22に接続さ れ、 NH3用バッファノズル 34に NH3又は不活性ガスを選択供給するよ うになつている。 NH3ガス導入口 20から導入されたガスは、 NH3用パ ッファノズル 34のガス導入ノズル部 28に入り、 連通口 30を通って プラズマ生成ノズル部 29に供給される。 ここでプラズマ電極 27間に 高周波電力を加えることによりプラズマ生成領域 46にプラズマ 40が 発生し、 このプラズマ 40により NH3ガスは活性化される。 活性化され た NH3ガスはプラズマ生成ノズル部 29の噴出孔 45から反応室 12内 のゥエーハ 1上に噴出される。
このように NH3用パッファノズル 34は、 その内部に比較的広いノズ ル空間を持っているので、 ガスを励起した際に発生するラジカルがなる ベく壁にぶっからず、 またプラズマ生成領域 46付近の圧力が低くな り、 これにより発生したラジカルのライフタイムを確保して、 NH3ラジ カルをそのまま反応室 (基板処理領域) 12に輸送することができる。 第 2のガス供給手段 70Bは、 専用供給ノズルとしての DCS用バッ ファノズル 44から、 反応室 12内に 2種の原料ガスのうちの他の 1種 である DCSガスの他に、 クリーニングガスである NF3ガス、 後処理用 ガスである D C Sガス、 又は不活性ガスを供給するようになっている。
D C Sや N F 3ガスは N H 3と異なり、 活性化しないで供給するようになつ ている。
D C S用バッファノズル 44は、 上述した N H3用バッファノズル 34 と異なり、 プラズマ生成ノズル部を有さず、 ガス導入ノズル部 28に相 当する部分だけを有して構成される。 ガスは DC S用バッファノズル 4 4の噴出孔 47から反応室 12内のゥェ一八 1上に噴出される。 ガス導 入口 21は、 第 3バルブ 37、 第 4バルブ 38、 第 5バルブ 39を介し て DCS、 NF3又は不活性ガスを供給する 3分岐のガス導入管 23に接 続され、 DC S用バッファノズル 44に DC S、 NF 3又は不活性ガスを 選択供給するようになっている。 3分岐のガス導入管 23のうち、 DC Sガスを供給する DCSガス導入管 2 3 Aは、 反応管内圧力 (以下、 炉 内圧力ともいう) を NH3ガスよりも高い圧力に短時間で昇圧することが 好ましいため、 第 4バルブ 38、 第 6バルブ 43間に挟まれた DC Sガ スを溜めるバッファタンク 41を有する。 DC Sガスを反応室 1 2に供 給する際には、 予め DCSガスをバッファタンク 41に溜め、 反応室 1 2の排気口 1 6からの排気を例えば止めた状態で、 バッファタンク 4 1 からバッファタンク 41に溜めた DC Sガスを反応室 1 2に一気に供給 することにより、 反応室 1 2内の複数のゥエーハ 1を DC Sガスに晒す ようにする。 NF3ガス及び不活性ガスはバッファタンク 41を通さない ほうがよいので、 これらを供給するガス導入管 23 B、 2 3 Cはパッフ ァタンク 41の下流につないである。
上述したガス導入管 23 B、 DC Sガス導入口 2 1、 及び DC S用バ ッファノズル 44が、 ゥエーハ 1に成膜を行なうことによって反応管 1 1内に付着する付着物としての反応副生成物を除去するクリーニングガ スを供給するクリーニングガス供給系 7 1を構成する。 また、 第 1のガ ス供給手段 (NH3ガス供給手段) 70A、 及び第 2のガス供給手段 (D C Sガス供給手段) 7 0Bが、 クリーニングガスを供給して反応副生成 物を除去した後に反応管 1 1内に残留するクリーニングガスに含まれた F成分を反応管 1 1から除去することが可能な後処理用ガス供給系 72 を構成する。
図 3は、 反応管 1 1内における 2つの NH3用バッファノズル 34、 D C S用バッファノズル 44を示す図であり、 図 1の右上に示す白抜き矢 印 Z方向から見た反応管 1 1の透視図である。 各バッファノズル 34、 44のガス噴出孔 45、 47は、 バッファノズル 34、 44の上流から 下流に向かって孔サイズを大きくしてある。 これはバッファノズル 3 4、 4 4の上流から下流に向かってノズル空間の内部圧力が低くなつて いくため、 下流に向かって孔サイズを大きくすることによって、 下流側 でもガス噴出孔 4 5、 4 7から噴出される噴出量を確保し、 上流から下 流にわたって流量を均一に整えるためである。 ガス噴出孔 4 5、 4 7 は、 前述したように、 多段に保持された多数枚のゥェ一八 1に対応する ように、 隣接するゥエーハ 1と同ピッチで設けられる。
