JP2002110565A - プラズマ処理装置及び処理方法、並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及び処理方法、並びに半導体装置の製造方法

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JP2002110565A
JP2002110565A JP2000302345A JP2000302345A JP2002110565A JP 2002110565 A JP2002110565 A JP 2002110565A JP 2000302345 A JP2000302345 A JP 2000302345A JP 2000302345 A JP2000302345 A JP 2000302345A JP 2002110565 A JP2002110565 A JP 2002110565A
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plasma
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plasma processing
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JP2000302345A
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Ken Adachi
研 足立
Satoshi Horiuchi
悟志 堀内
Tetsuya Komoto
徹哉 幸本
Hiroshi Kawaura
廣 川浦
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CV RESEARCH KK
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CV RESEARCH KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ処理装置において、チャンバ内壁の
セルフクリーニング、又はプリコート等のプラズマ処理
を効率良く行えるようにする。 【解決手段】 プラズマ発生源2と、プラズマ発生源2
に配置された複数の磁場発生手段7a、7bと、各磁場
発生手段7a、7bの磁場を夫々独立に制御する磁場制
御手段14a14bを有し、磁場制御手段14a14b
は、少なくとも磁場の向きを反転させる機能を有して成
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体デバ
イス、液晶表示装置、更には固体撮像素子等の製造に適
用される、プラズマ処理装置及び処理方法、並びに半導
体装置の製造方法に関する。プラズマ処理装置として
は、例えばプラズマCVD装置、プラズマエッチング装
置等を含む。処理方法としては、被処理基板に対するプ
ラズマ処理前のチャンバ内壁のいわゆるセルフクリーニ
ング処理、プリコート処理を含む。半導体装置として
は、LSIなどの半導体デバイス、固体撮像素子、或い
は液晶表示装置における薄膜トランジスタ素子を有する
表示基板等を含む。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体デバイス、液晶表示装
置、更には固体撮像素子等の製造において、所要の成
膜、エッチング処理にプラズマ処理装置が用いられてい
る。近年、例えば、LSI等の半導体装置の高集積化や
高性能化か進展するに伴い、半導体装置の製造過程に於
けるプラズマCVD技術では微細パターンの埋め込み特
性の向上や緻密で良好な膜質の形成が要求され、プラズ
マエッチング技術では高度な微細加工精度が要求されて
いる。この要求を満足する為に、半導体製造装置として
高密度プラズマ生成が可能なプラズマ・ソースの開発が
盛んに行われている。
【0003】その中ので、比較的広い空間に及び安定し
た高密度プラズマが得られ、且つ被処理基板をプラズマ
発生部の外に載置することで被処理基板が損傷を受ける
ことを回避し得て、さらに装置構成がシンプルなこと等
の特徴から、ヘリコン波プラズマ処理装置が知られてい
る。
【0004】一般的なヘリコン波プラズマ処理装置は、
プラズマを生成するプラズマ生成チャンバと、ヘリコン
波伝播用磁場発生手段及びプラズマ輸送用磁場発生手段
と、被処理基板を収容するプラズマ拡散チャンバから成
り、さらにプラズマ拡散チャンバの外周囲にプラズマの
発散を抑制する目的でカスプ磁場を発生する機構を配置
して構成される。
【0005】一方、通常のプラズマ処理装置、例えばプ
ラズマCVD装置では、被処理基板上に所定の薄膜を形
成することを目的としているが、一般に、所望の膜を形
成しようとする被処理基板以外の部分、例えば、被処理
基板の周辺(例えば基板ステージ上等)や成膜処理を行
う反応室の内壁表面(上部及び側壁)等にも、余剰の反
応生成物が堆積される。これらの反応生成物の形成は、
意図した反応生成物でないため、不完全な反応物である
ことが多い。よって、成膜処理を重ねることで此の余剰
反応生成物が増加し、これが原因となってパーティクル
の発生や、成膜再現性の悪化等の問題を引き起こす。
【0006】換言すれば、CVDを行う際の成膜コンデ
ィションは、被処理基板上に成膜される膜質が最良とな
るように設定されており、それ以外の部分に余剰に成膜
される反応生成物の膜質は一般的に被処理基板上に成膜
されるものより著しく劣る。更に繰り返し行われる成膜
の結果、余剰反応生成物は剥離し易い状態となり、これ
を放置することにより余剰反応生成物が、成膜中に被処
理基板上に落下、もしくは被処理基板の出し入れや圧力
変動により剥離し、ダストとなり成膜の前後の工程で被
処理基板に付着し、CVD膜の品質を著しく損ねかねな
い。
【0007】このような背景から、一般的なプラズマC
VD装置では、余剰反応生成物が成膜に影響を及ぼす状
態になる前段階で、前記反応室内の(いわゆる内壁面
の)余剰反応生成物を除去するセルフクリーニング処理
を実施し、CVD膜の品質低下を防いでいる。
【0008】このように、被処理基板にプラズマ処理を
行う反応室内に余剰生成物が形成される問題は、プラズ
マエッチング装置でも発生する問題である。従って、プ
ラズマエッチング装置でも同様にセルフクリーニング処
理を実施している。
【0009】これとは別に、一般的なプラズマCVD装
置では、セルフクリーニング処理後、もしくはメカニカ
ルクリーニング終了後に、反応室内の雰囲気を最適な状
態にするために、プリコート処理を実施することが多
い。これは、クリーニング終了後の反応室内の雰囲気が
不安定であり、プラズマCVD膜の成膜特性が安定しな
い恐れがあるためである。即ち、例えばフッ素系または
塩素系のガスを用いてセルフクリーニングを行った場合
は、反応室内部材に吸着した残留フッ素成分または残留
塩素成分の外方拡散を抑制するために、また成膜時に被
処理基板以外の反応室内部材への成膜に消費されること
を避け等のために、プリコート処理を実施している。具
体的には、反応室内壁や基板ステージ表面及び電極表面
について、所定の、多くは被処理基板に成膜するものと
同種の膜を上記影響がなくなる膜厚までプリコート処理
を行う。
【0010】上述したように、プラズマ処理装置では、
各処理の再現性や信頼性等を向上させる目的で、被処理
基板以外の反応室内の部位(その内壁面)に対して積極
的なプラズマ処理を実施している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したよ
うにヘリコン波プラズマ処理装置では、被処理基板にプ
ラズマ処理を行うプラズマ拡散チャンバの周囲にカスプ
磁場発生機構が配置されているため、このカスプ磁場の
影響によりセルフクリーニング処理やプリコート処理の
効果が阻害される問題が発生する。具体的には、以下の
ようなメカニズムによる。
【0012】セルフクリーニング処理時に導入されたク
リーニングガスが反応性イオン種になると、この反応性
イオン種は、カスプ磁場の影響によりプラズマ拡散チャ
ンバの内壁に到達することができず、本来の目的である
セルフクリーニングに寄与できなくなる。従って、セル
フクリーニングは電気的に中性で反応性の低いラディカ
ル種のみに依存するため、僅かにしか行われず十分なク
リーニング効果が得られない。
【0013】また、ヘリコン波プラズマCVD装置の特
徴として、所望の成膜処理を行う時には、、カスプ磁場
の影響で余剰反応生成物がプラズマ拡散チャンバの内壁
に堆積しにくいことが挙げられる。これは、セルフクリ
ーニング時の問題と同様の原理で発生する現象である
が、同様にプリコート時にはその効果が阻害されること
になる。
【0014】結果的には連続で成膜処理を行う場合、徐
々に成膜特性の変化が進行する問題が発生する。かかる
問題に対し、充分な膜厚をプリコートするためにプリコ
ート処理時間を長くすることは、解決の一方法である
が、カスプ磁場の影響が及び難い部位での余剰反応生成
物の堆積が極端に進行し、ここからの発塵の問題等が強
く懸念される。
【0015】以上のような現象により、ヘリコン波プラ
ズマCVD装置またはヘリコン波プラズマエッチング装
置のセルフクリーニングが充分に行えないと、ダストの
発生による半導体装置の特性や、或いはこのプラズマ処
理装置を解放するメカニカルクリーニングの頻度が増加
し、プラズマ処理装置の稼働率を低下させ、生産性に著
しい影響を及ぼすことになる。また、ヘリコン波プラズ
マCVD装置のプリコート処理が充分に行えないと、成
膜再現性が悪化し、半導体装置の特性の集中性が悪化す
る問題が発生する。
【0016】上述した問題は、ヘリコン波プラズマ処理
装置に限らず、カスプ磁場を利用した他のプラズマ処理
装置においても内在している。また、一般的なプラズマ
処理装置においても、より十分なセルフクリーニングあ
るいはプリコート処理が望まれている。
【0017】本発明は、上述の点に鑑み、十分なセルフ
クリーニング処理あるいはプリコート処理を可能にした
プラズマ処理装置及びその処理方法を提供するものであ
る。本発明は、かかるプラズマ処理装置を用いて、半導
体装置の特性を向上すると共に、生産性の向上を図った
半導体装置の製造方法を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明に係るプラズマ処
理装置は、プラズマ発生源と、チャンバの外側に配置さ