次に、 上記のように構成される実施の形態の縦型 A L D装置における 作用を説明する。 縦型 A L D装置の反応管 1 1内で成膜 (成膜工程 A) を繰り返すと、 炉内部に反応副生成物が付着残留していく。 これを除去 するためにクリーニングを行なう (クリーニング工程 B ) 。 クリーニン グ後、 炉内部に残留するクリーニングガスに含まれた元素を排除する後 処理 (後処理工程 C ) を行なう。 後処理工程 Cの後、 成膜工程 A、 クリ 一二ング工程 Bを繰り返す。 以下、 各工程を個別に説明していく。 な お、 説明中に出てくる時間はオーバヘッドを除く値である。 ここで、 ォ ーバヘッドとは、 ポート 1の反応管 1 1内への揷入 '取り出しに要する 時間や、 反応管内の真空引き ·常圧復帰に要する時間等の時間であつ て、 反応室内にガスを導入し処理を行っている時間を除く時間を示して いる。
成膜工程 A
この工程はゥヱ一八に所望の成膜処理を行なう本成膜工程である。 ボ ートエレべ一夕 5 5 (図 5参照) でシールキャップ 1 7を介してボート 2を下降させ、 ボート 2に多数枚のゥエーハ 1を保持し、 ボートエレべ 一夕 5 5によりポート 1を反応管 1 1内に挿入する。 シールキヤップ 1 7で反応管 1 1の炉ロを完全に密閉した後、 反応管 1 1内を排気口 1 6 から真空引きして排気する。 反応管 1 1内を所定温度、 例えば 4 0 0〜 6 0 0 °Cに加熱し温度安定化をはかる。 2つのバッファノズル 3 4、 4 4から原料ガスを反応室 12内に供給しつつ排気口 16より排出するこ とにより、 ゥエーハ1表面に成膜処理する。
前述したように ALD装置では、 DC Sガスと NH3プラズマとはそれ ぞれ専用の DC S用ノズルと NH3用ノズルとから交互に供給されるよう に構成される。 特に、 積層した基板を一度に大量に処理する縦型 ALD 装置では、 積層された各基板に均一にガスを輸送するために、 DCS用 ノズル及び NH3用ノズルは、 細管で構成された通常のノズルではなく、 ノズル空間の大きなバッファノズルで構成することがある。 また、 DC S用バッファノズルと異なり、 NH3用バッファノズル内には、 プラズマ 電極が設けられたプラズマ生成領域と、 N H 3ガスが導入されるプラズマ 非生成領域とを備え、 プラズマ非生成領域に導入された NH3ガスをブラ ズマ生成領域でプラズマにより活性化できるようになっている。 そし て、 各バッファノズル内に S i N膜が成膜しにくいように、 DCS用バ ッファノズルから D C Sガスを供給する時は N H3用バッファノズルから N 2などの不活性ガスを巟し、 Ν Η3用バッファノズルから Ν Η 3プラズマを 供給する時は D C S用バッファノズルから Ν 2などの不活性ガスを流して いる。
この成膜処理は、 2種類の反応ガス D C Sと ΝΗ3とを用いた ALD成 膜処理で行われ、 次の①〜④のステップから構成される。
① ΝΗ3用バッファノズル 34のプラズマ電極 27間への高周波電力印 加はオフにしておく。 また、 ΝΗ3用バッファノズル 34内への DC Sガ スの混入を防止するため、 第 2バルブ 36を開いて、 少量の N2ガスを流 しておく。 第 4バルブ 38を開けて予めバッファタンク 41に溜めた D C Sガスを D C S用バッファノズル 44に供給し、 その噴出孔 47から 反応室 12に噴射する。 噴射する DCS流量は例えば 0. 5 s lmであ り、 炉内圧力は排気口 16の排気を止めて例えば 266〜931 P aと する。 DC Sガスにゥェ一ハ 1が晒されることで、 ゥエーハ 1上に DC S原料が吸着される。