れた複数の磁場発生手段と、磁場発生手段の磁場を夫々
独立に制御する磁場制御手段を有し、磁場制御手段が、
少なくとも磁場の向きを反転させる機能を有して構成す
る。
【0019】本発明のプラズマ処理装置では、チャンバ
の外側に配置した複数の磁場発生手段と、この磁場発生
手段の磁場を夫々独立に制御し、少なくとも磁場の向き
を反転させる機能を有する磁場制御手段を備えるので、
チャンバ内のプラズマ処理(例えばセルフクリーニン
グ、プリコート処理等)に際して、上記複数の磁場発生
手段の磁場を夫々独立に制御することで、反応性イオン
種が到達できる領域が拡大し、充分な上記プラズマ処理
が可能になる。
【0020】本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズ
マ発生源と、チャンバ内にカスプ磁場を形成する磁場発
生手段とチャンバ内壁のプラズマ処理時にチャンバ内か
ら磁場発生手段によるカスプ磁場を消滅させる手段を備
えて構成する。
【0021】本発明のプラズマ処理装置では、チャンバ
内から磁場発生手段によるカスプ磁場を消滅させる手段
を備えているので、チャンバ内のプラズマ処理(例えば
セルフクリーニング、プリコート処理等)に際して、チ
ャンバ内からカスプ磁場を消滅させることで、反応性イ
オン種が到達できる領域が拡大し、充分な上記プラズマ
処理が可能になる。
【0022】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のチャンバの外側に配置された複数の磁場発生手段の
各磁場を夫々独立に制御して、チャンバ内壁をプラズマ
処理する。
【0023】本発明の処理方法では、チャンバの外側に
配置された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制
御して、チャンバ内壁をプラズマ処理(例えばセルフク
リーニング、プリコート処理等)するので、反応性イオ
ン種が到達できる領域を拡大でき、プラズマ処理が効率
良く行える。
【0024】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のチャンバ内からカスプ磁場を消滅させて、チャンバ
内壁をプラズマ処理する。
【0025】本発明の処理方法では、チャンバ内からカ
スプ磁場を消滅させて、チャンバ内壁をプラズマ処理
(例えばセルフクリーニング、プリコート処理等)する
ので、反応性イオン種が到達できる領域を拡大でき、プ
ラズマ処理が効率良く行える。
【0026】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のチャンバ内壁を、チャンバ外側に配置
された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制御し
てプラズマ処理した後、チャンバ内に被処理基板を載置
し、被処理基板の面に成膜又はエッチングを施し、被処
理基板をチャンバ内から取り出す。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法では、被処
理基板に対する成膜またはエッチングの前に、チャンバ
内壁を、チャンバ外側に配置された複数の磁場発生手段
の各磁場を夫々独立に制御してプラズマ処理(例えばセ
ルフクリーニング、プリコート処理等)するので、かか
るプラズマ処理が効率良く且つ良好に行える。その後、
チャンバ内に被処理基板を載置して、成膜又はエッチン
グを行うので、特性の良い半導体装置が製造される。プ
ラズマ処理の効率化で、半導体装置の生産性が向上す
る。
【0028】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のチャンバ内からカスプ磁場を消滅させ
てチャンバ内壁をプラズマ処理した後、チャンバ内に被
処理基板を載置し、被処理基板の面に成膜又はエッチン
グを施し、被処理基板をチャンバから取り出す。
【0029】本発明の半導体装置の製造方法では、被処
理基板に対する成膜またはエッチングの前に、チャンバ
内からカスプ磁場を消滅させてチャンバ内壁をプラズマ
処理(例えばセルフクリーニング、プリコート処理等)
するので、かかるプラズマ処理が効率良く且つ良好に行
える。その後、チャンバ内に被処理基板を載置して、成
膜又はエッチングを行うので、特性の良い半導体装置が
製造される。プラズマ処理の効率化で、半導体装置の生
産性が向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明に係るプラズマ処理装置
は、プラズマ発生源と、チャンバの外側に配置された複
数の磁場発生手段と、各磁場発生手段の磁場を夫々独立
に制御する磁場制御手段を有し、磁場制御手段に、少な
くとも磁場の向きを反転させる機能を有せしめた構成と
する。磁場制御手段には、磁場の向きを反転させる機能
の他、消滅、生成、または磁場の強さを調整できる機能
を有せしめることができる。複数の磁場発生手段は、プ
ラズマ処理装置の構成に応じて、チャンバの外側の何れ
かの所要の位置に配置することができる。
【0031】本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズ
マ発生源と、このプラズマ発生源に配置された複数の磁
場発生手段と、各磁場発生手段の磁場を夫々独立に制御
する磁場制御手段を有し、磁場制御手段に、少なくとも
磁場の向きを反転させる機能を有せしめた構成とする。
磁場制御手段には、磁場の向きを反転させる機能の他、
消滅、生成、または磁場の強さを調整できる機能を有せ
しめることができる。複数の磁場発生手段は、プラズマ
発生源の一部を構成する磁場発生手段で構成することが
できる。また、複数の磁場発生手段は、プラズマ発生源
の位置に対応して配置することができる。複数の磁場発
生手段は、例えばヘリコン波プラズマ処理装置に適用し
たときには、プラズマ発生源を構成するヘリコン波伝播
用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁場発生手段で構成す
ることができる。
【0032】本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズ
マ発生源と、チャンバの外側に配置された電磁コイルか
らなる複数の磁場発生手段と、各磁場発生手段の電磁コ
イルの電流を夫々独立に制御する電流制御手段を有し、
電流制御手段に、少なくとも電磁コイルに供給する電流
の向きを反転させる機能を有せしめた構成とする。電流
制御手段には、電磁コイルに供給する電流の向きを反転
させる機能の他、電磁コイルへの電流を印加、停止、又
は電流量を調整する機能機能を有せしめることができ
る。複数の磁場発生手段の電磁コイルは、プラズマ処理
装置の構成に応じて、チャンバの外側の何れかの所要の
位置に配置することができる。
【0033】本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズ
マ発生源と、このプラズマ発生源に配置された電磁コイ
ルからなる複数の磁場発生手段と、各磁場発生手段の電
磁コイルの電流を夫々独立に制御する電流制御手段を有
し、電流制御手段に、少なくとも電磁コイルに供給する
電流の向きを反転させる機能を有せしめた構成とする。
電流制御手段には、電磁コイルに供給する電流の向きを
反転させる機能の他、電磁コイルへの電流を印加、停
止、又は電流量を調整する機能機能を有せしめることが
できる。複数の磁場発生手段の電磁コイルは、プラズマ
発生源の一部を構成する電磁コイルで構成することがで
きる。また、複数の磁場発生手段の電磁コイルは、プラ
ズマ発生源の位置に対応して配置することができる。複
数の磁場発生手段の電磁コイルは、例えばヘリコン波プ
ラズマ処理装置に適用したときには、プラズマ発生源を
構成するヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送
用磁場発生手段の両電磁コイルで構成することができ
る。
【0034】本発明は、上述したチャンバの外側に配置
された複数の磁場発生手段および各磁場発生手段の磁場
を夫々独立に制御する磁場制御手段を有するプラズマ処
理装置、又はその下位概念の、チャンバの外側に配置さ
れた電磁コイルからなる複数の磁場発生手段および各磁
場発生手段の電磁コイルの電流を夫々独立に制御する電
流制御手段を有するプラズマ処理装置において、その磁
場発生手段を、クリーニング用磁場発生手段、又はプリ
コート用磁場発生手段として構成することができる。
【0035】本発明は、上述したプラズマ発生源に配置
された複数の磁場発生手段および各磁場発生手段の磁場
を夫々独立に制御する磁場制御手段を有するプラズマ処
理装置、又はその下位概念の、プラズマ発生源に配置さ
れた電磁コイルからなる複数の磁場発生手段および各磁
場発生手段の電磁コイルの電流を夫々独立に制御する電
流制御手段を有するプラズマ処理装置において、その磁
場発生手段を、クリーニング用磁場発生手段、又はプリ
コート用磁場発生手段と兼ねて構成することができる。
【0036】本発明は、上述したプラズマ発生源に配さ
れたヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁
場発生手段、およびヘリコン波伝播用磁場発生手段と、
プラズマ輸送用磁場発生手段の磁場を夫々独立に制御す
る磁場制御手段を有するプラズマ処理装置、又はその下
位概念の、プラズマ発生源に配置された電磁コイルから
なるヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁
場発生手段、およびヘリコン波伝播用磁場発生手段、プ
ラズマ輸送用磁場発生手段の電磁コイルの電流を夫々独
立に制御する電流制御手段を有するプラズマ処理装置に
おいて、そのヘリコン波伝播用磁場発生手段およびプラ
ズマ輸送用磁場発生手段を、クリーニング用磁場発生手
段、又はプリコート用磁場発生手段と兼ねて構成するこ
とができる。
【0037】本発明に係るプラズマ処理装置は、プラズ
マ発生源と、チャンバ内にカスプ磁場を形成する磁場発
生手段と、チャンバ内壁のプラズマ処理時にチャンバ内
から前記磁場発生手段によるカスプ磁場を消滅させる機
構を備えた構成とする。上記カスプ磁場を消滅させる機
構としては、磁場発生手段を構成する電磁コイルへの電
流供給を停止する手段で形成することができる。上記カ
スプ磁場を消滅させる機構としては、磁場発生手段を構
成する永久磁石をキュリー温度を越えない高温に加熱す
る手段で形成することができる。上記カスプ磁場を消滅
させる機構としては、磁場発生手段を構成する永久磁石
をチャンバ外側から離す手段で形成することができる。
【0038】本発明に係るプラズマ処理装置は、ヘリコ
ン波プラズマ発生源と、チャンバ内にカスプ磁場を形成
する磁場発生手段と、チャンバ内壁のプラズマ処理時に
磁場発生手段によるカスプ磁場をチャンバ内から消滅さ
せる機構を備え、この機構を、磁場発生手段を構成する
永久磁石をチャンバ外側から離す手段で形成した構成と
する。
【0039】チャンバからカスプ磁場を消滅させる機構
を備えたプラズマ処理装置において、上記チャンバ内壁
のプラズマ処理は、クリーニング処理、又はプリコート
処理とすることができる。
【0040】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のチャンバ外側に配置された複数の磁場発生手段の各
磁場を夫々独立に制御して、チャンバ内壁をプラズマ処
理する。磁場発生手段の各磁場の制御としては、磁場
を、選択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整
して制御することができる。
【0041】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のプラズマ発生源に配置された複数の磁場発生手段の
各磁場を夫々独立に制御して、チャンバ内壁をプラズマ
処理する。磁場発生手段の各磁場の制御としては、磁場
を、選択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整
して制御することができる。複数の磁場発生手段は、例
えばヘリコン波プラズマ処理装置に適用したときには、
プラズマ発生源を構成するヘリコン波伝播用磁場発生手
段とプラズマ輸送用磁場発生手段で構成することができ
る。
【0042】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のチャンバ外側に配置された複数の磁場発生手段の各
電磁コイルに供給する電流を夫々独立に制御して、チャ
ンバ内壁をプラズマ処理する。磁場発生手段の各電磁コ
イルに供給する電流の制御としては、電磁コイルへの電
流を、選択的に印加、停止、反転、又は電流量を調整し
て制御することができる。
【0043】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のプラズマ発生源に配置された複数の磁場発生手段の
各電磁コイルに供給する電流を夫々独立に制御して、チ
ャンバ内壁をプラズマ処理する。磁場発生手段の各電磁
コイルに供給する電流の制御としては、電磁コイルへの
電流を、選択的に印加、停止、反転、又は電流量を調整
して制御することができる。複数の磁場発生手段は、例
えばヘリコン波プラズマ処理装置に適用したときには、
プラズマ発生源を構成するヘリコン波伝播用磁場発生手
段とプラズマ輸送用磁場発生手段で構成することができ
る。
【0044】上記処理方法におけるプラズマ処理は、ク
リーニング処理、又はプリコート処理とすることができ
る。
【0045】本発明に係る処理方法は、プラズマ処理装
置のチャンバ内からカスプ磁場を消滅させて、チャンバ
内壁をプラズマ処理する。チャンバ内からカスプ磁場を
消滅させる方法としては、 例えば、カスプ磁場発生用
の磁場発生手段を電磁コイルで構成し、その電磁コイル
への電流供給を停止することにより、消滅させることが
できる。または、カスプ磁場発生用の磁場発生手段を永
久磁石で構成し、この永久磁石をキュリー温度を越えな
い高温に加熱することにより、消滅させることができ
る。または、カスプ磁場発生用の磁場発生手段を構成す
る永久磁石をチャンバ外側から離すことにより、消滅さ
せることができる。例えば、プラズマ処理装置を、ヘリ
コン波プラズマ処理装置で構成したときは、カスプ磁場
発生用の磁場発生手段を構成する永久磁石をチャンバ外
側から離すことで、チャンバ内からカスプ磁場を消滅さ
せることができる。このプラズマ処理は、クリーニング
処理、又はプリコート処理とすることができる。
【0046】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のチャンバ外側に配置された複数の磁場
発生手段の各磁場を夫々独立に制御してチャンバ内壁を
プラズマ処理した後、チャンバ内に被処理基板を載置
し、被処理基板の面に成膜又はエッチングを施し、この
被処理基板をチャンバから取り出す。成膜又はエッチン
グされた被処理基板をチャンバから取り出した後、再び
上記の方法でチャンバ内壁をプラズマ処理が施される。
上記磁場発生手段の各磁場の制御としては、磁場を、選
択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整して制
御することができる。
【0047】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のプラズマ発生源に配置された複数の磁
場発生手段の各磁場を夫々独立に制御してチャンバ内壁
をプラズマ処理した後、チャンバ内に被処理基板を載置
し、被処理基板の面に成膜又はエッチングを施し、この
被処理基板をチャンバから取り出す。成膜又はエッチン
グされた被処理基板をチャンバから取り出した後、再び
上記の方法でチャンバ内壁をプラズマ処理が施される。
上記磁場発生手段の各磁場の制御としては、磁場を、選
択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整して制
御することができる。複数の磁場発生手段は、例えばヘ
リコン波プラズマ処理装置に適用したときには、プラズ
マ発生源を構成するヘリコン波伝播用磁場発生手段とプ
ラズマ輸送用磁場発生手段で構成することができる。
【0048】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のチャンバ外側に配置された複数の磁場
発生手段の各電磁コイルに供給する電流を夫々独立に制
御してチャンバ内壁をプラズマ処理した後、チャンバ内
に被処理基板を載置し、被処理基板の面に成膜又はエッ
チングを施し、この被処理基板をチャンバから取り出
す。成膜又はエッチングされた被処理基板をチャンバか
ら取り出した後、再び上記の方法でチャンバ内壁をプラ
ズマ処理が施される。磁場発生手段の各電磁コイルに供
給する電流の制御としては、電磁コイルへの電流を、選
択的に印加、停止、反転、又は電流量を調整して制御す
ることができる。
【0049】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のプラズマ発生源に配置された複数の磁
場発生手段の各電磁コイルに供給する電流を夫々独立に
制御してチャンバ内壁をプラズマ処理した後、チャンバ
内に被処理基板を載置し、被処理基板の面に成膜又はエ
ッチングを施し、この被処理基板をチャンバから取り出
す。成膜又はエッチングされた被処理基板をチャンバか
ら取り出した後、再び上記の方法でチャンバ内壁をプラ
ズマ処理が施される。磁場発生手段の各電磁コイルに供
給する電流の制御としては、電磁コイルへの電流を、選
択的に印加、停止、反転、又は電流量を調整して制御す
ることができる。複数の磁場発生手段は、例えばヘリコ
ン波プラズマ処理装置に適用したときには、プラズマ発
生源を構成するヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズ
マ輸送用磁場発生手段で構成することができる。
【0050】本発明に係る半導体装置の製造方法は、プ
ラズマ処理装置のチャンバ内からカスプ磁場を消滅させ
てチャンバ内壁をプラズマ処理した後、チャンバ内に被
処理基板を載置し、被処理基板の面に成膜又はエッチン
グを施し、この被処理基板を前記チャンバから取り出
す。成膜又はエッチングされた被処理基板をチャンバか
ら取り出した後、再び上記の方法でチャンバ内壁をプラ
ズマ処理が施される。チャンバ内からカスプ磁場を消滅
させる方法としては、 例えば、カスプ磁場発生用の磁
場発生手段を電磁コイルで構成し、その電磁コイルへの
電流供給を停止することにより、消滅させることができ
る。または、カスプ磁場発生の磁場発生手段を永久磁石
で構成し、この永久磁石をキュリー温度を越えない高温
に加熱することにより、消滅させることができる。また
は、カスプ磁場発生用の磁場発生手段を構成する永久磁
石をチャンバ外側から離すことにより、消滅させること
ができる。例えば、プラズマ処理装置を、ヘリコン波プ
ラズマ処理装置で構成したときは、磁場発生手段を構成
する永久磁石をチャンバ外側から離すことで、チャンバ
内からカスプ磁場を消滅させることができる。
【0051】上記半導体装置の製造方法におけるプラズ
マ処理は、クリーニング処理、又はプリコート処理とす
ることができる。
【0052】半導体装置としては、LSIなどの半導体
デバイス、固体撮像素子、或いは液晶表示装置における
薄膜トランジスタ素子を有する表示基板等を含む。半導
体装置の製造方法における被処理基板4としては、半導
体デバイス、固体撮像素子の製造では半導体ウェハに相
当し、液晶表示装置の製造では薄膜トランジスタ素子が
形成される表示基板に相当する。
【0053】以下、図面を参照して本発明の実施の形態
の例を説明する。
【0054】図1は、本発明のプラズマ処理装置の一実
施の形態を示す。本例はヘリコン波プラズマ処理装置に
適用した場合である。本実施の形態に係るヘリコン波プ
ラズマ処理装置1は、ヘリコン波プラズマの発生源2
と、そのプラズマ生成チャンバ3に連通するように接続
され、被処理基板4が配置されるプラズマ拡散チャンバ
5から構成される。ヘリコン波プラズマ発生源2は、石
英からなるプラズマ発生容器、即ち内部にプラズマが生
成されるプラズマ生成チャンバ3と、このチャンバ3の
外周に配置されたループ状の高周波アンテナ6と、プラ
ズマ生成チャンバ3の外周に同心円上に配置した2つの
電磁コイル、いわゆるソレノイドコイルからなるヘリコ
ン波伝播用磁場発生手段7a及びプラズマ輸送用磁場発
生手段7bを有し、高周波アンテナ6にインピーダンス
整合手段8を介して所要の高周波帯、例えば数十MHz
帯の高周波電力を供給するための高周波電源9が接続さ
れて構成される。
【0055】2つのソレノイドコイル7(7a及び7