②第 4バルブ 38を閉め DCSガスの供給を止める。 第 6バルブ 43 を開いてバッファタンク 41への DCSガス溜めを開始する。 ついで、 排気口 16を開けると共に、 第 5バルブ 39を開けて不活性ガスである N2ガスを DCS用バッファノズル (第 2バッファノズル) 44から反応 管 11内に導入し、 DCS用バッファノズル 44及び反応管 1 1内を N
2パージして DC S雰囲気を DC S用バッファノズル 44及び反応管 1 1 内から除去する。 なお、 N2パージに代えて真空引きで DCS雰囲気を除 去してもよい。
③ DC S用バッファノズル 44内への NH3ラジカル 42の混入を防止 するため、 第 5バルブ 39を開いて、 少量の N2ガスを流しておく。 プラ ズマ電極 27間に高周波電力を印加するとともに、 第 1バルブ 35を開 けて NH3ガスを NH3用バッファノズル (第 1バッファノズル) 34に供 給する。 NH3ガスはガス導入ノズル部 28から連通孔 30を通ってブラ ズマ生成ノズル部 29に導入され、 プラズマ電極 27間で発生したブラ ズマ 40により活性化される。 活性化された NH3ラジカル 42は、 噴射 孔 45から反応室 12に噴射される。 噴射される NH3ガス流量は例えば 3. 0〜4. 5 s 1 mであり、 炉内圧力は排気口 16のコンダクタンス 制御により DCSガス導入のときょり低い 40〜60 P aとする。 活性 化した NH3ガスにゥエーハ 1が晒されることで、 ゥエー八 1上に吸着さ れていた DC S原料と NH3原料とが反応してゥエーハ 1上に 1原子層だ け S i N膜が成膜される。
④第 1パルプ 35を閉じて NH3ガスの供給を止めるとともに、 プラズ マ電極 27間への高周波電力印加はオフにする。 排気口 16は開けたま まとして、 第 2バルブ 36を開けて不活性ガスである N2ガスを NH3用バ ッファノズル 3 4に導入し、 ガス導入ノズル部 2 8からプラズマ生成ノ ズル部 2 9を通して反応管 1 1内に導入し、 N H3用バッファノズル 3 4 及び反応管 1 1内を N2パージして N H3雰囲気を N H3用バッファノズル 3 4及び反応管 1 1から除去する。 なお、 N2パージに代えて真空引きで N H3雰囲気を除去してもよい。
再び①へ戻って、 ①〜④のステップを所望の回数だけ繰り返す。 ステ ッブ①〜④を 1サイクルとして、 1サイクルで一定の膜厚が成膜されて いく。 膜厚はサイクル数で制御する。 成膜時間は温度、 膜厚に依存する が、 例えば成膜温度 5 5 0 °C、 膜厚 3 0 O Aとすれば 1 0 0 m i n程度 である。 なお、 上述したステップでは、 先に D C Sガスを供給し、 後か ら N H3プラズマを供給するようにしたが、 供給順序を逆にして、 先に N H 3プラズマを供給し、 後から D C Sガスを供給するようにしてもよい。 このようにして成膜を完了した後は、 反応管 1 1内を不活性ガス N2に 置換して常圧に復帰させ、 ポート 2を下降させ、 ボート 2から成膜完了 後のゥエー八 1を払い出す。
しかし、 上述したように一方のバッファノズルから原料ガスを流す時 に他方のバッファノズルから不活性ガスを流すようにしても、 拡散現象 によってバッファノズル間でガスがある程度混入するのは避けられな い。 原料ガスがプラズマ励起される N H3用バッファノズルでは、 D C S ガスが混入すると、 ノズルが異物発生源となる。 ノズルが異物発生源と なるのは次の理由による。
①プラズマ放電時に N H3用バッファノズルのプラズマ生成領域に D C Sガスが混入していると、 D C Sと N H3プラズマとが劇的に反応し、 ポ リマ等を形成して N H3用バッファノズル内部に膜が付着する。 これが異 物発生源となる。
② D C Sと N H3プラズマとの反応により、 プラズマ生成領域部に膜が 付着していくが、 膜が厚く付着してしまうと、 プラズマ放電時に、 付着 した膜に NH3ラジカルが激しく衝突し、 膜にダメージを与え膜剥がれを 生じることがある。 これも異物発生源になる。
そこで、 複数のガスを交互に供給する複数の専用バッファノズルを使 用している縦型 ALD装置では、 バッファノズル内の成膜を除去するた めに、 後述するクリーニング工程 Bでバッファノズル内にもクリーニン グガスが入り込むようにする必要ある。
クリーニング工程 B
ボート 2にゥエーハ 1を保持しない状態で、 ボートエレべ一夕 55に よりボート 1を反応管 11内に挿入する。 シールキャップ 17で反応管 1 1の炉ロを完全に密閉した後、 反応管 11内を排気口 16から真空引 きして排気する。 反応管内温度を例えば約 610°Cにする。 第 3バルブ 37を開けてクリ一ニングガスとなる NF3ガスを DC S用バッファノズ ル 44から反応室 12内に噴射する。 噴射する NF3ガス流量は例えば 0. 25〜1. 5 s lmである。 このとき反応管 1 1の内部の真空排気 はそのまま継続され、 反応管 1 1の内部の圧力は予め定めた圧力になる ように、 真空排気量が制御される。 炉内の熱で NF3分子が活性化され る。 これにより炉内接ガス部となる DC S用バッファノズル 44の内壁 面、 反応管 1 1の内壁面、 炉ロ部付近 8の炉低温部、 又はその他の接ガ ス部に付着した反応副生成物がエッチングされる。 また、 NH3用バッフ ァノズル 34内にも N F 3ガスが入つてブラズマ生成ノズル部 29内の反 応副生成物がエッチングされる。 エッチングされた反応副生成物は、 排 気口 16から排出される。 クリーニング時間は累積膜厚に依存するが、 例えば 0. 75 累積時は 2 h程度である。
ここで、 NH3用バッファノズル 34のガス導入ノズル部 28内はプラ ズマ生成領域 46以外のプラズマ非生成領域 48であり、 ガス導入ノズ ル部 2 8内に N F 3ガスが入ってノズル部内壁面に F成分が吸着、 結合し て残留すると、 N H3プラズマが存在しないので F成分を除去できない。 そのため、 クリーニング時は、 ガス導入ノズル部 2 8から微量の窒素 N 2を流し、 ガス導入ノズル部 2 8内にクリーニングガスが混入しないよう にしている。 ここで、 窒素 N2を流す量を微量としているのは、 次の理由 による。 プラズマ生成ノズル部 2 9内には、 D C Sガスの拡散より、 多 少の反応副生成物が付着していると考えられるので、 前述したように、 プラズマ生成ノズル部 2 9内にクリーニングガスを入れて反応副生成物 を除去する必要がある。 したがって窒素 N2の流す量を多くすると、 クリ 一二ングガスがプラズマ生成ノズル部 2 9内に入らなくなって、 反応副 生成物を除去できなくなり、 これを防ぐためである。
また、 実施の形態では、 クリーニングガスを N H3ガスを供給する N H 3用バッファノズル 3 4ではなく、 D C Sガスを供給する D C S用バッフ ァノズル 4 4から流している。 これは次の 3つの理由による。
① D C Sガスのみでも成膜するので、 N H3用バッファノズル 3 4内に 付着する反応副生成物の膜より、 D C S用バッファノズル 4 4内に付着 する反応副生成物の膜の方が、 より厚い膜になっていると考えられる。 したがって、 これを有効に除去する必要がある。
②クリ一二ングを実施した後に成膜を行なうと成膜速度が低下する。 これは成膜ガスが残留 F成分に影響されて成膜が阻害されるからであ る。 反応ガスが D C S + N H3プラズマ系の場合、 残留した Fとの反応 は、 D C Sガスよりも N H3プラズマの方が、 Fとの反応確率が高く、 F による影響を受けやすい。 このため N H3用バッファノズル 3 4から N F
3ガスを流した時の方が、 D C S用バッファノズル 4 4から N F 3ガスを流 したときよりも、 その後の成膜速度低下が大きくなる。 したがって、 F による影響を受けにくい方から流す方が好ましい。 ③ N H3用バッファノズル内にクリーニングガスが入り込むようにする と、 F成分が N H3用バッファノズル内のノズル内壁面に吸着、 結合す る。 N H3はプラズマ励起を行わないとフッ素 Fと反応しないため、 N H 3用バッファノズル 3 4から N F 3ガスを供給した場合、 プラズマ生成領域 4 6以外のプラズマ非生成領域 4 8で F成分が吸着、 結合して残留する と、 この F成分が除去できず、 ゥエー八処理開始からしばらくの間、 F を反応室 1 2内に供給し続けることになり、 しばらくは成膜速度が安定 しないということになる。 これを回避する必要がある。