b)には、後述するように夫々独立にDC電流が供給さ
れるようになされる。内側に配置したソレノイドコイル
7aは、主としてヘリコン波の伝播に寄与するヘリコン
波伝播磁場を発生させ、外側に配置したソレノイドコイ
ル7bは、主としてプラズマ拡散チャンバ5内へのヘリ
コン波プラズマの輸送に寄与スルプラズマ輸送用磁場を
発生する。
【0056】ヘリコン波プラズマは、ヘリコン波からラ
ンダウ減衰の過程を通じたエネルギー輸送により電子を
加速し、この電子をガス分子に衝突させることにより、
高いイオン化率を得るプラズマ・ソースである。従っ
て、このヘリコン波プラズマを発生させるプラズマ処理
装置では、プラズマ生成チャンバ3内よりもプラズマ拡
散チャンバ5側に高いプラズマ密度を得ることができ
る。
【0057】このため、被処理基板4に本来のプラズマ
処理を行う場合、内側のヘリコン波伝播用磁場発生手段
を構成するソレノイドコイル7aに印加する電流の向き
は、プラズマ生成チャンバ3内で発生した電子をプラズ
マ拡散チャンバ5へ導くための磁場(図1の矢印A)を
発生させる方向であり、外側のプラズマ輸送用磁場発生
手段を構成するソレノイドコイル7bに印加する電流の
向きは、ソレノイドコイル7aによる磁場とは反対方向
の磁場(図1の矢印B)を発生させる方向である。
【0058】一方、プラズマ拡散チャンバ5内には、被
処理基板4を載置するための基板ステージ10が配置さ
れる。プラズマ拡散チャンバ5の外周には、基板ステー
ジ10近傍における発散磁界を収束させるために、補助
磁界生成手段としてマルチ・カスプ磁場を生成する磁場
発生手段11が配置される。このカスプ磁場用の磁場発
生手段11としては、後述するように、例えば棒状の永
久磁石、或いは電磁コイル、いわゆるソレノイドコイル
で構成することができる。プラズマ拡散チャンバ5に
は、内部に反応ガスを導入するための反応ガス導入手段
12と、内部を排気するための排気手段13が設けられ
る。更に図示せざるも、各制御機構と被処理基板の搬送
手段を有している。
【0059】そして、本実施の形態においては、特に、
ヘリコン波伝播用磁場発生手段7aによる磁場とプラズ
マ輸送用磁場発生手段7bによる磁場を、夫々独立に制
御する磁場制御手段が設けられる。これらの磁場制御手
段は、少なくとも磁場の向きを反転させる機能を有せし
め、さらに磁場の消滅、生成、または磁場の強さを調整
できる機能を有せしめる。本例では、図1に示すよう
に、ヘリコン波伝播用磁場発生手段を構成するソレノイ
ドコイル7aと、プラズマ輸送用磁場発生手段を構成す
るソレノイドコイル7bに、ソレノイドコイル7a、7
bに供給する電流を夫々独立に制御する電流制御手段1
4a及び14bを接続し、各電流制御手段14a、14
bにソレノイドコイル7a、7bへ電流を供給するDC
電源15a、15bを接続して構成される。DC電源1
5a、15bは、共通電源で構成しても良い。
【0060】次に、このヘリコン波プラズマ処理装置1
の動作を説明する。被処理基板4に例えばCVD膜を形
成する場合、或いはエッチングする場合等の本来のプラ
ズマ処理を行う際は、反応ガス導入手段12より所要の
反応ガスをプラズマ拡散チャンバ5内に導入し、プラズ
マを発生させる。このとき、ヘリコン波プラズマ発生用
磁場発生手段を構成するソレノイドコイル7aには、電
流制御手段14aを介して電流を供給し、図1の矢印A
の向きにヘリコン波伝播磁場を発生させ、プラズマ輸送
用磁場発生手段を構成するソレノイドコイル7bには、
電流制御手段14bを介して電流を供給し、図1の矢印
Bの向きにプラズマ輸送用磁場を発生させる。一方、カ
スプ磁場用の磁場発生手段11として、例えば棒状の永
久磁石が用いられ、この永久磁石11によりプラズマ拡
散チャンバ5内にカスプ磁場が発生する。図10に示す
ように、生成されたプラズマ20は、このカスプ磁場1
9によりプラズマ拡散チャンバ5の内壁5aに到達せ
ず、中央に収束される。これによって、被処理基板4に
所要のプラズマ処理、例えばCVD膜の形成、或いはエ
ッチング処理がなされる。
【0061】ヘリコン波プラズマ処理装置1では、被処
理基板4へのプラズマ処理を効率良く実現するために、
ランダウ減衰を起こしてエネルギー輸送を行うことで高
密度プラズマを発生させる作用と、被処理基板4近傍に
効率良く反応性イオン種を収束させる作用に、磁場の影
響が大きく寄与している。ここで、効率良く反応性イオ
ン種を被処理基板4近傍に収束させる点に注目する。反
応性イオン種を被処理基板4近傍に収束させる作用をす
る磁場生成手段としては、プラズマ輸送用磁場発生手段
を構成するソレノイドコイル7bにより発生する磁場
と、カスプ磁場がある。これらの磁場によって、発生し
たイオン種がプラズマ拡散チャンバ5の内壁に衝突して
消滅することを防止し、被処理基板4のプラズマ処理効
率の向上を図っている。
【0062】反面、ソレノイドコイル7bによる磁場及
びカスプ磁場は、前述したセルフクリーニングやプリコ
ート等のプラズマ拡散チャンバ5の内壁に積極的にプラ
ズマ処理する際に、逆にその処理効果を抑制するように
作用する。
【0063】本実施の形態では、セルフクリーニングや
プリコート等のプラズマ処理時には、ヘリコン波伝播用
磁場発生手段を構成するソレノイドコイル7a及びプラ
ズマ輸送用磁場発生手段を構成するソレノイドコイル7
bによる磁場を夫々独立に制御して、プラズマ拡散チャ
ンバ5、プラズマ生成チャンバ3の内壁に積極的に反応
性イオン種を到達させるようにする。
【0064】なお、被処理基板4近傍の、例えば基板ス
テージ10周辺等のプラズマ拡散チャンバ5の下面側に
対するセルフクリーニング処理やプリコート処理は、ソ
レノイドコイル7a、7bによる磁場を制御しなくと
も、被処理基板4に対するプラズマ処理と同じ磁場条件
で容易に実現できる。
【0065】プラズマ拡散チャンバ5の上側壁に対する
セルフクリーニング、或いはプリコート等のプラズマ処
理は、図2に示すように、プラズマ生成チャンバ3で発
生した反応性イオン種が、磁場による影響を受けずに広
範囲に拡散することが望ましい。18は、反応性イオン
種の密度が高くなるプラズマ活性領域を示す。本実施の
形態では、ソレノイドコイル7a及び7bによるヘリコ
ン波伝播用磁場及びプラズマ輸送用磁場を消失させて、
プラズマ活性領域18をプラズマ拡散チャンバ5の上側
壁に拡散させて、プラズマ処理を行うようにする。具体
的には、電流制御手段14a及び14bにより、ソレノ
イドコイル7a及び7bに印加する電流を停止して、ソ
レノイドコイル7a及び7bによるヘリコン波伝播用磁
場及びプラズマ輸送用磁場を消失させ、プラズマ拡散チ
ャンバ5の上側壁のプラズマ処理を行う。
【0066】プラズマ拡散チャンバ5の内側壁に対する
セルフクリーニング、或いはプリコート等のプラズマ処
理は、図3に示すように、ソレノイドコイル7aによる
ヘリコン波伝播用磁場の向きは変えずに(被処理基板4
に対するCVD膜、エッチング時の磁場と同じ向き)、
ソレノイドコイル7bによるプラズマ輸送用磁場の向き
を反転させ(被処理基板4に対するCVD膜、エッチン
グ時の磁場と逆向き)、プラズマ活性領域18をプラズ
マ拡散チャンバ5の内側壁に拡散させて、プラズマ処理
を行うようにする。具体的には、ソレノイドコイル7a
に印加する電流の向きは変えずに(被処理基板4に対す
るCVD膜、エッチング時の電流と同じ向き)、電流制
御手段14bによりソレノイドコイル7bに印加する電
流の向きを反転させて(被処理基板4に対するCVD
膜、エッチング時の電流の向きと逆向き)、ソレノイド
コイル7bによるプラズマ輸送用磁場を逆向きにし、プ
ラズマ拡散チャンバ5の内側壁のプラズマ処理を行う。
【0067】また、ソレノイドコイル7a及び7bによ
るヘリコン波伝播用磁場及びプラズマ輸送用磁場の夫々
の強さを調整することで、反応性イオン種の分布を所望
に位置に制御することが可能である。従って、これらの
磁場の強さを調整して、例えばプラズマ拡散チャンバ5
の内側壁の下端から上端まで、反応性イオン種の密度が
高くなる領域をスキャンさせることが可能になる。これ
により、さらに有効な所望のプラズマ処理の実施を可能
にする。
【0068】例えば、ヘリコン波伝播用磁場を強くし、
プラズマ輸送用磁場を弱くすると、反応性イオン種は上
端側に行き、逆にヘリコン波伝播用磁場を弱くし、プラ
ズマ輸送用磁場を強くすると、反応性イオン種は下端側
に行く。具体的には、電流制御手段14a及び14bに
より、ソレノイドコイル7a及び7bに印加する電流を
夫々独立に調整して、ヘリコン波伝播用磁場及びプラズ
マ輸送用磁場の強さを調整し、プラズマ活性領域18を
スキャンさせてプラズマ拡散チャンバ5の内側壁のプラ
ズマ処理を行う。
【0069】通常、プラズマ拡散チャンバ5の上側壁の
外周部近傍に対するセルフクリーニング、或いはプリコ
ート等のプラズマ処理は、困難である。このプラズマ拡
散チャンバ5の上側壁の外周部近傍に対するプラズマ処
理は、図4に示すように、ソレノイドコイル7aによる
ヘリコン波伝播用磁場を発生させるも、ソレノイドコイ
ル7bによるプラズマ輸送用磁場を消失させ、プラズマ
活性領域18をプラズマ拡散チャンバ5上側壁の外周部
近傍に拡散させて、プラズマ処理を行うようにする。具
体的には、ソレノイドコイル7aに電流を印加するも、
電流制御手段14bにより、ソレノイドコイル7bに印
加する電流を停止して、ソレノイドコイル7bによるプ
ラズマ輸送用磁場を消失させ、プラズマ拡散チャンバ5
上側壁の外周部近傍のプラズマ処理を行う。
【0070】また、図4において、ソレノイドコイル7
aによるヘリコン波伝播用磁場の強さを調整することに
より、反応性イオン種の分布を所望の位置に制御するこ
とが可能になる。例えば、プラズマ拡散チャンバ5上側
壁の外周部近傍の半径方向に沿って、反応性イオン種の
密度が高くなる領域をスキャンさせることが可能にな
る。これにより、さらに有効な所望のプラズマ処理の実
施を可能にする。具体的には、電流制御手段14bによ
り、ソレノイドコイル7bに印加する電流を停止し、電
流制御手段14aにより、ソレノイドコイル7aに印加
する電流量を調整して、プラズマ活性領域18をスキャ
ンさせてプラズマ拡散チャンバ5上側壁の外周部近傍の
プラズマ処理を行う。
【0071】通常、プラズマ拡散チャンバ5上側壁のプ
ラズマ生成チャンバ3との接続部近傍に対するセルフク
リーニング、或いはプリコート等のプラズマ処理は、困
難である。このプラズマ拡散チャンバ5上側壁のプラズ
マ生成チャンバ3との接続部近傍(いわゆる内周部近
傍)に対するプラズマ処理は、図5に示すように、ソレ
ノイドコイル7bによるプラズマ輸送用磁場を発生させ
るも、ソレノイドコイル7aによるヘリコン波伝播用磁
場を消失させ、プラズマ活性領域18をプラズマ拡散チ
ャンバ5上側壁の内周部近傍に拡散させて、プラズマ処
理を行うようにする。具体的には、ソレノイドコイル7
bに電流を印加するも、電流制御手段14aにより、ソ
レノイドコイル7aに印加する電流を停止して、ソレノ
イドコイル7aによるヘリコン波伝播用磁場を消失さ
せ、プラズマ拡散チャンバ上側壁の内周部近傍のプラズ
マ処理を行う。
【0072】また、図5において、ソレノイドコイル7
bによるプラズマ輸送用磁場の強さを調整することによ
り、反応性イオン種の分布を所望の位置に制御すること
が可能になる。例えば、プラズマ拡散チャンバ上側壁の
内周部近傍の半径方向に沿って、反応性イオン種の密度
が高くなる領域をスキャンさせることが可能になる。こ
れにより、さらに有効な所望のプラズマ処理の実施を可
能にする。具体的には、電流制御手段14aにより、ソ
レノイドコイル7aに印加する電流を停止し、電流制御
手段14bにより、ソレノイドコイル7bに印加する電
流量を調整して、プラズマ活性領域18をスキャンさせ
てプラズマ拡散チャンバ5上側壁の内周部近傍のプラズ
マ処理を行う。
【0073】さらに、本例では、図6に示すように、プ
ラズマ生成チャンバ3内の側壁に有効なセルフクリーニ
ング、或いはプリコート等のプラズマ処理が可能であ
る。例えば、ヘリコン波プラズマCVD装置におけるセ
ルフクリーニングや、反応生成物の安定化等が考えられ
る。このプラズマ生成チャンバ3の内側壁に対するプラ
ズマ処理は、ソレノイドコイル7bによるプラズマ輸送
用磁場の向きは変えずに(被処理基板4に対するCVD
膜、エッチングにの磁場と同じ向き)、ソレノイドコイ
ル7aによるヘリコン波伝播用磁場の向きを反転させ
(被処理基板4に対するCVD膜、エッチング時の磁場
と逆向き)、プラズマ活性領域18をプラズマ生成チャ
ンバ3の内側壁に拡散させて、プラズマ処理を行うよう
にする。具体的には、ソレノイドコイル7bに印加する
電流の向きは変えず(被処理基板4に対するCVD膜、
エッチング時の電流と同じ向き)、電流制御手段14a
により、ソレノイドコイル7aに印加する電流の向きを
反転させて(被処理基板4に対するCVD膜、エッチン
グ時の電流の向きと逆向き)、ソレノイドコイル7aに
よるヘリコン波伝播用磁場を逆向きにし、プラズマ生成
チャンバ3の内側壁のプラズマ処理を行う。
【0074】本実施の形態に係るプラズマ処理装置1に
よれば、チャンバの外側に配した複数の磁場発生手段、
本例ではヘリコン波伝播用磁場発生手段7aとプラズマ
輸送用磁場発生手段7bに、夫々の磁場を独立に制御で
きる磁場制御手段を設けることにより、チャンバ5及び
3内のセルフクリーニング、或いはプリコート等のプラ
ズマ処理時に、磁場制御手段によって、ヘリコン波伝播
用磁場及びプラズマ輸送用磁場が夫々独立に制御可能と
なり、即ち、選択的に磁場の消滅、発生、反転、又は磁
場の強さを調整が可能になり、積極的なプラズマ処理を
効率良く実施することができる。
【0075】具体的には、ヘリコン波伝搬用のソレノイ
ドコイル7a及びプラズマ輸送用のソレノイドコイル7
bへの電流を、磁場制御手段となる電流制御手段14a
及び14bによって、選択的に印加、停止、反転、又は
電流量を調整することにより、ソレノイドコイル7a及
び7bによるヘリコン波伝播用磁場及びプラズマ輸送用
磁場が制御され、チャンバ5、3内に対する上記プラズ
マ処理を効率良く行うことができる。
【0076】これによって、プラズマCVD装置やプラ
ズマエッチング装置のセルフクリーニング処理、又はプ
ラズマCVD装置のプリコート処理を効率よく実施でき
る。
【0077】本実施の形態に係るプラズマ処理装置のチ
ャンバ内のセルフクリーニング、或いはプリコート等の
プラズマ処理方法によれば、チャンバの外側に配した複
数の磁場発生手段、本例ではヘリコン波伝播用磁場発生
手段7aとプラズマ輸送用磁場発生手段7bの磁場を、
夫々独立に制御する、即ち、選択的に磁場の消滅、発
生、反転、又は磁場の強さを調整することにより、チャ
ンバ5、3の側壁にプラズマ活性領域18を選択的に拡
散することができ、チャンバ内のプラズマ処理を効率良
く行える。具体的には、ソレノイドコイル7a及び7b
への電流を制御(選択的に印加、停止、反転、又は電流
量を調整)することり、ヘリコン波伝播用磁場及びプラ
ズマ輸送用磁場が制御され、チャンバ内のプラズマ処理
を効率良く行える。
【0078】一方、プラズマ処理装置として、チャンバ
内のカスプ磁場の発生と消滅を任意に制御する磁場制御
手段を設け、セルフクリーニング、或いはプリコート処
理に際し、チャンバ内のカスプ磁場を消滅させて、その
プラズマ処理を充分に行えるように構成することができ
る。その例を次に示す。
【0079】図7は、本発明のプラズマ処理装置の他の
実施の形態を示す。本例はヘリコン波プラズマ処理装置
に適用した場合である。本実施の形態に係るヘリコン波
プラズマ処理装置21は、前述の図1と同様に、ヘリコ
ン波プラズマの発生源2と、そのプラズマ生成チャンバ
3に連通するように接続され、被処理基板4が配置され
るプラズマ拡散チャンバ5から成る。ヘリコン波プラズ
マ発生源2は、石英からなるプラズマ発生容器、即ちプ
ラズマ生成チャンバ3と、このチャンバ3の外周に配置
されたループ状の高周波アンテナ6と、プラズマ生成チ
ャンバ3の外周に同心円上に配置した2つの電磁コイ
ル、いわゆるソレノイドコイルからなるヘリコン波伝播
用磁場発生手段7a及びプラズマ輸送用磁場発生手段7
bを有し、高周波アンテナ6がインピーダンス整合手段
8を介して所要の高周波帯、例えば数十MHz帯の高周
波電力を供給するための高周波電源9周波電源9に接続
されて構成される。
【0080】2つのソレノイドコイル7(7a及び7
b)には、夫々DC電流が供給されるようになされ、内
側のソレノイドコイル7aにより、主としてヘリコン波
の伝播に寄与するヘリコン波伝播磁場が発生し、外側の
ソレノイドコイル7bにより、主としてプラズマ拡散チ
ャンバ5内へのヘリコン波プラズマの輸送に寄与スルプ
ラズマ輸送用磁場が発生する。
【0081】一方、プラズマ拡散チャンバ5内には、被
処理基板4を載置するための基板ステージ10が配置さ
れる。プラズマ拡散チャンバ5の外周には、基板ステー
ジ10近傍における発散磁界を収束させるために、補助
磁界生成手段としてマルチ・カスプ磁場を生成する磁場
発生手段11が配置される。このカスプ磁場発生用の磁
場発生手段11としては、後述するように、例えば棒状
の永久磁石、或いは電磁コイル、いわゆるソレノイドコ
イルで構成することができる。プラズマ拡散チャンバ5
には、内部に反応ガスを導入するための反応ガス導入手
段12と、内部を排気するための排気手段13が設けら
れる。更に図示せざるも、各制御機構と被処理基板の搬
送手段を有している。
【0082】そして、本実施の形態においては、特に、
プラズマ拡散チャンバ5の外周に配置したカスプ磁場を
生成する磁場発生手段11に、プラズマ拡散チャンバ5
内からカスプ磁場を消滅させる機構を設ける。即ち、プ
ラズマ拡散チャンバ5内に対してカスプ磁場の生成及び
消滅を制御するカスプ磁場制御機構22を設ける。
【0083】本例では、カスプ磁場を生成する磁場発生
手段11を、図10で示すと同様に、長い棒状の永久磁
石23で構成すると共に、カスプ磁場制御機構22とし
て磁場発生手段11の永久磁石23の温度を制御する温
度制御手段(図示せず)を設けて構成する。この温度制
御手段は、加熱手段を含み、プラズマ拡散チャンバ5内
に充分なカスプ磁場を発生させるに足る温度と、プラズ
マ拡散チャンバ5内からカスプ磁場を消滅するに足る温
度、例えば永久磁石23のキュリー温度を越えない高温
に加熱できるように構成される。棒状永久磁石23は、
プラズマ拡散チャンバ5の外周において、円周方向の隣
り合った磁石の極性が互い違いになるように配列され
る。
【0084】永久磁石23は、温度上昇と共に磁力が低
下して行きキュリー温度でその磁力が消滅する。具体的
な温度は、永久磁石の材質により異なるため一該には定
義できないが、多くは90℃付近から磁力が低下し始め
る。この永久磁石23を加熱してカスプ磁場を消滅させ
る方法は、例えばプラズマCVD装置に適用した場合、
CVD材料に高沸点の液体材料を気化させてプラズマ拡
散チャンバ5内に供給するプロセス等で、チャンバ側壁
への吸着及び再液化を防ぐためにそのチャンバ側壁の加
温用のヒータを施してある場合に有効である。 例え
ば、永久磁石23に対して、常時80℃近傍に加温して
おき、セルフクリーニング時及びプリコート時に90℃
近傍まで温度を上昇させ、永久磁石23の磁力を弱め、
カスプ磁場を萎縮させる手法をとることが可能である。
【0085】ここで、厳密に永久磁石23の磁力を消滅
させるにはキュリー温度まで上げる必要があるが、その
温度まで上げてしまうと熱消磁により磁性体としての性
質が奪われてしまうので注意が必要である。従って、キ
ュリー温度に近い高温(キュリー温度未満の高温)に設
定するを可とする。
【0086】本実施の形態のプラズマ処理装置21によ
れば、被処理基板4に例えばCVD膜を形成する場合、
或いはエッチングする場合等の本来のプラズマ処理を行
う際は、被処理基板4をプラズマ拡散チャンバ5内の基
板ステージ10上に載置し、反応ガス導入手段12より
所要の反応ガスをプラズマ拡散チャンバ5内に導入し、
プラズマを発生させる。一方、カスプ磁場制御機構、本
例では温度制御手段22により、カスプ磁場発生用磁場
発生手段11の永久磁石23は、カスプ磁場が発生し得
る所定温度に設定される。これにより、プラズマ拡散チ
ャンバ5内にカスプ磁場が発生し、プラズマ、従ってそ
の反応性イオン種を中央に収束して(図10参照)、良
好なプラズマ処理が行える。
【0087】次に、プラズマ拡散チャンバ5内の内側壁
に対してセルフクリーニング、或いはプリコート等のプ
ラズマ処理を行う際は、温度制御手段22により、カス
プ磁場発生用磁場発生手段11の永久磁石23をそのキ
ュリー温度を越えない高温にまで加熱し、プラズマ拡散
チャンバ5内からカスプ磁場を略消滅させる。これによ
り、反応性イオン種はプラズマ拡散チャンバ5の内側壁