後処理工程 C
後処理工程は、 クリーニング工程の後に行なう工程であり、 各バッフ ァノズル 3 4、 4 4内、 及び反応室 1 2内に残留する元素 Fを反応管 1 1から除去する除去工程と、 各バッファノズル 3 4、 4 4内、 及び反応 管 1 1内の構成物表面に所望の膜を形成するプリ成膜工程とが含まれ る。 2つの除去工程及びプリ成膜工程は、 別個の工程とすることもでき るが、 A L D法を用いると両工程を 1つの工程で実施することができ る。 A L D法を用いた 1つの工程で実現する場合のプリ成膜内容は、 基 本的には前述した成膜工程 Aと同じであり、 成膜工程 Aと異なる点は、 処理時間が例えば 1 3 m i n程度と短い点であり、 この処理時間で例え ば 4 0サイクル程度の成膜処理を行うことで、 後処理後に行われるゥェ 一八成膜の膜厚を安定させることができる。
後処理工程として、 プラズマによって励起した N H3ラジカルと D C S ガスとを交互に供給する A L D法で後処理工程を実施すると、 炉内の各 接ガス部の F成分は次のように除去される。
① N H3用バッファノズル
N H 3用バッファノズル 3 4に N H 3ガスが後処理用ガスとして供給され る。 すると、 この N H3はプラズマにより活性化されるので、 N H3用バッ ファノズル 34のプラズマ生成ノズル部 29内の壁面に吸着、 結合して 残留している F成分は、 活性化により NH3から電離された H原子と反応 して、 NH3用バッファノズル 34内から排出されやすい HFガスとな る。 HFガスは NH3用バッファノズル 34から反応室 1 2を通って反応 管 1 1の排気口 1 6から排出される。 また、 プリ成膜時、 意図的に NH 3用バッ NH3ファノズル 34内にプリ成膜である S i N膜を形成していな いが、 DCSガス供給時のガスの拡散作用により、 NH3用バッファノズ ル 34内に多少の DC Sガスが流入するので、 NH3用バッファノズル 3 4内に多少のプリ成膜 S i Nが形成されると考えられる。 したがって N H 3用パッファノズル 34内の壁面に吸着、 結合して残留している F成分 は、 これらの膜原料との反応や、 膜の下への封じ込めにより、 反応管内 雰囲気から排除される。 なお、 NH3ラジカルが生成されないガス導入ノ ズル部 2 8については、 クリーニング時に、 微量の窒素 N2を流して F成 分が混入しないようにしているので、 特に NH3ラジカルによる除去とプ リ成膜による抑え込みとを要さない。
② D C S用バッファノズル
D C S用バッファノズル 44に D C Sガスが後処理用ガスとして供給 される。 すると、 この DC S (S i H2C 12) ガスは S i一 F結合を作り やすいので、 DC S用バッファノズル 44内の壁面に吸着、 結合して残 留している F成分は、 DC Sガスと反応して S i F (フッ化シリコン) ガスとなる。 この S i Fガスは DCS用バッファノズル 44から反応室 1 2を通って反応管 1 1の排気口 1 6から排出される。 また、 プリ成膜 時、 意図的に DCS用バッファノズル 44内にプリ成膜である S i N膜 を形成していないが、 NH3ラジカル供給時のガスの拡散作用により、 D C S用バッファノズル 44内に多少の D C Sガスが流入するので D C S 用バッファノズル 44内に多少のプリ成膜 S i Nが形成されると考えら れる。 したがって、 D C S用バッファノズル 4 4内の壁面に吸着、 結合 して残留している F成分は、 これらの膜原料との反応や、 膜の下への封 じ込めにより反応管内雰囲気から排除される。
③炉低温部
炉口部付近 8の炉低温部に吸着、 結合して残留している F成分にも、 N H3用バッファノズル 3 4から反応室 1 2内に供給される N H3ラジカル は Fとの反応確率が高いため、 特に有効に作用し、 F成分は H Fになつ て反応管 1 1から排出される。 また、 各バッファノズル 3 4、 4 4から N H3ラジカルと D C Sガスとが交互に反応管 1 1内に供給されることで 炉低温部に形成されるプリ成膜によっても、 壁面に吸着、 結合して残留 している F成分を膜の下に封じ込めて、 反応管 1 1内の雰囲気から排除 される。