へ拡散し、充分なプラズマ処理を行うことができる。こ
の方法は、昇降温に時間を要する事を考慮し生産性の観
点から、メカニカルクリーニングの前後のセルフクリー
ニングやプリコートに利用して好適である。
【0088】図8及び図9は、本発明のプラズマ処理装
置の他の実施の形態を示す。本例はヘリコン波プラズマ
処理装置に適用した場合である。本実施の形態に係るヘ
リコン波プラズマ処理装置26は、前述の図7と同様
に、ヘリコン波プラズマの発生源2と、そのプラズマ生
成チャンバ3に連通するように接続され、被処理基板4
が配置されるプラズマ拡散チャンバ5とを有し、プラズ
マ拡散チャンバ5の外周に複数の棒状永久磁石23を配
列してなるカスプ磁場発生用の磁場発生手段11を配置
して構成される。磁場発生手段11を除く他のヘリコン
波プラズマ発生源2等の構成は、図7と同様なので、同
一符号を付して詳細説明を省略する。
【0089】本実施の形態においては、特に、磁場発生
手段11を、夫々一対の棒状永久磁石23が固定板24
に固定されなる複数の永久磁石部材25で構成し、プラ
ズマ拡散チャンバ5の外周に対して各永久磁石部材25
が開閉できるように構成される。即ち、各永久磁石部材
25は、その下部をチャンバベース30にヒンジ28で
固定すると共に、その上部をチャンバベース30の固定
したエアシリンダ29に固定し、エアシリンダ29によ
りヒンジ28を中心に開閉可能にし、プラズマ拡散チャ
ンバ5の外周に対して離間、近接できるように構成され
る。
【0090】本実施の形態のプラズマ処理装置26によ
れば、被処理基板4に例えばCVD膜を形成する場合、
或いはエッチングする場合等の本来のプラズマ処理を行
う際は、被処理基板4をプラズマ拡散チャンバ5内の基
板ステージ10上に載置し、反応ガス導入手段12より
所要の反応ガスをプラズマ拡散チャンバ5内に導入し、
プラズマを発生させる。一方、図8に示すように、エア
シリンダ29によりカスプ磁場発生用磁場発生手段11
を構成する各永久磁石部材25を閉じてプラズマ拡散チ
ャンバ5の外周に近接させる。、これにより、図10に
示すように、プラズマ拡散チャンバ5内にカスプ磁場1
9が発生し、プラズマ20、従ってその反応性イオン種
を中央に収束して、被処理基板4に対して良好なプラズ
マ処理が行える。
【0091】次に、プラズマ拡散チャンバ5内の内側壁
に対してセルフクリーニング、或いはプリコート等のプ
ラズマ処理を行う際は、図11に示すように、エアシリ
ンダ29により、カスプ磁場発生用の磁場発生手段11
を構成する各永久磁石部材25を開いてプラズマ拡散チ
ャンバ5の外周から離し、図11に示すように、プラズ
マ拡散チャンバ5内からカスプ磁場19を消滅させる。
これにより、プラズマ20、従ってその反応性イオン種
はプラズマ拡散チャンバ5の内側壁へ拡散し、充分なプ
ラズマ処理を行うことができる。
【0092】図10及び図11では、永久磁石部材25
の下端をヒンジ28で固定する方法を採ったが、この方
法に限るものではなく、例えば下端側にエアシリンダを
設け、永久磁石部材25をプラズマ拡散チャンバ5の軸
方法対し平行を保ったままスライドさせる事でも実現可
能である。
【0093】図12及び図13は、本発明のプラズマ処
理装置の他の実施の形態を示す。本例はヘリコン波プラ
ズマ処理装置に適用した場合である。本実施の形態に係
るヘリコン波プラズマ処理装置31は、前述の図7と同
様に、ヘリコン波プラズマの発生源2と、そのプラズマ
生成チャンバ3に連通するように接続され、被処理基板
4が配置されるプラズマ拡散チャンバ5とを有し、プラ
ズマ拡散チャンバ5の外周にカスプ磁場発生用の磁場発
生手段11を配置して構成される。磁場発生手段11を
除く他のヘリコン波プラズマ発生源2等の構成は、図7
と同様なので、同一符号を付して詳細説明を省略する。
【0094】本実施の形態においては、特に、磁場発生
手段11を、複数の電磁コイル、即ちソレノイドコイル
32で構成する。各ソレノイドコイル32は、図13に
示すように、夫々円周方向に隣り合ったコイルと巻き方
向を変え、極性が互い違いになるように配慮される。但
し、プラズマ拡散チャンバ5の軸に平行な配列のソレノ
イドコイル32は、その軸方向で極性を揃えるために巻
き方向を同じにする。
【0095】ソレノイドコイル32は、本来のプラズマ
処理時に電源33から電力供給され、セルフクリーニン
グ時及びプリコート時に電源33からの電力供給が絶た
れるように成されている。
【0096】本実施の形態のプラズマ処理装置31によ
れば、被処理基板4に例えばCVD膜を形成する場合、
或いはエッチングする場合等の本来のプラズマ処理を行
う際は、被処理基板4をプラズマ拡散チャンバ5内の基
板ステージ10上に載置し、反応ガス導入手段12より
所要の反応ガスをプラズマ拡散チャンバ5内に導入し、
プラズマを発生させる。一方、カスプ磁場発生用の磁場
発生手段11を構成するソレノイドコイル32に電源3
3から電流を供給する。これにより、プラズマ拡散チャ
ンバ5内にカスプ磁場が発生し、反応性イオン種を中央
に収束して、良好なプラズマ処理が行える。
【0097】次に、プラズマ拡散チャンバ5内の内側壁
に対してセルフクリーニング、或いはプリコート等のプ
ラズマ処理を行う際は、カスプ磁場発生用の磁場発生手
段11を構成するソレノイドコイル32への電流供給を
絶つ。これにより、プラズマ拡散チャンバ5内からカス
プ磁場が消滅し、反応性イオン種はプラズマ拡散チャン
バ5の内側壁へ拡散し、充分なプラズマ処理を行うこと
ができる。本実施の形態のプラズマ処理装置31は、例
えばプラズマCVD装置に適用した場合に、CVD成膜
特性を維持しつつ、純粋にプラズマ拡散チャンバ5の側
壁のセルフクリーニング、或いはプリコート処理の効果
を高めることができる。
【0098】次に、上述した本発明のプラズマ処理装置
を用いて、半導体ウェハに対してCVD膜の形成、或い
はエッチングを行うようにした半導体装置の製造方法の
実施の形態を説明する。
【0099】図1のプラズマ処理装置1を用いた例を示
す。被処理基板、例えば半導体ウェハ4に対するプラズ
マ処理前に、ヘリコン波伝播用磁場発生手段であるソレ
ノイドコイル7a及びプラズマ輸送用磁場発生手段であ
るソレノイドコイル7bに供給する電流を前述したよう
に制御してソレノイドコイル7a及び7bによる磁場を
制御し、プラズマ拡散チャンバ5内側壁、又は/及びプ
ラズマ発生チャンバ3内側壁をセルフクリーニング処
理、又はプリコート処理する。次に、プラズマ拡散チャ
ンバ5内の基板ステージ10上に半導体ウェハ4を載置
し、プラズマ発生源2を作動すると共に、反応ガス導入
手段12を通じて所要の反応ガスをプラズマ拡散チャン
バ5内に導入し、プラズマを発生させて半導体ウェハ4
に所要のプラズマ処理を施す。例えば、CVD膜の形
成、或いはエッチング処理を行う。半導体ウェハ4に対
するプラズマ処理が終了すると、半導体ウェハ4はプラ
ズマ処理装置1より取り出される。セルフクリーニン
グ、或いはプリコート処理を、半導体ウェハ4に対する
1プラズマ処理毎に行う場合は、半導体ウェハ4をプラ
ズマ処理装置1より取り出した後、再び上記のセルフク
リーニング、或いはプリコート処理が行われる。
【0100】次に、カスプ磁場を消滅させる方式を採る
図7、図10、又は図12のプラズマ処理装置21、2
6、又は31を用いた例を説明する。被処理基板、例え
ば半導体ウェハ4に対するプラズマ処理前に、プラズマ
拡散チャンバ5の外周にはいされたカスプ磁場発生用の
磁場発生手段11を、温度制御手段22の加熱手段によ
り加熱し(図7の永住磁石23を使用した例)、或いは
プラズマ拡散チャンバ5から離し(図10、図11の永
久磁石23を使用した例)、或いはそのソレノイドコイ
ル32への電流供給を停止し(図12の例)、プラズマ
プラズマ拡散チャンバ5内からカスプ磁場を消滅させて
プラズマ拡散チャンバ5内側壁をセルフクリーニング処
理、又はプリコート処理する。次に、プラズマ拡散チャ
ンバ5内の基板ステージ10上に半導体ウェハ4を載置
し、プラズマ発生源2を作動すると共に、反応ガス導入
手段12を通じて所要の反応ガスをプラズマ拡散チャン
バ5内に導入し、プラズマを発生させて半導体ウェハ4
に所要のプラズマ処理を施す。例えば、CVD膜の形
成、或いはエッチング処理を行う。半導体ウェハ4に対
するプラズマ処理が終了すると、半導体ウェハ4はプラ
ズマ処理装置1より取り出される。セルフクリーニン
グ、或いはプリコート処理を、半導体ウェハ4に対する
1プラズマ処理毎に行う場合は、半導体ウェハ4をプラ
ズマ処理装置1より取り出した後、再び上記のセルフク
リーニング、或いはプリコート処理が行われる。
【0101】これら本実施の形態の半導体装置の製造方
法によれば、例えば半導体ウェハ4に対するプラズマ処
理前に、プラズマ拡散チャンバ5、又は/及びプラズマ
発生チャンバ3の内側壁をより完全にセルフクリーニン
グ、或いはプリコート処理されるので、半導体ウェハ4
の処理面が余剰反応生成物によって損なわれることがな
く、処理の再現性、信頼性。を向上できる。即ち、半導
体ウェハ4上に成膜したCVD膜の品質を損ねることが
なく、成膜特性が安定し、或いはエッチング後の半導体
ウェハ4の品質を損ねることがない。従って、信頼性の
高い半導体装置を製造することができる。
【0102】本発明の他の実施の形態として、複数の磁
場発生手段の磁場を夫々独立に制御できる機構、例えば
図1のソレノイドコイル7a、7bの電流を夫々独立に
制御出来る機構と、図7〜図13のチャンバ内のカスプ
磁場の消滅、発生させる機構とを組み合わせてプラズマ
処理装置を構成することもできる。
【0103】上述の実施の形態では、いずれもヘリコン
波プラズマ処理装置に適用した場合であるが、その他、
カスプ磁場を利用したプラズマ処理装置、他の一般的な
プラズマ処理装置、例えばマイクロ波プラズマ等を用い
たプラズマ処理装置に適用することもできる。この場
合、セルフクリーニング、或いはプリコート処理時に反
応性イオン種をチャンバ側壁へ積極的に拡散させる図1
の方式を採るときには、チャンバの外側には、反応イオ
ン種をチャンバ側壁へ積極的に拡散させるための複数、
少なくとも2つの磁場発生手段を配置して構成する。こ
の複数の磁場発生手段はプラズマ発生源に配された磁場
発生手段で兼用してもよい。又は、カスプ磁場を消滅さ
せる図7〜図13の方式を採るときには、図7に示すカ
スプ磁場発生用の磁場発生手段の永久磁石をキュリー温
度近くまで加熱する加熱手段を設ける構成、図10に示
すカスプ磁場発生用の磁場発生手段の永久磁石をチャン
バに対して近接、離間させる構成、或いは図12に示す
カスプ磁場発生用の磁場発生手段を構成するソレノイド
コイルに供給する電流をオン、オフ制御する構成とする
ことができる。
【0104】
【発明の効果】本発明に係るプラズマ処理装置によれ
ば、チャンバの外側に配置した複数の磁場発生手段、又
はプラズマ発生源に配置した複数の磁場発生手段と、各
磁場発生手段を夫々独立に制御する磁場制御手段を有
し、磁場制御手段に少なくとも磁場の向きを反転させる
機能を有せしめて構成するので、セルフクリーニング、
または、プリコート処理等のチャンバ内のプラズマ処理
に際し、上記複数の磁場発生手段による磁場を選択的に
制御することで、反応性イオン種を積極的にチャンバ内
側壁に拡散させることが可能になり、チャンバ内のプラ
ズマ処理を効率の良く実施することができる。従って、
その後の被処理基板に対してプラズマ処理面が損なわれ
ず、処理の再現性、信頼性が向上する。
【0105】本発明に係るプラズマ処理装置によれば、
チャンバの外側に配置した電磁コイルからなる複数の磁
場発生手段、又はプラズマ発生源に配置した電磁コイル
からなる複数の磁場発生手段と、各磁場発生手段の電磁
コイルの電流を夫々独立に制御する電流制御手段を有
し、電流制御手段に少なくとも電磁コイルに供給する電
流の向きを反転させる機能を有せしめて構成するので、
セルフクリーニング、または、プリコート処理等のチャ
ンバ内のプラズマ処理に際し、上記複数の電磁コイルに
供給する電流を選択的に制御して磁場を制御すること
で、反応性イオン種を積極的にチャンバ内側壁へ拡散さ
せることが可能になり、チャンバ内のプラズマ処理を効
率の良く実施することができる。従って、その後の被処
理基板に対してプラズマ処理面が損なわれず、処理の再
現性、信頼性が向上する。
【0106】上記プラズマ処理装置において、複数の磁
場発生手段をヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズマ
輸送用磁場発生手段で構成するときは、ヘリコン波プラ
ズマ処理装置におけるプラズマ拡散チャンバ、又は/及
びプラズマ発生チャンバの内壁のセルフクリーニング、
又はプリコート処理を効率良く実施できる。
【0107】本発明に係るプラズマ処理装置によれば、
プラズマ発生源と、チャンバ内にカスプ磁場を形成する
磁場発生手段と、セルフクリーニング、又はプリコート
等のチャンバ内のプラズマ処理時にチャンバ内からカス
プ磁場を消滅させる機構を有する構成とするので、チャ
ンバ内のプラズマ処理に際し、カスプ磁場の影響を受け
ずに反応性イオン種をチャンバ内側壁へ積極的に拡散さ
れることができ、チャンバ内のプラズマ処理を効率の良
く実施することができる。従って、その後の被処理基板
に対してプラズマ処理面が損なわれず、処理の再現性、
信頼性が向上する。
【0108】カスプ磁場を消滅させる機構として、磁場
発生手段を構成する永久磁石をキュリー温度を越えない
高温に加熱手段で構成すときは、加熱温度の制御でチャ
ンバ内のカスプ磁場の発生、消滅を任意に制御すること
ができる。カスプ磁場を消滅させる機構として、磁場発
生手段を構成する電磁コイルへの電流を停止する手段で
構成するときが、電磁コイルへの電流のオン、オフ制御
でチャンバ内のカスプ磁場の発生、消滅を任意に制御す
ることができる。カスプ磁場を消滅させる機構として、
磁場発生手段を構成する永久磁石をチャンバから離す手
段で構成するときは、永久磁石のチャンバに対する近
接、離間制御で、チャンバ内のカスプ磁場の発生、消滅
を任意に制御することができる。
【0109】本発明のプラズマ処理装置によれば、充分
なセルフクリーニングが可能になるので、メカニカルク
リーニングの頻度を減らし、プラズマ処理装置の稼働率
の低下が回避され、生産性の向上を図ることができる。
【0110】本発明に係る処理方法によれば、プラズマ
処理装置の、チャンバ外側に配置した複数の磁場発生手
段、又はプラズマ発生源に配置した複数の磁場発生手段
の各磁場を夫々独立に制御して、チャンバ内壁をプラズ
マ処理することにより、チャンバの磁場を自在に制御で
き、チャンバ内壁のセルフクリーニング、或いはプリコ
ート等のプラズマ処理を効率の良く実施できる。
【0111】本発明に係る処理方法によれば、プラズマ
処理装置の、チャンバ外側に配置した複数の磁場発生手
段、又はプラズマ発生源に配置した複数の磁場発生手段
の各電磁コイルに供給する電流を夫々独立に制御して、
チャンバ内壁をプラズマ処理することにより、チャンバ
の磁場を自在に制御でき、チャンバ内壁のセルフクリー
ニング、或いはプリコート等のプラズマ処理を効率の良
く実施できる。
【0112】上記処理方法において、複数の磁場発生手
段をヘリコン波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁
場発生手段で構成するときは、ヘリコン波プラズマ処理
装置におけるプラズマ拡散チャンバ、又は/及びプラズ
マ発生チャンバの内壁のセルフクリーニング、又はプリ
コート処理を効率良く実施できる。
【0113】上記処理方法において、複数の磁場発生手
段の磁場を、選択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強
さを調整することにより、反応性イオン種の分布をチャ
ンバ内壁の所望の位置に制御することができる。
【0114】上記処理方法において、複数の磁場発生手
段の電磁コイルへの電流を、選択的に印加、停止、反
転、又は電流量を調整することにより、チャンバ内の磁
場を自在に制御し、反応性イオン種の分布をチャンバ内
壁の所望の位置に制御することができる。
【0115】本発明に係る処理方法によれば、プラズマ
処理装置のチャンバ内からカスプ磁場を消滅させて、チ
ャンバ内壁をセルフクリーニング、又はプリコート処理
することにより、カスプ磁場の影響を受けずにチャンバ
内壁のセルフクリーニング、或いはプリコート等のプラ
ズマ処理を効率の良く実施できる。
【0116】本発明に係る半導体装置の製造方法によれ
ば、上述した方法によってプラズマ処理装置のチャンバ
内壁をセルフクリーニング、又はプリコート等のプラズ
マ処理した後、チャンバ内に半導体ウェハを載置し、半
導体ウェハの面に成膜又はエッチングを施し、処理終了
後、半導体ウェハをチャンバから取り出すようにしてい
るので、半導体ウェハの処理面が余剰反応生成物で損な
われることがなく、処理の再現性、信頼性が得られ、信
頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の一実施の形態
を示す構成図である。
【図2】図1のプラズマ処理装置におけるチャンバ内プ
ラズマ処理の一形態を示す構成図である。
【図3】図1のプラズマ処理装置におけるチャンバ内プ
ラズマ処理の他の形態を示す構成図である。
【図4】図1のプラズマ処理装置におけるチャンバ内プ
ラズマ処理の他の形態を示す構成図である。
【図5】図1のプラズマ処理装置におけるチャンバ内プ
ラズマ処理の他の形態を示す構成図である。
【図6】図1のプラズマ処理装置におけるチャンバ内プ
ラズマ処理の他の形態を示す構成図である。
【図7】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施の形
態を示す構成図である。
【図8】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施の形
態を示す構成図である。
【図9】図8のプラズマ処理装置のカスプ磁場発生用の
磁場発生手段の動作説明図である。
【図10】被処理基板に対するプラズマ処理時のカスプ
磁場及びプラズマの分布状態を示す説明図である。
【図11】チャンバ内壁のセルフクリーニング、或いは
プリコート処理時のカスプ磁場及びプラズマの分布状態
を示す説明図である。
【図12】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施の
形態を示す構成図である。
【図13】図12のプラズマ処理装置のカスプ磁場発生
用の磁場発生手段の部分の断面図である。
【符号の説明】
1、21、26、31・・・プラズマ処理装置、2・・
・プラズマ発生源、3・・・プラズマ発生チャンバ、4
・・・被処理基板、5・・・プラズマ拡散チャンバ、6
・・・高周波アンテナ、7a・・・ヘリコン波伝播用磁
場発生手段、7b・・・プラズマ輸送用磁場発生手段、
8・・・インピーダンス整合手段、9・・・高周波電
源、10・・・基板ステージ、11・・カスプ磁場発生
用磁場発生手段、12・・・反応ガス導入手段、13・
・・排気手段、14a、14b・・・電流制御手段、1
5a、15b・・・電源、18・・・プラズマ活性領
域、23・・・棒状永久磁石、24・・・固定板、25
・・・永久磁石部材、28・・・ヒンジ、29・・・エ
アシリンダ、30・・・チャンバベース、32・・・ソ
レノイドコイル、33・・・ソレノイドコイル用電源。
フロントページの続き (72)発明者 堀内 悟志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 幸本 徹哉 東京都大田区南六郷3丁目19番2号 株式 会社シー・ヴィ・リサーチ内 (72)発明者 川浦 廣 東京都大田区南六郷3丁目19番2号 株式 会社シー・ヴィ・リサーチ内 Fターム(参考) 4K030 DA06 FA01 JA15 KA30 KA34 5F004 AA14 AA15 BA11 BB08 CA09 DB00 5F045 AA08 BB08 BB15 EB06 EH11 EH16 EH18 EH19

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ発生源と、チャンバの外側に配
    置された複数の磁場発生手段と、前記各磁場発生手段の
    磁場を夫々独立に制御する磁場制御手段を有し、 前記磁場制御手段は、少なくとも磁場の向きを反転させ
    る機能を有して成ることを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 プラズマ発生源と、該プラズマ発生源に
    配置された複数の磁場発生手段と、前記各磁場発生手段
    の磁場を夫々独立に制御する磁場制御手段を有し、 前記磁場制御手段は、少なくとも磁場の向きを反転させ