④上記以外の部分
上記以外の炉内の接ガス部は、 プリ成膜の形成、 D C Sガス又は N H 3ラジカルとの反応による F成分の揮発化によって、 壁面に吸着、 結合し て残留している F成分を抑えこみ、 かつ除去させることができる。
以上述べた①〜④の除去効果によって、 炉内の各接ガス部の F成分は 有効に除去されるので、 クリーニング直後であっても、 基板上への成膜 時に F成分が脱離してきて成膜を阻害することがなくなり、 成膜速度の 低下を有効に抑えることができる。
上述したように実施の形態によれば、 後処理工程となるプリ成膜を行 なうに際し、 熱 C V D法ではなく A L D法を採用し、 その際、 本成膜で 用いる原料ガスの全てを後処理用ガスとして供給しているので、 N H3ラ ジカルと D C Sによる F元素の炉からの除去と、 プリ成膜による F元素 の炉内でのトラップとの両面から、 F元素を反応管内の雰囲気から有効 に排除することができる。 また、 熱 CVD法によるプリ成膜の場合、 F成分のトラップには厚い 膜が必要である。 すなわち、 熱 CVD法の場合、 炉ロ部付近 8の低温部 は、 炉の他の接ガス部分に比べて成膜速度が低いので、 低温部にあわせ て F成分をトラップするためのプリ成膜を付けると、 成膜処理時間が長 くなつて他の接ガス部分の膜厚が厚くなる。 また、 熱 CVD法では、 プ ラズマを使用していないため、 NH3プラズマによる残留 F成分の反応室 12外への排出機能がない。 それゆえ、 多量の残留 F成分をプリ成膜の 下に封じ込める必要があり、 結果的に、 厚いプリ成膜が必要となる。 こ れに対して実施の形態のように ALD法によるプリ成膜の場合、 F成分 のトラップには薄い膜でよい。 すなわち、 ALD法の場合、 NH3プラズ マが、 低温部付近の残留 F成分を有効に取り去るので、 薄いプリ成膜で 済む。 また、 プリ成膜が薄い場合、 その後の基板処理によって、 反応管 内壁面に付着する反応副生成物が、 膜剥がれを起こし始めるまでの期間 が長くなり、 クリーニングの回数を減少させることができる。
したがって図 4A、 4Bに示すように、 プリ成膜を行なうに際して、 従 来のように熱 CVD法を用いると厚い膜厚が必要となり、 成膜速度を稼 ぐために、 処理温度を上げる必要がある (図 4B) 。 これに対して実施 の形態では、 ALD法を用いるので、 NH3プラズマと D C Sガスによる 残留 F成分の除去効果によるプリ成膜の薄膜化が実現できるので、 プリ 成膜温度を本成膜の成膜温度と同じにすることができ、 スループットを 向上できる (図 4A) 。
また、 本実施の形態では、 後処理用ガスを供給する後処理用ガス供給 系として、 各専用供給ノズルである N H 3用バッファノズルと D C Sガス バッファノズルとをそのまま利用しており、 専用供給ノズルとは別に熱 CVD成膜用ノズルを増設する必要が生じないので、 反応管の構造が複 雑になることも、 コストアップにつながることもない。 また、 熱 CVD 成膜用ノズルを増設しないので、 CVD成膜用ノズル内における成膜に よる異物発生の問題も生じない。
以上に記述した成膜工程、 クリーニング工程、 後処理工程を経た基板 処理装置を用いて半導体装置を製造すれば、 反応室内に残留したクリー ニングガスに含まれる元素による影響の少ない半導体装置を製造するこ とができる。
また DC Sとプラズマ励起 NH3との原料ガスを用いて S i Nを成膜し たが、 ガス種はこれに限らない。 例えば S i N膜では、 S i 2Cし (へキ サクロロジシラン: HCD) と NH3 (プラズマ励起してもプラズマ励起 しなくてもよい) との原料ガスを用いて成膜することも可能である。 また、 実施の形態ではクリーニングガスとして NF3を用いたが、 これ に限らず、 C 1 F3などの他の F (フッ素) を含むエッチングガスを用い てもよい。