    る機能を有して成ることを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記磁場発生手段は、ヘリコン波伝播用
    磁場発生手段とプラズマ輸送用磁場発生手段とから成る
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 プラズマ発生源と、チャンバの外側に配
    置された電磁コイルからなる複数の磁場発生手段と、前
    記各磁場発生手段の電磁コイルの電流を夫々独立に制御
    する電流制御手段を有し、 前記電流制御手段は、少なくとも前記電磁コイルに供給
    する電流の向きを反転させる機能を有して成ることを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 プラズマ発生源と、該プラズマ発生源に
    配置された電磁コイルからなる複数の磁場発生手段と、
    前記各磁場発生手段の電磁コイルの電流を夫々独立に制
    御する電流制御手段を有し、 前記電流制御手段は、少なくとも前記電磁コイルに供給
    する電流の向きを反転させる機能を有して成ることを特
    徴とするプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】前記磁場発生手段は、ヘリコン波伝播用磁
    場発生手段とプラズマ輸送用磁場発生手段とから成るこ
    とを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記磁場発生手段が、クリーニング用磁
    場発生手段、又はプリコート用磁場発生手段であること
    を特徴とする請求項1又は4に記載のプラズマ処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記磁場発生手段が、クリーニング用磁
    場発生手段、又はプリコート用磁場発生手段を兼ねてい
    ることを特徴とする請求項2、3、5又は6に記載のプ
    ラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 プラズマ発生源と、チャンバ内にカスプ
    磁場を形成する磁場発生手段と、チャンバ内壁のプラズ
    マ処理時にチャンバ内から前記磁場発生手段によるカス
    プ磁場を消滅させる機構を備えて成ることを特徴とする
    プラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 前記機構が、前記磁場発生手段を構成
    する電磁コイルへの電流供給を停止する手段で形成され
    て成ることを特徴とする請求項9に記載のプラズマ処理
    装置。
  11. 【請求項11】 前記機構が、前記磁場発生手段を構成
    する永久磁石をキュリー温度を越えない高温に加熱する
    手段で形成されて成ることを特徴とする請求項9に記載
    のプラズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 ヘリコン波プラズマ発生源と、チャン
    バ内にカスプ磁場を形成する磁場発生手段と、チャンバ
    内壁のプラズマ処理時に前記磁場発生手段によるカスプ
    磁場を前記チャンバ内から消滅させる機構を備え、 前記機構が、前記磁場発生手段を構成する永久磁石をチ
    ャンバ外側から離す手段で形成されて成ることを特徴と
    するプラズマ処理装置。
  13. 【請求項13】 前記チャンバ内壁のプラズマ処理が、
    クリーニング処理又はプリコート処理であることを特徴
    とする請求項9、10、11又は12に記載のプラズマ
    処理装置。
  14. 【請求項14】 プラズマ処理装置のチャンバ外側に配
    置された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制御
    して、チャンバ内壁をプラズマ処理することを特徴とす
    る処理方法。
  15. 【請求項15】 プラズマ処理装置のプラズマ発生源に
    配置された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制
    御して、チャンバ内壁をプラズマ処理することを特徴と
    する処理方法。
  16. 【請求項16】 前記複数の磁場発生手段は、ヘリコン
    波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁場発生手段で
    あることを特徴とする請求項15に記載の処理方法。
  17. 【請求項17】 プラズマ処理装置のチャンバ外側に配
    置された複数の磁場発生手段の各電磁コイルに供給する
    電流を夫々独立に制御して、前記チャンバ内壁をプラズ
    マ処理することを特徴とする処理方法。
  18. 【請求項18】 プラズマ処理装置のプラズマ発生源に
    配置された複数の磁場発生手段の各電磁コイルに供給す
    る電流を夫々独立に制御して、チャンバ内壁をプラズマ
    処理することを特徴とする処理方法。
  19. 【請求項19】 前記複数の磁場発生手段は、ヘリコン
    波伝播用磁場発生手段とプラズマ輸送用磁場発生手段で
    あることを特徴とする請求項18に記載の処理方法。
  20. 【請求項20】 前記複数の磁場発生手段の磁場を、選
    択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整して制
    御することを特徴とする請求項14、15又は16に記
    載の処理方法。
  21. 【請求項21】 前記複数の磁場発生手段の電磁コイル
    への電流を、選択的に印加、停止、反転、又は電流量を
    調整して制御することを特徴とする請求項17、18又
    は19に記載の処理方法。
  22. 【請求項22】 前記プラズマ処理は、クリーニング処
    理又はプリコート処理であることを特徴とする請求項1
    4、15、16、17、18、19、20又は21に記
    載の処理方法。
  23. 【請求項23】 プラズマ処理装置のチャンバ内からカ
    スプ磁場を消滅させて、チャンバ内壁をプラズマ処理す
    ることを特徴とする処理方法。
  24. 【請求項24】 前記プラズマ処理は、クリーニング処
    理又はプリコート処理であることを特徴とする請求項2
    3に記載の処理方法。
  25. 【請求項25】 プラズマ処理装置のチャンバ外側に配
    置された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制御
    してチャンバ内壁をプラズマ処理した後、 前記チャンバ内に半導体ウェハを載置し、前記半導体ウ
    ェハの面に成膜又はエッチングを施し、該半導体ウェハ
    を前記チャンバから取り出すことを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  26. 【請求項26】 プラズマ処理装置のプラズマ発生源に
    配置された複数の磁場発生手段の各磁場を夫々独立に制
    御してチャンバ内壁をプラズマ処理した後、 前記チャンバ内に被処理基板を載置し、前記被処理基板
    の面に成膜又はエッチングを施し、該被処理基板を前記
    チャンバから取り出す。ことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  27. 【請求項27】 前記複数の磁場発生手段が、ヘリコン
    波伝播用磁場発生手段と輸送用磁場発生手段であること
    を特徴とする請求項26に記載の半導体装置の製造方
    法。
  28. 【請求項28】 プラズマ処理装置のチャンバ外側に配
    置された複数の磁場発生手段の各電磁コイルに供給する
    電流を夫々独立に制御してチャンバ内壁をプラズマ処理
    した後、 前記チャンバ内に被処理基板を載置し、前記被処理基板
    の面に成膜又はエッチングを施し、該被処理基板を前記
    チャンバから取り出す。ことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  29. 【請求項29】 プラズマ処理装置のプラズマ発生源に
    配置された複数の磁場発生手段の各電磁コイルに供給す
    る電流を夫々独立に制御してチャンバ内壁をプラズマ処
    理した後、 前記チャンバ内に被処理基板を載置し、前記被処理基板
    の面に成膜又はエッチングを施し、該被処理基板を前記
    チャンバから取り出す。ことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  30. 【請求項30】 前記複数の磁場発生手段が、ヘリコン
    波伝播用磁場発生手段と輸送用磁場発生手段であること
    を特徴とする請求項29に記載の半導体装置の製造方
    法。
  31. 【請求項31】 前記複数の磁場発生手段の磁場を、選
    択的に消滅、発生、反転、又は磁場の強さを調整して制
    御することを特徴とする請求項25、26又は27に記
    載の半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記複数の磁場発生手段の電磁コイル
    への電流を、選択的に印加、停止、反転、又は電流量を
    調整して制御することを特徴とする請求項28、29又
    は30に記載の半導体装置の製造方法。
  33. 【請求項33】 プラズマ処理装置のチャンバ内からカ
    スプ磁場を消滅させてチャンバ内壁をプラズマ処理した
    後、 前記チャンバ内に被処理基板を載置し、前記被処理基板
    の面に成膜又はエッチングを施し、該被処理基板を前記
    チャンバから取り出す。ことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  34. 【請求項34】 前記プラズマ処理がクリーニング処理
    又はプリコート処理であることを特徴とする請求項2
    5、26、27、28、29、30、31、32又は3
    3に記載の半導体装置の製造方法。
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