また、 実施の形態では、 本成膜と後処理とを共に ALD法で行なって いるが、 これに限定されず、 例えば本成膜を熱 CVD法で行い、 後処理 のみを ALD法で行ってもよい。 また、 実施の形態ではパッチ式の縦型 ALD装置に適用したが、 枚葉式の ALD装置にも適用できる。
また、 実施の形態では、 通常のノズルと比べて空間容積の大きな 2つ のバッファノズルを備え、 一方のバッファノズル内でガスをプラズマ励 起する構造のものについて説明したが、 これに限定されない。 例えば、 後処理工程の処理時間は増大するが、 バッファノズルの外でプラズマ励 起するもの、 あるいは通常の細管ノズルを備えノズル外でプラズマ励起 する構造のものにも適用可能である。
明細書、 特許請求の範囲、 図面および要約書を含む 2002年 1 1月 1 1日提出に日本国特許出願 2002-327 193号の開示内容全体 は、 そのまま引用してここに組み込まれる。 産業上の利用可能性
以上のように、 本発明の好ましい実施の形態によれば、 クリーニング 後に行なう後処理用ガスに反応ガスを用いるので、 クリーニングガスに 含まれた元素を有効に除去できる。 また、 基板に所望の処理を行なう際 に用いる反応ガスの全てを後処理用ガスとして導入すると、 ガス供給系 を増設する必要がなく、 構造の複雑化を回避できる。 また、 ガス供給系 を増設した場合に生じるガス供給系からの異物発生を防止できる。
その結果、 本発明は、 A L D (Atomi c Layer Depos i t ion) 法によって も、 半導体基板に成膜を行う基板処理装置に特に好適に利用できる。

Claims

請求の範囲
1 . 基板を収容し、 複数の反応ガスが供給され前記基板に所望の処理を 行う空間を形成する反応容器と、
前記反応容器に開口し、 前記反応容器内を排気するための排気口と、 前記反応容器へ少なくとも前記複数の反応ガスを供給するガス供給シ ステムと、 を有し、
前記ガス供給システムは、 前記基板に所望の処理を行うことによって 反応容器内に付着する付着物を除去するクリーニングガスを供給するク リーニングガス供給ュニッ卜と、
前記クリーニングガスを供給して付着物を除去した後に反応容器内に 残留するクリーニングガスに含まれた元素を除去することが可能な後処 理用ガスを供給する後処理用ガス供給ュニットとを含み、
前記後処理用ガスは、 前記基板に所望の処理を行なう際に用いる前記 反応ガスの全てを含む基板処理装置。
2 . 前記後処理用ガス供給ユニットは、 各反応ガスをそれぞれ独立して 供給する専用の供給ノズルを有し、 前記後処理用ガスとして前記反応ガ スを供給する際には、 前記各専用供給ノズルから各反応ガスを交互に供 給する請求項 1に記載の基板処理装置。
3 . 前記後処理用ガス供給ユニットから供給される各反応ガスは、 各専 用供給ノズル内及び反応容器内に残留する元素を除去し、 かつ反応容器 内に所望の膜を形成させるガスである請求項 2に記載の基板処理装置。
4 . 前記各専用供給ノズルから供給する複数の反応ガスは、 シリコンを 含むガスと、 プラズマ励起したアンモニアガスである請求項 3に記載の 基板処理装置。
5 . 前記クリーニングガスはフッ素を含むガスであって、 このフッ素を 含むガスを、 シリコンを含むガスを供給する専用供給ノズルから供給す るものである請求項 4に記載の基板処理装置。
6 . 前記シリコンを含むガスは、 S i H 2 C 1 2である請求項 4または 5 に記載の基板処理装置。
7 . 前記フッ素を含むガスは、 N F 3, 又は C 1 F 3である請求項 5に記 載の基板処理装置。
8 . 複数の反応ガスを交互に供給し、 基板に薄膜を形成する基板処理装 置であって、
反応容器と、
前記複数の反応ガスをそれぞれ専用に供給する複数の専用供給ノズル と、
クリ一二ング時は、 前記複数の供給ノズルの 1つからクリーニングガ スを前記反応容器内に供給し、 前記クリーニングガスの供給後、 基板処 理を行う前に、 基板処理時に用いる前記複数の反応ガスの全てを、 前記 複数の専用供給ノズルからそれぞれ交互に前記反応容器内に供給するよ うに制御する制御装置と、
を備える基板処理装置。
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